JP2003075446A - 粒度分布作成方法とそれを用いた粒子凝集度解析装置 - Google Patents

粒度分布作成方法とそれを用いた粒子凝集度解析装置

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JP2003075446A
JP2003075446A JP2001270536A JP2001270536A JP2003075446A JP 2003075446 A JP2003075446 A JP 2003075446A JP 2001270536 A JP2001270536 A JP 2001270536A JP 2001270536 A JP2001270536 A JP 2001270536A JP 2003075446 A JP2003075446 A JP 2003075446A
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Kunio Tanaka
邦夫 田中
Hiroshi Tsuchiya
博 土屋
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 全血および血清の抗原又は抗体濃度を知るた
めの粒度分布を精度よく作成すること。 【解決手段】 特定領域にのみ対象粒子が分布し、全領
域にわたって対象外粒子が分布する粒度分布から対象粒
子の粒度分布を作成する粒度分布作成方法において、特
定領域以外の領域の対象外粒子の粒度分布データを補正
し、補正したデータを補間処理して全分布領域にわたる
対象外粒子の粒度分布を推定し、推定した対象外粒子の
粒度分布を全体の粒度分布から差し引くことにより対象
粒子の粒度分布を作成する第1工程と、特定領域以外の
領域の対象外粒子の粒度分布データを補正せずに補間処
理して全分布領域にわたる対象外粒子の粒度分布を推定
し、推定した対象外粒子の粒度分布を全体の粒度分布か
ら差し引くことにより対象粒子の粒度分布を作成する第
2工程とを、選択的に実行する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、抗原抗体反応を
利用した免疫測定において好適に用いられる粒度分布作
成方法とそれを用いた粒子凝集度解析装置に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】従来から癌等の病気の診断や経過観察の
ために抗原と抗体とが結合する抗原抗体反応を利用して
腫瘍の指標となるマーカを測定するRIA法(ラジオイ
ムノアッセイ法)やEIA法(エンザイムイムノアッセ
イ法)の免疫測定法が用いられている。これらの免疫測
定法は、測定時間が長時間必要である。また、測定を行
った後の検体の廃棄処理方法が難しい等の問題があっ
た。
【0003】そこで、同様に抗原抗体反応を利用して血
清等の検体に含まれる微量蛋白質等の抗原(または抗
体)の濃度を高感度かつ迅速に測定するCIA法(Coun
ting Immunoassay法)が提案されている。
【0004】この抗体抗原反応を利用したCIA法は、
測定すべき抗原を含む検体とこの抗原と特異的に反応す
る抗体を感作した不溶性担体(例えば、ミクロン単位の
ラテックス粒子)とを混合することにより、抗原抗体反
応で不溶性担体同士が凝集した凝集粒子を生成するの
で、この不溶性担体の粒子数および凝集度を粒度分布か
ら解析して抗原の濃度を調べるものである。
【0005】しかし、このCIA法は、測定しようとす
る検体中に乳び粒子や不要な細胞等の対象外粒子が存在
すると、対象粒子として測定される不溶性担体の粒度分
布図に対象外粒子の分布が表れる。対象外粒子が粒度分
布の領域全般に広く分布していれば、(1)未凝集の不
溶性担体の粒子径より小さい領域、(2)未凝集の不溶
性担体の領域と不溶性担体が2個凝集した粒子径に対応
する領域との間の領域、(3)不溶性担体が2個凝集し
た粒子径に対応する領域と不溶性担体が3個凝集した粒
子径に対応する領域との間の領域、(4)不溶性担体が
3個凝集した粒子径に対応する領域より大きい粒子径の
領域、からなる4つの領域、つまり、本来対象粒子が存
在しない領域に粒度が表れる。ここで、不溶性担体は均
一な粒子径であることを前提としている。また、検体と
不溶性担体との接触時間が短時間であるため、4個凝集
が生じる可能性は極めて少ない。
【0006】このように対象外粒子が存在すると混合液
中の対象粒子のみの粒度分布が得られず、未凝集粒子と
凝集粒子との算出に誤差がでる。その結果、正確な凝集
度および抗原濃度が求められない。そこで、この対象外
粒子の乳び粒子や不要な細胞等を除去するために検体の
前処理が行われる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この対
象外粒子となる乳び粒子や不要な細胞等を除去するため
には、遠心分離、ろ過または化学的処理等の前処理を行
って除去しなければならず、測定に要する手間と時間が
多く必要になるという問題を有していた。
【0008】この発明の目的は、測定誤差の原因となる
対象外粒子が測定しようとする検体中に混在していても
前処理を行うことなく、対象とする粒子の正確な粒度分
布を得ることのできる粒度分布測定方法とそれを用いた
粒子凝集解析装置を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】この発明は、特定領域に
のみ対象粒子が分布し、全領域にわたって対象外粒子が
分布する粒度分布から対象粒子の粒度分布を作成する粒
度分布作成方法において、特定領域以外の領域の対象外
粒子の粒度分布データを補正し、補正したデータを補間
処理して全分布領域にわたる対象外粒子の粒度分布を推
定し、推定した対象外粒子の粒度分布を全体の粒度分布
から差し引くことにより対象粒子の粒度分布を作成する
第1工程と、特定領域以外の領域の対象外粒子の粒度分
布データを補正せずに補間処理して全分布領域にわたる
対象外粒子の粒度分布を推定し、推定した対象外粒子の
粒度分布を全体の粒度分布から差し引くことにより対象
粒子の粒度分布を作成する第2工程とを、選択的に実行
する粒度分布作成方法を提供するものである。
【0010】また、この発明は、試料の種類を入力する
入力部と、試料中に含まれる複数の対象粒子および対象
外粒子の各々から粒度情報を検出する検出部と、検出さ
れた粒度情報から粒度分布を作成する第1粒度分布作成
部と、作成された粒度分布において対象外粒子のみが分
布する領域の対象外粒子の粒度分布データを標本データ
として抽出する標本データ抽出部と、標本データを補正
するデータ補正部と、入力された試料の種類に応じて標
本データ又は補正された標本データのいずれかを選択し
補間処理して全分布領域にわたる対象外粒子の粒度分布
を推定する粒度分布推定部と、粒度分布推定部により推
定された粒度分布を第1粒度分布作成部が作成した粒度
分布から差し引くことにより対象粒子の粒度分布を作成
する第2粒度分布作成部と、第2粒度分布作成部の作成
した粒度分布から対象粒子の凝集度を算出する演算部
と、算出結果を出力する出力部を備えてなる粒子凝集度
解析装置を提供するものである。
【0011】
【発明の実施の形態】まず、この発明の原理を説明す
る。第11図は、抗体抗原反応により抗原を含む理想的
な検体と不溶性担体(例えばラテックス粒子)との混合
液中で凝集した不溶性担体の粒度分布の一例を示す粒度
分布図である。なお、不溶性担体には、抗原と反応す
る抗体を感作した不溶性担体、抗体と反応する抗原を
感作した不溶性担体の2種類がある。
【0012】横軸は不溶性担体の粒子径(相対粒子
径)、縦軸は不溶性担体の粒子数(相対粒子個数)を示
し、領域F1は未凝集の不溶性担体の粒子、領域F2は
不溶性担体が2個凝集した凝集粒子、領域F3は不溶性
担体が3個凝集した凝集粒子の分布領域である。
【0013】また、抗原濃度を知るための不溶性担体の
凝集度Aは、 A=P/(M+P)=P/T と定義される。ただし、Mは未凝集の不溶性担体の数、
Pは凝集粒子の数、TはM+Pである。また、P,Mの
各値は、粒度分布を分画することにより得られる。な
お、凝集粒子の数Pとは、2個の粒子からなる凝集粒子
や3個の粒子からなる凝集粒子をそれぞれ1個の粒子と
して数えたものである。
【0014】実際の検体中の抗原の測定においては、第
12図に示すように対象となる未凝集の不溶性担体およ
び不溶性担体同士が凝集した粒子の粒度分布(領域F
1,F2,F3)と、対象外粒子の粒度分布とが混在す
る全粒子の粒度分布が得られる。
【0015】そこで、この発明は、領域R1,R2,R
3,R4に顕著に現れる対象外粒子の粒度分布からさら
に広い領域に亘って存在する対象外粒子の粒度分布をス
プライン関数のような関数で補間して推定し、全粒子の
粒度分布から対象外粒子の粒度分布を差し引くことによ
り、対象粒子のみの粒度分布を得ようとするものであ
り、次の(1)および(2)を特徴とする。
【0016】(1)抗原を含む検査対象としての検体が
血清のように、不溶性担体よりも粒度の大きい粒子を本
来含まない検体の場合には、領域R2,R3,R4にお
いて高い値(粒子数)が得られたときには、各値を合理
的な低い値に補正し、補正した各値を補間して対象外粒
子の粒度分布を推定する。つまり、本来均一であるはず
の不溶性担体の粒度に多少の誤差があることによって、
本来は領域F1,F2,F3に現れるべき対象粒子が領
域R2,R3,R4に現れていると考えられる。この場
合には、領域R2,R3,R4において得られた値をす
べて対象外粒子とすると解析結果に誤差が生じてしま
う。これを防ぐため、領域R2,R3,R4において得
られた値を合理的な低い値に補正する。
【0017】(2)抗原を含む検査対象としての検体が
全血のように、領域R2,R3,R4に現れるような
(不溶性担体の粒度の1〜3倍程度の)粒度を有する粒
子、例えば血小板のような粒子を本来含有する検体の場
合には、領域R2,R3,R4において得られる各値を
全く補正することなく補間して対象外粒子の粒度分布を
推定する。この場合、上記(1)のように、本来均一で
あるはずの不溶性担体の粒度に多少の誤差があることに
よって、本来は領域F1,F2,F3に現れるべき対象
粒子が領域R2,R3,R4に現れていると考えること
もできる。しかし、検体が全血である場合には、領域R
2,R3,R4に現れた粒子は対象外粒子であると考え
たほうが妥当である。全血は例えば血小板のように不溶
性担体よりも粒径の大きい粒子を本来含有しているから
である。したがって、領域R2,R3,R4において得
られた値をすべて対象外粒子とみなして検体が血清であ
るときのような補正は行わない。
【0018】また、この発明の粒子凝集度解析装置にお
いて、入力部には、キーボード、マウスやタッチパネル
などを用いることができる。検出部には、試料をシース
液に包んでフローセルに流し、その流れにレーザ光を照
射して散乱光パルスを検出する、いわゆるフローサイト
メータを好適に用いることができ、その場合、散乱光パ
ルスの強度から粒度体積(粒度情報)を得ることができ
る。なお、フローサイトメータを用いて血清を測定して
凝集度を算出する方法については、Sysmex Journal Vo
l.20 No.1 1997 P.77〜P.80に記載されている。
【0019】第1粒度分布作成部、標本データ抽出部、
データ補正部、粒度分布推定部、第2粒度分布作成部お
よび演算部は、CPU,ROM,RAMを備えたマイク
ロコンピュータやパーソナルコンピュータを用いて、一
体的に構成できる。
【0020】出力部には、CRT,LCD,ELDのよ
うな表示装置や、レーザプリンタ、感熱プリンタ、イン
クジェットプリンタのような印字装置を用いることがで
きる。
【0021】実施例 以下、図面に示す実施例に基づいてこの発明の実施の形
態を詳述する。これによってこの発明が限定されるもの
ではない。図1はこの発明の粒度分布作成方法を用いた
凝集度解析装置の実施例の構成を示すブロック図であ
る。
【0022】同図に示すように、データ処理部1は、検
体試料に含まれる複数の対象粒子および対象外粒子の各
々から粒度情報を検出する検出部2と、検体の種類を入
力するための入力部3からの出力を受けてデータ処理を
行い、処理結果を出力部4に出力するようになってい
る。
【0023】データ処理部1は、検出部2によって検出
された粒度情報から粒度分布を作成する第1粒度分布作
成部10と、作成された粒度分布において対象外粒子の
みが分布する領域の対象外粒子の粒度分布データを標本
データとして抽出する標本データ抽出部12と、標本デ
ータを補正する標本データ補正部11と、入力された検
体の種類に応じて標本データ又は補正された標本データ
のいずれか一方を選択し補間処理して全分布領域にわた
る対象外粒子の粒度分布を推定する粒度分布推定部13
と、推定部13により推定された粒度分布を第1粒度分
布作成部10が作成した粒度分布から差し引くことによ
り対象粒子の粒度分布を作成する第2粒度分布作成部1
4と、第2粒度分布作成部の作成した粒度分布から対象
粒子の凝集度を算出する演算部15を備え、演算部15
の算出結果は出力部4から出力されるようになってい
る。
【0024】ここで、検出部2は、粒子含有試料をシー
ス液に包んでフローセルに流し、試料に含まれる粒子の
粒度情報を光学的に検出する、いわゆるフローサイトメ
ータにより構成される。データ処理部1はパーソナルコ
ンピュータで構成され、入力部3はキーボード、出力部
4はCRTでそれぞれ構成される。
【0025】このような構成における動作を図2に示す
フローチャートを用いて説明する。 (1)検体が血清の場合 まず、入力部3から検体の種類として「血清」が入力さ
れ、抗原を含む血清と、抗体を感作させた粒径0.8μ
mのラテックス粒子とを混合して調製された検体試料が
検出部2に供給されると、検体試料に含まれる各粒子の
粒度データがデータ処理部1に読み取られる(ステップ
S1)。読み取られた粒度データは第1粒度分布作成部
10においてスムージング処理により平滑化されて図3
に示すような粒度分布に変換される(ステップS2,S
3)。
【0026】次に、この粒度分布から領域F1(図1
2)に対応する未凝集のラテックス粒子の分布のピーク
位置が検出される(ステップS4)。この領域F1のピ
ーク位置に基づいて対象外粒子の各分布領域R1〜R4
(図3)が決定され、領域R1〜R4の対象外粒子の粒
度分布が図4に示すように標本データとして抽出される
(ステップS5)。なお、領域R1〜R4の決定方法に
おいて、原則は、ラテックス粒子の粒径は均一であるの
で、領域R1〜R4も所定の領域で一定である。しか
し、検出部の感度によって、領域R1〜R4も多少変動
する(もちろん領域F1〜F3も変動する)。この変動
の影響を抑えるため、領域F1に対応する未凝集のラテ
ックス粒子の分布のピーク位置によってR1〜R4の領
域を変動させるようにしている。
【0027】ところで、検体は全血ではなく血清である
ので(ステップS6)、標本データの補正処理が行われ
る(ステップS7)。つまり、図4における領域R4の
標本データが領域R3の標本データと等しくなるように
補正される。それによって図5に示す標本データが得ら
れる。
【0028】次に、図5のように補正された標本データ
が図6の曲線(a)に示すようにスプライン関数により
補間され、全領域の対象外粒子の粒度分布として推定さ
れる(ステップS8)。
【0029】次に、ステップS3で作成された図3に示
す粒度分布から図6の曲線(a)で示す粒度分布が差し
引かれて、対象粒子のみの粒度分布が図7に示すように
作成される(ステップS9)。そして、図7に示す粒度
分布から凝集粒子数Pと総粒子数Tとが求められ、凝集
度A=P/Tが算出される(ステップS10)。なお、
図4に示す標本データを図5に示す標本データに補正を
しなければ、図7における領域R4の値は0となってし
まう。しかし、検体が血清であるのでラテックス粒子よ
り大きい粒子は本来含まれない。従って、領域R4に
は、外径に誤差のあるラテックス粒子が3個凝集したも
のが現れていると考えるのが妥当である。このため、標
本データを補正し、図7に示す粒度分布の領域R4のデ
ータを0にしないようにしている。
【0030】ここで、標本データの補正処理(ステップ
S7)について説明する。つまり、血清にはラテックス
粒子より大きい粒度の粒子は本来含まれないので、次の
ように標本データが補正される。 (a)領域R1においては、総粒子数が所定値に満たな
い場合は、標本データの値を零とし、所定値以上の場合
はその数値をそのまま標本データとする。 (b)領域R2においては、各チャンネルの粒子数から
それぞれ所定値を引いた値を標本データとする。
【0031】(c)領域R3においては、所定値に満た
ない場合は標本データの値を零とする。領域R3の平均
粒子数が領域R2の平均粒子数より大きいときには領域
R3の標本データを領域R2の標本データに等しくす
る。 (d)領域R4においては、所定値に満たない場合は標
本データの値を零とする。領域R4の平均粒子数が領域
R3の平均粒子数より大きいときには領域R4の標本デ
ータを領域R3の標本データに等しくする。
【0032】(2)検体が全血の場合 まず、入力部3から検体の種類として「全血」が入力さ
れ、抗原を含む全血と、抗体を感作させた粒径0.8μ
mのラテックス粒子とを混合して調製された検体試料が
検出部2に供給されると、検体試料に含まれる各粒子の
粒度データがデータ処理部1に読み取られる(ステップ
S1)。読み取られた粒度データは第1粒度分布作成部
10においてスムージング処理により平滑化され図8に
示すような粒度分布に変換される(ステップS2,S
3)。
【0033】次に、この粒度分布から領域F1(図1
2)に対応する未凝集のラテックス粒子の分布のピーク
位置が検出される(ステップS4)。この領域F1のピ
ーク位置に基づいて対象外粒子の各分布領域R1〜R4
(図7)が決定され、領域R1〜R4の対象外粒子の粒
度分布が図9に示すように標本データとして抽出される
(ステップS5)。
【0034】ここで、検体は全血であるので(ステップ
S6)、標本データの補正処理が行われずに、そのまま
図10の曲線(b)に示すようにスプライン関数により
補間され、全領域の対象外粒子の粒度分布として推定さ
れる(ステップS8)。
【0035】次に、ステップS3で作成された図8に示
す粒度分布から図10の曲線(b)で示す粒度分布が差
し引かれて、対象粒子のみの粒度分布が図11に示すよ
うに作成される(ステップS9)。そして、図11に示
す粒度分布から凝集粒子数Pと総粒子数Tとが求めら
れ、凝集度A=P/Tが算出される(ステップS1
0)。
【0036】
【発明の効果】この発明によれば、特定の領域以外の領
域の対象外粒子のデータから全領域の対象外粒子の粒度
分布を推定し、この推定した対象外粒子粒度分布を全体
の粒度分布から差し引いて対象粒子のみの粒度分布を測
定することができるので、対象粒子と対象外粒子とが混
在していても特別な前処理を行うことなく対象粒子の正
確な粒度分布を得ることができる。また、対象粒子を含
む試料の種類に応じて適切な補正が選択的に行われるの
で、得られた粒度分布を用いて血清や全血の抗原又は抗
体濃度を精度よく求めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例の構成を示すブロック図で
ある。
【図2】この発明の一実施例の動作を示すフローチャー
トである。
【図3】この発明の一実施例の粒度分布図の例を示す。
【図4】この発明の一実施例の粒度分布図の例を示す。
【図5】この発明の一実施例の粒度分布図の例を示す。
【図6】この発明の一実施例の粒度分布図の例を示す。
【図7】この発明の一実施例の粒度分布図の例を示す。
【図8】この発明の一実施例の粒度分布図の例を示す。
【図9】この発明の一実施例の粒度分布図の例を示す。
【図10】この発明の一実施例の粒度分布図の例を示
す。
【図11】この発明の一実施例の粒度分布を示す説明図
である。
【図12】この発明の一実施例に係る基本的な粒度分布
を示す説明図である。
【符号の説明】
1 データ処理部 2 検出部 3 入力部 4 出力部 10 第1粒度分布作成部 11 標本データ補正部 12 標本データ抽出部 13 粒度分布推定部 14 第2粒度分布作成部 15 演算部

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 特定領域にのみ対象粒子が分布し、全領
    域にわたって対象外粒子が分布する粒度分布から対象粒
    子の粒度分布を作成する粒度分布作成方法において、 特定領域以外の領域の対象外粒子の粒度分布データを補
    正し、補正したデータを補間処理して全分布領域にわた
    る対象外粒子の粒度分布を推定し、推定した対象外粒子
    の粒度分布を全体の粒度分布から差し引くことにより対
    象粒子の粒度分布を作成する第1工程と、 特定領域以外の領域の対象外粒子の粒度分布データを補
    正せずに補間処理して全分布領域にわたる対象外粒子の
    粒度分布を推定し、推定した対象外粒子の粒度分布を全
    体の粒度分布から差し引くことにより対象粒子の粒度分
    布を作成する第2工程とを、選択的に実行する粒度分布
    作成方法。
  2. 【請求項2】 対象粒子が、抗原と反応する抗体を感作
    した不溶性担体であり、抗原を含む検体に混合されてな
    る請求項1記載の粒度分布作成方法。
  3. 【請求項3】 対象粒子が、抗体と反応する抗原を感作
    した不溶性担体であり、抗体を含む検体に混合されてな
    る請求項1記載の粒度分布作成方法。
  4. 【請求項4】 不溶性担体がラテックス粒子からなる請
    求項2または請求項3記載の粒度分布作成方法。
  5. 【請求項5】 検体が血清からなるとき第1工程を実行
    し、全血からなるとき第2工程を実行する請求項2また
    は請求項3記載の粒度分布作成方法。
  6. 【請求項6】 試料の種類を入力する入力部と、試料中
    に含まれる複数の対象粒子および対象外粒子の各々から
    粒度情報を検出する検出部と、検出された粒度情報から
    粒度分布を作成する第1粒度分布作成部と、作成された
    粒度分布において対象外粒子のみが分布する領域の対象
    外粒子の粒度分布データを標本データとして抽出する標
    本データ抽出部と、標本データを補正するデータ補正部
    と、入力された試料の種類に応じて標本データ又は補正
    された標本データのいずれかを選択し補間処理して全分
    布領域にわたる対象外粒子の粒度分布を推定する粒度分
    布推定部と、粒度分布推定部により推定された粒度分布
    を第1粒度分布作成部が作成した粒度分布から差し引く
    ことにより対象粒子の粒度分布を作成する第2粒度分布
    作成部と、第2粒度分布作成部の作成した粒度分布から
    対象粒子の凝集度を算出する演算部と、算出結果を出力
    する出力部を備えてなる粒子凝集度解析装置。
  7. 【請求項7】 対象粒子が、抗原と反応する抗体を感作
    した不溶性担体であり、抗原を含む検体に混合されてな
    る請求項6記載の粒子凝集度解析装置。
  8. 【請求項8】 対象粒子が、抗体と反応する抗原を感作
    した不溶性担体であり、抗体を含む検体に混合されてな
    る請求項6記載の粒子凝集度解析装置。
  9. 【請求項9】 不溶性担体がラテックス粒子からなる請
    求項7または請求項8記載の粒子凝集度解析装置。。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014149216A (ja) * 2013-01-31 2014-08-21 Sysmex Corp 免疫測定方法および免疫測定装置
JP2018151185A (ja) * 2017-03-10 2018-09-27 東洋紡株式会社 イムノクロマト試験片

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