JP2003059015A - 磁気ヘッドの製造方法 - Google Patents
磁気ヘッドの製造方法Info
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- JP2003059015A JP2003059015A JP2001252317A JP2001252317A JP2003059015A JP 2003059015 A JP2003059015 A JP 2003059015A JP 2001252317 A JP2001252317 A JP 2001252317A JP 2001252317 A JP2001252317 A JP 2001252317A JP 2003059015 A JP2003059015 A JP 2003059015A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 磁気ヘッドの製造工程で、絶縁ギャップ層に
開口部を設けるにあたり、アフターコロージョンの発生
がなく、開口部のエッジ部に再付着層が形成されない、
開口部の加工方法を提供する。 【解決手段】 磁気ヘッドの製造方法は、Fe−Niか
らなる磁気シールド層5上にAl2O3からなる絶縁ギャ
ップ層6を配してなり前記絶縁ギャップ層6に開口部1
4を備える磁気ヘッドを製造する方法において、前記開
口部14の形成をドライエッチングで行うこととして、
その条件が、前記絶縁ギャップ層6が形成された基板の
温度を60℃〜100℃に保持すること、反応ガスとし
て用いるBCl3とCl2の混合ガス比を2:1〜1:0
に保持すること、および、前記混合ガスの圧力を0.5
Pa〜2.0Paに調圧すること、であることを特徴と
する。
開口部を設けるにあたり、アフターコロージョンの発生
がなく、開口部のエッジ部に再付着層が形成されない、
開口部の加工方法を提供する。 【解決手段】 磁気ヘッドの製造方法は、Fe−Niか
らなる磁気シールド層5上にAl2O3からなる絶縁ギャ
ップ層6を配してなり前記絶縁ギャップ層6に開口部1
4を備える磁気ヘッドを製造する方法において、前記開
口部14の形成をドライエッチングで行うこととして、
その条件が、前記絶縁ギャップ層6が形成された基板の
温度を60℃〜100℃に保持すること、反応ガスとし
て用いるBCl3とCl2の混合ガス比を2:1〜1:0
に保持すること、および、前記混合ガスの圧力を0.5
Pa〜2.0Paに調圧すること、であることを特徴と
する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ハードディスクド
ライブ(以下HDDと称す)等の磁気記録装置に用いら
れる磁気ヘッドの製造方法に関する。
ライブ(以下HDDと称す)等の磁気記録装置に用いら
れる磁気ヘッドの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、HDDは機器の小型化と記憶容量
の大容量化に伴い、記録密度が年々高密度化されつつあ
り、また、転送レートの高速化も進んでいる。高密度記
録のために、薄膜化した磁気抵抗素子(以下MRと称
す)やスピンバルブ型の巨大磁気抵抗素子(以下GMR
と称す)を用いた高感度化技術開発や記録および再生ト
ラック幅の微細加工技術を用いた狭トラック化開発が盛
んに取り組まれている。
の大容量化に伴い、記録密度が年々高密度化されつつあ
り、また、転送レートの高速化も進んでいる。高密度記
録のために、薄膜化した磁気抵抗素子(以下MRと称
す)やスピンバルブ型の巨大磁気抵抗素子(以下GMR
と称す)を用いた高感度化技術開発や記録および再生ト
ラック幅の微細加工技術を用いた狭トラック化開発が盛
んに取り組まれている。
【0003】磁気ヘッドの製造工程中には、ウエハ上
に、Fe−Niからなる磁気シールド層とAl2O3から
なる絶縁ギャップ層を形成した後、前記絶縁ギャップ層
に開口部を形成する工程がある。この開口部の形成法と
しては、1)ウェットエッチング法、2)イオンミリン
グ法、3)ドライエッチング法がある。ウェットエッチ
ング法(以下、W/Eと称す)を利用して磁気ヘッドを
製造する工程は、ウエハ上にFe−Niからなる磁気シ
ールド層とAl2O3からなる絶縁ギャップ層を形成した
後、絶縁ギャップ層に開口部を形成する場合に、レジス
トでパターニングした絶縁ギャップ層に対して薬液を用
い、前記開口部に当たる位置のレジストを除去するよう
にする。一般に、W/Eは、後述するドライエッチング
法に比べ、エッチングが容易に行なえるという利点があ
るが、エッチング精度が劣ることから、微細なパターン
形成にはあまり利用されないのが現状である。イオンミ
リング法を利用した製造方法は、5インチ以上の大口径
のウエハ上に、精度良く均一に開口部を形成する方法
で、フォトレジストでパターニングした絶縁ギャップ層
を、アルゴンガスを用いて加工する工程である。イオン
ミリング法と同工程で、F系ガスを用いて加工するのが
ドライエッチング法である。上述する3つの方法のう
ち、ドライエッチング法を利用して絶縁ギャップ層に開
口部を形成する工程を図4を参照しつつ説明する。1は
Al2O3膜付きのAlTiC基板(図示せず)上に成
膜、パターン化されたFe−Ni膜の下部シールド層、
2は絶縁ギャップ層となるAl2O3膜である。3は絶縁
ギャップ層2上に塗布されたフォトレジストであって、
所定のパターンにパターニングされている。4は絶縁ギ
ャップ層2に加工された開口部であって、反応室内(図
示せず)でイオン化されたArガスを照射してミリング
するか、アフターコロージョンの発生のないCHF3や
CF4などのF系の反応ガスを一定量反応室内(図示せ
ず)に供給・排気して所望の圧力に調整しつつ、エッチ
ング室内でプラズマを発生させることにより、絶縁ギャ
ップ層であるAl2O3膜2の表面をエッチングすること
で形成する。
に、Fe−Niからなる磁気シールド層とAl2O3から
なる絶縁ギャップ層を形成した後、前記絶縁ギャップ層
に開口部を形成する工程がある。この開口部の形成法と
しては、1)ウェットエッチング法、2)イオンミリン
グ法、3)ドライエッチング法がある。ウェットエッチ
ング法(以下、W/Eと称す)を利用して磁気ヘッドを
製造する工程は、ウエハ上にFe−Niからなる磁気シ
ールド層とAl2O3からなる絶縁ギャップ層を形成した
後、絶縁ギャップ層に開口部を形成する場合に、レジス
トでパターニングした絶縁ギャップ層に対して薬液を用
い、前記開口部に当たる位置のレジストを除去するよう
にする。一般に、W/Eは、後述するドライエッチング
法に比べ、エッチングが容易に行なえるという利点があ
るが、エッチング精度が劣ることから、微細なパターン
形成にはあまり利用されないのが現状である。イオンミ
リング法を利用した製造方法は、5インチ以上の大口径
のウエハ上に、精度良く均一に開口部を形成する方法
で、フォトレジストでパターニングした絶縁ギャップ層
を、アルゴンガスを用いて加工する工程である。イオン
ミリング法と同工程で、F系ガスを用いて加工するのが
ドライエッチング法である。上述する3つの方法のう
ち、ドライエッチング法を利用して絶縁ギャップ層に開
口部を形成する工程を図4を参照しつつ説明する。1は
Al2O3膜付きのAlTiC基板(図示せず)上に成
膜、パターン化されたFe−Ni膜の下部シールド層、
2は絶縁ギャップ層となるAl2O3膜である。3は絶縁
ギャップ層2上に塗布されたフォトレジストであって、
所定のパターンにパターニングされている。4は絶縁ギ
ャップ層2に加工された開口部であって、反応室内(図
示せず)でイオン化されたArガスを照射してミリング
するか、アフターコロージョンの発生のないCHF3や
CF4などのF系の反応ガスを一定量反応室内(図示せ
ず)に供給・排気して所望の圧力に調整しつつ、エッチ
ング室内でプラズマを発生させることにより、絶縁ギャ
ップ層であるAl2O3膜2の表面をエッチングすること
で形成する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来技
術たる、イオン化したArガスでミリングした場合やF
系の反応ガスを用いてAl2O3膜をエッチングした際
に、開口部の側壁からレジストの側壁にかけての部分
に、エッチング除去時に発生したAl2O3膜が付着して
再付着層5が形成される。結合力が強く、なおかつ、蒸
気圧が高く、指向性の強いイオン化したArガスでミリ
ングする場合や、F系反応性ガスを用いてエッチングす
る場合、Al2O3は、そのまま除去され、指向性と高い
運動エネルギーをもって飛び出すため、側壁への再付着
が生じやすい。この再付着層5は、レジスト3を除去し
た後も、開口部の側壁から開口部上部にかけて残るた
め、絶縁ギャップ層上層に新たな膜(図示せず)を成膜
した際に、開口部のエッジ部周辺でのパターン断線の原
因となっていた。このため、磁気ヘッドの製造方法にお
いては、ウエハ面内に均一で、開口部のエッジ部に再付
着層のない、アフターコロージョンが発生しない、絶縁
ギャップ層の開口部形成方法が求められている。本発明
の課題は、アフターコロージョンの発生がなく、開口部
のエッジ部に再付着層が形成されない、磁気ヘッドの製
造方法を提供することにある。
術たる、イオン化したArガスでミリングした場合やF
系の反応ガスを用いてAl2O3膜をエッチングした際
に、開口部の側壁からレジストの側壁にかけての部分
に、エッチング除去時に発生したAl2O3膜が付着して
再付着層5が形成される。結合力が強く、なおかつ、蒸
気圧が高く、指向性の強いイオン化したArガスでミリ
ングする場合や、F系反応性ガスを用いてエッチングす
る場合、Al2O3は、そのまま除去され、指向性と高い
運動エネルギーをもって飛び出すため、側壁への再付着
が生じやすい。この再付着層5は、レジスト3を除去し
た後も、開口部の側壁から開口部上部にかけて残るた
め、絶縁ギャップ層上層に新たな膜(図示せず)を成膜
した際に、開口部のエッジ部周辺でのパターン断線の原
因となっていた。このため、磁気ヘッドの製造方法にお
いては、ウエハ面内に均一で、開口部のエッジ部に再付
着層のない、アフターコロージョンが発生しない、絶縁
ギャップ層の開口部形成方法が求められている。本発明
の課題は、アフターコロージョンの発生がなく、開口部
のエッジ部に再付着層が形成されない、磁気ヘッドの製
造方法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者は、種々検討し
実験で確かめた結果、絶縁ギャップ層に開口部を形成す
る際に、真空容器内でプラズマを発生させて基板電極上
のウエハを処理するドライエッチング装置を用いること
として、そのときの基板温度や反応ガス組成と反応ガス
圧を特定の範囲に設定すれば、上記課題を解決すること
が出来ることを見出して、本発明を完成した。したがっ
て、本発明にかかる磁気ヘッドの製造方法は、Fe−N
iからなる磁気シールド層上にAl2O3からなる絶縁ギ
ャップ層を配してなり前記絶縁ギャップ層に開口部を備
える磁気ヘッドを製造する方法において、前記開口部の
形成をドライエッチングで行うこととして、その条件
が、前記絶縁ギャップ層が形成された基板の温度を60
℃〜100℃に保持すること、反応ガスとして用いるB
Cl3とCl2の混合ガス比を2:1〜1:0に保持する
こと、および、前記混合ガスの圧力を0.5Pa〜2.
0Paに調圧すること、であること、を特徴とする。上
記において、前記絶縁ギャップ層の膜厚が50nm〜1
00nmになるまでエッチング処理を行ない、反応ガス
の成分を含む再付着層をO2またはH2Oのプラズマによ
って除去した後、純水を用いて前記基板をリンスするこ
とが好ましい。また、前記開口部の底に存在する前記絶
縁ギャップ層の残膜を、Arガスによるプラズマミリン
グにより除去することが好ましい。
実験で確かめた結果、絶縁ギャップ層に開口部を形成す
る際に、真空容器内でプラズマを発生させて基板電極上
のウエハを処理するドライエッチング装置を用いること
として、そのときの基板温度や反応ガス組成と反応ガス
圧を特定の範囲に設定すれば、上記課題を解決すること
が出来ることを見出して、本発明を完成した。したがっ
て、本発明にかかる磁気ヘッドの製造方法は、Fe−N
iからなる磁気シールド層上にAl2O3からなる絶縁ギ
ャップ層を配してなり前記絶縁ギャップ層に開口部を備
える磁気ヘッドを製造する方法において、前記開口部の
形成をドライエッチングで行うこととして、その条件
が、前記絶縁ギャップ層が形成された基板の温度を60
℃〜100℃に保持すること、反応ガスとして用いるB
Cl3とCl2の混合ガス比を2:1〜1:0に保持する
こと、および、前記混合ガスの圧力を0.5Pa〜2.
0Paに調圧すること、であること、を特徴とする。上
記において、前記絶縁ギャップ層の膜厚が50nm〜1
00nmになるまでエッチング処理を行ない、反応ガス
の成分を含む再付着層をO2またはH2Oのプラズマによ
って除去した後、純水を用いて前記基板をリンスするこ
とが好ましい。また、前記開口部の底に存在する前記絶
縁ギャップ層の残膜を、Arガスによるプラズマミリン
グにより除去することが好ましい。
【0006】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の好ましい実施の
形態を、詳しく説明する。
形態を、詳しく説明する。
【0007】図1に代表的な磁気ヘッドの要部構造を示
す。図1において、5はAl2O3膜付きのAlTiC基
板(図示せず)上に成膜、パターン化されたFe−Ni
膜の下部シールド層、6は下部シールド層5上に成膜さ
れた、Al2O3からなる絶縁ギャップ層である。7は、
絶縁ギャップ層6上に成膜されたスピンバルブ型のGM
R層であって、電気的に接続されたリード部を左右に持
つ磁気抵抗素子である。左右で電気的に接続されたリー
ド部より電気信号を取り出す構造の磁気ヘッドにおい
て、GMR層7は、nmオーダーの薄膜の多層構造から
なっており、下から、Fe−Ni3nm/Co1nm/
Cu2nm/CoFe2nm/反強磁性膜PtMn25
nm/キャップ層Ta5nmの順で積層構成されてい
る。8は、GMR層7の永久磁区制御層となるCoPt
であって、リフトオフ法によりパターニングされてい
る。9は、磁気抵抗素子のGMR層7と電気的に直列接
続する一対のリード電極となるTaであって、膜厚は1
50nmであり、リフトオフ法によりパターニングされ
ている。GMR層7は別の絶縁ギャップ層10で上面を
被覆されている。この第2の絶縁ギャップ層10の上に
は、Fe−Niからなる別の磁気シールド層11と、A
l2O3からなる第3の絶縁ギャップ層12が積層形成さ
れている。第3の絶縁ギャップ層12上には、開口部を
設けるためにパターニングしたレジストマスク13が配
されている。本発明で採用する真空処理法によれば、ド
ライエッチング装置を用いて、Al 2O3からなる前記第
3の絶縁ギャップ層12を、その残膜17の厚みが50
nm〜100nmになるまでエッチングして、上記の開
口部14を形成する。Fe−Niからなる磁気シールド
層11上にある絶縁ギャップ層12上に記録用ヘッド
(図示せず)を形成する。この記録用ヘッドの磁気ヘッ
ドにおいて、電極の一部(図示せず)を開口部を通じて
磁気シールド層11と電気的に導通させることにより、
磁気的ノイズに対する性能向上をはかっている。その
際、場合により、開口部14の側壁15からレジスト1
3の側壁にかけての部分には、僅かではあるが、反応ガ
ス成分を含む残滓(腐食性表面付着物)16が付着する
ことがある(図2)。そのときには、この腐食性表面付
着物16を、O2またはH2Oプラズマ放電中で除去し、
その後、純水(H20)でリンスして、開口部14内を
清浄にしておく(図1)。
す。図1において、5はAl2O3膜付きのAlTiC基
板(図示せず)上に成膜、パターン化されたFe−Ni
膜の下部シールド層、6は下部シールド層5上に成膜さ
れた、Al2O3からなる絶縁ギャップ層である。7は、
絶縁ギャップ層6上に成膜されたスピンバルブ型のGM
R層であって、電気的に接続されたリード部を左右に持
つ磁気抵抗素子である。左右で電気的に接続されたリー
ド部より電気信号を取り出す構造の磁気ヘッドにおい
て、GMR層7は、nmオーダーの薄膜の多層構造から
なっており、下から、Fe−Ni3nm/Co1nm/
Cu2nm/CoFe2nm/反強磁性膜PtMn25
nm/キャップ層Ta5nmの順で積層構成されてい
る。8は、GMR層7の永久磁区制御層となるCoPt
であって、リフトオフ法によりパターニングされてい
る。9は、磁気抵抗素子のGMR層7と電気的に直列接
続する一対のリード電極となるTaであって、膜厚は1
50nmであり、リフトオフ法によりパターニングされ
ている。GMR層7は別の絶縁ギャップ層10で上面を
被覆されている。この第2の絶縁ギャップ層10の上に
は、Fe−Niからなる別の磁気シールド層11と、A
l2O3からなる第3の絶縁ギャップ層12が積層形成さ
れている。第3の絶縁ギャップ層12上には、開口部を
設けるためにパターニングしたレジストマスク13が配
されている。本発明で採用する真空処理法によれば、ド
ライエッチング装置を用いて、Al 2O3からなる前記第
3の絶縁ギャップ層12を、その残膜17の厚みが50
nm〜100nmになるまでエッチングして、上記の開
口部14を形成する。Fe−Niからなる磁気シールド
層11上にある絶縁ギャップ層12上に記録用ヘッド
(図示せず)を形成する。この記録用ヘッドの磁気ヘッ
ドにおいて、電極の一部(図示せず)を開口部を通じて
磁気シールド層11と電気的に導通させることにより、
磁気的ノイズに対する性能向上をはかっている。その
際、場合により、開口部14の側壁15からレジスト1
3の側壁にかけての部分には、僅かではあるが、反応ガ
ス成分を含む残滓(腐食性表面付着物)16が付着する
ことがある(図2)。そのときには、この腐食性表面付
着物16を、O2またはH2Oプラズマ放電中で除去し、
その後、純水(H20)でリンスして、開口部14内を
清浄にしておく(図1)。
【0008】上記の開口部加工は、例えば、以下のよう
にして行われる。第3の絶縁ギャップ層12上にレジス
トマスク13を形成しておいたウエハを、ロードロック
室を介して、高密度プラズマを発生させることができ微
細加工が可能な誘導結合プラズマ(ICP)ドライエッ
チング装置の真空反応室に投入して、温度を60℃〜1
00℃の温度(例えば80℃)に保った基板電極上に置
く。次に、真空反応室に混合比2:1〜1:0のBCl
3とCl2ガスを適宜の流速(例えば80cc/分の速
度)で導入して、反応室内の圧力を2.0Pa〜0.5
Paの圧力(例えば0.8Pa)に調圧した後、ICP
プラズマ源と基板ステージにRF電力を、例えばそれぞ
れ600W、200Wの電力を投入して、プラズマを発
生させる。このようにして、絶縁ギャップ層12の材料
であるAl2O3の残膜の厚みが50nm〜100nmに
なるまで(例えば100nmになるまで)エッチングす
る。そうすると、開口部14の側壁15にエッチングし
たAl2O3膜が再付着することなくエッチングすること
が出来る(図1)。
にして行われる。第3の絶縁ギャップ層12上にレジス
トマスク13を形成しておいたウエハを、ロードロック
室を介して、高密度プラズマを発生させることができ微
細加工が可能な誘導結合プラズマ(ICP)ドライエッ
チング装置の真空反応室に投入して、温度を60℃〜1
00℃の温度(例えば80℃)に保った基板電極上に置
く。次に、真空反応室に混合比2:1〜1:0のBCl
3とCl2ガスを適宜の流速(例えば80cc/分の速
度)で導入して、反応室内の圧力を2.0Pa〜0.5
Paの圧力(例えば0.8Pa)に調圧した後、ICP
プラズマ源と基板ステージにRF電力を、例えばそれぞ
れ600W、200Wの電力を投入して、プラズマを発
生させる。このようにして、絶縁ギャップ層12の材料
であるAl2O3の残膜の厚みが50nm〜100nmに
なるまで(例えば100nmになるまで)エッチングす
る。そうすると、開口部14の側壁15にエッチングし
たAl2O3膜が再付着することなくエッチングすること
が出来る(図1)。
【0009】このとき、BCl3に対するCl2ガスの混
合比を増すと、エッチング速度が増し、レジストエッチ
ング速度に対するAl2O3エッチング速度(レジスト選
択比)が増すが、2:1以上になると、エッチング除去
したAl2O3膜が、開口部14の側壁15からレジスト
13の側壁にかけて、付着して、再付着層4を形成する
(図4)という問題が生じる。
合比を増すと、エッチング速度が増し、レジストエッチ
ング速度に対するAl2O3エッチング速度(レジスト選
択比)が増すが、2:1以上になると、エッチング除去
したAl2O3膜が、開口部14の側壁15からレジスト
13の側壁にかけて、付着して、再付着層4を形成する
(図4)という問題が生じる。
【0010】エッチング圧力が0.5Pa未満になる
と、プラズマの発生が不安定となり、ウエハ全体にわた
って均一なエッチングができなくなるという問題が生じ
る。エッチング圧力2.0Paを超えると、エッチング
速度が大きくなり過ぎて、開口部14の側壁15からレ
ジスト13の側壁にかけて、再付着層5が形成される
(図4)という問題が生じる。
と、プラズマの発生が不安定となり、ウエハ全体にわた
って均一なエッチングができなくなるという問題が生じ
る。エッチング圧力2.0Paを超えると、エッチング
速度が大きくなり過ぎて、開口部14の側壁15からレ
ジスト13の側壁にかけて、再付着層5が形成される
(図4)という問題が生じる。
【0011】基板電極温度を60℃未満にすると、この
場合も、開口部14の側壁15からレジスト13の側壁
にかけて、再付着層5が形成される(図4)という問題
が生じる。基板電極温度が100℃を超えると、エッチ
ング時にレジスト13が熱変質し、エッチング後におい
て除去不可能という問題が生じる。エッチングを終えた
ウエハは、ロードロック室を介して、真空反応室に連結
されたダウンフロー型のアッシング室に大気に触れるこ
となく搬送投入して、腐食性表面付着物16の除去を行
う。この工程は、例えば、温度を60℃に保った基板電
極上で、O2ガスであれば、133Paの圧力領域で調
圧し、プラズマ源となるコイルに1500wのRF電力
を投入し、H20であれば、60Paの圧力領域で調圧
し、プラズマ源となるコイルに1500wのRF電力を
投入し、60秒アッシングすることで、行われる。この
ようにして、開口部14の側壁15からレジスト13の
側壁にかけて付着している、腐食性表面付着物16を除
去することにより、ウエハは大気取り出し可能となる。
場合も、開口部14の側壁15からレジスト13の側壁
にかけて、再付着層5が形成される(図4)という問題
が生じる。基板電極温度が100℃を超えると、エッチ
ング時にレジスト13が熱変質し、エッチング後におい
て除去不可能という問題が生じる。エッチングを終えた
ウエハは、ロードロック室を介して、真空反応室に連結
されたダウンフロー型のアッシング室に大気に触れるこ
となく搬送投入して、腐食性表面付着物16の除去を行
う。この工程は、例えば、温度を60℃に保った基板電
極上で、O2ガスであれば、133Paの圧力領域で調
圧し、プラズマ源となるコイルに1500wのRF電力
を投入し、H20であれば、60Paの圧力領域で調圧
し、プラズマ源となるコイルに1500wのRF電力を
投入し、60秒アッシングすることで、行われる。この
ようにして、開口部14の側壁15からレジスト13の
側壁にかけて付着している、腐食性表面付着物16を除
去することにより、ウエハは大気取り出し可能となる。
【0012】次に、大気に取り出したウエハは、例え
ば、純水中で2分間リンスした後、N 2ガスブローを2
分かけてウエハ表面の純水を除去するようにする。
ば、純水中で2分間リンスした後、N 2ガスブローを2
分かけてウエハ表面の純水を除去するようにする。
【0013】このとき、絶縁ギャップ層12の残膜17
厚みは50nm以上有るので、Fe−Niからなる磁気
シールド層11はエッチングの過程で腐食性表面付着物
16に直接に接触することはなく、そのため、アフター
コロージョンが発生しない。
厚みは50nm以上有るので、Fe−Niからなる磁気
シールド層11はエッチングの過程で腐食性表面付着物
16に直接に接触することはなく、そのため、アフター
コロージョンが発生しない。
【0014】次に、上のようにして加工された開口部1
4の残膜17を除く。これは例えば、以下のようにして
行う。ウエハをArミリング装置に投入し、加工するこ
とによって、残膜17を除くのである。例えば、ウエハ
を自転させながら、志向性のあるArプラズマで、ウエ
ハに対し垂直〜45°の方向から加工して、開口部14
底部のAl2O3残膜17を除去するようにする。残膜1
7厚が100nmまでであり、Al2O3残膜17を除去
する際には上述のようにウエハを自転させながら指向性
Arプラズマでウエハに垂直〜45°の方向から加工す
るため、ミリング加工で除去されたAl2O3膜が開口部
14の側壁15に付着することがなく、また、ミリング
加工で除去されたAl2O3膜18が残ることがあっても
開口部14の底にとどまる(図3)。そのため、開口部
14のエッジ部周辺での上層パターン断線は起きない。
Arミリング装置でのAl2O3残膜17除去後、レジス
ト剥離液で、フォトレジスト13の剥離を行う。上記実
施例の結果によれば、アフターコロージョンの発生がな
く、開口部のエッジ部に再付着層が形成されない開口部
を加工することができた。
4の残膜17を除く。これは例えば、以下のようにして
行う。ウエハをArミリング装置に投入し、加工するこ
とによって、残膜17を除くのである。例えば、ウエハ
を自転させながら、志向性のあるArプラズマで、ウエ
ハに対し垂直〜45°の方向から加工して、開口部14
底部のAl2O3残膜17を除去するようにする。残膜1
7厚が100nmまでであり、Al2O3残膜17を除去
する際には上述のようにウエハを自転させながら指向性
Arプラズマでウエハに垂直〜45°の方向から加工す
るため、ミリング加工で除去されたAl2O3膜が開口部
14の側壁15に付着することがなく、また、ミリング
加工で除去されたAl2O3膜18が残ることがあっても
開口部14の底にとどまる(図3)。そのため、開口部
14のエッジ部周辺での上層パターン断線は起きない。
Arミリング装置でのAl2O3残膜17除去後、レジス
ト剥離液で、フォトレジスト13の剥離を行う。上記実
施例の結果によれば、アフターコロージョンの発生がな
く、開口部のエッジ部に再付着層が形成されない開口部
を加工することができた。
【0015】
【発明の効果】本発明によれば、ウエハ上に、Fe−N
iからなる磁気シールド層とAl2O3からなる絶縁ギャ
ップ層を形成し、前記絶縁ギャップ層に開口部を設ける
際に、アフターコロージョンの発生がなく、開口部のエ
ッジ部に再付着層が形成されない開口部を加工すること
ができて、特性、品質の良い磁気ヘッドを得ることがで
きる。
iからなる磁気シールド層とAl2O3からなる絶縁ギャ
ップ層を形成し、前記絶縁ギャップ層に開口部を設ける
際に、アフターコロージョンの発生がなく、開口部のエ
ッジ部に再付着層が形成されない開口部を加工すること
ができて、特性、品質の良い磁気ヘッドを得ることがで
きる。
【図1】本発明の一実施の形態によって得られる、磁気
ヘッドの要部の一部を示す断面図
ヘッドの要部の一部を示す断面図
【図2】上記磁気ヘッドを得る過程での、図1に対応す
る断面構造を示す図
る断面構造を示す図
【図3】図2の工程に続く後加工をしたときの磁気ヘッ
ドの断面構造を示す図
ドの断面構造を示す図
【図4】従来の加工による問題点を表している、図1に
対応する断面構造図
対応する断面構造図
5 Fe−Ni下部シールド層(AlTiC基板上)
6 絶縁ギャップ層
7 磁気抵抗素子部(GMR層)
8 永久磁区制御層
9 リード電極
10 絶縁ギャップ層
11 Fe−Niシールド層
12 絶縁ギャップ層
13 レジストマスク
14 開口部
17 Al2O3の残膜
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(72)発明者 木村 忠司
大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器
産業株式会社内
Fターム(参考) 5D033 BB21 BB43 DA08 DA31
5D034 BA02 BA15 BB09 CA05 DA07
Claims (3)
- 【請求項1】 Fe−Niからなる磁気シールド層上に
Al2O3からなる絶縁ギャップ層を配してなり前記絶縁
ギャップ層に開口部を備える磁気ヘッドを製造する方法
において、 前記開口部の形成をドライエッチングで行うこととし
て、その条件が、 前記絶縁ギャップ層が形成された基板の温度を60℃〜
100℃に保持すること、 反応ガスとして用いるBCl3とCl2の混合ガス比を
2:1〜1:0に保持すること、および、 前記混合ガスの圧力を0.5Pa〜2.0Paに調圧す
ること、であること、を特徴とする磁気ヘッドの製造方
法。 - 【請求項2】 前記絶縁ギャップ層の膜厚が50nm〜
100nmになるまでエッチング処理を行ない、反応ガ
スの成分を含む再付着層をO2またはH2Oのプラズマに
よって除去した後、純水を用いて前記基板をリンスす
る、請求項1に記載の磁気ヘッドの製造方法。 - 【請求項3】 前記開口部の底に存在する前記絶縁ギャ
ップ層の残膜を、Arガスによるプラズマミリングによ
り除去する、請求項1または2に記載の磁気ヘッドの製
造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001252317A JP2003059015A (ja) | 2001-08-23 | 2001-08-23 | 磁気ヘッドの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001252317A JP2003059015A (ja) | 2001-08-23 | 2001-08-23 | 磁気ヘッドの製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003059015A true JP2003059015A (ja) | 2003-02-28 |
Family
ID=19080817
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001252317A Pending JP2003059015A (ja) | 2001-08-23 | 2001-08-23 | 磁気ヘッドの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2003059015A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006165030A (ja) * | 2004-12-02 | 2006-06-22 | Ulvac Japan Ltd | トンネル接合素子のエッチング加工方法および装置 |
-
2001
- 2001-08-23 JP JP2001252317A patent/JP2003059015A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2006165030A (ja) * | 2004-12-02 | 2006-06-22 | Ulvac Japan Ltd | トンネル接合素子のエッチング加工方法および装置 |
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