JP2003087343A - 無線通信方法、受信状況推定方法、送信装置、および、受信装置 - Google Patents

無線通信方法、受信状況推定方法、送信装置、および、受信装置

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JP2003087343A JP2001281445A JP2001281445A JP2003087343A JP 2003087343 A JP2003087343 A JP 2003087343A JP 2001281445 A JP2001281445 A JP 2001281445A JP 2001281445 A JP2001281445 A JP 2001281445A JP 2003087343 A JP2003087343 A JP 2003087343A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 希望信号電力/干渉信号電力、等を正しく推
定でき、誤り訂正復号能力の劣化を防止する無線通信方
法を提供する。 【解決手段】 周波数ホッピング方式における受信装置
において、周波数チャネルは、ガードスペース期間中に
おいてホッピングする。図1(b)のベースバンド信号
1,32,33は位相がずれている。これは、送信装置
側において、予めシンボルタイミング位相を時間軸に沿
ってずらせているためである。シンボルタイミングは、
シンボルタイミングシフト量を、周波数スロット毎に変
化させている。シンボルタイミングシフト量は、基地局
毎に、互いに異なるパターンで変化させる。その結果、
近接する基地局からの干渉信号が雑音化されるので、干
渉信号を希望信号と見誤ることがない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、セルラ移動通信ネ
ットワークシステムなどの無線通信システムにおける、
無線通信方法、受信状況推定方法、送信装置、および、
受信装置に関するものである。特に、周波数ホッピング
方式、以下FH(Frequency Hopping)方式と略記する、
を用いたセルラ移動通信システムにおける、隣接セル干
渉信号の推定およびこの隣接セル干渉信号の影響を低減
した誤り訂正復号を行う場合に好適なものである。
【0002】
【従来の技術】携帯電話やPHSのように複数のセルから
構成される移動通信ネットワークシステムにおいては、
複数のセルに同一周波数チャネルを再配置するために、
近隣のセルからの干渉波の影響がある。図7は、移動通
信ネットワークシステムの構成例を簡略化して示すシス
テム構成図である。図示の移動通信ネットワークシステ
ムは、基地局74と、基地局74との通信を行う移動局
76、および、基地局75と、基地局75との通信を行
う移動局77からなる。基地局74の電波によるサービ
スエリア(セル)71と、基地局75の電波によるサー
ビスエリア(セル)73とは異なるが、一部が重なって
いてもよい。移動局76は、サービスエリア73には在
圏しないが、基地局75からの電波は受ける。すなわ
ち、基地局74と基地局75とから、同一の周波数チャ
ネルの信号を送信した場合、移動局76が存在する場所
によっては、基地局75からの電波が幾分か到達する。
そのため、移動局76が基地局74からの希望波を受け
るときの干渉波として作用するには充分である状況が起
こりうる。
【0003】これに対して、従来のデジタル自動車電話
システムであるPDC(Personal Digital Cellularと略記
する、電波産業会「デジタル方式自動車電話システム」
RCRSTD-27F)や、第二世代コードレス電話システムであ
る、PHS(Personal Handy-phone Systemと略記する、電
波産業会「第二世代コードレス電話システム」RCR STD-
28 Version 3)では、同一周波数の繰り返し距離を離す
方法や、誤り訂正符号化等により同一チャネル干渉の低
減を図っている。この同一チャネル干渉に対する耐性を
強化するため、FH(周波数ホッピング)方式が有効であ
ることが示されており、公衆電気通信業務用では欧州の
デジタル移動通信規格であるGSM方式は、オプションと
して導入している。また、業務用では、米国のジオテッ
ク社がFHMA(Frequency Hopping MultipleAccess)方式
としてFH方式を用いている。ISM(Industrial Science M
edial:産業科学医療用)バンドの無線LAN(Local Area
Network)として注目を浴びているBlue toothでも、干
渉の影響を避けるためFH方式を用いている。
【0004】図8は、FH方式をセルラ移動通信ネットワ
ークシステムに用いた例を示す概念図である。1フレー
ムを繰り返し周期としてホッピングし、1フレームあた
り周波数スロット数が5スロットある例を示す。基地局
75と基地局74との間で相互のフレームの同期をとっ
ているので、基地局75と基地局74との間で、ホッピ
ングパターンについても同期がとられている。図中、ハ
ッチングを施した位置が、所定のホッピングパターンに
したがって各周波数スロットにおいて設定される周波数
チャネルである。基地局75のホッピングパターンと基
地局74のホッピングパターンとは異なる。サービスエ
リア71内で、複数の移動局は、例えば、基地局74の
ホッピングパターンを周波数スロット単位で時間シフト
したものを使用する。およびまたは、時分割多元接続
(TDMA)として、異なる時分割フレームを使用する。し
たがって、サービスエリア71内での基地局移動局間通
信は相互に干渉波とならない。
【0005】しかし、図示の例では、基地局75のホッ
ピングパターンと基地局74のホッピングパターンと
は、クロスハッチングを施した1つの周波数スロットで
一致している。そのため、移動局76で受信した場合、
基地局74からの希望波と基地局75からの干渉波と
は、この一致周波数スロットにおいて衝突している。通
常、FH方式では送信データを誤り訂正符号化しているた
め、1スロットのみの衝突では受信データが誤らないよ
うになされているが、干渉波のレベルが大きい場合に
は、誤りを訂正しきれなくなる。そこで、干渉波の大き
い周波数スロットの受信信号が、誤り訂正復号に与える
影響を低減するため、(希望信号電力)/(干渉信号電
力)等、受信状況に応じた値を計算し、誤り検出訂正復
号時の重み付け係数として用いて、誤り率特性の改善が
可能である。
【0006】図9は、FH方式を用いた従来の送信装置お
よび受信装置のブロック構成図である。図9(a)は送
信装置、図9(b)は受信装置のブロック構成図であ
る。1次変調として差動QPSKを採用した場合について例
示する。図9(a)において、誤り訂正符号化部31に
おいて入力データを誤り訂正符号化した後、インターリ
ーブ部32において、複数の周波数スロットの範囲、例
えば1フレームにわたってデータを並べ替えるインター
リーブを行う。次に、QPSKシンボルマッピング部33に
おいて、一次変調のためのマッピングを行って、シンボ
ルを表す複素信号を出力したあと、プリアンブル,ガー
ドタイミング挿入部34において、周波数スロットを単
位とするフレーム化を行い、差動符号化部35におい
て、送信シンボルの差動符号化を行う。なお、この差動
符号化は、1次変調としてQPSK、π/4シフトQPSKのとき
に行い、16QAMのような直交多値変調の場合は行わな
い。
【0007】差動符号化部35の出力は、フィルタ(ル
ートナイキストフィルタ)部36においてロールオフを
行い、D/A変換器40において、これまでのデジタル信
号をI相のアナログ信号、Q相のアナログ信号に変換し、
直交変調部41において、I相のための基準周波数信
号、および、Q相のための基準周波数信号とをそれぞれ
変調し合成することにより1次変調信号を生成する。こ
の1次変調信号は、拡散変調部42において、ホッピン
グシンセサイザ43から出力される高周波発振信号で拡
散変調(二次変調)を行うことにより、送信信号が生成
され、電力増幅部44を経てアンテナ45から送信され
る。ここで、ホッピングシンセサイザ43は、ホッピン
グパターン発生器46から出力されるホッピングパター
ンにしたがって、ホッピング周波数を周波数スロット毎
に変化させる。このホッピングパターン発生器46はク
ロック発生器47から出力される動作クロックに基づい
て、ホッピング周波数の切り替えを行う。
【0008】一方、図9(b)において、アンテナ51
で受信された受信信号は、高周波増幅部52を経て、逆
拡散部53において、ホッピングシンセサイザ54から
の高周波発振信号で逆拡散される。このホッピングパタ
ーンは、送信装置で用いたホッピングパターンと同一で
あって、ホッピングパターン発生器55から出力され
る。ホッピングパターン発生器55は、クロック発生器
56から出力される動作クロックに基づいて、ホッピン
グ周波数の切り替えを行い、かつ、後述する同期初期接
続・同期保持部57によって、受信装置でのホッピング
タイミングとホッピングパターンを送信装置のそれに合
わせる操作を行う。
【0009】逆拡散された信号は、準同期検波部58に
おいて、送信装置側の直交変調部41において用いたI
相のための基準周波数信号、および、Q相のための基準
周波数信号と同じものと乗算されることによって準同期
検波されて複素ベースバンド信号に変換され、A/D変換
器59において、多値のデジタル信号に変換される。A/
D変換器59の出力は、フィルタ(ルートナイキストフ
ィルタ)部60においてロールオフされた後、差動復号
(遅延検波)器61、同期初期接続・同期保持部57、
受信状況検出部65に出力される。
【0010】同期初期接続・同期保持部57は、先に触
れたように、受信装置でのホッピングシンセサイザのホ
ッピングタイミングとホッピングパターンを送信装置の
それに合わせる操作を行う。FH方式の受信装置では、受
信信号を周波数ホッピングシンセサイザからの信号と混
合することにより逆拡散し、元の一次変調信号に戻す。
その際、受信側で用いるホッピングシンセサイザの信号
は、送信装置で拡散変調に用いたホッピングシンセサイ
ザからの信号とタイミングとパターンが一致している必
要がある。タイミングとパターンを一致させる方法が同
期の初期接続であり、一度一致したタイミングがずれな
いように継続する操作が同期保持である。
【0011】初期同期および同期保持に関する一般技術
については、笹岡秀一編著「移動通信」オーム社 第7章
第3節(平成10年)で知られている。また、FH方式の
初期同期および同期保持については、守山栄松 他、
「陸上移動用周波数ホッピング方式通信実験装置の同期
捕捉特性」通信総合研究所季報、(1986年9月)で
知られている。上記文献に記載された方法以外にも、同
期の初期接続及び同期保持のための方法については現在
まで多種多様な方法が提案・検討されている。これらの
方法を用いて、同期の初期接続及び同期保持が可能であ
る。また、現在までの実験されたシステム及び実用化さ
れたシステムにおいても、同期の初期接続及び同期保持
が行われている。
【0012】再び、図9(b)の差動復号(遅延検波)
器61に戻って説明する。図示の差動復号(遅延検波)
器61においては、多値デジタル信号となっている複素
ベースバンド信号のシンボルを遅延検波して硬判定を行
うことにより、1次復調して1シンボルあたり2ビット
の2値化データを出力する。その際、送信側の差動符号
化が元に戻される。シンボルタイミングは一定であり、
その間隔(サンプリング周期Δ)は一定で動作してい
る。2値化データは、デ・インターリーブ部64、受信
状況検出部65に出力される。まず、デ・インターリー
ブ部64は、2値化データの並べ替えを行い、送信装置
側のインターリーブ部32の入力側に対応するデータを
出力して、誤り訂正復号器66に出力される。
【0013】一方、受信状況検出部65は、「受信状況
を示す値」として、例えば、受信信号レベル(包絡線)
を検出して受信信号電力を計算し、デ・インターリーブ
部66に出力する。デ・インターリーブ部66は、「受
信状況を示す値」に関して、デ・インターリーブ部64
における2値化データと全く同じ並べ替えを行った後
に、誤り訂正復号部67に出力される。
【0014】誤り訂正復号部67においては、「受信状
況を示す値」を重み付け係数として誤り訂正復号を行
う。次に、その簡単な一例について、原理的な説明を行
う。所定ビットの入力データは誤り訂正符号部31でN
ビットの誤り訂正符号化データとなる。Nビットの2値
データ系列のうち、この誤り訂正符号化データがとりう
る全ての2値データ系列を、それぞれ候補として選定す
る。各候補に対して、評価用の次のような変数Mkを定
義する。diはk番目の候補のi番目の2値データである。
2値データは、1と−1で表す。 Mk=Σ [{(デ・インターリーブされた2値データのうち、k番
目の候補のdiに対応するビット位置の2値データ)×
(この2値データが、デ・インターリーブされる前に差
動復号された時点の受信状況を示す値)−(k番目の候
補のdiの値)×(差動復号された2値データのうち、k
番目の候補のdiに対応するビット位置の2値データが差
動復号された時の受信状況を示す値)}2 なお、「この2値データが、デ・インターリーブされる
前に差動復号された時点」と「差動復号された2値デー
タのうち、k番目の候補のdiに対応するビット位置の2
値データが差動復号された時」とは等しいので、これを
単に(k番目の候補のdiに対応する受信状況を示す値)
と名付けると、次式のように表現することもできる。 Mk=Σ (k番目の候補のdiに対応する受信状況を示す値)2×
{(デ・インターリーブされた2値データのうち、k番
目の候補のdiに対応するビット位置の出力)−(k番目
の候補のdiの値)}2
【0015】上述した変数を、全ての候補kについて計
算し、Mkが最小となる時の候補の2値データ系列が、
送信装置側で生成された誤り訂正符号化データであると
推定する。次に、この推定された誤り訂正符号化データ
を、元の入力データに変換する。誤り訂正符号がブロッ
ク符号の場合は、ブロック単位にデータを区切り、ブロ
ック単位の変換テーブルを用いて元の入力データに変換
できる。一方、誤り訂正符号が畳み込み符号の場合は、
終結させた畳み込み符号化データの全てを1つのブロッ
クとして、上述した計算を行う必要があるので、計算量
が膨大になる。そのため、畳み込み符号の場合は、軟判
定ビタビ復号などの手法で、計算量を減らすが、このよ
うな場合でも、トレリスに沿ったメトリック計算に同様
な変数を用いて「受信状況を示す値」で重み付けするこ
とができる。例えば、笹岡秀一編著「移動通信」オーム
社 第10章第4節(平成10年)p.232で知られている。
【0016】具体例を説明する。誤り訂正符号化部31
への入力データが(0,0),(0,1),(1,0),
(1,1)までのk=1〜4のいずれか1つであったとす
る。誤り訂正符号化部31で冗長度を付加して、上述し
たk=2の(0,1)が、仮に(1,1,1,-1,-1,-1)に
変換されたとする。他の(0,0),(1,0),(1,1)
については変換後の出力の記載を省略する。変換後の出
力は、誤り訂正復号時の候補系列となる。なお、候補系
列k=1〜4は、誤り訂正復号部67に予め記憶される。
説明を簡略化するためインターリーブ部32はないもの
とする。QPSKシンボルマッピング部33では、上述した
(1,1,1,-1,-1,-1)が、{(1,-1),(1,-
1),(1,-1)}にマッピングされる。なお、マッピン
グは、(A,B,C,D,E,F)をQPSKのシンボル系列
{(A,D),(B,E),(C,F)}にマッピングされる
ものとする。
【0017】今、差動復号部61の出力が{(1,1),
(1,1),(-1,-1)}であったとし、受信状況を示す
値が(1.0,0.2,0.0)であったとする。デ・インター
リーブ部64,66はないものとするので、誤り訂正復
号部67には、2値データ系列(1,1,1,1,-1,-1)
と受信状況を示す値(1.1,0.2,0.0)とが入力され
る。2番目の候補系列(1,1,1,-1,-1,-1)に対す
る変数M2を計算すると、次式の通りとなる。 M2=(1.1×1−1.1×1)2+(0.2×1−0.2×1)2
(0.0×1−0.0×1)2+(1.1×1−1.1×(-1))2+(0.2
×(-1)−0.2×(-1))2+(0.0×(-1)−0.0×(-1))2 他の変数Mk(k=1,3,4)についても同様な計算を
行い、変数Mk(k=1〜4)のうち、最小値を与えるk
番目の候補系列を、誤り訂正符号化部31から出力され
た2値データの推定値とする。次に、誤り訂正符号化部
31の変換規則に従って、この推定したk番目の候補系
列から、誤り訂正符号化部31への入力データの推定値
に逆変換する。
【0018】上述したように、「受信状況を示す値」に
応じて重み付けを行うことにより、受信品質の良くない
周波数スロットのシンボルと、受信品質の良い周波数ス
ロットのシンボルについて、誤り訂正復号に与える影響
評価を異ならせることにより、誤り訂正能力が向上す
る。このように、「受信状況を示す値」を抽出し、デ・
インターリーブした値を誤り訂正復号の際に用いること
により、陸上移動通信環境におけるフェージング下にお
いては誤り訂正の効果を増加できる。
【0019】ここで、重み付け係数とするための「受信
状況を示す値」としては、種々のものがある。また、誤
り訂正復号をどのように行うかについても、種々の方法
がある。そこで、FH方式を用いたセルラ移動通信におい
て、希望信号電力をC、干渉信号電力をIとして、CとI、
または、C/Iを重み付けに用いることにより、耐干渉性
を向上させる第1,第2の従来技術を説明する。本明細
書では、干渉波を問題としているので、雑音信号電力は
干渉信号電力に含めている。
【0020】FH方式をセルラ移動通信に用いる場合、
「干渉ダイバーシチ」効果により周波数有効利用が可能
であるとされている。この干渉ダイバーシチ効果を大き
くするため、受信側で誤り訂正復号に希望信号電力(推
定値)(C)と干渉信号電力(推定値)(I)を用いる方法
が提案され、実験により、干渉波の影響を低減し周波数
利用効率の向上に有効であることが、浜口清 他「耐干
渉復号を適用した直交FH/16QAM方式の特性」電子情報通
信学会論文誌、Vol.J78-B-II, No.6, pp.445-453, 1995
年 6月に示されている。
【0021】この第1の従来技術によれば、干渉信号電
力を推定するために、専用のスペースシンボルを新たに
追加している。しかし、スペースシンボルの部分ではデ
ータを伝送できない。このためスペースシンボルを入れ
ることによるフレーム効率の劣化がある。なお、この第
1の従来技術では、重み付け係数として、パイロット信
号から自動的に得られる包絡線変動の推定値の自乗値、
および、スペースシンボルを用いて推定される干渉信号
電力を個別に用いている。ここでいう包絡線変動の推定
値の自乗値は、希望信号電力に対応する。
【0022】一方、第2の従来技術として、迫田和之
他 「ホッピング毎の重みづけによるSFH-TDMAセルラシ
ステムの等価的干渉電力低減法」電子情報通信学会技術
報告 DSP98-146(1999-01)1〜7ページによれば、遅延
検波を行う場合、雑音電力の測定法として、以下の手順
による方法が用いられている。今、k番目の送信装置へ
の入力シンボルをxk(複素数)、k番目の送信シンボ
ルをyk(複素数)とする。送信側で行われる差動符号
化により、 yk=xk×yk-1 となる。図9(a)においては、差動符号化部35にお
いて実行される。一方受信信号rkは、フェージング変
動をfk、雑音をσnkとすると、 rk=fk×xk×yk-1+σnk となる。ここで、σは雑音の電圧値を示し、nkは分散
1のガウス雑音の時刻kにおける標本値を示す。
【0023】受信装置では、送信装置への入力シンボル
kの推定値x^kを、以下の手順で求める。 x^k=yk/yk-1 特に、送信されるシンボルの信号点が原点から等距離
(例えば、単位円上)に配置されている場合、例えば、
BPSK、QPSK、π/4シフトQPSKなどの通信方式では、 x^k=yk×(yk-1* によりx^kを求めることができる。(yk-1*はyk-1
の複素共役を示す。上述したx^kの計算は、図9(b)
において、差動復号(遅延検波)部61において実行さ
れる。ここで、x^kは硬判定された2値データである
が、yk,yk -1はアナログレベルを表す多値デジタルデ
ータである。なお、通常、最初の送信シンボルは既知の
シンボルであるプリアンブルシンボルが挿入されている
ので、雑音やフェージングの影響がなければ、最初の送
信信号入力データシンボルから誤りなく復調できる(電
波産業会「デジタル方式自動車電話システム」RCR STD-
27F参照)。
【0024】図9(b)の受信状況検出部65におい
て、Σ絶対値(rk−rk-1×x^k2を求める。 Σ絶対値(rk−rk-1×x^k2=Σ絶対値{(fk×yk
+σnk)−(fk-1×yk-1+σnk-1)×x^k)}2 ここで、「絶対値()」とは、()内の絶対値をとるこ
とを示し、「Σ()」は()内について、kに関する和
をとり平均化することを示す。ここで、 x^k=xk すなわち、xkの推定値x^kがxkと等しく判定に誤りが
ないと仮定する。また、 fk=fk-1 すなわち、フェージング変動が緩慢で、fkとfk-1で変
化が少ないと仮定する。したがって、上式は、 =Σ絶対値{(σnk)−(σnk-1)×x^k)}2 となり、変調信号をQPSKとすると、絶対値(x^k)=1
であるので、雑音信号電力の2倍に等しいことがわか
る。この雑音信号電力には干渉信号電力(I)が含まれ
ている。ガウス雑音を無視すれば、干渉信号電力(I)
の2倍に等しいと見なすことができる。
【0025】一方、希望信号電力(C)の推定値は、受
信信号の包絡線から求まる受信信号電力から、上述した
雑音信号電力(干渉信号電力)の推定値を引くことによ
り、 希望信号電力の推定値=Σ絶対値{rk2−Σ絶対値
(rk−rk-1×x^k2/2 として求めることができる。なお、この第2の従来技術
では、重み付け係数として、希望信号電力対非希望信号
電力比(SINR)を用いているが、本明細書では、雑音信
号と干渉信号を区別しないで、干渉信号として取り扱っ
ているので、SINRはC/Iに対応する。
【0026】さて、上述した第2の従来技術によって干
渉信号電力を検出する方法は、(希望信号電力)/(干
渉信号電力)が大きいときには、その値を正確に推定で
きる。しかし、この方法は干渉信号がガウス雑音になっ
ていることを前提とした方法である。干渉信号がガウス
雑音でない場合、例えば干渉信号が希望信号と同一の一
次変調方式を用いる同一周波数チャネルの干渉信号の場
合には、正確に干渉信号電力を検出することができな
い。言い換えれば、希望信号と同一周波数チャネルの干
渉信号とは、同一のコンスタレーション(信号点配置)
であるため、希望信号が干渉信号よりも充分に大きいと
きには、希望信号のレベルを正確に求めることができる
が、干渉信号が希望信号よりも大きいときには、干渉信
号のレベルを希望信号のレベルと間違える問題が生じ
る。すなわち、干渉信号が大きく、(希望信号電力)/
(干渉信号電力)の値が小さいほど、(希望信号電力)
/(干渉信号電力)の値が大きいと判断される。この問
題は、希望信号と干渉信号の信号点配置が同一である場
合には避けることが困難である。
【0027】これを防止するため、上述した第2の従来
技術では、同一周波数チャネル信号のコンスタレーショ
ンを、希望信号と干渉信号とで異なるものにしている。
そこでは、QPSKの信号点を、送信されるシンボル毎に、
振幅方向と位相方向とに、ある周期で疑似ランダムに変
化させている。その周期は、通常、FH方式の周波数スロ
ット単位であり、振幅と位相とを疑似ランダムに変化さ
せる前のQPSK信号に対して正規直交変換を施した信号を
送信する。すなわち、振幅と位相とを疑似ランダムに変
化させる前のQPSK 信号Yを、 Y=(y0,y1,,,,yn-1T とし、Ξをn行n列の変換行列とすると、疑似ランダム
に変化させた後の系列Tは、 T=Ξ×Y で与えられる。疑似ランダム化するための行列Ξは、受
信側で予め既知であるので、予めΞの逆行列Ξ-1を作成
しておくことができる。受信側では受信信号にこの逆行
列Ξ-1を掛けることにより、Yの推定値Y^を得ることが
できる。
【0028】しかし、この方式では送信信号Tの振幅と
位相とは、もはやQPSKのそれではない。すなわち、QPSK
ではQPSKの4つ信号点から原点までの距離が同一である
ため、変調された信号の時間的変動が少ない信号となっ
ている。一方、上述した疑似ランダム化した信号は、振
幅方向にも疑似ランダム化されるため、送信電力の変動
があり、送信信号のピーク電力/送信信号の平均電力の
値が大きくなる。ピーク電力が大きくなるため、この方
式では、送信装置の電力増幅部44に要求される直線性
が、QPSK方式よりも大きくなる欠点がある。このため終
段電力増幅器が大型化し、また大きなバックオフが必要
となるため終段電力増幅器の効率が低下し、これに伴い
消費電力が増加する。なお、上述した従来技術では、QP
SKの信号点を、送信されるシンボル毎に位相方向にの
み、ある周期で疑似ランダムに変化させる方法も示され
ている。この場合は、送信電力の変動がないものの、位
相方向にしかランダム化できない。
【0029】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上述した問
題点を解決するためになされたもので、干渉信号を希望
信号と間違えることなく、受信状況を示す値として、希
望信号電力と干渉信号電力、あるいは、希望信号電力/
干渉信号電力を正しく推定でき、正しい重み付けを行う
ことによって、誤り訂正復号能力の劣化を防止する無線
通信方法、送信装置、および、受信装置を提供すること
を目的とするものである。また、干渉信号を希望信号と
間違えることなく、受信状況を示す値として、希望信号
電力と干渉信号電力、あるいは、希望信号電力/干渉信
号電力を正しく推定できる受信状況推定方法、送信装
置、および、受信装置を提供することを目的とするもの
である。
【0030】
【課題を解決するための手段】本発明は、請求項1に記
載の発明においては、第1の送信装置と第1の受信装置
との間の第1の通信と、第2の送信装置と第2の受信装
置との間の第2の通信とが、少なくとも1つの共通の周
波数チャネルを用いて、誤り訂正符号化されたデータを
送受信する無線通信方法であって、前記第1,第2の送
信装置は、シンボルタイミングの位相を、少なくとも一
部において、該第1,第2の送信装置間で異ならせて、
送信シンボルを送信し、前記第1,第2の受信装置は、
それぞれ、対応する前記第1,第2の送信装置の前記シ
ンボルタイミングに位相同期して受信シンボルをサンプ
リングし、受信状況を示す値として、希望信号電力と雑
音信号電力、または、希望信号電力対雑音信号電力比を
推定し、推定された前記受信状況を示す値を、前記誤り
訂正符号化されたデータを誤り訂正復号するための重み
付け係数とするものである。したがって、干渉信号が雑
音化されるので、同一周波数チャネル干渉に起因する干
渉信号を希望信号と間違えることなく、受信状況を示す
値として、希望信号電力と干渉信号電力、あるいは、希
望信号電力/干渉信号電力を正しく推定でき、正しい重
み付けを行うことによって、誤り訂正復号能力の劣化を
防止することができる。
【0031】請求項2に記載の発明においては、第1の
送信装置と第1の受信装置との間の第1の通信と、第2
の送信装置と第2の受信装置との間の第2の通信とが、
少なくとも1つの共通の周波数チャネルを用いて、誤り
訂正符号化されたデータを送受信する無線通信方法にお
ける前記第1の送信装置または前記第2の送信装置であ
る送信装置であって、前記送信装置は、シンボルタイミ
ングの位相を、少なくとも一部において、前記第1,第
2の送信装置間で異ならせて、送信シンボルを送信する
ものである。したがって、請求項1に記載の無線通信方
法のための送信装置を実現できる。
【0032】請求項3に記載の発明においては、第1の
送信装置と第1の受信装置との間の第1の通信と、第2
の送信装置と第2の受信装置との間の第2の通信とが、
少なくとも1つの共通の周波数チャネルを用いて、誤り
訂正符号化されたデータを送受信し、かつ、前記第1,
第2の送信装置は、シンボルタイミングの位相を、少な
くとも一部において、該第1,第2の送信装置間で異な
らせて、送信シンボルを送信する無線通信方法におけ
る、前記第1の受信装置または前記第2の受信装置であ
る受信装置であって、前記受信装置は、対応する前記第
1の送信装置または前記第2の送信装置の前記シンボル
タイミングに位相同期して受信シンボルをサンプリング
し、受信状況を示す値として、希望信号電力と雑音信号
電力、または、希望信号電力対雑音信号電力比を推定
し、推定された前記受信状況を示す値を、前記誤り訂正
符号化されたデータを誤り訂正復号するための重み付け
係数とするものである。したがって、請求項1に記載の
無線通信方法のための受信装置を実現できる。
【0033】請求項4に記載の発明においては、請求項
1に記載の無線通信方法において、前記第1,第2の送
信装置は、前記シンボルタイミングの位相を、互いに異
なるパターンで変化させて、前記送信シンボルを送信す
るものである。したがって、第1、第2の通信装置間で
シンボルタイミングの位相が、常時接近している状態を
とるおそれがないので、干渉信号を雑音化する能力が高
い。
【0034】請求項5に記載の発明においては、請求項
1または4に記載の無線通信方法において、前記第1の
通信は、第1のセルの基地局と該第1のセルに在圏する
移動局との間の通信であり、前記第2の通信は、第2の
セルの基地局と該第2のセルに在圏する移動局との間の
第2の通信である。したがって、セルラ移動通信システ
ムにおける近接セルからの同一周波数チャネル干渉によ
る受信品質劣化を防止することができる。そのため、限
られた周波数チャネルの有効利用が図れる。
【0035】請求項6に記載に発明においては、請求項
1または4または5に記載の無線通信方法において、前
記第1,第2の通信は、周波数ホッピング方式で前記送
信シンボルを拡散して送信するものである。したがっ
て、同一チャネル干渉に対する耐性が高まる。
【0036】請求項7に記載の発明においては、第1の
送信装置と第1の受信装置との間の第1の通信と、第2
の送信装置と第2の受信装置との間の第2の通信とが、
少なくとも1つの共通の周波数チャネルを用いて、デー
タを送受信する無線通信方法における受信状況推定方法
であって、前記第1,第2の送信装置は、シンボルタイ
ミングの位相を、少なくとも一部において、該第1,第
2の送信装置間で異ならせて、送信シンボルを送信し、
前記第1,第2の受信装置は、それぞれ、対応する前記
第1,第2の送信装置の前記シンボルタイミングに位相
同期して受信シンボルをサンプリングし、受信状況を示
す値として、希望信号電力と雑音信号電力、または、希
望信号電力対雑音信号電力比を推定するものである。し
たがって、干渉信号が雑音化されるので、同一周波数チ
ャネル干渉に起因する干渉信号を希望信号と間違えるこ
となく、受信状況を示す値を正しく推定できる。その結
果、通信サービス中にサービス品質を監視することがで
きる。
【0037】請求項8に記載の発明においては、第1の
送信装置と第1の受信装置との間の第1の通信と、第2
の送信装置と第2の受信装置との間の第2の通信とが、
少なくとも1つの共通の周波数チャネルを用いて、デー
タを送受信する無線通信方法における前記第1の送信装
置または前記第2の送信装置である送信装置であって、
前記送信装置は、シンボルタイミングの位相を、少なく
とも一部において、該第1,第2の送信装置間で異なら
せて、送信シンボルを送信するものである。したがっ
て、請求項7に記載の干渉信号電力推定方法のための送
信装置を実現することができる。
【0038】請求項9に記載の発明においては、第1の
送信装置と第1の受信装置との間の第1の通信と、第2
の送信装置と第2の受信装置との間の第2の通信とが、
少なくとも1つの共通の周波数チャネルを用いて、デー
タを送受信し、かつ、前記第1,第2の送信装置は、シ
ンボルタイミングの位相を、少なくとも一部において、
該第1,第2の送信装置間で異ならせて、送信シンボル
を送信する無線通信方法における、前記第1の受信装置
または前記第2の受信装置である受信装置であって、前
記受信装置は、対応する前記第1の送信装置または前記
第2の送信装置のシンボルタイミングに位相同期して受
信シンボルをサンプリングし、受信状況を示す値とし
て、希望信号電力と雑音信号電力、または、希望信号電
力対雑音信号電力比を推定するものである。したがっ
て、請求項7に記載の干渉信号電力推定方法のための送
信装置を実現することができる。
【0039】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の動作原理を説明
するためのシンボルタイミングの説明図である。周波数
ホッピング方式における受信装置において、受信信号が
逆拡散部で逆拡散され準同期検波された後のベースバン
ド信号の状態を模式的に、シンボルを+1,−1として
示している。1つの周波数スロットが4シンボルから構
成される場合の例示であって、第1〜第3スロットにつ
いて図示する。1つの周波数スロット中においては、周
波数チャネルが固定され、周波数スロットの間に設けら
れたガードスペース期間中において、異なる周波数チャ
ネルにホッピングする。複数の周波数スロットで1フレ
ームを構成し、ホッピングパターンは例えば1フレーム
を周期として繰り返す。このフレームは、時分割多元接
続(TDMA)の1つのフレームとなる場合もある。
【0040】図1(a)はシンボルタイミングシフトが
ない場合、図1(b)はシンボルタイミングシフトがあ
る場合を示す説明図である。図1(a)において、1は
ベースバンド信号、2はシンボルタイミングである。図
1(b)において、31〜33は第1〜第3スロットにお
けるベースバンド信号、41〜43は第1〜第3スロット
におけるシンボルタイミングである。図1(a)と図1
(b)とを比較すると、ベースバンド信号1は、ベース
バンド信号31と一致する。しかし、ベースバンド信号
2,33とは位相がずれている。これは、送信装置側に
おいて、直交変調する段階で、予め、図1(b)に示す
ようにシンボルタイミング位相を時間軸に沿ってずらせ
ているためである。シンボルのサンプリングは、シンボ
ルの変化点の中央でシンボルタイミングを用いて行うも
のとしている。また、ガードスペース区間ではサンプリ
ングを行わない。
【0041】図1(a)において、シンボルタイミング
2は、時間幅Δで一定であり、スロット内だけでなく、
次のスロットに移ってもそのままの位相で一定である。
一方、図1(b)においては、シンボルタイミングは、
スロット内では時間幅Δで一定である。しかし、図1
(a)の場合を基準として、スロット間でシンボルタイ
ミング位相がシフトしている。図示の例では、第1スロ
ットでは、シンボルタイミングシフト量は0である
が、第2スロットではシンボルタイミングシフト量、
第3スロットではシンボルタイミングシフト量だけシ
フトしている。図示の例では、基準より進む場合しか示
されていないが、基準より遅れる場合が含まれていても
あってよい。
【0042】従来技術においては、図1(a)に示すよ
うに、いずれの基地局も、シンボルタイミングをシフト
させずに各セル内の移動局に送信し、移動局では、同じ
シンボルタイミングでシンボルをサンプリングして復調
する。これに対し、本発明においては、各基地局間で、
フレームやホッピングパターンについて互いに同期させ
ているが、シンボルタイミングに関しては、図1(a)
に示すシンボルタイミング2を基準として、図1(b)
に示したように、シンボルタイミングの位相シフト量
を、周波数スロット毎に変化させた上で、位相同期させ
ている。シンボルタイミングシフト量は、基地局毎に、
互いに異なるパターンで変化させる。したがって、基地
局間で、シンボルタイミングの位相差がランダム化され
る。さらに、シンボルタイミングシフト量のパターンを
ランダムにすれば、異なる基地局が、同じ周波数スロッ
トにおいて同じ周波数チャネルを用い、かつ、シンボル
タイミングシフト量も同じになる確率が小さくなる。
【0043】次に、一般論として、受信側でサンプルタ
イミングがシフトしていると、信号空間ダイアグラム
(I,Q位相平面)上のコンスタレーション(信号点配
置)が、どのようになるかを説明する。図2は、ベース
バンド信号のアイパターンと、シンボルタイミングでサ
ンプルされたシンボルのコンスタレーションを示す説明
図である。1次変調としてQPSK変調を用いた場合を示
す。図2(a)はアイパターンの最適位置でサンプリン
グした場合であって、シンボルタイミング12がアイパ
ターン11に合っているので、QPSKでは、4点の信号点
13が正確に現れる。一方、図2(b)はアイパターン
の最適位置を外れた位置でサンプリングした場合であっ
て、シンボルタイミング12が合っていないので、コン
スタレーションが雑音状に乱れる。
【0044】本発明は、図2(b)のように、シンボル
タイミングを最適位置からシフトさせることによって、
コンスタレーションが、雑音のように分散することに着
目したものである。すなわち、基地局でシンボルタイミ
ングの位相を基地局毎に異なるシンボルタイミング位相
で送信する。これに対応する移動局において、この位相
ずれに同期して、シンボルタイミングをずらせた場合、
図2(a)に示したような、正しいシンボルタイミング
で希望信号をサンプリングできる。一方、干渉信号とな
る他の基地局からの送信信号に関しては、図2(b)に
示したように、シンボルタイミング12が最適な点から
シフトすることになる。その結果、希望信号に関して
は、図2(a)に示したコンスタレーションとなり、干
渉信号に関しては、図2(b)に示したコンスタレーシ
ョンとなる。
【0045】実際には、対応する基地局からの希望信号
と、他の基地局からの干渉信号とが重畳して受信される
ことになる。図3は、希望信号と干渉信号とが重畳して
受信されるときのコンスタレーションの概念的説明図で
ある。希望信号と干渉信号が、ともにQPSK信号である例
について説明する。希望信号電力をC、干渉信号電力をI
として、希望信号に干渉信号が重畳したときの受信信号
のコンスタレーションを示す。ガウス雑音については無
視している。
【0046】図3(a)はシンボルタイミングシフトさ
せない従来方式において、C/I>1のときのコンスタレー
ションである。希望信号の信号点は4点、干渉信号の信
号点も4点であり、かつ、希望信号と干渉信号のシンボ
ルタイミングが合っている。したがって、干渉信号が乗
畳した信号のコンスタレーションは、4×4=16点の
信号点として観測される。ハッチングを施した丸印は、
干渉がないときの希望信号の信号点21である。黒丸印
は、希望信号に干渉信号が重畳した信号の信号点22で
ある。希望信号と干渉信号とが重畳されている場合に、
信号点21は観測されず、信号点22のみが観測され
る。各象限において、信号点21を原点とした4つの信
号点22までのベクトルが干渉信号を表している。
【0047】一方、図3(b)はシンボルタイミングシ
フトさせない従来方式において、C/I<1のときのコンス
タレーションである。図3(a)の場合と、希望信号、
干渉信号、および、受信装置におけるシンボルタイミン
グは同一の条件にして、希望信号と干渉信号の大きさの
みを変えているので、希望信号と干渉信号の立場が入れ
替わる。ハッチングを施した丸印は、希望信号がないと
きの干渉信号の信号点23である。白丸印は、干渉信号
に希望信号が重畳した信号の信号点24である。希望信
号と干渉信号とが重畳されている場合に、信号点23は
観測されず、信号点24のみが実際に観測される。図3
(a),図3(b)を比べると、希望信号と干渉信号の
立場が入れ替わっても、希望信号と干渉信号は同一の変
調方式で同一の信号点配置であるため、C/I<1の場合と
C/I>1の場合との区別がつかない。その結果、干渉信
号が大きくなると、干渉信号を希望信号と誤って判定さ
れる。
【0048】図3(c)はシンボルタイミングシフトさ
せる本発明の方式において、C/I>1のときのコンスタレ
ーションである。ハッチングを施した丸印は、干渉信号
がないときの希望信号の信号点25である。黒丸印は、
希望信号に干渉信号が重畳した信号の信号点26であ
る。希望信号と干渉信号とが重畳されている場合に、実
際に観測されるのは信号点26のみである。各象限にお
いて、信号点25を原点とした信号点26までのベクト
ルが干渉信号を表している。希望信号にシンボルタイミ
ングが合っているが、干渉信号にはシンボルタイミング
が合っていないため、C/I>1の状態であっても、信号点
26は16点にならない。
【0049】図3(d)はシンボルタイミングシフトさ
せる本発明の方式において、C/I<1のときのコンスタレ
ーションである。本来は、図3(c)の場合から、希望
信号と干渉信号の大きさのみを変えて、他は同一条件に
て図示すべきであるが、作図が困難であるので概念的に
図示している。ハッチングを施した丸印は、干渉信号が
ないときの希望信号の信号点27である。白丸印は、希
望信号に干渉信号が重畳した信号の信号点28である。
希望信号と干渉信号とが重畳している場合に、実際に観
測されるのは信号点28のみである。C/I<1になると、
干渉信号Iが大きいため信号点28は散らばり、コンス
タレーションが雑音状となる。たとえ希望信号と干渉信
号がともに同じ変調方式で変調されており、なおかつC/
I<1の場合であったとしても、干渉信号を希望信号と間
違うことはない。隣接セルからの干渉信号が雑音化され
るので、通常の雑音信号電力の推定方法を用いるだけ
で、干渉信号電力(I)、希望信号電力(C)を測定するこ
とができる。
【0050】雑音信号電力および希望信号電力の推定方
法としては、例えば、従来技術の項で説明した第2の従
来技術(迫田和之 他 「ホッピング毎の重みづけによる
SFH-TDMAセルラシステムの等価的干渉電力低減法」電子
情報通信学会技術報告 DSP98-146(1999-01)1〜7ペー
ジ)に記載された、遅延検波を行う場合の雑音電力の測
定方法を採用すればよい。ただし、シンボルが正しく判
定されるわけではないので干渉信号自体が軽減されるの
ではない。しかし、誤り訂正復号において用いる「重み
付け係数」を計算するための、干渉信号電力(I)と希
望信号電力(C)、あるいは、これらの比(C/I)の推定が
正確にできることにより、結果として、誤り訂正復号後
のBER(BitError Ratio)を低減させることが可能とな
る。
【0051】図4は、本発明の、FH方式を用いた実施の
一形態における送信装置および受信装置のブロック構成
図である。図4(a)は送信装置、図4(b)は受信装
置のブロック構成図である。図中、図9と同様なブロッ
クについては同じ符号を付して説明を省略する。送信装
置側においては、バッファ37、読み出しタイミング発
生部38、シンボルタイミングシフトROM39が新たに
加えられている。フィルタ部36から出力されるベース
バンド信号は、バッファ37に一時記憶される。バッフ
ァ37からの読み出しは、読み出しタイミング発生部3
8から出力されるタイミングで行われ、D/A変換器40
に出力される。読み出しタイミングは、シンボルタイミ
ングシフトROM39から出力される各基地局に固有のシ
フトパターンで基準のタイミングからスロット単位でシ
フトする。図1(a)に示したシンボルタイミング2を
基準のタイミングとすると、ある基地局送信装置では、
図1(b)に示したシンボルタイミング41,42,43
のようにシフトする。近接するセルの基地局では、固有
のシフトパターンが異なる。なお、図1(a)の基準の
タイミングを用いるものを固有のシフトパターンとする
基地局があってもよい。
【0052】図4(b)に示す受信装置においては、シ
ンボルタイミング発生器62,シンボルタイミングシフ
トROM63を新たに加えている。A/D変換器59、フィル
タ60、差動復号部61は、シンボルタイミング発生器
62から出力されるシンボルタイミングによって信号処
理される。このシンボルタイミングは、シンボルタイミ
ングシフトROM39から出力される基地局に固有のシフ
トパターンと同一のシフトパターンで制御される。同一
のこのシフトパターンは、シンボルタイミングシフトRO
M63から出力される。
【0053】シンボルタイミングをシフト制御する具体
的な方法として、2例を示す。第1のシフト制御方法と
しては、差動復号部61において、ベースバンド波形を
サンプリングするのに必要な、1シンボルにつき1つの
シンボルタイミングを、上述したシンボルタイミング発
生器62から発生させる。このシンボルタイミングは、
送信装置側のシンボルタイミングシフトROM39によっ
て制御されるシフトパターンと同じシフトパターンを発
生するシンボルタイミングシフトROM63によってシフ
ト量が制御される。なお、A/D変換器59、フィルタ6
0に対しても、同じシンボルタイミングあるいはこれよ
り高速のサンプリングクロックで信号処理を行わせる。
A/D変換器59に対して同じシンボルタイミングを用い
る場合には、低速のA/D変換器59の利用が可能であ
る。
【0054】第2のシフト制御方法を用いる場合には、
図4(b)の差動復号部61とデ・インターリーブ部6
4との間に、図示しないバッファを設ける。シンボルタ
イミングよりも数倍高速のサンプリングクロックを発生
させて、準同期検波部58からのベースバンド信号をオ
ーバーサンプリングし、1シンボル周期につき複数のサ
ンプル値を上述したバッファに順次記憶する。記憶した
複数のサンプル値から、シンボルタイミングのシフトパ
ターンに整合したタイミング位置のサンプル値を抜き出
すように、シンボルタイミング発生部62から出力され
るシンボル読み出しクロックを制御する。シンボルタイ
ミング発生器62から出力されるタイミング信号は、シ
ンボルタイミングシフトROM63から出力される固有の
シフトパターンで制御される。オーバーサンプリングの
倍数は、(シンボル間隔)/(タイミングシフト量の最
小ステップ幅)にすることで、最適なシンボルタイミン
グ位置におけるサンプル値を含む複数のサンプル値を得
ることができる。
【0055】上述したように、シンボルタイミングの位
相が変化するため、このシンボルタイミングの位相変化
を考慮に入れた上で、シンボルタイミングの同期をとる
必要がある。1周波数スロット中のシンボル数はさほど
多くないので、1フレーム中のシンボル全体を用い、か
つ、1フレーム中の各周波数スロットにおけるシンボル
タイミングの位相変化を考慮に入れてシンボル同期をと
る必要がある。また、シンボルタイミングの位相変化に
よって基準よりも前後に大きくシフトしてガードスペー
スが狭くなる場合がある。このような場合を考慮して、
周波数チャネルを切り替えるタイミングについて、前後
の周波数スロットにおけるシンボルタイミングの位相変
化を考慮に入れて基準からシフトさせるようにしてもよ
い。
【0056】なお、受信状況検出部65として、一例と
して、従来技術の項で説明した第2の従来技術に示され
ているような方法で、「希望信号電力C」、「干渉信号
電力I」を推定し、C/Iを「受信状況を示す値」として出
力し、デ・インターリーブ部66を経て、誤り訂正復号
部67に出力する。一方、差動復号部61で硬判定さ
れ、デ・インターリーブ部64でデ・インターリーブさ
れた信号は、誤り訂正復号部67に出力される。誤り訂
正復号部67においては、重み付けが反映された誤り訂
正復号を行い、受信データを出力する。
【0057】どのような誤り訂正符号化方式を用いる
か、また、誤り訂正復号部67においてどのような方法
で誤り訂正を行うかは任意である。これと関連して、受
信状況検出部65においてどのような値を「受信状況を
示す値」として重み付け係数とするかは任意である。た
だし、何らかの形で「希望信号電力C」から分離されて
区別される「干渉信号電力I」の推定値が含まれる。従
来技術で参照した第1の従来技術では、「疑巡回ブロッ
ク符号」を用いて、復号には「ユークリッド距離最小復
号」を実行している。重み付け係数としては、「希望信
号電力C」の推定値と「干渉信号電力I」の推定値を独立
させた形で使用している。これに対し、従来技術で参照
した第2の従来技術では、「畳み込み符号」を用いて、
復号には「軟判定ビタビ復号」を実行している。重み付
け係数としては、希望信号対比希望電力比(SINR)、本
明細書でいう(希望信号電力C)/(干渉信号電力I)を
使用している。
【0058】次に、本発明の実施の一形態について、レ
イリーフェージング下でのシミュレーション結果を示
す。1周波数スロット当たりのシンボル数は33シンボ
ル、1フレームの周波数スロット数は6、フレーム長8
0ms、TDMA多重数は4(4フレーム)、ロールオフ率は
0.3、変調方式は差動符号化QPSK、受信装置での検波
は差動復号(遅延検波)、1ユーザのビットレート3.
2kbps、誤り訂正符号は符号化率1/2で拘束長3の畳
み込み符号、復号は軟判定ビタビ復号である。シンボル
タイミングのシフト量のパターンは、1フレームを繰り
返し周期とし、そのシフト量が1/6シンボルを単位と
してランダムにシフトするパターンとした。
【0059】図5は、本発明の実施の一形態について、
そのシミュレーション結果を示す第1の線図である。図
5(a)は比較例としてシンボルタイミングシフトがな
い場合の、C/Nの真の値に対するC/Nの推定値を示す線図
である。このC/Nは、1周波数スロット毎の値である。
図5(b)はシンボルタイミングシフトがある場合の、
C/Nの真の値に対するC/Nの推定値を示す線図である。同
様に、1周波数スロット毎の値である。図5(a)で
は、真のC/Iが1、すなわち0dBを境に真のC/Iが小さく
なっても、C/Iの推定値は大きくなる。これは、干渉信
号を希望信号と見誤った結果である。これに対し、シン
ボルタイミングシフトがある図5(b)では、真のC/I
が1、すなわち0dBを境にC/Iが小さくなると、真のC/I
の推定はできなくなるものの、干渉波信号を希望波信号
と見誤ることはない。
【0060】図6は、本発明の実施の一形態についてそ
のシミュレーション結果を示す第2の線図である。図
中、横軸は平均C/I(1フレーム6スロットにわたるC/I
真値の平均値)、縦軸はBER(Bit Error Ratio)であ
る。上から順に、(1)包絡線電力に比例した重み付け(C+
I)、(2)検波出力の分散によりIの量を推定してC/Iで重
み付け(C/I)、(3)シンボルタイミング#を周波数スロッ
ト毎にシフトさせ、検波出力の分散によりIの量を推定
し、C/Iで重み付ける本発明による方式(C/I+s.t.s)の誤
り率特性を示す。「検波出力の分散」とは、具体的に
は、従来技術の文献2で採用している干渉信号の推定方
法であり、既に説明した Σ絶対値{(σnk)−(σnk-1)×x^k)}2/2 である。
【0061】受信状況は、周波数選択性フェージングに
よって、各周波数スロットの周波数チャネルによって大
きく変動する。したがって、受信状況によっては、この
線図に示されている平均C/Iが0dB以上の範囲であって
も、個々の周波数スロットの中には、C/Iが0dB未満にな
るものがある。このような場合に、図5に示したよう
に、従来技術では干渉信号を希望信号と間違えて誤った
重み付け係数を計算してしまう。そのため、平均C/Iが0
dB以上の範囲においても、誤り訂正復号部の訂正能力が
劣化し、上述した(1),(2)の場合は、本発明の(3)より
もBERが悪くなっている。したがって、本発明による方
式の効果が確認できる。
【0062】上述した説明では、図7に示したような、
セルラ移動通信ネットワークシステムにおいて、送信シ
ンボルをFH方式で拡散させ、かつその周波数スロット毎
に、前記送信シンボルタイミングを、その位相を所定の
シンボルタイミングシフト量パターンで変化させるとと
もに、前記所定のシンボルタイミングシフト量パターン
を通信間で相互に異ならせたものを具体例として説明し
た。図示の例では、セル数が2であるが、セルラ方式移
動通信システムでは、より多数のセルで構成されてい
る。そのため、基地局毎に異なるシンボルタイミングシ
フト量のパターンを割り当てると、パターン総数が足り
なくなる。そこで、基地局毎に各周波数スロット毎に用
いるシンボルタイミングのタイミングシフト量のパター
ンについてグループを構成し、同一シンボルタイミング
シフト量パターンのグループに属する基地局が近接して
配置されないようにすればよい。
【0063】これは、従来のセルに対する固定周波数割
り当てで、周波数をグループに分けてセル繰り返しパタ
ーンを構成し、このセル繰り返しパターン単位で基地局
に対する周波数の割り当てを行っていることに相当する
(笹岡秀一編著「移動通信」オーム社 第7章第3節、平
成10年、129ページ参照)すなわち、従来の周波数割
り当て方式と同様に、グループ単位でタイミングシフト
量パターンを割り当てることで、同一シンボルタイミン
グシフト量パターンを用いる希望局の基地局が近傍に配
置されないようにすることが可能である。
【0064】なお、実際には、FHパターンによる1つの
周波数チャネルとシンボルタイミングシフト量パターン
のシフト量の両者がある周波数スロットにおいて一致し
たときにのみ、問題となる。したがって、FHパターンと
シンボルタイミングシフト量パターンの両者を組み合わ
せてグループを構成してもよい。また、FHパターンの繰
り返し周期とシンボルタイミングシフト量パターンの繰
り返し周期とは、必ずしも一致させる必要はないが、一
致していれば、同期などが容易になる。
【0065】上述したセルラ方式移動通信システムにお
いて、基地局同士は、シンボルタイミングの基準位相を
合わせることが可能であるので、基地局毎に互いに異な
るシンボルタイミングシフト量パターンを設定すること
ができる。基地局は下りチャネルでの送信時にこのシン
ボルタイミングシフト量パターンに応じて送信シンボル
タイミングを設定する。移動局は、この送信シンボルを
受信して、シンボルタイミングシフト量パターンを同期
させて受信シンボルタイミングを設定する。移動局は、
予め複数のシンボルタイミングシフト量パターンを保持
しており、在圏する基地局との接続開始時に、予め制御
チャネルを用いてどのシンボルタイミングシフト量パタ
ーンであるかの通知を受ければよい。あるいは、十分な
同期捕捉期間を設けることができる場合は、次々に、シ
ンボルタイミングシフト量パターンを切り替えて、有意
受信データが得られるかどうかを試すことによって、在
圏する基地局のシンボルタイミングシフト量パターンを
検出するようにしてもよい。
【0066】移動局から基地局に対して送信する上りチ
ャネルの場合には、下り信号の受信時に設定されたシン
ボルタイミングシフト量パターンそのものか、これに対
応して送信用に設けたシンボルタイミングシフト量パタ
ーンを用いて送信シンボルをシフトして送信すればよ
い。シンボルタイミングの基準(シフト量0)は、基地
局から送信された下り信号から得るか、別途、基地局か
らシンボルタイミングの基準(シフト量0)タイミング
を送信して、移動局はこれを受信して基準とすればよ
い。あるいは、GPS(Global Positioning Systems)な
どからの時刻情報に基づいてシンボルタイミングの基準
(シフト量0)を設定してもよい。
【0067】また、各セルの基地局相互には、ホッピン
グパターンとシンボルタイミングシフトパターンは異な
るが、基地局から送信する場合と移動局から送信する場
合とで同一のホッピングパターンとシンボルタイミング
シフトパターンを用いることにしてもよい。すなわち、
あるホッピングパターンとシンボルタイミングシフトパ
ターンを用いて移動局に対して信号を送信する基地局
と、この基地局に対して信号を送信する移動局が用いる
ホッピングパターンとシンボルタイミングシフトパター
ンを等しくする。これにより基地局および移動局では送
信と受信に用いるホッピングシンセサイザとシンボルタ
イミングシフトパターン発生器を共通化できる。
【0068】なお、上述したように、シンボルタイミン
グが、所定のシンボルタイミングシフト量のパターンに
従って、周波数数スロット毎に変化するようにすれば好
ましい。しかし、第1,第2の通信間で、送信シンボル
タイミングの位相が相互に異なる周波数スロットを少な
くとも1フレーム内に少なくとも1スロット含めばよ
い。この場合、第1,第2の通信間で、相異なるシンボ
ルタイミングの位相オフセットを設けるだけで、シンボ
ルタイミングの位相を時間的に変化させなくても構わな
い。もっとも、この場合は、より多数の通信が同時に行
われている場合において、オフセット差によって干渉信
号の影響が異なるし、多数の周波数スロットにおいて大
きな干渉が生じるおそれもあるので、一般的には、所定
のパターンで時間的にシンボルタイミングの位相を変化
させることが望ましい。
【0069】また、上述した説明では、セルラ方式移動
通信システムについて説明したが、必ずしもセルラ移動
通信システムに限定されるものではない。1つの基地局
と複数の移動局とがFH方式で通信を行うような場合に
も、本発明を適用できる。その際、複数の通信間でホッ
ピングパターンが同期するように、複数の通信間でフレ
ームの同期をとる。同様に、複数の移動局同士がFH方式
で通信を行う場合にも、本発明を適用できる。この場
合、フレーム同期およびシンボルタイミングの基準は、
専用の制御局から送信したり、各移動局でGPSなどを用
いて時刻に合わせたりして作成したりすればよい。ある
いは、グループ内の移動局のうち一局が主局となって、
その送信データ信号によって他の移動局にフレーム同期
およびシンボルタイミングの基準を与えてもよい。2つ
の移動局のうち一局が主局となり、その送信データ信号
によって他方の従局に対してレーム同期およびシンボル
タイミングの基準を与え、この従局が、さらに他の移動
局に対して主局となって、順次、グループ内の移動局間
でフレーム同期およびシンボルタイミングの基準を合わ
せるようにしてもよい。
【0070】上述した説明では、FH方式で拡散すること
を前提として説明したが、本発明は、FH方式で拡散させ
ることも必ずしも必須とするものではない。すなわち、
第1の送信機と第1の受信機との間の第1の通信と、第
2の送信機と第2の受信機との間の第2の通信とで、第
1,第2の通信間でフレームの同期をとり、かつ、少な
くとも1つの共通の周波数チャネルを用いて、データを
送受信する無線通信システムに適用することもできる。
【0071】例えば、第1の通信が、第1のセルの基地
局と該第1のセルに在圏する移動局との間の通信であ
り、第2の通信が、第2のセルの基地局と該第2のセル
に在圏する移動局との間の第2の通信であれば、セル毎
に周波数チャネルを割り当てる従来型のセルラ移動通信
システムにおける、周波数チャネルの再利用が図られた
2つのセルにおける通信に相当する。あるいは、第1の
通信が、基地局とこの基地局のセルに在圏する第1の移
動局との間の通信であり、第2の通信が、同じ基地局と
この基地局の同じセルに在圏する第2の移動局との間の
通信である場合もある。あるいは、第1の通信が、第1
の移動局と第2の移動局との間の通信であり、第2の通
信が、第3の移動局と第4の移動局との間の通信である
場合もある。
【0072】上述した第1の通信の第1の送信装置と、
第2の通信の第2の送信装置が、シンボルタイミングの
位相を、フレーム内の少なくとも一部において、第1,
第2の送信装置間で異ならせて、送信シンボルを送信す
る。例えば、フレーム内の少なくとも一部において異な
る位相オフセットを与えたり、シンボルタイミングの位
相を、第1,第2の送信装置間で互いに異なるパターン
で変化させたりする。より具体的には、フレームを複数
のサブフレーム(FH方式における周波数スロットに対
応)に分割して、少なくとも1部のサブフレームにおい
て、シンボルタイミングの位相オフセットを、第1,第
2の送信装置間で異ならせる。あるいは、サブフレーム
を単位としてシンボルタイミングの位相を、第1,第2
の送信装置間で互いに異なるパターンで変化させたりす
る。
【0073】受信装置側においては、対応する送信装置
側の送信シンボルタイミングに位相同期して受信信号を
サンプリングし、受信状況を示す値として、C,Iまた
は、C/Iを計算して、誤り検出訂正復号化に用いる重み
付け係数を計算する。これにより希望信号に対して同一
チャネル干渉として寄与する影響が大きいセルからの干
渉波が雑音化され、受信装置ではC/Iを正確に推定する
ことが可能となる。フェージング変動によって、受信状
況が刻々と変化して、C/Iの値が変化する。このC/Iを重
み付け係数とすることにより、受信状況の良好なときの
受信シンボルを有効に用い、受信状況が悪いときの受信
シンボルの影響を少なくして、誤り訂正復号の復号誤り
の劣化を防止する。この作用を、本発明の適用により強
化することができる。
【0074】なお、一般的に、第1の通信と、第2の通
信とは、第1,第2の通信間で、互いのフレームの同期
をとって、互いのフレームを合わせる場合が多いと考え
られる。例えば、周波数ホッピングパターンの同期をと
ったり、時分割多元接続(TDMA)をしたり、第1の通信
と第2の通信とを含むネットワーク全体にわたる制御を
するために同期をとる。そのような場合でも、本発明を
適用する場合には、あえて、シンボルタイミングの位相
に関しては、フレーム内の少なくとも一部において、第
1,第2の送信装置間で異ならせて、送信シンボルを送
信させるところに特徴がある。特殊な例として、第1の
通信と、第2の通信とは、第1,第2の通信間で、全く
同期をとらないようにしてもよい。このような場合は、
そのままでも、シンボルタイミングの位相が、フレーム
内の少なくとも一部において、第1,第2の送信装置間
で異なるようになる確率が高い。しかし、場合によって
は、シンボルタイミングの位相が同一になることもあ
る。そこで、本発明では、さらに、シンボルタイミング
の位相を、フレーム内の少なくとも一部において、第
1,第2の送信装置間で異ならせるので、シンボルタイ
ミングの位相差を確実に異ならせることができる。特
に、第1,第2の送信装置が、シンボルタイミングの位
相を、互いに異なるパターンで変化させれば、一層、シ
ンボルタイミングの位相を確実に異ならせることができ
る。
【0075】上述した説明では、受信状況を示す値を、
誤り検出訂正復号化に用いる重み付け係数に用いたが、
目的によっては、誤り訂正復号化を行わなくてもよい。
さらに、誤り訂正符号化を行わなくてもよい。希望信号
電力と干渉信号電力、あるいは、希望信号電力/干渉信
号電力等を正確に推定して、通信サービス品質を監視す
ることができる。
【0076】
【発明の効果】上述した説明から明らかように、本発明
によれば、例えば、複数の周波数チャネルを共通して用
いる周波数ホッピング方式を用いたセルラ移動通信シス
テムにおける、同一チャネル干渉に起因する伝送信号品
質の劣化防止において、スペースシンボルを用いる場合
のようにフレーム効率の低下が問題とならない。また、
送信信号の信号点配置を変える場合のように、信号点の
変更に伴う信号の包絡線変動が増加することによる送信
装置の終段電力増幅器に対する高い直線性が要求されな
い。
【0077】本発明では従来技術のような不都合を生じ
ることなく、受信状況を示す値として、希望信号電力と
干渉信号電力、あるいは、希望信号電力/干渉信号電力
を正確に推定できる。さらに、希望信号電力と干渉信号
電力、あるいは、希望信号電力/干渉信号電力を推定し
た結果を、誤り検出復号のための重み付け係数に用いる
ことにより、信号伝送の誤り率を低減できるという効果
がある。その結果、周波数の有効利用、無線通信回線の
高信頼化と伝送信号品質の向上が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の動作原理を説明するためのシンボルタ
イミングの説明図である。
【図2】ベースバンド信号のアイパターンと、シンボル
タイミングでサンプルされたシンボルのコンスタレーシ
ョンを示す説明図である。
【図3】希望信号と干渉信号とが重畳して受信されると
きのコンスタレーションの概念的説明図である。
【図4】本発明の、FH方式を用いた実施の一形態におけ
る送信装置および受信装置のブロック構成図である。
【図5】本発明の実施の一形態について、そのシミュレ
ーション結果を示す第1の線図である。
【図6】本発明の実施の一形態についてそのシミュレー
ション結果を示す第2の線図である。
【図7】移動通信ネットワークシステムの構成例を簡略
化して示すシステム構成図である。
【図8】FH方式をセルラ移動通信ネットワークシステム
に用いた例を示す概念図である。
【図9】FH方式を用いた従来の送信装置および受信装置
のブロック構成図である。
【符号の説明】
1…ベースバンド信号、2…シンボルタイミング、31
〜33…第1〜第3スロットにおけるベースバンド信
号、41〜43…第1〜第3スロットにおけるシンボルタ
イミング、11…ベースバンド信号のアイパターン、1
2…シンボルタイミング、13…信号点、71,73…
サービスエリア(セル)、74,75…基地局、76,
77…移動局
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5K004 AA05 FA05 FE10 FG02 5K014 AA01 BA10 EA07 FA16 HA06 5K022 EE04 EE21 EE31 5K067 AA03 AA23 BB04 CC10 DD25 DD48 EE02 EE10 EE23 EE72 HH26

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1の送信装置と第1の受信装置との間
    の第1の通信と、第2の送信装置と第2の受信装置との
    間の第2の通信とが、少なくとも1つの共通の周波数チ
    ャネルを用いて、誤り訂正符号化されたデータを送受信
    する無線通信方法であって、 前記第1,第2の送信装置は、シンボルタイミングの位
    相を、少なくとも一部において、該第1,第2の送信装
    置間で異ならせて、送信シンボルを送信し、 前記第1,第2の受信装置は、それぞれ、対応する前記
    第1,第2の送信装置の前記シンボルタイミングに位相
    同期して受信シンボルをサンプリングし、受信状況を示
    す値として、希望信号電力と雑音信号電力、または、希
    望信号電力対雑音信号電力比を推定し、推定された前記
    受信状況を示す値を、前記誤り訂正符号化されたデータ
    を誤り訂正復号するための重み付け係数とする、 ことを特徴とする無線通信方法。
  2. 【請求項2】 第1の送信装置と第1の受信装置との間
    の第1の通信と、第2の送信装置と第2の受信装置との
    間の第2の通信とが、少なくとも1つの共通の周波数チ
    ャネルを用いて、誤り訂正符号化されたデータを送受信
    する無線通信方法における前記第1の送信装置または前
    記第2の送信装置である送信装置であって、 前記送信装置は、シンボルタイミングの位相を、少なく
    とも一部において、前記第1,第2の送信装置間で異な
    らせて、送信シンボルを送信する、 ことを特徴とする送信装置。
  3. 【請求項3】 第1の送信装置と第1の受信装置との間
    の第1の通信と、第2の送信装置と第2の受信装置との
    間の第2の通信とが、少なくとも1つの共通の周波数チ
    ャネルを用いて、誤り訂正符号化されたデータを送受信
    し、かつ、前記第1,第2の送信装置は、シンボルタイ
    ミングの位相を、少なくとも一部において、該第1,第
    2の送信装置間で異ならせて、送信シンボルを送信する
    無線通信方法における、前記第1の受信装置または前記
    第2の受信装置である受信装置であって、 前記受信装置は、対応する前記第1の送信装置または前
    記第2の送信装置の前記シンボルタイミングに位相同期
    して受信シンボルをサンプリングし、受信状況を示す値
    として、希望信号電力と雑音信号電力、または、希望信
    号電力対雑音信号電力比を推定し、推定された前記受信
    状況を示す値を、前記誤り訂正符号化されたデータを誤
    り訂正復号するための重み付け係数とする、 ことを特徴とする受信装置。
  4. 【請求項4】 前記第1,第2の送信装置は、前記シン
    ボルタイミングの位相を、互いに異なるパターンで変化
    させて、前記送信シンボルを送信する、 ことを特徴とする請求項1に記載の無線通信方法。
  5. 【請求項5】 前記第1の通信は、第1のセルの基地局
    と該第1のセルに在圏する移動局との間の通信であり、 前記第2の通信は、第2のセルの基地局と該第2のセル
    に在圏する移動局との間の第2の通信である、 ことを特徴とする請求項1または4に記載の無線通信方
    法。
  6. 【請求項6】 前記第1,第2の通信は、周波数ホッピ
    ング方式で前記送信シンボルを拡散して送信する、 ことを特徴とする請求項1または4または5に記載の無
    線通信方法。
  7. 【請求項7】 第1の送信装置と第1の受信装置との間
    の第1の通信と、第2の送信装置と第2の受信装置との
    間の第2の通信とが、少なくとも1つの共通の周波数チ
    ャネルを用いて、データを送受信する無線通信方法にお
    ける受信状況推定方法であって、 前記第1,第2の送信装置は、シンボルタイミングの位
    相を、少なくとも一部において、該第1,第2の送信装
    置間で異ならせて、送信シンボルを送信し、 前記第1,第2の受信装置は、それぞれ、対応する前記
    第1,第2の送信装置の前記シンボルタイミングに位相
    同期して受信シンボルをサンプリングし、受信状況を示
    す値として、希望信号電力と雑音信号電力、または、希
    望信号電力対雑音信号電力比を推定する、 ことを特徴とする受信状況推定方法。
  8. 【請求項8】 第1の送信装置と第1の受信装置との間
    の第1の通信と、第2の送信装置と第2の受信装置との
    間の第2の通信とが、少なくとも1つの共通の周波数チ
    ャネルを用いて、データを送受信する無線通信方法にお
    ける前記第1の送信装置または前記第2の送信装置であ
    る送信装置であって、 前記送信装置は、シンボルタイミングの位相を、少なく
    とも一部において、該第1,第2の送信装置間で異なら
    せて、送信シンボルを送信する、 ことを特徴とする送信装置。
  9. 【請求項9】 第1の送信装置と第1の受信装置との間
    の第1の通信と、第2の送信装置と第2の受信装置との
    間の第2の通信とが、少なくとも1つの共通の周波数チ
    ャネルを用いて、データを送受信し、かつ、前記第1,
    第2の送信装置は、シンボルタイミングの位相を、少な
    くとも一部において、該第1,第2の送信装置間で異な
    らせて、送信シンボルを送信する無線通信方法におけ
    る、前記第1の受信装置または前記第2の受信装置であ
    る受信装置であって、 前記受信装置は、対応する前記第1の送信装置または前
    記第2の送信装置のシンボルタイミングに位相同期して
    受信シンボルをサンプリングし、受信状況を示す値とし
    て、希望信号電力と雑音信号電力、または、希望信号電
    力対雑音信号電力比を推定する、ことを特徴とする受信
    装置。
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