JP2003070777A - X線ct装置 - Google Patents

X線ct装置

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JP2003070777A
JP2003070777A JP2002114334A JP2002114334A JP2003070777A JP 2003070777 A JP2003070777 A JP 2003070777A JP 2002114334 A JP2002114334 A JP 2002114334A JP 2002114334 A JP2002114334 A JP 2002114334A JP 2003070777 A JP2003070777 A JP 2003070777A
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rotating
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rotation
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 心臓の診断にも適用できる高速スキャンに好
適な診断能の高い高画質の断層像が得られるX線CT装
置を提供する。 【解決手段】 X線CT装置のスキャナ回転部5は、被
検体を挿入配置する開口部51を有する第一の回転部53a
とこの第一の回転部53aよりも回転径の小さい第二の回
転部53bとから成り、これらの回転部を同じ回転軸上で
回転する連結部材600で連結し、前記第一の回転部53aに
は少なくともX線管装置560とX線検出装置550を搭載
し、前記第二の回転部53bには前記X線管装置とX線検
出装置以外のX線発生とX線検出に必要な要素及びこれ
らの要素に電力を供給する電力給電部と前記X線検出装
置で検出した信号を前記画像処理装置に伝送する信号伝
送部とを搭載する。重量の大きいX線管装置とX線検出
装置を搭載した第一の回転部の遠心力は小さくなり、ス
キャナを高速回転させても、この高速化に対応したスキ
ャナ本体や搭載物の機械的強度の確保が容易となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は被検体の診断部位に
X線を放射しその透過X線像を検出して断層像を再構成
し画像として表示するX線CT装置に関し、特に高速ス
キャンに好適な診断能の高い高画質の断層像が得られる
X線CT装置に関する。
【0002】
【従来の技術】X線CT装置は、X線管から扇状のX線
ビームを被検体に照射し、該被検体を透過したX線を前
記X線管と対向する位置に配置したX線検出器で検出
し、この検出したデータを画像処理して前記被検体の断
層像を得るものである。
【0003】前記X線検出器は、円弧状に配列された数
百にも及ぶ検出素子群で構成され、被検体を挟んでX線
管に対向して配置されており、検出器素子の数に対応し
た数の放射状に分布するX線通路を形成し、X線管とX
線検出器が一体となって被検体の周りを回転して一定角
度ごとに被検体の透過X線を検出する。
【0004】このX線CT装置において、近年、“短時
間で広い範囲のスキャンが可能”、“体軸方向に連続し
たデータが得られ、これによって三次元画像の生成が可
能になる”等の特徴により、ヘリカルスキャンやスパイ
ラルスキャンと呼ばれるら旋CTが普及している。
【0005】このら旋CTは、X線管とX線検出器を連
続して回転させると同時に、被検体を載置した寝台を前
記被検体の体軸方向に連続移動させて、X線管とX線検
出器を被検体に対し相対的にら旋運動をさせるものであ
る。このように、ら旋スキャンの撮影中は、連続回転ス
キャンと並行して撮影位置も変えているため、全体の撮
影時間が短縮される。また、撮影中に体軸方向にも連続
走査しているため、三次元データを収集していることに
なる。
【0006】このら旋スキャンを実現するためには、X
線管とX線検出器を支持したスキャナ回転盤を連続して
回転させる必要があり、そのためにはスキャナ回転盤に
搭載したX線管に連続して電力を供給するための手段が
必要となる。この手段として、スリップリングとブラシ
から成る電力伝達機構が用いられ、前記スキャナ回転盤
にX線管と共に該X線管に高電圧(以下、この電圧を管
電圧と呼ぶことにする)を印加するための高電圧発生装
置を搭載し、この高電圧発生装置に前記電力伝達機構を
介して前記X線管から所要のX線を発生するための電力
を供給する。
【0007】このように、高電圧発生装置は、スキャナ
回転盤に搭載されて高速に回転されるために、その重量
はできるだけ軽い方が望ましい。このため、X線高電圧
装置には、前記高電圧発生装置の高電圧変圧器を小型、
軽量化でき、かつ管電圧の脈動を小さくできるインバー
タ式X線高電圧装置が用いられている。
【0008】このインバータ式X線高電圧装置は、商用
の交流電源をコンバータで直流電圧に変換し、この直流
電圧をインバータで前記商用電源周波数よりも高い周波
数の交流電圧に変換して、この高周波の交流電圧を高電
圧変圧器で昇圧し、この昇圧した交流高電圧を高電圧整
流器で直流の高電圧に整流して、この直流高電圧をX線
管に印加してX線を発生するように構成されており、ス
キャナ回転盤には高電圧変圧器以降の回路、すなわち高
電圧発生装置が搭載され、前記インバータの出力を前記
スリップリングとブラシから成る電力伝達機構により前
記高電圧変圧器に所要の電力を供給するように構成され
ている。
【0009】そして、高電圧変圧器の小型化と管電圧波
形の脈動低減及びのために、インバータの動作周波数は
20kHz以上に高周波化されたものを用いている。
【0010】
【発明が解決しようとしている課題】このように、ら旋
CTはスキャンを連続して行うために撮影時間が長くな
り、さらに、近年においては、モーションアーチファク
トがなく、心臓の診断も可能とするためにスキャン時間
はますます高速化する傾向にあり、1スキャン時間が0.5
秒以下のものが要望されるようになってきた。
【0011】したがって、1スキャン時間が0.5秒に対
応するためには、前記スキャナ回転盤を0.5秒で1回転
させなければならないので、それよりも低速の従来の装
置に比べてスキャナ回転盤の回転時間に反比例して単位
時間当たりのX線量を多くしなければならない。
【0012】すなわち、粒状ノイズの少ない良好な断層
画像を得るためには、X線管の陽極と陰極間に流す電流
(以下、管電流と呼ぶ)をスキャナ回転盤の回転速度に
反比例して多く流し、十分なX線量を発生させて被検体
にX線を放射する必要があり、管電流は従来のものより
も大きくなる。このために、スキャン時間の高速化によ
る管電流の増大とら旋スキャンによる撮影時間の長時間
化とにより、X線管には大容量のものが必要となり、こ
のX線管に電力を供給するインバータ式X線高電圧装置
も大出力のものが必要である。
【0013】また、近年、X線CT装置では、装置のス
ループット向上のためにスライス方向に複数列のX線検
出素子アレイを配列(すなわち、2次元配列)し、一回
のX線曝射によって2次元のX線データを収集し、複数
のCT画像が得られるマルチスライス型X線CT装置が
実用化されている。このようなマルチスライス型X線C
T装置は、上記検査時間の短縮と共に、従来の一列に配
列したシングルスライス型X線CT装置に比較するとX
線管から放射されるX線の利用効率が高いという利点も
ある。この マルチスライス型X線CT装置のX線検出
器には、従来のキセノンガスによる電離箱方式の検出器
に代わって、高空間分解能及び高S/N(信号/ノイズ)
が得られる、シンチレータを用いた固体検出器が用いら
る。この固体検出器は、入射X線を光に変換するシンチ
レータと、このシンチレータで変換された光を検出して
電気信号として出力するシリコンフォトダイオードなど
の光検出素子とから成るX線検出素子を、X線源を中心
としてチャンネル方向及びこのチャンネル方向と直交す
るスライス方向に円弧状に多数配列して構成される。こ
のマルチスライス型X線検出器は、チャンネル方向とス
ライス方向に多数のX線検出素子が配列されるので、従
来のシングルスライス型X線CT装置のX線検出器に比
べて非常に大型になる。
【0014】このように、X線CT装置においては、ら
旋スキャンによる撮影時間の長時間化やスキャン時間の
高速化に対応するためのX線発生装置の大容量化及びマ
ルチスライスに対応するためのX線検出器の多素子化の
ために、前記X線発生装置やX線検出器等のスキャナ回
転盤への搭載物の重量が増大し、これらの搭載物をスキ
ャナ回転盤に搭載して該スキャナ回転盤を高速で回転さ
せると以下の問題が発生する。すなわち、スキャナ回転
盤は、その中央に被検体を撮影位置に載置するための開
口部を有するために、前記キャナ回転盤の直径は約1m程
度を有し、該回転盤の慣性能率が非常に大きくなり、こ
れに前記X線発生装置やX線検出器等を搭載して0.5秒
以下で回転させると、これによって重力の6倍〜15倍ほ
どの遠心力を受けるようになる。このような過酷な条件
でスキャナ回転盤に搭載される搭載物を動作させるため
には、該搭載物の機械的強度を従来のものより非常に大
きくする必要があるが、機械的強度を上げると搭載物の
重量がさらに増大し、機械的強度を上げて対応する従来
方法では、さらなるスキャナ回転盤の高速化には限界が
ある。
【0015】また、スキャナ回転盤を高速化すると、こ
の回転盤に搭載する高電圧発生装置にスリップリングと
ブラシから成る電力伝達機構を介して供給する方法で
は、上記スリップリングは、ブラシに対して高速で、し
かも滑りながら大電流を供給しなければならないという
性質から、両者の接触面が発熱し、荒れや焼きつきが生
じやすい。このため定期的にスリップリングの表面を磨
いたり、ブラシを交換するなどという保守が必要で、信
頼性を保つことが困難となる。この問題の解決策とし
て、特開平7-204192号公報,特開平8-336521号公報等に
開示されている電磁誘導送電を用いたX線CT装置があ
るが、これにはスキャナ回転盤の直径に対応して約1mの
円周状の大規模な電磁誘導による非接触給電機構が必要
であり、しかも、高速回転による遠心力増加に伴うスキ
ャナ回転盤やその他の機械的強度確保の点について配慮
されていない。そこで、本発明は、上記問題点を解決
し、心臓の診断にも適用できる高速スキャンが可能なス
キャナを有するX線CT装置を提供することを目的とす
る。
【0016】
【課題を解決するための手段】上記目的は、直流電源
と、この電源からの直流電圧を交流に変換するインバー
タと、このインバータからの交流電圧を昇圧し整流する
高電圧発生装置と、この高電圧発生装置からの直流電圧
が供給されてX線を放射するX線管装置と、このX線管
装置から放射され被検体を透過したX線の透過X線量分
布を検出するX線検出装置と、前記被検体を挟んで前記
X線管装置とX線検出装置とを対向させて前記被検体の
周りに回転させるスキャナ回転部と、前記X線検出装置
からの出力信号を処理して診断部位の断層像を再構成す
る画像処理装置と、この画像処理装置からの出力信号を
入力して断層像を表示する画像表示装置とを含むX線C
T装置であって、前記スキャナ回転部は、回転径の異な
る少なくとも二つ以上の回転部に分割してこれらを連結
部材で連結し、前記異なる回転部のうちの回転径の大き
い回転部に被検体を挿入配置する開口部を設けると共に
この回転部には少なくとも前記X線管装置とX線検出装
置を搭載し、この回転部よりも回転径の小さい他の回転
部には、前記X線管装置とX線検出装置以外のX線発生
とX線検出に必要な要素及びこれらの要素に電力を供給
する電力給電部と前記X線検出装置で検出した信号を前
記画像処理装置に伝送する信号伝送部とを搭載すること
によって達成され、より好ましい前記スキャナ回転部
は、被検体を挿入配置する開口部を有する第一の回転部
とこの第一の回転部よりも回転径の小さい第二の回転部
から成り、これらの回転部を同じ回転軸上で回転する連
結部材で連結し、前記第一の回転部には少なくとも前記
X線管装置とX線検出装置を搭載し、前記第二の回転部
には前記X線管装置とX線検出装置以外のX線発生とX
線検出に必要な要素及びこれらの要素に電力を供給する
電力給電部と前記X線検出装置で検出した信号を前記画
像処理装置に伝送する信号伝送部とを搭載して成る。さ
らに、前記第二の回転部には、少なくとも前記高電圧発
生装置とこの高電圧発生装置に電力を供給する電力給電
部及び前記X線検出装置で検出した信号を前記画像処理
装置に伝送する信号伝送部とを搭載し、前記電力給電部
にブラシとスリップリングによる機械的摺接機構、ある
いは特開平7-204192号公報,特開平8-336521号公報等に
開示されている電磁誘導による非接触給電機構を用いた
ものである。
【0017】さらに本発明は、直流電源と、この電源か
らの直流電圧を交流に変換するインバータと、このイン
バータからの交流電圧を昇圧し整流する高電圧発生装置
と、この高電圧発生装置からの直流電圧が供給されてX
線を放射するX線管装置と、このX線管装置から放射さ
れ被検体を透過したX線の透過X線量分布を検出するX
線検出装置と、前記被検体を挟んで前記X線管装置とX
線検出装置とを対向させて前記被検体の周りに回転させ
るスキャナ回転部と、前記X線検出装置からの出力信号
を処理して診断部位の断層像を再構成する画像処理装置
と、この画像処理装置からの出力信号を入力して断層像
を表示する画像表示装置とを含むX線CT装置であっ
て、前記スキャナ回転部は、回転径の異なる少なくとも
二つ以上の回転部に分割してこれらを連結部材で連結
し、前記異なる回転部のうちの回転径の大きい回転部に
被検体を挿入配置する開口部を設けると共にこの回転部
には少なくとも前記X線管装置とX線検出装置を搭載
し、この回転部よりも回転径の小さい他の回転部には少
なくともX線発生とX線検出に必要な要素に電力を供給
する電力給電部と前記X線検出装置で検出した信号を前
記画像処理装置に伝送する信号伝送部とを搭載すること
によって達成され、より好ましい前記スキャナ回転部
は、被検体を挿入配置する開口部を有する第一の回転部
とこの第一の回転部よりも回転径の小さい第二の回転部
から成り、これらの回転部を連結部材で連結し、前記第
一の回転部には少なくとも前記X線管装置とX線検出装
置を搭載し、前記第二の回転部には少なくともX線発生
とX線検出に必要な要素に電力を供給する電力給電部と
前記X線検出装置で検出した信号を前記画像処理装置に
伝送する信号伝送部とを搭載して成る。さらに、前記電
力給電部にブラシとスリップリングによる機械的摺接機
構、あるいは特開平7-204192号公報,特開平8-336521号
公報等に開示されている電磁誘導による非接触給電機構
を用いたものである。
【0018】このように、スキャナ回転部を少なくとも
第一の回転部とこの第一の回転部よりも回転径の小さい
第二の回転部に分割してこれらの回転部を連結部財で連
結し、前記第一の回転部には少なくともX線管装置とX
線検出器を搭載し、第二の回転部には少なくとも電力給
電部と信号伝送部とを搭載する構成としたので、重量の
大きいX線管とX線検出器を搭載した第一の回転部の遠
心力は小さくなり、スキャナを高速回転させても、この
高速化に対応したスキャナ本体や搭載物の機械的強度の
確保が容易となる。したがって、高速スキャンやら旋ス
キャンに対応できる大容量のX線管装置やマルチスライ
ス対応のX線検出器のスキャナへの搭載が可能となり、
心臓診断に適用できる高速スキャン、高画質の断層画像
が得られるX線CT装置とすることができる。また,ス
リップリングとブラシによる電力給電方式においては、
スリップリングを回転径の小さい第二の回転部に設ける
ようにしたので、該スリップリングの周長の短縮が可能
となり、ブラシの掃引速度が従来よりも大幅に低減でき
る。したがって、その分さらなる高速化を行ってもよい
し、あるいは、回転速度を同程度とした場合は、電力供
給部分の摩耗や腐食の進行が従来と比べて遅くなり、電
力供給手段の保守点検の頻度を少なくできるなど信頼性
向上に結びつけることができる。
【0019】また、スリップリングとブラシによる機械
的な摺接によることなく、電磁誘導作用によって非接触
で所要の電力を供給する場合も、電磁誘導伝送手段の鉄
心の周長の短縮が可となるので、該電磁誘導伝送手段の
小型化と高効率化を図ることができる。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例を添付図面
に基づいて詳細に説明する。図1は本発明によるX線C
T装置の第一の実施例の構成を示す図である。X線管56
0とX線検出部550とを対向させてこれらを被検体6の周
りに回転させ該被検体6の診断部位にX線を放射しその
透過X線量分布を検出して断層像を再構成し画像として
表示するもので、高電圧発生装置等に電力を供給する電
力給電手段と、被検体を透過したX線を検出し、この検
出信号を画像処理部に伝送するX線検出信号伝送手段
に、スリップリングとブラシから成る電力給電及び信号
伝送機構700を用いた例である。この図1に示すX線CT
装置は、直流電圧を発生する電源1と、この電源1からの
直流電圧を交流に変換すると共にX線管560に印加する
電圧、すなわち管電圧の制御を行うインバータ2と、電
力給電及び信号伝送部700と、高電圧発生部570と、この
高電圧発生部570に収納された高電圧タンク527と、X線
管560と、X線検出部550と、画像処理装置9と、画像表
示装置10とを有して成る。上記電源1は、商用の交流電
源101と、この交流電源101の電圧を直流電圧に変換する
コンバータ102の出力電圧を平滑するコンデンサ103とか
ら成り、符号3は、上記インバータ2の出力電圧を高電圧
変圧器524の漏れインダクタンスとで共振を起こさせ十
分な電力を得るための共振用コンデンサで、このコンデ
ンサ3は高電圧変圧器524の漏れインダクタンスの影響で
高周波の電流が上記高電圧変圧器524の巻線に十分に流
れないことを改善する目的で挿入してあり、その必要の
ない場合は挿入しなくてもよい。なお、上記電源1は、
直流電圧を発生するものであればよく、上記の構成に限
らず例えばバッテリであってもよい。
【0021】電力給電及び信号伝送部700は、スキャナ
固定枠(図示省略)とスキャナ回転部5との間に設けら
れた複数組のスリップリング7a〜7cとブラシ8a〜8cとで
構成され、第一及び第二のスリップリング7a,7bと第一
及び第二のブラシ8a,8bとで電源1及びインバータ2から
のX線発生用の電力を高電圧変圧器524へ送り、第三のス
リップリング7cと第三のブラシ8cとでX線検出部550か
らの検出信号を画像処理装置9へ送るように構成されて
いる。画像表示装置10は、上記画像処理装置9からの出
力信号を入力して断層像を表示するもので、例えばテレ
ビモニタである。
【0022】高電圧タンク527は、前記インバータ2から
の交流電圧を昇圧する高電圧変圧器524と、この高電圧
変圧器524の出力交流電圧を直流の高電圧に整流する高
電圧整流器525と、その他の高電圧部品を収納する容器
で、これらは絶縁油中に浸されている。
【0023】X線検出部550は、被検体6を透過した透過
X線分布を検出する検出器551と、この検出器551からの
検出信号を増幅するプリアンプ552とから成る。図2は本
発明の要部であるスキャナ回転部5の構造を示す。本ス
キャナ回転部5は、被検体6を挿入するための開口部51を
有し、少なくともX線管560とX線検出部550を搭載する
第一の回転部53aと、この第一の回転部53aに連結部600
で連結され、前記第一の回転部53aと同じ回転中心軸上
で回転する少なくとも前記X線管560とX線検出部550以
外のX線発生とX線検出に必要な要素と、該要素への電
力の供給と前記X線検出部550で検出した信号をスキャ
ナ固定部(図示省略)に伝送する電力給電及び信号伝送
部とを搭載する第二の回転部53bとより成る。前記第二
の回転部53bには、図1の実施例の高電圧発生部570と電
力給電及び信号伝送部700が搭載される。
【0024】電力給電及び信号伝送部700は,基本的に
は従来のブラシとスリップリングによるものと同じであ
るが、従来のように開口部51の外側に配置され直径が約
1mもの大きなものは必要なく、高電圧発生部570と一体
化されて、その機能を満たす必要最小限のサイズであれ
ば良い。すなわち、X線管560とX線検出部550以外のX
線発生やX線検出に必要なものが搭載できるスペースを
有する、前記第一のスキャナ回転部53aよりも小さな回
転径のもので良い。
【0025】なお、上記図1,図2の実施例では省略した
が、実際にX線を制御する際には、X線管560の陽極の
回転数を制御する陽極駆動回路や、X線管560に流す電
流(管電流)を制御するためのフィラメント加熱回路等
が必要となるので、これらの回路も前記第一の回転部あ
るいは第二の回転部に搭載する必要がある。また、前記
陽極駆動回路やフィラメント加熱回路等及びX線検出部
550のプリアンプ552にも電源が必要となるので、この場
合には別個にブラシ・スリップリングを設けて前記各回
路に電源を供給するようにすれば良い。
【0026】さらに、X線管560を冷却するX線管冷却
装置を第二の回転部53b に搭載して、第一の回転部53a
に搭載する搭載物の重量を最小限にすることにより、本
発明の効果はさらに発揮される。以上では、第一の回転
部53aにX線管560とX線検出部550のみを搭載して、前
記第一の回転部53aの回転体の重量を最小にする構成に
ついて説明したが、第一の回転部53aの回転速度が目標
とするスキャン速度が得られるならば、第一の回転部53
aと第二の回転部53bに搭載する搭載物を適宜に分担して
も良いことは言うまでもない。
【0027】このように構成された本発明の第一の実施
例において、スキャナ回転部5は、中心部に被検体挿入
用の開口部51が形成された回転枠52を有する第一の回転
部53aと、この第一の回転部53aに連結部600で連結され
た第二の回転部53bとに分割され、前記第一の回転部53a
の回転枠52の一側面には、少なくともX線管560とX線
検出部550を搭載し、それ以外のX線発生及びX線検出
に必要な要素は第二の回転部53bに搭載するように構成
した。したがって、スキャナ回転によって生じる遠心力
は分散され、スキャナに搭載する搭載物の機械的強度の
確保は容易となる。さらに、スリップリングを回転径の
小さい前記第二の回転部に設けたので、スリップリンの
円周が従来と比較して小さくできるので、ブラシがスリ
ップリングを掃引する距離はその分だけ短くなり、それ
に応じて磨耗や腐食は起き難くなる。例えば、1秒/回転
のスキャン速度を持つスキャナの場合、従来装置では、
スリップリングの直径を1mとすると、凡そ3m/秒の掃引
速度であるのに対して、本発明では、例えば直径30cmの
スリップリングを用いれば、同じスキャン速度であって
もおよそ1m/秒の掃引速度で済むことになる。
【0028】次に、図3に本発明によるX線CT装置の
第二の実施例を示す。この第二の実施例は、第一の実施
例における電力給電及び信号伝送部700の電力給電部
に、特開平7-204192号公報,特開平8-336521号公報等に
開示されている電磁誘導送電手段4を用いたものであ
る。
【0029】これらの公報に開示されている電磁誘導送
電手段4は、スキャナ固定部に設けた一次巻線にインバ
ータ2の出力電力を供給し、スキャナが回転することに
よってスキャナ回転部に設けたリング状の鉄心に巻かれ
た巻線に電圧が誘起されて非接触で電力を給電するもの
で、この電磁誘導手段4を図2の第二の回転部53bに設け
たものである。この実施例においても、第一の実施例と
同様に、電力給電及び信号伝送部700の電力給電部を介
してインバータ2の出力を高電圧発生部570に供給するよ
うにしたので、前記電磁誘導手段4のスキャナ回転部に
設けたリング状の鉄心に開口部51の外側に円周状に配置
するような大型の鉄心を用いる必要はないので、電磁誘
導手段4は小型になると共に電力伝送効率も向上する。
さらに、非接触で電力を伝送できるので第一の実施例の
ようなブラシとスリップリングとの機械的な摺接によっ
て生じる磨耗や腐食に対する保守が不要となる。
【0030】なお、上記第一及び第二の実施例において
は、高電圧変圧器以降をスキャナ回転部5に搭載した
が、これに限らず、インバータ2以降、あるいは整流回
路102以降をスキャナ回転部5に搭載するようにしても良
い。このように構成することにより、X線CT装置は、
スキャナと、被検体6を載置する寝台(図示省略)と、
画像処理装置及び画像表示装置を含む操作卓との3つの
システム構成が可能となり、設置スペースが小さくて良
いというメリットがある。
【0031】次に、図4に本発明によるX線CT装置の
第三の実施例を示す。この第三の実施例は、スキャナ回
転盤の遠心力を上記第一、第二の実施例よりもさらに小
さくして該スキャナ回転盤を高速に回転させることがで
きるようにしたものである。すなわち、上記第一及び第
二の実施例は、高電圧発生部570又はX線高電圧装置
(図1の電源1、インバータ回路2、共振コンデンサ3及び
高電圧発生部570)を第二の回転部53bに搭載する例で
あるが、第三の実施例は前記X線高電圧装置をスキャナ
静止側に置く例である。
【0032】図4において、電力給電及び信号伝送部70
0'は、スキャナ固定枠(図示省略のスキャナ静止部)と
スキャナ回転部800との間に設けられた複数組のスリッ
プリング7a'〜7c'とブラシ8a'〜8c'とで構成され、第一
及び第二のスリップリング7a',7b'と第一及び第二のブ
ラシ8a',8b'とで高電圧発生部570の直流高電圧出力を
X線管560に供給し、第三のスリップリング7c'と第三の
ブラシ8c'とでX線検出部550からの検出信号を画像処理
装置9へ送るように構成されている。
【0033】図5は本発明の第三の実施例の要部である
スキャナ回転部800の構造である。本スキャナ回転部800
は、被検体6を挿入するための開口部850を有し、回転枠
840に回転可能に支持され少なくともX線管560とX線検
出部550を搭載する第一の回転部810と、この第一の回転
部810に連結部830で連結され、前記第一の回転部810の
回転径よりも小さく前記第一の回転部810と同じ回転中
心軸上で回転する第二の回転部820とより成る。
【0034】前記第二の回転部820には、前記スリップ
リング7a'〜7c'とブラシ8a'〜8c'から成る電力給電及び
信号伝送部700'のスリップリング部を搭載して、X線高
電圧装置870の直流高電圧出力を前記電力給電部及び高
電圧ケーブルを介してX線管560に供給し、前記X線検
出部550で検出した信号を前記信号伝送部を介して画像
処理装置9に伝送する構成である。なお、上記X線高電
圧装置870は、図4の電源1、インバータ回路2、共振コン
デンサ3及び高電圧発生部570を一体化したものを示した
ものである。このように構成された本発明の第三の実施
例において、スキャナ回転部800は、中心部に被検体挿
入用の開口部850が形成された回転枠840を有する第一の
回転部810と、この第一の回転部810に連結部830で連結
された第二の回転部820とに分割され、前記第一の回転
部810の回転枠840の一側面には,少なくともX線管560
とX線検出部550を搭載し、前記第二の回転部820には少
なくとも電力給電及び信号伝送部700'を搭載する構成に
した。したがって、スキャナ回転によって生じる遠心力
は上記第一及び第二の実施例よりも小さくなり、さらな
る高速スキャンが可能となる。また、スリップリングを
回転径の小さい第二の回転部に設けたので、スリップリ
ンの円周は従来と比較して小さくなり、ブラシがスリッ
プリングを掃引する距離はその分だけ短くなり、それに
応じて磨耗や腐食は起き難くなるのは第一の実施例と同
様である。
【0035】次に、第四の実施例として、前記第三の実
施例における電力給電及び信号伝送部700'の電力給電部
に、特開平7-204192号公報,特開平8-336521号公報等に
開示されている電磁誘導送電手段を用いた構成も可能で
ある。これらの公報に開示されている電磁誘導送電手段
は、スキャナ固定部に設けた一次巻線に高電圧変圧器の
出力電圧を供給し、スキャナが回転することによってス
キャナ回転部に設けたリング状の鉄心に巻かれた巻線に
電圧が誘起されて非接触で電力を給電するもので、第四
の実施例は該電磁誘導手段を図5の第二の回転部820に設
けたものである。この実施例においても、第三の実施例
と同様に、電力給電及び信号伝送部の電力給電部を介し
て高電圧変圧器の出力電圧を高電圧整流器に供給するよ
うにしたので、前記電磁誘導手段のスキャナ回転部に設
けたリング状の鉄心に開口部850の外側に円周状に配置
するような大型の鉄心を用いる必要はないので、電磁誘
導手段は小型になると共に電力伝送効率も向上する。さ
らに、非接触で電力を伝送できるので第三の実施例のよ
うなブラシとスリップリングとの機械的な摺接によって
生じる磨耗や腐食に対する保守が不要となる。
【0036】なお、上記第三及び第四の実施例では省略
したが、実際にX線を制御する際には、X線管560の陽
極の回転数を制御する陽極駆動回路や、X線管560に流
す電流(管電流)を制御するためのフィラメント加熱回
路等が必要となるので、これらの回路は必要に応じて前
記第一の回転部あるいは第二の回転部に搭載するか、あ
るいは別個にブラシ・スリップリングや電磁誘導手段を
設けて前記各回路と電気的に接続するように構成すれば
良い。
【0037】さらに、X線管560を冷却するX線管冷却
装置を第二の回転部820に搭載して、第一の回転部810に
搭載する搭載物の重量を最小限にすることにより、本発
明の効果はさらに発揮される。
【0038】以上では、第一の回転部810にX線管560と
X線検出部550のみを搭載して、前記第一の回転部810の
回転体の重量を最小にする構成について説明したが、第
一の回転部810の回転速度が目標とするスキャン速度が
得られるならば、X線高電圧装置以外のX線発生及びX
線検出に必要な要素を前記第一の回転部810と第二の回
転部820に適宜に分担して搭載しても良い。
【0039】さらに、上記の実施例の信号伝送部には、
スリップリングとブラシによる方式、あるいは電磁誘導
手段を用いた例について説明したが、本発明はこれに限
定するものではなく、例えば公知の光や電波を用いる方
法でも良い。
【0040】さらにまた、上記実施例においては、スキ
ャナ回転部を第一の回転部53a,810と第二の回転部53
b,820とに分割し、これらを連結部600,830で連結する
構成としたが、本発明はこれに限定するものではなく、
上記スキャナ回転部を少なくとも回転径の異なる二つ以
上の回転部に分割してこれらを連結部材で連結し、前記
異なる回転部のうちの回転径の大きい回転部に被検体を
挿入配置する開口部を設けると共にこの回転部には少な
くとも前記X線管装置とX線検出装置を搭載し、この回
転部よりも回転径の小さい他の回転部には、少なくとも
電力給電部と信号伝送部とを搭載する構成としても良
い。
【0041】さらにまた、上記実施例においては、熱の
発生源であるX線管と高電圧発生装置とを分散して配置
するようにしたので、これらの冷却が容易になるという
効果も期待できる。
【0042】以上に説明したように、本発明の主旨は、
従来、スキャナ回転枠の一側面に搭載していたX線管56
0とX線検出器550以外の高電圧発生装置等の重量物をス
キャナ回転軸の中心付近で回転させ、スキャナ回転部へ
の搭載物の強度確保を容易とし、しかも、サイズの大き
いブラシ・スリップリングの組合せや電磁誘導によるX
線管へ電力を供給する電力給電部を小型化することによ
り、一層の高速スキャンに適したCT装置を提供できる点
にある。
【0043】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明によれ
ば、スキャナ回転部を少なくとも回転径の異なる二つ以
上の回転部に分割してこれらを同じ回転軸上で回転する
連結部材で連結する構成として前記スキャナ回転部の遠
心力を小さくしたので、スキャナを高速回転させても、
この高速化に対応したスキャナ本体や搭載物の機械的強
度の確保が容易となる。したがって、高速スキャンやら
旋スキャンに対応できる大容量のX線発生装置やマルチ
スライス対応のX線検出器のスキャナへの搭載が可能と
なり、心臓診断に適用できる高速スキャン、高画質の断
層画像が得られるX線CT装置を提供できる。
【0044】また、スリップリングとブラシによる電力
給電方式においては、スリップリングを回転径の小さい
回転部に設けるようにしたので、該スリップリングの周
長の短縮によるブラシの掃引速度が従来よりも大幅に低
減され、これによってさらなる高速化と電力給電部の摩
耗や腐食に対する保守、信頼性の向上を図ることができ
る。
【0045】また、スリップリングとブラシによる機械
的な摺接によることなく、電磁誘導作用によって非接触
で所要の電力を供給する場合も、電磁誘導伝送手段の鉄
心の周長の短縮が可となるので、該電磁誘導伝送手段の
小型化と高効率化を図ることができるという効果が得ら
れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるX線CT装置の第一の実施例の構
成を示す図。
【図2】本発明の第一の実施例の要部であるスキャナ回
転部の構造を示す図。
【図3】本発明によるX線CT装置の第二の実施例の構
成を示す図。
【図4】本発明によるX線CT装置の第三の実施例の構
成を示す図。
【図5】本発明の第三の実施例の要部であるスキャナ回
転部の構造を示す図。
【符号の説明】
1…電源、2…インバータ、3,103…コンデンサ、4…電
磁誘導送電手段、5,800…スキャナ回転部、6…被検
体、7,7’…スリップリング、8,8’…ブラシ9…画像
処理装置、10…画像表示装置、51,850…スキャナ開口
部、52,840…スキャナ回転枠、53a,810…第一のスキ
ャナ回転部、53b,820…第二のスキャナ回転部、550…
X線検出部、551…検出器、552…プリアンプ、560…X
線管、570…高電圧発生部、600,830…連結部、700,70
0’…電力給電及び信号伝送部、860…高電圧ケーブル、
870…X線高電圧装置

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 直流電源と、この電源からの直流電圧を
    交流に変換するインバータと、このインバータからの交
    流電圧を昇圧し整流する高電圧発生装置と、この高電圧
    発生装置からの直流電圧が供給されてX線を放射するX
    線管装置と、このX線管装置から放射され被検体を透過
    したX線の透過X線量分布を検出するX線検出装置と、
    前記被検体を挟んで前記X線管装置とX線検出装置とを
    対向させて前記被検体の周りに回転させるスキャナ回転
    部と、前記X線検出装置からの出力信号を処理して診断
    部位の断層像を再構成する画像処理装置と、この画像処
    理装置からの出力信号を入力して断層像を表示する画像
    表示装置とを含むX線CT装置であって、前記スキャナ
    回転部は、回転径の異なる少なくとも二つ以上の回転部
    に分割してこれらを連結部材で連結し、前記異なる回転
    部のうちの回転径の大きい回転部に被検体を挿入配置す
    る開口部を設けると共にこの回転部には少なくとも前記
    X線管装置とX線検出装置を搭載し、この回転部よりも
    回転径の小さい他の回転部には、前記X線管装置とX線
    検出装置以外のX線発生とX線検出に必要な要素及びこ
    れらの要素に電力を供給する電力給電部と前記X線検出
    装置で検出した信号を前記画像処理装置に伝送する信号
    伝送部とを搭載して成るX線CT装置。
  2. 【請求項2】 前記スキャナ回転部は、被検体を挿入配
    置する開口部を有する第一の回転部とこの第一の回転部
    よりも回転径の小さい第二の回転部から成り、これらの
    回転部を連結部材で連結し、前記第一の回転部には少な
    くとも前記X線管装置とX線検出装置を搭載し、前記第
    二の回転部には前記X線管装置とX線検出装置以外のX
    線発生とX線検出に必要な要素及びこれらの要素に電力
    を供給する電力給電部と前記X線検出装置で検出した信
    号を前記画像処理装置に伝送する信号伝送部とを搭載し
    て成る請求項1に記載のX線CT装置。
  3. 【請求項3】 前記第二の回転部には、少なくとも前記
    高電圧発生装置とこの高電圧発生装置に電力を供給する
    電力給電部及び前記X線検出装置で検出した信号を前記
    画像処理装置に伝送する信号伝送部とを搭載して成る請
    求項2に記載のX線CT装置。
  4. 【請求項4】 前記電力給電部にブラシとスリップリン
    グによる機械的摺接機構を用いたことを特徴とする請求
    項1,2,3に記載のX線CT装置。
  5. 【請求項5】 前記電力給電部に電磁誘導による非接触
    給電機構を用いたことを特徴とする請求項1,2,3に
    記載のX線CT装置。
  6. 【請求項6】 直流電源と、この電源からの直流電圧を
    交流に変換するインバータと、このインバータからの交
    流電圧を昇圧し整流する高電圧発生装置と、この高電圧
    発生装置からの直流電圧が供給されてX線を放射するX
    線管装置と、このX線管装置から放射され被検体を透過
    したX線の透過X線量分布を検出するX線検出装置と、
    前記被検体を挟んで前記X線管装置とX線検出装置とを
    対向させて前記被検体の周りに回転させるスキャナ回転
    部と、前記X線検出装置からの出力信号を処理して診断
    部位の断層像を再構成する画像処理装置と、この画像処
    理装置からの出力信号を入力して断層像を表示する画像
    表示装置とを含むX線CT装置であって、前記スキャナ
    回転部は、回転径の異なる少なくとも二つ以上の回転部
    に分割してこれらを連結部材で連結し、前記異なる回転
    部のうちの回転径の大きい回転部に被検体を挿入配置す
    る開口部を設けると共にこの回転部には少なくとも前記
    X線管装置とX線検出装置を搭載し、この回転部よりも
    回転径の小さい他の回転部には少なくともX線発生とX
    線検出に必要な要素に電力を供給する電力給電部と前記
    X線検出装置で検出した信号を前記画像処理装置に伝送
    する信号伝送部とを搭載して成るX線CT装置。
  7. 【請求項7】 前記スキャナ回転部は、被検体を挿入配
    置する開口部を有する第一の回転部とこの第一の回転部
    よりも回転径の小さい第二の回転部から成り、これらの
    回転部を連結部材で連結し、前記第一の回転部には少な
    くとも前記X線管装置とX線検出装置を搭載し、前記第
    二の回転部には少なくともX線発生とX線検出に必要な
    要素に電力を供給する電力給電部と前記X線検出装置で
    検出した信号を前記画像処理装置に伝送する信号伝送部
    とを搭載して成る請求項6に記載のX線CT装置。
  8. 【請求項8】 前記電力給電部にブラシとスリップリン
    グによる機械的摺接機構を用いたことを特徴とする請求
    項6,7に記載のX線CT装置。
  9. 【請求項9】 前記電力給電部に電磁誘導による非接触
    給電機構にを用いたことを特徴とする請求項6,7に記
    載のX線CT装置。
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