JP2003050896A - 連結リスクマネジメントデータベースシステム - Google Patents

連結リスクマネジメントデータベースシステム

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JP2003050896A
JP2003050896A JP2001239989A JP2001239989A JP2003050896A JP 2003050896 A JP2003050896 A JP 2003050896A JP 2001239989 A JP2001239989 A JP 2001239989A JP 2001239989 A JP2001239989 A JP 2001239989A JP 2003050896 A JP2003050896 A JP 2003050896A
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JP2001239989A
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Takeshi Omura
猛 大村
Shinichiro Hirano
進一郎 平野
Makoto Tanitsu
信 谷津
Yukihiko Shoji
幸彦 庄司
Manabu Fujioka
学 藤岡
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Mitsui and Co Ltd
Original Assignee
Mitsui and Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 自社および関係会社を含めた連結ベースでの
データ収集を行い、自社および関係会社のそれぞれにつ
いて、信用・事業リスク、カントリーリスク、市場リス
ク、および金融デリバティブリスクを検索可能な連結リ
スクマネジメントデータベースシステムを提案するこ
と。 【解決手段】 連結リスクマネジメントデータベースシ
ステム1は、検索システム2と報告システム3と連結リ
スクマネジメントデータベース4とを有し、報告システ
ム3を介して一定の書式でリスクに関する電子情報を受
け取り、連結リスクマネジメントデータベース4を構築
する。検索システム2により、データベース4に蓄積さ
れているデータから、各種のリスク情報を収集、検索可
能である。

Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、経営戦略上重要な
信用・事業リスク、カントリーリスク、市場リスクおよ
び金融デリバティブリスクについて、関係会社まで含め
た連結ベースでのデータ収集および検索を行うことので
きる連結リスクマネジメントデータベースシステムに関
するものである。 【0002】 【従来の技術】従来においては、リスクマネジメントに
関して、関係会社からの連結データを受け付けるシステ
ム的な報告取付けは実現されておらず、必要都度(デー
タ集計が必要な都度)、夫々独自のフォーマットにて報
告を受け、報告管理等も行っていた。同様に、従来は関
係会社からの報告情報(連結データ情報)をシステム的
に集計する方法は実現されておらず、必要都度(データ
集計が必要な都度)、夫々独自のフォーマットにて報告
された情報を各自、集計していた。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、費用
対効率を勘案し、特にリスクマネジメント上不可欠な情
報に関しては電子情報の形で報告を受入可能な連結リス
クマネジメントシステムを実現することにある。 【0004】また、データ収集については従来、システ
ム化が行われておらず、文書等で報告を受けていた。本
発明の課題は、このような状況を改めて、従来ハードコ
ピーにて報告を受けていた情報、或いは今までは全く報
告対象となっていなかった情報について、電子情報の形
態で報告を受入可能な連結リスクマネジメントデータベ
ースシステムを実現することにある。 【0005】さらに、報告を受けた結果については従
来、システム的に集計並びに検索者に提供する仕組みが
存在していなかった。本発明の課題は、この状況を改め
て、電子的に報告された情報に基づき自動的に、集計、
様々な切り口からリスク分析可能な連結リスクマネジメ
ントデータベースシステムを実現することにある。 【0006】 【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに、本発明は、自社および関係会社を含めた連結ベー
スでのデータ収集を行い、自社および関係会社のそれぞ
れについて、信用・事業リスク、カントリーリスク、市
場リスク、および金融デリバティブリスクのうちの少な
くとも一つを検索可能な連結リスクマネジメントデータ
ベースシステムであって、報告システムと、検索システ
ムと、連結リスクマネジメントデータベースとを有し、
前記報告システムは、予めアクセス権が付与されている
関係会社などから予め定めた形態で提供される前記の各
リスクに関する報告データを受け入れる報告入力処理手
段と、指定したポジション年月の報告が提供されている
か否かを検索可能な検索画面を表示出力可能な報告状況
検索画面提供手段と、外部システムより一定期間毎にカ
ントリーデータを受けいれ、このデータと前記報告入力
処理手段が受け取ったカントリー関連データを表示し、
カントリーリスクデータの修正入力を受け付けるカント
リーリスク報告受入・修正処理手段と、前記連結リスク
マネジメントデータベースで管理されている各種のマス
タのメンテナンス処理用のメンテナンス画面を提供する
と共に、メンテナンス入力を受け付けるマスタメンテナ
ンス処理手段とを備えており、前記検索システムは、外
部から前記の各リスクに関する報告データを受け入れ、
前記連結リスクマネジメントデータベースへ投入可能な
形態に報告データを加工修正する前処理手段と、加工修
正された報告データを前記連結リスクマネジメントデー
タベースに投入するデータ投入処理手段と、前記連結リ
スクマネジメントデータベースに投入されている前記の
各リスクに関するデータを検索可能な検索画面を提供す
る検索画面提供手段とを備えており、前記連結リスクマ
ネジメントデータベースは、自社および関係会社の信用
・事業リスクデータが保持された信用・事業リスクデー
タベース、カントリーリスクデータが保持されたカント
リーリスクデータベース、市場リスクデータが保持され
た市場リスクデータベース、および金融デリバティブリ
スクデータが保持された金融デリバティブリスクデータ
ベースを含んでいることを特徴としている。 【0007】より具体的に説明すると、本発明の連結リ
スクマネジメントデータベースシステムでは、関係会社
まで含めた連結ベースでのデータ収集を目的としてお
り、関係会社からデータを収集する仕組みとして連結リ
スクマネジメントデータベース報告システムを構築して
いる。報告についてはすべて、定まった表計算ソフト、
例えば、Excel(登録商標)シートに入力し、主管
部宛てにファイルをメールにて送信することで報告に代
える。送付を受けた主管部は内容確認後、アップロード
を実行して連結リスクマネジメントデータベース報告を
完了する。 【0008】例えば、関係会社による報告業務フローの
概要は次の通りである。まず、連結リスクマネジメント
システムを管理している会社のイントラネットなどの通
信回線を介して、予め連結リスクマネジメントデータベ
ース対象関係会社単位で発行されるユーザーID、パス
ワードを用いて、連結リスクマネジメントデータベース
にログインする。次に、報告シートが格納された関係会
社用Excelブックをダウンロードする。ダウンロー
ドしたExcelブックにデータを入力後、入力情報を
確認(エラー、合計チェックなど)する。入力情報の確
認後、Excelブックを添付のうえ、主管部宛メール
で送信する。 【0009】これに対して、主管部の側では、入力情報
を確認(エラー・合計チェックなど)する。間違い等が
あった場合は関係会社に照会する。データが入力された
Excelブックからアップロード用ファイルを出力
し、連結リスクマネジメントデータベースのアップロー
ド画面からアップロードを実行する。 【0010】一方、報告業務を受けた情報の集計業務フ
ローの概要、すなわち、連結リスクマネジメントデータ
ベースでの検索フローの概要は例えば次の通りである。
連結リスクマネジメントでは関係会社まで含めた連結ベ
ースでのデータ集計を目的としており、関係会社まで含
めた全体のデータを集計する仕組みとして連結リスクマ
ネジメントデータベース検索システムを構築している。
複数の社内システム、報告システムから毎月のデータを
一括収集し、これらを抽出・加工後、データウエアハウ
ス(多次元データベース)にデータ投入処理を行うシス
テムとなっており、データについては投入処理後、自動
的に各リスク(信用・事業リスク、カントリーリスク、
市場リスク(商品売買越、金融)について、様々な切り
口からの分析・検索が可能である。 【0011】 【発明の実施の形態】以下に、図面を参照して、本発明
を適用した連結リスクマネジメントシステムの実施例を
説明する。 【0012】[全体構成]図1は本例の連結リスクマネ
ジメントデータベースシステム(以下、本明細書、図面
では「RMDB」と省略して記載する場合もある。)の
システム構成を示す概略構成図である。この図を参照し
て、まず、連結リスクマネジメントデータベースシステ
ム1の全体構成を説明する。本例の連結リスクマネジメ
ントデータベースシステム1は、検索システム2と報告
システム3とに大別される。 【0013】検索システム2とは、次の4つのリスクに
ついて検索するためのデータベースサーバである。 (1)信用・事業リスク (2)市場リスク(商品売買越) (3)カントリーリスク (4)市場リスク(金融デリバティブリスク) データを蓄積していくことにより、リスク別に、例えば
過去5年間にわたり、様々な切り口からデータの検索が
できる。通常は、例えば、円、ドル、ユーロの3通貨で
表示することが可能である。 【0014】本システム1は、会社の連結マネジメント
に資することを目的としたデータベースシステムであ
り、データ内容の性格から、検索システムの利用者は、
会社における特定の人のみに限定することが望ましい。
画面表示は、日本語、英語の切り替えができると、海外
からのアクセスにも便利である。 【0015】検索システム2は、複数の社内システム、
報告システムから毎月のデータを一括収集し、これらを
抽出・加工後、連結リスクマネジメントデータベース本
体であるデータウエアハウス(多次元データベース)4
にデータ投入処理を行うシステムである。 【0016】投入処理後、各リスク(信用・事業リス
ク、カントリーリスク、市場リスク(商品売買越、金
融)の検索ができる。なお、投入処理は例えば週次にて
実行するので、報告内容の確認は翌週から行うことが可
能である。検索システム2では遅延報告を考慮して、報
告が来ていない部店については前月の金額を引き継いで
表示させるようにしているので、部店別・リスクエクス
ポージャ別にどのポジションのデータが検索画面に表示
されているかが検索可能となっている。 【0017】次に、報告システム3は、審査部、国内
店、海外店、関係会社よりシステムパスできない情報を
本システム1に報告してもらうために、一定のデータ形
式、例えば、Excelブックを利用して一括管理する
システムである。Excelブックは利用者ごとに複数
種類、例えば4種類ある。 【0018】報告システム3は、従来において一般に使
用されている既存システムで管理されていない情報を新
たに収集可能なシステムであり、今まで文書で報告され
ていた情報、および報告対象にならなかった情報を、電
子化して報告する。報告システム3は以下の4つの処理
に分かれる。 (1)報告入力処理 (2)カントリーリスク報告受入・修正処理 (3)報告状況検索処理 (4)マスタメンテナス処理 また、本システムは既存の各システム10から自動的に
対象の全てのデータを収集できるように構成されてい
る。 【0019】[信用・事業リスク、カントリーリスクに
ついての処理内容]次に、本システム1による信用・事
業リスクおよびカントリーリスクに関する検索システム
2および報告システム3の処理動作について説明する。 【0020】(検索システム)検索システムの処理は、
前処理、データウエアハウスへのデータ投入処理、およ
び検索画面の3つに大別される。 【0021】(1)前処理 1)各システムよりデータを受け入れ、データウエアハ
ウス4へ投入可能な形態にデータを加工する処理であ
る。複数の社内システム、報告システムおよび関係会社
の各システム10から、毎月のデータを受け取る。デー
タのパスタイミングは、報告システムが日次、その他は
月次である。遅延報告も認めるが、本来の報告月の前々
月データまでとする。なお、一部の外部システム、例え
ば図においては外部のソースシステム11からのデータ
を、報告システム3の側で受け取り、報告システム3上
の受入・修正処理を経由して受け付けるように構成する
ことも可能である。 【0022】受け入れたデータは日次で累積し、週次で
以下の処理を行う。各データは、データウエアハウス4
への投入時にエラー扱いとなる事態を避けるために、マ
スタチェック、関連チェックを行う。 【0023】全てのデータはシステム間パスにより受け
入れたデータであり、基本的にはエラーが無いと考えら
れるが、万一エラーとなったデータは、エラー内容を出
力すると共に、次回再度投入可能な仕組みを用意する
(一部手作業を伴う)。 【0024】エラーチェック後のデータは、5年保存の
累積フィイルに累積される。後から訂正データがきた場
合は上書きする。 【0025】2)次に、累積ファイルより対象データを
抽出、加工し、データウエアハウス4に投入するトラン
ザクションデータを作成する。 【0026】遅延報告を考慮し、データウエアハウス4
の中で過去3ヶ月分のデータを置き換えるため、過去3
ヶ月分のトランザクションデータを作成する。この際、
次の項(2)で述べるデータウエアハウスの更新要件に
合うよう、前回の投入データも参照する必要がある。 【0027】また、検索システム2では、「報告ポジシ
ョン確認画面」を用意しており、前処理でこのための処
理も行っているが、これについては次項(2)の「検索
画面」で述べる。 【0028】3)データウエアハウス4への投入はOr
acle8i上のリレーショナルデータベース(RD
B)より行うため、これらのデータはOracle8i
上にもっていく。報告システム3で管理しているマスタ
データについては、前処理で参照すると共に、検索画面
で参照するため、加工処理を施し、Oracle8i上
にもっていく。また、マスタデータについても、データ
ウエアハウス(MDB)4に投入するため、加工処理を
施し、同様にOracle8i上にもっていく。マスタ
データ以外にも、信用程度限度オーバー管理用データ
等、検索画面より参照するデータについては、加工編集
後Oracle8i上にもっていく。 【0029】(2)データウエアハウスへのデータ投入
処理 本処理は、データ投入処理、ロールアップ処理、及び計
算処理(信用・事業リスクのみ)からなる。本処理は週
次にて前処理終了後実行する。 【0030】データウエアハウス上に、信用・事業リス
ク、カンリトリーリスク別に、更に各々の通貨別(円、
ドル、ユーロ)に計6つのデータベース(キューブ)を
作成する。 【0031】データ投入は、トランザクションデータの
投入と、マスタデータの投入よりなる。トランザクショ
ンデータについては、「前処理」でも記述した通り、3
ヶ月分のデータを投入する。データウエアハウス4では
単純に同じキーのデータが投入された時は置き換え、新
たなデータは追加となるが、今まで存在していたキーの
データを削除する機能は無いので、元のキーのデータを
消したい場合は、元のキーで金額などの数値(変数)が
ゼロのデータも投入する。 【0032】マスタデータは、データウエアハウス4上
の各次元、階層のメンバーとなるが、常に全件を投入す
る。内部では存在しないデータがきた場合、追加が行わ
れ、逆に既に存在するデータがこなかった場合は削除す
る。 【0033】データ投入後にロールアップ処理を実行す
る。ロールアップ処理とは、投入した明細データの数字
(金額)の積み上げを行う処理であり、データウエアハ
ウス4がもつ標準処理である。 【0034】信用・事業リスクのデータについては、こ
の後、更にNet Exposure計算処理、最大期
日経過月数計算処理、社数算出(取引先件数集計)処理
の各計算処理を行う。これらは単純な積み上げ計算では
対応できない処理であり、プログラミングを必要とする
処理である。 【0035】(3)検索画面 1)信用・事業リスクでは、以下の切り口(次元)の組
み合わせで見たときの、各種リスク:金額又は数値(変
数)が参照可能となる。 【0036】ポジション年月 組織(部店会社) リスク先(取引先) 取引種別(単体、連結、連結子会社単体の区分、内部的
にはその細分) 決済年月 取引先格付け 産業分類・業種 売上規模 2)信用・事業リスクでの主な参照金額または数値(変
数)は以下の通りである。 【0037】売掛金残高、受取手形残高、前渡金残高、
貸付金残高、保証債務残高、投資残高、MTM Exp
osure、寄託・リース債権残高、その他債権残高、
Gross Exposure、買掛金残高、その他控
除項目残高、担保価値、Net Exposure、R
isk Ajusted Return、第一信用程
度、MTM信用程度、第二信用程度、年間販売高、年間
仕入高、延滞債権残高、期日経過債権残高、予想清算損
失、Credit Line Index、Z企業マー
ク数 3)カントリーリスクでは、以下の切り口(次元)の組
み合わせで見たときの、各種リスク:金額又は数値(変
数)が参照可能となる。 【0038】ポジション年月 組織(部店会社) リスク先(取引先) 取引種別(単体、連結、連結子会社単体の区分、内部的
にはその細分) 地域分類・国 国分類 国格付 トピックコード CRR勘定区分(投資、融資、担保、商事債権、その他
債権、延滞債権、引当金、約残) 4)カントリーリスクでの主な参照金額又は数値(変
数)は以下の通りである。 【0039】債権残高Gross(円)、担保等残高、
債権等残高Net、約残Gross、約残Net、総G
ross、総Net,Past Due金額、海外リス
ク等金額、保険金金額、引当金、ガイドライン1、ガイ
ドライン2(ガイドライン2については、参照権限をも
つユーザにしか表示しない。) 【0040】5)大部分の検索画面は、条件入力の部分
と、結果を表示する表形式の部分で構成される。条件入
力の部分では、RDBを参照し、例えば、入力されたD
UNSNo.に対する取引先名称の取付などを行い、同
時に入力された条件をMDBに引き渡す。MDB側では
入力された条件により、検索を行い、結果を表形式の部
分に表示する。表形式で表示するだけではなく、グラフ
での表示も可能としている。また、結果は随時Exce
lシートにダウンロード可能である。例外的に、信用程
度限度オーバ管理検索画面などでは、MDB4は使用せ
ず、RDBを参照して画面の全ての情報を表示してい
る。 【0041】6)信用・事業リスク、カントリーリスク
共通の機能として、報告の遅延が発生することにより、
その月の金額が大きく狂う(少なく表示される)ことを
避けるために、データがきていない部店会社/勘定科目
については、前月の金額を引き継いで表示させるように
している。(実際には、「前処理」の月初処理で強制的
に処理対象月のデータをその前月データから作成し、実
際のデータがきたときに置き換える方式としている。)
このため、部店会社別、勘定科目(RMDB用)別に、
実データとして何月までのデータがデータウエアハウス
に投入されているかを、「報告ポジション確認画面」
(リスク別に設定)で参照可能なようにしている。 【0042】7)また「公開可能ポジション検索・登
録」画面より、リスク別に公開する月(対象月として指
示可能な月)を管理者に指定できるようにしている。こ
れにより、実際はデータウエアハウスに投入済みの月の
データであっても、何らかの原因で異常なデータが入っ
た場合も、次回、正しいデータが再投入されるまで、当
該月データを非公開とすることができる。 【0043】(報告システム)報告システム3は次の4
つの処理に大別される。すなわち、報告入力処理、カン
トリーリスク報告受入・修正処理、報告状態検索画面、
およびマスタメンテナンス処理(共通処理の位置付け)
である。 【0044】(1)報告入力処理 1)報告入力処理 信用・事業リスク、カントリーリスク、金融デリバティ
ブリスクについては、入力画面を設けず、全てExce
lシートに入力してもらい、それをアップロードする方
式としている。報告のためのExcelシートは、信用
・事業リスク報告用のシート群、カントリーリスク報告
用のシート群、金融デリバディブリスク報告用のシート
群、複合目的報告用のシート群に大きく分類される。複
合目的報告用のシートは、本来各リスク別に複数のシー
トで入力すべきところを、各リスクの報告に必要な項目
を全て設定し、各リスクで兼用としているシートであ
る。 【0045】信用・事業リスク、カントリーリスクで使
用されるシートは以下の通りである。 【0046】a)信用事業リスク報告 MTM信用程度取引先別POS報告 寄託在庫・リース資産報告 関係会社予想清算損失報告 取引実績 b)カントリーリスク報告 CR債権残高報告 CR約定残高報告 c)複合目的報告 商事債権債務・融資報告 有価証券報告(金融デリバティブも兼用) 保証報告 2)Excelブックは以下のように利用者別の4つを
用意し、各々が必要なシートで構成される。 【0047】審査部用 国内部用 海外店用 関係会社用 ExcelブックはCoveringシートを持ち、報
告部店会社コード、ポジション年月などの情報を入力し
てもらうと共に、報告要否(年1度の報告もあるため、
部店会社により毎月異なる)、報告状況を把握可能にす
る。 【0048】また、2シート目には、照査などの際に入
力された金額の妥当性検証の補助手段となるように、入
力された明細データより集計表を表示させる。 【0049】各報告入力シートにはエラーチェック機能
を設け、マスタチェックについても簡単なものは、マス
タシートを持たせて実現するようにしている。Exce
lブックは常に、最新のマスタがセットされた最新のも
のをダウンロードして使用する。 【0050】3)入力したExcelブックはアップロ
ードを行い、システムに登録する。アップロードには2
つのステップが必要になる。まず、Excel Cov
eringシートにあるテキストファイル出力ボタンを
押してテキストファイルの出力を行い、次にシート別に
設定されたアップロード指示画面を用いて、テキストフ
ァイルをアップロードする。関係会社の場合は、主管部
での照査が必要となるため、関係会社はExcelブッ
クを主管部にメールし、主管部は送られてきたExce
lブックを照査後にアップロードする。 【0051】4)アップロード指示画面でテキストファ
イルをアップロードする際には、Excelでのチェッ
クより厳密なエラーチェックがかかる。エラーが無かっ
た場合は、そのままシステムへの登録が行われるが、エ
ラー明細が1件でもあった場合は、アップロードは受け
付けられず、エラーとなった明細行に対するエラーメッ
セージが画面表示される。この場合はExcelシート
を修正後、再度アップロードを行うことになる。大量の
明細行がエラーとなった場合は、エラー原因が同じであ
ることが想定されるため、エラーの表示行数には制限を
設ける。システム的には、本来の報告月のデータだけで
なく、その前月、前々月の遅延報告、再報告も認める。 【0052】5)アップロードされたデータは、日次バ
ッチ処理により処理される。まず、複合目的報告で入力
されたものについては、各リスク別データに分解され
る。次に、カントリーリスク関連のデータは、後述の
(3)カントリーリスク報告受入・修正処理にパスし、
信用・事業リスクデータは検索システム側にパスする。 【0053】(2)報告状況検索画面 指定したポジション年月の報告が行われているかを検索
可能な画面を作成する。報告書コード、報告部店会社、
主管部店の何れかを指定して、報告状況を確認する。 【0054】(3)カントリーリスク報告受入・修正処
理 外部のソースシステム11より月次で国内部店のカント
リーデータを受け取る。このデータと(1)で収集した
各報告入力(アップロード)からのカントリー関連デー
タを対象として本処理を行う。本処理は複数の画面で構
成されるが、すべて審査部で行う処理である。 【0055】「CR債権・約定残高受入選択画面」にて
上記データ受入のための指示を行う。受入したデータの
み、後続作業である修正指示が可能となり、また、受入
したデータのみが最終的に検索システムへのパスの対象
となる。受入はポジション年月、報告単位毎であるが、
受入の指示自体は「来ているもの全て」が可能である。
また、外部のソースシステム11からのデータについて
は分割しての受入はできない。 【0056】受入後の修正指示は、「合計検索画面」、
「明細検索画面」、「明細修正画面」、「明細追加画
面」で構成される一連の画面で行う。また、「修正明細
検索画面」にて、過去に修正した履歴が明細単位で検索
可能である。以上のデータの修正関連画面は、債権/約
定残高別に設定されている。 【0057】最後に、修正が終了した時点で、「CR修
正データ検索システムパス指示」画面にて、修正データ
を検索システムにパスするための指示入力を行う。日次
バッチ処理では、受入対象としたデータについて、検索
システムへデータをパスする。また、同じく日次バッチ
処理で、「CR修正データ検索システムパス指示」が行
われた段階で、修正データを受入時パスデータに対する
差分データとして、検索システムにパスする。 【0058】(4)マスタメンテナンス処理 本システム1のデータベースで管理するマスタのうち、
基本となるマスタのメンテナンスを行う処理である。本
データベースで保持するマスタとしては、ここに挙げる
マスタ以外に検索系のみで作成、利用するものもある
が、全てここにあげるマスタが基本となっている。更新
のタイプにより、大きく4分類される。 【0059】a)RMDBでメンテナンス用画面を構
え、入力により更新する。 b)グローバルマスタシステム(CMも含む)より、日
次で変更差分データを受け取り、RMDB用マスタを更
新する。 c)(b)と同様、グローバルマスタシステムからの変
更差分データによる更新で元となるデータを作り、更に
RMDBでメンテナンス用画面を構え、RMDB独自項
目の入力を行う。 d)グローバルマスタシステムより、月次で全件データ
を受け取り、RMDB用のマスタとする。 【0060】なお、(c)のタイプのメンテナンス画面
では、追加入力を行わなければならないデータが発生し
ているか検索ができるようにする。 【0061】以下に、対象とするマスタをあげる。 【0062】 【表1】 【0063】[市場リスク]次に、本システム1におけ
る市場リスクに関する処理について詳細に説明する。本
例のシステム1では、通常売買越、別口売買越および特
定買越商品に伴う市場リスクを把握するための構成も備
わっている。このために、検索システム2と報告システ
ム3が機能する。 【0064】報告システム3は、信用・事業リスク、カ
ントリーリスクなどと異なり、画面入力が主体のシステ
ムとなっている。報告が求められるのは、国内部店、海
外店/現地法人、および特定の関係会社である。また、
機構改組に伴う入力負荷軽減のため、分部分課指示画面
を設けている。 【0065】検索システム2では、報告システムのデー
タを基に、これらのデータを加工した後に、データウエ
アハウス4(多次元データベース:MDB)に投入す
る。データウエアハウスには5年分のデータを保存し、
多岐にわたる視点からのリスク分析を可能とする。次
に、各システム2、3における市場リスク管理について
の処理内容を詳細に説明する。 【0066】(検索システム)検索システムは以下の3
つの処理に大別される。すなわち、前処理、データウエ
アハウスへのデータ投入処理、および検索画面である。 【0067】(1)前処理 前処理は、報告システム3からのデータ受入、データウ
エアハウス4への投入可能な形態にデータを加工する処
理である。信用・事業リスク、カントリーリスクと異な
り、他システムよりのパスデータ受入は一切無く、報告
システムからのデータのみを受け入れる。パスタイミン
グは日次であり、データ種類別の5つのテーブルによる
インタフェースとなる。受け入れたデータは、日次で5
年保存の累積ファイルに累積し、週次にて累積ファイル
より対象データを抽出し、データウエアハウス(一部R
DB)に投入するトランザクションデータの作成処理を
行う。 【0068】なお、信用・事業リスク、カントリーリス
クと異なり、報告システムからのみのデータ受入であ
り、基本的には前処理でエラーとなることは無いので、
エラーチェック処理は構えない。すなわち、受入たデー
タについてエラーチェックを行い、エラーとなったデー
タを再利用可能とする仕組みは構えない。遅延報告を考
慮し、データウエアハウス4の中で過去3ヶ月分のデー
タを置き換えるため、過去3ヶ月分のトランザクション
データを作成する。また、検索システム2では、「報告
ポジション確認画面」を用意し、前処理でこのための処
理も行う。「報告ポジション確認画面」については後述
の「検索画面」で述べる。 【0069】データウエアハウス4への投入はOrac
le8i上のRDBより行うため、これらのデータはO
racle8i上にもっていく。マスタデータについて
は、データウエハウス4(MDB)への投入も必要であ
り、Oracle8i上にもっていく処理機能を備えて
いるが、市場リスク用として「営業ユニットマスタ」を
月初処理で作成し、Oracle8i上にもっていく。
「営業ユニットマスタ」は「店マスタ」と「営業本部マ
スタ」より自動生成される。 【0070】(2)データウエアハウスへのデータ投入
処理 本処理は、データ投入処理、ロールアップ処理からな
る。本処理は週次にて前処理終了後実行する。データウ
エアハウス4上に「市場リスク営業UNIT明細」と
「市場リスク総合」の2つのデータベース(キューブ)
を作成する。データ投入は、トランザクションデータの
投入と、マスタデータの投入よりなる。トランザクショ
ンデータについては、「前処理」でも記述したとおり、
3ヶ月分のデータを投入する。データウエアハウス4で
は単純に同じキーのデータが投入された時は置き換え、
新たなデータが投入された時は追加となるが、今まで存
在していたキーのデータを削除する機能がないので、元
のキーのデータを消したい場合は、元のキーで金額(変
数)がゼロのデータも投入する。マスタデータは、デー
タウエアハウス4上の各次元、階層のメンバーとなる
が、常に全件を投入する。内部では存在しないデータが
きた場合、追加が行われ、逆に既に存在するデータが来
なかった場合は削除する。データ投入後、ロールアップ
処理を実行する。ロールアップ処理とは、投入した明細
データの金額の積み上げを行う処理であり、データウエ
アハウス4が持つ標準処理である。 【0071】(3)検索画面 「総合表」と「営業UNIT明細表」の大きく分けて2
つの見方があり、それぞれ「市場リスク総合」と「市場
リスク営業UNIT明細」の各データベース(キュー
ブ)を参照する。 【0072】1)総合表:市場リスク総合キューブを参
照する。 【0073】a)切り口(次元) ポジション年月 組織 階層構造:三井物産グループ全体、セクタ、営業
ユニット ここで、営業ユニットとは、基本的にはRMDB部店コ
ードを指す。ただし、米物、加物、伯物、豪物はRMD
B営業本部コード(法人)単位となる。 【0074】b)参照可能な金額(変数またはForm
ula):以下金額を円(百万)、ドル(千)、ユーロ
(千)でもつ。 【0075】買越金額(約定履行状態別) 特定買越金額(約定履行状態別) 売越金額 Netポジション R.P. 時価対比 (A):R.P.+時価対比 リスク量計算 (B):(A)+リスク量計算 想定最大損失額設定額 2)営業UNIT明細表:市場リスク営業UNIT明細
キューブを参照する。 【0076】a)切り口(次元) ポジション年月 組織階層構造:営業ユニット 部店会社 常備臨時区分 通常別口区分 RMDB商品コード 売買越種類 b)参照可能な金額(変数またはFormula):以
下金額を円(百万)、ドル(千)、ユーロ(千)でも
つ。 【0077】買越金額(約定履行状態別) 特定買越金額(約定履行状態別) 売越金額 Netポジション R.P. 時価対比 (A):R.P.+時価対比 リスク量計算 (B):(A)+リスク量計算 想定最大損失額設定額(営業ユニット毎に表示) 【0078】検索画面は条件入力の部分と、結果を表示
する表形式の部分で構成される。条件入力の部分で入力
された条件をMDBに引渡し、MDB側では入力された
条件により、検索を行い、結果を表形式の部分に表示す
る。表形式で表示するだけでなく、グラフでの表示も可
能としている。また、結果は随時、Excelシートに
ダウンロード可能である。 【0079】本画面はMDBを使用せず、RDBを参照
して画面の全ての情報を表示する。部店会社、損切限度
キー、明細番号毎に、ポジション金額(または数量)が
許可限度金額(または数量)をオーバーした明細につい
て、許可限度金額・数量、ポジション金額・数量、超過
額・数量を表示する。 【0080】また、報告の遅延が発生することにより、
その月の金額が大きく狂うことを避けるために、売買越
/特定買越毎にデータが来ていない部店会社について
は、前月の金額を引き継いで表示させるようにしてい
る。(実際には、「前処理」の月初処理で強制的に処理
対象月のデータをその前月データから作成し、実際のデ
ータがきたときに置き換える方式としている。)このた
め、部店会社別、売買越/特定買越別に、実データとし
て何月までのデータがデータウエアハウスに投入されて
いるかを、「報告ポジション確認画面」で参照可能なよ
うにする。 【0081】また、「公開可能ポジション検索・登録」
画面より、リスク別に公開する月(対象月として指示可
能な月)を管理者が指定できるようにしている。これに
より、何らかの原因で異常データが入ってきた場合も、
次回正しいデータが再投入されるまで、該当月データを
非公開とすることができる。 【0082】(報告システム)報告システム3は以下の
3つの処理に大別される。すなわち、報告入力処理、検
索系へのデータパス処理、および報告状況検索画面であ
る。 【0083】(1)報告入力処理 画面からの入力による報告となる。ただし「売買越ポジ
ション報告」については既に独自に売買越ポジション管
理を行っている部店があることを考慮して、Excel
シートのアップロード方式も用意する。これらの部店で
は、既にPC等で管理されているデータをExcelシ
ートに貼り付け、アップロードすることで、入力の省力
化が可能になる。報告の種類(メニュー)としては以下
の通りである。全ての報告は、本来の報告月の前々月ま
での遅延報告を認める。(ただし、特定買越商品、分部
分課指示入力を行った場合のみ、以前の特定買越商品、
月末ポジション報告の入力は不可) 売買越限度 許可入力 売買越限度 営業UNIT入力 売買越ポジション報告(Excelブックあり) 売買越ポジション報告 営業UNIT 特定買越商品(発生・売抜)報告 特定買越商品 月末ポジション報告 売買越限度許可 分部分課指示 特定買越商品 分部分課指示 a)売買越限度 許可入力 部店会社にて入力する。部店会社コード、損切限度キー
毎の入力となる。また、更に明細番号毎に明細情報を入
力する。発行年月、失効年月と共に売買越限度許可情報
を入力する。発効年月以前に仮登録できるように「一時
保存」ボタンを設ける。 【0084】b)売買越限度 営業UNIT入力 「売買越限度 許可入力」が部店会社での入力なのに対
して、それを統括する営業UNITでの入力となる。発
効年月、失効年月(通常、年度に対応させる)と共に
「予想計上利益」、「売買越商内比率」、「想定最大損
失額設定額」などを入力する。これらの入力の参考とす
るため、「検索用ポジション年月」を指定し、その時点
での「売買越限度 許可入力」の集計内容を参照可能と
している。 【0085】c)売買越ポジション報告 部店会社にて、毎月末ポジションを、部店会社コード、
損切限度キー、明細番号毎に入力する。買い越し、売り
越し、バランスの各ポジションを入力するが、買越ポジ
ションは約定/未着/在庫の約定履行状態別のポジショ
ンを入力する。また、当該部店会社の毎月末時点の「当
期R.P.」、「時価対比」、「リスク量計算額」など
も入力する。報告行数が大量となることもあるため、何
回かに分けて作業できるように「一時保存」ボタンを設
ける。 【0086】d)売買越ポジション報告 営業UNIT 「売買越ポジション報告」による部店会社の報告に対し
て、それを統括する営業UNITにて、報告状況、合計
金額を確認し、最後に確定指示を行うための画面であ
る。 【0087】毎月末の部店会社の入力が完了したタイミ
ングで、ポジション年月を指定し、部店会社のポジショ
ンを一覧表示にて確認可能とする。「部店明細」、「部
店合計」の2つの確認画面を設け、「部店明細」画面で
は部店会社、損切限度キー毎の報告状況を表示させる。
また、「部店合計」画面では、各切り口での合計ポジシ
ョン金額を表示させるが、特定買越のポジション金額も
表示する。 【0088】e)特定買越商品(発生・売抜)報告 以下に記載の、特定買越商品の新規発生報告と、特定買
越商品の売抜報告からなるが、台帳一覧画面にて登録済
情報の参照を可能としている。 【0089】特定買越商品 新規発生報告 部店会社にて特定買越発生時に入力する。 【0090】部店会社コード、台帳番号毎の入力とな
る。発生年月日と共に特定買越商品台帳情報を入力す
る。 【0091】発生金額は、約定/未着/在庫の約定履行
状態別の金額を入力する。 【0092】特別な機能として、入力の際、ファイルの
添付を可能とする。 【0093】特定買越商品 売抜報告 部店会社にて特定買越商品の売抜時、および約定履行状
態変動時に入力する。 【0094】部店会社コード、台帳番号を指定すると、
約定履行状態別の発生金額と現在時点でのポジション金
額が表示されるので、約定履行に変動がある場合は、ポ
ジション金額を上書き訂正する(ポジションの合計は変
えられない。)。 【0095】また、対象年月の売抜情報を明細毎に入力
する。売抜金額は簿価値ベースで約定履行状態別に入力
する。更に、売抜が完了した時はその旨を入力する。 【0096】特別な機能として、入力の際ファイルの添
付を可能とする。 【0097】f)特定買越商品 月末ポジション報告 毎月末、特定買越の発生があった部店会社は、台帳番号
毎に月末ポジション報告を行う必要がある。正確には、
売抜完了していない台帳番号のもの、および当月売抜完
了した台帳番号のものについて、月末ポジション報告を
行う必要がある。 【0098】売抜完了月、部店会社コード、台帳番号毎
に、ポジション金額の確認と共に以下の入力処理を行
う。約定履行状態別のポジション金額に対する「時価評
価金額」を入力することとし、ポジション金額との差額
を「時価対比金額」とする。 【0099】「当期R.P.」、「累計R.P.」は売
抜報告で入力されたR.P.を基に自動計算するが上書
き可能項目とする。「リスク量計算」は入力項目とす
る。また、期末時の評価替対応として、評価替指示の際
は、ポジション金額を「時価評価金額」の額に置き換
え、「時価対比金額」をゼロにすると共に、「当期R.
P.」、「累計R.P.」にも「時価対比金額」を反映
させる。 【0100】g)売買越限度許可 分部分課指示 売買越限度許可情報を、損切限度キー、明細行毎に、新
部店会社に移管するための入力画面である。移管年月の
翌月第2営業日以降、移管年月のポジション報告を入力
する前に入力する必要がある。画面上、移管対象とする
部店会社コードを指定し、登録されている損切限度キー
の一覧を表示させる。ここで、移管対象とする損切限度
キーを指定し、明細行の一覧を表示させる。明細行毎
に、新部店会社コード、新損切限度キーの指定を可能と
する。また、新損切限度キー毎に損切限度金額、WAR
NING LEVELの入力を可能とする。入力後、損
切限度キー単位に設定している損切限度金額の合計エラ
ーチェックをかける。新損切限度キーは、新部店会社で
既に存在する場合エラーとする。移管ポジション年月を
指定するが、これにより旧部店会社の許可情報の失効日
を移管ポジション年月の前月迄に変更すると同時に、発
効日を移管ポジション年月からとした新部店会社の許可
情報を生成する。 【0101】h)特定買越商品 分部分課指示 特定買越商品新規発生報告情報を、台帳番号毎に、新部
店会社に移管するための入力画面である。移管年月の翌
月第2営業日以降、移管年月の月末ポジション報告を入
力する前に入力する必要がある。画面上、移管対象とす
る部店会社コードを指定する。更に、台帳番号単位に新
部店会社コード、新台帳番号の指定を可能とする。移管
対象となるデータは、台帳データの中で、売抜完了のも
の以外とする。本移管処理実施後は、旧部店会社でのポ
ジション報告は一切出来なくなるため、移管前月のポジ
ション報告は遅延報告とはならないように、本来の報告
月に終了させてておく必要がある。本移管処理において
は、検索システムへの赤黒データは発生しない。本指示
入力により台帳は新部店会社コードに置き換わるので、
本移管処理実施以降、新部店会社コードでの売りぬき、
ポジション入力が可能となる。 【0102】(2)検索系へのデータパス処理 日次バッチ処理にて、検索系前処理に5つのテーブルに
編集してデータをパスする。基本的なパスの方式は赤黒
方式とする(新規は黒データ、取り消しは赤データ、変
更は赤データ+黒データでパス)。また、新規に発生し
た「売買越限度許可入力」情報は、「売買越限度 営業
UNIT入力」が行われた時点で一括してパスする。な
お、機構改組に対応するために、テーブル内の営業UN
ITを最新の営業UNITに置き換える処理を月初バッ
チ処理で行っている。 【0103】(3)報告状況検索画面 「売買越月末ポジション」、「特定買越商品 月末ポジ
ション報告」の各報告について、部店会社毎にポジショ
ン年月の報告が行われたと見なすこととする。各報告の
要否を部店会社マスタに登録し、要と指定した部店会社
について表示の対象とする。本機能は「報告書コー
ド」、「報告部店会社」、「主管部店」、「営業本部」
のいずれかを指定して、報告状況の確認を行う仕様とな
っており、また、「営業UNITコード」での指定も可
能となっている。 【0104】[金融デリバティブリスク]次に、本シス
テム1は、金融デリバティブ関連のリスクを把握する為
の機能も備わっている。この場合も、当該機能が、検索
システム2と報告システム3とによって実現されるが、
両システム2、3間で直接のデータの受渡しは無い。 【0105】報告システム3は、部店会社が報告を行な
う為の部分と、報告されたデータを財務部でダウンロー
ドする部分からなる。報告が求められるのは、本店直轄
海外店(監督地域外)、及び関係会社である。信用・事
業リスク、カントリーリスク等と同様、報告内容をEx
celシートに入力し、それをアップロードする。 【0106】検索システム2は、市場リスクや、信用・
事業リスク、カントリーリスクと異なり、データウェア
ハウス4の機能は使用しない。検索画面は、条件入力画
面と、検索結果の表示画面からなるが、検索結果の表示
画面は、財務部にて用意したHTMLファイルの内容を
そのまま公開する仕組みとする。 【0107】財務部では、ダウンロードした報告データ
(本店直轄海外店、関係会社のデータ)、及び別途収集
した、国内部店及び本店直轄以外の海外店/現地法人の
データより、表示画面(HTMLファイル)を作成す
る。このファイル(HTMLファイル)をサーバに取り
込む為に、アップロードの仕組みを設ける。 【0108】表示画面(HTMLファイル)は5年分保
存し、5年分の検索を可能とする。 【0109】(検索システム)検索システム2で対象と
するのは、以下の3つの金融デリバティブである。 【0110】為替売買越ポジション スワップ取引(金利+通貨) オプション取引 検索システム2は以下の2つの処理に大別される。すな
わち、財務部でのアップロード処理と、検索画面であ
る。 【0111】(1)財務部でのアップロード処理 財務部では、ダウンロードした報告データ(本店直轄海
外店、関係会社のデータ)、及び別途収集した、国内部
店及び本店直轄以外の海外店/現地法人のデータより、
表示画面(HTMLファイル)を作成する。HTMLフ
ァイル作成の単位は、検索画面の選択キーで指定する組
合せがその単位となる。 【0112】HTMLファイルをサーバに取り込む為
に、アップロード画面を設けるが、ここでは上記選択キ
ーを指定すると共に、PC上のHTMLファイルを指定
する。尚PC上のファイル名は任意に設定して構わな
い。アップロードされたサーバ上のファイル名はシステ
ムで決められたものとなる。 【0113】以下にHTMLファイル作成の単位、即ち
検索画面の選択キー項目を記述する。 【0114】i)為替売買越ポジション ポジション年月 国内店/海外店(現地法人)/関係会社 ii)スワップ取引(金利+通貨) ポジション年月 連結合計/国内店/海外店(現地法人)/関係会社 iii)オプション取引 ポジション年月 国内店/海外店(現地法人)/関係会社 【0115】(2)検索画面 上述の通り「為替売買越ポジション」、「スワップ取引
(金利+通貨)」、「オプション取引」の3つの検索メ
ニューを設ける。各々は、条件入力画面と、検索結果の
表示画面からなる。条件入力画面で指定入力する項目は
(1)で述べた項目である。検索結果の表示画面は、財
務部にて作成し、アップロードした画面(HTMLファ
イル)となる。全て金額単位は円貨で100万円単位と
する。 【0116】セキュリティの関係で、検索結果の表示画
面は、別ウィンドウとして立ち上げる。戻る場合は検索
結果の表示画面を単純に閉じて頂き、開いた状態になっ
ている条件入力画面に戻る。 【0117】「公開可能ポジション検索・登録」画面よ
り、リスク別に公開する月(対象月として指示可能な
月)を管理者が指定出来る様にしている。これにより、
何れかの原因で異常な表示画面(HTMLファイル)が
アップロードされた場合も、次回正しい表示画面が再ア
ップロードされる迄、当該月データを非公開とすること
が出来る。 【0118】(報告システム)報告システム3は以下の
3つの処理に大別される。すなわち、報告入力処理、財
務部でのダウンロード、および報告状況検索画面であ
る。 【0119】(1)報告入力処理 信用・事業リスク、カントリーリスク等と同様、報告内
容をExcelシートに入力し、それをアップロードす
る方式とする。また、金融デリバティブ専用のExce
lブックとして「金融デリバティブBOOK」を備えて
いる。このExcelブックに用意されるシート、及び
報告タイミングは以下の通りである。 【0120】 為替売買越限度報告 月次 為替売買越ポジション報告 月次 オプション取引明細報告 月次 スワップ取引明細報告 四半期毎 預金取引明細報告 四半期毎 借入金取引明細報告 四半期毎 借入金状況報告 四半期毎 上記以外に金融デリバティブの報告としては、「有価証
券」があるが、有価証券については、信用・事業リス
ク、カントリーリスクとしての報告も必要な為、既に述
べたように複合目的シートが設定済である。 【0121】なお、このシートで入力することとなる勘
定科目:10300(有価証券)は、金融デリバティブ
でのみ対象となる為、日次バッチ処理にて信用・事業リ
スク、カントリーリスク処理にはパスしない配慮が必要
となる。また、有価証券については、信用・事業リス
ク、カントリーリスクとしての報告が月次だが、金融デ
リバティブとしての報告は半期毎となる。(半期毎に財
務部での、金融デリバティブデータのダウンロードの対
象とする)。 【0122】以下のExcelブック、アップロードに
ついての仕様は前述した場合と同様である。Excel
ブックは、Coveringシートを持ち、報告部店会
社コード、ポジション年月等の情報を入力してもらうと
共に、報告要否、報告状況を把握可能にする。また、2
シート目には、照査などの際に入力された金額の妥当性
検証の補助手段となる様、入力された明細データより集
計表を表示させる。各報告入力シートにはエラーチェッ
ク機能を設け、マスタチェックについても簡単なもの
は、マスタシートを持たせて実現する様にしている。E
xcelブックは、毎回最新のものをダウンロードして
使用する。 【0123】入力したExcelブックは、アップロー
ドを行い、システムに登録する。アップロードには2つ
のステップが必要となる。まずExcel Cover
ingシートにあるテキストファイル出力ボタンを押し
テキストファイルの出力を行い、次にシート別に設定さ
れたアップロード指示画面を用い、テキストファイルを
アップロードする。関係会社の場合は主管部での照査が
必要となる為、関係会社はExcelブックを主管部に
メールし、主管部は送られてきたExcelブックを照
査後アップロードする。アップロード指示画面でテキス
トファイルをアップロードする際には、Excelでの
チェックより厳密なエラーチェックがかかる。エラーが
無かった場合は、そのままシステムへの登録が行われる
が、エラー明細が1件でも有った場合は、アップロード
は受付けられず、エラーとなった明細行に対するエラー
メッセージが画面表示される。この場合はExcelシ
ートを修正後、再度アップロードを行うこととなる。大
量の明細行がエラーとなった場合は、エラー原因が同じ
であることが想定される為、エラーの表示行数には制限
を設ける。システム的には、本来の報告月のデータだけ
でなく、その前月、前々月の遅延報告、再報告も認め
る。 【0124】(2)財務部でのダウンロード 各部店会社が入力しアップロードで取り込まれた報告デ
ータを財務部にて、Excelファイルにダウンロード
可能とする。その際の指示項目としては、「報告書コー
ド」、「ポジション年月」を必須、「部店会社コード」
を任意入力とする。日次バッチ処理にて、過去の古いデ
ータを以下の基準で削除するので、それ以降はダウンロ
ード不可となる。 月次報告のもの: 6ヶ月経過後 四半期報告のもの: 18ヶ月経過後 半期報告のもの: 36ヶ月経過後 【0125】[動作環境について]本例のシステム1の
検索システム2、報告システム3共、ユーザインタフェ
ース部分は、WEBブラウザ(IE或はNC)を利用す
る。社内LAN、専用線、フレームリレー網を利用した
イントラネット環境下での使用と、インターネット環境
下での使用(報告系のみ)を想定している。 【0126】サーバは全てコストパフォーマンス及びユ
ーザインタフェースに優れるNTサーバとし、前処理部
分を除く検索システム用(以降、検索サーバ)と、報告
システム兼検索システム前処理用(以降、報告サーバ)
の2つのサーバ群で構成する。両サーバ群は各々、AP
(Application)サーバ、DB(Datab
ase)サーバに分かれる。検索APサーバには、WE
BサーバとしてOracle Application
Serverを置く。検索DBサーバには、データウ
ェアハウス(多次元データベース:MDB)として、O
racle OLAP Server、及びリレーショ
ナルデータベース:RDBとして、Oracle8iを
置く。 【0127】また、データ投入用ツールとして、運用管
理上の機能が充実しているOracle OLAP S
erver専用のOLAP Coasterを使用す
る。報告APサーバには、WEBサーバとしてMicr
osoftのIISを置く。報告DBサーバには、リレ
ーショナルデータベース:RDBとして、Micros
oft SQL Server7.0を置く。 【0128】本サーバ上で各システムからのインタフェ
ースデータを受け取る。また、報告システム、及び検索
システム前処理データを保持し、バッチ処理を実行す
る。 【0129】[セキュリティについて]接続時のアクセ
ス権限チェックと、アプリケーションの権限チェックを
設ける。 【0130】(1)接続時のアクセス権限チェック 社内LAN、専用線接続時は、INTRAの権限チェッ
クに依存する。インターネット接続は、報告系にのみ開
放しているが、日本ボルチモアテクノロジーズ社のCy
berTrust SureServer証明書によ
り、SSL接続を行ない、ExtraCAクライアント
証明書(PackageID名:RMDB)、またはイ
ントラ用クライアント証明書の存在チェックをIISで
行なう。 【0131】(2)アプリケーショーンの権限チェック ユーザIDとパスワードによる権限チェックシステムを
構築する。ユーザIDは、個人別に発行するのではな
く、組織/権限レベル別に発行する運用とする。 【0132】リリース1では、7種類の権限レベルを設
定し、ユーザIDに対しては7種類の権限レベルの何れ
かを与える。権限レベルで規定した画面(情報)のみ、
アクセス(参照)可能とする。また、一般の検索権限を
持つユーザの場合、カントリーリスク検索画面の参照は
可能だが、ガイドラインの表示は行なわない。ガイドラ
インは、ガイドラインの表示権限を持ったユーザの場合
のみ表示させる。 【0133】ユーザIDとパスワードの管理は、運用管
理者(運用管理の権限を持ったユーザ)が行う。但しパ
スワードについては、ユーザID/パスワード入力画面
で、ユーザ自身が新しいパスワードに変更可能な仕組み
にする。 【0134】 【発明の効果】以上説明したように、本発明の連結リス
クマネジメントデータベースシステムによれば、オフバ
ランス情報を、電子情報の形で受入可能である。また、
データ収集については、従来ハードコピーにて報告を受
けていた情報、或いは今までは全く報告対象となってい
ないかった情報について、電子情報の形態で報告を受入
可能である。さらに、報告を受けた結果については従
来、システム的に集計並びに検索者に提供する仕組みが
存在していなかったが、電子的に報告された情報に基づ
き自動的に、集計、様々な切り口からリスク分析が可能
になる。 【0135】よって、本発明を活用することにより、次
のようなメリットが得られる。 (1)連結ベースでのデータ収集・検索基盤の整備がで
きる。 (2)連結ベースでの取引先別、国別の債権債務報告、
売買越情報、金融関連エクスポージャ情報の一元管理を
実現でき、透明性の確保によるリスクマネジメントレベ
ルの向上が期待される。 (3)連結ベースでの各種情報の検索が可能になり、リ
スクの集中化の発見への活用が期待される。 (4)連結ベースで様々な切り口から分析可能なツール
を実現されることとなり、異常値管理への活用が期待さ
れる。 (5)従来、手作業に頼っていたデータの報告・集計業
務が電子化されることとなり、これにより業務負荷軽減
が期待される。
【図面の簡単な説明】 【図1】本発明を適用した連結リスクマネジメントデー
タベースシステムのシステム構成を示す概略構成図であ
る。 【符号の説明】 1 連結リスクマネジメントデータベースシステム 2 検索システム 3 報告システム 4 データウエアハウス
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 谷津 信 東京都千代田区大手町一丁目2番1号 三 井物産株式会社内 (72)発明者 庄司 幸彦 東京都千代田区大手町一丁目2番1号 三 井物産株式会社内 (72)発明者 藤岡 学 東京都千代田区大手町一丁目2番1号 三 井物産株式会社内 Fターム(参考) 5B075 KK45 ND02 PP13 PQ15

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】 自社および関係会社を含めた連結ベース
    でのデータ収集を行い、自社および関係会社のそれぞれ
    について、信用・事業リスク、カントリーリスク、市場
    リスク、および金融デリバティブリスクのうちの少なく
    とも一つを検索可能な連結リスクマネジメントデータベ
    ースシステムであって、 報告システムと、 検索システムと、 連結リスクマネジメントデータベースとを有し、 前記報告システムは、 予めアクセス権が付与されている関係会社などから予め
    定めた形態で提供される前記の各リスクに関する報告デ
    ータを受け入れる報告入力処理手段と、 指定したポジション年月の報告が提供されているか否か
    を検索可能な検索画面を表示出力可能な報告状況検索画
    面提供手段と、 外部システムより一定期間毎にカントリーデータを受け
    入れ、このデータと前記報告入力処理手段が受け取った
    カントリー関連データを表示し、カントリーリスクデー
    タの修正入力を受け付けるカントリーリスク報告受入・
    修正処理手段と、 前記連結リスクマネジメントデータベースで管理されて
    いる各種のマスタのメンテナンス処理用のメンテナンス
    画面を提供すると共に、メンテナンス入力を受け付ける
    マスタメンテナンス処理手段とを備えており、 前記検索システムは、 外部から前記の各リスクに関する報告データを受け入
    れ、前記連結リスクマネジメントデータベースへ投入可
    能な形態に報告データを加工修正する前処理手段と、 加工修正された報告データを前記連結リスクマネジメン
    トデータベースに投入するデータ投入処理手段と、 前記連結リスクマネジメントデータベースに投入されて
    いる前記の各リスクに関するデータを検索可能な検索画
    面を提供する検索画面提供手段とを備えており、 前記連結リスクマネジメントデータベースは、自社およ
    び関係会社の信用・事業リスクデータが保持された信用
    ・事業リスクデータベース、カントリーリスクデータが
    保持されたカントリーリスクデータベース、市場リスク
    データが保持された市場リスクデータベース、および金
    融デリバティブリスクデータが保持された金融デリバテ
    ィブリスクデータベースを含んでいることを特徴とする
    連結リスクマネジメントシステム。
JP2001239989A 2001-08-08 2001-08-08 連結リスクマネジメントデータベースシステム Pending JP2003050896A (ja)

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