JP2003033732A - プレス部品の液処理補助装置、及びこれを使用したプレス部品の液処理方法 - Google Patents

プレス部品の液処理補助装置、及びこれを使用したプレス部品の液処理方法

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JP2003033732A
JP2003033732A JP2001220251A JP2001220251A JP2003033732A JP 2003033732 A JP2003033732 A JP 2003033732A JP 2001220251 A JP2001220251 A JP 2001220251A JP 2001220251 A JP2001220251 A JP 2001220251A JP 2003033732 A JP2003033732 A JP 2003033732A
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Japan
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suspension
shaft
liquid
liquid processing
press
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JP2001220251A
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English (en)
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Yasunoshin Oosaka
安之進 大坂
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KYB Corp
Original Assignee
Kayaba Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】吊下軸に挿通された多数のプレス部品に対し
て、回転軸上の段部により外的で部分的な上下動運動を
与えるとともに、振動装置による振動をも与えることに
より、各プレス部品に対する液処理を効果的に行うこと
のできる液処理補助装置を提供すること。 【解決手段】液処理のための処理液槽200内に下端部
が浸積される吊下台10と、この吊下台10の下部に略
水平状態で支持される回転軸20と、この回転軸20に
平行となるように吊下台10に支持されてプレス部品6
0の多数をその各打ち抜き穴にて挿通して支持する吊下
軸30と、回転軸20に振動を付与すべく吊下台10側
に設けた振動装置40とにより構成するとともに、回転
軸20の表面に、各プレス部品60の表面に当接するこ
とになるスパイラル状の段部50を形成したこと。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、エッチング液や洗浄液
等の処理液によって、プレス成形した部品にできるバリ
の化学的除去、あるいは、プレス部品の脱脂、酸洗、中
和水洗、防錆等の各種液処理において補助的に利用する
液処理補助装置、及びこれを使用したプレス部品の液処
理方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】例えば、ショックアブソーバにおいて
は、図10に示すような薄い円板であるリーフバルブが
使用されるが、このリーフバルブはプレス加工によって
形成されるものであり、通常プレス機によって、100
〜500枚/分のスピードで短時間内に大量生産される
ものである。
【0003】このようなリーフバルブを代表とするよう
なプレス部品60では、通常プレス刃が通過した後に、
図10の(a)に示すようなバリ61ができる。これら
のバリ61は、リーフバルブとしたときに所期の機能を
阻外するものとなるから、何等かの方法で除去しなけれ
ばならない。
【0004】プレス部品60におけるバリ61を除去す
る方法として現在多く採用されているのが「バレル研
磨」と呼ばれているもので、大量のプレス部品60と研
磨材粉末とを1つのバレル(タル)内に入れて、このバ
レル全体を回転させるようにすることである。このバレ
ル研磨によれば、各プレス部品60の表面に突出してい
たバリ61が研磨材粉末や他のプレス部品60との激し
い接触によって除去されるものであり、それなりに目的
は達成されていたのであるが、次のような問題があっ
た。
【0005】つまり、単なるバレル研磨は、言わば物理
的に衝撃を与えて無理矢理バリ61を除去するものであ
るため、各プレス部品60に変形が生じ易く、また研磨
後に研磨材粉末を十分除去してやらなければならないた
め、これが相当手間の掛かる作業となっていたのであ
る。
【0006】このため、大量の各プレス部品60をエッ
チング液中にバラバラに浸してバリ61を除去する、所
謂「化学研磨」が当然考えられたのであるが、この「化
学研磨」の最も問題となる点は、バリ61だけでなく、
エッチング不要な部分まで研磨してしまうことである。
このため、本発明者等は、多数のプレス部品60を1本
の支持棒上に串刺し状態にして、この支持棒ごとエッチ
ング液を満たした処理液槽200内に浸漬することを考
えたのである。
【0007】ところが、この処理液槽200内に浸漬す
る化学研磨法でも、各プレス部品60上のバリ61は、
串刺しされた隣のプレス部品60によってエッチング液
に対して隠れた状態となることがあるため、浸漬時間を
長くする等の方策を採用しなければならず、処理液の劣
化が早く、その交換を短時間内に行わなければならなか
ったのである。
【0008】また、プレス部品60が油等で汚れている
と、これらを重ねたとき互いに密着し合い易く、特に、
プレス部品60の脱脂、酸洗、中和水洗、防錆等の各種
液処理を行うために、これらを処理液中に浸積しても、
各プレス部品60間に処理液が十分浸透しないことが多
い。
【0009】そこで、本発明者は、化学研磨や洗浄等の
液処理もっと効果的に行えるようにするにはどうしたら
よいか、について種々検討を重ねてきた結果、要するに
バリ61はプレス刃の通った部分であって、そのプレス
部品60の外端面または穴等の内端面に存在しているも
のであること、及びプレス部品60間に振動を与えれば
処理液がこれらの間に十分入り込むことに気付き、本発
明を完成したのである。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、化学研磨等
の液処理における上記実状に鑑みてなされたもので、そ
の解決しようとする課題は、各プレス部品60の処理液
による洗浄や、各プレス部品60が有しているバリ61
の除去を効率良く行えるようにすることである。
【0011】すなわち、まず請求項1に係る発明の目的
とするところは、吊下軸30に挿通された多数のプレス
部品60に対して、回転軸20上の段部50により外的
で部分的な上下動運動を与えるとともに、振動装置40
による振動をも与えることにより、各プレス部品60に
対する液処理を効果的に行うことのできる液処理補助装
置100を提供することにある。
【0012】また、請求項2に係る発明の目的とすると
ころは、段部50を吊下軸30上に設けるとともに、こ
の吊下軸30を回転軸20と連動して回動するように
し、さらに、多数のプレス部品60をその打ち抜き穴6
2にて吊下軸30上に挿通するようにして、各吊下軸3
0に対して、段部50による内的で部分的な上下動運動
と、振動装置40による振動とを与えることにより、各
プレス部品60に対する液処理を効果的に行うことので
きる液処理補助装置100を提供することにある。
【0013】上記いずれの場合も、吊下台10に対する
吊下軸30の支持を、吊下台10側に設けた案内溝11
aによって行うようにしたのが、請求項3に係る発明で
あるが、このようにすることにより、この請求項3に係
る発明は、多数のプレス部品60が挿通された吊下軸3
0の変換を簡単に行える液処理補助装置100を提供す
ることを目的としている。
【0014】さらに、請求項4に係る発明の目的とする
ところは、多数のプレス部品60を挿通した吊下軸30
を、プレス部品60の外径が真円でない異形なものであ
っても十分な液処理を行うようにすることのできる液処
理補助装置100を提供することにある。
【0015】また、請求項5に係る発明の目的とすると
ころは、各プレス部品60を部分的に上下させるための
段部50を、突条51または凹溝52によって構成し、
これにより、構成を簡略化できて故障の少ない液処理補
助装置100を提供することにある。
【0016】そして、請求項6〜請求項10に係る発明
の目的とするところは、上記のような液処理補助装置1
00を使用して、プレス部品60の液処理を効果的に行
えるようにした液処理方法を提供することにあるのであ
る。
【0017】
【課題を解決するための手段】以上の課題を解決するた
めに、まず、請求項1に係る発明の採った手段は、後述
する実施の形態の説明中において使用する符号を付して
説明すると、「打ち抜き穴62を有するプレス部品60
について、化学研磨によるバリ除去や各種洗浄等の液処
理を行うための液処理補助装置100であって、液処理
のための処理液槽200内に下端部が浸積される吊下台
10と、この吊下台10の下部に略水平状態で支持され
る回転軸20と、この回転軸20に平行となるように吊
下台10に支持されてプレス部品60の多数をその各打
ち抜き穴62にて挿通して支持する吊下軸30と、回転
軸20に振動を付与すべく吊下台10側に設けた振動装
置40とにより構成するとともに、回転軸20の表面
に、各プレス部品60の表面に当接することになるスパ
イラル状の段部50を形成したことを特徴とする液処理
補助装置100」である。
【0018】すなわち、この請求項1に係る液処理補助
装置100は、打ち抜き穴62を有する多数のプレス部
品60を吊下軸30に挿通しておき、これら吊下軸30
の外側から、図5に示すように、回転軸20上に設けた
段部50により部分的に上下動運動を起こすような力を
与えるとともに、この吊下軸30に対して吊下台10側
から振動装置40による振動を与えるようにしたもので
ある。
【0019】この液処理補助装置100によって、多数
のプレス部品60の液処理を行う工程を順に説明する
と、以下の通りである。まず、多数のプレス部品60
は、図6に示すように、その各打ち抜き穴62内に吊下
軸30を挿通することにより、この吊下軸30に対して
無駄な空間が生じない状態、つまり略重ねられた状態で
吊下し得るものとなる。換言すれば、1本の吊下軸30
に対して、非常に多数のプレス部品60が効率的に吊下
されるのである。
【0020】そして、この重ねられたプレス部品60の
最両端の側面には、この側面全体が液処理されることを
防止するために装着されたプレス部品60と同径のプレ
ート70が設けてある。
【0021】多数のプレス部品60を吊下した吊下軸3
0は、吊下台10を構成している吊下カセット12の下
端に、図1等に例示した軸支持交換部材13を利用して
連結されるのであり、この吊下カセット12を吊下台1
0に組み込む。この吊下台10の下端部には、図4及び
図6に示すように、外周面にスパイラル状となった段部
50を設けた回転軸20が位置しているから、吊下台1
0に吊下カセット12を組み込むと、各プレス部品60
の外周面、特に下端面が回転軸20上に当接することに
なるのである。
【0022】この回転軸20は、吊下台10側に支持し
てある駆動モータ21により回転駆動されるものであ
り、この回転軸20が回転すると、その表面に形成して
ある段部50(図5では、その一部を代表して示してあ
る)が、図示左右のいずれかに移動することになる。そ
して、この移動と共に、段部50のスパイラル形状によ
り、プレス部品60とプレート70とが、それぞれの端
面を接触させたまま、吊下軸30の軸方向で段部50が
移動する側に押し付けられる。この回転軸20上の段部
50に対しては、各プレス部品60の外面が当接するか
ら、段部50の上側になったプレス部品60は、図6に
示したように部分的に上動運動することになるのであ
る。そうなれば、上動した各打ち抜き穴62に近い側面
および、プレス部品60の外周に近い側面だけは、他の
プレス部品60に隠されることなく、処理液槽200内
の処理液に晒されることになるのである。
【0023】また、このとき、吊下台10側に設けてあ
る振動装置40が作動して、主として吊下台10の下部
に振動が与えられて、回転軸20や吊下軸30も振動さ
れることになり、その結果、各プレス部品60に対して
も振動力が与えられることになるのである。これによ
り、各プレス部品60間に処理液が十分浸透し得ること
になり、プレス部品60の液処理が十分に行われること
になるのである。
【0024】なお、この液処理補助装置100を使用す
るにあたっては、図1にも示すように、処理液槽200
内に超音波発生装置230を配置しておいて、これによ
り液処理中の処理液に超音波を付与しながら液処理を行
うようにしたり、あるいは、処理液槽200内に、ポン
プや撹拌翼等の撹拌装置を配置しておいて、これにより
液処理中の処理液の撹拌を行いながら液処理を行うよう
することもできるものである。
【0025】従って、この請求項1に係る液処理補助装
置100は、吊下軸30に挿通された多数のプレス部品
60に対して、回転軸20上の段部50により外的で部
分的な上下動運動を与えるとともに、振動装置40によ
る振動をも与えることにより、各プレス部品60に対す
る液処理を効果的に行い得るものである。
【0026】上記課題を解決するために、請求項2に係
る液処理補助装置100の採った手段は、同様に、「打
ち抜き穴62を有するプレス部品60について、化学研
磨によるバリ除去や各種洗浄等の液処理を行うための液
処理補助装置100であって、液処理のための処理液槽
200内に下端部が浸積される吊下台10と、この吊下
台10の下部に略水平状態で支持される回転軸20と、
この回転軸20に平行となるように吊下台10に支持さ
れてプレス部品60の多数をその各打ち抜き穴62にて
挿通して支持する吊下軸30と、回転軸20に振動を付
与すべく吊下台10側に設けた振動装置40とにより構
成するとともに、吊下軸30の表面に、打ち抜き穴62
の内面に当接することになるスパイラル状の段部50を
形成し、かつこの吊下軸30が回転軸20によって回転
されるべく、これらの吊下軸30と回転軸20とが互い
に噛合し合う歯車24・31によって連動し得るように
したことを特徴とする液処理補助装置100」である。
【0027】すなわち、この請求項2に係る液処理補助
装置100は、多数のプレス部品60をその各プレス部
品60の打ち抜き穴62を利用して吊下軸30に挿通し
て、吊下台10に対して吊下するようにしたものではあ
るが、請求項1のそれとは異なって、スパイラル状の段
部50を、各プレス部品60の打ち抜き穴62内に当接
させるようにしたものである。
【0028】そのために、この請求項2の液処理補助装
置100では、図7及び図8に示すように、回転軸20
上にはこれと同軸上に歯車24だけ設けて段部50を設
けず、この歯車24に噛合することになる歯車31を設
けた吊下軸30上に段部50を設けるようにしたもので
ある。
【0029】このように構成した液処理補助装置100
では、駆動モータ21により回転軸20が回転される
と、これと同軸上の歯車24に噛合している歯車31に
より吊下軸30が回転され、この吊下軸30上の段部5
0によって、図8にも示したように、各プレス部品60
が部分的に上下動することになるのである。勿論、この
吊下軸30には、振動装置40による振動が与えられて
いるから、結果的に、各プレス部品60は、請求項1に
係る液処理補助装置100の場合と同様に、部分的な上
下動運動をするとともに、互いに振動し合うのである。
【0030】後述する実施形態の液処理補助装置100
では、多数のプレス部品60を挿通した吊下軸30を吊
下カセット12の下端に脱着し、この吊下カセット12
を吊下台10に対して落し込むようにしているため、位
置的変位のない回転軸20側の歯車24に対して、落し
込まれてくる吊下軸30側の歯車31が簡単に噛合し合
うことになる。
【0031】なお、この請求項2に係る液処理補助装置
100の、他の基本的作動は、前述した請求項1に係る
液処理補助装置100と同様であるので、省略すること
とする。
【0032】従って、この請求項2に係る液処理補助装
置100は、段部50を吊下軸30上に設けるととも
に、この吊下軸30を回転軸20と連動して回動するよ
うにし、さらに、多数のプレス部品60をその打ち抜き
穴62にて吊下軸30に挿通するようにして、各吊下軸
30に対して、段部50による内的で部分的な上下動運
動と、振動装置40による振動とを与えることにより、
各プレス部品60に対する液処理を効果的に行えるので
ある。
【0033】上記課題を解決するために、請求項3に係
る発明の採った手段は、前記請求項1または2の液処理
補助装置100について、「吊下台10に対する吊下軸
30の支持は、この吊下軸30の両端部を、吊下台10
に設けた案内溝11a内に落とし込むことにより行うよ
うにしたこと」である。
【0034】すなわち、この請求項3に係る液処理補助
装置100は、これへのプレス部品60のセット、及び
液処理完了後の取り外しを容易に行えるようにしたもの
であり、吊下台10側に設けた案内溝11a内に、プレ
ス部品60を挿通した吊下軸30の両端を落し込むよう
にしたものである。具体的には、吊下台10側の案内溝
11a内に案内される吊下カセット12を用意してお
き、この吊下カセット12の下端部に軸支持交換部材1
3を介して吊下軸30を脱着するようにしたものであ
り、結果的に、各吊下軸30の両端が吊下台10側の案
内溝11a内にて案内されるようにしたものである。
【0035】従って、この請求項3の液処理補助装置1
00によれば、各プレス部品60の交換を確実かつ簡単
に行うことができるのであり、各プレス部品60の液処
理を効率良く行えるのである。
【0036】上記課題を解決するために、請求項4に係
る発明の採った手段は、同様に、「打ち抜き穴62を有
するプレス部品60について、化学研磨によるバリ除去
や各種洗浄等の液処理を行うための液処理補助装置10
0であって、液処理のための処理液槽200内に下端部
が浸積される吊下台10と、この吊下台10の下部に略
水平状態で支持されて互いに平行となる少なくとも2本
の回転軸20と、プレス部品60の多数をその各打ち抜
き穴62にて挿通して支持する吊下軸30と、回転軸2
0に振動を付与すべく吊下台10側に設けた振動装置4
0とにより構成し、回転軸20の少なくともいずれか一
方の表面に、各プレス部品60の表面に当接することに
なるスパイラル状の段部50を形成して、打ち抜き穴6
2にて吊下軸30に挿通して積層した多数のプレス部品
60を、その少なくとも2点の側端にて各回転軸20上
に載置するようにしたことを特徴とする液処理補助装置
100」である。
【0037】すなわち、この請求項4に係る液処理補助
装置100は、多数のプレス部品60を段部50及び振
動装置40によって動かす点については、上記請求項1
〜3の発明と実質的に同じであるが、段部50を設けた
回転軸20を少なくとも2本にし、これらの回転軸20
間に吊下軸30上に多数挿通したプレス部品60をその
自重を利用して載置するようにしたものである。
【0038】つまり、例えば1本の吊下軸30に多数の
プレス部品60を挿通することにより、多数のプレス部
品60がバラけないように処理液槽200内に投入でき
るようにするとともに、この1本の吊下軸30が、段部
50を有する2本の回転軸20間に載置されれば、たと
えこのプレス部品60の外径が異形であっても、これら
各プレス部品60の一部が段部50に乗り上げて確実に
上下運動するとともに、これらの回転軸20側から振動
装置40によって形成される振動が各プレス部品60に
伝達されるのである。
【0039】換言すれば、この請求項4の液処理補助装
置100によれば、液処理すべき外径が異形形状である
プレス部品60の当該液処理補助装置100に対する装
着は、これらの多数を挿通した吊下軸30を外径を略一
致させた状態で2本の回転軸20上に載置するだけで済
むものであり、これにより、液処理を行うプレス部品6
0の外径は、図11に示すような異形であっても、確実
に液処理を行うことができるのである。
【0040】従って、この請求項4の液処理補助装置1
00は、異形の外径を有するプレス部品60であって
も、確実にその液処理を行うことができるのである。
【0041】そして、上記課題を解決するために、請求
項5に係る発明の採った手段は、上記請求項1〜請求項
4の液処理補助装置100について、「スパイラル状の
段部50は、連続的な突条51、または、連続的な凹溝
52であること」である。
【0042】すなわち、この請求項5の液処理補助装置
100は、前述した段部50として突条51または凹溝
52を採用したものであり、これらの突条51又は凹溝
52によって段部50そのものを簡単に構成できるよう
にしたものである。具体的には、突条51は、図4の
(a)に示すように、例えば針金状のものであり、これ
を回転軸20または吊下軸30上に巻き付けて一体化さ
れるものであり、凹溝52は、図4の(b)に示すよう
に、切削加工または鍛造等の手段によって回転軸20ま
たは吊下軸30と同時成形するようにしたものである。
【0043】このように、段部50を突条51または凹
溝52とすることにより、段部50として必要な機能を
簡単に発揮させることができることになり、結果とし
て、液処理補助装置100全体の構成を簡略化すること
ができるのである。
【0044】なお、このような突条51または凹溝52
からなる段部50を、回転軸20または吊下軸30に設
けておき、これらの回転軸20または吊下軸30を、従
来の技術で述べたバレル内に取付け、このバレル内に多
数のプレス部品60を投入して回転させるようにして
も、プレス部品60に対する液処理を十分行うことがで
きると考えられる。
【0045】以上の課題を解決するために、請求項6に
係る発明の採った手段は、後述する実施の形態の説明中
において使用する符号を付して説明すると、「打ち抜き
穴62を有するプレス部品60について、化学研磨によ
るバリ除去や各種洗浄等の液処理を、液処理補助装置1
00を使用して行う液処理方法であって、液処理補助装
置100を、液処理のための処理液槽200内に下端部
が浸積される吊下台10と、この吊下台10の下部に略
水平状態で支持される回転軸20と、この回転軸20に
平行となるように吊下台10に支持されてプレス部品6
0の多数をその各打ち抜き穴62にて挿通して支持する
吊下軸30と、回転軸20に振動を付与すべく吊下台1
0側に設けた振動装置40とにより構成しておいて、プ
レス部品60の多数をその各打ち抜き穴62にて吊下軸
30に挿通し、この吊下軸30を、処理液槽200内に
浸積される吊下台10の下部に略水平状態で支持させ、
回転軸20を、そのスパイラル状の段部50が各プレス
部品60の表面に当接するようにして回転させるととも
に、この回転軸20に吊下台10側に設けた振動装置4
0によって振動を付与することにより、この振動装置4
0による振動、及びスパイラル状の段部50による上下
運動を、各プレス部品60に付与して、これらのプレス
部品60が処理液に十分濡らされるようにしたことを特
徴とするプレス部品60の液処理方法」である。
【0046】すなわち、この請求項6に係る液処理方法
は、前述した請求項1に係る液処理補助装置100を使
用して行うものであり、その各工程の説明は、上記請求
項1に係る液処理補助装置100の説明において詳述し
たので、ここでは省略する。
【0047】従って、この請求項6に係る液処理方法
は、液処理補助装置100の吊下軸30に挿通された多
数のプレス部品60に対して、回転軸20上の段部50
により外的で部分的な上下動運動が与えられるだけでな
く、振動装置40による振動をも与えられるため、各プ
レス部品60に対する液処理を効果的に行い得るのであ
る。
【0048】また、上記課題を解決するために、請求項
7に係る発明の採った手段は、「打ち抜き穴62を有す
るプレス部品60について、化学研磨によるバリ除去や
各種洗浄等の液処理を、液処理補助装置100を使用し
て行うための液処理方法であって、液処理補助装置10
0を、液処理のための処理液槽200内に下端部が浸積
される吊下台10と、この吊下台10の下部に略水平状
態で支持される回転軸20と、この回転軸20に平行と
なるように吊下台10に支持されてプレス部品60の多
数をその各打ち抜き穴62にて挿通して支持する吊下軸
30と、回転軸20に振動を付与すべく吊下台10側に
設けた振動装置40とにより構成し、かつ、吊下軸30
の表面に、打ち抜き穴62の内面に当接することになる
スパイラル状の段部50を形成し、かつこの吊下軸30
が回転軸20によって回転されるべく、これらの吊下軸
30と回転軸20とが互いに噛合し合う歯車31・24
によって連動し得るようにしておいて、振動装置40に
よる振動、及びスパイラル状の段部50による上下運動
を、各プレス部品60に付与することにより、これらの
プレス部品60が処理液に十分濡らされるようにしたこ
とを特徴とするプレス部品60の液処理方法」である。
【0049】すなわち、この請求項7に係る液処理方法
は、前述した請求項2に係る液処理補助装置100を使
用して行うものであり、その各工程の説明は、上記請求
項2に係る液処理補助装置100の説明において詳述し
たので、ここでは省略する。
【0050】従って、この請求項7に係る液処理方法
は、請求項2に係る液処理補助装置100の段部50を
設けた吊下軸30を回転軸20と連動するように回動さ
せ、多数のプレス部品60をその打ち抜き穴62にて吊
下軸30に挿通し、各吊下軸30に対して、段部50に
よる内的で部分的な上下動運動と、振動装置40による
振動とを与えるようにしているため、各プレス部品60
に対する液処理を効果的に行えるのである。
【0051】さらに、上記課題を解決するために、請求
項8に係る発明の採った手段は、「打ち抜き穴62を有
するプレス部品60について、化学研磨によるバリ除去
や各種洗浄等の液処理を、液処理補助装置100を使用
して行うための液処理方法であって、液処理補助装置1
00を、液処理のための処理液槽200内に下端部が浸
積される吊下台10と、この吊下台10の下部に略水平
状態で支持されて互いに平行となる少なくとも2本の回
転軸20と、プレス部品60の多数をその各打ち抜き穴
62にて挿通して支持する吊下軸30と、回転軸20に
振動を付与すべく吊下台10側に設けた振動装置40と
により構成し、かつ回転軸20の少なくともいずれか一
方の表面に、各プレス部品60の表面に当接することに
なるスパイラル状の段部50を形成しておいて、振動装
置40による振動、及びスパイラル状の段部50による
上下運動を、各プレス部品60の少なくとも2点の側端
に付与することにより、これらのプレス部品60が処理
液に十分濡らされるようにしたことを特徴とするプレス
部品60の液処理方法」である。
【0052】すなわち、この請求項8に係る液処理方法
は、前述した請求項4に係る液処理補助装置100を使
用して行うものであり、その各工程の説明は、上記請求
項4に係る液処理補助装置100の説明において詳述し
たので、ここでは省略する。
【0053】従って、この請求項8に係る液処理補法
は、上記請求項4の液処理補助装置100を使用するた
め、異形の外径を有するプレス部品60であっても、確
実にその液処理を行うことができるのである。
【0054】以上の請求項6〜請求項8に係る液処理方
法は、請求項9に係る発明のように、「処理液槽200
内に超音波発生装置230を配置しておいて、これによ
り液処理中の処理液に超音波を付与しながら液処理を行
う」ようにすることも、また、この手段に代えあるいは
付加して、請求項10に係る発明のように、「処理液槽
200内に、ポンプや撹拌翼等の撹拌装置を配置してお
いて、これにより液処理中の処理液の撹拌を行いながら
液処理を行う」ようすることもできるものである。
【0055】
【発明の実施の形態】次に、上記のように構成した各請
求項に係る発明を、図面に示した各実施の形態に従って
説明するが、請求項6〜請求項10に係る液処理方法
は、実際上、請求項1〜請求項5に係る液処理補助装置
100を使用して行うものであるため、各請求項の液処
理補助装置100を説明することにより、その説明を省
略するものである。
【0056】さて、図1〜図5には、請求項1、請求項
3及び請求項5に係る液処理補助装置100が示してあ
り、この液処理補助装置100は、処理液槽200を構
成している蓋220上に各支持脚17を介して載置され
るもので、その下端部分が処理液の液面210より下方
に浸漬されることになるものである。勿論、この液処理
補助装置100は、多数のものが連続的に液面210下
に浸漬される自動化タイプのものとして実施してもよい
ものである。
【0057】図1〜図4に示した液処理補助装置100
は、下部が処理液槽200内に浸漬されることになる吊
下台10と、この吊下台10を構成して処理液槽200
内に吊下される互いに平行な2本の吊下杆11下端に略
水平に支持される回転軸20と、この回転軸20の上方
にこれと平行に配置される吊下軸30と、吊下台10を
構成している第1支持台15上に設けた振動装置40と
を備えている。そして、回転軸20上には、図1及び図
4に示したように、スパイラル状の段部50が形成して
あり、この段部50は図5に示すような突条51または
凹溝52とされる。
【0058】本実施形態における吊下台10は、図1の
図示右側に示した吊下杆11の上部に第1支持台15
を、また左側の吊下杆11には第2支持台16を設ける
ようにしているものであり、これら両吊下杆11の各内
面には、図2及び図3に示したように、上下に連続する
案内溝11aが形成してあり、各案内溝11aの下端に
は、図1にも示したように、後述する吊下カセット12
や吊下軸30の位置を規制するストッパ14が設けてあ
る。
【0059】つまり、本実施形態の吊下台10は、両吊
下杆11の内側に形成してある案内溝11aによって上
下に案内される吊下カセット12を有しているものであ
り、この吊下カセット12の下端には、図1、図3及び
図4に示したように、吊下軸30の端部が軸支持交換部
材13によって脱着自在に取付けられるようにしてあ
る。この吊下軸30上には、図4にも示したように、多
数のプレス部品60がその打ち抜き穴62を利用して挿
通されるものであり、これら各プレス部品60の下端と
なる部分が回転軸20、及びその表面に形成した突条5
1または凹溝52からなる段部50に当接することにな
るものである。
【0060】この場合、多数積層されたプレス部品60
の両側には図4に示すように、両端のプレス部品60の
外端面が処理液に直接露出して、液処理されないよう
に、プレス部品60と同径寸法を有したプレート70が
装着され、両端のプレス部品60に接触しながら、一体
となって吊下軸の軸方向に移動する。
【0061】吊下軸30に挿通されている各プレス部品
60は、突条51または凹溝52からなる段部50の高
さまたは深さに応じて上下動運動するものとなるのであ
るから、各プレス部品60の打ち抜き穴62は、それを
許容する大きさのものであり、かつ各軸支持交換部材1
3は、その位置調整をネジの螺着位置で調整できるよう
にしてある。
【0062】一方、段部50を設けた回転軸20は、図
1にも示したように、その端部を吊下杆11の外側に延
ばしてあり、ここにプーリ23が設けてある。このプー
リ23には、吊下台10側の第2支持台16に設けてあ
る駆動モータ21からの回転力がベルトまたはチューレ
22を介して伝達されるのであり、回転軸20は、駆動
モータ21によって回転駆動されるものである。なお、
駆動モータ21を支持している第2支持台16上には、
振動装置40の振動方向とは異なる方向の振動を発生す
る補助振動装置45が設けてある。
【0063】振動装置40は、その作動軸を図1の図示
左右方向に振動させるものであり、この作動軸の先端に
連結バー41を取付け、この連結バー41に取付けた伝
達バー42の下端側を取付部材44によって吊下台10
側に取付けることにより、主として吊下台10の下端部
側に振動を与えるようにしたものである。なお、振動装
置40の作動軸に連結された連結バー41は、図1及び
図2に示したように、第1支持台15に形成した開口1
5aを通して下方に延出されるものであり、伝達バー4
2の略中間部は支点43を介して吊下台10側に連結さ
れるものである。
【0064】この振動装置40は、これ単独では、前述
したように、図1の左右方向の振動しか与えられないも
のであるが、その振動の方向が不適当な場合に、補助振
動装置45によって上下方向等の別方向の振動を加える
ことにより、当該液処理補助装置100においては、振
動方向の調整がなされるものである。
【0065】段部50については、前述したように、図
5の(a)にて示した突条51か、あるいは図5の
(b)にて示した凹溝52が採用されるものである。段
部50として突条51を採用した場合に回転軸20が回
転されると、図6に示したように、この突条51がその
上方にある各プレス部品60の下端部を押し上げること
になり、逆に凹溝52が採用された場合にはこの凹溝5
2内にプレス部品60が落ち込む。そうすると、押し上
げられあるいは落ち込んだプレス部品60のバリ61
は、他のプレス部品60から露出して処理液槽200内
の処理液に晒されることになり、バリ部61部のみの液
処理が効果的になされることになるのである。勿論、こ
の間、振動装置40及び補助振動装置45による振動も
各プレス部品60間に加えられているから、各プレス部
品60の上述した上下運動がていこうなく行われるので
ある。
【0066】なお、上述した回転軸20の回転は、一方
向でもよいが、両方向に回転させた方がより効果的な液
処理を行うことができるものである。
【0067】さて、図7〜図9には、請求項2、請求項
3、及び請求項5に係る液処理補助装置100が示して
あるが、この液処理補助装置100の図1〜図4に示し
たそれと異なる点は、図5に示した突条51または凹溝
52からなる段部50を吊下軸30上に設けて、回転軸
20と同軸上の歯車24とこれに噛合し合う吊下軸30
と同軸上の歯車31とにより、駆動モータ21の回転力
が回転軸20を介して吊下軸30側に伝達できるように
した点である。その他の構成は、図1に示したものと同
様であるので、共通する構成部材については、図1〜図
4で使用した符号を、図7〜図9中に付してその説明を
省略する。
【0068】以上のように構成したこの液処理補助装置
100では、駆動モータ21により吊下軸30が回転さ
れることになるが、この吊下軸30上には段部50が設
けてあり、またこの吊下軸30上には多数のプレス部品
60がその打ち抜き穴62を利用して挿通される。この
ため、吊下軸30が回転されると、図8及び図9に示し
たように、吊下軸30上の段部50によって打ち抜き穴
62の内面が押し上げられたり、図示はしていないが落
ち込んだりするのである。これにより、各プレス部品6
0の部分的な上下動運動が達成されて、結果的に、各プ
レス部品60の液処理が十分なされるのである。
【0069】図11には請求項4に係る液処理補助装置
100の主要部が示してある。この請求項4の液処理補
助装置100では、段部50を設けていない吊下軸30
によって外径が異形な多数のプレス部品60を支持する
ようにしたものである。そして、これらの外径を異形と
するプレス部品60を、その外径から段部50を有した
回転軸20を少なくとも2本を用いて、上下運動させる
ようにしている。これにより、液処理によりバリ61を
除去するプレス部品60が、たとえ真円ではない異形の
外径を有していたとしても、確実に液処理を実施するこ
とができる。
【0070】
【発明の効果】以上、詳述した通り、まず、請求項1に
係る発明においては、上記実施形態にて例示した如く、
「打ち抜き穴62を有するプレス部品60について、化
学研磨によるバリ除去や各種洗浄等の液処理を行うため
の液処理補助装置100であって、液処理のための処理
液槽200内に下端部が浸積される吊下台10と、この
吊下台10の下部に略水平状態で支持される回転軸20
と、この回転軸20に平行となるように吊下台10に支
持されてプレス部品60の多数をその各打ち抜き穴62
にて挿通して支持する吊下軸30と、回転軸20に振動
を付与すべく吊下台10側に設けた振動装置40とによ
り構成するとともに、回転軸20の表面に、各プレス部
品60の表面に当接することになるスパイラル状の段部
50を形成したこと」にその構成上の特徴があり、これ
により、吊下軸30に挿通した多数のプレス部品60に
対して、回転軸20上の段部50により外的で部分的な
上下動運動を与えるとともに、振動装置40による振動
をも与えることにより、各プレス部品60に対する液処
理を効果的に行うことのできる液処理補助装置100を
提供することができるのである。
【0071】特に、この請求項1の液処理補助装置10
0は、各プレス部品60に外側から段部50及び振動装
置40による振動を与えるようにしたものであることか
ら、打ち抜き穴62の比較的小さいプレス部品60の液
処理を行うのに適したものである。
【0072】また、請求項2に係る発明においては、
「打ち抜き穴62を有するプレス部品60について、化
学研磨によるバリ除去や各種洗浄等の液処理を行うため
の液処理補助装置100であって、液処理のための処理
液槽200内に下端部が浸積される吊下台10と、この
吊下台10の下部に略水平状態で支持される回転軸20
と、この回転軸20に平行となるように吊下台10に支
持されてプレス部品60の多数をその各打ち抜き穴62
にて挿通して支持する吊下軸30と、回転軸20に振動
を付与すべく吊下台10側に設けた振動装置40とによ
り構成するとともに、吊下軸30の表面に、打ち抜き穴
62の内面に当接することになるスパイラル状の段部5
0を形成し、かつこの吊下軸30が回転軸20によって
回転されるべく、これらの吊下軸30と回転軸20とが
互いに噛合し合う歯車24・31によって連動し得るよ
うにしたこと」にその構成上の特徴があり、これによ
り、段部50を吊下軸30上に設けるとともに、この吊
下軸30を回転軸20と連動して回動するようにし、さ
らに、多数のプレス部品60をその打ち抜き穴62にて
吊下軸30に挿通するようにして、吊下軸30に対し
て、段部50による内的で部分的な上下動運動と、振動
装置40による振動とを与えることにより、各プレス部
品60に対する液処理を効果的に行うことのできる液処
理補助装置100を提供することができるのである。
【0073】特に、この請求項2の液処理補助装置10
0は、各プレス部品60の打ち抜き穴62内側に段部5
0による上下動運動を与えるようにするものであるか
ら、打ち抜き穴62の比較的大きいプレス部品60の液
処理を行うのに適したものである。
【0074】さらに、請求項3に係る発明においては、
上記請求項1または2の液処理補助装置100につい
て、「吊下台10に対する吊下軸30の支持は、この吊
下軸30の両端部を、吊下台10に設けた案内溝11a
内に落とし込むことにより行うようにしたこと」にその
構成上の特徴があり、これにより、上記請求項1または
2の液処理補助装置100と同様な効果を発揮すること
ができる他、多数のプレス部品60を挿通した吊下軸3
0の吊下台10に対する脱着を簡単に行うことができ
て、液処理の効率化をより一層図ることができるのであ
る。
【0075】また、請求項4に係る発明においては、
「打ち抜き穴62を有するプレス部品60について、化
学研磨によるバリ除去や各種洗浄等の液処理を行うため
の液処理補助装置100であって、液処理のための処理
液槽200内に下端部が浸積される吊下台10と、この
吊下台10の下部に略水平状態で支持されて互いに平行
となる少なくとも2本の回転軸20と、プレス部品60
の多数をその各打ち抜き穴62にて挿通して支持する吊
下軸30と、回転軸20に振動を付与すべく吊下台10
側に設けた振動装置40とにより構成し、回転軸20の
少なくともいずれか一方の表面に、各プレス部品60の
表面に当接することになるスパイラル状の段部50を形
成して、打ち抜き穴62にて吊下軸30に挿通して積層
した多数のプレス部品60を、その少なくとも2点の側
端にて各回転軸20上に載置するようにしたこと」にそ
の構成上の特徴があり、これにより、異形の外径を有す
るプレス部品60でっても、確実にその液処理を行うこ
とができる液処理補助装置100を提供することができ
るのである。
【0076】そして、請求項5に係る発明においては、
上記請求項1〜4のいずれかの液処理補助装置100に
ついて、「スパイラル状の段部50は、連続的な突条5
1、または、連続的な凹溝52であること」にその構成
上の特徴があり、これにより、上記請求項1〜4のいず
れかの液処理補助装置100と同様な効果を発揮するこ
とができる他、段部50の構成を簡略化することができ
て安価に段部50を実現でき故障の少ないものとするこ
とができるのであり、結果として耐久性に優れた液処理
補助装置100を提供することができるのである。
【0077】勿論、請求項6〜請求項10の液処理方法
は、上記各請求項に係る液処理補助装置100を使用し
て行うものであるから、液処理補助装置100の吊下軸
30に挿通された多数のプレス部品60に対して、回転
軸20あるいは回転軸30上の段部50により外的で部
分的な上下動運動を与えることができるだけでなく、振
動装置40による振動をも与えることができるため、各
プレス部品60に対する液処理を効果的に行うことがで
きるのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】請求項1に係る液処理補助装置の正面図であ
る。
【図2】同液処理補助装置の平面図である。
【図3】図1中の1−1線に沿ってみた側面図である。
【図4】図1に示した液処理補助装置の要部拡大断面図
である。
【図5】本発明において使用される段部の具体側を示す
もので、(a)は突条の場合を、(b)は凹溝の場合を
それぞれ示す部分拡大正面図である。
【図6】請求項1に係る液処理補助装置を使用したとき
に、各プレス部品が回転軸や吊下軸、そして段部に対し
てどのような位置関係になるのかを示す部分拡大断面図
である。
【図7】請求項2に係る液処理補助装置を示す正面図で
ある。
【図8】図7に示した液処理補助装置の要部拡大断面図
である。
【図9】請求項2の液処理補助装置を使用したときの、
各プレス部品と吊下軸、その上の段部との位置関係を示
す部分拡大断面図である。
【図10】本発明に係る液処理補助装置が対象としてい
るプレス部品を示すもので、(a)はその断面図、
(b)はその正面図である。
【図11】請求項4に係る液処理補助装置の要部を示す
部分斜視図である。
【符号の説明】
100 液処理補助装置 10 吊下台 11 吊下杆 11a 案内溝 12 吊下カセット 13 軸支持交換部材 14 ストッパ 15 第1支持台 15a 開口 16 第2支持台 17 支持脚 20 回転軸 21 駆動モータ 22 ベルトまたはチューレ 23 プーリ 30 吊下軸 31 歯車 40 振動装置 41 連結バー 42 伝達バー 43 支点 44 取付部材 45 補助振動装置 50 段部 51 突条 52 凹溝 60 プレス部品 61 バリ 62 打ち抜き穴 70 プレート 200 処理液槽 210 液面 220 蓋

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 打ち抜き穴を有するプレス部品につい
    て、化学研磨によるバリ除去や各種洗浄等の液処理を行
    うための液処理補助装置であって、 前記液処理のための処理液槽内に下端部が浸積される吊
    下台と、この吊下台の下部に略水平状態で支持される回
    転軸と、この回転軸に平行となるように前記吊下台に支
    持されて前記プレス部品の多数をその各打ち抜き穴にて
    挿通して支持する吊下軸と、前記回転軸に振動を付与す
    べく前記吊下台側に設けた振動装置とにより構成すると
    ともに、 前記回転軸の表面に、前記各プレス部品の表面に当接す
    ることになるスパイラル状の段部を形成したことを特徴
    とする液処理補助装置。
  2. 【請求項2】 打ち抜き穴を有するプレス部品につい
    て、化学研磨によるバリ除去や各種洗浄等の液処理を行
    うための液処理補助装置であって、 前記液処理のための処理液槽内に下端部が浸積される吊
    下台と、この吊下台の下部に略水平状態で支持される回
    転軸と、この回転軸に平行となるように前記吊下台に支
    持されて前記プレス部品の多数をその各打ち抜き穴にて
    挿通して支持する吊下軸と、前記回転軸に振動を付与す
    べく前記吊下台側に設けた振動装置とにより構成すると
    ともに、 前記吊下軸の表面に、前記打ち抜き穴の内面に当接する
    ことになるスパイラル状の段部を形成し、かつこの吊下
    軸が前記回転軸によって回転されるべく、これらの吊下
    軸と回転軸とが互いに噛合し合う歯車によって連動し得
    るようにしたことを特徴とする液処理補助装置。
  3. 【請求項3】前記吊下台に対する前記吊下軸の支持は、
    この吊下軸の両端部を、前記吊下台に設けた案内溝内に
    落とし込むことにより行うようにしたことを特徴とする
    請求項1または請求項2に記載の液処理補助装置。
  4. 【請求項4】 打ち抜き穴を有するプレス部品につい
    て、化学研磨によるバリ除去や各種洗浄等の液処理を行
    うための液処理補助装置であって、 前記液処理のための処理液槽内に下端部が浸積される吊
    下台と、この吊下台の下部に略水平状態で支持されて互
    いに平行となる少なくとも2本の回転軸と、前記プレス
    部品の多数をその各打ち抜き穴にて挿通して支持する吊
    下軸と、前記回転軸に振動を付与すべく前記吊下台側に
    設けた振動装置とにより構成し、 前記回転軸の少なくともいずれか一方の表面に、前記各
    プレス部品の表面に当接することになるスパイラル状の
    段部を形成して、 前記打ち抜き穴にて前記吊下軸に挿通して積層した多数
    の前記プレス部品を、その少なくとも2点の側端にて各
    回転軸上に載置するようにしたことを特徴とする液処理
    補助装置。
  5. 【請求項5】 前記スパイラル状の段部は、連続的な突
    条、または、連続的な凹溝であることを特徴とする請求
    項1〜請求項4のいずれかに記載の液処理補助装置。
  6. 【請求項6】 打ち抜き穴を有するプレス部品につい
    て、化学研磨によるバリ除去や各種洗浄等の液処理を、
    液処理補助装置を使用して行う液処理方法であって、 前記液処理補助装置を、前記液処理のための処理液槽内
    に下端部が浸積される吊下台と、この吊下台の下部に略
    水平状態で支持される回転軸と、この回転軸に平行とな
    るように前記吊下台に支持されて前記プレス部品の多数
    をその各打ち抜き穴にて挿通して支持する吊下軸と、前
    記回転軸に振動を付与すべく前記吊下台側に設けた振動
    装置とにより構成しておいて、 前記プレス部品の多数をその各打ち抜き穴にて吊下軸に
    挿通し、この吊下軸を、前記処理液槽内に浸積される吊
    下台の下部に略水平状態で支持させ、 前記回転軸を、その前記スパイラル状の段部が前記各プ
    レス部品の表面に当接するようにして回転させるととも
    に、この回転軸に前記吊下台側に設けた振動装置によっ
    て振動を付与することにより、 この振動装置による振動、及び前記スパイラル状の段部
    による上下運動を、前記各プレス部品に付与して、これ
    らのプレス部品が処理液に十分濡らされるようにしたこ
    とを特徴とするプレス部品の液処理方法。
  7. 【請求項7】 打ち抜き穴を有するプレス部品につい
    て、化学研磨によるバリ除去や各種洗浄等の液処理を、
    液処理補助装置を使用して行うための液処理方法であっ
    て、 前記液処理補助装置を、前記液処理のための処理液槽内
    に下端部が浸積される吊下台と、この吊下台の下部に略
    水平状態で支持される回転軸と、この回転軸に平行とな
    るように前記吊下台に支持されて前記プレス部品の多数
    をその各打ち抜き穴にて挿通して支持する吊下軸と、前
    記回転軸に振動を付与すべく前記吊下台側に設けた振動
    装置とにより構成し、かつ、前記吊下軸の表面に、前記
    打ち抜き穴の内面に当接することになるスパイラル状の
    段部を形成し、かつこの吊下軸が前記回転軸によって回
    転されるべく、これらの吊下軸と回転軸とが互いに噛合
    し合う歯車によって連動し得るようにしておいて、 前記振動装置による振動、及び前記スパイラル状の段部
    による上下運動を、前記各プレス部品に付与することに
    より、これらのプレス部品が処理液に十分濡らされるよ
    うにしたことを特徴とするプレス部品の液処理方法。
  8. 【請求項8】 打ち抜き穴を有するプレス部品につい
    て、化学研磨によるバリ除去や各種洗浄等の液処理を、
    液処理補助装置を使用して行うための液処理方法であっ
    て、 前記液処理補助装置を、前記液処理のための処理液槽内
    に下端部が浸積される吊下台と、この吊下台の下部に略
    水平状態で支持されて互いに平行となる少なくとも2本
    の回転軸と、前記プレス部品の多数をその各打ち抜き穴
    にて挿通して支持する吊下軸と、前記回転軸に振動を付
    与すべく前記吊下台側に設けた振動装置とにより構成
    し、かつ前記回転軸の少なくともいずれか一方の表面
    に、前記各プレス部品の表面に当接することになるスパ
    イラル状の段部を形成しておいて、 前記振動装置による振動、及び前記スパイラル状の段部
    による上下運動を、前記各プレス部品の少なくとも2点
    の側端に付与することにより、これらのプレス部品が処
    理液に十分濡らされるようにしたことを特徴とするプレ
    ス部品の液処理方法。
  9. 【請求項9】 前記処理液槽内に超音波発生装置を配置
    しておいて、これにより液処理中の処理液に超音波を付
    与しながら液処理を行うようにしたことを特徴とする請
    求項6〜請求項8のいずれかに記載のプレス部品の液処
    理方法。
  10. 【請求項10】 前記処理液槽内に、ポンプや撹拌翼等
    の撹拌装置を配置しておいて、これにより液処理中の処
    理液の撹拌を行いながら液処理を行うようにしたことを
    特徴とする請求項6〜請求項9のいずれかに記載のプレ
    ス部品の液処理方法。
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