JP2003053931A - オフセット印刷機における圧胴汚れを防止する方法 - Google Patents

オフセット印刷機における圧胴汚れを防止する方法

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Abstract

(57)【要約】 【課題】簡単な作業で、かつ圧胴汚れを持続して防止す
ることのできるオフセット印刷機における圧胴よごれを
防止する方法を提供するものである。 【解決手段】オフセット印刷機における圧胴汚れを防止
する方法において、ブランケット胴に付着された残イン
キが圧胴表面に転写する圧胴汚れに対して、圧胴表面に
湿潤剤を塗布して親水化処理することにより残インキの
圧胴への転写を防止することを特徴とするオフセット印
刷機における圧胴汚れを防止する方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、オフセット印刷機
における圧胴汚れを防止する方法に関するものであり、
さらに詳しくは、オフセット印刷機の圧胴に対して特定
の材料を用いて表面処理することにより、簡単な作業
で、かつ圧胴汚れを持続して防止することのできるオフ
セット印刷機における圧胴汚れを防止する方法に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】オフセット印刷機は、平版の印刷で、版
胴に巻装された印刷版上のインキ画像を一度ゴム胴面に
転写し、紙その他の被印刷物をゴム胴と圧胴の間に通し
て、ゴム胴上の転写像をさらに該紙その他の被印刷物に
転写し、印刷物を連続して印刷するための印刷機であ
り、版胴、ゴム胴(ブランケット胴)、圧胴の3胴の組
み合わせによって構成されている。平版印刷の特徴とし
て、印刷版面に水分を与えるための湿し装置が付設され
ている。オフセット印刷機では、ゴム胴が介在するた
め、画像の伸縮、プレ・ギア目などの問題が起こりがち
で、胴張りの選定には細心の注意を要し、歯車は高い精
度を要するものである。一方、これらに対し版胴とゴム
胴にあるまくらは重要な役割を持っている。
【0003】オフセット印刷においては、通常、印刷版
ごとに印刷枚数が異なるとともに印刷される用紙サイズ
も異なる場合が往々にしてあり、一定枚数を印刷した
後、印刷版の交換をする必要がある。一般的に、版胴に
は一定サイズの印刷版が巻装され、印刷が行われるが、
直前の印刷における用紙サイズが大きく、次の印刷が小
さい場合、用紙サイズの差分に相当する圧胴表面では印
刷版の非画線部に付着したインキがゴム胴、圧胴へと転
移し、ついには圧胴表面にインキが堆積されることな
る。さらに、インキの堆積された状態の圧胴のまま、大
きな印刷用紙を用いて印刷する場合、圧胴表面に堆積さ
れたインキが印刷用紙の非印刷面に逆転写し、印刷品質
に多大な悪影響を及ぼすことになる。
【0004】このような問題を未然に防ぐために、通
常、印刷用紙のサイズを変更するたびに圧胴表面を清拭
し、圧胴表面に付着されたインキの除去作業が行われて
いる。また、除去作業には、トルエン、キシレン、メチ
ルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなどの有機溶
剤を用いて清拭するなど、作業環境上問題となってい
る。
【0005】このような問題の解決のために、従来よ
り、種々の提案がなされている。例えば、圧胴に対して
表面処理するものとして、特開昭50−59111号公
報では、離型性シリコーン、フッ素樹脂などによる離型
処理、特開昭62−94392号公報では、シリコン系
樹脂の被覆、特開平1−139297号公報では、フッ
ソ系樹脂、シリコーン樹脂の被覆、フッ化黒鉛の分散メ
ッキの被覆、などが挙げられる。しかし、これらの公報
では、圧胴表面への処理が離型性を備えた樹脂類を圧胴
表面に塗布し、高温硬化処理して被覆層を形成するな
ど、予め圧胴を取り外す必要があり、時間と作業性に問
題があり、また被覆層の耐久性においても十分とはいえ
ず未だ改善の余地があった。
【0006】また、特開昭57−80062号公報で
は、転写胴クリーニング装置が転写胴(ブランケット
胴)に付設され、該装置によって供給されたクリーニン
グ液を転写胴から圧胴に転写してクリーニングするとい
う方法、特開昭64−34742号公報では、圧胴下部
に設置された清拭用の布をロール状巻いた送りロールに
より圧胴を洗浄する方法、特開平3−75150号公報
では、圧胴の外周面に圧接して設けられた当接部材(ロ
ーラー)から構成された装置であり、該ローラーが親油
性の高い素材で構成され、該ローラーの駆動によって圧
胴汚れを除去する方法、特開平1−70641号公報で
は、印刷胴(圧胴など)の外周面に洗浄液噴射ノズルを
備えた洗浄装置を設置して印刷胴を洗浄する方法、など
が挙げられる。しかし、これらの公報では、圧胴の洗浄
装置を新たに取り付ける必要があり、オフセット印刷機
の余剰スペースを確保しなければならず、また保守点検
など経済的にも負担を要することから多岐にわたって配
慮しなければならず、多くの問題があった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記
問題点を解決し、簡単な作業で、かつ圧胴汚れを持続し
て防止することのできるオフセット印刷機における圧胴
よごれを防止する方法を提供するものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記に鑑み
鋭意検討した結果、本発明のオフセット印刷機における
圧胴汚れを防止する方法を発明するに至った。
【0009】すなわち、本発明のオフセット印刷機にお
ける圧胴汚れを防止する方法は、ブランケット胴に付着
された残インキが圧胴表面に転写する圧胴汚れに対し
て、圧胴表面に湿潤剤を塗布して親水化処理することに
より残インキの圧胴への転写を防止することを特徴とす
るものである。
【0010】また、本発明のオフセット印刷機における
圧胴汚れを防止する方法は、ブランケット胴に付着され
た残インキが圧胴表面に転写する圧胴汚れに対して、圧
胴表面に親水性樹脂を被覆して親水化処理することによ
り残インキの圧胴への転写を防止することを特徴とする
ものである。
【0011】また、本発明のオフセット印刷機における
圧胴汚れを防止する方法は、ブランケット胴に付着され
た残インキが圧胴表面に転写する圧胴汚れに対して、圧
胴表面に親水性樹脂および湿潤剤からなる混合物を被覆
して親水化処理することにより残インキの圧胴への転写
を防止することを特徴とするものである。
【0012】上記発明において、湿潤剤としては、2,
4,7,9−テトラメチル−5−デシン−4,7−ジオ
ール及びその酸化エチレン付加体、3,6−ジメチル−
4−オクチン−3,6−ジオールからなるアセチレング
リコールであることが好ましい。
【0013】また、上記発明において、親水性樹脂とし
ては、アラビアゴム、カゼイン、カルボキシメチルセル
ロース、ヒドロキシエチルセルロースから選ばれる1種
以上であることが好ましい。
【0014】さらに、本発明のオフセット印刷機におけ
る圧胴汚れを防止する方法は、ブランケット胴に付着さ
れた残インキが圧胴表面に転写する圧胴汚れに対して、
圧胴表面に湿し水を塗布して親水化処理することにより
残インキの圧胴への転写を防止することを特徴とするも
のである。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明のオフセット印刷機
における圧胴汚れを防止する方法について、詳細に説明
する。
【0016】本発明は、オフセット印刷機における圧胴
汚れを圧胴表面に特定の材料を用いて表面処理すること
により、印刷胴からブランケット胴に転移し、圧胴へと
転写されるインキによる圧胴汚れを圧胴表面の撥油化に
より防止するものである。
【0017】本発明における第1の発明は、印刷版から
転移し、ブランケット胴に付着された残インキが圧胴表
面に転写するのを、圧胴表面に湿潤剤を塗布して圧胴表
面を親水化処理することにより残インキの圧胴表面への
転写を防止するものである。
【0018】一般にオフセット印刷機における圧胴は、
その表面がクロムメッキ処理されており、印刷版の非画
線部に付着された残インキは、ブランケット胴に転移
し、容易に圧胴表面へと転写する。ブランケット胴に付
着された残インキは、圧胴表面に転写され、連続印刷で
は圧胴表面の同一箇所に堆積されることで、視覚可能な
まで圧胴汚れとして現れてくる。圧胴表面に堆積された
インキは、印刷サイズを替えた場合に、印刷用紙の非印
刷面(裏面)に転写して折角の印刷物も不良品となって
しまう。
【0019】本発明においては、圧胴表面に湿潤剤を塗
布することにより、圧胴表面が湿潤剤からなる親水化層
を形成し、撥油効果によってブランケット胴からのイン
キを付着させることがない。
【0020】本発明に用いられる湿潤剤としては、アセ
チルアルコール、アセチレングリコール、ソルビトー
ル、アルキルフェノールポリグリコール、プロピレング
リコール、エチレングリコール、ジエチレングリコー
ル、ポリグリコールエーテル化合物などが挙げられ、ア
セチレングリコールが好ましく、その中でも2,4,
7,9−テトラメチル−5−デシン−4,7−ジオール
およびその酸化エチレン付加体、3,6−ジメチル−4
−オクチン−3,6−ジオールが好ましい。
【0021】ここで、上記湿潤剤の塗布に当たっては、
予め圧胴表面を洗浄し、布などのウエスに湿潤剤水溶液
を含浸させて該圧胴表面に塗布するだけで撥油効果を発
揮する。
【0022】本発明において、湿潤剤の塗布量(乾燥固
形分)としては、0.005〜0.05g/m2であり、
好ましくは0.01〜0.03g/m2である。ここで、
0.005g/m2未満では、親水化の効果がなく、また
0.05g/m2を超えて多いとベタついて印刷物に悪影
響を及ぼすことから好ましくない。
【0023】本発明における第2の発明は、印刷版から
転移し、ブランケット胴に付着された残インキが圧胴表
面に転写するのを、圧胴表面に親水性樹脂を被覆して圧
胴表面を親水化処理することにより残インキの圧胴表面
への転写を防止するものである。
【0024】本発明においては、圧胴表面に親水性樹脂
を被覆することにより、圧胴表面に親水性樹脂の被膜層
を形成し、撥油効果によってブランケット胴からのイン
キを付着させることがない。
【0025】本発明に用いられる親水性高分子として
は、アラビアゴム、カゼイン、グアーガム、ゼラチンな
どの天然高分子;カルボキシメチルセルロース、ヒドロ
キシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロー
ス、メチルセルロース、エチルセルロース、エチルヒド
ロキシエチルセルロース、カルボキシメチルエチルセル
ロースなどのセルロース誘導体;ポリビニルアルコー
ル、イソブチレン無水マレイン酸共重合物、ポリビニル
メチルエーテル などの合成高分子;などが挙げられ、
その中でもアラビアゴム、カゼイン、カルボキシメチル
セルロース、ヒドロキシエチルセルロースが好ましく、
アラビアゴムがさらに好ましい。
【0026】特に好ましく用いられるアラビアゴムは、
ゴムとしては粘度が低く、しかも金属とよく接着し、保
水性の優れた被膜を形成する。この接着しやすいという
理由は、アラビアゴムが分子中に遊離したカルボキシル
基を有することに起因するもので、このカルボキシル基
によってアラビアゴムと金属である圧胴表面とかたく結
合するものと考えられる。
【0027】ここで、上記親水性樹脂の被覆に当たって
は、予め圧胴表面を洗浄し、布などのウエスに親水性樹
脂を溶解させた水溶液を含浸させて該圧胴表面に塗布
し、乾燥させ、圧胴表面に親水性樹脂の被覆層を形成す
ることにより、圧胴汚れの防止効果を発揮する。
【0028】本発明において、親水性樹脂の被覆層の厚
さとしては、10〜100μmであり、好ましくは20
〜60μmである。ここで、10μm未満では、親水化
の効果がなく、また100μmを超えて多いと被覆層が
剥がれやすくなることから好ましくない。
【0029】上記第1および第2の発明における湿潤剤
と親水性樹脂との混合物を用いて圧胴表面に被覆した場
合、より一層圧胴汚れを防止する効果がある。これは、
親水性樹脂による保水性被膜の形成とともに、湿潤剤に
よる水分保持能力との相乗効果が期待されるからであ
る。
【0030】本発明における第3の発明は、印刷版から
転移し、ブランケット胴に付着された残インキが圧胴表
面に転写するのを、圧胴表面に湿し水を塗布して圧胴表
面を親水化処理することにより残インキの圧胴表面への
転写を防止するものである。
【0031】ここで、”湿し水”とは、平版印刷の非画
線部にインキが付着しないように印刷版面を湿らせる水
であるとともに、印刷版面の冷却、清浄および画線部の
劣化防止などを役割とするものである。主として湿し水
は酸性であり、配合成分としては、水、ゴム液、リン酸
ソーダ、正リン酸、第一リン酸アンモニウム、界面活性
剤、有機酸などからなる。
【0032】本発明における湿し水を用いた圧胴汚れの
防止方法は、印刷版の非画線部を湿らせインキを付着さ
せないという湿し水の元来の機能をそのまま圧胴表面に
も適用できることを見いだしたものであり、圧胴汚れに
対する防止効果が予想以上に優れていることがわかっ
た。
【0033】本発明に用いられる湿し水は、親水性樹脂
による被膜形成、圧胴表面への濡れ適性、圧胴の腐食防
止などを備えた材料の配合構成からなり、オフセット印
刷機を用いた印刷作業に欠かせない材料であることか
ら、圧胴表面への塗布として兼用できることは印刷作業
にとって効率的なことでもある。
【0034】湿し水としては、例えば、OD50(三菱
製紙社製)、DIC NA108W(大日本インキ工業
社製)などが挙げられる。
【0035】本発明において、湿し水の塗布量(乾燥固
形分)としては、0.005〜0.05g/m2であり、
好ましくは0.01〜0.03g/m2である。ここで、
0.005g/m2未満では、親水化の効果がなく、また
0.03g/m2を超えて多いとベタついて印刷物に悪影
響を及ぼすとともに、被覆層の剥がれを起こすことから
好ましくない。
【0036】
【実施例】以下に実施例を挙げて、本発明の効果を詳細
に説明するが、これによって本発明が何ら限定されるも
のではない。なお、実施例中の%は質量%を示す。
【0037】実施例1 印刷機として菊判、4色刷、クロムメッキ処理された圧
胴を備えたオフセット印刷機を用いた。圧胴は、予めイ
ンプレッションクリーナー(大日精化社製)を含浸させ
たウエスを用いて圧胴表面に付着された油膜を清拭して
除去し、続いて、湿潤剤として2,4,7,9−テトラ
メチル−5−デシン−4,7−ジオール(日信化学工業
社、商品名サーフィノール104E)の10%水分散液
をウエスに含浸させて圧胴表面に塗布量0.02g/m2
となるように均一に塗布して湿潤膜を形成させた。この
表面処理された圧胴を備えたオフセット印刷機により、
菊半サイズ(469mm×636mm)の印刷用紙を用
いて5万枚の印刷を行った。次に、印刷版を交換し、菊
判サイズ(939mm×636mm)の印刷用紙を用い
て5万枚の印刷を行い、圧胴汚れおよび印刷物を観察し
た。
【0038】実施例2 実施例1で用いた湿潤剤をエチレングリコールに代えた
以外は、実施例1と同様にして印刷し、圧胴汚れおよび
印刷物を観察した。
【0039】実施例3 実施例1で用いた湿潤剤を親水性樹脂として5%アラビ
アゴム水溶液に代え、圧胴表面に被覆し、乾燥させて2
0μmの被覆層を形成させた以外は、実施例1と同様に
して印刷し、圧胴汚れおよび印刷物を観察した。
【0040】実施例4 実施例3で用いたアラビアゴムを10%カルボキシメチ
ルセルロース水溶液に代えた以外は、実施例3と同様に
して印刷し、圧胴汚れおよび印刷物を観察した。
【0041】実施例5 実施例2で用いた湿潤剤のエチレングリコールと実施例
4で用いた親水性樹脂としてのカルボキシメチルセルロ
ースとを1:2の混合割合とする10%水溶液を用いた
以外、実施例3と同様にして印刷し、圧胴汚れおよび印
刷物を観察した。
【0042】実施例6 実施例1で用いた湿潤剤を湿し水OD50(三菱製紙社
製)に代え、塗布量0.03g/m2とした以外は、実施
例1と同様にして印刷し、圧胴汚れおよび印刷物を観察
した。
【0043】比較例1 印刷機としてA倍判、4色刷、クロムメッキ処理された
圧胴を備えたオフセット印刷機を用いた。圧胴は、予め
インプレッションクリーナー(大日精化社製)を含浸さ
せたウエスを用いて圧胴表面に付着された油膜を清拭し
て除去し、この油膜を除去した以外は表面に塗布処理を
していない圧胴を備えたオフセット印刷機により、菊半
サイズ(469mm×636mm)の印刷用紙を用いて
5万枚の印刷を行った。次に、印刷版を交換し、菊判サ
イズ(939mm×636mm)の印刷用紙を用いて5
万枚の印刷を行い、圧胴汚れおよび印刷物を観察した。
【0044】上記実施例1〜6および比較例1によりオ
フセット印刷機の圧胴に表面処理した後、これを用いて
印刷を行い、下記の評価方法により圧胴表面および印刷
物を観察し、その結果を表1に湿した。
【0045】<圧胴汚れ>印刷用紙のサイズを変えて2
回目の印刷を行った後、圧胴表面の汚れを目視観察し
た。○;圧胴汚れが全くない、△;ごくわずかに汚れが
観察されるが支障なし、×;圧胴汚れが目立つ。
【0046】<印刷物>印刷用紙のサイズを変えて2回
目の印刷を行った後、印刷物の印刷面とその裏面を目視
観察した。○;印刷面とその裏面ともに汚れなし、△;
印刷物裏面にごくわずかに汚れあるが支障なし、×;印
刷面とその裏面ともに汚れが目立つ。
【0047】
【表1】
【0048】評価;実施例1〜5では、それぞれ湿潤
剤、親水性樹脂、湿し水を用いて圧胴表面に塗布または
被覆処理したものであり、圧胴および印刷物への汚れが
なかった。特に、実施例5の湿潤剤および親水性樹脂を
用いたものでは、5万枚の印刷でも被覆層が安定してお
り、水分保持能力に優れていた。一方、比較例1では、
圧胴表面を処理しなかった場合であるが、圧胴および印
刷物とも汚れが顕著であり、好ましくなかった。
【0049】
【発明の効果】上述したとおり、本発明は、オフセット
印刷機の圧胴表面を簡便な作業により親水化処理するこ
とで、圧胴表面への汚れを防止することができ、印刷作
業の効率化が図れる。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 オフセット印刷機における圧胴汚れを防
    止する方法において、ブランケット胴に付着された残イ
    ンキが圧胴表面に転写する圧胴汚れに対して、圧胴表面
    に湿潤剤を塗布して親水化処理することにより残インキ
    の圧胴への転写を防止することを特徴とするオフセット
    印刷機における圧胴汚れを防止する方法。
  2. 【請求項2】 オフセット印刷機における圧胴汚れを防
    止する方法において、ブランケット胴に付着された残イ
    ンキが圧胴表面に転写する圧胴汚れに対して、圧胴表面
    に親水性樹脂を被覆して親水化処理することにより残イ
    ンキの圧胴への転写を防止することを特徴とするオフセ
    ット印刷機における圧胴汚れを防止する方法。
  3. 【請求項3】 オフセット印刷機における圧胴汚れを防
    止する方法において、ブランケット胴に付着された残イ
    ンキが圧胴表面に転写する圧胴汚れに対して、圧胴表面
    に親水性樹脂および湿潤剤からなる混合物を被覆して親
    水化処理することにより残インキの圧胴への転写を防止
    することを特徴とするオフセット印刷機における圧胴汚
    れを防止する方法。
  4. 【請求項4】 湿潤剤が、2,4,7,9−テトラメチ
    ル−5−デシン−4,7−ジオール及びその酸化エチレ
    ン付加体、3,6−ジメチル−4−オクチン−3,6−
    ジオールからなるアセチレングリコ−ルであることを特
    徴とする請求項1または3記載のオフセット印刷機にお
    ける圧胴汚れを防止する方法。
  5. 【請求項5】 親水性樹脂が、アラビアゴム、カゼイ
    ン、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセ
    ルロースから選ばれる1種以上であることを特徴とする
    請求項2または3記載のオフセット印刷機における圧胴
    汚れを防止する方法。
  6. 【請求項6】 オフセット印刷機における圧胴汚れを防
    止する方法において、ブランケット胴に付着された残イ
    ンキが圧胴表面に転写する圧胴汚れに対して、圧胴表面
    に湿し水を塗布して親水化処理することにより残インキ
    の圧胴への転写を防止することを特徴とするオフセット
    印刷機における圧胴汚れを防止する方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006307148A (ja) * 2005-03-31 2006-11-09 Kobayashi Pharmaceut Co Ltd 親水処理剤

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