JP2003093094A - 魚介類病原菌の分離・検出方法 - Google Patents

魚介類病原菌の分離・検出方法

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JP2003093094A JP2001292687A JP2001292687A JP2003093094A JP 2003093094 A JP2003093094 A JP 2003093094A JP 2001292687 A JP2001292687 A JP 2001292687A JP 2001292687 A JP2001292687 A JP 2001292687A JP 2003093094 A JP2003093094 A JP 2003093094A
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seafood
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Toshiho Fukuda
穎穂 福田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 魚類感染症病原菌、特に冷水病菌などの低水
温期において発生する病原菌の診断に際して、養殖現場
等においても迅速、簡便に実施することができ、なおか
つ病原菌を特異的に分離・検出することが可能な高精度
の魚介類病原菌の分離・検出方法及びそれに用いられる
分離・検出用キットを提供すること。 【解決手段】 冷水病菌に対する抗体を結合した磁気ビ
ーズを、検体中の冷水病菌と抗原抗体反応させ、かかる
病原菌を特異的に捕捉した磁気ビーズを強磁性体により
回収することで大多数の一般雑菌を除去することがで
き、また、回収した病原菌を適切な培地上で培養するこ
とにより、目的とする病原菌を検出することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、魚介類病原菌、特
に冷水病菌などの低水温期において発生する病原菌の分
離・検出方法及びそれに用いられる特異的分離・検出用
キットに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、病原体の分離培養において多くの
障害があり、特にアユの冷水病菌などの特異的培養方法
の開発が求められている。特異的培養法の必要性につい
ては病原菌あるいは検体によって異なるが、水媒介性感
染を主体とした水族感染症において、アユの冷水病菌は
病原体の特異的培養技術の開発に関して、最もそれが求
められる病原体の一つである。アユは古来より食材とし
て珍重されるとともに、その独特な釣法から遊魚対象と
しての愛好家も多く、内水面の漁業・養殖業にとって、
きわめて重要な魚種である。ところが、ここ数年来、ア
ユを取り巻く情勢に異変が起き、内水面漁業関係者や釣
り人等にとって、深刻な事態が続いている。冷水病の発
生である。冷水病そのものは、世界的に即知の疾病であ
り、我が国では、かつてギンザケで被害が認められたも
のの、現在ではその被害も収まり、既に過去の疾病の感
があった。従来、アユにおける冷水病の原因細菌は条件
性病原体で、その病原性は弱いと考えられていたが、現
在、その病原体がアユにおいて、しかも養殖場ばかり
か、天然河川においても蔓延するに至り、種々の魚種へ
の影響が懸念され、アユ冷水病は社会的な問題となって
いる。
【0003】天然河川におけるアユ以外の常在魚種の調
査では、アユ冷水病発生時期に採取された常在魚種の死
亡個体のうち、オイカワ及びウグイ、ドンコ、アブラハ
ヤから冷水病菌が単離されている。また、アユにおける
発生とは無関係に、上記4魚種の他、ドジョウ、シマド
ジョウ、ヨシノボリ、フナ、ワカサギから冷水病菌が分
離されている(海洋と生物 126,vol.22 n
o.1,35〜38頁,2000)。上記魚介類の病原
細菌に関し、選択培養法が確立された例は少なく、例え
ば、岐阜県水産試験場業務報告(岐阜県水産試験場研究
報告 No.43,1998「岐阜県水産試験場業務報
告、p.8」、岐阜県水産試験場研究報告 No.4
4,1999「岐阜県水産試験場業務報告、p.8」)
に、アユ冷水病菌の保菌検査には鰓からの分離培養が有
効と報告されているが、本菌は増殖が遅く、冷水病菌の
良好な発育を目的に開発された改変サイトファーガ培地
などを用いて培養しても、一般細菌あるいは真菌の増殖
に圧倒されるため選択性が低く、特異的培養することは
きわめて困難であり、宿主体表、飼育環境水あるいは底
泥などからの分離・培養に関しては他の多くの魚介類病
原細菌も同様の状況にあった。
【0004】一方、アユ冷水病診断法としては、一般的
に原因菌であるFravobacterium psychrophilumを確認す
るため、上記改変サイトファーガ寒天培地を用いて、腎
臓や鰓から細菌の分離・培養を行う方法が知られている
が、かかる培養には通常3〜5日期間が必要であり、か
つ選択性が低いという問題点があった。その他、一般細
菌の増殖を押さえる目的で行われる低温培養法が知られ
ていたが、結果判定が出るまでに約1〜2週間、クロー
ン純化が必要であればさらに数日間を要するという問題
点があった。また、低温培養法でも一般細菌の増殖は抑
制しきれず、冷水病菌の定量が期待できなかった。その
ため現在では、高精度の診断手法として、PCR法(Fi
sh Pathol. 29, 271-275, 1994、Fish Pathol. 32, 169
-173, 1997)や蛍光抗体法(平成10年度内水面ブロッ
ク研究推進会議研究成果,岐阜県水産試験,199
8)、酵素抗体法(神奈川県水産総合研究所報告書)等
の開発研究が行われているが、これらの方法では薬剤感
受性や病原性など病原体の特性が把握できないという問
題点があった。
【0005】他方、細菌や細胞を分離・検出法として、
かかる細菌や細胞表面に特異的に発現する抗原に対する
抗体を結合させた磁気ビーズを用いた方法がいくつか報
告されている。例えば、特表平11−511982号公
報には、細胞に対して特異的に結合することができる抗
体を結合した磁気ビーズを用いた、哺乳類の身体の廃物
や消化管液から細胞を分離する方法が、特表2001−
503859号公報には、ウイルス抗原に対して特異的
に抗体と、その抗体に特異的に結合する抗体を結合させ
た磁気ビーズとを用いた、ウイルス抗原細胞の分離法
が、特開平10−179165号公報には、抗体磁気ビ
ーズ及び未分化な生殖幹細胞を識別する抗体を利用し
た、生殖幹細胞の分離・精製方法が、特開2001−4
631号公報には、目的微生物抗原に対する抗体を固定
化した磁気ビーズを用いた、微生物の検出方法が開示さ
れている。また、その他、Streptococcus suis由来の抗
原やActinobacillus pleuropneumoniae由来の抗原に対
する抗体を結合させた磁気ビーズを用いた、豚の扁桃腺
からStreptococcus suisやActinobacillus pleuropneum
oniaeを分離する方法(J. Clin. Microbiol. 36(1), 25
1-254, 1998、J. Clin.Microbiol. 37(9), 2877-2881,
1999)が知られていた。しかし、魚介類病原菌に対する
抗体を結合させた磁気ビーズを用いて魚介類から病原
菌、特に冷水病菌を分離する方法に関する報告はなされ
ていない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】冷水病の発生は内水面
漁業・養殖業者にとっては深刻な問題である。冷水病の
病原菌であるF. psychrophilumは通常、30℃では発育
せず、ほとんどの菌は25℃でも発育しない。そのた
め、従来から低温(約4℃)培養法を用いた診断法が使
用されているが、時間を要するという欠点があった。ま
た、上記診断法は、F. psychrophilumを確認するためサ
イトファーガ寒天培地を用いて分離・培養を行っている
が、選択培地でないため一般細菌との分離が困難あり、
このような試料を用いて低温で培養しても一般雑菌が増
殖するという問題点があった。一方、PCR法の高精度
測定法が知られているが、養殖現場では使いにくく、蛍
光抗体法や酵素抗体法など迅速・簡便法は用いる抗体の
特性に問題があり、正確性に欠ける。本発明の課題は、
魚介類病原菌感染症、特に冷水病菌などの低水温期にお
いて発生する病原菌の診断に際して、養殖現場等におい
ても迅速、簡便に実施することができ、なおかつ病原菌
を特異的に分離・検出することが可能な高精度の魚介類
病原菌の分離・検出方法及びそれに用いられる分離・検
出用キットを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するために鋭意研究した結果、魚介類の冷水病の
診断において、冷水病菌に特異的に結合する抗体を結合
した磁気ビーズを用いた方法を適用することにより、養
殖現場等においても簡便に実施することができ、なおか
つ上記方法が、冷水病菌を特異的に分離・検出すること
が可能な高精度の魚介類病原菌の分離・検出方法である
ことを見い出し、本発明を完成した。すなわち、本発明
の方法は、水中や宿主体表の病原菌である冷水病菌F. p
sychrophilumに、かかる病原菌に対する抗体を結合させ
た磁気ビーズを抗原抗体反応させ、病原菌を捕捉した磁
気ビーズを強磁性体により回収し、大多数の一般細菌を
洗浄除去した後、培養することにより目的病原菌を選択
的に分離・検出することからなる。上記分離・検出方法
では一般細菌の圧倒的な増殖による障害が少ないため、
目的とする病原菌の至適培養温度での培養が可能とな
り、従来の低温培養法より短期間(2〜3日)で判定が
可能となるという利点を有する。
【0008】すなわち本発明は、検体に、魚介類病原菌
に対する抗体を結合させた磁気ビーズを接触させた後、
前記検体中における魚介類病原菌を捕捉した磁気ビーズ
を回収し、該魚介類病原菌を培地上で培養することを特
徴とする魚介類病原菌の分離・検出方法(請求項1)
や、魚介類病原菌が、低水温期において発生する病原菌
であることを特徴とする請求項1記載の魚介類病原菌の
分離・検出方法(請求項2)や、低水温期において発生
する病原菌が、冷水病菌であることを特徴とする請求項
2記載の魚介類病原菌の分離・検出方法(請求項3)
や、魚介類病原菌を回収し、培養した後、さらに、魚介
類病原菌に対する抗体を用いて凝集反応を行うことを特
徴とする請求項1〜3のいずれか記載の魚介類病原菌の
分離・検出方法(請求項4)や、魚介類病原菌に対する
抗体が、抗魚介類病原菌抗血清より精製したイミュノグ
ロブリンであることを特徴とする請求項1〜4のいずれ
か記載の魚介類病原菌の分離・検出方法(請求項5)
や、魚介類病原菌に対する抗体が、マウス、ラット、又
はウサギで作製したモノクローナル抗体であることを特
徴とする請求項1〜5のいずれか記載の魚介類病原菌の
分離・検出方法(請求項6)や、検体が、魚介類体表、
魚介類の組織若しくは器官、魚介類生息地の水、又は魚
介類生息地の底泥であることを特徴とする請求項1〜6
のいずれか記載の魚介類病原菌の分離・検出方法(請求
項7)に関する。
【0009】また本発明は、魚介類病原菌に対する抗体
を結合させた磁気ビーズ、又は魚介類病原菌に対する抗
体及び磁気ビーズを組み込んでなることを特徴とする魚
介類病原菌特異的分離・検出用キット(請求項8)や、
魚介類病原菌が、低水温期において発生する病原菌であ
ることを特徴とする請求項8記載の魚介類病原菌特異的
分離・検出用キット(請求項9)や、低水温期において
発生する病原菌が、冷水病菌であることを特徴とする請
求項9記載の魚介類病原菌特異的分離・検出用キット
(請求項10)や、魚介類病原菌に対する抗体が、抗魚
介類病原菌抗血清より精製したイミュノグロブリンであ
ることを特徴とする請求項8〜10記載の魚介類病原菌
特異的分離・検出用キット(請求項11)や、魚介類病
原菌に対する抗体が、マウス、ラット、又はウサギで作
製したモノクローナル抗体であることを特徴とする請求
項8〜11のいずれか記載の魚介類病原菌特異的分離・
検出用キット(請求項12)に関する。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明の魚介類病原菌の分離・検
出方法としては、魚介類の体表、組織若しくは器官、又
は魚介類生息地の水、底泥等の検体に、魚介類病原菌に
対する抗体を結合させた磁気ビーズを接触させた後、検
体中における魚介類病原菌を捕捉した磁気ビーズを回収
することにより分離し、上記魚介類病原菌に対する抗体
に結合した魚介類病原菌を培地上で培養して検出する方
法であれば特に制限されるものではないが、魚介類病原
菌を回収し、培養した後、さらに、魚介類病原菌に対す
る抗体を用いて凝集反応を行うことがより好ましい。ま
た、上記魚介類病原菌に対する抗体としては、例えば、
魚介類病原菌の表面において発現する抗原に特異的に結
合する抗血清や、かかる血清から精製したIgG等のイ
ミュノグロブリンなどの抗体を具体的に挙げることがで
きるがこれらに限定されるものではない。また、上記魚
介類病原菌としては、従来公知の病原菌であれば特に制
限されるものではないが、アユ、オイカワ、ウグイ、ド
ンコ、アブラハヤ、ドジョウ、シマドジョウ、ヨシノボ
リ、フナ、ワカサギ、ニジマス、サケ等の冷水病菌、マ
ス類の細菌性鰓病菌(Flavobacterium branchiophilum)
などの低水温期において発生する病原菌が好ましく、本
発明の魚介類病原菌の分離・検出方法は上記低水温期に
おいて発生する病原菌や、主として体表に存在し培養時
に一般細菌の混入が避けがたい病原菌の培養に特に有効
である。かかる低水温期において発生する病原菌とは、
病原菌の種類によって異なるが4〜20℃の水温期にお
いて発生・増殖する病原菌をいい、例えば、サケ科魚類
の冷水病菌は水温が4〜12℃において発生・増殖す
る。また、体表からの分離が必要な病原菌としては、冷
水病菌、細菌性鰓病菌、カラムナリス病菌(Flavobacter
ium columnare)などがあげられる。以下、魚介類病原菌
がアユ冷水病菌である場合を例にとって説明する。
【0011】アユ冷水病菌の分離・検出は、冷水病菌に
対する抗体を結合させた磁気ビーズを用いることにより
行うことができる。具体的には、冷水病菌に感染した魚
介類、例えば、アユ、オイカワ、ウグイ、ドンコ、アブ
ラハヤ、ドジョウ、シマドジョウ、ヨシノボリ、フナ、
ワカサギ、ニジマス、サケ等の魚介類から体表、腎臓、
鰓などの組織又は器官を摘出、磨砕し、得られた磨砕液
に、抗冷水病原菌抗体又は抗冷水病原菌血清から精製し
たIgG等の冷水病原菌に対する抗体を結合させた磁気
ビーズを接触させ、冷水病原菌表面の抗原と上記抗体を
反応させ菌体を磁気ビーズ上に捕捉した後、強磁性体に
より磁気ビーズを回収することにより、大量の雑菌から
冷水病原菌を分離する。さらに分離した冷水病菌を子牛
血清やカゼインが添加されたサイトファーガ寒天培地等
の培地上で培養して冷水病菌を検出するとともに定量す
ることができる。
【0012】上記冷水病原菌に対する抗体としては、モ
ノクローナル抗体、ポリクローナル抗体、キメラ抗体、
一本鎖抗体、ヒト化抗体等の免疫特異的な抗体を具体的
に挙げることができ、これらは冷水病菌表面において発
現する抗原の全部又は一部を用いて常法により作製する
ことができるが、その中でもモノクローナル抗体がその
特異性の点でより好ましい。上記冷水病原菌に対する抗
体は、慣用のプロトコールを用いて、動物(好ましくは
ヒト以外)に冷水病菌表面において発現する抗原の全部
又は一部を含む断片を投与することにより免疫し、採血
することにより得ることができるが、モノクローナル抗
体の調製には、連続細胞系の培養物により産生される抗
体をもたらす、ハイブリドーマ法(Nature 256, 495-49
7, 1975)、トリオーマ法、ヒトB細胞ハイブリドーマ
法(Immunology Today 4, 72, 1983)及びEBV−ハイ
ブリドーマ法(MONOCLONAL ANTIBODIES AND CANCER THE
RAPY, pp.77-96, Alan R.Liss, Inc., 1985)など任意
の方法を用いることができる。
【0013】本発明の魚介類病原菌の分離・検出用キッ
トとしては、上記本発明の魚介類病原菌の分離・検出方
法に用いることができ、魚介類病原菌に対する抗体を結
合させた磁気ビーズ、又は魚介類病原菌に対する抗体及
び担体を組み込んでいるものであればどのようなもので
もよく、例えば、上記魚介類病原菌に対する抗体として
は、冷水病菌等の魚介類病原菌の表面において発現する
抗原に対して特異的に結合する抗体や、その抗体を用い
て精製したIgGなどを具体的に挙げることができる。
【0014】本発明の魚介類病原菌の分離・検出方法
や、魚介類病原菌の分離・検出用キットは、アユ、オイ
カワ、ウグイ、ドンコ、アブラハヤ、ドジョウ、シマド
ジョウ、ヨシノボリ、フナ、ワカサギ、ニジマス、サケ
等に感染する冷水病菌や、ブリ等に感染する連鎖球菌、
さらには他のいずれの魚介類病原菌に関しても、培養可
能な病原体であれば適用できる。なお、本発明の魚介類
病原菌の分離・検出方法は、魚介類病原菌感染予防剤又
は抑制剤のスクリーニングに有用であり、また、冷水病
や連鎖球菌症罹病等の魚介類病原菌感染症の治療・抑制
剤のスクリーニングにも有用である。
【0015】
【実施例】以下に、実施例を挙げてこの発明を更に具体
的に説明するが、この発明の範囲はこれらの例示に限定
されるものではない。 実施例1(抗アユ冷水病菌ポリクローナル抗体の性状) 磁気ビーズ(Dynabeads M-280 Sheep anti-Rabbit:D
ynal)と結合させる抗アユ冷水病菌ポリクローナル
抗体が目的以外の細菌と結合してしまっては、多数の雑
菌が存在する環境中からアユ冷水病菌を特異的に分離で
きない。そこで、抗アユ冷水病菌ポリクローナル抗体に
含まれる、他細菌に反応性を有する抗体を排除するた
め、アユの鰓に存在すると思われる病原細菌のうち、シ
ュードモナス症の原因菌であるPseudomonas plecogloss
icidaと、カラムナリス症の原因菌であるFravobacteriu
m columnareを用いた吸収操作を行い、操作後に吸収済
み抗アユ冷水病菌ポリクローナル抗体を定量凝集試験に
供試し、吸収源として用いた上記の菌に対する交差性を
確認した。
【0016】(抗血清の作製)抗原としてFPC840
菌株(アユ冷水病菌)を用いて家兎(白色在来種、雌、
体重2.5kg)を免疫し、初回免疫より6,7,8週
目に採血し、FPC840菌株に対する抗アユ冷水病菌
ポリクローナル抗体の凝集力価を測定した(表1)。そ
の結果、7週目に採血したものが抗アユ冷水病菌ポリク
ローナル抗体の凝集力価が高かったことから、以下の実
施例に使用した。
【0017】
【表1】 @004
【0018】(吸収操作)シュードモナス症の原因菌で
あるPseudomonas plecoglossicidaと、カラムナリス症
の原因菌であるFravobacterium columnareを、それぞれ
改変サイトファーガ斜面培地で16℃、3日間培養し、
1エーゼ分の菌塊を採取した後、改変サイトファーガ液
体培地中に懸濁し、さらに16℃で2日間培養した。培
養後、各菌量を量り、湿菌重量100〜200mg/m
lの浮遊液にし、0.4%のホルマリンを加えて4℃で
一晩不活化操作を行った。その後浮遊液の一部を改変サ
イトファーガ寒天培地に少量塗布して、完全に菌が不活
化したことを確認した。上記不活化菌体を遠心により完
全に沈殿させた後、上清を取り除き、抗アユ冷水病菌ポ
リクローナル抗体を入れて37℃で2時間よく攪拌し、
4℃で一晩静置した。その後、遠心して上清を吸収済み
抗体液として採取した。
【0019】(定量凝集反応)上記のように不活化した
各菌体を、PBS(−)[137mMのNaCl、8.
10mMのNaHPO4、2.68mMのKCl、1.
47mMのKH2PO4]で3回洗浄後、死菌体1mg/
mlとなるようにPBS(−)に浮遊させ、自己凝集を
防ぐために50℃で30分間加温(Lehmann et al., 19
91)し、定量凝集反応を行った。定量凝集反応は96ウ
エルプレートを用いて行い、22から21 4までPBS
(−)で2倍階段希釈した非働化処理済の抗アユ冷水病
菌ポリクローナル抗体100μlに上記P. plecoglossi
cida、及びF. columnare菌液、ならびにコントロールと
してFravobacterium psychrophilum(FPC840株)
をそれぞれ100μl加え、時々振盪させながら37℃
で1時間保温した。結果を表2に示す。その結果、吸収
操作前に1:2048(211)であったFPC840株
に対する凝集素価は、吸収操作後1:1024(210
に低下していたが、各種試験には利用可能な範囲である
と判断した。また上記のP. plecoglossicidaとF. colum
nareに対する交差性は見られなかった。
【0020】
【表2】 @005
【0021】実施例2(アユ冷水病菌とP. plecoglossi
cidaとの混合菌液からのアユ冷水病菌の特異的分離) 吸収操作の効果を確かめるために、吸収操作に供試した
菌株のうち、P. plecoglossicidaとアユ冷水病菌(FP
C840)との混合菌液からアユ冷水病菌を特異的に分
離できるかどうかを確認した。
【0022】(磁気ビーズの調製)洗浄液[PBS−:
0.1%BSA;0.16gのNaH2PO4・H2O、
1.98gのNa2HPO4・12H2O、及び8.10
gのNaClを蒸留水に溶解して1Lに調整したPBS
に0.1%のBSA fraction V(SIGMA)を加えたも
の]で懸濁した磁気ビーズ[DYNABEADS M-280 Sheep an
ti-Rabbit IgG(DYNAL)]を微量遠心管に入れ攪
拌した後、遠心管を磁気ビーズ捕捉器(Dynal MPC-M
(DYNAL))にセットし磁気ビーズを捕捉した。2
分後に液体を除去して磁石を離し、捕捉されていた磁気
ビーズを上記洗浄液で懸濁した。この磁気ビーズの洗浄
液で懸濁する操作から捕捉、再懸濁するまでの洗浄処置
を3回行った。
【0023】(IgGによる磁気ビーズのコート)洗浄
処置を行った磁気ビーズに、抗アユ冷水病菌ポリクロー
ナル抗体よりproteinAカラムを用いたアフィニティー
クロマトグラフィーで精製したIgGを加え、4℃で2
0時間穏やかに攪拌した。攪拌後、洗浄して液体を除去
し、上記洗浄液で磁気ビーズを再懸濁して、室温で5分
間穏やかに攪拌した。
【0024】(菌液の作製)アユ冷水病菌液及びP. ple
coglossicidaをそれぞれ16℃で改変サイトファーガ寒
天培地で培養し、1エーゼ分の菌塊を採取してそれぞれ
サイトファーガ液体培地5ml中に懸濁し、16℃で一
晩培養したものを同液体培地で希釈して使用した。
【0025】(アユ冷水病菌の特異分離)上記2菌液を
混合させたものを、抗冷水病菌家兎IgGと結合させた
磁気ビーズに加えて懸濁し、室温で60分間穏やかに攪
拌した。攪拌後、サイトファーガ液体培地−0.05%
Tween[サイトファーガ液体培地に対して、0.0
5%のPolyoxyethylene (20) Sorbitan MonoLaurate
(Wako)を加えたもの]を加えて10分間洗浄する
操作を2回行った。洗浄後、サイトファーガ液体培地1
mlで再懸濁し、2段階希釈により希釈した上記菌液
を、4区分した改変サイトファーガ寒天培地に各区分に
25μlずつ播種し、16℃にて3日間培養した(図
1;参考写真1参照)。図1の(1)は、冷水病菌と混
合する前のP. plecogrossicida菌液を単独で播種したプ
レート、(2)は冷水病菌を単独で播種したプレート、
(3)は両者を混合して播種したプレート、(4)は特
異抗体磁気ビーズによる特異培養処理を行ったプレート
を示す。図1の(3)ではP. plecogrossicidaのコロニ
ーがF. psychrophilumのコロニーを覆い尽くし、F. psy
chrophilumの存在が認識できないが、本法による処理後
の図1の(4)では白いコロニーはごく少数しか認めら
れない。さらに、図1の(2)と(4)を比べると、
(4)では混合した冷水病菌の大半が培養できたことが
わかる。培養後コロニー数を計測して冷水病菌の回収率
を計測した。その結果、混合菌液より磁気ビーズで回収
した菌のうち99%がアユ冷水病菌であり、混合菌液作
製の際に入れたアユ冷水病菌の93%が回収できた。な
お、図1の(3)と(4)は両菌を混合したので、図1
の(1)ならびに(2)に比べ、コロニー数は約半数と
なっている。
【0026】実施例3(アユ冷水病菌液を加えたアユ鰓
磨砕液からのアユ冷水病菌の特異的分離) これまでの実験は、サイトファーガ液体培地で培養した
菌体を用いて磁気ビーズによるアユ冷水病菌の分離を行
った。しかし、実際にインビボでアユ冷水病菌を特異分
離する際には、大量の雑菌がいる環境からアユ冷水病菌
を特異的に分離しなくてはならない。そこでそのプレ試
験として、アユ冷水病菌がアユと接触した際にまず付着
すると思われる部位、及び大量の雑菌が存在する部位と
して鰓を選び、かかる鰓の磨砕液に人為的にアユ冷水病
菌を加え、そこからアユ冷水病菌の特異分離を試みた。
【0027】平均体重約7gのアユを氷冷にて麻酔し、
減菌した解剖器を用いて約70mgの鰓を摘出、磨砕
し、500×gで5分間,4℃で遠心した。かかる上清
に上記実施例2に記載の方法で作製したアユ冷水病菌液
を4.0×103cfu/mlの濃度で加え、実施例2
記載の方法と同様に特異分離を行った。なお、特異的分
離処理を行っていない鰓磨砕液とアユ冷水病菌液との混
合液を比較対照液として用いた。上記分離液と、比較対
照液をそれぞれ4区分した改変サイトファーガ寒天培地
に各区分に25μlずつ播種し、16℃にて4日間培養
し、培養して確認されたコロニーを凝集試験に供試し、
アユ冷水病菌の特定を行った。なお、抗体には精製した
IgGを使用した。その結果を図2に示す(参考写真2
参照)。その結果、特異分離処理を行っていない区では
多数の一般細菌のコロニーが繁茂し、また黄色のコロニ
ーを形成する一般細菌がプレートを覆うように繁殖した
(図2(1))。アユ冷水病菌もまた黄色のコロニーを
形成するので、上記の一般細菌の繁殖はアユ冷水病菌の
特定を困難なものにした。しかし磁気ビーズによるアユ
冷水病菌の特異分離を行った区(図2(2))において
は、コロニー数からから算出した回収率は13%と低い
数値であるものの、形成されたコロニーの82%がアユ
冷水病菌であることが確認できた。
【0028】試験例(アユの鰓からアユ冷水病菌の特異
的分離) 琵琶湖産のアユは現在、全国に出荷されており、このア
ユの移動が冷水病発病の原因ではないかと考えられてい
る。そこで抗アユ冷水病菌ポリクローナル抗体から精製
したIgGを磁気ビーズに結合させて、アユ鰓からアユ
冷水病菌の分離を試みた。琵琶湖産、平均体重約12g
のアユ10尾を氷冷にて麻酔し、減菌した解剖器を用い
て約140mgの鰓を摘出し、個体別に磨砕した。磨砕
後、100×gで5分間,4℃で遠心して得られた上清
を、さらに4000×gで20分間,4℃で遠心し、沈
殿したペレットをサイトファーガ液体培地で再懸濁し、
得られた鰓磨砕液を供試して実施例2記載の方法と同様
に特異分離を行った。また、特異的分離処理を行ってい
ない鰓磨砕液を比較対照液として用いた。上記分離液
と、比較対照液をそれぞれ実施例3記載の方法と同様に
4区分した改変サイトファーガ寒天培地に塗布した。結
果を図3に示す(参考写真3参照)。この結果、個体別
に試験した10尾アユのうち、1尾から冷水病菌が多数
検出された(図4)。以上のことから、磁気ビーズで処
理したものは磁気ビーズで処理していないものより一般
細菌のコロニーがはるかに少ないことから、本発明の分
離・検出法は効果的であると考えられる。また、従来の
低温培養法は結果判定までに約1〜2週間要していた
が、本発明の分離・検出法を用いれば、16℃以上での
培養が可能であり、2〜3日で判定が可能である。
【0029】
【発明の効果】本発明の方法により、魚介類から得られ
た試料中から病原菌を選択的に分離・検出することがで
きることから、水産試験場、大学、漁協等で実施される
魚介類病原細菌感染症、特に低水温期において発生する
病原菌の早期診断や、水中・宿主体表等における菌量レ
ベル測定による疾病発生予察などに有効であり、内水面
漁業・養殖業者にとって深刻な問題であった魚介類病原
細菌による感染症、特に冷水病などの低水温期において
発生する病原菌感染症を早期に治療したり、未然に防除
対策を講じることにより、上記感染症を予防することが
できる。また、本発明の方法は冷水病などの低水温期に
おいて発生する病原菌の培養至適温度での培養も可能
で、短時間(2〜3日)での判定が可能となる。本発明
の方法は菌体を培養する方法であるため、分離菌株の薬
剤感受性や病原性などの性状検査にも有効である。本発
明の方法は、魚介類病原菌、特に冷水病菌等の低水温期
において発生する病原菌の分離・検出用キットとしても
用いることができ、養殖現場等での簡便かつ効率的な上
記魚介類病原菌の分離・検出に利用できるという優れた
効果を有するものである。また、本発明の方法は、魚介
類病原菌感染予防剤又は抑制剤や、冷水病又は連鎖球菌
症罹病等の魚介類病原菌感染症の治療・抑制剤などのス
クリーニングに際しての魚介類病原菌の分離・検出に有
用である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の方法を用いた、冷水病菌とP. plecogl
ossicidaとの混合菌液からの冷水病菌の分離結果を示す
図である。
【図2】本発明を利用したアユ冷水病菌のアユ鰓からの
特異的分離・培養結果を示す図である。
【図3】本発明の方法を用いた、琵琶湖産アユ鰓からの
冷水病菌の分離結果を示す図である。

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 検体に、魚介類病原菌に対する抗体を結
    合させた磁気ビーズを接触させた後、前記検体中におけ
    る魚介類病原菌を捕捉した磁気ビーズを回収し、該魚介
    類病原菌を培地上で培養することを特徴とする魚介類病
    原菌の分離・検出方法。
  2. 【請求項2】 魚介類病原菌が、低水温期において発生
    する病原菌であることを特徴とする請求項1記載の魚介
    類病原菌の分離・検出方法。
  3. 【請求項3】 低水温期において発生する病原菌が、冷
    水病菌であることを特徴とする請求項2記載の魚介類病
    原菌の分離・検出方法。
  4. 【請求項4】 魚介類病原菌を回収し、培養した後、さ
    らに、魚介類病原菌に対する抗体を用いて凝集反応を行
    うことを特徴とする請求項1〜3のいずれか記載の魚介
    類病原菌の分離・検出方法。
  5. 【請求項5】 魚介類病原菌に対する抗体が、抗魚介類
    病原菌抗血清より精製したイミュノグロブリンであるこ
    とを特徴とする請求項1〜4のいずれか記載の魚介類病
    原菌の分離・検出方法。
  6. 【請求項6】 魚介類病原菌に対する抗体が、マウス、
    ラット、又はウサギで作製したモノクローナル抗体であ
    ることを特徴とする請求項1〜5のいずれか記載の魚介
    類病原菌の分離・検出方法。
  7. 【請求項7】 検体が、魚介類体表、魚介類の組織若し
    くは器官、魚介類生息地の水、又は魚介類生息地の底泥
    であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか記載の
    魚介類病原菌の分離・検出方法。
  8. 【請求項8】 魚介類病原菌に対する抗体を結合させた
    磁気ビーズ、又は魚介類病原菌に対する抗体及び磁気ビ
    ーズを組み込んでなることを特徴とする魚介類病原菌特
    異的分離・検出用キット。
  9. 【請求項9】 魚介類病原菌が、低水温期において発生
    する病原菌であることを特徴とする請求項8記載の魚介
    類病原菌特異的分離・検出用キット。
  10. 【請求項10】 低水温期において発生する病原菌が、
    冷水病菌であることを特徴とする請求項9記載の魚介類
    病原菌特異的分離・検出用キット。
  11. 【請求項11】 魚介類病原菌に対する抗体が、抗魚介
    類病原菌抗血清より精製したイミュノグロブリンである
    ことを特徴とする請求項8〜10記載の魚介類病原菌特
    異的分離・検出用キット。
  12. 【請求項12】 魚介類病原菌に対する抗体が、マウ
    ス、ラット、又はウサギで作製したモノクローナル抗体
    であることを特徴とする請求項8〜11のいずれか記載
    の魚介類病原菌特異的分離・検出用キット。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011511642A (ja) * 2008-02-13 2011-04-14 インヴェ テクノロジーズ エヌヴィ アルテミアシストを処理する方法
JP2013036943A (ja) * 2011-08-10 2013-02-21 Japan Health Science Foundation 寄生虫の検出方法、及び、キット

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