JP2003116542A - Dna解析方法及びdna解析システム - Google Patents

Dna解析方法及びdna解析システム

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JP2003116542A
JP2003116542A JP2001312461A JP2001312461A JP2003116542A JP 2003116542 A JP2003116542 A JP 2003116542A JP 2001312461 A JP2001312461 A JP 2001312461A JP 2001312461 A JP2001312461 A JP 2001312461A JP 2003116542 A JP2003116542 A JP 2003116542A
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dna
probe
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image
probe sequence
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Toshiko Matsumoto
俊子 松本
Akira Nakashige
亮 中重
Yasuyuki Nozaki
康行 野崎
Masaru Nakami
優 中見
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Hitachi Software Engineering Co Ltd
Original Assignee
Hitachi Software Engineering Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 実際の実験で得られる結果と理想的な実験結
果とが異なる場合に、試料中に混入しているターゲット
DNAがどれであるかの判断を容易にする。 【解決手段】 実験結果画像(801)とそれぞれのプ
ローブの融解温度、推定混入ターゲットDNAとの一致度
合い(805)、混入しているターゲットDNAの推測結
果での実験結果の理論値(803)を対応付けて表示す
る。また、混入している可能性が高いと推測されるター
ゲットDNAを自動的に計算して表示する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、DNAチップの技術
に関し、試料中に含まれる複数種類のターゲットDNAを
判別することを目的とするDNA解析方法及びDNA解析シス
テムに関する。
【0002】
【従来の技術】近年の遺伝子解析技術の発展によって、
遺伝子の機能や構造が次第に明らかになってきた。中で
もDNAチップあるいはDNAマイクロアレイ(以下、総称し
てDNAチップという)の技術は、遺伝子解析に有効な手
段であるとして注目されている。
【0003】DNAチップとは、ガラス、シリコン、プラ
スチックなどの基板の表面上に多数の異なったDNA(プ
ローブ配列)が高密度に配置されたものである。プロー
ブとしては、通常cDNA(PCR断片)や、20〜30mer程度の
短鎖ヌクレオチドなどが用いられる。DNAチップの原理
は、DNAを構成する4つの塩基A(アデニン)、T(チミ
ン)、G(グアニン)、C(シトシン)において、AとT、
GとCが互いに水素結合する性質、すなわちハイブリダイ
ゼーションに基づいている。蛍光物質などで標識したタ
ーゲットDNAは、このDNAチップ上のプローブとハイブリ
ダイゼーションをすることで捕獲される。捕獲されたタ
ーゲットDNAは各スポットからの蛍光シグナルとして検
出され、これをコンピュータでデータ解析することによ
り試料中の数千から数万のターゲットDNAの状況を一挙
に観測できる。
【0004】DNAチップの利用法の一例として、臨床検
査における細菌同定について説明する。従来、臨床検査
で細菌を同定するためには、細菌を培養して形状や生化
学的性質を観察したり、免疫反応を確認したりしなくて
はならなかったため、多くの日数がかかった。また、複
数種類の細菌を同定するためには、それぞれの種類につ
いて別々に生物学的実験を行う必要があった。そのた
め、臨床の現場では時間やコストの問題から、分離頻度
の高い細菌だけを対象として同定を行っており、分離頻
度は低いが重篤な症状を呈する細菌の同定精度が悪いと
いう問題点があった。DNAチップを用いた細菌同定で
は、DNA配列データベースなどから各細菌のDNA配列情報
を入手する。そして、細菌毎にDNA配列から特異的な部
分配列を選別し、これをプローブとしてDNAチップ上に
配置する。一方、患者から採取した血液や痰などの試料
から細菌のDNAを抽出し、PCRで増幅してDNAチップ上の
プローブと反応させる。
【0005】図20はこれを模式的に表した図である。
DNA配列データベースには、同定対象の各細菌のDNA配列
情報が保持されている。ここから、それぞれの細菌につ
いて特異的な部分配列をプローブとして選別する。実験
精度を高めるため、同一のプローブをDNAチップ上の複
数箇所にスポットするのが一般的である。スポット配置
図2001に示すように、これらプローブのDNAチップ
2002上の位置は縦Noと横Noで表現する。このDNAチ
ップ上にスポットされたプローブ2003に、患者の血
液・痰などから抽出された細菌のDNAを含む試料200
4を反応させると、試料に混入しているターゲットDNA
に対応するプローブ2005からシグナルが検出され
る。そこで、この反応結果とスポット配置図2001か
ら、どのプローブからシグナルが検出されたのかを調べ
る。図20の例では、上から1番目、左から2番目のスポ
ットからシグナルが検出されている。スポット配置図2
001からここには結核菌のプローブがスポットされて
おり、試料中に混入していたのは結核菌であることが分
かる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところが実際の実験に
おいては、試料中に混入しているターゲットDNAは、DNA
チップ上の対応するプローブと常に理想的な状態で正し
く反応するとは限らない。この原因としては、以下が考
えられる。 ・洗浄しすぎてプローブがはがれてしまった ・洗浄し足りなかったので、未反応のターゲットDNAが
残ってしまった ・プローブを均一にスポットすることができなかった ・試料を均一に反応させることができなかった ・プローブと試料中のターゲットDNAとが完全に相補的
ではなかった
【0007】これらの原因のそれぞれについて、以下に
説明する。ハイブリダイゼーション反応では、試料をDN
Aチップにかけて反応させた後、未反応のターゲットDNA
を洗い流す。この時に、誤ってDNAチップ上にスポット
したプローブがはがれてしまう場合がある。このような
場合は、たとえプローブと反応するターゲットDNAが試
料中に混入していたとしても、シグナルが検出されな
い。したがって、正しい実験結果を得ることができな
い。また逆に、洗浄が足りないと、プローブと反応しな
かったターゲットDNAがチップ上に残ってしまい、図2
1の左の例に示すようにスポット外の領域が明るくなっ
てしまう。このような状態ではスポット外領域がシグナ
ルに対してノイズとなるため、スポット検出が困難にな
る。一方、洗浄によって未反応のターゲットDNAがチッ
プから完全に除去されていると、図21の右側に示すよ
うに、スポット外の領域が暗くなってスポット検出が容
易になる。
【0008】プローブの溶液をガラス、シリコン、プラ
スチックなどの基板の表面上にスポットする際、溶液の
濃度が高すぎると粘性が高まり、図22に示したように
均一にスポットできない場合がある。図22では、左側
が均一にスポットできたプローブの例、右側がドーナツ
状の不均一なスポットになってしまったプローブの例で
ある。不均一なスポットは、スポット中の蛍光を検出で
きる面積が小さいため、ハイブリダイゼーション反応後
のシグナル検出時に、シグナルの量が少なく計算されて
しまう。したがって、正確な結果を得ることができな
い。
【0009】試料をDNAチップにかけて反応させる際、
試料の量が十分でないなどの理由で、均一にかけられな
い場合がある。このような場合は、スポットの置かれた
場所によってシグナル強度に差が出るため、正確な実験
結果を得ることができない。また、プローブのDNA配列
又は試料中に混入しているターゲットDNAの配列に誤り
があると、プローブと試料中のターゲットDNAとは完全
に相補的ではなくなる。プローブ及び試料中に混入して
いるDNAの配列誤りについては、それぞれ以下の原因が
考えられる。
【0010】プローブに用いたDNAの配列誤りの原因と
しては、製品として販売されているDNAチップであって
も、DNAチップ設計時に用いた配列の誤りから、プロー
ブの配列に一部間違いがある場合がある。また、プロー
ブをPCRで増幅している段階で取り込み間違いが起こ
り、間違いを含んだプローブをスポットしてしまう可能
性もある。
【0011】試料中に混入しているターゲットDNAの配
列誤りの原因としては、以下が考えられる。ウィルスや
細菌は、他の高等生物に比べて進化速度が速いことが知
られている(鳥居信夫:ゲノムから進化を探る研究:生
命誌29号 Vol.8, No.3(2001-3))。このため、突然変異
によってDNA配列に変化が生じた細菌が試料中に混入し
ている可能性がある。また、細菌のDNAをPCRで抽出・増
幅・標識する段階で取り込み間違いが起こり、間違いを
含んだターゲットDNAが試料中に混入している可能性が
ある。このような原因からプローブのDNA配列又は試料
中に混入しているターゲットDNAの配列に誤りがある
と、プローブと試料中のターゲットDNAとは完全に相補
的ではなくなるため、正しい実験結果を得ることができ
ない。
【0012】上に挙げた原因から、実際の実験で得られ
る結果は理論的な予測結果とは異なる。このため、混入
しているターゲットDNAがどれか推測するのが難しいと
いう問題点がある。現在は、ユーザはハイブリダイゼー
ション結果をスキャンした画像や蛍光シグナルを数値化
した表から、試料に混入していると推測されるターゲッ
トDNA(以後、推定混入ターゲットDNAと呼ぶ)を決定す
るが、混入している可能性のあるターゲットDNAの種類
が数十種類以上と多いので、これは大変困難な作業であ
る。本発明は、従来技術の問題点に鑑み、実際の実験で
得られる結果と理想的な実験結果とが異なる場合に、試
料中に混入しているターゲットDNAの判断を容易にするD
NA解析方法及びDNA解析システムを提供することを目的
とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明では、実験結果画像とそれぞれのプローブの
融解温度・推定混入ターゲットDNAとの一致度合い・推
定混入ターゲットDNAでの実験結果の理論値を対応付け
て表示し、ユーザの負担の軽減を図る。また、可能性の
高い推定混入ターゲットDNAを自動的に計算して表示す
るようにしてユーザの負担を軽減する。
【0014】そのために、本発明では、以下の機能を備
えた実験結果解析システムを考案した。 ・指定した複数種類のターゲットDNAについて、試料中
に混入していた場合の実験結果の理論値を計算する機能 ・試料中に混入しているターゲットDNAの種類を自動的
に推測する機能 ・試料中に混入しているターゲットDNAの種類を個別に
指定できる機能 ・混入しているターゲットDNAの推測結果と実際の実験
結果を対応付けて表示する機能 ・プローブをターゲットDNA推定の考慮の対象とするか
どうかを指定する機能 ・実験結果画像を数値化したシグナル強度を補正した値
を用いて表示する機能 すなわち、本発明によるDNA解析方法は、複数の異なる
プローブ配列と試料中に混入しているターゲットDNAと
のハイブリダイゼーション反応の結果からターゲットDN
Aの種類を推測するDNA解析方法において、所定の複数種
類のDNAが試料中に混入している場合の各プローブ配列
におけるハイブリダイゼーション反応結果の理論値を計
算する第1のステップと、各プローブ配列における実際
のハイブリダイゼーション結果と計算結果とを対応付け
て表示する第2のステップとを含むことを特徴とする。
【0015】所定の複数種類のDNAの選択は、ユーザが
個々に指定することで選択してもよいし、あるいは、第
1のステップを複数種類のDNAの組み合わせを変えて反
復実行し、実際のハイブリダイゼーション結果と最も良
く一致するDNAの組み合わせを選択することで自動的に
行うこともできる。選択を自動的に行う場合には、プロ
ーブDNAの配列やターゲットDNAの配列の誤りに対応でき
るように、所定のプローブ配列を選択するステップを有
し、選択されたプローブ配列あるいは当該プローブ配列
に対する計算結果を実際のハイブリダイゼーション結果
と最も良く一致するDNAの組み合わせを決定する際に考
慮外とするようにしてもよい。
【0016】所定の複数種類のDNAのうちから選択され
た1種類のDNAのみが試料中に混入していると仮定した
ときの前記各プローブ配列におけるハイブリダイゼーシ
ョン反応の計算結果を実際のハイブリダイゼーション結
果と各プローブ配列の位置が対応する画像として表示す
るのが好ましい。また、第2のステップでは、実際のハ
イブリダイゼーション結果と計算結果を、各プローブ配
列の位置が対応する2つの画像として表示するのが好ま
しい。
【0017】第2のステップでは、実際のハイブリダイ
ゼーション結果と計算結果を、一方の軸が実際のハイブ
リダイゼーション結果、他方の軸が計算結果である2次
元座標上にプロットしてグラフ表示するようにしてもよ
い。更に、グラフと共に各プローブ配列に対する実際の
ハイブリダイゼーション結果を表す画像を表示するのが
好ましい。
【0018】各プローブに対する実際のハイブリダイゼ
ーション結果を表す画像上で選択したプローブ配列の位
置にマークを付けるステップと、選択されたプローブ配
列に対応するグラフ上のプロットにマークを表示するス
テップとを更に含むこともできる。あるいは、グラフ上
で選択したプロットにマークを付けるステップと、選択
されたプロットに対応する各プローブ配列に対する実際
のハイブリダイゼーション結果を表す画像上のプローブ
位置にマークを表示するステップとを更に含むこともで
きる。
【0019】また、グラフ上で選択したプロットに対す
る実際のハイブリダイゼーション結果の値を修正するス
テップと、各プローブ配列に対する実際のハイブリダイ
ゼーション結果を表す画像にこの修正を反映させるステ
ップとを含んでもよい。複数種類のDNAの組み合わせを
変更するステップを有し、変更された複数種類のDNAの
組み合わせを対象にして第1ステップと第2ステップを
実行するようにしてもよい。
【0020】本発明によるDNA解析システムは、試料中
に混入しているターゲットDNAの種類を推定するDNA解析
システムにおいて、基板上に配置した複数の異なるプロ
ーブ配列と試料中に混入しているターゲットDNAとのハ
イブリダイゼーション反応結果を入力する入力手段と、
所定の複数種類のDNAを選択するDNA選択手段と、DNA選
択手段で選択されたDNAが試料中に混入している場合の
各プローブ配列におけるハイブリダイゼーション反応の
理論値を計算する計算処理手段と、入力手段から入力さ
れた各プローブ配列における実際のハイブリダイゼーシ
ョン結果と計算処理部で計算された計算結果とを対応付
けて表示する表示手段とを備えることを特徴とする。
【0021】表示手段は、各プローブ配列における実際
のハイブリダイゼーション結果を画像表示する画像表示
部と、DNA選択手段で選択された所定の複数種類のDNAに
対して計算処理手段で計算された、各プローブ配列にお
けるハイブリダイゼーション反応の理論値を、画像表示
部に表示された画像に対応する画像として表示する理論
値表示部と、DNA選択手段で選択された個々のDNAに対し
て計算処理手段で計算された、各プローブ配列における
ハイブリダイゼーション反応の理論値を、画像表示部に
表示された画像に対応する画像として表示する個別理論
値表示部とを有するものとすることができる。
【0022】また、表示手段は、各プローブ配列におけ
る実際のハイブリダイゼーション結果を画像表示する画
像表示部と、DNA選択手段で選択された所定の複数種類
のDNAに対して計算処理手段で計算された、各プローブ
配列におけるハイブリダイゼーション反応の理論値と、
各プローブ配列における実際のハイブリダイゼーション
結果とを、一方の軸が実際のハイブリダイゼーション結
果、他方の軸が計算結果となった2次元座標上にプロッ
トしてグラフ表示する理論値表示部とを有するものとす
ることもできる。
【0023】
【発明の実施の形態】以下では、細菌同定を例に挙げ、
図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。図1
は、本発明によるDNAチップ実験結果解析システム(DNA
解析システム)の概略構成図である。このシステムは、
既に設計したDNAチップの情報(識別対象としている細
菌、それぞれの細菌に対するプローブの情報など)を保
存したDNAチップデータベース100、実験結果画像や
推定混入ターゲットDNAでの実験結果の理論値を出力す
るための表示装置101、プローブやスポットを選択す
るためのキーボード102及びマウスなどのポインティ
ングデバイス103、中央処理装置104、中央処理装
置104での処理に必要なプログラムを格納するプログ
ラムメモリ105、中央処理装置104での処理に必要
なデータを格納するデータメモリ112を備える。
【0024】プログラムメモリ105は、プローブをタ
ーゲットDNA推定の考慮の対象とするかどうかを指定す
る考慮範囲指定処理部106、実験結果画像を数値化し
たシグナル強度を補正するシグナル強度補正処理部10
7、推定混入ターゲットDNAでの理論的実験結果を計算
する実験結果の理論値計算処理部108、試料中に混入
しているターゲットDNAを自動的に推定する混入ターゲ
ットDNA推定処理部109、試料中に混入しているター
ゲットDNAを任意に指定する混入ターゲットDNA指定処理
部110、実際の実験結果と推定混入ターゲットDNAで
の実験結果の理論値とを対応付けて表示する実験結果の
理論値表示処理部111を備える。データメモリ112
は、DNAチップのデータを保持するDNAチップデータ11
3を備える。
【0025】図2から図6に、データメモリ112のDN
Aチップデータ113で保持する、DNAチップのデータ構
造の例を示す。本解析システムでは、試料中に混入して
いる細菌の推定及び表示処理にこのデータ構造を用い
る。図2は、ChipData構造体のメンバを示す図である。
プローブの情報200は、このDNAチップにスポットし
てあるプローブの情報であり、図3に示すProbeData構
造体の2次元配列の形で保持する。2次元配列における
それぞれの添え字は、DNAチップ上でのプローブの位置
を示す横Noと縦Noに対応する。識別対象の細菌の情報2
01は、このDNAチップで識別する細菌の情報であり、
図4に示すBacteriaData構造体の配列の形で保持する。
配列の添え字は、細菌のID番号として管理する。実験結
果画像202は、このDNAチップを用いて行った実験結
果の画像である。シグナル強度の情報203は、実験結
果画像202のシグナル強度を数値化したものであり、
数値データを3次元配列の形で保持する。それぞれの添
え字は、DNAチップ上でのプローブの位置を示す横Noと
縦No及び、図7に示すブロックNoに対応する。
【0026】図7は、DNAチップ上のスポット配列例を
示す図である。このDNAチップ700では、実験精度を
高めるため、同じプローブを複数の位置に重複してスポ
ットしている。DNAチップ700上には6つのブロック
(点線の四角で囲んだ部分)701〜706があり、位
置をブロックNoで表現する。また、それぞれのブロック
に16のスポットがあり、位置を横Noと縦Noで表現す
る。たとえば、スポット710は、1番目のブロック7
01にあり、上から3番目左から2番目なので、ブロッ
クNoは1、横Noは2、縦Noは3である。同様に、スポッ
ト711は、6番目のブロック706にあり、上から3
番目左から2番目なので、ブロックNoは6、横Noは2、
縦Noは3である。横Noと縦Noが同じスポットは、すべて
のブロック701〜706で同じプローブがスポットさ
れている。
【0027】図2に戻り、推定混入ターゲットDNA20
4は、試料中に混入していると推測される細菌のID番号
を配列の形で保持する。推定シグナル強度205は、推
定混入ターゲットDNAでの実験結果におけるシグナル強
度の理論値であり、図6に示すGuessSignal構造体の2
次元配列の形で保持する。2次元配列におけるそれぞれ
の添え字は、DNAチップ上700でのプローブの位置を
示す横Noと縦Noに対応する。考慮対象206は、それぞ
れのスポットを、ターゲットDNA推定の考慮の対象とす
るかどうかの情報であり、考慮の対象とする、しないの
二値データを3次元配列の形で保持する。それぞれの添
え字は、シグナル強度の情報203の添え字と同様、横
Noと縦No及び、ブロックNoに対応する。プローブの配列
や試料中のターゲットDNAの配列に誤りがあると考えら
れる場合は、考慮の対象外とする。マーク207は、そ
れぞれのスポットが選択されているかどうかの情報であ
り、選択されている、いないの二値データを3次元配列
の形で保持する。それぞれの添え字は、シグナル強度の
情報203及び考慮対象206の添え字と同様、横Noと
縦No及び、ブロックNoに対応する。選択されているプロ
ーブは、マークを付けて表示する。
【0028】図3は、プローブの情報を保持するProbeD
ata構造体のメンバを示す図である。DNA配列301は、
プローブのDNA配列情報である。融解温度302は、こ
のプローブの融解温度である。長さ303は、このプロ
ーブのDNA配列の長さである。結合する細菌のID番号3
04は、このプローブが検出対象とする細菌のID番号で
ある。結合する細菌内での位置305は、このプローブ
が検出対象とする細菌と反応する際に、細菌のDNA配列
の先頭から数えて何塩基目からと反応するかの情報であ
る。
【0029】図4は、細菌の情報を保持するBacteriaDa
ta構造体のメンバを示す図である。DNA配列401は、
この細菌のDNA配列である。長さ402は、この細菌のD
NA配列の長さである。プローブとの結合強度403は、
この細菌とそれぞれのプローブとの結合強度の情報であ
り、図5に示すMatch構造体の2次元配列の形で保持す
る。2次元配列におけるそれぞれの添え字は、DNAチッ
プ上でのプローブの位置を示す横Noと縦Noに対応する。
【0030】図5は、細菌とプローブとの結合の情報を
保持するMatch構造体のメンバを示す図である。細菌内
での位置501は、プローブが細菌と反応する際に、細
菌のDNA配列の先頭から数えて何塩基目からと反応する
かの情報である。結合の強さ502は、結合の強さに関
する情報である。ここでは例として結合エネルギーを表
示しているが、相対的なスコアを定義しても構わない。
【0031】図6は、推定混入ターゲットDNAでの実験
結果の理論値におけるシグナル強度を保持するGuessSig
nal構造体のメンバを示す図である。結合する細菌のID
601は、推定混入ターゲットDNAのうち、このプロー
ブが反応する細菌のID番号である。細菌内での位置60
2は、このプローブが結合する細菌のID601で示した
細菌と反応する際に、細菌のDNA配列の先頭から数えて
何塩基目からと反応するかの情報である。結合の強さ6
03は、このプローブが結合する細菌のID601で表さ
れる細菌と反応する際の、結合の強さに関する情報であ
る。図5の結合の強さ502と同様に、ここでは例とし
て結合エネルギーを表示しているが、相対的なスコアを
定義しても構わない。
【0032】図8は、本発明のDNAチップ実験結果解析
システムによる画面表示の例を示す図である。この表示
画面は、実際の実験結果画像を表示する実験結果表示部
801、推定混入ターゲットDNAでの実験結果の理論値
に基づく画像あるいはグラフを表示する理論値表示部8
02、及び試料に混入する可能性のあるターゲットDNA
それぞれについての実験結果の理論値の画像を表示する
個別理論値表示部803を備える。実験精度を高めるた
めに、同一のプローブを複数箇所に重複してスポットし
た場合、同じプローブDNAのスポットから得られたシグ
ナル強度の最大値や平均値などを実験結果表示部801
に表示することができる。理論値表示部802に表示す
る画像は、試料に混入する可能性のあるターゲットDNA
から選択した部分集合(推定混入ターゲットDNA)が試
料に混入していた場合の実験結果について各プローブ毎
の理論値を“実験結果の理論値計算処理部”108で求
め、“実験結果の理論値表示処理部”111で処理して
DNAチップと同じ順序で並べて表示する。推定混入ター
ゲットDNAは、可能性の高いものを“混入ターゲットDNA
推定処理部”109で自動的に求めることができるほ
か、ユーザが任意に指定することもできる。ユーザが指
定したときは、“混入ターゲットDNA指定処理部”11
0で処理される。理論値表示部802の画像と実験結果
表示部801の画像とが一致していれば、推定混入ター
ゲットDNAは実際に試料に混入していたターゲットDNAと
同じである可能性が高いと考えられる。
【0033】推定混入ターゲットDNAを自動的に求める
際には、混入ターゲットDNA推定ボタン812を押すこ
とにより、可能性の高いものを計算して置き換えること
ができる。また、推定混入ターゲットDNAをユーザが任
意に指定する際には、個別理論値表示部803に表示さ
れるそれぞれのターゲットDNAについて、チェックボッ
クス804により推定混入ターゲットDNAに追加・削除
することができる。この処理に伴い、理論値表示部80
2に表示する画像が更新される。理論値表示部802か
ら任意に選択した一つのプローブをマウスでクリックす
る等してポップアップウィンドウ805を開き、そこに
そのプローブの融解温度、及び推定混入ターゲットDNA
との配列の一致度合い等を表示することもできる。ま
た、プローブが対応している細菌の名前などを表示して
も良い。また、図9に示すように、理論値表示部802
に、シグナル強度と合わせて、すべてのプローブについ
て融解温度を同時に表示することもできる。これらの表
示の切り替えは、操作部807のボタン808で行う。
【0034】図8に示す表示画面において、表示部80
6には、実験に用いたDNAチップ及びターゲットの情報
を表示する。ここではDNAチップとターゲットの識別
名、DNAチップを作成した日及び実験を行った日を表示
しているが、ハイブリダイゼーション反応を行ったとき
の温度・時間などの実験条件を表示しても良い。ボタン
809は、推定混入ターゲットDNAでの実験結果の理論
値表示部802の表示形式を指定するボタンである。こ
のボタン809を用いて、図8に示した表示形式(チッ
プ形式)と、図10に示す表示形式(グラフ形式)とを
切り替えることができる。
【0035】ボタン810は、プローブをターゲットDN
A推定の考慮の対象とするかどうかを指定するためのボ
タンである。この機能については、図11、図12、図
14及び図15で詳しく説明する。ボタン811は、実
験結果画像を数値化したシグナル強度を補正するための
ボタンである。この機能については、図13で詳しく説
明する。ボタン812は、推定混入ターゲットDNAにつ
いて、“混入ターゲットDNA推定処理部”109を用い
て、可能性の高いものを自動的に計算するためのボタン
である。
【0036】図10は、本発明のDNAチップ実験結果解
析システムによる画面表示の他の例を示す図である。図
10には、図8に示した表示画面の上半分のみを示し
た。この画面表示例では、実験結果表示部801に実際
の実験結果画像1011を表示し、理論値表示部802
に実際の実験結果と推定混入ターゲットDNAでの実験結
果の理論値とをプロットしたグラフ1012を表示し、
個別理論値表示部803に試料に混入する可能性のある
ターゲットDNAそれぞれの実験結果の理論値1013を
表示する。実際の実験結果画像1011及び試料に混入
する可能性のあるターゲットDNAそれぞれの実験結果の
理論値1013については、図8あるいは図9と同様で
ある。
【0037】理論値表示部802に表示するグラフ10
12は、DNAチップ上のそれぞれのスポットについて、
推定混入ターゲットDNAでの実験結果の理論値における
シグナル強度をX軸に、実際の実験結果におけるシグナ
ル強度をY軸に取り、プロットしたものである。同じプ
ローブを複数箇所にスポットした場合は、それぞれのス
ポット毎にプロットする。理論値表示部802に表示す
るグラフ1012にプロットした点が、直線X=Yの近傍
に集まっていれば、推定混入ターゲットDNAは実際に試
料に混入していたターゲットDNAと同じである可能性が
高いと考えられる。また、直線X=Yから離れているプロ
ーブを調整するように個別理論値表示部803で推定混
入ターゲットDNAを選択しなおすことで、推定混入ター
ゲットDNAを実際に試料に混入していたターゲットDNAに
近づけることができる。
【0038】実際の実験結果画像1011から任意のプ
ローブを選択してマーク1021をつけることができ
る。同様に、グラフ1012から任意のスポットを選択
してマーク1022をつけることができ、あるいは個別
理論値画像1013から任意のプローブを選択してマー
ク1023をつけることができる。グラフ1012上の
マーク1022については、同じプローブをDNAチップ
上の複数箇所にスポットした場合は、プローブを一つず
つ選択することも、同じ種類のプローブを一度にまとめ
て選択することもできる。これらのマーク1021,1
022,1023は連動しており、実験結果画像101
1から選択したプローブにマークをつけると、同時にグ
ラフ1012及び個別理論値画像1013でも対応する
ものにマークが表示される。最初にグラフ1012ある
いは個別理論値画像1013で選択した場合も同様に、
他の画像あるいはグラフの対応するものにマークが表示
される。
【0039】図10は、実験結果画像1011及び個別
理論値画像1013で上から3番目、左から1番目のプロ
ーブが選択された状態を示している。このプローブはDN
Aチップ上で3箇所にスポットされていたため、グラフ
1012では3つの点が選択されてマーク1022が付
されている。グラフ1012で見ると、これらのマーク
1022がつけられた点は直線X=Yから離れており、実
際の実験結果におけるシグナル強度の方が推定混入ター
ゲットDNAでの実験結果の理論値におけるシグナル強度
よりも大きい。したがって、個別理論値画像1013に
おいて上から3番目、左から1番目のプローブに着目
し、ここでシグナルが観測されるターゲットDNAを探
し、チェックボックス804にチェックして推定混入タ
ーゲットDNAに追加することで、実際に試料に混入して
いたターゲットDNAに近づけることができる。逆に、実
際の実験結果におけるシグナル強度の方が推定混入ター
ゲットDNAでの実験結果の理論値におけるシグナル強度
よりも小さいプローブがあった場合は、そのプローブで
シグナルが観測されるターゲットDNAを推定混入ターゲ
ットDNAから除くことで、実際に試料に混入していたタ
ーゲットDNAに近づけることができる。推定混入ターゲ
ットDNAに追加・削除処理を行うと、推定混入ターゲッ
トDNAでの実験結果の理論値におけるシグナル強度が計
算しなおされ、理論値表示部802に表示されるグラフ
1012が更新される。
【0040】図11は、本発明のDNAチップ実験結果解
析システムによる画面表示の他の例を示す図であり、図
10に対応する。図11では、実験結果表示部801の
実験結果画像1111及び個別理論値表示部803の個
別理論値画像1113で上から3番目、左から1番目の
プローブが選択された様子を示している。このプローブ
は3箇所にスポットされていたため、グラフ1112で
は3つの点が選択されている。これらの3つの点は同じ
プローブに対応するので、実験結果の理論値におけるシ
グナル強度は常に等しくなる。また、実際の実験結果に
おけるシグナル強度も互いに近い値を持つと推測される
が、洗浄の途中で一部のスポットだけがはがれてしまっ
た場合などはこの限りではなく、そのスポット1121
はグラフ上で他のスポットから離れた位置にくる。ユー
ザは、このようなスポットを選択し、考慮範囲指定ボタ
ン810を操作して考慮の対象外とすることができる。
理論値表示部 802に表示されるグラフ1112にお
いて、考慮の対象外のスポットは表示されない。実験結
果表示部801に実験結果画像1111として平均値の
画像を表示している場合、スポット1121を考慮対象
外に指定すると、そのスポットを除外して平均値が再計
算され、実験結果画像1111に反映される。
【0041】図12は、考慮の対象外のスポットを指定
する画面の例を示す図である。考慮範囲指定ボタン81
0を押すと、図12の画面が新しく開く。スポット12
01,1202,1203はプローブのDNA配列が同一
であり、実験精度を高めるために、同じプローブをDNA
チップの3箇所に重複してスポットしてあったとする。
このうち、スポット1202だけは、洗浄の途中ではが
れてしまい、シグナル強度が弱くなってしまった。この
ような場合に、ユーザはスポット1202を選択し、考
慮の対象外とすることができる。
【0042】図13(a)は、本発明のDNAチップ実験
結果解析システムによる画面表示の他の例を示す図であ
り、図10に対応する。図13(a)では、実験結果画
像1311に付けたマーク1321及び個別理論値画像
1313に付けたマーク1324で上から3番目、左か
ら1番目のプローブが選択された様子を示している。こ
のプローブは3箇所にスポットされていたため、理論値
表示部802のグラフ1312では3つの点が選択され
ている。このプローブは、溶液を基板上にスポットした
時に濃度が高すぎたため、マーク1321で選択した画
像に示されるように、均一にスポットすることができず
ドーナツ状にスポットされている。
【0043】DNAチップの基板上にプローブを複数箇所
スポットする時には、すべての場所に同じ溶液でスポッ
トするため、すべての場所で均一にスポットすることが
できなくなる。ユーザは、このようなスポットを選択
し、シグナル強度補正ボタン811を操作してシグナル
強度を補正することができる。シグナル強度補正ボタン
811を押すと、図13(b)の画面が新しく開く。1
351は、それぞれのスポットの画像を示している。1
350は、それぞれのスポットのシグナル強度を示して
いる。縦軸はシグナル強度であり、横軸は1351に示
したスポットと対応している。1352は、シグナル強
度を補正しようとしているスポットである。1353
は、補正前のシグナル強度である。1354に、補正後
のシグナル強度を入力することができる。
【0044】図13(a)に戻り、理論値表示部802
に表示されるグラフ1312において、補正前の値はプ
ロット1322であったが、補正を行うことによりプロ
ット1323が表示される。実験結果表示部801に表
示される画像1311については、不均一なシグナルの
うち明るい部分を見て判断できるため、補正しなくても
人間が判断するには差し支えない。また、試料を均一に
反応させられなかった場合のシグナル強度の補正につい
ても同様に、理論値表示部802に表示されるグラフ1
312のシグナル強度に補正を行う。
【0045】図14及び図15は、本発明のDNAチップ
実験結果解析システムによる画面表示の更に他の例を示
す図であり、それぞれ図8の上半分及び図10に対応す
る。図14では、上から二番目、左から一番目のプロー
ブは、混入ターゲットDNA推定の考慮の対象となってい
ないため、表示されない。なぜならば、このプローブ
は、プローブの配列や試料中のターゲットDNAの配列に
誤りがあると考えられ、試料中に混入しているターゲッ
トDNAを推測するための正しい実験結果が得られていな
いためである。図11の場合と同様、ユーザは、このよ
うなプローブを選択し、考慮範囲指定ボタン810を操
作して、考慮の対象外とすることができる。考慮の対象
外として指定されたプローブはDNA配列に誤りがあるた
め、複数箇所に重複してスポットしていた場合でも、全
てのスポットについて実験結果を用いることができな
い。このような場合は、実験結果画像1411、推定混
入ターゲットDNAでの実験結果の理論値画像1412、
及び試料に混入する可能性のあるターゲットDNAそれぞ
れでの実験結果の理論値画像1413では、シグナルを
表示しない(1421,1422,1423)。また、
図15に示すように、実際の実験結果と推定混入ターゲ
ットDNAでの実験結果の理論値とをプロットしたグラフ
1512においても同様に、考慮の対象外としたプロー
ブのスポットは全てプロットしない(1501)。
【0046】図16は、混入ターゲットDNA推測支援の
概略処理フローを示す図である。以下、フローに沿って
処理の流れを説明する。まず、DNAチップDB100か
ら、DNAチップ及びターゲットの情報を読み込む(ステ
ップ1600)。ここで読み込むデータは、DNAチップ
にスポットしてあるプローブのデータProbeData(30
1〜305)及びDNAチップが識別対象とする細菌のデ
ータBacteriaData(401〜403)である。次に、実
際の実験結果画像を読み込み、Figure(202)に保存
する(ステップ1601)。その後、パラメタを初期化
する(ステップ1602)。すなわち、すべてのスポッ
トを考慮の対象としてconsider(206)に書き込み、
すべてのスポットを選択されていない状態としてmark
(207)に書き込む。また、実験結果画像202を参
照してスポットのシグナル強度を数値化し、SignalData
(203)に保存する。さらに、推定混入ターゲットDN
AのデータGuessDNA(204)を空にする。最後に、タ
ーゲット推測処理(ステップ1603)を行う。この処
理の詳細については、図17で説明する。
【0047】図17は、混入ターゲットDNA推測処理の
詳細フローを示す図である。以下、フローに沿って処理
の流れを説明する。プローブを均一にスポットできなか
ったり試料を均一に反応させられなかったりなどの理由
で、実験結果画像202を数値化したシグナル強度20
3を補正する場合、“シグナル強度補正処理部”(10
7)を実行する(ステップ1700)。すなわち、補正
後のシグナル強度を入力してSignalData203に上書き
し、補正後のシグナル強度に従って画面表示を更新す
る。画面表示については、図18で詳しく説明する(ス
テップ1701、1702)。
【0048】プローブのDNA配列又は試料中に混入して
いるターゲットDNAの配列に誤りがあるなどの理由で、
考慮の対象とするプローブを変更する場合、“考慮範囲
指定処理部”(106)を実行する(ステップ170
3)。すなわち、新たに考慮の対象から外すプローブ及
び再び考慮の対象に入れるプローブを選択し、consider
(206)を書き換える(ステップ1704)。その
後、変更後のプローブに従って画面表示を更新する(ス
テップ1705)。画面表示については、ステップ17
02同様、図18で詳しく説明する。
【0049】推定混入ターゲットDNAを変更する場合
は、以下の処理を実行する(ステップ1706)。可能
性の高いものを自動的に計算する場合は、“混入ターゲ
ットDNA推定処理部”(109)を実行する。この処理
としては、全てのターゲットDNAの組み合わせについ
て、“実験結果の理論値計算処理部”(108)を用い
て推定シグナル強度を求め、最も良く一致するものを選
択して新たな推定混入ターゲットDNAとし、GuessDNA
(204)を変更することなどが考えられる。このとき
の選択の基準としては、シグナル強度203と、推定シ
グナル強度205の相関の最大化などが考えられる(ス
テップ1709)。自動的に計算するのではなく、ユー
ザが任意に推定混入ターゲットDNAを変更することもで
きる(ステップ1708)。この場合は、“混入ターゲ
ットDNA指定処理部”(110)を実行する。すなわ
ち、新たに推定混入ターゲットDNAから外すターゲットD
NA及び推定混入ターゲットDNAに加えるターゲットDNAを
選択し、GuessDNA(204)を変更する。その後、変更
後の推定混入ターゲットDNAに従って画面表示を更新す
る(ステップ1710)。画面表示については、ステッ
プ1702及び1705同様、図18で詳しく説明す
る。
【0050】その後、プローブ選択処理を行う(ステッ
プ1711)。プローブ又はスポットを指定して、選択
又は選択解除を指定し、mark(207)に書き込む。そ
の後、変更後の選択状況に従って画面表示を更新する
(ステップ1712)。画面表示については、図18で
詳しく説明する。
【0051】図18は、画面表示処理の詳細フローを示
す図であり、“実験結果の理論値表示処理部”(11
1)に対応する。以下、フローに沿って処理の流れを説
明する。ここでは、理論値表示部802の画像表示につ
いての処理を示す。まず、推定混入ターゲットDNA(Gue
ssDNA)204に従い、それぞれのプローブについて
“実験結果の理論値計算処理部”(108)を用いて、
推定シグナル強度を計算し、推定シグナル強度(GuessS
ignal)205に保存する(ステップ1800)。推定
シグナル強度の計算処理については、図19で詳しく説
明する。
【0052】実験結果の理論値を、DNAチップと同じ順
序で並べて(チップ形式で)表示する場合は、以下の処
理を実行する(ステップ1801)。すなわち、まず、
それぞれのプローブについて、推定シグナル強度に従っ
た色を表示する(ステップ1802)。その後、融解温
度を表示する場合は、ProbeDataの融解温度302を参
照して表示する(ステップ1803、1804)。ま
た、塩基の一致の様子を表示する場合は、GuessSignal
(205)を参照して反応する細菌とDNA配列のオフセ
ットを調べ、ProbeDataのDNA配列とBacteriaDataのDNA
配列の一致の様子を表示する(ステップ1805、18
06)。その後、consider206及びmark207を参照
し、考慮対象でかつ選択されているプローブについてマ
ークを表示する(ステップ1807)。
【0053】実験結果の理論値を、グラフ形式で表示す
る場合は、以下の処理を実行する。すなわち、X軸に推
定シグナル強度GuessSignal(205)を、Y軸に実際の
実験結果でのシグナル強度SignalData(203)をと
り、それぞれのスポットをプロットする(ステップ18
08)。その後、consider206及びmark207を参照
し、考慮対象でかつ選択されているスポットについてマ
ークを表示する(ステップ1809)。
【0054】図19は、推定シグナル強度の計算処理の
詳細フローであり、“実験結果の理論値計算処理部”
(108)に対応する。以下、フローに沿って処理の流
れを説明する。ここでは、横Noがi、縦Noがjのプロ
ーブについて推定シグナル強度を計算する処理を示して
おり、この処理をプローブの数だけ繰り返して行う。ま
ず、consider[i][j][] (206)を参照し、考慮の対
象かどうかを調べる。すべてのスポットで考慮の対象に
なっていないプローブならば、画面には表示しないので
推定シグナル強度を計算する必要はない。考慮の対象で
あるならば、以下の処理を実行する(ステップ190
0)。推定混入ターゲットDNA204に含まれる細菌そ
れぞれについて、BacteriaDataのMatch[i][j](40
3)を参照し、結合の強さ(502)を調べる。結合の
強さを最大にする細菌IDと、その時の細菌内での位置5
01、及びその時の結合の強さ502を、GuessSignal
[i][j]に登録する(ステップ1901、1902)。個
々の細菌とプローブの間の結合の強さ(502)の求め
方としては、一致する塩基数が多いほど結合が強い、ま
た、中央部分で一致している方がより強いと知られてい
るほか(畠山・小林「DNAチップによるSNP検出」遺伝子
医学 Vol.4, No.1、平成12年)、Nearest neighbor met
hodを用いて計算することもできる(杉本直己「シリー
ズ有機化学の探検遺伝子とバイオテクノロジー」丸善株
式会社、平成11年8月)。
【0055】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
試料に混入しているターゲットDNAがどれであるか、容
易に判断することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるDNAチップ実験結果解析システム
の概略構成図。
【図2】ChipData構造体のメンバを示す図。
【図3】プローブの情報を保持するProbeData構造体の
メンバを示す図。
【図4】細菌の情報を保持するBacteriaData構造体のメ
ンバを示す図。
【図5】細菌とプローブとの結合の情報を保持するMatc
h構造体のメンバを示す図。
【図6】GuessSignal構造体のメンバを示す図。
【図7】DNAチップ上のスポット配列例を示す図。
【図8】本発明のDNAチップ実験結果解析システムによ
る画面表示の例を示す図。
【図9】本発明のDNAチップ実験結果解析システムによ
る画面表示の他の例を示す図。
【図10】本発明のDNAチップ実験結果解析システムに
よる画面表示の他の例を示す図。
【図11】本発明のDNAチップ実験結果解析システムに
よる画面表示の他の例を示す図。
【図12】考慮対象外のスポットを指定する画面の例。
【図13】本発明のDNAチップ実験結果解析システムに
よる画面表示の他の例を示す図。
【図14】本発明のDNAチップ実験結果解析システムに
よる画面表示の他の例を示す図。
【図15】本発明のDNAチップ実験結果解析システムに
よる画面表示の他の例を示す図。
【図16】混入ターゲットDNA推測支援の概略処理フロ
ーを示す図。
【図17】混入ターゲットDNA推測処理の詳細フローを
示す図。
【図18】 画面表示の詳細フロー図。
【図19】推定シグナル強度計算処理の詳細フロー図。
【図20】DNAチップを利用した細菌同定の模式図。
【図21】チップの洗浄が不足している場合の模式図。
【図22】不均一なスポットの図。
【符号の説明】
100…DNAチップデータベース、101…表示装置、
104…中央処理装置、105…プログラムメモリ、1
12…データメモリ、700…DNAチップ、801…実
験結果表示部、802…理論値表示部、803…個別理
論値表示部、804…チェックボックス、805…ポッ
プアップウィンドウ、806…表示部、807…操作
部、1011…実験結果画像、1012…グラフ、10
13…個々のターゲットDNAに対する理論値、102
1,1022,1023…マーク
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中重 亮 神奈川県横浜市中区尾上町6丁目81番地 日立ソフトウエアエンジニアリング株式会 社内 (72)発明者 野崎 康行 神奈川県横浜市中区尾上町6丁目81番地 日立ソフトウエアエンジニアリング株式会 社内 (72)発明者 中見 優 神奈川県横浜市中区尾上町6丁目81番地 日立ソフトウエアエンジニアリング株式会 社内 Fターム(参考) 4B024 AA11 CA01 CA09 GA19 HA12 4B029 AA07 AA21 AA23 BB02 BB20 CC03 FA15 4B063 QA01 QA18 QQ03 QQ42 QR08 QR31 QR38 QR55 QR62 QR75 QR82 QS25 QS34 QS39 QX01

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の異なるプローブ配列と試料中に混
    入しているターゲットDNAとのハイブリダイゼーション
    反応の結果から前記ターゲットDNAの種類を推測するDNA
    解析方法において、 所定の複数種類のDNAが試料中に混入している場合の前
    記各プローブ配列におけるハイブリダイゼーション反応
    結果の理論値を計算する第1のステップと、 前記各プローブ配列における実際のハイブリダイゼーシ
    ョン結果と前記計算結果とを対応付けて表示する第2の
    ステップとを含むことを特徴とするDNA解析方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のDNA解析方法において、
    前記所定の複数種類のDNAを指定するステップを更に含
    むことを特徴とするDNA解析方法。
  3. 【請求項3】 請求項1記載のDNA解析方法において、
    前記第1のステップを複数種類のDNAの組み合わせを変
    えて反復実行し、実際のハイブリダイゼーション結果と
    最も良く一致するDNAの組み合わせに対する計算結果を
    前記第2のステップで用いることを特徴とするDNA解析
    方法。
  4. 【請求項4】 請求項3記載のDNA解析方法において、
    所定のプローブ配列を選択するステップを有し、前記選
    択されたプローブ配列あるいは当該プローブ配列に対す
    る計算結果を前記実際のハイブリダイゼーション結果と
    最も良く一致するDNAの組み合わせを決定する際に考慮
    外とすることを特徴とするDNA解析方法。
  5. 【請求項5】 請求項1記載のDNA解析方法において、
    前記所定の複数種類のDNAのうちから選択された1種類
    のDNAのみが試料中に混入していると仮定したときの前
    記各プローブ配列におけるハイブリダイゼーション反応
    の計算結果を前記実際のハイブリダイゼーション結果と
    各プローブ配列の位置が対応する画像として表示するこ
    とを特徴とするDNA解析方法。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5のいずれか1項記載のDNA
    解析方法において、前記第2のステップでは、前記実際
    のハイブリダイゼーション結果と前記計算結果を、各プ
    ローブ配列の位置が対応する2つの画像として表示する
    ことを特徴とするDNA解析方法。
  7. 【請求項7】 請求項1〜5のいずれか1項記載のDNA
    解析方法において、前記第2のステップでは、実際のハ
    イブリダイゼーション結果と前記計算結果を、一方の軸
    が実際のハイブリダイゼーション結果、他方の軸が計算
    結果である2次元座標上にプロットしてグラフ表示する
    ことを特徴とするDNA解析方法。
  8. 【請求項8】 請求項7記載のDNA解析方法において、
    前記グラフと共に前記各プローブ配列に対する実際のハ
    イブリダイゼーション結果を表す画像を表示することを
    特徴とするDNA解析方法。
  9. 【請求項9】 請求項8記載のDNA解析方法において、
    前記各プローブ配列に対する実際のハイブリダイゼーシ
    ョン結果を表す画像上で選択したプローブ配列の位置に
    マークを付けるステップと、前記選択されたプローブ配
    列に対応する前記グラフ上のプロットにマークを表示す
    るステップとを更に含むことを特徴とするDNA解析方
    法。
  10. 【請求項10】 請求項8記載のDNA解析方法におい
    て、前記グラフ上で選択したプロットにマークを付ける
    ステップと、前記選択されたプロットに対応する前記各
    プローブ配列に対する実際のハイブリダイゼーション結
    果を表す画像上のプローブ位置にマークを表示するステ
    ップとを更に含むことを特徴とするDNA解析方法。
  11. 【請求項11】 請求項8〜10のいずれか1項記載の
    DNA解析方法において、前記グラフ上で選択したプロッ
    トに対する実際のハイブリダイゼーション結果の値を修
    正するステップと、前記各プローブ配列に対する実際の
    ハイブリダイゼーション結果を表す画像に前記修正を反
    映させるステップとを含むことを特徴とするDNA解析方
    法。
  12. 【請求項12】 請求項1〜10のいずれか1項記載の
    DNA解析方法において、前記複数種類のDNAの組み合わせ
    を変更するステップを有し、変更された複数種類のDNA
    の組み合わせを対象にして前記第1ステップと第2ステ
    ップを実行することを特徴とするDNA解析方法。
  13. 【請求項13】 試料中に混入しているターゲットDNA
    の種類を推定するDNA解析システムにおいて、 基板上に配置した複数の異なるプローブ配列と試料中に
    混入しているターゲットDNAとのハイブリダイゼーショ
    ン反応結果を入力する入力手段と、 所定の複数種類のDNAを選択するDNA選択手段と、 前記DNA選択手段で選択されたDNAが試料中に混入してい
    る場合の前記各プローブ配列におけるハイブリダイゼー
    ション反応の理論値を計算する計算処理手段と、 前記入力手段から入力された各プローブ配列における実
    際のハイブリダイゼーション結果と前記計算処理部で計
    算された計算結果とを対応付けて表示する表示手段とを
    備えることを特徴とするDNA解析システム。
  14. 【請求項14】 請求項13記載のDNA解析システムに
    おいて、前記表示手段は、 前記各プローブ配列における実際のハイブリダイゼーシ
    ョン結果を画像表示する画像表示部と、 前記DNA選択手段で選択された所定の複数種類のDNAに対
    して前記計算処理手段で計算された、前記各プローブ配
    列におけるハイブリダイゼーション反応の理論値を、前
    記画像表示部に表示された画像に対応する画像として表
    示する理論値表示部と、 前記DNA選択手段で選択された個々のDNAに対して前記計
    算処理手段で計算された、前記各プローブ配列における
    ハイブリダイゼーション反応の理論値を、前記画像表示
    部に表示された画像に対応する画像として表示する個別
    理論値表示部とを有することを特徴とするDNA解析シス
    テム。
  15. 【請求項15】 請求項13記載のDNA解析システムに
    おいて、前記表示手段は、 前記各プローブ配列における実際のハイブリダイゼーシ
    ョン結果を画像表示する画像表示部と、 前記DNA選択手段で選択された所定の複数種類のDNAに対
    して前記計算処理手段で計算された、前記各プローブ配
    列におけるハイブリダイゼーション反応の理論値と、前
    記各プローブ配列における実際のハイブリダイゼーショ
    ン結果とを、一方の軸が実際のハイブリダイゼーション
    結果、他方の軸が計算結果となった2次元座標上にプロ
    ットしてグラフ表示する理論値表示部とを有することを
    特徴とするDNA解析システム。
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