JP2003006329A - 診断支援システム - Google Patents

診断支援システム

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JP2003006329A
JP2003006329A JP2001192173A JP2001192173A JP2003006329A JP 2003006329 A JP2003006329 A JP 2003006329A JP 2001192173 A JP2001192173 A JP 2001192173A JP 2001192173 A JP2001192173 A JP 2001192173A JP 2003006329 A JP2003006329 A JP 2003006329A
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value
test
disease
diagnosis
sum
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Withdrawn
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JP2001192173A
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Satoshi Mitsuyama
訓 光山
Hitoshi Matsuo
仁司 松尾
Kazuyuki Shimada
和之 島田
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】検査結果から疾患候補を自動抽出する際,従来
は検査値を連続値として扱い,曖昧性を考慮した判定を
行うことが困難であった。 【解決手段】患者の検査結果を検査結果入力手段110
より入力した後,検査結果正規化手段120で,各検査
値を正規化する。さらに,疾患名ごとに,各検査値に対
し定義された重み値を重み値記憶手段150より読み出
し,積和値演算手段140により各疾患名ごとに各検査
値に対応した重み値を乗じ,その総和(積和値)を計算
する。得られた積和値が大きい順に疾患名をソートし,
診断支援情報表示手段190に疾患候補として表示す
る。 【効果】検査値を連続値として扱っているため,正常範
囲に入っているが上限値,下限値に非常に近い場合にも
適切な疾患候補を表示することができる。医師に対し検
査結果を提示するだけでなく,診断を行うために必要な
情報(疾患候補等)を提示することができ,医師の業務
を支援し効率化することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は,医師の判断を支援
する診断支援システムに関し,特に臨床検査の結果得ら
れた検査値の解釈を支援するための情報抽出提示方式に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来,医師の診断を支援するために,疾
患候補を自動抽出し提示するシステムとしては例えば
「Knowledge Engineering in Health Informatics」
(H. R. Warner et. al, Springer-Verlag, 1997)で紹
介されているILLIADと呼ばれるシステムが有名である。
このシステムでは,医師が病名を診断するための判断論
理を,フレームと呼ばれる知識データベースに予め記述
しておく。診断を行う患者の検査値や所見等を入力する
と,フレームに記述した論理に従って予測される疾患名
が提示される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】現在の診断基準では,
検査値に関しては,正常範囲の上限値,下限値を超えた
か,超えていないか,という判定を用いることが多い。
しかし,実際には上下限値近辺での判定は,曖昧性を含
んでいる。例えば,ある検査値が正常範囲に入っていた
としても,上下限値に非常に近い値であれば,正常範囲
の中央にある場合に比べ,疾患の可能性は高いと考えら
れる。また,ある検査値が正常範囲を逸脱していたとし
ても,上下限値に近い場合には,個人差(体質)や,検
査を行った日の体調による変動と考えられる場合もあ
る。
【0004】しかし,前述の従来技術による判定方法で
は,検査値をいくつかの値の範囲に分けて論理を記述す
ることはできるが,連続値として扱い,曖昧性を考慮し
た判定を行うことはできない。また,検査値を複数の範
囲に分けて論理を記述する場合も,医師が診断論理を記
述する手間が大きく,また,診断論理が複雑で,記述が
困難な疾患に対しては適用ができない。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は上記事情に鑑み
てなされたものであり,検査結果正規化手段を有するこ
とを特徴としている。検査結果正規化手段では,各検査
値を正常範囲を基準に正規化する。検査の種類により上
下限値は異なる。そこで,各検査値を上下限値を基準に
正規化することにより,すべての検査値について,正常
範囲に入っていてもどの程度上下限値に近いか,また,
正常範囲を逸脱している場合には,どの程度正常範囲に
近いか,を定量化することができる。このようにそれぞ
れ正常範囲が異なる検査値を正規化することにより,異
なる検査値間の値の大小の比較が容易になる。また,正
常範囲からの逸脱を,検査種類にかかわらず同じ尺度で
とらえることが可能となり,疾患候補抽出のための論理
の記述も容易になる。正規化の方法は例えば,上限値の
時に+1,下限値の時に−1となる線形関数を用いるこ
とができるが,他の関数を用いることもできる。この場
合,正規化後の値の絶対値が1未満であれば,正常範囲
に入っていることを意味し,1に近いほど上限値に近
く,−1に近いほど下限値に近いことを意味する。ま
た,正規化後の値が1より大きい場合には検査結果が上
限値を超えたことを示し,−1より小さい場合には検査
値は下限値よりも低いことを意味する。この場合には,
正規化後の検査値の絶対値が大きいほど,正常範囲から
の逸脱の度合が大きい。通常,検査値の上下限値は健常
人の検査値の分布の2シグマ範囲に設定されるため,正
規化後の値は,統計的にも意味を持った値となる。この
ように,簡単な線形関数を用いて正規化演算をすること
により,高速に正規化値を得ることができるとともに,
すべての検査値を1と-1を基準にとらえることができる
ようになり,異なる検査項目間での検査値の比較,意お
よび疾患候補抽出のための論理の記述が容易になる。
【0006】さらに,本発明では重み値記憶手段,積和
値演算手段,積和結果ソート手段,診断支援情報表示手
段を有することを特徴とする。疾患名ごとに,各検査値
に対し重み値を定義し,これらの重み値を重み値記憶手
段に記憶しておく。重み値は疾患名の判定に重要な検査
値ほど,絶対値が大きな値を定める。ある病名Aを判定
する際に,検査1の値が高いことが手がかりとなる場合
には,検査1に対し,正の値を重み値として設定する。
また,検査2が低いことが手がかりとなる場合には,検
査2に対しては,負の値を重み値として設定する。ま
た,判定に関係ない検査に対しては,重み値0を設定す
る。
【0007】患者の検査結果が入力された時,検査結果
正規化手段で検査結果を正規化した後,積和値演算手段
において各疾患名ごとに,各正規化後の検査値に対応し
た重み値を乗じ,その総和(積和値)を計算する。積和
結果ソート手段により,得られた積和値が大きい順に疾
患名をソートし,疾患候補として診断支援情報表示手段
に表示する。
【0008】上述の検査結果の正規化により,検査結果
が上限値を超える程,正規化後の値は大きな正の値とな
り,下限値を下回る程,絶対値が大きな負の値となる。
そこで,ある病名を判定する際に,ある検査値が高いこ
とが手がかりとなる場合には,その検査に対し,正の値
を重み値として設定する。また,別の検査値が低いこと
病名判定の手がかりとなる場合には,その検査に対して
は,負の値を重み値として設定する。その病名判定に関
係無い検査に対しては,重み値0を設定する。その結
果,疾患を判定する際に,高値を示すべき検査値が高い
ほど,正規化後の検査値は大きな値となり,かつ,重み
値正の値であるため,得られる積和値も大きな値とな
る。また,疾患判定の際に,低値を示すべき検査値が低
い値であるほど,正規化後の値は絶対値の大きな負の値
となり,かつ,重み値も負の値であるため,積和値は大
きな正の値となる。疾患の判定に関係の無い検査値は,
対応する重み値が0であるため,積和値には影響を与え
ない。その結果,ある疾患に対し設定された重み値につ
いて,上述の積和値を求めると,得られた結果が大きな
値である程,その疾患の可能性が高いことを示すことに
なる。そこで,患者の検査結果に対し,各疾患ごとに上
記積和値を計算し,得られた積和値が大きい順番に疾患
名を提示することにより,可能性が高い順番に疾患名が
提示され,医師の診断を支援することが可能となる。こ
のように,検査結果正規化手段により検査結果を正規化
することにより,積和値演算手段で用いる重み値をどの
ように設定すれば良いか,理解しやすくなる。
【0009】また,正規化関数として,各検査値の累積
相対度数分布から定数kを引いた値を用いても良い。例
えば検査値の分布の平均値において正規化後の値が0に
なるように,定数kの値を定めることができる。検査値
が平均値より小さい場合には正規化後の負の値,平均値
より大きい値の場合には正の値となる。また,正規化後
の値が0.2であれば,検査値の平均値からその検査値ま
での間に,全データの20%が含まれていることを示しよ
り正確な統計的意味を持つ。また,検査値の分布が,検
査の種類により異なる場合にも,正規化後の値は全く同
じ意味をもつ値となり,異なる検査値間の比較がより正
確に行えるとともに,疾患候補の抽出をより高精度に行
うことができる。
【0010】また,診断支援情報表示手段に疾患候補を
表示する際,その疾患候補に対し,積和値演算手段で計
算された積和値を比較するための情報を表示しても良
い。積和値の大小を比較することにより,それぞれの疾
患候補が,どれくらいの確からしさで抽出されたかを比
較することができ,診断を行う際の参考にすることがで
きる。
【0011】診断支援情報表示手段に,正規化手段によ
り正規化された検査値を比較する情報を表示しても良
い。前述のように正規化後の検査値は,それぞれ正常範
囲を基準とした値となっているため,基準値からどれく
らいずれているかを把握しやすい,という効果がある。
【0012】さらに,本発明は重み値学習手段と,診断
結果入力手段を設けることを特徴とする。診断結果入力
手段を用いて入力した疾患名が,支援情報表示手段に表
示された疾患の第1候補と異なる場合に,診断結果入力
手段を用いて医師により入力された疾患名の候補順位が
上がり,医師により入力された疾患名よりも候補順位が
上であった疾患名の候補順位が下がるように重み値を更
新する。重み値を自動的に更新することにより,ユーザ
が重み値の調整を行うよりも,疾患候補抽出の精度を容
易に高くすることができる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下,図面を参照して本発明の実
施の形態を詳細に説明する。
【0014】図1は本発明による診断支援システムの第
一の実施例の処理ブロックの概要を示す図である。ユー
ザ(医師)はまず,検査結果入力手段110により,患
者(受診者)の検査結果を入力する。入力手段110と
してはキーボード,マウス,音声入力,手書き認識等,
様々の方法を用いることが出来る。また,病院(検査施
設)内において,検査結果が電子化されて扱われている
場合には,検査結果入力手段110として通信手段を用
いても良い。この場合,他の病院情報システムやデータ
ベースから電子化された検査結果を通信により入力す
る。
【0015】検査結果正規化手段120では,検査結果
入力手段110により入力された検査結果正規化する。
検査の種類により上下限値は異なる。そこで,各検査値
を上下限値を基準に正規化することにより,すべての検
査値について,正常範囲に入っていてもどの程度上下限
値に近いか,また,正常範囲を逸脱している場合には,
どの程度正常範囲に近いか,を定量化することができ
る。このようにそれぞれ正常範囲が異なる検査値を正規
化することにより,異なる検査値間の値の大小の比較が
容易になる。また,正常範囲からの逸脱を,検査種類に
かかわらず同じ尺度でとらえることが可能となり,疾患
候補抽出のための論理の記述が容易になる。検査結果正
規化手段では,例えば図2に示すように,上限値の時に
+1,下限値の時に−1となる線形関数を用いて各検査
値を正規化する。検査の種類を番号により表すとし,検
査iに関する下限値をli,上限値をui,検査値をviとす
ると,正規化後の検査値v'iはv'i=(2vi-ui-li)/(ui-li)
により計算することができる。正規化後の検査iの値v'i
の絶対値が1未満であれば,正常範囲に入っていること
を意味し,1に近いほど上限値に近く,−1に近いほど下
限値に近いことを意味する。また,検査値が1より大き
い場合には上限値を超えたことを示し,−1より小さい
場合には下限値よりも小さいことを示す。この場合に
は,正規化後の検査値の絶対値が大きいほど,正常範囲
からの逸脱の度合が大きいことを意味する。通常,検査
値の上下限値は健常人の検査値の分布の2シグマ範囲に
設定されるため,正規化後の値は,統計的にも意味を持
った値となる。このように,簡単な線形関数を用いて正
規化演算をすることにより,高速に正規化値を得ること
ができるとともに,すべての検査値を1と-1を基準にと
らえることができるようになり,異なる検査項目間での
検査値の比較,意および疾患候補抽出のための論理の記
述が容易になる。
【0016】正規化関数は線形関数に限定されるわけで
はない。例えば検査結果正規化手段120において,正
規化関数として,各検査値の統計上の累積相対度数分布
から定数kを引いた値を用いても良い。累積相対度数分
布は,検査値の正常範囲をもとに,正規分布等の分布関
数を当てはめ用いても良い。また,検査値の実際の累積
相対度数分布を用いても良い。kとしては,例えば0.5を
用いる。累積相対度数分布は0以上1以下の値をとる単調
増加関数なので,kとして0.5を用いた場合には,検査値
は-0.5〜0.5の範囲を持つ値に正規化される。この場
合,検査値のメディアンにおいて,正規化後の値が0と
なり,検査値がメディアンより小さい場合には負の値,
メディアンより大きい値の場合には正の値となる。
【0017】図4の121は検査値が正規分布に従う場
合の相対度数分布を模式的に示している。図4の122
は,121の相対累積度数分布から0.5を引いて検査値
を正規化する場合の正規化関数を示している。本方法
は,例えば正規化後の値が0.2であれば,検査値のメデ
ィアンからその検査値までの間に,全データの20%が含
まれていることを示し,より正確な統計的意味を持つ。
また,検査値の分布が,検査の種類により異なる場合に
も,正規化後の値は全く同じ意味をもつ値となり,異な
る検査値間の比較がより正確に行えるとともに,疾患候
補の抽出をより高精度に行うことができる。また,検査
値の分布の平均値やモードにおいて,正規化後の値が0
になるように,定数kの値を定めても良い。
【0018】ここでは,正規化関数として線形関数,累
積度数分布を用いる例について述べたが,本発明で用い
ることのできる正規化関数はこの2種類に限定されるわ
けではない。この他,例えばシグモイド関数等,様々な
関数を用いて正規化を行うことが可能である。
【0019】検査結果正規化手段120において,検査
値を正規化するために必要な情報は正規化情報記憶手段
130に記憶しておく。例えば検査結果正規化手段で上
限値の時に+1,下限値の時に−1となる線形関数を用
いて正規化する場合には,各検査の正常範囲の上限値,
下限値を正規化情報記憶手段130に記憶しておく。
【0020】積和値演算手段140では,疾患名ごと
に,各検査値に対し定義された重み値を用いて,各重み
値と正規化後の検査値との積和を計算し,疾患可能性の
指標とする。すなわち,疾患の種類を番号で表すと,疾
患kに対する疾患可能性の指標をPk=Σ(wki・v'i)により
計算する。但しwkiは疾患kについての,検査iに対する
重み値,Σ()はここで用いる全検査についての()内の和
を表す。例えば検査1〜nのn種類の検査値を用いる場合
には,Σ()はi=1〜nの()内の値の和を表す。
【0021】上述の検査結果の正規化により,検査結果
が上限値を超える程,正規化後の値v'iは大きな正の値
となり,下限値を下回る程,v'iは絶対値が大きな負の
値となる。そこで,疾患kを判定する際に,検査iの値が
高いことが手がかりとなる場合には,その検査iに対
し,重み値wkiとして正の値を設定する。また,疾患kを
判定する際に,別の検査jの値が低いことが手がかりと
なる場合には,その検査jに対しては,重み値wkjとして
負の値を設定する。また,判断に関係ない検査に対して
は,重み値0を設定する。疾患を判定する際に高値を示
していることが手がかりとなる検査iの値が高いほど,
正規化後の検査値v'iは大きな正の値となり,かつ,重
み値wkiも正の値であるため,得られる積和値Pkも大き
な値となる。また,疾患kを判定する際に,低値を示す
ことが手がかりとなる検査値jが低い値であるほど,正
規化後の値v'jは絶対値の大きな負の値となり,かつ,
重み値wkjも負の値であるため,積和値Pkは大きな正の
値となる。疾患の判定に関係の無い検査値は,対応する
重み値が0であるため,積和値には影響を与えない。そ
の結果,ある疾患に対し設定された重み値について,上
述の積和値Pkを求めると,Pkが大きな値である程,その
疾患の可能性が高いことを示すことになり,その疾患で
ある可能性を示す指標として用いることができる。
【0022】各検査値に対して設定した重み値の総和
が,各疾患ごとに大きく異なると,重み値の総和が大き
い疾患ほど積和値Pkも大きな値となりやすい。そのた
め,Pkを疾患の可能性を表す指標として用いた場合に
は,重み値の総和が大きい疾患は,他の疾患に比べ,疾
患の可能性が高いと判断されやすい。そのため,重み値
の絶対値の総和が,疾患名によらず一定,あるいはほぼ
一定の値となるように重み値を設定すると,疾患毎の積
和値Pkの比較を行うことが容易となる。具体的には,例
えば,疾患kに関する重み値の総和が1となる条件Σ(wk
i)=1を満たすように,各重み値を設定する。
【0023】逆に,ある疾患の候補順位が高くなり易い
ようにしたい場合には,その疾患の重み値の総和が,他
の疾患の重み値の総和よりも大きくなるように設定すれ
ば良い。
【0024】積和値演算手段140において積和演算を
行う際に用いる,疾患名ごとに各検査値に対し定義され
た重み値は,重み値記憶手段150に記憶しておく。例
えば図3に示すように,各疾患名(疾患Aから疾患E)
ごとに,検査1〜検査5に対し定義された重み値を記憶
しておく。ただし,疾患名の数,検査の種類はこの図の
限りではない。
【0025】積和値演算手段140において積和演算を
行う際に用いる,疾患名ごとに各検査値に対し定義され
た重み値は,重み値編集手段160により変更すること
ができる。疾患候補を決定する際の論理構造を変更した
い場合には,重み値変更手段160により,重み値記憶
手段150に記憶された各重み値を変更すれば良い。疾
患名の判定に重要な検査値に対し,重み値の絶対値を大
きな値に変更することにより,疾患候補を決定する際の
その検査値の寄与率が高まり,より疾患候補提示の精度
を高めることが可能となる。重み値編集手段160によ
り,ユーザ自身の診断論理を反映させた疾患候補抽出論
理に変更することができる。重み値編集手段160として
は,例えばキーボード,マウス,CRT等からなるユーザ
ーインターフェースを用いることができる。
【0026】積和値演算手段140において,各疾患ご
とに求められた正規化後検査値の積和値は,疾患名とと
もに積和値記憶手段170に記憶される。積和結果ソー
ト手段180では,積和値記憶手段170に記憶された
各疾患ごとの積和値を,降順にソートする。
【0027】診断支援情報表示手段190では,積和結
果ソート手段170において降順にソートされた順番に
疾患名を表示する。この順番に疾患名を表示することに
より,可能性の高い順番に,疾患名が表示されることに
なる。表示された疾患名は,医師が診断を行う際の参考
とすることができ,効率的な診療に役立つ。
【0028】また,診断支援情報表示手段190に疾患
候補を表示する際,積和値を比較するための情報を表示
しても良い。例えば,図5に示すように,積和値演算手
段140により各疾患候補ごとに計算される積和値を,
疾患候補とともに表示する。積和値を疾患候補とともに
表示することにより,医師は疾患候補の順位だけでな
く,どのくらいの確からしさで判定が行われたかを定量
的に知ることができ,診断の際の参考とすることができ
る。また,積和値を比較するための情報としては,積和
値そのものを表示する他,各積和値をグラフ形式にして
表示しても良い。
【0029】さらに,診断支援情報表示手段190に,
検査値の正規化後の値を比較する情報を表示しても良
い。例えば,図6に示すように各検査値の正規化後の値
をグラフとして表示する。正規化後の値は,同一のグラ
フ上で比較することが可能であるため,正常値に比較し
て高値を示している検査,低値を示している検査をすば
やく見つけることができる。
【0030】また,診断支援情報表示手段190に,疾
患候補を表示した後,表示された疾患候補のうちの1種
類を選択することにより,その疾患を診断する際に注目
すべき検査値の,正規化後の値を比較する情報を表示し
ても良い。検査の種類は非常に多数であり,これら全て
の正規化後の値を比較するためのグラフを表示すると,
診断の際に注目すべき検査値が見にくくなる場合があ
る。この場合,疾患候補のうち,1種類を選択し,その
疾患を診断する際に注目すべき(診断に必要な)検査の
正規化後の値のみを表示することにより,診断に必要な
検査値のみを容易に比較することができる。検査値の正
規化後の値を比較する情報を表示する本発明の第2の実
施例としては,図7に示すように,図1の構成に加え,
さらに重み値学習手段200と診断結果入力手段210
を有する構成も可能である。医師が実際に診断した結
果,確定した疾患名を診断結果入力手段210を用いて
入力する。診断結果入力手段210としては例えばキー
ボード,マウス,CRT等のユーザーインターフェースを
用いることができ,これらのインターフェースは支援情
報表示手段190として用いるユーザーインターフェー
スと共用することができる。医師が診断結果入力手段2
10を用いて入力した疾患名が,支援情報表示手段19
0に表示された疾患の第1候補と異なる場合には,重み
値学習手段200が,重み値の変更を行う。重み値学習
手段200は,医師が入力した疾患名の候補順位が上が
り,その疾患名よりも候補順位が上であった疾患名の候
補順位が下がるように重み値を更新する。
【0031】疾患Aに対する重み値を並べたベクトルをW
a,検査値を並べたベクトルをX,積和値をyとすると,y
は内積y = Wa・Xで表すことができる。この時,yの値を
大きくしたい場合にはWaにsX(ベクトルXに正の定数sを
掛けて得られるベクトル)を加え,新たな重み値とすれ
ば良い。逆にyの値を小さくしたい場合にはWaからsXを
引いて新たな重み値とすればよい。そこで,もし,疾患
候補として疾患A,疾患B,疾患Cが,この順位で提示さ
れたにも関わらず,医師の診断結果は疾患Cであった場
合には,疾患A,疾患Bに対する重み値Wa,Wbをそれぞ
れ,Wa-sX,Wb-sXに更新し,疾患Cに対する重み値WcをW
c+sXに更新すれば良い。
【0032】第一の疾患候補が医師の診断結果と異なる
度に重み値を更新する,という方法の他,第一の疾患候
補と医師の診断結果が異なった時の検査値と,医師の診
断結果を複数記憶させた後,一括して重み値の更新を行
うことも可能である。このように重み値を自動的に更新
することにより,ユーザが重み値の調整を行うよりも,
疾患候補抽出の精度を容易に高くすることができる。
【0033】以上述べた実施の形態の検査値として,遺
伝子検査の結果を用いることも可能である。例えばある
特定のDNAとの適合度や,遺伝子の発現量,等の情報を
検査値として扱うことができる。この場合,遺伝子情報
も含めたより高精度の診断支援情報を提示することが可
能になる。
【0034】
【発明の効果】医師に対し検査結果を提示するだけでな
く,診断を行うために必要な情報(疾患候補)を提示す
ることができ,医師の業務を支援し効率化することがで
きる。検査値を連続値として扱っているため,正常範囲
に入っているが上限値,下限値に非常に近い場合にも適
切な疾患候補を表示することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による診断支援システムの第一の実施例
の処理ブロックの概要を示す図。
【図2】本発明による診断支援システムの検査結果正規
化手段で用いる正規化関数の一例を示す図。
【図3】本発明による診断支援システムの重み値記憶手
段に記憶されるデータの内容の一例を示す図。
【図4】検査値の度数分布と,累積度数分布から定数を
引いて得られる正規化関数を模式的に示す図。
【図5】本発明による診断支援システムの,診断支援情
報表示手段に表示する情報の一例を示す図。
【図6】本発明による診断支援システムの,診断支援情
報表示手段に正規化した検査値を表示する方法の一例を
示す図。
【図7】本発明による診断支援システムの第二の実施例
の処理ブロックの概要を示す図
【符号の説明】
110:検査結果入力手段 120:検査結果正規化手段 121:検査値の相対度数 122:累積度数から定数を引いて得られる正規化関数 130:正規化情報記憶手段 140:積和値演算手段 150:重み値記憶手段 160:重み値編集手段 170:積和値記憶手段 180:積和結果ソート手段 190:診断支援情報表示手段 200:重み値学習手段 210:診断結果入力手段。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 島田 和之 東京都国分寺市東恋ケ窪一丁目280番地 株式会社日立製作所中央研究所内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】医師が診断を行う際に,診断の参考となる
    情報を提示する診断支援システムにおいて,臨床検査の
    検査値を正規化する検査結果正規化手段を有することを
    特徴とする診断支援システム。
  2. 【請求項2】請求項1記載の診断支援システムにおい
    て,疾患名ごとに各検査値に対し定義された重み値を記
    憶する重み値記憶手段と,該重み値を用いて,該重み値
    と正規化後の検査値との積和を計算する積和値演算手段
    と,各疾患ごとの積和値をソートする積和結果ソート手
    段と,診断支援情報表示手段を有し,前記積和結果ソー
    ト手段においてソートされた順番に疾患名を表示するこ
    とを特徴とする診断支援システム。
  3. 【請求項3】請求項1記載の診断支援システムにおい
    て,前記検査結果正規化手段が,検査値の正常範囲の上
    限値と下限値とで,正負の符号が異なり,絶対値が同じ
    である値をとる線形関数を用いて前記検査値を正規化す
    ることを特徴とする診断支援システム。
  4. 【請求項4】請求項1記載の診断支援システムにおい
    て,前記検査結果正規化手段が,前記検査値の累積相対
    度数から定数を引いた値を出力することを特徴とする診
    断支援システム。
  5. 【請求項5】請求項2記載の診断支援システムにおい
    て,前記診断支援情報表示手段に,前期積和値演算手段
    により前記各疾患ごとに計算される前記積和値を比較す
    るための情報を,前記疾患名とともに表示することを特
    徴とする診断支援システム。
  6. 【請求項6】請求項1記載の診断支援システムにおい
    て,診断支援情報表示手段を有し,該診断支援情報表示
    手段に,前記各検査値を前期正規化手段により正規化し
    た値を比較するための情報を表示することを特徴とする
    診断支援システム。
  7. 【請求項7】請求項2記載の診断支援システムにおい
    て,診断の結果確定した疾患名を入力するための診断結
    果入力手段と,重み値学習手段を有し,前記診断結果入
    力手段を用いて入力した疾患名が,前記支援情報表示手
    段に表示された疾患の第1候補と異なる場合に,前記診
    断結果入力手段を用いて入力された疾患名の候補順位が
    上がり,前記診断結果入力手段を用いて入力された疾患
    名よりも候補順位が上であった疾患名の候補順位が下が
    るように,重み値学習手段により重み値を更新すること
    を特徴とする診断支援システム。
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