JP2003085565A - 濃淡パターンマッチング装置および方法 - Google Patents

濃淡パターンマッチング装置および方法

Info

Publication number
JP2003085565A
JP2003085565A JP2001272616A JP2001272616A JP2003085565A JP 2003085565 A JP2003085565 A JP 2003085565A JP 2001272616 A JP2001272616 A JP 2001272616A JP 2001272616 A JP2001272616 A JP 2001272616A JP 2003085565 A JP2003085565 A JP 2003085565A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
data
template
image
projection
axis projection
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001272616A
Other languages
English (en)
Inventor
Yasushi Sasa
泰志 佐々
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Dainippon Screen Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Dainippon Screen Manufacturing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Dainippon Screen Manufacturing Co Ltd filed Critical Dainippon Screen Manufacturing Co Ltd
Priority to JP2001272616A priority Critical patent/JP2003085565A/ja
Publication of JP2003085565A publication Critical patent/JP2003085565A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】 光学的変動やパターン形状に影響されること
なく、濃淡画像について精度よくパターンマッチングを
行う。 【解決手段】 投影データ取得部110と微分データ取
得部120により、テンプレート画像の画素値をY方向
の列毎に加算した後にX方向につき空間微分してX軸投
影微分テンプレートデータを算出し、テンプレート用メ
モリ130に保存する。同様にしてY軸投影微分テンプ
レートデータを算出して同様に保存する。次にターゲッ
ト画像データから、サイズがテンプレートと同一で位置
が互いに異なる画像を順次切り出し、その切り出し画像
からXおよびY軸投影微分データを算出する。相関デー
タ取得部140は、これらのデータとテンプレート用メ
モリ130内の投影微分テンプレートデータとからXお
よびY軸投影正規化相関値を算出し、位置決定部150
は、それらの相関値が最大となる切り出し画像の位置を
最適位置(Xm,Ym)として出力する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、濃淡画像において
所定のテンプレートと最も類似するパターンの存在する
位置を検出する濃淡パターンマッチング装置および方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、検出すべき濃淡パターンをテ
ンプレートとして与え、そのテンプレートよりもサイズ
の大きい濃淡画像においてそのテンプレートに最も類似
するパターンの存在する位置を検出するための濃淡パタ
ーンマッチング装置および方法が種々提案されている。
例えば特開平5−114028号公報には、与えられた
濃淡画像からテンプレートと同じ大きさの部分画像を順
次切り出し、その部分画像およびテンプレート画像の各
々の縦方向及び横方向一次元投影データを算出し、さら
に、当該算出した部分画像とテンプレートとの縦方向一
次元投影データ間の相関を示す縦方向正規化相関値と横
方向一次元投影データ間の相関を示す横方向正規化相関
値とを算出し、こうして算出した縦方向および横方向正
規化相関値が共に最大となる位置の部分画像がテンプレ
ートに一致すると判定する濃淡パターンのマッチング方
法が開示されている。そして同公報には、この濃淡パタ
ーンのマッチング方法の効果として、所要の画像とテン
プレートによるテンプレートマッチング処理を、二次元
データを一次元データに簡略化して正規化相関値を求め
ることにより行うから、演算回数を大幅に減らすことが
でき、かつ明るさの変動やピントぼけに強い濃淡パター
ンマッチングができる、と記載されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来の濃
淡パターンマッチング方法(以下「従来法」という)で
は、与えられた画像における所望の位置が、テンプレー
トに最も類似する位置(以下「最適位置」という)とし
て検出されない場合がある。
【0004】例えば、図13(a)に示す画像と図13
(b)に示す画像とのパターンマッチングに従来法を適
用した場合には、最適位置として所望の位置を検出する
ことができない。すなわち、この場合、両画像の縦方向
の列毎に画素値を足し合わせることにより一次元の投影
データを作成すると、図13(a)の画像については図
13(c)に示すような投影データが得られ、図13
(b)の画像については図13(d)に示すような投影
データが得られる。図13(b)の画像については、そ
の生成の際の照明むらやシェーディングが図13(a)
の画像に比べて大きいため、それらの投影データの間の
相関を示す正規化相関値が最大となる位置は、両画像中
央部における円形部分(輝度の高い部分)が互いに一致
するような位置とはならない。なお、図13(a)
(b)において、輝度が高い部分は黒く描かれ、輝度が
低い部分は白く描かれている。
【0005】また、図14は、従来法を適用した場合に
最適位置として所望の位置が検出されない他の例を示し
ており、曲線C1は、テンプレートを表す画像(以下
「テンプレート画像」という)の投影データを示し、曲
線C2は、テンプレートに一致または類似するパターン
の形成された対象物を表す画像(以下「ターゲット画
像」という)の投影データを示している。この例では、
ターゲット画像の表す対象物における特徴的なパターン
は、図14に示す曲線C2における小さい変化部分すな
わち空間周波数の高い成分に対応しているが、従来法で
は、曲線C1とC2における大きい変化部分すなわち空
間周波数の低い部分が合致するように、両投影データ間
の正規化相関値に基づき最適位置が決定される。したが
って、本来、図14(a)に示すような位置関係が最適
位置として検出されるべきであるが、ターゲット画像生
成の際の照明むらやシェーディングのために、図14
(b)に示すような位置関係(所望位置より数十画素程
度ずれた位置)が最適位置として検出される。
【0006】本発明は、上記問題を解決すべくなされた
ものであって、照明むら等の光学的変動やパターン形状
に影響されることなく、精度よくパターンマッチングを
行える濃淡パターンマッチング装置および方法を提供す
ることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段および発明の効果】第1の
発明は、テンプレートを表す濃淡画像であるテンプレー
ト画像と当該テンプレート画像よりもサイズの大きい濃
淡画像であるターゲット画像との間のパターンマッチン
グにより、当該ターゲット画像において当該テンプレー
トに最も類似するパターンの位置を検出する濃淡パター
ンマッチング装置であって、前記ターゲット画像から位
置が互いに異なりサイズが前記テンプレート画像と同一
の部分画像を順次切り出す画像切り出し手段と、前記部
分画像の画素値を縦方向の列毎に足し合わせることによ
り1次元データである横軸投影ターゲットデータを算出
すると共に、前記部分画像の画素値を横方向の行毎に足
し合わせることにより1次元データである縦軸投影ター
ゲットデータを算出する投影ターゲットデータ算出手段
と、前記テンプレート画像の画素値を縦方向の列毎に足
し合わせることにより1次元データである横軸投影テン
プレートデータを算出すると共に、前記テンプレート画
像の画素値を横方向の行毎に足し合わせることにより1
次元データである縦軸投影テンプレートデータを算出す
る投影テンプレートデータ算出手段と、前記横軸投影タ
ーゲットデータを横方向につき空間的に微分することに
より横軸投影微分ターゲットデータを算出すると共に、
前記縦軸投影ターゲットデータを縦方向につき空間的に
微分することにより縦軸投影微分ターゲットデータを算
出するターゲット微分手段と、前記横軸投影テンプレー
トデータを横方向につき空間的に微分することにより横
軸投影微分テンプレートデータを算出すると共に、前記
縦軸投影テンプレートデータを縦方向につき空間的に微
分することにより縦軸投影微分テンプレートデータを算
出するテンプレート微分手段と、前記画像切り出し手段
によって順次切り出される部分画像につき、前記横軸投
影微分ターゲットデータと前記横軸投影微分テンプレー
トデータとの正規化相関値である横軸投影正規化相関
値、および、前記縦軸投影微分ターゲットデータと前記
縦軸投影微分テンプレートデータとの正規化相関値であ
る縦軸投影正規化相関値を算出する相関値算出手段と、
前記画像切り出し手段によって順次切り出される部分画
像のうち前記横軸投影正規化相関値が最大となる部分画
像の横方向の位置、および、前記画像切り出し手段によ
って順次切り出される部分画像のうち前記縦軸投影正規
化相関値が最大となる部分画像の縦方向の位置を求める
位置決定手段とを備えることを特徴とする。
【0008】このような第1の発明によれば、ターゲッ
ト画像においてテンプレート画像に最も類似するパター
ンの位置を検出するために使用される正規化相関値が、
投影データに対して微分処理を施した投影微分データに
基づき算出されるため、必要な計算量の大幅削減等の効
果に加え、照明むら等の光学的変動やパターン形状に影
響されることなく、精度よくパターンマッチングを行う
ことができるという効果が得られる。例えばターゲット
画像やテンプレート画像に微小パターンが含まれている
場合であっても、照明むら等の光学的条件に影響されず
に、その微小パターンに応じた所望の位置を最適位置と
して検出することができる。
【0009】第2の発明は、テンプレートを表す濃淡画
像であるテンプレート画像と当該テンプレート画像より
もサイズの大きい濃淡画像であるターゲット画像との間
のパターンマッチングにより、当該ターゲット画像にお
いて当該テンプレートに最も類似するパターンの位置を
検出する濃淡パターンマッチング装置であって、前記タ
ーゲット画像の画素値を縦方向の列毎に足し合わせるこ
とにより1次元データである横軸投影ターゲットデータ
を算出すると共に、前記ターゲット画像の画素値を横方
向の行毎に足し合わせることにより1次元データである
縦軸投影ターゲットデータを算出する投影ターゲットデ
ータ算出手段と、前記テンプレート画像の画素値を縦方
向の列毎に足し合わせることにより1次元データである
横軸投影テンプレートデータを算出すると共に、前記テ
ンプレート画像の画素値を横方向の行毎に足し合わせる
ことにより1次元データである縦軸投影テンプレートデ
ータを算出する投影テンプレートデータ算出手段と、前
記横軸投影ターゲットデータを横方向につき空間的に微
分することにより横軸投影微分ターゲットデータを算出
すると共に、前記縦軸投影ターゲットデータを縦方向に
つき空間的に微分することにより縦軸投影微分ターゲッ
トデータを算出するターゲット微分手段と、前記横軸投
影テンプレートデータを横方向につき空間的に微分する
ことにより横軸投影微分テンプレートデータを算出する
と共に、前記縦軸投影テンプレートデータを縦方向につ
き空間的に微分することにより縦軸投影微分テンプレー
トデータを算出するテンプレート微分手段と、前記横軸
投影微分ターゲットデータの部分データであって位置が
互いに異なりサイズが前記横方向投影微分テンプレート
データと同一の部分データのうち前記横軸投影微分テン
プレートデータとの正規化相関値が最大となる部分デー
タの横方向の位置を求める横方向位置探索手段と、前記
縦軸投影微分ターゲットデータの部分データであって位
置が互いに異なりサイズが前記縦方向投影微分テンプレ
ートデータと同一の部分データのうち前記縦軸投影微分
テンプレートデータとの正規化相関値が最大となる部分
データの縦方向の位置を求める縦方向位置探索手段とを
備えることを特徴とする。
【0010】このような第2の発明によれば、第1の発
明と同様、投影データに対して微分処理を施すことによ
り得られる投影微分データを用いて正規化相関値が算出
されるので、照明むら等の光学的変動やパターン形状に
影響されることなく、精度よくパターンマッチングを行
うことができる。しかも、投影微分データの算出はテン
プレート画像およびターゲット画像の横方向および縦方
向につき1回ずつ行うのみであるので、最適位置を決定
するのに必要な計算量が更に削減される。
【0011】第3の発明は、第2の発明において、前記
投影テンプレートデータ算出手段は、前記テンプレート
画像を含みサイズが前記ターゲット画像と同一の所定画
像である基準画像の画素値を縦方向の列毎に足し合わせ
ることにより横軸投影基準データを算出すると共に、前
記基準画像の画素値を横方向の行毎に足し合わせること
により縦軸投影基準データを算出し、前記テンプレート
微分手段は、前記横軸投影基準データを横方向につき空
間的に微分することにより横軸投影微分基準データを算
出すると共に、前記縦軸投影基準データを縦方向につき
空間的に微分することにより縦軸投影微分基準データを
算出し、前記横方向位置探索手段は、前記横軸投影微分
基準データのうち前記テンプレート画像に対応する部分
データを取り出し、当該取り出された部分データを前記
横方向投影微分テンプレートデータとして前記横方向の
位置を求め、前記縦方向位置探索手段は、前記縦軸投影
微分基準データのうち前記テンプレート画像に対応する
部分データを取り出し、当該取り出された部分データを
前記縦方向投影微分テンプレートデータとして前記縦方
向の位置を求めることを特徴とする。
【0012】このような第3の発明を例えば参照画像と
被検査画像との比較によるパターン検査における前処理
において実施すれば、参照画像と被検査画像のうち一方
をターゲット画像とし他方を基準画像とすることによ
り、照明むら等の光学的変動やパターン形状に影響され
ない精度のよいパターンマッチング(プリアライメン
ト)を短時間で行うことができる。
【0013】第4の発明は、テンプレートを表す濃淡画
像であるテンプレート画像と当該テンプレート画像より
もサイズの大きい濃淡画像であるターゲット画像との間
のパターンマッチングにより、当該ターゲット画像にお
いて当該テンプレートに最も類似するパターンの位置を
検出する濃淡パターンマッチング方法であって、前記タ
ーゲット画像から位置が互いに異なりサイズが前記テン
プレート画像と同一の部分画像を順次切り出すステップ
と、前記部分画像の画素値を縦方向の列毎に足し合わせ
ることにより1次元データである横軸投影ターゲットデ
ータを算出すると共に、前記部分画像の画素値を横方向
の行毎に足し合わせることにより1次元データである縦
軸投影ターゲットデータを算出するステップと、前記テ
ンプレート画像の画素値を縦方向の列毎に足し合わせる
ことにより1次元データである横軸投影テンプレートデ
ータを算出すると共に、前記テンプレート画像の画素値
を横方向の行毎に足し合わせることにより1次元データ
である縦軸投影テンプレートデータを算出するステップ
と、前記横軸投影ターゲットデータを横方向につき空間
的に微分することにより横軸投影微分ターゲットデータ
を算出すると共に、前記縦軸投影ターゲットデータを縦
方向につき空間的に微分することにより縦軸投影微分タ
ーゲットデータを算出するステップと、前記横軸投影テ
ンプレートデータを横方向につき空間的に微分すること
により横軸投影微分テンプレートデータを算出すると共
に、前記縦軸投影テンプレートデータを縦方向につき空
間的に微分することにより縦軸投影微分テンプレートデ
ータを算出するステップと、前記ターゲット画像から順
次切り出される部分画像につき、前記横軸投影微分ター
ゲットデータと前記横軸投影微分テンプレートデータと
の正規化相関値である横軸投影正規化相関値、および、
前記縦軸投影微分ターゲットデータと前記縦軸投影微分
テンプレートデータとの正規化相関値である縦軸投影正
規化相関値を算出するステップと、前記ターゲット画像
から順次切り出される部分画像のうち前記横軸投影正規
化相関値が最大となる部分画像の横方向の位置、およ
び、前記ターゲット画像から順次切り出される部分画像
のうち前記縦軸投影正規化相関値が最大となる部分画像
の縦方向の位置を求めるステップとを備えることを特徴
とする。
【0014】第5の発明は、テンプレートを表す濃淡画
像であるテンプレート画像と当該テンプレート画像より
もサイズの大きい濃淡画像であるターゲット画像との間
のパターンマッチングにより、当該ターゲット画像にお
いて当該テンプレートに最も類似するパターンの位置を
検出する濃淡パターンマッチング方法であって、前記タ
ーゲット画像の画素値を縦方向の列毎に足し合わせるこ
とにより1次元データである横軸投影ターゲットデータ
を算出すると共に、前記ターゲット画像の画素値を横方
向の行毎に足し合わせることにより1次元データである
縦軸投影ターゲットデータを算出するステップと、前記
テンプレート画像の画素値を縦方向の列毎に足し合わせ
ることにより1次元データである横軸投影テンプレート
データを算出すると共に、前記テンプレート画像の画素
値を横方向の行毎に足し合わせることにより1次元デー
タである縦軸投影テンプレートデータを算出するステッ
プと、前記横軸投影ターゲットデータを横方向につき空
間的に微分することにより横軸投影微分ターゲットデー
タを算出すると共に、前記縦軸投影ターゲットデータを
縦方向につき空間的に微分することにより縦軸投影微分
ターゲットデータを算出するステップと、前記横軸投影
テンプレートデータを横方向につき空間的に微分するこ
とにより横軸投影微分テンプレートデータを算出すると
共に、前記縦軸投影テンプレートデータを縦方向につき
空間的に微分することにより縦軸投影微分テンプレート
データを算出するステップと、前記横軸投影微分ターゲ
ットデータの部分データであって位置が互いに異なりサ
イズが前記横方向投影微分テンプレートデータと同一の
部分データのうち前記横軸投影微分テンプレートデータ
との正規化相関値が最大となる部分データの横方向の位
置を求めるステップと、前記縦軸投影微分ターゲットデ
ータの部分データであって位置が互いに異なりサイズが
前記縦方向投影微分テンプレートデータと同一の部分デ
ータのうち前記縦軸投影微分テンプレートデータとの正
規化相関値が最大となる部分データの縦方向の位置を求
めるステップとを備えることを特徴とする。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態につき添
付図面を参照して説明する。 <1.第1の実施形態> <1.1 構成>図1は、本発明の第1の実施形態に係
る濃淡パターンマッチング装置のハードウェア構成を示
すブロック図であり、図2は、この濃淡パターンマッチ
ング装置の機能的構成を示すブロック図である。この濃
淡パターンマッチング装置は、例えば、参照画像と被検
査画像とを比較して欠陥を検出するパターン検査におけ
る前処理としての位置合わせに使用される。
【0016】本実施形態に係る濃淡パターンマッチング
装置は、ハードウェア的には図1に示すように、中央処
理装置としてのCPU10と、RAMおよびROMから
なる主記憶12と、A/D変換器14と、RAMからな
る画像メモリ16と、表示制御部18とがバスで接続さ
れた構成となっており、A/D変換器14には撮像装置
20が接続され、表示制御部18には表示装置22が接
続されている。本実施形態では、図3のフローチャート
に示す処理に対応するプログラムを主記憶12に格納し
て、CPU10がこのプログラムを実行することによ
り、図2に示すような機能的構成の濃淡パターンマッチ
ング装置が実現される。すなわち、この濃淡パターンマ
ッチング装置は、機能的には、撮像装置102と、A/
D変換器104と、画像メモリ106と、Y方向加算部
111およびX方向加算部112からなる投影データ取
得部110と、X方向につき一次微分を行うX方向微分
部121およびY方向につき一次微分を行うY方向微分
部122からなる微分データ取得部120と、第1およ
び第2の切り換えスイッチ125,126と、テンプレ
ート用メモリ130と、第1および第2の相関値算出部
141,142からなる相関データ取得部140と、位
置決定部150とを備えている。この機能的構成におい
て、撮像装置102、A/D変換器104、画像メモリ
106は、図1に示す撮像装置20、A/D変換器1
4、画像メモリ16にそれぞれ相当し、投影データ取得
部110、微分データ取得部120、第1および第2の
切り換えスイッチ125,126、相関データ取得部1
40、および位置決定部150は、CPU10が前記プ
ログラムを実行することにより実現され、テンプレート
用メモリ130は、主記憶12によって実現される。な
お、このように本実施形態では、図2に示す機能的構成
の主要部がソフトウェア的に実現されるが、このような
構成の全てを専用ハードウェアにより実現してもよい。
【0017】<1.2 動作>以下、図2の機能ブロッ
ク図および図3のフローチャートを参照して、本実施形
態に係る濃淡パターンマッチング装置の動作を説明す
る。図2に示す構成の濃淡パターンマッチング装置にお
ける各部は、上記プログラムに基づき下記のように動作
する。
【0018】撮像装置102は、被検査物またはそれと
同種の良品を撮像して画像信号を出力する。本実施形態
では、まず、良品画像の信号がA/D変換器104で多
値のデジタル画像信号(濃淡画像を表すデジタル信号)
に変換され、このデジタル画像信号が良品画像データと
して画像メモリ106に格納される(ステップS1
0)。次に、その画像メモリ106から濃淡パターンマ
ッチングのテンプレートと同一サイズであるM×M画素
(M行M列)の画像データがテンプレート画像データと
して取り出される(ステップS12)。すなわち、良品
画像からテンプレート画像が切り出される。投影データ
取得部110は、このテンプレート画像データからX軸
投影テンプレートデータおよびY軸投影テンプレートデ
ータを算出する(ステップS14)。ここで、図5に示
すように、X方向とはテンプレート画像における横方向
(行方向)をいい、Y方向とはテンプレート画像におけ
る縦方向(列方向)をいう(以下で言及する他の画像に
ついても同様)。X軸投影データおよびY軸投影データ
は、具体的には以下のようにして算出される。すなわ
ち、Y方向加算部111が、下記式(1)に示すよう
に、テンプレート画像の画素値Si,j(0≦i,j≦M
−1)をY方向の列毎に足し合わせることにより、M個
の加算値SX(j)(j=0,1,…,M−1)からなる1
次元データ(以下「X軸投影テンプレートデータ」とい
う)SXを算出する。 SX(j)=Σ(i=0,M-1)Si,j …(1) ここで、“Si,j”はテンプレート画像における第i行
第j列の画素値を表すものとし、“Σ”は総和を表す記
号であり、kの関数A(k)のk=k1からk=k2まで
の総和を“Σ(k=k1,k2)A(k)”と表記するものとする
(以下においても同様)。また、X方向加算部112
が、下記式(2)に示すように、テンプレート画像の画
素値Si,j(0≦i,j≦M−1)をX方向の行毎に足
し合わせることにより、M個の加算値SY(i)(i=0,
1,…,M−1)からなる1次元データ(以下「Y軸投
影テンプレートデータ」という)SYを算出する。 SY(i)=Σ(j=0,M-1)Si,j …(2)
【0019】上記のようにしてX軸およびY軸投影テン
プレートデータSX,SYが得られると、微分データ取得部
120が、その投影テンプレートデータSX,SYから投影
微分テンプレートデータを算出する(ステップS1
6)。すなわち、X方向微分部121が、X軸投影テン
プレートデータSXをX方向について空間的に微分するこ
とにより、X軸投影微分テンプレートデータDSXを算出
する。本実施形態では、下記式(3)に示すM−1個の
差分値ΔSX(i)(i=0,1,…,M−2)からなる1
次元データをX軸投影微分テンプレートデータDSXとす
る。 ΔSX(i)=SX(i+1)−SX(i) …(3) また、Y方向微分部122が、Y軸投影テンプレートデ
ータをY方向について空間的に微分することにより、Y
軸投影微分テンプレートデータDSYを算出する。本実施
形態では、下記式(4)に示すM−1個の差分値ΔSY
(i)(i=0,1,…,M−2)からなる1次元データ
をY軸投影微分テンプレートデータDSYとする。 ΔSY(i)=SY(i+1)−SY(i) …(4)
【0020】上記のようにして得られた投影微分テンプ
レートデータDSX,DSYは、テンプレート用メモリ130
に格納される(ステップS18)。すなわち、この時点
では、X方向微分部121およびY方向微分部122
は、切り換えスイッチ125および126をそれぞれ介
して、テンプレート用メモリ130に接続されており、
X方向微分部121から出力されるX軸投影微分テンプ
レートデータDSXおよびY方向微分部122から出力さ
れるY軸投影微分テンプレートデータDSYは、共にテン
プレート用メモリ130に入力されて、そこに保存され
る。
【0021】次に、ターゲット画像内の位置を示す変数
x、yおよび正規化相関値を示す変数Rxmax、Rymax
を、“0”に初期化する(ステップS20)。ここで、
“x、y”は、サイズがテンプレート画像と同一で位置
が互いに異なる画像をターゲット画像から順次切り出す
ために導入された変数である。また、“Rxmax、Ryma
x”は、ターゲット画像から順次切り出される部分画像
(以下「切り出し画像」という)のうちテンプレート画
像との正規化相関値Rx,Ry(後述)が最大となる切
り出し画像の位置を求めるために導入された変数であ
る。
【0022】その後、撮像装置102によって被検査物
が撮像され、その被検査物の画像信号がA/D変換器1
04で多値のデジタル画像信号(濃淡画像を表すデジタ
ル信号)に変換される。このデジタル画像信号は、N×
N画素からなるターゲット画像データとして画像メモリ
106に格納される(ステップS22)。ここで、N>
Mであり、ターゲット画像データのサイズはテンプレー
ト画像データのサイズよりも大きい。以下では、図5に
示すように、サイズがテンプレート画像と同一で位置が
互いに異なる画像をターゲット画像データから順次切り
出し、切り出し画像とテンプレート画像との正規化相関
値を算出することにより、ターゲット画像においてテン
プレート画像に最も類似するパターンの存在する位置
(最適位置)を求める。
【0023】そのために、まず、座標(x,y)を切り
出しオフセットとして、テンプレート画像と同一サイズ
の画像をターゲット画像から切り出す(ステップS2
4)。すなわち、ターゲット画像の画素値をTi,j(0
≦i,j≦N−1)としたとき、M×M個の画素値T
y+i,x+j(0≦i,j≦M−1)からなる画像を切り出
し画像とする。なお、“Ti,j”はターゲット画像にお
ける第i行第j列の画素値を表すものとする(以下にお
いても同様)。
【0024】次に、投影データ取得部110が、テンプ
レート画像の場合と同様にして(ステップS14)、切
り出し画像データから投影ターゲットデータを算出する
(ステップS26)。すなわち、下記式(5)で示され
るM個の加算値TX(j)(j=0,…,M−1)からなる
1次元データであるX軸投影ターゲットデータTX、およ
び、下記式(6)で示されるM個の加算値TY(i)(i=
0,…,M−1)からなる1次元データであるY軸投影
ターゲットデータTYを算出する。 TX(j)=Σ(i=0,M-1)Ty+i,x+j …(5) TY(i)=Σ(j=0,M-1)Ty+i,x+j …(6)
【0025】上記のようにして投影ターゲットデータT
X,TYが得られると、微分データ取得部120が、テン
プレート画像の場合と同様にして(ステップS16)、
投影ターゲットデータTX,TYから投影微分ターゲットデ
ータを算出する(ステップS28)。すなわち、下記式
(7)で示されるM−1個の差分値ΔTX(i)(i=0,
1,…,M−2)からなる1次元データであるX軸投影
微分ターゲットデータDTX、および、下記式(8)で示
されるM−1個の差分値ΔTY(i)(i=0,1,…,M
−2)からなる1次元データであるY軸投影微分ターゲ
ットデータDTYを算出する。 ΔTX(i)=TX(i+1)−TX(i) …(7) ΔTY(i)=TY(i+1)−TY(i) …(8)
【0026】上記のようにして投影微分ターゲットデー
タDTX,DTYが得られた時点では、X方向微分部121は
切り換えスイッチ125を介して第1の相関値算出部1
41に接続され、Y方向微分部122は切り換えスイッ
チ126を介して第2の相関値算出部142に接続され
ている。上記のようにして投影微分ターゲットデータDT
X,DTYが得られると、第1および第2の相関値算出部1
41,142からなる相関データ取得部140が、投影
微分ターゲットデータDTX,DTYとテンプレート用メモリ
130に格納されている投影微分テンプレートデータDS
X,DSYとから、これらのデータ間の正規化相関値を算出
する(ステップS30)。すなわち、第1の相関値算出
部141は、X軸投影微分ターゲットデータDTXとX軸
投影微分テンプレートデータDSXとから、次式によりX
軸投影正規化相関値Rxを算出する。 Rx=Rxst/(σxs・σxt) …(9) Rxst=E[DSX・DTX]−E[DSX]・E[DTX] σxs=[E[DSX2]−(E[DSX])2]1/2 σxt=[E[DTX2]−(E[DTX])2]1/2 E[DSX・DTX]={Σ(i=0,M-2)ΔSX(i)・ΔTX(i)}/
(M−1) E[DSX]={Σ(i=0,M-2)ΔSX(i)}/(M−1) E[DTX]={Σ(i=0,M-2)ΔTX(i)}/(M−1) E[DSX2]={Σ(i=0,M-2)(ΔSX(i))2}/(M−1) E[DTX2]={Σ(i=0,M-2)(ΔTX(i))2}/(M−1) また、第2の相関値算出部142は、Y軸投影微分ター
ゲットデータDTYとY軸投影微分テンプレートデータDSY
とから、次式によりY軸投影正規化相関値Ryを算出す
る。 Ry=Ryst/(σys・σyt) …(10) Ryst=E[DSY・DTY]−E[DSY]・E[DTY] σys=[E[DSY2]−(E[DSY])2]1/2 σyt=[E[DTY2]−(E[DTY])2]1/2 E[DSY・DTY]={Σ(i=0,M-2)ΔSY(i)・ΔTY(i)}/
(M−1) E[DSY]={Σ(i=0,M-2)ΔSY(i)}/(M−1) E[DTY]={Σ(i=0,M-2)ΔTY(i)}/(M−1) E[DSY2]={Σ(i=0,M-2)(ΔSY(i))2}/(M−1) E[DTY2]={Σ(i=0,M-2)(ΔTY(i))2}/(M−1)
【0027】上記のようにして相関データRx,Ryが
算出されると、これらに基づき、位置決定部150が、
変数Rxmax,XmaxおよびRymax,Ymaxの値を更新する
ための処理(以下、単に「更新処理ルーチン」という)
を実行する(ステップS32)。
【0028】図4は、更新処理ルーチンの処理手順を示
すフローチャートである。この更新処理ルーチンによ
り、位置決定部150は以下のように動作する。
【0029】まず、上記ステップS30で算出されたX
軸投影正規化相関値Rxが、変数Rxmaxの値よりも大き
いか否かを判定する(ステップS102)。この判定の
結果、Rx>Rxmaxであれば、RxmaxをRxに更新する
と共に(ステップS104)、変数Xmaxを現時点の切
り出しオフセットのX座標値xに更新し(ステップS1
06)、その後、ステップS108へ進む。一方、Rx
≦Rxmaxであれば、RxmaxとXmaxのいずれも更新する
ことなく、ステップS108へ進む。最初に更新処理ル
ーチンが実行されたときには、Rxmaxは初期化されてい
てRxmax=0であるので、RxmaxはRxに設定され、X
maxはx(=0)に設定される。
【0030】ステップS108では、上記ステップS3
0で算出されたY軸投影正規化相関値Ryが、変数Rym
axの値よりも大きいか否かを判定する。この判定の結
果、Ry>Rymaxであれば、RymaxをRyに更新すると
共に(ステップS110)、変数Ymaxを現時点の切り
出しオフセットのX座標値xに更新し(ステップS10
6)、その後、更新処理ルーチンから図3に示したメイ
ンルーチンに復帰する。一方、Ry≦Rymaxであれば、
RymaxとYmaxのいずれも更新することなく、更新処理
ルーチンから図3に示したメインルーチンに復帰する。
最初に更新処理ルーチンが実行されたときには、Rymax
は初期化されていてRymax=0であるので、RymaxはR
yに設定され、Ymaxはy(=0)に設定される。
【0031】上記更新処理ルーチンから復帰すると、切
り出しオフセットのX座標値xが1だけ増やされ(ステ
ップS34)、その後、xがN−M+1よりも小さいか
否かが判定される(ステップS36)。この判定の結
果、x<N−M+1であれば、座標(x、y)を切り出
しオフセットとしてテンプレート画像と同一サイズの画
像をターゲット画像から切り出すことが可能であるの
で、ステップS24へ戻る。以降、x<N−M+1であ
る限り、ステップS24〜S36が繰り返し実行され
る。この間にx≧N−M+1になると、ステップS38
へ進む。
【0032】ステップS38では、切り出しオフセット
のY座標値yが1だけ増やされると共に、切り出しオフ
セットのX座標値xが“0”に初期化される。その後、
yがN−M+1よりも小さいか否かが判定される(ステ
ップS40)。この判定の結果、y<N−M+1であれ
ば、座標(x、y)を切り出しオフセットとしてテンプ
レート画像と同一サイズの画像をターゲット画像から切
り出すことが可能であるので、ステップS24へ戻る。
以降、y<N−M+1である限り、ステップS24〜S
40が繰り返し実行される。この間、切り出しオフセッ
ト(x、y)を順次変更しながらターゲット画像からテ
ンプレート画像と同一サイズの画像が切り出され、各切
り出し画像とテンプレート画像とについての相関データ
Rx,Ryが算出され、既述のように、これらに基づい
てRxmax、XmaxおよびRymax、Ymaxが更新される(ス
テップS32、図4)。そして、このような処理が、可
能な全ての切り出し画像につき終了すると、y≧N−M
+1となるので、ステップS42へ進む。
【0033】この時点では、変数Xmaxは、全ての切り
出し画像のうちテンプレート画像とのX軸投影正規化相
関値Rxが最大となる切り出し画像の位置(切り出しオ
フセットのX座標)を示しており、変数Ymaxは、全て
の切り出し画像のうちテンプレート画像とのY軸投影正
規化相関値Ryが最大となる切り出し画像の位置(切り
出しオフセットのY座標)を示している。そこで、ステ
ップS42では、位置決定部150が、変数Xmax,Ym
axにより定まる位置(Xmax,Ymax)を最適位置(X
m,Ym)として出力する。以上により、本実施形態に
おける濃淡パターンマッチングを終了する。
【0034】<1.3 効果>ターゲット画像に微小な
パターンが含まれている場合、投影データを求めるため
にX方向またはY方向に積算する過程(式(5)(6)
など参照)で、その微小パターンの特徴が失われる傾向
があり、その結果、従来法では既述のように、これと照
明むら等とが相俟って、所望の位置が最適位置として検
出されない場合があった(図13、図14参照)。しか
し、上記実施形態では、投影データを空間的に微分して
得られる投影微分データを用いて正規化相関値Rx,R
yが算出され、その正規化相関値Rx,Ryに基づき最
適位置が決定されるので(図2等参照)、ターゲット画
像に微小パターンが含まれている場合であっても、照明
むら等の光学的条件に影響されずに、その微小パターン
に応じた所望の位置を最適位置として検出することがで
きる。例えば、図14(b)に示すように従来法では、
照明むら等のために所望の位置よりも数十画素程度ずれ
た位置が最適位置として検出されるが、この例における
最適位置でのターゲット画像とテンプレート画像の投影
微分データは、図6(b)に示す通りであり、両者間の
ずれが大きい。これに対し、本実施形態により検出され
た最適位置でのターゲット画像とテンプレート画像の投
影微分データは、図6(a)に示す通りであり、両者が
概ね一致している。なお、図6において実線はテンプレ
ート画像の投影微分データを示し、点線はターゲット画
像の投影微分データを示している。このように本実施形
態では、ターゲット画像とテンプレート画像の投影微分
データがほぼ一致するように最適位置が決定され、これ
により、照明むら等の光学的変動やパターン形状に影響
されることなく、精度よくパターンマッチングを行うこ
とができる。
【0035】なお、参照画像と被検査画像とを比較して
欠陥を検出するパターン検査の前処理として、濃淡パタ
ーンマッチングにより予め位置合わせ(プリアライメン
ト)が行われるが、このとき、テンプレートとする画像
(参照画像または被検査画像)は、必ずしも特徴的なパ
ターンすなわちテンプレートとしてふさわしいパターン
とは限らない。したがって、上記のように従来法によっ
ては失敗例となるようなパターンがテンプレートとなる
場合もある。しかし、このような比較法によるパターン
検査の前処理として本実施形態を利用すれば、その失敗
例におけるようなパターンをテンプレートとする場合で
あっても、投影データに対して微分処理を行うことで、
正しくプリアライメントを行うことができ、その結果、
パターン検査を適切に実施することができる。
【0036】<2.第2の実施形態>次に、本発明の第
2の実施形態に係る濃淡パターンマッチング装置につい
て説明する。
【0037】<2.1 構成>本実施形態のハードウェ
ア構成は、上記第1の実施形態と同様であって図1に示
す通りであるが、CPU10によって実行されるプログ
ラムが第1の実施形態と相違する。すなわち、本実施形
態では、図3のフローチャートに代えて図8のフローチ
ャートに示す処理に対応するプログラムを主記憶12に
格納して、CPU10がこのプログラムを実行すること
により、図7に示すような機能的構成の濃淡パターンマ
ッチング装置が実現される。図7では、本実施形態にお
ける機能的構成のうち第1の実施形態と同一部分には同
一の参照符号が付されている。
【0038】図7に示すように、本実施形態に係る濃淡
パターンマッチング装置は、第1の実施形態と同様、撮
像装置102とA/D変換器104と投影データ取得部
110と微分データ取得部120とを備えているが、画
像メモリ106は省かれている(第1の実施形態と同様
に画像メモリ106を備えていてもよいが、本実施形態
では必須ではない)。また、第1の実施形態における切
り換えスイッチ125,126およびテンプレート用メ
モリ130に代えて、投影微分データ保存部230を備
えると共に、相関データ取得部140および位置決定部
150に代えて、X座標位置探索部241とY座標位置
探索部242とからなる位置探索部240を備えてい
る。投影微分データ保存部230は図1に示す主記憶1
2によって実現され、位置探索部240はCPU10が
前記プログラムを実行することにより実現される。な
お、このように本実施形態では、第1の実施形態と同
様、図7に示す機能的構成の主要部がソフトウェア的に
実現されるが、このような構成の全てを専用ハードウェ
アにより実現してもよい。
【0039】<2.2 動作>以下、図7の機能ブロッ
ク図および図8のフローチャートを参照して、本実施形
態に係る濃淡パターンマッチング装置の動作を説明す
る。図7に示す構成の濃淡パターンマッチング装置にお
ける各部は、上記プログラムに基づき下記のように動作
する。
【0040】まず、撮像装置102によって得られる良
品画像の信号がA/D変換器104で多値のデジタル画
像信号に変換され、このデジタル画像信号は、テンプレ
ート画像データを含む基準画像データとして投影データ
取得部110に入力される(ステップS50)。
【0041】投影データ取得部110は、第1の実施形
態と同様にして、入力された基準画像データから投影デ
ータを算出する(ステップS52)。ただし、テンプレ
ート画像のみから投影データを算出するのではなく、図
10(d)に示すように、テンプレート画像を含む基準
画像データから投影データを算出する。すなわち、下記
式(11)に示すように、基準画像の画素値SSi,j(0
≦i,j≦N−1)をY方向の列毎に足し合わせること
により、N個の加算値SSX(j)(j=0,1,…,N−
1)からなる1次元データ(以下「X軸投影基準デー
タ」という)SSXを算出する。また、下記式(12)に
示すように、基準画像の画素値SSi,j(0≦i,j≦N
−1)をX方向の行毎に足し合わせることにより、N個
の加算値SSY(i)(i=0,1,…,N−1)からなる1
次元データ(以下「Y軸投影基準データ」という)SSY
を算出する。 SSX(j)=Σ(i=0,N-1)SSi,j …(11) SSY(i)=Σ(j=0,N-1)SSi,j …(12) ここで、基準画像はN×N画素からなり、そのうちのM
×M画素がテンプレート画像を構成するものとし(N>
M)、“SSi,j”は基準画像における第i行第j列の画
素値を表すものとする。
【0042】次に、微分データ取得部120が、上記の
ようにして算出されたX軸およびY軸投影基準データSS
X,SSYから、図10(f)に示すような投影微分データ
を算出する(ステップS54)。すなわち、X軸投影基
準データをX方向について空間的に微分することによ
り、微分値(差分値)HX(i)(i=0,1,…,N−
1)からなる1次元データをX軸投影微分基準データHX
として算出する。また、Y軸投影基準データをY方向に
ついて空間的に微分することにより、微分値(差分値)
HY(i)(i=0,1,…,N−1)からなる1次元デー
タをY軸投影微分基準データHYとして算出する。
【0043】上記のようにして得られたX軸およびY軸
投影微分基準データHX,HYは、投影微分データ保存部2
30に格納される(ステップS56)。
【0044】次に、ターゲット画像についての投影微分
データを取得するために、撮像装置102によって得ら
れる被検査物の画像を示す信号がA/D変換器104で
多値のデジタル画像信号に変換され、このデジタル画像
信号が、ターゲット画像データとして投影データ取得部
110に入力される(ステップS58)。投影データ取
得部110は、上記基準画像データの場合と同様にし
て、図10(a)(b)に示すように、ターゲット画像
データから投影データを算出する(ステップS60)。
すなわち、下記式(13)に示すように、ターゲット画
像の画素値Ti,j(0≦i,j≦N−1)をY方向の列
毎に足し合わせることにより、N個の加算値TTX(j)(j
=0,1,…,N−1)からなる1次元データ(以下
「X軸投影ターゲットデータ」という)TTXを算出す
る。また、下記式(14)に示すように、ターゲット画
像の画素値Ti,j(0≦i,j≦N−1)をX方向の行
毎に足し合わせることにより、N個の加算値TTY(i)(i
=0,1,…,N−1)からなる1次元データ(以下
「Y軸投影ターゲットデータ」という)TTYを算出す
る。 TTX(j)=Σ(i=0,N-1)Ti,j …(13) TTY(i)=Σ(j=0,N-1)Ti,j …(14) なお、本実施形態におけるX軸およびY軸投影ターゲッ
トデータTTX,TTYは、それぞれN個の加算値からなる点
で、それぞれM個の加算値からなる第1の実施形態にお
けるX軸およびY軸投影ターゲットデータTX,TYと相違
する。
【0045】次に、微分データ取得部120が、上記基
準画像データの場合と同様にして、上記のX軸およびY
軸投影ターゲットデータTTX,TTYから、図10(c)に
示すような投影微分データを算出する(ステップS6
2)。すなわち、X軸投影ターゲットデータTTXをX方
向について空間的に微分することにより、微分値(差分
値)KX(i)(i=0,1,…,N−1)からなる1次元
データをX軸投影微分ターゲットデータKXとして算出す
る。また、Y軸投影ターゲットデータをY方向について
空間的に微分することにより、N−1個の微分値(差分
値)KY(i)(i=0,1,…,N−1)からなる1次元
データをY軸投影微分ターゲットデータKYとして算出す
る。
【0046】上記のようにして得られたX軸およびY軸
投影微分ターゲットデータKX,KYも、投影微分データ保
存部230に格納される(ステップS64)。
【0047】次に、位置探索部240が、このようにし
て投影微分データ保存部230に格納された投影微分基
準データHX,HYおよび投影微分ターゲットデータKX,KY
に基づき正規化相関値を計算することにより、ターゲッ
ト画像においてテンプレート画像と最も類似するパター
ンの存在する位置である最適位置(Xm,Ym)を検出
する。このとき算出される正規化相関値は、X軸および
Y軸投影微分ターゲットデータKX,KYから順次切り出さ
れる図11(a)に示すようなサイズMの投影微分デー
タ(以下「X軸およびY軸投影微分切り出しデータ」と
いう)と、X軸およびY軸投影微分基準データHX,HYの
うちテンプレート画像に相当する図11(b)に示すよ
うなサイズMのデータ(以下「X軸およびY軸投影微分
テンプレートデータ」という)との相関を示すX軸およ
びY軸投影正規化相関値である。
【0048】上記のようにして最適位置を検出するため
に、まず、X座標位置探索部241が、図9(a)に示
す手順に従ってXmax探索処理を実行する(ステップS
66)。このXmax探索処理では、まず、変数xおよび
Rxmaxを共に“0”に初期化する(ステップS21
2)。ここで、“x”は、サイズがMで位置が互いに異
なるX軸投影微分データをX軸投影微分ターゲットデー
タKXから順次切り出すために導入された変数であり、
“Rxmax”は、X軸投影微分ターゲットデータKXから順
次切り出されるX軸投影微分データ(X軸投影微分切り
出しデータ)のうち、X軸投影微分テンプレートデータ
との正規化相関値Rx(後述)が最大となるX軸投影微
分切り出しデータの位置(最適位置のX座標値)を求め
るために導入された変数である。
【0049】上記変数x,Rxmaxの初期化後は、X軸投
影微分ターゲットデータKXから、座標xを切り出しオフ
セットとしてサイズMのX軸投影微分データを切り出
す。すなわち、M個の微分値KX(x+i)(i=0,1,
…,M−1)をX軸投影微分切り出しデータとして投影
微分データ保存部230から読み出す(ステップS21
4)。
【0050】次に、上記のKX(x+i)(i=0,1,…,
M−1)からなるX軸投影微分切り出しデータとHX(s+
i)(i=0,1,…,M−1)からなるX軸投影微分テ
ンプレートデータとの正規化相関値であるX軸投影正規
化相関値Rxを、第1の実施形態と同様にして算出する
(式(9)参照)(ステップS216)。ここで“s”
は、基準画像におけるテンプレート画像の位置を示すオ
フセットのX座標を示すものとする。
【0051】このようにしてX軸投影正規化相関値Rx
が求まると、このRxに基づく変数RxmaxおよびXmax
の更新処理を、第1の実施形態と同様の方法(図4)で
行う(ステップS218〜S222)。
【0052】上記の更新処理後は、変数xを1だけ増や
し(ステップS224)、その後、xがN−M+1より
も小さいか否かを判定する(ステップS226)。この
判定の結果、x<N−M+1であれば、変数xを切り出
しオフセットとしてサイズMのX軸投影微分データをX
軸投影微分ターゲットデータKXから切り出すことが可能
であるので、ステップS214へ戻る。以降、x<N−
M+1である限り、ステップS214〜S226を繰り
返し実行する。この間にx≧N−M+1になると、Xma
x探索処理ルーチンから図8に示したメインルーチンに
復帰する。この時点において、変数Xmaxは、可能な全
てのX軸投影微分切り出しデータのうちX軸投影微分テ
ンプレートデータとの正規化相関値Rxが最大となるX
軸投影微分切り出しデータの位置(切り出しオフセット
のX座標)を示している。
【0053】次に、Y座標位置探索部242が、図9
(b)に示す手順に従ってYmax探索処理を実行する
(ステップS68)。このYmax探索処理の内容は、上
記のXmax探索処理と実質的に同様であり、Ymax探索処
理ルーチンが終了した時点において、変数Ymaxは、可
能な全てのY軸投影微分切り出しデータのうちY軸投影
微分テンプレートデータとの正規化相関値Ryが最大と
なるY軸投影微分切り出しデータの位置(切り出しオフ
セットのY座標)を示している。
【0054】上記のようにしてXmax探索処理およびYm
ax探索処理が終了すると、位置探索部240は、変数X
max,Ymaxにより定まる位置(Xmax,Ymax)を最適位
置(Xm,Ym)として出力する(ステップS70)。
以上により、本実施形態における濃淡パターンマッチン
グを終了する。
【0055】<2.3 効果>本実施形態によれば、第
1の実施形態と同様、投影データに対して微分処理を施
すことにより得られる投影微分データを用いて正規化相
関値Rx,Ryが算出されるので、照明むら等の光学的
変動やパターン形状に影響されることなく、精度よくパ
ターンマッチングを行うことができる。また、ターゲッ
ト画像からテンプレート画像と同一サイズの部分画像を
順次切り出す毎に投影微分データを算出していた第1の
実施形態とは異なり、本実施形態では、投影微分データ
の算出はテンプレート画像を含む基準画像およびターゲ
ット画像のX方向およびY方向につき1回ずつ行うのみ
であるので、最適位置を決定するのに必要な計算量が第
1の実施形態に比べて大幅に削減される。ただし、ター
ゲット画像のサイズとテンプレート画像のサイズとの差
が大きい場合には、マッチングの精度が低下する。した
がって、ターゲット画像とテンプレート画像とのサイズ
差が小さい場合は、計算量の点から本実施形態が有利で
あるが、それらのサイズ差が大きい場合は、精度の点か
ら第1の実施形態が有利であると言える。
【0056】<3.変形例>上記各実施形態では、テン
プレートについては特定のパターンを前提としていない
が、テンプレートなどのパターンが既知の場合には、そ
の既知パターンに応じた方法で投影データを算出するの
が好ましい場合もある。例えばテンプレートが図12
(a)に示すように斜め45度のラインとスペースが連
続するパターンの場合には、横方向および縦方向にそれ
ぞれ平行な通常のX軸およびY軸への投影データではな
く、通常のX軸およびY軸を45度回転させ、図12
(b)(c)に示すように斜め方向のX軸およびY軸へ
の投影データを算出するのが好ましい。
【0057】また、上記第2の実施形態では、まず、テ
ンプレート画像を含む基準画像(ターゲット画像と同一
サイズの画像)から投影微分データHX,HYを算出し、次
に、この投影微分データHX,HYのうちテンプレート画像
に相当する部分(サイズMの1次元データ)と、投影微
分ターゲットデータから順次切り出される投影微分デー
タ(サイズMの1次元データ)との正規化相関値を算出
している。しかし、これに代えて、投影微分テンプレー
トデータをM×M画素のテンプレート画像から直接に算
出し、その投影微分テンプレートデータと、投影微分タ
ーゲットデータから順次切り出されるサイズMの投影微
分データとの正規化相関値を算出するようにしてもよ
い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る濃淡パターンマ
ッチング装置のハードウェア構成を示すブロック図であ
る。
【図2】第1の実施形態に係る濃淡パターンマッチング
装置の機能的構成を示すブロック図である。
【図3】第1の実施形態に係る濃淡パターンマッチング
装置の動作を示すフローチャートである。
【図4】第1の実施形態においてターゲット画像におけ
る最適位置を求めるための正規化相関値および座標値の
更新処理ルーチンを示すフローチャートである。
【図5】第1の実施形態においてターゲット画像のうち
テンプレート画像との正規化相関を算出する領域の切り
出しを説明するための図である。
【図6】テンプレート画像の投影微分データと最適位置
でのターゲット画像の投影微分データとを示す図であ
る。
【図7】本発明の第2の実施形態に係る濃淡パターンマ
ッチング装置の機能的構成を示すブロック図である。
【図8】第2の実施形態に係る濃淡パターンマッチング
装置の動作を示すフローチャートである。
【図9】第2の実施形態においてターゲット画像におけ
る最適位置の探索処理ルーチンを示すフローチャートで
ある。
【図10】第2の実施形態における投影微分データの作
成を説明するための図である。
【図11】第2の実施形態における正規化相関値の算出
を説明するための図である。
【図12】第1または第2の実施形態の変形例における
投影データの作成方法を説明するための図である。
【図13】従来法において濃淡パターンマッチングに失
敗する一例を示す図である。
【図14】従来法において濃淡パターンマッチングに失
敗する他の例を示す図である。
【符号の説明】
20,102 …撮像装置 10 …CPU 12 …主記憶 16 …画像メモリ 110 …投影データ取得部 111 …Y方向加算部 112 …X方向加算部 120 …微分データ取得部 121 …X方向微分部 122 …Y方向微分部 125,126 …切り換えスイッチ 130 …テンプレート用メモリ 140 …相関データ取得部 141,142 …相関値算出部 150 …位置決定部 230 …投影微分データ保存部 240 …位置探索部 241 …X座標探索部 242 …Y座標探索部

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 テンプレートを表す濃淡画像であるテン
    プレート画像と当該テンプレート画像よりもサイズの大
    きい濃淡画像であるターゲット画像との間のパターンマ
    ッチングにより、当該ターゲット画像において当該テン
    プレートに最も類似するパターンの位置を検出する濃淡
    パターンマッチング装置であって、 前記ターゲット画像から位置が互いに異なりサイズが前
    記テンプレート画像と同一の部分画像を順次切り出す画
    像切り出し手段と、 前記部分画像の画素値を縦方向の列毎に足し合わせるこ
    とにより1次元データである横軸投影ターゲットデータ
    を算出すると共に、前記部分画像の画素値を横方向の行
    毎に足し合わせることにより1次元データである縦軸投
    影ターゲットデータを算出する投影ターゲットデータ算
    出手段と、 前記テンプレート画像の画素値を縦方向の列毎に足し合
    わせることにより1次元データである横軸投影テンプレ
    ートデータを算出すると共に、前記テンプレート画像の
    画素値を横方向の行毎に足し合わせることにより1次元
    データである縦軸投影テンプレートデータを算出する投
    影テンプレートデータ算出手段と、 前記横軸投影ターゲットデータを横方向につき空間的に
    微分することにより横軸投影微分ターゲットデータを算
    出すると共に、前記縦軸投影ターゲットデータを縦方向
    につき空間的に微分することにより縦軸投影微分ターゲ
    ットデータを算出するターゲット微分手段と、 前記横軸投影テンプレートデータを横方向につき空間的
    に微分することにより横軸投影微分テンプレートデータ
    を算出すると共に、前記縦軸投影テンプレートデータを
    縦方向につき空間的に微分することにより縦軸投影微分
    テンプレートデータを算出するテンプレート微分手段
    と、 前記画像切り出し手段によって順次切り出される部分画
    像につき、前記横軸投影微分ターゲットデータと前記横
    軸投影微分テンプレートデータとの正規化相関値である
    横軸投影正規化相関値、および、前記縦軸投影微分ター
    ゲットデータと前記縦軸投影微分テンプレートデータと
    の正規化相関値である縦軸投影正規化相関値を算出する
    相関値算出手段と、 前記画像切り出し手段によって順次切り出される部分画
    像のうち前記横軸投影正規化相関値が最大となる部分画
    像の横方向の位置、および、前記画像切り出し手段によ
    って順次切り出される部分画像のうち前記縦軸投影正規
    化相関値が最大となる部分画像の縦方向の位置を求める
    位置決定手段とを備えることを特徴とする濃淡パターン
    マッチング装置。
  2. 【請求項2】 テンプレートを表す濃淡画像であるテン
    プレート画像と当該テンプレート画像よりもサイズの大
    きい濃淡画像であるターゲット画像との間のパターンマ
    ッチングにより、当該ターゲット画像において当該テン
    プレートに最も類似するパターンの位置を検出する濃淡
    パターンマッチング装置であって、 前記ターゲット画像の画素値を縦方向の列毎に足し合わ
    せることにより1次元データである横軸投影ターゲット
    データを算出すると共に、前記ターゲット画像の画素値
    を横方向の行毎に足し合わせることにより1次元データ
    である縦軸投影ターゲットデータを算出する投影ターゲ
    ットデータ算出手段と、 前記テンプレート画像の画素値を縦方向の列毎に足し合
    わせることにより1次元データである横軸投影テンプレ
    ートデータを算出すると共に、前記テンプレート画像の
    画素値を横方向の行毎に足し合わせることにより1次元
    データである縦軸投影テンプレートデータを算出する投
    影テンプレートデータ算出手段と、 前記横軸投影ターゲットデータを横方向につき空間的に
    微分することにより横軸投影微分ターゲットデータを算
    出すると共に、前記縦軸投影ターゲットデータを縦方向
    につき空間的に微分することにより縦軸投影微分ターゲ
    ットデータを算出するターゲット微分手段と、 前記横軸投影テンプレートデータを横方向につき空間的
    に微分することにより横軸投影微分テンプレートデータ
    を算出すると共に、前記縦軸投影テンプレートデータを
    縦方向につき空間的に微分することにより縦軸投影微分
    テンプレートデータを算出するテンプレート微分手段
    と、 前記横軸投影微分ターゲットデータの部分データであっ
    て位置が互いに異なりサイズが前記横方向投影微分テン
    プレートデータと同一の部分データのうち前記横軸投影
    微分テンプレートデータとの正規化相関値が最大となる
    部分データの横方向の位置を求める横方向位置探索手段
    と、 前記縦軸投影微分ターゲットデータの部分データであっ
    て位置が互いに異なりサイズが前記縦方向投影微分テン
    プレートデータと同一の部分データのうち前記縦軸投影
    微分テンプレートデータとの正規化相関値が最大となる
    部分データの縦方向の位置を求める縦方向位置探索手段
    とを備えることを特徴とする濃淡パターンマッチング装
    置。
  3. 【請求項3】 前記投影テンプレートデータ算出手段
    は、前記テンプレート画像を含みサイズが前記ターゲッ
    ト画像と同一の所定画像である基準画像の画素値を縦方
    向の列毎に足し合わせることにより横軸投影基準データ
    を算出すると共に、前記基準画像の画素値を横方向の行
    毎に足し合わせることにより縦軸投影基準データを算出
    し、 前記テンプレート微分手段は、前記横軸投影基準データ
    を横方向につき空間的に微分することにより横軸投影微
    分基準データを算出すると共に、前記縦軸投影基準デー
    タを縦方向につき空間的に微分することにより縦軸投影
    微分基準データを算出し、 前記横方向位置探索手段は、前記横軸投影微分基準デー
    タのうち前記テンプレート画像に対応する部分データを
    取り出し、当該取り出された部分データを前記横方向投
    影微分テンプレートデータとして前記横方向の位置を求
    め、 前記縦方向位置探索手段は、前記縦軸投影微分基準デー
    タのうち前記テンプレート画像に対応する部分データを
    取り出し、当該取り出された部分データを前記縦方向投
    影微分テンプレートデータとして前記縦方向の位置を求
    めることを特徴とする、請求項2に記載の濃淡パターン
    マッチング装置。
  4. 【請求項4】 テンプレートを表す濃淡画像であるテン
    プレート画像と当該テンプレート画像よりもサイズの大
    きい濃淡画像であるターゲット画像との間のパターンマ
    ッチングにより、当該ターゲット画像において当該テン
    プレートに最も類似するパターンの位置を検出する濃淡
    パターンマッチング方法であって、前記ターゲット画像
    から位置が互いに異なりサイズが前記テンプレート画像
    と同一の部分画像を順次切り出すステップと、 前記部分画像の画素値を縦方向の列毎に足し合わせるこ
    とにより1次元データである横軸投影ターゲットデータ
    を算出すると共に、前記部分画像の画素値を横方向の行
    毎に足し合わせることにより1次元データである縦軸投
    影ターゲットデータを算出するステップと、 前記テンプレート画像の画素値を縦方向の列毎に足し合
    わせることにより1次元データである横軸投影テンプレ
    ートデータを算出すると共に、前記テンプレート画像の
    画素値を横方向の行毎に足し合わせることにより1次元
    データである縦軸投影テンプレートデータを算出するス
    テップと、 前記横軸投影ターゲットデータを横方向につき空間的に
    微分することにより横軸投影微分ターゲットデータを算
    出すると共に、前記縦軸投影ターゲットデータを縦方向
    につき空間的に微分することにより縦軸投影微分ターゲ
    ットデータを算出するステップと、 前記横軸投影テンプレートデータを横方向につき空間的
    に微分することにより横軸投影微分テンプレートデータ
    を算出すると共に、前記縦軸投影テンプレートデータを
    縦方向につき空間的に微分することにより縦軸投影微分
    テンプレートデータを算出するステップと、 前記ターゲット画像から順次切り出される部分画像につ
    き、前記横軸投影微分ターゲットデータと前記横軸投影
    微分テンプレートデータとの正規化相関値である横軸投
    影正規化相関値、および、前記縦軸投影微分ターゲット
    データと前記縦軸投影微分テンプレートデータとの正規
    化相関値である縦軸投影正規化相関値を算出するステッ
    プと、 前記ターゲット画像から順次切り出される部分画像のう
    ち前記横軸投影正規化相関値が最大となる部分画像の横
    方向の位置、および、前記ターゲット画像から順次切り
    出される部分画像のうち前記縦軸投影正規化相関値が最
    大となる部分画像の縦方向の位置を求めるステップとを
    備えることを特徴とする濃淡パターンマッチング方法。
  5. 【請求項5】 テンプレートを表す濃淡画像であるテン
    プレート画像と当該テンプレート画像よりもサイズの大
    きい濃淡画像であるターゲット画像との間のパターンマ
    ッチングにより、当該ターゲット画像において当該テン
    プレートに最も類似するパターンの位置を検出する濃淡
    パターンマッチング方法であって、前記ターゲット画像
    の画素値を縦方向の列毎に足し合わせることにより1次
    元データである横軸投影ターゲットデータを算出すると
    共に、前記ターゲット画像の画素値を横方向の行毎に足
    し合わせることにより1次元データである縦軸投影ター
    ゲットデータを算出するステップと、 前記テンプレート画像の画素値を縦方向の列毎に足し合
    わせることにより1次元データである横軸投影テンプレ
    ートデータを算出すると共に、前記テンプレート画像の
    画素値を横方向の行毎に足し合わせることにより1次元
    データである縦軸投影テンプレートデータを算出するス
    テップと、 前記横軸投影ターゲットデータを横方向につき空間的に
    微分することにより横軸投影微分ターゲットデータを算
    出すると共に、前記縦軸投影ターゲットデータを縦方向
    につき空間的に微分することにより縦軸投影微分ターゲ
    ットデータを算出するステップと、 前記横軸投影テンプレートデータを横方向につき空間的
    に微分することにより横軸投影微分テンプレートデータ
    を算出すると共に、前記縦軸投影テンプレートデータを
    縦方向につき空間的に微分することにより縦軸投影微分
    テンプレートデータを算出するステップと、 前記横軸投影微分ターゲットデータの部分データであっ
    て位置が互いに異なりサイズが前記横方向投影微分テン
    プレートデータと同一の部分データのうち前記横軸投影
    微分テンプレートデータとの正規化相関値が最大となる
    部分データの横方向の位置を求めるステップと、 前記縦軸投影微分ターゲットデータの部分データであっ
    て位置が互いに異なりサイズが前記縦方向投影微分テン
    プレートデータと同一の部分データのうち前記縦軸投影
    微分テンプレートデータとの正規化相関値が最大となる
    部分データの縦方向の位置を求めるステップとを備える
    ことを特徴とする濃淡パターンマッチング方法。
JP2001272616A 2001-09-07 2001-09-07 濃淡パターンマッチング装置および方法 Pending JP2003085565A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001272616A JP2003085565A (ja) 2001-09-07 2001-09-07 濃淡パターンマッチング装置および方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001272616A JP2003085565A (ja) 2001-09-07 2001-09-07 濃淡パターンマッチング装置および方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003085565A true JP2003085565A (ja) 2003-03-20

Family

ID=19097962

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001272616A Pending JP2003085565A (ja) 2001-09-07 2001-09-07 濃淡パターンマッチング装置および方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003085565A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8139868B2 (en) 2007-09-28 2012-03-20 Hitachi High-Technologies Corporation Image processing method for determining matching position between template and search image
KR101133641B1 (ko) 2010-01-29 2012-04-10 주식회사 고영테크놀러지 3차원 형상 검사방법
JP2015179412A (ja) * 2014-03-19 2015-10-08 日本電気株式会社 画像位置探索装置及び画像位置探索方法
CN115049713A (zh) * 2022-08-11 2022-09-13 武汉中导光电设备有限公司 图像配准方法、装置、设备及可读存储介质

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8139868B2 (en) 2007-09-28 2012-03-20 Hitachi High-Technologies Corporation Image processing method for determining matching position between template and search image
KR101133641B1 (ko) 2010-01-29 2012-04-10 주식회사 고영테크놀러지 3차원 형상 검사방법
JP2015179412A (ja) * 2014-03-19 2015-10-08 日本電気株式会社 画像位置探索装置及び画像位置探索方法
CN115049713A (zh) * 2022-08-11 2022-09-13 武汉中导光电设备有限公司 图像配准方法、装置、设备及可读存储介质

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR100320063B1 (ko) 패턴인식장치
US11861813B2 (en) Image distortion correction method and apparatus
CN102507592B (zh) 表面缺陷仿蝇视觉在线检测装置及检测方法
US7436430B2 (en) Obstacle detection apparatus and method
CN111223133A (zh) 一种异源图像的配准方法
KR20000005806A (ko) 영상 위치맞춤 방법, 영상 위치맞춤 장치 및 기록 매체
CN111612817A (zh) 基于深浅特征自适应融合与上下文信息的目标跟踪方法
CN113592911B (zh) 表观增强深度目标跟踪方法
CN107341776A (zh) 基于稀疏编码与组合映射的单帧超分辨率重建方法
Wetzel et al. Registering large volume serial-section electron microscopy image sets for neural circuit reconstruction using FFT signal whitening
CN115810133B (zh) 基于图像处理和点云处理的焊接控制方法及相关设备
CN116385495A (zh) 一种动态背景下红外视频的运动目标闭环检测方法
JP2003085565A (ja) 濃淡パターンマッチング装置および方法
JPH09119982A (ja) 飛しょう体誘導装置
CN114697433A (zh) 屏下相机
CN114266781A (zh) 缺陷检查装置、方法以及信息记录介质
JPH11190611A (ja) 3次元計測方法およびその方法を用いた3次元計測処理装置
CN107146244B (zh) 基于pbil算法的图像配准方法
WO2021033242A1 (ja) 画像認識装置、画像認識方法、及び、画像認識プログラム
JPH06180218A (ja) 立体形状検出方法
KR100513790B1 (ko) 에스.엘.씨가 오프된 랜드셋-7 영상을 이용한 위성영상지도제작 방법
JP3499608B2 (ja) 入力座標判定装置
CN112419208A (zh) 一种基于施工图审查矢量图纸编译方法及系统
KR20060007816A (ko) 영상 합성 방법
CN116824681B (zh) 基于深度卷积神经网络的眼检测方法、系统及设备