JP2003028782A - 濾過比抵抗の測定方法 - Google Patents
濾過比抵抗の測定方法Info
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 試料量が少なく短時間に測定でき、固体の粒
径分布の変動に対応できる濾過比抵抗の測定方法の提
供。 【解決手段】 固液混合物を濾過して得たケークの濾過
比抵抗αを式(1) α=[180κ・(1-ε)]/[ρp・dvg 2・exp{4・(lnσg)2}・ε3] (1) [式中、ρpは固体の真密度{kg/m3}、dvgは固体
の幾何平均径{m}、σ gは固体の幾何標準偏差、εは
ケーク中の液体の割合(m3/m3)、κは式(2) κ=Vv/V (2) <式中、Vは非球形固体粒子の終末沈降速度、Vvは前
記固体粒子と等体積の球形固体粒子の終末沈降速度{m
/s}を表す。>で示される係数である。]により算出
する。
径分布の変動に対応できる濾過比抵抗の測定方法の提
供。 【解決手段】 固液混合物を濾過して得たケークの濾過
比抵抗αを式(1) α=[180κ・(1-ε)]/[ρp・dvg 2・exp{4・(lnσg)2}・ε3] (1) [式中、ρpは固体の真密度{kg/m3}、dvgは固体
の幾何平均径{m}、σ gは固体の幾何標準偏差、εは
ケーク中の液体の割合(m3/m3)、κは式(2) κ=Vv/V (2) <式中、Vは非球形固体粒子の終末沈降速度、Vvは前
記固体粒子と等体積の球形固体粒子の終末沈降速度{m
/s}を表す。>で示される係数である。]により算出
する。
Description
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は濾過比抵抗の測定方
法に関し、詳しくは、固液混合物を真空濾過又は加圧濾
過して得られるウエットケークの濾過比抵抗を、直接測
定する方法に関するものである。 【0002】 【従来の技術】従来、濾過比抵抗は圧縮透過試験機を用
いて測定されており、この試験機は、図2に記載のよう
に、継手(10)により接続された上下に分離可能なシリン
ダー(2)と、該シリンダーと同心のピストン(1)と、ピス
トン頂部に負荷される荷重値を測定するゲージ部(6)
と、ピストンの下部に位置し、上下2枚の多孔板(4、
4')により画される圧縮室(3)と、上記圧縮室の下部に
位置する液溜り室(11)と、ピストン頂部の側壁から上記
圧縮室の上の多孔板(4)へと通じている透過液入口(7)
と、シリンダーの継手の下方側壁に位置し、上記液溜り
室から通じている透過液出口(8)とから構成されている
[「改訂四版 化学工学便覧」1140〜1144頁昭和53年10
月25日 丸善株式会社発行]。 【0003】従来の濾過比抵抗の測定方法は、以下に説
明するように、先ず、上記試験機の継手のボルトを取り
外し、圧縮室の最下部の多孔板(4')が外れていないこ
とを確認後、充分に脱気された固液混合物(試料)をシ
リンダー内に仕込み、多孔板(4)を取付けた後、ピス
トンの頂部に乗せた分銅で荷重を加えつつ試料を圧縮す
る。圧縮により、液体が液溜り室(11)を経て透過液出口
(8)から排出され、ウエットケークが得られる。そし
て、この状態で適宜な方法でヘッドをかけて、透過液出
口(8)から排出された濾液を透過液入口(7)を通じてシリ
ンダー内の圧縮室に入れ、上記分銅で加えたと同じ荷重
をかけて透過液速度q(m/s)を測定し、濾液を透過し
始めたときのヘッドと濾液が透過し終わったときのヘッ
ドをそれぞれ記録する。次に、分銅を変えて荷重を増加
して同様な試験を繰り返し、濾液を透過し始めたときの
ヘッドと濾液が透過し終わったときのヘッドをそれぞれ
記録する。得られたデータをもとに、下式(3) α=ΔP/(μ0・q・W) (3) [式中、ΔPは上記のヘッドの差に相当する濾液の圧力
(Pa)、μ0は透過液(濾液)の粘度(Pa・s)、
qは前記の透過液速度であり、Wは単位面積当たりの固
体量(kg/m2)を表し、αはウエットケーク厚みと上
記荷重をかける際の分銅の重量との比に相当する。]に
より、ある圧力における濾過比抵抗α(m/kg)を算
出することができる[「詳論 化学工学 単位操作I」
402〜407頁株式会社 朝倉書店 昭和37年12月20日初版
発行、及び、上記「改訂四版 化学工学便覧」1140〜11
44頁を参照]。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
濾過比抵抗測定方法では、(i)圧縮透過試験機自体が大
型のものであり、試料量が固体重量換算で200g程度は
必要なこと、(ii)測定に長時間を要すること、(iii)固
体の粒径分布が異なったスラリーが得られた[固液混合
物の貯留槽から濾過機への移送待ち時間のバラツキ等に
よる]場合に迅速に対応できないこと等から、必ずしも
実用的な方法とはいえなかった。 【0005】 【課題を解決するための手段】本発明者は上記問題点を
解決すべく、濾過時の比抵抗を、直接測定する方法を鋭
意検討した結果、本発明を完成した。 【0006】即ち、本発明は、固液混合物を真空濾過又
は加圧濾過する際に濾過面に堆積するウエットケークの
濾過比抵抗を測定する方法であって、下式(1) α=[180κ・(1-ε)]/[ρp・dvg 2・exp{4・(lnσg)2}・ε3] (1) [式中、αは濾過比抵抗{m/kg}、ρpは固体の真密
度{kg/m3}、dvgは粒径分布を有する固体の幾何平
均径{m}、σgは粒径分布を有する固体の幾何標準偏
差{無次元}、εは濾過面に堆積するウエットケーク中
の液体の割合{m 3/m3}、κは下式(2) κ=Vv/V (2) <式中、Vは静止した液体中における非球形固体粒子の
終末沈降速度{m/s}、Vvは静止した液体中におけ
る、上記非球形固体粒子と等体積の球形固体粒子の終末
沈降速度{m/s}を表す。>で示される係数である。]
により濾過比抵抗を算出することを特徴とする濾過比抵
抗の測定方法を提供するものである。以下、本発明を詳
細に説明する。 【0007】 【発明の実施の形態】本発明に適用される固液混合物と
しては、例えば、水や有機溶媒等の液体と、該液体に難
溶性の有機化合物や無機化合物等の固体との組合せのも
のが挙げられる。本発明は、固液混合物を真空濾過器又
は加圧濾過器により濾過する際に、濾過面(濾材面)に
堆積するウエットケークの濾過比抵抗を測定する方法で
あるが、該濾過比抵抗は上式(1)により算出される。 【0008】式(1)におけるεは、濾過面に堆積する
ウエットケーク中の液体の割合(m 3/m3)であり、例
えば、下式(4) ε=1−(ρB/ρp) (4) [式中、ρpは固体の真密度であり、ρBは、濾過面に堆
積したウエットケーク中の固体重量を、ウエットケーク
の厚みと濾過面の面積の積として求めたウエットケーク
の体積で除した値である。]により算出することができ
る。式(4)における固体の真密度ρpは、文献等に記
載の値を用いてもよいし、乾式密度計、例えばマイクロ
メリテックス社製の乾式自動密度計AccuPyc 1330(島
津製作所が販売)等により測定してもよい。式(1)に
おけるdvg及びσgは、粒径分布測定器、例えば英国Mal
vern社製のMastersizer S等の測定器を用いて測定する
ことができる。 【0009】式(2)におけるκは、非球形固体粒子の
終末沈降速度V{m/s}に対する、上記非球形固体粒子
と等体積の球形粒子の終末沈降速度Vv{m/s}の比で
あり、いずれの速度も静止した液体中における終末沈降
速度である。前記Vは、例えばアンドレアゼンピペット
法により測定することができる。又、前記Vvは、例え
ば下式(3) Vv={(ρp−ρf)・(dp)2・g}/18μ (3) <式中、ρpは前記の意味であり、ρfは液体の密度(k
g/m3)、dpはコールターカウンターにより測定され
る固体の体積平均径(m)、μは液体の粘度(Pa・
s)、gは重力加速度(m/s2)を表す。>により算
出することができる。κは前述のように「V」に対する
「Vv」の比であるが、文献、例えばC.N.Davies,J.
Aerosol Sci.,vol.10(1979)のTable8(496頁)やTable
18(512頁)等に記載の値を用いてもよい。 【0010】 【実施例】以下、実施例等により、本発明をさらに詳細
に説明する。 【0011】実施例1 図1に記載の真空濾過器を用い、前記の英国Malvern社
製のMastersizer Sを用いて測定したdvgが4.8×10-4
m、σgが1.29であり、且つ、前記マイクロメリテック
ス社製AccuPyc 1330で測定した真密度ρpが2650kg/
m3である砂の10重量%水分散液(砂20g含有)を濾過
した。濾過は、図1の濾過瓶(12)に、ゴム栓(13)を介し
て、濾過面積が1.77×10-3m2であり、予め重量を測定
した市販のガラスフィルターを装着し、濾過瓶の上部孔
に接続したアスピレータ(水流ポンプ)により矢印方向
に吸引し、濾過瓶内を真空にして行った。 【0012】濾過終了後、ガラスフィルターの側壁に予
め刻んでおいた目盛りにより、ウエットケークの厚みを
測定し、別途、ガラスフィルターとウエットケークの合
計重量を測り、予め測定しておいたガラスフィルターの
重量を差し引いてウエットケークの重量を算出した。次
に、ウエットケークを乾燥し、乾燥後の砂の重量を算出
した。さらに、前記濾過面積とウエットケークの厚みか
ら見掛体積を求め、該体積値で前記乾燥後の砂の重量値
を除した。次に、式(4)によりεを計算したところ、
0.48であった。κは、C.N.Davies,J.Aerosol Sc
i.,vol.10(1979)のTable18(512頁)から、1.57であっ
た。 これらの値を用いて、砂のウエットケークの濾過
比抵抗を式(1)から算出したところ、αは1.68×106
m/kgであった。 【0013】参考例1 別途、図2に記載の試験機と砂の10重量%水分散液(但
し、砂200g含有)を用いて前記圧縮透過試験を行っ
た。上式(3)により算出した砂のウエットケークの濾
過比抵抗αは、1.71×106m/kgであった。 【0014】実施例2 実施例1と同様にして、dvgが2.5×10-6m、σgが2.14
であり、且つ、真密度ρpが2750kg/m3であるタルク
の10重量%水分散液(タルク20g含有)を濾過した。ε
は式(4)から0.64であり、κは前記文献から2.04であ
った。これらの値を用いて、式(1)からタルクのウエ
ットケークの濾過比抵抗を算出したところ、αは2.90×
109m/kgであった。 参考例2 別途、圧縮透過試験を行い、式(3)からタルクの濾過
比抵抗を算出した。αは、2.88×109m/kgであった。 【0015】 【発明の効果】本発明によれば、実験室規模の濾過器上
で、直接、濾過比抵抗を測定することができる。又、試
料混合物量が固体重量換算で20g程度と少量であり、
測定に要する時間も短縮することができる。しかも、工
業的規模で用いる濾過機と略同形の実験室規模の濾過器
を使用することができ、固体の粒径分布が異なった場合
でも、固液混合物の濾過比抵抗の変動を迅速に予測する
ことが可能である。
法に関し、詳しくは、固液混合物を真空濾過又は加圧濾
過して得られるウエットケークの濾過比抵抗を、直接測
定する方法に関するものである。 【0002】 【従来の技術】従来、濾過比抵抗は圧縮透過試験機を用
いて測定されており、この試験機は、図2に記載のよう
に、継手(10)により接続された上下に分離可能なシリン
ダー(2)と、該シリンダーと同心のピストン(1)と、ピス
トン頂部に負荷される荷重値を測定するゲージ部(6)
と、ピストンの下部に位置し、上下2枚の多孔板(4、
4')により画される圧縮室(3)と、上記圧縮室の下部に
位置する液溜り室(11)と、ピストン頂部の側壁から上記
圧縮室の上の多孔板(4)へと通じている透過液入口(7)
と、シリンダーの継手の下方側壁に位置し、上記液溜り
室から通じている透過液出口(8)とから構成されている
[「改訂四版 化学工学便覧」1140〜1144頁昭和53年10
月25日 丸善株式会社発行]。 【0003】従来の濾過比抵抗の測定方法は、以下に説
明するように、先ず、上記試験機の継手のボルトを取り
外し、圧縮室の最下部の多孔板(4')が外れていないこ
とを確認後、充分に脱気された固液混合物(試料)をシ
リンダー内に仕込み、多孔板(4)を取付けた後、ピス
トンの頂部に乗せた分銅で荷重を加えつつ試料を圧縮す
る。圧縮により、液体が液溜り室(11)を経て透過液出口
(8)から排出され、ウエットケークが得られる。そし
て、この状態で適宜な方法でヘッドをかけて、透過液出
口(8)から排出された濾液を透過液入口(7)を通じてシリ
ンダー内の圧縮室に入れ、上記分銅で加えたと同じ荷重
をかけて透過液速度q(m/s)を測定し、濾液を透過し
始めたときのヘッドと濾液が透過し終わったときのヘッ
ドをそれぞれ記録する。次に、分銅を変えて荷重を増加
して同様な試験を繰り返し、濾液を透過し始めたときの
ヘッドと濾液が透過し終わったときのヘッドをそれぞれ
記録する。得られたデータをもとに、下式(3) α=ΔP/(μ0・q・W) (3) [式中、ΔPは上記のヘッドの差に相当する濾液の圧力
(Pa)、μ0は透過液(濾液)の粘度(Pa・s)、
qは前記の透過液速度であり、Wは単位面積当たりの固
体量(kg/m2)を表し、αはウエットケーク厚みと上
記荷重をかける際の分銅の重量との比に相当する。]に
より、ある圧力における濾過比抵抗α(m/kg)を算
出することができる[「詳論 化学工学 単位操作I」
402〜407頁株式会社 朝倉書店 昭和37年12月20日初版
発行、及び、上記「改訂四版 化学工学便覧」1140〜11
44頁を参照]。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
濾過比抵抗測定方法では、(i)圧縮透過試験機自体が大
型のものであり、試料量が固体重量換算で200g程度は
必要なこと、(ii)測定に長時間を要すること、(iii)固
体の粒径分布が異なったスラリーが得られた[固液混合
物の貯留槽から濾過機への移送待ち時間のバラツキ等に
よる]場合に迅速に対応できないこと等から、必ずしも
実用的な方法とはいえなかった。 【0005】 【課題を解決するための手段】本発明者は上記問題点を
解決すべく、濾過時の比抵抗を、直接測定する方法を鋭
意検討した結果、本発明を完成した。 【0006】即ち、本発明は、固液混合物を真空濾過又
は加圧濾過する際に濾過面に堆積するウエットケークの
濾過比抵抗を測定する方法であって、下式(1) α=[180κ・(1-ε)]/[ρp・dvg 2・exp{4・(lnσg)2}・ε3] (1) [式中、αは濾過比抵抗{m/kg}、ρpは固体の真密
度{kg/m3}、dvgは粒径分布を有する固体の幾何平
均径{m}、σgは粒径分布を有する固体の幾何標準偏
差{無次元}、εは濾過面に堆積するウエットケーク中
の液体の割合{m 3/m3}、κは下式(2) κ=Vv/V (2) <式中、Vは静止した液体中における非球形固体粒子の
終末沈降速度{m/s}、Vvは静止した液体中におけ
る、上記非球形固体粒子と等体積の球形固体粒子の終末
沈降速度{m/s}を表す。>で示される係数である。]
により濾過比抵抗を算出することを特徴とする濾過比抵
抗の測定方法を提供するものである。以下、本発明を詳
細に説明する。 【0007】 【発明の実施の形態】本発明に適用される固液混合物と
しては、例えば、水や有機溶媒等の液体と、該液体に難
溶性の有機化合物や無機化合物等の固体との組合せのも
のが挙げられる。本発明は、固液混合物を真空濾過器又
は加圧濾過器により濾過する際に、濾過面(濾材面)に
堆積するウエットケークの濾過比抵抗を測定する方法で
あるが、該濾過比抵抗は上式(1)により算出される。 【0008】式(1)におけるεは、濾過面に堆積する
ウエットケーク中の液体の割合(m 3/m3)であり、例
えば、下式(4) ε=1−(ρB/ρp) (4) [式中、ρpは固体の真密度であり、ρBは、濾過面に堆
積したウエットケーク中の固体重量を、ウエットケーク
の厚みと濾過面の面積の積として求めたウエットケーク
の体積で除した値である。]により算出することができ
る。式(4)における固体の真密度ρpは、文献等に記
載の値を用いてもよいし、乾式密度計、例えばマイクロ
メリテックス社製の乾式自動密度計AccuPyc 1330(島
津製作所が販売)等により測定してもよい。式(1)に
おけるdvg及びσgは、粒径分布測定器、例えば英国Mal
vern社製のMastersizer S等の測定器を用いて測定する
ことができる。 【0009】式(2)におけるκは、非球形固体粒子の
終末沈降速度V{m/s}に対する、上記非球形固体粒子
と等体積の球形粒子の終末沈降速度Vv{m/s}の比で
あり、いずれの速度も静止した液体中における終末沈降
速度である。前記Vは、例えばアンドレアゼンピペット
法により測定することができる。又、前記Vvは、例え
ば下式(3) Vv={(ρp−ρf)・(dp)2・g}/18μ (3) <式中、ρpは前記の意味であり、ρfは液体の密度(k
g/m3)、dpはコールターカウンターにより測定され
る固体の体積平均径(m)、μは液体の粘度(Pa・
s)、gは重力加速度(m/s2)を表す。>により算
出することができる。κは前述のように「V」に対する
「Vv」の比であるが、文献、例えばC.N.Davies,J.
Aerosol Sci.,vol.10(1979)のTable8(496頁)やTable
18(512頁)等に記載の値を用いてもよい。 【0010】 【実施例】以下、実施例等により、本発明をさらに詳細
に説明する。 【0011】実施例1 図1に記載の真空濾過器を用い、前記の英国Malvern社
製のMastersizer Sを用いて測定したdvgが4.8×10-4
m、σgが1.29であり、且つ、前記マイクロメリテック
ス社製AccuPyc 1330で測定した真密度ρpが2650kg/
m3である砂の10重量%水分散液(砂20g含有)を濾過
した。濾過は、図1の濾過瓶(12)に、ゴム栓(13)を介し
て、濾過面積が1.77×10-3m2であり、予め重量を測定
した市販のガラスフィルターを装着し、濾過瓶の上部孔
に接続したアスピレータ(水流ポンプ)により矢印方向
に吸引し、濾過瓶内を真空にして行った。 【0012】濾過終了後、ガラスフィルターの側壁に予
め刻んでおいた目盛りにより、ウエットケークの厚みを
測定し、別途、ガラスフィルターとウエットケークの合
計重量を測り、予め測定しておいたガラスフィルターの
重量を差し引いてウエットケークの重量を算出した。次
に、ウエットケークを乾燥し、乾燥後の砂の重量を算出
した。さらに、前記濾過面積とウエットケークの厚みか
ら見掛体積を求め、該体積値で前記乾燥後の砂の重量値
を除した。次に、式(4)によりεを計算したところ、
0.48であった。κは、C.N.Davies,J.Aerosol Sc
i.,vol.10(1979)のTable18(512頁)から、1.57であっ
た。 これらの値を用いて、砂のウエットケークの濾過
比抵抗を式(1)から算出したところ、αは1.68×106
m/kgであった。 【0013】参考例1 別途、図2に記載の試験機と砂の10重量%水分散液(但
し、砂200g含有)を用いて前記圧縮透過試験を行っ
た。上式(3)により算出した砂のウエットケークの濾
過比抵抗αは、1.71×106m/kgであった。 【0014】実施例2 実施例1と同様にして、dvgが2.5×10-6m、σgが2.14
であり、且つ、真密度ρpが2750kg/m3であるタルク
の10重量%水分散液(タルク20g含有)を濾過した。ε
は式(4)から0.64であり、κは前記文献から2.04であ
った。これらの値を用いて、式(1)からタルクのウエ
ットケークの濾過比抵抗を算出したところ、αは2.90×
109m/kgであった。 参考例2 別途、圧縮透過試験を行い、式(3)からタルクの濾過
比抵抗を算出した。αは、2.88×109m/kgであった。 【0015】 【発明の効果】本発明によれば、実験室規模の濾過器上
で、直接、濾過比抵抗を測定することができる。又、試
料混合物量が固体重量換算で20g程度と少量であり、
測定に要する時間も短縮することができる。しかも、工
業的規模で用いる濾過機と略同形の実験室規模の濾過器
を使用することができ、固体の粒径分布が異なった場合
でも、固液混合物の濾過比抵抗の変動を迅速に予測する
ことが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1で用いた濾過器の概略図
【図2】圧縮透過試験機の概略図
【符号の説明】
1・・ピストン、2・・シリンダー、3・・圧縮室、
4、4'・・多孔板、6・・ゲージ部、7・・透過液入
口、8・・透過液出口、10・・継手、11・・液溜り
室、12・・濾過瓶、13・・ゴム栓、14・・ガラス
フィルター、15・・濾過面、16・・ウエットケー
ク、17・・濾液
4、4'・・多孔板、6・・ゲージ部、7・・透過液入
口、8・・透過液出口、10・・継手、11・・液溜り
室、12・・濾過瓶、13・・ゴム栓、14・・ガラス
フィルター、15・・濾過面、16・・ウエットケー
ク、17・・濾液
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 【請求項1】固液混合物を真空濾過又は加圧濾過する際
に濾過面に堆積するウエットケークの濾過比抵抗を測定
する方法であって、下式(1) α=[180κ・(1-ε)]/[ρp・dvg 2・exp{4・(lnσg)2}・ε3] (1) [式中、αは濾過比抵抗{m/kg}、ρpは固体の真密
度{kg/m3}、dvgは粒径分布を有する固体の幾何平
均径{m}、σgは粒径分布を有する固体の幾何標準偏
差{無次元}、εは濾過面に堆積するウエットケーク中
の液体の割合{m 3/m3}、κは下式(2) κ=Vv/V (2) <式中、Vは静止した液体中における非球形固体粒子の
終末沈降速度{m/s}、Vvは静止した液体中におけ
る、上記非球形固体粒子と等体積の球形固体粒子の終末
沈降速度{m/s}を表す。>で示される係数である。]
により濾過比抵抗を算出することを特徴とする濾過比抵
抗の測定方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001217721A JP2003028782A (ja) | 2001-07-18 | 2001-07-18 | 濾過比抵抗の測定方法 |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001217721A JP2003028782A (ja) | 2001-07-18 | 2001-07-18 | 濾過比抵抗の測定方法 |
Publications (1)
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN100373571C (zh) * | 2003-09-26 | 2008-03-05 | 住友化学工业株式会社 | 评价半导体涂布薄膜用溶液的方法 |
CN106442209A (zh) * | 2016-11-01 | 2017-02-22 | 中国矿业大学 | 一种可持续供给水沙的破碎岩体突水溃沙模拟实验装置 |
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2001
- 2001-07-18 JP JP2001217721A patent/JP2003028782A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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KR101093267B1 (ko) | 2003-09-26 | 2011-12-14 | 스미또모 가가꾸 가부시키가이샤 | 반도체 코팅 필름용 용액 평가 방법 |
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