JP2003027991A - 筒内噴射式内燃機関の空燃比制御装置 - Google Patents

筒内噴射式内燃機関の空燃比制御装置

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JP2003027991A
JP2003027991A JP2001217905A JP2001217905A JP2003027991A JP 2003027991 A JP2003027991 A JP 2003027991A JP 2001217905 A JP2001217905 A JP 2001217905A JP 2001217905 A JP2001217905 A JP 2001217905A JP 2003027991 A JP2003027991 A JP 2003027991A
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fuel ratio
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ratio learning
fuel
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Atsushi Takahashi
淳 高橋
Kiyoo Hirose
清夫 広瀬
Yukiichi Ito
之一 伊藤
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Toyota Motor Corp
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  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】リーン燃焼運転領域での空燃比学習値の誤学習
を抑制するとともに、同誤学習に伴う不具合を回避す
る。 【解決手段】筒内噴射式のエンジン1においては、スト
イキ燃焼運転時に燃料噴射量の補正に用いられる空燃比
学習値をエンジン1の空燃比の理論空燃比に対するずれ
量に対応する値として学習する空燃比学習制御が実行さ
れる。そして、リーン燃焼運転領域での空燃比学習値の
学習が完了していないときには、強制的なストイキ燃焼
運転によりリーン燃焼運転領域でも空燃比学習制御が行
われるようにされる。このリーン燃焼運転領域での空燃
比学習制御中にブローバイガス中の燃料濃度が高くなる
と、リーン燃焼運転領域での空燃比学習値KG(0,1) と
ストイキ燃焼運転領域での空燃比学習値KG(3,4) との
間のずれ量が大となる。このずれ量が大となることに基
づきリーン燃焼運転領域での空燃比学習値KG(0,1)の
更新が規制される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、筒内噴射式内燃機
関の空燃比制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、自動車等の車両の内燃機関と
して、燃焼室内に直接燃料を噴射供給するとともに、機
関運転状態に応じて燃焼形態を切り換える筒内噴射式内
燃機関が実用化されている。
【0003】こうした内燃機関にあっては、高出力が要
求される高回転高負荷運転時には、空気に対して燃料が
均等に混合された均質混合気を理論空燃比の状態で燃焼
させるストイキ燃焼を実行し、必要な機関出力を得るよ
うにしている。また、あまり高出力が要求されない低回
転低負荷運転時には、理論空燃比よりもリーンな空燃比
で混合気を燃焼させるリーン燃焼が実行され、これによ
り内燃機関の燃費が改善される。
【0004】上記のように内燃機関の燃焼形態を、機関
運転状態に応じてストイキ燃焼とリーン燃焼との間で切
り換えることにより、出力確保と燃費改善との両立が図
られるようになる。
【0005】また、上記内燃機関にあっては、燃料系の
寸法公差や経時変化に伴って燃料噴射量が適正値から外
れ、ストイキ燃焼運転時の空燃比が理論空燃比から外れ
ることがある。このため、ストイキ燃焼運転時には、燃
料噴射量の補正に用いられる空燃比学習値を同機関の空
燃比の理論空燃比に対するずれ量に対応する値として学
習する空燃比学習制御が実行される。そして、学習後の
空燃比学習値を以後の燃料噴射量制御に反映させること
で、上記燃料系の問題に起因してストイキ燃焼運転時の
空燃比が理論空燃比からずれることは抑制される。
【0006】しかし、低回転低負荷域(リーン燃焼運転
領域)では、通常はリーン燃焼運転が行われることか
ら、ストイキ燃焼運転が行われて空燃比学習制御が実行
される機会が少ない。そこで、特開2001−7384
5では、リーン燃焼運転領域での空燃比学習値の学習が
完了していないときには、内燃機関の運転状態がリーン
燃焼運転領域内に存在する状態であってもストイキ燃焼
運転を行い、当該運転領域で空燃比学習値の学習を行う
ことが提案されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、筒内噴射式
内燃機関では、冷えた状態にあるときに噴射燃料がシリ
ンダ内壁面に付着し、この燃料がブローバイガスととも
に同内壁面とピストンリングとの間からクランクケース
内に入り込む。そして、クランクケース内に入り込んだ
燃料は、気化した後にブローバイガスに含まれた状態で
ブローバイガス還元装置によりクランクケースから機関
吸気系に戻される。このときには当該ブローバイガス中
の燃料濃度が通常よりも高くなる。
【0008】従って、このように機関吸気系に戻される
ブローバイガス中の燃料濃度が高いとき、リーン燃焼運
転領域で空燃比学習値の学習を行うための強制的なスト
イキ燃焼運転が実行されると、空燃比学習値のリーン側
への誤学習が生じる。そして、リーン燃焼運転領域にお
いては、リーン側に誤学習された空燃比学習値がストイ
キ燃焼運転を通じて学習し直される機会が少ないため、
その誤学習された空燃比学習値が燃料噴射量制御に反映
され、これにより内燃機関の空燃比が過度にリーンにな
って失火や燃焼悪化を招くおそれがあった。
【0009】本発明はこのような実情に鑑みてなされた
ものであって、その目的は、リーン燃焼運転領域での空
燃比学習値の誤学習を抑制するとともに、同誤学習に伴
う不具合を回避することのできる筒内噴射式内燃機関の
空燃比制御装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】以下、上記目的を達成す
るための手段及びその作用効果について記載する。上記
目的を達成するため、請求項1記載の発明では、機関運
転状態に応じて燃焼形態をリーン燃焼とストイキ燃焼と
の間で切り換える筒内噴射式内燃機関に適用され、スト
イキ燃焼運転時に燃料噴射量の補正に用いられる空燃比
学習値を同機関の空燃比の目標値に対するずれ量に対応
する値として学習する空燃比学習制御を実行するもので
あって、リーン燃焼運転領域における前記空燃比学習値
の学習に際しては前記空燃比学習制御を実行すべくスト
イキ燃焼を行う筒内噴射式内燃機関の空燃比制御装置に
おいて、前記リーン燃焼運転領域での空燃比学習制御に
際し、このとき求められた空燃比学習値と高負荷運転領
域で学習された空燃比学習値との間のずれ量が大きいと
きには、前記リーン燃焼運転領域での空燃比学習制御に
よる空燃比学習値の更新を規制する規制手段を備えた。
【0011】内燃機関に供給されるブローバイガス中の
燃料濃度が空燃比に与える影響は、機関低負荷側の運転
領域であるリーン燃焼運転領域から高負荷運転領域に向
かうほど小さくなる。このため、ブローバイガス中の燃
料濃度が高くなってリーン燃焼運転領域で空燃比学習値
の誤学習が生じる可能性のあるときには、その空燃比学
習値と高負荷運転領域での空燃比学習値との間のずれ量
が大きくなる。従って、同ずれ量が大きいときにリーン
燃焼運転領域での空燃比学習値の更新を規制すること
で、その空燃比学習値がブローバイガス中の燃料濃度が
高くなることに伴い誤学習されるのを抑制することがで
きる。
【0012】請求項2記載の発明では、請求項1記載の
発明において、前記規制手段は、前記ずれ量が大きいと
きには、前記リーン燃焼運転領域での空燃比学習制御に
より求められた空燃比学習値に制限を加えた値を新たな
空燃比学習値として前記空燃比学習値の更新を行うもの
とした。
【0013】この構成によれば、リーン燃焼運転領域で
の空燃比学習値の更新を行いつつ、同空燃比学習値の誤
学習が生じるのを抑制することができる。請求項3記載
の発明では、請求項1記載の発明において、前記規制手
段は、前記ずれ量が大きいときには、前記空燃比学習値
の更新を禁止するものとした。
【0014】この構成によれば、リーン燃焼運転領域で
の空燃比学習値の誤学習を確実に防止することができ
る。請求項4記載の発明では、機関運転状態に応じて燃
焼形態をリーン燃焼とストイキ燃焼との間で切り換える
筒内噴射式内燃機関に適用され、ストイキ燃焼運転時に
燃料噴射量の補正に用いられる空燃比学習値を同機関の
空燃比の目標値に対するずれ量に対応する値として学習
する空燃比学習制御を実行するものであって、リーン燃
焼運転領域における前記空燃比学習値の学習に際しては
前記空燃比学習制御を実行すべくストイキ燃焼を行う筒
内噴射式内燃機関の空燃比制御装置において、前記リー
ン燃焼運転領域での空燃比学習制御に際して、前記内燃
機関に供給されるブローバイガス中の燃料濃度を推定
し、同燃料濃度が高いときには前記空燃比学習制御によ
る空燃比学習値の学習を禁止する禁止手段を備えた。
【0015】ブローバイガス中の燃料濃度が高いときに
はリーン燃焼運転領域での空燃比学習値の学習が禁止さ
れるため、ブローバイガス中の燃料濃度が高くなること
に伴い、当該空燃比学習値がリーン側に誤学習されるの
を防止することができるようになる。
【0016】請求項5記載の発明では、請求項4記載の
発明において、前記リーン燃焼運転領域にて学習された
空燃比学習値と高負荷運転領域にて学習された空燃比学
習値との間のずれ量が大きいときには、前記リーン燃焼
運転領域での空燃比学習値を再学習すべく同リーン燃焼
運転領域での燃焼形態をストイキ燃焼に切り換える切換
手段を更に備えた。
【0017】内燃機関に供給されるブローバイガス中の
燃料濃度が空燃比に与える影響は、機関低負荷側の運転
領域であるリーン燃焼運転領域から高負荷運転領域に向
かうほど小さくなる。このため、ブローバイガス中の燃
料濃度が高くなってリーン燃焼運転領域での空燃比学習
値の誤学習が生じる可能性のあるときには、その空燃比
学習値と高負荷運転領域での空燃比学習値との間のずれ
量が大きくなる。従って、同ずれ量が大きいとき、リー
ン燃焼運転領域での燃焼形態をストイキ燃焼に切り換え
て空燃比学習値の再学習を行うことで、その空燃比学習
値が仮に誤学習されたとしても同学習値を学習し直して
誤学習に伴う不具合を回避することができる。
【0018】請求項6記載の発明では、請求項4又は5
記載の発明において、前記禁止手段は、前記内燃機関の
油温に基づき前記ブローバイガス中の燃料濃度を推定す
るものとした。
【0019】クランクケース内に入り込んだ燃料の気化
状態は内燃機関の油温に応じて変化するため、ブローバ
イガス中の燃料濃度を同油温に基づき推定し、その燃料
濃度が高いことに基づく空燃比学習値の学習禁止を的確
に行うことができるようになる。
【0020】請求項7記載の発明では、請求項4又は5
記載の発明において、前記禁止手段は、前記内燃機関の
冷却水温が所定値以上になってからの経過時間が所定時
間よりも短いことに基づき、前記ブローバイガス中の燃
料濃度が高いと推定するものとした。
【0021】クランクケース内に入り込んだ燃料が内燃
機関の熱により気化しきる前まではブローバイガス中の
燃料濃度が高くなり、上記燃料が気化しきるとブローバ
イガス中の燃料濃度が低くなる。このことから、内燃機
関の冷却水温が所定値以上になってからの経過時間が所
定時間よりも短いときには、ブローバイガス中の燃料濃
度が高いと推定することができ、その燃料濃度が高いこ
とに基づく空燃比学習値の学習禁止を的確に行うことが
できるようになる。
【0022】請求項8記載の発明では、請求項4又は5
記載の発明において、前記禁止手段は、前記内燃機関の
冷却水温が所定値以上になってからの吸入空気量或いは
燃料噴射量の積算値が所定値より小さいことに基づき、
前記ブローバイガス中の燃料濃度が高いと推定するもの
とした。
【0023】クランクケース内に入り込んだ燃料が内燃
機関の熱により気化しきる前まではブローバイガス中の
燃料濃度が高くなり、上記燃料が気化しきるとブローバ
イガス中の燃料濃度が低くなる。このことから、内燃機
関の冷却水温が所定値以上になってからの吸入空気量或
いは燃料噴射量の積算値が所定値よりも小さく、冷却水
温が所定値以上になってからの経過時間が短いときに
は、ブローバイガス中の燃料濃度が高いと推定すること
ができ、その燃料濃度が高いことに基づく空燃比学習値
の学習禁止を的確に行うことができるようになる。
【0024】請求項9記載の発明では、機関運転状態に
応じて燃焼形態をリーン燃焼とストイキ燃焼との間で切
り換える筒内噴射式内燃機関に適用され、ストイキ燃焼
運転時に燃料噴射量の補正に用いられる空燃比学習値を
同機関の空燃比の目標値に対するずれ量に対応する値と
して学習する空燃比学習制御を実行するものであって、
リーン燃焼運転領域における前記空燃比学習値の学習に
際しては前記空燃比学習制御を実行すべくストイキ燃焼
を行う筒内噴射式内燃機関の空燃比制御装置において、
前記リーン燃焼運転領域にて学習された空燃比学習値と
高負荷運転領域にて学習された空燃比学習値との間のず
れ量が大きいときには、前記リーン燃焼運転領域での空
燃比学習値を再学習すべく同リーン燃焼運転領域での燃
焼形態をストイキ燃焼に切り換える切換手段を備えた。
【0025】内燃機関に供給されるブローバイガス中の
燃料濃度が空燃比に与える影響は、機関低負荷側の運転
領域であるリーン燃焼運転領域から高負荷運転領域に向
かうほど小さくなる。このため、ブローバイガス中の燃
料濃度が高くなってリーン燃焼運転領域での空燃比学習
値の誤学習が生じる可能性のあるときには、その空燃比
学習値と高負荷運転領域での空燃比学習値との間のずれ
量が大きくなる。従って、同ずれ量が大きいとき、リー
ン燃焼運転領域での燃焼形態をストイキ燃焼に切り換え
て空燃比学習値の再学習を行うことで、その空燃比学習
値が仮に誤学習されたとしても同学習値を学習し直して
誤学習に伴う不具合を回避することができる。
【0026】
【発明の実施の形態】(第1実施形態)以下、本発明を
自動車用エンジンに適用した第1実施形態を図1〜図6
に従って説明する。
【0027】図1に示されるエンジン1においては、吸
気通路2から燃焼室3へと吸入された空気と、燃料噴射
弁4から燃焼室3内へと噴射供給される燃料とからなる
混合気を燃焼させるようにしている。そして、燃焼室3
内で混合気を燃焼させると、そのときの燃焼エネルギで
ピストン5が往復移動してクランクシャフト6が回転
し、エンジン1が駆動されるようになる。また、燃焼室
3内で燃焼した後の混合気は排気として排気通路7に送
り出される。なお、圧縮行程や膨張行程においては、燃
焼室3内に存在するガスの一部がブローバイガスとして
ピストンリング5aとシリンダ内壁面8との間からクラ
ンクケース9内へと入り込む。
【0028】吸気通路2にはエンジン1の吸入空気量を
調整するためのスロットルバルブ10が設けられてい
る。また、吸気通路2において、スロットルバルブ10
の上流にはエンジン1のクランクケース9内に吸気通路
2内の新気を導入するための導入通路11が接続され、
スロットルバルブ10の下流にはクランクケース9内の
ブローバイガスを吸気通路2に戻す還元通路12が接続
されている。従って、燃焼室3内のガスがブローバイガ
スとしてクランクケース9内に入り込んだとしても、そ
のブローバイガスは還元通路12を介して吸気通路2に
戻されるようになる。
【0029】また、エンジン1の燃焼室3内での混合気
の燃焼形態は、エンジン1の運転状態に応じて、混合気
を理論空燃比で燃焼させるストイキ燃焼と、同混合気を
理論空燃比よりもリーンな状態で燃焼させるリーン燃焼
との間で切り換えられる。例えば、エンジン1の運転状
態が高回転高負荷領域(ストイキ燃焼運転領域)にある
ときには、ストイキ燃焼運転を実行して必要な機関出力
が得られるようにされる。また、エンジン1の運転状態
が低回転低負荷領域(リーン燃焼運転領域)にあるとき
は、リーン燃焼運転を実行してエンジン1の燃費改善が
図られる。
【0030】なお、エンジン1の燃焼形態は、必ずしも
上記のようにエンジン1の運転領域に応じて決定される
とは限らない。例えば、エンジン1の始動直後など通常
と異なる運転状態にあるときには、エンジン1の運転状
態が低回転低負荷領域(リーン燃焼運転領域)にあって
も、リーン燃焼運転ではなくストイキ燃焼運転が実行さ
れることとなる。
【0031】こうした燃焼形態の切換制御は、エンジン
1の燃料噴射量制御、空燃比フィードバック制御、及び
空燃比学習制御など同エンジン1の各種運転制御を実行
する電子制御装置13を通じて行われる。この電子制御
装置13には、以下に示される各種センサからの検出信
号が入力される。
【0032】・エンジン1の冷却水温を検出する水温セ
ンサ14 ・自動車の運転者によって踏込操作されるアクセルペダ
ル15の踏み込み量(アクセル踏込量)を検出するアク
セルポジションセンサ16 ・エンジン1の吸入空気量を調整するために吸気通路2
に設けられたスロットルバルブ10の開度(スロットル
開度)を検出するスロットルポジションセンサ17 ・吸気通路2内におけるスロットルバルブ10の下流側
の圧力を検出するバキュームセンサ18 ・クランクシャフト6の回転に対応した信号を出力する
クランクポジションセンサ19 ・エンジン1の各部分を潤滑するエンジンオイルの油温
を検出する油温センサ20 ・排気通路7を流れる排気中の酸素濃度に対応した信号
を出力する酸素(O2)センサ21 また、電子制御装置13は、上記各種センサから入力さ
れたデータ等を一時的に記憶するメモリであるRAM
や、エンジン1の停止時にその保存すべきデータ等を記
憶する不揮発性のメモリであるバックアップRAM等を
備えている。
【0033】次に、エンジン1の燃料噴射量を制御する
のに用いられる最終燃料噴射量Qfin の算出手順につい
て、最終燃料噴射量算出ルーチンを示す図2のフローチ
ャートを参照して説明する。この最終燃料噴射量算出ル
ーチンは、電子制御装置13を通じて例えば所定時間毎
の時間割り込みにて周期的に実行される。
【0034】最終燃料噴射量算出ルーチンにおいては、
エンジン運転状態に応じた基本燃料噴射量Qbse の算出
(S101)、並びに、後述するフィードバック補正係
数FAF及び空燃比学習値KG(i) 等に基づく補正係数
X,Yの設定(S103〜S107)が順次行われる。
そして、これら基本燃料噴射量Qbse 、補正係数X,
Y、及びその他の補正係数Aに基づき、以下の式(1)
から最終燃料噴射量Qfin が算出されるようになる(S
108)。
【0035】 Qfin =Qbse ・X・Y・A …(1) こうして最終燃料噴射量Qfin が算出されると、それに
対応した量の燃料が燃焼室3内に噴射供給されるよう、
燃料噴射弁4が電子制御装置13を通じて駆動制御され
る。
【0036】上記基本燃料噴射量Qbse は、エンジン回
転速度及びエンジン負荷率等に基づき算出され、そのエ
ンジン運転状態にあって必要とされる理論上の燃料噴射
量を表す値となる。ここで用いられるエンジン回転速度
は、クランクポジションセンサ19からの検出信号に基
づき求められる。また、エンジン負荷率は、エンジン1
の最大機関負荷に対する現在の負荷割合を示す値であっ
て、エンジン1の吸入空気量に対応するパラメータと上
記エンジン回転速度とから算出される。
【0037】なお、吸入空気量に対応するパラメータと
しては、バキュームセンサ18からの検出信号に基づき
求められるエンジン1の吸気圧、スロットルポジション
センサ17からの検出信号に基づき求められるスロット
ル開度、及びアクセルポジションセンサ16からの検出
信号に基づき求められるアクセル踏込量等があげられ
る。
【0038】また、式(1)で用いられる補正係数X,
Yは、燃焼形態に応じて異なる値として算出されるよう
になる。即ち、ストイキ燃焼運転中でなく(S102:
NO)リーン燃焼運転中である場合には、補正係数X,
Yが各々「1.0」に設定される(S107,S10
8)。一方、ストイキ燃焼運転中である場合には(S1
02:YES)、フィードバック補正係数FAFが補正
係数Xとして設定される(S103)。
【0039】このフィードバック補正係数FAFは、ス
トイキ燃焼運転中に空燃比を理論空燃比へと近づくよう
にフィードバック制御すべく燃料噴射量を補正するため
の値であって、酸素センサ21からの検出信号が理論空
燃比に対応する値よりもリッチ側の値かリーン側の値か
に応じて、「1.0」を中心に増減させられる。
【0040】即ち、フィードバック補正係数FAFにお
いては、酸素センサ21からの検出信号が理論空燃比よ
りもリッチ側の値であるときには燃料噴射量を減量補正
すべく徐々に小さくされ、リーン側の値であるときには
燃料噴射量を増量補正すべく徐々に大きくされる。更
に、フィードバック補正係数FAFにおいては、酸素セ
ンサ21からの検出信号がリーン側の値からリッチ側の
値へと反転したときには所定量だけ小さくされ、リッチ
側の値からリーン側の値へと反転したときには所定量だ
け大きくされる。
【0041】また、ストイキ燃焼運転での上記フィード
バック制御中には、フィードバック補正係数FAFの平
均値FAFAVが、その基準値である「1.0」を含む
所定範囲(「1.0−α」〜「1.0+α」)内に収束
するよう、空燃比学習値KG(i) を用いて燃料噴射量の
補正が行われる。この空燃比学習値KG(i) は、平均値
FAFAVが上記所定範囲から増大側に外れているとき
には徐々に大きくされ、同平均値FAFAVが上記所定
範囲から減少側に外れているときには徐々に小さくされ
る。このように平均値FAFAVに基づき空燃比学習値
KG(i) を増減(更新)させることで、平均値FAFA
Vが上記所定範囲内に収束するようになる。そして、平
均値FAFAVが所定範囲内に収束したときの空燃比学
習値KG(i) は、バックアップRAMの所定領域に記憶
され、エンジン1の空燃比の理論空燃比に対するずれ量
に対応する値として学習される。
【0042】なお、空燃比学習値KG(i) は、エンジン
負荷(負荷率)に応じて区分された複数の空燃比学習領
域i(本実施形態では「i=0,1,2,3,4」)毎
に設定される。本実施形態では、これら各空燃比学習領
域iのうち、低負荷寄りの二つの空燃比学習領域i(i
=0,1)がリーン燃焼運転領域に存在している。そし
て、空燃比学習値KG(i) の学習は各空燃比学習領域i
毎に行われる。
【0043】ストイキ燃焼運転中での補正係数Yの設定
に際しては、まず現在のエンジン運転状態(エンジン負
荷)に対応する空燃比学習領域iの判定が行われ(S1
04)、その空燃比学習領域iに対応する空燃比学習値
KG(i) が補正係数Yとして設定されることとなる(S
105)。
【0044】次に、空燃比学習値KG(i) の詳細な算出
手順について、空燃比学習値算出ルーチンを示す図3の
フローチャートを参照して説明する。この空燃比学習値
算出ルーチンは、電子制御装置13を通じて例えば所定
時間毎の時間割り込みにて周期的に実行される。
【0045】ストイキ燃焼運転での上記フィードバック
制御中には(S201:YES)、現在のエンジン負荷
が各空燃比学習領域iのうちのいずれに位置する状態か
が判定され(S202)、こうして判定された空燃比学
習領域iに対応する空燃比学習値KG(i) がステップS
203以降の処理で使用されることとなる。
【0046】ステップS203では上述した平均値FA
FAVが算出される。この算出は、前回酸素センサ21
からの検出信号がリーン側の値とリッチ側の値との間で
反転したときのフィードバック補正係数FAFと、前々
回酸素センサ21からの検出信号が反転したときのフィ
ードバック補正係数FAFとの加算値を「2」で除算す
ることにより行われる。
【0047】そして、平均値FAFAVが「1.0+
α」以上であって(S204:NO)、上記所定範囲か
ら増大側にはずれている場合には、現在の空燃比学習領
域iに対応する空燃比学習値KG(i) に所定値βが加算
される(S205)。また、平均値FAFAVが「1.
0−α」以下であって(S206:NO)、上記所定範
囲から減少側にはずれている場合には、現在の空燃比学
習領域iに対応する空燃比学習値KG(i) から所定値β
が減算される(S207)。こうした空燃比学習値KG
(i) の増減(更新)が行われた後には、同学習値KG
(i) が「1.2」以上や「0.8」以下など過度に大き
くなったり小さくなったりするのを抑制するガード処理
が行われる(S209)。
【0048】上記空燃比学習値KG(i) の増減により、
平均値FAFAVが上記所定範囲(「1.0−α」〜
「1.0+α」)内に収束すると、学習完了フラグX
(i) として「1(完了)」がバックアップRAMの所定
領域に記憶される(S208)。こうして当該空燃比学
習値KG(i) が空燃比の理論空燃比に対するずれ量に対
応する値として学習されることとなる。なお、以上のよ
うな空燃比学習値KG(i)の学習は、全ての空燃比学習
領域iについてそれぞれ行われる。
【0049】また、上記学習完了フラグX(i) は、各空
燃比学習領域iに対応して複数設けられ、対応する空燃
比学習領域iでの空燃比学習値KG(i) の学習が完了し
ているか否かの判断に用いられるものである。即ち、学
習完了フラグX(i) については、上記学習が完了してい
ないときには「0(未完)」であり、同学習が完了した
ときに「1(完了)」となることから、この学習完了フ
ラグX(i) から上記学習が完了しているか否かを判断す
ることができる。
【0050】上記のように学習される各空燃比学習領域
iの空燃比学習値KG(i) のうち、式(1)の補正係数
Yとして設定されるのは、現在のエンジン負荷に対応す
る空燃比学習領域iの空燃比学習値KG(i) である。こ
のため、例えばエンジン負荷が所定の空燃比学習領域i
に位置する状態から別の空燃比学習領域iに位置する状
態へと変化した場合には、それに応じて補正係数Yとし
て用いられる空燃比学習値KG(i) がエンジン負荷変化
後の空燃比学習領域iに対応したものへと切り換えられ
る。
【0051】次に、リーン燃焼運転領域に存在する空燃
比学習領域i(i=0,1)での空燃比学習値KG(i)
の学習が完了していないとき、エンジン1の燃焼形態を
強制的にストイキ燃焼とする手順について、ストイキ燃
焼指示ルーチンを示す図4のフローチャートを併せ参照
して説明する。このストイキ燃焼指示ルーチンは、電子
制御装置13を通じて例えば所定時間毎の時間割り込み
にて実行される。
【0052】リーン燃焼運転領域では通常はリーン燃焼
運転が行われることから、ストイキ燃焼運転が行われて
空燃比フィードバック制御及び空燃比学習制御が実行さ
れる機会が少ない。このため、リーン燃焼運転領域に存
在する空燃比学習領域i(i=0,1)に対応した学習
完了フラグX(0,1) が「0(未完)」であるときには
(S301:NO)、エンジン1の運転領域に関係なく
強制的なストイキ燃焼の実行が指示される(S30
2)。
【0053】これによりストイキ燃焼運転が強制的に実
行され、リーン燃焼運転領域に存在する空燃比学習領域
i(i=0,1)での空燃比学習値KG(0,1) の学習機
会が増すようになる。そして、当該空燃比学習値KG
(0,1) の学習が完了すると、リーン燃焼運転領域に存在
する空燃比学習領域i(i=0,1)に対応した学習完
了フラグ(0,1) が「1(完了)」になる。この学習完
了後においては、ステップS301で肯定判定がなさ
れ、エンジン1の運転領域等に応じた通常の燃焼形態切
換制御が行われ、そのときの状況に適した燃焼形態でエ
ンジン1が運転されるようになる。
【0054】上記のように強制的なストイキ燃焼運転を
実行することで、空燃比学習制御が行われる機会の少な
い空燃比学習領域i(i=0,1)についても、空燃比
学習値(0,1) の学習を行うことができるようにはなる。
しかし、エンジン1が比較的冷えた状態にあるときに
は、上記強制的なストイキ燃焼運転に伴いリーン燃焼領
域で空燃比学習制御が行われると、それによって空燃比
学習値KG(0,1) がリーン側の値として誤学習されるお
それがある。
【0055】これは、筒内噴射式内燃機関であるエンジ
ン1の冷えた状態では、燃料噴射弁4からの噴射燃料が
シリンダ内壁面8に付着し、この燃料がブローバイガス
とともにシリンダ内壁面8とピストンリング5aとの間
からクランクケース9内に入り込み、気化した状態でブ
ローバイガスとともに還元通路12を介して吸気通路2
に戻されるためである。
【0056】即ち、このときには吸気通路2に戻される
ブローバイガス中の燃料濃度が高くなることから、平均
値FAFAVを上記所定範囲内に収束させるために、空
燃比学習値KG(0,1) が過度にリーン側の値(1.0か
ら負の方向に離れた値)になるのである。更に、リーン
燃焼運転領域にあっては、エンジン1の吸入空気量がス
トイキ燃焼運転領域に比べて少なくなり、燃焼室3に吸
入されるガス中に占めるブローバイガスの割合が高くな
ることも、空燃比学習値KG(0,1) が過度にリーン側の
値になる原因の一つである。
【0057】本実施形態では、吸気通路2に戻されるブ
ローバイガス中の燃料濃度が空燃比に与える影響は吸入
空気量の多くなるエンジン1の高負荷運転領域へ向かう
ほど小さくなるという点に着目し、リーン燃焼運転領域
に対応する空燃比学習値KG(0,1) と、ストイキ燃焼運
転領域に対応する空燃比学習値KG(i) (本実施形態で
はi=3,4)との間のずれ量が大きいとき、リーン燃
焼運転領域での空燃比学習値KG(0,1) の更新を規制
し、同学習値KG(0,1) のリーン側への誤学習を抑制す
るようにしている。
【0058】次に、リーン燃焼運転領域に対応する空燃
比学習値KG(0,1) の学習(更新)を規制する手順につ
いて、学習規制ルーチンを示す図5のフローチャートを
参照して説明する。この学習規制ルーチンは、電子制御
装置13を通じて例えば所定時間毎の時間割り込みにて
周期的に実行される。
【0059】学習規制ルーチンの処理としては、まず、
エンジン1の高負荷運転領域(ストイキ燃焼運転領域)
に対応する空燃比学習値KG(3,4) の平均値である高負
荷平均学習値KGHが算出される(S401)。更に、
エンジン1の低負荷運転領域(リーン燃焼運転領域)に
対応する空燃比学習値KG(0,1) の平均値である低負荷
平均学習値KGLが算出される(S402)。
【0060】ここで、エンジン1が冷えた状態から温度
上昇してゆくときの上記高負荷平均学習値KGH及び低
負荷平均学習値KGLの推移を図6のタイムチャートに
示す。図6においては、冷却水温、ブローバイガス中の
燃料濃度、平均値FAFAV、高負荷平均学習値KG
H、低負荷平均学習値KGL、及び空燃比学習値KG
(0) ,KG(1) の時間経過に対する推移が示されてい
る。
【0061】エンジン1が冷えた状態にあるときには、
シリンダ内壁面8に付着した燃料がブローバイガスと共
にクランクケース9内に入り込む。クランクケース9内
の燃料は、エンジン1の温度上昇(冷却水温の温度上
昇)に伴い気化して、ブローバイガスと共に吸気通路2
に戻される。従って、エンジン1の冷えた状態からの温
度上昇に伴いブローバイガス中の燃料濃度は徐々に高く
なり、これに起因して平均値FAFAVが空燃比フィー
ドバック制御により徐々に小さくなってゆく。
【0062】そして、エンジン1の運転状態がリーン燃
焼運転領域にあって、平均値FAFAVが上記所定範囲
(「1.0−α」〜「1.0+α」)から減少側に外れ
ると、空燃比学習値KG(0) 、又は空燃比学習値KG
(1) が徐々に小さい値へと更新されてゆく(図6
(e),(f))。その結果、低負荷平均学習値KGL
も図6(d)に示されるように徐々に小さい値へと変化
してゆく。
【0063】仮に、このときエンジン1の運転状態がス
トイキ燃焼運転領域にあったとすれば、ブローバイガス
中の燃料濃度が高いとしても燃焼室3に吸入されるガス
中に占めるブローバイガスの割合が小であることから、
平均値FAFAVが上記ほど小さくなることはない。
【0064】このため、エンジン1が冷えた状態から温
度上昇する際、ストイキ燃焼運転領域に対応する空燃比
学習値KG(3,4) については、平均値FAFAVを上記
所定範囲内へと収束させるために過度に小さい値になる
ことはない。従って、高負荷平均学習値KGHについて
は、上記低負荷平均学習値KGLのように小さい値へは
変化しないか、或いは変化したとしても低負荷平均学習
値KGLほど小さくはならないのである。
【0065】学習規制ルーチンでは、低負荷平均学習値
KGLを高負荷平均学習値KGHで除算した値(「KG
L/KGH」)が所定値a以下であるか否か、即ち低負
荷平均学習値KGLと高負荷平均学習値KGHとのずれ
量が大であるか否かが判断される(S404)。ここで
用いられる所定値aとしては、当該ずれがブローバイガ
ス中の燃料濃度が高いことに起因するものであることを
的確に判断可能な大きさの値が採用される。
【0066】そして、ステップS403で肯定判定がな
されると、リーン燃焼運転領域に対応した空燃比学習値
KG(0,1) が制限値KG(min) で下限ガードされる(S
404)。即ち、空燃比学習値KG(0,1) と制限値KG
(min) との大きさが比較され、制限値KG(min) よりも
空燃比学習値KG(0,1) の方が小さいときには、同空燃
比学習値KG(0,1) が制限値KG(min) と等しい値に更
新される。なお、このステップS403のガード処理で
は、空燃比学習値算出ルーチン(図3)のステップS2
09のガード処理に比べ、空燃比学習値KG(0,1) がよ
り「1.0」側の値にガードされることとなる。
【0067】このように空燃比学習値KG(0,1) の制限
値KG(min) よりも減少側への更新が規制されていると
きには、低負荷平均学習値KGLが小さくなることなく
ほぼ一定に保持される(図6(e),(f))。その
後、クランクケース9内の燃料が気化しきって吸気通路
2に戻されるブローバイガス中の燃料濃度が低くなって
ゆくと、それに対応して平均値FAFAVが上記所定範
囲に向けて徐々に大きくなってゆく。
【0068】なお、大きくなってゆく平均値FAFAV
が上記所定範囲内に入った後には、制限値KG(min) に
よる空燃比学習値KG(0,1) の減少側への更新の規制を
解除することが好ましい。こうした解除の手法として
は、例えば水温センサ14からの検出信号に基づき求め
られるエンジン1の冷却水温が所定値以上になってから
の経過時間を測定し、この時間がクランクケース9内の
燃料気化に必要な時間以上になったときに上記解除を行
うという手法が考えられる。
【0069】以上詳述した本実施形態によれば、以下に
示す効果が得られるようになる。 (1)リーン燃焼運転領域での空燃比学習値KG(0,1)
の学習を行うべく強制的なストイキ燃焼運転が実行され
ているとき、吸気通路2に戻されるブローバイガス中の
燃料濃度が高くなると、低負荷平均学習値KGLと高負
荷平均学習値KGHとのずれ量が大きくなる。そして、
このずれ量が大きいと判断されるときには、リーン燃焼
運転での空燃比学習値KG(0,1) の学習を行うに際し、
同学習値KG(0,1) に対して制限値KG(min) による減
少側についての制限を加えた値が新たな空燃比学習値K
G(0,1) として更新されるようになる。このように空燃
比学習値KG(0,1) の更新を規制することで、同更新を
行いつつ、空燃比学習値KG(0,1) がブローバイガス中
の燃料濃度が高くなることに伴いリーン側に誤学習され
るのを抑制することができる。
【0070】なお、本実施形態では、制限値KG(min)
による制限を、最も低負荷側の空燃比学習領域i(i=
0)に対応する空燃比学習値KG(0) と、その空燃比学
習領域i(i=0)の高負荷側に隣り合う空燃比学習領
域i(i=1)に対応する空燃比学習値KG(1) との両
方に加えたが、本発明はこれに限定されない。即ち、空
燃比学習値KG(0) と空燃比学習値KG(1) とのいずれ
か一方、例えば空燃比学習値KG(0) に対してのみ制限
値KG(min) による制限を加えても良い。
【0071】(第2実施形態)次に、本発明の第2実施
形態を図7〜図9に基づき説明する。本実施形態は、低
負荷平均学習値KGLと高負荷平均学習値KGHとのず
れ量が大きいと判断されたとき、リーン燃焼運転領域で
の空燃比学習値KG(0,1) の更新を禁止することで、同
学習値KG(0,1) のリーン側への誤学習を確実に防止で
きるようにしたものである。
【0072】図7及び図8は、本実施形態の空燃比学習
値算出ルーチン及び学習規制ルーチンを示すフローチャ
ートである。この学習規制ルーチン(図8)は、低負荷
平均学習値KGLと高負荷平均学習値KGHとのずれ量
が大きいか否かを判断した後の処理のみが第1実施形態
のもの(図5)と異なっている。即ち、高負荷平均学習
値KGH及び低負荷平均学習値KGLの算出(S60
1、S602)が行われた後の両者の間のずれ量が大き
いか否かの判断(S603)で、肯定判定がなされれば
更新禁止フラグF1として「1(禁止)」がRAMの所
定領域に記憶される(S604)。
【0073】こうした更新禁止フラグF1は、空燃比学
習値算出ルーチン(図7)で用いられる。この空燃比学
習ルーチンにおいては、ステップS502,S503の
処理が追加されている点が第1実施形態のもの(図3)
と異なっている。同ステップS502,S503の処理
により、空燃比フィードバック制御中(S501:YE
S)であっても、更新禁止フラグF1が「1(禁止)」
で且つエンジン1の運転状態がリーン燃焼運転領域にあ
るならば、空燃比学習値KG(i) の更新(S504〜S
511)が禁止されるようになる。
【0074】ここで、エンジン1が冷えた状態から温度
上昇してゆくときの冷却水温、ブローバイガス中の燃料
濃度、平均値FAFAV、高負荷平均学習値KGH、低
負荷平均学習値KGL、更新禁止フラグF1、及び空燃
比学習値KG(0) ,KG(1)の時間経過に対する推移を
図9に示す。
【0075】同図に示されるように、ブローバイガスの
燃料濃度が高くなることに起因して低負荷平均学習値K
GLと高負荷平均学習値KGHとの間のずれ量が大きく
なると、更新禁止フラグF1が「0(禁止解除)」から
「1(禁止)」へと変化する。そして、更新禁止フラグ
F1が「1(禁止)」になると、空燃比学習値KG(0)
,KG(1) の更新が禁止されることから、それら学習
値KG(0) ,KG(1) のリーン側への誤学習は防止され
る。
【0076】なお、ブローバイガス中の燃料濃度が低く
なり、それに伴い平均値FAFAVが上記所定範囲に収
束したときには、空燃比学習値KG(0,1) の更新禁止を
解除することが好ましい。こうした解除の手法として
は、例えばエンジン1の冷却水温が所定値以上になって
からの経過時間を測定し、この時間がクランクケース9
内の燃料気化に必要な時間以上になったときに更新禁止
フラグF1を「0(禁止解除)」にリセットするという
手法が考えられる。
【0077】以上詳述した本実施形態によれば、以下に
示す効果が得られるようになる。 (2)リーン燃焼運転領域での空燃比学習値KG(0,1)
の学習を行うべく強制的なストイキ燃焼運転が実行され
ているとき、吸気通路2に戻されるブローバイガス中の
燃料濃度が高くなると、低負荷平均学習値KGLと高負
荷平均学習値KGHとのずれ量が大きくなる。そして、
このずれ量が大きいと判断されるときには、リーン燃焼
運転での空燃比学習値KG(0,1) の学習が禁止されるた
め、空燃比学習値KG(0,1) がブローバイガス中の燃料
濃度が高くなることに伴いリーン側に誤学習されるのを
確実に防止することができる。
【0078】なお、本実施形態では、低負荷平均学習値
KGLと高負荷平均学習値KGHとのずれ量が大きいと
判断されるとき、空燃比学習値KG(0) と空燃比学習値
KG(1) との両方の学習を禁止したが、本発明はこれに
限定されない。即ち、空燃比学習値KG(0) と空燃比学
習値KG(1) といずれか一方、例えば空燃比学習値KG
(0) のみ学習を禁止してもよい。
【0079】(第3実施形態)次に、本発明の第3実施
形態を図10及び図11に基づき説明する。本実施形態
では、ブローバイガス中の燃料濃度を推定し、同濃度が
高い旨判断された場合には空燃比学習値KG(i) の学習
を禁止することにより、リーン燃焼運転領域での空燃比
学習値KG(0,1) のリーン側への誤学習を確実に防止で
きるようにしている。
【0080】更に、本実施形態では、低負荷平均学習値
KGLと高負荷平均学習値KGHとのずれ量が大きいと
判断されたときには、空燃比学習値KG(0,1) の再学習
を行うことにより、仮に同学習値KG(0,1) のリーン側
への誤学習が生じたとしても、その誤学習に伴う不具合
を回避できるようにしている。
【0081】図10は、本実施形態の空燃比学習値算出
ルーチンを示すフローチャートである。この空燃比学習
値算出ルーチンにおいては、ステップS702の処理が
追加されている点が第1実施形態のもの(図3)と異な
っている。同ステップS702では、油温センサ20か
らの検出信号に基づき求められるエンジン1の油温が所
定値b以下であるか否かが判断される。
【0082】エンジン1が冷えた状態にあってクランク
ケース9内に燃料が入り込んだ場合、油温の上昇により
同燃料が気化しきる前においては吸気通路2に戻される
ブローバイガス中に含まれる燃料濃度が高くなる。従っ
て、エンジン1の油温に応じてブローバイガス中の燃料
濃度を推定することができ、エンジン1の油温が所定値
b以下(S702:NO)であってブローバイガス中の
燃料濃度が高い旨判断された場合には、空燃比フィード
バック制御中(S701:YES)であっても、空燃比
学習値KG(i) の学習(S703〜S710)が禁止さ
れるようになる。なお、ステップS702で用いられる
所定値bとしては、ブローバイガス中の燃料濃度が高い
ことを的確に判断可能な値を採用することができる。
【0083】次に、空燃比学習値KG(0,1) の再学習を
行う手順について、再学習指示ルーチンを示す図11の
フローチャートを参照して説明する。この再学習指示ル
ーチンにおいては、低負荷平均学習値KGL及び高負荷
平均学習値KGHの算出が行われ(S801,S80
2)、その後に両者の間のずれが大きいか否かの判断が
行われる(S803)。ここで、肯定判定がなされた場
合には、リーン燃焼運転領域の空燃比学習値KG(0,1)
が「1.0」に設定されるとともに、同学習値KG(0,
1) に対応する学習完了フラグX(0,1) が「0(未
完)」にリセットされる(S804)。
【0084】このように学習完了フラグX(0,1) が「0
(未完)」にリセットされることにより、空燃比学習値
KG(0,1) の再学習が指示されることになる。また、学
習完了フラグX(0,1) が「0(未完)」になると、スト
イキ燃焼指示ルーチン(図4)により強制的なストイキ
燃焼の実行が指示され、この強制的なストイキ燃焼運転
の実行中に空燃比学習値KG(0,1) の再学習が行われ
る。
【0085】以上詳述した本実施形態によれば、以下に
示す効果が得られるようになる。 (3)クランクケース9内に入り込んだ燃料の気化状態
はエンジン1の油温に応じて変化するため、ブローバイ
ガス中の燃料濃度を同油温度に応じて的確に推定するこ
とができる。
【0086】(4)エンジン1の油温が所定値b以下で
あってブローバイガス中の燃料濃度が高い旨判断されて
いる場合には、空燃比学習値KG(i) の学習が禁止され
るため、リーン燃焼運転領域での空燃比学習値KG(0,
1) のリーン側への誤学習を確実に防止することができ
る。
【0087】(5)低負荷平均学習値KGLと高負荷平
均学習値KGHとのずれ量が大きいと判断されたときに
は、空燃比学習値KG(0,1) の再学習を行うべく燃焼形
態が強制的なストイキ燃焼に切り換えられる。このた
め、仮に空燃比学習値KG(0,1) のリーン側への誤学習
が生じたとしても、同学習値KG(0,1) を学習し直して
誤学習に伴う不具合を回避することができる。
【0088】なお、本実施形態では、低負荷平均学習値
KGLと高負荷平均学習値KGHとのずれ量が大きいと
判断されるとき、最も低負荷側の空燃比学習領域i(i
=0)と、その空燃比学習領域i(i=0)の高負荷側
に隣り合う空燃比学習領域i(i=1)との両方で、空
燃比学習値KG(0,1) の再学習を行うようにしたが、本
発明はこれに限定されない。即ち、空燃比学習領域i
(i=0)での空燃比学習値KG(1) の再学習と、空燃
比学習領域i(i=1)での空燃比学習値KG(1) の再
学習とのいずれか一方、例えば空燃比学習値KG(1) の
再学習のみを行うようにしてもよい。
【0089】(第4実施形態)次に、本発明の第4実施
形態を図12に基づき説明する。本実施形態は、冷却水
温が所定値b以上になってからの経過時間に基づき、ブ
ローバイガス中の燃料濃度の推定を行い、この燃料濃度
が高い旨判断された場合に空燃比学習値KG(i) の学習
を禁止するものである。
【0090】図12は、本実施形態の空燃比学習値算出
ルーチンを示すフローチャートである。この空燃比学習
値算出ルーチンにおいては、第3実施形態の空燃比学習
値算出ルーチン(図10)のステップS702に相当す
る処理(S902,S903)のみが第3実施形態と異
なっている。
【0091】即ち、空燃比フィードバック制御中(S9
01:YES)であっても、冷却水温が所定値c以下で
あるとき(S902:NO)や、冷却水温が所定値cに
達してからの経過時間が所定時間未満であるとき(S9
03:YES)には、空燃比学習値KG(i) の学習(S
904〜S911)が禁止されるようになる。
【0092】エンジン1が冷えた状態にあってクランク
ケース9内に燃料が入り込んだ場合、エンジン1の温度
(冷却水温)上昇により同燃料が気化しきる前において
は吸気通路2に戻されるブローバイガス中に含まれる燃
料濃度が高くなる。従って、冷却水温が所定値cに達し
てからの経過時間に応じてブローバイガス中の燃料濃度
を推定することができ、上記ステップS903での肯定
判定はブローバイガス中の燃料濃度が高いことを意味す
ることになる。なお、ステップS903での判断の基準
となる所定時間としては、ブローバイガス中の燃料濃度
が高いことを的確に判断可能な時間を採用することがで
きる。
【0093】本実施形態では、以下に示す効果が得られ
るようになる。 (6)冷却水温が所定値c以上になってからの経過時間
が所定時間よりも短いことに基づき、ブローバイガス中
の燃料濃度が高いことを的確に推定することができる。
【0094】(7)冷却水温が所定値cに達してからの
経過時間が所定時間未満であってブローバイガス中の燃
料濃度が高い旨判断されている場合には、空燃比学習値
KG(i) の学習が禁止されるため、リーン燃焼運転領域
での空燃比学習値KG(0,1)のリーン側への誤学習を確
実に防止することができる。
【0095】なお、本実施形態では、冷却水温が所定値
cに達してからの経過時間が所定時間よりも短いことに
基づき、ブローバイガス中の燃料濃度が高いと推定した
が、本発明はこれに限定されない。例えば、冷却水温が
所定値cに達してからのエンジン1の吸入空気量の積算
値や燃料噴射量の積算値が所定値以下であることに基づ
き、ブローバイガス中の燃料濃度が高いと推定してもよ
い。この場合においても、ブローバイガス中の燃料濃度
が高いことを的確に推定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態の空燃比制御装置が適用されるエン
ジンの全体構成を示す略図。
【図2】最終燃料噴射量の算出手順を示すフローチャー
ト。
【図3】第1実施形態における空燃比学習値の算出手順
を示すフローチャート。
【図4】強制的なストイキ燃焼の実行を指示する手順を
示すフローチャート。
【図5】第1実施形態における空燃比学習値の学習規制
手順を示すフローチャート。
【図6】エンジンが冷えた状態から温度上昇する際の冷
却水温、ブローバイガス中の燃料濃度、平均値FAFA
V、低負荷平均学習値KGL、高負荷平均学習値KG
H、空燃比学習値KG(0) 、及び空燃比学習値KG(1)
の時間経過に対する推移を示すタイムチャート。
【図7】第2実施形態における空燃比学習値の算出手順
を示すフローチャート。
【図8】第2実施形態における空燃比学習値の学習規制
手順を示すフローチャート。
【図9】エンジンが冷えた状態から温度上昇する際の冷
却水温、ブローバイガス中の燃料濃度、平均値FAFA
V、低負荷平均学習値KGL、高負荷平均学習値KG
H、更新禁止フラグF1、空燃比学習値KG(0) 、及び
空燃比学習値KG(1) の時間経過に対する推移を示すタ
イムチャート。
【図10】第3実施形態における空燃比学習値の算出手
順を示すフローチャート。
【図11】空燃比学習値KG(0,1) の再学習の指示手順
を示すフローチャート。
【図12】第4実施形態における空燃比学習値の算出手
順を示すフローチャート。
【符号の説明】
1…エンジン、2…吸気通路、4…燃料噴射弁、5…ピ
ストン、5a…ピストンリング、7…排気通路、8…シ
リンダ内壁面、9…クランクケース、11…導入通路、
12…還元通路、13…電子制御装置、14…水温セン
サ、16…アクセルポジションセンサ、17…スロット
ルポジションセンサ、18…バキュームセンサ、19…
クランクポジションセンサ、20…油温センサ、21…
酸素センサ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 伊藤 之一 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 Fターム(参考) 3G084 AA04 BA09 BA13 CA03 CA04 DA10 EA04 EA11 EB03 EB18 EB19 EB20 EB25 EC01 FA10 FA11 FA20 FA29 FA33 FA38 3G301 HA01 HA04 HA15 JA08 KA08 KA09 KA24 KA25 LB04 MA01 MA11 NA01 NA06 NA08 NB02 NB03 NB15 ND01 ND22 ND24 ND25 ND33 NE14 NE15 NE19 NE23 PA01Z PA02Z PA07Z PA11Z PD02Z PE01Z PE03Z PE08Z PF03Z

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】機関運転状態に応じて燃焼形態をリーン燃
    焼とストイキ燃焼との間で切り換える筒内噴射式内燃機
    関に適用され、ストイキ燃焼運転時に燃料噴射量の補正
    に用いられる空燃比学習値を同機関の空燃比の目標値に
    対するずれ量に対応する値として学習する空燃比学習制
    御を実行するものであって、リーン燃焼運転領域におけ
    る前記空燃比学習値の学習に際しては前記空燃比学習制
    御を実行すべくストイキ燃焼を行う筒内噴射式内燃機関
    の空燃比制御装置において、前記リーン燃焼運転領域で
    の空燃比学習制御に際し、このとき求められた空燃比学
    習値と高負荷運転領域で学習された空燃比学習値との間
    のずれ量が大きいときには、前記リーン燃焼運転領域で
    の空燃比学習制御による空燃比学習値の更新を規制する
    規制手段を備えることを特徴とする筒内噴射式内燃機関
    の空燃比制御装置。
  2. 【請求項2】前記規制手段は、前記ずれ量が大きいとき
    には、前記リーン燃焼運転領域での空燃比学習制御によ
    り求められた空燃比学習値に制限を加えた値を新たな空
    燃比学習値として前記空燃比学習値の更新を行うもので
    ある請求項1記載の筒内噴射式内燃機関の空燃比制御装
    置。
  3. 【請求項3】前記規制手段は、前記ずれ量が大きいとき
    には、前記空燃比学習値の更新を禁止するものである請
    求項1記載の筒内噴射式内燃機関の空燃比制御装置。
  4. 【請求項4】機関運転状態に応じて燃焼形態をリーン燃
    焼とストイキ燃焼との間で切り換える筒内噴射式内燃機
    関に適用され、ストイキ燃焼運転時に燃料噴射量の補正
    に用いられる空燃比学習値を同機関の空燃比の目標値に
    対するずれ量に対応する値として学習する空燃比学習制
    御を実行するものであって、リーン燃焼運転領域におけ
    る前記空燃比学習値の学習に際しては前記空燃比学習制
    御を実行すべくストイキ燃焼を行う筒内噴射式内燃機関
    の空燃比制御装置において、前記リーン燃焼運転領域で
    の空燃比学習制御に際して、前記内燃機関に供給される
    ブローバイガス中の燃料濃度を推定し、同燃料濃度が高
    いときには前記空燃比学習制御による空燃比学習値の学
    習を禁止する禁止手段を備えることを特徴とする筒内噴
    射式内燃機関の空燃比制御装置。
  5. 【請求項5】請求項4記載の筒内噴射式内燃機関の空燃
    比制御装置において、 前記リーン燃焼運転領域にて学習された空燃比学習値と
    高負荷運転領域にて学習された空燃比学習値との間のず
    れ量が大きいときには、前記リーン燃焼運転領域での空
    燃比学習値を再学習すべく同リーン燃焼運転領域での燃
    焼形態をストイキ燃焼に切り換える切換手段を更に備え
    ることを特徴とする筒内噴射式内燃機関の空燃比制御装
    置。
  6. 【請求項6】前記禁止手段は、前記内燃機関の油温に基
    づき前記ブローバイガス中の燃料濃度を推定するもので
    ある請求項4又は5記載の筒内噴射式内燃機関の空燃比
    制御装置。
  7. 【請求項7】前記禁止手段は、前記内燃機関の冷却水温
    が所定値以上になってからの経過時間が所定時間よりも
    短いことに基づき、前記ブローバイガス中の燃料濃度が
    高いと推定するものである請求項4又は5記載の筒内噴
    射式内燃機関の空燃比制御装置。
  8. 【請求項8】前記禁止手段は、前記内燃機関の冷却水温
    が所定値以上になってからの吸入空気量或いは燃料噴射
    量の積算値が所定値より小さいことに基づき、前記ブロ
    ーバイガス中の燃料濃度が高いと推定するものである請
    求項4又は5記載の筒内噴射式内燃機関の空燃比制御装
    置。
  9. 【請求項9】機関運転状態に応じて燃焼形態をリーン燃
    焼とストイキ燃焼との間で切り換える筒内噴射式内燃機
    関に適用され、ストイキ燃焼運転時に燃料噴射量の補正
    に用いられる空燃比学習値を同機関の空燃比の目標値に
    対するずれ量に対応する値として学習する空燃比学習制
    御を実行するものであって、リーン燃焼運転領域におけ
    る前記空燃比学習値の学習に際しては前記空燃比学習制
    御を実行すべくストイキ燃焼を行う筒内噴射式内燃機関
    の空燃比制御装置において、前記リーン燃焼運転領域に
    て学習された空燃比学習値と高負荷運転領域にて学習さ
    れた空燃比学習値との間のずれ量が大きいときには、前
    記リーン燃焼運転領域での空燃比学習値を再学習すべく
    同リーン燃焼運転領域での燃焼形態をストイキ燃焼に切
    り換える切換手段を備えることを特徴とする筒内噴射式
    内燃機関の空燃比制御装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP7560987B2 (ja) 2020-10-09 2024-10-03 株式会社Subaru エンジン制御装置

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