JP2003126876A - 環境ホルモン含有水の処理方法及び処理装置 - Google Patents

環境ホルモン含有水の処理方法及び処理装置

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JP2003126876A
JP2003126876A JP2001329549A JP2001329549A JP2003126876A JP 2003126876 A JP2003126876 A JP 2003126876A JP 2001329549 A JP2001329549 A JP 2001329549A JP 2001329549 A JP2001329549 A JP 2001329549A JP 2003126876 A JP2003126876 A JP 2003126876A
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environmental hormone
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Yuichi Muramatsu
勇一 村松
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Kurita Water Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】少量のオゾンを用いて水中に含まれる環境ホル
モン該当物質を効率的に分解し、処理水の残留オゾンに
対してさらなる処理を施す必要のない環境ホルモン含有
水の処理方法及び装置を提供する。 【解決手段】環境ホルモン含有水とオゾン含有ガスとを
混合して環境ホルモン該当物質を分解する環境ホルモン
含有水の処理方法において、該水とオゾン含有ガスとを
ラインミキサーで混合し、オゾン含有ガスが該ミキサー
に流入してから4秒後の水中のオゾン濃度が0.15〜
0.8mg/Lである処理方法、並びに、ラインミキサ
ー、該ミキサーに環境ホルモン含有水を送水する配管、
該ミキサーの直前の該配管に、又は、該ミキサーの水流
入部付近に連結し、該水にオゾン含有ガスを供給するガ
ス供給路、該ミキサーから流出した水が流れる流水部、
及び、該ミキサーの水流入部に流入した水が流入部から
2〜10秒間で移動する位置に設けたオゾン濃度計を有
する装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、環境ホルモン含有
水の処理方法及び処理装置に関する。さらに詳しくは、
本発明は、少量のオゾンを用いて水中に含まれる環境ホ
ルモンを効率的に分解処理し、処理水中に残留するオゾ
ンが少なく、処理水にさらなる処理を施す必要のない環
境ホルモン含有水の処理方法及び処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、多くの地域で見られる野生生物の
生殖障害には、環境中に放出された化学物質が関与して
いるのではないかという疑念が抱かれ、環境ホルモンに
対する関心が高まっている。環境ホルモンは、生物の体
内に入ると内分泌系を撹乱し、生殖障害など健康や生態
系に悪影響を与える内分泌撹乱化学物質であり、人類に
ついても、特に胎児や乳幼児に対する悪影響が懸念され
ている。わが国の環境庁も、1997年に外因性内分泌
撹乱化学物質問題に関する研究班中間報告書において、
67種の化学物質を挙げている。水中に含有される環境
ホルモンを分解して無害化するために、さまざまな処理
方法が試みられている。例えば、オゾン共存下に紫外線
照射し、次いでオゾン共存下に金属酸化物と接触させる
方法、紫外線照射したのちオゾンを注入し、膜分離する
方法、凝集処理したのち膜分離し、膜ろ過水に生物処理
と凝集処理を施す方法、弱酸性に調整した原水にオゾン
を供給したのち紫外線照射する方法、酸化触媒の存在下
にオゾンで酸化処理し、さらに紫外線とオゾンで酸化処
理する方法、ゼオライトを用いて吸着除去する方法、吸
着性樹脂を用いて吸着除去する方法、ラッカーゼとラッ
カーゼ・メディエータを産生する微生物の培養液を併用
する方法などが提案されている。オゾンは環境ホルモン
の分解に有効であり、オゾン単独で、あるいは、紫外線
照射などの他の手段と組み合わせて、水中の環境ホルモ
ンの分解に用いられている。しかし、オゾンを用いて水
中の環境ホルモンを分解するとき、従来は過剰量のオゾ
ンが用いられていたので、オゾンの使用量が増えて費用
が嵩むのみならず、処理水中に含まれる余剰のオゾンを
分解する手間がかかっていた。例えば、特開2001−
225087号公報には、オゾン酸化分解により環境ホ
ルモンを不活性化する方法において、処理水に残留する
オゾンの消滅時間を短縮し得る方法として、水中に含ま
れるホルモン様活性作用を有する化学物質にオゾンを接
触させ酸化処理する工程と、処理水中の残留オゾンを、
オゾン分解触媒処理、曝気処理又はpH調整処理により低
滅させる工程を有するホルモン様活性作用を有する化学
物質の不活性化方法が提案されている。このために、必
要最小限のオゾンを用いて効率的に環境ホルモンを分解
除去し、処理後の水にオゾンが残留しない処理方法が求
められていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、少量のオゾ
ンを用いて水中に含まれる環境ホルモンを効率的に分解
処理し、処理水中に残存するオゾンが少なく、処理水に
さらなる処理を施す必要のない環境ホルモン含有水の処
理方法及び処理装置を提供することを目的としてなされ
たものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記の課題
を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、環境ホルモン含有
水とオゾン含有ガスとをラインミキサーで混合し、オゾ
ン含有ガスがラインミキサーに流入した時点から4秒経
過した時点における水中の溶存オゾン濃度が0.15〜
0.8mg/Lであることにより、水中の環境ホルモン該
当物質が十分に低濃度になるまで分解され、しかも処理
水中にさらなる処理が必要な濃度のオゾンが残留しない
ことを見いだし、この知見に基づいて本発明を完成する
に至った。すなわち、本発明は、(1)環境ホルモン含
有水とオゾン含有ガスとを混合して環境ホルモン該当物
質を分解する環境ホルモン含有水の処理方法において、
環境ホルモン含有水とオゾン含有ガスとをラインミキサ
ーで混合し、オゾン含有ガスがラインミキサーに流入し
た時点から4秒経過した時点における水中の溶存オゾン
濃度が0.15〜0.8mg/Lであることを特徴とする環
境ホルモン含有水の処理方法、(2)(A)ラインミキサ
ー、(B)ラインミキサーに環境ホルモン含有水を送水す
る配管、(C)ラインミキサーの直前の該配管に、又は、
ラインミキサーの水流入部付近に連結し、環境ホルモン
含有水にオゾン含有ガスを供給するガス供給路、(D)ラ
インミキサーから流出した水が流れる流水部、及び、
(E)ラインミキサーの水流入部に流入した水が流入部か
ら2〜10秒間で移動する位置に設けた溶存オゾン濃度
計を有することを特徴とする環境ホルモン含有水の処理
装置、及び、(3)溶存オゾン濃度計の測定値に基づい
て、オゾン含有ガスの供給量を制御する制御装置を有す
る第2項記載の環境ホルモン含有水の処理装置、を提供
するものである。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明の環境ホルモン含有水の処
理方法においては、環境ホルモン含有水とオゾン含有ガ
スとを混合して環境ホルモン該当物質を分解する環境ホ
ルモン含有水の処理方法において、環境ホルモン含有水
とオゾン含有ガスとをラインミキサーで混合し、オゾン
含有ガスがラインミキサーに流入した時点から4秒経過
した時点における水中の溶存オゾン濃度を0.15〜0.
8mg/Lにする。本発明の環境ホルモン含有水の処理装
置は、(A)ラインミキサー、(B)ラインミキサーに環境
ホルモン含有水を送水する配管、(C)ラインミキサーの
直前の該配管に、又は、ラインミキサーの水流入部付近
に連結し、環境ホルモン含有水にオゾン含有ガスを供給
するガス供給路、(D)ラインミキサーから流出した水が
流れる流水部、及び、(E)ラインミキサーの水流入部に
流入した水が流入部から2〜10秒間で移動する位置に
設けた溶存オゾン濃度計を有する装置である。本発明装
置は、溶存オゾン濃度計の測定値に基づいて、オゾン含
有ガスの供給量を制御する制御装置を有することが好ま
しい。本発明は、環境ホルモン該当物質を含む環境ホル
モン含有水に適用することができる。本発明法により、
水中の環境ホルモン該当物質を酸化分解又は変性して無
害化し、除去することができる。本発明を適用し得る環
境ホルモン該当物質としては、例えば、ビスフェノール
A、フタル酸エステル、ノニルフェノール、エストロゲ
ン類などを挙げることができる。本発明を適用する環境
ホルモン含有水の濃度に特に制限はないが、環境ホルモ
ン該当物質を数ng/Lないし1mg/L含有する水に好
適に適用することができる。本発明方法に用いるオゾン
含有ガスに特に制限はなく、例えば、無声放電方式のオ
ゾン発生器を用いて製造したオゾン含有ガス、電気分解
方式のオゾン発生器を用いて製造したオゾン含有ガスな
どを挙げることができる。
【0006】本発明方法においては、環境ホルモン含有
水とオゾン含有ガスとをラインミキサーに供給して混合
する。ラインミキサーに供給する環境ホルモン含有水
は、加圧して送水することが好ましい。加圧して送水す
ることにより、ミキサー内で十分な混合作用を与えると
ともに、オゾンの溶解を促進することができる。使用す
るラインミキサーは、撹拌時間が1秒以下であることが
好ましい。ラインミキサーは、2種以上の流体を同一配
管内に高速で流し、乱流により混合するミキサーであ
り、本発明方法においては、環境ホルモン含有水とオゾ
ン含有ガスとを同一配管内に流して混合するとともに、
オゾンを水中に溶解させる。ラインミキサーとしては、
例えば、エジェクター方式のガス溶解装置、スタティッ
クミキサーなどを挙げることができる。エジェクター
は、圧入された水が流速を速める絞り部、絞り部の周囲
に設けられたガスが吸引される減圧部、絞り部の下流側
の流路拡大部を有するものであり、高圧の環境ホルモン
含有水をベンチュリーノズルの中心に吹き出し、その周
辺に生ずる減圧によってオゾン含有ガスを吸い込み、環
境ホルモン含有水とオゾン含有ガスの気液混合流体が広
がり管を通る間にオゾンが水中に溶解する。スタティッ
クミキサーは、機械的な可動部分を有しない左右に捩っ
た羽根などを管内に置き、環境ホルモン含有水とオゾン
含有ガスを乱流状態で通過させると、ミキサー内に発生
する強い渦流によりオゾン含有ガスが細かく破砕されて
分散し、オゾンが水中に溶解する。本発明方法におい
て、ラインミキサーは環境ホルモン含有水の配管に取り
付けることができるものであれば特に制限はなく、イン
ラインミキサー、スタティックミキサーなどと呼ばれる
市販の装置を用いることができる。特に、ガス導入口を
有するラインミキサーが好ましく、ガス導入口をオゾン
含有ガスの供給路と連結して用いることができる。環境
ホルモン含有水中に含まれる環境ホルモン該当物質とオ
ゾンの反応は速いので、滞留時間を要する撹拌槽は必要
ではなく、短時間に均一撹拌を行うことができるライン
ミキサーが適している。
【0007】本発明方法においては、オゾン含有ガスが
ラインミキサーに流入した時点から4秒経過した時点に
おける水中の溶存オゾン濃度を0.15〜0.8mg/Lに
する。水中の環境ホルモン該当物質は、オゾンと均一に
混合されると迅速に反応して酸化分解又は変性され、エ
ストロゲン活性も低下するので、4秒経過後の水中で
0.15〜0.8mg/Lの溶存オゾン濃度が維持されれ
ば、環境ホルモン該当物質はほとんど除去される。4秒
経過後の水中の溶存オゾン濃度が0.15mg/L未満で
あると、環境ホルモン該当物質の分解又は変性が不十分
となるおそれがある。4秒経過後の水中の溶存オゾン濃
度が0.8mg/Lを超えると、処理水中に残留するオゾ
ンの量が増え、残留オゾンの処理が必要になるおそれが
ある。本発明方法において、4秒経過した時点の溶存オ
ゾン濃度を0.15〜0.8mg/Lにする方法に特に制限
はなく、例えば、オゾン含有ガスがラインミキサーに流
入した時点から4秒経過した時点に相当する位置の配管
に溶存オゾン濃度計を設置し、濃度計の測定値に基づい
てオゾン含有ガスの供給量を制御することができる。溶
存オゾン濃度計の設置位置は、必ずしもオゾン含有ガス
がラインミキサーに流入した時点から4秒経過した時点
に相当する位置である必要はなく、2〜10秒経過した
時点に相当する位置に設置し、その位置における溶存オ
ゾン濃度の測定値から4秒経過後の溶存オゾン濃度を推
定して制御することもできる。また、所定濃度の環境ホ
ルモン含有水を処理する場合は、一定流量の環境ホルモ
ン含有水と所定量のオゾン含有ガスをラインミキサーに
供給し、4秒後のオゾン濃度を所定値にするようにして
もよい。
【0008】図1は、本発明の環境ホルモン含有水の処
理装置の一態様の系統図である。本態様の装置は、ライ
ンミキサー1に、環境ホルモン含有水が、ポンプ2によ
り配管3を通じて送水される。オゾン発生器4で製造さ
れたオゾン含有ガスが、ラインミキサーの直前の配管に
連結するガス供給路5を通じて供給される。ガス供給路
は、ラインミキサーの水流入部付近に連結することもで
きる。ガス供給路を送水配管に連結する場合は、エジェ
クターを介してオゾンを供給することが好ましい。オゾ
ン含有ガスは、ラインミキサー内で微細な気泡となり、
オゾンが水に均一に溶解し、溶解したオゾンは、環境ホ
ルモン該当物質との接触が十分に行われる。ラインミキ
サーで溶解しタオゾンと均一に混合された水は、ライン
ミキサーを出て流水部6を通って移動する間に、水中に
含まれる環境ホルモン該当物質がオゾンによる酸化を受
ける。流水部は、ラインミキサー上流側の配管と同じ形
状でもよく、あるいは、それより管径を大きくして流速
を減じ、ラインミキサーに近い位置で4秒の反応時間を
とることもできる。さらに、必要に応じて、流水部の中
に反応部7を設けて滞留させ、反応に必要な時間を確保
することもできる。反応槽の滞留時間は、3秒程度であ
ることが好ましい。
【0009】本発明装置においては、ラインミキサーの
水流入部に流入した水が流入部から2〜10秒間で移動
する位置、より好ましくは3〜6秒間で移動する位置に
センサー8を有する溶存オゾン濃度計9を設ける。本発
明装置を用いる環境ホルモン含有水の処理においては、
オゾン含有ガスがラインミキサーに流入した時点から4
秒経過した時点における水の溶存オゾン濃度を0.15
〜0.8mg/Lにするので、ラインミキサーの水流入部
に流入した水が流入部から2〜10秒間で移動する位置
に設けた溶存オゾン濃度計の測定値から、オゾン含有ガ
スがラインミキサーに流入した時点から4秒経過した時
点における水の溶存オゾン濃度を推定することができ
る。溶存オゾン濃度計の位置が、ラインミキサーの水流
入部に流入した水が流入部から2秒間で移動する位置よ
りラインミキサーに近くても、10秒間で移動する位置
よりラインミキサーから離れても、4秒経過した時点に
おける水の溶存オゾン濃度の推定値が不正確になるおそ
れがある。溶存オゾン濃度計の測定値に基づいて送られ
る信号により、ガス供給路に設けられた制御弁10の開
度が変化し、オゾン含有ガスの供給量が制御される。環
境ホルモン含有水に溶解したオゾンは環境ホルモン該当
物質との反応により消費され、溶存オゾン濃度は低下す
る。オゾンによる環境ホルモン該当物質の酸化反応は、
4秒程度でほぼ終了するので、ラインミキサーの水流入
部から4秒で水が到達する位置における溶存オゾン濃度
が0.15mg/L以上あれば、大部分の環境ホルモン該
当物質は除去される。
【0010】本発明装置においては、流水部に溶存オゾ
ン濃度計を設けず、流水部から分岐したサンプリング管
を介して溶存オゾン濃度計にサンプリング水を供給し、
溶存オゾン濃度を測定することもできる。この場合は、
サンプリング水が溶存オゾン濃度計に至るまでの時間も
加算して、ラインミキサーの水流入部からの経過時間が
2〜10秒になるように考慮することが必要である。な
お、溶存オゾン濃度計に導入される水に気泡が混入する
と、測定精度が低下するので、気泡が混入しないよう
に、管や槽の底部から水をサンプリングするか、あるい
は、気液分離器を経て溶存オゾン濃度を測定することが
好ましい。本発明方法によれば、必要最小限の溶存オゾ
ン濃度の下で環境ホルモン該当物質が分解又は変性され
たとき、残留するオゾンの濃度は0.15〜0.8mg/L
のわずかな量であるので、流水部を下流へ流れる間に、
残留オゾンは水中に存在するアルカリ度成分や、フミン
質などの還元性成分によって消費され、また、自己分解
してほとんど残留しなくなる。このために、本発明方法
及び装置を用いて処理した処理水は、残留オゾン濃度が
極めて低く、残留オゾンを分解するための特別な処理を
必要としない。
【0011】
【実施例】以下に、実施例を挙げて本発明をさらに詳細
に説明するが、本発明はこれらの実施例によりなんら限
定されるものではない。 実施例1 図2に示すポンプ11、入口内径20mm、出口内径8m
m、全長120mm、エジェクター型のスタティックミキ
サー12、オゾン吹き込み口13、溶存オゾン濃度計1
4、サンプリング管15及びメスシリンダー16を備え
た装置を用いて、ノニルフェノール含有水の処理を行っ
た。実験排水の生物処理水をろ過した水に、ノニルフェ
ノールを濃度10μg/Lになるように添加して、模擬
排水を調製した。ポンプにより、模擬排水を圧力245
kPa、流量12L/分で送りだした。溶存オゾン濃度計
を、オゾン吹き込み口からの滞留時間が4秒となる位置
に設け、測定したオゾン濃度が0.2mg/Lになるよう
に、オゾン濃度15mg/L(Normal)のオゾン含有ガスを
吹き込んだ。オゾン含有ガスの吹き込み量は1.2L/
分であり、模擬排水1Lに対するオゾンの添加量は1.
5mgであった。オゾン吹き込み口からの滞留時間が4秒
となる位置にサンプリング管を設け、10重量%亜硫酸
ナトリウム水溶液100mLを入れた容量1,000mLの
メスシリンダーに、管内を流れる水900mLをサンプリ
ングし、水中に溶存するオゾンを瞬時に還元して反応を
停止し、ノニルフェノール濃度測定用の処理水とした。
処理水を固相抽出して濃縮し、高速液体クロマトグラフ
ィーによりノニルフェノール濃度を測定し、処理水中の
ノニルフェノール濃度を算出したところ0.5μg/L
であった。別に、サンプリング管から、管内を流れる水
1,000mLをサンプリングし、オゾン含有ガス吹き込
みから1分経過後の溶存オゾン濃度を測定した。溶存オ
ゾン濃度は、0.02mg/Lであった。 比較例1 オゾン吹き込み口からの滞留時間が4秒となる位置の溶
存オゾン濃度が0.1mg/Lになるように、オゾン濃度
10mg/L(Normal)のオゾン含有ガスを吹き込んだ以外
は、実施例1と同様にして、模擬排水の処理を行った。
オゾン含有ガスの吹き込み量は1.2L/分であり、模
擬排水1Lに対するオゾンの添加量は1.0mgであっ
た。また、サンプリング管からサンプリングすることに
より得られた処理水中のノニルフェノール濃度は、1.
5μg/Lであった。オゾン含有ガス吹き込みから1分
経過後の溶存オゾン濃度は、0.00mg/Lであった。 比較例2 オゾン吹き込み口からの滞留時間が1分となる位置に溶
存オゾン濃度計とサンプリング管を設け、この位置にお
ける溶存オゾン濃度が0.2mg/Lになるように、オゾ
ン濃度60mg/L(Normal)のオゾン含有ガスを吹き込ん
だ以外は、実施例1と同様にして、模擬排水の処理を行
った。オゾン含有ガスの吹き込み量は1.2L/分であ
り、模擬排水1Lに対するオゾンの添加量は6.0mgで
あった。また、サンプリング管からサンプリングするこ
とにより得られた試料水中のノニルフェノール濃度は、
0.4μg/Lであった。サンプリングした水中の溶存
オゾン濃度が0.02mg/Lに低下するまでに5分を要
した。実施例1及び比較例1〜2の結果を、第1表に示
す。
【0012】
【表1】
【0013】第1表に見られるように、オゾン含有ガス
をラインミキサーに吹き込んでから4秒後の溶存オゾン
濃度が0.2mg/Lになるように、オゾン含有ガスを吹
き込んだ実施例1では、処理水のノニルフェノール濃度
が0.5μg/Lまで低下している。また、1分経過後
の溶存オゾン濃度は0.02mg/Lであり、残留オゾン
に対する処理が不必要な状態になっている。これに対し
て、4秒後の溶存オゾン濃度が0.1mg/Lになるよう
にオゾン含有ガスを吹き込んだ比較例1では、処理水の
ノニルフェノール濃度が1.5μg/Lであり、ノニル
フェノールの分解が不十分である。また、1分後の溶存
オゾン濃度が0.2mg/Lになるようにオゾン含有ガス
を吹き込んだ比較例2では、オゾン含有ガスの使用量が
実施例1の2倍であるにもかかわらず、ノニルフェノー
ルの分解は実施例1と同程度である。これは、模擬排水
中に共存するノニルフェノール以外の有機物の酸化にオ
ゾンが消費されたためと考えられる。また、処理水の1
分後の溶存オゾン濃度が0.2mg/Lであって、溶存オ
ゾン濃度が0.02mg/Lに低下するまでに5分を要す
ることから、処理水の残留オゾンの分解処理を必要とす
る状態である。
【0014】
【発明の効果】本発明方法及び装置によれば、少量のオ
ゾンを使用して環境ホルモン含有水中の環境ホルモンを
効率的に分解除去することができ、かつ処理水中にオゾ
ンがほとんど残留しないので、残留オゾンに対する処理
を行う必要がない。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の環境ホルモン含有水の処理装
置の一態様の系統図である。
【図2】図2は、実施例で用いた装置の説明図である。
【符号の説明】
1 ラインミキサー 2 ポンプ 3 配管 4 オゾン発生器 5 ガス供給路 6 流水部 7 反応部 8 センサー 9 溶存オゾン濃度計 10 制御弁 11 ポンプ 12 スタティックミキサー 13 オゾン吹き込み口 14 溶存オゾン濃度計 15 サンプリング管 16 メスシリンダー

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】環境ホルモン含有水とオゾン含有ガスとを
    混合して環境ホルモン該当物質を分解する環境ホルモン
    含有水の処理方法において、環境ホルモン含有水とオゾ
    ン含有ガスとをラインミキサーで混合し、オゾン含有ガ
    スがラインミキサーに流入した時点から4秒経過した時
    点における水中の溶存オゾン濃度が0.15〜0.8mg/
    Lであることを特徴とする環境ホルモン含有水の処理方
    法。
  2. 【請求項2】(A)ラインミキサー、(B)ラインミキ
    サーに環境ホルモン含有水を送水する配管、(C)ライ
    ンミキサーの直前の該配管に、又は、ラインミキサーの
    水流入部付近に連結し、環境ホルモン含有水にオゾン含
    有ガスを供給するガス供給路、(D)ラインミキサーか
    ら流出した水が流れる流水部、及び、(E)ラインミキ
    サーの水流入部に流入した水が流入部から2〜10秒間
    で移動する位置に設けた溶存オゾン濃度計を有すること
    を特徴とする環境ホルモン含有水の処理装置。
  3. 【請求項3】溶存オゾン濃度計の測定値に基づいて、オ
    ゾン含有ガスの供給量を制御する制御装置を有する請求
    項2記載の環境ホルモン含有水の処理装置。
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