JP2003116729A - ジェットバス用の回転ノズル装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】ノズル本体に安定した適正な回転が容易に得ら
れて快適なマッサージ効果が得られるジェットバス用の
回転ノズル装置を提供する。 【解決手段】外形形状が略円形で内部の噴流孔に連通す
る噴流口を有すると共にその軸芯位置にシャフトが一体
化されたノズル本体と、該ノズル本体がそのシャフトを
介して回転自在に収容配置されるノズル本体支持部材と
を備え、噴流口からバスタブ内に噴射される噴流によっ
てノズル本体がノズル本体支持部材内で回転するジュッ
トバス用の回転ノズル装置であって、ノズル本体は、そ
のシャフトにノズル本体の回転を制動するプロペラ等か
らなる制動手段が設けられることを特徴とする。前記制
動手段は、例えばノズル本体の外側あるいは内側に設け
られる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、例えば水（湯を含
む）と空気との気泡混合噴流をバスタブ内に噴射させて
ジェット噴流を発生させるジェットバス用の回転ノズル
装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、バスタブの側壁に設けられてバス
タブ内にジェット噴流を発生させるジェットバス用の回
転ノズル装置としては、例えば図７に示すものが知られ
ている。この回転ノズル装置１０１は、外形形状が略円
形に形成され内部に設けた噴流孔１０３の噴流口１０４
が軸芯位置より偏心するノズル本体１０２と、このノズ
ル本体１０２を回転自在に収容するユニット噴流口カバ
ー１０５と、水を所定圧力でノズル本体１０２の噴流孔
１０３内に噴射するオリフィス１０７等を備えている。

【０００３】そして、ノズル本体１０２の軸芯位置にシ
ャフト１０８を貫通配置し、このシャフト１０８の一端
をオリフィス１０７の軸孔に支持させると共に、シャフ
ト１０８の他端をユニット噴流口カバー１０５に一体化
された噴流口カバー１０９に支持させることにより、噴
流口１０４から噴射される噴流で回転自在なノズル本体
１０２をユニット噴流口カバー１０５内で回転させてジ
ェット噴流を発生させるようにしたものである。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この回
転ノズル装置１０１にあっては、ノズル本体１０２が回
転式であることから、例えば大型のノズル本体１０２を
使用した大流量の回転するジェット噴流により、入浴者
が体を一々動かさなくても体の広い範囲にジェット噴流
を当ててマッサージができるものの、次のような問題点
を有している。すなわち、ノズル本体１０２の回転数を
上げて高速で回転させると、１回当りの体の各部にジェ
ット噴流が当たる時間が短くなり過ぎて回転による効果
を充分に得ることができない場合があり、逆にノズル本
体１０２の回転数を下げて低速で回転させると、１回当
りの体の各部にジェット噴流が当たる時間が長くなり過
ぎる場合がある。

【０００５】そのため、ジェット噴流で快適なマッサー
ジ効果を得るためには、ノズル本体１０２の回転数を適
正値に設定して体の各部にジェット噴流を良好に当てる
必要があり、上記の回転ノズル装置１０１の場合、ジェ
ット噴流の吐出角度を緩めて回転力を弱めることでノズ
ル本体１０２の回転数を調整することができる。しか
し、この吐出角度の調整で回転力を弱める場合には、回
転数が低下したノズル本体１０２の例えばシャフト１０
８の支持部の摩擦等によって、ノズル本体１０２が停止
したりあるいは安定した回転が得られず、ノズル本体１
０２を適正な回転数に安定維持することが難しい。

【０００６】本発明はこのような事情に鑑みてなされた
もので、その目的は、ノズル本体に安定した適正な回転
が容易に得られて快適なマッサージ効果が得られるジェ
ットバス用の回転ノズル装置を提供することにある。ま
た、他の目的は、前記目的に加え、制動手段の構成を簡
略化したり、シャフトが一体化されたノズル本体が容易
に得られるジェットバス用の回転ノズル装置を提供する
ことにある。

【０００７】

【課題を解決するための手段】かかる目的を達成すべ
く、本発明のうち請求項１に記載の発明は、外形形状が
略円形で内部の噴流孔に連通する噴流口を有すると共に
その軸芯位置にシャフトが一体化されたノズル本体と、
該ノズル本体がそのシャフトを介して回転自在に収容配
置されるノズル本体支持部材とを備え、前記噴流口から
バスタブ内に噴射される噴流によってノズル本体が前記
ノズル本体支持部材内で回転するジュットバス用の回転
ノズル装置であって、前記ノズル本体は、そのシャフト
にノズル本体の回転を制動する制動手段が設けられてい
ることを特徴とする。

【０００８】このように構成することにより、ノズル本
体支持部材内にシャフトを介して回転自在に収容配置さ
れたノズル本体は、その噴流孔の噴流口から噴射される
噴流によって所定回転数で回転して、バスタブ内にジェ
ット噴流が回転状態で噴射される。この時、回転軸とし
てのシャフトに設けられた制動手段で、シャフトに一体
化されているノズル本体の回転が制動できることから、
ノズル本体内に供給される流量を多くした状態でノズル
本体の回転数を低くして適正値に制動（調整）でき、ノ
ズル本体に安定した適正な回転が容易に得られる。

【０００９】そして、前記制動手段は、請求項２に記載
の発明のように、シャフトのノズル本体外に位置する部
位かノズル本体内に位置する部位の少なくとも一方に設
けられていることが好ましい。このように構成すること
により、制動手段がシャフトのノズル本体外かノズル本
体内に設けられることから、この制動手段が水による抵
抗力を効率的に受けて、ノズル本体の回転数が容易に適
正値に制動される。

【００１０】また、前記制動手段は、請求項３に記載の
発明のように、シャフトの回転時に水の抵抗力を受ける
羽根で形成されていることが好ましく、この場合、前記
羽根は、請求項４に記載の発明のように、プロペラ状も
しくは平板状に形成されていることが好ましい。このよ
うに構成することにより、ノズル本体と一体となって回
転するシャフトに設けられる制動手段が羽根で形成され
ることから、制動手段の構成が簡略化され、また羽根の
形状をプロペラ状もしくは平板状に形成することで、水
による所定の抵抗値が容易に得られて、ノズル本体の回
転数を所望に設定できる。

【００１１】また、前記シャフトは、請求項５に記載の
発明のように、ノズル本体の噴流口が形成される側壁に
設けられた軸孔に固着されることによりノズル本体に一
体化されていることが好ましい。このように構成するこ
とにより、ノズル本体の噴流口形成側壁の中心位置に設
けられた軸孔にシャフトを固着することで、シャフトと
ノズル本体が一体化されることから、一体化のための構
成が簡略化されてシャフトが一体化されたノズル本体が
容易に得られる。

【００１２】

【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態の一例
を図面に基づいて詳細に説明する。図１〜図３は、本発
明に係わるジェットバス用の回転ノズル装置の一実施例
を示し、図１がバスタブへの取付け状態の断面図、図２
がノズル本体を拡大した半断面図、図３がその正面図で
ある。

【００１３】図１において、回転ノズル装置１は、バス
タブ６の側壁開口６ａにパッキン１０及びメジボンド１
１等を介して取り付けられた噴流口継手１２を有し、こ
の噴流口継手１２のネジ部には、ユニットバルブ配管１
３のネジ部が螺合している。ユニットバルブ配管１３に
は、湯供給口１４と空気供給口１５が設けられると共
に、湯供給口１４の下流側のネジ部には、ノズル本体支
持部材を構成するユニット噴流口カバー５の後端部に一
体化されたオリフィス７が螺合している。

【００１４】前記ユニット噴流口カバー５は噴流口継手
１２の内側に配設され、このユニット噴流口カバー５内
には、後述するノズル本体２に一体化されたシャフト８
がオリフィス７と噴流口カバー９で支持されることによ
り、ノズル本体２が回転自在に収容配置されている。前
記オリフィス７は、後端部の外周に設けたネジ部をユニ
ットバルブ配管１３のネジ孔に螺合させることによって
ユニットバルブ配管１３に取り付けられており、その前
端部の外周には、係合凹部が形成されている。そして、
この係合凹部に、ユニット噴流口カバー５の後端部に形
成された例えば複数の係止突起が係合することによっ
て、オリフィス７とユニット噴流口カバー５とが一体化
されている。

【００１５】また、オリフィス７は、その後端部側に径
大な孔７ｂを有し、この孔７ｂの下流側には、２つの吐
出孔７ｃが軸方向に連通する状態で形成されている。こ
のオリフィス７によって、ユニットバルブ配管１３の湯
供給口１４から供給される湯が、吐出孔７ｃから所定圧
力でノズル本体２方向に吐出され、この湯がユニットバ
ルブ配管１３の空気供給口１５から、ユニット噴流口カ
バー５に設けられた空気取入孔１６を介して供給される
空気と混合することによって気泡混合噴流となり、この
気泡混合噴流がノズル本体２の噴流孔３及び噴流口４
ａ、４ｂを介してバスタブ６内に噴射されることにな
る。

【００１６】前記ユニット噴流口カバー５と共にノズル
本体支持部材を形成する前記噴流口カバー９は、リング
状の基部９ｂと例えば３本の棒状の支持部９ｃとで形成
され、３本の支持部９ｃの合流部９ｄにシャフト８を支
持する軸孔９ａが形成されている。そして、この噴流口
カバー９は、ユニット噴流口カバー５の凹部５ａ内に、
その基部９ｂがネジ等（図示せず）で着脱可能に嵌合固
定されることによって、ユニット噴流口カバー５に一体
化されている。

【００１７】前記ノズル本体２は、図２及び図３に示す
ように、略有底筒状に形成され、外形形状が円形に形成
された円筒部１７と、この円筒部１７の先端側（底面
側）に傘状に形成された噴流口形成側壁としての噴射面
部１８とで構成され、円筒部１７から噴射面部１８にか
けての内部には前記噴流孔３が形成されると共に、その
軸心位置にはシャフト８が貫通固着されている。

【００１８】前記噴流孔３は、その上流側の開口がオリ
フィス７の吐出孔７ｃやユニット噴流口カバー５の空気
取入孔１６に連通すると共に、その下流側が前記噴射面
部１８に形成された２つの噴流口４ａ、４ｂに連通して
いる。この噴射面部１８に形成される噴流口４ａ、４ｂ
は、ノズル本体２の軸芯より外側に偏心した位置の対角
線上に形成されると共に、各噴流口４ａ、４ｂは、噴射
面部１８の傾斜に沿って軸心から外側方向でかつ所定方
向（例えば反回転方向）に指向する状態で形成されてい
る。なお、この例では、２つの噴流口４ａ、４ｂの穴径
を同一に設定したが、例えば２つの噴流口４ａ、４ｂの
穴径を異ならせて、各噴流口４ａ、４ｂから噴射される
気泡混合噴流自体に強弱を持たせることもできるし、噴
流口４ａ、４ｂ自体の数も適宜に増減できる。

【００１９】また、ノズル本体２は、その噴射面部１８
の中心位置に軸孔１８ａが設けられると共に、該軸孔１
８ａの前端面が前記噴流口カバー９の合流部９ｄ内面に
略当接している。そして、このノズル本体２を支持する
前記シャフト８は、前記軸孔１８ａに接着剤で固着され
ることによって、ノズル本体２に一体化されている。ま
た、シャフト８の前端部は噴流口カバー９の軸孔９ａを
貫通状態で前方に所定寸法突出し、シャフト８の後端部
はオリフィス７の軸孔７ａに回転自在に支持されてい
る。これにより、ノズル本体２は、その軸芯位置に設け
られたシャフト８によってユニット噴流口カバー５内に
回転自在に配置されていることになる。

【００２０】なお、シャフト８のノズル本体２の後端面
からの突出長さとオリフィス７の軸孔７ａの深さ等は、
回転時の負圧によってノズル本体２がオリフィス７方向
に吸い込まれて移動した場合であっても、良好な回転動
作が得られるように設定されている。なお、シャフト８
とノズル本体２の一体化は、接着剤による固着に限ら
ず、互いの回転を阻止する係止溝での嵌合等の他の適宜
の固着手段を採用することができる。

【００２１】そして、ノズル本体２に一体化されたシャ
フト８の前端部には、制動手段としてのプロペラ１９が
固着されている。このプロペラ１９は、軸部１９ｂの両
外側に延び所定方向に捻られた一対の羽根部１９ａを有
し、シャフト８の端部に軸部１９ｂに設けられた軸孔が
接着剤等で固着されることで、シャフト８に一体化され
ている。これにより、ノズル本体２とシャフト８及びプ
ロペラ１９が互いに一体化され、ノズル本体２の回転に
伴ってシャフト８が回転すると共に、このシャフト８の
回転に伴ってプロペラ１９が水の抵抗力を受けながら所
定方向に回転するように構成されている。

【００２２】なお、この例におけるプロペラ１９の羽根
部１９ａの数は、２枚に限らず３枚あるいは４枚以上で
形成することもでき、この羽根部１９ａの枚数（すなわ
ち羽根部１９ａの面積）に応じて水の抵抗力が増減する
ことになる。また、プロペラ１９の羽根部１９ａの形状
も図示の例に限定されず、例えば図３の二点鎖線で示す
ような略円形に形成する等、所定の回転数が得られる適
宜形状が採用される。

【００２３】また、プロペラ１９の前方には図１に示す
ようにカバー２０が配設されており、このカバー２０
は、その外周部がユニット噴流口カバー５の外周面に着
脱可能に例えば螺合されると共に、その前面にはノズル
本体２の噴流口４ａ、４ｂから噴射される噴流が通過す
る適宜形状の孔２０ａが設けられている。

【００２４】次に、上記回転ノズル装置１の動作につい
て説明する。先ず、図示しないジェットバスに設けられ
た運転スイッチをオンさせてポンプを作動させると、バ
スタブ６内の湯が取水されてポンプから回転ノズル装置
１のユニットバルブ配管１３の湯供給口１４に供給され
る。この湯供給口１４に図１の矢印ロの如く供給された
湯は、オリフィス７で所定圧力となって、その吐出孔７
ｃから矢印ハの如くノズル本体２の噴流孔３内に吐出さ
れる。

【００２５】このノズル本体２内に吐出された湯は、ユ
ニットバルブ配管１３の空気供給口１５から空気取入孔
１６を介して矢印ニ、ホの如く供給される空気と混合さ
れて気泡混合噴流となり、この気泡混合噴流がノズル本
体２の噴流孔３内を矢印ヘの如く流れ、２つの噴流口４
ａ、４ｂから矢印トの如くバスタブ６内に噴射される。
この時、気泡混合噴流の圧力がノズル本体２の反回転方
向に指向している噴流口４ａ、４ｂの内面にそれぞれ作
用し、これによりノズル本体２がシャフト８を中心にし
て所定方向（図３の矢印イ方向）に回転する。

【００２６】そして、このノズル本体２の回転数は、ユ
ニットバルブ配管１３の湯供給口１４に供給される湯の
流量によって所定値に設定され、このノズル本体２の回
転時に、シャフト８の前端部に固定したプロペラ１９に
ノズル本体２前方の水の抵抗力が作用することで、シャ
フト８の回転数（すなわちノズル本体２の回転数）が低
くなるように制動される状態となる。したがって、湯供
給口１４から供給される湯の流量が多い場合であって
も、ノズル本体２の回転数を所定値に抑えることが可能
になり、この場合、シャフト８に設けられるプロペラ１
９の羽根部１９ａの面積（すなわち羽根枚数）でその回
転数が所定値に設定される。

【００２７】このように、上記実施例の回転ノズル装置
１においては、外形形状が略円形のノズル本体２に一体
化されたシャフト８に複数の羽根部１９ａを有するプロ
ペラ１９を一体的に設けて、ノズル本体２の回転時に羽
根部１９ａに水の抵抗力を作用させてノズル本体２の回
転数を低くすることができるため、流量を多くした状態
での低速回転を容易に得ることができる。そして、従来
と同じ回転数の場合であっても、その流量が多いことか
ら、ノズル本体２を回転させる力が大きくなって、シャ
フト８の摩擦等でノズル本体２の回転が停止すること等
がなくなり、安定した回転状態を得ることができる。そ
の結果、ノズル本体２の回転数を適正値に容易に設定で
きて、適正なジェット噴流を入浴者の体の広い範囲に当
てることができ、入浴中に快適なマッサージ効果を得る
ことが可能になる。

【００２８】また、ノズル本体２の軸芯位置に一体化さ
れたシャフト８のノズル本体２の噴射面部１８より前方
に突出する部分にプロペラ１９を固定して設けることで
制動手段が形成されるため、制動手段の構成を簡略化す
ることができると共に、ノズル本体２とシャフト８及び
プロペラ１９の一体化が容易に行えて、安価な回転ノズ
ル装置１を得ることが可能になる。

【００２９】さらに、プロペラ１９の羽根部１９ａの形
状や枚数等を予め所定形状に設定すること等により、水
による所定の抵抗力を効率的に受けることができるた
め、所望の適正な回転数への設定を容易に行うことがで
きると共に、供給される湯の流量との関係を適正に設定
することで、より一層快適なジェット噴流を得ることが
可能になる。また、ノズル本体２の回転数が流量のみで
なくプロペラ１９の羽根部１９ａの枚数等によっても低
くし得ることから、例えば供給される湯の流量の可変幅
を従来に比較して小さくすることができて、流量制御に
関する構成の簡略化を図ることも可能になる。

【００３０】また、プロペラ１９がノズル本体２の前方
外側に回転自在に配置されているため、プロペラ１９の
回転によりノズル本体２の前方で噴射口４ａ、４ｂで形
成される噴流の内側に、プロペラ１９の回転による噴流
を生成できて、バスタブ６内におけるジェット噴流の多
様化を図ることができる。

【００３１】またさらに、ノズル本体２の回転軸として
のシャフト８の一端がオリフィス７の軸孔７ａに支持さ
れ他端が噴流口カバー９の軸孔９ａに支持されているた
め、ノズル本体２とオリフィス７の軸を容易に一致させ
てオリフィス７からノズル本体２の噴流孔３内に水を良
好に吐出できたり、シャフト８の外周面に沿って気泡混
合噴流を良好に流すことができる等、ノズル本体２の回
転を一層安定化させることができると共に、ノズル本体
２の支持機構を簡略化することができる。またさらに、
回転ノズル装置１を上記の如く構成することにより、図
７の回転ノズル装置１０１に得られる各種作用効果をも
容易に得ることが可能になる。

【００３２】図４及び図５は、本発明に係わる回転ノズ
ル装置の他の実施例を示している。以下、上記実施例と
同一部位には同一符号を付して説明する。この実施例の
回転ノズル装置１の特徴は、シャフト８のノズル本体２
の噴流孔３内に位置する部分に、制動手段としての平板
状の羽根板２１を鉛直線方向に４枚立設して設けた点に
ある。この場合の羽根板２１は、シャフト８の外周面に
溶接等によって十字状に一体的に固着されており、この
羽根板２１によってシャフト８の回転時（すなわちノズ
ル本体２の回転時）に噴流孔３内の水の抵抗を受けるこ
とになる。

【００３３】この実施例においても、羽根板２１で受け
る水の抵抗力で上記実施例と同様の作用効果を得ること
ができると共に、次のような作用効果が得られる。すな
わち、羽根板２１がノズル本体２の噴流孔３内に位置す
るシャフト８に設けられるため、噴流孔３内の多くの水
の抵抗力を効率的に受けることができると共に、シャフ
ト８の一部に羽根板２１を設けることで対応できるた
め、例えば図７に示す回転ノズル装置１０１等への対応
を容易に行うことができる。

【００３４】また、羽根板２１がノズル本体２外に位置
しないことから、上記実施例のカバー２０が不要とな
り、ユニット噴流口カバー５と噴流口カバー９だけで良
く、回転ノズル装置１の部品点数が削減されると共に、
ノズル本体２の噴流口４ａ、４ｂの前方に位置する部品
が噴流口カバー９のみとなるため、噴流口４ａ、４ｂか
ら噴射されるジェット噴流に良好な噴流状態を得ること
ができる。

【００３５】ところで、この実施例においては、羽根板
２１を平板状に形成したが、例えば図６に示すように、
ノズル本体２の回転方向イに略円弧状に凹んだり膨らん
だりする形状として、水の抵抗力を増減することもでき
るし、これらの羽根板２１と平板状の羽根板２１を適宜
に組み合わせて使用することもできる。また、この実施
例の場合は、羽根板２１をシャフト８の軸方向に複数枚
に分割状態として、これらを軸方向に所定間隔を有して
一列状もしくは千鳥状に固定して水の抵抗値を所定値に
設定することもできる。

【００３６】なお、本発明は上記した各実施例のそれぞ
れに限定されるものではなく、例えば各実施例を組み合
わせてシャフト８のノズル本体２の噴流孔３の内外に制
動手段をそれぞれ設けることもできる。また、本発明の
制動手段自体の構成も上記したプロペラ１９や羽根板２
１に限らず、例えばシャフト８を支持するオリフィス９
の軸孔９ａ部分や噴流口カバー９の軸孔９ａ部分に制動
手段としてのベアリング等の軸受機構を設けることで、
シャフト８の回転を制動しても良い。

【００３７】さらに、上記実施例における前記プロペラ
１９の羽根部１９ａや羽根板２１に水の抵抗力を調整す
る所定形状の孔（開口）を設けたり、羽根板２１自体を
螺旋状に形成する等、各種形態の制動部材を採用するこ
とができる。また、上記各実施例における、ノズル本体
２の形状、これを回転自在に収容配置するユニット噴流
カバー５及び噴流口カバー９、オリフィス７等の形状や
その連結構造、制動手段のシャフト８へ一体化構造等も
一例であって、本発明に係わる各発明の要旨を逸脱しな
い範囲において適宜に変更することができる。

【００３８】

【発明の効果】以上詳述したように、請求項１に記載の
発明によれば、ノズル本体支持部材内に回転自在に収容
配置されたノズル本体のシャフトに制動手段が設けられ
ているため、この制動手段でノズル本体の回転が制動さ
れ、流量が多い状態であってもノズル本体の回転数を適
正値に調整でき、安定した適正な回転が容易に得られて
ジェット噴流による快適なマッサージ効果を得ることが
できる。

【００３９】また、請求項２に記載の発明によれば、請
求項１に記載の発明の効果に加え、制動手段がシャフト
のノズル本体外に位置する部位かノズル本体内に位置す
る部位に設けられるため、水による抵抗力を制動手段が
効率的に受けて、ノズル本体の回転数を容易に適正値に
制動することができる。

【００４０】また、請求項３に記載の発明によれば、請
求項１または請求項２に記載の発明の効果に加え、制動
手段がシャフトの回転時に水の抵抗力を受ける羽根で形
成されているため、制動手段の構成を簡略化することが
できて、安価な回転ノズル装置を得ることができる。

【００４１】また、請求項４に記載の発明によれば、請
求項１ないし３に記載の発明の効果に加え、羽根の形状
がプロペラ状もしくは平板状に形成されているため、羽
根に水による所定の抵抗値を得ることができて、ノズル
本体の回転数を所望に容易に設定することができる。

【００４２】また、請求項５に記載の発明によれば、請
求項１ないし４に記載の発明の効果に加え、ノズル本体
の噴流口形成側壁の中心位置に設けられた軸孔にシャフ
トを固着することで、シャフトとノズル本体が一体化さ
れるため、シャフトとノズル本体の一体化のための構成
が簡略化されて、シャフトが一体化されたノズル本体を
容易かつ安価に得ることができる等の効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に係わるジェットバス用の回転ノズル装
置の一実施例を示す断面図

【図２】同そのノズル本体の半断面図

【図３】同その正面図

【図４】本発明に係わる回転ノズル装置の他の実施例を
示す図１と同様の断面図

【図５】同そのノズル本体の断面図

【図６】同ノズル本体の変形例を示す図５と同様の断面
図

【図７】従来の回転ノズル装置の図１と同様の断面図

【符号の説明】

１・・・・・・・・・回転ノズル装置 ２・・・・・・・・・ノズル本体 ３・・・・・・・・・噴流孔 ４ａ、４ｂ・・・・・噴流口 ５・・・・・・・・・ユニット噴流口カバー ６・・・・・・・・・バスタブ ７・・・・・・・・・オリフィス ７ａ・・・・・・・・軸孔 ８・・・・・・・・・シャフト ９・・・・・・・・・噴流口カバー ９ａ・・・・・・・・軸孔 １２・・・・・・・・噴流口継手 １３・・・・・・・・ユニットバルブ配管 １７・・・・・・・・円筒部 １８・・・・・・・・噴射面部 １９・・・・・・・・プロペラ １９ａ・・・・・・・羽根部 ２０・・・・・・・・カバー ２１・・・・・・・・羽根板

フロントページの続き Ｆターム(参考） 4C074 LL07 MM04 NN04 NN08 QQ38 4C094 AA01 BB15 BC11 DD14 EE22 FF09 GG03 4C100 AC05 AC07 BA01 BB05 CA17 DA05 DA06 DA10 EA06 EA09 4F033 BA01 BA03 CA01 DA01 EA01 JA01 NA01 PA04 PA18 PB25 PC03 PD01

Claims (5)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】外形形状が略円形で内部の噴流孔に連通す
   る噴流口を有すると共にその軸芯位置にシャフトが一体
   化されたノズル本体と、該ノズル本体がそのシャフトを
   介して回転自在に収容配置されるノズル本体支持部材と
   を備え、前記噴流口からバスタブ内に噴射される噴流に
   よってノズル本体が前記ノズル本体支持部材内で回転す
   るジュットバス用の回転ノズル装置であって、 前記ノズル本体は、そのシャフトにノズル本体の回転を
   制動する制動手段が設けられていることを特徴とするジ
   ェットバス用の回転ノズル装置。
2. 【請求項２】前記制動手段は、シャフトのノズル本体外
   に位置する部位かノズル本体内に位置する部位の少なく
   とも一方に設けられていることを特徴とする請求項１に
   記載のジェットバス用の回転ノズル装置。
3. 【請求項３】前記制動手段は、シャフトの回転時に水の
   抵抗力を受ける羽根で形成されていることを特徴とする
   請求項１または２に記載のジェットバス用の回転ノズル
   装置。
4. 【請求項４】前記羽根は、プロペラ状もしくは平板状に
   形成されていることを特徴とする請求項３に記載のジェ
   ットバス用の回転ノズル装置。
5. 【請求項５】前記シャフトは、ノズル本体の噴流口が形
   成される側壁に設けられた軸孔に固着されることにより
   ノズル本体に一体化されていることを特徴とする請求項
   １ないし４のいずれかに記載のジェットバス用の回転ノ
   ズル装置。