JP2003126218A - 薬液容器 - Google Patents

薬液容器

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JP2003126218A
JP2003126218A JP2001322723A JP2001322723A JP2003126218A JP 2003126218 A JP2003126218 A JP 2003126218A JP 2001322723 A JP2001322723 A JP 2001322723A JP 2001322723 A JP2001322723 A JP 2001322723A JP 2003126218 A JP2003126218 A JP 2003126218A
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way valve
elastic
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JP2001322723A
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English (en)
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Manabu Ikuta
学 生田
Masayasu Miyazaki
政安 宮崎
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Ohtsu Tire and Rubber Co Ltd
Original Assignee
Ohtsu Tire and Rubber Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 目薬用の容器は、容器本体を弾性変形させる
ことで目薬を滴下孔から押し出させるものであるから、
目薬の滴下を終わった直後には、口部付近に残った目薬
が容器本体内へ逆流することがあった。そのため、容器
本体内の目薬全体が雑菌で汚染されたり、外気中の酸素
で酸化劣化してしまうということがあった。 【解決手段】 薬液を収納する容器本体2と、この容器
内の薬液を滴下抽出するための吐出孔6を有する口部3
とを有する薬液容器において、口部3には、薬液を滴下
後に直ちに吐出孔6を閉塞する一方向弁5を設けた。こ
の一方向弁5は、口部3に対して弾性被膜7を被せたも
のである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、薬液を収納するた
めの薬液容器に関し、より具体的にはこの薬液容器から
薬液を滴下抽出させた後の薬液の逆流や外気侵入を防止
することができる薬液容器に関する。
【0002】
【従来の技術】目薬などに代表される薬液では、酸化防
止剤(防腐剤)等の添加物を添加することによって可及
的な長期保存を図っているが、最近の健康ブームや天然
志向等に伴い、できるだけ添加物を控えるか又は不使用
とすることが望まれるようになってきている。ところ
で、一般的に目薬用の容器は、その容器本体が弾性変形
可能なプラスチック製とされ、且つその口部に設けられ
た滴下孔は目薬が自然流出しない程度に径小に形成され
ており、この構造から、容器本体を弾性変形させること
で目薬を滴下孔から押し出させるものとなっている。
【0003】しかし、その関係上、容器本体の弾性変形
を停止して弾性回復させた場合(即ち、目薬の滴下を終
わった直後)には、口部付近に残った目薬が容器本体内
へ逆流する(吸い戻される)ということがあった。この
ような逆流が起こると、一旦、口部付近まで押し出され
た目薬には外気中又は口部まわりに付着の雑菌等が混入
するおそれがあることから、容器本体内の目薬全体が汚
染されてしまうということがあった。また、この目薬の
逆流時等には外気も一緒に容器本体内へ吸い込まれるこ
とになるので、この外気中の酸素によって容器本体内の
目薬が酸化劣化してしまうということがあった。
【0004】従って、目薬等に対して添加物を不使用と
することが難しいと言われてきた。そこでこれらの対応
措置の一つとして、従来、目薬用の容器として、外気中
に混在する雑菌によって容器内が汚染されるのを防止で
きるものが提案されている(特開2000−14011
2号公報参照)。この公報記載の薬液容器は、いわゆる
気化器の原理を応用したもので、薬液の吐出口にチュー
ブを差し込んでそのチューブ下端を容器内の薬液へ浸漬
させておくと共に、この吐出口に近接させて空気の吹き
出し口を設けておき、この吹き出し口から空気を勢いよ
く吹き出させるようにして、チューブを介して容器内の
薬液を吸引しつつ、吐出させるというものである。
【0005】また別の対応措置例として、1回の使いき
り分の目薬を個別にパック詰めするものとして、これに
よって目薬に対する添加物の不使用を達成した商品も現
在販売されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】気化器の原理を応用し
た容器を採用しても、吐出口やチューブの上端部は常に
開放端となっている関係上、外気中の雑菌や酸素を完全
に遮断することは不可能である。すなわち、この容器を
採用するとしても、やはり目薬に対して雑菌による汚染
や酸素による酸化は起こり得るものであり、従って添加
物を不使用にするということはできなかった。なお、添
加物の添加量には自ずと制限があるので、この添加量を
むやみに増やすことはできず、結果として目薬の使用期
限が短くなってしまうということがあった。
【0007】また更に、この容器では、チューブの取り
付けや空気の吹き出しのために構造が複雑となり、これ
によって製品コストが高騰してしまうということがあっ
た。一方、1回の使い切りタイプとした目薬では、包装
材(パック)による嵩張りが大きく、また使用済みパッ
クによるゴミ問題、コスト問題など、問題が多かった。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、目
薬等の医薬品をはじめ、化粧液やその他の化学薬品等
(以下、これらを総合して「薬液」と言う)、容器本体
内で保存する薬液が外気中の雑菌等によって汚染された
り、或いは外気中の酸素によって酸化されたりするのを
防止できるようにした薬液容器を提供することを目的と
する。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するために以下の技術的手段を講じた。即ち、本発明
に係る薬液容器は、薬液を収納する容器本体と、この容
器本体内の薬液を滴下抽出するための吐出孔を有する口
部とを有している。そして、上記口部には、薬液を滴下
後に直ちに吐出孔を閉塞する一方向弁が設けられてい
る。このようにすることで、容器本体内から薬液の滴下
抽出させることは可能としながらも、容器本体内に対す
る外気の侵入は防止できるものである。また、一旦、口
部の吐出口から外へ出た薬液が容器本体内へ逆流すると
いうこともない。
【0009】そのため、容器本体内で保存する薬液が外
気中の雑菌等によって汚染されたり、或いは外気中の酸
素が容器本体に侵入することが原因となる薬液の酸化は
防止されることになる。一方向弁の具体的な構成として
は、容器本体の口部に対して吐出孔を覆う状態に被せら
れる弾性被膜を有したものとすることができる。この場
合に使用する弾性被膜は、吐出孔から薬液が吐出しない
間は外気を遮断可能でありつつも、吐出孔から薬液が吐
出されるときには、この吐出圧によって口部外面との間
に隙間を形成すべく押し広げられる程度の弾性力を有し
たものとする。
【0010】なお、弾性被膜と口部外面との間に隙間を
形成させるうえで、この弾性被膜を押し広げるための方
法(構造)としては、容器本体の容器形状を外力によっ
て弾性変形させるときの薬液の吐出圧を利用すればよ
い。これにより構造の簡潔化が図れ、低コスト化が可能
となる。弾性被膜には、その先端部に対し、容器本体の
口部に設けられた吐出孔から吐出された薬液を滴下させ
るための滴下孔を形成しておくのが好適である。このよ
うにすることで、薬液の滴下位置を特定しやすくなり、
また滴粒の大きさ(薬液量)を一定化できる。従って、
この薬液容器を目薬用の容器として採用する場合に、特
に有益である。
【0011】なお、このような滴下孔は、弾性被膜が最
新の状態にあるときには未形成としておき(従って、こ
の最新の状態の弾性被膜はサック状を呈している)、最
初の使用開始時に人為的に滴下孔を形成させる構造とす
ることもできる。すなわち、弾性被膜の状態を見れば、
この薬液容器自体が新品のものであるか、或いは使用途
中のものであるかの判別が簡単につけられることにな
り、弾性被膜をバージンシールとして活用できることに
なる。容器本体の口部に対し、一方向弁を外嵌するかた
ちでキャップを着脱自在に付属させておくこともでき
る。
【0012】このようにすることで、弾性被膜まわりを
更に衛生的に保つことができる。また、前記弾性被膜
を、最新の状態では滴下孔が未形成のサック状とした場
合に、最初の使用開始時に人為的に滴下孔を形成させる
穿孔手段が、一方向弁を外嵌して容器本体の口部に着脱
自在に付属されるキャップ、又はサック状弾性被膜自体
に設けておいて、薬液容器だけで、他の道具を使用する
ことなく、穿孔できるようにしておくことが好ましい。
さらに、前記容器本体の口部は、前記弾性被膜を被せた
部分が容器本体側から先端側へ次第に径小に形成してお
いて、薬液の滴下整流を正常に行えるようにしておくこ
とが好ましい。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照して説明する。図13は、本発明に係る薬液容器
1の第1実施形態を示している。この第1実施形態の薬
液容器1は、目薬用として適用されたものである。この
薬液容器1は容器本体2と口部3とを有している。また
この薬液容器1にはキャップ4が付属されており、この
キャップ4を必要に応じて口部3へ着脱自在になってい
る。
【0014】そして、上記口部3には一方向弁5が設け
られている。容器本体2は薬液を漏洩させることなく収
納可能にしたもので、適宜形状に形成されている。本第
1実施形態の薬液容器1は目薬用としていることから、
容器本体2の大きさは片手にスッポリと収まる程度で、
且つ親指を含む2本の指で表裏両側からつまむことがで
きる程度に形成されている。この容器本体2は、例えば
ポリエチレン、ポリプロピレン、PET、ナイロン、T
PE等の樹脂材料により形成することができる。これら
の樹脂材料で形成することで、この容器本体2をその表
裏両側から対向方向(肉厚を圧縮する方向)へ押圧する
ようにして弾性変形させることが可能である。また、こ
の押し込み力を緩めれば、容器本体2は変形前の状態に
弾性回復するものとなっている。
【0015】口部3は、この容器本体2の一部を突出さ
せるようにしてその先端部に設けられている。この口部
3には、その先端寄りの外周面に、容器本体2内の薬液
を滴下抽出するための吐出孔6が複数設けられている。
これらの吐出孔6は、薬液が自然流出しない程度に径小
に形成されている。すなわち、容器本体2を上記のよう
に弾性変形させると、これにより容器本体2の内圧が高
くなって薬液が口部3へと誘い出され、吐出孔6から吐
出するようになっている。
【0016】容器本体2と口部3との間には雄ネジ部1
6が形成されている。この雄ねじ部16は一方向弁5を
含む口部3の外径に対して、それらよりも径大に形成さ
れている。これに対して上記したキャップ4には、その
内周面の開口端寄りに、上記雄ねじ部16と螺合可能な
雌ねじ部17が設けられている。従って、これら雄ねじ
部16と雌ねじ部17との螺合関係によって口部3に対
するキャップ4の着脱が可能となっている。これら雄ね
じ部16及び雌ねじ部17は、比較的リード角を大きく
とってあり、キャップ4を1回転弱乃至1回転半程度、
又は多くても2〜3回転させる螺合操作により、口部3
に対する着脱を可能としてある。
【0017】図1は、口部3に対して設けられる一方向
弁5の第1実施形態を示した拡大図である。この図1に
示す一方向弁5は、口部3に対して弾性被膜7を被せる
ことによって形成されている。この弾性被膜7は、薬液
の粘度、粒度等の物理的性質、PH等の化学的性質、そ
して外観、経済性、使い勝手等を考慮して、ゴム、樹脂
等から自由に選択して成形できる。
【0018】例えばこの弾性被膜7は、NR,SBR,
BR,NBR,CR,EPM,EPDM,IR,II
R、FKM,VMQ,U,T,CO、ACM等のうち、
少なくとも1種類以上から構成されるゴム弾性体、SB
S,SIBS,SEBS,SIS,SEPS,SEEP
S,TPO,TPU,TPEE,TPAE,TPVC,
1,2−ポリブタジエン系熱可塑性エラストマー、フッ
素系熱可塑性エラストマー等、そして、それらの複合体
なども使用することが可能である。本第1実施形態にお
いて、弾性被膜7は口部3への装着前にあってストレー
トの管状(図示略)に形成されたものとしており、この
弾性被膜7を口部3に被せることによって、口部3の形
状に沿いつつその略全体を覆うべく伸張されるようにな
っている。
【0019】従って、弾性被膜7に生じる弾性力によっ
て口部3に設けられた吐出孔6が閉塞されるようになっ
ている。上記のように弾性被膜7が当初、管状を呈して
いるため、この弾性被膜7を口部3に被せたときにはこ
の口部3の先端側に弾性被膜7の管端にあたる開口が位
置付けられることになる。そのため、この開口により、
容器本体2内の薬液を滴下抽出させるための滴下孔8が
形成されていることになる。なお、この弾性被膜7は、
口部3への被せに伴って伸張させることが限定されるも
のではないが、伸張されるものとすることで、この弾性
被膜7には常に弾性力が生じることとなり、この弾性力
によって口部3を締め付けるから、結果、吐出孔6の閉
塞性が確実となり、薬液の逆流及び外気の侵入の阻止作
用もそれだけ確実にできる利点がある。
【0020】ところで、図1に示した口部3は、そろば
ん珠形を呈する形状としてあり、この口部3の先端面は
閉塞されたものとしてある。すなわち、この口部3は、
最大外径位置に相当して設けられた中央縁部10を境と
して、その先端側が先細り形となっており、中央縁部1
0から根本側(容器本体2側)も亦、尻すぼみ形となっ
ている。そのため、口部3における先細り形の部分(以
下、この部分を「吐出誘導部18」と言う)では、吐出
孔6から流れ出た薬液が吐出方向Bに沿って無理なく滴
下孔8へ向かうようになるので、薬液の流れは円滑であ
る。
【0021】これに対し、口部3における尻すぼみ形の
部分(以下、この部分を「逆流防止部19」と言う)で
は、吐出孔6から流れ出た薬液が中央縁部10を乗り越
える必要があるので、この逆流防止部19へ薬液が流れ
出る可能性は殆どない。このように口部3に吐出誘導部
18と逆流防止部19を設けることで、吐出孔6から流
れ出た薬液は吐出方向Bに沿って一方向的に流れること
になる。即ち、前記容器本体2の口部3は、そろばん珠
形であることにより、広幅ゴムバンド状の弾性被膜7は
幅方向中途部が中央縁部10に位置し、この位置で最大
の張力が与えられ、口部3の容器本体側へも先端側へも
移動することがなく、口部3の中央縁部10から先端側
へは次第に径小に形成されているので、弾性被膜7の張
力は先端側へ次第に小さくなっており、その途中に形成
した吐出孔6から流る薬液は、弾性被膜7の張力の小さ
い側へ、滴下孔8側へ流動することになるので、薬液の
滴下整流が正常に行なわれることになる。
【0022】また、吐出孔6は吐出誘導部18のテーパ
に沿った長孔としているので、薬液による上記の一方向
的流れは、更に整流されたものとなる。このような構成
の薬液容器1では、容器本体2をその表裏両側から対向
押圧する等して弾性変形させ、口部3の吐出孔6から薬
液を吐出させた場合に、この薬液が吐出孔6を閉塞して
いる弾性被膜7をその内側から弾性力に抗して押し上
げ、口部3の外周面から浮き上がらせるようになる。そ
のため、口部3における吐出誘導部18の外周面とこの
部分に相当する弾性被膜7との間に薬液を流すだけの隙
間が形成されることになり、このとき弾性被膜7の弾性
力は益々、高められることとなる。
【0023】従って、吐出孔6から吐出された薬液は、
上記隙間内を吐出方向Bに沿って流れ出て、やがて弾性
被膜7の滴下孔8へたどり着き、この滴下孔8から滴下
されることになる。一方、容器本体2に対する対向押圧
をやめてその弾性変形を解消させると、弾性被膜7はそ
の弾性の回復力を受けて、口部3に対する元の密接被着
状態に戻ることになる。すなわち、口部3に設けられた
吐出孔6は、弾性被膜7の弾性力によって再び閉塞され
る。
【0024】また、このとき未だ口部3内にあって吐出
孔6へ向かいつつある薬液(吐出孔6から吐出していな
い薬液)は、容器本体2の変形復帰作用を受けて容器本
体2内へ引き戻されるが、一旦、吐出孔6から吐出して
しまっている薬液、即ち、口部3における吐出誘導部1
8の外周面とこの部分に相当する弾性被膜7との間に形
成された隙間内にある薬液や、弾性被膜7の滴下孔8ま
わりに付着する薬液は、吐出孔6へ戻ることがない。こ
のように、容器本体2内に対する外気の侵入が防止さ
れ、且つ、容器本体2内への薬液の逆流が阻止されるか
ら、容器本体2内で保存する薬液が外気中の雑菌等によ
って汚染されたり、或いは外気中の酸素が容器本体2に
侵入することが原因となる薬液の酸化は防止されること
になる。
【0025】ところで、弾性被膜7に設ける滴下孔8と
しては、弾性被膜7が最新の状態にある(勿論、薬液容
器1としての新品時を意味する)ときには未形成として
おき、最初の使用開始時に人為的に滴下孔8を形成させ
る構造とすることもできる。このための具体的構造とし
ては、例えば図13に示したように、弾性被膜7を当初
サック状に形成しておくと共に、キャップ4に対してそ
の上端面側に凹部20を形成し、更にこの凹部20内に
針(穿孔手段)21を突設させておく。針21は凹部2
0から外へは突出しない高さとしておく。
【0026】このようにすれば、使用開始時点で、まず
容器本体2からキャップ4を取り外し、キャップ4を反
転させてからその凹部20側を一方向弁5へ被せるよう
にしつつ押し込むと、針21が弾性被膜7に針穴を形成
させることになるので、この針穴を爾後、滴下孔8とし
て作用させることができることになる。なお、このとき
の針21による針穴形成を容易且つ確実化させるため
に、口部3側に針21の差し入れを許容させる針受け用
凹部22を形成しておけばよい。このような構成とすれ
ば、弾性被膜7の状態によって、この薬液容器1自体が
新品のものであるか、或いは使用途中のものであるかの
判別が簡単につけられることになり、弾性被膜7をバー
ジンシールとして活用できることになる。
【0027】またこれとは別例として、図14に示すよ
うに、弾性被膜7側に対し、滴下孔8を設けようとする
位置に、引きちぎり用のヘソ片(穿孔手段)23を設け
ておくようにすることもできる。これであれば、わざわ
ざ、キャップ4に対して凹部20の形成や針21の突設
をする必要がなく、また口部3に対して針受け用凹部2
2を形成させる必要もないので、低コスト化が図れる。
図2は、一方向弁5の第2実施形態を示している。この
第2実施形態の一方向弁5において、吐出孔6は、口部
3の先端方向へ向けて形成されている。
【0028】これにより、吐出孔6から滴下孔8へ向け
た薬液流れの指向性を強くでき、結果、薬液の逆流阻止
作用を高めることができる。図3は、一方向弁5の第3
実施形態を示している。この第3実施形態の一方向弁5
において、弾性被膜7の根本側(容器本体2寄り)の端
部には、口部3を取り囲む肉厚リング部9を設けてい
る。この肉厚リング部9は、口部3に弾性被膜7を被せ
るときの滑り止めとなって、この弾性被膜7を口部3に
被せやすくするものである。また弾性被膜7の取り外し
(薬液の使い切り時等)も容易になる。
【0029】図4は、一方向弁5の第4実施形態を示し
ている。この第4実施形態の一方向弁5において、弾性
被膜はサック状に形成されており、口部3の先端に対応
する位置に複数の滴下孔8が形成されたものとなってい
る。このように滴下孔8の形状、大きさ、個数等は、弾
性被膜7の膜厚や弾性力の強さ等を考慮して、自由に決
めることができる。図5は、一方向弁5の第5実施形態
を示している。
【0030】この第5実施形態の一方向弁5は、容器本
体2と口部3とが別体形成され、互いにねじ構造(雄ね
じ部25と雌ねじ部26との螺合)によって結合された
ものである。勿論、口部3には弾性被膜7が被せられ
て、一方向弁5が構成されている。なお、口部3は、ポ
リエチレン、ポリプロピレン、PET、ナイロン,TP
E等の樹脂材料によって形成すればよい。その他の構成
及び作用効果は、第1乃至第4実施形態と略同じであ
る。
【0031】このようにすれば、容器本体2の形状や大
きさを種々に変更しても、口部3や弾性被膜7について
は共通化でき、それだけ製品コストを低廉化できるとい
う利点がある。図6は、一方向弁5の第6実施形態を示
している。この第6実施形態の一方向弁5も、容器本体
2と口部3とが別体形成されたものであるが、これら両
者の結合は嵌着構造となっている。すなわち、容器本体
2にはキャップ4(図13参照)用の雄ネジ部16を外
周面に備えた円筒壁27が突設されたものとなってお
り、これに対して口部3は、この円筒壁27内に圧入装
着可能な桶形の嵌合台部28を具備したものとなってい
る。
【0032】なお、容器本体2と口部3との結合力が嵌
合力だけで不十分と思われる場合には、必要に応じてヒ
ートシール、超音波接着、接着剤による接着をも併用す
ればよい。図7及び図8は、一方向弁5の第7実施形態
を示している。この第7実施形態の一方向弁5は、キャ
ップ4の内部中心部に被膜除去体30が垂設されたもの
である。この被膜除去体30は、薬液を使い切ろうとす
るときに弾性被膜7を口部3の外面に沿って押し下げ
て、吐出孔6を露出させるためのものである。
【0033】この被膜除去体30は、弾性被膜7よりは
堅い弾性を有した材料で形成された円筒体とされて、そ
の下端部には弾性被膜7に確実に係合させるための鍔3
1が周設されている。また、周方向に等間隔となる複数
箇所に軸方向の切り込み32が設けられている。一方、
キャップ4には、その下端部に、周方向を1周するノッ
チ部35(切り離し予定部)を介してハカマ部36が設
けられている。そして、このハカマ部36が設けられた
ままであれば、容器本体2へキャップ4を取り付けても
被膜除去体30が弾性被膜7に届くことはないが、ハカ
マ部36をノッチ部35から切り離した後、容器本体2
へキャップ4を取り付けると、被膜除去対30によって
弾性被膜7が押し下げられるようになっている。
【0034】このようにして、薬液の使い切りを容易化
させているものである。図9は、一方向弁5の第8実施
形態を示している。この第8実施形態の一方向弁5にお
いて、口部3は段付きの筒状に形成されており、そのう
ち径小部分が吐出誘導部18とされ、径大部分が逆流防
止部19とされている。これにより、吐出孔6から吐出
した薬液が吐出誘導部18から逆流防止部19側へ流れ
にくくしている。
【0035】なお、吐出孔6は円形に形成されており、
弾性被膜7の内面には各吐出孔6に嵌合する半球状の嵌
合突起38が形成されている。これによって、弾性被膜
7による吐出孔6の閉塞性を高めてある。また弾性被膜
7に設けた肉厚リング部9に対応させて、口部3に係合
溝39を設けてあり、これによって気密性を高めてい
る。図10は、一方向弁5の第9実施形態を示してい
る。この第9実施形態の一方向弁5においては、弾性被
膜7の上下両端側に肉厚リング部9が形成されている。
【0036】これにより弾性被膜7では、滴下孔8の開
口周部が肉厚リング部9によって形成されることにな
り、それだけ弾性被膜7と口部3との間の気密性が高め
られることになる。図11は、一方向弁5の第10実施
形態を示している。この第10実施形態の一方向弁5
は、弾性被膜7の滴下孔8に相当させて肉厚リング部9
が設けられたものとしており、且つこの肉厚リング部9
を、キャップ4に設けた被膜除去体30で押し下げるよ
うにしている。
【0037】これにより、被膜除去体30と弾性被膜7
(肉厚リング部9)との係合を確実化させたものであ
る。また、容器本体2と口部3とは別体形成され、口部
3が容器本体2側に対して埋め込まれるかたちで結合さ
れている。図12は、一方向弁5の第11実施形態を示
している。この第11実施形態の一方向弁5において、
口部3は段付きの筒状に形成されており、そのうち径小
部分に突起部40が形成され、この突起部40に吐出孔
6が形成されたものとなっている。
【0038】ところで、本発明は上記各実施形態以外に
も、更に適宜変更が可能であり、また、各実施形態の構
成部分を適宜組み合わせることもできる。例えば、容器
本体2は薬液に押圧力を加えることができるものであれ
ば、どのようなものにでも実施でき、汎用性の高いもの
となる。口部3は、要は、吐出孔6を弾性被膜7で覆う
ことができるようになっていれば、どのような形を選択
してもよい。吐出孔6の開口形状、大きさ、個数等も、
任意に変更可能である。
【0039】弾性被膜7の膜厚も任意に変更可能であ
り、場合によっては全体を均一とせずに、局部的に分厚
くして弾性力を強くしたり、ある一方に向かって膜厚を
徐々に厚く又は薄くしたりすることもできる。例えば、
口部3をストレート形状にしておいて、その先端側の周
囲部に吐出孔6を形成し、その口部3に嵌装される弾性
被膜7を、口部3の先端側へ次第に薄肉にしたストレー
トゴムバンド、又は口部3の先端側へ次第に径大にした
テーパゴムバンドにし、弾性被膜7が吐出孔6を挟んで
口部3の根元側で締め付け力が強く、先端側で緩くなっ
ているようにしておいてもよい。
【0040】前記一方向弁5の実施形態の内、第4実施
形態を除く第1〜3、5〜11の一方向弁5は、弾性被
膜7の先端に滴下孔8を形成せずに、図13、14で示
すように、先端をサック形状に形成しておいて、薬液使
用時に、縫い針、図13に示した針21、図14に示し
たヘソ片23又はその他の穿孔手段で穿孔して、薬液を
滴下可能な状態にするように構成してもよい。
【0041】
【発明の効果】以上説明した本発明によれば、吐出孔を
備えた口部に対して弾性被膜を被せる構成を採用してい
るので、目薬等の医薬品をはじめ、化粧液やその他の化
学薬品等の薬液が、容器本体内で保存している間に外気
中の雑菌等によって汚染されたり、或いは外気中の酸素
によって酸化されたりすることはない。
【図面の簡単な説明】
【図1】一方向弁の第1実施形態を示す一部破砕側面図
である。
【図2】一方向弁の第2実施形態を示す側断面図であ
る。
【図3】一方向弁の第3実施形態を示す一部破砕側面図
である。
【図4】一方向弁の第4実施形態を示す一部破砕側面図
である。
【図5】一方向弁の第5実施形態を示す一部破砕側面図
である。
【図6】一方向弁の第6実施形態を示す一部破砕側面図
である。
【図7】一方向弁の第7実施形態を示す側断面図であ
る。
【図8】図7に示した一方向弁の一使用例を示した側断
面図である。
【図9】一方向弁の第8実施形態を示す側面図である。
【図10】一方向弁の第9実施形態を示す側面図であ
る。
【図11】一方向弁の第10実施形態を示す側面図であ
る。
【図12】一方向弁の第11実施形態を示す側面図であ
る。
【図13】本発明に係る薬液容器の第1実施形態を一部
破砕して示す側面図である。
【図14】本発明に係る薬液容器の第2実施形態を一部
破砕して示す側面図である。
【符号の説明】
1 薬液容器 2 容器本体 3 口部 4 キャップ 5 一方向弁 6 吐出孔 7 弾性被膜 8 滴下孔
フロントページの続き Fターム(参考) 3E062 AA09 AB01 AC02 BA01 BB06 BB10 KB05 KB15 KB16 KB17 KC10 3E084 AA04 AA12 AA24 AB05 BA03 BA08 CA01 CC03 DA01 DB12 FA09 FB01 GA04 GA08 GB04 GB11 HA07 HB08 HC03 HD03 KB02 LD01 LE04

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 薬液を収納する容器本体(2)と、該容
    器本体(2)内の薬液を滴下抽出するための吐出孔
    (6)を有する口部(3)とを有する薬液容器におい
    て、 上記口部(3)には 、薬液を滴下後に直ちに吐出孔
    (6)を閉塞する一方向弁(5)が設けられていること
    を特徴とする薬液容器。
  2. 【請求項2】 前記一方向弁(5)は、前記口部(3)
    に対して吐出孔(6)を覆う状態に被せられる弾性被膜
    (7)を有したものであって、該弾性被膜(7)は、吐
    出孔(6)から薬液が吐出しない間は外気を遮断可能
    で、且つ吐出孔(6)から薬液が吐出されることによっ
    て口部(3)外面との間に隙間を形成すべく押し広げら
    れる程度の弾性力を有していることを特徴とする請求項
    1記載の薬液容器。
  3. 【請求項3】 前記弾性被膜(7)には、その先端部に
    前記口部(3)の吐出孔(6)から吐出された薬液を滴
    下させるための滴下孔(8)が形成されていることを特
    徴とする請求項2記載の薬液容器。
  4. 【請求項4】 前記弾性被膜(7)は、最新の状態では
    滴下孔(8)が未形成のサック状とされており、最初の
    使用開始時に人為的に滴下孔(8)を形成させる構造と
    なっていることを特徴とする請求項2記載の薬液容器。
  5. 【請求項5】 前記弾性被膜(7)は、最新の状態では
    滴下孔(8)が未形成のサック状とされており、最初の
    使用開始時に人為的に滴下孔(8)を形成させる穿孔手
    段が、一方向弁(5)を外嵌して容器本体(2)の口部
    (3)に着脱自在に付属されるキャップ(4)、又はサ
    ック状弾性被膜(7)自体に設けられていることを特徴
    とする請求項4記載の薬液容器。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7490744B2 (en) 2004-02-05 2009-02-17 Sumitomo Rubber Industries, Ltd. Backflow preventing mouth plug and container
US7832594B2 (en) 2003-12-26 2010-11-16 Santen Pharmaceutical Co., Ltd. Liquid storage container with bottom filter
JP2014151962A (ja) * 2013-02-14 2014-08-25 Nippon Kimu Kk 逆流防止部材

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