JP2003075291A - プロペラ動力試験機 - Google Patents

プロペラ動力試験機

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JP2003075291A
JP2003075291A JP2001271079A JP2001271079A JP2003075291A JP 2003075291 A JP2003075291 A JP 2003075291A JP 2001271079 A JP2001271079 A JP 2001271079A JP 2001271079 A JP2001271079 A JP 2001271079A JP 2003075291 A JP2003075291 A JP 2003075291A
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housing
propeller
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shaft
case
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Withdrawn
Application number
JP2001271079A
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English (en)
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Izumi Sekizaki
泉 関崎
Hiroaki Ono
洋彰 小野
Yoshitaka Ukon
良孝 右近
Tatsuro Kudo
達郎 工藤
Junichi Fujisawa
純一 藤沢
Noriyuki Sasaki
紀幸 佐々木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
IZUMI SOKKI KK
KOSUMOTEKKU KK
National Maritime Research Institute
Sumitomo Heavy Industries Ltd
Original Assignee
IZUMI SOKKI KK
KOSUMOTEKKU KK
National Maritime Research Institute
Sumitomo Heavy Industries Ltd
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Publication date
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  • Aerodynamic Tests, Hydrodynamic Tests, Wind Tunnels, And Water Tanks (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 検出部を水密状に保持するオイルシールの接
触部における相対回転をなくして、検出部への摩擦に基
づく影響を排除する。 【解決手段】 主軸31から検出部1を介して、プロペ
ラが装着される出力軸3にトルクが伝達され、該プロペ
ラの負荷トルク及びスラスト力が検出部1にて検出され
る。検出部にハウジング53,55が一体に固定され、
該ハウジングのハブ部53aと出力軸ボス部3bとの間
にオイルシール60,61を介在する。オイルシール
は、検出部とハウジングとの間を防止すると共に、検出
部及び出力軸と一体に回転し、その接触部60a,61
aに相対回転を生じない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、船舶等の水槽試験
に用いられるプロペラの動力試験機に係り、特にポッド
型プロペラ用として好適なプロペラ動力試験機に関す
る。
【0002】
【従来の技術】近時、プロペラ及びその駆動装置を一体
にして、船体に略々360度旋回自在に配置したポッド
型プロペラが注目されている。該ポッド型プロペラは、
プロペラが船体から独立して配置されているため、積載
量の増大、騒音の低減、船上メンテナンスの不要等の効
果が期待でき、またプロペラを略々360度旋回するた
め、船体のどちらを前にしても航行でき、通常海域と氷
海域で進行方向を変えることにより、砕氷性能に優れた
船体形状を採用することが可能となり、更に真横移動が
可能となる。また、原動機としてディーゼルエンジン等
のどのような機関でも適用可能であるが、特に電気推進
式2重反転プロペラを採用することにより、NOx,S
Ox,CO2 等の環境汚染物質の排出を大幅に低減でき
ると共に、舵を必要としないことと相俟って、総合効率
を向上することが可能となる。
【0003】従来のプロペラ動力試験機、特に上記ポッ
ド型プロペラに用いて好適な動力試験機として、図5、
図6及び図7に示すものが提案されている。該動力試験
機は、駆動力が伝達される経路にトルク・スラスト検出
部1を介在すると共に、該検出部をケース2により覆
い、該ケースから突出する出力軸3にプロペラ(図示せ
ず)を取付けて構成されている。
【0004】図5に示すものは、トルク・スラスト検出
部1と出力軸ボス基部3aとの間に薄膜ゴムシート5を
接着等により固定して、上記検出部1を該ゴムシート5
により防水している。図6に示すものは、ケース2と出
力軸ボス部3bとの間にオイルシール6を介在して、該
オイルシール6により上記検出部1を防水している。図
7に示すものは、ケース2と出力軸ボス部3bとの間に
金属又は合成樹脂からなる低摩擦ブッシュ7を装着し
て、該ブッシュから漏れる水をケース内部でポンプによ
り排水しつつ、上記検出部1の防水を図っている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】図5に示す薄膜ゴムシ
ート5によるものは、ゴムシートに作用する遠心力に基
づき、トルク・スラスト検出部1にプロペラによる出力
軸3からの力以外の力が作用してしまい、該検出部1に
て、プロペラの動力を正確に検出することを困難にして
しまう。また、ゴムシート5が出力軸ボス基部3a及び
検出部1に接着等により固着されるため、上記検出部1
を分離したり歪ゲージを貼り換える等のメンテナンスを
困難にしている。
【0006】図6に示すオイルシール6を用いるもの
は、固定部材であるケース2に装着されているオイルシ
ール6は、回転する出力軸ボス部3bに接触して摩擦摺
動することになり、該出力軸3に作用する摩擦抵抗は不
安定であるため、検出部1での再現性が充分でなく、か
つ上記摩擦により生じる発熱が、検出部1に熱応力等の
悪影響を及ぼし、高い精度でのプロペラ動力の検出を困
難にしている。
【0007】図7に示す低摩擦ブッシュ7を用いるもの
は、上記オイルシールと同様に、ブッシュ内面と出力軸
ボス部3bの外周面との間に相対回転が生じ、該相対回
転による摩擦に基づく、摩擦抵抗変動及び発熱等の悪影
響が上記検出部1に作用し、かつ僅かではあるが、ブッ
シュ7と出力軸ボス部3bとの間から水が浸入し、ポン
プによる該漏水の処理が必要となると共に、上記検出部
1での湿度が上昇し、これによる検知精度の低下等の悪
影響を与える。
【0008】そこで、本発明は、シール手段と出力軸等
の検出部一体回転部材との間の相対回転をなくして、上
述した相対回転による摩擦に基づく影響を排除し、もっ
て高い精度でのプロペラ動力の試験を可能とするプロペ
ラ動力試験機を提供することを目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る本発明
は、ケース(12)に内蔵された動力伝達源(31,3
1 ,312 )から、検出部(1,11 ,12 )を介し
てプロペラを装着し得る出力軸(3,31 ,32 )に動
力伝達し、プロペラによる負荷トルク及びスラスト力等
の試験値を上記検出部にて検出するプロペラ動力試験機
(10)において、前記検出部を覆うハウジング(5
3,55,70,75,80)を該検出部と一体に回転
するように配置し、前記ハウジングと検出部との間が水
密状に保持されるように、前記ハウジングと、前記検出
部と一体に回転する部材(3b,31 b,12 a)との
間にシール手段(60,61,77,79,82,8
3)を介在して、該シール手段の接触部(60a,61
a,77a,82a,83a)に実質的な相対回転が生
じないように構成した、ことを特徴とするプロペラ動力
試験機にある。
【0010】なお、上記シール手段はオイルシールが好
ましいが、これに限るものではなく、Oリング等の他の
シール機能を有するものを含む概念である。また、検出
部と一体に回転する部材とは、検出部自体をも含み、か
つ該検出部と一体に回転する出力軸及びラグ等の他の取
付け部材を含む概念である。また、動力伝達源とは、連
結軸等により本体部外部から動力が伝達されるものに限
定するものではなく、ケース内に電気モータ等を配置し
て、該電気モータ等から直接動力伝達するものも含む概
念である。
【0011】請求項2に係る本発明は(例えば図3参
照)、前記ハウジング(53,55)は、前記検出部
(1)の前記動力伝達源側に水密状に固定されると共
に、その出力軸側が該出力軸(3)のボス部(3b)を
囲むハブ部(53a)を形成してなり、該ハブ部と前記
ボス部との間に前記シール手段(60,61)を介在し
てなる、請求項1記載のプロペラ動力試験機にある。
【0012】請求項3に係る本発明は(例えば図4参
照)、前記検出部が、内軸検出部(1 1 )と、該内軸検
出部に被嵌して配置される円筒状の外軸検出部(12
と、を有し、かつ前記ハウジングが、前記内軸検出部用
のハウジング(70)と、前記外軸検出部の内周面用の
インナハウジング(75)と、該外軸検出部の外周面用
のアウタハウジング(80)と、を有し、前記内軸検出
部(11 )及び外軸検出部(12 )は、前記動力伝達源
(311,312 )からそれぞれ逆方向の回転が伝達さ
れると共に、それぞれプロペラが装着される内出力軸
(31 )及び外出力軸(32 )に連結し、前記内軸検出
部(11 )に前記ハウジング(70)を固定すると共
に、該ハウジングと前記出力軸のボス部(31 b)との
間にシール手段(60,61)を介在して、該内軸検出
部の外周面と前記ハウジングとの間(c1 )を水密状に
保持し、前記外軸検出部(12 )の内周面を覆うように
前記インナハウジング(75)を該外軸検出部に固定す
ると共に、該インナハウジングと前記外軸検出部との間
にシール手段(77,79)を介在して、該外軸検出部
の内周面と前記インナハウジングとの間(h)を水密状
に保持し、かつ前記外軸検出部(12 )の外周面を覆う
ように前記アウタハウジング(80)を該外軸検出部に
固定すると共に、該アウタハウジングと前記外軸検出部
との間にシール手段(81,82,83)を介在して、
該外軸検出部の外周面と前記アウタハウジングとの間を
水密状に保持してなる、請求項1記載のプロペラ動力試
験機にある。
【0013】請求項4に係る本発明は、前記ハウジング
(53,70,75,80)の前記検出部を覆う反対面
に接する隙間(d,g,j)に、前記ケース外方から水
が導入されてなる、請求項1ないし3のいずれか記載の
プロペラ動力試験機にある。
【0014】請求項5に係る本発明は、前記シール手段
が、オイルシール(60,61,82,83)であり、
該オイルシールは、そのリップ(60a,61a,82
a,83a)が互に軸方向反対に向くように配置された
偶数個を並設して用いられる、請求項1ないし4のいず
れか記載のプロペラ動力試験機にある。
【0015】請求項6に係る本発明は、前記検出部
(1,11 ,12 )の前記動力伝達源側(31,3
1 ,312 )において、該検出部と一体の部材(3
1,311 ,312 )がシール手段(51)及びベアリ
ング(32,33)を介して前記ケース(12)に直接
又は間接的に支持されてなる、請求項1ないし5のいず
れか記載のプロペラ動力試験機にある。
【0016】なお、上記シール手段は、オイルシールが
好ましいが、これに限らず、シール機能を有するもので
あればよく、また上記ベアリングは、ボールベアリング
等の転ろがりベアリングに限定するものではなく、ニー
ドル,ブッシュ等の軸部材を回転自在に支えるものすべ
てを含む概念である。
【0017】請求項7に係る本発明は、前記ケース(1
2)は、前記検出部(1,11 ,1 2 )を覆う部分がケ
ース本体(121 )に対して分離し得る別体ケース(1
2)からなる、請求項1ないし6のいずれか記載のプ
ロペラ動力試験機にある。
【0018】請求項8に係る本発明は、前記シール手段
が、オイルシールからなり、かつそのリップ(79a)
が外径側に位置するオイルシール(79)を含む、こと
を特徴とする請求項1ないし7のいずれか記載のプロペ
ラ動力試験機にある。
【0019】請求項9に係る本発明は、前記ケース(1
2)が、上下方向に延びる連結部(15)にて連結され
ている本体部(13)ケースであり、ポッド型プロペラ
用として用いられる、請求項1ないし8のいずれか記載
のプロペラ動力試験機にある。
【0020】なお、本発明は、ポッド型プロペラ用とし
て好適であるが、上記請求項9以外は、該ポッド型プロ
ペラ用に限定するものではなく、通常の船舶のプロペラ
動力試験機として用いてもよく、また静水水槽に限ら
ず、キャピテーション水槽、減圧回流水槽にも適用可能
である。
【0021】また、上記カッコ内の符号は、図面と対照
するためのものであるが、これにより特許請求の範囲の
記載に何等影響を及ぼすものではない。
【0022】
【発明の効果】請求項1に係る本発明によると、検出部
は、ハウジングおよびシール手段により完全にシールさ
れて、検出部に水が浸入することを阻止され、誤測定又
は測定不能となることを防止すると共に、薄膜ゴムシー
ト等による遠心力の影響を排除できるものでありなが
ら、シール手段の接触部に相対回転を生じることはな
く、検出部と出力軸との間において、摩擦抵抗変動及び
摩擦熱等の摩擦に基づく影響を排除して精度の高いプロ
ペラ動力試験を高い信頼性により行うことができる。
【0023】請求項2に係る本発明によると、単軸の検
出部として、また2重反転軸の内軸として、コンパクト
な構成で確実な検出部の防水を図ることができる。
【0024】請求項3に係る本発明によると、2重反転
プロペラ用として、上述した高い精度による試験を高い
信頼性でもって行うことが可能となる。
【0025】請求項4に係る本発明によると、ハウジン
グの外側の隙間に水が導入されて、検出部を水冷するこ
とができ、検出部を略々一定温度に保って、検出精度の
向上を図ることができる。
【0026】請求項5に係る本発明によると、リップが
反対方向に向くオイルシールを偶数個並設したので、遠
心力又は軸の振動等に起因するリップ変形に伴うスラス
ト力の影響を互に打消して、検出部に作用することを防
止し、検出精度の向上を図ることができる。
【0027】請求項6に係る本発明によると、検出部の
動力伝達源側においてシール手段及びベアリングにて支
持されているので、該シール手段及びベアリングによる
影響は、出力軸のプロペラの負荷トルク及びスラスト力
等を検出部にて検出する試験結果に大きな影響を与える
ことがなく、かつ検出部の動力伝達源側を水密状に保持
して動力伝達系及び測定信号系の作動を確実かつ正確に
保持することができる。
【0028】請求項7に係る本発明によると、検出部
は、別体ケースをケース本体から分離することにより露
出することができ、歪ゲージの貼り替え等の検出部のメ
ンテナンス及びシール手段の交換等を容易に行うことが
でき、メンテナンス性能を向上することができる。
【0029】請求項8に係る本発明によると、リップが
外径側に位置するオイルシールを用いて、円筒状の検出
部の内周面奥側に配置されるシールを、インナハウジン
グ外周面に装着することにより容易に組立てることがで
きる。また、オイルシールは、回転する部分に装着され
て遠心力が作用するが、リップを外径側に位置して被接
触部材の内周面に接触することにより、遠心力によるリ
ップ変形に伴うスラスト力の影響を排除して、検出精度
を向上することが可能となる。
【0030】請求項9に係る本発明によると、本プロペ
ラ動力試験機をポッド型プロペラ用として用いることに
より、ポッド型プロペラの試験を高い精度で行うことが
できる。
【0031】
【発明の実施の形態】以下、図面に沿って、本発明を具
体化した実施の形態について説明する。図1は、本プロ
ペラ動力試験機の全体側面図であり、図2は、その試験
機の主軸部分を示す側面図である。本プロペラ動力試験
機10は、図1に示すように、架台11に支持されてお
り、流体抵抗の少ない魚雷形状のケース12に収納され
ている本体部13と、上記架台11上に設けられた駆動
部14と、該駆動部14と上記本体部13とを連結する
連結部15と、を備えている。
【0032】駆動部14は、架台11上に固定された台
座16と、該台座にベアリング17等により回転自在に
支持されている電動機19と、を有している。該電動機
19のケース20は、その下端にて前記連結部15の円
筒形ケース21と一体に結合されており、更に該円筒形
ケース21の下端にて前記本体部ケース12が一体に固
定されている。また、前記電動機ケース20と円筒形ケ
ース21との間に配置されるハブ部20aの外周にはウ
ォームホイール22が形成されており、該ウォームホイ
ール22に噛合するウォーム23が前記台座16に回転
自在に支持されている。
【0033】そして、該ウォーム23には油圧モータ等
の回転手段又はハンドル等が設けられており、油圧等の
動力又はオペレータの人力により回転駆動し得、これに
よりウォームホイール22、それと一体の連結部ケース
24及び本体部ケース12が縦軸(Z軸)上を回転し得
る。なお、前記本体部ケース12の上方には、連結部ケ
ース24を覆うように、船形状の流線形カバー25が配
置されており、上記魚雷形状の本体部ケース12と相俟
って、水槽中の水の抵抗を低減している。
【0034】また、上記連結部ケース15には、その上
部にてベアリング26及びオイルシール27を介して連
結軸29が回転自在に支持されており、かつ該連結軸2
9は、ケース20から下方に向けて突出している電動機
19の出力軸にカップリング30を介して連結してい
る。上記連結軸29は上記ケース15内を通って上下方
向に延び、その下端にてベベルギヤ31が固定されてい
る。
【0035】一方、本体部ケース12には、水平方向に
延びる主軸31がベアリング32,33により回転自在
に支持されている。該主軸31の中間部分には上記ベベ
ルギヤ31と噛合するベベルギヤ35が固定されてお
り、従って前記電動機19の出力軸19aの回転は、連
結軸29及び両ベベルギヤ31,35を介して主軸31
に伝達される。
【0036】主軸31は、図2に示すように、その中間
部後側に上記ベベルギヤ35係止用のキー35aが嵌合
されており、その一(後)端側(図中右側)にはプライ
マリアンプ37が締付けナット36、弛み止めネジ38
及び止めネジ39により固定されている。更に、上記ア
ンプの一端側にはスリップリング40が固定されてお
り、後述するトルク・スラスト検出部1にて検出された
信号を、回転軸である主軸31から該スリップリング4
0にて固定信号線に取出し、該信号線を、上記連結部1
5のケース21内を通って、水面の上部分から図示しな
いコントロールボックス及びそのディスプレイに導かれ
る。
【0037】上記主軸31の他端側にはトルク・スラス
ト検出部1が配置されている。該検出部1は、分割され
た半円筒状の2片1a,1b及びその間に介在される弾
性部1cからなり、両2片の間に作用するトルク及びス
ラスト力により上記弾性部1cが変形して、該変形を歪
ゲージ等により電気的に変換して、上記主軸31に沿っ
て配線された信号線により上記プライマリアンプ37及
びスリップリング40に導かれる。更に、上記検出部1
の1片1aは、駆動側となる主軸ボス31aに連結する
と共に、他の片1bは、被動側となる出力軸3に連結さ
れている。該出力軸3は、検出部側から、ボス部3b、
キー41を有するプロペラ装着部3c、ネジ軸となって
いるプロペラ固定部3dを有する。
【0038】前記本体部ケース12は、図1に示すよう
に、上記主軸31の大部分、即ちベベルギヤ35、プラ
イマリアンプ37、スリップリング40及び検出部1を
収納しており、かつ一端部12aは、ラウンド状に閉塞
しており、また他端部12bは開口して、上記出力軸3
のプロペラ装着部3c及びプロペラ固定部3dがケース
12外に突出している。なお、該本体部ケース12は、
プロペラの回転方向により前後進方向は、図中左右のい
ずれにも採用可能であるが、一般には、右方向、即ちプ
ロペラ側を前にして推力を生じるように用いられてい
る。従って、以下プロペラ側を前側、その反対側を後側
という。
【0039】ついで、図3に沿って、本発明の要部につ
いて説明する。本体部ケース12は、そのプロペラ側
(前端側)が別体に構成されており、ケース本体121
に、前記別体ケース122 がネジ12cにより螺合する
と共にOリング42により水密状に結合されている。本
体ケース121 における前記検出部1の後端側の内周面
にはリング状の隔壁部材43がOリング45により水密
状に嵌合しており、該隔壁部材43の内周面には前記主
軸31がベアリング32を介して回転自在に支持されて
いる。更に、上記隔壁部材43の外側面には蓋部材47
がOリング49により水密状にかつ皿ネジ50により固
定されており、該蓋部材47にはオイルシール51が装
着されて、該隔壁部材43及び蓋部材47の後端側(プ
ロペラと反対側)のケース12内を水密状に保持してい
る。なお、図中52は、連結部ケース21と本体部ケー
ス12とを連結するネジである。
【0040】一方、トルク・スラスト検出部1は、ハウ
ジング53,55により全体が覆われている。該ハウジ
ングは、軸方向左右に分割される2個の部材(フロント
ハウジング53及びリヤハウジング55)からなり、フ
ロントハウジング53は、ボルト56により検出部1の
被動側片1bに、またリヤハウジング55は皿ネジ57
により駆動側1aにそれぞれ固定されている。リヤハウ
ジング55は、上記駆動側片1aの後部分に密着するよ
うに固定されており、かつ前端開口部の縁部分55aは
外径方向に膨出すると共にOリング59が嵌装されてい
る。
【0041】また、フロントハウジング53は、検出部
被動側片1bの前側面にて上記ボルト56により固定さ
れていると共に、該検出部1の外周面と僅かに隙間cを
隔てて円筒状に延びていると共に、その後端開口部53
aが上記リヤハウジング55の前端開口部に嵌合して、
上記Oリング59により水密状に結合している。また、
フロントハウジング53の前側は、前記出力軸ボス部3
bを被嵌するように延びるハブ部53aが形成されてお
り、該ハブ部53aの外周面と前記別体ケース122
開口孔122 aの内周面との間に所定隙間dが存在して
おり、該隙間dは、上記ハウジング53,55の外周面
と別体ケース122 の内孔122 cとの間で連続して形
成され、前記オイルシール51により軸封される検出部
1(リヤケース55)の後方まで延びている。
【0042】一方、前記ハブ部53aの内周面には軸方
向に2個のオイルシール60,61が、間座62及び止
め輪65にて位置決めされて装着されている。これらオ
イルシール60,61のリップ60a,61aは、前記
出力軸ボス部3bと接触して、上記ハブ部53aと出力
軸ボス部3bとの間を水密状に保持している。また、上
記間座62にて形成される両オイルシール60,61の
間の空間eにはグリスが封入されている。また、両オイ
ルシール60,61は、そのリップ60a,61aが互
に外方(上記空間eと反対側)に向くように背面合せに
配置されており、これにより、遠心力、又はプロペラ負
荷等により出力軸3がハブ部53aに対して径方向変動
(芯ぶれ)が生じてリップが変形しても、該変形に伴う
リップから軸方向力(スラスト力)は、上記互に向きあ
うリップにより打ち消されて、検出部1に伝播されるこ
とはない。
【0043】ついで、上記プロペラ動力試験機10の作
用について説明する。本プロペラ動力試験機10は、本
体部分13を試験水槽に浸けられて用いられる。そし
て、該水槽水面の上方に位置する電動機19の回転力
は、連結軸29、両ベベルギヤ31,35に伝達され、
更に主軸31及びトルク・スラスト検出部1を介して出
力軸3に伝達され、該出力軸3のプロペラ装着部3cに
取付けられているプロペラ(図示せず)が水中で回転す
る。該プロペラ回転による負荷トルク及びそれにより発
生する推力(スラスト力、軸方向力)は、上記トルク・
スラスト検出部1にて電気的に検出され、更に該電気信
号は、プライマリアンプ37及びスリップリング40を
介して外部に取り出され、コントローラにてトルク及び
スラスト力としてディスプレイに表示される。
【0044】また、本動力試験機10は、ウォーム23
を回転することにより連結部15を介して本体部13の
方向が変向され、これによりプロペラの推進方向が変え
られて船舶の進行方向が変更されることに相当する。特
に、ポッド型プロペラとしての試験の場合、上記進路の
変向に際して作用する力及び固定部である架台11に対
して本体部13に作用する力の測定も重要であり、Z軸
(連結軸29の軸線)回りのモーメント、連結軸29及
び主軸31の軸線を含む平面でのモーメント、及び連結
軸の軸線を含みかつ主軸に直交する平面のモーメント
が、連結部15と架台11との間で測定され、主軸回転
数と共にこれら各モーメント(3分力)がディスプレイ
に表示される。
【0045】そして、水中に浸けられている本体部13
は、プロペラに隣接するケース12の前端開口部12b
からケース内に浸水する。前記検出部1の回転は、その
被動側片1bから出力軸3に伝達されると共に、該検出
部1に固定されたハウジング53,55も一体に回転す
る。なおこの際、プロペラ負荷に基づき、僅かではある
が、検出部1の駆動側片1aと被動側片1bとが相対回
転し、駆動側片1aに固定されているリヤハウジング5
5と被動側片1bに固定されるプロペラハウジング53
とが相対回転するが、該相対回転は、両ハウジング先端
部の嵌合面で許容されかつOリング59により水密性が
保持されている。
【0046】上記開口部12bから水は、別体ケース1
2 の内周面122 cとハウジングハブ部53a外周面
との間の隙間dからケース12内に浸入し、該隙間dを
通って検出部1の後端面空間fまで導かれるが、該水
は、オイルシール51により防水されてケース12の後
方部分に浸入することはなく、また密閉状態にあるハウ
ジング55,53から検出部1に浸水することはない。
更に、フロントハウジングハブ部53aと出力軸ボス部
3bとの間はオイルシール60,61により防水されて
いるので、この間からハウジング53内に浸水すること
も防止されており、従って検出部1に水が浸入すること
は、確実に阻止されている。
【0047】そして、上述したように、出力軸3は、プ
ロペラ動力試験中は常時回転しており、前記オイルシー
ル60,61のリップ60a,61aは常に上記出力軸
ボス部3bに接触して上記防水を図っているが、該オイ
ルシール60,61自体も、検出部1に固定されている
ハウジング53に装着されて、上記出力軸3と一体に回
転しており、上記リップ60a,61aに相対回転は生
じない。正確には、出力軸3も、上記オイルシール6
0,61を装着したフロントハウジング53も、検出部
1の被動側片3bに連結されており、例えプロペラ負荷
により検出部1の被動側片と駆動側片との間に相対移動
があったとしても、互に接触している上記出力軸ボス部
3bとオイルシールリップ60a,61aとの間に回転
方向及び軸方向の相対移動は生じることはない。
【0048】従って、出力軸31とオイルシール60,
61との間に摩擦力が生じることはなく、該摩擦力の変
動による外乱の影響を受けることなく、検出部1は、出
力軸3からのプロペラによる負荷トルク及びスラスト力
を直接検出し得る。また、上記出力軸とオイルシールと
の間で摩擦が生じないので、該摩擦による熱の影響が出
力軸3に作用することはなく、検出部1は、プロペラ動
力を高い精度で検出し得る。更に、検出部1を覆ってい
るハウジング53,55の外側の隙間dには水が満たさ
れているので、検出部1は、水冷された状態にあり、該
検出部を一定温度でかつドライ環境に保って、検出精度
の安定と更なる向上が期待できる。
【0049】また、別体ケース122 は、ケース本体1
1 からネジにより容易に取り外すことができ、該別体
ケース122 を外した状態で、フロントケース53をボ
ルト56により容易に取り外すことが可能である。従っ
て、該フロントケースを取り外した状態で、歪ケージの
貼り換え等の検出部1のメンテナンス及びオイルシール
60,61の交換等、メンテナンスを容易に行うことが
できる。また、主軸31は、検出部1の後方側にてベア
リング32にてケース12に支持されていると共に、オ
イルシール51にて軸封されており、該ケース12に装
着されているオイルシール51(及びベアリング32)
は、主軸31との間に相対回転を生じて、摩擦力が作用
するが、該主軸31のオイルシール51との接触部分は
検出部1の後方側であって、出力軸1と検出部1との間
ではなく、上記シール51との接触及びベアリングによ
る支持が、プロペラ動力を検出する検出部1の検出精度
に影響を及ぼすことはない。
【0050】なお、前記オイルシールリップ60a,6
1aの接触部となる出力軸ボス部3bの外周面にガラス
を溶着して、該ボス部の平滑度を向上すると共にガラス
の低熱伝達率により断熱を図って、更なる検出精度の向
上を図ってもよい。また、本プロペラ動力試験機は、上
述したように、ポッド型プロペラの試験機として好適で
あるが、これに限らず、通常の船舶用プロペラの動力試
験機としても適用可能であり、試験水槽も、各種の静水
槽は勿論、キャピテーション水槽、減圧回流水槽等のあ
らゆる試験水槽に適用可能であり、この場合でも同様
に、小型な試験機でもって、高い精度でプロペラの動力
性能(キャピテーション、振動、騒音、エロージョン等
を含む)を検出することができる。
【0051】前述したポッド型プロペラは、船体内に設
置したディーゼルエンジン等によりジェネレータを回転
して発電し、該発電した電力によりポッド(本体部ケー
ス)内に設置した電動機(電動モータ)によりプロペラ
を直接駆動する電気推進方式を採用することが好まし
い。この場合、プロペラの回転反力が直接ポッドに作用
し、該大きな反力を、船体外に突設されかつ操舵のため
に旋回自在に支持されているポッド(本体ケース)の支
持部で担持することは強度上困難であるため、上記プロ
ペラ回転反力を互に打ち消して、ポッド(本体部ケー
ス)に作用しない2重反転プロペラを採用することが好
ましい。
【0052】図4は、2重反転プロペラ用の動力試験機
の主要部を示す断面図である。本2重反転プロペラ用動
力試験機の本体部130は、前記主軸と同様な内軸31
1 と、該内軸に被嵌したスリーブ状の外軸312 と、を
有しており、図中右方の本体部13の後側(プロペラと
反対側)は、図3で示した実施例と同様に、内軸3
1 、及び外軸312 がベアリング等により回転自在に
支持されていると共に、オイルシール等のシール手段に
よりケース12の後方側に浸水することを防止されてい
る。
【0053】即ち、内軸311 には、先の実施例と同様
に、連結軸29に設けられたベベルギヤ31に、その後
方側にて噛合するベベルギヤ35が固定されており、ま
た外軸312 には、上記ベベルギヤ31に、その前方向
にて噛合するベベルギヤが固定されており、内軸311
及び外軸312 は、連結軸29から逆方向でかつ同回転
数の回転が伝達される。更に、外軸312 は、ケース1
2に取付けられた隔壁等によりベアリングを介して回転
自在に支持されていると共にオイルシールが介在して防
水が図られている。一方、内軸311 は、スリーブ軸か
らなる外軸31 2 の内周面と間にニードル又はブッシュ
が介在して相対回転自在に支持されると共に、オイルシ
ール、Oリング等のシール手段が介在して、両軸の間か
らの浸水の防止が図られている。
【0054】内軸311 は、上述したように、トルク・
スラスト検出部11 の後方側にて本体ケース121 に外
軸312 等を介して支持されており、該検出部11 の後
方部分に固定されてハウジング70が設けられている。
該ハウジング70は、上記内軸検出部11 を僅かな隙間
1 を存して覆って円筒状に前方に延びており、該円筒
状部70aの先端部は、検出部11 を越えて更に前方に
延びてハブ部70bとなっている。一方、先の実施例と
同様に、検出部11 の前方が内出力軸31 となってお
り、該内出力軸31 は、検出部側から、ボス部31 b、
延長部31 e、キー溝41aを有するプロペラ装着部3
c、ネジが切られているプロペラ固定部3dとなってい
る。
【0055】そして、前記ハウジングハブ部70bの内
周面には、同様に、間座62にて位置決めされて、軸方
向2列にオイルシール60,61が装着されて止め輪6
5にて抜止め・固定されている。これらオイルシール6
0,61は、そのリップ60a,61aが前記出力軸ボ
ス部31 bの外周面に接触して防水を図っており、かつ
これら両リップ60a,61aが互に外側(間座62の
反対側)を向くように配置されている。
【0056】一方、外軸312 は、上述したように、上
記内軸311 を被嵌するように配置され、かつ後方側に
てケース12に支持されており、その先端部にて外軸検
出部12 がボルト71により一体に固定されている。該
外軸検出部12 は、円筒状からなり、前記内軸検出部1
1 を囲むように配置され、かつその前方部分はフランジ
部12 bとなり、更に前方向に延びて、前記内出力軸の
延長部31 eの外周面と所定隙間gを存して被嵌するス
リーブ状の外出力軸32 となっている。該外出力軸32
も同様に、キー溝73を有するプロペラ装着部32 c及
びネジが切られているプロペラ固定部32 dを有する。
【0057】そして、前記外軸検出部12 の円筒部11
aの内径側にはインナハウジング75がその略々中間部
分にてネジ76により固定されており、該インナハウジ
ング75は、上記検出部円筒部11 aの内周面及びフラ
ンジ部12 bの底面に沿って延びている。更に、上記検
出部12 の後方端部にはオイルシール77が装着されて
おり、また上記インナハウジング76の前方端部にもオ
イルシール79が装着されており、上記オイルシール7
7のリップ77aがインナハウジング76の外周面に接
触し、また上記オイルシール79のリップ79aが外軸
検出部12 の内周面に接触し、これら両方オイルシール
77,79により外軸検出部12 の内周面とインナハウ
ジング76の外周面との隙間hを水密状にシールしてい
る。
【0058】なお、上記インナハウジング70に装着さ
れるオイルシール79は、リップ79aが外径側に位置
しており、リップが内径側に位置する通常のもの(他の
オイルシールは該通常のものが用いられている)と異な
る。これは、オイルシール79を、円筒状の外軸検出部
2 の内周面の奥にある底面に装着する取付け上の困難
を避けるためである。該オイルシールの採用に基づき、
インナハウジング70の外周面にオイルシール79を容
易に装着し、この状態でインナハウジング75を検出部
内周面に挿入して、容易に組立てることが可能となる。
【0059】また、上記外軸検出部12 のフランジ部1
2 bの外側面にアウタハウジング80がOリング81を
介在してネジ85により水密状に固定されており、該ア
ウタハウジング80は上記検出部筒状部12 aの外周面
に沿って後方に延びている。そして、該検出部12 を被
嵌しているアウタハウジング80の後端部分80aは外
径方向に膨出しており、該膨出部80aに2列のオイル
シール82,83が軸方向に並設して装着されている。
これらオイルシール82,83のリップ82a,83a
は外軸検出部12 の外周面に接触しており、従って該検
出部12 の外周面とアウタハウジング80との間は、上
記Oリング81及びオイルシール82,83により水密
状にシールされている。
【0060】なお、本体部ケース12は、ケース本体1
2に対して別体ケース122 がネジ結合される分離構造
からなり、前記内出力軸31 及び外出力軸32 をその前
端開口部12bから突出して、全体を覆う魚雷形状から
なる。
【0061】以上のような構成からなる2重反転プロペ
ラ用動力試験機は、本体部130の内軸311 と外軸3
2 とにそれぞれ逆方向で同回転数の回転が伝達され、
これら両軸の回転は、それぞれ内軸検出部11 及び外軸
検出部12 を介して内出力軸31 及び外出力軸32 に伝
達され、そのプロペラ装着部31 c,32 cにそれぞれ
取付けられている逆方向の捩れ角を有するプロペラを回
転駆動する。従って、これらプロペラの回転反力は、互
に打消されて、本体部130に大きなプロペラ回転反力
が作用することはない。この状態で、先の実施例と同様
に、内出力軸3 1 に取付けられたプロペラの動力(トル
ク及びスラスト力)は、内軸検出部11により検出さ
れ、また外出力軸32 に取付けられたプロペラの動力
は、外軸検出部12 により検出される。
【0062】そして、ケース12の先端開口部から隙間
gを通って水が浸入するが、内軸検出部11 は、オイル
シール60,61により防水されているハウジング70
により水密状に保たれており、歪ゲージ等の検出部が濡
れることはない。また、外軸検出部12 の内周面は、オ
イルシール77,79により防水されているインナハウ
ジング70により水密状に保持されている。また、ケー
ス12の内周面とアウタハウジング80の外周面との間
jから水が浸入するが、外軸検出部12 の外周面は、O
リング81及びオイルシール82,83により防水され
ているアウタハウジング80により水密状に保たれてお
り、従って外軸検出部12 は、その内周面及び外周面も
共に防水が確保されて、歪ゲージ等の検出部が濡れるこ
とはない。
【0063】更に、内軸検出部11 のボス部31 bに接
触しているオイルシール60,61は、該検出部11
一体に固定されているハウジング70のハブ部70bに
装着されているので、オイルシール60,61は、出力
軸31 と一体に回転し、その接触部に相対回転を生じる
ことはない。また、外軸検出部12 の内周面とインナハ
ウジング5との間に介在するオイルシール77,79
は、インナハウジング75が外軸検出部12 に一体に固
定されているので、その接触部に相対回転を生じること
はない。また、外軸検出部12 の外周面とアウタハウジ
ング80との間に介在するOリング81及びオイルシー
ル82,83は、アウタハウジング80が外軸検出部1
2 に一体に固定されているので、その接触部に相対回転
を生じることはない。
【0064】従って、プロペラを装着する内外出力軸3
1 ,32 と、各出力軸の検出部11,12 との間の検出
経路及び検出部自体に、オイルシール等による摩擦力は
生じないので、摩擦変動及び摩擦力による発熱に伴う検
出誤差はなく、2重反転プロペラの動力を、それぞれ内
軸検出部11 ,外軸検出部12 にて高い精度にて検出し
得る。また、ケース12の開口部から隙間g及びjを通
って、内軸検出部11の外周側並びに外軸検出部12
内周側及び外周側に水が供給されて、検出部1 1 ,12
の冷却が図られている。
【0065】なお、上記2重反転プロペラ動力試験機
は、電気推進方式のポッド型プロペラ用として好適であ
るが、これに限らず、通常の船舶用の2重反転プロペラ
用試験機として適用可能であり、またキャピテーション
水槽、減圧回流水槽用としても適用可能である。
【0066】また、図3及び図4に用いられているオイ
ルシール60,61,77,79,82,83は、一部
を除いてリップが内径側に位置する通常のものが用いら
れているが、本試験機にあっては、オイルシール自体が
その被接触部材と共に回転するので、オイルシール79
に示すようなリップが外径側に位置して被接触部材の内
周面に接触して、リップに作用する遠心力の影響を排除
するようにしてもよい。
【0067】また、上述実施例は、架台11の上方に載
置された駆動部14から連結部15を介して本体部13
の主軸31,311 ,312 に動力伝達しているが、本
体部ケース12内に電気モータを配置して、該電気モー
タにて直接主軸を駆動してもよい。更に、検出部1,1
1 ,12 は、上下方向に延びる連結部に固定されたポッ
ド状の本体部ケース12内に収納されているが、このよ
うな形式に限らず、船体形状の模型の後部から出力軸を
直接突出する形式に、上述した検出部のシール機構を採
用することも可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るプロペラ動力試験機を示す全体側
面図。
【図2】その本体部に内蔵されている主軸部分を示す側
面図。
【図3】本発明の要部となる検出部及び出力軸部分を示
す断面図。
【図4】本発明を2重反転プロペラ用に適用した、要部
となる検出部及び出力軸部分の断面図。
【図5】従来の技術(薄膜ゴムシート型)を示す図。
【図6】従来の技術(オイルシール非回転型)を示す
図。
【図7】従来の技術(低摩擦ブッシュ型)を示す図。
【符号の説明】
1 (トルク・スラスト)検出部 11 内軸検出部 12 外軸検出部 3 出力軸 31 内出力軸 32 外出力軸 3b,31 b ボス部 10 プロペラ動力試験機 12 (本体部)ケース 121 ケース本体 122 別体ケース 13,130 本体部 15 連結部 31,311 ,312 動力伝達源(主軸,内軸,
外軸) 32,33 ベアリング 51 シール手段(オイルシール) 53,55,70 ハウジング 60,61,77,79,82,83シール手段(オイ
ルシール) 75 外軸検出部の内周面用ハウジング 80 外軸検出部の外周面用ハウジング
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (71)出願人 000002107 住友重機械工業株式会社 東京都品川区北品川五丁目9番11号 (72)発明者 関崎 泉 東京都大田区大森西6−13−9 和泉測器 株式会社内 (72)発明者 小野 洋彰 神奈川県川崎市高津区久末2080−7 有限 会社コスモテック内 (72)発明者 右近 良孝 東京都三鷹市新川6丁目38番1号 独立行 政法人 海上技術安全研究所内 (72)発明者 工藤 達郎 東京都三鷹市新川6丁目38番1号 独立行 政法人 海上技術安全研究所内 (72)発明者 藤沢 純一 東京都三鷹市新川6丁目38番1号 独立行 政法人 海上技術安全研究所内 (72)発明者 佐々木 紀幸 神奈川県横須賀市夏島町19番地 住友重機 械工業株式会社内 Fターム(参考) 2G023 BA01 BC01 BD04

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ケースに内蔵された動力伝達源から、検
    出部を介してプロペラを装着し得る出力軸に動力伝達
    し、プロペラによる負荷トルク及びスラスト力等の試験
    値を上記検出部にて検出するプロペラ動力試験機におい
    て、 前記検出部を覆うハウジングを該検出部と一体に回転す
    るように配置し、 前記ハウジングと検出部との間が水密状に保持されるよ
    うに、前記ハウジングと、前記検出部と一体に回転する
    部材との間にシール手段を介在して、該シール手段の接
    触部に実質的な相対回転が生じないように構成した、 ことを特徴とするプロペラ動力試験機。
  2. 【請求項2】 前記ハウジングは、前記検出部の前記動
    力伝達源側に水密状に固定されると共に、その出力軸側
    が該出力軸のボス部を囲むハブ部を形成してなり、 該ハブ部と前記ボス部との間に前記シール手段を介在し
    てなる、 請求項1記載のプロペラ動力試験機。
  3. 【請求項3】 前記検出部が、内軸検出部と、該内軸検
    出部に被嵌して配置される円筒状の外軸検出部と、を有
    し、かつ前記ハウジングが、前記内軸検出部用のハウジ
    ングと、前記外軸検出部の内周面用のインナハウジング
    と、該外軸検出部の外周面用のアウタハウジングと、を
    有し、 前記内軸検出部及び外軸検出部は、前記動力伝達源から
    それぞれ逆方向の回転が伝達されると共に、それぞれプ
    ロペラが装着される内出力軸及び外出力軸に連結し、 前記内軸検出部に前記ハウジングを固定すると共に、該
    ハウジングと前記出力軸のボス部との間にシール手段を
    介在して、該内軸検出部の外周面と前記ハウジングとの
    間を水密状に保持し、 前記外軸検出部の内周面を覆うように前記インナハウジ
    ングを該外軸検出部に固定すると共に、該インナハウジ
    ングと前記外軸検出部との間にシール手段を介在して、
    該外軸検出部の内周面と前記インナハウジングとの間を
    水密状に保持し、 かつ前記外軸検出部の外周面を覆うように前記アウタハ
    ウジングを該外軸検出部に固定すると共に、該アウタハ
    ウジングと前記外軸検出部との間にシール手段を介在し
    て、該外軸検出部の外周面と前記アウタハウジングとの
    間を水密状に保持してなる、 請求項1記載のプロペラ動力試験機。
  4. 【請求項4】 前記ハウジングの前記検出部を覆う反対
    面に接する隙間に、前記ケース外方から水が導入されて
    なる、 請求項1ないし3のいずれか記載のプロペラ動力試験
    機。
  5. 【請求項5】 前記シール手段が、オイルシールであ
    り、該オイルシールは、そのリップが互に軸方向反対に
    向くように配置された偶数個を並設して用いられる、 請求項1ないし4のいずれか記載のプロペラ動力試験
    機。
  6. 【請求項6】 前記検出部の前記動力伝達源側におい
    て、該検出部と一体の部材がシール手段及びベアリング
    を介して前記ケースに直接又は間接的に支持されてな
    る、 請求項1ないし5のいずれか記載のプロペラ動力試験
    機。
  7. 【請求項7】 前記ケースは、前記検出部を覆う部分が
    ケース本体に対して分離し得る別体ケースからなる、 請求項1ないし6のいずれか記載のプロペラ動力試験
    機。
  8. 【請求項8】 前記シール手段が、オイルシールからな
    り、かつそのリップが外径側に位置するオイルシールを
    含む、 ことを特徴とする請求項1ないし7のいずれか記載のプ
    ロペラ動力試験機。
  9. 【請求項9】 前記ケースが、上下方向に延びる連結部
    にて連結されている本体部ケースであり、ポッド型プロ
    ペラ用として用いられる、 請求項1ないし8のいずれか記載のプロペラ動力試験
    機。
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