JP2003087817A - ホワイトバランス調整装置、ホワイトバランス調整プログラム、ホワイトバランス調整方法およびディジタルカメラ - Google Patents

ホワイトバランス調整装置、ホワイトバランス調整プログラム、ホワイトバランス調整方法およびディジタルカメラ

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JP2003087817A
JP2003087817A JP2001272283A JP2001272283A JP2003087817A JP 2003087817 A JP2003087817 A JP 2003087817A JP 2001272283 A JP2001272283 A JP 2001272283A JP 2001272283 A JP2001272283 A JP 2001272283A JP 2003087817 A JP2003087817 A JP 2003087817A
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政信 白川
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 画像内に特定色の大きな部位があったり、分
光分布が特定色に偏った光源下での撮像画像であったり
すると、これらの特定色の影響によってホワイトバラン
ス調整が失敗するカラーフェリアが生じてしまう。 【解決手段】 本発明においては第1色空間の座標を第
2色空間の座標に変換し、同変換された第2色空間の座
標を補正することによりホワイトバランスを制御し、上
記補正後の座標を上記第1色空間の座標に変換する。従
って、画像内の特定色や特定色に偏った光源に影響され
ることなくホワイトバランス調整を実施可能となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ホワイトバランス
調整装置、ホワイトバランス調整プログラム、ホワイト
バランス調整方法およびディジタルカメラに関する。
【0002】
【従来の技術】人間の目は色順応によって色成分を調整
しており、光源が変化しても白い物体を白と認識するこ
とができる。しかし、ディジタルカメラ等の画像機器に
おいてその撮像素子自体には色順応の機能が存在しない
ため、従来からオートホワイトバランスなどと呼ばれる
技術によって色のバランスを調整している。例えば、カ
ラー画像データがR(レッド),G(グリーン),B
(ブルー)の3成分から構成されるときに、3成分それ
ぞれの階調値を画像全体で積算し、それぞれの積算比率
がR:G:B=1:1:1になるように、各色成分の階
調値に補正をかけている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来のディジ
タルカメラにおいては、被写体の色成分総てを加算する
と無彩色になると言う仮説に基づいて、画像全体の平均
的な色がグレーになるように補正をしているので、画像
内に特定色の大きな部位があったり、分光分布が特定色
に偏った光源下での撮像画像であったりすると、これら
の特定色の影響によってホワイトバランス調整が失敗す
るカラーフェリアが生じてしまう。本発明は、上記課題
にかんがみてなされたもので、画像内の特定色や特定色
に偏った光源に影響されることなくホワイトバランス調
整を実施可能なホワイトバランス調整装置、ホワイトバ
ランス調整プログラム、ホワイトバランス調整方法およ
びディジタルカメラの提供を目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1にかかる発明は、所定の第1色空間の座標
にて色が表現された画像のホワイトバランスを調整する
ホワイトバランス調整装置であって、上記第1色空間の
座標を第2色空間の座標に変換する第1色空間変換手段
と、同変換された第2色空間の座標を補正することによ
りホワイトバランスを制御するホワイトバランス制御手
段と、上記補正後の座標を上記第1色空間の座標に変換
する第2色空間変換手段とを具備する構成としてある。
【0005】上記のように構成した請求項1にかかホワ
イトバランス調整装置においては、所定の第1色空間の
座標にて色が表現された画像のホワイトバランスを調整
するために、第1色空間変換手段とホワイトバランス制
御手段と第2色空間変換手段とを備えており、第1色空
間変換手段にて上記第1色空間の座標を第2色空間の座
標に変換する。ホワイトバランス制御手段においては同
変換された第2色空間の座標を補正することによりホワ
イトバランスを制御し、第2色空間変換手段にて上記補
正後の座標を再度上記第1色空間の座標に変換する。
【0006】すなわち、第1色空間の座標は変換後の第
2色空間の座標内でホワイトバランスの調整がなされ
る。ホワイトバランスは、上述の従来例のように所定の
色空間内で色成分の平均が無彩色となるように補正する
などして調整されるが、本発明においては色空間を一旦
変換しているので、ホワイトバランスを調整するために
より好ましい空間で色成分の補正を行うことができる。
ここで、第2色空間はホワイトバランスを調整するため
に好ましい空間であれば良く、種々の表色空間を採用可
能である。
【0007】色空間の座標変換も種々の変換を採用する
ことができ、所定のマトリクス演算による変換であれば
任意の座標について容易に変換を実行可能となる点で好
適であるものの、所定の補間演算等によって色変換を行
う構成など種々のものを採用可能である。ホワイトバラ
ンス制御手段についても種々の構成が採用可能であり、
第2色空間内で所定の色成分の分布比に基づいてホワイ
トバランスを補正するための係数を求め、以後はこの係
数を使用してホワイトバランスを制御するように構成し
ても良いし、任意の座標について逐次第2色空間の座標
に変換してホワイトバランスを制御しても良い。
【0008】第1色空間としては種々の色空間を採用可
能であるが、その好適な一例として請求項2にかかる発
明では、上記第1色空間はRGB色空間である構成とし
てある。すなわち、RGB色空間は種々の画像機器によ
って採用されている色空間であり、かかるRGB色空間
を第1色空間として採用することにより本発明を種々の
画像機器に適用可能となる。むろん、RGB色空間とし
てはsRGB色空間等を採用可能である。
【0009】ホワイトバランス制御手段は上述のように
種々の構成が採用可能であり、その構成例として請求項
3にかかる発明では、上記ホワイトバランス制御手段
は、第2色空間内の第1色成分を基準とし、当該第1色
成分に対して第2色成分および第3色成分のそれぞれの
値を相対的に変動させる構成としてある。すなわち、ホ
ワイトバランスの制御は、画像が3色の色成分で表現さ
れるときにその中の1色を基準として他の色成分を変動
させているので、カラーバランスを調整することがで
き、この際に全体の平均値が無彩色に近づくように補正
すればホワイトバランスを制御することができる。
【0010】光源によらずにホワイトバランスを調整可
能にするという意味で好適な構成例として請求項4にか
かる発明では、上記第1色空間変換手段は第1色空間の
座標を所定の演算式により人間の目の錐体感度特性を反
映した第2色空間の座標に変換し、上記第2色空間変換
手段は所定の演算式により上記第1色空間変換手段によ
る変換の逆変換を実行する構成としてある。
【0011】すなわち、人間の目の錐体感度特性を反映
した第2色空間の座標にて補正を行い、ホワイトバラン
スを調整している。ここで、第2色空間を錐体感度特性
を反映した色空間とすることによって、人間の目に非常
に近いホワイトバランスとすることができ、光源の特性
に影響されずにホワイトバランスを調整可能となって、
カラーフェリアの発生を防止することができる。
【0012】このように、本発明は通常のホワイトバラ
ンス調整の考え方を使用しつつも、調整を行う色空間を
一旦第2色空間に変更しており、空間を変更してホワイ
トバランスを調整するだけで非常に良好な結果を得るこ
とができる。ここで、錐体感度特性を反映した色空間に
変換するための好適な例としては、Pitt−Judd
の式,Estevez−Hunt−Pointerの
式,Bradfordの式などを使用した変換が採用可
能である。
【0013】さらに、請求項5にかかる発明は、所定の
第1色空間の座標にて色が表現された画像のホワイトバ
ランスを調整するホワイトバランス調整装置であって、
第1色空間の座標を第2色空間の座標に変換し、同変換
された第2色空間の座標を補正することによりホワイト
バランスを制御し、上記補正後の座標を上記第1色空間
の座標に変換する演算操作を上記第1色空間の座標に対
して行ってホワイトバランスを制御する構成としてあ
る。
【0014】すなわち、上述のように第2色空間内で所
定の色成分の分布比に基づいてホワイトバランスを補正
するための係数を求め、以後はこの係数を使用してホワ
イトバランスを制御するように構成すれば、第1色空間
の座標にて構成される画像についてその全座標に対して
逐次的な演算をする必要が無く好適である。また、ホワ
イトバランスを補正するための係数は第2色空間につい
て求められたものであり、第1色空間の任意座標につい
てのホワイトバランスを制御するためにはこの第1色空
間座標に対して直接的にホワイトバランス制御を行い、
制御後に第1色空間座標を出力するのが好適である。
【0015】そこで、これらの変換や補正操作を1回の
演算操作にて実行可能に構成すれば逐次演算を防止する
とともに第1色空間座標を入力してホワイトバランス制
御後の第1色空間座標を出力することができる。1回の
演算操作にて実行可能な構成としては、例えば上記第1
色空間変換とホワイトバランス制御と第2色空間変換と
を同時に実行可能なマトリクス演算を実行可能に構成す
れば良い。より具体的には、一旦上記第2色空間内で上
記ホワイトバランスを補正するための係数を求めるとと
もにマトリクスを作成し、当該マトリクスに上記第1色
空間変換を実行するマトリクスを右から乗じ、第2色空
間変換を実行するマトリクスを左から乗じることによっ
て算出されるマトリクスを作成する等の構成が採用可能
である。むろん、この発明において請求項2〜請求項4
に対応させた構成とすることも可能である。
【0016】ところで、このようなホワイトバランス調
整装置は単独で存在する場合もあるし、ある機器に組み
込まれた状態で利用されることもあるなど、発明の思想
としてはこれに限らず、各種の態様を含むものである。
従って、ソフトウェアであったりハードウェアであった
りするなど、適宜、変更可能である。発明の思想の具現
化例としてホワイトバランス調整装置のソフトウェアと
なる場合に対応させ、請求項6,請求項7にかかる発明
は上記ホワイトバランス調整装置をコンピュータで実施
させる各機能に対応した構成としてある。請求項2〜請
求項4に対応させたプログラムとしても有効であること
は言うまでもない。
【0017】むろん、そのソフトウェアの記録媒体は、
磁気記録媒体であってもよいし光磁気記録媒体であって
もよいし、今後開発されるいかなる記録媒体においても
全く同様に考えることができる。また、一次複製品、二
次複製品などの複製段階については全く問う余地無く同
等である。その他、上記媒体ではないが供給方法として
通信回線を利用して行なう場合でも本発明が利用されて
いることにはかわりない。さらに、一部がソフトウェア
であって、一部がハードウェアで実現されている場合に
おいても発明の思想において全く異なるものはなく、一
部を記録媒体上に記憶しておいて必要に応じて適宜読み
込まれるような形態のものとしてあってもよい。
【0018】また、このようなホワイトバランス調整プ
ログラムはかかる制御に従って処理を進めていく上でそ
の根底にはその手順に発明が存在するということは当然
であり、方法としても適用可能であることは容易に理解
できる。このため、請求項8,請求項9にかかる発明
は、上記ホワイトバランス調整装置が実施するホワイト
バランス調整方法に対応した構成としてある。すなわ
ち、必ずしも実体のある装置に限らず、その方法として
も有効であることに相違はない。むろん、上記請求項2
〜請求項4に対応させた方法としても有効である。さら
に、本発明を具体的な装置に適用することも可能であ
り、請求項10のようにホワイトバランス調整を実行可
能な各手段を搭載したディジタルカメラとしても本発明
を実現可能である。
【0019】
【発明の効果】以上説明したように請求項1,請求項
6,請求項8にかかる発明においては、ホワイトバラン
ス調整に適した空間で色成分の補正を実行可能なホワイ
トバランス調整装置、ホワイトバランス調整プログラム
およびホワイトバランス調整方法を提供することができ
る。また、請求項2にかかる発明においては、本発明を
種々の画像機器に適用可能となる。
【0020】さらに、請求項3にかかる発明において
は、第2色空間内でのホワイトバランス制御が容易に実
行可能となる。さらに、請求項4にかかる発明によれ
ば、人間の目に非常に近いホワイトバランスとすること
ができ、光源の特性に影響されずにホワイトバランスを
調整可能となって、カラーフェリアの発生を防止するこ
とができる。さらに、請求項5,請求項7,請求項9,
請求項10にかかる発明によれば、第1色空間の座標に
て構成される画像についてその全座標に対して逐次的な
演算をする必要が無く、第1色空間座標を入出力としホ
ワイトバランス制御が可能なホワイトバランス調整装
置、ホワイトバランス調整プログラム,ホワイトバラン
ス調整方法およびディジタルカメラを提供することがで
きる。
【0021】
【発明の実施の形態】ここでは、下記の順序に従って本
発明の実施の形態について説明する。 (1)ディジタルスチルカメラの概略構成: (2)画像処理の概略: (3)ホワイトバランス測定及び制御のための構成: (4)ホワイトバランス測定及び制御処理: (4−1)輝度成分取得処理: (4−2)色成分分布情報取得処理: (4−3)ホワイトバランス制御処理: (4−3−1)光源種別に対応した補正:
【0022】(1)ディジタルスチルカメラの概略構
成:図1は、本発明のホワイトバランス制御が適用され
るディジタルスチルカメラの概略構成をブロック図によ
り示している。ディジタルスチルカメラ10は、光学部
20と、CPU32を核とする制御部30とから構成さ
れている。光学部20は、光学レンズ系21と、オート
フォーカス機構22と、測距部23と、オートフォーカ
スコントローラ24とを備え、オートフォーカスコント
ローラ24がコントローラ25からの制御信号に基づい
て測距部23にて被写体までの距離を測定しつつオート
フォーカス機構22にて光学レンズ系21を駆動してピ
ントを合わせる。光学レンズ系21にて被写体像を結像
するのは撮像素子としてのCCD26の撮像面であり、
本CCD26は1800×1200画素を有する単板で
構成されている。単板で構成しているため、2×2画素
について、グリーン(G)、マゼンタ(M)、イエロー
(Y)、シアン(C)のカラーフィルタを順次形成して
ある。なお、シャッターについては電子シャッターとと
もにメカニカルシャッターを備えているが、メカニカル
シャッターについては図示を省略している。
【0023】この他、光学部20にはストロボ27も備
えられており、コントローラ25からの駆動信号に応じ
て所定光量および所定回数の発光を行う。これにより、
赤目防止であるとかスローシンクといった撮影を実現し
ている。なお、CCD26が出力するアナログ量の電気
信号を増幅するオートゲインコントローラ(AGC)2
8が備えられ、増幅後のアナログ電気信号をディジタル
値に変換して出力するA/Dコンバータ29が備えられ
ている。むろん、以上の光学部20については、ディジ
タルスチルカメラ10としての一般的な構成の一例に過
ぎず、各種の変更が可能であることはいうまでもない。
例えば、光学レンズ系21にはズームレンズを備えるこ
ともできるし、あるいは固定焦点としてオートフォーカ
スの機能を備えない廉価なものであっても良い。
【0024】また、制御部30はバス31を備えてお
り、当該バス31にCPU32とROM33とRAM3
4と上記A/Dコンバータ29が接続されている。CP
U32はROM33に書き込まれたファームウェアを実
行して光学部20の制御や画像処理の演算等を実行する
ものであり、その際にRAM34は画像データを保存す
る画像エリア34aとして機能したり演算処理のための
ワークエリア34bとして機能したりする。CPU32
が光学部20を制御する際には、コントローラ25に対
して制御信号を出力し、同コントローラ25が各構成回
路などに対する適宜制御信号を生成して出力する。
【0025】制御部30はマンマシンインターフェイス
としての機能も有しており、操作ボタンなどを配置した
操作パネル35と、撮影画像や操作指示などを表示する
LCDパネル36を備えており、CPU32は操作パネ
ル35の操作を監視し、適宜、操作を受けつつ対応する
制御を実行する。また、LCDパネル36への表示はR
AM34に割り当てられたビデオRAMエリア34cに
対してCPU32が所定のデータを書き込むことによ
り、LCDパネル36に備えられたディスプレイコント
ローラが適宜同データを読み込んで表示を行う。そし
て、撮影され、所定の画像処理を経て生成される画像デ
ータはI/O37aを介して外部メモリであるフラッシ
ュメモリカード37bに書き込まれ、また、必要に応じ
て同フラッシュメモリカード37bから読み出される。
【0026】制御部30の構成もこの種のディジタルス
チルカメラ10の典型例であって、各種の変更が可能で
ある。例えば、外部メモリの種類については適宜他の種
類のものに置き換えることは容易であるし、さらには着
脱可能なメモリとのインターフェイスを備えなくてもU
SBインターフェイスを介してコンピュータに画像デー
タを出力するようにしてもよい。表示部としてのLCD
パネル36に付随して他のLCD表示器を備えてもよい
し、CPU32については制御対象が異なる複数のCP
Uを備えても良い。
【0027】光学部20で撮像された画像はCCD26
からアナログ電気信号として出力された後、AGC28
を経てA/Dコンバータ29にてディジタルデータに変
換され、さらにバス31を介してRAM34の画像エリ
ア34aに記録される。そして、CPU32が所定の画
像処理を実行することによりJPEG画像データに変換
されて上述したフラッシュメモリカード37bに書き込
まれることになる。
【0028】(2)画像処理の概略:図2は、この画像
処理の主要な流れを示している。細部においては後述す
るような具体的な処理が実行されるものの、概略的には
この流れに従って処理を進めている。まず、この概略に
ついて説明する。ステップS102では、欠陥画素補間
を実行する。およそ200万画素を有するCCD26に
は欠陥画素は避けられず、所定の基準値以下のものであ
れば良品として供給される。このため、良品の範囲内で
の欠陥画素については同色画素だけを基準とした5×5
画素のメヂアンフィルタを使用して補う。すなわち、欠
陥画素がシアンの画素であるとすると、この欠陥画素の
周囲に位置する5×5のシアン画素の出力値を順番に並
べ、中央値を欠陥画素の値とする。なお、欠陥画素自体
は光学部20において既に検出されている。
【0029】次のステップS104ではホワイトバラン
スの測定を行う。撮影時の光源の種類、およびCCD2
6とカラーフィルタとの組合せによっては、ホワイトバ
ランスがずれることがあり、本実施形態においては、各
撮影ごとにステップS104にてホワイトバランスを測
定し、その結果を反映させてずれを少なくするようにス
テップS110にてホワイトバランスの制御をする。ホ
ワイトバランスを測定するときには間引き処理で選択し
た113×75画素の画像データを利用し、RGB表色
系においてG成分を基準としたR成分の偏りとB成分の
偏りを測定する。なお、本CCD26は補色系のカラー
フィルタを備えており、補色系であることを踏まえて制
御をしている。
【0030】本実施形態では三種類の画像を生成する。
一つ目は確認画像であり、二つ目はサムネール画像であ
り、三つ目は主画像である。確認画像は撮影後速やかに
LCDパネル36に表示するための画像であり、720
×240画素の画像データで構成される。サムネール画
像は主画像とともに画像データとして記録されるもので
あり160×120画素の画像データで構成される。主
画像は操作者の選択によって三つのサイズを選択可能で
あり、E−mail画像という720×480画素か、
Print画像という1800×1200画素か、Hy
pict2という高解像度化した2160×1440画
素かのいずれかである。
【0031】図2において、ステップS106〜ステッ
プS114は破線で囲む表示をしてあり、すくなくとも
これらの処理は生成される三種類の画像ごとに実施され
る。ステップS106ではデータ補間を実施する。CC
D26は単板で構成され、200万画素を有しているも
のの全画素のそれぞれで色情報が完結しているわけでは
ない。すなわち、ある画素についてはシアンの情報だ
け、ある画素についてはマゼンタの情報だけ、ある画素
についてはイエローの情報だけ、ある画素についてはグ
リーンの情報だけとなっている。このデータをモザイク
データと呼ぶ。データ補間では各画素に対して不足する
他の色の情報を補うことにより、各画素ごとに色情報を
完結させるための処理である。不足する情報は注目画素
に隣接して取り囲む8画素に含まれる色情報の平均値で
ある。例えば、シアン画素(C1)の周囲にはイエロー
の画素が二個(Y1,Y2)、マゼンタの画素が二個
(M1,M2)、グリーンの画素が四個(G1〜G4)
存在する。
【0032】従って、このシアン画素の色情報(C,
M,Y,G)については、 C=C1 M=(M1+M2)/2 Y=(Y1+Y2)/2 G=(G1+G2+G3+G4)/4 として計算する。
【0033】ステップS108では、表色系を変えてR
GB画像データに変換する。変換のための一般式も存在
するが、実際には単純な一般式を利用するのではなく、
チューニングを施したルックアップテーブルを利用した
り行列式を利用したりして変換を行う。RGB画像デー
タに変換後、ステップS110では、上述したようにR
GB表色系におけるR成分の偏りとB成分の偏りを少な
くする制御を実行する。次のステップS112ではトー
ンカーブ補正を行う。トーンカーブ補正はいわゆるγ補
正とも呼ばれ、このときに各成分について10ビットの
画像データを8ビットの画像データに変換しつつ、さら
に白色側領域と黒色側領域でのノイズの低減や階調性の
保持のためにγカーブ自体についての調整も行ってい
る。トーンカーブ補正自体はルックアップテーブルを利
用しており、予めチューニングして作成した10ビット
→8ビットのルックアップテーブルを参照して変換す
る。
【0034】この後、JPEG画像圧縮技術を利用する
ため、RGB表色系からYUV表色系へと色変換する。
なお、輝度とイエローを区別するため、以後において輝
度はYmと表示し、また、後述するようにモザイクカラ
ーデータから直接導き出す輝度を単純輝度Ysとして表
示することにする。RGB表色系からYUV表色系への
色変換は一般式あるいは行列式を利用して変換する。な
お、モザイクカラーデータからYUV表色系への変換の
一般式は、 Ys=0.25×(C+M+Y+G) U=C+M−(Y+G) V=−C+M+Y−G となっているが、実際には上述したようなチューニング
やホワイトバランスの制御が実施され、この通りの対応
関係を採用しているわけではない。
【0035】ステップS116とステップS118は主
画像の作成の際にのみ実施される処理である。ノイズ除
去は色成分としてUV成分についてのみいわゆるローパ
スフィルタを適用する演算を行なう。すなわち、色変化
が急峻すぎるものについては押さえ気味に作用する。ま
た、エッジ強調は輝度成分についてのみ当該輝度成分に
基づくエッジ量から非線形関数値(例えばコアリング関
数値)を算出し、同非線形関数値を元の輝度成分に加重
して演算している。従って、隣接する画素間で輝度値が
変化する場合にそのエッジ量を算出し、当該エッジ量の
絶対値が大きければその変化量を大きく輝度値に反映さ
せるし、同絶対値が小さければ元輝度値はほぼ元のまま
の値となる。
【0036】以上が画像処理の概略であるが、上記手順
は実際の演算処理において複数の処理を同時に行うなど
することにより、演算処理時間の短縮を図ることも行な
う。撮影は上述した三種類の画像ごとに上述した画像処
理を実行し、最終的にはサムネール画像を含んだ主画像
のJPEG圧縮画像をフラッシュメモリカード37bに
書き込むことによって完了する。この他にも、本ディジ
タルスチルカメラではフラッシュメモリカード37bか
ら画像データを読み込んでLCDパネル36に表示した
り、データの削除や各種の設定を実行可能であるが、こ
れについては一般的な技術を適用可能であるので説明を
省略する。
【0037】(3)ホワイトバランス測定及び制御のた
めの構成:以下、上記画像処理のステップS104にお
けるホワイトバランスの測定と当該測定結果を反映した
ホワイトバランス制御について詳細に説明する。図3
は、上記図1に示す構成にて実現されるホワイトバラン
スの測定系及び制御系を示すブロック図である。同図に
おける輝度成分取得モジュール33aと色成分分布情報
取得モジュール33bとホワイトバランス制御モジュー
ル33cとはROM33に予め記録されたプログラムモ
ジュールを上記CPU32が適宜読み出すことにより実
行される。
【0038】ホワイトバランス制御モジュール33cは
さらにマトリクス演算部33eを備えており、同マトリ
クス演算部33eは第1色空間変換部33e1とホワイ
トバランス制御部33e2と第2色空間変換部33e3
とを備えている。また、各モジュールは上記RAM34
の画像エリア34aおよびワークエリア34bに記録さ
れたデータを適宜使用し、必要に応じて中間データを書
き込んでホワイトバランスを制御するためのマトリクス
を決定する。ホワイトバランスの制御は画像データにこ
のマトリクスを乗じることによって実現される。
【0039】輝度成分取得モジュール33aは、画像エ
リア34aに記録されたCCDのRawデータを取得し
て輝度成分を取得する。ここで、輝度成分取得モジュー
ル33aは、演算量を低下させるための間引き処理やG
MYCのRawデータをRGBYsデータに変換する処
理、ヒストグラム処理と同ヒストグラムの帯域分割処理
を行っており、それぞれの処理にて生成され、適宜使用
される間引き済データ34b1,RGBYsデータ34
b2,ヒストグラムデータ34b3,帯域データ34b
4は上記RAM34のワークエリア34bに記録され
る。それぞれの処理は後に詳述する。尚、原色系のフィ
ルタを搭載したディジタルスチルカメラであればGMY
CデータからRGBデータへの変換は不要であるが、C
CDのRGBデータをsRGBデータの特性に近似させ
るような補正処理が必要である。
【0040】色成分分布情報取得モジュール33bは、
上記分割された帯域であってホワイトバランスを調整す
るための指標として好適な帯域内の色成分分布情報とし
てRGB色成分の積分データ34b5とその比である分
布比データ34b6を取得する。ホワイトバランス制御
モジュール33cは得られた分布比データ34b6か
ら、ホワイトバランス調整に使用するための係数であっ
てG成分に対してR成分を相対的に補正するための補正
係数R’,およびG成分に対してB成分を相対的に補
正するための補正係数B’(34b7)を求める。そ
して、この補正係数を生理的三原色による表色空間での
係数に変換するとともに当該表色空間内で補正を施して
補正係数R,Bを算出し、当該補正係数に基づいて
最終的なホワイトバランス制御マトリクス34b9を算
出する。
【0041】尚、上記ROM33には上記Esteve
z−Hunt−Pointerの式に基づいて、sRG
B座標系のRGB色成分を生理的三原色のRGB色成分
に変換する変換マトリクスA(33d1)と当該変換の
逆変換を実施する逆変換マトリクスA−1(33d2)
が記録されており、上記ホワイトバランス制御モジュー
ル33cにて使用される。以上のようにして作成された
上記ホワイトバランス制御マトリクス34b9と上記画
像エリア34a内のCCDRawデータをRGB色成分
に変換したものとを乗じると、当該画像のホワイトバラ
ンスが制御されたRGB色成分データを得ることができ
る。
【0042】本実施形態においてはこのようにホワイト
バランス制御マトリクス34b9によってホワイトバラ
ンスを制御しており、実際に記憶されるマトリクスは3
×3のマトリクスであるが、このマトリクスは後述する
演算によって求められた補正係数R,Bと上記変換
マトリクスAと逆変換マトリクスA−1とを乗じて得ら
れるものであり、このマトリクスによる演算が上記第1
色空間変換手段とホワイトバランス制御手段と第2色空
間変換手段とを一度に実現していると言える。
【0043】尚、本実施形態においてはホワイトバラン
スの補正係数を2段階で求めている。すなわち、第1段
階として一旦補正係数R’,B’を求めた後、さら
に第2段階として補正係数R,Bを求めている。こ
のようにして補正係数を2段階で求めていることによっ
て、画像内の大きな単色部位に影響を受けてホワイトバ
ランス制御が失敗したり、特定の光源であるときにホワ
イトバランス制御が失敗するような、カラーフェリア等
を確実に防止することができるが、上記段階のそれぞれ
は単独で実施されてもホワイトバランス制御として機能
させることができる。
【0044】また、別手法のホワイトバランス制御に対
してそれぞれの段階を付加してホワイトバランスを制御
する構成としても良い。例えば、第1段階で算出された
補正係数R’,B’を使用してホワイトバランス制
御マトリクス34b8を算出するような構成であっても
ホワイトバランス調整装置として機能する。本発明にか
かるホワイトバランス制御は主に第2段階についてのも
のである。
【0045】(4)ホワイトバランス測定及び制御処
理:以下、上記構成においてホワイトバランスの測定及
び制御のために実施される処理を詳細に説明する。図
4,図5はホワイトバランス測定及び制御を示すフロー
チャートである。図4は上記第1段階に該当し、図5は
第2段階及び最終的なホワイトバランス制御マトリクス
34b9を算出する段階に相当する。また、図4のステ
ップS200〜S220が上記輝度成分取得モジュール
33aの処理に該当し、図4のステップS225〜S2
50が上記色成分分布情報取得モジュール33bの処理
に該当し、図4,図5のステップS250〜ステップS
275およびステップS110が上記ホワイトバランス
制御モジュール33cの処理に該当する。ここでは、各
モジュール毎の処理に分けつつ一連の処理を説明する。
【0046】(4−1)輝度成分取得処理:輝度成分取
得モジュール33aがステップS200にて上記画像エ
リア34a内のCCDRawデータを取得すると、ステ
ップS205においては当該CCDRawデータに対し
て間引き処理を実施する。すなわち、CCDRawデー
タは上述のように1800×1200画素を有するデー
タであり、全画素について以後の処理を実行すると非常
に時間がかかり、また、RAM34に必要とされる空き
記憶容量も非常に大きなものとなることから、以下のよ
うにして画素を間引いている。
【0047】図6は、この間引き処理を説明するための
説明図である。同図右側の四角はCCDRawデータの
模式図であり、1800×1200画素のGMYCモザ
イクデータである。本実施形態においては、このモザイ
クデータの1/16の大きさの画像データを使用するこ
とにしており、まず、図におけるモザイクデータ左上の
16×16画素群(Gr1)を取得する。画素群Gr1
内にはGMYCの各色成分データが64個ずつ含まれて
おり、各色成分毎に64個のデータの階調値平均を取
る。そして、これらの平均を一画素分の色成分データ|
G|,|M|,|Y|,|C|とする。
【0048】以降は同様にして逐次上記CCDRawデ
ータから16×16画素の画素群を取得して平均化する
処理を行う。この結果、上記CCDRawデータは1/
16の大きさすなわち113×75画素の階調値データ
となる。この階調値データは間引き済データ34b1と
して上記ワークエリア34bに記憶される。むろん、こ
の間引き処理においてその圧縮率1/16は必須の値で
はなく、上記RAM34や処理負担等に応じて適宜変更
することが可能である。また、上述のように平均化する
とCCDRawデータの総ての情報を加味することがで
きて好適であるものの、CCDRawデータの縦横16
画素につき各色1画素残すように間引くなど、他にも種
々の手法を採用可能である。
【0049】本実施形態においては、RGB空間でホワ
イトバランスの調整を考えており、上記ステップS20
5にて間引き処理を行った後の間引き済データ34b1
はステップS210にてRGB成分および単純輝度Ys
に変換される。GMYC成分からRGB成分への変換
は、上記ステップS108における変換式と同様の変換
式を使用しており、この変換式では上述のようにチュー
ニングが施されていることにより、高精度に色変換を行
うことができる。図7は、ステップS210における変
換後の画素データ(RGBYsデータ34b2)を示し
ている。変換後の画素データは、同図に示すように11
3×75画素であるとともに各画素についてRGBYs
の4成分の階調値データから構成されている。
【0050】輝度成分取得モジュール33aはこの時点
で画素の輝度成分を取得しているが、本実施形態では後
の処理のため、ステップS215において各画素の単純
輝度Ysを各階調値についてヒストグラム化してヒスト
グラムデータ34b3を生成する。図8は、このヒスト
グラムの一例を示すグラフである。同図においては、階
調値ピッチが細かいため連続的な曲線として示している
が、実際のヒストグラムは離散的な値である。尚、以下
のヒストグラムのグラフでも同様に曲線として示してい
るが実際は離散的な値である。
【0051】ステップS215にてヒストグラムを作成
すると、ステップS220にて当該ヒストグラムを10
個の輝度帯域に分割する。図9は、同ステップS220
における帯域分割の様子を説明する説明図である。同図
上部の表は帯域を決定していく作業を示しており、下部
のグラフは帯域が分割されたヒストグラムを示してい
る。帯域を分割する際には、上部の表に示すように単純
輝度Ysの階調値が「0」のものからヒストグラムを積
算し、積算値が847(約113×75/10)を超え
た段階で次の帯域に移って積算を繰り返す。
【0052】このような積算を10個の帯域について繰
り返すと、各帯域に属する画素数がほぼ等しくなる。す
なわち、図9のグラフに示す各帯域の面積はほぼ等し
い。帯域分割された後のデータは、いずれの画素がいず
れの帯域に属するか判別可能な帯域データ34b4とし
て上記ワークエリア34bに記憶される。ここで、ヒス
トグラムは離散的な値であるため、各帯域に属する画素
数が厳密に等しくなるとは限らないが、後述の色成分分
布情報取得モジュール33bによって分布比の算出プロ
セスが存在するので画素数の厳密性は問題とならない。
積算値が上記847を超えた段階で、その階調値の画素
については一方の帯域のみに含まれるとしても良いし双
方に含まれるとしても良い。また、この帯域分割におい
ては、後にホワイトバランス調整のために使用して好適
な輝度帯域を特定することができればよく、分割数が1
0個であることが必須ではないし、分割の手法は上述の
ものに限られない。
【0053】(4−2)色成分分布情報取得処理:色成
分分布情報取得モジュール33bは、上記帯域データ3
4b4に基づいてホワイトバランス制御に好ましい帯域
から色分布情報を取得する。このために、まずステップ
S225にて上記分割された帯域毎に同一帯域内に属す
る画素のRGB成分をそれぞれ積分し、RGB積分デー
タ34b5として上記ワークエリア34bに記憶する。
ステップS230では、分布比として各帯域毎に「G成
分の積分値/R成分の積分値」と「G成分の積分値/B
成分の積分値」とを求め、分布比データ34b6として
上記ワークエリア34bに記憶する。図10は積分値と
分布比とを算出する様子を説明する説明図である。上記
帯域データ34b4ではいずれの画素がいずれの帯域に
属するか判別可能であるため、同図に示すように各帯域
に属する画素のRGB成分を容易に知ることができる。
【0054】このRGB成分値から、積分値は以下の式
(1)にて算出し、
【数1】 分布比は以下の式(2)にて算出する。
【数2】 ここで、Rij,Gij,Bijは各色成分毎の階調値
であり、「i」は帯域の番号に該当し「j」は画素を区
別するための便宜的な番号である。また、Iri,Ig
i,Ibiは各帯域毎、各成分毎の積分値であり、Ri
cとBicは各帯域毎の分布比である。
【0055】ここで、上記積分値は色成分の階調値の積
算値であることから、各帯域毎にどれほどの値の階調値
がどれほど分布しているかを反映した値となっている。
また、この積分値を使用して分布比を算出することは帯
域毎の色成分毎の平均階調値を使用して分布比を算出す
ることと等価である。帯域毎の色成分毎の平均階調値
は、帯域内に属する画素の所定色成分の階調値を足し合
わせ、画素数で除したものであり、色成分毎の画素数は
各帯域で同数であるところ、分布比にした場合には分母
と分子で画素数が相殺されて結局分布比に寄与するのは
階調値を足し合わせた成分のみとなるからである。
【0056】この分布比Ricは「帯域毎のG成分の平
均値/帯域毎のR成分の平均値」,分布比Bicは「帯
域毎のG成分の平均値/帯域毎のB成分の平均値」であ
り、この分布比はホワイトバランスを調整する性質を持
った係数となる。すなわち、ある画素のRGB色成分そ
れぞれがその画素の属する帯域の各色成分の平均階調値
と等しい場合、分布比RicとR成分の階調値とを乗じ
ると分母が相殺してG成分の平均値と等しくなり、分布
比BicとB成分の階調値とを乗じても分母が相殺して
G成分の平均値と等しくなる。従って、当該画素の全色
成分が等しくなり無彩色になる。
【0057】このように、分布比Ricと分布比Bic
とはそれぞれ画素のR成分とB成分とに作用し、その帯
域のG成分の平均値を基準としつつ当該基準に近づける
ようにR成分とB成分とを相対的に変化させるので、ホ
ワイトバランスを調整するための係数であると言える。
従って、上記ステップS230まででは、帯域毎のホワ
イトバランス補正係数を算出したと言える。本発明にお
いては、所定帯域の分布比を参照して画像全体のホワイ
トバランスを調整するとともに、画像内容や光源等の差
異にかかわらずより好ましい結果を得るための補正を加
えている。
【0058】ステップS230にて分布比データを取得
すると、上記色成分分布情報取得モジュール33bはス
テップS235にて以下の式(3)に従って分布比の組
みの平均値R’nc,B’ncを算出する。
【数3】 ここで、nは帯域の組番号であり「1〜5」の整数であ
る。
【0059】図11は、組みの平均値R’ncについて
2つの帯域を組みにする様子を説明する説明図である。
同図に示す上部のグラフは上述のようにして10個の帯
域に分割されたヒストグラムを示している。上記式
(3)においては、n番目の帯域と(11−n)番目の
帯域についての平均を算出していることから、同図に示
すように両端の帯域(1番目と10番目)が組みとな
り、両端から2番目の帯域(2番目と9番目)が組みと
なるようにして順次組み合わせられる。B’ncについ
ての組み合わせの考え方も同様である。
【0060】図12は、分布比を組みにして平均化する
際の考え方を説明する説明図であり、同図はYUV色空
間のU−Y平面に写像されたRGB色空間の色域を示
す。同図において、RGB色空間の色域は、高輝度領域
で負のU方向に偏り、低輝度領域で正のU方向に偏って
いる。V−Y平面に写像した場合も同様で、高輝度領域
で負のV方向に偏り、低輝度領域で正のV方向に偏るこ
ととなる。すなわち、高輝度領域と低輝度領域とで逆の
性質を有しており、この性質を上記分布比で考えると高
輝度領域と低輝度領域とで大きな差が発生することとな
るが、両者を平均すればその差を相殺することができ、
色域形状に起因する分布比の偏りを除去した当該分布比
を評価することができる。尚、この偏りを除去するよう
に分布比を平均化する考え方は、RGB色空間とYUV
色空間との関係から発生したものであり、多くの画像機
器についてのホワイトバランス調整にて採用することが
できる。
【0061】ステップ235にて分布比の組みの平均値
が算出されると、ステップS240にてR’nc
「1」より小さいか否かを判別し、同ステップS240
にてR’ ncが「1」より小さいと判別されたときには
ステップS245にてR’ncに対して当該R’nc
逆数を代入する。このステップS240,ステップS2
45の判別処理は、ステップS240での判別結果にか
かわらず、組み番号1〜5の総てについて、また、B’
ncについても同様に独立に実行される。ここでの処理
はR’ncとB’ncとの総てについて、「1」より小
さければ「1」より大きな数に変換する処理をしている
ものであり、次の評価関数eによる判別のための変換
であるとともに、評価関数による判別後は元の値に戻さ
れる。
【0062】(4−3)ホワイトバランス制御処理:ス
テップS250では、評価関数eに対して、各組の
R’ncとB’ncとを代入し、上記ホワイトバランス
制御モジュール33cは当該評価関数eが最小となる
組み番号nのR’ncとB’ncとの値を第1段階のホ
ワイトバランス補正係数R’およびB’として決定
する。この第1段階のホワイトバランス補正係数も上述
の分布比と同様の性質を有しており、上記図3に示すホ
ワイトバランス制御マトリクス34b8の所定成分とな
り得る係数である。すなわち、画像内の任意の画素のR
GB成分を成分とする行列にホワイトバランス制御マト
リクス34b8を乗じると、その画像のホワイトバラン
スを制御することができる。
【0063】ここで、評価関数が最小のものを選択する
処理は、R’ncとB’ncとのそれぞれと「1」との
差が最小のものを選択している処理であり、補正量が最
も小さいものを選択していることになる。すなわち、ホ
ワイトバランス調整においてはカラーフェリアを防止す
ることが重要であり、補正量の大きなものをホワイトバ
ランス補正係数としてしまうと大きな補正によってカラ
ーフェリアが発生することが多いが、補正量が小さいも
のを選択しておけば、カラーフェリアの発生確率を非常
に小さくすることができる。本出願人は、上述の処理に
よって決定されたホワイトバランス補正係数が非常に効
果的にホワイトバランス調整可能であることを確認して
いるが、ここでは、カラーフェリアを防止することがで
きればよく、評価関数が2番目に「1」に近いものを選
択する構成にするなど適宜変更可能である。
【0064】このとき、例えば、所定の値域内であれば
2番目,3番目に「1」に近いものを選択するようにす
るなどの工夫を施せばカラーフェリアを防止可能であ
る。また、本発明においては、画像の一部の輝度帯域に
属するデータに基づいてホワイトバランス補正係数を算
出しており、上述のように補正量の小さいものを選択し
ているため、上述の従来例のように画像全体のRGB積
分値を反映させるホワイトバランス調整と比較して、非
常にカラーフェリアが発生しにくい。
【0065】(4−3−1)光源種別に対応した補正:
上述のように第1段階のホワイトバランス補正係数でホ
ワイトバランス制御を行うことも可能であるが、本実施
形態においては光源の差異に起因したカラーフェリアの
発生を防止するために、さらに図5のステップS255
以降の処理を実行している。ステップS255では、G
成分の階調値「128」(中央値)を基準としたホワイ
トバランス補正係数となるように以下の式にて上記第1
段階のホワイトバランス補正係数R’およびB’
変換する。 R=128/R’,G=128,B=128/B’
【0066】ステップS260では、当該変換後の係数
RGBを以下の式(4)に従ってEstevez−Hu
nt−Pointerの式にて生理的三原色の空間R’
G’B’に変換する。
【数4】
【0067】ここで、マトリクスAは上記ROM33に
記憶されたマトリクスであり、sRGB座標を生理的三
原色のRGB座標に変換する。また、マトリクスAはマ
トリクスBとマトリクスCとを乗じて生成されたもので
あり、それぞれのマトリクスは上述した値であるととも
にマトリクスBはsRGB座標をXYZ座標に変換する
変換マトリクスであり、マトリクスCはXYZ座標を生
理的三原色のRGB座標に変換するマトリクスである。
尚、上記式において斜体の文字はマトリクスを示してい
る。ステップS260にて生理的三原色の空間データ
R’G’B’が得られると、ステップS265にて以下
の式に従って最終的なホワイトバランス補正係数Rc,
Bcを決定する。 Rc=G’/R’,Bc=G’/B’
【0068】これらステップS255〜S265の処理
は、sRGB座標を一旦生理的三原色のR’G’B’座
標に変換し、当該変換後の空間でホワイトバランス補正
係数を補正(ステップS265)していることに該当す
る。この処理によって人間の見た目に応じた良好なホワ
イトバランスに近づけることができ、光源種に依存しな
いホワイトバランス制御を実施することができる。ま
た、最終的なホワイトバランス補正係数Rc,Bcをホ
ワイトバランス制御マトリクスWに組み込むことによっ
て、第2色空間の座標を補正してホワイトバランス調整
を実行するようにしている。図13,図14は生理的三
原色に変換してホワイトバランス補正係数を補正する様
子を説明する説明図である。
【0069】図13はsRGBの理想光源(CIE標準
の光源D65)の分光分布を示す図であり、図14は生
理的三原色についての分光分布を示す図である。図にお
いて横軸は波長(nm)であり、縦軸は分光分布の相対
値である。尚、図13,図14において450nm付近
にピークがあるカーブはB成分、540nm付近にピー
クがあるカーブはG成分の分光分布であり、図13の6
10nm付近,図14の580nm付近にピークがある
カーブはR成分の分光分布である。上記ホワイトバラン
ス補正係数はR成分とB成分とに対してそれぞれ乗ぜら
れるので、ホワイトバランス補正係数による調整は、上
記図13,14における分光分布に対してはB成分とR
成分のカーブを拡大したり縮小したりするように作用す
る。
【0070】図14に示す分光分布は生理的三原色につ
いての分布であることから、人間の色の感じ方はこの分
布に非常に近く、この分布となるRGB空間でホワイト
バランス補正係数の補正を行うと、人間の色の感じ方に
非常に近い形でホワイトバランスを制御することができ
る。具体的には、図13に示す分光分布においてはR成
分のピーク波長およびピーク強度が図14に示す分光分
布のR成分のピーク波長およびピーク強度より大きい。
従って、上記ステップS260における変換を実施せず
にホワイトバランスの調整をしようとすると、R成分に
対する補正が相対的に大きくなり、R成分を強調しすぎ
たり、弱めすぎたりしてしまう。そこで、上記ステップ
S260における変換を実施した後にホワイトバランス
補正係数を補正することにより、より見た目に近い赤と
なるようにホワイトバランスを調整可能である。むろ
ん、青に関しても同様で見た目に近い青となる。従っ
て、白熱灯かでの撮影画像等であっても適切なホワイト
バランスとなるよう調整されるようにホワイトバランス
補正係数を決定可能である。
【0071】ステップS265にて最終的なホワイトバ
ランス補正係数Rc,Bcを決定したら、ステップS2
70において当該ホワイトバランス補正係数Rc,Bc
を1行1列目および3行3列目の成分とし、2行2列目
の成分を「1」とし、他の成分を「0」としたマトリク
スの左から上記逆変換マトリクスA−1を乗じ、右から
上記マトリクスAを乗じてホワイトバランス制御マトリ
クスW(34b9)を生成し、ステップS275にて当
該ホワイトバランス制御マトリクスWを上記RAM34
のワークエリア34bに保存する。
【0072】尚、逆変換マトリクスA−1は以下の式
(5)にて表現される。
【数5】 上記式においても斜体の文字はマトリクスを示してい
る。
【0073】このホワイトバランス制御マトリクスWの
算出/保存までがホワイトバランスの測定に該当し、デ
ィジタルスチルカメラ10の処理としてはこの後図2に
示すフローチャートに戻ってステップS106以降の処
理を実行する。そして、ステップS110においてCC
DRawデータをsRGBデータに変換した画像データ
に対してホワイトバランス制御マトリクスWを乗じるこ
とによって個々の撮像画像のホワイトバランスを制御す
る。
【0074】すなわち、ホワイトバランス制御マトリク
スWは、sRGB座標で表現されたカラー画像データの
画像についてホワイトバランスを調整するように作用す
るマトリクスであり、入力および出力データはsRGB
データである。上記ホワイトバランス補正係数はsRG
Bに対する補正係数ではないため、上記マトリクスA等
による空間の変換を行って入出力データがsRGBデー
タになるようにしてある。従って、ステップS270,
S275およびS110の処理が上記マトリクス演算部
33eでの処理に該当する。図15は、かかるホワイト
バランス制御マトリクスWによる演算を説明するための
説明図であり、上部のマトリクス演算式において右辺の
RGBは入力sRGBデータであり、左辺のR’’
G’’B’’は出力sRGBデータである。また、本実
施形態の実際の処理においてホワイトバランス制御マト
リクスWは3個の3×3の行列を予め計算して得られる
1個の3×3の行列であるが、ここでは便宜上3個のマ
トリクスに分けて説明する。
【0075】図15においてマトリクス演算式の下方に
は3個のマトリクスによる各演算段階を示している。上
述のように入力データはsRGBデータである。マト
リクスAはsRGB座標系のRGB色成分を生理的三原
色のRGB色成分に変換するマトリクスであるので、当
該入力データにマトリクスAを乗じると、に示すよ
うに生理的三原色のRGB色成分に変換される。すなわ
ち、この変換が上記第1色空間変換部33e1での処理
である。この変換結果に対して上記ホワイトバランス補
正係数Rc,Bcを成分として含むマトリクスを乗じる
と、に示すように生理的三原色のRGB色成分にてホ
ワイトバランスが調整される。すなわち、ここでの処理
が上記ホワイトバランス制御部33e2での処理であ
る。
【0076】この調整後のRGBデータに逆変換マトリ
クスA−1を乗じると、に示したようにホワイトバラ
ンス調整後の画像データがsRGBデータに変換され
る。すなわち、ここでの処理が上記第2色空間変換部3
3e3での処理である。本実施形態においてこの演算は
一つのマトリクスで実現されており、1回の演算で第1
色空間内のsRGB座標を第2色空間としての生理的三
原色のRGB色成分に変換し、当該第2色空間内で補正
係数にてホワイトバランスを調整し、さらに補正後のR
GB色成分を第1色空間内のsRGB座標に戻してい
る。従って、ディジタルスチルカメラの画像処理過程に
おいてsRGBデータに1個の3×3の行列であるホワ
イトバランス制御マトリクスWを乗じるとホワイトバラ
ンスが調整されたsRGBデータとなり、しかもこのデ
ータは人間の目の特性に近い空間で補正されているの
で、光源に影響を受けずに確実にホワイトバランスを調
整することができる。
【0077】以上説明したように、本発明においては第
1色空間の座標を第2色空間の座標に変換し、同変換さ
れた第2色空間の座標を補正することによりホワイトバ
ランスを制御し、上記補正後の座標を上記第1色空間の
座標に変換する。従って、画像内の特定色や特定色に偏
った光源に影響されることなくホワイトバランス調整を
実施可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ディジタルスチルカメラの概略構成を示すブロ
ック図である。
【図2】画像処理の主要な流れを示すフローチャートで
ある。
【図3】ホワイトバランスの測定系及び制御系を示すブ
ロック図である。
【図4】ホワイトバランス測定及び制御を示すフローチ
ャートである。
【図5】ホワイトバランス測定及び制御を示すフローチ
ャートである。
【図6】間引き処理を説明するための説明図である。
【図7】RGBYs変換後の画素データを示す図であ
る。
【図8】ヒストグラムの一例を示すグラフである。
【図9】帯域分割の様子を説明する説明図である。
【図10】積分値と分布比とを算出する様子を説明する
説明図である。
【図11】2つの帯域を組みにする様子を説明する説明
図である。
【図12】分布比を組みにして平均化する際の考え方を
説明する説明図である。
【図13】sRGBの理想光源の分光分布を示す図であ
る。
【図14】生理的三原色についての分光分布を示す図で
ある。
【図15】ホワイトバランス制御マトリクスによる演算
を説明するための説明図である。
【符号の説明】
10…ディジタルスチルカメラ 20…光学部 21…光学レンズ系 22…オートフォーカス機構 23…測距部 24…オートフォーカスコントローラ 25…コントローラ 26…CCD 27…ストロボ 28…オートゲインコントローラ(AGC) 29…A/Dコンバータ 30…制御部 31…バス 32…CPU 33…ROM 33a…輝度成分取得モジュール 33b…色成分分布情報取得モジュール 33c…ホワイトバランス制御モジュール 33d1…変換マトリクスA 33d2…逆変換マトリクスA−1 33e…マトリクス演算部 33e1…第1色空間変換部 33e2…ホワイトバランス制御部 33e3…第2色空間変換部 34…RAM 34a…画像エリア 34b…ワークエリア 34b1…間引き済データ 34b2…RGBYsデータ 34b3…ヒストグラムデータ 34b4…帯域データ 34b5…RGB積分データ 34b6…分布比データ 34b7…補正係数R’,B’ 34b8…ホワイトバランス制御マトリクス 34b9…ホワイトバランス制御マトリクス 34c…ビデオRAMエリア 35…操作パネル 36…LCDパネル 37a…I/O 37b…フラッシュメモリカード
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Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定の第1色空間の座標にて色が表現さ
    れた画像のホワイトバランスを調整するホワイトバラン
    ス調整装置であって、 上記第1色空間の座標を第2色空間の座標に変換する第
    1色空間変換手段と、 同変換された第2色空間の座標を補正することによりホ
    ワイトバランスを制御するホワイトバランス制御手段
    と、 上記補正後の座標を上記第1色空間の座標に変換する第
    2色空間変換手段とを具備することを特徴とするホワイ
    トバランス調整装置。
  2. 【請求項2】 上記第1色空間はRGB色空間であるこ
    とを特徴とする上記請求項1に記載のホワイトバランス
    調整装置。
  3. 【請求項3】 上記ホワイトバランス制御手段は、第2
    色空間内の第1色成分を基準とし、当該第1色成分に対
    して第2色成分および第3色成分のそれぞれの値を相対
    的に変動させることを特徴とする上記請求項1または請
    求項2のいずれかに記載のホワイトバランス調整装置。
  4. 【請求項4】 上記第1色空間変換手段は第1色空間の
    座標を所定の演算式により人間の目の錐体感度特性を反
    映した第2色空間の座標に変換し、上記第2色空間変換
    手段は所定の演算式により上記第1色空間変換手段によ
    る変換の逆変換を実行することを特徴とする上記請求項
    1〜請求項3のいずれかに記載のホワイトバランス調整
    装置。
  5. 【請求項5】 所定の第1色空間の座標にて色が表現さ
    れた画像のホワイトバランスを調整するホワイトバラン
    ス調整装置であって、 第1色空間の座標を第2色空間の座標に変換し、同変換
    された第2色空間の座標を補正することによりホワイト
    バランスを制御し、上記補正後の座標を上記第1色空間
    の座標に変換する演算操作を上記第1色空間の座標に対
    して行ってホワイトバランスを制御することを特徴とす
    るホワイトバランス調整装置。
  6. 【請求項6】 所定の第1色空間の座標にて色が表現さ
    れた画像のホワイトバランスを調整するホワイトバラン
    ス調整プログラムであって、 上記第1色空間の座標データを含む画像データを取得す
    る画像データ取得機能と、 同取得した画像データの座標データを第2色空間の座標
    データに変換する第1色空間変換機能と、 同変換された第2色空間の座標データを補正することに
    よりホワイトバランスを制御するホワイトバランス制御
    機能と、 上記補正後の座標データを上記第1色空間の座標データ
    に変換する第2色空間変換機能とをコンピュータに実現
    させることを特徴とするホワイトバランス調整プログラ
    ム。
  7. 【請求項7】 所定の第1色空間の座標にて色が表現さ
    れた画像のホワイトバランスを調整するホワイトバラン
    ス調整プログラムであって、 上記第1色空間の座標データを含む画像データを取得す
    る画像データ取得機能と、 第1色空間の座標データを第2色空間の座標データに変
    換し、同変換された第2色空間の座標データを補正する
    ことによりホワイトバランスを制御し、上記補正後の座
    標データを上記第1色空間の座標データに変換する演算
    操作を上記取得した第1色空間の座標データに対して行
    ってホワイトバランスを制御する機能をコンピュータに
    実現させることを特徴とするホワイトバランス調整プロ
    グラム。
  8. 【請求項8】 所定の第1色空間の座標にて色が表現さ
    れた画像のホワイトバランスを調整するホワイトバラン
    ス調整方法であって、 上記第1色空間の座標を第2色空間の座標に変換する第
    1色空間変換工程と、 同変換された第2色空間の座標を補正することによりホ
    ワイトバランスを制御するホワイトバランス制御工程
    と、 上記補正後の座標を上記第1色空間の座標に変換する第
    2色空間変換工程とを具備することを特徴とするホワイ
    トバランス調整方法。
  9. 【請求項9】 所定の第1色空間の座標にて色が表現さ
    れた画像のホワイトバランスを調整するホワイトバラン
    ス調整方法であって、 第1色空間の座標を第2色空間の座標に変換し、同変換
    された第2色空間の座標を補正することによりホワイト
    バランスを制御し、上記補正後の座標を上記第1色空間
    の座標に変換する演算操作を上記第1色空間の座標に対
    して行ってホワイトバランスを制御することを特徴とす
    るホワイトバランス調整方法。
  10. 【請求項10】 CCD素子にて撮像された画像を所定
    の要素色の階調値で表現したドットマトリクス状のカラ
    ー画像データを取得するカラー画像データ取得手段と、 このカラー画像データの表色空間を人間の目の錐体感度
    特性を反映した第2色空間の座標に変換し、同第2表色
    空間の色成分毎の分布比をホワイトバランス補正のため
    の係数として上記カラー画像データにおいて補正対象と
    なる色成分に乗じ、当該係数が乗じられた色成分を所定
    の演算式により上記カラー画像データの表色空間に変換
    する演算操作を上記ドットマトリクス状のカラー画像デ
    ータの任意のデータに対して行うホワイトバランスを制
    御するホワイトバランス制御手段とを具備することを特
    徴とするディジタルカメラ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2005086495A1 (ja) * 2004-03-10 2005-09-15 National University Corporation Shizuoka University フィルタおよび動画カメラ

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