JP2003088073A - 発電制御方法およびそれを用いた発電装置 - Google Patents
発電制御方法およびそれを用いた発電装置Info
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Landscapes
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- Permanent Field Magnets Of Synchronous Machinery (AREA)
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- Iron Core Of Rotating Electric Machines (AREA)
- Connection Of Motors, Electrical Generators, Mechanical Devices, And The Like (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 極低速走行時に所定の発電電圧を確保し、し
かも高回走行時における発電電圧を規定電圧を超えない
ように抑制することができる発電制御方法およびそれを
用いた発電装置を提供する。 【解決手段】 入力側が極低速回転数から高速回転数ま
で変動する発電機10において、入力側の回転数が所定
回転数を超えると、ステータ12における磁束を飽和さ
せて発電電圧が規定電圧を超えないようにするものであ
る。
かも高回走行時における発電電圧を規定電圧を超えない
ように抑制することができる発電制御方法およびそれを
用いた発電装置を提供する。 【解決手段】 入力側が極低速回転数から高速回転数ま
で変動する発電機10において、入力側の回転数が所定
回転数を超えると、ステータ12における磁束を飽和さ
せて発電電圧が規定電圧を超えないようにするものであ
る。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、発電制御方法およ
びそれを用いた発電装置に関する。さらに詳しくは、例
えば自転車などの人力走行装置に搭載され車輪などの回
転力を利用して発電を行うような、入力側の回転数が常
に変動する発電機における発電電圧を制御するための発
電制御方法およびそれを用いた発電装置に関する。
びそれを用いた発電装置に関する。さらに詳しくは、例
えば自転車などの人力走行装置に搭載され車輪などの回
転力を利用して発電を行うような、入力側の回転数が常
に変動する発電機における発電電圧を制御するための発
電制御方法およびそれを用いた発電装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、自転車用発電装置としてタイ
ヤ側部にローラを接触させて発電用駆動力を得る通常の
方式の外、発電機を車軸近傍に配して摩擦に依らず直接
的に車輪の回転を発電機に伝達し、これによって効率良
く発電できるようにした自転車用発電装置が知られてい
る(例えば、特開2000−85659号公報参照)。
ヤ側部にローラを接触させて発電用駆動力を得る通常の
方式の外、発電機を車軸近傍に配して摩擦に依らず直接
的に車輪の回転を発電機に伝達し、これによって効率良
く発電できるようにした自転車用発電装置が知られてい
る(例えば、特開2000−85659号公報参照)。
【0003】しかしながら、発電機ロータに車輪の回転
を直接伝達して駆動するものとした場合、発電機ロータ
の回転数が自転車車輪の回転数と同一となって、通常、
充分な発電量を得ることが困難になる。そこで、例えば
特開平3−67791号公報にあるように車輪の回転を
増速して発電機に伝達する方法が用いられる。
を直接伝達して駆動するものとした場合、発電機ロータ
の回転数が自転車車輪の回転数と同一となって、通常、
充分な発電量を得ることが困難になる。そこで、例えば
特開平3−67791号公報にあるように車輪の回転を
増速して発電機に伝達する方法が用いられる。
【0004】このような発電装置A’においては、図7
に示すように、自転車用発電機101のステータコイル
102を前輪(図示省略)を支持するハブ軸(固定車
軸)103に固定して取り付けるとともに、ステータコ
イル102の側方にロータ磁石104を配し、このロー
タ磁石104を回転増速機105を介して前輪と一体的
に回転するドラム(ハブ体)106に接続するものとさ
れる。
に示すように、自転車用発電機101のステータコイル
102を前輪(図示省略)を支持するハブ軸(固定車
軸)103に固定して取り付けるとともに、ステータコ
イル102の側方にロータ磁石104を配し、このロー
タ磁石104を回転増速機105を介して前輪と一体的
に回転するドラム(ハブ体)106に接続するものとさ
れる。
【0005】ところが、発電機の永久磁石としてフェラ
イト磁石などの比較的低磁力の磁石が用いられる従来の
自転車用発電装置では、人が歩く速度よりも少し速い程
度の低速度(約時速5km)、つまり極低速度で自転車
が走行しているときには、通常の増速機で車輪の回転数
を増速した程度では充分な発電電圧を得ることはできな
い。
イト磁石などの比較的低磁力の磁石が用いられる従来の
自転車用発電装置では、人が歩く速度よりも少し速い程
度の低速度(約時速5km)、つまり極低速度で自転車
が走行しているときには、通常の増速機で車輪の回転数
を増速した程度では充分な発電電圧を得ることはできな
い。
【0006】そこで、出願人等は、車輪の回転を増速し
て発電機に入力するとともに、発電機に用いられる永久
磁石として高磁力が得られる希土類磁石を用い、これに
磁極を多数形成するようにして、前掲の極低速走行時に
も前照灯などの各種機器に充分な電力を供給することが
でき、かつ余剰電力をバッテリーに充電できる程度の発
電能力を有する自転車用発電装置を提案している(特願
2000−269785号参照)。
て発電機に入力するとともに、発電機に用いられる永久
磁石として高磁力が得られる希土類磁石を用い、これに
磁極を多数形成するようにして、前掲の極低速走行時に
も前照灯などの各種機器に充分な電力を供給することが
でき、かつ余剰電力をバッテリーに充電できる程度の発
電能力を有する自転車用発電装置を提案している(特願
2000−269785号参照)。
【0007】しかるに、このような極低速走行時におけ
る発電特性が改善されてなる自転車用発電装置において
は、図8に示すように、走行速度の増大に伴う発電電圧
E’の上昇が、従来装置における発電電圧E”のように
早い段階で頭打ちとならず、自転車の走行速度が所定速
度V’0を超えて上昇したときには、発電電圧E’が規
定電圧E’0を超えて上昇し、これによって前照灯その
他の機器に用いられる電球が断線するなどの不具合を生
じてしまうという問題があることが判明した。
る発電特性が改善されてなる自転車用発電装置において
は、図8に示すように、走行速度の増大に伴う発電電圧
E’の上昇が、従来装置における発電電圧E”のように
早い段階で頭打ちとならず、自転車の走行速度が所定速
度V’0を超えて上昇したときには、発電電圧E’が規
定電圧E’0を超えて上昇し、これによって前照灯その
他の機器に用いられる電球が断線するなどの不具合を生
じてしまうという問題があることが判明した。
【0008】また、発電電圧の上昇に伴って負荷が大き
くなり、不要に走行抵抗が増大してしまうという難点も
あることも判明した。
くなり、不要に走行抵抗が増大してしまうという難点も
あることも判明した。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明はかかる従来技
術の課題に鑑みなされたものであって、極低速走行時に
所定の発電電圧を確保し、しかも高回走行時における発
電電圧を規定電圧を超えないように抑制することができ
る発電制御方法およびそれを用いた発電装置を提供する
ことを目的としている。
術の課題に鑑みなされたものであって、極低速走行時に
所定の発電電圧を確保し、しかも高回走行時における発
電電圧を規定電圧を超えないように抑制することができ
る発電制御方法およびそれを用いた発電装置を提供する
ことを目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の発電制御方法
は、入力側が極低速回転数から高速回転数まで変動する
発電機における発電制御方法であって、入力側の回転数
が所定回転数を超えると、ステータにおける磁束を飽和
させて発電電圧が規定電圧を超えないようにすることを
特徴とする。
は、入力側が極低速回転数から高速回転数まで変動する
発電機における発電制御方法であって、入力側の回転数
が所定回転数を超えると、ステータにおける磁束を飽和
させて発電電圧が規定電圧を超えないようにすることを
特徴とする。
【0011】本発明の発電制御方法においては、例えば
ステータの磁路を細くしてステータにおける磁束を飽和
させて発電電圧が規定電圧を超えないようにされる。
ステータの磁路を細くしてステータにおける磁束を飽和
させて発電電圧が規定電圧を超えないようにされる。
【0012】その場合、ステータコアの軸部の断面積を
所定値以下としたり、ステータヨークの内周部に切欠き
を設けたりして磁路を細くすることがなされる。
所定値以下としたり、ステータヨークの内周部に切欠き
を設けたりして磁路を細くすることがなされる。
【0013】一方、本発明の発電装置は、入力側が極低
速回転数から高速回転数まで変動する発電機を備えた発
電装置であって、入力側の回転数が所定回転数を超える
と、ステータにおける磁束を飽和させて発電電圧が規定
電圧を超えないよう構成されてなることを特徴とする。
速回転数から高速回転数まで変動する発電機を備えた発
電装置であって、入力側の回転数が所定回転数を超える
と、ステータにおける磁束を飽和させて発電電圧が規定
電圧を超えないよう構成されてなることを特徴とする。
【0014】本発明の発電装置においては、例えばステ
ータの磁路を細くしてステータにおける磁束を飽和させ
て発電電圧が規定電圧を超えないようにされる。
ータの磁路を細くしてステータにおける磁束を飽和させ
て発電電圧が規定電圧を超えないようにされる。
【0015】その場合、ステータコアの軸部の断面積を
所定値以下としたり、ステータヨークの内周部に切欠き
を設けたりして磁路を細くすることがなされる。
所定値以下としたり、ステータヨークの内周部に切欠き
を設けたりして磁路を細くすることがなされる。
【0016】しかして、本発明の発電装置は、自転車な
どの人力走行装置に搭載される。
どの人力走行装置に搭載される。
【0017】
【作用】本発明は、前記の如く構成されているので、発
電機の入力回転数が所定回転数を超えて上昇したときに
も誘電コイルにおける誘導起電力の上昇を規定電圧以下
に抑えることができる。これによって、特に人力走行装
置が極低速度で運転されていても所定の発電電圧が確保
されるようにされている発電機を備えた発電装置におい
て、高速で運転された場合における発電電圧が規定電圧
を超えないようにすることが可能となる。
電機の入力回転数が所定回転数を超えて上昇したときに
も誘電コイルにおける誘導起電力の上昇を規定電圧以下
に抑えることができる。これによって、特に人力走行装
置が極低速度で運転されていても所定の発電電圧が確保
されるようにされている発電機を備えた発電装置におい
て、高速で運転された場合における発電電圧が規定電圧
を超えないようにすることが可能となる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照しながら本
発明を実施形態に基づいて説明するが、本発明はかかる
実施形態のみに限定されるものではない。
発明を実施形態に基づいて説明するが、本発明はかかる
実施形態のみに限定されるものではない。
【0019】図1に本発明の実施形態1に係る発電制御
方法が適用される自転車用発電装置の概略構成を示し、
この自転車用発電装置(以下、単に発電装置という)A
は、自転車前輪(図示省略する)を支持するハブ部Bに
設けられ、自転車前輪の回転を摩擦に依らず直接的に発
電機10に伝達し発電するいわゆるハブダイナモとされ
る。
方法が適用される自転車用発電装置の概略構成を示し、
この自転車用発電装置(以下、単に発電装置という)A
は、自転車前輪(図示省略する)を支持するハブ部Bに
設けられ、自転車前輪の回転を摩擦に依らず直接的に発
電機10に伝達し発電するいわゆるハブダイナモとされ
る。
【0020】発電装置Aは、具体的には、発電機10を
主要構成要素とし、これに、自転車前輪の回転(入力側
の回転)を増速して発電機10に伝達する増速機20お
よびバッテリー30を付加してなるものとされる。な
お、図1中、符号Sはソリッド基板を示す。
主要構成要素とし、これに、自転車前輪の回転(入力側
の回転)を増速して発電機10に伝達する増速機20お
よびバッテリー30を付加してなるものとされる。な
お、図1中、符号Sはソリッド基板を示す。
【0021】しかして、この発電装置Aにおいては、後
に述べるように、発電機10単体で自転車の極低速走行
時にも各種機器に充分な電力を供給し得る程度の発電電
圧を得ることが可能である。このため、増速機20を省
略することが可能である。その上、増速機20を設けた
場合には、人が歩く速度よりも少し速い程度の極低速走
行速度(例えば、時速5キロメートル)で、各種機器に
電力を供給しなおかつバッテリー30に余剰電力を充電
する程度の発電電圧を得ることも可能となる(この点に
関し、前掲の特願2000−269785号参照)。つ
まり、この発電装置Aにおいては、入力側が極低回転数
でも所望の電力を確保できる。以下、発電機10を説明
する。
に述べるように、発電機10単体で自転車の極低速走行
時にも各種機器に充分な電力を供給し得る程度の発電電
圧を得ることが可能である。このため、増速機20を省
略することが可能である。その上、増速機20を設けた
場合には、人が歩く速度よりも少し速い程度の極低速走
行速度(例えば、時速5キロメートル)で、各種機器に
電力を供給しなおかつバッテリー30に余剰電力を充電
する程度の発電電圧を得ることも可能となる(この点に
関し、前掲の特願2000−269785号参照)。つ
まり、この発電装置Aにおいては、入力側が極低回転数
でも所望の電力を確保できる。以下、発電機10を説明
する。
【0022】発電機10は、ロータ11とステータ12
とを含み、ロータ11がステータ12の外側に配され
た、いわゆるアウタロータ形の発電機とされる。ロータ
11は、ロータ磁石11aと、ロータ磁石11aが接着
されるロータヨーク11bと、ロータヨーク11bと一
体的に形成されかつハブ軸(車軸)Cに回転自在に支持
されるロータ支持部材11cとを含む。
とを含み、ロータ11がステータ12の外側に配され
た、いわゆるアウタロータ形の発電機とされる。ロータ
11は、ロータ磁石11aと、ロータ磁石11aが接着
されるロータヨーク11bと、ロータヨーク11bと一
体的に形成されかつハブ軸(車軸)Cに回転自在に支持
されるロータ支持部材11cとを含む。
【0023】ロータ磁石11aは、図2に示すように、
リング状の外形を有し、その円周方向にN極(網目模様
で示す)およびS極(白抜きで示す)が等間隔で交互に
並ぶように多数の磁極(例えば、24極)11cが形成
されてなるものとされる。また、ロータ磁石11aは、
磁力の強力な希土類磁石、例えばネオクエンチ−P(商
品名)などのネオジムボンド磁石からなる永久磁石とさ
れる。
リング状の外形を有し、その円周方向にN極(網目模様
で示す)およびS極(白抜きで示す)が等間隔で交互に
並ぶように多数の磁極(例えば、24極)11cが形成
されてなるものとされる。また、ロータ磁石11aは、
磁力の強力な希土類磁石、例えばネオクエンチ−P(商
品名)などのネオジムボンド磁石からなる永久磁石とさ
れる。
【0024】ネオジムボンド磁石は、超急冷法によって
ネオジム(Nd)、鉄(Fe)およびボロン(B)をア
モルファス状態に限りなく近い粉末とし、これを樹脂で
結合して成形したいわゆるプラスチックボンド磁石とさ
れる。このネオジムボンド磁石は、従来のフェライト磁
石などと比較して、残留磁束密度、保磁力および最大エ
ネルギー積などの諸特性、すなわち磁石材料としての各
特性が格段に優れている。したがって、これをロータ磁
石11aに適用することによって、ロータ磁石11aの
発生する磁力を従来よりも格段に大きくするよう構成す
ることが可能となる。
ネオジム(Nd)、鉄(Fe)およびボロン(B)をア
モルファス状態に限りなく近い粉末とし、これを樹脂で
結合して成形したいわゆるプラスチックボンド磁石とさ
れる。このネオジムボンド磁石は、従来のフェライト磁
石などと比較して、残留磁束密度、保磁力および最大エ
ネルギー積などの諸特性、すなわち磁石材料としての各
特性が格段に優れている。したがって、これをロータ磁
石11aに適用することによって、ロータ磁石11aの
発生する磁力を従来よりも格段に大きくするよう構成す
ることが可能となる。
【0025】これによって、自転車の極低速走行時、つ
まり前輪が極低回転数で回転された場合においても、前
掲のような、各種機器に電力を供給しなおかつバッテリ
ー30に余剰電力を充電する程度の発電電圧を得ること
が可能となる。
まり前輪が極低回転数で回転された場合においても、前
掲のような、各種機器に電力を供給しなおかつバッテリ
ー30に余剰電力を充電する程度の発電電圧を得ること
が可能となる。
【0026】また、ネオジムボンド磁石は、等方性磁石
として多極着磁が容易であり、したがってロータ磁石1
1aにできるだけ多数の磁極を形成するようにして、電
圧変動の小さい良質な電力を得ることも容易となる。な
お、多極着磁については特開平6−231959号公報
に提案されている方法を好適に用いることができ、また
ネオジウムボンド磁石の具体的な組成は同公報に提案さ
れているものとすることができる。
として多極着磁が容易であり、したがってロータ磁石1
1aにできるだけ多数の磁極を形成するようにして、電
圧変動の小さい良質な電力を得ることも容易となる。な
お、多極着磁については特開平6−231959号公報
に提案されている方法を好適に用いることができ、また
ネオジウムボンド磁石の具体的な組成は同公報に提案さ
れているものとすることができる。
【0027】ロータヨーク11bおよびこれと一体形成
されたロータ支持部材11cは、ハブ軸Cが嵌挿される
中空軸13の外周面に形成された各段部13a,13b
と係合し、軸方向所定位置で該中空軸13によって回転
可能に支持される。
されたロータ支持部材11cは、ハブ軸Cが嵌挿される
中空軸13の外周面に形成された各段部13a,13b
と係合し、軸方向所定位置で該中空軸13によって回転
可能に支持される。
【0028】次に、ロータ11の内側に配設されるステ
ータ12を説明する。
ータ12を説明する。
【0029】図3に示すように、ステータ12は、中空
軸13が挿嵌される軸挿通孔12aが穿設された、小径
厚肉リング状のステータヨーク12bと、このステータ
ヨーク12bの外周面から放射状に延びるように設けら
れる、各々にコイル導線(不図示である)が巻きつけら
れる縦長T字状の多数(例えば、24本)のステータコ
ア12cとを備えてなるものとされる。
軸13が挿嵌される軸挿通孔12aが穿設された、小径
厚肉リング状のステータヨーク12bと、このステータ
ヨーク12bの外周面から放射状に延びるように設けら
れる、各々にコイル導線(不図示である)が巻きつけら
れる縦長T字状の多数(例えば、24本)のステータコ
ア12cとを備えてなるものとされる。
【0030】各ステータコア12cの軸部12dの横断
面積Sは、自転車の高速走行時、つまり前輪が高速回転
されている時に、発電機10の発電電圧が規定電圧を超
えて上昇しないように、所定の断面積以下とされる。こ
こで、この所定段面積は例えばテスト走行などによって
決定される。
面積Sは、自転車の高速走行時、つまり前輪が高速回転
されている時に、発電機10の発電電圧が規定電圧を超
えて上昇しないように、所定の断面積以下とされる。こ
こで、この所定段面積は例えばテスト走行などによって
決定される。
【0031】この点について敷衍すると、ステータ12
においては、各ステータコア12cにコイル導線が巻き
つけられて発電機10の誘電コイルを構成しており、こ
の各誘電コイルの誘導起電力は、電磁誘導の基本原理に
より、ロータ磁石11aの運動によって生じる各誘電コ
イルにおける磁界変化を打ち消すように、各誘電コイル
が発生する磁束に相応したものとなる。したがって、ロ
ータ磁石11aの回転速度がある程度以上に大きくなっ
て各誘電コイルが発生する磁束の上昇が飽和するとき、
各誘電コイルの誘導起電力の上昇もなくなる。
においては、各ステータコア12cにコイル導線が巻き
つけられて発電機10の誘電コイルを構成しており、こ
の各誘電コイルの誘導起電力は、電磁誘導の基本原理に
より、ロータ磁石11aの運動によって生じる各誘電コ
イルにおける磁界変化を打ち消すように、各誘電コイル
が発生する磁束に相応したものとなる。したがって、ロ
ータ磁石11aの回転速度がある程度以上に大きくなっ
て各誘電コイルが発生する磁束の上昇が飽和するとき、
各誘電コイルの誘導起電力の上昇もなくなる。
【0032】したがって、各ステータコア12cの軸部
12dの横断面積Sを所定面積以下とすることによっ
て、各誘電コイルが発生する磁気の磁気回路(磁路)を
細くするようにして、各誘電コイルが発生する磁束の飽
和点を調節することができるので、自転車の走行速度が
所定速度を超えて上昇したときにも、つまり前輪の回転
数が所定回転数を超えて上昇したときにも、発電機10
の発電電圧が各種機器に不具合を生じる規定電圧以上に
上昇するのを抑制することが可能となる。
12dの横断面積Sを所定面積以下とすることによっ
て、各誘電コイルが発生する磁気の磁気回路(磁路)を
細くするようにして、各誘電コイルが発生する磁束の飽
和点を調節することができるので、自転車の走行速度が
所定速度を超えて上昇したときにも、つまり前輪の回転
数が所定回転数を超えて上昇したときにも、発電機10
の発電電圧が各種機器に不具合を生じる規定電圧以上に
上昇するのを抑制することが可能となる。
【0033】また、例えばステータヨーク12bの内周
部に切り欠き12eを設けることによって、前掲の磁気
回路(磁路)を細くすることも可能である。
部に切り欠き12eを設けることによって、前掲の磁気
回路(磁路)を細くすることも可能である。
【0034】次に、増速機20を説明する。
【0035】増速機20は、自転車前輪と多数のスポー
ク(不図示である)を介して接続され、前輪と一体的に
回転するハブ体D(図1参照)の回転を増速して発電機
10に伝達するものとされる。
ク(不図示である)を介して接続され、前輪と一体的に
回転するハブ体D(図1参照)の回転を増速して発電機
10に伝達するものとされる。
【0036】増速機20は、具体的には、図4および図
5に示すような遊星歯車機構21から構成される。遊星
歯車機構21は、ハブ体Dの内周面に形成される、増速
機20の入力軸としての内歯車21aと、複数の遊星歯
車21bと、各遊星歯車21bを回転可能に支持すると
ともに中空軸11に固定されるキャリア21cと、ロー
タ11と連結される、増速機20の出力軸としての太陽
歯車21dとを備えてなるものとされる。この場合、遊
星歯車機構21を構成する歯車は合成樹脂製とされてな
るのが、増速機20から発生する騒音を低減できるので
好ましい。
5に示すような遊星歯車機構21から構成される。遊星
歯車機構21は、ハブ体Dの内周面に形成される、増速
機20の入力軸としての内歯車21aと、複数の遊星歯
車21bと、各遊星歯車21bを回転可能に支持すると
ともに中空軸11に固定されるキャリア21cと、ロー
タ11と連結される、増速機20の出力軸としての太陽
歯車21dとを備えてなるものとされる。この場合、遊
星歯車機構21を構成する歯車は合成樹脂製とされてな
るのが、増速機20から発生する騒音を低減できるので
好ましい。
【0037】しかして、かかる構成を有する本実施形態
の発電装置Aは、自転車の走行により前輪が回転する
と、この回転がスポークを介してハブ体Dに伝達され、
ハブ体Dの回転が増速機20により増速されて発電機1
0に伝達され、この伝達された回転駆動力により発電機
10のロータ磁石11aが回転され、ロータ磁石11a
の回転により発電された電力がソリッド基板Sに設けら
れた素子により平滑化されて負荷、例えば前照灯に供給
される。
の発電装置Aは、自転車の走行により前輪が回転する
と、この回転がスポークを介してハブ体Dに伝達され、
ハブ体Dの回転が増速機20により増速されて発電機1
0に伝達され、この伝達された回転駆動力により発電機
10のロータ磁石11aが回転され、ロータ磁石11a
の回転により発電された電力がソリッド基板Sに設けら
れた素子により平滑化されて負荷、例えば前照灯に供給
される。
【0038】そして、ロータ磁石11aを高磁力を得ら
れる希土類磁石としたことによって、図6に示すよう
に、自転車の極低速走行域においても、低磁力のフェラ
イト磁石等を用いた従来の自転車用発電装置と比較して
(従来例における発電電圧は符号EBで示す)、発電電
圧EGが大幅に増大する一方で、自転車の走行速度が所
定速度V0を超えた時点に発電電圧EGの上昇が飽和し
て、発電電圧EGが前掲の規定電圧E0を超えることがな
いので、各種機器の不具合の発生および不要な走行抵抗
の増大を回避することができる。
れる希土類磁石としたことによって、図6に示すよう
に、自転車の極低速走行域においても、低磁力のフェラ
イト磁石等を用いた従来の自転車用発電装置と比較して
(従来例における発電電圧は符号EBで示す)、発電電
圧EGが大幅に増大する一方で、自転車の走行速度が所
定速度V0を超えた時点に発電電圧EGの上昇が飽和し
て、発電電圧EGが前掲の規定電圧E0を超えることがな
いので、各種機器の不具合の発生および不要な走行抵抗
の増大を回避することができる。
【0039】なお、前掲のように、ロータ磁石11aと
して用いる永久磁石を更に高磁力のものとしたり、ロー
タ磁石11aに形成される磁極の数を増やすことによっ
て、増速機20を省略した構成でも、図6に示すよう
な、発電電圧特性を得ることは充分に可能である。ま
た、ステータコア12cにおけるコイル巻線を三相交流
発電用のものとすることによって、より一層良質な電力
を得ることも容易となる。
して用いる永久磁石を更に高磁力のものとしたり、ロー
タ磁石11aに形成される磁極の数を増やすことによっ
て、増速機20を省略した構成でも、図6に示すよう
な、発電電圧特性を得ることは充分に可能である。ま
た、ステータコア12cにおけるコイル巻線を三相交流
発電用のものとすることによって、より一層良質な電力
を得ることも容易となる。
【0040】さらに、実施形態の発電装置Aにおいて
は、発電機10のロータ11およびステータ12が、ハ
ブ軸Cではなく中空軸13に設けられているので、発電
機10を取り付ける際にハブ軸Cに導線を通すための溝
を設けるなどの特別の加工を施す必要がなく、既設のハ
ブ軸Cをそのまま利用して発電装置Aを自転車に設ける
ことが可能となる。また、ハブ軸Cを加工することによ
って、ハブ軸(車軸)の強度低下を招くなどの弊害を避
けることも可能となる。
は、発電機10のロータ11およびステータ12が、ハ
ブ軸Cではなく中空軸13に設けられているので、発電
機10を取り付ける際にハブ軸Cに導線を通すための溝
を設けるなどの特別の加工を施す必要がなく、既設のハ
ブ軸Cをそのまま利用して発電装置Aを自転車に設ける
ことが可能となる。また、ハブ軸Cを加工することによ
って、ハブ軸(車軸)の強度低下を招くなどの弊害を避
けることも可能となる。
【0041】以上、本発明を実施形態に基づいて説明し
てきたが、本発明はかかる実施形態のみに限定されるも
のではなく、種々改変が可能である。例えば、実施形態
においては人力走行装置は自転車とされているが、人力
走行装置は自転車に限定されるものではなく、各種人力
走行装置とでき、例えば水上自転車とすることもでき
る。また、発電機はアウタロータ形とされているが、イ
ンナーロータ形とされてもよく、増速機は歯車による増
速機構に代えてローラーによる増速機構とされてもよ
い。
てきたが、本発明はかかる実施形態のみに限定されるも
のではなく、種々改変が可能である。例えば、実施形態
においては人力走行装置は自転車とされているが、人力
走行装置は自転車に限定されるものではなく、各種人力
走行装置とでき、例えば水上自転車とすることもでき
る。また、発電機はアウタロータ形とされているが、イ
ンナーロータ形とされてもよく、増速機は歯車による増
速機構に代えてローラーによる増速機構とされてもよ
い。
【0042】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明によれば、
自転車などの人力走行装置に用いられる発電装置の発電
電圧を、極低速走行時には所定電圧とすることができる
とともに、高速走行時には規定電圧を超えないようにで
きるという優れた効果が得られる。
自転車などの人力走行装置に用いられる発電装置の発電
電圧を、極低速走行時には所定電圧とすることができる
とともに、高速走行時には規定電圧を超えないようにで
きるという優れた効果が得られる。
【図1】本発明の一実施形態に係る発電制御方法が適用
される自転車用発電装置の概略構成を示す断面図であ
る。
される自転車用発電装置の概略構成を示す断面図であ
る。
【図2】発電機のロータ要部の詳細を示す2面図であ
り、同(a)は車軸と平行な方向から見た図であり、同
(b)は車軸と直交方向から見た図である。
り、同(a)は車軸と平行な方向から見た図であり、同
(b)は車軸と直交方向から見た図である。
【図3】発電機のステータ要部の詳細を示す図であり、
同(a)は車軸と平行な方向から見た図であり、同
(b)は車軸と直交方向から見た図であり、同(c)は
ステータコアをステータの半径方向外側から見た図であ
る。
同(a)は車軸と平行な方向から見た図であり、同
(b)は車軸と直交方向から見た図であり、同(c)は
ステータコアをステータの半径方向外側から見た図であ
る。
【図4】増速機の概略図である。
【図5】増速機の遊星歯車機構の太陽歯車が形成されて
いる部材の断面図である。
いる部材の断面図である。
【図6】本発電装置の発電電圧特性を従来例と比較して
示すグラフ図である。
示すグラフ図である。
【図7】従来装置の構成を示す断面図である。
【図8】従来例における問題点を説明するためのグラフ
図である。
図である。
A 発電装置
B ハブ部
10 発電機
11 ロータ
11a ロータ磁石
12 ステータ
12a ステータコア
20 増速機
30 バッテリ
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考)
H02K 7/18 H02K 7/18 A
H02P 9/48 H02P 9/48 A
// F03G 5/06 F03G 5/06 B
Fターム(参考) 5H002 AA01 AB08 AC06 AE08
5H590 AA15 AA22 AB01 CA18 CA30
CB02 CC02 CC18 CC24 CE05
EA13 EB02 FA05 GA02 JA04
5H607 AA01 AA14 BB02 BB07 BB14
BB17 BB26 CC01 CC05 CC09
DD01 DD05 DD16 EE24 EE33
FF31 GG01 GG08
5H621 AA03 GA04 GB10 HH05 JK01
JK07 JK17
5H622 AA03 CA02 CA05 CA10 DD02
PP05 QB08
Claims (10)
- 【請求項1】 入力側が極低速回転数から高速回転数ま
で変動する発電機における発電制御方法であって、 入力側の回転数が所定回転数を超えると、ステータにお
ける磁束を飽和させて発電電圧が規定電圧を超えないよ
うにすることを特徴とする発電制御方法。 - 【請求項2】 ステータの磁路を細くすることを特徴と
する請求項1記載の発電制御方法。 - 【請求項3】 ステータコアの軸部の断面積を所定値以
下とすることを特徴とする請求項2記載の発電制御方
法。 - 【請求項4】 ステータヨークの内周部に切欠きを設け
ることを特徴とする請求項2記載の発電制御方法。 - 【請求項5】 入力側が極低速回転数から高速回転数ま
で変動する発電機を備えた発電装置であって、 入力側の回転数が所定回転数を超えると、ステータにお
ける磁束を飽和させて発電電圧が規定電圧を超えないよ
う構成されてなることを特徴とする発電装置。 - 【請求項6】 ステータの磁路が細くされてなることを
特徴とする請求項5記載の発電装置。 - 【請求項7】 ステータコアの軸部の断面積が所定値以
下とされてなることを特徴とする請求項5記載の発電装
置。 - 【請求項8】 ステータヨークの内周部に切欠きが設け
られてなることを特徴とする請求項5記載の発電装置。 - 【請求項9】 請求項5ないし請求項8のいずれか一項
に記載の発電装置を備えてなることを特徴とする人力走
行装置。 - 【請求項10】 人力走行装置が自転車であることを特
徴とする請求項9記載の人力走行装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001275652A JP2003088073A (ja) | 2001-09-11 | 2001-09-11 | 発電制御方法およびそれを用いた発電装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001275652A JP2003088073A (ja) | 2001-09-11 | 2001-09-11 | 発電制御方法およびそれを用いた発電装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003088073A true JP2003088073A (ja) | 2003-03-20 |
Family
ID=19100478
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001275652A Withdrawn JP2003088073A (ja) | 2001-09-11 | 2001-09-11 | 発電制御方法およびそれを用いた発電装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2003088073A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2007069332A1 (ja) * | 2005-12-16 | 2007-06-21 | Hitachi, Ltd. | ガスタービン用永久磁石発電機ロータ、その製造方法及びガスタービン |
JP2008035636A (ja) * | 2006-07-28 | 2008-02-14 | Daido Steel Co Ltd | 着磁ヨーク |
JP2014058944A (ja) * | 2012-09-19 | 2014-04-03 | Eco holdings co ltd | 水力発電装置 |
-
2001
- 2001-09-11 JP JP2001275652A patent/JP2003088073A/ja not_active Withdrawn
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2007069332A1 (ja) * | 2005-12-16 | 2007-06-21 | Hitachi, Ltd. | ガスタービン用永久磁石発電機ロータ、その製造方法及びガスタービン |
US7839040B2 (en) | 2005-12-16 | 2010-11-23 | Hitachi, Ltd. | Permanent-magnet generator rotor for gas turbine, manufacturing method therefor, and gas turbine |
JP2008035636A (ja) * | 2006-07-28 | 2008-02-14 | Daido Steel Co Ltd | 着磁ヨーク |
JP2014058944A (ja) * | 2012-09-19 | 2014-04-03 | Eco holdings co ltd | 水力発電装置 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Application deemed to be withdrawn because no request for examination was validly filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20081202 |