JP2003021163A - 平板状弾性軸継手 - Google Patents

平板状弾性軸継手

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JP2003021163A
JP2003021163A JP2001206338A JP2001206338A JP2003021163A JP 2003021163 A JP2003021163 A JP 2003021163A JP 2001206338 A JP2001206338 A JP 2001206338A JP 2001206338 A JP2001206338 A JP 2001206338A JP 2003021163 A JP2003021163 A JP 2003021163A
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啓 森
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慶一 金森
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 駆動軸6と被駆動軸7との間に配置されて両
軸6,7を連結する平板状弾性軸継手10において、該
両軸6,7間の振動伝達を十分に抑制するとともに、回
転力伝達時にねじり方向の剛性が変化することを抑制し
て、所期の動力伝達特性を安定的に得るようにする。 【解決手段】 両軸6,7の各端部にそれぞれ一対の取
付ボルト15、16を設け、この取付ボルト15、16
を軸線Xを中心とする同一円周上に交互に位置する状態
とし、隣接する円筒部22、23を連結する薄肉の連結
部24を有する樹脂製の芯体21と、本体部材18とを
一体成形する。円筒部22、23の内周側には薄肉状の
スリーブ27,28を本体部材18と一体的に設ける。
その薄肉状のスリーブ27、28には、取付ボルト1
5、16が挿通されて連結されるパイプ部材25、26
を内挿する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、駆動軸と被駆動軸
との間に配置されて両者を接続して動力を伝達するとと
もに、被駆動軸から駆動軸への振動伝達を抑制する平板
状弾性軸継手の構造の技術分野に属する。
【0002】
【従来の技術】従来より、この種の平板状弾性軸継手と
して、例えば、特公平7−33852号公報に開示され
ているように、駆動側の軸端及び被駆動側の軸端にそれ
ぞれ設けられた取付部を同一円周上に交互に配置し、該
取付部が挿入されて連結されるパイプ部材をそれぞれ設
け、このパイプ部材のうち隣り合うもの同士を強固に連
結するように、その外周面に補強コードを幾重にも巻き
掛け、さらにパイプ部材及び補強コードをゴム部材によ
って包み込んで一体化したものが知られている。このも
のでは、コードの補強によって、比較的大きな回転力を
伝達することができるとともに、駆動軸の回転力変化を
被駆動軸に確実に伝達させて、動力伝達の追従性を向上
させることができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、前記従来の
平板状弾性軸継手においては、補強コードをパイプ部材
に対し層状に巻き掛けるため、各層におけるコードの張
力に差が生じたり、コード同士あるいはコードとゴム部
材との接着力が均一になり難かったりして、動力伝達特
性がばらつくという問題がある。
【0004】一方、このような動力伝達特性のばらつき
を解消するために、例えば、実公昭63−40653号
公報に開示されているように、円形薄板状の合成樹脂製
の芯体に、駆動軸及び被駆動軸の取付部がそれぞれパイ
プ部材を介して取り付けられるように孔部を形成し、こ
の芯体をゴム部材によって包み込むようにしたものがあ
る。このものでは、各孔部とそれらを円周方向に連結し
ている連結部とが樹脂材料により一体成形されているた
め、前記した動力伝達特性のばらつきを抑制することが
できる。
【0005】しかしながら、前記後者の従来例(実公昭
63−40653号公報)のものにおいては、駆動軸及
び被駆動軸のそれぞれの取付部がパイプ部材を介して芯
体に直接的に固定されることになるため、一方の軸の振
動が他方の軸へ伝わりやすいという問題がある。また、
パイプ部材は、実質的に、その外周面における芯体の厚
みに相当する部位が支持されているだけであるから、パ
イプ部材が軸線方向に対して傾きやすく、回転力伝達時
に芯体が傾いて軸のねじり方向の剛性が低下することが
あり、動力伝達特性が変化するという問題がある。
【0006】本発明は斯かる諸点に鑑みてなされたもの
であり、その目的とするところは、ゴム製の本体部材を
有する平板状弾性軸継手において、駆動軸及び被駆動軸
の各取付部が取り付けられるパイプ部材の支持構造に工
夫を凝らし、両軸間の振動伝達を十分に抑制するととも
に、回転力伝達時にねじり方向の剛性が変化することを
抑制して、所期の動力伝達特性を安定的に得ることにあ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、本発明の解決手段では、ゴム製の本体部材を有する
平板状弾性軸継手において、該本体部材に埋め込まれた
芯体の円筒部と該円筒部に内挿されるパイプ部材との間
にゴム製スリーブを介在させるようにした。
【0008】具体的には、請求項1の発明では、略同一
軸線上に配置された駆動軸及び被駆動軸の間でその軸線
と交差するように配置されたゴム製本体部材に、該両軸
の各端部にそれぞれ設けられた複数の取付部が各々軸線
方向から連結される平板状弾性軸継手を前提とする。そ
して、前記本体部材において前記軸線を中心とする円周
上に該軸線方向に延びるように形成された複数の貫通孔
と、該各貫通孔にそれぞれ内挿された円筒部と、該各円
筒部を円周方向に連結する連結部とを有し、前記本体部
材に埋め込まれた芯体と、該芯体の各円筒部にそれぞれ
内挿され、前記両軸の各取付部が周方向に交互に挿通さ
れて連結されるパイプ部材とを備え、前記芯体の各円筒
部の内周面と該円筒部に内挿されたパイプ部材との間
に、ゴム製スリーブを介設する構成とする。
【0009】前記の構成により、駆動軸の回転力が軸継
手を介して被駆動軸に伝達する際、該駆動軸の回転力
は、まず、駆動軸の取付部が連結されたパイプ部材から
ゴム製スリーブを介して芯体の駆動軸側の円筒部に作用
する。そして、該円筒部に連結部によって連結されてい
る被駆動軸側の円筒部へ伝わり、ゴム製スリーブを介し
て被駆動軸の取付部が連結されたパイプ部材に伝わり、
さらに被駆動軸に伝達されて、該被駆動軸を回転させ
る。このとき、駆動軸及び被駆動軸がそれぞれ連結され
たパイプ部材と、そのパイプ部材が内挿される円筒部と
の間にはゴム製のスリーブが介設されているので、被駆
動軸の振動が駆動軸に伝達することを十分に抑制するこ
とができる。また、各円筒部はパイプ部材の外周面に沿
って延びていてかつ互いに連結されているので、パイプ
部材の芯体に対する支持剛性が向上し、このことで、軸
継手が軸線に対して傾斜する方向(こじり方向)の剛性
が比較的、高まり、所期の動力伝達特性を安定的に得る
ことができる。
【0010】請求項2の発明では、請求項1の発明にお
いて、前記芯体の連結部を、軸線の周方向に見て、波形
の断面形状を有するものとする。
【0011】このことにより、連結部が周方向の圧縮荷
重に対して抗座屈形状となるため、動力伝達の追従性を
向上させることができる。また、回転力伝達時において
軸継手が両軸に対して傾斜した傾斜状態となったとき
に、前記のような断面形状を有する連結部はこじり方向
に柔軟性を有し、芯体の破損を防ぐことができる。
【0012】請求項3の発明では、請求項1の発明にお
いて、前記本体部材と芯体とは加硫接着するものとす
る。このことにより、例えば回転力が急激に変化したと
きでも、芯体の各円筒部に入力した衝撃を本体部材によ
って軸継手全体へ分散させることができ、耐久性を向上
できる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
基づいて説明する。
【0014】図1は、本発明に係る平板状弾性軸継手を
自動車のステアリング装置1に適用した実施形態を示
す。ステアリング装置1は、一端にステアリングホイー
ル2が取り付けられたステアリングホイール側シャフト
3と、該シャフト3の他端をステアリングギヤボックス
4の入力軸に連結する連結シャフト5とを有し、ステア
リングギヤボックス4の車幅方向両側の出力軸には、図
示しないが自動車の左右前輪がそれぞれ連結されてい
る。前記連結シャフト5は上下方向に延びるように配置
されており、その軸線X方向の中央部分において上下に
分割されていて、それぞれ、ステアリングホイール2側
に位置する駆動軸6と、ステアリングギヤボックス4側
に位置する被駆動軸7とされている。そして、駆動軸6
と被駆動軸7との互いに対向する端部の間には、両軸
6、7を連結する軸継手10が配設されている。
【0015】前記駆動軸6及び被駆動軸7のそれぞれの
軸継手10側の端部には、図2に示すように、該軸継手
10との連結固定部11、12が設けられている。該連
結固定部11、12は、両軸6、7の各端部からそれぞ
れ径方向について互いに反対方向に突出して長く延びる
ように形成された矩形板状の延出部13、14と、この
延出部13、14の長手方向両端側からそれぞれ軸線X
方向の軸継手10側へ突出する一対の取付ボルト15,
15、16,16(取付部)とからなる。この連結固定
部11、12を軸継手10に連結する際には、軸線X方
向から見て、駆動軸6側の延出部13の長手方向と、被
駆動軸7側の延出部14の長手方向とを略直交させて、
駆動軸6及び被駆動軸7の各取付ボルト15、16を軸
線Xを中心とした同一円周上に交互にかつ等間隔に位置
付ける。
【0016】前記各取付ボルト15、16が連結される
軸継手10は、図3及び図4に示すように、全体として
軸線Xと略直交する円盤状とされていて、その中心部が
軸線Xと略一致するように配設されている。この軸継手
10は、天然ゴムからなる本体部材18を備え、該本体
部材18に、前記のようにして位置させた各取付ボルト
15、16が、それぞれ軸線X方向から挿通される4つ
の貫通孔19,19、20,20が形成されている。ま
た、該4つの貫通孔19,19、20,20に囲まれ
て、軸線Xを中心とする孔部17が形成されている。
尚、前記本体部材18のゴム材料としては、例えば、ク
ロロプレンゴムやEPDMなどの合成ゴム、あるいは天
然ゴムと合成ゴムとを混合したゴム材料等でもよい。
【0017】前記本体部材18の内部には、ナイロン樹
脂により一体成形された大略環状の芯体21が埋め込ま
れていて、この芯体21は、図5に示すように、前記駆
動軸6側の貫通孔19,19及び被駆動軸7側の貫通孔
20,20にそれぞれ内挿された状態の4つの円筒部2
2,22、23,23と、この円筒部22,22、2
3,23の隣り合うもの同士を軸線Xの周方向に連結す
る薄肉平板状の連結部24,24,…とからなる。前記
各円筒部22、23は本体部材18の駆動軸6側の端面
近傍から被駆動軸7側の端面近傍に亘るように形成され
る一方、前記各連結部24は本体部材18の各端面と略
平行に延びていて各円筒部22、23の外周面における
軸線X方向の中央部分に連繋されている。
【0018】また、前記駆動軸6側の円筒部22,22
及び被駆動軸7側の円筒部23,23には、それぞれ取
付ボルト15,15、16,16が挿通されて連結され
る鋼製のパイプ部材25,25、26,26が内挿さ
れ、さらに、前記円筒部22,22、23,23の内周
面とパイプ部材25,25、26,26との間には、前
記した本体部材18の材料と同じ天然ゴムからなるスリ
ーブ27,27、28,28が設けられている。前記パ
イプ部材25,25、26,26は、本体部材18の軸
線X方向の寸法よりも長く形成されていて、それぞれの
一方の端部が、該パイプ部材25、26の連結される軸
6、7側へ突出するように配置されている。
【0019】次に、前記軸継手10の製造工程及びステ
アリング装置1への組み付けについて説明する。まず、
製造工程では、本体部材18を成形する成形金型のキャ
ビティ内における所定の位置に、予めナイロン樹脂を成
形して得た芯体21を固定する。この成形金型は、芯体
21の円筒部22,22、23,23の内周面にそれぞ
れの両端部に亘って略均一な厚さを有するスリーブ2
7,27、28,28が本体部材18と一体に成形され
るように形成されている。そして、キャビティに未加硫
の天然ゴムを注入してから加硫することによって、芯体
21が埋め込まれ、かつ加硫接着された本体部材18を
得ることができる。その後、成形金型から本体部材18
を取り出して、スリーブ27,27、28,28にそれ
ぞれパイプ部材25,25、26,26を挿入する。
【0020】前記のようにして製造された軸継手10の
ステアリング装置1への組み付けは、まず、該軸継手1
0を前記の如く駆動軸6と被駆動軸7との間に配置し、
その後、駆動軸6側の各取付ボルト15を駆動軸6側か
ら各パイプ部材25に挿通する一方、各被駆動軸7側の
取付ボルト16を被駆動軸7側から各パイプ部材26に
挿通する。次いで、図2に示すように、それぞれの取付
ボルト15,15、16,16にナット30,30,…
を螺合させてパイプ部材25,25、26,26に固定
し、両軸6、7が軸継手10を介して連結される。
【0021】そして、前記軸継手10の作用について説
明すると、運転者がステアリングホイール2を操作した
際の駆動軸6の軸線X周りの回転力は、軸継手10にお
ける駆動軸6側の各パイプ部材25、スリーブ27を介
して、主に芯体21に伝達され、該芯体21から被駆動
軸7側の各スリーブ28、パイプ部材26を介して被駆
動軸7を経てステアリングギヤボックス4に入力され
る。
【0022】一方、自動車の走行中に、前輪に生じた走
行振動等がステアリングギヤボックス4から被駆動軸7
に伝達しても、軸継手10において芯体21と駆動軸6
側及び被駆動軸7側の取付ボルト15、16との間にそ
れぞれスリーブ27、28が介在しているので、被駆動
軸7から駆動軸6へ伝わる走行振動は十分に減衰させる
ことができる。しかも、そのように、駆動軸6及び芯体
21と、被駆動軸7及び芯体21との間にそれぞれスリ
ーブ27、28を設けているので、両軸6、7の振動等
はそれぞれスリーブ27、28によって減衰されてから
芯体21に作用することになり、このことで、該芯体2
1の耐久性も向上できる。
【0023】また、前記本体部材18が各円筒部22、
23の外周面全体を覆って支持するように成形されかつ
両者18、22、23が接着されているので、大きな衝
撃が各円筒部22、23に作用した場合、その衝撃を該
円筒部22,23近傍の本体部材18が確実に受け止め
て緩和することができるとともに、その衝撃は芯体21
の他の部位や本体部材18の全体に亘って分散されるの
で、このことによっても、本体部材18や芯体21の耐
久性が向上する。
【0024】さらに、前記各パイプ部材25、26は、
本体部材18に対して軸線X方向に移動可能に挿入され
ているので、例えば図6に示すように、本体部材18が
駆動軸6の2つの取付ボルト15,15のうちの一方1
5に対して軸線X方向に移動して傾斜するようになるこ
とがある。言い換えると、駆動軸6及び被駆動軸7に締
結された各パイプ部材25、26に対して軸継手10が
傾斜することになり、こうなると、軸継手10が回転力
の伝達時に受ける周方向の圧縮荷重によって変形し易く
なるから、動力伝達特性が変化してしまう。つまり、軸
継手10のこじり方向の剛性が低いため、ステアリング
ホイール2の操作中に運転者への反力が増減してしま
い、このことに運転車が違和感を覚えることがある。
【0025】しかし、本願発明では、各パイプ部材2
5、26の外周面を前記の如く比較的、軸線方向に長く
形成した円筒部22、23によって支持しているので、
該パイプ部材25、26の芯体21に対する支持剛性を
高くすることができる。このことで、軸継手10のこじ
り方向の剛性を十分に高めて、回転力の伝達の途中に動
力伝達特性が変化することを抑制できるので、ステアリ
ングホイール2を操作する運転者が違和感を感じること
はない。
【0026】したがって、この実施形態に係る平板状弾
性軸継手10によると、ゴム製本体部材18の内部に環
状の芯体21を埋設し、この芯体21の円筒部22、2
3に駆動軸6や被駆動軸7の取付ボルト15、16をそ
れぞれパイプ部材25、26やスリーブ27、28を介
して連結するようにしたので、ステアリングホイール2
の回転力を前輪に確実に伝えることができる。また、駆
動軸6及び芯体21の間と、被駆動軸7及び芯体21の
間とにそれぞれゴム製のスリーブ27、28を設けたの
で、前輪等からステアリングホイール2に伝わる振動等
を十分に減衰させることができるとともに、該芯体21
の耐久性を向上できる。
【0027】また、駆動軸6及び被駆動軸7が締結され
た各パイプ部材25、26が円筒部22、23によって
保持されているので、軸継手10のこじり方向の剛性を
十分に高めて、運転者の違和感を防止できできる。
【0028】(他の実施形態)尚、本発明は前記実施形
態に限定されるものではなく、その他の種々の実施形態
を包含するものである。すなわち、前記実施形態では、
図7(a)に示すように、芯体21の円筒部22、23
間に亘る各連結部24を平板状のものとしているが、こ
れに限らず、連結部24の断面形状を、例えば同図
(b)に示すような曲線からなる波形としてもよく、或
いは、同図(c)に示すように、互いに逆方向に傾斜す
る直線状部分を組み合わせてなる鋸歯状のものとしても
よい。このような断面形状とすることで、連結部24が
周方向の圧縮荷重に対して抗座屈形状となるため、軸継
手10のねじり方向の剛性が高まり、回転力伝達時の追
従性を向上させることができる。また、回転力伝達時に
おいて軸継手10が両軸6、7に対して傾いた状態とな
ったときでも、前記のような断面形状を有する連結部2
4はこじり方向にある程度柔軟に対応し、芯体21の破
損を防ぐことができる。
【0029】また、前記芯体21を成形する樹脂材料と
しては、例えばナイロン6、11、12、46、66な
どのナイロン樹脂やその他エンジニアリングプラスチッ
ク及びこれらの樹脂にガラス繊維を混入して強化した樹
脂材料等でもよく、さらには、ダイセルデグサ社製のベ
ストラン樹脂やベスタミド樹脂を使用すれば、加硫接着
剤を省略することができる。或いは、この芯体21は、
樹脂材料以外の例えば鋼板を用いて成形してもよい。こ
の場合、成形金型のキャビティにゴム材料を注入する際
に、樹脂材料から成形したものと比べて注入圧力や温度
を高く設定しても芯体21の変形が殆ど起こらないの
で、本体部材18の成形条件をより自由に設定しながら
成形後に所望の形状を得ることができる。
【0030】さらに、前記実施形態では、各スリーブ2
7、28を本体部材18と一体成形しているが、これに
限らず、例えば、該スリーブ27,28を別体に成形し
た後、円筒部22、23に内挿して接着するようにして
もよい。この場合、スリーブ27、28の材料と本体部
材18の材料とを異ならせて、振動の減衰特性や動力伝
達特性を自由に設定できる。
【0031】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1の発明に
係る平板状弾性軸継手によると、駆動軸及び被駆動軸が
それぞれ連結されたパイプ部材が内挿される円筒部と、
該円筒部を連結する連結部とを有する芯体を本体部材に
埋め込んで、各円筒部の内周面とパイプ部材との間にゴ
ム製スリーブを介設したので、両軸間の振動伝達を十分
に抑制できる。また、各パイプ部材が円周方向に互いに
連結された円筒部の内周面によって支持されているた
め、軸継手のこじり方向の剛性が向上し、所期の動力伝
達特性を安定的に得ることができる。
【0032】請求項2記載の発明によると、芯体の連結
部の断面形状を波形としたので、こじり方向の柔軟性を
損なうことなく、ねじり方向の抗座屈性が高まり、動力
伝達の追従性を向上させることができる。
【0033】請求項3記載の発明によると、本体部材と
芯体とを加硫接着することで、両者を容易に一体化で
き、芯体に対して局部的に作用する衝撃を本体部材で緩
和しつつ軸継手全体へ分散させることができ、耐久性を
向上できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る軸継手を装着したステアリング装
置の斜視図である。
【図2】駆動軸及び被駆動軸を軸継手によって連結した
状態を示す拡大図である。
【図3】軸継手の正面図である。
【図4】図3のA−A線における断面図である。
【図5】芯体の正面図である。
【図6】軸継手が軸線に対して傾斜した状態を示す図2
相当図である。
【図7】(a)は図5のB−B線における断面図であ
り、(b)及び(c)は他の実施形態に係る同図のB−
B線における断面図である。
【符号の説明】
6 駆動軸 7 被駆動軸 10 軸継手 15 駆動軸側の取付ボルト(取付部) 16 被駆動軸側の取付ボルト(取付部) 18 本体部材 19 駆動軸側の貫通孔 20 被駆動軸側の貫通孔 21 芯体 22 駆動軸側の円筒部 23 被駆動軸側の円筒部 24 連結部 25 駆動軸側のパイプ部材 26 被駆動軸側のパイプ部材 27 駆動軸側のゴム製スリーブ 28 被駆動軸側のゴム製スリーブ X 軸線
フロントページの続き (72)発明者 橋本 治 岡山県倉敷市連島町矢柄四の町4630番地 倉敷化工株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 略同一軸線上に配置された駆動軸及び被
    駆動軸の間でその軸線と交差するように配置されたゴム
    製本体部材に、該両軸の各端部にそれぞれ設けられた複
    数の取付部が各々軸線方向から連結される平板状弾性軸
    継手であって、 前記本体部材において前記軸線を中心とする円周上に該
    軸線方向に延びるように形成された複数の貫通孔と、 前記各貫通孔にそれぞれ内挿された円筒部と、該各円筒
    部を円周方向に連結する連結部とを有し、前記本体部材
    に埋め込まれた芯体と、 前記芯体の各円筒部にそれぞれ内挿され、前記両軸の各
    取付部が周方向に交互に挿通されて連結されるパイプ部
    材とを備え、 前記芯体の各円筒部の内周面と該円筒部に内挿されたパ
    イプ部材との間に、ゴム製スリーブが介設されているこ
    とを特徴とする平板状弾性軸継手。
  2. 【請求項2】 請求項1において、 前記芯体の連結部は、軸線の周方向に見て、波形の断面
    形状を有するものとされていることを特徴とする平板状
    弾性軸継手。
  3. 【請求項3】 請求項1において、 前記本体部材と芯体とは加硫接着されていることを特徴
    とする平板状弾性軸継手。
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