JP2003056402A - 開放型オットーサイクル外燃機関 - Google Patents

開放型オットーサイクル外燃機関

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JP2003056402A
JP2003056402A JP2001246880A JP2001246880A JP2003056402A JP 2003056402 A JP2003056402 A JP 2003056402A JP 2001246880 A JP2001246880 A JP 2001246880A JP 2001246880 A JP2001246880 A JP 2001246880A JP 2003056402 A JP2003056402 A JP 2003056402A
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JP
Japan
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heat
gas
engine
cylinder
heat exchanger
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Application number
JP2001246880A
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English (en)
Inventor
Hirotake Shiosaki
浩毅 汐崎
Koichi Hirata
宏一 平田
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National Maritime Research Institute
Original Assignee
National Maritime Research Institute
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 環境との温度差が小さいためにこれまで利用
されていなかった熱源、廃熱等を利用し、そこから動力
をとりだし得る特長を持つ熱機関の考案。 【解決手段】本機関は、様々な熱源が利用できる利点を
持つ外燃機関であるが、同時に内燃機関と同様、外部と
給排気を行う開放型の機構をとることによって、機関の
熱サイクルにおける作動ガス最低温度を環境温度まで下
げることができる。これにより、熱源温度が環境温度に
近い場合でも、その温度範囲内で実用的に有意な熱サイ
クルを構成することができ、動力をとりだすことが可能
となる。本機関は、図1に示すように2つのピストン−
シリンダ系を熱交換器で接続した構造を持つ。作動ガス
はシリンダAに給気され、断熱圧縮後、熱交換器で加熱
されつつシリンダBに移動し、そこで断熱膨張した後、
排気される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は外燃機関の一種であ
る。
【0002】
【従来の技術】外燃式機関の代表的なものとして、作動
ガス密封型のスターリング機関がある。弁機構を有する
開放型の外燃機関として普及しているものはない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】作動ガス密封型の外燃
機関は、ガス圧力を高め出力を大きくし得る長所を持つ
一方、冷却過程においても加熱過程と同様、熱交換器を
用いた熱交換が必要である。そのため作動ガス最低温度
と冷却源(冷却水、大気等)温度の間には温度差が存在
し、この差は高回転で運転するほど大きくなる。特に環
境温度に近い熱源を利用しようとする場合、この温度差
の存在は熱サイクルを構成する上で制約となる。また外
部冷却を行うには、冷却水供給系、ラジエータ等の機器
の付加、及びそのための動力が必要である。
【0004】
【課題を解決するための手段】本機関は、内燃機関と同
様、外部と給排気を行う開放型の構造をとることによっ
て、熱サイクルにおける作動ガス最低温度を環境温度ま
で下げ得るようにしたものである。さらに、本機関はガ
スの圧縮・膨張が行われる空間と熱交換器(加熱用)と
が弁によって適宜遮断される機構を持つため、作動ガス
の圧縮比・膨張比とは独立に、熱交換器の伝熱面積を大
きく設定することができる。これらにより、作動ガスの
温度変化域が高温側・低温側両方向に広がるため、熱源
温度が環境温度に近い場合でも、その温度範囲内で実用
的に有意な熱サイクルを構成することができ、動力をと
りだすことが容易になる。
【0005】また、サイクル毎に新たに作動ガスを取り
入れる機構であることから、機関各部における少量のガ
ス漏れはあまり問題でなく、ガスシールに特別な配慮が
いらない点も実用面での利点である。
【0006】本機関は、図1に示すように2つのピスト
ン−シリンダ系を熱交換器で接続した構造を持つ。各シ
リンダには図のように2個ずつの弁(V1〜V4)が設けられ
ている。2つのピストンは1本のクランク軸に、ある位
相差をつけて接続されている。
【0007】本機関における作動ガスの状態変化はガソ
リンエンジンの理論サイクルであるオットーサイクルに
従う。給排気や断熱圧縮/膨張のしくみはガソリンエン
ジンと同様である。異なる点は、ガソリンエンジンにお
けるガスの加熱が機関内部での燃焼によるのに対し、本
機関の場合は熱交換器を用いた外部加熱によることであ
る。この外部加熱は、シリンダAにおける圧縮過程後、
熱交換器を通じてガスをシリンダBに移動させる際にな
される。
【0008】
【発明の実施の形態】本機関において、オットーサイク
ル(断熱圧縮−等容加熱−断熱膨張−等容冷却)に沿っ
たガスの状態変化が行われる様子を図2により説明す
る。各図における左右の長方形はシリンダを、その内部
の太線はピストンヘッドを示す。斜線または点印は作動
ガスを表している。両者は同物質(空気)であるが、別
々に状態変化し移動していくため、便宜上区別したもの
である。また閉鎖状態の弁を、管路を黒く塗りつぶすこ
とで示す。両ピストンに接続されたクランクの位相差は
この例では60度である。
【0009】まず(a)図に注目する。この時のクランク
の状態が中央の図に示されている。(a)図の局面ではピ
ストンAは上死点にあり、大気に通じる管路の弁V1は開
き、熱交換器に通じる弁V2は閉じている。ここからクラ
ンクの回転によりピストンAが下降すると、外部より空
気がシリンダAに給気される(斜線)。(b)図を経て、
ピストンAが下死点に達したところでV1が閉じ、シリン
ダAは密閉される。これが(c)図である。
【0010】次にピストンAが上昇し、(d)図まで断熱
圧縮がなされる。この例では圧縮比は4である。圧縮比
は両ピストンの位相差を変えることで任意に設定でき
る。
【0011】ここでV2、V3が開き(同時にV4が閉じ
る)、シリンダA中のガスと、前過程の結果熱交換器内
に封入されていたガスが混合する((e)図)。次にピスト
ンAが上昇し、ピストンBが下降するに従って、シリン
ダAのガスは熱交換器に流入し、他方熱交換器内のガス
はシリンダBに流出する。この移動が終了した後、V2、
V3が閉じられて(f)図となる。
【0012】この(d)図→(f)図の過程では、シリンダA
に有ったガスがそのままシリンダBに移動したわけでは
ない(熱交換器内のガスが関わっている)。しかし、実
質的にはそう見なしてよいこと、そして、(d)図→(f)図
におけるガスの状態変化が、ガソリンエンジンにおける
等容加熱と同様の意味を持つことを以下述べる。
【0013】(d)図→(f)図において、シリンダAから熱
交換器に流入するガス質量と、熱交換器からシリンダB
に流出するガス質量は、運転開始当初は一致していな
い。むろん初めから熱交換器内に適当量のガスを封入す
れば一致させることは可能であるが、必ずしもそうする
必要はなく、以下のような過程で自動的に一致するよう
に変化していく。
【0014】例えば初め熱交換器に入るガス質量が出る
ガス質量より大きい場合は、熱交換器内のガス質量は運
転に従って増加していくから、圧力が上昇し、これによ
り熱交換器から出るガス質量は増加していく。そしてあ
る圧力において、入るガス質量と出るガス質量がバラン
スするようになる。逆に初め熱交換器に入るガス質量が
出るガス質量より小さい場合は、熱交換器内の圧力が下
がり、流出するガス質量が減少し、最終的にやはりある
平衡値に落ち着く(ここで「平衡」とは、あるサイクル
と次のサイクルが全く同じ状態変化となることを意味し
ている)。
【0015】一方、熱交換器内ガスの温度についても、
同様にある平衡状態へ収束していく。熱交換器内ガスの
温度がサイクル毎に上昇していくか下降していくかは、
熱交換器が外部熱源から受ける熱量と、熱交換器に流入
・流出するガスが外部へ持ち出す正味熱量との差に依存
する。前者が大きい場合、熱交換器内ガスの温度は上昇
していくが、その結果熱源との温度差が縮まり、受熱量
が減少するから、やがてある温度に落ち着く。
【0016】こうして平衡状態に達した後は、機関側か
ら見れば、熱交換器に流入するガスと流出するガスの質
量は同一であるから、シリンダA((d)図)のガスが受熱
によって状態変化し、シリンダB((f)図)の状態になっ
たと考えることができる。熱交換器内温度もサイクル毎
に変動しない状態に至っているから、熱源から受けた熱
量がそのままガスに加えられることになる。さらに(d)
図と(f)図における斜線のガスの容積は等しい(最大容
積の1/4)から、結局(d)図→(f)図において、斜線のガ
スが等容加熱され、シリンダAからシリンダBに移った
と考えればよいことになる。
【0017】さて、(f)図のピストン位置に達した段階
で弁V2、V3が閉じ、ここで熱交換器内に封入されたガス
は次のサイクルにおいて上記同様に使用される。一方、
等容加熱を終えたシリンダB内のガスは、ピストンBの
下降に従い断熱膨張する。(g)図は膨張が終了した後、
排気弁V4が開いた状態である。さらにピストンBの上昇
に従って作動ガスは排気される((h)、(i)図)
【0018】当然の事ながら給気−排気質量は同一であ
り、給気完了時((c)図)と排気開始時((g)図)のガス容積
も同一(シリンダにおける最大容積)であるから、内燃
機関の場合と同様、このガス交換は理想的な等容冷却過
程となる。さらに、(a)図に戻り、上述の過程が繰り返
される。
【0019】以上では斜線のガスに注目したが、これと
位相をずらしつつ、別のガス(点印)が(f)図から出発
して、(a)図からの場合と全く同じ過程を行っている。
このように機関の各部は常に無駄なく作動ガスの状態変
化に寄与しつつ動作している。
【0020】上記のプロセスにおいて、もし熱源のかわ
りに、温度が熱交換器内のガスよりも低い媒体(すなわ
ち冷却源)を置いたとすると、断熱圧縮によって昇温さ
れたガスは熱交換器内を移動中にこの媒体を加熱するこ
とになる。すなわちこれはヒートポンプである。このと
き排気される空気は給気時より低温となるから、これは
空気クーラーでもある。
【0021】
【発明の効果】環境との温度差が小さいためこれまで利
用されていなかった熱源・廃熱等から動力がとりだせる
可能性が広がり、エネルギ利用効率の向上が期待でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本機関の構造図である。
【図2】本機関の動作原理を示す図である。
【符号の説明】
1 シリンダA 2 ピストンA 3 シリンダB 4 ピストンB 5 熱交換器 6 熱源 7 弁 8 クランク軸

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】内燃機関と同様、作動ガスの給排気を行う
    開放型の外燃機関であって、2組のシリンダ−ピストン
    系を熱交換器で接続し、ピストンの動きと弁の開閉の連
    動によって作動ガスが一方向に送られる過程の中で、オ
    ットーサイクル(断熱圧縮−等容加熱−断熱膨張−等容
    冷却)に沿ったガスの状態変化が実現される機関。
  2. 【請求項2】請求項1の機関を動力により回転させて得
    られるヒートポンプ及びクーラー。
JP2001246880A 2001-08-16 2001-08-16 開放型オットーサイクル外燃機関 Pending JP2003056402A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006523278A (ja) * 2003-04-01 2006-10-12 エドゥアルド ゼレズニィ 熱エネルギーを機械エネルギーに変換する方法および装置
WO2013078774A1 (zh) * 2011-12-01 2013-06-06 Jin Beibiao 往复通道熵循环发动机
MD4437C1 (ro) * 2016-04-20 2017-05-31 Ион ЧЕРЕМПЕЙ Motor cu ardere externă (variante)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2006523278A (ja) * 2003-04-01 2006-10-12 エドゥアルド ゼレズニィ 熱エネルギーを機械エネルギーに変換する方法および装置
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