JP2003075540A - 放射性廃棄物の放射能測定方法及びその測定装置 - Google Patents

放射性廃棄物の放射能測定方法及びその測定装置

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JP2003075540A
JP2003075540A JP2001262645A JP2001262645A JP2003075540A JP 2003075540 A JP2003075540 A JP 2003075540A JP 2001262645 A JP2001262645 A JP 2001262645A JP 2001262645 A JP2001262645 A JP 2001262645A JP 2003075540 A JP2003075540 A JP 2003075540A
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radioactivity
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radioactive
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Toshiaki Matsuo
俊明 松尾
Takashi Nishi
高志 西
Mamoru Kamoshita
守 鴨志田
Satoshi Kawasaki
智 川崎
Takuma Yoshida
拓真 吉田
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Original Assignee
Hitachi Ltd
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  • Monitoring And Testing Of Nuclear Reactors (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】再処理廃棄物の放射能測定において、廃棄体外
部から非破壊で、各放射性同位体を独立に計測・推定す
る。 【解決手段】放射性廃棄物を溶融炉2で二層分離した溶
融固化体にし、その密度分布をX線発生装置10を用い
て測定する。次に、ガンマ線スペクトル測定装置5と中
性子測定器7によりガンマ線核種と核分裂物質の量を評
価する。これからTRU及びFPで3種類の元素につ
いて複数の同位体の放射能量、各元素で1つ同位体の
放射能量を得る。同位体組成比・放射能量計算機9では
からTRU,FPの元である使用済燃料の濃縮度,燃
焼度,冷却期間の値を求め、これで決まる同位体組成比
との結果を用いて各同位体の放射能量を計算する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、放射性廃棄物の放
射能測定方法及びその測定装置に関する。
【0002】
【従来の技術】日本では原子力発電所で発生する使用済
核燃料は再処理され、核燃料として再利用可能な成分を
取り出すことが予定されている。再処理工場では原子力
発電所と同様に、鉄を中心とした金属廃棄物を含む放射
性の不燃性固体廃棄物(雑固体廃棄物)及び可燃性固体
廃棄物が発生する。それらの処理方法として溶融,圧
縮,焼却,固型化等の処理があり、所定の処理の後、廃
棄体の内部に含まれる放射能量を計測する。
【0003】非破壊により廃棄体内部の放射能量を定量
している事例の一つに、原子力発電所で発生する低レベ
ル不燃性固体廃棄物の溶融処理がある。ここでは、廃棄
物は溶融炉投入前に人の手により分別・管理等がなされ
る。これらは溶融炉で溶融・減容化される。溶融物は溶
融炉から排出され、受け容器で受けられる。受け容器中
の溶融物は酸化物(スラグ)層と金属層に比重差で二層
分離され、温度が十分低下した後、受け容器ごと200
Lドラム缶に入れられ、その隙間をモルタル等の水硬性
固型化材で充填・固化される。その後、廃棄体の外から
放射線測定器を用いて放射線測定を行い、測定結果から
廃棄体内部の放射能量を評価する。放射線測定の際には
全ての放射性核種からの放射線を測定するのではなく、
Co−60(γ線,エネルギー1.33MeV及び1.1
7MeV)とCs−137(γ線,エネルギー0.66
MeV)だけを代表して測定し、まずそれらの放射能量
を求める。次に、これら核種が溶融処理後に溶融物中に
残る割合(残存率)をあらかじめ求めておき、ここか
ら、溶融処理前にもともと存在した放射能量を推測す
る。ここで、Cs−137は廃棄物に付着する超ウラン
元素と核分裂生成物の放射能量を代表している。これは
通常、上記放射性同位体は発電所での低レベル廃棄物に
付着する量が極めて少なく、廃棄体外部からの放射線計
測では、生成量が多く、ガンマ線エネルギーも十分高く
て最も測りやすいCs−137以外は測定が困難なため
である。また、発電所内では特に化学的な分離プロセス
がないため、発電所での廃棄物に付着する放射性同位体
の組成比率は核燃料中のそれと同様と考えることができ
る。従って、Cs−137の放射能量の上記推定値と上
記の組成比率(スケーリングファクターとも呼ばれる)
からそれ以外の超ウラン元素と核分裂生成物の放射能量
も推測可能となる。一方、Co−60は発電所構成機器
が炉水,復水等のプラント水との接触により生成する腐
食性生物に起因した放射性同位体を代表しており、Cs
−137の場合と同様に、スケーリングファクターを用
いてその他の同位体の放射能量を推測することが可能と
なる。なお、溶融物を二層分離しているのはCo−60
とCs−137がそれぞれ金属層と酸化物層に親和性を
持ち集まる傾向をもっているためである。Cs−137
のγ線はエネルギーがCo−60と比べると小さいため
に、Cs−137が金属層内部に残存する場合、比重の
大きな金属層の遮蔽効果、Co−60のコンプトン散乱
線によるノイズの影響で、Cs−137のγ線がドラム
缶の外からは測定できない場合がある。二層分離方式は
このような問題を回避するのに極めて都合のよい方法で
ある。
【0004】非破壊により廃棄体内部の放射能量を定量
している今ひとつの事例に、使用済核燃料,ハル・エン
ドピース廃棄物の燃焼度・冷却期間測定がある。これは
使用済燃料に含まれる核分裂生成物が発するガンマ線ス
ペクトルを計測するもので、具体的にはユーロピウム1
54とセシウム137の放射能量の比、及びユーロピウ
ム154とセシウム134の放射能量の比で評価する
(H. Toubon, et al,‘Innovative Nuclear Measureme
nt Techniques Used to Characterize WasteProduced b
y COGEMA’s New Compaction Facility’, Proceedings
of WasteManagement ’01 Conference, February 25-M
arch 1, 2001, Tucson, AZ, USA)。前者はユーロピウ
ム154の放射能量が燃焼度の二乗に比例することとセ
シウム137が1乗に比例することから、その比が燃焼
度に比例することを利用している。後者はユーロピウム
154とセシウム134がいずれも燃焼度の二乗に比例
することとそれぞれの半減期が異なることから、本来一
定であるべき比率の元の値からのずれを見ることで冷却
期間を評価する。しかしながら、本計測では上記事例と
同様に化学分離プロセスがかかわっていないものを対象
としており、異なる元素間の同位体組成比の測定結果は
冷却期間の補正を行えば、原子炉から出された直後の使
用済燃料のそれと一致することを暗に利用している。
【0005】一方、再処理工場で発生する廃棄物につい
ては、上記のようなスケーリングファクターを用いた推
定手法は必ずしも用いることができない場合がある。こ
れは再処理の場合、発電所と異なり、超ウラン元素と核
分裂生成物に起因する放射能量が多いこと、酸溶解,溶
媒抽出といった化学分離プロセスが存在していることに
よる。化学的性質が類似する元素同士は同様の挙動を示
すのでその元素間の組成比率は使用済み燃料内のものが
保存されると考えられる。しかし、そうでないものにつ
いては元素間の組成比率は保存されない可能性がある。
比較的化学特性が似ている超ウラン元素についても、こ
れらの中からウラン,プルトニウムといった核燃料物質
をネプツニウム,アメリシウムといったその他の元素か
ら分離することを、軽水炉燃料の再処理では目的として
いるため、これらの元素間での組成比率は保存されない
可能性がある。また、再処理工場では様々な濃縮度,燃
焼度,冷却期間の使用済燃料を処理する。濃縮度,燃焼
度,冷却期間が異なれば、元素間、及び同位体間の組成
比率も異なってくる可能性がある。
【0006】このため、特許2065249号公報に記
載された発明では、廃棄体外部からの非破壊による放射
能測定をあきらめ、放射性廃棄物の溶融・二層分離後、
溶融状態を維持しながら、ガラス層と金属層を独立にサ
ンプリングし、これに含まれる放射性核種を化学的に分
離した後、放射線計測を行う方式を提案している。しか
し、本方式では、ガラス層の下にある金属層をサンプ
リングする際における、ガラス層との接触に伴う汚染の
影響、サンプリング物の粉砕,溶解,イオン交換樹脂
による吸着・溶離といった複雑な化学分離プロセスを、
低レベル廃棄物よりもはるかに放射能レベルの高く、長
半減期で毒性の大きな超ウラン元素等の核種を多く含む
再処理廃棄物について、人の手で実施することといっ
た、困難が発生する。このことは廃棄物処理前のハンド
リング操作についても同様である。
【0007】従って、再処理工場で発生する廃棄物の放
射能測定は、人の手をかけずに遠隔操作でシステム全体
を運転するとともに、廃棄体外部から非破壊で、各放射
性同位体を独立に計測・推定する必要があり、このため
の方法,装置についての概念が必要とされていた。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、直接
放射線測定をできない核種についても、廃棄体外部から
非破壊で、各放射性同位体を独立に計測・推定すること
ができる放射性廃棄物の放射能測定方法及びその測定装
置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成する本
発明の特徴は、超ウラン元素を含む放射性物質により汚
染された放射性廃棄物の放射能測定方法において、前記
放射性廃棄物または前記放射性廃棄物の処理物を容器に
入れ、前記容器内の前記放射性廃棄物または前記放射性
廃棄物の処理物の重量または密度を測定し、前記容器内
の前記放射性廃棄物または前記放射性廃棄物の処理物か
ら発せられるガンマ線及び中性子のうちの少なくとも1
つを計測することにある。容器に放射性廃棄物を入れる
ことにより重量または密度,放射線測定,ハンドリング
時等における毒性の高い放射能の飛散,施設の汚染を低
減することができる。容器への放射性廃棄物の納入を遠
隔操作にて行うことが望ましい。この遠隔操作によれ
ば、毒性の高い核種に汚染された廃棄物に人が直接接触
することがなくなる利点がある。
【0010】好ましい実施形態である請求項2記載の発
明の考え方に関するフロー図を図1に示す。この実施形
態の特徴は、超ウラン元素及び核分裂生成物の中から
複数の同位体の放射線計測が可能である元素が3つ以上
あれば、これらの放射能測定結果から超ウラン元素及び
核分裂生成物全体において、各元素における同位体組成
比が計算できること、従って、測定したい放射性同位
体の量は、これが直接測定できなくても、同位体が属す
る元素におけるその他の同位体が1つ以上測定できれ
ば、これと同位体組成比から計算できることにある。こ
れは同一元素内の同位体は化学的に同じ性質を有するた
め、再処理後も再処理前(使用済燃料における)の同位
体組成比が保存されると考えられること、超ウラン元素
及び核分裂生成物の元になっている使用済燃料内の元素
・同位体組成比率は、そのもともとの濃縮度,燃焼度,
冷却期間の3パラメータの値がわかれば一意に決定する
ことに起因する。従って、同位体組成比率の情報が実計
測により3つ以上得られれば、未知である上記3パラメ
ータが理論上決定でき、そのパラメータ値で核燃料の燃
焼計算を実行すれば超ウラン元素及び核分裂生成物の全
元素について、元素内の同位体組成比が決まる。3つの
同位体組成比率の情報から濃縮度,燃焼度,冷却期間を
決定する方法としては、例えば核燃料の燃焼計算プログ
ラムを様々な濃縮度,燃焼度,冷却期間を仮定して走ら
せ、3つの同位体組成比率が実測値に最も近づいた時の
上記パラメータを解とする、あるいは事前に核燃料の燃
焼計算プログラムを様々な濃縮度,燃焼度,冷却期間を
仮定して走らせて同位体組成比率に関するデータベース
を作成しておき、3つの同位体組成比率が実測値に最も
近づいた時の上記パラメータの組み合わせを検索する、
といった方法がある。なお、上記で超ウラン元素及び
核分裂生成物の中から複数の同位体の放射線計測が可能
である元素が3つ未満の場合、不足する数の分だけ濃縮
度,燃焼度,冷却期間の3パラメータのいずれかについ
て考えられる範囲で保守的な値を設定して解析すること
が可能である。この場合、例えば、濃縮度,燃焼度につ
いては考えられる範囲で最も高い場合、冷却期間につい
ては考えられる範囲で最も短い場合を想定すれば、超ウ
ラン元素及び核分裂生成物の生成量が増大する方向にな
るので、保守的な同位体組成の予想になる。
【0011】好ましくは、放射線測定を実施する3元素
として、ガンマ線のエネルギーが高く、放射能量も比較
的大きい同位体を複数有するセシウム(セシウム13
4,137),ユーロピウム(ユーロピウム152,1
54),ウラン(ウラン235,238)を選定するこ
とにある。ガンマ線のエネルギーが高いことはバックグ
ラウンドやその他核種の高エネルギーガンマ線のコンプ
トン散乱等の影響が少なく、また、放射能量が大きけれ
ば測定ピークが明確になるため、より精密な放射能量の
測定が可能となる。なお、ウラン238についてはこれ
がトリウム234にアルファ崩壊する際に放出するガン
マ線のエネルギーが低く直接の測定は難しいが、娘核種
のトリウム234(半減期24.1日),孫娘核種のプ
ロトアクチニウム234m(同1.18分)及びその娘
核種のプロトアクチニウム234(同6.75時間)は
十分測定可能なエネルギーのガンマ線を発する上、ウラ
ン238からプロトアクチニウム234までの核種は容
易に放射平衡となるため、上記娘,孫娘核種等の崩壊系
列にある核種からの放射線計測結果から、ウラン238
の放射能量評価が可能となる。
【0012】好ましくは、廃棄物を溶融,二層分離した
後に放射線計測を実施することにある。溶融することに
より、放射性物質の濃度はガラス層,金属層でそれぞれ
均一になると考えられる。均一になると、複雑形状の場
合と比べて溶融固化体内部での固化体による放射線の減
衰の影響を精度よく見積もることができるため、放射能
量の評価精度が向上する。また、二層分離により放射性
核種は大きくガラス層と親和性があるものと金属層と親
和性があるものに分離することができる。上記の3元素
はいずれもガラス層と親和性があり、金属層からガラス
層に移行する。ガラス層は金属層に比べて密度が小さ
く、放射線の減衰の影響が小さい。このため、放射線の
検出が容易となる。
【0013】好ましくは、放射能測定の前、特に溶融・
二層化の後に廃棄体の密度分布を測定することにある。
密度分布の情報が精密に得られるほど溶融固化体による
放射線の減衰の影響が正確に評価できる。このため、放
射能量の評価精度が向上する。上記の目的の達成を補足
する請求項12の発明の特徴は、放射能測定装置が少な
くとも廃棄物の受け入れ設備と廃棄物の処理または保管
施設の間、及び廃棄物の処理または保管施設の後段の2
箇所に設置されていることにある。前者による測定によ
り、施設に搬入される廃棄物を放射能レベルごとに分類
することができる。これにより、放射能レベルの高いも
のは遠隔操作(特に隔離された部屋の中において),処
理設備,放射線測定設備等について、より充実した設備
で処理を行い、そうでないものはレベルに応じて設備を
簡略化することができる。従って、設備,処理プロセス
の合理化,毒性・放射能レベルの高い廃棄物の取り扱い
場所の設定による汚染拡大の防止が可能となる。また、
後者による測定により、最終的に保管,廃棄される形態
の廃棄物の放射能量を測定し、その保管・処分の区分を
明確化することにより、これらを合理化することができ
る。例えば、超ウラン元素の含有濃度が1GBqよりも
大きな、いわゆるTRU廃棄物は地下数百メートルのと
ころに厳重に処分される計画であるのに対し、それ以下
のものについては、浅地層処分の対象であるいわゆる低
レベル廃棄物等として取り扱える可能性がある。
【0014】
【発明の実施の形態】図2に、本発明の具体的な実施例
である放射性廃棄物の放射能計測システムに関する一実
施例を示す。本実施例は放射性廃棄物収納容器1,溶融
炉2,ガラス/金属二層分離装置3,二層分離溶融固化
体収納容器4,ガンマ線スペクトル測定装置5,ガンマ
線核種放射能量計算機6,中性子測定器7,核分裂性物
質量計算機8,同位体組成比・放射能量計算機9,X線
発生装置10,中性子発生装置11,X線強度測定装置
12,容器回転・昇降装置13,密度分布計算装置1
4,廃棄物収納装置15,遠隔操作装置16を備えてい
る。
【0015】代表的な放射性廃棄物収納容器1としては
ドラム缶がある。代表的な放射性廃棄物には配管等の金
属廃棄物,保温材・コンクリート廃材等の酸化物系の不
燃性廃棄物,紙,ゴム等の有機物を含む廃棄物等があ
る。放射性廃棄物は廃棄物収納装置15により放射性廃
棄物収納容器1の中に収納される。放射性廃棄物収納容
器1は遠隔操作装置16により所定の場所に、特に溶融
処理を行う場合は溶融炉2まで運搬される。放射性廃棄
物収納容器1の中の放射性廃棄物は遠隔操作装置16に
より溶融炉2に投入され、溶融される。金属,保温材等
の不燃性の放射性廃棄物は溶融炉2で溶融されるが、放
射性廃棄物中の有機物は溶融炉2内で熱分解,燃焼によ
り無機化処理がなされる。溶融炉2の種類としては主に
加熱方式により分類され、例えば高周波誘導過熱を利用
するもの,プラズマアークの熱を利用するもの,電気ヒ
ータの熱を利用するもの等がある。溶融物は二層分離溶
融固化体収納容器4に排出された後、その中でガラス/
金属二層分離装置3により、比重差でガラス層と金属層
に上下に分離する。ガラス/金属二層分離装置3には上
記溶融炉2と同様に加熱方式による分類がある。溶融炉
2が例えば、坩堝の中に放射性廃棄物を投入し、これを
その中で溶融するタイプの場合、溶融の最中に比重差に
より二層分離がなされる。この場合は溶融炉2があれ
ば、坩堝が二層分離溶融固化体収納容器4を兼ね、ま
た、ガラス/金属二層分離装置3については省略するこ
とができる。溶融,二層分離プロセスは、これ以降の放
射線計測の際、放射性物質の濃度がガラス層,金属層
でそれぞれ均一になり、複雑形状の場合と比べて溶融固
化体内部での固化体による放射線の減衰の影響を精度よ
く見積もることができる、放射性核種をガラス層と親
和性があるものと金属層と親和性があるものに分離する
ことができることにより、セシウム,ユーロピウム,ウ
ラン等の計測上重要でガラス層と親和性がある元素を、
金属層に比べて密度が小さく放射線の減衰の影響が小さ
いガラス層に移行させることができる、等の利点があ
る。このため、上記プロセスはあることが望ましいが、
ない場合でも廃棄物の形状の影響が問題にならない限り
はこれ以降の放射線計測は可能である。例えば、ハル・
エンドピース廃棄物及びその圧縮体,無機塩ペレット充
填物(例えば再処理の際に発生する液体廃棄物の主成分
である硝酸ナトリウム)のセメント固化体についても1
つ1つの大きさが廃棄体のそれと比べて十分小さく、マ
クロに見ると多孔質媒体としての取り扱いが可能である
ため、溶融プロセスを経なくてもこの後の放射線計測は
可能である。
【0016】この後、放射性廃棄物を中に入れた放射性
廃棄物収納容器1、または二層分離溶融固化体を中に収
めた二層分離溶融固化体収納容器4は、遠隔操作装置1
6により容器回転・昇降装置13に乗せられる。X線発
生装置10から発せられるX線は、放射性廃棄物収納容
器1または二層分離溶融固化体収納容器4を透過した
後、X線強度測定装置12によりその強度を測定され
る。X線発生装置10としては、例えば電子線加速器か
らの電子線をX線を放出する銅,タングステン等のター
ゲットに照射する方法を適用したものがある。X線強度
測定の間、必要に応じて、放射性廃棄物収納容器1また
は二層分離溶融固化体収納容器4には容器回転・昇降装
置13により、容器軸方向に回転操作を行い、360°
全方向のX線強度分布を測定する。X線強度分布は放射
性廃棄物収納容器1または二層分離溶融固化体収納容器
4内部の密度分布に応じたX線の減衰効果を反映してお
り、これらの結果を元に密度分布計算装置14を用い
て、放射性廃棄物収納容器1または二層分離溶融固化体
収納容器4内部における、径方向・周方向の二次元密度
分布を計算する。次に、容器高さ方向への昇降操作を施
し、各高さでの二次元密度分布を得る操作を繰り返す。
これにより、三次元の密度分布が得られる。密度分布の
情報が精密に得られるほど、放射性廃棄物または溶融固
化体による放射線の減衰の影響が正確に評価でき、放射
能量の評価精度が向上する。この効果は特に、溶融・二
層分離プロセスを行う場合、より効果的となる。上記の
密度分布評価プロセスは、これ以降の放射線計測の制度
が向上するため、あることが望ましいが、ない場合で
も、放射性廃棄物収納容器1または二層分離溶融固化体
収納容器4内部における密度分布の情報が別の計測手段
等により既にわかっている場合、密度分布の変動が放射
線計測に与える影響が問題にならず平均的な密度がわか
れば十分な場合等については、これ以降の放射線計測を
実施することは可能である。その一例として、前述のハ
ル・エンドピース廃棄物及びその圧縮体,無機塩ペレッ
ト充填物のセメント固化体についても1つ1つの大きさ
が廃棄体のそれと比べて十分小さく、マクロに見ると多
孔質媒体としての取り扱いが可能であるため、平均的な
密度分布を仮定して、放射線計測を実施することは可能
である。
【0017】この後、放射性廃棄物を中に入れた放射性
廃棄物収納容器1、または二層分離溶融固化体を中に収
めた二層分離溶融固化体収納容器4は、遠隔操作装置1
6によりガンマ線スペクトル測定装置5に運搬され、こ
れから発せられるガンマ線を計測する。計測結果を元
に、ガンマ線核種放射能量計算機6によりガンマ線核種
ごとの放射能量が評価される。ガンマ線スペクトルから
ガンマ線核種ごとの放射能量を評価するには、上記スペ
クトルを各ガンマ線の波の組み合わせに分解し、各ガン
マ線の波の高さを計算する手法(ガンマ線に関するスペ
クトルアンフォールディング)が必要となる。各ガンマ
線の波の高さがわかれば、これと密度分布による減衰の
影響,ガンマ線エネルギーに対応するガンマ線スペクト
ル測定装置5の検出効率,ガンマ線に対応する核種の半
減期から核種の放射能量がわかる。ガンマ線スペクトル
のアンフォールディングのための解析ツールとして代表
的なものには、米国ローレンス・リバモア研究所で開発
されたMGA,ロス・アラモス研究所で開発されたFR
AM,TRIFID等がある。
【0018】この後、放射性廃棄物を中に入れた放射性
廃棄物収納容器1、または二層分離溶融固化体を中に収
めた二層分離溶融固化体収納容器4はガンマ線スペクト
ル測定装置5により中性子測定器7に運搬され、これか
ら発せられる中性子線を計測する。計測結果、及び核分
裂以外の中性子発生現象である、いわゆるTRU核種共
存下での(α,n)反応に伴う中性子の影響をもとに、
核分裂性物質量計算機8により核分裂物質量を評価する
((α,n)反応の影響を取り除く方法には、例えば核
分裂反応時に複数放出される中性子が同時に検出される
特性を利用した、同時計数法がある)。核分裂に伴う中
性子の計測結果を核分裂物質の放射能量に変換するに
は、単純には計測結果を中性子測定器7の検出効率で割
り算すればよい。核分裂の種類には核分裂性物質自身の
自発核分裂、及び中性子発生装置11から発せられるパ
ルス状の中性子線により誘起される核分裂がある。前者
に伴う中性子の計測はパッシブ中性子計測法、後者に伴
う中性子の計測はアクティブ中性子計測法等と呼ばれ
る。パッシブ中性子計測法では通常、自発核分裂の半減
期が短いキュリウム244の放射能量を測定することが
できる。アクティブ中性子計測法では通常、ウラン23
5,プルトニウム239及び241の核分裂に伴う即発
中性子の総量、及びこれらとウラン238の核分裂に伴
う遅発中性子の総量を測定することができる(両者の中
性子はその発生時刻の照射中性子線パルスからの遅れに
より判別することができる)。ウラン235及び238
の量が既知であれば、これと測定結果、照射中性子線パ
ルスの大きさ、上記各物質の核分裂断面積と即発中性子
及び遅発中性子の放出割合といった核データから、プル
トニウム239及び241の量が計算できる。また、X
線発生装置10が上述の電子線加速器を利用したものの
場合、加速器の出力(すなわち電子のエネルギー)を調
整することで、発生するX線のエネルギーを調節するこ
とができる。このような場合、X線のエネルギーを任意
の同位体における原子核の励起エネルギーに調節する
と、対象とした同位体のみに(X,n)反応を起こすこ
とができる。これに伴う中性子を中性子測定器7で計測
した結果、検出効率,(X,n)反応の断面積,X線強
度,密度分布計算装置14から得られた密度分布の計算
結果から、対象とした同位体の量が計算できる(これは
上記のアクティブ中性子法と区別して、X線アクティブ
法と呼ばれる)。
【0019】なお、前述のガンマ線計測と中性子計測の
順序については、どちらが先であっても構わないし、必
要な計測法・設備のみを設置・利用することができる。
本発明では、これらの放射線計測の結果から、超ウラ
ン元素及び核分裂生成物の中から3種類以上の元素につ
いて、複数の同位体の放射能量、測定したい放射性同
位体が属する元素ごとに1つ以上の同位体の放射能量を
得る。同位体組成比・放射能量計算機9では、から超
ウラン元素及び核分裂生成物全体で各元素における同位
体組成比を、及びその同位体組成比とから各同位体の
放射能量を計算する。これは同一元素内の同位体は化学
的に同じ性質を有するため、再処理後も再処理前(使用
済燃料における)の同位体組成比が保存されると考えら
れること、超ウラン元素及び核分裂生成物の元になって
いる使用済燃料内の元素・同位体組成比率は、そのもと
もとの濃縮度,燃焼度,冷却期間の3パラメータの値が
わかれば一意に決定することに起因する。従って、同位
体組成比率の情報が実計測により3つ以上得られれば、
未知である上記3パラメータが理論上決定でき、そのパ
ラメータ値で核燃料の燃焼計算を実行すれば超ウラン元
素及び核分裂生成物の全元素について、元素内の同位体
組成比が決まる。同位体組成比・放射能量計算機9にお
いて、3つの同位体組成比率の情報から濃縮度,燃焼
度,冷却期間を決定する方法としては、例えば核燃料の
燃焼計算プログラムを様々な濃縮度,燃焼度,冷却期間
を仮定して走らせ、3つの同位体組成比率が実測値に最
も近づいた時の上記パラメータを解とする、あるいは事
前に核燃料の燃焼計算プログラムを様々な濃縮度,燃焼
度,冷却期間を仮定して走らせて同位体組成比率に関す
るデータベースを作成し、3つの同位体組成比率が実測
値に最も近づいた時の上記パラメータの組み合わせを検
索するといった方法がある。
【0020】放射線測定を行う3つの同位体の組(合計
6核種)には、ガンマ線のエネルギーが高く、放射能量
も比較的大きいものが望ましい。これは、ガンマ線のエ
ネルギーが高いことはバックグラウンドやその他核種の
高エネルギーガンマ線のコンプトン散乱等の影響が少な
く、また、放射能量が大きければ測定ピークが明確にな
るため、より精密な放射能量の測定が可能となるためで
ある。このような放射性同位体を複数有する元素とし
て、例えばセシウム(セシウム134,137),ユー
ロピウム(ユーロピウム152,154),ウラン(ウラ
ン235,238)がある。なお、ウラン238につい
てはこれがトリウム234にアルファ崩壊する際に放出
するガンマ線のエネルギーが低く直接の測定は難しい
が、娘核種のトリウム234(半減期24.1日),孫娘
核種のプロトアクチニウム234m(同1.18分)及
びその娘核種のプロトアクチニウム234(同6.75
時間)は十分測定可能なエネルギーのガンマ線を発する
上、ウラン238からプロトアクチニウム234までの
核種は容易に放射平衡となるため、上記娘,孫娘核種等
の崩壊系列にある核種からの放射線計測結果からウラン
238の放射能量評価が可能となる。
【0021】なお、本発明において、ガンマ線核種放射
能量計算機6,核分裂性物質量計算機8,同位体組成比
・放射能量計算機9,密度分布計算装置14といったデ
ータ処理,計算等を行う装置は必要に応じて、これより
も多くの計算機に機能を分散すること、逆に合理化して
これよりも少ない数の計算機で実質的に同じ機能を持た
せることのいずれも可能である。また、ストロンチウム
のように、アルカリ金属またはアルカリ土類金属で、ガ
ンマ線を出さない放射性同位元素しか核分裂生成物に含
まれない元素については、再処理プロセス中では化学的
性質が類似するセシウムと同様の挙動をとるものと期待
される。このため、このような場合では、本発明で得ら
れた組成比の関係は同位体間だけでなく、同じ挙動を示
す元素間にも適用できる。
【0022】次に、本実施例を廃棄物の受け入れ設備と
廃棄物の処理または保管施設の間、及び廃棄物の処理ま
たは保管施設の後段の2箇所に設置されている場合につ
いて述べる。廃棄物を受け入れ、上記と同様に放射性廃
棄物収納容器1に収納し、重量測定、及びガンマ線スペ
クトル測定装置5,中性子測定器7による放射線計測を
実施する。重量と放射性廃棄物収納容器1から平均的な
密度がわかるが、上記実施例で述べたX線強度測定装置
12,密度分布計算装置前者14を用いた密度分布測定
でも構わない。放射線測定の結果からガンマ線核種放射
能量計算機6,核分裂性物質量計算機8,同位体組成比
・放射能量計算機9を用いて、放射能量の評価を行う。
この測定により、施設に搬入される放射性廃棄物を放射
能レベルごとに分類することができる。これにより、放
射能レベルの高いものは遠隔操作(特に隔離された部屋
の中において),処理設備,放射線測定設備等につい
て、より充実した設備で処理を行い、そうでないものは
レベルに応じて設備を簡略化することができる。従っ
て、設備,処理プロセスの合理化,毒性・放射能レベル
の高い廃棄物の取り扱い場所の設定による汚染拡大の防
止が可能となる。一方、放射性廃棄物の処理または保管
施設の後段における測定では、最初に述べた実施例と同
様のものとなる。本測定により、既に述べた効果のほ
か、最終的に保管,廃棄される形態の廃棄物の放射能量
を測定し、その保管・処分の区分を明確化することによ
り、これらを合理化することができる。例えば、超ウラ
ン元素の含有濃度が1GBqよりも大きな、いわゆるT
RU廃棄物は地下数百メートルのところに厳重に処分さ
れる計画であるのに対し、それ以下のものについては、
浅地層処分の対象であるいわゆる低レベル廃棄物等とし
て取り扱える可能性がある。
【0023】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、再処理廃
棄物の放射能測定において、直接放射線測定をできない
核種についても、廃棄体外部から非破壊で、各放射性同
位体を独立に計測・推定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明における再処理廃棄物の放射能測定にお
いて、廃棄体外部から非破壊で各放射性同位体を独立に
計測・推定するための考え方をまとめたフロー図であ
る。
【図2】本発明の他の一実施例である、再処理廃棄物の
放射能測定システムを示す図である。
【符号の説明】
1…放射性廃棄物収納容器、2…溶融炉、3…ガラス/
金属二層分離装置、4…二層分離溶融固化体収納容器、
5…ガンマ線スペクトル測定装置、6…ガンマ線核種放
射能量計算機、7…中性子測定器、8…核分裂性物質量
計算機、9…同位体組成比・放射能量計算機、10…X
線発生装置、11…中性子発生装置、12…X線強度測
定装置、13…容器回転・昇降装置、14…密度分布計
算装置、15…廃棄物収納装置、16…遠隔操作装置。
フロントページの続き (72)発明者 鴨志田 守 茨城県日立市大みか町七丁目2番1号 株 式会社日立製作所電力・電機開発研究所内 (72)発明者 川崎 智 茨城県日立市幸町三丁目1番1号 株式会 社日立製作所原子力事業部内 (72)発明者 吉田 拓真 茨城県日立市幸町三丁目1番1号 株式会 社日立製作所原子力事業部内 Fターム(参考) 2G075 AA18 DA07 DA08 FA06 FA12 FA18 FA19 FC16 GA36 2G088 EE07 EE23 EE25 FF02 FF04 FF09 FF15 FF18 HH01 HH06 HH07 HH08 JJ01 JJ22 JJ25 KK24 KK28 KK29 LL08 LL13 LL27

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】超ウラン元素を含む放射性物質により汚染
    された放射性廃棄物の放射能測定方法において、前記放
    射性廃棄物または前記放射性廃棄物の処理物を容器に入
    れ、前記容器内の前記放射性廃棄物または前記放射性廃
    棄物の処理物の重量または密度を測定し、前記容器内の
    前記放射性廃棄物または前記放射性廃棄物の処理物から
    発せられるガンマ線及び中性子のうちの少なくとも1つ
    を計測することを特徴とする放射性廃棄物の放射能測定
    方法。
  2. 【請求項2】請求項1記載の前記ガンマ線及び前記中性
    子のうちの少なくとも1つを計測する放射線計測におい
    て、 超ウラン元素及び核分裂生成物の中から少なくとも1種
    類以上の元素について少なくとも2種類以上の放射性同
    位体の第1放射線計測を行うこと、 前記第1放射線計測の測定結果を用いて、上記元素及び
    その他の放射能量を測定しようとする超ウラン元素及び
    核分裂生成物の元素について、同一元素内における放射
    性同位体の組成比を推定すること、 放射能量を測定しようとする元素ごとに、少なくとも1
    種類以上の放射性同位体の第2放射線計測を行うこと、 推定した前記組成比及び前記第2放射線計測の測定結果
    を用いて、前記第2放射線計測で測定した以外の放射性
    同位体の放射能量を推定することを特徴とする放射性廃
    棄物の放射能測定方法。
  3. 【請求項3】請求項2の第1放射線計測において、少な
    くとも2種類以上の放射性同位体の放射線測定を行う元
    素として、超ウラン元素及び核分裂生成物の中から少な
    くとも3種類以上選定する放射性廃棄物の放射能測定方
    法。
  4. 【請求項4】請求項2または請求項3において、前記第
    1放射線計測で放射線計測する元素の放射性同位体とし
    て、ウランの同位体,ユーロピウムの同位体及びセシウ
    ムの同位体の中から、少なくとも1つ以上のものを選定
    する放射性廃棄物の放射能測定方法。
  5. 【請求項5】請求項2,3または4において、前記放射
    性同位体の代わりに、その放射性同位体の崩壊系列にあ
    る核種の放射線を計測し、この計測結果を用いて、前記
    核種の親核種である前記放射性同位体の放射能量を推定
    する放射性廃棄物の放射能測定方法。
  6. 【請求項6】請求項1ないし5のいずれかにおいて、前
    記放射性廃棄物の処理物が、前記放射性廃棄物を溶融し
    て得られる、上部に酸化物層及び下部に金属層を形成し
    た放射性廃棄物である放射性廃棄物の放射能測定方法。
  7. 【請求項7】請求項1ないし6のいずれかにおいて、前
    記放射性廃棄物の密度測定が、前記放射性廃棄物の空間
    的な密度分布を測定することである放射性廃棄物の放射
    能測定方法。
  8. 【請求項8】超ウラン元素を含む放射性物質により汚染
    された放射性廃棄物の放射能測定装置において、前記放
    射性廃棄物を収納する容器と、前記放射性廃棄物を前記
    容器に収納する放射性廃棄物収納装置と、前記容器内の
    放射性廃棄物の重量または密度を測定する測定装置と、
    前記容器内の前記放射性廃棄物から発せられるガンマ線
    及び中性子のうちの少なくとも1つを測定する放射線計
    測器とを備えたことを特徴とする放射性廃棄物の放射能
    測定装置。
  9. 【請求項9】請求項8において、前記放射線測定器で測
    定された測定データを用いて、前記放射性廃棄物中にお
    ける、放射線のソースとなっている前記放射性同位体の
    放射能量を算出する第1算出装置と、前記第1算出装置
    で算出した前記放射性同位体の放射能量のうち、超ウラ
    ン元素及び核分裂生成物の放射能量を用いることによ
    り、これらの元素について、未計測の放射性同位体を含
    めて、同一元素内における放射性同位体の組成比を推定
    する推定装置と、前記推定装置で推定した組成比と前記
    第1算出装置で得られた放射性同位体の放射能量とに基
    づいて、放射線計測した以外の放射性同位体の放射能量
    を計算する第2算出装置とを含む放射性廃棄物の放射能
    測定装置。
  10. 【請求項10】前記放射性廃棄物の溶融装置を備え、前
    記溶融装置で溶融された前記放射性廃棄物について、重
    量または密度、及びガンマ線及び中性子のうちの少なく
    とも1つを測定する放射性廃棄物の放射能測定装置。
  11. 【請求項11】請求項8ないし10のいずれかにおい
    て、X線発生装置と、X線の透過を利用して前記放射性
    廃棄物の空間密度分布を測定する測定装置とを備えた放
    射性廃棄物の放射能測定装置。
  12. 【請求項12】放射性廃棄物の受入れ設備と、その受入
    れ設備に受け入れた前記放射性廃棄物に対して放射能測
    定を行う請求項8ないし9のいずれかに記載の放射性廃
    棄物放射能測定装置と、前記放射性廃棄物放射能測定装
    置で放射能が測定された前記放射性廃棄物を処理する処
    理装置と、前記処理装置で処理された前記放射性廃棄物
    に対して放射能測定を行う請求項8ないし9のいずれか
    に記載の放射性廃棄物放射能測定装置とを備え、前者の
    前記放射性廃棄物放射能測定装置と後者の前記放射性廃
    棄物放射能測定装置とが別々に配置されている放射性廃
    棄物の放射能測定システム。
  13. 【請求項13】放射性廃棄物の受入れ設備と、その受入
    れ設備に受け入れた前記放射性廃棄物に対して放射能測
    定を行う請求項8ないし9のいずれかに記載の放射性廃
    棄物放射能測定装置と、前記放射性廃棄物放射能測定装
    置で放射能が測定された前記放射性廃棄物を処理する処
    理装置と、前記処理装置で処理された前記放射性廃棄物
    を保管する保管施設と、前記保管施設で保管された前記
    放射性廃棄物に対して放射能測定を行う請求項8ないし
    9のいずれかに記載の放射性廃棄物放射能測定装置とを
    備え、前者の前記放射性廃棄物放射能測定装置と後者の
    前記放射性廃棄物放射能測定装置とが別々に配置されて
    いる放射性廃棄物の放射能測定システム。
  14. 【請求項14】前記処理装置が、前記放射性廃棄物の溶
    融装置である請求項12または請求項13に記載の放射
    性廃棄物の放射能測定システム。
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