JP2003029184A - 光走査装置及び画像形成装置 - Google Patents

光走査装置及び画像形成装置

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JP2003029184A
JP2003029184A JP2001210273A JP2001210273A JP2003029184A JP 2003029184 A JP2003029184 A JP 2003029184A JP 2001210273 A JP2001210273 A JP 2001210273A JP 2001210273 A JP2001210273 A JP 2001210273A JP 2003029184 A JP2003029184 A JP 2003029184A
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lens
optical
scanning device
optical scanning
optical axis
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Nobuaki Kubo
信秋 久保
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Ricoh Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 光走査光学系全体として光学系を構成する要
素(レンズ)の位置の整合を高精度、簡単に行うことが
できる光学要素の保持・調整手段を提供する。 【解決手段】 ポリゴンミラーの入射側の集光レンズ系
を図示する。樹脂製、ガラス製トロイダルの各レンズを
容れたセル28を保持したレンズホルダ27に、樹脂製
レンズを容れた円筒状のセル21を保持したレンズホル
ダ20を積層し、各々を光軸方向に位置調整を可能に設
置する。円筒状のセル21はホルダ20垂直部の長溝内
でホールドカム22により光軸に垂直方向及び光軸を中
心とする回転方向に調整・保持するとともに、バネ23
によりホルダ20の垂直面に押し付け光軸方向を位置決
めし、波面収差、像面湾曲を抑制する。マグネット3
0,31によりホルダ間のバックラッシュによる影響を
回避する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光源が発する光束
を集光・偏向させ、被走査面を光スポットにより走査す
る光走査装置に関し、より詳細には、一定の走査性能を
保つために走査光学系を構成する集光要素(レンズ)の
位置調整を可能とした前記光走査装置及び該光走査装置
を装備した複写機、プリンタ、ファクシミリ、プロッタ
等の画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】レーザプリンタやデジタル複写機などの
電子写真方式の画像形成装置における光書き込みに、レ
ーザービームによる光走査装置が用いられている。レー
ザービーム書き込みに用いられている光走査装置におい
て、近年、書込密度の高密度化が進んでいる。それに伴
い、被走査面である感光体上でのビームスポット径はで
きるだけ小径であることが望まれ、走査光学系を構成す
るレンズ等の光学要素にも改良が加えられている。その
際、低コストの観点から、或いは、特殊な形状のレンズ
面を実現するのが容易であること等から、改良が走査レ
ンズの樹脂化の方向に進んでいる。しかしながら、周知
のように、樹脂製レンズにおいては、ガラス製に比べる
と、環境温度の変動等による曲率半径や屈折率の変動が
大きく、それによって像面湾曲が大きく、感光体上での
ビームスポット径が大きくなり、画像劣化の原因にな
る。
【0003】そこで、温度による屈折率の変動を互いに
補償する組み合わせで、樹脂製レンズとガラス製レンズ
を使用し、両者を貼り合わせて構成した結像系により、
上記問題を解消しようとする提案がなされた(特開平9
−184997号公報、参照)。この従来例では、ポリ
ゴンミラー(偏向器)への入射側の結像レンズ群を、レ
ーザーユニットから出射するレーザー光を正の屈折率を
有するガラス製のシリンドリカルレンズと負の屈折率を
有するプラスチック製のシリンドリカルレンズとを貼り
合わせて構成するという方法により、温度変動による結
像位置の変動を補償するとしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来例によれば、線膨張係数の異なるプラスチック製のシ
リンドリカルレンズとガラス製のシリンドリカルレンズ
とを貼り合わせているので、温度変動などによって予期
しない変形が生じるおそれがある。また、両レンズを貼
り合わせるときに行っている光軸調整は、部品段階で行
うとしており、光走査装置全体の光軸調整としての役割
を果たさない。つまり、実際には、ポリゴンミラーから
の出射側に設けられるfθレンズ等の結像レンズ系を含
めた光軸調整を行う必要があるが、この点を考慮してい
ないので、波面収差が生じることになり、画像の劣化が
抑えられないという問題がある。さらに、ポリゴンミラ
ーへの入射側の樹脂製レンズを含む結像レンズ群の複数
軸方向の光軸調整、或いは像面湾曲を補正するための光
軸方向の調整を高精度に行うことができない。なお、結
像系を構成する樹脂製レンズの環境温度などの変動によ
る曲率半径変動や屈折率変動によって発生する像面湾曲
を、複数の樹脂製レンズの相互作用により補正する構成
を採る場合に、初期調整時に光軸方向の位置決めは不可
欠である。本発明は、光走査装置における上記した従来
技術の問題点に鑑みてなされたものであって、その目的
は、走査特性の最適化を図り、画質の低下の発生を低減
するために、光走査装置の光学系全体として光学系を構
成する光学要素の整合を精度良く行うことを可能にする
光学構成要素の調整・保持する手段を備えた前記光走査
装置、該光走査装置を備えた画像形成装置(例えば、複
写機、プリンタ、ファクシミリ、プロッタ等)を提供す
ることにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、光源
部から出力された光束を集光するための複数のレンズよ
りなる第1光学系と、第1光学系による光束の集光部に
偏向反射面を有する光偏向器と、該光偏向器からの偏向
光束を被走査面上に光スポットとして集光するための第
2光学系を有する光走査装置であって、前記第1光学系
を構成するレンズを本体に設置するためのレンズホルダ
を備え、該レンズホルダは、光軸方向の位置調整を可能
に設置するための本体への設置面を有する取付部と該取
付部に対しクランク状をなすレンズ保持部を有し、且つ
前記複数レンズの一部を単独に位置調整を可能とする構
造としたことを特徴とする光走査装置である。
【0006】請求項2の発明は、請求項1に記載された
光走査装置において、前記レンズホルダは、単独に位置
調整を可能としたレンズホルダを他の位置調整を可能と
したホルダに積層する構造としたことを特徴とするもの
である。
【0007】請求項3の発明は、請求項1又は2に記載
された光走査装置において、前記レンズホルダは、単独
に位置調整を可能としたレンズホルダと、他の位置調整
を可能としたホルダとの間に作用するバックラッシュを
除去するためのマグネットを着脱可能に装備する構造と
したことを特徴とするものである。
【0008】請求項4の発明は、請求項1乃至3のいず
れかに記載された光走査装置において、前記レンズホル
ダは、単独に位置調整を可能とした前記レンズを光軸に
直交する方向にも位置調整を可能な構造としたことを特
徴とするものである。
【0009】請求項5の発明は、請求項1乃至4のいず
れかに記載された光走査装置において、前記レンズホル
ダは、単独に位置調整を可能とした前記レンズを光軸を
中心に回転する方向にも位置調整を可能な構造としたこ
とを特徴とするものである。
【0010】請求項6の発明は、請求項4又は5に記載
された光走査装置において、前記位置調整を可能な構造
が、レンズを装填する円筒状のセルと、該セルを光軸に
直交する方向に摺動・係止可能な機構、該セルを光軸を
中心に回転する方向に摺動・係止可能な機構の少なくと
も一方の機構を持つレンズセル保持部材とよりなること
を特徴とするものである。
【0011】請求項7の発明は、請求項1乃至6のいず
れかに記載された光走査装置を備えたことを特徴とする
画像形成装置である。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明に係わる光走査装置を添付
する図面を参照して示す以下の実施例に基づき説明す
る。なお、以下の実施例により説明する本発明の光走査
装置は、走査ビーム光を画像データにより制御すること
により被走査面(像担持体)上に画像を書き込み、画像
形成を行うレーザプリンタ、デジタル複写機、レーザフ
ァックス等の画像形成装置、或いは被走査面から情報を
光学的に検出する計測器、検査装置、読み取り装置等に
利用することが可能であるが、ここでは、適用例として
画像形成、即ち、走査光ビームにより像担持体上の被走
査面に画像を書き込む場合を例に説明をする。図1及び
図2は、本発明に係わる光走査装置の実施例として、そ
の光学系の構成の概要を示す。図1,2は、光源から出
射する光を被走査面上に光スポットとして集光・走査さ
せるための光学系を示すもので、図1は、主走査方向を
含む面で、図2は主走査に直交する副走査方向(ここで
は、副走査方向に平行に複数ラインの主走査を行う)を
含む面で表現する。図1,2を参照して、本実施例の光
学系の構成、動作及び作用について詳細に説明すると、
光源1はレーザ等からなり、光源1から射出した発散光
束を、先ずカップリングレンズ2によって集束し、所定
の光束状態で次段の第1集光レンズ系にカップリングす
る。ここでは、略平行光束で次段の第1集光レンズ系に
カップリングする。第1集光レンズ系は、後述する光偏
向器5の偏向反射面近傍に、主走査方向に長く略線状に
集光させるために、3つの異なる種類のレンズ10,1
1,12(後記で詳述)により構成する。
【0013】カップリングレンズ2から射出した略平行
光束を、第1集光レンズ系の入力側の初めに設けた樹脂
製レンズ(以下、「レンズ(1)」という)10に入射す
る。レンズ(1)10の入射面10aは、主走査方向と副走
査方向とでは異なった負のパワーを持ち、主走査方向よ
りも副走査方向がより大きなパワーを持つアナモフィッ
クな形状をしている。レンズ(1)10の射出面10bは副
走査方向にのみ負のパワーを持つシリンドリカル面であ
る。樹脂製のレンズ(1)10を透過した光束は、第1集
光レンズ系の次のレンズ、即ち副走査方向にのみ負のパ
ワーを持つ樹脂製レンズ(以下、「レンズ(2)」とい
う)11を透過し、さらにガラス製トロイダルレンズ
(以下、「レンズ(3)」という)12に入射する。レン
ズ(3)12を透過した光束は、光偏向器5としてのポリ
ゴンミラーに入射するが、このとき、主走査方向におい
ては略平行光に、副走査方向においては集束光となっ
て、光偏向器5のポリゴンミラー面近傍で主走査方向に
長く略線状に集光する。なお、ガラス製トロイダルレン
ズであるレンズ(3)12は、入射面と出射面がそれぞれ
シリンダー面と球面とからなるものでもよいし、異なる
パワーを持ったシリンダー面とシリンダー面とからなる
ものでもよい。また、レンズ(3)12に相当するレンズ
を、カップリングレンズ2から射出する光束のカップリ
ング状態を変えることなどにより、ガラス製シリンドリ
カルレンズに置き換える構成にすることもできる。
【0014】光偏向器5の偏向反射面近傍に、主走査方
向に長く略線状に集光した光束は、光偏向器5を回転駆
動することによって偏向され、偏向された光束は、少な
くとも1枚の樹脂製結像素子(レンズ)を含む第2集光
レンズ系60によって、主走査方向、副走査方向それぞ
れの像面湾曲、及びfθ特性などの光学特性を補正し、
被走査面7上に光スポットとして結像するとともに、被
走査面7上を走査する。このとき、光偏向器5は、光束
を等角速度で偏向するのに対し、第2集光レンズ系60
は、このレンズ系の有するfθ特性によって、被走査面
7上を等速度で走査する。光源1は、画像を形成するた
め周知のとおりに、書き込もうとする画像信号によって
変調され、被走査面7上を画像情報を担った光スポット
によりライン走査する。ライン走査を副走査方向に繰り
返し、複数本の平行なラインによって、均等に帯電され
ている被走査面7上に画像信号に対応した画像を静電潜
像として書き込む。この静電潜像形成は、周知の電子写
真プロセスの一プロセスであり、一連の電子写真プロセ
スが実行されることにより、転写紙に転写された画像を
得ることができる。
【0015】次に、図1,2に示した光走査装置の光学
系に生じる波面収差および像面湾曲を抑制するために適
正に設置することが必要な光学要素(レンズ)の設置位
置の調整に係わる実施例を説明する。ここでは、光走査
装置を組み立てた状態で、光源1から発した光束が各集
光レンズ系を通り、最終的に被走査面に投射される光ス
ポットが所期の特性を持つように調整することを意図
し、それをポリゴンミラー5への入射側の第1集光レン
ズ系に備えた光学要素(レンズ)の保持手段で実現しよ
うとするものである。具体的には、波面収差を抑制する
ために、複数軸方向の光軸調整、即ち、光軸方向、光軸
に直交する方向、γ回転(γチルトともいい、光軸周り
の回転を指す)方向の光軸の各調整を第1集光レンズ系
を構成するレンズ相互間、及びポリゴンミラー5の出射
側に設けられる第2集光レンズ系(fθレンズ等)60
に対して行う。また、像面湾曲については、第1集光レ
ンズ系を構成する樹脂製レンズ(レンズ(1)10、レン
ズ(2)11)の少なくとも一つの光軸方向の位置決め基
準面をポリゴンミラー5側に設け、基準面の位置決めを
適正に行うことにより、環境温度などの変動により樹脂
製レンズに生じる曲率半径変動や屈折率変動によって起
きる像面湾曲を補正する効果を高め、且つ像面湾曲補正
に有利に働くようにする。これは、図1,2に示したこ
の実施例の光走査装置の光学系において、樹脂製レンズ
による像面湾曲変動を樹脂製レンズ相互間で補正するよ
うな仕組みにしており、この場合に、最適条件を設定す
るために必要な調整である。この調整は、通常は初期設
定時に行うようにする。ちなみに、樹脂製レンズ相互間
で行う補正の仕組みは、第2集光レンズ系60の樹脂製
レンズの温度変化による主走査方向及び副走査方向の像
面湾曲変動のうち、主走査方向の像面湾曲変動を、第1
集光レンズ系を構成する樹脂製のレンズ(1)10の温度
変化による入射面10aの主走査方向のパワー変動で補
正し、副走査方向の像面湾曲変動を、樹脂製のレンズ
(1)10の温度変化による入射面10aの副走査方向のパ
ワー変動、射出面10bのパワー変動及び第2光学系を
構成するもう一つの樹脂製レンズ(2)11の、入射面1
1aのパワー変動で補正するような方法を用いることが
可能である。
【0016】次に、第1集光レンズ系のレンズ調整・保
持手段の実施例を詳細に説明する。この実施例は、簡単
な構成で、高精度に上記したレンズの位置決め調整を行
うことを可能にするもので、基本構成は、先ず、光軸方
向の位置調整を可能にしたレンズホルダを積層構造、即
ち基層で第1集光レンズ系全体を保持し、上層で一部の
レンズを保持することにより、上層は位置調整を単独に
行うことを可能とし、各レンズホルダを本体への設置面
を有する取付部と該取付部に対しクランク状をなすレン
ズ保持部を有する構成としたことである。また、位置調
整を単独に行うことを可能とした上層のレンズホルダに
おけるレンズ保持部内に保持可能とされたレンズを光軸
に直交する方向及びγ回転方向に光軸調整可能にしてい
る。図3は、本実施例の第1集光レンズ系のレンズ調整
・保持手段を示す斜視図である。また、図4は、図3の
レンズ調整・保持手段の要部を一部断面にて示す側面
(光軸を含む面)図を示す。図3,4を参照すると、本
体の光学ハウジング32に凹型の溝が形成されていて、
その溝に基層のレンズホルダ27の設置面を係合させ、
ホルダ27を光学ハウジング32上に載せる。さらに、
基層のレンズホルダ27の上面に形成した凹型の溝に上
層のレンズホルダ20の設置面を係合させ、ホルダ20
をホルダ27上に載せる。各レンズホルダは本体への設
置面を設けた取付部と取付部からクランク状に、ここで
は設置面(設置時、光軸と平行をなす面)に対し垂直に
立ち上がるレンズ保持部を有し、レンズ保持部に各レン
ズセルがセットされる。本例では、基層のレンズホルダ
27側のレンズセル28に、樹脂製のレンズ(2)11、
ガラス製トロイダルレンズであるレンズ(3)12(レン
ズセル29内にさらに格納)をセットする。上層のレン
ズホルダ20側のレンズセル21に、樹脂製のレンズ
(1)10をセットする。このように、レンズホルダは、
本体光学ハウジング上に2層構造になっているので、第
1集光レンズ系を構成する3個のレンズ全体を間隔を保
ったまま光軸方向に調整可能となる。また、光源側に近
い樹脂製のレンズ(1)10のみを単独で光軸方向に調整
することもできる。
【0017】また、上層のレンズホルダ20に保持する
樹脂製のレンズ(1)10は、単独に3軸方向に調整可能
とする。図5は、3軸方向に調整可能としたレンズホル
ダ20の要部を光軸に垂直な面で示している。図3〜5
を参照して、樹脂製のレンズ(1)10の調整・保持手段
を説明すると、レンズ(1)10は、円筒状のレンズセル
21内にセットされ接着等により固定される。レンズセ
ル21は、レンズホルダ20の本体への設置面を設けた
取付部の設置面(設置時、光軸と平行をなす面)に対し
垂直に立ち上がるレンズ保持部に設けた長溝20Gに係
合し、長溝20Gのポリゴンスキャナ側の突き当て部2
0Cに光源側から押えバネ23で押圧されて、光軸方向
に位置決めされる。また、長溝20G内のレンズセル2
1は、その円筒面を光軸と垂直な方向から押し上げバネ
24で押圧される。押し上げバネ24が当接する円筒面
と対向する反対側のセル21の円筒面は、ホールドカム
22により保持される。ホールドカム22は、ホルダ2
0の長溝20Gに係合し、バネ付勢されたコロ26を挟
みこむことによって、セル21の円筒面に押圧による回
転方向のフリクションを与えてセル21を保持する。こ
のとき、ホールドカム22では、ホールドカム22に設
けた保持穴に収納した圧縮バネ33により、コロ26を
下方に押し下げる付勢力を与え、コロ26が常時機能す
る状態を保ち、セル21の保持が図られるようにする。
【0018】光軸に垂直方向(Z方向)の調整を行う場
合、図示していない外部の調整装置、例えばマイクロヘ
ッド、によって長溝20Gの側面に沿って微動させ、調
整を行う。調整終了後は、微動調整に用いたマイクロヘ
ッドを取り外すが、下方向に圧縮バネ33によって押圧
されたコロ26がホールドカム22のカム面とレンズホ
ルダ20の長溝20G側面に食い込み自動的に挟み込ま
れ、ロックされることで、戻されることなく位置決め、
保持される。調整を再度行う場合は、圧縮バネ33の付
勢力に抗して、コロ22をピンなどで押し上げることに
よって、ロックが解除され、押し上げバネ24が作用
し、再び調整が可能な状態にリセットすることができ
る。光軸のγ回転調整は、レンズセル21の円筒面を保
持するために上記した機構により与えられるフリクショ
ンに抗して、光軸を中心としてセル21を回転させる。
調整の精度は、円筒状レンズセル21の外径とレンズホ
ルダの長溝20Gの溝幅の精度を上げることで高精度に
行うことができる。レンズセル21にγ回転の調整を行
うためにセルの円筒軸から垂直方向に外に向けて延びる
連結ピン25を設け、図示していない外部の調整装置で
連結ピン25を微動させることでその調整動作を行う。
連結ピン25を微動させたときのレンズセル21の動き
は、この機構によると、ホールドカム22の機能によ
り、長溝20Gに沿う上下方向の動きはロックされてい
るので、目的とする回転動となる。γ回転調整終了後、
使用した外部調整装置を取り外しても、回転方向のフリ
クションが作用しているため、動くことはなく、調整位
置に保持される。このように、この調整機構によると、
γ回転調整はZ方向の調整に対して独立して行うことが
できる。
【0019】図3,4に示すように、本実施例では、レ
ンズホルダを2層構造とし、基層のレンズホルダ27に
樹脂製のレンズ(2)11とガラス製トロイダルレンズで
あるレンズ(3)12を保持しているが、保持方法は、レ
ンズセルを2重構造としている。即ち、ガラス製トロイ
ダルレンズであるレンズ(3)12をセットするレンズセ
ル28の内側に、樹脂製のレンズ(2)11をセットする
レンズセル29を嵌合させるようにしている。この場
合、光走査装置に組み込む前に、外部でレンズ(2)11
とレンズ(3)12の調芯が可能となるため、第1集光レ
ンズ系の調整は、組み立て時に、レンズ(1)10のみと
の位置調整となるため調整作業が簡単化できる。更に、
本実施例では、第1集光レンズ系を構成するレンズの光
軸方向の移動調整を2層構造のレンズホルダ20,27
の保持・調整手段により実現している。レンズホルダ2
0は、ホルダ27に対して位置調整を可能に載置される
ので、構造上バックラッシュは避けられない。光軸方向
の調整時にホルダ間にバックラッシュがあると、外部の
調整装置を使ってホルダを微動させ、調整終了後、バッ
クラッシュ分動いて調整値が動いてしまう等の不具合が
起きる。常に一方向の押圧によってバックラッシュの影
響が現れないようにすることで、この不具合を回避し、
調整精度向上を図る。従来技術では、こうしたバックラ
ッシュにより生じる変動を避けるために、引張りバネ、
あるいは圧縮バネを用いて押圧し、変動を回避している
が、コスト及び組付作業性や押圧力を確保するためのス
ペース確保など、制約条件が多い。
【0020】そこで、本実施例では押圧力をマグネット
を用いて発生させることで、バックラッシュによる変動
を回避して、高精度に位置調整を行う。図3,4にその
実施例を示す。図示のように、この実施例では、レンズ
ホルダ20と27の対向する面にそれぞれマグネット3
1,30を装填するようにしたものである。この場合、
反発力が働くような条件で、マグネットを設けるように
する。マグネットの機能によりバックラッシュにより生
じる不具合を回避することを可能にする。また、ここで
は、調整後マグネットを取り外して、再利用することで
コスト低減を図るようにする。つまり、調整後、使用し
たマグネットを光走査装置に残す方法によると、全ての
装置に設けることになり、コストアップにつながるから
である。マグネット方式では調整時のバックラッシュ除
去効果はマグネットの反発力によって十分得られ、かつ
調整後のマグネット取り外しも簡単に行え(従来のバネ
による方法を採用する場合を想定すると、取り外しの作
業性が悪く、作業時に外力を与えて調整がずれるなどの
不具合が考えられる。)、何回も再利用できる。光軸方
向の調整後のレンズホルダの保持は、前記マグネットを
取り外す前に各レンズホルダの溝部を接着剤にて固定
後、マグネットを取り外すことで行う。また、このよう
な方法を採用すると、光軸方向に対して各レンズホルダ
に応力が作用しないので、経時安定性に対しても効果が
期待できる。なお、上記実施例では調整後にレンズホル
ダを接着剤で固定することを想定した実施例、即ち、初
期調整に最適な方法を示したが、接着剤以外の方法で、
調整状態が維持可能な他の方法による場合には、初期調
整に限定されるものではない。また、本発明の画像形成
装置は、走査光ビームにより画像の光書き込みを行う既
存の複写機、プリンタ、ファクシミリ、プロッタ等にお
ける光書込部(光走査装置)として、上述の光走査装置
を、置換、適用することにより、その実施が可能であ
る。
【0021】
【発明の効果】(1) 請求項1,2の発明に対応する
効果 光走査装置の集光レンズ系全体に必要な光軸方向のレン
ズ位置調整、および光偏光器への入射側の集光レンズ系
を構成するレンズ間に必要な光軸方向のレンズ位置調整
を簡単な構造により、高精度に行い、波面収差、像面湾
曲を抑制することを可能にし、光走査装置における性能
の向上に資することができる。 (2) 請求項3の発明に対応する効果 上記(1)の効果に加えて、位置調整を可能としたレン
ズホルダ間に作用するバックラッシュを除去するための
マグネットを着脱可能に装備する構造としたことによ
り、調整時以外は取り外し、共通に使用できるのでコス
トアップにならず、取り外しの作業性が良く、作業時に
外力を与えて調整がずれるなどの不具合が起きない。
【0022】(3) 請求項4,5の発明に対応する効
果 上記(1)、(2)の効果に加えて、光偏光器への入射
側の集光レンズ系のすべてのレンズに光軸方向の調整、
光軸と直交方向の調整、略光軸を中心としたγ回転調整
が行えるので、光軸及び、母線合わせが高精度に可能と
なり、ビームスポット径の小径化及び温度補正の有効化
を図ることができる。 (4) 請求項6の発明に対応する効果 上記(1)〜(3)の効果に加えて、レンズの位置調整
を行うための機構として、レンズを装填する円筒状のセ
ルと、該セルを光軸に直交する方向及び光軸を中心に回
転する方向に摺動・係止可能な機構とすることにより、
簡単な構造で上記した3方向の調整が高精度に行うこと
が可能になり、又、部品点数も少なくなるので、大幅な
コストダウンが可能となる。 (5) 請求項7の発明に対応する効果 上記(1)〜(4)の効果を複写機、プリンタ、ファク
シミリ、プロッタ等の画像形成装置において実現するこ
とができ、画像形成装置の性能を向上させることが可能
になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係わる光走査装置の光学系の一構成
例の概要を示す(主走査方向を含む面で表現)。
【図2】 図1に示す光走査装置の光学系を副走査方向
を含む面で表現した図を示す。
【図3】 図1に示す光走査装置の光学系における第1
集光レンズ系のレンズ調整・保持手段を示す斜視図であ
る。。
【図4】 図3のレンズ調整・保持手段の要部を一部断
面にて示す側面(光軸を含む面)図を示す。
【図5】 図3のレンズ調整・保持手段における3軸方
向に調整可能としたレンズホルダの要部を光軸に垂直な
面で示す。
【符号の説明】
1…光源、 2…カップリングレ
ンズ、5…光偏向器(ポリゴンミラー)、 7…被走査
面、10…樹脂製のレンズ(1)、 11…樹脂製の
レンズ(2)、12…ガラス製のレンズ(3)、 20…
レンズホルダ、21…円筒状のレンズセル、 22
…ホールドカム、23…押えバネ、 2
4…押し上げバネ、25…連結ピン、
26…コロ、27…レンズホルダ、 28,29…
レンズセル、32…光学ハウジング、 30,31…
マグネット、33…圧縮バネ、 60…
第2集光レンズ(fθレンズ)系。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光源部から出力された光束を集光するた
    めの複数のレンズよりなる第1光学系と、第1光学系に
    よる光束の集光部に偏向反射面を有する光偏向器と、該
    光偏向器からの偏向光束を被走査面上に光スポットとし
    て集光するための第2光学系を有する光走査装置であっ
    て、前記第1光学系を構成するレンズを本体に設置する
    ためのレンズホルダを備え、該レンズホルダは、光軸方
    向の位置調整を可能に設置するための本体への設置面を
    有する取付部と該取付部に対しクランク状をなすレンズ
    保持部を有し、且つ前記複数レンズの一部を単独に位置
    調整を可能とする構造としたことを特徴とする光走査装
    置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載された光走査装置におい
    て、前記レンズホルダは、単独に位置調整を可能とした
    レンズホルダを他の位置調整を可能としたホルダに積層
    する構造としたことを特徴とする光走査装置。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2に記載された光走査装置
    において、前記レンズホルダは、単独に位置調整を可能
    としたレンズホルダと、他の位置調整を可能としたホル
    ダとの間に作用するバックラッシュを除去するためのマ
    グネットを着脱可能に装備する構造としたことを特徴と
    する光走査装置。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至3のいずれかに記載された
    光走査装置において、前記レンズホルダは、単独に位置
    調整を可能とした前記レンズを光軸に直交する方向にも
    位置調整を可能な構造としたことを特徴とする光走査装
    置。
  5. 【請求項5】 請求項1乃至4のいずれかに記載された
    光走査装置において、前記レンズホルダは、単独に位置
    調整を可能とした前記レンズを光軸を中心に回転する方
    向にも位置調整を可能な構造としたことを特徴とする光
    走査装置。
  6. 【請求項6】 請求項4又は5に記載された光走査装置
    において、前記位置調整を可能な構造が、レンズを装填
    する円筒状のセルと、該セルを光軸に直交する方向に摺
    動・係止可能な機構、該セルを光軸を中心に回転する方
    向に摺動・係止可能な機構の少なくとも一方の機構を持
    つレンズセル保持部材とよりなることを特徴とする光走
    査装置。
  7. 【請求項7】 請求項1乃至6のいずれかに記載された
    光走査装置を備えたことを特徴とする画像形成装置。
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