【書類名】明細書
【発明の名称】疑似接着用紙
【特許請求の範囲】
【請求項１】天然ゴム系接着剤を主体とする非剥離性接着剤を基剤とし、微粒子充填剤を含有する疑似接着剤の層が、支持体シートの情報隠蔽面の少なくとも一部に形成され、通常では接着せずに所定の条件が付与されると剥離可能に疑似接着される疑似接着用紙であって、ＳＢＲラテックスゴムの配合量が、全固形分の７％以下であることを特徴とする疑似接着用紙。
【請求項２】前記塗工層の強度を持たせるため使用するバインダーが、酢酸ビニル、もしくはエチレン酢酸ビニルであることを特徴とする請求項１記載の疑似接着用紙。
【請求項３】前記疑似接着用紙が、紫外線照射によって紫外線硬化インキを定着させる印刷方法に用いられるものである請求項１記載の疑似接着用紙。
【請求項４】紫外線硬化インキを用いて隠蔽情報が印刷され、その紫外線硬化インキを定着させるために、紫外線に暴露された請求項１記載の疑似接着用紙。
【発明の詳細な説明】
【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、通常では接着せず一定条件が付与されたとき接着可能となり、接着後、必要時に容易に剥離できる疑似接着用紙に関し、特に、紫外線硬化インキを用いて各種情報および隠蔽情報が設けられている疑似接着用紙に関する。
【０００２】
【従来の技術】
近年は、通信、郵送などの連絡手段により情報を伝達する量が多くなる一方で、個人情報など親展性を必要とする連絡手段が重要視されている。
【０００３】
また、郵便法の改正に伴い、親展性を有する葉書システムが実用化され、普及している。親展性を有する葉書システムとは、個人情報などの各種情報が折り畳み内面に記載された往復葉書状の葉書を折り畳み、重ね合わせた部分を疑似接着して、情報を隠蔽したのち、郵送し、受取人が疑似接着部分を剥離して隠蔽情報を読み取るというものである。これら親展性を必要とする連絡手段には、例えば会社が従業員に、銀行やクレジット会社が顧客に親展性を有する情報を連絡するものもある。
【０００４】
係る親展性を有する連絡手段として、疑似接着用紙を利用したものが提案され盛んに利用されている。疑似接着用紙は、支持体シートの少なくとも片面の一部に、天然ゴム系、合成ゴム系などのいわゆる非剥離性接着剤と、その接着剤の接着力を抑制する微粒子充填剤とからなる接着剤（以下、疑似接着剤ともいう）の接着層が設けられており、一時的に接着するが必要時に容易に剥離できる機能を有するものである。
【０００５】
他方、疑似接着用紙に印刷を施す場合、紫外線硬化インキが使用されている。紫外線硬化インキで印刷する場合には、紫外線照射装置で紫外線を照射しインキを硬化、乾燥させるため、印刷後の用紙のブロッキング、インキの裏移り、印刷面の汚れが発生する等の弊害や、疑似接着用紙を所定の圧力で貼り合わせた場合に、印刷したインキがその対向面に転写するという問題が発生し難い。
【０００６】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の疑似接着剤の接着層は、紫外線照射によって酸化劣化しやすく、接着成分が酸化劣化すると、接着成分の粘着性が乏しくなり、必要とする自着性あるいは粘着性を示さなくなる。このため、紫外線照射型印刷によって隠蔽情報が印刷された親展葉書などが、郵送中に意図せず剥離する問題が生じていた。
【０００７】
そこで本発明の主たる課題は、紫外線に暴露しても接着力の低下が非常に少ない、疑似接着用紙を提供することにある。
【０００８】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決した請求項１記載の発明は、天然ゴム系接着剤を主体とする非剥離性接着剤を基剤とし、微粒子充填剤を含有する疑似接着剤の層が、支持体シートの情報隠蔽面の少なくとも一部に形成され、通常では接着せずに所定の条件が付与されると剥離可能に疑似接着される疑似接着用紙であって、ＳＢＲラテックスゴムの配合量が、全固形分の７％以下であることを特徴とする疑似接着用紙である。
【０００９】
さらに、前記塗工層の強度を持たせるため使用するバインダーは、酢酸ビニル、もしくはエチレン酢酸ビニルであることを特徴とする疑似接着用紙である。
【００１０】
したがって、前記疑似接着用紙は、紫外線照射によって紫外線硬化インキを定着させる印刷方法に好適に用いられる。
【００１１】
紫外線硬化インキを用いて隠蔽情報が印刷され、その紫外線硬化インキを定着させるために、紫外線に暴露された請求項１記載の疑似接着用紙は、接着面同士のブロッキングが生じることがなく、しかも、紫外線照射に起因する粘着性低下によって起こる意図しない剥離がなくなる。
【００１２】
【発明の実施の形態】
以下さらに本発明の実施の形態について詳説する。
【００１３】
本発明は、天然ゴム系接着剤を主体とする非剥離性接着剤を基剤とし、微粒子充填剤を含有する疑似接着剤の層が、支持体シートの情報隠蔽面の少なくとも一部に形成され、通常では接着せずに所定の条件が付与されると剥離可能に疑似接着される疑似接着用紙において、前記塗工層の強度を持たせるため使用するバインダーが、酢酸ビニル、もしくはエチレン酢酸ビニルであることを特徴とする疑似接着用紙である。
【００１４】
本発明の天然ゴム系接着剤を主体とする非剥離性接着剤としては、従来既知の天然ゴム系接着剤を主体とする非剥離性接着剤を問題なく用いることができる。係る天然ゴム系接着剤としては、例えば、天然ゴム、天然ゴムを無硫黄加硫しメタアクリル酸メチルと混合した天然ゴムラテックス、あるいは天然ゴムにメタアクリル酸メチルをグラフト重合させて得られた天然ゴムラテックス等が挙げられる。その他、前記非剥離性接着剤中には、アクリル変性ゴムラテックス、ゴムラテックスと保護コロイド系アクリル共重合エマルジョンとの混合物などが含まれていてもよい。
【００１５】
一方、疑似接着剤層中に含有させる微粒子充填剤としては、主にシリカを用いるが、他の種類の微粒子充填剤を併用することもできる。この併用することができる微粒子充填剤としては、スチレンビーズ、穀物澱粉、変性澱粉、炭酸カルシウム等が挙げることができる。シリカは、その凝集構造から加圧に対して緩衝効果を有する微粒子充填剤であり、外圧がかかるとその形状を変化させる。その結果、疑似接着剤層に外圧がかかったとき、疑似接着剤層表面の凹凸が少なくなる。このため、疑似接着剤同士の接触面積が大きくなり、疑似接着剤層の接着力を高める効果を発揮する。
【００１６】
前記塗工層の強度を持たせるため用いるバインダーとして使用するＳＢＲラテックスゴムの配合量は、７％以下より好ましくは５％以下である。ＳＢＲラテックスゴムを７％以上用いると、紫外線照射によって天然ゴム系接着剤がその影響を受け、接着強度が著しく低下し、必要とする接着強度が得られなくなる。これは、理由は定かではないが、ＳＢＲラテックスゴム製造後に残存するブタジエン部の２重結合や、スチレン部のベンゼン環が、紫外線で結合開裂や分解されることにより、天然ゴム系接着剤の構造に影響を与え、天然ゴム系接着剤の自着力を劣化させてしまうことに起因すると推測される。
【００１７】
前記塗工層の強度を持たせるため、本発明に用いるバインダーは、酢酸ビニル、もしくはエチレン酢酸ビニルである。酢酸ビニルあるいはエチレン酢酸ビニルをバインダーとして用いた場合、さらに接着強度の熱劣化も小さくなる効果もある。この理由も紫外線照射の場合と同様、熱による二重結合やベンゼン環の結合開裂や分解が起こらないためと推測される。この効果により、トナーを熱で定着する印字方式（電子写真、レーザープリンタ、ニッププリンタ）などにより好適に用いることができる。
【００１８】
疑似接着剤層の厚さは、５〜２０μｍとするのが望ましい。また、均一な疑似接着剤層を得るために、ベントブレードコーター、コンマコーター、リップコーター、カーテンコーターまたエアーナイフコーター等の塗工機によって塗工を行うとともに、疑似接着剤層表面を、約１〜１０ｋｇ／ｃｍ2で加圧し、疑似接着剤層表面の過度の突出を平坦にすることが好ましい。
【００１９】
なお、本発明に用いられる支持体シートは、特に限定されるものではなく、例えばセルロース繊維を主体とする上質紙や、各種合成紙など種々のものを用いることができる。
【００２０】
本発明に係る疑似接着用紙の一例としては次のようなものがある。すなわち、図１に示す二つ折り葉書および図２に示す一部折り畳みタイプの葉書は、支持体シート１の折り畳み内面側に疑似接着剤層２を形成し情報を印刷し、折り合わせて加圧接着するもので、いずれも疑似接着剤層２相互を重ね合わせて加圧接着するものである。３は隠蔽情報印刷面、４は宛名情報である。
【００２１】
これらの例に掲げた用途以外にも、各種葉書、封書、報告書にも広く好適に使用されるものであり、疑似接着剤を支持体シートの一部のみに塗布したり、一部非塗布部を設けることで再剥離を容易にすることも可能である。本発明の疑似接着用紙は、折り畳み疑似接着用紙、重ね合わせ疑似接着用紙の他、親展性を有する情報隠蔽用紙、親展性葉書、親展性封筒などとして好適に適用される。
【００２２】
【実施例】
以下、本発明の実施例および比較例の紫外線照射、または熱処理後の接着強度残存率、耐ブロッキング性、表面強度を測定したので以下に示す。
【００２３】
天然ゴムにメタアクリル酸メチルをグラフト重合させた天然ゴムラテックスを主体とする非剥離性接着剤を基剤とし、これに微粒子充填剤の添加量および種類を代えて疑似接着剤を調薬した。この疑似接着剤を支持体シートに１０ｇ／ｍ2塗工し疑似接着用紙を作成した。
【００２４】
＜実施例１＞
天然ゴムラテックスを３５重量％、ニップシールＮＳ−Ｋ（日本シリカ製沈降性シリカ）を２５重量％、コーンスターチを２５重量％、バインダーとして、Ｎｉｐｏｌ ＬＸ４０７Ｃ（日本ゼオン製ＳＢＲラテックスゴム）を５重量％、ＰＶＡ１１０（クラレ製）を１０重量％それぞれ配合して疑似接着剤を作成した。
【００２５】
＜実施例２＞
天然ゴムラテックスを３５重量％、ニップシールＮＳ−Ｋ（日本シリカ製沈降性シリカ）を２５重量％、コーンスターチを２５重量％、バインダーとして、Ｎｉｐｏｌ ＬＸ４０７Ｃ（日本ゼオン製ＳＢＲラテックスゴム）を５重量％、ヨドゾール１Ｅ８８０６０（日本ＮＳＣ製酢酸ビニル）を８重量％、ＰＶＡ１１０（クラレ製）を２重量％それぞれ配合して疑似接着剤を作成した。
【００２６】
＜実施例３＞
天然ゴムラテックスを３５重量％、ニップシールＮＳ−Ｋ（日本シリカ製沈降性シリカ）を２５重量％、コーンスターチを２５重量％、バインダーとして、スミカフレックス７４００（ 住友化学工業製エチレン酢酸ビニル）を１０重量％、ＰＶＡ１１０（クラレ製）を５重量％それぞれ配合して疑似接着剤を作成した。
【００２７】
＜比較例１＞
天然ゴムラテックスを３５重量％、ニップシールＮＳ−Ｋ（日本シリカ製沈降性シリカ）を２５重量％、コーンスターチを２５重量％、バインダーとして、Ｎｉｐｏｌ ＬＸ４０７Ｃ（日本ゼオン製ＳＢＲラテックスゴム）を１０重量％、ＰＶＡ１１０（クラレ製）を５重量％それぞれ配合して疑似接着剤を作成した。
【００２８】
＜比較例２＞
天然ゴムラテックスを３５重量％、ニップシールＮＳ−Ｋ（日本シリカ製沈降性シリカ）を２５重量％、コーンスターチを２５重量％、バインダーとして、Ｎｉｐｏｌ ＬＸ４０７Ｃ（日本ゼオン製ＳＢＲラテックスゴム）を１０重量％、スミカフレックス７４００（ 住友化学工業製エチレン酢酸ビニル）を５重量％、それぞれ配合して疑似接着剤を作成した。
【００２９】
＜比較例３＞
天然ゴムラテックスを３５重量％、ニップシールＮＳ−Ｋ（日本シリカ製沈降性シリカ）を２５重量％、コーンスターチを２５重量％、バインダーとして、Ｎｉｐｏｌ ＬＸ４０７Ｃ（日本ゼオン製ＳＢＲラテックスゴム）を１０重量％、ヨドゾール１Ｅ８８０６０（日本ＮＳＣ製酢酸ビニル）を５重量％それぞれ配合して疑似接着剤を作成した。
【００３０】
＜比較例４＞
天然ゴムラテックスを３５重量％、ニップシールＮＳ−Ｋ（日本シリカ製沈降性シリカ）を２５重量％、コーンスターチを２５重量％、バインダーとして、Ｎｉｐｏｌ ＬＸ４０７Ｃ（日本ゼオン製ＳＢＲラテックスゴム）を１５重量％それぞれ配合して疑似接着剤を作成した。
【００３１】
＜比較例５＞
天然ゴムラテックスを３５重量％、ニップシールＮＳ−Ｋ（日本シリカ製沈降性シリカ）を２５重量％、コーンスターチを２５重量％それぞれ配合して疑似接着剤を作成した。
【００３２】
実施例および比較例を表１に示す。
【００３３】
【表１】
【００３４】
各評価は下記のとおりに行った。
［接着残存率］
（１）ＵＶ照射後の接着残存率
表中の接着残存率とは、紫外線照射前の剥離強度を１００％としたときの紫外線照射後の剥離強度の割合である。この接着性残存率が６５％以上であるものを接着力の低下が小さいとして○、３５〜６５％のものを△、６０％以下のものを接着力の低下が大きいとして×と評価とした。
（２）熱処理後の接着残存率
表中の接着残存率とは、熱処理前の剥離強度を１００％としたときの熱処理後の剥離強度の割合である。この接着性残存率が６５％以上であるものを接着力の低下が小さいとして○、３５〜６５％のものを△、６０％以下のものを接着力の低下が大きいとして×と評価とした。
（３）測定方法
Ａ．紫外線照射または、熱処理前の剥離強度の測定方法
実施例および比較例の疑似接着用紙を２０℃、５０％ＲＨの環境下に３０分間放置した後、メールシーラー（ＭＳ−９１００：大日本印刷社製）を用いてロールギャップ１４（１４０μｍ）で加圧圧着させ、その直後にＴ型剥離試験機を用いて剥離強度を測定した。
Ｂ．紫外線照射後の剥離強度の測定方法
実施例および比較例の疑似接着用紙を紫外線照射機（ＵＥ０６１−３２５−０１ｋ：アイグラフィック社製、オゾン水銀タイプ、出力６ＫＷ）を用い、２０℃、５０％ＲＨの環境下で紫外線照射した後、メールシーラー（ＭＳ−９１００：大日本印刷社製）を用いてロールギャップ１４で加圧圧着させ、その直後にＴ型剥離試験機を用いて剥離強度を測定した。
Ｃ．熱処理後の剥離強度の測定方法
実施例および比較例の疑似接着用紙を熱乾燥機を用い、１８０℃の環境下で１分放置した後、メールシーラー（ＭＳ−９１００：大日本印刷社製）を用いてロールギャップ１４で加圧圧着させ、その直後にＴ型剥離試験機を用いて剥離強度を測定した。
【００３５】
［耐ブロッキング性］
表中の耐ブロッキング性とは、加圧圧着前に塗工層面同士を接触させて、容易に接着するか否かを確認したものである。塗工層同士を接触させても接着しないものをブロッキングの可能性がないとして○、塗工層面同士を接触させて容易に接着したものをブロッキングの可能性があるとして×と評価した。
【００３６】
［表面強度］
表中の表面強度とは、ＲＩ表面強度試験機（明製作所製）を用い、インキタック２６で印刷した際に塗工層がインク転写ロールに付着するか否かを観察したものである。インク転写ロールに塗工層が付着しないものを○、付着するものを×と評価した。
【００３７】
【発明の効果】
以上詳説のとおり本発明によれば、紫外線を照射しても接着力が低下せず、紫外線照射によって紫外線硬化インクを定着させる印刷方法に特に好適な疑似接着用紙が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図１】
二つ折り葉書の説明図である。
【図２】
一部折り畳み葉書の説明図である。
【符号の説明】
１…支持体シート、２…疑似接着剤層、３…隠蔽情報印刷面、４…宛名情報。
[Document Name] Specification [Title of the Invention] Pseudo Adhesive Paper [Claims]
1. A layer of a pseudo-adhesive based on a non-peelable adhesive mainly composed of a natural rubber-based adhesive and containing a fine particle filler is formed on at least a part of the information hiding surface of a support sheet. Is a pseudo-adhesive sheet that can be pseudo-bonded releasably when given conditions are not normally adhered, and the compounding amount of SBR latex rubber is 7% or less of the total solid content. Pseudo adhesive paper with.
2. A pseudo-adhesive sheet according to claim 1, wherein the binder used to give strength to the coating layer is vinyl acetate or ethylene vinyl acetate.
3. The pseudo-adhesive sheet according to claim 1, wherein the pseudo-adhesive sheet is used in a printing method for fixing an ultraviolet-curable ink by ultraviolet irradiation.
4. A pseudo-adhesive paper according to claim 1, wherein the concealment information is printed using an ultraviolet curing ink and exposed to ultraviolet radiation to fix the ultraviolet curing ink.
Detailed Description of the Invention
[0001]
Field of the Invention
TECHNICAL FIELD The present invention relates to a pseudo-adhesive sheet which is normally not adhered but can be adhered when given certain conditions, and can be easily peeled off as necessary after adhesion, and in particular, various information and concealment information are provided using ultraviolet curing ink. Related to pseudo adhesive paper.
[0002]
[Prior Art]
In recent years, while the amount of transmitting information through communication means such as communication and mail increases, communication means requiring secrecy such as personal information is regarded as important.
[0003]
In addition, with the revision of the Postal Code, a postcard system with credibility has been put to practical use and has become widespread. With a postcard system with confidentiality, a postcard with a reciprocating postcard on which various information such as personal information is described is folded, and the superimposed portion is pseudo-bonded to conceal the information, and then it is mailed. A person peels off the pseudo adhesion portion to read the concealment information. Among these means of communication that require confidentiality, for example, the company communicates the employee with the information, and the bank or credit company communicates the customer with the information having the confidentiality.
[0004]
As communication means having such secrecy, one using pseudo adhesive paper has been proposed and actively used. The pseudo adhesive paper is an adhesive comprising a so-called non-peelable adhesive such as natural rubber and synthetic rubber and a fine particle filler for suppressing the adhesive force of the adhesive on a part of at least one side of the support sheet. An adhesive layer (hereinafter also referred to as a pseudo-adhesive) is provided, and has a function of being temporarily bonded but easily peeled off when necessary.
[0005]
On the other hand, in the case of printing on pseudo-adhesive paper, ultraviolet curing ink is used. In the case of printing with an ultraviolet curing ink, since ultraviolet light is irradiated by an ultraviolet irradiation device to cure and dry the ink, adverse effects such as blocking of paper after printing, offset of ink, generation of stain on printing surface, etc. When the pseudo adhesive sheet is attached at a predetermined pressure, the problem that the printed ink is transferred to the opposite surface hardly occurs.
[0006]
[Problems to be solved by the invention]
However, the adhesive layer of the conventional pseudo-adhesive tends to be oxidatively degraded by ultraviolet irradiation, and when the adhesive component is oxidatively degraded, the adhesiveness of the adhesive component becomes poor and the required self-adhesiveness or adhesiveness is not exhibited. For this reason, there has been a problem that a master postcard or the like on which concealment information is printed by ultraviolet irradiation printing may be unintentionally peeled off during mailing.
[0007]
Therefore, the main object of the present invention is to provide a pseudo-adhesive sheet having a very low decrease in adhesion even when exposed to ultraviolet light.
[0008]
[Means for Solving the Problems]
The invention according to claim 1 which solves the above problems is based on a non-peelable adhesive mainly composed of a natural rubber adhesive, and a layer of a pseudo adhesive containing a particulate filler is information of a support sheet. A pseudo-adhesive sheet which is formed on at least a part of the concealing surface and which is normally releasably pseudo-bonded when given conditions are not adhered, and the blending amount of SBR latex rubber is the total solid content It is a pseudo-adhesive sheet characterized by being 7% or less.
[0009]
Further, the binder used to give the strength of the coating layer is vinyl acetate or ethylene vinyl acetate, which is a pseudo-adhesive sheet.
[0010]
Therefore, the pseudo-adhesive paper is suitably used for a printing method for fixing ultraviolet curing ink by ultraviolet irradiation.
[0011]
The pseudo adhesive paper according to claim 1 which is exposed to ultraviolet light to print concealment information using ultraviolet curable ink and to fix the ultraviolet curable ink does not cause blocking of adhesive surfaces, and There is no unintended detachment caused by the loss of adhesion due to UV radiation.
[0012]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
Hereinafter, the embodiments of the present invention will be described in more detail.
[0013]
The present invention is based on a non-peelable adhesive mainly composed of a natural rubber adhesive, and a layer of a pseudo-adhesive containing a particulate filler is formed on at least a part of the information hiding surface of the support sheet. Usually, in a pseudo-adhesive sheet which is releasably pseudo-bonded when given predetermined conditions without adhesion, the binder used to give the strength of the coating layer is vinyl acetate or ethylene vinyl acetate It is a pseudo-adhesive sheet characterized by a certain thing.
[0014]
As the non-peelable adhesive based on the natural rubber-based adhesive of the present invention, a non-peelable adhesive based on a conventionally known natural rubber-based adhesive can be used without any problem. As the natural rubber-based adhesive, for example, natural rubber, natural rubber latex obtained by vulcanizing natural rubber with sulfur-free vulcanization and mixed with methyl methacrylate, or natural rubber obtained by graft-polymerizing methyl methacrylate onto natural rubber Rubber latex etc. are mentioned. In addition, the non-peelable adhesive may contain an acrylic modified rubber latex, a mixture of a rubber latex and a protective colloid-based acrylic copolymer emulsion, and the like.
[0015]
On the other hand, silica is mainly used as the particulate filler to be contained in the pseudo adhesive layer, but other types of particulate fillers may be used in combination. Examples of the particulate filler that can be used in combination include styrene beads, cereal starch, modified starch, calcium carbonate and the like. Silica is a fine particle filler that has a buffer effect against pressure due to its aggregation structure, and changes its shape when an external pressure is applied. As a result, when external pressure is applied to the pseudo adhesive layer, the unevenness of the surface of the pseudo adhesive layer is reduced. For this reason, the contact area of pseudo | simulation adhesives becomes large, and the effect of improving the adhesive force of a pseudo | simulation adhesive layer is exhibited.
[0016]
The compounding quantity of SBR latex rubber used as a binder used in order to give the strength of the said coating layer is 7% or less, Preferably it is 5% or less. When the SBR latex rubber is used at 7% or more, the natural rubber adhesive is affected by ultraviolet irradiation, the adhesive strength is significantly reduced, and the required adhesive strength can not be obtained. The reason for this is not clear, but the structure of a natural rubber adhesive is due to the bond cleavage or decomposition of the double bond of the butadiene part remaining after SBR latex rubber production and the benzene ring of the styrene part by ultraviolet light. It is presumed that this is due to the deterioration of the self-adhesiveness of the natural rubber-based adhesive.
[0017]
The binder used in the present invention is vinyl acetate or ethylene vinyl acetate in order to give the strength of the coated layer. When vinyl acetate or ethylene vinyl acetate is used as a binder, there is also an effect of reducing the thermal deterioration of the adhesive strength. The reason as in the case of ultraviolet radiation, is presumed to be because the bond cleavage or degradation of the double bond or benzene ring by heat does not occur. Due to this effect, the toner can be suitably used by a printing method (electrophotographic, laser printer, nip printer) or the like in which the toner is fixed by heat.
[0018]
The thickness of the pseudo adhesive layer is desirably 5 to 20 μm. Also, in order to obtain a uniform pseudo adhesive layer, coating is performed with a coating machine such as a vent blade coater, comma coater, lip coater, curtain coater or air knife coater, and the pseudo adhesive layer surface is approximately 1 It is preferable to press at -10 kg / cm 2 to flatten the excessive protrusion on the surface of the pseudo adhesive layer.
[0019]
The support sheet used in the present invention is not particularly limited. For example, various sheets such as high quality paper mainly composed of cellulose fiber, various synthetic papers, etc. can be used.
[0020]
The following is an example of the pseudo adhesive sheet according to the present invention. That is, the half-folded postcard shown in FIG. 1 and the partially folded type postcard shown in FIG. 2 form the pseudo adhesive layer 2 on the folding inner surface side of the support sheet 1, print the information, fold and pressure bond In any case, the pseudo adhesive layers 2 are superposed and pressure bonded. Reference numeral 3 is a hidden information print side, and 4 is address information.
[0021]
In addition to the uses listed in these examples, it is widely and suitably used for various postcards, envelopes, reports, and the pseudo adhesive is applied to only a part of the support sheet, or not applied. It is also possible to facilitate re-peeling by providing a part. Pseudo contact wear paper of the present invention, the folding pseudo adhesive sheet, the other pseudo-adhesive paper overlay, information hiding paper having confidential property, Confidentiality postcard, is preferably applied as such Confidentiality envelopes.
[0022]
【Example】
Hereinafter, ultraviolet radiation, or the adhesive strength remaining rate after heat treatment of the examples and comparative examples of the present invention, blocking resistance, the following since the measuring surface strength of.
[0023]
The non-releasing adhesive to the natural rubber in the natural rubber latex and methyl methacrylate is graft polymerized mainly as a base, instead of the amount and type of particulate filler were dosed pseudo adhesive thereto. The pseudo adhesive was coated on a support sheet at 10 g / m 2 to prepare a pseudo adhesive sheet.
[0024]
Example 1
35% by weight natural rubber latex, 25% by weight nip seal NS-K (made by Nippon Silica), 25% by weight corn starch, 5% by weight Nipol LX407C (SBR latex rubber made by Japan Zeon) as a binder, PVA 110 10 wt% (manufactured by Kuraray Co., Ltd.) was blended to prepare a pseudo-adhesive.
[0025]
Example 2
35% by weight natural rubber latex, 25% by weight nip seal NS-K (made by Nippon Silica), 25% by weight corn starch, 5% by weight Nipol LX407C (SBR latex rubber made by Nippon Zeon) as a binder, Yodosol 8 wt% of 1E88060 (vinyl acetate manufactured by Japan NSC) and 2 wt% of PVA 110 (manufactured by Kuraray) were blended to prepare a pseudo adhesive.
[0026]
Example 3
35% by weight natural rubber latex, 25% by weight nip seal NS-K (made by Nippon Silica), 25% by weight corn starch, 10% by weight Sumikaflex 7400 (ethylene vinyl acetate made by Sumitomo Chemical Co., Ltd.) as a binder 5 wt% of PVA 110 (made by Kuraray) was blended to make a pseudo-adhesive.
[0027]
Comparative Example 1
35% by weight natural rubber latex, 25% by weight nip seal NS-K (made by Nippon Silica), 25% by weight corn starch, 10% by weight Nipol LX407C (SBR latex rubber made by Japan Zeon) as a binder, PVA 110 Each 5% by weight (manufactured by Kuraray) was blended to prepare a pseudo-adhesive.
[0028]
Comparative Example 2
35% by weight natural rubber latex, 25% by weight nip seal NS-K (made by Nippon Silica), 25% by weight corn starch, 10% by weight Nipol LX407C (SBR latex rubber made by Nippon Zeon) as a binder, Sumica 5 wt% of Flex 7400 (Sumitomo Chemical Industries ethylene vinyl acetate) was compounded respectively to make a pseudo-adhesive.
[0029]
Comparative Example 3
35% by weight natural rubber latex, 25% by weight nip seal NS-K (made by Nippon Silica), 25% by weight corn starch, 10% by weight Nipol LX407C (SBR latex rubber made by Nippon Zeon) as a binder, Yodosol Each 5% by weight of 1E88060 (vinyl acetate manufactured by Japan NSC) was blended to prepare a pseudo-adhesive.
[0030]
Comparative Example 4
35% by weight of natural rubber latex, 25% by weight of Nip-seal NS-K (made by Nippon Silica), 25% by weight of corn starch, 15% by weight of Nipol LX407C (SBR latex rubber made by Japan Zeon) as a binder The pseudo-adhesive was made.
[0031]
Comparative Example 5
A pseudo-adhesive was prepared by blending 35% by weight of natural rubber latex, 25% by weight of nip seal NS-K (made by Nippon Silica) and 25% by weight of corn starch.
[0032]
Examples and comparative examples are shown in Table 1.
[0033]
[Table 1]
[0034]
Each evaluation was performed as follows.
[Adhesion remaining rate]
(1) Adhesion Remaining Rate after UV Irradiation The adhesion remaining rate in the table is the ratio of the peeling strength after ultraviolet irradiation when the peeling strength before ultraviolet irradiation is 100%. When the adhesion residual rate is 65% or more, the decrease in adhesion is small, the product with 35% to 65% is evaluated as Δ, and the product with 60% or less is evaluated as × with a large decrease in adhesion.
(2) Adhesion Remaining Rate after Heat Treatment The adhesion remaining rate in the table is the ratio of the peel strength after heat treatment when the peel strength before heat treatment is 100%. When the adhesion residual rate is 65% or more, the decrease in adhesion is small, the product with 35% to 65% is evaluated as Δ, and the product with 60% or less is evaluated as × with a large decrease in adhesion.
(3) Measurement method A. Method of measuring peel strength before UV irradiation or heat treatment After leaving the pseudo adhesive papers of Examples and Comparative Examples under an environment of 20 ° C. and 50% RH for 30 minutes, a mail sealer (MS-9100: manufactured by Dainippon Printing Co., Ltd.) ) And pressure bonding with a roll gap 14 (140 μm), and immediately thereafter, the peel strength was measured using a T-type peel tester.
B. Measurement method of peel strength after ultraviolet irradiation The pseudo adhesive paper of the example and the comparative example is used at a temperature of 20 ° C., 50% RH using an ultraviolet irradiator (UE061-325-01k: manufactured by Eye Graphic, ozone mercury type, output 6 KW) After UV irradiation in an environment, pressure bonding was performed with a roll gap 14 using a mail sealer (MS-9100: manufactured by Dainippon Printing Co., Ltd.), and the peel strength was measured immediately after that using a T-type peeling tester. .
C. Measurement method of peel strength after heat treatment After leaving the dummy adhesive papers of the Examples and Comparative Examples for 1 minute under an environment of 180 ° C. using a heat dryer, a mail sealer (MS-9100: manufactured by Dainippon Printing Co., Ltd.) The pressure was applied by pressure using a roll gap 14, and immediately thereafter, the peel strength was measured using a T-type peel tester.
[0035]
[Blocking resistance]
The blocking resistance in the table refers to whether or not the coated layer surfaces are brought into contact with each other before pressure bonding so as to facilitate adhesion. Those which did not adhere even when the coated layers were brought into contact with each other were evaluated as ○ because there was no possibility of blocking, and those which were easily adhered with the coated layers brought into contact with each other were evaluated as x as there was a possibility of blocking.
[0036]
[Surface strength]
The surface strength in the table is obtained by observing whether or not the coated layer adheres to the ink transfer roll when printed with the ink tack 26 using an RI surface strength tester (manufactured by Akira Mfg. Co., Ltd.). The thing which a coating layer does not adhere to an ink transfer roll was evaluated as (circle), and what adheres was evaluated as x.
[0037]
【Effect of the invention】
As described above, according to the present invention, adhesion does not decrease even when irradiated with ultraviolet light, and a pseudo-adhesive sheet is provided which is particularly suitable for a printing method for fixing an ultraviolet-curable ink by ultraviolet irradiation.
Brief Description of the Drawings
[Fig. 1]
It is explanatory drawing of a half-folded postcard.
[Fig. 2]
It is an explanatory view of a portion folding postcard.
[Description of the code]
1 ... support sheet, 2 ... pseudo adhesive layer, 3 ... concealed information printing surface, 4 ... address information .
