JP2003026412A - フラーレン水の製造方法及びその装置 - Google Patents

フラーレン水の製造方法及びその装置

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JP2003026412A JP2002136530A JP2002136530A JP2003026412A JP 2003026412 A JP2003026412 A JP 2003026412A JP 2002136530 A JP2002136530 A JP 2002136530A JP 2002136530 A JP2002136530 A JP 2002136530A JP 2003026412 A JP2003026412 A JP 2003026412A
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Yoshihiro Hirata
好宏 平田
Yoshio Ueda
善雄 上田
Hiroaki Takase
浩明 高瀬
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Abstract

(57)【要約】 【課 題】 健康水として優れたフラ−レンを含む健
康水の製造方法及びその装置の提供。 【解決手段】 高圧水中で酸素と水素の混合ガスを燃焼
させ、その燃焼ガスでカーボンを燃焼することにより、
水中で水分子を内包したフラーレンが浮遊するフラーレ
ン水を製造する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、フラーレン水に関
するもので、60個の炭素原子が球状構造をなすフラー
レンが浮遊する水を製造する方法及び製造するための装
置並びにそれを応用した健康飲料水に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】古くから、炭や炭素(カーボン)には、
多様な効用があり、各方面において多用されており、特
に脱臭や防腐作用などが重用されてきた。一方、炭素の
健康や治療における人体への効能も認識されていたが、
最近の社会の健康志向に応じて、炭素の健康面への利用
が再認識され、備長炭や竹炭などが水質改善用や調理用
に販売使用され、ますます注目を集めようとしている。
炭、炭素材料の利用分野において、10数年ほど以前に
「フラーレン」という新規な材料が発見され、ダイヤモ
ンドとグラファイトに次ぐ第三の結晶体として認識され
ており、1990年、ドイツとアメリカの共同研究によ
り特殊な条件で作ったススからフラ−レンの単離に成功
し、1991年にカリウム金属でド−プしたフラ−レン
フイルムが臨界温度18Kで超伝導を示すことが報告さ
れて以来、フラ−レンの研究は一気に加速している。フ
ラ−レンを単離するという量産法の目途がついたこと
と、フラ−レンが示す物性が、基礎及び応用の両領域の
研究者の好奇心をますます引きつけている。フラ−レン
の研究・技術開発が健康に進展すれば、ノ−ベル賞の対
象にもなると期待されているところである(谷垣勝己、
菊地耕一、阿知波洋次、入山啓治著「フラ−レン」、産
業図書株式会社、平成4年10月初版、XVii) 。フラ
ーレンは、60個の炭素原子が球状構造をなすものが代
表的で、五角形と六角形を組み合わせた模様のサッカー
ボールに似た構造の炭素分子であって、物理的かつ化学
的に安定な分子であり、図4の物性を持つものとして知
られている(全掲書、p.16)
【0003】フラーレンの化学反応による合成は、未だ
報告されていないが、上述するように物理的手法により
製造が可能となり、黒鉛をアーク放電やレーザ光照射に
より気化し、炭素蒸気を発生させ、これを冷却し、煤を
形成させ、その中にフラ−レンを生成せしめる方法が、
代表的な製造法である。これらの方法により得られたフ
ラ−レンは、図3に示すように60個の炭素原子が球状
構造をなすサッカーボールに似た構造であり、五個の六
角形構造が朝顔の花の様な構造となり、これに炭素原子
が再配列し球状に近くなり、次いでエネルギー的に安定
したサッカーボール形状となると考えられている。煤の
中に生成されたフラーレンは、溶媒に溶かして液体カラ
ムクロマトグラフィ法などの精製法により単離して精製
される。フラーレンのサッカーボール様の構造は、マス
スペクトルのC60のピークやX線による結晶構造解析、
及び13C−NMRスペクトルや赤外線吸収スペクトルな
どにより確定されている。このように、フラーレンは製
造法や精製法が確立され、その物理的ないし化学的な性
質も明らかになるにつれ、新しい次世代の機能性材料と
して注目を集め、種々の分野における有用な利用が展開
され始めている。例えばエレクトロニクスの分野では、
超電導材料や半導体材料あるいは強磁性材料などに、物
理材料の分野では、非線形光学材料や触媒などに、機械
材料としては、ミクロ潤滑材や緩衝材などに、応用し活
用する技術が開発されつゝあり、さらに生理活性材料や
食品材料あるいは医薬品などへの利用も提案されてい
る。また、詳細は不明であるが、球形構造の内部にKや
Laなどの金属原子を内包せしめた、新しい構造材料の
開発にも興味がよせられていることも報告されている。
【0004】一般に新しい材料技術の発展にともない特
許出願も多数報告されるのが常であり、フラ−レンの場
合も例に漏れず、フラーレンに関する特許情報では、最
近、フラ−レンの製造法や精製法の改良をはじめ、エレ
クトロニクスの分野や物理材料の分野あるいは機械材料
など多岐にわたって公開されているが、フラ−レン自体
の生理活性材料や食品材料あるいは医薬品などへの利用
にかかる公報技術はほとんど開示されていない。しかし
ながら、これらの分野においてわずかに公開された技術
でみてみると、特開平10−45408号公報では、フ
ラーレンを含む超微粒炭素組成物溶液を穀物などの食品
に含浸せしめて高鮮度と高品質を保持せしめる方法、特
開平9−322767号公報では、フラーレンが活性化
する一重項状態の酸素と光線照射によりウイルスを不活
性化する方法、特開平9−278625号公報には、フ
ラーレンを油性成分に溶解した、塗布色が目立たず日焼
け防止効果に優れたサンケア用化粧品などが報告されて
いる。
【0005】フラーレンの生理活性材料や食品材料ある
いは医薬品などへの応用は、日常生活に直接関連する技
術開発としてきわめて重要で、利用範囲も広がってくる
と予想がなされており、医学の分野では、フラーレンが
生体の持つ免疫効果を上げる物質として癌の治療等の方
面で研究されている。これは例えば、一定の分子量を持
つフラーレンを白血球に与えると、免疫物質の生産を刺
激し、また、フラーレンは全部が炭素から出来ているの
で体内で破壊される速度が格段に遅く、且つ一般的な炭
と違う大きさのナノメートル単位によって腸管での吸収
が可能になるものと考えられている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上述のように、フラー
レンの生理活性材料や食品材料あるいは医薬品などの分
野への応用は、非常に発展が期待されているが、本発明
では、このフラーレンの無限とも言える有用性を、特に
生理活性材料や健康医療品の分野に生かすべく上記課題
の解決を目指すものである。そこで、本発明者らは、フ
ラ−レンを含む水を飲用に供することにより、健康状態
の改善、例えば簡単に生理活性機能が高まることを発見
するに至り、本発明を完成した。また、本発明では、健
康状態の改善に寄与するフラ−レンを含む水を効率的に
製造する方法及び装置を提供することを課題とする。す
なわち、本発明は、上記の課題を解決し、フラーレンの
技術開発と応用面での展開に寄与せんとするもので、新
規なフラーレン水の製造方法とその装置及び新規なフラ
ーレン水を利用した健康飲料水を開発したものである。
なお、本発明では,水分子を内包したフラーレンを含む
水を「フラ−レン水」という。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の基本的特徴は、
高圧水中でフラーレンを製造し、水分子を内包したフラ
ーレン及びフラーレンが水中に浮遊した飲料水を生成せ
しめることにあり、具体的には、次の(1)〜(4)に
示されるものである。 (1)高圧水中で酸素と水素の混合ガスを燃焼させ、そ
の燃焼ガスでグラファイト棒を燃焼することにより、水
中で水分子を内包したフラーレンが浮遊するフラーレン
水を製造する方法。 (2)高圧水収容タンク、酸素と水素の混合ガス噴射ノ
ズル、グラファイト棒、点火装置及び燃焼室を備えた、
水中で水分子を内包したフラーレンが浮遊するフラーレ
ン水を製造する装置。 (3)酸素と水素の混合ガス燃料が、水の電気分解によ
り供給されることを特徴とする上記(2)のフラーレン
水を製造する装置。 (4)水中で水分子を内包したフラーレンが浮遊するフ
ラーレン水を精製した健康飲料水。
【0008】本発明において最も重要な特徴は、フラー
レンが単に浮遊したフラーレン水と異なり、本発明で得
られるフラーレン水は、水分子を内包したフラーレンが
水中に浮遊したもので、この内包水分子がフラーレン構
造と相関作用して、新規で顕著な生理活性作用をなすと
いう新規の知見に基づくものである。本発明の水分子を
内包したフラーレンが浮遊するフラーレン水を精製し
た、健康飲料水は、最近の社会の健康志向に応じて、健
康の要望に充分に応えられる画期的な飲料となるものと
予想されるが、水分子を内包したフラーレンが何故に健
康への効能を有し、また、いかなる生理活性作用を有す
るのかは、現在では不明であるけれども、本発明らはこ
れらのメカニズムを明確化するべく鋭意研究中である。
【0009】
【発明の実施の形態】上述するようにフラ−レン自体の
製造法は工業的生産規模にも応じて確立されているが、
その中で電極の黒鉛をアーク放電やレーザ光照射により
気化し、炭素蒸気を発生させ、これを冷却して煤を形成
させ、その中にフラ−レンを生成せしめる方法が、代表
的な製造法である。また、KやLaなどの金属原子を内
包せしめたフラーレン分子も、KやLaをアーク放電や
レーザ光照射によって黒鉛と同ときに気化させることに
より製造されているが、本発明は、フラ−レン自体の製
造に関するものではなく、水分子を内包したフラーレン
を含む水の製造にかかわるものであることを特徴とする
ものである。本発明で得られる水分子を内包したフラー
レン水は、従来、製造されていない新規の生産物であ
り、また、本発明では、その製造のために従来知られて
いるようなアーク放電やレーザ光照射による気化手法を
使用することなく、燃焼法によりフラーレンを含む水を
製造する新しい方法を開示するものである。
【0010】本発明者は、フラーレン水を効率的かつ経
済的に製造することと、飲用に供することとを考慮して
鋭意検討した結果、水素と酸素を燃焼させ、その燃焼ガ
ス中に純粋なグラファイト棒を挿入し、加熱する方法を
着想し、水とカーボン以外の物質を作らないようにする
ために水中で水素と酸素を燃焼させるのに、高圧水中で
燃焼させる工夫を講じたものである。また、本発明で得
られたフラ−レン水に含まれるフラーレンの量は微量で
あり、分析限界を越えているために簡単には特定は出来
ないが、精密分析により確認が可能である。上記の製造
法で水中に発生する炭素構造体のすべてがフラーレンで
はなく、未燃焼のカ−ボンも含まれる。また、飲用上の
未燃焼カ−ボンの量にも限りがあるために、反応させる
時間と燃焼させる燃料の量の制御が必要で、反応時間が
短い場合は製造した水が一定の効果を持たず、また反応
時間が長すぎると、水の味に渋みが出て飲用に向かなく
なる。
【0011】本発明では、上述するように被加工水中で
水分子を内包したフラーレンが浮遊するフラーレン水を
製造する方法及びそれを実施するための装置を新たに開
発したものであり、図面によって本発明の方法及び装置
を説明する。図1は、本発明のフラ−レン水製造のフロ
−チャ−ト、図2は、本発明のフラ−レン水の製造のた
めの耐圧容器、図3は本発明で得られたフラ−レン水の
結晶構造、図4はフラ−レン自体の物性を示す。図2に
おける本発明のフラ−レン水の製造装置1は、フラ−レ
ン水製造のための耐圧容器2、原料ガス発生のための水
分解装置3及びフラ−レン水のろ過装置4よりなってい
る。
【0012】本発明の耐圧容器2の基本構造は、高圧水
収容タンク5、酸素と水素の混合ガス噴射ノズル14、
燃焼室6、及びグラファイト棒10を備えた、水分子を
内包したフラーレンが浮遊するフラーレン水を製造する
装置である。付設するものとして、原料の水素ガスと酸
素を供給するための水電気分解装置3及び得られたフラ
−レン水のろ過装置4がある。本発明の耐圧容器2は、
金属製の、好ましくはスチール製の高圧水収容タンク5
からなっており、この高圧水収容タンク5において水電
気分解装置3で発生した水素ガス供給路16と酸素供給
路17から供給された酸素と水素の混合ガスを、噴射ノ
ズル14から燃焼室6に高圧で吹き出すようにしてい
る。燃焼室4内部にグラファイト棒10が供給シリンダ
−13から燃焼量に応じて漸次送出されるようになって
いる。水素ガスと酸素の混合ガスは、点火装置11によ
り点火され、カ−ボンあるいは水分子を内包したフラー
レンが高圧水9中に放出される。これらを含む高圧水9
は、高圧水収容タンクの底部の取出し口8より外部に取
り出し、適宜、ろ過装置4で順次ろ過される。このう
ち、原料ガス発生のための水電気分解装置3に替えて、
水素ガス及び酸素ガスの高圧ボンベを用いることも可能
である。ただ、本発明におけるように水の電気分解によ
り供給される酸素と水素は全く純粋なガスとなってお
り、燃料ガスとしての原料ガスを効率良く供給できると
いう利点がある。
【0013】本発明では、水製造の原料として、原料ガ
ス発生のための水電気分解装置3において水の電気分解
によって水素ガス16及び酸素17を発生させる例で、
18、18’は、それぞれ陰極板、陽極板を示す。上述
するように水素ガス及び酸素として、各収納ボンベより
直接的に高圧水収容タンク5内に供給することは、勿
論、可能である。本装置では、電気分解により発生した
水素16と酸素17を、ポンプを介してノズル14より
燃焼室6に噴射して、混合ガスを完全に燃焼し、完全な
超高温の水蒸気ガスの燃焼状態とする。この燃焼ガス中
に純粋なグラファイト棒10を挿入して、加熱、燃焼さ
せるようにする。グラファイト棒は、燃焼量に応じて一
定量づつシリンダ−13内より供給される。燃焼に際し
ては、水素ガス16と酸素17の混合比が厳格に2対1
になるように制御する必要である。また、圧力調節弁7
を設けて高圧水収容タンク内の圧力調整も必要である。
燃焼室6内で高温に加熱、燃焼されたカーボン12は、
燃焼室4から高圧水9中に放出されると、カ−ボンの一
部は結晶構造をとるようになる。この結晶構造は、コラ
ンニュレンと称される六角形構造が五個集まって朝顔の
花のような形状をした炭素構造と考えられ、さらに、こ
れに炭素原子が再配列し、球状に近くなり、このときに
水分子を1個取り込み、水分子よりも大きな籠構造を持
つフラーレンが水分子を内包して、エネルギー的に安定
したサッカーボール形状となるものと考えられる。
【0014】このようにグラファイト棒の燃焼によって
発生した主たるフラ−レンはC60のものであり、上述の
ように水分子よりも大きな籠構造を持つフラーレンが水
分子を内包する。この構造は、模式図として図3に示す
ようにサッカーボール用の構造の中に点線の円形で示さ
れる水分子が内包された状態である。このような状態の
フラ−レン構造のものが生じた結果、疎水性の非常に強
い炭素分子が安定した状態で水中に浮遊し、活性剤を使
用しなくても見かけ上、溶解状熊になるものと推測され
る。例えば、1トンのフラーレン水を製造する生産スケ
ールでは、毎秒5L程度の混合ガスの噴射量で2時間程
度がよく、またガス圧力をかけすぎると、装置の構造が
破壊される危険がある。また、圧力が少ないと、燃焼室
からガスが吹き上ってしまい、加熱されたカーボンがそ
のまゝ気抱に包まれて水上に発散してしまって、フラー
レンの発生状態が悪くなる。このときの好ましい気圧
は、3.5気圧程度である。高圧水収容タンク内の高圧
に加圧した水の圧力は、2気圧とする。
【0015】この装置の操作は、高圧水収容タンク5内
に高圧の水素ガス16、酸素17をポンプを介してノズ
ル14より噴射し、点火装置11によって点火して超高
温の水蒸気ガス燃焼状態とし、その燃焼ガス中に純粋な
グラファイト棒10を挿入して燃焼させる。なお、この
装置においては、水とカーボンあるいはフラ−レン以外
の物質を作らないようにするため、水中で水素と酸素を
燃焼させることを必須としているのであり、このとき不
純物を含むことなく、純粋に水中で水素と酸素を燃焼さ
せるために、高圧下で燃焼させることが必要である。ま
た、グラファイト棒を挿入する位置は、混合ガスが完全
に燃焼し、完全な超高温の水蒸気ガスになる域としなけ
ればならない。生成した、水分子が内包されるフラーレ
ンは、疎水性が非常に強い炭素分子なので安定した状態
で水中に浮遊し、活性剤を使わなくても見かけ上溶けた
状熊になる。かくして製造された、新規なフラーレン水
は取出し口より取り出し、適宜、ろ過装置に供給され
る。
【0016】本発明の他の特徴は、上述のようにして製
造された、水中で水分子を内包したフラーレンが浮遊す
るフラーレン水を精製して、健康飲料水とする点にあ
り、生成した水には未燃焼のカーボンが多量に浮遊し、
そのまゝでは飲用に適さないためろ過による精製の必要
がある。このときのろ過方法は、生成したカ−ボンある
いはフラーレンを必要以上に除去しないようにするため
に、イオン交換や逆浸透膜などの方法を使わず、飲用に
適した水を作るために次のようなフィルター装置の使用
が好ましい。すなわち、フィルターには中空糸膜が好適
であり、高圧水収容タンクより排出された高圧水を順次
中空糸膜でろ過を行なうと、フラーレン水の特性上及び
フィルターの寿命からも好ましく、これにより食品衛生
規格にも合致した飲料水が製造できる。なお、生成した
フラーレンは、ナノミクロンのスケールなので、通常の
フィルターではろ過が困難であるが、極く微量のフラ−
レンが本発明で得られる高圧水の中に含まれるものと考
えられる。
【0017】次に、実施例に基いて本発明の実施態様を
具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるもの
ではない。
【実施例】図2に、本発明の製造装置の代表的な実施例
が示されており、高圧水収容タンク5、酸素と水素の混
合ガス噴射ノズル14、及び、グラファイト棒10を備
えた、水中で水分子を内包したフラーレンが浮遊するフ
ラーレン水の製造装置が示される。高圧水収容タンク5
は、金属製の超高圧に耐性を有する耐圧タンクであり、
水素供給路16と酸素供給路17から供給された酸素と
水素の混合ガスの噴射ノズル14より燃焼室6に噴射
し、燃焼室内部にグラファイト棒10がシリンダ−13
より供給されている。高圧水収容タンク5内は、圧力調
節弁7で圧力制御することが必要である。混合ガスは点
火装置11により点火され、カ−ボンないし水分子を内
包したフラーレン12が加圧水中に放出される。水分子
を内包したフラーレンが浮遊するフラーレン水は、取出
し口8より外部に取り出す。取り出されたフラーレン水
は、適宜、ろ過装置4(21〜24)を経て製品とな
る。この装置の操作は、上述するように加圧タンク5内
に、高圧下で水素と酸素を供給して混合ガスをノズル1
4から噴射して、点火装置11によって点火して混合ガ
スを完全に燃焼し、完全な超高温の水蒸気ガス燃焼状態
とする。その燃焼ガス中にグラファイト棒10を挿入
し、燃焼させる。ノズル内で高温に加熱されたカーボン
が加圧水中に放出されたとき、その炭素の一部が結晶構
造をとり、これに炭素原子が再配列して球状に近くな
り、このときに、水分子を取り込み内包して、次いで、
エネルギー的に安定したサッカーボール形状となる。生
成した、水分子が内包されるフラーレンは、疎水性が非
常に強い炭素分子なので安定した状態で水中に浮遊し、
活性剤を使わなくても見かけ上溶けた状熊になる。かく
して製造された、新規なフラーレン水は取り出し口より
排出し、ろ過装置4に送る。ろ過装置4は、中空糸膜で
50ミクロン、25ミクロン、3ミクロン、0.5ミク
ロン及び0.1ミクロンと順次して、最終的には極く微
量のフラ−レンが含まれるフラ−レン水が得られる。
【0018】実施条件(例) 製造タンク内圧; 圧力2気圧 混合ガス;5リットル/sec (3.5気圧) 噴射時間;2時間 グラファイト供給量;1.5kg/2h 生成フラーレン水;約1トン 生成したフラーレン水を、50ミクロン、次に25ミク
ロン、3ミクロン、0.5ミクロン、0.1ミクロンの
中空糸膜で順次に濾過を行ない、水分子を内包したフラ
ーレンが浮遊するフラーレン健康飲料水を得た。
【0019】健康飲料水の試飲 成人男女52人のモニターにより、水分子を内包したフ
ラーレンが浮遊するフラーレン健康飲料水を試飲し、健
康増進及び生理活性機能への効能と効果を確認した。
【0020】
【0021】上記モニタ−結果によれば、試飲段階では
「(味が)美味しい」と感ずる人は「無味」と感じた人
の3倍近くおり、臭いについてはほとんどの人が「(臭
気が)気にならない」と回答していることは、本発明で
得られるフラ−レン水は、大多数の人にとって飲み易い
飲料であることがわかる。また、試飲した人の中では、
疲労回復、食欲増進、体調増進、胃腸快調、肩凝り解
消、便秘解消などの上での改善効果を挙げている人が多
いことからみて、本発明のフラ−レン水は、健康飲料と
して十分な効果を発揮するものと考えられる。
【0022】
【発明の効果】本発明は、新規なフラーレン水の製造方
法とその装置及び新規なフラーレン水を利用した健康飲
料水を提供するもので、フラーレンを簡易に効率的に製
造できる。また、水分子を内包したフラーレンが浮遊す
るフラーレン水は、多数のモニターによる試飲試験から
みると、健康飲料として顕著な効果を奏するものであ
る。なお、本発明のフラ−レン水は、健康増進作用の外
に免疫力の向上などの生理活性面での用途が期待され
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のフラーレン水の製造フローチャート
【図2】本発明のフラーレン水製造装置を示す概略図
【図3】本発明の水分子を内包したフラーレンを示す結
晶構造図
【図4】フラーレンの報告されている物性
【符号の説明】
1 ;本発明のフラ−レン水製造装置の組合わせ 2 ;フラ−レン水製造耐圧容器 3 ;水の電気分解装置 4 ;ろ過装置 5 ;高圧水収容タンク 6 ;燃焼室 7 ;圧力調節弁 8 ;フラ−レン水取出し口 9 ;高圧水 10;グラファイト棒 11;点火装置 12;カーボン 13;供給シリンダ− 14;混合ガス噴出ノズル 16;水素ガス 17;酸素 18,18’;電極 19;仕切板 21〜24;ろ過装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61P 43/00 C01B 5/00 Z C01B 5/00 A23L 2/00 F (72)発明者 上田 善雄 京都市上京区鳥丸通上立売下ル御所八幡町 110番地かわもとビル4F ファイルド株 式会社内 (72)発明者 高瀬 浩明 京都市上京区鳥丸通上立売下ル御所八幡町 110番地かわもとビル4F ファイルド株 式会社内 Fターム(参考) 4B017 LC03 LK30 LP01 LP18 4C086 AA01 AA02 AA04 HA06 MA01 MA16 MA52 NA14 ZB09 ZC80 4G146 AA09 AA13 AA17 AA19 BA01 BA04 BA49 BC02 BC18 BC22 BC24 BC26 DA03

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高圧水中で酸素と水素の混合ガスを燃焼
    させ、その燃焼ガスでグラファイト棒を燃焼することに
    より、水中で水分子を内包したフラーレンが浮遊するフ
    ラーレン水を製造する方法。
  2. 【請求項2】 高圧水収容タンク、酸素と水素の混合ガ
    ス噴射ノズル、グラファイト棒、点火装置及び燃焼室を
    備えた耐圧容器より構成された、水中で水分子を内包し
    たフラーレンが浮遊するフラーレン水を製造する装置。
  3. 【請求項3】 さらに酸素と水素の混合ガスを製造する
    ための水電気分解装置を付設することを特徴とする請求
    項2に記載のフラーレン水を製造する装置。
  4. 【請求項4】 さらに、カ−ボン残査を除去するための
    ろ過装置を付設した請求項2又は3に記載のフラーレン
    水を製造する装置。
  5. 【請求項5】 水中で水分子を内包したフラーレンが浮
    遊するフラーレン水を精製した健康飲料水。
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