JP2003036049A - 画像表示装置および画像表示方法 - Google Patents

画像表示装置および画像表示方法

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JP2003036049A
JP2003036049A JP2001224168A JP2001224168A JP2003036049A JP 2003036049 A JP2003036049 A JP 2003036049A JP 2001224168 A JP2001224168 A JP 2001224168A JP 2001224168 A JP2001224168 A JP 2001224168A JP 2003036049 A JP2003036049 A JP 2003036049A
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Kohei Inamura
浩平 稲村
Izumi Kanai
泉 金井
Toshiyuki Kanda
俊之 神田
Masa Tada
雅 多田
Yukio Hiraki
幸男 平木
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電子放出素子をマトリクス状に並べたカラー
画像表示装置において、スペーサ近傍部における画素の
色度ずれを補正する。 【解決手段】 スペーサ近傍部の青画素の色度が階調の
増加に応じて赤方向にずれる場合、その青画素のスペー
サに対する位置と階調データとに応じてその青画素近傍
の緑画素の階調を増やし、その青画素の階調を減らす色
補正手段110を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子ビーム源とし
て例えば冷陰極の電子放出素子を用い、これら電子放出
素子をマトリクス状に配列した画像表示パネルを用いた
画像表示装置と該パネルに画像を表示する方法に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】本発明者らは、電子放出素子をマトリク
ス状に多数並べ、これに対向する位置に蛍光体を配置し
た画像表示装置について研究を行ってきた。図9はこの
ような画像表示装置をなす画像表示パネルの一例を示す
斜視図であり、内部構造を示すためにパネルの一部を切
り欠いて示している。
【0003】図中、3115はリアプレート、3116
は側壁、3117はフェースプレートであり、リアプレ
ート3115、側壁3116およびフェースプレート3
117により、表示パネルの内部を真空に維持するため
の外囲器(気密容器)を形成している。
【0004】リアプレート3115には基板3111が
固定されているが、この基板3111上には電子放出素
子3112が、N×M個形成されている(N、Mは2以
上の正の整数であり、目的とする表示画素数に応じて適
宜設定される)。また、前記N×M個の電子放出素子3
112は、図9に示すとおり、M本の行方向配線311
3とN本の列方向配線3114により配線されている。
これら基板3111、電子放出素子3112、行方向配
線3113および列方向配線3114によって構成され
る部分をマルチ電子ビーム源と呼ぶ。また、行方向配線
3113と列方向配線3114の少なくとも交差する部
分には、両配線間に絶縁層(不図示)が形成されてお
り、電気的な絶縁が保たれている。
【0005】フェースプレート3117の下面には、蛍
光体からなる蛍光膜3118が形成されており、赤
(R)、緑(G)、青(B)の3原色の蛍光体(不図
示)が塗り分けられている。また、蛍光膜3118をな
す上記各色蛍光体の間には黒色体(不図示)が設けてあ
り、さらに蛍光膜3118のリアプレート3115側の
面には、アルミニウム等からなるメタルバック3119
が形成されている。
【0006】Dx1〜DxmおよびDy1〜Dynおよ
びHvは、当該表示パネルと不図示の電気回路とを電気
的に接続するために設けた気密構造の電気接続用端子で
ある。Dx1〜Dxmはマルチ電子ビーム源の行方向配
線3113と、Dy1〜Dynはマルチ電子ビーム源の
列方向配線3114と、Hvはメタルバック3119と
各々電気的に接続している。
【0007】また、上記気密容器の内部は10-6Tor
r程度の真空に保持されており、画像表示装置の表示面
積が大きくなるに従い、気密容器内部と外部の気圧差に
よるリアプレート3115およびフェースプレート31
17の変形あるいは破壊を防止する手段が必要となる。
リアプレート3115およびフェースプレート3116
を厚くすることによる方法は、画像表示装置の重量を増
加させるのみならず、斜め方向から見たときに画像のゆ
がみや視差を生ずる。これに対し、図9においては、比
較的薄いガラス板からなり大気圧を支えるための構造支
持体(スペーサあるいはリブと呼ばれる)3120が設
けられている。このようにして、マルチビーム電子源が
形成された基板3111と蛍光膜3118が形成された
フェースプレート3116との間は通常サブミリないし
数ミリに保たれ、前述したように気密容器内部は高真空
に保持されている。
【0008】以上説明した表示パネルを用いた画像表示
装置は、容器外端子Dx1ないしDxm、Dy1ないし
Dynを通じて各電子放出素子3112に電圧を印加す
ると、各電子放出素子3112から電子が放出される。
それと同時にメタルバック3119に容器外端子Hvを
通じて数百[V]ないし数[kV]の高圧を印加して、
上記放出された電子を加速し、フェースプレート311
7の内面に衝突させる。これにより、蛍光膜3118を
なす各色の蛍光体が励起されて発光し、画像が表示され
る。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、以上説
明した画像表示装置の表示パネルにおいては、以下のよ
うな問題点があった。すなわち、スペーサの近傍から放
出された電子の一部がスペーサに当たる、あるいは放出
電子の作用でイオン化したイオンがスペーサに付着す
る、さらには、フェースプレートに到達した電子が一部
反射、散乱され、その一部がスペーサに当たること等に
より、スペーサ帯電を引き起こすことである。このスペ
ーサの帯電により冷陰極素子から放出された電子はその
軌道を曲げられ、蛍光体上の正規な位置とは異なる場所
に到達する。この結果、スペーサ近傍の画像が歪んで表
示される。
【0010】この問題点を解決するために、スペーサに
微小電流が流れるようにして帯電を除去(除電)する提
案がなされている。そこでは絶縁性のスペーサの表面に
高抵抗膜を形成することにより、スペーサ表面に微小電
流が流れるようにしている。ここで用いられている高抵
抗膜は、酸化スズ、あるいは酸化スズと酸化インジウム
混晶薄膜や島状の金属膜等である。
【0011】さらに、リアプレート上で冷陰極素子を配
置するピッチをスペーサ近傍で変化させること、スペー
サがリアプレートおよびフェースプレートと接する側面
にそれぞれ低抵抗膜(スペーサ電極)を形成し、その電
極の長さを最適に設計すること、などの方法が考案され
た。それらにより、電子ビームの軌道を制御し、蛍光体
上の正規な位置に電子を到達させることが可能となっ
た。
【0012】しかしながら、スペーサ近傍の冷陰極素子
から放出された電子ビームは、スペーサが近傍に無い冷
陰極素子から放出された電子ビームと比較して、スペー
サの存在により、ビームが収束して蛍光体の輝点が小さ
くなった。これにより、各冷陰極素子から放出される電
子量とエネルギーが同じでも、蛍光体に照射される電荷
の分布が異なり、電荷の密度の大きい部分が生じること
となった。
【0013】電荷の密度が大きくなると次のような問題
が起こる。一つには蛍光体の飽和現象によりビームが収
束しない画素と比較して輝度が低下する。さらに、ブル
ーの蛍光体の発光スペクトルに変化が生じ、ビームが収
束しない画素との間に色度差が発生する。
【0014】特に、ブルーの画素についてはスペーサ近
傍の画素とスペーサの近傍でない画素との色度差によ
り、表示面全面に同一輝度の一様なブルーの表示をした
場合にスペーサ近傍に筋むらが見えてしまう場合があ
る。
【0015】本発明は、スペーサによるビーム収束があ
っても、色度むらが生じないような画像表示装置および
画像表示方法を提供することを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】以上の課題を解決するた
め、本発明に係る第1の装置は、マトリクス状に配列さ
れた複数の電子放出素子を備えたリア基板と、前記電子
放出素子から放出される電子のそれぞれに対応した赤、
緑、青の3原色の蛍光体を備えたフロント基板と、前記
リア基板とフロント基板の間隔を保持する支持部材と、
入力された画像信号に応じて蛍光体に照射する電子ビー
ムを変調する変調手段とを備えた画像表示装置であっ
て、前記支持部材から色度に影響を受ける蛍光体につい
て前記支持部材からの影響と前記色度に影響を受ける蛍
光体が表示すべき色の階調とに応じて補正信号を発生し
前記画像信号を補正する手段を有することを特徴とする
画像表示装置である。
【0017】第2の装置は第1の装置において前記支持
部材から色度に影響を受ける蛍光体が青(B)の蛍光体
であることを特徴とする画像表示装置である。第3の装
置は、第2の装置において、前記支持部材からの影響の
大きさを、青(B)画素の前記支持部材からの距離によ
って決定することを特徴とする画像表示装置である。
【0018】第4の装置は、第2の装置において、前記
支持部材からの影響の大きさを、該素子から放出される
電子の軌道における電界分布によって決定することを特
徴とする画像表示装置である。第5の装置は、第2また
は第3の装置において、前記補正信号を発生し前記画像
信号を補正する手段は、緑(G)の信号に補正成分を加
算し、加算した補正成分の輝度を青(B)の信号成分か
ら差し引く色補正手段であることを特徴とする画像表示
装置である。
【0019】さらに本発明の方法は、マトリクス状に配
列された複数の電子放出素子を備えたリア基板と、前記
電子放出素子から放出される電子のそれぞれに対応した
赤(R)、緑(G)、青(B)からなる3原色の蛍光体
を備えたフロント基板と、前記リア基板とフロント基板
の間隔を保持する支持部材と、入力された画像信号に応
じて蛍光体に照射する電子ビームを変調する変調手段を
備えた画像表示装置における画像表示方法であって、前
記支持部材からの影響と、青(B)の階調とに応じて補
正信号を発生し前記画像信号を補正することを特徴とす
る画像表示方法である。
【0020】
【作用】本発明によれば、スペーサ近傍部では、例えば
支持部材からの距離と青色の階調データとに応じて青色
と緑色の階調データを補正するというように、スペーサ
からの影響と、青(B)の階調とに応じて補正信号を発
生し、入力画像信号を補正するようにしたため、スペー
サによるビーム収束があっても、青(B)の色度むらを
低減することができる。なお、本明細書では、青(B)
の色度ずれ補正についてのみ記載しているが、本発明
は、他の原色の色度ずれについても適用し得るものであ
る。すなわち、現在用いられている赤(R)および緑
(G)蛍光体は、ビーム収束があっても実質的に色度の
ずれは無いため、本明細書では、青(B)の色度ずれ補
正についてのみ記載したが、ビーム収束による色度ずれ
を生じる赤(R)または緑(G)の蛍光体を用いる場合
は、色度ずれを生じる蛍光体のそれぞれについて、本明
細書に記載した青(B)の色度ずれ補正方法を適用すれ
ばよい。
【0021】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照して具体
的に説明する。図1は、本発明の一実施例に関わる画像
表示装置のブロック図である。同図において、101は
表面伝導型放出素子を用いた画像表示パネルで、図9に
示した表示パネル部と同様の構成を有するものである。
この画像表示パネル101は、端子Dx1からDxmお
よびDy1からDynを介して外部の電気回路と接続さ
れている。また画像表示パネル101上の高圧端子Da
は外部の高圧電源Vaに接続され表面伝導型放出素子か
らの放出電子を加速するようになっている。このうち端
子Dx1からDxmには画像表示パネル101内に設け
られているマルチ電子ビーム源すなわちM行N列の行列
状にマトリクス配線された表面伝導型放出素子群を1行
ずつ順次駆動してゆくための走査信号が印加される。一
方、端子Dy1からDynには前記走査信号により選択
された一行の表面伝導型放出素子の各素子の出力電子ビ
ームを制御するための変調信号が印加される。
【0022】次に、走査回路102について説明する。
同回路は、内部にm個のスイッチング素子を備えるもの
で、各スイッチング素子は、選択電圧Vsと非選択電圧
Vnsのいずれか一方を選択し、表示パネル101の端
子Dx1〜Dxmと電気的に接続するものである。この
とき、選択電圧Vsおよび非選択電圧Vnsは、外部電
源から供給される。各スイッチング素子は、タイミング
信号発生回路104(後述)が出力する走査スタート信
号および走査クロックに基づいて動作するものである
が、実際には、例えばFETのようなスイッチング素子
を組み合わせることにより容易に構成することが可能で
ある。
【0023】なお、前記選択電圧Vsは、本実施例の場
合には表面伝導型放出素子の特性(電子放出しきい値電
圧が8[V])に基づき、走査されていない素子に印加
される駆動電圧が電子放出しきい値電圧以下となるよ
う、−7[V]の一定電圧を出力するよう設定し、非選
択電圧Vnsを0[V](グランドレベル)とする。
【0024】次に、画像信号の流れについて説明する。
入力されたコンポジット画像信号をデコーダ103で3
原色(RGB)の輝度信号および水平、垂直同期信号
(HSYNC、VSYNC)に分離する。タイミング信
号発生回路104は、同期信号HSYNC、VSYNC
に同期した、サンプリングクロック、走査スタート信
号、走査クロック、パルス幅クロックなどの各種タイミ
ング信号を発生させる。RGB輝度信号はサンプルホー
ルド(S/H)回路105においてタイミング信号発生
回路104が発生するサンプリングクロックでサンプリ
ングされ保持される。保持された信号は色補正回路11
0(後述)を経由してシリアルパラレル(S/P)変換
回路106に入力され、画像形成パネルの各蛍光体の並
びに対応した順番に並んだパラレル信号に変換される。
【0025】続いてパルス幅変調回路107で画像信号
強度に対応したパルス幅を持つパルスが生成される。1
08は電圧駆動回路で、内部にシフトレジスタを持ち、
制御回路109から入力される各列方向配線に対応した
駆動条件を、タイミング信号発生回路104から出力さ
れるサンプリングクロックで順次シフトすることによ
り、全ての列の列方向配線の駆動条件を保持する。そし
て、列毎に保持した駆動条件a〜cに対応する駆動電圧
をVda〜cの中から選択する。駆動条件aの場合はV
daが、駆動条件bの場合はVdbが、駆動条件cの場
合はVdcが選択される。そして、タイミング信号発生
回路104から出力されるパルス幅クロックにより、パ
ルス幅変調回路107から出力されたパルスの期間だ
け、選択された駆動電圧を表示パネルの端子Dy1ない
しDynを通じて表示パネル101内の表面伝導型放出
素子に印加する。駆動条件a〜cの詳細は後述する。
【0026】制御回路109は、タイミング信号発生回
路104が発する各種タイミング信号を受け、駆動を行
う素子に対応した駆動条件を発生し、電圧駆動回路10
8に与える。図2は、表示パネル内のスペーサ配置の例
を示す平面図であり、スペーサに最も近い素子を領域
a、2番目に近い素子を領域b、それ以外の素子を領域
cとして示してある。同図(A)では、スペーサ201
が行方向配線に沿って隙間無く配置されている。なお、
同図において、スペーサ201は3行分のみ配置してあ
るが、これは簡略化のためであり、画像形成装置の耐大
気圧性を得るための適当な枚数を配置する。
【0027】制御回路109の構成例を図3に示す。同
図(A)は、図2(A)のように、スペーサが行方向配
線に沿って隙間無く配置されて、かつその行間隔が等し
い場合に対応する例である。図3において、301はカ
ウンタで、図1のタイミング信号発生回路104が発す
る水平同期信号HSYNCをカウントすることにより、
駆動する素子の行番号を発生する。
【0028】302はルックアップテーブル(LUT)
であり、カウンタ301から出力された行番号を入力と
し、領域を表す信号を出力する。LUT302の保持内
容の例を図4に示す。これは、24行周期でスペーサが
配置され、11行目と12行目の間に最初のスペーサが
配置されている場合の例である。スペーサに最も近い領
域aに相当するのは、11行目と12行目であり、その
場合の出力は2で、駆動条件aを表す。2番目に近い領
域bに相当するのは、10行目と13行目であり、その
場合の出力は1であり、駆動条件bを表す。その他の領
域cに相当するのは、0〜9行目と14〜23行目であ
り、その場合の出力は0であり、駆動条件cを表す。こ
の駆動条件信号が制御回路109から出力されて前述の
電圧駆動回路108および色補正回路110に与えられ
る。
【0029】図3において、303は比較器で、カウン
タ301の出力と、レジスタ304が保持するスペーサ
が配置されている行周期(本実施例では24行を0から
カウントするので23)を比較して、比較結果が等しけ
れば、カウンタ301をリセットする。この時、カウン
タリセット端子への入力には、垂直同期信号であるVS
YNCと論理和をとる。なお、本実施例においては、3
04はレジスタとしたが、メモリやスイッチ等で構成し
ても良い。
【0030】特に、スペーサが配置されている行周期が
2のp乗(但し、pは正の整数)である場合には、同図
(B)の構成を取ることができる。カウンタ301をp
ビットとすることで、カウンタリセットのための比較器
は不要となり、VSYNC入力でのみリセットすること
で所望の動作が得られる。
【0031】スペーサが配置されている行が周期的では
ない場合には、同図(C)の構成をとる。カウンタ30
1は行方向配線の数(m)をカウントするのに十分なビ
ット数を持ち、VSYNCを起点に、HSYNCをカウ
ントする。LUT305は、行方向配線の数(m)分の
空間を持ち、カウンタ301から出力された行番号を入
力とし、駆動条件を表す信号を出力する。
【0032】図2(B)の例では、スペーサ201は千
鳥状に配置されており、行方向で一様ではない。この場
合の制御回路109の構成を図3(D)に示す。306
はアドレス発生回路で、タイミング信号発生回路104
が発するVSYNC、HSYNC、サンプリングクロッ
クの各信号により、LUT307のアドレス信号を発生
する。LUT307は、表示パネル101の表面伝導型
放出素子数(n×m)分の空間を持ち、スペーサ配置に
基づいて、各素子に対応して駆動条件a〜cを表すデー
タが格納されており、アドレス発生回路306から出さ
れるアドレス信号によってアクセスされ、各素子に対応
した駆動条件信号を発生する。上記の例では、領域をa
〜cに分類したが、領域の数は3つに限らない。
【0033】図2(C)は、一つのスペーサの周囲のみ
抜き出した図である。これは、電界分布を計算し、放出
電子軌道がスペーサから受ける影響の度合いに応じて領
域a、a’、b、b’、b”およびcに分類した例であ
る。スペーサ201の長手方向に沿い、スペーサ201
に最も近い素子の領域をa、2番目に近い素子を領域b
とし、スペーサのエッジ部分に接し、スペーサに最も近
い素子の領域をa’、2番目に近い素子を領域b’と
し、領域bと領域a’に接し、スペーサから斜め方向に
位置する素子の領域をb”とする。領域cは図示してい
ないがそれ以外の範囲の素子である。このように、スペ
ーサとの相対位置関係により、領域を分類する。スペー
サの両端部分に接する素子と、側面部分に接する素子と
では、スペーサによる電界分布の影響が異なり、ビーム
軌道も異なる場合があるので、必要に応じて駆動条件も
変える。この例でも、制御回路109の構成は、図3
(D)を用いることができる。
【0034】図1において、端子Dy1からDynに電
圧パルス信号が供給された表示パネル101では、走査
回路102が選択した行に接続された表面伝導型放出素
子のみが供給されたパルス幅に応じた期間だけ電子を放
出し、蛍光体が発光する。すなわち、1水平走査(1
H)期間中、選択された行上の全素子が画像輝度信号に
合わせて発光する。走査回路102が選択する行を1か
らmまで順次走査することで2次元画像が形成される。
以上が、画像形成時の動作の概要である。
【0035】ここで、スペーサの構成と電子ビームの軌
道について、図5を用いてより詳しく説明する。501
は蛍光体とメタルバックを含むフェースプレート(フェ
ース基板)、502は電子源基板を含むリアプレート
(リア基板)、503はスペーサの母体、504はスペ
ーサ表面の高抵抗膜、505はフェースプレート側の電
極(スペーサ電極)、506はリアプレート側の電極
(スペーサ電極)、507は素子駆動用配線であり、こ
れら503、504、505、506および507によ
って支持部材(スペーサ)が構成される。図5では示し
ていないがスペーサ電極505とフェースプレート50
1との間や、スペーサ電極506とリアプレート502
(具体的にはスペーサ電極506と配線507)の間に
フリットなどを介している場合はフリットも支持部材の
構成要素とする。また、508は素子、509は代表的
な電子ビーム軌道、510は等電位線である。dは電子
源基板−フェースプレート間距離である。
【0036】図5に示すように、スペーサのフェースプ
レートに接する側面にフェースプレートと同電位にする
ためのスペーサ電極505を、かつ、スペーサの電子源
基板に接する側面に電子源基板と同電位にするスペーサ
電極506を設けた場合、スペーサ付近の電位分布は等
電位線510に示すようになる。つまり、素子508か
ら放出された電子は電位分布によって、リアプレート付
近では一旦スペーサから離れ、フェースプレート付近で
引き戻され、509で示すような軌道を描く。この過程
で、スペーサの近傍の素子から放出された場合は、スペ
ーサの近傍でない素子から放出された場合と比較して、
放出電子ビームが収束する。その結果、フェースプレー
トに到達した時点でのビームスポットの形状はスペーサ
の近傍のビームスポットの方が小さくなる。
【0037】そのため、蛍光体の単位面積当たりの照射
電荷量は、ビームスポットのピーク部分では、スペーサ
近傍の素子の方が大きくなり、電荷が大きくなると蛍光
体の発光特性が飽和するという現象が発生する。する
と、図6に示すように、画素の階調−輝度特性は、スペ
ーサ近傍以外の画素の場合は良好な線形性を持つのに対
し、スペーサ近傍の画素では、同じ量の電荷が照射され
た場合に、輝度が低くなり、画像の輝度むらとして現れ
る。
【0038】従って、放出電子量とその軌道、エネルギ
ー、および蛍光体の発光特性から、領域a〜cにおける
輝度低下率が計算でき、さらに、電子源の印加電圧−放
出電流特性から、各領域の素子に対する設定電圧値が定
まる。電圧駆動回路108はこれらの設定電圧値を電源
Vda〜cから選択して各素子に供給する。この場合、
VdaはVdbより高く、VdbはVdcより高くす
る。これにより、各素子をそれらが属する領域に応じた
印加電圧で駆動することができ、輝度むらをなくすこと
ができる。
【0039】ところが、ブルー(B)の蛍光体は、電荷
の密度が高まることにより輝度が低下するだけでなく発
光スペクトルに変化が生じて色度が変化してしまう。表
1に160階調を表示した時のスペーサ近傍部と非近傍
部のブルーの色度を示す。色度の差がΔxyにして0.
0043となるため全面同階調でブルーの単色表示をす
ると輝度が同一であっても色度の差によりスペーサ近傍
にすじむらが見えてしまう。この時、スペーサ近傍部で
ブルー単色に対してグリーン(G)を1階調分だけ点灯
し、かつグリーンの輝度分だけブルーの階調を下げると
スペーサ近傍部の色度は表1に示すように、色度差がΔ
xyで0.0008となりスペーサ非近傍部とほぼ色度
差が無くなる。
【0040】
【表1】
【0041】色補正回路110はこの原理を使用して色
度のむらを補正するもので、スペーサ近傍のブルーの画
素データに対応して、グリーンの画素データに対して補
正分を加え、補正によりグリーンの輝度が増加した分ブ
ルーの輝度を下げることにより、輝度を変えずに色度の
補正を行う。図7に色補正回路110のブロック図を示
す。
【0042】ルックアップテーブル(LUT)701は
ブルーの階調値と制御回路109からの駆動条件出力を
入力としており、この組み合わせによってグリーンに対
して加算する補正分が決定して出力される。図8(A)
にLUT701の内容の例を示す。駆動条件が0(駆動
条件c)の時には加算される補正分はブルーがどの階調
であっても0が出力されグリーンの値に変化はない。駆
動条件が1(駆動条件b)の時にはブルーが201階調
以上においては1が補正分として出力されグリーンに加
算される。駆動条件が2(駆動条件a)の場合は、ブル
ーが80階調から200階調までは1が、201階調以
上は2が補正分として出力されグリーンに加算される。
【0043】LUT702は同様にブルーの階調値と制
御回路109からの駆動条件を入力としてブルーの階調
値を決定して出力する。これは、グリーンの階調に加算
された分の輝度をブルーの階調を落とすことによって補
正するものである。図8(B)にLUT702の内容の
例を示す。
【0044】このようにして補正することにより、スペ
ーサ近傍部とスペーサ非近傍部でのブルーの色度差が低
減され、むらの少ない均一な画像を得ることができる。
【0045】
【発明の効果】以上述べてきたように、本発明において
は、スペーサによって発生する放出電子ビームの収束に
起因する色度むらを補償することができ、スペーサと交
差する比較的広範囲に同一色同一輝度の表示を行った場
合でもすじむらのない良好な画像を表示することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例に関わる画像表示装置のブ
ロック回路図である。
【図2】 図1における画像表示パネルのスペーサ配置
の例を示す平面図である。
【図3】 図1における制御回路の構成例を示すブロッ
ク図である。
【図4】 図3におけるルックアップテーブルの内容を
説明する図である。
【図5】 スペーサの構成と電子ビームの軌道を説明す
るための図である。
【図6】 画素の階調−発光輝度特性を示すグラフであ
る。
【図7】 図1における色補正回路の構成例を示すブロ
ック図である。
【図8】 図7におけるルックアップテーブルの内容を
説明する図である。
【図9】 電子放出素子をマトリクス状に並べた画像表
示パネルの構造を説明する図である。
【符号の説明】 101:画像表示パネル、102:走査回路、103:
デコーダ、104:タイミング信号発生回路、105:
サンプルアンドホールド(S/H)回路、106:シリ
アルパラレル(S/P)変換回路、107:パルス幅変
調回路、108:電圧駆動回路、109:制御回路、1
10:色補正回路、301:カウンタ、302、30
5、307、701、702:ルックアップテーブル
(LUT)、303:比較器、304:レジスタ、30
6:アドレス発生回路、501:フェースプレート、5
02:リアプレート、503:スペーサ母体、504:
高抵抗膜、505、506:スペーサ電極、507:配
線、508:電子放出素子、509:電子軌道、51
0:等電位線、3111:基板、3112:電子放出素
子、3113:行方向配線、3114:列方向配線、3
115リアプレート、3116:側壁、3117:フェ
ースプレート、3118:蛍光膜、3119:メタルバ
ック、3120:スペーサ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01J 31/12 H01J 31/12 C (72)発明者 神田 俊之 東京都大田区下丸子3丁目30番2号キヤノ ン株式会社内 (72)発明者 多田 雅 東京都大田区下丸子3丁目30番2号キヤノ ン株式会社内 (72)発明者 平木 幸男 東京都大田区下丸子3丁目30番2号キヤノ ン株式会社内 Fターム(参考) 5C032 AA01 CC10 5C036 EE04 EF01 EF06 EF09 EG48 EH26 5C080 AA18 BB05 CC03 DD05 DD30 EE28 FF12 JJ02 JJ05 JJ06

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 マトリクス状に配列された複数の電子放
    出素子を備えたリア基板と、 前記電子放出素子から放出される電子のそれぞれに対応
    した赤、緑、青の3原色の蛍光体を備えたフロント基板
    と、 前記リア基板とフロント基板の間隔を保持する支持部材
    と、 入力された画像信号に応じて蛍光体に照射する電子ビー
    ムを変調する変調手段とを備えた画像表示装置であっ
    て、 前記支持部材から色度に影響を受ける蛍光体について前
    記支持部材からの影響と前記色度に影響を受ける蛍光体
    が表示すべき色の階調とに応じて補正信号を発生し前記
    画像信号を補正する手段を有することを特徴とする画像
    表示装置。
  2. 【請求項2】 前記色度に影響を受ける蛍光体は、青の
    蛍光体であることを特徴とする請求項1に記載の画像表
    示装置。
  3. 【請求項3】 前記支持部材からの影響の大きさは、前
    記青の蛍光体とそれに対応する電子放出素子とからなる
    画素の、前記支持部材からの距離によって決定すること
    を特徴とする請求項2に記載の画像表示装置。
  4. 【請求項4】 前記支持部材からの影響の大きさは、前
    記電子放出素子から放出される電子の軌道における電界
    分布によって決定することを特徴とする請求項2に記載
    の画像表示装置。
  5. 【請求項5】 前記補正信号を発生し前記画像信号を補
    正する手段は、緑の信号に補正成分を加算し、加算した
    補正成分の輝度を青の信号成分から差し引く色補正手段
    であることを特徴とする請求項2または3に記載の画像
    表示装置。
  6. 【請求項6】 マトリクス状に配列された複数の電子放
    出素子を備えたリア基板と、 前記電子放出素子から放出される電子のそれぞれに対応
    した赤、緑、青の蛍光体を備えたフロント基板と、 前記リア基板とフロント基板の間隔を保持する支持部材
    と、 入力された画像信号に応じて蛍光体に照射する電子ビー
    ムを変調する変調手段とを備えた画像表示装置における
    画像表示方法であって、 前記支持部材からの影響と、青の階調とに応じて補正信
    号を発生し前記画像信号を補正することを特徴とする画
    像表示方法。
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