JP2003081184A - 船外機の電装部品冷却構造 - Google Patents

船外機の電装部品冷却構造

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JP2003081184A
JP2003081184A JP2001275205A JP2001275205A JP2003081184A JP 2003081184 A JP2003081184 A JP 2003081184A JP 2001275205 A JP2001275205 A JP 2001275205A JP 2001275205 A JP2001275205 A JP 2001275205A JP 2003081184 A JP2003081184 A JP 2003081184A
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cooling water
electric component
water passage
engine
cooling
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JP2001275205A
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Nobuyuki Shomura
伸行 庄村
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Suzuki Motor Corp
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    • F02BINTERNAL-COMBUSTION PISTON ENGINES; COMBUSTION ENGINES IN GENERAL
    • F02B61/00Adaptations of engines for driving vehicles or for driving propellers; Combinations of engines with gearing
    • F02B61/04Adaptations of engines for driving vehicles or for driving propellers; Combinations of engines with gearing for driving propellers
    • F02B61/045Adaptations of engines for driving vehicles or for driving propellers; Combinations of engines with gearing for driving propellers for marine engines
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
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    • B63HMARINE PROPULSION OR STEERING
    • B63H20/00Outboard propulsion units, e.g. outboard motors or Z-drives; Arrangements thereof on vessels
    • B63H20/28Arrangements, apparatus and methods for handling cooling-water in outboard drives, e.g. cooling-water intakes

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 エンジンを適温に保ちつつ、高温の雰囲気内
で電装部品を効率良く冷却するとともに、少ない部品点
数でコンパクト、且つ低コストで冷却水通路を構成でき
る船外機の電装部品冷却構造を提供する。 【解決手段】 電子部品44を内蔵したエンジン制御ユ
ニット30を備える船外機1において、エンジン制御ユ
ニット30は、電子部品44が収納される電装部品ケー
ス37を備え、電装部品ケース37は、電子部品44の
近傍に電装部品冷却水通路38を一体的に形成するとと
もに、冷却水供給用ホース31、冷却水排水用ホース3
3が連結される接続部38a、38bを一体的に形成
し、電装部品冷却水通路38は、電装部品ケース37の
型抜き方向と略同一方向に沿って形成され、エンジン3
に供給される冷却水の一部を電装部品冷却水通路38に
供給するようにするものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、船外機の構造に関
し、特に、船外機の電装部品冷却構造に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】一般に、エンジンを良好なコンディショ
ンで運転するためには、エンジンの温度は、エンジン部
材(高温強度)の温度限界および潤滑油の温度限界(部
材の変形、破壊および油膜切れ等による潤滑不良が発生
する。)を超えない範囲である程度高温に保つ必要があ
る。
【0003】エンジンが過冷却状態の場合には、燃焼に
よって生じた熱量のうち冷却で失う損失(冷却損失)が
増大して熱効率が低下し、燃料消費が増大する。また、
シリンダ内に霧化が不充分な混合気が送り込まれると、
混合気はオイルに混ざって該オイルが希釈され、オイル
の粘度が低下して摩擦促進の原因となる。
【0004】前述した理由から、エンジンを高温に保つ
ように設計する一方で、軽量化、コンパクト化のため
に、エンジン、電装部品、補機類をスペースの無駄なく
配置した省スペースなエンジンルームを構成するように
されている。
【0005】このように最小限のスペースでエンジンル
ームを構成した場合、エンジンルーム全体の雰囲気温度
が上昇するため、様々な使用環境で信頼性を確保するた
めには、従来のバッテリ充電電圧を制御する機能を持っ
た整流器等の高発熱電装部品だけでなく、従来は放熱フ
ィンを装備する必要が無かったエンジン制御ユニット等
の電装部品も冷却の必要が生じてきた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、最小限
のスペースでエンジンルームを構成すると、雰囲気温度
自体が従来よりも高温となるために、従来の空冷方式で
は冷却効率が悪く、冷却フィンの面積が増大すること
で、エンジンのコンパクト化や軽量化の妨げとなるとい
う問題があった。
【0007】そこで、特開平4−39194号公報に開
示されているように、シリンダ冷却用の冷却水の一部を
導入して整流器を冷却するようにした水冷方式の整流器
冷却装置が提案されている。この方式によれば、整流器
を良好に冷却することができるが、その他の電装部品の
冷却方式については開示されていない。
【0008】また、特開2000−274239号公報
に開示されているように、水冷方式により冷却されるサ
ーモスタットカバーに電装部品を配置して冷却するよう
にした電装部品取付構造が提案されている。この方式に
よれば、サーモスタットカバー近傍の電装部品を冷却す
るには有効であるが、その他の電装部品の冷却方式につ
いては開示されていない。
【0009】本発明は、上記従来の問題点に鑑みてなさ
れたものであり、エンジンを適温に保ちつつ、高温の雰
囲気内で電装部品を効率良く冷却するとともに、少ない
部品点数でコンパクト、且つ低コストで冷却水通路を構
成できる船外機の電装部品冷却構造を提供することを目
的とするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、船外機の電装
品冷却構造に係るものであり、電子部品を内蔵した電装
部品を備える船外機において、前記電装部品は、電子部
品が収納される電装部品ケースを備え、前記電装部品ケ
ースは、該電装部品ケース内の電子部品の近傍に電装部
品冷却水通路を該電装部品ケースと一体的に形成すると
ともに、冷却水を導入/排出するための別体の冷却水通
路が連結される接続部を該電装部品ケースと一体的に形
成し、エンジンに供給される冷却水の一部を前記電装部
品冷却水通路に供給することを特徴とするものである。
【0011】また、本発明は、電子部品を内蔵した電装
部品を備える船外機において、前記電装部品は、電子部
品が収納される電装部品ケースと、前記電装部品ケース
に取付けられて電装部品冷却水通路を構成するカバー部
材とを備え、前記カバー部材は、冷却水を導入/排出す
るための別体の冷却水通路が連結される接続部を一体的
に形成し、エンジンに供給される冷却水の一部を前記電
装部品冷却水通路に供給することを特徴とする船外機の
電装部品冷却構造に関するものである。
【0012】また、前記電装部品冷却水通路は、電装部
品ケースの型抜き方向と略同一方向に沿って複数個所に
形成されることが好ましい。また、前記電装部品冷却水
通路と電子部品等との間に、熱伝導性に優れる部材を配
置することが好ましい。また、船外機の保管状態におい
て、前記電装部品冷却水通路を通って冷却水が排水され
る冷却水排水用通路に亘る冷却水通路は、冷却水の流れ
方向が下がり勾配から上がり勾配に変化する部分が存在
しないように構成することが好ましい。
【0013】また、前記電装部品冷却水通路の近傍に、
温度センサを配設することが好ましい。また、前記電装
部品冷却水通路の排水部を検水口とすることが好まし
い。また、前記電装部品冷却水通路の連結部材を透明部
材とすることが好ましい。
【0014】本発明によれば、以下のような作用が得ら
れる。すなわち、電子部品や点火コイル等を内蔵した電
装部品を備える船外機において、前記電装部品は、電子
部品が収納される電装部品ケースに電装部品冷却水通路
を一体的に形成するとともに、冷却水を導入/排出する
ための別体の冷却水通路、例えばホース等が連結される
接続部を該電装部品ケースと一体的に形成するようにし
たので、冷却水通路を構成する部品点数を少なくでき、
気密性に優れた冷却水通路を構成できる。また、エンジ
ンに供給される冷却水の一部を前記電装部品冷却水通路
に供給するようにしたので、既存のウォータポンプから
の冷却水を利用できるため、電装部品の設置の自由度を
確保することができ、冷却用フィン(空冷用)やファン
を不要にして、効率の良い冷却を可能にするとともに、
コンパクト化や軽量化を図ることができる。
【0015】また、前記電装部品は、電装部品ケースに
別体のカバー部材を取付けて電装部品冷却水通路を構成
するとともに、前記カバー部材に、冷却水を導入/排出
するための別体の冷却水通路が連結される接続部を一体
的に形成するようにしたので、カバー部材および冷却水
通路の形状の自由度を確保することができるとともに、
冷却水通路を構成する部品点数の削減を図ることができ
る。また、エンジンに供給される冷却水の一部を前記電
装部品冷却水通路に供給するようにしたので、既存のウ
ォータポンプからの冷却水を利用できるため、既存のウ
ォータポンプからの冷却水を利用できるため、電装部品
の設置の自由度を確保することができ、冷却用フィン
(空冷用)やファンを不要にして、効率の良い冷却を可
能にするとともに、コンパクト化や軽量化を図ることが
できる。
【0016】また、前記電装部品冷却水通路を、電装部
品ケースの型抜き方向と略同一方向に沿って複数個所に
形成することで、船外機の仕向地(使用される地域の気
温、水温等)に応じた仕様や、電子部品の耐温度規格に
応じて、必要最小限の部品点数やコストで冷却水通路を
構成することができる。さらに、電子部品等の発熱部品
や耐温性の低い部品の配置が異なるような基板を採用す
るような場合であっても、これに対応した冷却水通路の
構成により、同一の電装部品ケースを共用することが可
能であり、冷却する位置の選択が可能である。また、複
数の電装部品の冷却水通路の構成を簡潔することができ
るとともに、レイアウト性に優れた冷却水通路構成を実
現できる。
【0017】また、前記電装部品冷却水通路と電子部品
等との間に、熱伝導性に優れる部材として、例えば柔軟
性を有する熱伝導シートや、金属、グリス等を配置する
ことで、電装部品の冷却効率の向上を図ることができ
る。
【0018】また、船外機の保管状態において、前記電
装部品冷却水通路を通って冷却水が排水される冷却水排
水用通路に亘る冷却水通路は、冷却水の流れ方向が下が
り勾配から上がり勾配に変化する部分が存在しないよう
に構成することで、エンジン停止後に冷却水が重力で排
水されて、冷却水通路内に冷却水溜まり部が生じること
がないため、水分蒸発後の塩分や汚れの固着、堆積によ
る冷却通路の詰まりを防止できる。
【0019】また、前記冷却水通路の近傍に、温度セン
サを配設することで、外部配線が不要となり、低コスト
で冷却水温度を検出でき、これにより、冷却水温による
エンジン制御の補正、例えば燃料噴射量、点火時期等の
補正を行うことができる。さらに、冷却水通路の詰ま
り、ウォータポンプの故障等の不具合を検出でき、警報
やエンジン回転数の低下制御等が可能となる。
【0020】また、前記電装部品冷却水通路の排水部を
検水口とすることで、電装部品冷却水通路の詰まり等の
不具合を目視することができる。さらに、前記電装部品
冷却水通路の連結部材を透明部材とすることで、電装部
品冷却水通路の詰まり等の不具合を目視することができ
る。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、図
面を参照して詳細に説明する。図1〜図5は発明を実施
する形態の一例であって、図1は本発明の実施形態に係
る船外機の構成を示す側面断面図、図2は前記船外機の
構成を示す平面断面図、図3は本実施形態に係るエンジ
ン制御ユニットの構成を示す平面図、図4は図3のA−
A断面図、図5は前記エンジン制御ユニットの構成を示
す側面図である。図中、符号を付した部分は同一物を表
わしており、基本的な構成は図に示す従来のものと同様
である。
【0022】本実施形態は、図1に示すように、エンジ
ンホルダ2を備え、このエンジンホルダ2の上方にエン
ジン3が設けられた船外機1であって、エンジンホルダ
2にはクランプブラケット4が取付けられ、このクラン
プブラケット4を介して図示しない船体の船尾に装着さ
れるものである。
【0023】前記船外機1に搭載されるエンジン3は、
水冷4サイクルエンジンであって、シリンダヘッド6、
シリンダブロック7およびクランクケース8等のエンジ
ン構成部材を組み合わせて構成され、エンジンホルダ2
上に設置される。前記エンジン3の周囲は、船外機カバ
ー5により覆われている。
【0024】前記エンジン3の最前部には、図中右側に
配置されるクランクケース8の後方(図中左側)にはシ
リンダブロック7が配置されている。さらに、シリンダ
ブロック7の後方にはシリンダヘッド6が配置されてい
る。前記クランクケース8内には、クランクシャフト1
0が垂直に配置される一方、エンジンホルダ2の下部に
はオイルパン11が配置されている。
【0025】前記オイルパン11の下部には、シャフト
ハウジング12が設置されている。前記クランクシャフ
ト10の下端部には、ドライブシャフト13の上端部
が、例えばスプライン嵌合で装着されている。前記ドラ
イブシャフト13は、シャフトハウジング12内をドラ
イブシャフト13が下方に向かって延び、シャフトハウ
ジング12の下部に設けられたギヤケース14内のベベ
ルギヤ15およびプロペラシャフト16を介してプロペ
ラ17を駆動するように構成されている。
【0026】前記エンジン3の周囲には、電装部品の一
つであるエンジン制御ユニット30や図示しない吸気装
置、燃料供給装置等が配置されている。また、前記エン
ジン3は水冷式であって、ギヤケース14に設けられた
取水口21から取り入れられる水、例えば海水を冷却水
としてエンジン3の冷却に用いるようにされている。
【0027】この冷却水は、図1に示すように、ドライ
ブシャフト13によって駆動されるウォータポンプ22
で取水口21から取り入れられ、冷却水供給通路23を
経由してエンジンホルダ2内に導かれる。前記エンジン
ホルダ2の側部には、上がり水ジャケット25に繋がる
上がり水取出部26が設けられている。
【0028】前記エンジン制御ユニット30は、図1〜
図3に示すように、エンジン3のシリンダ上部寄りに配
置され、一端部が図示しないエンジン冷却用の冷却水供
給装置から分岐される冷却水供給用ホース31と連結さ
れ、一方、他端部が冷却水排水用ホース33と連結され
ており、前記冷却水供給用ホース31を通って該エンジ
ン制御ユニット30内部に形成された冷却水通路32に
冷却水を供給するとともに、前記冷却水排水用ホース3
3を通って冷却水を排水するように構成されている。
【0029】前記冷却水排水用ホース33の他端部は、
船外機1外部の目視可能な位置、例えばエンジンホルダ
2の下側に冷却水受け部34を形成し、該冷却水受け部
34に配置された検水口35に連結され、該検水口35
より冷却水を放水するようにされている。
【0030】前記エンジン制御ユニット30は、図3〜
図5に示すように、一体的の射出成形された略矩形状断
面を有する電装部品ケース37を備え、該電装部品ケー
ス37内部に電装部品ケース37の型抜き方向(図4の
X、X’方向)に沿って、略中央の位置で該電装部品ケ
ース37を貫通するように略四角柱状のコア(鉄心)4
1を配置し、該コア41の軸心方向に沿ってその外周面
を覆うよう配置された一次コイル42と、さらにその外
側を覆うように配置された二次コイル43を備えるとと
もに、複数の電子部品44が取付けられた基板46を備
えている。
【0031】前記電装部品ケース37内部の前記一次コ
イル42、二次コイル43、電子部品44が設けられた
基板46等の隙間にはモールド材49が封入されてい
る。前記電装部品ケース37の一端面側の両端部には、
該電装部品ケース37の型抜き方向に沿って略筒状に貫
通した電装部品冷却水通路38が形成されている。ま
た、前記電装部品ケース37の前記電装部品冷却水通路
38が形成されない他端面の一端部には、高圧コード4
5が接続されている。
【0032】前記電装部品冷却水通路38は、図3に示
すように、前記基板46に近接する位置に形成されると
ともに、該基板46との間には、熱伝導部材として機能
する柔軟性を有する熱伝導シート47が介在されてい
る。また、前記電装部品冷却水通路38の両端部には、
図4に示すように、接続部38a、38bが各々外側に
向かい該電装部品ケース37の型抜き方向(図中のX、
X’方向)に沿って突出形成されている。前記接続部3
8a、38bには、前記冷却水供給用ホース31と冷却
水排水用ホース33の一端部が各々接続されている。
【0033】図6は、本実施形態に係る電装部品冷却水
通路38をエンジン制御ユニット30の一端面の片側端
部のみに形成した一例である。
【0034】また、図7は、前記電装部品冷却水通路3
8をエンジン制御ユニット30の一端面の両側端部に形
成した一例である。詳しくは、2箇所に形成された電装
部品冷却水通路38の接続部38a、38bの何れか一
方端側の1箇所の接続部に冷却水供給用ホース31aを
接続するとともに、同一端側に形成された他の接続部に
冷却水排水用ホース33aを接続し、他方端側の2箇所
の接続部を連結ホース31bで連結するようにしたもの
である。
【0035】次に、本実施形態に係るエンジン制御ユニ
ットの冷却水通路と連通するエンジン側の冷却水通路の
構成について、図面を参照して説明する。図8は本実施
形態のエンジン側に形成される冷却水通路の部分のみを
示す冷却水通路の構成の概略図、図9は前記冷却水通路
を右後上方から見た斜視図、図10は船外機のエンジン
側を前傾させて、船外機下部を水面上に配置した時の冷
却水通路の構成を示す側面図、図11の(a)は図10
の冷却水通路上部に生じる冷却水溜まり部を示す説明
図、(b)は図10の前記冷却水通路下部に生じる冷却
水溜まり部を示す説明図、図12は図10のB矢視図、
図13は図12の船外機を傾斜状態で軸心を中心に左回
転させた時の冷却水通路の構成を示す斜視図、図14は
図12の船外機を傾斜状態で軸心を中心に右回転させた
時の冷却水通路の構成を示す斜視図、図15の(a)は
排水不可能な冷却水通路形状の一例を示す概略図、
(b)は排水可能な冷却水通路形状の一例を示す概略図
である。
【0036】本実施形態に係る船外機の冷却水通路は、
図8〜図14に示すように、エンジン冷却用の冷却水供
給通路(図示省略)から分岐して冷却水の一部をエンジ
ン制御ユニット30に構成された電装部品冷却水通路3
8に供給する冷却水供給用通路51と、該電装部品冷却
水通路38と排水口53とを連通して冷却水を排出する
冷却水排水用通路52とにより構成とされている。
【0037】前記冷却水通路50は、図1、図8に示す
ように、エンジン上部寄りに配置されたエンジン制御ユ
ニット30より上方から冷却水を供給するように、前記
エンジン制御ユニット30よりも上方に配設されたエン
ジン3側の冷却水通路(図示省略)より下方に向かい延
設されている。
【0038】前記冷却水排水用通路52は、図8に示す
ように、前記エンジン制御ユニット30から下方に向か
い常に下方への勾配を有して延設されるとともに、エン
ジン下部に設けられた排水口53に接続されている。す
なわち、冷却水通路形状は−勾配(下がり勾配)から+
勾配(上がり勾配)に変化する部分を有さない構成とな
っている。
【0039】次に、本実施形態に係る船外機のエンジン
制御ユニットの冷却水通路の作用について図面を参照し
て説明する。
【0040】ここで、本実施形態に係る冷却水通路50
の構成を明確にするために、通常考えられる冷却水通路
60、70を仮想線(2点鎖線)で図中に示す。前記冷
却水通路60は、エンジンの通常運転状態において、エ
ンジン制御ユニット30からエンジン3に沿って略水平
に廻り込むように延設され、さらに、適宜な位置でエン
ジン3に沿って下方に向かい延設されて排水口53に接
続するようにしたものである。
【0041】前記冷却水通路70は、エンジンの通常運
転状態において、エンジン制御ユニット30からエンジ
ン3に沿って下方に向かい延設され、適宜な位置でエン
ジン3に沿って略水平に回り込むように排水口53に接
続するようにしたものである。
【0042】まず、船尾(図示省略)に取付けられた船
外機1は、図10に示すように、船体に装備された状態
での水上保管時には、腐食や凍結、水中生物の付着や汚
れを防止する目的で、C軸を中心に船外機1上部(エン
ジン側)を前方に傾倒させて、船外機1下部(スクリュ
ー側)を水面上に上げることが可能な構造となってい
る。この構造は、定常航行等の船体の角度変化が変化し
た場合にも、プロペラが常に最大の推進力を得られるよ
うに調整するためにも使用される。
【0043】通常、運転する場合、船外機1は、図8に
示すように、船外機1の軸心Cが船尾に沿って略鉛直と
なるように配置されている。この状態でエンジンが停止
すると、ドライブシャフト13で駆動されるウォータポ
ンプ(冷却水循環用ポンプ)22も停止するため、エン
ジン3内部の冷却水通路中の冷却水は重力により船外機
外部に排出される。
【0044】船外機1が通常状態においては、エンジン
制御ユニット30を冷却するための冷却水通路の構成
は、図8、図9に示すように、冷却水通路50、60、
70の何れの冷却水通路構成においても重力により排出
されることがわかる。
【0045】一方、図10に示すような船外機1が傾斜
して船体に整備された状態での水上保管時においては、
前記冷却水通路の構成は、図11の(a)、(b)に示
すように、冷却水通路60の構成では、冷却水通路60
上部の略水平な冷却水通路61の冷却水流れ方向上流側
が下流側よりも下がるので、そこに冷却水溜まり部63
が生じる。また、冷却水通路70の構成では、冷却水通
路70下部の略水平な冷却水通路72の冷却水流れ方向
下流側が上流側よりも上がるので、そこに冷却水溜まり
部73が生じ、重力によっては冷却水通路内の冷却水を
排出することができない。
【0046】前記冷却水溜まり部63、73に溜まった
冷却水は、エンジンの余熱や長期間の放置により、水分
は蒸発するが、塩分や汚れが堆積、固着して冷却水通路
の詰まりの原因となり、場合によっては、冷却不良によ
る電装部品の不具合が生じる恐れがある。
【0047】また、通常、船外機1は、船体に対してプ
ロペラ17の向きを変更することで進行方向を操舵する
構成となっており、上下方向の軸、例えば、本実施形態
においては軸心Cを中心に船外機本体が回転する構造と
なっている。
【0048】よって、船外機1の保管状態としては、図
10、図12に示すように、単純に前後に傾斜した状態
だけでなく、図13、図14に示すように、軸心Cを中
心に前後傾斜しつつ、軸心Cを中心に船外機1を左右に
回転した状態での保管も可能である。
【0049】前記冷却水通路50の構成によれば、船外
機1を左右に回転させた場合であっても、船外機前方か
ら水平に冷却水通路を見た図13、図14より明らかな
ように、どの状態であっても冷却水流れ方向の上流側か
ら下流側に亘り冷却水溜まりが生じない構成となってい
る。すなわち、図15の(a)に示す冷却水通路80a
のように、冷却水の流れ方向が下がり勾配から上がり勾
配を有する構成では冷却水溜まり部90が生じ、(b)
に示す冷却水通路80bのように、冷却水の流れ方向が
下がり勾配のみの構成とすることで冷却水を溜めること
なく排水することができる。
【0050】本実施形態による冷却水の流れは、まずエ
ンジン3側より冷却水供給用通路51を通ってエンジン
制御ユニット30内の電装部品冷却水通路38に供給さ
れ、該電装部品冷却水通路38を通ってエンジン制御ユ
ニット30を冷却する。そして、冷却水排水用通路52
を通って排水口53より船外機1外部に排水される。
【0051】前記冷却水は、検水口35から排水されて
冷却水の流れ(供給状態)が確認される。
【0052】以上のように構成したので、本実施形態に
よれば、船外機1の様々な保管状態においても、エンジ
ン制御ユニット30を冷却するための冷却水を供給する
冷却水通路50の通路に略U字形状の冷却水溜まり部を
生じさせることなく、効率良くエンジン制御ユニット3
0を冷却することができる。
【0053】また、本実施形態によれば、エンジン制御
ユニット30の冷却構造は、エンジン冷却用の冷却水供
給装置から分岐した冷却水を用いてエンジン制御ユニッ
ト30を冷却するようにして、該エンジン制御ユニット
30を冷却後に、船外機1外部の目視可能な検水口35
から排水するようにしたので、ユーザが排水の水量を容
易に確認でき、エンジン制御ユニット30などの電装部
品の冷却水通路に発生した不具合の有無を確認すること
ができる。
【0054】また、本実施形態によれば、電装部品冷却
水通路38の連結部材として透明ホース等の透明材を採
用することにより、点検時に容易に冷却水通路の不具合
(詰まりの兆候)の有無を点検することができる。
【0055】また、本実施形態によれば、エンジン制御
ユニット30の電装部品ケース37の型抜き方向(図
中、X、X’方向)に電装部品冷却水通路38を一体的
に形成したので、少ない部品点数で、密閉性に優れた冷
却水通路をコンパクトで容易に、且つ低コストで形成す
ることができる。
【0056】また、本実施形態によれば、冷却水通路5
0を接続する部材として、例えば、ホースを接続する接
続部38a、38bも電装部品ケース37と一体的に成
形可能な構成とすることで、冷却水通路形成用のカバー
や取付部材(ボルト等)、シール材等が不要となり、構
成する部品点数を少なく、低コストで形成することがで
きる。また、複数の冷却水通路を形成することも容易に
可能である。
【0057】また、本実施形態によれば、エンジン制御
ユニット30の電装部品ケース37内に形成される電装
部品冷却水通路38に屈曲部や冷却水が淀むような形状
部が無い直線的な構成としたので、汚れや塩分の堆積、
詰まりが生じ難くい。また、万一電装部品冷却水通路3
8が汚れや塩分により詰まることがあっても、該電装部
品冷却水通路38が屈曲していないため、点検や掃除が
非常に容易である。
【0058】尚、本実施形態では、エンジン制御ユニッ
ト30全体の温度を下げるように電装部品冷却水通路3
8を構成しているが、本発明は、冷却水通路の配設位置
に限定されるものではなく、例えば、発熱電子部品やコ
イル等の発熱部品の近傍に冷却水通路を配置して局部的
に冷却するようにしたものであっても良い。
【0059】また、本実施形態では、電子部品44が取
付けられる基板46と電装部品冷却水通路38との間に
柔軟性を有する熱伝導シート47を介在させているが、
本発明は、熱伝導シート47のような熱伝導部材や、そ
れの取付け位置に限定されるものではなく、例えば、発
熱部品や耐温度性の低い部品と冷却水通路間に熱伝導性
に優れる部材、例えば、柔軟性を有する熱伝導部材、熱
伝導シート、グリス、金属等を配置するものであっても
良い。
【0060】また、本実施形態では、電装部品ケース3
7一体の電装部品冷却水通路38を複数形成している
が、本発明は、この構成に限定されるものではなく、冷
却の必要度に応じて使用数を変更することも可能であ
る。これにより、エンジンが使用される仕向け地(地域
の気温、水温等)や、電子部品の耐温度規格等に応じ
て、冷却通路の位置、使用数を選択でき、必要最小限の
部品点数(冷却水通路の使用数を最小限にすることで、
ホース等の冷却水通路連結部材やクリップを必要最小限
にすることができるとともに、低コストで冷却すること
ができる。また、複数の電装部品の冷却水通路をシンプ
ルな配管で容易に接続でき、レイアウト性に優れた構成
を実現できる。
【0061】また、他機種(発熱部品や耐温性の低い部
品の配置が異なる機種)に使用する基板においても、本
発明によれば、冷却部位を選択(複数の通路から最もそ
の基板、部品に適した通路を選択)可能であるため、同
一の電装部品ケースを共用することが可能である。
【0062】また、本実施形態では、船外機1の左右両
側面、後方面の何れの面を下方にして横倒し保管しても
冷却水溜まりが生じないようにしているが、本発明は、
船外機の保管時の姿勢に限定されるものではなく、例え
ば、船外機の横倒し保管時に、指定保管方向のみ冷却水
溜まりが生じない構成としてもよい(船外機の横倒し保
管は、船外機各部の強度上の不具合等を考慮して、保管
方向を指示する場合が一般的である。)。
【0063】次に、本実施形態の変形例1を、図面を参
照して説明する。図16〜図18は本実施形態の変形例
1であって、図16は変形例1の電装部品の構成を示す
平面図、図17は図16のD−D断面図、図18は図1
7のE矢視図である。変形例1は、図16、図17に示
すように、図示しないエンジン側に取付けられる電装部
品130であって、平面視で略矩形状を呈するとともに
略矩形状断面を有する電装部品ケース137と、平面視
で前記電装部品ケース137と略同形状を呈する冷却水
通路形成カバー139とを備えたものである。
【0064】前記電装部品ケース137は、前記冷却水
通路形成カバー139との接合面137aに、冷却水通
路形成カバー139と対向する範囲の一部に対応して凹
んだ凹部137bが形成されるとともに、該凹部137
bの外周を包囲するシール溝137cが形成されてい
る。
【0065】また、前記電装部品ケース137は、図1
7に示すように、内部に空間が形成されており、その空
間の底部に、すなわち前記冷却水通路形成カバー139
が取付けられる接合面137a側に近接した位置に基板
146が配置されている。前記基板146には、電子部
品144が取付けられるとともに、外部接続コネクタ1
50の端子部が取付けられている。前記外部接続コネク
タ150は、一部を電装部品ケース内部に配設するとと
もに、前記電装部品ケース137の一側面137dより
外側に突設されている。前記基板146と前記電装部品
ケース137内部空間の底部との間には、柔軟性を有す
る熱伝導シート147が介在されるとともに、温度セン
サ151が配設されている。前記電装部品ケース137
内部空間の電子部品144や基板146等の隙間にはモ
ールド材149が封入されている。
【0066】前記冷却水通路形成カバー139には、前
記凹部137bと対向する位置に冷却水通路を構成する
凹部139bが形成されるとともに、該凹部139bの
外周を包囲するシール溝137cと対向する位置にシー
ル溝139cが形成されている。また、一側面139d
には、前記凹部139bを外部と連通する接続部138
a、138bが外側に向かい略筒状に突設されている。
【0067】前記電装部品ケース137と前記冷却水通
路形成カバー139とは、各々のシール溝137c、1
39c内にシール材140を配置して、四隅を取付けネ
ジ152で締結されている。
【0068】前記接続部138a、138bには、前記
冷却水供給用ホース131と冷却水排水用ホース133
の一端部が各々接続されている。
【0069】以上のように構成したので、変形例1で
は、電装部品ケース137内の電装部品冷却水通路13
8に温度センサを配置することも容易である。変形例1
によれば、サーミスタ等の温度センサ151用の収納ケ
ースやその防水構造、コネクタ等の外部接続部、外部配
線等が不要となり、低コストで冷却水温度を検出でき、
冷却水温によるエンジン制御の補正(例えば、燃料噴射
量、点火時期等の補正)が可能となる。また、冷却水温
度を検出することで、電装部品冷却水通路138の詰ま
り、ウォータポンプ22の故障等の不具合を検出でき、
警告表示やエンジン回転数の制御(例えば、回転低下に
よるエンジンの保護と不具合発生の表示)が可能とな
る。
【0070】次に、本実施形態の変形例2を、図面を参
照して説明する。図19〜図22は本実施形態の変形例
2であって、図19は変形例2の電装部品の構成を示す
平面図、図20は図19のF−F断面図、図21は図2
0のG矢視図である。変形例2は、図19、図20に示
すように、図示しないエンジン側に取付けられる電装部
品230であって、一体的の射出成形された略矩形状断
面を有する電装部品ケース237を備え、該電装部品ケ
ース237内部に複数の電子部品244が取付けられた
基板246を備えている。
【0071】前記電装部品ケース237は、図20に示
すように、内部に空間が形成されており、その空間に基
板246が配置されている。前記基板246には、電子
部品244が取付けられるとともに、外部接続コネクタ
250の端子部が取付けられている。前記外部接続コネ
クタ250は、一部を電装部品ケース237内部に配設
するとともに、前記電装部品ケース237の一側面23
7dより外側に突設されている。前記基板246と前記
電装部品ケース237内部空間の底部との間には、柔軟
性を有する熱伝導シート247が介在されるとともに、
温度センサ251が配設されている。前記電装部品ケー
ス237内部空間の電子部品244や基板246等の隙
間にはモールド材249が封入されている。
【0072】前記電装部品ケース237の一端面側(図
中で下側)には、該電装部品ケース237の型抜き方向
(図中のX、X’方向)に沿って略筒状に貫通した電装
部品冷却水通路238が複数個電装部品ケース237と
一体的に形成されている。
【0073】前記電装部品冷却水通路238は、図20
に示すように、前記基板246に近接する位置に形成さ
れるとともに、該基板246との間には、熱伝導部材と
して機能する柔軟性を有する熱伝導シート247が介在
されている。また、前記電装部品冷却水通路238の両
端部には、図21に示すように、接続部238a、23
8bが各々外側に向かい該電装部品ケース237の型抜
き方向(図中のX、X’方向)に沿って突出形成されて
いる。そして、電装部品230の冷却したい部位に対応
する接続部238a、238bに、冷却水供給用ホース
231と冷却水排水用ホース233の一端部が各々接続
されている。
【0074】以上のように構成したので、変形例2によ
ると、電装部品ケース237内に複数個の電装部品冷却
水通路238を形成したので、冷却を必要とする個所を
集中的、且つ効果的に冷却することができる。
【0075】図22は、変形例2に係る電装部品230
の変形例3であって、内部空間を有する電装部品ケース
337にケース蓋337aを設け、電装部品冷却水通路
338を短く形成してコンパクトに構成した一例であ
る。この構成によると、電装部品ケース337内部空間
にモールド材を封入する必要が無く、部品構成を簡単に
できる。
【0076】次に、電装部品を船外機側面に配置した場
合の冷却水通路構造のその他の変形例を、図面を参照し
て説明する。図23〜図27に示す変形例は、船外機の
水上保管時の傾斜状態を示している。
【0077】変形例4は、図23に示すように、エンジ
ン3の側面上寄りに電装部品400を設置したものであ
る。前記電装部品400の内部には、複数の電装部品冷
却水通路438a、438bが形成されている。
【0078】前記電装部品400を冷却するための冷却
水通路の構成は、船外機1が通常運転時の状態で、電装
部品400を電装部品冷却水通路438a、438bが
略水平となるように配置するとともに、エンジン側冷却
水通路431を前記電装部品400よりも下側で且つ前
方に配設し、該エンジン側冷却水通路431と前記電装
部品400上側の電装部品冷却水通路438aの一端側
とを連通する冷却水供給用ホース441と、前記電装部
品冷却水通路438aの他端側と電装部品400下側の
電装部品冷却水通路438bの一端側とを連通する連通
ホース442と、前記電装部品冷却水通路438bの他
端側に接続されてエンジン3下方へ排水するように配置
された冷却水排水用ホース443aとを備えたものであ
る。
【0079】前記冷却水排水用ホース443aは、図2
3に示すように、電装部品400下側の電装部品冷却水
通路438bから常に下がり勾配でエンジン3に沿って
斜め下方に延設されている。
【0080】ここで、冷却水の流れを比較するために、
電装部品400からの冷却水排水用ホース443aのそ
の他の経路を2点鎖線で示す。図中の符号443bは、
船外機が通常運転時の状態で、電装部品冷却水通路43
8bからエンジン後方に向かい略水平に延設され、適宜
位置よりエンジン下方に向かい略鉛直に配設された冷却
水排水用ホースの経路である。符号443cは、船外機
が通常運転時の状態で、電装部品冷却水通路438bか
らエンジン3下方に向かい略鉛直に延設され、適宜位置
よりエンジン3後方に向かい略水平に配設された冷却水
排水用ホースの経路である。
【0081】変形例5は、図24に示すように、前記電
装部品400を冷却するための冷却水通路の構成を、船
外機が通常運転時の状態で、電装部品400の電装部品
冷却水通路438a、438bが略水平となるように配
置するとともに、エンジン側冷却水通路531を前記電
装部品400よりも下側で且つ後方に配置し、該エンジ
ン側冷却水通路531と前記電装部品400上側の電装
部品冷却水通路438aの一端側とを連通する冷却水供
給用ホース541と、前記電装部品冷却水通路438a
の他端側と電装部品400下側の電装部品冷却水通路4
38bの一端側とを連通する連通ホース542と、前記
電装部品冷却水通路438bの他端側に接続されてエン
ジン3下方へ排水するように配置された冷却水排水用ホ
ース543とを備えたものである。
【0082】変形例6は、図25に示すように、前記電
装部品400を冷却するための冷却水通路の構成を、船
外機が通常運転時の状態で、電装部品400の電装部品
冷却水通路438a、438bが略鉛直となるように配
置するとともに、エンジン側冷却水通路631を前記電
装部品400よりも下側に配置し、該エンジン側冷却水
通路631と前記電装部品400前側の電装部品冷却水
通路438aの一端側とを連通する冷却水供給用ホース
641と、前記電装部品冷却水通路438aの他端側と
電装部品400後側の電装部品冷却水通路438bの一
端側とを連通する連通ホース642と、前記電装部品冷
却水通路438bの他端側に接続されてエンジン3下方
へ排水するように配置された冷却水排水用ホース643
とを備えたものである。
【0083】変形例7は、図26に示すように、前記電
装部品400を冷却するための冷却水通路の構成を、船
外機が通常運転時の状態で、電装部品400の電装部品
冷却水通路438a、438bが略鉛直となるように配
置するとともに、エンジン側冷却水通路731を前記電
装部品400よりも上側に配置し、該エンジン側冷却水
通路731と前記電装部品400前側の電装部品冷却水
通路438aの一端側とを連通する冷却水供給用ホース
741と、前記電装部品冷却水通路438aの他端側と
電装部品400後側の電装部品冷却水通路438bの一
端側とを連通する連通ホース742と、前記電装部品冷
却水通路438bの他端側に接続されてエンジン3下方
へ排水するように配置された冷却水排水用ホース743
とを備えたものである。
【0084】変形例8は、図27に示すように、前記電
装部品400を冷却するための冷却水通路の構成を、船
外機が通常運転時の状態で、電装部品400を上下に2
個並設するとともに、該電装部品400の電装部品冷却
水通路438a、438bが略鉛直となるように配置
し、エンジン側冷却水通路831を下側の電装部品40
0よりも下方に配置して、該エンジン側冷却水通路83
1と下側の電装部品400前側の電装部品冷却水通路4
38aの一端側とを連通する冷却水供給用ホース841
と、前記電装部品冷却水通路438aの他端側と上側の
電装部品400前側の電装部品冷却水通路438aの一
端側とを連通する連通ホース842aと、前記電装部品
冷却水通路438aの他端側と電装部品400後側の電
装部品冷却水通路438bの一端側とを連通する連通ホ
ース842bと、前記電装部品冷却水通路438bの他
端側と下側の電装部品400後側の電装部品冷却水通路
438bの一端側とを連通する連通ホース842cと、
前記電装部品冷却水通路438bの他端側に接続されて
エンジン3下方へ排水するように配置された冷却水排水
用ホース843とを備えたものである。
【0085】以上のように構成することで、それぞれの
変形例において、エンジン3を冷却する冷却水の一部を
用いて、簡単な構成で容易に電装部品400を冷却する
ことができる。
【0086】しかしながら、図23に示す変形例4の冷
却水通路の構成では、冷却水排水用ホース443b、4
43cに重力によって冷却水を排出できない冷却水溜ま
り部444b、444cが生じる。また、図24に示す
変形例5の冷却水通路の構成においても、電装部品40
0内の電装部品冷却水通路438bと連通ホース542
との間で冷却水溜まり部544が生じる。さらに、図2
6に示す変形例7の冷却水通路の構成においても、冷却
水供給用ホース741から電装部品400内の電装部品
冷却水通路438a、438bにかけて斜線部で示すよ
うに冷却水溜まり部744が生じる。
【0087】そこで、図23に示す変形例4の冷却水排
水用ホース443aの経路、および図25に示す変形例
6の冷却水排水用ホース643のように、排水部から分
岐部に達する通路に−勾配(下がり勾配)から+勾配
(上がり勾配)に変化する部分が存在しない冷却水通路
構成とすることで冷却水を重力により排水することがで
きる。すなわち、図27に示す変形例8の冷却水排水用
ホース843の経路のように、複数個の電装部品400
を配置した場合においても、排水部から分岐部に達する
通路に−勾配(下がり勾配)から+勾配(上がり勾配)
に変化する部分が存在しないようにすることで冷却水溜
まり部が生じない冷却水通路の構成が可能となる。
【0088】尚、本発明の船外機の電装部品冷却構造
は、上述した図示例にのみ限定されるものではなく、本
発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え
得ることは勿論である。
【0089】
【発明の効果】以上、説明したように本発明の請求項1
〜8記載の船外機の電装部品冷却水通路構造によれば、
エンジンを適温に保ちつつ、高温の雰囲気内で電装部品
を効率良く冷却するとともに、少ない部品点数でコンパ
クト、且つ低コストで冷却水通路を構成できる船外機の
電装部品冷却構造を実現できる。すなわち、電子部品や
点火コイル等を内蔵した電装部品を備える船外機におい
て、前記電装部品は、電装部品ケースに電装部品冷却水
通路を一体的に形成するとともに、冷却水を導入/排出
するための別体の冷却水通路が連結される接続部を該電
装部品ケースと一体的に形成することで、冷却水通路を
構成する部品点数を少なくでき、気密性に優れた冷却水
通路を構成できる。また、前記電装部品冷却水通路を、
前記電装部品ケースの型抜き方向と略同一方向に沿って
形成することで、冷却水通路を簡潔な略直線状に構成す
ることができ、低コスト化を図るとともに、点検やメン
テナンス性の向上を図ることができる。さらに、エンジ
ンに供給される冷却水の一部を前記電装部品冷却水通路
に供給することで、既存のウォータポンプからの冷却水
を利用できるため、電装部品の設置の自由度を確保する
ことができ、冷却用フィン(空冷用)やファンを不要に
して、効率の良い冷却を可能にするとともに、コンパク
ト化や軽量化を図ることができる。以上のような、優れ
た効果を奏する。
【0090】また、前記電装部品は、電装部品ケースに
別体のカバー部材を取付けて電装部品冷却水通路を構成
するとともに、前記カバー部材に、冷却水を導入/排出
するための別体の冷却水通路が連結される接続部を一体
的に形成することで、カバー部材および冷却水通路の形
状の自由度を確保することができるとともに、冷却水通
路を構成する部品点数の削減を図ることができるという
優れた効果を奏する。
【0091】また、前記電装部品冷却水通路を、電装部
品ケースの型抜き方向と略同一方向に沿って複数個所に
形成することで、船外機の仕向地(使用される地域の気
温、水温等)に応じた仕様や、電子部品の耐温度規格に
応じて、必要最小限の部品点数やコストで冷却水通路を
構成することができる。さらに、電子部品等の発熱部品
や耐温性の低い部品の配置が異なるような基板を採用す
るような場合であっても、これに対応した冷却水通路の
構成により、同一の電装部品ケースを共用することが可
能となるとともに、冷却する位置の選択が可能となるの
で、的確に且つ効率良く冷却することができる。また、
複数の電装部品の冷却水通路の構成を簡潔することがで
きるとともに、レイアウト性に優れた冷却水通路構成を
実現できる、という優れた効果を奏する。
【0092】また、前記電装部品冷却水通路と電子部品
等との間に、熱伝導性に優れる部材を配置することで電
装部品の冷却効率の向上を図ることができる。また、船
外機の保管状態において、前記電装部品冷却水通路を通
って冷却水が排水される冷却水排水用通路に亘る冷却水
通路は、冷却水の流れ方向が下がり勾配から上がり勾配
に変化する部分が存在しないように構成することで、エ
ンジン停止後に冷却水が重力で排水されて、冷却水通路
内に冷却水溜まり部が生じること無く、水分蒸発後の塩
分や汚れの固着、堆積による冷却通路の詰まりを防止す
ることができる。
【0093】また、前記冷却水通路の近傍に温度センサ
を配設することで、外部配線が不要となり、低コストで
冷却水温度を検出でき、これにより、冷却水温によるエ
ンジン制御の補正、例えば燃料噴射量、点火時期等の補
正を行うことができる。さらに、冷却水通路の詰まり、
ウォータポンプの故障等の不具合を検出でき、警報やエ
ンジン回転数の低下制御等が可能となる。
【0094】また、前記電装部品冷却水通路の排水部を
検水口とすることで、電装部品冷却水通路の詰まり等の
不具合を目視することができる。さらに、前記電装部品
冷却水通路の連結部材を透明部材とすることで、電装部
品冷却水通路の詰まり等の不具合を目視することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る船外機の構成を示す側
面断面図である。
【図2】前記船外機の構成を示す平面断面図である。
【図3】本実施形態に係るエンジン制御ユニットの構成
を示す平面図である。
【図4】図3のA−A断面図である。
【図5】前記エンジン制御ユニットの構成を示す側面図
である。
【図6】本実施形態に係る電装部品冷却水通路38をエ
ンジン制御ユニット30の一端面の片側端部のみに形成
した一例である。
【図7】前記電装部品冷却水通路38をエンジン制御ユ
ニット30の一端面の両側端部に形成した一例である。
【図8】本実施形態のエンジン側に形成される冷却水通
路の部分のみを示す冷却水通路の構成の概略図である。
【図9】前記冷却水通路を右後上方から見た斜視図であ
る。
【図10】船外機のエンジン側を前傾させて、船外機下
部を水面上に配置した時の冷却水通路の構成を示す側面
図である。
【図11】(a)は図10の冷却水通路上部に生じる冷
却水溜まり部を示す説明図、(b)は図10の前記冷却
水通路下部に生じる冷却水溜まり部を示す説明図であ
る。
【図12】図10のB矢視図である。
【図13】図12の船外機を傾斜状態で軸心を中心に左
回転させた時の冷却水通路の構成を示す斜視図である。
【図14】図12の船外機を傾斜状態で軸心を中心に右
回転させた時の冷却水通路の構成を示す斜視図である。
【図15】(a)は排水不可能な冷却水通路形状の一例
を示す概略図、(b)は排水可能な冷却水通路形状の一
例を示す概略図である。
【図16】本実施形態に係る電装部品の変形例1の構成
を示す平面図である。
【図17】図16のD−D断面図である。
【図18】図17のE矢視図である。
【図19】本実施形態に係る電装部品の変形例2の構成
を示す平面図である。
【図20】図19のF−F断面図である。
【図21】図20のG矢視図である。
【図22】変形例2に係る電装部品の変形例3の構成を
示す側面断面図である。
【図23】本発明に係る電装部品冷却構造のその他の変
形例4の冷却水通路の構成を示す説明図である。
【図24】本発明に係る電装部品冷却構造のその他の変
形例5の冷却水通路の構成を示す説明図である。
【図25】本発明に係る電装部品冷却構造のその他の変
形例6の冷却水通路の構成を示す説明図である。
【図26】本発明に係る電装部品冷却構造のその他の変
形例7の冷却水通路の構成を示す説明図である。
【図27】本発明に係る電装部品冷却構造のその他の変
形例8の冷却水通路の構成を示す説明図である。
【符号の説明】
1 船外機 3 エンジン 22 ウォータポンプ 23、51 冷却水供給用通路 30 エンジン制御ユニット 31、31a、131、231、441、541、64
1、741、841 冷却水供給用ホース 31b、442、542、642、742、842a、
842b、842c 連通ホース 32、50、60、61、70、72 冷却水通路 33、33a、133、233、443a、443b、
443c、543、643、743、843 冷却水排
水用ホース 63、73、444b、444c、544、744 冷
却水溜まり部 35 検水口 37、137、237、337 電装部品ケース 38、138、238、338、438a、438b
電装部品冷却水通路 38a、38b、138a、138b、238a、23
8b 接続部 44、144、244 電子部品 46、146、246 基板 47、147、247 熱伝導シート 49、149、249 モールド材 52 冷却水排水用通路 53 排水口 130、230、400 電装部品 139 冷却水通路形成カバー 151、251 温度センサ 431、531、631、731、831 エンジン側
冷却水通路

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電子部品を内蔵した電装部品を備える船
    外機において、 前記電装部品は、電子部品が収納される電装部品ケース
    を備え、 前記電装部品ケースは、該電装部品ケース内の電子部品
    の近傍に電装部品冷却水通路を該電装部品ケースと一体
    的に形成するとともに、冷却水を導入/排出するための
    別体の冷却水通路が連結される接続部を該電装部品ケー
    スと一体的に形成し、 エンジンに供給される冷却水の一部を前記電装部品冷却
    水通路に供給することを特徴とする船外機の電装部品冷
    却構造。
  2. 【請求項2】 電子部品を内蔵した電装部品を備える船
    外機において、 前記電装部品は、電子部品が収納される電装部品ケース
    と、前記電装部品ケースに取付けられて電装部品冷却水
    通路を構成するカバー部材とを備え、 前記カバー部材は、冷却水を導入/排出するための別体
    の冷却水通路が連結される接続部を一体的に形成し、 エンジンに供給される冷却水の一部を前記電装部品冷却
    水通路に供給することを特徴とする船外機の電装部品冷
    却構造。
  3. 【請求項3】 前記電装部品冷却水通路は、電装部品ケ
    ースの型抜き方向と略同一方向に沿って複数個所に形成
    されたことを特徴とする請求項1または2に記載の船外
    機の電装部品冷却構造。
  4. 【請求項4】 前記電装部品冷却水通路と電子部品等と
    の間に、熱伝導性に優れる部材を配置することを特徴と
    する請求項1乃至3のうちの何れか一項に記載の船外機
    の電装部品冷却構造。
  5. 【請求項5】 船外機の保管状態において、前記電装部
    品冷却水通路を通って冷却水が排水される冷却水排水用
    通路に亘る冷却水通路は、冷却水の流れ方向が下がり勾
    配から上がり勾配に変化する部分が存在しないように構
    成することを特徴とする請求項1乃至3のうちの何れか
    一項に記載の船外機の電装部品冷却構造。
  6. 【請求項6】 前記電装部品冷却水通路の近傍に、温度
    センサを配設することを特徴とする請求項1乃至5のう
    ちの何れか一項に記載の船外機の電装部品冷却構造。
  7. 【請求項7】 前記電装部品冷却水通路の排水部を、検
    水口とすることを特徴とする請求項1乃至6のうちの何
    れか一項に記載の船外機の電装部品冷却構造。
  8. 【請求項8】 前記電装部品冷却水通路の連結部材を、
    透明部材とすることを特徴とする請求項1乃至6のうち
    の何れか一項に記載の船外機の電装部品冷却構造。
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JP7472716B2 (ja) 2020-08-19 2024-04-23 スズキ株式会社 船舶推進機

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