JP2003037937A - 電力系統における設備の無効電力容量算定方法 - Google Patents

電力系統における設備の無効電力容量算定方法

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JP2003037937A JP2001225762A JP2001225762A JP2003037937A JP 2003037937 A JP2003037937 A JP 2003037937A JP 2001225762 A JP2001225762 A JP 2001225762A JP 2001225762 A JP2001225762 A JP 2001225762A JP 2003037937 A JP2003037937 A JP 2003037937A
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Fumio Yamamoto
文雄 山本
Yukimichi Fujita
超徹 藤田
Yousuke Nakanishi
要祐 中西
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Fuji Electric Co Ltd
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Kansai Electric Power Co Inc
Fuji Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電力系統のノードに設置される発電機、同期
調相機等の無効電力容量が必要以上に大きい値にならな
いようにして経済性を向上させる。 【解決手段】 電力系統のあるノードに設置される無効
電力発生・吸収設備に必要な無効電力容量を算定する無
効電力容量算定方法に関する。電圧が運用上の電圧下限
値または上限値を逸脱するノードに設備を設置して当該
ノードの電圧平均値を適正範囲に維持するために、運用
上の電圧下限値と電圧平均値から電圧変動幅を引いた値
とを一致させ、または、運用上の電圧上限値と電圧平均
値に電圧変動幅を加えた値とを一致させるような無効電
力容量を確率潮流計算により算定し、これを当該設備の
無効電力容量とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電力系統の設備配
置計画を支援するために、電力系統のある地点に設置さ
れた発電機、同期調相機、電力用コンデンサ、分路リア
クトル、静止形無効電力補償装置等の無効電力発生・吸
収設備に必要な無効電力容量を、確率潮流計算を用いて
算定する無効電力容量算定方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】電力系統においては、系統のある地点
に、発電機、同期調相機、電力用コンデンサ、分路リア
クトル、静止形無効電力補償装置等の無効電力発生・吸
収設備を設置し、それらの設備に無効電力を発生または
吸収させることにより、当該地点の電圧を適正な範囲に
維持している。その場合、設置される設備が、最大でど
のくらいの無効電力を発生または吸収可能であれば当該
地点の電圧を適正な範囲に維持できるかという観点か
ら、設備の無効電力容量を算定する必要がある。このた
め、従来では、系統の負荷の電力値の統計をとり、その
中で極端な値(負荷電力が最も多い、または最も少ない
場合の値)を確定的潮流計算の指定値として与えること
で、設備の無効電力容量を算定していた。
【0003】以下に、従来の確定的潮流計算を用いた設
備の無効電力容量算定の概念を説明する。図6は、電力
系統の構成例である。いま、同図において、ノード4の
電圧が電力運用上の許容範囲よりも下がるのを防ぐため
に、このノード4に設備を設置する場合を考える。
【0004】ノード4の電圧が最も低くなるのは、各ノ
ードの負荷電力の値が最も大きい場合である。よって、
今までの負荷の変化の統計をとっておき、その中で、最
も大きい負荷の値を、確定的潮流計算のノード2,3に
おける有効電力、無効電力の指定値(図におけるP
lower,2,Plower,3
lower,2,Qlower,3)とする。
【0005】次に、ノード4の電圧の大きさは、電力運
用上の許容範囲よりも下がってはならないため、この電
圧を許容値にとどめるという意味で、確定的潮流計算の
電圧指定値として、電力運用上の許容値(下限値)V
を指定する。なお、ノード4の有効電力としては、統計
データの中で最も大きい値Plower,4を指定す
る。ちなみに、ノード1は、確定的潮流計算のスラック
ノードであるため、電圧Vのみを指定する。
【0006】以上のデータがそろえば、確定的潮流計算
により、ノード4の無効電力量Qを算定することができ
る。この無効電力量Qは、ノード4における負荷の無効
電力量Qlower,4(統計データの中で最も大きい
値)と設置される設備の無効電力容量Qappar
atusとの差であるから、設備に必要な無効電力容量
apparatusは、Qapparatus=Q−
lower,4により計算することができる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来の算定方
法は、統計上最も極端な場合、つまり各ノードの負荷電
力の値が最も大きいという最悪のケースの値を入力値と
して確定的潮流計算を行うため、設備に必要とされる無
効電力容量は大きい値になる。大部分の負荷状態のケー
スに対しては、この方法で算定した無効電力容量は必要
ないので、この算定値は現実から外れた値と言える。
【0008】すなわち、従来の技術によると、設備に必
要とされる無効電力容量が不必要に大きくなってしま
い、その算定結果に従って各種設備を導入すると、コス
トが高くなり不経済であるという問題があった。そこで
本発明は、系統に設置される設備の必要十分な無効電力
容量を的確に算定可能として経済性を向上させた、電力
系統における設備の無効電力容量算定方法を提供しよう
とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を達成するた
め、請求項1記載の発明は、電力系統のあるノードに設
置される無効電力発生・吸収設備に必要な無効電力容量
を算定する無効電力容量算定方法において、電圧が運用
上の電圧下限値または上限値を逸脱するノードに設備を
設置して当該ノードの電圧平均値を適正範囲に維持する
ために、運用上の電圧下限値と電圧平均値から電圧変動
幅を引いた値とを一致させ、または、運用上の電圧上限
値と電圧平均値に電圧変動幅を加えた値とを一致させる
ような無効電力容量を確率潮流計算により算定し、これ
を当該設備の無効電力容量とするものである。
【0010】また、請求項2記載の発明は、請求項1記
載の電力系統における設備の無効電力容量算定方法にお
いて、確率潮流計算による無効電力容量の算定を、運用
上の電圧下限値と電圧平均値から電圧変動幅を引いた値
との偏差、または、運用上の電圧上限値と電圧平均値に
電圧変動幅を加えた値との偏差の全ノードの総和を最小
化する目的関数と、設置される設備の無効電力容量の平
均値としての制御変数と、ノード電圧の平均値から電圧
変動幅を引いた値が系統運用上の電圧下限値以上であ
り、かつ、ノード電圧の平均値に電圧変動幅を加えた値
が運用上の電圧上限値以下であることを制約とする制約
条件、及び、設置される設備の無効電力容量が下限値以
上かつ上限値以下であることを制約とする制約条件、を
有する非線形計画問題として定式化して実行するもので
ある。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、図に沿って本発明の実施形
態を説明する。本発明においては、確率潮流計算(確率
論的潮流計算)を用いて設備の無効電力容量を算定す
る。まず、確率潮流計算について説明する。確率潮流計
算は、系統のある地点での有効電力、無効電力、電圧が
平均値の回りにある確率分布(正規分布等)をもって変
動する際の潮流変動特性を把握するために有効な計算方
法であり、様々な手法が提案されているが、ここでは、
その中でも代表的なもの(参考文献:J.F. Dopazo, O.
A. Klitin & A.M. Sasson:“Stochastic Load Flows”
IEEE Trans. Power Apparatus Syst. PAS-94, pp.299-3
09, 1975.による)を取り上げることとする。
【0012】確率潮流計算では、負荷量、電圧などの物
理量のデータは、すべて、平均値(期待値)と標準偏差
とのセットとして表される。例えば、図1に示すよう
に、負荷の有効電力の値は、その統計データが正規分布
をしていると仮定し、有効電力の平均値及び標準偏差に
よって表すことができる。このことは、負荷の無効電力
や、ノードの電圧についても同じである。
【0013】次に、各物理量の変動幅について説明す
る。ここで、変動幅とは、その物理量の標準偏差σの値
の3倍の値に相当するものと定義する。図2に、電圧変
動幅の分布を示す。
【0014】図2において、電圧の平均値V(図及び数
式において、平均値についてはその参照符号に^を付し
てある。明細書本文中では、使用可能な文字の制限によ
り、^を省略する。)から電圧変動幅3σだけ上下し
た値の範囲内(数式1参照)には、正規分布の性質か
ら、全体のデータの99.7%が含まれる。つまり、こ
の範囲内には、ほとんど全てのデータが含まれることと
なる。
【0015】
【数1】
【0016】本発明では、上述した電圧変動幅の考え方
を利用して設備の無効電力容量を算定する。図3に、設
備の設置による電圧調整の概念について示す。例えば、
電圧が運用上の下限値を下回るノードに設備を設置する
ことにより、そのノードに無効電力を発生させて電圧平
均値を上げるが、図3のように、運用上の電圧下限値
に、電圧平均値から電圧変動幅を引いた値(数式2の
値)を一致させるような無効電力容量を算定し、これを
当該設備の無効電力容量とする。
【0017】
【数2】
【0018】このようにすれば、このノードの電圧は、
ほとんどのケース(理論的には全体の99.7%)につ
いて、運用上の電圧下限値を下回ることはない。ごくわ
ずかなケースについて、下回ることがあるものの、この
ようにして算定した設備の無効電力容量は、大部分のケ
ースについて保証されているという意味で現実的な値で
あると言える。よって、最悪のケースを考慮して確定的
潮流計算により算定した設備の無効電力容量のように、
不必要に大きい値となることはない。
【0019】次に、具体的に設備の無効電力容量を算定
する計算方法について述べる。設備を設置するノードの
電圧の平均値から電圧変動幅を引いた値を運用上の下限
値に近づけるという問題は、以下の目的関数、制御変
数、制約条件を持つ非線形計画問題として定式化するこ
とができる。
【0020】(1)目的関数 値を最小化するべき目的関数Fは、数式3によって表さ
れる。
【0021】
【数3】
【0022】数式3は、設備を設置して、無効電力を制
御しなければ、数式4の状態となって電圧下限制約違反
となるノードiについて、その電圧の平均値から電圧変
動幅だけ小さい値と運用上の下限値との偏差の総和を求
めることに相当する。
【0023】
【数4】
【0024】(2)制御変数 制御変数を、以下に示す。 Qapparatus,i(i=1,2,……,M) ただし、Qapparatus,i:ノードiに設置さ
れる設備の無効電力容量の平均値 M:設備を設置するノードの総数
【0025】(3)制約条件 不等式制約条件を以下に示す。 ノード電圧の平均値に関する制約条件は、数式5のと
おりである。
【0026】
【数5】
【0027】なお、この制約条件を満たす場合、前述の
ようにほとんど(99.7%以上)のデータが電圧の運用上
の許容範囲に含まれることになる。
【0028】設備の無効電力容量に関する制約条件を
数式6に示す。
【0029】
【数6】
【0030】なお、以上の定式化は、設備を設置するノ
ードの電圧の平均値から電圧変動幅だけ大きい値を運用
上の上限値に近付けるという問題に対しても容易に適用
することができる。以上の定式化による非線形計画問題
は、いずれも適宜な非線形計画法によって解くことがで
きるが、解法の一例として、この問題の各不等式制約条
件(ノード電圧の平均値に関する制約条件、設備の無効
電力容量に関する制約条件)をペナルティ法によって考
慮し、最急降下法を用いて解くためのフローチャートを
図4に示す。
【0031】ここで、ペナルティ法とは、制約条件を直
接取り扱う代わりに、制約条件の満足度を示す関数(制
御変数が制約条件を破ることに対するペナルティの大き
さを表す関数)を新たに定義し、この関数を元の目的関
数に加えたものを新たな目的関数(ペナルティ関数)と
見なして最小化する手法であり、本来の目的関数の最小
化と制約条件の満足という要求を同時に満たして制約付
き問題の最適解を得るものである。なお、ペナルティ法
については、例えば、「数理計画入門(システム制御情
報ライブラリー15)」(福島雅夫著,1996年,朝倉書
店発行)のpp.124〜128等に記載されている。また、最
急降下法とは、ある制御変数を出発点として、目的関数
の勾配の逆方向(−grad)に沿って目的関数を最小化す
るようなステップ幅αで直線探索を反復的に行ってい
き、制御変数を次々に決めていって最終的に最適解を決
定する手法であり、大域的収束性に優れているという利
点がある。この最急降下法についても、上記「数理計画
入門」のpp.105〜109等によって紹介されている。図4
のフローチャートでは、確率潮流計算をサブルーチンと
し、外部に最急降下法による最適化のためのループを加
えている。
【0032】まず、ペナルティパラメータの更新ループ
回数j及び収束計算ループ回数mを初期化する(S
1)。次に、制御変数xjmの初期値をセットする(S
2)。この制御変数は、前述のQ
apparatus,iに相当する。次いで、ペナルテ
ィパラメータrをセットする(S3)。初回(j=
0)はパラメータrを正の適当な値にセットし、ルー
プを更新するたびに前回値よりも大きい値にセットす
る。
【0033】その後、前述した目的関数、制御変数、制
約条件を有する非線形最適化問題を定式化して、確率潮
流計算を行う(S4)。
【0034】次に、最急降下法を実行するために、目的
関数値F(xjm,r)を計算する(S5)。この目
的関数は、ペナルティ法に基づいて生成された目的関数
であり、前述の数式3の目的関数を元にしてペナルティ
を考慮したものである。
【0035】次いで、目的関数のグラディエントを計算
し(S6)、このグラディエント及びステップ幅αを用
いて制御変数の値を更新する(S7)。その後、再び確
率潮流計算を行う(S8) そして、更新された制御変数の値を用いて目的関数値F
(xj(m+1),r )を計算し(S9)、ステップ
S5において計算した目的関数値F(xjm,r)と
の偏差の絶対値を求めてその値が十分小さくなったかど
うかを判断する(S10)。
【0036】上記の目的関数値の偏差の絶対値が十分小
さくなければ、収束計算ループ回数mをインクリメント
(S11)してステップS6へ戻る。また、目的関数値
の偏差の絶対値が十分小さい場合には、現在のペナルテ
ィパラメータrにおける収束値x を、収束計算ル
ープ回数(m+1)の制御変数xj(m+1)にセット
する(S12)。
【0037】次に、ペナルティパラメータの更新ループ
回数jをチェックした後にjをインクリメントして収束
計算ループ回数mを初期化し(S13,S14)、前記
ステップS2に戻って制御変数をセットすると共に、ペ
ナルティパラメータrを前回よりも大きい値に更新し
て再度、S4〜S12を実行する。そして、ステップS
13のno分岐を経てから、目的関数値の差の絶対値が
十分小さいか否かを判断し(S15)、十分小さくなっ
た場合には収束値x を最適値xすなわち設備の無
効電力容量として決定する(S16)。十分小さくなっ
ていない場合には、ステップS14に戻る。
【0038】
【実施例】次に、本発明の実施例を説明する。図5は、
設備の無効電力容量を算定する対象系統を示している。
図5に示されているように、ノード1は潮流計算のスラ
ックノードであり、電圧値1.0[p.u.]を指定する。
また、ノード2〜4は負荷のノードであり、その有効電
力及び無効電力の平均値が各ノード下方の枠内に示され
ている。なお、負荷の有効電力、無効電力、ブランチイ
ンピーダンスの各値は、スラックノード電圧値と同様に
[p.u.]値で表してある。これら負荷の有効電力及び無
効電力の標準偏差σは、すべてその平均値の10%とし
た。
【0039】設備を設置しない場合の各ノードの電圧値
を表1に示す。運用上の電圧の下限値を0.955[p.
u.]とすると、表1より、ノード4の(電圧平均値−電
圧変動幅)の値が0.955[p.u.]を下回っているこ
とがわかる。よって、ノード4の(電圧平均値−電圧変
動幅)の値を0.955[p.u.]に合わせるため、ノー
ド4に設備を設置することとなる。
【0040】
【表1】
【0041】ノード4の(電圧平均値−電圧変動幅)の
値を0.955[p.u.]に合わせるための設備の無効電
力容量を本発明により算定すると、0.1153[p.
u.]となる。一方、比較のため、従来の確定的潮流計算
により、設備の無効電力容量を算定する。
【0042】図5において、各ノードについてのP
u,2,Pu,3,Pu,4,Qu,2,Qu,3,Q
u,4は、各負荷の平均値から変動幅(電圧変動幅と同
様にその標準偏差の3倍の値)だけ大きい値、すなわち
現実的には最も厳しいケースであるが、これらを負荷の
指定値とし、ノード4の電圧の指定値を0.955[p.
u.]として、確定的潮流計算により設備の無効電力容量
を算定すると、0.3653[p.u.]となる。これは、
本発明により算定した値0.1153[p.u.]の3倍以
上の値であり、現実的には、ノード4に設置される設備
の無効電力容量は、もっと少ない値で良いということが
わかる。なお、参考として、従来の確定的潮流計算及び
本発明それぞれの方法により算定した無効電力容量の設
備を設置した後の、各ノードの電圧値を表2に示す。
【0043】
【表2】
【0044】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、従来の確
定的潮流計算では最悪のケースを想定して必要以上に大
きく算定されていた設備の無効電力容量が、実用上、支
障ない程度にまで小さい値として算定されるので、発電
機、同期調相機、電力用コンデンサ、分路リアクトル、
静止形無効電力補償装置等の無効電力発生・吸収設備の
小容量化を可能にしてコストの低減を図ることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】負荷の有効電力の統計データを示す図である。
【図2】電圧変動幅を示す図である。
【図3】本発明の実施形態における電圧の調整概念を示
す図である。
【図4】非線形計画法のフローチャートである。
【図5】本発明の実施例が適用される対象系統の説明図
である。
【図6】従来技術を説明するための電力系統の構成図で
ある。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 藤田 超徹 神奈川県川崎市川崎区田辺新田1番1号 富士電機株式会社内 (72)発明者 中西 要祐 神奈川県川崎市川崎区田辺新田1番1号 富士電機株式会社内 Fターム(参考) 5G066 AA01 AA03 AE04 AE09 FA01 FB20

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電力系統のあるノードに設置される無効
    電力発生・吸収設備に必要な無効電力容量を算定する無
    効電力容量算定方法において、 電圧が運用上の電圧下限値または上限値を逸脱するノー
    ドに設備を設置して当該ノードの電圧平均値を適正範囲
    に維持するために、運用上の電圧下限値と電圧平均値か
    ら電圧変動幅を引いた値とを一致させ、または、運用上
    の電圧上限値と電圧平均値に電圧変動幅を加えた値とを
    一致させるような無効電力容量を確率潮流計算により算
    定し、これを当該設備の無効電力容量とすることを特徴
    とした、電力系統における設備の無効電力容量算定方
    法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の電力系統における設備の
    無効電力容量算定方法において、 確率潮流計算による無効電力容量の算定を、 運用上の電圧下限値と電圧平均値から電圧変動幅を引い
    た値との偏差、または、運用上の電圧上限値と電圧平均
    値に電圧変動幅を加えた値との偏差の全ノードの総和を
    最小化する目的関数と、 設置される設備の無効電力容量の平均値としての制御変
    数と、 ノード電圧の平均値から電圧変動幅を引いた値が系統運
    用上の電圧下限値以上であり、かつ、ノード電圧の平均
    値に電圧変動幅を加えた値が運用上の電圧上限値以下で
    あることを制約とする制約条件、及び、設置される設備
    の無効電力容量が下限値以上かつ上限値以下であること
    を制約とする制約条件、 を有する非線形計画問題として定式化して実行すること
    を特徴とした、電力系統における設備の無効電力容量算
    定方法。
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