JP2003010846A - 流体の被除去物除去装置および流体の被除去物除去方法 - Google Patents
流体の被除去物除去装置および流体の被除去物除去方法Info
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- JP2003010846A JP2003010846A JP2001202676A JP2001202676A JP2003010846A JP 2003010846 A JP2003010846 A JP 2003010846A JP 2001202676 A JP2001202676 A JP 2001202676A JP 2001202676 A JP2001202676 A JP 2001202676A JP 2003010846 A JP2003010846 A JP 2003010846A
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- Separation Using Semi-Permeable Membranes (AREA)
- Filtration Of Liquid (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 流体の被除去物除去装置において、ポンプを
再開した際に、ポンプに空気が流入し、空回りするのを
防止する。 【解決手段】 ポンプ23とフィルタ2とを接続するパ
イプの途中に液溜パイプ43を設ける。ポンプ23を停
止すると液溜パイプ43内部に濾過水が滞留され、ポン
プを再開させると液溜パイプ43内部の濾過水がポンプ
23に流入する。このことによりポンプ23の空回りを
防止することができる。また、ポンプ23を停止させる
と、濾過水はフィルタ側に逆流するが、液溜パイプ43
が有する屈折部を、逆流する濾過水が通過することによ
って逆流の勢いが低減する。このことにより、濾過水の
逆流によりフィルタ2作用する圧力を緩和することがで
き、第2のフィルタ膜の剥離を防止することができる。
再開した際に、ポンプに空気が流入し、空回りするのを
防止する。 【解決手段】 ポンプ23とフィルタ2とを接続するパ
イプの途中に液溜パイプ43を設ける。ポンプ23を停
止すると液溜パイプ43内部に濾過水が滞留され、ポン
プを再開させると液溜パイプ43内部の濾過水がポンプ
23に流入する。このことによりポンプ23の空回りを
防止することができる。また、ポンプ23を停止させる
と、濾過水はフィルタ側に逆流するが、液溜パイプ43
が有する屈折部を、逆流する濾過水が通過することによ
って逆流の勢いが低減する。このことにより、濾過水の
逆流によりフィルタ2作用する圧力を緩和することがで
き、第2のフィルタ膜の剥離を防止することができる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、流体の被除去物除
去装置に関し、特に、フィルタから濾過された流体を取
り出すパイプに関するものである。
去装置に関し、特に、フィルタから濾過された流体を取
り出すパイプに関するものである。
【0002】
【従来の技術】現在、産業廃棄物を減らす事は、エコロ
ジーの観点から重要なテーマであり、企業課題である。
この産業廃棄物の中には、色々な排水や汚水がある。
ジーの観点から重要なテーマであり、企業課題である。
この産業廃棄物の中には、色々な排水や汚水がある。
【0003】以下、水や薬品等の流体中に被除去物であ
る物質が含まれているものを排水と呼び説明する。これ
らの排水は、高価な濾過処理装置等で前記被除去物が取
り除かれ、排水がきれいな流体となり再利用されたり、
除去できずに残ったものを産業廃棄物として処理してい
る。特に水は、きれいな状態にして川や海等の自然界に
戻されたり、再利用される。
る物質が含まれているものを排水と呼び説明する。これ
らの排水は、高価な濾過処理装置等で前記被除去物が取
り除かれ、排水がきれいな流体となり再利用されたり、
除去できずに残ったものを産業廃棄物として処理してい
る。特に水は、きれいな状態にして川や海等の自然界に
戻されたり、再利用される。
【0004】この事からも判るように、排水処理の技術
は、環境汚染の意味からも、またリサイクルの点からも
重要な問題であり、低イニシャルコスト、低ランニング
コストのシステムが早急に望まれている。
は、環境汚染の意味からも、またリサイクルの点からも
重要な問題であり、低イニシャルコスト、低ランニング
コストのシステムが早急に望まれている。
【0005】一例として、半導体分野に於ける排水処理
を以下に説明していく。一般に、金属、半導体、セラミ
ック等の板状体を研削または研磨する際、設備の温度上
昇防止、潤滑性向上、研削屑または切削屑の板状体への
付着等が考慮され、水等の流体が供給されている。
を以下に説明していく。一般に、金属、半導体、セラミ
ック等の板状体を研削または研磨する際、設備の温度上
昇防止、潤滑性向上、研削屑または切削屑の板状体への
付着等が考慮され、水等の流体が供給されている。
【0006】一方、「環境に優しい」をテーマに、前記
半導体ウェハの研削屑または研磨屑が混入された排水
は、濾過されてきれいな水にして自然界に戻したり、あ
るいは再利用され、濃縮された排水は、回収されてい
る。
半導体ウェハの研削屑または研磨屑が混入された排水
は、濾過されてきれいな水にして自然界に戻したり、あ
るいは再利用され、濃縮された排水は、回収されてい
る。
【0007】現状の半導体製造に於いて、Siを主体と
する屑の混入された排水処理には、凝集沈殿法、フィル
タ濾過と遠心分離機を組み合わせた方法の二通りがあ
り、各半導体メーカーで採用している。
する屑の混入された排水処理には、凝集沈殿法、フィル
タ濾過と遠心分離機を組み合わせた方法の二通りがあ
り、各半導体メーカーで採用している。
【0008】しかし上記二通りの方法は、どちらともモ
ータの電気代やフィルタの交換費用等のランニングコス
トが非常に大きく、またイニシャルコストも非常に大き
いという問題があった。
ータの電気代やフィルタの交換費用等のランニングコス
トが非常に大きく、またイニシャルコストも非常に大き
いという問題があった。
【0009】上記の問題に鑑みて、本出願人は特開20
01−038352号公報に示す如く、イニシャルコス
トとランニングコストが非常に安いシステムを開発し
た。以下にその概要を示す。
01−038352号公報に示す如く、イニシャルコス
トとランニングコストが非常に安いシステムを開発し
た。以下にその概要を示す。
【0010】最初に、このシステムの機構を説明する。
【0011】図5における符号1は、原水タンクであ
る。このタンク1の上方には、原水供給手段としてパイ
プ10が設けられている。このパイプ10は、被除去物
が混入した流体の通過する所である。例えば、半導体分
野で説明すると、ダイシング装置、バックグラインド装
置、ミラーポリッシング装置またはCMP装置から流れ
出る被除去物が混入された排水(原水)が通過する所で
ある。尚、この排水は、ダイシング装置から流れるシリ
コン屑が混入された排水として説明していく。
る。このタンク1の上方には、原水供給手段としてパイ
プ10が設けられている。このパイプ10は、被除去物
が混入した流体の通過する所である。例えば、半導体分
野で説明すると、ダイシング装置、バックグラインド装
置、ミラーポリッシング装置またはCMP装置から流れ
出る被除去物が混入された排水(原水)が通過する所で
ある。尚、この排水は、ダイシング装置から流れるシリ
コン屑が混入された排水として説明していく。
【0012】原水タンク1に貯められた原水6の中に
は、フィルタ2が複数個設置される。このフィルタ2の
下方には、例えばパイプに小さい孔を開けたような、バ
ブリング装置の如き、気泡発生装置4が設けられ、ちょ
うど第1のフィルタ膜の表面を通過するように孔の位置
が調整されている。5は、エアーブローである。
は、フィルタ2が複数個設置される。このフィルタ2の
下方には、例えばパイプに小さい孔を開けたような、バ
ブリング装置の如き、気泡発生装置4が設けられ、ちょ
うど第1のフィルタ膜の表面を通過するように孔の位置
が調整されている。5は、エアーブローである。
【0013】フィルタ2に固定されたパイプ11は、フ
ィルタ2で濾過された濾過水が通過し、第1のバルブ2
2を介して原水タンク1側に向かうパイプ12と、再利
用(または排水される)側に向かうパイプ17に選択輸
送される。また原水タンク1の側壁および底面には、第
2のパイプ13、第3のパイプ14、第4のパイプ15
および第5のパイプ16が取り付けられている。
ィルタ2で濾過された濾過水が通過し、第1のバルブ2
2を介して原水タンク1側に向かうパイプ12と、再利
用(または排水される)側に向かうパイプ17に選択輸
送される。また原水タンク1の側壁および底面には、第
2のパイプ13、第3のパイプ14、第4のパイプ15
および第5のパイプ16が取り付けられている。
【0014】パイプ10から供給された原水6は、原水
タンク1に貯められ、フィルタ2により濾過される。こ
のフィルタに取り付けられた第1のフィルタ膜の表面
は、気泡が通過し、気泡の上昇力や破裂により、第1の
フィルタ膜にトラップしたシリコン屑を動かし、常にそ
の濾過能力が低下しないように維持されている。
タンク1に貯められ、フィルタ2により濾過される。こ
のフィルタに取り付けられた第1のフィルタ膜の表面
は、気泡が通過し、気泡の上昇力や破裂により、第1の
フィルタ膜にトラップしたシリコン屑を動かし、常にそ
の濾過能力が低下しないように維持されている。
【0015】また第1のフィルタ膜が新規に取り付けら
れたり、休日により長期間停止された後に濾過を再開し
たり、またはパイプ11にシリコン屑が混入されている
場合は、切替バルブ22を使って、濾過水がパイプ12
を介して原水タンク1に循環する様に設計されている。
それ以外は、バルブ22は、パイプ17に切り替えられ
ており、濾過水は再利用される。
れたり、休日により長期間停止された後に濾過を再開し
たり、またはパイプ11にシリコン屑が混入されている
場合は、切替バルブ22を使って、濾過水がパイプ12
を介して原水タンク1に循環する様に設計されている。
それ以外は、バルブ22は、パイプ17に切り替えられ
ており、濾過水は再利用される。
【0016】シリコン屑が所定の混入率よりも高かった
場合、濾過水は異常水と判断し、自動的に循環が開始し
たり、またはポンプが止められ濾過が停止される。また
循環する時は、排水がタンク1から溢れる事を考慮し
て、パイプ10からタンク1への流体供給が停止されて
も良い。
場合、濾過水は異常水と判断し、自動的に循環が開始し
たり、またはポンプが止められ濾過が停止される。また
循環する時は、排水がタンク1から溢れる事を考慮し
て、パイプ10からタンク1への流体供給が停止されて
も良い。
【0017】またセンサ24は、シリコン屑を常時セン
シングしている。センサとして、受光・発光素子の付い
た光センサを用いて、濾過水の透明度を検出することに
より、濾過水中のシリコン屑の量を検出できる。発光素
子は、発光ダイオードやレーザが考えられる。またセン
サ24は、パイプ11の途中あるいはパイプ12の途中
に取り付けても良い。
シングしている。センサとして、受光・発光素子の付い
た光センサを用いて、濾過水の透明度を検出することに
より、濾過水中のシリコン屑の量を検出できる。発光素
子は、発光ダイオードやレーザが考えられる。またセン
サ24は、パイプ11の途中あるいはパイプ12の途中
に取り付けても良い。
【0018】一方、原水タンクは、時間とともに濃縮さ
れてくる。そして所望の濃度になった場合、濾過作業を
停止し、凝集沈殿させる。あるいは、この所望の濃度の
原水をフィルタプレス等に通過させ、原水の中のSiを
取り出し、リサイクルさせている。
れてくる。そして所望の濃度になった場合、濾過作業を
停止し、凝集沈殿させる。あるいは、この所望の濃度の
原水をフィルタプレス等に通過させ、原水の中のSiを
取り出し、リサイクルさせている。
【0019】以上述べたように、図5のシステムでは、
原水タンク1、複数のフィルタ2、小型ポンプ23で構
成される。
原水タンク1、複数のフィルタ2、小型ポンプ23で構
成される。
【0020】次に、このシステムで採用するフィルタ2
の構造について説明する。
の構造について説明する。
【0021】図6(A)に示す符号30は、額縁の如き
形状の枠であり、この枠の両面には、第1のフィルタ膜
31、32が貼り合わされ固定されている。そして枠3
0、第1のフィルタ膜31、32で囲まれた内側の空間
33には、パイプ11を吸引する事により、第1のフィ
ルタ膜により濾過された濾過水が発生する。そして枠3
0にシールされて取り付けられているパイプ11を介し
て濾過水が取り出されている。もちろん第1のフィルタ
膜31、32と枠30は、排水が第1のフィルタ膜以外
から前記空間に侵入しないように完全にシールされてい
る。
形状の枠であり、この枠の両面には、第1のフィルタ膜
31、32が貼り合わされ固定されている。そして枠3
0、第1のフィルタ膜31、32で囲まれた内側の空間
33には、パイプ11を吸引する事により、第1のフィ
ルタ膜により濾過された濾過水が発生する。そして枠3
0にシールされて取り付けられているパイプ11を介し
て濾過水が取り出されている。もちろん第1のフィルタ
膜31、32と枠30は、排水が第1のフィルタ膜以外
から前記空間に侵入しないように完全にシールされてい
る。
【0022】図6(A)の第1のフィルタ膜31,32
は薄い樹脂膜であるため、吸引されると内側に反り、破
壊に至る場合もある。そのため、この空間をできるだけ
小さくし、濾過能力を大きくするために、この空間33
を多数個形成する必要がある。これを示したものが、図
6(B)である。図では、空間33が9個しか示されて
いないが、実際は数多く形成される。また実際に採用し
た第1のフィルタ膜31,32は、約0.1mm厚さの
ポリオレフィン系の高分子膜であり、図の如く、薄い第
1のフィルタ膜が袋状に形成されており、図6(B)で
は、FTで示した。この袋状のフィルタFTの中に、パ
イプ56が一体化された枠30が挿入され、前記枠30
と前記フィルタFTが貼り合わされている。符号RG
は、押さえ手段であり、第1のフィルタ膜31、32が
貼り合わされた枠を両側から押さえるものである。そし
て押さえ手段の開口部OPからは、第1のフィルタ膜が
露出している。
は薄い樹脂膜であるため、吸引されると内側に反り、破
壊に至る場合もある。そのため、この空間をできるだけ
小さくし、濾過能力を大きくするために、この空間33
を多数個形成する必要がある。これを示したものが、図
6(B)である。図では、空間33が9個しか示されて
いないが、実際は数多く形成される。また実際に採用し
た第1のフィルタ膜31,32は、約0.1mm厚さの
ポリオレフィン系の高分子膜であり、図の如く、薄い第
1のフィルタ膜が袋状に形成されており、図6(B)で
は、FTで示した。この袋状のフィルタFTの中に、パ
イプ56が一体化された枠30が挿入され、前記枠30
と前記フィルタFTが貼り合わされている。符号RG
は、押さえ手段であり、第1のフィルタ膜31、32が
貼り合わされた枠を両側から押さえるものである。そし
て押さえ手段の開口部OPからは、第1のフィルタ膜が
露出している。
【0023】図7に、このフィルタ2の動作を概念的に
示す。ここでは、パイプ11側をポンプ等で吸引すれ
ば、ハッチング無しの矢印のように、水が流れ濾過され
ることになる。
示す。ここでは、パイプ11側をポンプ等で吸引すれ
ば、ハッチング無しの矢印のように、水が流れ濾過され
ることになる。
【0024】また第1の第1のフィルタ膜31,32お
よびこの膜31、32で捕獲されたシリコン屑の層でシ
リコン屑が捕獲されることにより、縦置きにされたフィ
ルタに第2のフィルタ膜33が形成されることになる。
この際、第2のフィルタ膜33は、シリコン屑が付着し
たものであるため、第2のフィルタ膜33に外力を加え
ることで、第2フィルタ33を取り除いたり、また第2
のフィルタ膜33の表層を取り除いたりすることができ
る。またこの取り除きは、気泡の上昇力、水流、音波、
超音波振動、機械的振動、スキージを使って表面をこす
る、あるいは攪拌機等で簡単に実現できる。そしてこの
外力により第2フィルタ膜33の濾過能力は、常時リフ
レッシュし、ほぼ一定の値を維持することになる。
よびこの膜31、32で捕獲されたシリコン屑の層でシ
リコン屑が捕獲されることにより、縦置きにされたフィ
ルタに第2のフィルタ膜33が形成されることになる。
この際、第2のフィルタ膜33は、シリコン屑が付着し
たものであるため、第2のフィルタ膜33に外力を加え
ることで、第2フィルタ33を取り除いたり、また第2
のフィルタ膜33の表層を取り除いたりすることができ
る。またこの取り除きは、気泡の上昇力、水流、音波、
超音波振動、機械的振動、スキージを使って表面をこす
る、あるいは攪拌機等で簡単に実現できる。そしてこの
外力により第2フィルタ膜33の濾過能力は、常時リフ
レッシュし、ほぼ一定の値を維持することになる。
【0025】また、フィルタ2は、原水に完全に浸され
ている必要がある。第2フィルタ膜は、長時間空気に触
れると膜が乾燥し、剥がれたり、崩れたりするからであ
る。また空気に触れている所が少しでも有ると、フィル
タ2は空気を吸引するため、濾過能力が低下してしま
う。
ている必要がある。第2フィルタ膜は、長時間空気に触
れると膜が乾燥し、剥がれたり、崩れたりするからであ
る。また空気に触れている所が少しでも有ると、フィル
タ2は空気を吸引するため、濾過能力が低下してしま
う。
【0026】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ポンプ
23による吸引を再開させると、パイプ11内部には液
体は無いのでポンプ23が空回りをしてしまい、ポンプ
23が破損してしまう問題が発生する。
23による吸引を再開させると、パイプ11内部には液
体は無いのでポンプ23が空回りをしてしまい、ポンプ
23が破損してしまう問題が発生する。
【0027】更に、図5を参照して、ポンプ23が停止
された場合、フィルタ2から濾過水を取り出すパイプ1
1に於いて、原水6の水面よりも上方に位置するパイプ
11内部の濾過水の一部は、フィルタ2に逆流すること
になる。この逆流により、フィルタ2内部には内側から
の圧力が作用する。
された場合、フィルタ2から濾過水を取り出すパイプ1
1に於いて、原水6の水面よりも上方に位置するパイプ
11内部の濾過水の一部は、フィルタ2に逆流すること
になる。この逆流により、フィルタ2内部には内側から
の圧力が作用する。
【0028】ここで、図7を参照して、フィルタ2は、
薄いポリオレフィン系の高分子膜からなる薄い膜である
第1のフィルタ膜31,32と、このフィルタ膜31,
32の表面に付着したシリコン屑からなる第2のフィル
タ膜33から形成されている。従って、パイプ11内部
の濾過水の逆流により、フィルタ2に内部からの圧力が
作用した場合、第1のフィルタ膜31,32の表面に付
着している第2のフィルタ膜33が剥がれてしまう問題
が発生する。
薄いポリオレフィン系の高分子膜からなる薄い膜である
第1のフィルタ膜31,32と、このフィルタ膜31,
32の表面に付着したシリコン屑からなる第2のフィル
タ膜33から形成されている。従って、パイプ11内部
の濾過水の逆流により、フィルタ2に内部からの圧力が
作用した場合、第1のフィルタ膜31,32の表面に付
着している第2のフィルタ膜33が剥がれてしまう問題
が発生する。
【0029】ポンプを停止した度に第2のフィルタ膜が
剥がれてしまうと、ポンプを再開する度に排水を循環さ
せて、第2のフィルタ膜を形成しなければならないの
で、このことにより装置のランニングコストが高くな
る。
剥がれてしまうと、ポンプを再開する度に排水を循環さ
せて、第2のフィルタ膜を形成しなければならないの
で、このことにより装置のランニングコストが高くな
る。
【0030】そこで、本発明では、ポンプ23を停止し
た際にフィルタの第2のフィルタ膜が第1のフィルタ膜
から剥がれず、尚かつ、ポンプ23による吸引を再開し
た際にポンプ23が空回りを起こさない流体の被除去物
除去装置およびその方法を提供するのが目的である。
た際にフィルタの第2のフィルタ膜が第1のフィルタ膜
から剥がれず、尚かつ、ポンプ23による吸引を再開し
た際にポンプ23が空回りを起こさない流体の被除去物
除去装置およびその方法を提供するのが目的である。
【0031】
【課題を解決するための手段】本発明は上記した問題に
鑑みてなされたもので、本発明の被除去物除去装置は、
被除去物を含む流体内に浸漬されたフィルタと、前記フ
ィルタで前記被除去物を除去した前記流体をパイプを介
して外部に取り出すポンプと、前記パイプと前記ポンプ
との間に、前記被除去物を含む前記流体の液面より下に
位置する液溜パイプとを有することを特徴とする。ここ
で、液溜パイプとはフィルタから流体を取り出すパイプ
の一部である。ポンプを用いてフィルタから流体の取り
出しを行う間は液溜パイプ内部も流体が通過し、ポンプ
が休止している間は液溜パイプ内部に流体が貯留され
る。そして、ポンプを再開したら液溜パイプ内の流体が
ポンプに流入する。
鑑みてなされたもので、本発明の被除去物除去装置は、
被除去物を含む流体内に浸漬されたフィルタと、前記フ
ィルタで前記被除去物を除去した前記流体をパイプを介
して外部に取り出すポンプと、前記パイプと前記ポンプ
との間に、前記被除去物を含む前記流体の液面より下に
位置する液溜パイプとを有することを特徴とする。ここ
で、液溜パイプとはフィルタから流体を取り出すパイプ
の一部である。ポンプを用いてフィルタから流体の取り
出しを行う間は液溜パイプ内部も流体が通過し、ポンプ
が休止している間は液溜パイプ内部に流体が貯留され
る。そして、ポンプを再開したら液溜パイプ内の流体が
ポンプに流入する。
【0032】更に、本発明の被除去物除去装置に於い
て、前記フィルタは、第1のフィルタ膜と、流体中に含
まれる被除去物の一部または被除去物と異なる固形物か
ら形成されることを特徴とする。ここで、第2のフィル
タ膜は第1のフィルタ膜の表面に付着した被除去物から
形成されるものである。
て、前記フィルタは、第1のフィルタ膜と、流体中に含
まれる被除去物の一部または被除去物と異なる固形物か
ら形成されることを特徴とする。ここで、第2のフィル
タ膜は第1のフィルタ膜の表面に付着した被除去物から
形成されるものである。
【0033】更に、本発明の被除去物除去装置に於い
て、前記第1のフィルタ膜は、袋状であることを特徴と
する。
て、前記第1のフィルタ膜は、袋状であることを特徴と
する。
【0034】更に、本発明の被除去物除去装置に於い
て、前記パイプは、前記フィルタから前記流体を取り出
す取り出しパイプと、前記取り出しパイプに連続する収
集パイプと、前記収集パイプに連続する液溜パイプと、
前記液溜パイプに連続する合流パイプと、前記合流パイ
プに連続する放出パイプとから形成されることを特徴と
する。ここで、上記した掲げた全てのパイプは連続して
おり、フィルタで濾過した流体をポンプまで輸送する働
きを有する。
て、前記パイプは、前記フィルタから前記流体を取り出
す取り出しパイプと、前記取り出しパイプに連続する収
集パイプと、前記収集パイプに連続する液溜パイプと、
前記液溜パイプに連続する合流パイプと、前記合流パイ
プに連続する放出パイプとから形成されることを特徴と
する。ここで、上記した掲げた全てのパイプは連続して
おり、フィルタで濾過した流体をポンプまで輸送する働
きを有する。
【0035】更に、本発明の被除去物除去装置に於い
て、前記収集パイプは、前記流体の液面よりも上に位置
し、前記フィルタの両端に設置されることを特徴とす
る。ここで、収集パイプはフィルタの整列方向に対して
必ずしも平行である必要はなく、複数個の各フィルタか
ら濾過された流体を取り出す、取り出しパイプが収集パ
イプに接続できるような延在方向であれば良い。
て、前記収集パイプは、前記流体の液面よりも上に位置
し、前記フィルタの両端に設置されることを特徴とす
る。ここで、収集パイプはフィルタの整列方向に対して
必ずしも平行である必要はなく、複数個の各フィルタか
ら濾過された流体を取り出す、取り出しパイプが収集パ
イプに接続できるような延在方向であれば良い。
【0036】更に、本発明の被除去物除去装置に於い
て、前記液溜パイプは、前記液溜パイプは、前記フィル
タの両端に設置されることを特徴とする。
て、前記液溜パイプは、前記液溜パイプは、前記フィル
タの両端に設置されることを特徴とする。
【0037】更に、本発明の被除去物除去装置に於い
て、前記液溜パイプは、屈折部を有することを特徴とす
る。ここで、液溜パイプは収集パイプで収集された濾過
水を一旦、流体の液面より下に引き込むような屈折部を
有する。
て、前記液溜パイプは、屈折部を有することを特徴とす
る。ここで、液溜パイプは収集パイプで収集された濾過
水を一旦、流体の液面より下に引き込むような屈折部を
有する。
【0038】更に、本発明の被除去物除去装置に於い
て、前記合流パイプは、前記流体の液面よりも下に位置
し、両端が前記液溜パイプの最下部の中央付近に接続さ
れることを特徴とする。このことにより、両端に位置す
る2つの液溜パイプ内部の流体を合流させることができ
る。
て、前記合流パイプは、前記流体の液面よりも下に位置
し、両端が前記液溜パイプの最下部の中央付近に接続さ
れることを特徴とする。このことにより、両端に位置す
る2つの液溜パイプ内部の流体を合流させることができ
る。
【0039】更に、本発明の被除去物除去装置に於い
て、前記放出パイプは前記合流パイプの中央付近に接続
し、前記流体の前記液面よりも上部まで延在した後、ポ
ンプに接続することを特徴とする。
て、前記放出パイプは前記合流パイプの中央付近に接続
し、前記流体の前記液面よりも上部まで延在した後、ポ
ンプに接続することを特徴とする。
【0040】本発明の被除去物除去方法は、被除去物を
含む流体をタンク内に導入し、前記タンク内の前記流体
内に浸漬されたフィルタに前記流体を通過させ、前記フ
ィルタで前記被除去物を除いた前記流体をポンプにより
タンク外に取り出すことにより、前記被除去物を除去し
た前記流体を前記被除去物を含む流体の液面より下に位
置する液溜パイプを介して、前記被除去物を除いた前記
流体を外部に取り出すことを特徴とする。
含む流体をタンク内に導入し、前記タンク内の前記流体
内に浸漬されたフィルタに前記流体を通過させ、前記フ
ィルタで前記被除去物を除いた前記流体をポンプにより
タンク外に取り出すことにより、前記被除去物を除去し
た前記流体を前記被除去物を含む流体の液面より下に位
置する液溜パイプを介して、前記被除去物を除いた前記
流体を外部に取り出すことを特徴とする。
【0041】更に、本発明の被除去物除去方法に於い
て、前記ポンプの吸引力により前記流体を取り出すこと
を特徴とする。
て、前記ポンプの吸引力により前記流体を取り出すこと
を特徴とする。
【0042】
【発明の実施の形態】図1〜図4は、本発明の実施の形
態を説明するものである。また図中、従来例と同一の符
号で示した部分は同一物を表わしており、液体から被除
去物を除去する機構は従来の構造と同様である。従っ
て、本発明の装置およびその方法は上記したので、詳細
な説明は割愛する。
態を説明するものである。また図中、従来例と同一の符
号で示した部分は同一物を表わしており、液体から被除
去物を除去する機構は従来の構造と同様である。従っ
て、本発明の装置およびその方法は上記したので、詳細
な説明は割愛する。
【0043】最初に、本発明の流体の被除去物除去装置
を、図1〜図3を参照して説明する。
を、図1〜図3を参照して説明する。
【0044】本発明の流体の被除去物除去装置は、原水
タンク1に浸漬されたフィルタ2と、フィルタ2で被除
去物を除去した濾過水をパイプを介して原水タンク1の
外部に取り出すポンプ23と、フィルタ2とポンプ23
との間に設けられる液溜パイプ43を設けることを特徴
とする。
タンク1に浸漬されたフィルタ2と、フィルタ2で被除
去物を除去した濾過水をパイプを介して原水タンク1の
外部に取り出すポンプ23と、フィルタ2とポンプ23
との間に設けられる液溜パイプ43を設けることを特徴
とする。
【0045】図1は本発明の流体の被除去物除去装置の
平面図である。図2は図1のA−A線における断面図で
ある。図3は図1のB−B線における断面図である。な
お、図3に於いては、1本のパイプがフィルタの周りを
取り囲むように見えるが、実際は液溜パイプ43はU字
形を形成し、合流パイプ44は液溜パイプ43の最下部
に接続している。
平面図である。図2は図1のA−A線における断面図で
ある。図3は図1のB−B線における断面図である。な
お、図3に於いては、1本のパイプがフィルタの周りを
取り囲むように見えるが、実際は液溜パイプ43はU字
形を形成し、合流パイプ44は液溜パイプ43の最下部
に接続している。
【0046】これらの図に於いて、ハッチングが施され
ている部分がパイプであり、パイプは複雑なパスを描く
ため、それぞれの役割に応じて名前が付けてある。
ている部分がパイプであり、パイプは複雑なパスを描く
ため、それぞれの役割に応じて名前が付けてある。
【0047】つまり、前記パイプは、フィルタ2と収集
パイプをつなぐ取り出しパイプ41と、フィルタ2の上
方に位置する収集パイプ42と、収集パイプ42からフ
ィルタ4の下方に延在される液溜パイプ43と、液溜パ
イプ43から放出パイプ45へ延在する合流パイプ44
と、合流パイプ44のセンターに接続された放出パイプ
45とから形成されており、この順番に濾過水をフィル
タ2からポンプ23まで輸送している。
パイプをつなぐ取り出しパイプ41と、フィルタ2の上
方に位置する収集パイプ42と、収集パイプ42からフ
ィルタ4の下方に延在される液溜パイプ43と、液溜パ
イプ43から放出パイプ45へ延在する合流パイプ44
と、合流パイプ44のセンターに接続された放出パイプ
45とから形成されており、この順番に濾過水をフィル
タ2からポンプ23まで輸送している。
【0048】以下に本発明に於ける、個々のパイプの構
成および働きを説明する。
成および働きを説明する。
【0049】図1を参照して、取り出しパイプ41は原
水6に浸漬された複数のフィルタ2の全てに接続されて
おり、フィルタ2で濾過した濾過水を取り出す働きを有
する。
水6に浸漬された複数のフィルタ2の全てに接続されて
おり、フィルタ2で濾過した濾過水を取り出す働きを有
する。
【0050】収集パイプは、複数のフィルタ2の配列方
向に平行に2本設けられ、取り出しパイプから濾過水を
収集する働きを有する。図2を参照して、収集パイプ4
2は原水6の液面よりも上方に位置する。このことによ
り、取り出しパイプ41と収集パイプ42の接続部を、
原水6の液面よりも上方に設けることができる。よっ
て、この接続部の着脱を簡易なものにすることによっ
て、フィルタ2の交換が容易になる。
向に平行に2本設けられ、取り出しパイプから濾過水を
収集する働きを有する。図2を参照して、収集パイプ4
2は原水6の液面よりも上方に位置する。このことによ
り、取り出しパイプ41と収集パイプ42の接続部を、
原水6の液面よりも上方に設けることができる。よっ
て、この接続部の着脱を簡易なものにすることによっ
て、フィルタ2の交換が容易になる。
【0051】液溜パイプ43については、図1および図
2を参照して説明する。この液溜パイプ43は各収集パ
イプ42の両端に接続され、フィルタ2の面と同じ方向
に設けられる。さらに、複数の屈折部を有し、原水6内
部のフィルタ2の下方へ延在することが可能なようにU
字形を形成している。このことにより、ポンプ23が停
止し、空気がパイプ内にリークした場合でも、液溜パイ
プ43中の濾過水、特に原水面より下方にある濾過水
は、そこに留まることができる。
2を参照して説明する。この液溜パイプ43は各収集パ
イプ42の両端に接続され、フィルタ2の面と同じ方向
に設けられる。さらに、複数の屈折部を有し、原水6内
部のフィルタ2の下方へ延在することが可能なようにU
字形を形成している。このことにより、ポンプ23が停
止し、空気がパイプ内にリークした場合でも、液溜パイ
プ43中の濾過水、特に原水面より下方にある濾過水
は、そこに留まることができる。
【0052】図2に示すように、本発明に於いて液溜パ
イプ43は、フィルタ2を挟むように延在している収集
パイプに接続するので、U字形を形成している。しか
し、液溜パイプ43の形状は必ずしもU字形である必要
は無い。その形状は、ポンプ23が停止した際に、内部
に濾過水が滞留できるような形状であればそれで良い。
イプ43は、フィルタ2を挟むように延在している収集
パイプに接続するので、U字形を形成している。しか
し、液溜パイプ43の形状は必ずしもU字形である必要
は無い。その形状は、ポンプ23が停止した際に、内部
に濾過水が滞留できるような形状であればそれで良い。
【0053】また、本発明は、液溜パイプ43に濾過水
を留めるのが目的であり、特に、液溜パイプ43(特に
U字形の底)をフィルタ2の下方まで延在させる必要は
無く、フィルタ2の途中となる部分に位置させても良
い。この液溜パイプ43の屈折部および液溜パイプ73
内部に滞留する濾過水の作用は後述する。
を留めるのが目的であり、特に、液溜パイプ43(特に
U字形の底)をフィルタ2の下方まで延在させる必要は
無く、フィルタ2の途中となる部分に位置させても良
い。この液溜パイプ43の屈折部および液溜パイプ73
内部に滞留する濾過水の作用は後述する。
【0054】合流パイプ44については、図1および図
3を参照して説明する。2つの液溜パイプ43の最下部
に、この合流パイプ44が接続され、両端に位置する液
溜パイプ43内部の濾過水は、原水タンク1の中央付近
で合流される。
3を参照して説明する。2つの液溜パイプ43の最下部
に、この合流パイプ44が接続され、両端に位置する液
溜パイプ43内部の濾過水は、原水タンク1の中央付近
で合流される。
【0055】放出パイプ45については、図1および図
2を参照して説明する。この放出パイプ45は、合流パ
イプ44の中央部で接続され、真上に原水6の液面上部
まで延在した後、原水タンク1の外部に位置するポンプ
23に接続している。そして、濾過水を原水タンク1の
外に放出する働きを有する。
2を参照して説明する。この放出パイプ45は、合流パ
イプ44の中央部で接続され、真上に原水6の液面上部
まで延在した後、原水タンク1の外部に位置するポンプ
23に接続している。そして、濾過水を原水タンク1の
外に放出する働きを有する。
【0056】以上、説明したように本発明のパイプは、
従来のパイプと比較すると複雑な構造を有している。そ
して、特に特徴とすることは、液溜パイプ43が原水6
の液面の下方に延在し、複数の屈折部を有していること
である。これらのことによる作用は後述する。
従来のパイプと比較すると複雑な構造を有している。そ
して、特に特徴とすることは、液溜パイプ43が原水6
の液面の下方に延在し、複数の屈折部を有していること
である。これらのことによる作用は後述する。
【0057】次に、本発明の流体の被除去物除去方法を
説明する。
説明する。
【0058】本発明の流体の被除去物除去方法は、原水
6を原水タンク1内に導入し、原水タンク1内の原水6
に浸漬されたフィルタ2に原水6を通過させ、フィルタ
2で被除去物を除いた濾過水をポンプ23の吸引力によ
り原水タンク1外に取り出している。また別の表現をす
れば、濾過水を原水6の液面より下に位置する液溜パイ
プ43に通過させた後に、原水タンク1の外部に取り出
すことを特徴とする。
6を原水タンク1内に導入し、原水タンク1内の原水6
に浸漬されたフィルタ2に原水6を通過させ、フィルタ
2で被除去物を除いた濾過水をポンプ23の吸引力によ
り原水タンク1外に取り出している。また別の表現をす
れば、濾過水を原水6の液面より下に位置する液溜パイ
プ43に通過させた後に、原水タンク1の外部に取り出
すことを特徴とする。
【0059】このことにより本発明では、ポンプ23を
停止した場合でも液溜パイプ内に濾過水を保有させ、ポ
ンプ23を再開すると液溜パイプ43内部の濾過水を最
初にポンプ23内に流入させることができる。
停止した場合でも液溜パイプ内に濾過水を保有させ、ポ
ンプ23を再開すると液溜パイプ43内部の濾過水を最
初にポンプ23内に流入させることができる。
【0060】具体的には、図4を参照して説明する。ポ
ンプ23を停止した場合、原水6の液面よりも上方に位
置する放出パイプ45の内部の濾過水は、フィルタ2側
に逆流する。従って、放出パイプ45のポンプ23から
原水6の液面に到達する部分までの間は、パイプ内部に
濾過水を保有していない状態になっている。尚、図4は
ポンプ23を停止した場合のパイプ内部の濾過水の様子
を示している。ここで、ハッチングが施してあるパイプ
はその内部に流体を保有していることを意味し、ハッチ
ング無しのパイプはその内部に濾過水を保有していない
ことを意味する。
ンプ23を停止した場合、原水6の液面よりも上方に位
置する放出パイプ45の内部の濾過水は、フィルタ2側
に逆流する。従って、放出パイプ45のポンプ23から
原水6の液面に到達する部分までの間は、パイプ内部に
濾過水を保有していない状態になっている。尚、図4は
ポンプ23を停止した場合のパイプ内部の濾過水の様子
を示している。ここで、ハッチングが施してあるパイプ
はその内部に流体を保有していることを意味し、ハッチ
ング無しのパイプはその内部に濾過水を保有していない
ことを意味する。
【0061】従来に於いては、放出パイプが直接フィル
タに接続している形になっていたため、吸引を再開した
ポンプ23がパイプ内の空気を吸い込んでしまい、空回
りする問題があった。
タに接続している形になっていたため、吸引を再開した
ポンプ23がパイプ内の空気を吸い込んでしまい、空回
りする問題があった。
【0062】しかし、本発明に於いては、ポンプ23が
吸引を再開すると液溜パイプ43内に保有された濾過水
が最初にポンプ23に流れ込むのでポンプ23が空回り
するのを防止することが出来る。
吸引を再開すると液溜パイプ43内に保有された濾過水
が最初にポンプ23に流れ込むのでポンプ23が空回り
するのを防止することが出来る。
【0063】また本発明では、以下の現象を防止してい
る。つまり、図4は、ポンプ23が停止した場合を示
し、ポンプ23は停止するためパイプ内は、吸引力が無
くなる。よって、原水6の液面より上方に延在している
放出パイプ45内部の濾過水は、取り出しパイプ41を
介してフィルタ側に逆流することとなる。
る。つまり、図4は、ポンプ23が停止した場合を示
し、ポンプ23は停止するためパイプ内は、吸引力が無
くなる。よって、原水6の液面より上方に延在している
放出パイプ45内部の濾過水は、取り出しパイプ41を
介してフィルタ側に逆流することとなる。
【0064】従来に於いては、液溜パイプ43を介さ
ず、濾過水を外部に取り出すパイプがフィルタ2に直接
接続していたので、放出パイプ45内の濾過水が逆流し
た場合、フィルタ2内部に強い圧力が作用してしまい、
第2のフィルタ膜が剥がれてしまう問題があった。これ
は第2のフィルタが固形物の集合層であるからである。
ず、濾過水を外部に取り出すパイプがフィルタ2に直接
接続していたので、放出パイプ45内の濾過水が逆流し
た場合、フィルタ2内部に強い圧力が作用してしまい、
第2のフィルタ膜が剥がれてしまう問題があった。これ
は第2のフィルタが固形物の集合層であるからである。
【0065】しかしながら、液溜パイプ43を設けたた
め、放出パイプ45内部の濾過水がフィルタ2側に逆流
しようとしても、パイプの経路には複数の屈折部が設け
られてあるために、その逆流しようとする力を弱めるこ
とができる。
め、放出パイプ45内部の濾過水がフィルタ2側に逆流
しようとしても、パイプの経路には複数の屈折部が設け
られてあるために、その逆流しようとする力を弱めるこ
とができる。
【0066】更に、放出パイプ45内部の濾過水は、合
流パイプ44,液溜パイプ43,収集パイプ42および
取り出しパイプ41を通過して、フィルタ2に到達す
る。従って、これらのパイプ内壁と逆流する濾過水との
間にある程度の抵抗が発生することにより、更に逆流の
勢いを弱くすることができる。
流パイプ44,液溜パイプ43,収集パイプ42および
取り出しパイプ41を通過して、フィルタ2に到達す
る。従って、これらのパイプ内壁と逆流する濾過水との
間にある程度の抵抗が発生することにより、更に逆流の
勢いを弱くすることができる。
【0067】以上のことにより、逆流による圧力は緩和
され、固形物または原水に含まれる被除去物からなる第
2のフィルタ膜が剥がれることが無くなる。
され、固形物または原水に含まれる被除去物からなる第
2のフィルタ膜が剥がれることが無くなる。
【0068】特に第2のフィルタは、原水の中に入れら
れた固形物または被除去物を吸引して形成する。この吸
引時間、吸引圧力により、第2のフィルタは、密な層と
なり、しっかりと第1のフィルタに付着するようにな
る。よってこの付着力により前述した剥がれが大きく左
右されるが、放出パイプの中の逆流に耐えうる第2のフ
ィルタが形成されていることになる。
れた固形物または被除去物を吸引して形成する。この吸
引時間、吸引圧力により、第2のフィルタは、密な層と
なり、しっかりと第1のフィルタに付着するようにな
る。よってこの付着力により前述した剥がれが大きく左
右されるが、放出パイプの中の逆流に耐えうる第2のフ
ィルタが形成されていることになる。
【0069】仮に、第2のフィルタがこの逆流により破
壊した場合、図5に於いて、循環を繰り返して、第2の
フィルタの再生を行う必要がある。しかし本発明の構造
により、第2のフィルタは、破壊されていないため、即
座に吸引を再開することができる。よってランニングコ
ストを安くすることができる。
壊した場合、図5に於いて、循環を繰り返して、第2の
フィルタの再生を行う必要がある。しかし本発明の構造
により、第2のフィルタは、破壊されていないため、即
座に吸引を再開することができる。よってランニングコ
ストを安くすることができる。
【0070】尚、本発明は、上述の図示例にのみ限定さ
れるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内に
おいて種々変更を加え得ることは勿論である。
れるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内に
おいて種々変更を加え得ることは勿論である。
【0071】
【発明の効果】以上、説明したように本発明によれば、
以下に示すような優れた効果を奏し得る。
以下に示すような優れた効果を奏し得る。
【0072】第1に、ポンプが停止した際に液溜パイプ
内部に流体を保有させ、ポンプが再開した際に液溜パイ
プ内部の流体を最初にポンプに流入させることによっ
て、吸引を再開したポンプが空回りすることを防止する
ことができる。
内部に流体を保有させ、ポンプが再開した際に液溜パイ
プ内部の流体を最初にポンプに流入させることによっ
て、吸引を再開したポンプが空回りすることを防止する
ことができる。
【0073】第2に、フィルタにより被除去物を除去し
た流体をポンプまで輸送するパイプの途中に複数の屈折
部を有する液溜パイプを設け、ポンプが停止してパイプ
内部の流体がフィルタ側に逆流した場合に、逆流する流
体が液溜パイプの屈折部を通過することによってその勢
いを低減させることができる。従って、逆流する流体に
よりフィルタ内部に係る圧力を緩和することができ、被
除去からなる第2のフィルタ膜が剥がれることを防止す
ることができる。
た流体をポンプまで輸送するパイプの途中に複数の屈折
部を有する液溜パイプを設け、ポンプが停止してパイプ
内部の流体がフィルタ側に逆流した場合に、逆流する流
体が液溜パイプの屈折部を通過することによってその勢
いを低減させることができる。従って、逆流する流体に
よりフィルタ内部に係る圧力を緩和することができ、被
除去からなる第2のフィルタ膜が剥がれることを防止す
ることができる。
【図1】本発明のパイプの構造を説明する平面図であ
る。
る。
【図2】図1のA−A線における断面図である。
【図3】図1のB−B線における断面図であるである。
【図4】本発明のパイプ内における濾過水の様子を説明
した図である。
した図である。
【図5】本発明および従来の流体の被除去物除去装置の
機構を説明する図である。
機構を説明する図である。
【図6】本発明に採用するフィルタの構造を説明する図
である。
である。
【図7】本発明に採用するフィルタの構造を説明する図
である。
である。
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考)
B01D 37/02 B01D 29/10 510A
510E
530A
29/14 A
Fターム(参考) 4D006 HA93 KA12 KA43 KA67 MA04
MA16 MC22 PA01 PB08 PB15
PB70 PC01
4D066 BB20 CA13 CB17
Claims (11)
- 【請求項1】 被除去物を含む流体内に浸漬されたフィ
ルタと、 前記フィルタで前記被除去物を除去した前記流体をパイ
プを介して外部に取り出すポンプと、 前記フィルタと前記ポンプとの間に、前記被除去物を含
む前記流体の液面より下に位置する液溜パイプとを有す
ることを特徴とする流体の被除去物除去装置。 - 【請求項2】 前記フィルタは、第1のフィルタ膜と、
流体中に含まれる被除去物の一部または被除去物と異な
る固形物から形成される第2のフィルタ膜から形成され
ることを特徴とする請求項1記載の流体の被除去物除去
装置。 - 【請求項3】 前記第1のフィルタ膜は、袋状であるこ
とを特徴とする請求項2記載の流体の被除去物除去装
置。 - 【請求項4】 前記パイプは、前記フィルタから前記流
体を取り出す取り出しパイプと、前記取り出しパイプに
連続する収集パイプと、前記収集パイプに連続する液溜
パイプと、前記液溜パイプに連続する合流パイプと、前
記合流パイプに連続する放出パイプとから形成されるこ
とを特徴とする請求項1記載の流体の被除去物除去装
置。 - 【請求項5】 前記収集パイプは、前記流体の液面より
も上に位置し、前記フィルタの整列方向に対して平行
で、且つ、両端に設置されることを特徴とする請求項4
記載の流体の被除去物除去装置。 - 【請求項6】 前記液溜パイプは、前記フィルタの両端
に設置されることを特徴とする請求項4記載の流体の被
除去物除去装置。 - 【請求項7】 前記液溜パイプは、屈折部を有すること
を特徴とする請求項6記載の流体の被除去物除去装置。 - 【請求項8】 前記合流パイプは、前記流体の液面より
も下に位置し、両端が前記液溜パイプの最下部に接続さ
れることを特徴とする請求項4記載の流体の被除去物除
去装置。 - 【請求項9】 前記放出パイプは前記合流パイプに接続
し、前記流体の前記液面よりも上部まで延在した後、前
記ポンプに接続することを特徴とする請求項4記載の流
体の被除去物除去装置。 - 【請求項10】 被除去物を含む流体をタンク内に導入
し、 前記タンク内の前記流体内に浸漬されたフィルタに前記
流体を通過させ、 前記フィルタで前記被除去物を除いた前記流体をポンプ
によりタンク外に取り出すことにより、前記被除去物を
除去した前記流体を前記被除去物を含む流体の液面より
下に位置する液溜パイプを介して、前記被除去物を除い
た前記流体を外部に取り出すことを特徴とする流体の被
除去物除去方法。 - 【請求項11】 前記ポンプの吸引力により前記流体を
タンク外に取り出すことを特徴とする請求項10記載の
流体の被除去物除去方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001202676A JP2003010846A (ja) | 2001-07-03 | 2001-07-03 | 流体の被除去物除去装置および流体の被除去物除去方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001202676A JP2003010846A (ja) | 2001-07-03 | 2001-07-03 | 流体の被除去物除去装置および流体の被除去物除去方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003010846A true JP2003010846A (ja) | 2003-01-14 |
Family
ID=19039446
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001202676A Pending JP2003010846A (ja) | 2001-07-03 | 2001-07-03 | 流体の被除去物除去装置および流体の被除去物除去方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2003010846A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005211703A (ja) * | 2004-01-27 | 2005-08-11 | Okumura Corp | 濾過処理方法 |
-
2001
- 2001-07-03 JP JP2001202676A patent/JP2003010846A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005211703A (ja) * | 2004-01-27 | 2005-08-11 | Okumura Corp | 濾過処理方法 |
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