JP2003054845A - ホース巻取機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】構造が簡単でホースの整列巻き取りを行なえ
て、整列巻取状態のままホースのみを取り外して保管で
き、管径や長さの異なるホースとの交換も容易に行なえ
るようにする。 【解決手段】リール本体２をベース部材６と、そのベー
ス部材６に設けたホース巻取部７と巻取操作用ハンドル
１０とから構成してリールガイド３の前側に設置し、そ
のリールガイド３の回転軸４をリールガイド３の下部が
前方に突出し上部が後退するように支持して、そのリー
ルガイド３の前面を傾斜させ、その前面中央部にリール
本体２のホース巻取部７と係合、分離自在な係合部を設
けて、リール本体２をリールガイド３に装着脱自在にす
る

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は農作物の潅水、消雪
等に使用するホースの巻取機に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、農作物に潅水をする場合、畑の縁
等に水栓を設置し、或いは川や池等の水辺にエンジン付
きポンプを置いてホースを接続し、必要箇所まで敷設す
ることにより放水を行なっている。その際、多量の水を
短時間に放水するには太いホースを使用するが、敷設距
離が長くなると取り扱い難くなる。そこで、ホースを敷
設し、使用後に巻き取り、保管等を行うのに適した用具
としてホース巻取機を用いている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】このようなホース巻取
機には種々のものがあるが、いずれもホース巻取部を低
い位置に設けている。それ故、巻き取り作業を行なうに
は腰を屈め或いは下ろしてハンドルを操作しなければな
らず、作業性が悪いので労力的負担が大きくなる。しか
も、ホースは水を良く抜いた後に巻き取らなければなら
ないが、ホースの巻取部が低いと水が抜け難い。又、ホ
ースは次に使用し易くするために良く揃えて巻き取らな
ければならないが、ホース巻取部の両側に夫々垂直に配
置したリールガイドを備え付け、或いはホース巻取部へ
の入口側に上下に至近距離離して水平に配置したガイド
ローラを備える等してホースの整列巻き取りを行ってい
る。そして、巻き取り後にはホースを巻き付けたまま巻
取機を保管し、或いは巻取機から巻取状態のホースを巻
き芯と共に取り外す等して保管をしている。

【０００４】本発明はこのような従来の問題点に着目し
てなされたものであり、構造が簡単でホースの整列巻き
取りを行なえて、整列巻取状態のホースのみを取り外し
て保管でき、管径や長さの異なるホースとの交換も容易
に行なえるホース巻取機を提供することを目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明によるホース巻取機はホースを巻き取るリー
ル本体と、そのリール本体へのホースの巻き取りを案内
する回転自在なリールガイドと、そのリールガイドの回
転軸を支持するスタンドとから構成する。そして、上記
リール本体をベース部材と、そのベース部材に設けたホ
ース巻取部と巻取操作用ハンドルから構成してリールガ
イドの前側に設置する。その際、リールガイドの回転軸
をリールガイドの下部が前方に突出し上部が後退するよ
うに支持してリールガイドの前面を傾斜させ、その前面
中央部にリール本体のホース巻取部と係合、分離自在な
係合部を設けて、リール本体をリールガイドに装着脱自
在にする。

【０００６】又、上記リール本体のベース部材にホース
巻取部として３本以上の巻取管を夫々突設し、更にリー
ルガイドの中央部に係合部として、それ等の各巻取管の
内部に嵌まる同数の棒状体を夫々突設すると好ましくな
る。又、上記リールガイドの回転軸を上下動自在にスタ
ンドに備え付けるとよい。

【０００７】

【発明の実施の形態】以下、添付の図１〜５を参照し
て、本発明の実施の形態を説明する。図１は本発明を適
用したホース巻取機にホースを整列巻き取りし、結束し
た状態を示す正面側から見た斜視図、図２はそのホース
巻取機のリール本体を示す背面側から見た斜視図、図３
はそのリール本体を外したホース巻取機の正面側から見
た斜視図である。このホース巻取機１は金属製にし、ホ
ースを巻き取るリール本体２と、そのリール本体２への
ホースの巻き取りを案内する回転自在なリールガイド３
と、そのリールガイド３の回転軸４を支えるスタンド５
とから構成する。そして、リール本体２にはそのベース
部材として例えば円形基板６を用い、その円形基板６の
片面にホース巻取部７を設ける。その際、ホース巻取部
７の形成用に３本以上例えば４本の同一長さを有する巻
取管８（８ａ、…８ｄ）を用い、その各巻取管８を円形
基板６の片面周辺部に沿って等間隔に配置して、円形基
板６と垂直方向に夫々突設する。

【０００８】又、円形基板６の他面中央部にコ字状の中
央握り部９を突設し、更にその他面に中央握り部９から
少し離してクランク状ハンドル１０の基端を固着して備
え付ける。その際、ハンドル１０の基端部の高さを中央
握り部９の高さより低くして、中央握り部９の使用時に
ハンドル１０が邪魔にならないようにする。なお、ハン
ドル１０の先端部にはプラスチック製筒等を巻取操作時
の握り１１として用いるため回転自在に嵌めておく。

【０００９】このようなリール本体２はリールガイド３
の前側に設置して使用する。そこで、リールガイド３を
円盤状にし、その外周を棒状体からなる円形リング１２
にする。そして、その円形リング１２の中央部にリール
本体設置用の部材として、中心に軸穴を設けた中央円板
１３を同心状に配置して設置する。その際、円形リング
１２と中央円板１３とをそれ等の円周に沿って両者間に
分散配置して掛け渡した複数本例えば６本の架橋棒１４
によって結合する。そして、中央円板１３の前面にリー
ル本体２のホース巻取部７と係合、分離自在な係合部１
５として、そのホース巻取部７を形成する４本の各巻取
管８と対応させて、同一長さの同数の支持棒１６をその
中央円板１３の周辺部に沿って等間隔に配置して垂直方
向に夫々突設する。その際、各支持棒１６の全長が対応
する各巻取管８の内部に夫々嵌まるようにするため、支
持棒１６の長さを巻取管８の長さより若干短くし、支持
棒１６の外径を巻取管８の内径より若干小さくする。

【００１０】又、中央円板１３の後面中央付近に、その
軸穴と連通する穴内に軸受を嵌めた筒状の軸受支持部１
７を突設する。そして、中央円板１３の後方よりその軸
受穴と軸穴を通して回転軸４を挿通し、中央円板１３の
前面より少し突出させ、その先端付近に設けた横穴内に
Ｒピン１８を嵌めて抜け止めする。この回転軸４はスタ
ンド５で支持して垂直に立てたリールガイド用の高さ調
節棒１９の先端側を水平より少し斜め上方に屈曲させた
部分であり、リールガイド３の中心を挿通することによ
ってリールガイド３の下部を前方に突出しその上部を後
退させて、リールガイド３を少し傾斜させることができ
る。それ故、リールガイド３の前面が受け面になる（図
４参照）。なお、リール本体２のベース部材に当る円形
基板６とリールガイド３の中央円板１３とは径を等しく
する。

【００１１】このようなリールガイド３の高さ調節棒１
９を支持するスタンド５はその骨組を２個のＵ字状に屈
曲した管例えば角管２０（２０a、２０b）の組み合せか
ら構成し、一方のＵ字管２０ａを台として用いるため横
にして水平に配置し、他方のＵ字管２０ｂを立て、その
両端を横Ｕ字管２０ａの両端部の各中央より少し後方位
置に夫々取り付ける。その際、横Ｕ字管２０ａの両端部
に一定長さの棒状体（図示なし）を夫々垂直方向に立設
しておき、それ等の外側に縦Ｕ字管２０ｂの両端部を夫
々嵌める。

【００１２】すると、縦Ｕ字管２０ｂの両端部をその各
先端付近に備えられている蝶ねじ２１（２１ａ、２１
ｂ）を用いて棒状体に夫々固定することができる。それ
故、両蝶ねじ２１を緩めると、縦Ｕ字管２０ｂの両端部
を対応する棒状体に沿って上下動でき、縦Ｕ字管２０ｂ
によりスタンド５の高さ調節を行なえる。なお、横Ｕ字
管２０ａの両端は閉鎖部材２２（２２ａ、２２ｂ）を用
いて夫々閉じておく。

【００１３】そして、高さ調節棒１９を支持するため、
更に縦Ｕ字管２０ｂの両端部間に補強板２３を介在し水
平に配置して、その両端部の各中央寄り少し上方位置に
夫々固着する。すると、縦Ｕ字管２０ｂと補強板２３と
をねじ付き例えば蝶ねじ２４付き支持管２５の固着箇所
として用い、その支持管２５に高さ調節棒１９を挿通さ
せ、垂直にしてスタンド５で上下動自在に支えることが
できる。そこで、縦Ｕ字管２０ｂと補強板２３の両中央
付近に蝶ねじ２４付き支持管２５の上下端付近を夫々固
着する。なお、高さ調節棒１９はその中央部付近を一定
の範囲、蝶ねじ２４の先端を当接する箇所として平面状
にし、蝶ねじ締め付け時の固定力を大きくする。

【００１４】このようなホース巻取機１を用いて、図４
に示すようにホース２６を巻き取る場合、先に蝶ねじ２
４を緩める等してリールガイド３の高さを適宜調節す
る。或いは、蝶ねじ２１を緩める等してスタンド５の高
さも調節しておく。すると、リール本体２を作業者の身
長に合わせて高い位置に設定でき、立ったままの楽な姿
勢でハンドル１０の握り１１を持って巻取操作を行え
る。しかも、リール本体２の位置が高いとホース２６内
の水が良く抜ける。そこで、ホース２６の一端部をそこ
に備えられている連結具等と共にリール本体２のホース
巻取部７の内部へ入れて、即ち４本の巻取管８の間から
内部へ入れて引っ掛けた後、リール本体２をリールガイ
ド３と共に右方向又は左方向に回転させる。

【００１５】その際、リールガイド３は高さ調節棒１９
により下部が前方に突出し上部が後退するように支持さ
れ、その前面２７が傾斜した受け面となっているので、
ハンドル１０の握り１１を持ってリール本体２とリール
ガイド３を共に回転させながら、ホース巻取部７の先端
に合せてホース２６を巻き付けて行く。すると、ホース
２６を平たくして巻き取りながら、そのホース２６の一
方の側面をリールガイド３の前面２７に乗せ、多数回巻
き取って整列状態にすることができる。それ故、ホース
巻取機１にリールガイド３を１個のみ備えるだけでホー
ス２６の整列巻き取りを行なうことができ、専用のガイ
ドローラも不要となって構造が簡単になる。なお、リー
ル本体２のホース巻取部７の突出長さ、即ち４本の巻取
管８の長さを長くし、リールガイド３の径を大きくして
おくことにより、ホース巻取機１にて径や長さの異なる
種々のホース２６の巻き取りを適宜行なえる。

【００１６】このようにして、ホース２６を巻き取った
後、リール本体２に設けた中央握り部９を持って、リー
ルガイド３からリール本体２を少し引く。すると、ホー
ス巻取部７の先端が中央円板１３から少し離れ、係合部
１５を形成する４本の支持棒１６がホース巻取部７を形
成する４本の巻取管８から少し抜ける。そこで、図１に
示すように整列巻き取りしたホース２６の内外に紐２８
等を１箇所或いは数箇所巻いて結束する。すると、リー
ル本体２を更に引いてリールガイド３から取り外し、そ
のリール本体２のホース巻取部７から更に整列巻取状態
のままホース２６を取り外すことができる。この整列巻
取状態のホース２６は結束したまま次の潅水等に備えて
保管する。なお、図５は巻取機１で整列巻き取りしたホ
ース２６の結束状態を示す背面図である。図中、２９は
ホース２６の他端に取り付けた連結具である。

【００１７】又、使用時には管径や長さの異なる整列巻
取状態の巻回ホース２６の中から適宜選んで、そのホー
ス２６を結束状態のままホース巻取部７の先端位置に合
せて嵌め、そのリール本体２をリールガイド３に装着す
る。その際、リール本体２をリールガイド３の中央部に
押し付けて、その係合部１５を形成する４本の各支持棒
１６がホース巻取部７を形成する４本の巻取管８の内部
に夫々嵌まるようにする。その後結束を解くと、リール
ガイド３の前面２７に整列巻取状態のホース２６の一方
の側面を乗せることによりホース２６を端から順次円滑
に引き出して畑地等の上に良好に敷設できる。それ故、
潅水作業等を能率的に行える。

【００１８】

【発明の効果】以上説明した本発明によれば、請求項１
記載の発明ではリール本体をベース部材と、そのベース
部材に設けたホース巻取部と巻取操作用ハンドルから構
成してリールガイドの前側に設置し、そのリールガイド
を下部が前方に突出し上部が後退するように支持して、
そのリールガイドの前面を傾斜させているため、ハンド
ルを操作しホース巻取部の先端位置に合せてホースを平
たくして巻き付けると、リールガイドの前面が受け面に
なっているので、その前面にホースの一方の側面を乗せ
てホースを整列させながら巻き取り作業を行うことがで
きる。それ故、ホース巻取機にリールガイドを１個備え
るだけでホースの整列巻き取りを行なうことができ、専
用のガイドローラも不要になって構造が簡単になる。

【００１９】しかも、リールガイドの前面中央部にリー
ル本体のホース巻取部と係合、分離自在な係合部を設け
て、そのリール本体がリールガイドに装着脱自在になっ
ているため、リール本体のホース巻取部に整列巻取状態
にしたホースを結束してホースのみを取り外し、保管す
ることができる。又、使用時には管径や長さの異なる整
列巻取状態のホースの中から適宜選んで、結束状態のま
まリール本体のホース巻取部に嵌め、更にそのリール本
体をリールガイドに装着して、リールガイドの前面に整
列巻取状態のホースの一方の側面を乗せて結束を解く
と、ホースを端から順次円滑に引き出して良好に敷設で
きる。それ故、潅水作業等を能率的に行なえる。

【００２０】又、請求項２記載の発明ではリール本体の
装着時にはリールガイドにリール本体を押し付けて、リ
ール本体のホース巻取部を形成している３本以上の各巻
取管の内部にリールガイドの係合部を形成している同数
の支持棒を夫々簡単に嵌め込むことができる。又、リー
ル本体を取り外す時にはリールガイドからリール本体を
引いて、各巻取管の内部に嵌まっている各支持棒を夫々
簡単に抜くことができる。それ故、リール本体をリール
ガイドに簡単に装着脱できる。

【００２１】又、請求項３記載の発明ではリールガイド
の回転軸を上下動自在にスタンドに備え付けることによ
り、リールガイドに装着したリール本体の高さを作業者
の身長に合せて設定し、立ったまま楽な姿勢でホースの
巻き取り操作を行うことができる。しかも、リール本体
の位置を高くすると、ホースから水を良く抜くことがで
きて好都合となる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明を適用したホース巻取機にホースを整列
巻き取りし、結束した状態を示す正面側から見た斜視図
である。

【図２】同ホース巻取機のリール本体を示す背面側から
見た斜視図である。

【図３】同リール本体を外したホース巻取機の正面側か
ら見た斜視図である。

【図４】同ホース巻取機によるホース巻き取り作業開始
状態を示す左側面図である。

【図５】同ホース巻取機にホースを整列巻き取りし、結
束した状態示す背面図である。

【符号の説明】

１…ホース巻取機 ２…リール本体 ３…リールガイド
４…回転軸 ５…スタンド ６…円形基板 ７…ホー
ス巻取部 ８…巻取管 ９…中央握り部 １０…ハンド
ル １２…円形リング １３…中央円板 １４…架橋棒
１５…係合部１６…支持棒 １７…軸受支持部 １
９…高さ調節棒 ２０…Ｕ字管 ２１、２４…蝶ねじ
２３…補強板 ２５…支持管 ２６…ホース ２７…前
面 ２８…紐 ２９…連結具

フロントページの続き (72)発明者 田中 静二 長野県須坂市臥竜６丁目12番22号 有限会 社タナカ製作所内 Ｆターム(参考） 3F068 AA06 AA07 BA07 BA16 CA02 CA10 DA05 EA02 FA02 HA08 JA06 JA10

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 ホースを巻き取るリール本体と、そのリ
   ール本体へのホースの巻き取りを案内する回転自在なリ
   ールガイドと、そのリールガイドの回転軸を支持するス
   タンドとからなるホース巻取機において、上記リール本
   体をベース部材と、そのベース部材に設けたホース巻取
   部と巻取操作用ハンドルから構成してリールガイドの前
   側に設置し、そのリールガイドの回転軸をリールガイド
   の下部が前方に突出し上部が後退するように支持してリ
   ールガイドの前面を傾斜させ、その前面中央部にリール
   本体のホース巻取部と係合、分離自在な係合部を設け
   て、リール本体をリールガイドに装着脱自在にすること
   を特徴とするホース巻取機。
2. 【請求項２】 上記リール本体のベース部材にホース巻
   取部として３本以上の巻取管を夫々突設し、更にリール
   ガイドの中央部に係合部として、それ等の各巻取管の内
   部に嵌まる同数の支持棒を夫々突設することを特徴とす
   る請求項１記載のホース巻取機。
3. 【請求項３】 上記リールガイドの回転軸を上下動自在
   にスタンドに備え付けることを特徴とする請求項１又は
   ２記載のホース巻取機。