JP2003057582A - マルチビーム発光装置 - Google Patents

マルチビーム発光装置

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JP2003057582A
JP2003057582A JP2001241101A JP2001241101A JP2003057582A JP 2003057582 A JP2003057582 A JP 2003057582A JP 2001241101 A JP2001241101 A JP 2001241101A JP 2001241101 A JP2001241101 A JP 2001241101A JP 2003057582 A JP2003057582 A JP 2003057582A
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Japan
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lens
inter
emitting device
distance adjusting
light
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JP2001241101A
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English (en)
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Toshiro Mukai
俊郎 向井
Tetsuya Nishiguchi
哲也 西口
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Sharp Corp
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Sharp Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】汎用の半導体レーザを使用しつつ光量の低下が
少なく鮮明な画像を得ることができるマルチビーム発光
装置を提供する。 【解決手段】第1の半導体レーザ11a及び第2の半導
体レーザ11bから出射された第1のビーム及び第2の
ビームについて、第1のコリメートレンズ13aと第2
のコリメートレンズ13bを通過させ、所定のビーム間
距離が設けられた互いに平行な平行光束とするととも
に、これらの平行光束をビーム間距離調整レンズ14に
より屈折等させ、ビーム間距離が縮小された互いに平行
な平行光束とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、ディジタル複写
機、レーザプリンタ等における画像形成処理に用いられ
る、同時に複数の光ビームによる露光等が可能なマルチ
ビーム発光装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ディジタル複写機、レーザプリン
タ、レーザファクシミリ等の電子写真方式を用いた画像
形成装置の露光手段等に用いられる発光装置として、記
録速度を向上させるために、複数の光ビームを走査する
ことにより複数ラインを同時に記録するマルチビーム発
光装置が提案されている。
【0003】ところが、一般に用いられている半導体レ
ーザ等の光源は、複数ラインを同時に走査するために用
いることを意図しておらず、十分にコンパクト化が図ら
れていないことが多いため、並設するにあたって十分に
近接して配置することができない。したがって、一般の
光源を複数並設した場合には、各ビーム間の距離は必要
以上に拡がってしまう。
【0004】このため、汎用の半導体レーザ等をマルチ
ビーム発光装置に適用するときには、そのビーム間距離
を近接させる必要があった。
【0005】そこで、複数のビーム間距離を近接させる
ための手段として、ハーフミラーやプリズム等がマルチ
ビーム発光装置に用いられたり、小型の特殊な半導体レ
ーザが用いられることがあった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、複数の
ビーム間距離を近接させる手段としてハーフミラーやプ
リズムを用いる場合では、構造が複雑になり高度の取り
付け精度が必要となる。このため、ビーム間距離を近接
させる手段を適用した後の光ビームの検出が必要となる
ことが多く、この検出により照射されるべき光量が低下
したり、光ビームの位置がずれて、感光体上における結
像位置がずれたり、ビームスポットが変形等して、鮮明
な画像を得ることができないことがあった。
【0007】また、複数のビーム間距離を近接させる手
段として小型の特殊な半導体レーザを用いる場合では、
コスト高となり、さらに高度の取り付け精度を必要とす
るため実用化が難しかった。
【0008】この発明の目的は、汎用の半導体レーザを
使用しつつ光量の低下が少なく鮮明な画像を得ることが
できるマルチビーム発光装置を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】この発明は以下の構成を
備えている。
【0010】(1)拡散光を照射する光源を複数備えた
マルチビーム発光装置において、前記複数の半導体レー
ザからの光ビームを互いに平行な平行光束にするコリメ
ートレンズを該複数の半導体レーザのそれぞれに対向す
る位置に個別に設けるとともに、各コリメートレンズを
通過した各光ビーム間の距離を任意の量だけ近接させる
ビーム間距離調整手段を備えたことを特徴とする。
【0011】この構成においては、複数の半導体レーザ
等の光源からの光ビームのそれぞれを互いに平行な平行
光束にすべく、コリメートレンズが該複数の半導体レー
ザのそれぞれに対向する位置に個別に設けられるととも
に、各コリメートレンズを通過した各平行光束間の距離
を任意の量だけ近接させるビーム間距離調整手段が備え
られる。したがって、ビーム間距離調整手段により光ビ
ーム間の距離の調整がされる光ビームは、該コリメート
レンズによって互いに平行な状態となっているため、該
コリメートレンズとビーム間距離調整手段との距離に影
響されることなく、簡易な構成で確実に所望の量だけの
該光ビーム間の距離が近接される。
【0012】(2)前記近接されるべき任意の量は、形
成される画像の解像度のピッチに対応して設定されるこ
とを特徴とする。
【0013】この構成においては、前記近接されるべき
任意の量は、形成される画像の解像度のピッチに対応す
るように設定されることから、ビーム間の距離の調整が
された複数の光ビームにより、感光体表面において形成
すべき画像の解像度のピッチに適合した数ライン分の露
光が行われることになるため、光ビームの制御が容易に
なり、形成される画像の精度の低下が防止される。
【0014】(3)前記コリメートレンズ及び前記ビー
ム間距離調整手段を同一の支持部材に取り付けたことを
特徴とする。
【0015】この構成においては、前記コリメートレン
ズ及び前記ビーム間距離調整手段を同一の支持部材に取
り付けたことから、該コリメートレンズ及び該ビーム間
距離調整手段の発光装置への取り付けが容易になるとと
もに、これらの部材の互いに配置されるべき位置からの
位置ズレを生じることが防止される。
【0016】(4)前記ビーム間距離調整手段を第1の
支持部材に取り付け、前記コリメートレンズを第2の支
持部材に取り付けるとともに、第1の支持部材に対して
第2の支持部材を光ビームの光軸方向に移動自在にした
ことを特徴とする。
【0017】この構成においては、前記ビーム間距離調
整手段を第1の支持部材に取り付け、前記コリメートレ
ンズを第2の支持部材に取り付けるとともに、第1の支
持部材に対して第2の支持部材を光ビームの光軸方向に
移動自在にしたことから、第1支持部材を装置に固定し
た状態で第2の支持部材を第1の支持部材に対して移動
させるとコリメートレンズと半導体レーザとの距離が自
在に調整されることになるため、該コリメートレンズを
通過後の平行光束の幅が任意に調整される。
【0018】(5)前記ビーム間距離調整手段は、入射
面及び出射面が入射側に凸状の球状面となるビーム間距
離調整レンズであることを特徴とする。
【0019】この構成においては、前記ビーム間距離調
整手段は、入射面及び出射面が入射側に凸状の球状面と
なるビーム間距離調整レンズであることから、ビーム間
の距離を調整する際における光量の低下が微少に抑えら
れ、鮮明な画像が得られる。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、図を用いて本発明の実施形
態を説明する。
【0021】図1は、本発明のマルチビーム発光装置1
の構成を示している。
【0022】同図(a)及び(b)に示すマルチビーム
発光装置1a及び1bは、ビーム照射手段(露光手段)
として、2つの半導体レーザ11から複数の反射面Rを
回転方向に有する回転多面鏡12に向かって照射される
光ビーム(以下、入射ビームL1という。)を、回転多
面鏡12の反射面Rで反射して形成した光ビーム(以
下、出射ビームL2という。)により感光体2を露光す
る装置である。
【0023】このマルチビーム発光装置1において、半
導体レーザ11から回転多面鏡12までの光路(以下、
入射ビーム光路という。)と、回転多面鏡12から感光
体2までの光路(以下、出射ビーム光路という。)に
は、後述する種々の光学部品が配置されている。
【0024】ここで便宜上、入射ビーム光路に配置され
ている光学部品を入射光学系、出射ビーム光路に配置さ
れている光学部品を出射光学系とする。
【0025】入射光学系は、半導体レーザ11から射出
された入射ビームL1を回転多面鏡12に導くととも
に、入射ビームL1の断面形状が回転多面鏡12の各反
射面Rの幅よりも広い矩形状となるように入射ビームL
1を成形する。
【0026】この入射ビーム光路の、2つの半導体レー
ザ11から回転多面鏡12に向かう順に、射出された光
ビームを平行光束に変換するための2つのコリメートレ
ンズ13(13a、13b)、コリメートレンズ13か
ら出射される2つのビーム間距離を調整するビーム間距
離調整手段としてのビーム間距離調整レンズ14、光ビ
ームを走査方向に拡大する凹レンズ15、略中央部に矩
形状の開口が設けられた板状部材により構成された開口
板16、母線に垂直に入射する光を収束するシリンドリ
カルレンズ17、入射ビームL1を回転多面鏡12へと
導く入射折り返しミラー18、及び回転多面鏡12で等
角度走査された光ビームを感光体2上で等速走査等させ
る1対のfθレンズ19が配列されている。
【0027】また、出射光学系は、回転多面鏡12の反
射面Rにより反射された出射ビームL2を回転多面鏡1
2から感光体2に導くとともに、感光体2上を照射した
際のビームスポット(Q1〜Q3)の範囲が所定の大き
さとなり、感光体2上を等速度で移動するように作用す
る。
【0028】前記出射ビーム光路の、回転多面鏡12か
ら感光体2に向かう順に、fθレンズ19、出射折り返
しミラー20及び回転多面鏡の面倒れ補正を行うシリン
ドリカルミラー21が配列されている。
【0029】この構成において、光ビームは、入射折り
返しミラー18によって進行方向を変えられて、fθレ
ンズ19の端部に斜め下方から上方に向かって通過し、
回転多面鏡12の反射面Rの高さ方向中央域に照射され
る。また、出射ビームL2はfθレンズ19に斜め下方
から上方に向かって通過し、出射折り返しミラー20と
シリンドリカルミラー21に反射されて感光体2に導か
れる。
【0030】このとき、出射ビームL2は、入射ビーム
L1が反射される回転多面鏡の反射面Rにおける回転方
向の位置により、異なる光路を通って感光体2に至るこ
とになる。
【0031】ここで、出射ビームL2のうちで、感光体
の画像形成に使用される幅、すなわち、主走査ラインを
走査するために出射ビームL2(以下、主走査ビームと
いう。)が走査される際に通過する空間領域を主走査ラ
インAとする。
【0032】出射ビームL2が感光体2を走査する仕方
は、出射ビームL2が主走査ラインを定期的に走査する
一方で、感光体2が回転するので、光ビームは感光体2
上において一定時間毎に異なる場所を走査することにな
る。
【0033】図2は、入射ビーム経路及び出射ビーム経
路を直線上に示している。同図(a)は、出射ビームL
2の光軸が走査の際に形成する平面(以下、走査平面と
いう。)に垂直な方向からみた平面図であり、同図
(b)は、走査平面に平行な方向から見た側面図であ
る。
【0034】なお、出射ビームL2は、回転多面鏡の反
射面Rにおける回転方向の位置により反射方向が異なる
ので、その光軸も反射面Rの回転に伴って変わるが、図
中の出射ビームL2の光軸は、fθレンズ19の中央を
通って感光体2の主走査ラインのセンターに至る主走査
ビームの光軸を表している。
【0035】同図(a)及び(b)において、半導体レ
ーザ11から略円錐状に出射された入射ビームL1は、
それぞれコリメートレンズ13により平行光束に変換さ
れる。このとき、互いに平行な平行光束となった入射ビ
ームL1の光軸に垂直な断面の形状は略円形となる。
【0036】この後、互いに平行なそれぞれの入射ビー
ムL1は、ビーム間距離調整レンズ14によりビーム間
隔が近づけられることになるが、これについての詳細
は、後述する。ビーム間距離調整レンズ14を通過した
光ビームは、凹レンズ15によって拡散されて、光軸に
垂直な断面が略円形状の拡散ビームとなり、開口板16
に設けた開口を通過し、断面が略円形状から矩形状とな
る。
【0037】その後、入射ビームL1は、シリンドリカ
ルレンズ17に入射し、シリンドリカルレンズ17の母
線に平行な方向にはそのまま拡散を続け、母線に垂直な
方向には収束する。
【0038】さらに、入射ビームL1は、fθレンズ1
9の端部を通過して、fθレンズ19により、走査平面
に平行なビームとされて回転多面鏡12の反射面Rに、
走査平面に平行なビームとして入射する。
【0039】また、図2(b)に示すように、入射ビー
ムL1は、fθレンズ19に斜め下方から斜め上方に向
かって入射して、回転多面鏡12の反射面Rに収束ビー
ムの状態で入射する。このとき、入射ビームL1が収束
する収束線は、回転多面鏡の反射面Rにおける高さ方向
の中央近傍に位置することになる。
【0040】入射ビームL1は、その光軸に垂直な形状
が、回転多面鏡12の反射面Rにおける回転方向の幅よ
りも大きく、細長い矩形状に成形されたビームとなって
おり、反射面Rの1つが回転するにつれて、入射ビーム
L1の異なる部分が反射されて、それぞれ異なる方向に
向かう出射ビームL2が形成される。
【0041】回転多面鏡12の反射面Rにより、反射さ
れて形成された出射ビームL2は、走査面に平行な方向
では平行光束のままで、一方、走査面に垂直な方向では
収束線を通過後に拡散ビームとなってfθレンズ19に
入射される。
【0042】そして、出射ビームL2は、斜め下方から
斜め上方に向かってfθレンズ19bを通過し、走査面
に平行な方向では、感光体2表面で収束するビームとな
り、走査面に垂直な方向では、拡散ビームとなる。
【0043】その後、出射ビームL2のうち、主走査ビ
ームとなる出射ビームL2は、出射折り返しミラー20
及びシリンドリカルミラー21に反射されて感光体2に
向かう。
【0044】シリンドリカルミラー21により反射され
た出射ビームL2は、走査面に平行な方向では、2ライ
ン分の光ビームとなり、走査面に垂直な方向では、感光
体2上で収束する収束ビームとなる。
【0045】以上のようにして、出射ビームL2は、感
光体2上に所定の大きさのビームスポット(Q1〜Q
3)を結ぶことになる。
【0046】なお、fθレンズ19は、上述した役割の
他に、回転多面鏡12の当角速度運動により、等角速度
で移動する出射ビームL2が、感光体2上に照射された
際に、ビームスポット(Q1〜Q3)が主走査ライン上
で等線速度に移動するように変換する役割も担ってい
る。
【0047】次に、図3及び図4を用いて本発明のビー
ム間距離調整手段について、説明する。ここでマルチビ
ーム発光装置1において光軸方向に対応する方向をX方
向、主走査方向に対応する方向をY方向、副走査方向に
対応する方向をZ方向とする。
【0048】図3(a)は、半導体レーザ11(11
a、11b)、コリメートレンズ13(13a、13
b)、及びビーム間距離調整レンズ14の主走査方向
(Y方向)における断面図である。
【0049】図3(b)は、半導体レーザ11(11
a、11b)、コリメートレンズ13(13a、13
b)、及びビーム間距離調整レンズ14の副走査方向
(Z方向)における断面図である。
【0050】図4は、図3(a)におけるA−A断面図
である。
【0051】図3及び図4に示すように、マルチビーム
発光装置1に設けられた第1の半導体レーザ11a及び
第2の半導体レーザ11bとして、汎用のレーザダイオ
ード等が用いられ、発光装置の副走査方向(Z方向)に
所定の間隔を設けて並設されている。
【0052】また、半導体レーザ11a及び11bから
射出される第1及び第2のビームに対応して、第1のコ
リメートレンズ13a及び第2のコリメートレンズ13
bが半導体レーザ11a及び半導体レーザ11bに対向
する位置に配置されている。そして、第1のコリメート
レンズ13a及び第2のコリメートレンズ13bから出
射される光ビームのビーム間距離を調整するビーム間距
離調整レンズ14が、第1のコリメートレンズ13a及
び第2のコリメートレンズ13bから間隔を設けて配置
されている。
【0053】ここで、第1のコリメートレンズ13a、
第2のコリメートレンズ13b、及びビーム間距離調整
レンズ14とは、支持部材としてのレンズ鏡筒22に固
定されている。
【0054】図3(a)に示すように、コリメートレン
ズ13(13a、13b)によって平行光束とされた光
ビームのビーム間距離をDとすると、ビーム間距離調整
レンズ14を通過した光ビームのビーム間距離dがd<
Dとなるようにビーム間距離調整レンズ14を配置すれ
ば、ビーム間距離を近接させることができることにな
る。
【0055】すなわち、第1の半導体レーザ11aから
出射された第1のビームは、第1のコリメートレンズ1
3aを通過することにより平行光束とされ、図5に示す
ように、ビーム間距離調整レンズ14の入射面の点P1
において、入射角α1で入射し、屈折角β1で屈折す
る。さらに、ビーム間距離調整レンズ14の出射面の点
P2において、入射角α2で入射し、屈折角β2で出射
することになる。
【0056】ここで、入射角と屈折角は、 入射角α1=屈折角β2、屈折角β1=入射角α2 となる。
【0057】したがって、ビーム間距離調整レンズ14
内を通過する距離(P1とP2との距離)をT、平行光
束が副走査方向(Z方向)の中央側にシフト(近接)す
る距離をXとすると、 X=T×sin(β2−α2) =T×sin(α1−β1) となる。
【0058】さらに、空気の屈折率をNa、ビーム間距
離調整レンズ14の屈折率をNbとした場合に、スネル
の法則より、 Na・sinα1=Nb・sinβ1 Na・sinβ2=Nb・sinα2 となる。
【0059】これにより、ビーム間距離調整レンズ14
の屈折率Nb 及びレンズの通過する距離Tに基づく距離
Xだけそれぞれの光ビームを近接させることができる。
【0060】したがって、ビーム間距離調整レンズ14
を通過したビーム間距離(d)は、 d=D−2X となり、第1のコリメートレンズ13a及び第2のコリ
メートレンズ13bを通過後であってビーム間距離調整
レンズ14を通過前のビーム間距離Dに対し、ビーム間
距離調整レンズ14を通過後のビーム間距離dは、2X
だけ縮小されていることになる。
【0061】このとき、ビーム間距離dは、画像形成装
置の解像度ピッチに対応して設定される。例えば、解像
度400dpiにおいては、感光体の表面における走査
ビームの間隔が63.5μm、解像度600dpiにお
いては走査ビームの間隔が42.3μm、解像度800
dpiにおいては走査ビームの間隔が31.8μmとな
るように、前記光ビームの間隔dが設定される。
【0062】なお、図3(b)に示すように、感光体上
の主走査方向(Y方向)においては、コリメートレンズ
を通過した2つの光ビームは、ビーム間距離調整レンズ
14を通常どおり直進する。
【0063】したがって、第1の半導体レーザ11a及
び第2の半導体レーザ11bから出射されたそれぞれの
光ビームは、第1のコリメートレンズ13a及び第2の
コリメートレンズ13bによってビーム間距離Dの平行
光とされ、ビーム間距離調整レンズ14を通過すること
により、副走査方向(Z方向)においてのみ、ビーム間
距離Dより小さい所定のビーム間距離dに変更されて出
力される。
【0064】このビーム間距離調整レンズ14から出射
されるそれぞれの光ビームは、マルチビーム発光装置1
に設けられた入射光学系及び出射光学系を介して、解像
度ピッチと対応した間隔をもって、感光体2表面を走査
する。
【0065】なお、ビーム間距離調整レンズ14のバリ
エーションとして、上記の単一のレンズに代えて、図6
に示す凸レンズ14a及び凹レンズ14bの組み合わせ
によって構成することもできる。
【0066】また、コリメートレンズ13の位置調整を
容易に行うために、図7(a)〜(c)に示すように、
ビーム間距離調整レンズを第1の支持部材としてのレン
ズ鏡筒22aに固定し、第1のコリメートレンズ13a
及び第2のコリメートレンズ13bを第2の支持部材と
しての鏡筒22bに固定し、さらに、鏡筒22bを、レ
ンズ鏡筒22aの内面に沿って、ビームの光軸方向に移
動可能とする構成をとることができる。
【0067】この構成において、鏡筒22bを移動させ
ることにより、コリメートレンズ13を光軸に沿って移
動させることができ、ビーム間距離D及びビーム間距離
dの関係を保持したまま、半導体レーザ11とコリメー
トレンズ13との距離を容易に調整することができ、コ
リメートレンズ13通過後の平行光束の幅の調整するこ
とができる。
【0068】
【発明の効果】以上のように、この発明によれば、以下
の効果を奏することができる。
【0069】(1)複数の半導体レーザ等の光源からの
光ビームのそれぞれを互いに平行な平行光束にすべく、
コリメートレンズを該複数の半導体レーザのそれぞれに
対向する位置に個別に設けるとともに、各コリメートレ
ンズを通過した各平行光束間の距離を任意の量だけ近接
させるビーム間距離調整手段を備えたことから、ビーム
間距離調整手段により光ビーム間の距離の調整をする光
ビームを、該コリメートレンズによって互いに平行な状
態にできるため、該コリメートレンズとビーム間距離調
整手段との距離に影響されることなく、簡易な構成で確
実に所望の量だけの該光ビーム間の距離を近接させるこ
とができる。
【0070】(2)前記近接されるべき任意の量を、形
成する画像の解像度のピッチに対応するように設定する
ことから、ビーム間の距離の調整がされた複数の光ビー
ムにより、感光体表面において形成すべき画像の解像度
のピッチに適合した数ライン分の露光を行うことがで
き、容易に光ビームの制御ができ、形成する画像の精度
の低下を防止することができる。
【0071】(3)前記コリメートレンズ及び前記ビー
ム間距離調整手段を同一の支持部材に取り付けたことか
ら、該コリメートレンズ及び該ビーム間距離調整手段の
発光装置への取り付けを容易にできるとともに、これら
の部材について互いに配置されるべき位置からの位置ズ
レが生じることを防止することができる。
【0072】(4)前記ビーム間距離調整手段を第1の
支持部材に取り付け、前記コリメートレンズを第2の支
持部材に取り付けるとともに、第1の支持部材に対して
第2の支持部材を光ビームの光軸方向に移動自在にした
ことから、第1支持部材を装置に固定した状態で第2の
支持部材を第1の支持部材に対して移動させるとコリメ
ートレンズと半導体レーザとの距離を自在に調整できる
ことになるため、該コリメートレンズを通過後の平行光
束の幅を任意に調整することができる。
【0073】(5)前記ビーム間距離調整手段は、入射
面及び出射面が入射側に凸状の球状面となるビーム間距
離調整レンズであることから、ビーム間の距離を調整す
る際における光量の低下を微少に抑えることができ、鮮
明な画像を得ることができる。
【0074】よって、汎用の半導体レーザを使用しつつ
光量の低下が少なく鮮明な画像を得ることができるマル
チビーム発光装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のマルチビーム発光装置の構成を示す図
である。
【図2】光ビームの経路を直線上に示す図である。
【図3】ビーム間距離調整手段の実施形態の構成を示す
図である。
【図4】ビーム間距離調整手段の実施形態の構成を示す
図である。
【図5】ビーム間距離調整レンズの構成を示す図であ
る。
【図6】ビーム間距離調整レンズのバリエーションの構
成を示す図である。
【図7】ビーム間距離調整手段の実施形態の構成を示す
図である。
【符号の説明】
1−マルチビーム発光装置 2−感光体 11(11a、11b)−半導体レーザ 12−回転多面鏡 13(13a、13b)−コリメートレンズ 14−ビーム間距離調整レンズ 15−凹レンズ 16−開口板 17−シリンドリカルレンズ 18−入射折り返しミラー 19−fθレンズ 20−出射折り返しミラー 21−シリンドリカルミラー 22(22a、22b)−レンズ鏡筒
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2C362 AA07 BA04 BA48 BA84 2H045 BA22 BA33 DA02 5C051 AA02 CA07 DA02 DB02 DB22 DB30 DC04 DC07 5C072 AA03 BA02 HA02 HA06 HA09 HA13 HA20 XA01 XA05

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】拡散光を照射する光源を複数備えたマルチ
    ビーム発光装置において、 前記複数の半導体レーザからの光ビームを互いに平行な
    平行光束にするコリメートレンズを該複数の半導体レー
    ザのそれぞれに対向する位置に個別に設けるとともに、
    各コリメートレンズを通過した各光ビーム間の距離を任
    意の量だけ近接させるビーム間距離調整手段を備えたこ
    とを特徴とするマルチビーム発光装置。
  2. 【請求項2】前記近接されるべき任意の量は、形成され
    る画像の解像度のピッチに対応して設定されることを特
    徴とする請求項1に記載のマルチビーム発光装置。
  3. 【請求項3】前記コリメートレンズ及び前記ビーム間距
    離調整手段を同一の支持部材に取り付けたことを特徴と
    する請求項1又は2に記載のマルチビーム発光装置。
  4. 【請求項4】前記ビーム間距離調整手段を第1の支持部
    材に取り付け、前記コリメートレンズを第2の支持部材
    に取り付けるとともに、第1の支持部材に対して第2の
    支持部材を光ビームの光軸方向に移動自在にしたことを
    特徴とする請求項1又は2に記載のマルチビーム発光装
    置。
  5. 【請求項5】前記ビーム間距離調整手段は、入射面及び
    出射面が入射側に凸状の球状面となるビーム間距離調整
    レンズであることを特徴とする請求項1〜4に記載のマ
    ルチビーム発光装置。
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