JP2003110855A - 画像処理装置、画像処理方法、画像処理制御プログラムを記録した媒体 - Google Patents

画像処理装置、画像処理方法、画像処理制御プログラムを記録した媒体

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JP2003110855A
JP2003110855A JP2002208431A JP2002208431A JP2003110855A JP 2003110855 A JP2003110855 A JP 2003110855A JP 2002208431 A JP2002208431 A JP 2002208431A JP 2002208431 A JP2002208431 A JP 2002208431A JP 2003110855 A JP2003110855 A JP 2003110855A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 実写画像を構成する画素の特徴量を抽出して
画像処理を行なう場合において、個々の画像によって異
なるターゲットを正確に判別して特徴量を取得し、画像
全体について好適な画像処理を行なう。 【解決手段】 コンピュータ21は、実写画像から均等
に画素をサンプリングして各画素の輝度分布を求めると
共に、各画素のエッジ量を集計して重み付け係数KEi
を決定し、この重み付け係数KEiを用いて均等サンプ
リングによって求められた輝度分布を再評価する(ステ
ップS210〜S220)。こうした再評価後の輝度分
布DYに基づいてコントラストや明度の調整度合いが決
定される。される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、デジタル写真画像
のような実写画像データに対して最適な画像処理を自動
的に実行する画像処理装置、画像処理方法、画像処理制
御プログラムを記録した媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】ディジタル画像データに対して各種の画
像処理が行われている。例えば、コントラストを拡大す
るものであるとか、色調を補正するものであるとか、明
るさを補正するといった画像処理である。これらの画像
処理は、通常、マイクロコンピュータで実行可能となっ
ており、操作者がモニタ上で画像を確認して必要な画像
処理を選択したり、画像処理のパラメータなどを決定し
ている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】近年、画像処理の技法
については各種のものが提案され、実際に効果を発揮し
ている。しかしながら、どの程度の処理を行うかとなる
と、依然、人間が関与しなければならない。これは、画
像処理の対象となるディジタル画像データにおいて、ど
こが重要であるのかを判断することができなかったため
である。
【0004】例えば、明るさを補正する画像処理を考え
た場合、画面全体の平均が暗ければ明るく補正し、逆に
平均が明るければ暗く補正するという自動処理を考えた
とする。ここで、夜間撮影した人物像の実写画像データ
があるとする。背景は殆ど真っ暗に近いものの、人物自
体は良好に撮影できていたとする。この実写画像データ
を自動補正すると、背景が真っ暗であるがために画像全
体の平均は暗くなり、明るく補正してしまうので昼間の
画像のようになってしまう。
【0005】この場合、人間が関与していれば背景が暗
いことについては余り重きを置かずに考慮し、人物像の
部分だけに注目する。そして、人物像が暗ければ明るく
補正するし、逆に、フラッシュなどの効果で明る過ぎれ
ば暗くする補正を選択する。
【0006】このように、従来の画像処理では実写画像
データの中の部分ごとに応じた重要度を判断することが
できないため、人間が関与しなければならないという課
題があった。
【0007】一方、何らかの手法で画像の重要度を判断
できるとしても、画素単位で判定していく作業であるか
ら、リアルタイムに重要度を変えて作業を進めていくの
は演算量の増大を招いてしまう。
【0008】本発明は、上記課題にかんがみてなされた
もので、デジタル写真画像のような実写画像データにお
いて比較的簡易に重要度を考慮し、自動的に最適な画像
処理を実行することが可能な画像処理装置、画像処理方
法、画像処理制御プログラムを記録した媒体の提供を目
的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1にかかる発明は、ドットマトリクス状の画
素からなる実写画像データを入力して所定の画像処理を
行う画像処理装置であって、画像処理強度を判定するに
あたって必要な各画素の特徴量を全画面にわたって均等
に抽出する特徴量均等抽出手段と、この特徴量均等抽出
手段で抽出した特徴量を所定の重み付けによって再評価
する特徴量重み付け再評価手段と、この再評価された特
徴量に基づいて画像処理強度を決定して画像処理する処
理手段とを具備する構成としてある。
【0010】上記のように構成した請求項1にかかる発
明においては、実写画像データがドットマトリクス状の
画素からなり、特徴量均等抽出手段は画像処理強度を判
定するにあたって必要な各画素の特徴量を全画面にわた
って均等に抽出する。そして、特徴量重み付け再評価手
段は、この特徴量均等抽出手段で抽出した特徴量を所定
の重み付けによって再評価する。そして、処理手段は、
このようにして再評価によって得られた特徴量に基づい
て画像処理強度を決定して画像処理する。
【0011】すなわち、抽出段階では全画面にわたって
均等に行ない、抽出後に所定の重み付けを行なうので、
結果として得られる特徴量は画像全体にわたって均等に
得られたものとは異なるものとなる。
【0012】特徴量均等抽出手段は画像処理強度を判定
するにあたって必要な各画素の特徴量を抽出するもので
あり、全画面にわたって均等に抽出する。この場合、全
画面の全画素について抽出するものであってもよいし、
また、全画素ではなくても均等に抽出すればよい。後者
の一例として、請求項2にかかる発明は、請求項1に記
載の画像処理装置において、上記特徴量均等抽出手段
は、全画素に対して所定の基準で均等に間引きして選択
した画素について上記特徴量を抽出する構成としてあ
る。
【0013】上記のように構成した請求項2にかかる発
明においては、全画素に対して所定の基準で均等に間引
きすることにより、処理される画素数が減り、この減っ
た画素に対して上記特徴量を抽出する。
【0014】この場合、均等な間引きには、一定周期で
間引いて選択するものも含まれるし、ランダムに選択し
て間引きするものも含まれる。
【0015】特徴量重み付け再評価手段は抽出された特
徴量を所定の重み付けによって再評価するが、抽出され
る特徴量が画素単位であるのに対応して画素単位の重み
付けを行っても良いし、適当なひとまとまりごとに重み
付けを行っても良い。後者の一例として、請求項3にか
かる発明は、請求項1または請求項2のいずれかに記載
の画像処理装置において、上記特徴量均等抽出手段は、
画像を所定の基準で分割した領域単位で特徴量の抽出を
行ない、上記特徴量重み付け再評価手段は、同領域毎に
重み付けを設定して上記特徴量を再評価する構成として
ある。
【0016】上記のように構成した請求項3にかかる発
明においては、画像を所定の基準で分割した領域単位の
重み付けを前提としており、特徴量均等抽出手段はこの
ような領域単位で特徴量の抽出を行なうし、上記特徴量
重み付け再評価手段は同領域毎に設定されている重み付
けで各領域ごとの特徴量を再評価する。
【0017】このような領域の分割は、常に一定であっ
ても良いし、画像毎に変化させても良い。この場合、画
像の内容に応じて分割方法を変えるようにしても良い。
【0018】この重み付け手法は各種のものを採用可能
であり、単なる均等なサンプリングにとどまらないよう
な再評価が行われるものであればよい。
【0019】その一例として、請求項4にかかる発明
は、請求項1〜請求項3のいずれかに記載の画像処理装
置において、上記特徴量重み付け再評価手段は、画像に
対する各画素の位置によって定まる対応関係で上記重み
付けを変化させる構成としてある。
【0020】写真の構図を考えた場合、人物像は中央に
位置させることが多い。従って、画像全体から特徴量を
均等に抽出した後、中央部分の特徴量の重みを重くして
重み付けすると、結果的に人物像の画素から抽出された
特徴量は大きく評価される。
【0021】上記のように構成した請求項4にかかる発
明においては、例えば画像の中央部分の重み付けを重く
するとともに、周囲の重み付けを軽くするように決めて
おいた場合、特徴量重み付け再評価手段は画像に対する
各画素の位置を判断し、この位置によって変化する重み
付けを利用して再評価する。
【0022】また、重み付け手法の他の一例として、請
求項5にかかる発明は、請求項1〜請求項4のいずれか
に記載の画像処理装置において、上記特徴量重み付け再
評価手段は、画像の変化度合いを求めるとともに、画像
の変化度合いが大きい部分で上記重み付けを重くする構
成としてある。
【0023】上記のように構成した請求項5にかかる発
明においては、特徴量重み付け再評価手段が再評価を行
う前に画像の変化度合いを求める。画像の変化度合いは
画像のシャープさともいえ、ピントがあっている画像ほ
ど輪郭部分がはっきりしているので変化度合いは大き
い。逆にピントが合っていないと画像の輪郭部分では徐
々に画像が変化することになり、変化度合いは小さくな
る。写真などであればピントが合っている部分が本来的
な被写体であってピントがあっていない部分は背景など
と同等と考えられる。このため、画像の変化度合いが大
きな所は本来的な被写体と考えられ、特徴量重み付け再
評価手段はこのような画像の変化度合いの大きい部分で
重み付けを重くして評価することにより、多くの特徴量
を抽出したのと同等の結果を得る。
【0024】また、さらなる他の一例として、請求項6
にかかる発明は、請求項1〜請求項5のいずれかに記載
の画像処理装置において、上記特徴量重み付け再評価手
段は、各画素の色度を求めるとともに、同色度が特徴量
を抽出しようとするターゲットの色度の範囲に入る画素
数を求め、この画素数が多い部分で上記重み付けを重く
する構成としてある。
【0025】上記のように構成した請求項6にかかる発
明においては、特徴量重み付け再評価手段は各画素の色
度を求める。画像処理では特定の色によって物体を特定
できることがある。例えば、人物であれば肌色の部分を
探すことによってターゲットと判断して差し支えない。
しかしながら、通常の色画像データであれば明るさの要
素も含まれているので肌色を特定することは難しい。こ
れに対して色度は色の刺激値の絶対的な割合を表してお
り、明るさには左右されない。従って、肌色の取りうる
色度の範囲に入っていれば人物像の画素と判断できる。
むろん、肌色以外にも、木々の緑色の取りうる範囲であ
るとか青空の青色が取りうる範囲といったものでも同様
のことが言える。
【0026】このような背景のもとで、特徴量重み付け
再評価手段は各画素について求めた色度が特徴量を抽出
しようとするターゲットの色度の範囲に入る場合に画素
数をカウントし、この画素数が多い部分はターゲットで
あると判断して重み付けを重くし、ターゲットから多く
の特徴量を抽出したのと同様の結果を得る。
【0027】以上のような重み付けの手法は必ずしも択
一的なものではないが、重複適用する場合の好適な一例
として、請求項7にかかる発明は、請求項1〜請求項6
のいずれかに記載の画像処理装置において、上記特徴量
重み付け再評価手段は、複数の要素に基づいて個別に仮
の重み付け係数を求めるとともに、さらに、これらを重
要度に応じた重み付けで加算して最終的な重み付け係数
として適用する構成としてある。
【0028】上記のように構成した請求項7にかかる発
明においては、特徴量重み付け再評価手段は、複数の要
素に基づいて個別に仮の重み付け係数を求める。そし
て、さらに、これらを重要度に応じた重み付けで加算
し、最終的な重み付け係数として抽出した特徴量を再評
価する。従って、一つの重み付け手法によって評価され
た段階では大きな重み付けを与えられたとしても、その
重み付け手法の重要度が低ければ結果としては大きな重
み付けは与えられないということもある。また、重み付
け手法毎に大きな差のあるものに対して全般的に平均以
上に重み付けを評価されたものが最終的な重み付けも多
いといったようなことが起こる。
【0029】抽出段階では全画面にわたって均等に行な
い、抽出後に所定の重み付けを行なう手法は、必ずしも
実体のある装置に限られる必要もなく、その一例とし
て、請求項8にかかる発明は、ドットマトリクス状の画
素からなる実写画像データを入力して所定の画像処理を
行う画像処理方法であって、画像処理強度を判定するに
あたって必要な各画素の特徴量を全画面にわたって均等
に抽出する工程と、この抽出した特徴量を所定の重み付
けによって再評価する工程と、この再評価された特徴量
に基づいて画像処理強度を決定して画像処理する工程と
を備えた構成としてある。
【0030】すなわち、必ずしも実体のある装置に限ら
ず、その方法としても有効であることに相違はない。
【0031】ところで、上述したように重み付けで特徴
量を再評価して画像処理する画像処理装置は単独で存在
する場合もあるし、ある機器に組み込まれた状態で利用
されることもあるなど、発明の思想としては各種の態様
を含むものである。また、ハードウェアで実現された
り、ソフトウェアで実現されるなど、適宜、変更可能で
ある。
【0032】発明の思想の具現化例として画像処理装置
を制御するソフトウェアとなる場合には、かかるソフト
ウェアを記録した記録媒体上においても当然に存在し、
利用されるといわざるをえない。
【0033】その一例として、請求項9にかかる発明
は、コンピュータにてドットマトリクス状の画素からな
る実写画像データを入力して所定の画像処理を行う画像
処理制御プログラムを記録した媒体であって、画像処理
強度を判定するにあたって必要な各画素の特徴量を全画
面にわたって均等に抽出するとともに、この抽出した特
徴量を所定の重み付けによって再評価し、この再評価さ
れた特徴量に基づいて画像処理強度を決定して画像処理
する構成としてある。
【0034】むろん、その記録媒体は、磁気記録媒体で
あってもよいし光磁気記録媒体であってもよいし、今後
開発されるいかなる記録媒体においても全く同様に考え
ることができる。また、一次複製品、二次複製品などの
複製段階については全く問う余地無く同等である。その
他、供給方法として通信回線を利用して行う場合でも本
発明が利用されていることには変わりないし、半導体チ
ップに書き込まれたようなものであっても同様である。
【0035】さらに、一部がソフトウェアであって、一
部がハードウェアで実現されている場合においても発明
の思想において全く異なるものはなく、一部を記録媒体
上に記憶しておいて必要に応じて適宜読み込まれるよう
な形態のものとしてあってもよい。
【0036】
【発明の効果】以上説明したように本発明は、抽出段階
では全画面にわたって均等に行なうので演算処理量を多
くせず、また、抽出後に所定の重み付けを行なうことに
よって単に均等に抽出してしまった場合のような的外れ
な評価を行うことが無くなり、自動的に最適な画像処理
を行うことが可能な画像処理装置を提供することができ
る。
【0037】また、請求項2にかかる発明によれば、均
等に特徴量を抽出する時点で画素を間引いているため、
処理量を減らすことができる。
【0038】さらに、請求項3にかかる発明によれば、
領域毎に重み付けを変化させるので、演算が比較的容易
となる。
【0039】さらに、請求項4にかかる発明によれば、
重み付けが画素の位置によって決まるため、演算が比較
的容易となる。
【0040】さらに、請求項5にかかる発明によれば、
画像のシャープさによって重み付けを変えるため、個々
の画像によって異なるターゲットを正確に判別して特徴
量を抽出することができる。
【0041】さらに、請求項6にかかる発明によれば、
色度によって特定の対象を選別できるので、個々の画像
によって異なるターゲットを正確に判別して特徴量を抽
出することができる。
【0042】さらに、請求項7にかかる発明によれば、
複数の重み付け手法を適宜組み合わせてより好適な特徴
量の評価を行うことができる。
【0043】さらに、請求項8にかかる発明によれば、
演算量が少なく、かつ、最適な評価で画像処理を行うこ
とが可能な画像処理方法を提供でき、請求項9にかかる
発明によれば、同様の効果を得られる画像処理制御プロ
グラムを記録した媒体を提供できる。
【0044】
【発明の実施の形態】以下、図面にもとづいて本発明の
実施形態を説明する。
【0045】図1は、本発明の一実施形態にかかる画像
処理装置を適用した画像処理システムをブロック図によ
り示しており、図2は具体的ハードウェア構成例を概略
ブロック図により示している。
【0046】図1において、画像入力装置10は写真な
どをドットマトリクス状の画素として表した実写画像デ
ータを画像処理装置20へ出力し、同画像処理装置20
は所定の処理を経て画像処理の強調程度を決定してから
画像処理を実行する。同画像処理装置20は画像処理し
た画像データを画像出力装置30へ出力し、画像出力装
置30は画像処理された画像をドットマトリクス状の画
素で出力する。ここにおいて、画像処理装置20が出力
する画像データは、各画素から所定の基準で均等に特徴
量を抽出した後、所定の重み付けで特徴量を再評価し、
再評価された特徴量に応じて決定された強調程度で画像
処理されたものである。従って、画像処理装置20は、
このようにして特徴量を均等に抽出する特徴量均等抽出
手段と、抽出された特徴量を所定の重み付けで再評価す
る特徴量重み付け再評価手段と、再評価された特徴量に
応じた強調程度で画像処理する処理手段とを備えてい
る。
【0047】画像入力装置10の具体例は図2における
スキャナ11やデジタルスチルカメラ12あるいはビデ
オカメラ14などが該当し、画像処理装置20の具体例
はコンピュータ21とハードディスク22とキーボード
23とCD−ROMドライブ24とフレキシブルディス
クドライブ25とモデム26などからなるコンピュータ
システムが該当し、画像出力装置30の具体例はプリン
タ31やディスプレイ32等が該当する。本実施形態の
場合、画像処理としてオブジェクトを見つけて適切な画
像処理を行なうものであるため、画像データとしては写
真などの実写データが好適である。なお、モデム26に
ついては公衆通信回線に接続され、外部のネットワーク
に同公衆通信回線を介して接続し、ソフトウェアやデー
タをダウンロードして導入可能となっている。
【0048】本実施形態においては、画像入力装置10
としてのスキャナ11やデジタルスチルカメラ12が画
像データとしてRGB(緑、青、赤)の階調データを出
力するとともに、画像出力装置30としてのプリンタ3
1は階調データとしてCMY(シアン、マゼンダ、イエ
ロー)あるいはこれに黒を加えたCMYKの二値データ
を入力として必要とするし、ディスプレイ32はRGB
の階調データを入力として必要とする。一方、コンピュ
ータ21内ではオペレーティングシステム21aが稼働
しており、プリンタ31やディスプレイ32に対応した
プリンタドライバ21bやディスプレイドライバ21c
が組み込まれている。また、画像処理アプリケーション
21dはオペレーティングシステム21aにて処理の実
行を制御され、必要に応じてプリンタドライバ21bや
ディスプレイドライバ21cと連携して所定の画像処理
を実行する。従って、画像処理装置20としてのこのコ
ンピュータ21の具体的役割は、RGBの階調データを
入力して最適な画像処理を施したRGBの階調データを
作成し、ディスプレイドライバ21cを介してディスプ
レイ32に表示させるとともに、プリンタドライバ21
bを介してCMY(あるいはCMYK)の二値データに
変換してプリンタ31に印刷させることになる。
【0049】このように、本実施形態においては、画像
の入出力装置の間にコンピュータシステムを組み込んで
画像処理を行うようにしているが、必ずしもかかるコン
ピュータシステムを必要とするわけではなく、画像デー
タに対して各種の画像処理を行うシステムであればよ
い。例えば、図3に示すようにデジタルスチルカメラ1
2a内にオブジェクトを判断して画像処理する画像処理
装置を組み込み、変換した画像データを用いてディスプ
レイ32aに表示させたりプリンタ31aに印字させる
ようなシステムであっても良い。また、図4に示すよう
に、コンピュータシステムを介することなく画像データ
を入力して印刷するプリンタ31bにおいては、スキャ
ナ11bやデジタルスチルカメラ12bあるいはモデム
26b等を介して入力される画像データから自動的にオ
ブジェクトを判断して画像処理するように構成すること
も可能である。
【0050】上述したオブジェクトの判断とそれに伴う
画像処理は、具体的には上記コンピュータ21内にて図
5などに示すフローチャートに対応した画像処理プログ
ラムで行っている。同図に示すフローチャートにおいて
は、画像のコントラストを調整する画像処理を行うもの
であり、ステップS110にて画像全体から均等に画素
を間引きしながら特徴量である輝度を抽出した後、ステ
ップS120にて所定の重み付けを行って同特徴量を再
評価し、ステップS130〜S160にて輝度を調整す
る画像処理を行っている。
【0051】ステップS110は図6に示すように縦横
方向のドットマトリクス状の画像データを対象として各
画素の輝度を求めてヒストグラムを生成していく。この
場合、全画素について行えば正確ともいえるが、後述す
るように集計結果は重み付けをして再評価されるため、
必ずしも正確である必要はない。従って、ある誤差の範
囲内となる程度に輝度を抽出する画素を間引き、処理量
を低減して高速化することが可能である。統計的誤差に
よれば、サンプル数Nに対する誤差は概ね1/(N**
(1/2))と表せる。ただし、**は累乗を表してい
る。従って、1%程度の誤差で処理を行うためにはN=
10000となる。
【0052】ここにおいて、図6に示すビットマップ画
面は(width)×(height)の画素数とな
り、サンプリング周期ratioは、 ratio=min(width,height)/A+1 …(1) とする。ここにおいて、min(width,heig
ht)はwidthとheightのいずれか小さい方
であり、Aは定数とする。また、ここでいうサンプリン
グ周期ratioは何画素ごとにサンプリングするかを
表しており、図7の○印の画素はサンプリング周期ra
tio=2の場合を示している。すなわち、縦方向及び
横方向に二画素ごとに一画素のサンプリングであり、一
画素おきにサンプリングしている。A=200としたと
きの1ライン中のサンプリング画素数は図8に示すよう
になる。
【0053】同図から明らかなように、サンプリングし
ないことになるサンプリング周期ratio=1の場合
を除いて、200画素以上の幅があるときには最低でも
サンプル数は100画素以上となることが分かる。従っ
て、縦方向と横方向について200画素以上の場合には
(100画素)×(100画素)=(10000画素)
が確保され、誤差を1%以下にできる。
【0054】ここにおいてmin(width,hei
ght)を基準としているのは次のような理由による。
例えば、図9(a)に示すビットマップ画像のように、
width>>heightであるとすると、長い方の
widthでサンプリング周期ratioを決めてしま
った場合には、同図(b)に示すように、縦方向には上
端と下端の2ラインしか画素を抽出されないといったこ
とが起こりかねない。しかしながら、min(widt
h,height)として、小さい方に基づいてサンプ
リング周期ratioを決めるようにすれば同図(c)
に示すように少ない方の縦方向においても中間部を含む
ような間引きを行うことができるようになる。すなわ
ち、所定の抽出数を確保したサンプリングが可能とな
る。
【0055】このように画素を間引いて抽出するのは輝
度である。上述したように、本実施形態においてはコン
ピュータ21が扱うのはRGBの階調データであり、直
接には輝度の値を持っていない。輝度を求めるためにL
uv表色空間に色変換することも可能であるが、演算量
などの問題から得策ではない。このため、テレビジョン
などの場合に利用されているRGBから輝度を直に求め
る次式の変換式を利用する。
【0056】 Y=0.30R+0.59G+0.11B …(2) また、輝度のヒストグラムは一つの画像についてまとめ
て集計するのではなく、図10に示すように、入力画像
を横3ブロック、縦5ブロックの合計15ブロックに分
けて個別に集計する。本実施形態においてはこのような
15ブロックとしているが、むろん、ブロックの分割方
法は任意である。特に、プリンタドライバなどではアプ
リケーションからブロック毎に画像データを受け取るこ
とになるが、重み付けのための領域分割をこのブロック
を利用して行っても良い。
【0057】このようにブロック毎に集計するのは処理
量の低減のためである。ステップS120にて重み付け
をして再評価するという意味では必ずしもブロック毎に
集計する必要はなく、選択した画素毎に重み付けを考慮
し、ヒストグラムとして集計していくことも可能であ
る。また、ブロック毎といっても集計結果に対する重み
付けを変える意味であるから、ブロックに応じた重み付
けを使用して一つのヒストグラムで集計していくことも
可能である。図11はブロックBiの輝度分布の一例を
示す図である。
【0058】各ブロック毎に集計をしていく場合には、
ステップS120にて領域別の重み付けをして再評価す
ることになる。図12と図13は各ブロックに重み付け
を与える例を示している。一般の写真画像を想定すれ
ば、通常、中央部分に本来の被写体が入るような構図を
取る。この意味では、画像データの中央部分の画像に重
きをおいて特徴量を評価すべきである。一方、別の構図
として建物の前で記念撮影をするような例を考えると、
人物像は中央の下方に位置させて撮影する。というのは
地面の高さが画像の下の方に位置させるのが普通だから
である。従って、この場合は画像の中央下方に重みをお
いて特徴量を評価すべきといえる。図12の例は前者の
ものに対応し、図13は後者のものに対応している。
【0059】各ブロックの重み付けをWi(i=1〜1
5)とし、重み付けして再評価された輝度分布をDYと
し、
【0060】
【数1】
【0061】とするとともに、 Ki=Wi/SP …(4) とすると、
【0062】
【数2】
【0063】として求められる。
【0064】このようにして再評価された輝度分布のヒ
ストグラムを得たら、この特徴量から画像処理の強度を
求める。すなわち、コントラストを拡大するための幅を
決定する。拡大幅を決定するにあたり、輝度分布の両端
を求めることを考える。写真画像の輝度分布は図14に
示すように概ね山形に表れる。むろん、その位置、形状
についてはさまざまである。輝度分布の幅はこの両端を
どこに決めるかによって決定されるが、単に裾野が延び
て分布数が「0」となる点を両端とすることはできな
い。裾野部分では分布数が「0」付近で変移する場合が
あるし、統計的に見れば限りなく「0」に近づきながら
推移していくからである。
【0065】このため、分布範囲において最も輝度の大
きい側と小さい側からある分布割合だけ内側に経た部分
を分布の両端とする。本実施形態においては、同図に示
すように、この分布割合を0.5%に設定している。む
ろん、この割合については、適宜、変更することが可能
である。このように、ある分布割合だけ上端と下端をカ
ットすることにより、ノイズなどに起因して生じている
白点や黒点を無視することもできる。すなわち、このよ
うな処理をしなければ一点でも白点や黒点があればそれ
が輝度分布の両端となってしまうので、255階調の輝
度値であれば、多くの場合において最下端は階調「0」
であるし、最上端は階調「255」となってしまうが、
上端部分から0.5%の画素数だけ内側に入った部分を
端部とすることにより、このようなことが無くなる。
【0066】実際の処理では再評価して得られたヒスト
グラムに基づいて画素数に対する0.5%を演算し、再
現可能な輝度分布における上端の輝度値及び下端の輝度
値から順番に内側に向かいながらそれぞれの分布数を累
積し、0.5%の値となった輝度値を求める。以後、こ
の上端側をymaxと呼び、下端側をyminと呼ぶ。
また、本実施形態においては、コントラストの拡大とと
もに明度の修正も行なうこととしており、そのために必
要なメジアンymedも上記再評価されたヒストグラム
に基づいて決定する。以上の処理をステップS130に
て行なう。
【0067】再現可能な輝度の範囲を「0」〜「25
5」としたときに、変換前の輝度yと輝度の分布範囲の
最大値ymaxと最小値yminから変換先の輝度Yを
次式に基づいて求める。
【0068】 Y=ay+b …(6) ただし a=255/(ymax−ymin) …(7) b=−a・yminあるいは255−a・ymax …(8) また、上記変換式にてY<0ならばY=0とし、Y>2
55ならばY=255とする。ここにおける、aは傾き
であり、bはオフセットといえる。この変換式によれ
ば、図15に示すように、あるせまい幅を持った輝度分
布を再現可能な範囲まで広げることができる。ただし、
再現可能な範囲を最大限に利用して輝度分布の拡大を図
った場合、ハイライト部分が白く抜けてしまったり、ハ
イシャドウ部分が黒くつぶれてしまうことが起こる。こ
れを防止するため本実施形態においては、再現可能な範
囲を制限している。すなわち、再現可能な範囲の上端と
下端に拡大しない範囲として輝度値で「5」だけ残して
いる。この結果、変換式のパラメータは次式のようにな
る。
【0069】 a=245/(ymax−ymin) …(9) b=5−a・yminあるいは250−a・ymax …(10) そして、この場合にはy<yminと、y>ymaxの範囲に
おいては変換を行わないようにする。
【0070】ただし、このままの拡大率(aに対応)を
適用してしまうと、非常に大きな拡大率が得られる場合
も生じてしまう。例えば、夕方のような薄暮の状態では
最も明るい部分から暗い部分までのコントラストの幅が
狭くて当然であるのに、この画像についてコントラスト
を大きく拡大しようとする結果、昼間の画像のように変
換されてしまいかねない。このような変換は希望されな
いので、拡大率には制限を設けておき、aが1.5(〜
2)以上とはならないように制限する。これにより、薄
暮は薄暮なりに表現されるようになる。なお、この場合
は輝度分布の中心位置がなるべく変化しないような処理
を行っておく。ステップS140では、このようにして
拡大率a及び傾きbを求める処理を実行する。
【0071】ところで、輝度の変換時に、毎回、上記変
換式(Y=ay+b)を実行するのは非合理的である。
というのは、輝度yの取りうる範囲が「0」〜「25
5」でしかあり得ないため、予め輝度yが取りうる全て
の値に対応して変換後の輝度Yを求めておくことも可能
である。従って、図16に示すようなテーブルとして記
憶しておく。
【0072】このような輝度の範囲の拡大によってコン
トラストを強調するだけでなく、合わせて明るさを調整
することも極めて有効であるため、画像の明るさを判断
して補正のためのパラメータも生成する。
【0073】例えば、図17にて実線で示すように輝度
分布の山が全体的に暗い側に寄っている場合には波線で
示すように全体的に明るい側に山を移動させると良い
し、逆に、図18にて実線で示すように輝度分布の山が
全体的に明るい側に寄っている場合には波線で示すよう
に全体的に暗い側に山を移動させると良い。
【0074】各種の実験を行った結果、本実施形態にお
いては、輝度分布におけるメジアンymedを求め、同
メジアンymedが「85」未満である場合に暗い画像
と判断して以下のγ値に対応するγ補正で明るくする。
【0075】 γ=ymed/85 …(11) あるいは、 γ=(ymed/85)**(1/2) …(12) とする。
【0076】この場合、γ<0.7となっても、γ=
0.7とする。このような限界を設けておかないと夜の
画像が昼間のようになってしまうからである。なお、明
るくしすぎると全体的に白っぽい画像になってコントラ
ストが弱い画像になりやすいため、彩度を合わせて強調
するなどの処理が好適である。
【0077】一方、メジアンymedが「128」より
大きい場合に明るい画像と判断して以下のγ値に対応す
るγ補正で暗くする。
【0078】 γ=ymed/128 …(13) あるいは、 γ=(ymed/128)**(1/2) …(14) とする。この場合、γ>1.3となっても、γ=1.3
として暗くなり過ぎないように限界を設けておく。
【0079】なお、このγ補正は変換前の輝度分布に対
して行っても良いし、変換後の輝度分布に対して行って
も良い。γ補正をした場合における対応関係を図19に
示しており、γ<1であれば上方に膨らむカーブとな
り、γ>1であれば下方に膨らむカーブとなる。むろ
ん、かかるγ補正の結果も図16に示すテーブル内に反
映させておけばよく、テーブルデータに対して同補正を
行っておく。ステップS150ではこのような変換テー
ブルを生成する処理を実行する。
【0080】この後、(6)式に基づく変換を行うが、
同式の変換式は、RGBの成分値との対応関係において
も当てはめることができ、変換前の成分値(R0,G0,
B0)に対して変換後の成分値(R,G,B)は、 R=a・R0+b …(15) G=a・G0+b …(16) B=a・B0+b …(17) として求めることもできる。ここで、輝度y,Yが階調
「0」〜階調「255」であるのに対応してRGBの各
成分値(R0,G0,B0),(R,G,B)も同じ範囲と
なっており、上述した輝度y,Yの変換テーブルをその
まま利用すればよいといえる。
【0081】従って、ステップS160では全画素の画
像データ(R0,G0,B0)について(15)〜(1
7)式に対応する変換テーブルを参照し、変換後の画像
データ(R,G,B)を得るという処理を繰り返すことに
なる。
【0082】むろん、これらのステップS130〜ステ
ップS160を実行するハードウェア構成とソフトウェ
アとによって処理手段を構成することになる。なお、本
実施形態においては、画像処理としてコントラストの拡
大処理や明度の修正処理を実行しているが、他の画像強
調処理などにおいても全く同様に適用可能であることは
いうまでもない。
【0083】以上の処理では、画像の中での位置に応じ
た重み付けによって特徴量が再評価されるものであっ
た。しかしながら、重み付けの基準はこれに限られるも
のではなく、各種の態様が可能である。図20はその一
例として画像の変化度合いから本来の被写体を検出し、
重み付けを変化させる場合のフローチャートを示してい
る。
【0084】ステップS210は、上述したステップS
110に代わるものであり、均等に間引いた画素につい
て輝度を集計する。しかし、輝度だけの集計ではなく、
次に示すようなエッジ量も集計する。
【0085】入力画像のうちの背景は濃淡変化が緩やか
であるといえるし、本来の被写体はシャープであるがゆ
えに輝度の変化が激しいといえる。従って、図21に示
すようにある一つの画素を注目画素としてその周縁の画
素との濃度差を求めることとし、この濃度差をその注目
画素のエッジ量とする。この濃度差はフィルタを適用し
て演算することができ、図22(a)〜(f)はこのよ
うなフィルタの数例を示しており、注目画素と周縁の八
画素について各画素の輝度を重み付け加算する際の重み
付け係数を示している。ここにおいて、同図(a)の場
合は九画素についての重み付け加算であるから、各画素
でのエッジ量を求めるためには九回の乗算と八回の加算
が必要になる。この演算量は画像が大きくなってくるに
つれて無視できなくなるため、同図(b)(c)では五
回の乗算と四回の加算で済ませ、同図(d)(e)では
三回の乗算と二回の加算で済ませ、同図(f)では二回
の乗算と一回の加算で済ませるようにしている。
【0086】これらの例では注目画素に対してこれを一
重に取り囲む画素とだけ比較しているが、いわゆるアン
シャープマスクを使用してより広範囲な画素のデータを
使用して注目画素でのシャープさを求めることは可能で
ある。ただし、本実施形態におけるエッジ量は、あくま
でもブロック毎の重み付けを評価するためのものである
から演算量を少なくしたこれらの例のフィルタのもので
も十分である。
【0087】エッジ量の集計は各ブロック毎に各画素で
求めたエッジ量を集計していっても良いし、このエッジ
量の絶対値が所定のしきい値よりも大きい場合にエッジ
画素と判定し、各ブロック毎のエッジ画素総数を集計し
ていくようにしても良い。各ブロックでのエッジ量をE
Ri(i=1〜15)とすると、その総量SEは、
【0088】
【数3】
【0089】となるから、重み付け係数KEi自体は、 KEi=ERi/SE …(19) で表される。従って、この場合の重み付けして再評価さ
れた輝度分布DYは、
【0090】
【数4】
【0091】として求められる。また、各ブロックでの
エッジ画素総数をENi(i=1〜15)とすると、そ
の総量SEは、
【0092】
【数5】
【0093】となるから、重み付け係数KEi自体は、 KEi=ENi/SE …(22) で表され、(20)式を利用して再評価された輝度分布
DYを得ることができる。いずれの場合においても、ス
テップS220では(20)式の演算式に基づいて輝度
分布DYを再評価する。
【0094】この例においては、エッジ画素と判定され
た画素の輝度をサンプリングして利用するというわけで
はなく、エッジ量やエッジ画素総数をブロックの重み付
け係数の決定に使用しているだけである。すなわち、特
定の性質(エッジ)を持つ画素のみの特徴量を集計して
いるわけではなく、そのブロックにおいて偏らない平均
的な特徴量を得ることができる。
【0095】なお、このようにして輝度分布を再評価し
たら上述したステップS130〜S160の処理を経て
コントラストを拡大するとともに明度を修正すればよ
い。
【0096】さらに、本来の被写体が人物像であること
が多いことを考慮すると、肌色の画素が多いブロックに
重きをおいて再評価するといったことも可能である。図
23はこのような特定の色に注目してブロックの重み付
け係数を決定するフローチャートを示している。
【0097】ステップS110に対応するステップS3
10では、同様の間引き処理で輝度を集計するととも
に、各画素の色度に基づいて肌色らしき画素であるかを
判定し、肌色画素数の集計を行う。色度については各画
素についてのx−y色度を計算する。いま、対象画素の
RGB表色系におけるRGB階調データが(R,G,
B)であるとするときに、 r=R/(R+G+B) …(23) g=G/(R+G+B) …(24) とおくとすると、XYZ表色系における色度座標x,yとの間には、 x=(1.1302+1.6387r+0.6215g) /(6.7846−3.0157r−0.3857g) …(25) y=(0.0601+0.9399r+4.5306g) /(6.7846−3.0157r−0.3857g) …(26) なる対応関係が成立する。ここにおいて、色度は明るさ
に左右されることなく色の刺激値の絶対的な割合を表す
ものであるから、色度からその画素がどのような対象物
かを判断することができるといえる。肌色の場合は、 0.35<x<0.40 …(27) 0.33<y<0.36 …(28) というような範囲に含まれているから、各画素の色度を
求めたときにこの範囲内であればその画素は人間の肌を
示す画素と考え、ブロック内の肌色画素数を一つ増加す
る。
【0098】このようにして肌色画素数が得られたら、
次のステップS320では上述したエッジ画素数の場合
と同様にして重み付け係数を決定し、輝度分布DYを再
評価する。すなわち、各ブロックでの肌色画素数をCN
i(i=1〜15)とすると、その総量SCは、
【0099】
【数6】
【0100】となるから、重み付けKCi自体は、 KCi=CNi/SC …(30) で表され、この場合の重み付けして再評価された輝度分
布DYは、
【0101】
【数7】
【0102】として求められる。この例においても、肌
色の画素と判定された画素の輝度をサンプリングして利
用するというわけではなく、肌色画素の総数をブロック
の重み付け係数の決定に使用しているだけである。従っ
て、そのブロックにおいて偏らない平均的な特徴量を得
ることができる。この場合も、このようにして輝度分布
を再評価したら上述したステップS130〜S160の
処理を経てコントラストを拡大するとともに明度を修正
すればよい。図24に示す写真の場合、中央付近に女の
子が写っており、顔、手足の画素で肌色画素と判断され
ることになる。むろん、他の色についての色度を求めて
画素数を集計するようにしても良い。
【0103】ところで、これまでは重み付け係数を一つ
の要因によって決定していたが、それぞれの要因の重要
度を加味して重複して適用することもできる。個々の要
因j(1:画像の中での位置、2:エッジ量、3:肌色
画素数)について各ブロックBi(i=1〜15)の重
み付け係数をTjiとした場合、要因毎の各ブロックに
分配した重み付けTjiは仮の重み付けとなり、
【0104】
【数8】
【0105】とするとともに、 Kji=Tji/Sj …(33) とすると、ブロックBiにおける真の重み付け係数Ki
は、
【0106】
【数9】
【0107】で表される。ここにおいて、Ajは各要因
毎の重要度を表す係数であり、総数が1となる範囲で適
宜決定する。一例として、肌色重視とするならば、A1
=0.2、A2=0.2、A3=0.6といった設定な
どが可能である。
【0108】次に、上記構成からなる本実施形態の動作
を説明する。最初に、先の実施形態に沿って説明する。
【0109】写真画像をスキャナ11で読み込み、プリ
ンタ31にて印刷する場合を想定する。すると、まず、
コンピュータ21にてオペレーティングシステム21a
が稼働しているもとで、画像処理アプリケーション21
dを起動させ、スキャナ11に対して写真の読み取りを
開始させる。読み取られた画像データが同オペレーティ
ングシステム21aを介して画像処理アプリケーション
21dに取り込まれたら、ステップS110にて間引き
しながら各画素の輝度を集計する。集計された輝度分布
dYiは、ステップS120にて図12あるいは図13
に示すブロック毎の位置に対応して決定される重み付け
に基づいて再評価し、再評価された輝度分布DYに基づ
いてステップS130ではymax,ymin,yme
dを求める。
【0110】次なるステップS140では、(9)式あ
るいは(10)式に基づいて強調パラメータである傾き
aとオフセットbとを算出するとともに、(11)式〜
(14)式に基づいて明度修正に要するγ補正のγ値を
求め、ステップS150では図6に示す変換テーブルを
作成する。そして、最後に、ステップS160では全画
素についての画像データを同変換テーブルを参照して変
換する。
【0111】図12に示す重み付けを使用する場合に
は、中央に近いブロックほど重み付けが重いので、集計
された輝度分布も中央に近いものほど大きく評価され
る。例えば、夜間にフラッシュを使用して人物像を撮影
したとする。人物像についての輝度分布はフラッシュの
効果もあって図25(a)に示すように概ね良好な輝度
分布が得られたとしても、人物の周囲は暗く、同図
(b)に示すような暗い側に偏った輝度分布が得られ
る。この場合、単純に平均化すれば同図(c)に示すよ
うに全体的に暗い側に偏った輝度分布が得られる。従っ
て、このままコントラストや明度を修正すれば暗い画像
を無理やり明るくしてしまい、良好な画像は得られな
い。
【0112】しかしながら、図12に示すようにして中
央のブロックに重み付けを重くするようにすると、図2
5(d)に示すように画像の中央部分で得られた輝度分
布の影響を強く受けた輝度分布DYが得られる。従っ
て、かかる輝度分布に基づいて決定される画像処理の強
度は過度にコントラストを拡大したり明度を修正したり
するようなものではなくなる。
【0113】逆に、逆光の状態で人物を撮影すると、顔
が暗く、背景が明るくなってしまうが、画像全体で見れ
ば良好な輝度分布ともなりかねない。しかしながら、こ
のような場合でも図12に示すようにして暗い顔が写っ
ている中央のブロックでの輝度分布に重きをおいて評価
することにより、暗い輝度分布が反映され、コントラス
トを拡大したり画像を明るくしたりする画像処理を実行
することができるようになる。
【0114】以上の処理により、スキャナ11を介して
読み込まれた写真の画像データは自動的に最適な強度で
画像処理を施され、ディスプレイ32に表示された後、
プリンタ31にて印刷される。
【0115】このように、画像処理の中枢をなすコンピ
ュータ21はステップS110にて均等に画素を選択し
ながら特徴量である輝度の分布を領域毎に集計した後、
ステップS120では各領域毎に決められた重み付けで
再評価することにより、均等にサンプリングを行いなが
らも本来の被写体の輝度分布の影響を強く受けた輝度分
布を得ることができ、ステップS130〜S150にて
かかる輝度分布に基づいて画像処理の強度などを決定し
た後、ステップS160で画像データを変換するため、
処理を軽くしつつ最適な強度で画像処理を実行すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態にかかる画像処理装置を適
用した画像処理システムのブロック図である。
【図2】同画像処理装置の具体的ハードウェアのブロッ
ク図である。
【図3】本発明の画像処理装置の他の適用例を示す概略
ブロック図である。
【図4】本発明の画像処理装置の他の適用例を示す概略
ブロック図である。
【図5】本発明の画像処理装置における画像処理を示す
フローチャートである。
【図6】処理対象画素を移動させていく状態を示す図で
ある。
【図7】サンプリング周期を示す図である。
【図8】サンプリング画素数を示す図である。
【図9】変換元の画像とサンプリングされる画素の関係
を示す図である。
【図10】画像を領域分割したブロックの配置を示す図
である。
【図11】各ブロックでの輝度分布の例を示す図であ
る。
【図12】ブロック毎の重み付けの一例を示す図であ
る。
【図13】ブロック毎の重み付けの他の一例を示す図で
ある。
【図14】輝度分布の端部処理と端部処理にて得られる
端部を示す図である。
【図15】輝度分布の拡大と再現可能な輝度の範囲を示
す図である。
【図16】輝度分布を拡大する際の変換テーブルを示す
図である。
【図17】γ補正で明るくする概念を示す図である。
【図18】γ補正で暗くする概念を示す図である。
【図19】γ補正で変更される輝度の対応関係を示す図
である。
【図20】エッジ量に基づいて特徴量を再評価する場合
のフローチャートである。
【図21】エッジ量を判断するための注目画素と周縁画
素との関係を示す図である。
【図22】エッジ量を算出するためのフィルタの例を示
す図である。
【図23】所定の色の画素数に基づいて特徴量を再評価
する場合のフローチャートである。
【図24】写真画像の一例を示す図である。
【図25】夜間に撮影した写真画像の輝度分布を示す図
である。
【符号の説明】
10…画像入力装置 20…画像処理装置 21…コンピュータ 21a…オペレーティングシステム 21b…プリンタドライバ 21c…ディスプレイドライバ 21d…画像処理アプリケーション 25…フレキシブルディスクドライブ 30…画像出力装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5B057 AA11 CA01 CA08 CA12 CA16 CB01 CB08 CB12 CB16 CC01 CE11 CH07 CH08 5C021 PA56 PA66 PA77 PA80 RA02 RB03 RB08 RB09 XA03 XA34 XA35 5C077 LL04 MP01 MP07 MP08 PP15 PP32 PP33 PP47 PQ12 PQ18 PQ19 PQ20 PQ23 TT09 5L096 AA02 BA07 FA37 GA19 MA03

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ドットマトリクス状の画素からなる実写
    画像データを入力して所定の画像処理を行う画像処理装
    置であって、 画像処理強度を判定するにあたって必要な各画素の特徴
    量を全画面にわたって均等に抽出する特徴量均等抽出手
    段と、 この特徴量均等抽出手段で抽出した特徴量を所定の重み
    付けによって再評価する特徴量重み付け再評価手段と、 この再評価された特徴量に基づいて画像処理強度を決定
    して画像処理する処理手段とを具備することを特徴とす
    る画像処理装置。
  2. 【請求項2】 上記請求項1に記載の画像処理装置にお
    いて、 上記特徴量均等抽出手段は、全画素に対して所定の基準
    で均等に間引きして選択した画素について上記特徴量を
    抽出することを特徴とする画像処理装置。
  3. 【請求項3】 上記請求項1または請求項2のいずれか
    に記載の画像処理装置において、 上記特徴量均等抽出手段は、画像を所定の基準で分割し
    た領域単位で特徴量の抽出を行ない、 上記特徴量重み付け再評価手段は、同領域毎に重み付け
    を設定して上記特徴量を再評価することを特徴とする画
    像処理装置。
  4. 【請求項4】 上記請求項1〜請求項3のいずれかに記
    載の画像処理装置において、 上記特徴量重み付け再評価手段は、画像に対する各画素
    の位置によって定まる対応関係で上記重み付けを変化さ
    せることを特徴とする画像処理装置。
  5. 【請求項5】 上記請求項1〜請求項4のいずれかに記
    載の画像処理装置において、 上記特徴量重み付け再評価手段は、画像の変化度合いを
    求めるとともに、画像の変化度合いが大きい部分で上記
    重み付けを重くすることを特徴とする画像処理装置。
  6. 【請求項6】 上記請求項1〜請求項5のいずれかに記
    載の画像処理装置において、 上記特徴量重み付け再評価手段は、各画素の色度を求め
    るとともに、同色度が特徴量を抽出しようとするターゲ
    ットの色度の範囲に入る画素数を求め、この画素数が多
    い部分で上記重み付けを重くすることを特徴とする画像
    処理装置。
  7. 【請求項7】 上記請求項1〜請求項6のいずれかに記
    載の画像処理装置において、 上記特徴量重み付け再評価手段は、複数の要素に基づい
    て個別に仮の重み付け係数を求めるとともに、さらに、
    これらを重要度に応じた重み付けで加算して最終的な重
    み付け係数として適用することを特徴とする画像処理装
    置。
  8. 【請求項8】 ドットマトリクス状の画素からなる実写
    画像データを入力して所定の画像処理を行う画像処理方
    法であって、 画像処理強度を判定するにあたって必要な各画素の特徴
    量を全画面にわたって均等に抽出する工程と、 この抽出した特徴量を所定の重み付けによって再評価す
    る工程と、 この再評価された特徴量に基づいて画像処理強度を決定
    して画像処理する工程とを具備することを特徴とする画
    像処理方法。
  9. 【請求項9】 コンピュータにてドットマトリクス状の
    画素からなる実写画像データを入力して所定の画像処理
    を行う画像処理制御プログラムを記録した媒体であっ
    て、画像処理強度を判定するにあたって必要な各画素の
    特徴量を全画面にわたって均等に抽出するとともに、こ
    の抽出した特徴量を所定の重み付けによって再評価し、
    この再評価された特徴量に基づいて画像処理強度を決定
    して画像処理することを特徴とする画像処理制御プログ
    ラムを記録した媒体。
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