JP2003099486A - 三次元データの間引き方法、間引きプログラム、歯科用補綴物の製造方法、および三次元データ間引き装置 - Google Patents

三次元データの間引き方法、間引きプログラム、歯科用補綴物の製造方法、および三次元データ間引き装置

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JP2003099486A
JP2003099486A JP2001293201A JP2001293201A JP2003099486A JP 2003099486 A JP2003099486 A JP 2003099486A JP 2001293201 A JP2001293201 A JP 2001293201A JP 2001293201 A JP2001293201 A JP 2001293201A JP 2003099486 A JP2003099486 A JP 2003099486A
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JP2001293201A
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English (en)
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Masaki Otsuki
正樹 大槻
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Nikon Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、適正な間引き処理を効率良く探索
することを目的とする。 【解決手段】 本発明の間引き方法は、複数の三次元デ
ータを間引いて、所望データ数に低減する間引き方法で
あって、複数の三次元データを所望データ数となるよう
につなげて経路を複数作成して経路群を構成する枝を得
るネットワーク設定ステップと、枝によって間引かれる
三次元データの補間誤差を求める誤差算出ステップと、
経路の群を段階的に辿りながら枝の通過によって累積さ
れる補間誤差を最小または許容値以下とする「途中の通
過点までの適正経路」を段階的に求める経路探索ステッ
プと、経路探索ステップにおいて補間誤差の累積値を最
終的に最小または許容値以下とする適正経路を決定し、
この適正経路に従って複数の三次元データを間引く間引
きステップとを備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複数の三次元デー
タを間引いて、所望データ数に低減する間引き方法に関
する。本発明は、この間引き方法をコンピュータ上で実
行するための間引きプログラムに関する。本発明は、こ
の間引き方法を使用して、歯科用補綴物を製造する方法
に関する。本発明は、複数の三次元データを所望データ
数に低減するに際して、間引きの可否判断を行う三次元
データ間引き装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、歯科用補綴物をCAD/CAMに
より製造する方法が提案されている。このような製造方
法は、一般的に次のような工程を経て製造される。 まず、患者の歯型を光切断法などを用いて立体計測す
ることにより、補綴物の裏側(患者の歯に嵌合する側)
の三次元データを求める。なお、補綴物の表側の三次元
データについては、歯の模型を立体計測したり、CAD
上でモデリングすることにより作成される。 このように得た三次元データは、コンピュータによっ
て、加工機械の制御データに変換される。 加工機械は、この制御データに従って補綴物の研削加
工を実行し、補綴物を完成させる。
【0003】ところで、このような歯科用補綴物は、装
着する患者が満足するように、歯のディテール(微小な
凹凸)を忠実に再現することが大切である。そのため、
立体計測時には、非常に細かな間隔でサンプリングが行
われ、大量の三次元データが発生する。一方、コンピュ
ータ側では、三次元データの数があまりに多いと、演算
処理の負荷が大きくなり、加工機械の制御データを得る
までの時間が長くなるなどの不具合が生じる。そのた
め、大量の三次元データから、なるべくディテールを失
わないように、データ数を適宜に間引くことが重要とな
る。以下、このような間引き方法の従来例について説明
する。
【0004】(1)特開平7−35529号公報に記載
される方法 三次元データの間引き方法として、特開平7−3552
9号公報に記載される方法が知られている。この従来公
報の方法では、三次元データを一点ずつ判定点として順
番に取り上げ、その判定点の間引き処理の可否を簡易に
逐次判定する。すなわち、その判定点より前の三次元デ
ータから仮想線を求め、その仮想線と判定点との誤差か
ら、その判定点を間引くか否かを決定している。
【0005】(2)総当たりによる間引き処理の比較 三次元データから、所望データ数を抽出する組み合わせ
を全て求める。この組み合わせの1ケース1ケースにつ
いて、間引き処理によって生じる元データとの差分を求
める。このように求めた差分が最も小さくなるケース
を、適正な間引き処理として選択する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記(1)
の従来例のケースでは、判定点の間引きの可否を、それ
以前の間引き状態を前提にして、簡易に判定している。
この場合、その判定点の間引きの可否が、その判定以降
の間引きに、どれだけの負の影響を与えるかが考慮され
ていない。そのため、一箇所の判定点を間引いたがため
に、その後の仮想線が大きく外れ、間引きによる誤差が
全体的に大きくなるなどの不具合が懸念される。したが
って、上記(1)の従来方法では、不適切な間引き処理
を誤って選択してしまう可能性があった。
【0007】一方、上記(2)の従来例のケースでは、
間引きの組み合わせを総当たりに比較判定する。したが
って、上記(1)のような問題はなく、適正な間引き処
理を必ず見つけ出すことができる。しかしながら、大量
の三次元データを扱う場合、間引き処理の組み合わせ数
は膨大となる。例えば、三次元データを320個から6
0個に減数する場合、間引き処理の組み合わせは、始点
と終点とを間引かないという条件の下で約2.3E64
通りといった膨大な数に達する。そのため、このような
膨大な組み合わせ全てについて、比較判定を行うこと
は、現実の処理時間を考えると非常に困難であった。そ
こで、本発明では、比較的少ない処理量で、適正な間引
き処理を効率良く探索する手法を提供することを目的と
する。
【0008】
【課題を解決するための手段】以下、本発明について説
明する。
【0009】《請求項1》請求項1に記載の間引き方法
は、複数の三次元データを間引いて、所望データ数に低
減する間引き方法であって、ネットワーク設定ステッ
プ、誤差算出ステップ、経路探索ステップ、および間引
きステップとを含む。この内、「ネットワーク設定ステ
ップ」では、複数の三次元データを所望データ数となる
ようにつなげて、経路を複数作成する。これら経路群の
作成により、経路群を構成する枝が得られる。「誤差算
出ステップ」では、この枝によって間引かれる三次元デ
ータについて、補間時に生じる誤差(補間誤差)を算出
する。「経路探索ステップ」では、経路の群を段階的に
辿りながら、通過する枝によって累積する補間誤差が最
小または許容値以下になるように、「途中の通過点まで
の適正経路」を段階的に求める。この段階的な探索検索
ステップを最後まで辿ることにより、補間誤差の累積値
を最終的に最小または許容値以下とする適正経路が決定
される。「間引きステップ」では、このように求めた適
正経路に従って、複数の三次元データからデータの間引
きを実行する。
【0010】《請求項2》請求項2に記載の間引き方法
は、請求項1に記載の三次元データの間引き方法におい
て、ネットワーク設定ステップでは、複数の三次元デー
タを格子状に配列する。この格子状の行または列を間引
き単位とするように枝を張ることで、経路を複数形成す
る。
【0011】《請求項3》請求項3に記載の間引き方法
は、請求項2に記載の三次元データの間引き方法におい
て、行を間引き単位とする間引き処理と、列を間引き単
位とする間引き処理とを段階的に実行する。
【0012】《請求項4》請求項4に記載の間引きプロ
グラムは、コンピュータに、請求項1ないし請求項3の
いずれか1項に記載のネットワーク設定ステップ、誤差
算出ステップ、経路探索ステップ、および間引きステッ
プを実行させる。
【0013】《請求項5》請求項5に記載の製造方法
は、間引き工程、データ作成工程、および加工工程を含
む。この内、「間引き工程」では、歯科用補綴物の三次
元形状データの少なくとも一部に対して、請求項1ない
し請求項3のいずれか1項に記載の間引き方法を施す。
「データ作成工程」では、この間引き方法によりデータ
数の低減された三次元形状データに基づいて、加工機械
の制御データを作成する。「加工工程」では、このよう
に作成された制御データに従って、加工機械を制御し、
歯科用補綴物の加工を行う。
【0014】《請求項6》請求項6に記載の三次元デー
タ間引き装置は、複数の三次元データを所望データ数に
低減するに際して、間引きの可否判断を行う三次元デー
タ間引き装置であって、ネットワーク設定部、誤差算出
部、経路探索部、および間引き判断部を備える。この
内、「ネットワーク設定部」は、複数の三次元データを
所望データ数となるようにつなげた経路の群から、この
経路群を構成する枝を得る。「誤差算出部」は、このよ
うに得た枝によって間引かれる三次元データの補間誤差
を求める。「経路探索部」は、経路の群を段階的に辿り
ながら、通過する枝によって累積される補間誤差を最小
または許容値以下とする「途中の通過点までの適正経
路」を段階的に求める。「間引き判断部」は、経路探索
部において補間誤差の累積値を最終的に最小または許容
値以下とする適正経路を決定し、この適正経路に従って
三次元データの間引きの可否を決定する。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づいて本発明にか
かる実施形態を説明する。図1は、本実施形態で使用さ
れる補綴物製造システム11を示す図である。図1にお
いて、補綴物製造システム11は、歯型などの立体計測
を行う立体計測機12、補綴物の研削加工を実行する加
工機械13、および三次元データを演算処理して加工機
械の制御データを生成するコンピュータ14を備える。
図2は、本実施形態における歯科用補綴物の製造手順を
示す流れ図である。なお、この製造手順は、補綴物製造
プログラム(間引きプログラムを含む)としてプログラ
ムコード化された上で、コンピュータ14内にインスト
ールされる。以下、図2に示すステップ番号の順番に、
本実施形態の動作を説明する。
【0016】ステップS1: 補綴物製造システム11
のオペレータは、立体計測機12内部に歯型をセット
し、コンピュータ14の補綴物製造プログラムを起動す
る。このプログラム起動によって、コンピュータ14
は、立体計測機12を制御して、歯型の立体計測を行
う。図3には、この立体計測により得られた歯型の三次
元データを示す。ここでの三次元データは、同心円と放
射線との交点位置において歯型の高さをサンプリングし
たデータとなっている。これらの三次元データは、立体
計測機12からコンピュータ14に転送される。
【0017】ステップS2: コンピュータ14では、
立体計測機12から転送される三次元データを、データ
並びの関係を維持しながら格子状配列データに対応付け
て、内部メモリに格納する。例えば、図4(A)に示す
ように、放射線上のデータ並びを行とし、同心円上のデ
ータ並びを列とすることにより、三次元データを格子状
配列データZに対応付けることができる。なお、同心円
の中心には三次元データが1つしかないため、列を構成
できない。そこで、コンピュータ14は、この中心位置
の三次元データを、例えば、各行の先頭にそれぞれ配置
するなどの処理を施している。また、計測対象である歯
型は上から見て外周が凹凸している。そのため、同心円
(列)に並ぶ三次元データは、必ずしも全て揃わず、格
子状配列データZに一部欠落が生じる。このような欠落
箇所については、図4(A)に示すように、そのまま欠
落データとしたり、以後の処理に影響を与えない適当な
値で埋めるなどしてもよい。しかしながら、本実施形態
では、個々の歯型形状に適合した処理を柔軟に実行する
ため、次のようにデータを補足する。すなわち、コンピ
ュータ14は、図4(B)に示すように、放射線(行)
上の三次元データを再標本化(リサンプンリング)し、
データ数を調整して欠落箇所を補う。その結果、データ
補足を完了した格子状配列データZ′が得られる。この
ような再標本化により、図4(B)に示すように、標本
位置である同心円が歯型の外周形状に則して一部変形
し、個々の歯型の外周形状に適合した三次元データが得
られる。
【0018】ステップS3: 続いて、コンピュータ1
4は、格子状データ配列のN列分を、列ブロックの単位
に間引いて、所望のM列(M<N)まで減らす処理を開
始する。このような間引きを行う経路として、N列をM
回のジャンプで通過する経路を想定する。このとき、格
子状配列データの1列目および最終N列目は、歯型の中
心および外縁に該当するため、歯型形状を規定する上で
重要な箇所となる。そこで、ここでの経路は、このよう
な重要な箇所を間引かないよう、1列目を経路の始点
(最初のジャンプの着地点)とし、最終N列目を経路の
終点(最後のジャンプの着地点)とする。もちろん、こ
こでの始点/終点は逆にしても構わないし、それ以外の
列を始点/終点としても構わない。図5は、このように
想定される経路の群を示すネットワーク図である。この
ネットワーク図では、間引き対象であるN個の列番号を
縦方向に示し、M回の通過段階を横方向に示す。このよ
うにして想定される経路群は、図5に示すように、1列
目の始点と、N列目の終点との間に、経路として選択可
能な選択肢(以下『枝』という)を張り巡らせたものと
なる。このような経路群は、図5に示すように、2段目
においていきなり(N−M)列分をジャンプする経路
と、M段において(N−M)列分を最後にまとめてジャ
ンプする経路とで囲まれる範囲内に存在する。このよう
に経路の範囲を限定することにより、経路探索の処理負
荷を軽減することができる。なお、格子状データ配列か
ら(N−M)列分をひとまとめに間引くことは、複雑な
凹凸形状を有する自然物では極めて稀である。そこで、
ひとまとめに間引く上限を常識的な範囲などから定めて
おくことが好ましい。この場合、その上限を超えて間引
きを行う枝を経路群から排除し、その排除操作によって
経路から外れる通過点および枝を芋蔓式に排除すること
が可能になる。このような処理により、経路群に含まれ
る経路の数が大幅に減るので、経路群を合理的に単純化
することが可能になる。このような単純化処理により、
後述する経路探索の処理負荷を一段と軽減することがで
きる。コンピュータ14は、このような方針により経路
群を確定する。なお、このような経路群は、三次元デー
タの値に係わらず、N,Mの値によって確定する。した
がって、プログラム開発者などが、この経路群をN,M
の値に応じて事前に定めておき、間引きプログラムのデ
ータ領域に予め格納しておいてもよい。この場合、コン
ピュータ14が経路群を毎回作成する手間を省いて、処
理負担を一段と軽減することができる。
【0019】ステップS4: コンピュータ14は、次
のような方法により、図5に示す各枝について補間誤差
を算出する。まず、図5に示す縦軸上のk番目とn番目
とを連結する枝が、3番目と4番目のように連続してい
る場合、その間の三次元データは間引かれないことを意
味する。したがって、このような枝については、補間誤
差はゼロとなる。一方、不連続なk番目とn番目とを連
結する枝については、その間に存在する(k+1)列か
ら(n−1)列までの三次元データを間引くことを意味
する。この場合、コンピュータ14は、このような枝の
補間誤差を求めるため、三次元データのk列目とn列目
との間に張られる面を求める。このような面の算出に
は、例えば、 k列目とn列目とを結んだ直線群や曲線群を含む面、 k列目とn列目とに張った多面体の面、 その多面体を平滑化処理した面、 k列目とn列目との間にゴム膜を張った状態をシミュ
レーションした面、 そのゴム膜に適当な空気圧(負圧の場合も含む)を与
えた状態をシミュレーションした面 などといった多数の算出方法が使用できる。コンピュー
タ14は、このようにk列目とn列目との間に張った面
と、間引かれる三次元データとの距離を求めて集計す
る。コンピュータ14は、この距離の集計結果を、図5
に示す縦軸上のk番目とn番目とを連結する枝によって
発生する補間誤差eknとする。なお、間引き後に要求さ
れる忠実度が、三次元データの実空間上での位置や、張
られる面の実空間上での大きさなどによって変化する場
合も予想される。このような場合、コンピュータ14
は、この要求される忠実度に応じて、補間誤差e knをそ
れぞれ加減調整することが好ましい。コンピュータ14
は、このようにして各枝について求めた補間誤差e
knを、内部メモリに格納する。
【0020】ステップS5: コンピュータ14の内部
メモリ上には、このように確定した経路群と、各枝の補
間誤差とが準備される。コンピュータ14は、これらに
対して動的計画法を適用し、補間誤差の累積値を最小と
する適正経路を探索する。この経路探索は、下記のよう
な漸化式に従って実行される。
【数1】 ここで、E(m,n)は、m段目の通過点Pnmにおけ
る補間誤差の最小累積値である。(なお、通過点Pnm
は、間引き前の列番号nが、間引き後に列番号mになる
ことを意味する) また、kは、通過点Pnmに到達可能な範囲の列番号を
示す。さらに、eknは、k列目とn列目との間を間引く
場合の補間誤差であり、ステップS4で既に求めている
値である。この漸化式を、1段目から段階的に解くこと
により、各段階の各通過点における補間誤差の最小累積
値と、その最小累積値を得るための適正経路とが探索で
きる。なお、上述した漸化式中の最小演算minを、所
定の許容値以下となった段階で探索を中止する演算に置
き換えてもよい。この場合は、最小値を完全に探索する
ことなく、実用的に問題の無い範囲内で探索を完了する
ことができる。その結果、各通過点における経路探索の
処理負荷を更に軽減することが可能になる。
【0021】ステップS6: コンピュータ14は、上
述したような各通過点における適正経路の探索を1段ず
つ解決していく。その結果、最後のM段目において、最
終的な補間誤差を最小にする(あるいは補間誤差が実用
的に問題の無い許容値以下となる)適正経路が決定され
る。
【0022】ステップS7: コンピュータ14は、こ
のように決定された最終的な適正経路に従って、格子状
配列データから列単位に三次元データを間引く。
【0023】ステップS8: 続いて、コンピュータ1
4は、列間引きの完了した格子状配列データに対して、
今度は行単位に三次元データを間引く処理を実行する。
なお、この処理は、上述したステップS3〜S7の処理
を、『列』を『行』に代えて実行すればよい。このと
き、放射線(行)については端が存在しないため、適当
な放射線(行)を始点および終点に選択することが好ま
しい。また、更に厳密に適正経路を確定する必要がある
場合は、始点および終点とする放射線(行)を代えなが
ら、行間引きの適正経路を更に追求してもよい。
【0024】ステップS9: コンピュータ14は、間
引きの完了した格子状配列データを実空間上に再配置
し、図6に示すような歯型形状を復元する。コンピュー
タ14は、この歯型形状を、コンピュータ14のモニタ
画面に3D表示する。オペレータは、この3D表示を上
下左右の視点から確認しながら、間引き処理の諾否を判
断する。この判断結果はコンピュータ14に入力され
る。ここで、オペレータが間引き処理を許諾しなかった
場合、コンピュータ14は、ステップS10に動作を移
行する。一方、オペレータが間引き処理を許諾した場
合、コンピュータ14は、ステップS11に動作を移行
する。
【0025】ステップS10: ここでは、間引き処理
の不適切さを改善するため、オペレータ等による所望デ
ータ数の増減調整が行われる。その後、コンピュータ1
4はステップS3に戻って、間引き処理を再び開始す
る。
【0026】ステップS11: 一方、オペレータによ
って間引き処理が許諾されると、コンピュータ14は、
間引き後の三次元データ間に張られる面をそれぞれ算出
する。コンピュータ14は、これら面をなぞるように、
加工機械13の研削ヘッドの通過ルートを作成し、制御
データとする。
【0027】ステップS12: コンピュータ14は、
作成された制御データを加工機械13に転送する。加工
機械13は、この制御データに従って、歯型形状の研削
加工を行う。このような一連の動作により、歯科用補綴
物が製造される。
【0028】[本実施形態の効果など]以上説明したよ
うに、本実施形態では、複数の3次元データを間引く経
路を作成し、その経路群の枝について補間誤差を算出す
る。このようなデータ処理により、本実施形態では、間
引き処理の適正化を、動的計画法の経路探索問題に帰着
させている。その結果、少ない演算量で、誤差を最小ま
たは許容値以下とする適正な間引き処理を確定すること
が可能になる。
【0029】また、本発明では、列単位または行単位に
適正な間引き処理を探索する。したがって、三次元デー
タの一点一点について間引きの可否を判断する場合に比
べ、一段と少ない演算量で適正な間引き処理を確定する
ことが可能になる。
【0030】さらに、本発明では、列単位および行単位
の2パスにわたって適正な間引き処理を探索する。した
がって、列単位/行単位のいずれかに間引きが偏ること
なく、方向性の少ない略均等な間引き処理を達成するこ
とが可能になる。また、2パス目の間引き処理では、1
パス目でデータ数が既に減っているため、より少ない演
算量で適正な間引き処理を確定することが可能になる。
【0031】これらの効果により、本実施形態では、歯
型にできるだけ忠実な歯科用補綴物を、より短い処理時
間で製造することが可能になる。
【0032】[実施形態の補足事項]なお、上述した実
施形態では、放射線および同心円状にサンプリングされ
た三次元データを扱っている。しかしながら、本発明は
これに限定されるものではない。例えば、三次元データ
としては、格子状にサンプリングされたものでもよい。
さらには、データ並びを格子状配列データに対応付ける
ことが可能な三次元データであれば何でもよい。
【0033】また、上述した実施形態では、経路の群を
構成する枝を設定してから適正経路を逐次探索してい
る。しかしながら、本発明はこれに限定されるものでは
ない。例えば、適正経路を逐次探索しながら、ネットワ
ークの評価および変更(各段階において”あまりに成績
の悪い通過点”を逐次排除することなど)を行ってもよ
い。このような処理により、経路探索の処理量を一段と
低減することができる。
【0034】さらに、上述した実施形態では、列間引き
→行間引きの順番に間引き処理を行っている。しかしな
がら、本発明はこれに限定されるものではない。例え
ば、行間引き→列間引きの順番に間引き処理を行っても
よい。また、上述した実施形態では、三次元データを格
子状配列に対応付けてから、列単位および行単位に適正
な間引き処理を確定している。しかしながら、本発明は
これに限定されるものではない。例えば、三次元データ
間をジャンプする間引きの経路を複数作成し、これらの
経路群の中から上記間引き方法(間引きプログラム)を
用いて適正経路を探索してもよい。また例えば、三次元
データを複数のデータブロックに区切り、データブロッ
ク間をジャンプする間引きの経路を複数作成し、これら
の経路群の中から上記間引き方法(間引きプログラム)
を用いて適正経路を探索してもよい。このようなケース
では、格子状配列に対応付ける必要は特にないため、実
空間上で適正経路の探索を行うこともできる。
【0035】なお、上述した実施形態では、三次元形状
のデータを、三次元データとして扱っている。しかしな
がら、本発明の間引き方法はこれに限定されるものでは
ない。例えば、三次元データとしては、二次元空間にお
いて面分布(離散的な面分布も含む)する値データでも
よい。すなわち、画像データのように二次元配列された
画素値(色、色差または輝度など)を三次元データとし
て扱うことも可能である。この場合、上記間引き方法
(間引きプログラム)を使用することで、画素の適正な
間引き処理を、少ない演算処理量で確定することが可能
になる。
【0036】また、画像圧縮時の変換係数などのよう
に、二次元周波数空間上に分布する変換係数を三次元デ
ータとして扱うこともできる。この場合は、上記間引き
方法(間引きプログラム)を用いて、変換係数の適正な
間引き処理を、少ない演算処理量で確定することが可能
になる。
【0037】なお、本実施形態では、汎用のコンピュー
タ14のソフトウェア処理によって、三次元データ間引
き装置を実現している。しかしながら、本発明はこれに
限定されるものではない。例えば、信号処理専用のマイ
クロプロセッサのファームウェア処理によって、三次元
データ間引き装置を実現しても勿論よい。また例えば、
本実施形態のソフトウェア処理の一部または全部をハー
ドウェア処理に置き換えることにより、ハードウェアに
よる三次元データ間引き装置を実現してももちろんよ
い。
【0038】
【発明の効果】本発明では、三次元データを所望データ
数になるようにつなげた経路を複数作成する。このよう
に作成された経路群を枝に分割し、これらの枝に生じる
補間誤差をコストとして求める。次に、この経路群に対
して、補間誤差が最小となる「途中の通過点までの適正
経路」を段階的に求める。このような段階的な経路探索
を実行することにより、補間誤差の累積値が最終的に最
小となる適正経路が、少ない演算処理量で確定する。す
なわち、本発明では、少ない処理量で、適正な間引き処
理を効率良く探索することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態で使用される補綴物製造システム1
1を示す図である。
【図2】本実施形態における歯科用補綴物の製造手順
(間引きプログラムによる動作手順も含む)を示す流れ
図である。
【図3】立体計測により得られる歯型の三次元データを
3D表示した図である。
【図4】三次元データを格子状配列データに対応づける
動作を説明する図である。
【図5】間引き経路の群を示すネットワーク図である。
【図6】間引き処理後の歯型の三次元データを3D表示
した図である。
【符号の説明】 11 補綴物製造システム 12 立体計測機 13 加工機械 14 コンピュータ
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) // A61C 13/00 A61C 13/00 A Fターム(参考) 4C059 DD01 5B046 AA00 FA16 5B050 AA02 BA04 BA07 BA09 BA13 CA07 DA05 DA10 EA13 EA28 FA12 5B080 AA18 FA15 5H269 AB01 AB19 BB05 EE19 QA05 QC01 QD03 QE10

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の三次元データを間引いて、所望デ
    ータ数に低減する間引き方法であって、 複数の前記三次元データを前記所望データ数となるよう
    につなげて経路を複数作成し、前記経路の群を構成する
    枝を得るネットワーク設定ステップと、 前記枝によって間引かれる前記三次元データの補間誤差
    を求める誤差算出ステップと、 前記経路の群を段階的に辿りながら、通過する前記枝に
    よって累積される前記補間誤差を最小または許容値以下
    とする「途中の通過点までの適正経路」を段階的に求め
    る経路探索ステップと、 前記経路探索ステップにおいて前記補間誤差の累積値を
    最終的に最小または許容値以下とする適正経路を決定
    し、この適正経路に従って複数の前記三次元データを間
    引く間引きステップとを備えたことを特徴とする三次元
    データの間引き方法。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の三次元データの間引き
    方法において、 前記ネットワーク設定ステップでは、複数の前記三次元
    データを格子状に配列し、前記格子状の行または列を間
    引き単位として前記枝を張って前記経路を形成すること
    を特徴とする三次元データの間引き方法。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載の三次元データの間引き
    方法において、 前記行を間引き単位とする間引き処理と、前記列を間引
    き単位とする間引き処理とを段階的に実行することを特
    徴とする三次元データの間引き方法。
  4. 【請求項4】 コンピュータに、請求項1ないし請求項
    3のいずれか1項に記載の前記ネットワーク設定ステッ
    プ、前記誤差算出ステップ、前記経路探索ステップ、お
    よび前記間引きステップを実行させることを特徴とする
    間引きプログラム。
  5. 【請求項5】 歯科用補綴物の三次元形状データの少な
    くとも一部に対して、請求項1ないし請求項3のいずれ
    か1項に記載の間引き方法を施す間引き工程と、 前記間引き方法によりデータ数の低減された前記三次元
    形状データに基づいて、加工機械の制御データを作成す
    るデータ作成工程と、 作成された前記制御データに従って前記加工機械を制御
    し、前記歯科用補綴物の加工を行う加工工程とを備えた
    ことを特徴とする歯科用補綴物の製造方法。
  6. 【請求項6】 複数の三次元データを所望データ数に低
    減するに際して、間引きの可否判断を行う三次元データ
    間引き装置であって、 複数の前記三次元データを前記所望データ数となるよう
    につなげた経路の群から、前記経路の群を構成する枝を
    得るネットワーク設定部と、 前記枝によって間引かれる前記三次元データの補間誤差
    を求める誤差算出部と、 前記経路の群を段階的に辿りながら、通過する前記枝に
    よって累積される前記補間誤差を最小または許容値以下
    とする「途中の通過点までの適正経路」を段階的に求め
    る経路探索部と、 前記経路探索部において前記補間誤差の累積値を最終的
    に最小または許容値以下とする適正経路を決定し、この
    適正経路に従って前記三次元データの間引きの可否を決
    定する間引き判断部とを備えたことを特徴とする三次元
    データ間引き装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8423166B2 (en) 2010-06-25 2013-04-16 Kabushiki Kaisha Shofu Method for calculating grinding portion of pre-grinding denture

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