JP2003088832A - スラグ回収装置 - Google Patents

スラグ回収装置

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JP2003088832A
JP2003088832A JP2001285559A JP2001285559A JP2003088832A JP 2003088832 A JP2003088832 A JP 2003088832A JP 2001285559 A JP2001285559 A JP 2001285559A JP 2001285559 A JP2001285559 A JP 2001285559A JP 2003088832 A JP2003088832 A JP 2003088832A
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molten slag
floating
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JP2001285559A
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Ryuichi Ishikawa
龍一 石川
Chikao Satoie
千賀男 郷家
Nobuhiko Hamano
信彦 浜野
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Original Assignee
Ebara Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 スラグ回収装置の傾斜部に水を供給する供給
部に、微細な粒状のスラグの詰まりが生じるのを回避
し、傾斜部に継続的に水を供給することができ、傾斜部
に落下したスラグを継続的に回収できるスラグ回収装置
を提供する。 【解決手段】 溶融炉1から排出された溶融スラグeを
導く傾斜部8と、傾斜部の上側に設けられ、水を供給す
る供給口18と、傾斜部の上側であって供給口の下側に
設けられ、前記供給された水w1を堰き止めて傾斜部に
溢れ出させる堰止板21とを備え、堰止板から溢れ出た
水が、傾斜部のほぼ全域を流れ、導かれた溶融スラグを
冷却固化して押し流すよう構成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、都市ごみ、固形化
燃料(RDF)、廃プラスチック、廃FRP、バイオマ
ス廃棄物、自動車廃棄物、廃油等の廃棄物をガス化炉に
よって低温で熱分解ガス化したガスを、高温で燃焼させ
固形分を溶融させる溶融炉から排出された溶融スラグを
回収するスラグ回収装置に関する。
【0002】
【従来の技術】図6に示すように、従来のスラグ回収装
置105は、溶融炉101の下方に配置され、溶融炉1
01のスラグ排出口106から排出された溶融スラグe
を傾斜部108で受けて、斜め下方に導いて回収してい
た。傾斜部108を出たスラグsは、傾斜部108の斜
め下方に配置された貯水部109に送られていた。傾斜
部108では、溶融スラグeが冷却されて固化し、かつ
斜め下方にスムーズに移動するように、傾斜部108の
上方に水w1を供給し下方に流していた。水w1に接触
して冷却されて固化したスラグsは、傾斜部108から
貯水部109に押し流され、貯水部109で水w1に完
全に浸かることにより、さらに冷却固化されていた。
【0003】スラグ回収装置105が、傾斜部108で
溶融スラグeを受け、当該溶融スラグeを、傾斜部10
8上をさらに斜め下方に導くのは、溶融炉101から溶
融スラグeが一度に大量に排出された場合、傾斜部10
8でこれを受けて保持し、大量に排出された溶融スラグ
eが、一度に貯水部109に達し水蒸気爆発を起こすこ
とを防ぐためである。傾斜部108を流れる水w1は、
貯水部109から循環ポンプ120で傾斜部108の上
方に汲み上げられ、傾斜部108を流れて傾斜部108
上のスラグsを冷却固化し、冷却固化した粒状のスラグ
sを押し流し、その後に貯水部109に集められてい
た。
【0004】傾斜部108に水w1を供給するにあた
り、傾斜部108のほぼ全域に渡り、水w1がほぼ均等
に供給されるように、水w1の供給部118には絞り部
152が設けられ、水w1には自然落下より大きい流速
が与えられて供給されていた。
【0005】水w1により傾斜部108上を押し流され
たスラグsは貯水部109の底に溜まる。一方、スラグ
回収装置105は、ケーシング122を有し、ケーシン
グ構造をしている。スラグ回収装置105は、さらに貯
水部109の底に溜まったスラグsを貯水部109外に
運搬するスラグ運搬装置110を有する。
【0006】スラグ運搬装置110は、スラグ運搬コン
ベヤ123を有する。スラグ運搬コンベヤ123は、貯
水部109の外部に配置された一対の原動スプロケット
137(1つのみ表示)、貯水部109の内部に配置さ
れた一対の従動スプロケット138(1つのみ表示)、
これらに掛け渡された一対のチェイン141(1つのみ
表示)、一対のチェイン141のそれぞれに両端が繋が
れ、チェイン141に引っ張られて貯水部109の底に
溜まったスラグsを掻いて搬送するスクレイパ(図6に
不図示)を有する。
【0007】チェイン141、およびチェイン141に
引っ張られるスクレイパは、貯水部109内部で、従動
スプロケット138に向かう場合に鉛直方向上側に、従
動スプロケット138から戻ってくる場合に下側に位置
し、上下に並んで配置される。落下してきたスラグs
は、上側のスクレイパ間の隙間を通り抜け、貯水部10
9の底に達する。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】以上のような従来のス
ラグ回収装置105によれば、傾斜部108に供給され
る水は微細な粒状のスラグsを含むため、この微細な粒
状のスラグsが、循環ポンプ120の吸込ライン119
Aに設けられた吸込ストレーナ188を閉塞させて吸込
ライン119Aの詰まりを起こし、あるいは水の供給部
118の絞り部152に貯まり、供給部118の詰まり
を起こすことがあった。したがって、傾斜部108に十
分な水w1を供給することができず、スラグsが傾斜部
108上を流れずに蓄積しスラグsを回収できない事態
が発生することがあった。
【0009】また、溶融炉101の運転中に温度の変動
等によりスラグsを排出するスラグ排出口106にスラ
グsが固着する場合がある。この固着した大きなスラグ
sの塊が落下した場合に、上下に配置されたスクレイパ
間に大きなスラグの塊を噛み込んで、スラグ運搬コンベ
ヤ123が停止し、スラグsを回収できない事態が発生
することがあった。さらに、従動スプロケット138の
図6中左側の貯水部109の隅にスクレイパで掻き取れ
ない部分が存在するため、この部分に細かなスラグsの
堆積153が生じ、水w1が汚れ易かった。
【0010】また、循環する水w1の冷却が不十分で、
循環する水w1の温度が90℃近くに達し、スラグ運搬
コンベヤ123および水循環ライン119の腐食を促進
させる要因となっていた。
【0011】そこで本第1の発明は、スラグ回収装置の
傾斜部に水を供給する循環ポンプの吸込ラインのストレ
ーナ、またはスラグ回収装置の供給部に、粒状あるいは
針状のスラグの詰まりが生じることを回避し、傾斜部に
継続的に水を供給することができ、傾斜部に落下したス
ラグを継続的に回収できるスラグ回収装置を提供するこ
とを目的としている。また、本第2の発明は、スラグ運
搬コンベヤおよび水循環ラインの腐食を促進させにくい
スラグ回収装置を提供することを目的としている。
【0012】また、本第3の発明は、スラグ回収装置の
スラグ運搬コンベヤにスラグの塊の噛み込みが生じるこ
とを回避し、スラグ運搬コンベヤの停止が生じることな
く、貯水部に溜まったスラグを余すことなく継続的に回
収できるスラグ回収装置を提供することを目的としてい
る。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1に係る発明によるスラグ回収装置5は、例
えば図1に示すように、溶融炉1から排出された溶融ス
ラグeを導く傾斜部8と;傾斜部8の上方に設けられ、
水w1を供給する供給口18と;供給された水w1を堰
き止めて傾斜部8に溢れ出させる堰止板21とを備え;
堰止板21から溢れ出た水w1が、傾斜部8のほぼ全域
を流れ、導かれた溶融スラグeを冷却固化して押し流す
よう構成される。
【0014】このように構成すると、堰止板21を備え
るので、堰止板21が、供給口18から供給された水w
1を堰き止めて傾斜部8に溢れ出させ、堰止板21から
溢れ出た水w1が、傾斜部8のほぼ全域を流れ、傾斜部
8上の溶融スラグeを冷却固化して押し流す。供給され
た水w1が、堰止板21から溢れ出て傾斜部8に供給さ
れ、供給口18に絞り部が存在せず、供給口18に微細
なスラグsの詰まりが生じるのを回避することができ
る。よって、傾斜部8に水w1を継続的に供給すること
ができ、傾斜部8に落下した溶融スラグeを継続的に回
収できる。
【0015】上記目的を達成するために、請求項2に係
る発明によるスラグ回収装置5は、例えば図1、図2に
示すように、冷却液w1を貯え、溶融炉1から排出され
た溶融スラグeを受け入れて、排出された溶融スラグe
を冷却液w1によって冷却するよう構成された貯液部9
と;冷却液w1により冷却された溶融スラグeを運搬す
る運搬手段23とを備え;運搬手段23が、貯液部9外
に配置された回転駆動部37と、貯液部9外に配置され
た回転従動部38と、回転駆動部37と回転従動部38
とに係合して回転駆動部37と回転従動部38との間を
循環し、動力を回転駆動部37から回転従動部38に伝
え、冷却された溶融スラグeを運搬する運搬部41、4
3とを有し;運搬部41、43が、回転駆動部37から
回転従動部38へ向かうとき、または回転従動部38か
ら回転駆動部37へ向かうときのどちらか一方のときに
貯液部9を通るように構成される。
【0016】このように構成すると、運搬手段23を備
え、運搬手段23の運搬部41、43が、回転駆動部3
7から回転従動部38へ向かうとき、または回転従動部
38から回転駆動部37へ向かうときのどちらか一方の
ときに貯液部9を通るように構成されているので、貯液
部9中の冷却された溶融スラグeは、互いに反対に移動
する運搬部41、43に同時に接触することがなく、冷
却された溶融スラグeが運搬部41、43に噛み込むこ
とがない。よって、この噛み込みによる運搬手段23の
停止が生じることがなく、貯液部9に溜まった冷却され
た溶融スラグeを継続的に回収できる。
【0017】上記目的を達成するために、請求項3に係
る発明によるスラグ回収装置5は、例えば図1に示すよ
うに、冷却液w1を貯え、溶融炉1から排出された溶融
スラグeを受け入れて、排出された溶融スラグeを冷却
液w1によって冷却するよう構成された貯液部9と;冷
却液w1により冷却された溶融スラグeを冷却液w1の
外に運搬する運搬手段23と;冷却液w1中に浮遊する
浮遊スラグを回収する浮遊スラグ回収装置11とを備え
る。
【0018】このように構成すると、運搬手段23と浮
遊スラグ回収装置11とを備えるので、運搬手段23を
用いて冷却液w1により冷却された溶融スラグeを冷却
液w1の外に運搬し、浮遊スラグ回収装置11を用い
て、冷却液w1中に浮遊する浮遊スラグを回収すること
ができる。
【0019】請求項4に係る発明によるスラグ回収装置
5は、請求項3に記載のスラグ回収装置において、例え
ば図1に示すように、浮遊スラグ回収装置11によって
回収されなかった浮遊スラグを沈殿させて回収する沈殿
回収槽13を備える。
【0020】このように構成すると、沈殿回収槽13を
備えるので、浮遊スラグ回収装置11によって回収され
なかった浮遊スラグを沈殿させて回収することができ
る。
【0021】請求項5に係る発明によるスラグ回収装置
5は、請求項3または請求項4に記載のスラグ回収装置
において、例えば図1に示すように、冷却液w1を冷却
する熱交換器26、14を、浮遊スラグ回収装置11の
下流側に備える。
【0022】このように構成すると、熱交換器26、1
4を、浮遊スラグ回収装置11の下流側に備えるので、
浮遊スラグの除去された冷却液w1を効率よく冷却する
ことができる。
【0023】上記目的を達成するために、請求項6に係
る発明によるスラグ回収装置5は、例えば図1に示すよ
うに、冷却液w1を貯え、溶融炉1から排出された溶融
スラグeを受け入れて、排出された溶融スラグeを冷却
液w1によって冷却するよう構成された貯液部9と;排
出された溶融スラグeを前記貯液部に導く傾斜部8と;
傾斜部8の上方に設けられ、冷却液w1を傾斜部8に供
給する供給口18と;冷却液w1を、貯液部9から供給
口18にへ搬送し、供給口18と貯液部9との間を循環
させる循環ポンプ20と;循環ポンプ20より上方の所
定の高さに配置され、冷却液を貯えた高架式水槽15と
を備え;高架式水槽15が、貯えた冷却液w1を供給口
18に供給する供給ライン19、92を有し;供給ライ
ン19、92が、循環ポンプ20が停止した場合に、供
給ライン19、92を閉から開にする開閉機構28を有
する。
【0024】このように構成すると、高架式水槽15を
備え、高架式水槽15が、供給ライン19、92を有
し、供給ライン19、92が、開閉機構28を有するの
で、循環ポンプ20が停止した場合に、開閉機構28に
よって供給ライン19、92を閉から開にすることがで
きる。よって、循環ポンプ20が停止した場合に、高架
式水槽15から、供給ライン19、92に冷却液w1を
供給することができる。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て、図1、図2を参照して説明する。図1は、本発明の
実施の形態に係るスラグ回収装置としての水砕トラフ5
を備えるガス化溶融炉201の構造を示すブロック図で
ある。ガス化溶融炉201は、溶融炉としての旋回溶融
炉1および流動層ガス化炉31を備え、旋回溶融炉1は
流動層ガス化炉31の後段側に配置されている。図2
は、後述のスラグ運搬コンベヤ23の部分拡大図であ
る。
【0026】旋回溶融炉1は、鉛直に配置された1次燃
焼室1aと、1次燃焼室1aの下部に接続され斜め下方
に傾いた2次燃焼室1bと、2次燃焼室1bの下部に接
続され鉛直方向に配置した3次燃焼室1dと、3次燃焼
室1dの下部に配置されたスラグ分離部1cと、1次燃
焼室1a上部に取り付けられた入口部2と、3次燃焼室
1dの上部に取り付けられた出口部3とを備える。スラ
グ分離部1cには、溶融した灰分としての溶融スラグe
を排出するスラグ排出口6が形成されている。旋回溶融
炉1の下方には、スラグ排出口6に接続された水砕トラ
フ5が配置される。
【0027】水砕トラフ5は、上部垂直部32と、傾斜
部8と、下部垂直部33と、スラグ運搬部10と、水循
環部16とを有する。上部垂直部32の上部は、スラグ
排出ダクト4を介してスラグ排出口6に接続されてい
る。上部垂直部32の下方には、水平に対し傾斜して配
置された傾斜部8が上部垂直部32に接続して配置さ
れ、傾斜部8の下端には、下部垂直部33が接続して配
置されている。
【0028】スラグ運搬部10は、ケーシング22を有
し、ケーシング構造をしている。スラグ運搬部10は、
さらに、冷却液としての、あるいは水としてのトラフ水
w1を貯える貯液部としての貯水部9と、スラグ運搬コ
ンベヤ23によって運搬されているスラグsを洗浄する
洗浄装置25とを、ケーシング22の内部に有する。ス
ラグ運搬部10は、さらに貯水部9内部で固化したスラ
グsを運搬する運搬手段としてのスラグ運搬コンベヤ2
3を有し、スラグ運搬コンベヤ23は、その一部が、ケ
ーシング22内に収納されている(詳細は後述)。な
お、トラフ水w1の温度は、50℃〜60℃に維持され
る。
【0029】ケーシング22は、入口部34を有し、入
口部34は、下部垂直部33の下端に接続され、溶融ス
ラグeが下部垂直部33から入口部34を通り貯水部9
に入るように構成されている。貯水部9には、溶融スラ
グeがトラフ水w1に触れることにより発生する、冷ガ
スとしての水蒸気として蒸発した分のトラフ水w1が、
不図示のトラフ水供給部から常に供給されている。
【0030】ケーシング22は、貯水部9を収納する中
央下部30と、中央下部30から図1中斜め右上方に突
出した第1突出部39と、中央下部30から図1中斜め
左上方(第1突出部39とは対称な方向)に突出した第
2突出部40とを含んで構成される。
【0031】第1突出部39の底板39A、中央下部3
0の底板30A、第2突出部40の底板40A(後述の
箱部36を除く部分)は、スムーズに湾曲して連続した
一枚の板状に形成されており、後述のスクレイパ43が
その上表面に沿って移動する。また、上下逆さまの山形
形状の底板30Aは、貯水部9の底板9Cを兼ねてい
る。
【0032】第1突出部39は、その先端部に箱部35
を有し、箱部35には、一対の回転駆動部としての原動
スプロケット37(1つのみ図1に示す)が収納されて
いる。第2突出部40は、その先端部に箱部36を有
し、箱部36には、一対の回転従動部としての従動スプ
ロケット38(1つのみ図1に示す)が収納されてい
る。原動スプロケット37および従動スプロケット38
は、図1中時計方向に回転する。
【0033】一対の運搬部としてのチェイン41(1つ
のみ図1、2に示す)が、原動スプロケット37と従動
スプロケット38にそれぞれ掛け渡されている。原動ス
プロケット37と従動スプロケット38に掛け渡された
チェイン41は、従動スプロケット38から原動スプロ
ケット37に向かう上側のチェイン41Aと、原動スプ
ロケット37から従動スプロケット38に向かう下側の
チェイン41Bから構成され、上側のチェイン41Aと
下側のチェイン41Bとの間には両者を区切る底板39
A、30A、40Aが配置されている。底板39Aは、
貯水部9の図1中、底板30Aの右側の端部9Aに接続
され、底板40Aは、貯水部9の図1中、底板30Aの
左側の端部9Bに接続され、後述のスクレイパ43が、
底板40Aから貯水部9の底板9C(底板30A)へ、
さらに底板39Aへとスムーズに沿って移動する。
【0034】ケーシング22は、第1突出部39の先端
部近くに配置され、下側のチェイン41Bがケーシング
22から出るチェイン出口部54と、第2突出部40の
箱部36の下側に配置され、下側のチェイン41Bがケ
ーシング22内に入る入口部55とを有する。すなわ
ち、下側のチェイン41Bは、チェイン出口部54から
ケーシング22を出て、チェイン入口部55から再びケ
ーシング22に入り、大部分がケーシング22の外を通
るよう構成されている。
【0035】上側のチェイン41Aは、底板40A、底
板9C、底板39Aの上側をこの順序で通り、下側のチ
ェイン41Bは、底板39A、底板9C、底板40Aの
下方をこの順序で通る。よって、スラグsが上側のチェ
イン41Aと下側のチェイン41Bとの間に挟まれるの
を回避することができる。箱部35の上部に取り付けら
れた電動モータ49の回転が、ベルト50を介して原動
スプロケット37と同軸に取り付けられたプーリ51に
伝達され、プーリ51の回転により原動スプロケット3
7が回転し、チェイン41が、図1中、X2方向へ移動
する。チェイン41は、従動スプロケット38に係合
し、動力を原動スプロケット37から伝達し従動スプロ
ケット38を回転させる。チェイン41は、さらに、図
1中、X1方向へ移動し、原動スプロケット37に戻
り、係合する。
【0036】水循環部16は、給入口17と供給口18
とを繋ぐ、供給ラインとしての水循環ライン19と、水
循環ライン19中に設けられた、以下の機器を有する。
すなわち水循環部16は、浮遊スラグを回収する浮遊ス
ラグ回収装置11と、浮遊スラグを沈殿させて回収する
沈殿回収槽13と、トラフ水w1を循環させる循環ポン
プ20と、貯水部9に供給するトラフ水w1を冷却する
シェル&チューブ式あるいはスパイラル式の第1冷却器
14と、高架式水槽15とを有する。給入口17は、貯
水部9に形成され、供給口18は、傾斜部8の上方に形
成されている。
【0037】図1、図3、図4を参照して、浮遊スラグ
回収装置11の構成を説明する。浮遊スラグ回収装置1
1は、ケーシング22の外側に配置され、ケーシング6
1と、ドラム式スクリーン12と、投入管62と、洗浄
ノズル63と、給水ホース64と、ドラム駆動モータ6
5と、ドラム回転ローラ72と、ノズル駆動モータ67
と、排出シュート68と、排出口69とを有する。
【0038】ドラム式スクリーン12は、ケーシング6
1内部に水平に配置されている。ケーシング61の側面
には投入管62が取り付けられている。投入管62は貯
水部9に形成された供給口17に接続され、浮遊スラグ
を含んだ貯水部9内のトラフ水w1が、当該トラフ水出
口から投入管62を通り、ドラム式スクリーン12の側
面開口70からドラム式スクリーン12の内部に流れ込
むように形成されている。ドラム式スクリーン12内部
のトラフ水w1のレベルは、ドラム式スクリーン12の
回転軸線にほぼ一致する。
【0039】ドラム式スクリーン12の両端部にはリン
グ板71が取り付けられ、リング板71の外周部に接触
する4個のドラム回転ローラ72により片側2個所ずつ
回転可能に支持されている。ドラム式スクリーン12を
駆動するドラム駆動モータ65が、1個のドラム回転ロ
ーラ72の近くに取り付けられており、この1個のドラ
ム回転ローラ72には同軸のプーリ73が取り付けられ
ている。ドラム駆動モータ65には同軸のプーリ74が
取り付けられ、このプーリ74と当該1個のドラム回転
ローラ72に取り付けられたプーリ73との間にベルト
75が掛け渡されている。ドラム駆動モータ65が回転
すると、当該1個のドラム回転ローラ72が回転し、よ
ってリング板71が当該1個のドラム回転ローラ72と
の摩擦接触により回転し、ドラム式スクリーン12が回
転する。
【0040】ドラム式スクリーン12には、回転軸線に
平行に何本ものスリット(幅0.数ミリ程度)が形成さ
れており、スリットの幅より大きい径を有する浮遊スラ
グがすくい上げられる。例えば、スリットの幅を0.3
mm程度とすれば、サイズが0.3mmより大きい浮遊
スラグを回収することができる。ドラム式スクリーン1
2の内側には、スパイラル76が取り付けられており、
ドラム式スクリーン12の回転により、浮遊スラグがス
パイラル76により、ドラム式スクリーン12の回転軸
線方向であって投入管62に向かう方向とは反対の方向
に移送される。スパイラル76により移送された浮遊ス
ラグは、ドラム式スクリーン12の図中、右端から、投
入管62とは反対側のケーシング61側部に取り付けら
れた排出シュート68に落下し、排出シュート68から
排出される。
【0041】ケーシング61の天井61Aの下側には、
回転軸線方向に平行(水平)に配置されたノズルパイプ
88が取り付けられ、ノズルパイプ88の両端近傍に
は、洗浄ノズル63が取り付けられている。ノズルパイ
プ88は、給水ホース64に接続され、給水ホース64
から洗浄水w2が供給される。洗浄ノズル63は、洗浄
水w2をドラム式スクリーン12に吹きつけスリットに
挟まっている浮遊スラグ、異物を除去する。なお、図3
中洗浄ノズル63回りの箇所を一部断面にして描いてい
るが、この断面部分において、ドラム式スクリーン12
を破線にて描いている。
【0042】天井61Aの上側に取り付けられた、ノズ
ル駆動モータ67の回転によって、レバー89が約90
°回動する。レバー89の回動により、リンク90を介
してローラ91が往復移動する。ローラ91の往復移動
により、ローラ91とノズルパイプ88を繋ぐバー92
を介してノズルパイプ88が往復移動し、ノズルパイプ
88の往復移動により洗浄ノズル63がドラム式スクリ
ーン12の回転軸線方向に往復移動する。ノズルパイプ
88の往復は4個のローラ93によりガイドされてい
る。
【0043】洗浄ノズル63の往復移動の結果、スリッ
トの洗浄が全体に渡って効率的に行われる。洗浄ノズル
63の往復移動距離は、洗浄ノズル63がケーシング6
1の天井61Aのn(1以上の自然数)個の箇所に取り
付けられていれば、ドラム式スクリーン12に形成され
たスリットの回転軸線方向の長さの約1/nとするとよ
い。
【0044】投入管62から投入されたトラフ水w1
は、最終的に投入管62の下側に設けられた排出口69
から排出され、沈殿回収槽13へ送られる。
【0045】次に、図1を参照して説明を続ける。沈殿
回収槽13は、供給口77と排出口78を有する。排出
口69から排出されたトラフ水w1は、供給口77から
沈殿回収槽13に供給され、浮遊スラグ回収装置11で
回収されなかったより微細な浮遊スラグを時間をかけて
沈殿させることにより回収する。沈殿回収槽13では、
時間をかけて沈殿を行うので、トラフ水w1に縣濁して
いる縣濁物質をも回収することができる。沈殿回収槽1
3には、熱交換器としてのプレート式の第2冷却器26
が収納され、第2冷却器26がトラフ水w1を冷却す
る。第2冷却器26には、冷却水供給配管85と冷却水
戻り配管79が接続され、冷却水w3が第2冷却器26
に供給され、冷却水w3はトラフ水w1を冷却した後に
戻される。トラフ水w1の冷却にプレート式の第2冷却
器26を用いるので装置の省スペース化ができる。
【0046】循環ポンプ20が沈殿回収槽13の下流側
に配置されている。吸込ライン19Aの沈殿回収槽13
と循環ポンプ20との間には、吸込ストレーナ88が取
り付けられ、循環ポンプ20に異物が吸い込まれないよ
うにしている。循環ポンプ20に吸い込まれるトラフ水
w1は、浮遊スラグ回収装置11および沈殿回収槽13
によって、浮遊スラグが除去されているので浮遊スラグ
が吸込ストレーナ88に捕集されることはなく、吸込ス
トレーナ88の目詰まりが短期間で生じることを回避す
ることができ、吸込ストレーナ88をメンテナンスせず
に長く使用することができる。
【0047】循環ポンプ20により昇圧されたトラフ水
w1は、一部が熱交換器としての第1冷却器14を通っ
て冷却された後、貯水部9に送られ、残りの一部が、逆
止弁27、絞り機構29(例えばオリフィス)を通過し
て供給口18に送られる。第1冷却器14には、冷却水
供給配管86と、冷却水戻り配管80とが接続され、冷
却水w3が第1冷却器14に供給され、冷却水w3はト
ラフ水w1を冷却した後に戻される。第1冷却器14に
よってトラフ水w1を冷却するので、効率よくトラフ水
w1を冷却することができる。
【0048】高架式水槽15が配置され、高架式水槽1
5には、水循環ライン19と逆止弁27と絞り機構29
の間で接続されたライン91が接続されている。高架式
水槽15には、水循環ライン19と絞り機構29の下流
側で接続される供給ラインとしてのライン92がさらに
接続され、当該ライン92には開閉機構としての電磁弁
28が設けられている。高架式水槽15から供給され電
磁弁28を通過したトラフ水w1は、供給口18に送ら
れる。循環ポンプ20を駆動する不図示の駆動モータが
停止した場合に、不図示の制御装置が電磁弁28を閉か
ら開にする信号qを発し、電磁弁28を開とする。電磁
弁28が開となることにより、前述のように高架式水槽
15からトラフ水w1が供給口18に供給される。
【0049】この場合、逆止弁27があることによりト
ラフ水w1は全て供給口18の方に流れる。また、トラ
フ水w1の供給圧力の変動による高架式水槽15のレベ
ルの変動を防止すべく、貯水部9に向けてトラフ水w1
をオーバーフローさせるオーバフローライン84を高架
式水槽15に取り付けるとよい。この場合、循環ポンプ
20と供給口18を繋ぐ水循環ライン19と、高架式水
槽15と水循環ライン19とを繋ぐライン91に絞り機
構82を設けることによりオーバーフローするトラフ水
w1の量をわずかなほぼ一定な量とすることができる。
絞り機構29は、供給口18でのトラフ水w1の供給圧
力がほぼ大気圧であることから、高架式水槽15に向け
て水循環ライン19から分岐するライン91を大気圧力
より高い圧力とし、高架式水槽15にトラフ水w1のレ
ベルが達するようにするために必要である。
【0050】供給口18の下方の傾斜部8には、供給口
18から供給されたトラフ水w1を堰き止めて傾斜部8
に溢れ出させる堰止板21が供給口18近傍に取り付け
られている。堰止板21の図1の紙面に垂直な方向の長
さは、傾斜部8の図1の紙面に垂直な方向の長さに等し
く、供給口18を出たトラフ水w1、堰止板21から溢
れ、堰止板21から溢れたトラフ水w1は、傾斜部8の
ほぼ全域を流れる。傾斜部8のほぼ全域をトラフ水w1
流れるので、スラグ排出口6から上部垂直部32を経て
傾斜部8に落下した溶融スラグeが傾斜部8をスムーズ
に流れ、下部垂直部33、入口部34を経て貯水部9に
入り込む。傾斜部8を流れるトラフ水w1が傾斜部8に
落下した溶融スラグeを押し流すように、十分な流量の
トラフ水w1が流れるようにし、傾斜部8の傾斜角を適
切なものに設定するとよい。
【0051】傾斜部8のほぼ全域を流れるとは、傾斜部
8上で溶融スラグeが落下しえない部分、傾斜部8上で
落下した溶融スラグeがずり落ちてくることのない部分
を除く、傾斜部8の全域を流れることを意味する。
【0052】水砕トラフ5は、供給されたトラフ水w1
が、堰止板21から溢れ出て、傾斜部8に供給されるの
で、供給口18に微細なスラグsの詰まりが生じること
を回避することができる。よって、傾斜部8にトラフ水
w1を継続的に供給することができ、傾斜部8に落下し
た溶融スラグeを継続的に回収することができる。供給
口18は、堰止板21の上部より高い位置に設け、微細
なスラグsが堰止板21に堰き止められて蓄積し、微細
なスラグsが堰止板21上部まで達しても供給口18が
塞がらないようにすることが望ましい。堰止板21の直
上流側にスラグsが堆積するポケット部(不図示)を設
け、ポケット部の底から運転中に堆積したスラグsを取
り出せる構造としてもよい。
【0053】次に図1、図2を参照して説明を続ける。
一対のチェイン41(一方のみ図示)は運搬部としての
スクレイパ43の両端部に繋がれている。チェイン41
が原動スプロケット37の回転により移動することによ
り、底板40A、30A、39A上に沿って移動する上
側のチェイン41Aに繋がれたスクレイパ43が、底板
30A、39A上のスラグsを掻いて図2中Y方向に移
動する。図2に示すように、5つのスクレイパ43のう
ちの1つを大きいスクレイパ43とし、スクレイパ43
によるスラグsの取りこぼしを少なくするようにしてい
る。なお、図2(A)において進行方向の中心線の図中
上側を省略し図中下側のみを示す。
【0054】スクレイパ43によって底板30A、39
Aに沿って上昇して搬送されたスラグsは、底板39A
の先端部39Bに達すると重力により落下し、所定の粒
径以下のスラグsを分別する篩網46に導かれる。篩網
46により、所定の粒径以下のスラグsは第1出口47
へ、所定の粒径より大きいスラグsは第2出口48へ分
別される。
【0055】次に、図1、図5を参照して、洗浄装置2
5の構成を説明する。洗浄装置25は、第1突出部39
に3箇所取り付けられている。洗浄装置25は、配管4
4と、配管44に取り付けられた3個のスプレイノズル
45とを含んで構成される。配管44に供給された洗浄
液がスプレイノズル45から、底板39A上をスクレイ
パ43によって掻き上げられ移動中のスラグs(図2参
照)に振りかけられ、スラグsが洗浄される。なお、図
5中、右側半分に通常のスクレイパ43、左側半分に通
常より大きいスクレイパ43を2点鎖線にて示す。
【0056】図1、図2を参照して説明を続ける。貯水
部9は、前述のように、第1突出部39と、第2突出部
40との間にある中央下部30内に配置され、傾斜部8
から貯水部9に搬送されたスラグsを冷却固化する。傾
斜部8から貯水部9に搬送されたスラグsは、貯水部9
にてトラフ水w1中に浸っている底板9C上に達し、底
板9Cの一端9Bから他方の一端9Aへ移動するスクレ
イパ43によって掻き上げられ底板39A上を先端部3
9Bに向かって移動する。貯水部9には、スクレイパ4
3が移動して到達しない部分が存在せず、底板9C上の
スラグsは余すことなくスクレイパ43によって掻き上
げられる。
【0057】次に、本発明のガス化溶融炉201の作用
について説明する。流動層ガス化炉31に廃棄物aを供
給し、炉底から燃焼空気bを送入し、流動層ガス化炉3
1内に形成された空気分散板7上に流動層を形成し、4
50℃〜650℃の低温にて廃棄物aを燃焼ガス化さ
せ、生成ガスmを生じさせる。
【0058】旋回溶融炉1の上部に設けられた入口部2
は、生成ガスmを、旋回溶融炉1の1次燃焼室1aに導
入する。生成ガスmは、微細化した固形カーボンを同伴
する。1次燃焼室1aには、上部から予熱された燃焼空
気bが送り込まれる。1次燃焼室1aは、導入された生
成ガスmに旋回流を起こさせ、生成ガスmと燃焼空気b
とを混合させ1200〜1500℃の高温で燃焼させな
がら生成ガスmを下方に導く。
【0059】固形カーボン中の灰分の全量は、高温のた
めにスラグミストとなる。スラグミストの大部分は、旋
回流の遠心力の作用により、1次燃焼室1aの炉壁上の
溶融スラグ相に捕捉される。炉壁を流れ下った溶融スラ
グeは、2次燃焼室1bに入った後に、スラグ分離部1
cに形成されたスラグ排出口6からスラグ排出ダクト4
に排出される。生成ガスm中に残留する未燃物は、3次
燃焼室1dの下部から供給された燃焼空気bにより完全
燃焼される。
【0060】スラグ排出口6から排出された溶融スラグ
eは、スラグ排出ダクト4を通って、水砕トラフ5の傾
斜部8を経て貯水部9に落下し、傾斜部8を流れるトラ
フ水w1と、貯水部9に保持されているトラフ水w1に
よって冷却されて固化する。溶融スラグeは、一部がト
ラフ水w1内を浮遊する浮遊スラグとなる。浮遊スラグ
は、気泡を含んだもの、微細なもの、縣濁物質等からな
る。
【0061】原動スプロケット37および従動スプロケ
ット38は、図中時計方向に回転する。よって、原動ス
プロケット37および従動スプロケット38に係合する
チェイン41が図中X1方向、さらにX2方向に移動し
て循環する。よって、チェイン41によって両端を引っ
張られるスクレイパ43が、図中X1方向、さらにX2
方向に移動して循環する。したがって、上側のチェイン
41Aに引っ張られるスクレイパ43は、底板40Aか
ら貯水部9の底板9C、さらに底板39Aに沿って移動
し、貯水部9に溜まるスラグsを掻き出す。よって、貯
水部9で固化したスラグsはスラグ運搬コンベヤ23に
より運搬され搬出される。
【0062】スクレイパ43は、貯水部9の一方の端部
9Bから他方の端部9Aまで、すなわち貯水部9の底板
9Cを端から端まで全面に渡り移動するので、貯水部9
の底に溜まったスラグsを、余すことなく掻き出すこと
ができる。よって、貯水部9内でスラグsが堆積するこ
とがなく、トラフ水w1が汚れにくい。
【0063】貯水部9に保持されているトラフ水w1
は、循環ポンプ20によって貯水部9の供給口17から
吸い込まれ、水循環ライン19内を循環する。水循環ラ
イン19内を循環するトラフ水w1は、まず浮遊スラグ
回収装置11に入る。すなわちトラフ水w1は、投入管
62からドラム式スクリーン12の内側に流れ込む。ド
ラム式スクリーン12は、回転しておりスリットの幅よ
り大きい浮遊スラグ、異物等はドラム式スクリーン12
のスリットを通過できずドラム式スクリーン12の中に
留まる。ドラム式スクリーン12の中に留まった浮遊ス
ラグ、異物等は回転するスパイラル76により、排出シ
ュート68の方向に運ばれ、排出シュート68を通って
浮遊スラグ回収装置11の外部に出る。スリットより小
さい浮遊スラグ、異物はドラム式スクリーン12のスリ
ットを通過し、排出口78よりトラフ水w1と共に浮遊
スラグ回収装置11の外部に出る。
【0064】浮遊スラグ回収装置11の外部に出たトラ
フ水w1は、沈殿回収槽13に送られる。浮遊スラグ回
収装置11で捕集されなかった微細な浮遊スラグ、異
物、および縣濁物質が沈殿回収槽13で沈殿し、回収さ
れる。沈殿回収槽13に入ったトラフ水w1は、同時に
沈殿回収槽13内の第2冷却器26によって冷却され
る。沈殿回収槽13を出たトラフ水w1は、吸込ストレ
ーナ88を通過し循環ポンプ20に吸い込まれて吐き出
される。循環ポンプ20から吐き出されたトラフ水w1
は、一部が第1冷却器14を通過し冷却され、貯水部9
に戻される。トラフ水w1が、第2冷却器26および第
1冷却器14により冷却され、トラフ水w1の温度が5
0〜60℃に保たれるので、スラグ運搬コンベヤ23、
水循環部16の腐食が促進しにくくなる。第2冷却器2
6が浮遊スラグ回収装置11の下流側に配置され、第1
冷却器14が浮遊スラグ回収装置11、沈殿回収槽13
の下流側に配置されているので、浮遊スラグが除去され
たトラフ水w1を冷却するので、機器内のトラフ水流路
の目詰まりを回避することができる。
【0065】残りのトラフ水は、供給口18に供給され
る。循環ポンプ20を駆動する不図示の駆動モータが停
止した場合は、電磁弁28を閉から開にしてトラフ水w
1を高架式水槽15から供給口18に供給する。高架式
水槽15から供給するトラフ水w1は、逆支弁27によ
り逆流を阻止され、すべて供給口18に流れる。
【0066】供給されたトラフ水w1は、傾斜部8の上
方に形成された供給口18から放出され、堰止板21か
ら溢れ出て、傾斜部8を貯水部9に向かって傾斜部8の
ほぼ全域を流れて下り、貯水部9に戻って循環する。傾
斜部8上にはスラグ排出ダクト4を通って落下する溶融
スラグeが落ち、傾斜部8上に落ちた溶融スラグeは傾
斜部8を流れるトラフ水w1によって冷却されかつ下方
に貯水部9に向かって流される。よって、溶融スラグe
は傾斜部8に堆積することなく、確実に下方に向かって
流され、貯水部9に集積される。
【0067】
【発明の効果】以上のように本第1の発明によれば、堰
止板を備えるので、堰止板が、供給口から供給された水
を堰き止めて傾斜部に溢れ出させ、堰止板から溢れ出た
水が、傾斜部のほぼ全域を流れ、傾斜部上の溶融スラグ
を冷却固化して押し流す。供給された水が、堰止板から
溢れ出て傾斜部に供給され、供給口に絞り部が存在せ
ず、供給口に微細なスラグの詰まりが生じるのを回避す
ることができる。よって、傾斜部に継続的に水を供給す
ることができ、傾斜部に落下した溶融スラグを継続的に
回収できる。
【0068】以上のように本第2の発明によれば、熱交
換器を、浮遊スラグ回収装置の下流側に備えるので、浮
遊スラグの除去された冷却液を効率よく冷却することが
できる。よって、冷却液循環ラインの腐食を促進させに
くいスラグ回収装置とすることができる。
【0069】以上のように本第3の発明によれば、運搬
手段を備え、運搬手段の運搬部が、回転駆動部から回転
従動部へ向かうとき、または回転従動部から回転駆動部
へ向かうときのどちらか一方のときに貯液部を通るよう
に構成されているので、貯液部中の冷却された溶融スラ
グは、互いに反対に移動する運搬部に同時に接触するこ
とがなく、冷却された溶融スラグの運搬手段への噛み込
みを生じることがない。よって、この噛み込みによる運
搬手段の停止が生じることがなく、貯液部に溜まったス
ラグを継続的に回収できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る水砕トラフを備える
旋回溶融炉と、その前段側にある流動層ガス化炉とを示
すブロック図である。
【図2】スラグ運搬コンベヤの部分拡大図である。
【図3】浮遊スラグ回収装置の構造を示す正面断面図で
ある。但し、洗浄ノズルを往復移動させる機構の部分平
面図を含む。
【図4】図3の浮遊スラグ回収装置の側面断面図であ
る。
【図5】図1のA−A部分断面図であり、洗浄部の詳細
を示す図である。
【図6】従来の水砕トラフを示すブロック図である。
【符号の説明】
1 溶融炉 5 水砕トラフ 6 スラグ排出口 8 傾斜部 9 貯水部 9A、B 端部 9C 底板 10 スラグ運搬部 11 浮遊スラグ回収装置 13 沈殿回収槽 14 第1冷却器 15 高架式水槽 16 水循環部 17 吸入口 18 供給口 19 水循環ライン 19A 吸込ライン 20 循環ポンプ 21 堰止板 22 ケーシング 23 スラグ運搬コンベヤ 24 スクレイパ 25 洗浄装置 26 第2冷却器 28 電磁弁 29 絞り機構 30 中央下部 30A 底板 31 流動層ガス化炉 32 上部垂直部 33 下部垂直部 34 入口部 35、36 箱部 37 原動スプロケット 38 従動スプロケット 39 第1突出部 39A 底板 39B 先端部 40 第2突出部 40A 底板 41 チェイン 43 スクレイパ 44 配管 45 スプレイノズル 92 ライン 201 ガス化溶融炉 e 溶融スラグ s スラグ w1 トラフ水 w2 洗浄水 w3 冷却水
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F27D 17/00 102 B09B 3/00 303D 4K063 (72)発明者 浜野 信彦 東京都大田区羽田旭町11−1 株式会社荏 原製作所内 Fターム(参考) 3F011 AA07 BA01 BC08 3F013 BA01 BB05 BB12 BC04 BC11 3K061 NB03 NB15 NB17 NB24 4D004 AA07 AA26 AA43 AA46 AC05 CA13 CA27 CA29 CB05 CB31 CB46 4K056 AA05 BA01 BB01 CA20 DA07 DA15 EA03 EA04 4K063 AA04 AA13 BA13 CA05 CA06 HA05

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 溶融炉から排出された溶融スラグを導く
    傾斜部と;前記傾斜部の上方に設けられ、水を供給する
    供給口と;前記供給された水を堰き止めて前記傾斜部に
    溢れ出させる堰止板とを備え;前記堰止板から溢れ出た
    水が、前記傾斜部のほぼ全域を流れ、前記導かれた溶融
    スラグを冷却固化して押し流すよう構成された;スラグ
    回収装置。
  2. 【請求項2】 冷却液を貯え、溶融炉から排出された溶
    融スラグを受け入れて、前記排出された溶融スラグを前
    記冷却液によって冷却するよう構成された貯液部と;前
    記冷却液により冷却された溶融スラグを、前記冷却液の
    外に運搬する運搬手段とを備え;前記運搬手段が、前記
    貯液部外に配置された回転駆動部と、前記貯液部外に配
    置された回転従動部と、前記回転駆動部と回転従動部と
    に係合して前記回転駆動部と前記回転従動部との間を循
    環し、動力を前記回転駆動部から前記回転従動部に伝
    え、前記冷却された溶融スラグを運搬する運搬部とを有
    し;前記運搬部が、前記回転駆動部から前記回転従動部
    へ向かうとき、または前記回転従動部から前記回転駆動
    部へ向かうときのどちらか一方のときに前記貯液部を通
    るように構成された;スラグ回収装置。
  3. 【請求項3】 冷却液を貯え、溶融炉から排出された溶
    融スラグを受け入れて、前記排出された溶融スラグを前
    記冷却液によって冷却するよう構成された貯液部と;前
    記冷却液により冷却された溶融スラグを前記冷却液の外
    に運搬する運搬手段と;前記冷却液中に浮遊する浮遊ス
    ラグを回収する浮遊スラグ回収装置とを備えた;スラグ
    回収装置。
  4. 【請求項4】 前記浮遊スラグ回収装置によって回収さ
    れなかった浮遊スラグを沈殿させて回収する沈殿回収槽
    を備えた;請求項3に記載のスラグ回収装置。
  5. 【請求項5】 前記冷却液を冷却する熱交換器を前記浮
    遊スラグ回収装置の下流側に備えた;請求項3または請
    求項4に記載のスラグ回収装置。
  6. 【請求項6】 冷却液を貯え、溶融炉から排出された溶
    融スラグを受け入れて、前記排出された溶融スラグを前
    記冷却液によって冷却するよう構成された貯液部と;前
    記排出された溶融スラグを前記貯液部に導く傾斜部と;
    前記傾斜部の上方に設けられ、前記冷却液を前記傾斜部
    に供給する供給口と;前記冷却液を、前記貯液槽から前
    記供給口にへ搬送し、前記供給口と前記貯液槽との間を
    循環させる循環ポンプと;前記循環ポンプより上方の所
    定の高さに配置され、前記冷却液を貯えた高架式水槽と
    を備え;前記高架式水槽が、前記貯えた冷却液を前記供
    給口に供給する供給ラインを有し;前記供給ラインが、
    前記循環ポンプが停止した場合に、前記供給ラインを閉
    から開にする開閉機構を有する;スラグ回収装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
RU2516327C2 (ru) * 2009-09-30 2014-05-20 Мицубиси Хеви Индастрис, Лтд. Система шлакоотвода
CN110451199A (zh) * 2019-08-15 2019-11-15 中卫市蓝韵废弃资源综合利用有限公司 一种用于地沟刮板出碳黑的方法

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