JP2003053060A - ハサミ様工具を組込んでなる複合工具構造体 - Google Patents

ハサミ様工具を組込んでなる複合工具構造体

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Abstract

(57)【要約】 【課題】細長い柄の形態に収納可能なハサミ様工具、及
びこれを用いた複合工具構造体を提供すること。 【解決手段】複合工具構造体1のハサミ様工具6は、取
手部42,43,52,53と切断刃部41,51とを
有する工具素体40,50を一対備え、工具素体40,
50が回動軸30のまわりで相対回動可能に連結され、
工具素体40,50の取手部が回動軸30の両側におい
て一直線に並び且つ切断刃部41,51が取手部に重な
る収納位置を採るように、工具素体40,50が回動軸
30のまわりで回動可能で、工具素体40,50が収納
位置にある際、切断刃部41,51を覆う被覆位置と該
切断刃部を露出させる露出位置との間で摺動可能なカバ
ー部14,24を有し、工具素体40,50が収納位置
にあり且つカバー部が被覆位置にある際、工具素体4
0,50及びカバー部14,24の全体が、把持可能な
細長い柄の形態を採る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はハサミ様工具及び該
ハサミ様工具を組み込んでなる複合工具構造体に係る。
【0002】この明細書において、「ハサミ様工具」と
は、取手部と切断刃部とを有する工具素体を一対備え、
該一対の工具素体が一の回動軸のまわりで相対回動可能
に連結されているものをいい、一対の工具素体の一対の
切断刃部が厳密には同一平面内にはなく接平面の両側で
且つ該接平面の近傍において協働して被切断物に対して
剪断力を加え得るように夫々の主面ないし側面に沿って
相互に摺接可能ないわゆる「ハサミ」と同様な形態で
も、一対の工具素体の一対の切断刃部が同一平面内にあ
って協働して被切断物に対して局所的な圧縮応力を加え
得るいわゆる「ペンチ」や「ニッパ」や後述の図7に示
したタイプの「番線切り」等と同様な形態でもよく、典
型的には、一対の工具素体の切断刃部は相互に対称な形
状を有するけれども、場合によっては、一対の工具素体
の切断刃部が非対称な形状を有していてもよい。
【0003】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】建物等
の建設や土木工事などの現場において、三方向に延びる
パイプを、典型的には二本づつ、ボルト・ナットを含む
クランプ材により交差部で固定してヤグラの枠を形成す
る共に、足場板をいわゆる番線でヤグラのパイプに固定
することによりヤグラを組立てている。番線による固定
が適切に行われなかったときには、場合によっては、番
線を切断して新たに番線で固定し直すこともある。ま
た、ヤグラの形の一部を変更したり、ヤグラを解体する
ときには、逆の手順、すなわち、番線を切断して足場板
を取外し、クランプ材のナットを緩めて関連するクラン
プ材やパイプを取外す。このようなヤグラの組立てや解
体作業は、多くの建設・土木工事などの現場において、
不可欠である。
【0004】一方、このような作業は、多くの場合、高
所で行われることから、いわゆるとび職などの専門の作
業者により行われるものであり、高所作業を可能にすべ
く身軽な状態で且つ迅速に行われることが望まれる。
【0005】このような要請から、クランプ材のボルト
・ナットの締結やその解除に用いられるラチェットレン
チの本体部が握杆の一端に形成され番線の締付に用いら
れるシノ部が握杆の他端に形成されたシノ付ラチェット
レンチが広く用いられている。
【0006】ところで、番線と呼ばれる太い針金の切断
にはハサミ様工具である番線切りが不可欠であり、この
番線切りは、シノ付きラチェットレンチとは、別に、携
帯しておく必要がある。上記のようなとび職の作業は高
所で行われるものであることから、工具の落下は忌避さ
れるので、作業者(とび職)は、通常、シノ付きラチェ
ットレンチと番線切りとを夫々別々に腰から垂らしたひ
もの一端に固定して携行している。
【0007】しかしながら、複数の工具が別々にひもで
吊下げられた状態では、作業者の動きが制約されたり、
作業が迅速に行われ難い虞れがある。
【0008】なお、シノ付ラチェットレンチにおいて、
シノ部で孔のサイズを判別可能にしたり(実開平5−8
5554号公報)、シノ部に打込み可能な打撃部を形成
したり(実開平1−79567号公報)、ラチェットレ
ンチ本体部にハンマーや釘抜きを形成すること(実開平
1‐117868号公報)は、提案されている。
【0009】一方、ハサミ様工具の一対の工具素体を、
夫々の切断刃部が相互に隣接して平行に延び且つ夫々の
取手部が相互に隣接して平行に延びる状態にして収納す
るようにした複合工具構造体は、知られている(例え
ば、実開昭63−196663号公報、実公昭39−1
9595号公報)。しかしながら、これらは、七つ道具
のような小間物に属する種類のハサミ様工具を他の小間
物と一体的に収納状態に保持し得るようにしたもので、
ハサミ様工具の切断力を大きくし難かったり(例えば、
実開昭63−196663号公報)、大型の工具とは組
合され難い(例えば、実公昭39−19595号公
報)。
【0010】なお、ハサミ様工具であるニッパの把持腕
部の基端に螺子回し用のドライバを形成することは、提
案されている(実開平1−135075号公報)。しか
しながら、この提案の複合工具構造体では、ニッパの形
状はそのまま保たれるから、ドライバの使用の際、ニッ
パのうち該ドライバ以外の部分がドライバの使用の邪魔
になる虞れが高い。
【0011】また、取手部と切断刃部とを有する工具素
体を一対備え、該一対の工具素体が回動軸のまわりで相
対回動可能に連結されているハサミ様工具であって、一
対の工具素体の取手部が回動軸を挟んで相互に反対側に
おいて実質的に一直線に並び且つ該一対の工具素体の切
断刃部が取手部に実質的に重なる収納位置を採るよう
に、一対の工具素体が回動軸のまわりで回動可能に構成
され、一対の工具素体が収納位置にある際、該工具素体
の切断刃部を覆う被覆位置と該切断刃部を露出させる露
出位置との間で工具素体に摺動可能に嵌装されたカバー
部を更に有し、カバー部が一対の取手カバーからなり、
各取手カバーが一対の工具素体のうちの対応する工具素
体の取手部に摺動可能に嵌装された携帯用の小型のハサ
ミは、知られている。
【0012】しかしながら、このハサミは、一対の工具
素体が収納位置にあり且つ各工具素体の取手カバーが被
覆位置にある際、一対の取手カバーの基部にありハサミ
としての使用時に指が挿入される指挿入用リング部の範
囲内に切断刃部が収納されて全体としてほぼ長方形状な
いし長円形にコンパクト化されるもので、収納・コンパ
クト化状態において、細長い柄の形態にはならず、ま
た、他の工具と組合せて複合工具構造体を形成する余地
もない。
【0013】なお、レンチないしスパナの柄ないし握杆
部を複合構造化してその太さを変えることによりスパナ
の適用径を変えることは提案されている(実開平2−5
3374号公報)。但し、これは、複合工具構造体に係
わるものではない。
【0014】本発明は、前記諸点に鑑みなされたもので
あり、その目的とするところは、細長い柄の形態に収納
可能なハサミ様工具、及びこれを用いた複合工具構造体
を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明のハサミ様工具
は、前記目的を達成すべく、取手部と切断刃部とを有す
る工具素体を一対備え、該一対の工具素体が回動軸のま
わりで相対回動可能に連結されているハサミ様工具であ
って、一対の工具素体の取手部が回動軸を挟んで相互に
反対側において実質的に一直線に並び且つ該一対の工具
素体の切断刃部が取手部に実質的に重なる収納位置を採
るように、一対の工具素体が回動軸のまわりで回動可能
に構成され、一対の工具素体が収納位置にある際、該工
具素体の切断刃部を覆う被覆位置と該切断刃部を露出さ
せる露出位置との間で工具素体に摺動可能に嵌装された
カバー部を更に有し、一対の工具素体が収納位置にあり
且つカバー部が被覆位置にある際、工具素体及びカバー
部の全体が、把持可能な細長い柄の形態を採るように構
成されている。
【0016】本発明のハサミ様工具では、「一対の工具
素体が収納位置にあり且つカバー部が被覆位置にある
際、工具素体及びカバー部の全体が、把持可能な細長い
柄の形態を採るように構成されている」ので、細長い柄
の形態のハサミ様工具を、単独で携行することが容易に
なる。また、「一対の工具素体の取手部が回動軸を挟ん
で相互に反対側において実質的に一直線に並び且つ該一
対の工具素体の切断刃部が取手部に実質的に重なる収納
位置を採るように、一対の工具素体が回動軸のまわりで
回動可能に構成され」ているから、柄の両端部がハサミ
様工具の使用状態における一対の取手の端部側に対応し
得る。一方、ハサミ様工具として使用するためには、該
ハサミ様工具の取手の端部の形状等については、自由度
が比較的高いから、該ハサミ様工具の取手の端部に対応
する柄の端部に比較的大きい他の工具本体を組込むこと
が可能になる。その結果、本発明のハサミ様工具は、細
長い柄を備えた任意の他の工具の柄に組込まれて複合工
具構造体を形成し得る。
【0017】すなわち、本発明のハサミ様工具は、例え
ば、(収納位置にある工具素体及び被覆位置にあるカバ
ー部により形成される)細長い柄の一端に、該記柄を取
手とする別の工具の本体が形成されることにより、該ハ
サミ様工具を備えた複合工具構造体を形成し得る。この
複合工具構造体では、前記別の工具の本体をハサミ様工
具の柄の一端に形成するだけで、ハサミ様工具により形
成される柄がそのまま該別の工具の柄として働き得る。
前記別の工具が、レンチである場合、該レンチの本体を
ハサミ様工具の前記一端に形成するだけで、レンチとハ
サミ様工具との複合工具構造体が形成される。ここで、
レンチは、例えば、ラチェットレンチなどであり得る。
【0018】更に、この複合工具構造体では、柄の他端
に、該記柄を取手とする更に別の工具の本体が形成され
てもよい。前記更に別の工具が、例えば、シノである場
合、例えば、シノ付ラチェットレンチに、ハサミ様工具
を組込んだ複合工具構造体が形成される。この複合工具
構造体は、外観ないし形状が従来のシノ付ラチェットレ
ンチと実質的に同様であり得る。ハサミ様工具は、例え
ば、太い針金を切断するように構成されものであり得
る。その場合、例えば、番線切りを別個にぶら下げるこ
となくして、やぐらの組立てや解体作業を行い得るか
ら、安全且つ迅速に作業を行うことが可能になる。
【0019】なお、各工具素体が一体化された剛性片か
らなるような典型的な場合には、ハサミ様工具が収納位
置にある際には、一対の工具素体のうちの一方の工具素
体の取手部には他方の工具素体の切断刃部が部分的に重
なるか隣接して併置され、他方の工具素体の取手部には
前記一方の工具素体の切断刃部が部分的に重なるか隣接
して併置されることになる。但し、工具素体が、複数の
相互に相対変位可能な部品の複合体からなる場合には、
一方の工具素体の取手部に該一方の工具素体の切断刃部
が重なるか隣接して併置され、他方の工具素体の取手部
に該他方の工具素体の切断刃部が重なるか隣接して併置
されるようになっていてもよい。
【0020】本発明のハサミ様工具では、典型的には、
カバー部が一対の取手カバーからなり、各取手カバーが
一対の工具素体のうちの対応する工具素体の取手部に摺
動可能に嵌装されており、一対の工具素体が収納位置に
あり且つ各工具素体の取手カバーが被覆位置にある際、
一対の取手カバーが工具素体と協働して全体として把持
可能な細長い柄の外形を与えるように構成されている。
その場合、切断刃部の被覆位置から露出位置まで取手部
の長手方向外側端部の方に各工具素体の取手カバーを引
いて切断刃部を露出させ、更に一対の工具素体を回動軸
のまわりで相対回動させてハサミ様工具としての使用位
置に設定することになるから、各工具素体の取手部は、
取手カバーを移動させた分だけ実質的に長くなり得、大
きな力を切断刃のところに加えることが可能となる。こ
の場合には、取手カバーの端部に別の工具本体が形成さ
れることになる。但し、所望ならば、前記カバー部は、
工具素体のうちの一方の工具素体の取手部の外側端部に
被さる露出位置と、両方の切断刃を覆う被覆位置との間
で摺動可能なスリーブであってもよい。
【0021】上述のような複合工具構造体は、観点を変
えてみれば、伸長位置と収縮位置との間で伸縮可能な柄
の両端部に相互に異なる工具本体部を備えた複合工具構
造体であって、柄が伸長位置にある際、該柄の両端部近
傍を含む部分を取手とするハサミ様工具の一対の切断刃
部が該両端部間の中間位置にある回動軸のまわりで相対
回動可能に露出されるように構成されていることにな
る。
【0022】
【発明の実施の形態】本発明の好ましい実施の形態のい
くつかを添付図面に示した好ましい実施例に基づいて説
明する。
【0023】
【実施例】図1から図3に示した本発明による好ましい
一実施例の複合工具構造体としての番線切り一体化シノ
付ラチェットレンチ1は、ラチェットレンチ本体部2及
びシノ本体部3が柄4を介して接続されシノ付ラチェッ
トレンチ5として使用される収縮ないしコンパクト化状
態Sc(図1の(a)、図2の(a)及び図3)と、ハ
サミ様工具に属する番線切り6として使用可能な伸長な
いし引出状態Sd(図1の(b)及び(c)、図2の
(b)、並びに図3の(b))とを採り得る。
【0024】より詳しくは、番線切り一体化シノ付ラチ
ェットレンチ1は、ラチェットレンチ本体部2を一端1
1に備え、他端12で開口した穴ないし室13を有する
第一のカバー部14と、一端21で開口した穴22を有
し、他端23にシノ本体部3を備えた第二のカバー部2
4と、回動軸30により回動可能に連結された一対のハ
サミ様工具素体40,50とを具備する。
【0025】第一のカバー部14の本体部分15は、長
方形断面の角穴13が長手方向に延びた角筒状であり、
角筒15の幅広の対向側壁16,16には、案内用長孔
17,17が形成され、図示の例では、更に、端部12
の幅方向中央部には、回動軸31を受容するように切欠
18が形成されている。同様に、第二のカバー部24の
本体部分25は、長方形断面の角穴22が長手方向に延
びた角筒状であり、角筒25の幅広の対向側壁26,2
6には、案内用長孔27,27が形成され、図示の例で
は、更に、端部21の幅方向中央部には、回動軸30を
受容するように切欠28が形成されている。
【0026】ハサミ様工具素体40は、断面長方形の棒
状体からなり、先端に切断刃部41が形成され断面が長
方形の比較的薄肉の刃部側腕部42と、該腕部42の基
端に連続的に繋がり、腕部42の側面42aと面一の側
面43a及び腕部42の側面42bから段差部44を介
して繋がった側面43bを備えた厚肉の取手側腕部43
とを有する。該厚肉取手側腕部43は、その側面43
a,43bに形成された案内突起部45a,45bにお
いて、第一カバー部14の角筒状本体部分15の側壁1
6,16の長孔17,17に遊嵌され、第一カバー部1
4の角筒15に嵌合されたハサミ様工具素体40の長手
方向Aの摺動変位を許容すると共に該A方向の相対変位
可能範囲を規定する。
【0027】同様に、ハサミ様工具素体50は、断面長
方形の棒状体からなり、先端に切断刃部51が形成され
断面が長方形の比較的薄肉の刃部側腕部52と、該腕部
52の基端に連続的に繋がり、腕部54の側面52aか
ら段差部54を介して繋がった側面53a及び腕部52
の側面52bと面一の側面53bを備えた厚肉の取手側
腕部53とを有する。該厚肉取手側腕部53は、その側
面53a,53bに形成された案内突起部55a,55
bにおいて、第二カバー部24の角筒状本体部分25の
側壁26,26の長孔27,27に遊嵌され、第二カバ
ー部24の角筒25に嵌合されたハサミ様工具素体50
の長手方向Bの摺動変位を許容すると共に該B方向の相
対変位可能範囲を規定する。
【0028】図1の(b)及び(c)、図2の(b)並
びに図3の(b)に示したように、第一カバー部14を
A1方向に引出してカバー部14の長孔17,17の内
側端部17a,17aに第一ハサミ様工具素体40の突
起45a,45bを当接させると共に、第二カバー部2
4をB1方向に引出してカバー部24の長孔27,27
の内側端部27a,27aに第二ハサミ様工具素体50
の突起55a,55bを当接させた露出位置としての伸
長ないし引出し位置ないし状態Sdのうち、二つの工具
素体40,50が一列に並んだ被覆位置としての初期位
置ないし状態Sd1(図1の(b),図2の(b)及び
図3の(b))から、第一工具素体40及びこれに関連
した第一カバー部14を、第二工具素体50及びこれに
関連した第二カバー部24に対して、C1方向に、換言
すれば、後者を前者に対してC2方向に回動させて、第
一及び第二工具素体40,50の回動軸側端部にある夫
々の切断刃部41,51を対面・近接させることによ
り、ハサミ様工具6として使用様可能なハサミ様工具使
用位置ないし状態Sd2になる。
【0029】ここで、工具素体40及び50の取手部
は、圧肉腕部43及び53と、薄肉腕部42及び52の
うち回動軸30と関連する圧肉腕部43及び53との間
の部分42A,52Aとからなり、取手部43,42A
及び53,52Aは、被覆位置ないし収納位置Scや伸
長位置ないし露出位置Sd1では、一対の工具素体40
及び50の取手部43,42A及び53,52Aが回動
軸30の両側において一直線に並び且つ切断刃部41及
び51が取手部53,52A及び43,42Aのうち段
差部54及び44の内側(柄の長手方向に見て)に位置
する薄肉腕部部分52A及び42Aに重なる。典型的に
は、このような重なり合いに応じて、取手の関連部分が
薄肉化されるけれども、薄肉化されて重なる代わりに狭
幅化されて平行に延在するようになっていてもよい。
【0030】ハサミ様工具6では、ハサミ様工具使用位
置ないし状態Sd2において、図1の(c)に想像線W
で表したように、第一及び第二工具素体40,50の切
断刃部41,51の刃先46,56の間に、ワイヤない
し番線を挟み、第一カバー部14にC1方向の力をかけ
ると共に第二カバー部24にC2方向の力をかけて、番
線Wを切断する。
【0031】この例では、刃先46,56が番線Wを抱
え込むように、被切断物である番線ないしワイヤWに対
して凹状に湾曲しているけれども、例えば、せん断力を
かけ易くすべく、刃先46,56の移動方向が被切断物
Wの被切断領域に対して斜め方向に進むような形状であ
ってもよい。
【0032】以上の如く構成された番線切り一体化シノ
付ラチェットレンチ1を用いて、組上げられたり撤去さ
れる建設現場のヤグラ100は、例えば、図4の(a)
に示したような形態を有する。すなわち、ヤグラ100
は、いわゆる短管パイプと呼ばれる鋼管101が直交す
る三方向に延びるように、例えば、交差する二つのパイ
プ101,101毎に直交クランプ102で結合され
る。このクランプ102は、例えば、交差する二つのパ
イプ101,101の夫々を受容すべく幅広のCリング
の形態を有し相互に一体的に結合されたクランプ本体部
102a1,102a2(総称するときは102aで表
す、他の符号についても以下同様)、Cの開口を開閉す
るように本体部102a,102aに対して回動自在に
接続された蓋部102b1,102b2、頭部が係止さ
れるように蓋部102b1,102b2の孔に遊嵌され
ナット102c1,102c2付の軸部が蓋部102b
1,102b2の回動に応じてCの対向側壁102d
1,102d2の溝102e1,102e2に係合可能
なボルト102f1,102f2を備え、例えば、直交
クランプ102の一方のクランプ本体102a1,10
2a2をパイプ101,101の夫々の交差部近傍部分
に嵌め、蓋部102b1を閉じる方向に回動させてボル
ト102f1を対向側壁の溝102e1に係合させると
共に蓋部102b2を閉じる方向に回動させてボルト1
02f2を対向側壁の溝102e2に係合させ、最後
に、該ボルト102f1,102f2の先端に螺合した
ナット102c1,102c2を締めてクランプ102
をパイプ101,101に固定することにより、パイプ
101,101を相互に結合する。このナット102c
1,102c2の締付は、番線切り一体化シノ付トルク
レンチ1を図1の(a)等に示したコンパクト化状態S
c、すなわち従来通りのシノ付ラチェットレンチ5の形
態に設定しておき、図4の(c)において想像線で示し
たように、ラチェットレンチ本体部2でナット102c
等を締めることにより行われる。
【0033】すなわち、多数のパイプ101を夫々の交
差部においてボルト・ナットを備えたクランプ102を
用いてシノ付ラチェットレンチ5で固定することによ
り、ヤグラ100の骨組ないしフレーム103を組立て
る。
【0034】一方、ヤグラ100を構成する足場板10
4は、図4の(a)に示したように、いわゆる番線と呼
ばれる太い鋼製のワイヤ105で固定される。すなわ
ち、足場板104のうちの例えば四箇所程度の孔にワイ
ヤ105を通しながらワイヤ105を該足場板104と
パイプ101のうち該足場板104が載っているパイプ
部分との全体に手で巻きつけ、最後に、図4の(b)に
示したように、シノ付ラチェットレンチ5の形態でコン
パクト状態Scにある番線切り一体化シノ付ラチェット
レンチ1のシノ部3を用いてワイヤ105を堅く結束す
る。なお、はしご106も、同様に、ワイヤ105を用
いてパイプ101に固定し、シノ部3を利用してワイヤ
105を堅く結束する。
【0035】ここで、結束に用いられるワイヤ105
は、例えば、所望の長さに切断したものを予め準備して
おく。但し、必要に応じて、現場で元のコイル状の束か
ら引き出して所望長さに切断してもよい。
【0036】このようなワイヤ105の切断は、複合工
具構造体としての番線切り一体化シノ付ラチェットレン
チ1を、図1の(c)に示したハサミ様工具使用状態S
d2に設定し、番線切り一体化シノ付ラチェットレンチ
1を番線切りとして用いることにより行われ得る。な
お、ヤグラ100の組立ての途中で、ワイヤ105の結
束による足場板104の固定を部分的にやり直すような
場合には、例えば、コンパクト化状態Scに設定してシ
ノ部3を用いてワイヤ105の結束を行っていた状態か
ら、直ちにハサミ様工具使用状態Sd2に変更して番線
切り6に変え、結束途中のワイヤ105を切断して抜取
り、更に、コンパクト化状態Scのシノ付ラチェットレ
ンチ5に戻すと共に新たな所望長さのワイヤを巻きつ
け、コンパクト化状態Scすなわちシノ付ラチェットレ
ンチ5のシノ部3を用いて結束し直せばよい。
【0037】ヤグラ100の解体に際しては、解体手順
に応じて、状態Sc,Sd2に設定変更すればよい。
【0038】以上のようなヤグラ100の組立てや解体
に際して、必要な工具は、番線切り一体化シノ付ラチェ
ットレンチ1に組込まれているので、従来のようにシノ
付ラチェットレンチと番線切りとの二つを腰から紐でぶ
ら下げた状態で必要な工具を選びつつ作業を行う必要が
なくなるから、作業を容易かつ安全に行うことが可能に
なり、ひいては、作業の迅速化にも役立つ。また、工具
1は、常に一つながりの状態にあるので、操作に際して
両手を自由に使い得るから、操作も容易に行われ得る。
また、ハサミ様工具使用状態Sd2では、カバー部1
4,24が夫々A1,B1方向に引き出された状態で腕
部43,53の延長部として働き得るので、ハサミ様工
具6の切断刃部41,51の刃先46,56に大きな切
断力を加え得る。
【0039】以上において、カバー部14,24の本体
15,25は、説明及び図示の簡明化のために、断面が
長方形の角筒状であるとしたけれども、シノ付ラチェッ
トレンチ5の柄ないし取手として把持などに適した任意
の外形形状を有し得る。また、例えば、長孔17,27
がカバー本体部15,25の側面16,26の表面で開
口する代わりに、把持等の邪魔にならないように該表面
側が閉じられていてもよい。カバー部14や24が工具
素体40や50の長手方向の摺動を所定範囲内に規制し
得る限り、長孔17や27と突起45a,45bや55
a,55bとの係合は、他の任意の係合関係(例えば突
起とストッパ)で代替され得る。また、工具素体40,
50の腕部の少なくとも一部(この例では圧肉腕部4
3,53等)がカバー部14,15に対して過度のガタ
なく長手方向に相対変位可能である限り、部位43,5
3及びカバー部14,24の穴13,22の横断面形状
は、長方形の代わりに他の任意の形状で代替され得る。
但し、両者は相互に摺接し得るように、好ましくは、実
質的に同一の乃至相補的な形状を有する。なお、例え
ば、カバー部14,15内に工具素体40,50を最も
深く挿入した状態(Sc)やカバー部14,15から工
具素体40,50を最も引出した状態(Sd)やその中
間の所望の引出し状態(位置)において、カバー部14
や15が工具素体40や50の腕部43,42Aや5
3,52Aに軽く係止され得るしておいてもよい。これ
は、例えば、バネ負荷されたボールを一方の摺接面から
突出可能に組込み他方の摺接面の所定の長手方向位置に
該ボールの先端と係合可能な凹部を形成しておくことに
より、行われ得る。
【0040】以上においては、各工具素体40,50が
夫々剛体状の一体物からなる例について説明したけれど
も、少なくとも一方の工具素体が、リンク機構などの形
態の複合構造体からなっていてもよい。例えば、一方の
工具素体の取手を他方向工具素体の取手に近接させる
と、該取手の先端に回動可能に連結された取手側腕部が
基端側で他方の工具素体の取手部により回動され、該取
手側腕部の回動に応じて該腕部に回動可能に連結された
切断刃側腕部が回動され、該切断刃側腕部の回動に応じ
て該腕部に回動可能に連結された切断刃部が他方の切断
刃部に近接されるように回動されて切断を行うように構
成されていてもよい。
【0041】また図1から図3においては、ハサミ様工
具が二つの工具素体40,50を備え、該工具素体4
0,50が隣接面42b,52aで摺接する例について
説明したけれども、軸30における負荷が過大になる虞
れがあるような場合には、工具素体40,50のうちい
ずれか一方の工具素体40又は50、例えば図5に示し
たように、厚肉腕部43を更に厚くすると共に、工具素
体50の薄肉腕部52の一方の面52aに摺接する薄肉
腕部42と同様な薄肉腕部47を工具素体50の薄肉腕
部52の他方の面52bに摺接するように厚肉腕部43
と一体的に形成し、工具素体50の厚肉腕部53を工具
素体40の厚肉腕部43と同様な厚さに形成しておいて
もよい。この場合、典型的には、薄肉腕部47は、剪断
力が工具素体50の薄肉腕部52の摺接面52aで生じ
るように被切断物であるワイヤなどを背後(摺接面52
bのところ)で押える押え部として機能するように構成
されればよく、その形状は、工具素体40の切断刃を備
える薄肉腕部42の構造や形状とは異なっていてもよ
い。但し、所望ならば、薄肉腕部47にも薄肉腕部と同
様な切断刃が形成されていてもよい。
【0042】更に、以上においては、一対の筒状本体部
15,25を備える例について説明したけれども、場合
によっては、筒状本体部が一つ15又は25だけからな
り、該一方の筒状本体部15又は25が、図1の(b)
や図2の(b)や図3の(b)に示した伸長状態Sd1
と図1の(a)や図2の(a)や図3の(a)に示した
コンパクト化状態Scとの間で長手方向に摺動可能で、
伸長状態Sd1では関連する一方の工具素体に嵌装さ
れ、コンパクト化状態Scでは他方の工具素体の薄肉腕
部にも嵌装され得るようになっていてもよい。回動軸3
0が図示のように突出する場合には回動軸30の突出端
を避ける長孔を形成しておけばよい。勿論、その代わり
に、回動軸30の両端が薄肉腕部42,52の外側面4
2a,52bと面一又はこれらよりも内側に位置するよ
うな長さ・形態の回動軸にしておいてもよい。
【0043】この観点では、更に、図6に示したよう
に、工具素体40,50が一列に並んだ状態において、
角筒様スリーブ60が回動軸30で連結された一対の工
具素体40,50の相対回動を許容する引込位置(図6
の実線Sd3)と一対の工具素体40,50の切断刃部
を覆う被覆位置(図6の想像線Sd4)との間において
長手方向Eに摺動可能に工具素体40,50に嵌装され
ていてもよい。この場合、スリーブ60の長手方向摺動
を許容するように、例えば、工具素体40,50の切断
刃部41,51及び薄肉腕部42,52並びに該工具素
体40,50の内側(長手方向中央部側)部分がスリー
ブ60の移動を許容し移動可能境界ないし限界を規定す
るように、狭幅に形成されている。なお、この場合、腕
部43,53の夫々の外側端部に一体的に、ラチェット
レンチ本体2及びシノ部3が形成されている。
【0044】加えて、以上においては、ハサミ様工具の
切断刃部41,51が摺接面を有し該摺接面に沿って剪
断力が加えられるように、切断刃部41,51が同一平
面からずれた位置に形成されているけれども、所望なら
ば、相互に同一平面内に位置して圧縮応力を被切断物W
にかけて、被切断物Wを切断するようになっていてもよ
い。
【0045】すなわち、ハサミ様工具使用状態ないし位
置Sd2において、例えば、図7に示したように、従来
の番線切りと同様な形態を採るようにしてもよい。図7
及び図8に示した複合工具構造体1Aでは、ハサミ様工
具形成素体70が、腕部71と軸74のまわりで腕部7
1に対してF1,F2方向に回動可能な切断刃部72と
を有し、もう一方のハサミ様工具形成素体80が、腕部
81と軸84のまわりで腕部81に対してG1,G2方
向に回動可能な切断刃部82とを有する。取手部として
の腕部71,81は、軸90のまわりで相互にH1,H
2方向に回動可能である。また、切断刃部72及び82
が相互の接触部91のまわりでJ1,J2及びK1,K
2方向に回動可能なように、切断刃部72,82の夫々
を相対回転可能に貫通したピン73,83を連結する連
結保持部材92,93が設けられている。連結部材92
は、ピン83に嵌装されてピン83のまわりでL1,L
2方向に回動可能で、切欠92cにおいて、ピン73に
嵌合・同解除可能であり、同様に、連結部材93(図
8)は、ピン73に嵌装されてピン73のまわりでM
1,M2方向に回動可能で、切欠(図示せず)におい
て、ピン83に嵌合・同解除可能である。
【0046】この状態Sd2においては、工具1Aは、
従来の番線切りと同様に機能する。すなわち、切断刃部
72,82の刃先部72e,82eの間に番線Wを配置
して、角筒状カバー部14,24を近接させる方向H
1,H2にカバー部14,24に力を加えると、角筒状
カバー部14,24が軸部90のまわりで夫々H1,H
2方向回動され、これに応じて腕部71,81のうち軸
部90と軸部74,84との間の短い腕部分71A,8
1AがN1,P1方向に離間するように軸部90のまわ
りで回動される。腕部分71A,81Aの先端の軸部7
4,84のN1,P1方向移動に伴い、切断刃部72,
82のうち接点91と軸部74,84との間の部分72
A,82Aが接点91のまわりでJ1,K1方向に回動
され、切断刃部72,82の刃先部72e,82eが近
接して番線Wが切断される。
【0047】すなわち、この複合工具構造体1Aは、従
来のいわゆる番線切りと同様に、支点90のまわりでの
入力側及び出力側の腕の長さの差異(比)、並びに、支
点91のまわりでの入力側及び出力側の腕の長さの差異
(比)を大きくしておいて、力を倍力化して番線Wに加
えて番線Wに圧縮応力をかけて切断するように構成され
ている。
【0048】例えば、連結部材92がピン83のまわり
で回動されてピン73との係合が解除され、同様に、連
結部材93がピン82のまわりで回動されてピン83と
の係合が解除され、更に、切断刃部72,82を夫々軸
74,84のまわりでF1,G1方向に回動させて、腕
71,81のうち軸90に連結された側面とは反対側の
側面から、図7において想像線で示したように、腕7
1,81内に収容されるようにする場合、このような複
合工具構造体1Aは、図5の(a)及び(b)と同様な
断面で見て、図5の例と同様に入れ子関係が確保され得
るように、例えば、厚みを考慮して図8の(a)及び
(c)に模式的に示したような断面形状を備えればよ
い。なお、図8においては、軸やピンは、回動中心を示
す一点鎖線で代替してある。ここで、切断刃部72の軸
73,74間の部分72Aは、連結部材93の収容を許
容するように、切断刃部72の切断縁部72eを含む先
端部分72Bと同様な面一の側面を有する先端側部分7
2A1と、折畳まれて中空腕部71に収容された状態に
おいて中空腕部81Aの収容を許容する室ないしスペー
ス77を確保する基部側部分72A2とを有し、図7に
おいて、該部分72Aとして示されたものよりも長い。
なお、スペース77の形成に関連して、軸74は、同心
の二つの軸部分74a,74bからなる。また、工具形
成素体40,50が一列に並んだ図5の(b)と同様に
対応する工具形成素体70,80が一列に並んだ状態を
示す図8の(e)において、上述のように、腕部81A
が中空腕部72A2内に収容され得るように、腕部81
Aの外表面間の厚さは腕部71Aの内側表面間の厚さよ
りも小さい。但し、軸90の周囲のいわゆるボス部86
においては、例えば、腕部81が厚肉化されその外表面
間の厚さは腕部71Aの内側表面間の厚さとぼぼ等し
く、ほぼ摺接する。また、図8の(d)に示したよう
に、工具形成素体80の切断刃部82を折畳んで収納す
る状態において、連結部材92を収容し得るように、腕
部81に凹部87が形成されている。更に、相互の収納
を可能にすべく、例えば、軸やピンは、関連する外表面
と同レベル又は該外表面よりも奥に位置するようにして
おく。
【0049】なお、上述のような配置は、単なる一例で
あって、収容を可能にする限り、他のどのような配置で
もよい。また、図7や図8は、機能や収容関係を表すた
めのもので、機械的な強度などを考慮したサイズや形状
は、適宜選択すればよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による複合工具の好ましい一実施例を示
したもので、(a)はコンパクト化状態の正面説明図、
(b)は伸長状態の正面説明図、(c)はハサミ様工具
として機能するように回動軸のまわりで回動させた(折
曲げた)状態の正面説明図。
【図2】図1の複合工具の側面を示したもので、(a)
は図1の(a)の状態の側面説明図、(b)は図1の
(b)の状態の側面説明図。
【図3】図1の複合工具の断面を示したもので、(a)
は図2の(a)の状態の一部破断側面説明図、(b)は
図2の(b)の状態の一部破断側面説明図。
【図4】図1の複合工具が用いられる建設現場を示した
もので、(a)はヤグラの説明図、(b)は図1の複合
工具のうちシノ部を用いて番線を締めて結束する作業を
示した説明図、(c)は図1の複合工具のうちラチェッ
トレンチ部でボルトを締めてパイプを固定する作業を示
した説明図。
【図5】図1の複合工具の変形例を示したもので、
(a)は図3の(a)と同様な一部破断側面説明図、
(b)は図3の(b)と同様な一部破断側面説明図。
【図6】図1の複合工具の別の変形例の一部破断正面説
明図。
【図7】本発明による複合工具の別の実施例に関して、
図1や図5の例とは異なる部分についてハサミ様工具使
用状態で示した正面説明図。
【図8】図7の複合工具の一部についての側断面を示し
たもので、(a)は一方の切断工具素体の伸長状態の側
断面説明図、(b)は(a)の素体の折畳み状態の
(a)と同様な断面説明図、(c)は他方の切断工具素
体の伸長状態の側断面説明図、(d)は(c)の素体の
折畳み状態の(c)と同様な断面説明図、(e)は二つ
の工具素体を組合せて収容した状態の断面説明図。
【符号の説明】
1,1A 番線切り一体化シノ付ラチェットレンチ(複
合工具構造体) 2 ラチェットレンチ部 3 シノ部 4 柄 5 シノ付ラチェットレンチ 6 番線切り(ハサミ様工具) 11,12,21,23 端 14,24 カバー部 15,25 本体部分 30 回動軸 40,50 ハサミ様工具素体 41,51,72,83 切断刃部 42,52 刃部側腕部 43,53 取手側腕部 46,56 刃先 71,81 取手部 Sc コンパクト化状態(収縮状態、被覆位置) Sd 引出状態(伸長状態、露出位置) Sd1 直線状引出状態(直線状伸長状態) Sd2 ハサミ様工具使用状態
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成14年2月21日(2002.2.2
1)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0012
【補正方法】変更
【補正内容】
【0012】しかしながら、このハサミは、一対の工具
素体が収納位置にあり且つ各工具素体の取手カバーが被
覆位置にある際、一対の取手カバーの基部にありハサミ
としての使用時に指が挿入される指挿入用リング部の範
囲内に切断刃部が収納されて全体としてほぼ長方形状な
いし長円形にコンパクト化されるもので、収納・コンパ
クト化状態において、細長い柄の形態にはならず、ま
た、他の工具と組合せて複合工具構造体を形成する余地
もない。なお、レンチないしスパナの柄ないし握杆部を
複合構造化してその太さを変えることによりスパナの適
用径を変えることは提案されている(実開平2−533
74号公報)。但し、これは、複合工具構造体に係わる
ものではない。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0013
【補正方法】変更
【補正内容】
【0013】本発明は、前記諸点に鑑みなされたもので
あり、その目的とするところは、細長い柄の形態に収納
可能なハサミ様工具を用いた複合工具構造体を提供する
ことにある。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0014
【補正方法】変更
【補正内容】
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明の複合工具構造体
は、前記目的を達成すべく、柄の一端に該柄を握杆とす
るレンチの本体部を備えると共に該柄の他端に該柄を握
杆とするシノの本体部を備えたシノ付きレンチに、針金
の切断が可能なハサミ様工具を組込んでなる複合工具構
造体であって、ハサミ様工具は、夫々が取手部と切断刃
部とを備えた一対の工具素体であって、該一対の工具素
体のうちの一方の工具素体の取手部及び切断刃部が他方
の工具素体の取手部及び切断刃部に対面・近接する使用
位置と、一対の工具素体の取手部が回動軸を挟んで相互
に反対側あって実質的に一直線に並び且つ該一対の工具
素体の切断刃部が取手部に実質的に重なる収納位置との
間において回動軸のまわりで相対回動可能に連結された
ものと、夫々が一対の工具素体のうちの対応する工具素
体の取手部に該工具素体の切断刃部とは反対側に位置す
る基端部側から被さるように、且つ一対の工具素体が収
納位置にある際に工具素体の切断刃部を覆う被覆位置と
切断刃部を露出させる露出位置との間において摺動可能
に、対応する工具素体の取手部に嵌装され、対応する工
具素体と共に回動軸のまわりで相対回動可能な一対の取
手カバーであって、一方の取手カバーの基端部にレンチ
の本体が形成され、一対の取手カバーのうち他方の取手
カバーの基端部にシノの本体部が形成されたものとを有
し、各取手カバーが被覆位置にある際、柄が収縮位置を
採って、一対の工具素体及び取手カバーが全体としてシ
ノ付きレンチを形成し、各取手カバーが露出位置にある
際、柄が伸長位置を採って、切断刃部を柄の両端部間の
中間位置にある回動軸のまわりで相対回動可能に露出さ
せるように構成されている。この明細書における以下の
記載において、この段落に記載の複合工具構造体の条件
を満たさない部分については、文言上、特許請求の範囲
に記載の発明の範囲外である。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0015
【補正方法】変更
【補正内容】
【0015】本発明のハサミ様工具(厳密には、「本発
明の複合工具構造体の一部をなすハサミ様工具」をい
う、以下同)は、取手部と切断刃部とを有する工具素体
を一対備え、該一対の工具素体が回動軸のまわりで相対
回動可能に連結されているハサミ様工具であって、一対
の工具素体の取手部が回動軸を挟んで相互に反対側にお
いて実質的に一直線に並び且つ該一対の工具素体の切断
刃部が取手部に実質的に重なる収納位置を採るように、
一対の工具素体が回動軸のまわりで回動可能に構成さ
れ、一対の工具素体が収納位置にある際、該工具素体の
切断刃部を覆う被覆位置と該切断刃部を露出させる露出
位置との間で工具素体に摺動可能に嵌装されたカバー部
を更に有し、一対の工具素体が収納位置にあり且つカバ
ー部が被覆位置にある際、工具素体及びカバー部の全体
が、把持可能な細長い柄の形態を採るように構成されて
いる。
【手続補正書】
【提出日】平成14年10月28日(2002.10.
28)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】発明の名称
【補正方法】変更
【補正内容】
【発明の名称】 ハサミ様工具を組込んでなる複合工具
構造体
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項1
【補正方法】変更
【補正内容】
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0001
【補正方法】変更
【補正内容】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はハサミ様工具を組み
込んでなる複合工具構造体に係る。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0014
【補正方法】変更
【補正内容】
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明の複合工具構造体
は、前記目的を達成すべく、柄の一端に該柄を握杆とす
るレンチの本体部を備えると共に該柄の他端に該柄を握
杆とするシノの本体部を備えたシノ付きレンチに、針金
の切断が可能なハサミ様工具を組込んでなる複合工具構
造体であって、ハサミ様工具は、夫々が取手部と切断刃
部とを備えた一対の工具素体であって、該一対の工具素
体のうちの一方の工具素体の取手部及び切断刃部が他方
の工具素体の取手部及び切断刃部に対面・近接する使用
位置と、一対の工具素体の取手部が回動軸を挟んで相互
に反対側あって実質的に一直線に並び且つ該一対の工
具素体の切断刃部が取手部に実質的に重なる収納位置と
の間において回動軸のまわりで相対回動可能に連結され
たものと、夫々が一対の工具素体のうちの対応する工具
素体の取手部に該工具素体の切断刃部とは反対側に位置
する基端部側から被さるように、且つ一対の工具素体が
収納位置にある際に工具素体の切断刃部を覆う被覆位置
と切断刃部を露出させる露出位置との間において摺動可
能に、対応する工具素体の取手部に嵌装され、対応する
工具素体と共に回動軸のまわりで相対回動可能な一対の
取手カバーであって、一方の取手カバーの基端部にレン
チの本体が形成され、一対の取手カバーのうち他方の取
手カバーの基端部にシノの本体部が形成されたものとを
有し、各取手カバーが被覆位置にある際、柄が収縮位置
を採って、一対の工具素体及び取手カバーが全体として
シノ付きレンチを形成し、各取手カバーが露出位置にあ
る際、柄が伸長位置を採って、切断刃部を柄の両端部間
の中間位置にある回動軸のまわりで相対回動可能に露出
させるように構成されている。この明細書における以下
の記載において、この段落に記載の複合工具構造体の条
件を満たさない部分については、文言上、特許請求の範
囲に記載の発明の範囲外である。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 取手部と切断刃部とを有する工具素体を
    一対備え、該一対の工具素体が回動軸のまわりで相対回
    動可能に連結されているハサミ様工具であって、 一対の工具素体の取手部が回動軸を挟んで相互に反対側
    において実質的に一直線に並び且つ該一対の工具素体の
    切断刃部が取手部に実質的に重なる収納位置を採るよう
    に、一対の工具素体が回動軸のまわりで回動可能に構成
    され、 一対の工具素体が収納位置にある際、該工具素体の切断
    刃部を覆う被覆位置と該切断刃部を露出させる露出位置
    との間で工具素体に摺動可能に嵌装されたカバー部を更
    に有し、 一対の工具素体が収納位置にあり且つカバー部が被覆位
    置にある際、工具素体及びカバー部の全体が、把持可能
    な細長い柄の形態を採るように構成されたハサミ様工
    具。
  2. 【請求項2】 カバー部が一対の取手カバーからなり、
    各取手カバーが一対の工具素体のうちの対応する工具素
    体の取手部に摺動可能に嵌装されており、一対の工具素
    体が収納位置にあり且つ各工具素体の取手カバーが被覆
    位置にある際、一対の取手カバーが工具素体と協働して
    全体として把持可能な細長い柄の外形を与えるように構
    成されている請求項1に記載のハサミ様工具。
  3. 【請求項3】 柄の一端に、該記柄を取手とする別の工
    具の本体が形成されている請求項1又は2に記載のハサ
    ミ様工具を備えた複合工具構造体。
  4. 【請求項4】 前記別の工具が、レンチである請求項3
    に記載の複合工具構造体。
  5. 【請求項5】 柄の他端に、該記柄を取手とする更に別
    の工具の本体が形成されている請求項3又は4に記載の
    複合工具構造体。
  6. 【請求項6】 前記更に別の工具が、シノである請求項
    5に記載の複合工具構造体。
  7. 【請求項7】 伸長位置と収縮位置との間で伸縮可能な
    柄の両端部に相互に異なる工具本体部を備えた複合工具
    構造体であって、柄が伸長位置にある際、該柄の両端部
    近傍を含む部分を取手とするハサミ様工具の一対の切断
    刃部が該両端部間の中間位置にある回動軸のまわりで相
    対回動可能に露出されるように構成された複合工具構造
    体。
  8. 【請求項8】 請求項1若しくは2のハサミ様工具又は
    請求項3から7までのいずれか一つの項に記載の複合工
    具構造体であって、ハサミ様工具が太い針金を切断する
    ように構成されているもの。
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