JP2003021581A - 土壌中揮発ガスの採取装置及び採取方法 - Google Patents

土壌中揮発ガスの採取装置及び採取方法

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JP2003021581A
JP2003021581A JP2001205553A JP2001205553A JP2003021581A JP 2003021581 A JP2003021581 A JP 2003021581A JP 2001205553 A JP2001205553 A JP 2001205553A JP 2001205553 A JP2001205553 A JP 2001205553A JP 2003021581 A JP2003021581 A JP 2003021581A
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sampling
gas
bag
soil
cylinder
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Yoshio Fujita
義雄 藤田
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WEST JAPAN ENVIRONMENTAL TECHN
WEST JAPAN ENVIRONMENTAL TECHNICAL CENTER Inc
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WEST JAPAN ENVIRONMENTAL TECHN
WEST JAPAN ENVIRONMENTAL TECHNICAL CENTER Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 土壌中に開けた採取穴から、適切な量の揮発
ガスを短時間で簡単に採取することができ、サンプリン
グ精度及びサンプリング効率の向上が可能な、小型の土
壌中揮発ガス採取装置を提供する。 【解決手段】 着脱可能な先端蓋部12を有するシリン
ダー10と、シリンダー10内にピストン11を備え、
先端蓋部12のシリンダー10側にテドラバック20の
バック装着口14を有すると共に、反対側にはバック装
着口14と連通するガス吸引孔16を設けた突出先端部
15を有する。ピストン11を押込んでテドラバック2
0内の空気を排出させた後、ピストン11を引出すこと
により、揮発ガスを突出先端部15から直接テドラバッ
ク20内に吸引採取する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、土壌中に含まれる
揮発性ガス成分を測定する際に、測定サンプルとしての
土壌中の揮発ガスを採取する装置、及びその装置を用い
た採取方法に関する。
【0002】
【従来の技術】土壌中に残留する有害物質の発見及びそ
の分布状態の調査、あるいは地下資源の探索などの目的
で、土壌中に含まれる各種揮発性ガス成分の測定が行な
われている。
【0003】特に最近では、テトラクロロエチレンやト
リクロロエチレンなどの揮発性有機化合物や、ベンゼ
ン、キシレン、トルエンなどの芳香族化合物による土壌
汚染が全国各地で問題となっている。このため、これら
汚染物質の濃度分布や拡散経路など、汚染区域の全体像
を把握するための概況調査の一環として、土壌中を拡散
してくる揮発性ガス成分を測定することが行われてい
る。
【0004】これら揮発性ガス成分を測定するために
は、まず、土壌中に採取穴を開け、採取穴内に集まった
揮発ガスをテドラバック等のガスサンプリング用バック
に採取する。採取されたテドラバック内の揮発ガスは、
その場でポータブル型のガスクロマトグラフ装置を用い
て分析するか、持ち帰って専用のガスクロマトグラフ装
置によって分析される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従来、土壌中の揮発ガ
スをテドラバック等のガスサンプリング用バックに採取
する方法としては、土壌中に開けた採取穴から、ガス採
取用のサンプラーを使用して採取する方法か、又は大気
測定用のエアーポンプを用いて採取する方法が一般に採
用されている。
【0006】しかしながら、これら従来の揮発ガスの採
取方法は、採取穴内の揮発ガスをガス採取用のサンプラ
ーか又は大気測定用のエアーポンプに一旦吸引採取した
後、このサンプラーやエアーポンプにテドラバック等の
ガスサンプリング用バックを接続して、揮発ガスを移し
替える必要があった。このため、採取操作が面倒で時間
がかかるなど、揮発ガスの採取効率が悪いという欠点が
あった。
【0007】また、土壌中に削孔する採取穴の容積は、
テドラバック等のガスサンプリング用バックでのガス採
取量より大きくする必要がある。採取穴の容積に対して
ガスサンプリング用バックで採取するガス採取量が多い
場合、揮発ガスの採取穴内への揮発速度が遅い土質で
は、地上の空気を吸引して土壌中の揮発ガスが希釈され
る危険があるためである。
【0008】しかるに、従来のガス採取用のサンプラー
及び大気測定用のエアーポンプの容量は、一般に採取量
が1リットル用のテドラバック等に対応したものであ
り、ポータブル型ガスクロマトグラフ法で使用するガス
量約1ミリリットルに対して過剰に大型のものである。
このため、採取に長時間を要するだけでなく、前述のご
とく地上の空気による土壌中揮発ガスの希釈が起こり易
く、揮発ガスのサンプリング精度が低下するという問題
があった。
【0009】本発明は、このような従来の事情に鑑み、
土壌中に開けた揮発ガスの採取穴から、分析に適した量
の揮発ガスを短時間で簡単に採取することができ、サン
プリング精度及びサンプリング効率の向上が可能な、小
型の土壌中揮発ガス採取装置、及びこの採取装置を用い
た採取方法を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明が提供する土壌中揮発ガスの採取装置は、着
脱可能な先端蓋部を有するシリンダーと、シリンダー内
に移動可能に設けたピストンとを備え、前記先端蓋部
は、シリンダー側にガスサンプリング用バックのバック
装着口を有すると共に、シリンダーと反対側にバック装
着口と連通するガス吸引孔を設けた突出先端部を有する
ことを特徴とする。
【0011】本発明が提供する土壌中の揮発ガスの採取
方法は、上記土壌中揮発ガスの採取装置を使用し、先端
蓋部のバック装着口にガスサンプリング用バックを装着
し、その先端蓋部をシリンダーに取付けてガスサンプリ
ング用バックをシリンダー内に収納した後、ピストンを
押込んでガスサンプリング用バック内の空気を排出さ
せ、次にピストンを引出すことにより、土壌中に開けた
採取穴内の揮発ガスを突出先端部からガスサンプリング
用バック内に吸引採取することを特徴とする。
【0012】上記本発明の土壌中揮発ガスの採取方法に
おいては、土壌中にガスサンプリング用バック容量とほ
ぼ同容積の採取穴を開け、採取穴内にサンプリングチュ
ーブを挿入した後、このサンプリングチューブ上端開孔
に前記採取装置の突出先端部を接続し、採取穴内の揮発
ガスをサンプリングチューブを通してガスサンプリング
用バック内に吸引採取することを特徴とする。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明における土壌中揮発ガスの
採取装置は、通常のガス採取用のサンプラーと同様にシ
リンダー及びそのシリンダー内に移動可能に設けたピス
トンを備え、更にシリンダー内にテドラバック等のガス
サンプリング用バックを着脱可能に収納することができ
る。従って、土壌中に開けた採取穴内の揮発ガスの所定
量を、ピストンの操作だけで短時間で簡単に、ガスサン
プリング用バック内に直接、しかも地上の空気の混入を
防いで精度よく採取することができる。
【0014】即ち、本発明の採取装置は、例えば図1に
示すように、ピストン11を備えたシリンダー10の両
端に、先端蓋部12と後端蓋部13とがネジの螺合など
によりシリンダー10と着脱可能に設けてある。そし
て、この先端蓋部12のシリンダー10側には、ガスサ
ンプリング用のテドラバック20を取付けるためのバッ
ク装着口14が設けてある。また、先端蓋部12のシリ
ンダー10と反対側には、バック装着口14と連通する
ガス吸引孔16を設けた突出先端部15が外方に突き出
て設けられている。
【0015】テドラバック20は気体サンプルの容器と
して公知であり、例えば図2に示すように、気体が付着
しにくいテフロン製の袋部21と、気体を袋部21内に
導入するためのノズル部22とからなり、ノズル部22
には開閉用のコック23が設けてある。尚、テドラバッ
クには各種容量のものがあるが、土壌中に開けた採取穴
の容積とほぼ同じ容量のテドラバックを使用することが
好ましい。
【0016】このテドラバック20を上記シリンダー1
0の先端蓋部12に取付けるためのバック装着口14の
機構は、ほぼ気密状態に保持できれば特に限定されず、
例えば各種のチャック機構などを利用することができ
る。好ましいバック装着口14の一例は、テドラバック
20のノズル部22を差し込む円筒状差込部(図示せ
ず)と、この円筒状差込部の外周に螺合しているナット
状の固定ネジ14aとからなり、円筒状差込部の周端縁
から低部に向かって周方向に等間隔に複数の切欠を設
け、固定ネジ14aを円筒状差込部の周端側に締上げる
ことにより、切欠を有する円筒状差込部が縮径してテド
ラバック20のノズル部22を固定する機構とすること
ができる。
【0017】尚、揮発ガス採取装置では、先端蓋部12
の少なくとも揮発ガスと接する部分、具体的には突出先
端部15、吸引孔16、バック挿着口14などは、揮発
ガスが吸着しにくい金属又はテフロンで形成することが
好ましい。
【0018】このような構造を有する本発明の揮発ガス
採取装置では、シリンダー10から取外した先端蓋部1
2のバック装着口14にテドラバック20を取付けた
後、この先端蓋部12をシリンダー12に螺着して、テ
ドラバック20をシリンダー12内に収納する。この状
態でピストン11を図1のように押込むことにより、シ
リンダー10内のテドラバック20が収縮して中の空気
が排出される。従って、次にピストン11を引出すこと
により、突出先端部15から吸引孔16を通してテドラ
バック20内に揮発ガスを吸引採取することができる。
【0019】本発明の揮発ガス採取装置を用いて土壌中
揮発ガスを採取するには、従来から行なわれているよう
に、土壌中に採取穴を開け、この採取穴内に周囲の土壌
中から揮発ガスを拡散させて一定時間集めた後、採取穴
内から揮発ガスを吸引採取する。その場合、採取穴にサ
ンプリングチューブを挿入し、このサンプリングチュー
ブの上端開孔に採取装置の突出先端部15を接続して、
採取穴の底部側からサンプリングチューブを通して揮発
ガスを吸引採取することが好ましい。
【0020】次に、本発明の揮発ガス採取装置による土
壌中揮発ガスの採取方法について、図1〜4を参照して
具体的に説明する。まず、図3に示すように、土壌中に
採取穴30を開け、上端開孔を栓32で閉じたサンプリ
ングチューブ31を挿入すると共に、採取穴30の開口
部を蓋33で閉鎖する。この状態で一定時間放置し、採
取孔30内に土壌中の揮発ガスを充満させる。尚、採取
穴30の大きさは、使用するテドラバック20の容量に
合わせ、例えばポータブル型ガスクロマトグラフ装置で
の分析用の場合、250cc用のテドラバック20に合
わせて直径20mm及び深さ85cm程度とする。
【0021】一方、図1に示す採取装置については、そ
のピストン11の把持部11aを持ち、後端蓋部13に
当たるまでピストン11を引出す。シリンダー10から
先端蓋部12を取外した後、そのバック装着口14にテ
ドラバック20のノズル部22を挿入し、固定ネジ14
aを回して締め付け固定する。その後、コック23を開
けた状態のテドラバック20をシリンダー10内に挿入
し、先端蓋部12をシリンダー10に螺合して固定す
る。このようにして、シリンダー10内にテドラバック
20を収納した採取装置を準備する。
【0022】そこで、図1に示すように、採取装置のピ
ストン11を押込んでテドラバック20内の空気を排出
させる。次に、サンプリングチューブ31の地上側の上
端開孔を閉じている栓32を外し、採取装置の突出先端
部15をサンプリングチューブ31の上端開孔に差し込
み、図4に示すようにピストン11を所定目盛まで引出
すことによって、採取穴30内の揮発ガスを一定量(2
50cc)だけテドラバック20内に直接に吸引採取す
ることができる。また、採取穴30の開口部は蓋33で
閉鎖されているうえ、採取穴30の容積とほぼ同容量の
テドラバック20に揮発ガスを吸引採取するので、地上
の空気が吸引されることはなく、高い精度で揮発ガスを
採取することが可能である。
【0023】その後、サンプリングチューブ31から採
取装置の突出先端部15を引抜き、その吸引孔16の先
端を指で押さえて閉鎖する。そのまま先端蓋部12を回
転させてシリンダー10から取外して、テドラバック2
0のコック23を閉めた後、固定ネジ14aを緩め、テ
ドラバック20を取外して回収する。回収したテドラバ
ック20は、ポータブル型のガスクロマトグラフ装置に
セットしてコック23を開け、その場で揮発性ガス成分
の分析を実施する。
【0024】
【発明の効果】本発明によれば、土壌中に開けた採取穴
から揮発ガスをテドラバック等のガスサンプリング用バ
ックに採取する際に、採取したガスの詰め替えなどの手
間がなく、直接ガスサンプリング用バック内に簡単に吸
引採取でき、しかも地上の空気を吸い込むことがなく、
適切な一定量を短時間にて採取できるので、サンプリン
グ精度及びサンプリング効率の向上を達成することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による採取装置の具体例を示す概略の一
部切欠側面図である。
【図2】テドラバックを示す概略の側面図である。
【図3】土壌中に設けた採取穴を示す概略の断面図であ
る。
【図4】本発明の採取装置を用いて採取穴から揮発ガス
を採取する状態を示す概略の一部切欠側面図である。
【符号の説明】
10 シリンダー 11 ピストン 12 先端蓋部 14 バック装着口 15 突出先端部 16 吸引孔 20 テドラバック 30 採取穴 31 サンプリングチューブ

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 着脱可能な先端蓋部を有するシリンダー
    と、シリンダー内に移動可能に設けたピストンとを備
    え、前記先端蓋部は、シリンダー側にガスサンプリング
    用バックのバック装着口を有すると共に、シリンダーと
    反対側にバック装着口と連通するガス吸引孔を設けた突
    出先端部を有することを特徴とする土壌中揮発ガスの採
    取装置。
  2. 【請求項2】 前記先端蓋部の少なくとも揮発ガスと接
    する部分が、金属又はテフロン(登録商標)で構成され
    ていることを特徴とする、請求項1に記載の土壌中揮発
    ガスの採取装置。
  3. 【請求項3】 請求項1の採取装置を使用し、先端蓋部
    のバック装着口にガスサンプリング用バックを装着し、
    その先端蓋部をシリンダーに取付けてガスサンプリング
    用バックをシリンダー内に収納した後、ピストンを押込
    んでガスサンプリング用バック内の空気を排出させ、次
    にピストンを引出すことにより、土壌中に開けた採取穴
    内の揮発ガスを突出先端部からガスサンプリング用バッ
    ク内に吸引採取することを特徴とする土壌中揮発ガスの
    採取方法。
  4. 【請求項4】 土壌中にガスサンプリング用バック容量
    とほぼ同容積の採取穴を開け、採取穴内にサンプリング
    チューブを挿入した後、このサンプリングチューブ上端
    開孔に前記採取装置の突出先端部を接続し、採取穴内の
    揮発ガスをサンプリングチューブを通してガスサンプリ
    ング用バック内に吸引採取することを特徴とする、請求
    項3に記載の土壌中揮発ガスの採取方法。
JP2001205553A 2001-07-06 2001-07-06 土壌中揮発ガスの採取装置及び採取方法 Pending JP2003021581A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103940640A (zh) * 2014-05-12 2014-07-23 环境保护部南京环境科学研究所 一种用于样品中挥发性气体组分收集的快速真空脱附装置及其方法
CN104614503A (zh) * 2014-12-08 2015-05-13 武汉都市环保工程技术股份有限公司 一种有机污染场地污染程度的快速判断方法
CN111766096A (zh) * 2020-06-24 2020-10-13 宁波市环境监测中心 一种用于土壤中挥发性有机物的采样装置及其控制方法

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