JP2003005258A - デジタルカメラの商品流通システム、デジタルカメラ、および商品情報提供装置 - Google Patents

デジタルカメラの商品流通システム、デジタルカメラ、および商品情報提供装置

Info

Publication number
JP2003005258A
JP2003005258A JP2001194208A JP2001194208A JP2003005258A JP 2003005258 A JP2003005258 A JP 2003005258A JP 2001194208 A JP2001194208 A JP 2001194208A JP 2001194208 A JP2001194208 A JP 2001194208A JP 2003005258 A JP2003005258 A JP 2003005258A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
digital camera
information
image
customer
product
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001194208A
Other languages
English (en)
Inventor
Masahide Tanaka
雅英 田中
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nikon Corp
Nikon Gijutsu Kobo KK
Original Assignee
Nikon Corp
Nikon Gijutsu Kobo KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nikon Corp, Nikon Gijutsu Kobo KK filed Critical Nikon Corp
Priority to JP2001194208A priority Critical patent/JP2003005258A/ja
Priority to US10/173,311 priority patent/US20030001959A1/en
Priority to EP02254407A priority patent/EP1278365A3/en
Publication of JP2003005258A publication Critical patent/JP2003005258A/ja
Priority to US11/730,709 priority patent/US20070177020A1/en
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Camera Bodies And Camera Details Or Accessories (AREA)
  • Structure And Mechanism Of Cameras (AREA)
  • Studio Devices (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】循環型のデジタルカメラ流通システム、それに
適したデジタルカメラ、および商品情報提供装置を提供
する。 【解決手段】非着脱式のデジタル画像記録部をもつデジ
タルカメラをレンタルまたは使い切り商品として出荷
し、プリントなどのために顧客2から貸し出しセンター
1に戻されたカメラからデジタル画像情報を読出した
後、部品交換及び再生処理をして再出荷する。撮影条
件、撮影時の周囲の環境、撮影時間、流通記録、在庫記
録などの情報も読出し、生産調整、生産中止、将来機種
へのフィードバックなどに活用する。デジタルカメラは
データ端子に電子画像情報を出力不能な専用の第一出力
端子とモニタ端子に電子画像情報を出力可能な第二出力
端子を有する。交換可能な外装には、デジタルカメラの
使用条件、電池交換日時が記録される。商品情報提供装
置は使用法の説明の要求頻度を記録して、次機種から改
善する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が関連する技術分野】この発明は、デジタルカメ
ラの商品流通システム、デジタルカメラ、および商品情
報提供装置に関する。
【0002】
【従来の技術】商品流通システムとしては、顧客に対す
る通常の販売の他、レンタルによる商品の顧客への提供
が行われている。例えば、特開平10−154180、
特開2000−350132、特開2001−9485
3、特開2001−135023などには、商品のレン
タルに関し、種々の提案が成されている。また、特開1
0−269287には、顧客が商品購入に至らないが、
関心を持った商品についての情報を収集できるようにす
ることが提案されている。
【0003】一方、地球環境の保全の観点から、使用済
みの商品の廃棄処理についても種々の検討が行われてい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】この発明の課題は、顧
客の歓迎する商品をタイムリーに顧客に提供し続けると
ともに、地球環境に配慮した循環型のデジタルカメラ流
通システム、それに適したデジタルカメラ、および商品
情報提供装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
め、この発明は、非着脱式のデジタル画像記録部をもつ
デジタルカメラを出荷する商品出荷部と、流通の後に顧
客から戻されたデジタルカメラからデジタル画像情報を
読出す画像読出し部と、デジタル画像読み出し後のデジ
タルカメラを出荷部に再度供給する商品循環部とを有す
ることを特徴とするデジタルカメラの商品流通システム
を提供する。使用済みのデジタルカメラは、顧客の手に
よってデジタル画像情報読出しのために戻ってくるの
で、これを再利用して再出荷することができる。このよ
うな流通を可能にするため、デジタルカメラは、例え
ば、レンタル方式または再生可能な使い切り方式の商品
とし、料金もこれに見合ったものとする。
【0006】画像読出し部から読出されたデジタル画像
情報は、顧客の希望に応じ、例えば、デジタル画像保管
部に保管されるか、プリントされるか、または記録媒体
に記録される。商品循環部は、デジタルカメラを出荷部
に再度供給するにあたり、デジタル画像情報の消去、再
度供給することが可能かどうかのチェック、再度供給の
ためのデジタルカメラの再生などを行う。再生の際に
は、具体的にはデジタルカメラの清掃、電池や外装など
の部品交換等が行われる。
【0007】この発明の他の特徴によれば、デジタル画
像情報を記録する第一の記録部とデジタルカメラの履歴
情報を記録する第二の記録部をもつデジタルカメラを流
通のために出荷する商品出荷部と、市場から戻された前
記デジタルカメラの前記第二の記録部から前記履歴情報
を読出す情報読出し部とを有することを特徴とするデジ
タルカメラの商品流通システムが提供される。読み出さ
れる履歴情報としては、例えば、顧客がデジタル画像情
報を記録する際の撮影条件に関する情報、顧客がデジタ
ル画像情報を記録する際の周囲の環境に関する情報、顧
客がデジタル画像情報を記録する際の時間に関する情
報、デジタルカメラの流通記録に関する情報、デジタル
カメラの在庫記録に関する情報などがある。読出された
履歴情報は分析され、生産調整、生産中止、将来機種へ
のフィードバックなどに活用される。
【0008】この発明の他の特徴によれば、撮影レンズ
の像を電子画像情報に変換するイメージセンサ、電子画
像情報を格納する内蔵メモリ、電子画像情報を外部に出
力するための出力端子、電源部、これらが組込まれるハ
ウジング構造、および前記ハウジング構造の外部に施さ
れた交換可能な紙などの外装を有することを特徴とする
デジタルカメラが提供される。デジタルカメラが戻って
きた際には外装が汚れている可能性が高いためである。
一方、内部のハウジングは必要に応じ防滴構造などと
し、使用中の事故からデジタルカメラの機能を保護す
る。また、メモリが内蔵なので、着脱式のメモリーカー
ドなどに必要なコストがセーブされ、この発明の目的に
適したデジタルカメラが提供可能となる。
【0009】上記デジタルカメラの内蔵メモリに格納さ
れた電子画像情報は、デジタルカメラが顧客の手を離れ
て戻されたときに出力端子から読出される。従って、こ
の発明のさらに詳細な特徴によれば、外装を施した状態
では出力端子からの電子画像情報の出力を不可能とし、
使用中の無用の事故を防止する。また、使用中の電子画
像情報の読出しは予定されていないことから、デジタル
カメラが戻されたときの出力端子からの読出しを効率的
にするため、出力端子を特殊な形状とするかまたは特殊
な出力手続きとすることもできる。
【0010】この発明の他の詳細な特徴によれば、前記
電源部が交換可能な電池を有し、外装を施した状態では
前記電池の交換を不可能とする。これも、デジタルカメ
ラが一度使用されて戻ってくるまでに充分の容量の電池
を装着し、戻ってきた際に電池の交換を行うようにする
ことによって、顧客を電池交換から解放し、デジタルカ
メラの使用法を簡単にするためである。なお、電池交換
日など電池に関する情報は、必要に応じ外装に記録する
ようにし、長期在庫などによって電池が消耗している恐
れのある場合は、デジタルカメラを出荷部に返品するよ
うにする。
【0011】この発明の他の特徴によれば、内蔵メモリ
の電子画像情報を外部に出力するための専用出力端子で
あって汎用のデータ端子には出力不能である第一出力端
子、および電子画像情報を前記第一出力端子とは異なる
信号形態で汎用のモニタ端子に出力する第二出力端子を
有することを特徴とするデジタルカメラが提供される。
これによって液晶モニタなどコストが高く電源消費の激
しい部品をデジタルカメラに設けなくても、第二出力端
子をテレビのAV端子などに接続することによって、撮
影した画像の鑑賞、または不要画像の削除などが可能と
なる。
【0012】この発明の他の特徴によれば、デジタルカ
メラ要素が組込まれるハウジング構造、及びハウジング
構造の外部に施された交換可能な外装を有し、この外装
に使用条件が記録されることを特徴とするデジタルカメ
ラが提供される。特にレンタルなどの場合、内部は同じ
構成の商品を、使用日数、撮影可能枚数などの使用条件
の記録だけを違えた外装の別商品として流通させること
も可能となる。
【0013】この発明の他の特徴によれば、撮影レンズ
の像を電子画像情報に変換するイメージセンサ、電子画
像情報を格納するメモリ、前記イメージセンサの有効面
積のうち画像情報をメモリに格納する部分の面積の広さ
を選択する手段、およびこの選択手段により広い面積が
選択されたときにメモリに格納される画像情報の情報量
を減少させる手段を有することを特徴とするデジタルカ
メラが提供される。さらに詳しい特徴によれば、広い面
積が選択されたときにメモリに格納される画像情報の情
報量を、狭い面積が選択されたときの画像情報の情報量
に相当する情報量に減少させる。これによって、選択手
段によって選択されるイメージセンサの面積にかかわら
ず、同程度の画像情報量および画質を得ることが出来、
いわゆる電子ズームなどが可能となる。
【0014】この発明のさらに他の特徴によれば、一つ
の商品の情報を複数の項目にわたって提供する情報提供
手段と、各項目への情報要求を受付ける受付け手段と、
各項目別の受付けを記録する記録手段とを有することを
特徴とする商品情報情報提供装置が提供される。さらに
具体的な特徴によれば、提供される複数の項目の情報
は、商品における複数の部分の使用説明であり、その説
明を商品の該当部分の画像に基いて指示できる指示する
ことなどが可能である。例えばデジタルカメラの場合、
上記のようにして複数の操作部の説明を支持することが
できる。このような商品情報提供装置は、デジタルカメ
ラの試用のために現物を触れる場所の近傍に配置すると
効果的である。説明を求められたことの受付記録は将来
のデジタルカメラにフィードバックされ、例えば、使用
法説明の要求の多かった操作部は、もう少しわかりやす
い形式に改善される。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、この発明における第一の実
施の形態について説明する。図1は、第一の実施の形態
のシステムのブロック図であり、デジタルカメラがレン
タル商品として流通するレンタルシステムとなってい
る。貸出しセンター1は、レンタルビデオショップやコ
ンビニエンスストアなどの一画を利用して多数の拠点に
分散して設けられており、顧客2が直接デジタルカメラ
の借出または返却などのために最寄の貸出しセンター1
を訪れる。返却は必ずしもデジタルカメラを借出した貸
出しセンター1で行う必要はなく、レンタルシステム内
のどの貸出しセンター1で行ってもよい。
【0016】後述するように、デジタルカメラの撮影画
像情報はデジタルカメラ返却時に貸出しセンターで1で
読出される。読出された撮影画像情報は顧客の希望によ
り銀塩プリンタなどからなるプリンタ1aでプリントさ
れて顧客に手渡される。顧客は読出された撮影画像情報
をCD−Rに記録することを希望することも可能であ
り、この場合はCD−Rドライバ1bによって撮影画像
情報を書込んだCD−Rが顧客に手渡される。矢印3は
このような店頭におけるデジタルカメラやプリント、C
D−Rなどの画像記録媒体の受渡しルートを示してい
る。
【0017】また、貸出しセンター1では、デジタルカ
メラの返却時に顧客の同意を得て、カメラの使用状況の
情報も読み出す。なお、貸出しセンター1、顧客2、受
渡ルート3の関係は、このような店頭における直接受渡
しだけではなく、注文と配達の関係であってもよい。こ
の場合、顧客2は自宅におり、受渡しルート3は配達車
両などの運行ルートとなる。
【0018】データベースセンター4は、複数の貸出し
センター1と通信ネットワーク5でつながっている。こ
のデータベースセンター4は、通常はレンタルシステム
内に一つでもよいが、場合によっては複数に分割しても
よい。通信ネットワーク5は、インターネット又はレン
タルシステム内の専用回線による。顧客データベース4
aは貸出しセンター1からの情報に基き、新規顧客の住
所、氏名、電話番号、メールアドレス、クレジットカー
ド番号などの顧客管理情報を記録し、顧客ID番号を発
行する。新規顧客の場合、その同意を得て、年齢、性別
その他のプライバシー情報も顧客データベース4aに記
録する。これらのプライバシー情報は、顧客との契約に
より厳重に管理する。顧客データベース4aは、さらに
個々の商品の貸出しおよび返却情報、さらには使用状況
の情報も記録管理するとともに、それらの情報に基き商
品の統計情報処理も行う。
【0019】顧客は読出された撮影画像情報の保管をレ
ンタルシステムに依頼することも可能である。この場
合、撮影画像情報は通信ネットワーク5を介してデータ
ベースセンター4に送られ、画像データベース4bに保
管される。保管された画像は後日の顧客の希望により貸
出しセンターに送られ、随時プリントやCD−Rに記録
して顧客に手渡される。なお、顧客は自宅などのパソコ
ンから直接データベースセンター4にインターネットな
どでアクセスし、自分の画像を閲覧したり、プリントな
どの注文を行ったりすることも可能である。
【0020】物流センター6は、デジタルカメラのやり
取りをするため、配送ルート7で貸出しセンター1と結
ばれている。この物流センター6も、通常はレンタルシ
ステム内に一つでよいが、場合によっては複数に分割し
てもよい。配送ルート7では複数の貸出しセンター1の
間でデジタルカメラを融通させ、各貸出しセンター1に
適正な数のデジタルカメラが品揃えできるようデジタル
カメラを流通させるとともに、新しいデジタルカメラを
各貸出しセンター1に供給する。配送センター6bは、
各貸出しセンター1とのデジタルカメラのやり取りおよ
び在庫管理の機能を果たす。配送センター6bの存在に
より、デジタルカメラを借りた貸出しセンター1とは異
なる貸出しセンター1での返却が可能になる。
【0021】また、各貸出しセンター1で返却されたデ
ジタルカメラは、配送ルート7を介して物流センター6
に送られる。物流センター6では、再生センター6aで
清掃、電池や部品の交換、破損の修理などを行った上、
配送センター6bから配送ルート7を介してデジタルカ
メラを貸出しセンター1に戻す。このようなデジタルカ
メラのやり取りを管理するため、各貸出しセンター1と
物流センター6の間は通信ネットワーク8により結ばれ
ている。なお、貸出しセンター1に返却されたデジタル
カメラは、全数を物流センターに戻す代わりに、貸出し
センター1で予備チェックを行い、再生センターにおい
て処理する必要があるものだけを物流センターに送るよ
うにしてもよい。このようにすれば、再度貸し出すのに
支障のないカメラを即座に貸出し在庫に供することがで
きる。
【0022】開発・設計・生産・廃棄センター(以下
「総合センター」と略称する)9は、通常の開発、設
計、生産の他に、廃棄をも含んだ総合的な機能を受持つ
センターである。この総合センター9も、通常はレンタ
ルシステム内に一つでよいが、場合によっては複数設け
られてもよい。又単一の総合センター9の機能を複数の
拠点に分割してもよい。
【0023】総合センター9は、通信ネットワーク10
によってデータベースセンター4と結ばれており、主に
顧客データベース4aの商品流通統計情報を受取る。商
品流通情報はまず総合センター9における生産調整に利
用され、貸出し頻度の伸びているデジタルカメラを増産
するとともに、人気凋落傾向にあるものは減産又は生産
中止する。商品流通情報にはデジタルカメラの使用者や
使用目的の情報も含まれているので、これらの情報は上
記の流通数量変化の情報とともに次機種の開発・設計、
生産、廃棄計画に反映させられる。通常の販売に比べ、
レンタルの場合は市場情報がリアルタイムでしかもほぼ
100%の回収率で獲得できるので、商品企画のレスポ
ンスが飛躍的に早くなる。また、市場のレスポンスも極
めて早く把握することが出来る。
【0024】総合センター9は、デジタルカメラのやり
取りをするための配送ルート11で物流センター6と結
ばれている。配送ルート11は、新規に生産したデジタ
ルカメラを物流センター6に配送するとともに、再生不
能のデジタルカメラ又は人気凋落で在庫の増えた機種の
デジタルカメラを廃棄のために物流センター6から総合
センター9に配送する。このようなデジタルカメラのや
り取りを管理するため、総合センター9と物流センター
6の間は通信ネットワーク12により結ばれている。
【0025】通信ネットワーク12は、さらに再生セン
ター6aにおける清掃、部品の交換、破損の修理などの
個別情報や統計情報を総合センター9に送る。総合セン
ター9では、この再生センター6aからの情報も次機種
の開発・設計、生産、廃棄計画に反映させる。さらに、
再生センター6aにおける作業実績から得られた再生作
業コストダウンにつながる情報も通信ネットワーク12
を介して総合センター9に送られ、次機種の開発・設
計、生産、廃棄計画に反映させられる。
【0026】以上のようなレンタルシステムにおいて
は、顧客のレベルでデジタルカメラの廃棄を行うことが
ない。また商品の循環の中に総合センター9の廃棄機能
が組みこまれているので、デジタルカメラが廃棄物とし
てレンタルシステムの外に出ることはなく、地球環境の
ためのゼロエミッションが達成される。
【0027】図2は、第一の実施の形態における貸出し
センター1の詳細を示すブロック図であり、図1と対応
する部分には共通の番号を附す。顧客用端末群21は、
貸出しセンター1を訪れる顧客に待ち時間がない程度の
数だけ用意されている。新規顧客は顧客用端末群21の
うちの空いているひとつ(以下、単に顧客用端末21と
称する)を用い、ディスプレイの案内に従って住所、氏
名、電話番号、メールアドレス、クレジットカード番号
などの顧客管理情報を入力する。また、同意できるなら
年齢、性別その他のプライバシー情報も入力する。プラ
イバシー情報を入力した場合は、記念品を受け取ること
ができるとともに、プライバシー情報に適した今後の新
商品や新サービスの情報提供を受けることができる特典
がある。
【0028】これらの情報はRAN22を通じてホスト
コンピュータ23に送られる。ホストコンピュータ23
は通信ネットワーク5を介してデータベースセンター4
と交信し、その結果に基いて顧客ID番号を発行する。
顧客は、顧客管理情報および顧客ID番号などに基いて
作成された顧客カードを顧客用端末群21から受け取る
ことができる。なお、顧客カードは、貸出しセンター1
に出向かなくても、自宅などのパソコンから直接データ
ベースセンター4にインターネットなどでアクセスし、
所定項目を入力すれば、配達等により受け取ることもで
きる。
【0029】デジタルカメラの貸出しを希望する顧客
は、顧客カードを顧客用端末21に読み取らせ、カメラ
の指定を行うとともに、貸出し期間などの貸出し条件を
入力する。入力されたデータはホストコンピュータ23
に送られ、ホストコンピュータ23は、貸出しの受付が
完了すると顧客用端末21に引換券を発券させるととも
に、搬送手段24により指定のデジタルカメラを倉庫2
5から受渡しコーナー26に送らせる。顧客は受渡しコ
ーナー26で引換券を提示してデジタルカメラを受取
る。なお、ホストコンピュータ23はデジタルカメラの
返却がどこの貸出しセンターで行われてもよいように、
通信ネットワーク5を介して顧客の貸出しデータをデー
タベースセンター4にも送る。
【0030】カメラ試用コーナー27には各種のデジタ
ルカメラが用意されており、顧客はデジタルカメラの指
定前に貸出しセンター1内でこれらを試用することがで
きる。また、カメラ試用コーナー27では、デジタルカ
メラの知識の少ない顧客のためにカメラの使用方法を項
目別に案内する対話式の端末が設けられている。端末の
画面には顧客の試用しようとするデジタルカメラの画像
が表示されており、顧客は手に持ったデジタルカメラと
画面上の表示とを見比べながら、端末に表示されている
デジタルカメラの操作がわからない操作部に対応する部
分にタッチする。これによってその部分に対する説明の
要求が受付けられ、顧客は、該当部分の使用法の案内を
受けることができる。
【0031】顧客によるデジタルカメラの試用および使
用法案内の項目別活用データはホストコンピュータ23
がモニターしており、その情報は通信ネットワーク5を
介してデータベースセンター4に送られ、顧客データベ
ース4aに記録保管される。これらの顧客情報およびそ
の統計化情報はさらにデータベースセンター4から総合
センター9に送られて、今後の開発・設計、生産、廃棄
計画に反映される。例えば、使用法説明の要求の多かっ
た操作部は、もう少しわかりやすい形式に改善される。
【0032】撮影が終わり、貸出しセンターを訪れた顧
客は、まず顧客用端末21において顧客カードを読み取
らせるとともに、カメラ返却の旨の入力をする。単にカ
メラ返却の旨の入力をしただけの場合は、デフォルトで
カメラ内の全画像データをプリントするとともにこれら
の画像データを画像データベース4bに保管するという
注文となる。これは、銀塩フィルムの場合の「同時プリ
ント」及び焼増し注文への準備に対応する。なお、これ
と異なる格別の注文をする場合は、顧客用端末21の案
内に従って所望の画像注文データを入力する。この手続
きの後、受渡しコーナー26でデジタルカメラを返却す
る。搬送手段28はデジタルカメラを受渡しコーナー2
6からデータ読出し端末29に搬送し、ここで撮影済み
の画像データ、およびカメラの使用状況の情報が読出さ
れる。読出された画像データとカメラの使用状況の情報
はローカルサーバ30に送られて格納される。
【0033】なお、上記の実施の形態に代えて、貸出し
の際に顧客用端末21から入力されたデータをデジタル
カメラ自体に記憶させておくとともに、画像注文データ
をカメラで入力可能なようにデジタルカメラを構成する
ことも可能である。このような実施の形態においては、
返却の際、顧客は単にデジタルカメラを受渡しコーナー
26で手渡すだけでよく、顧客用端末21において顧客
カードを読み取らせるとともに返却データおよび画像注
文データを入力する必要がない。この場合、データ読出
し端末29は、撮影済みの画像データ、およびカメラの
使用状況の情報とともに、返却データ及び画像注文デー
タも読出し、ホストコンピュータ23に送る。
【0034】データ読出しの終わったデジタルカメラは
搬送手段31により倉庫25に搬送される。前述のよう
に、貸出しセンター1と物流センター6との間は配送ル
ート7で結ばれており、返却されたデジタルカメラが倉
庫25から物流センター6に送られるとともに、貸出し
に供するためのデジタルカメラが物流センター6から倉
庫25に配送される。
【0035】画像注文データに「プリント」の指示が含
まれている場合は、画像データがローカルサーバ30か
らプリンタ1aに送られてプリントされ、搬送手段32
により受渡しコーナー26に搬送される。顧客はデジタ
ルカメラを返却に来たその足で、プリントを受け取るこ
とができる。一方、画像注文データに「CD−Rへの書
込み」の指示が含まれている場合は、画像データがロー
カルサーバ30からCD−Rドライバ1bに送られ、画
像が書き込まれたCD−Rが搬送手段33により受渡し
コーナー26に搬送される。さらに、画像注文データに
「撮影画像情報の保管」が含まれていた場合は、ローカ
ルサーバ30の画像データはホストコンピュータ23か
ら通信ネットワーク5を介してデータベースセンター4
に送られ、画像データベース4bに保管される。なお、
ローカルサーバ30に格納されたカメラの使用状況の情
報については、いずれの注文の場合でも、ホストコンピ
ュータ23から通信ネットワーク5を介してデータベー
スセンター4に送られ、顧客データベース4bに保管さ
れる。この際、注文データの情報も同様に統計データと
してデータベースセンター4に送られ、顧客データベー
ス4bに保管される。
【0036】なお、図2に示したシステムは、全て一箇
所に集中していてもよく、この場合は搬送手段24、2
8、31〜33は不要となり、例えばデータ読出し端末
29から倉庫25への受渡しなどは店員が手作業で行
う。また、顧客用端末21やカメラ試用コーナーにおけ
る端末の操作も店員が行うようにすれば、全ての手続き
は受渡しコーナーにおける顧客と店員とのやり取りで行
うことができる。
【0037】図3は、レンタル商品としてのデジタルカ
メラがコンビニエンスストアの既存システムをそのまま
活用して流通する場合を例にとった第二の実施の形態を
示すシステムのブロック図である。レンタルシステム5
1は、図1に示した第一の実施の形態における貸出しセ
ンター1、データベースセンター4、物流センター6、
総合センター9を含む。その構成の詳細は図1と共通な
ので、各センター内のブロックの図示、およびレンタル
システム51内の機能の説明は省略する。また、貸出し
センター1の詳細は図2と共通なので、ホストコンピュ
ータ23および受渡しコーナー26を除き図示および説
明を省略する。
【0038】コンビニエンスストアシステム52では、
第一店舗53、第二店舗54が配送ルート55、56に
よってそれぞれ配送センター57と結ばれており、商品
の配送を受ける。なお、簡単のため店舗は二つのみ示し
たが、実際には多数存在する。配送センター57はコン
ビニエンスストアシステム52の物流のハブとなってい
て、さらに配送ルート58によって仕入れセンター59
とも結ばれており、店舗に供給すべき仕入れ商品を受取
るとともに、必要に応じ返品となった商品を返送する。
また、産地直送型の商品の場合は、生産センター60か
らの商品が配送ルート61によって配送センター57に
運ばれる。顧客は最寄の第一店舗53や第二店舗54に
出向いて商品を購入する他、電話や通信によって注文を
行い、配送ルート62によって家庭63への配達を受け
ることもできる。これらの配送管理および支払い決裁は
システムコンピュータ64によって集中管理されてい
る。図示を省略しているが、第一店舗53などコンビニ
エンスストアシステム内の全てのブロックにはそれぞれ
ローカルコンピュータが備えられており、システムコン
ピュータ64との間で配送および決裁データのやり取り
を行っている。
【0039】この第二の実施の形態では、レンタルシス
テム51の貸出しセンター1における受渡しコーナー2
6がコンビニエンスストアシステム52の配送ルート6
5によって配送センター57と結ばれている。また、貸
出しセンター1のホストコンピュータ23がレンタルシ
ステム51の窓口となって通信ネットワーク66などに
よりコンビニエンスストアシステム52のシステムコン
ピュータ64と通信を行い、配送の管理と支払いの決裁
を行う。
【0040】まず、コンビニエンスストアシステム52
を活用したデジタルカメラの貸出しについて説明する。
貸出し可能状態のデジタルカメラはコンビニエンススト
アシステム52の他の商品と全く同様にして受渡しコー
ナー26から配送ルート65によって配送センター57
に送られ、さらに配送ルート55などによって第一店舗
53などに送られる。このとき、コンビニエンスストア
システム52は、通常の仕入れと全く同様にして、レン
タルシステム51から「仕入れ代金」の請求を受ける。
コンビニエンスストアシステム52では、この「仕入れ
代金」にマージンを上乗せした「販売代金」でデジタル
カメラを第一店舗53などに陳列する。顧客にとって、
この「販売代金」はデジタルカメラの貸出し料金および
プリントサービス料金を意味する。貸出しと課金のシス
テムについては後に詳述するが、カメラを入手し、撮影
したあとはカメラごとラボに「返却」して画像のみを受
取る点では、第二の実施の態様におけるシステムは「レ
ンズ付フィルム」の流通システムと似ている。
【0041】デジタルカメラの貸出しを希望する顧客
は、例えば第一店舗53を訪れ、通常の商品と同様に第
一店舗53の商品陳列棚からレジにデジタルカメラを持
参し、「販売代金」の支払いを行う。その際、レンタル
システムにおける顧客カードの情報、デジタルカメラ番
号および日付などが第一店舗53のレジにおけるローカ
ルコンピュータに入力され、システムコンピュータ64
を介してホストコンピュータ23に通知される。この場
合、コンビニエンスストアシステムから顧客に発行され
るICカードなどで支払いが行われれば、情報の入力は
より簡便であり、コンビニエンスストアにおける他の一
般商品に対する支払いと全く同じ手間で「貸出し」が完
了する。
【0042】なお、デジタルカメラの入手は第一店舗5
3などに出向かなくても、コンビニエンスストアシステ
ム52の配送ルート62を利用した家庭63への配達に
よってもよい。撮影の終わった顧客は、デジタルカメラ
を第一店舗53などのレジに返却する。第一店舗53の
レジでは、デジタルカメラ番号、画像注文データ、プリ
ント受渡し方法などの必要情報を入力したあと、受取っ
たデジタルカメラを配送ルート55および65によって
配送センター57経由で受渡しコーナー26に送る。第
一店舗53のレジにおけるローカルコンピュータで入力
された情報はシステムコンピュータ64を介してホスト
コンピュータ23に伝達される。この場合も、顧客がI
Cカードを提示すれば必要情報の入力は簡単になる。な
お、画像注文データやプリント受渡し方法などをデジタ
ルカメラ自体に入力するようにしておけば、第一店舗5
3でのデジタルカメラ返却時の手間が軽減される。
【0043】なお、デジタルカメラの返却は、デジタル
カメラを入手した第一店舗53に限らず、第二店舗54
で行ってもよい。また、配送ルート62を利用して家庭
63から返送してもよい。さらに、貸出しセンター1の
受渡しコーナー26に直接持ち込んでも良いことはいう
までもない。
【0044】顧客の画像注文が撮影画像情報保管のみで
ない場合、レンタルシステム51は注文に従って画像を
プリントするかCD−Rに記録して受渡しコーナー26
に準備する。これらのプリントまたはCD−Rは配送ル
ート65によって配送センター57に送られた後、顧客
の指定に従って、第一店舗53、第二店舗54などの店
舗または家庭63に配送される。店舗に配送された場合
は、顧客が受取りに現れるまでプリントまたはCD−R
をその店舗にて保管する。
【0045】図4は、第二の実施の形態における第一店
舗53などにおけるローカルコンピュータのフローチャ
ートであり、通常商品のレジ処理とともにデジタルカメ
ラのレンタルシステムにおける貸出の管理および課金を
取扱う。この実施の形態では、コンビニエンスストアシ
ステムに登録した顧客に発行されるICカードにより課
金と決裁が行われる場合を例にとって説明する。
【0046】顧客が通常の商品とともにデジタルカメラ
をレジに持参し、提示したICカードがレジのスロット
が挿入されると、フローがステップS1からスタートす
る。ステップS2では、ICカードの情報がローカルコ
ンピュータに入力され、顧客の特定が行われる。レジに
持参された商品は一つづつバーコードリーダーにかけら
れ、ステップS3においてその情報が読取られる。ステ
ップS4では、バーコードリーダーで読取った情報に基
いて商品の識別が行われ、商品がデジタルカメラかどう
かがチェックされる。
【0047】ステップS4において商品がデジタルカメ
ラでなければ通常商品であるから、ステップS8に飛ん
でその商品の料金の入力が行われる。次いで、ステップ
S9において全商品のレジが完了したかどうかが問わ
れ、所定時間内に未完了の旨の入力をするとステップS
3に戻り、次の商品の情報を読取る。商品が通常商品で
あれば、以上が繰り返され、ステップS9で全ての商品
についてのレジが完了した旨の入力をするかまたは何も
入力せずに所定時間が経過するとステップS10に進
む。ステップS10では、料金の集計およびその引落し
が行われる。引落し情報は、ICカードに入力される。
【0048】一方、ステップS4において商品がデジタ
ルカメラであった場合には、顧客との対話を含むステッ
プS5以下の処理に入る。なお、商品がデジタルカメラ
であった場合、ステップS3の段階において読み取った
バーコード情報の中からデジタルカメラのID番号や最
大撮影可能枚数などがすでにコンピュータに自動入力さ
れている。
【0049】ステップS5では、入力当日のデータが貸
出日として自動入力されるとともに、顧客からの希望に
基いて返却予定日が入力される。この項目は特に顧客の
希望がなければ、デフォルトで貸出日から一週間後の日
付が自動入力される。また、ステップS6では、顧客の
希望する撮影予定枚数に基いて撮影可能画像枚数を入力
する。この項目も、特に顧客の希望がなければバーコー
ド情報から読取られたデジタルカメラの最大撮影可能枚
数がデフォルトで自動入力される。
【0050】ステップS7では、ステップS5で入力さ
れた日付情報がステップS2で入力された顧客情報およ
びステップS3で入力されたデジタルカメラのID番号
とともに、貸出し管理情報としてローカルコンピュータ
から出力され、システムコンピュータ64を介してホス
トコンピュータ23に送られる。
【0051】ステップS8では、商品がデジタルカメラ
である場合、これまでのステップで入力されたデジタル
カメラのID、貸出日、返却予定日、および撮影予定枚
数に応じた料金が自動計算されて入力される。なお、上
記のステップS5からステップS8の処理順序は、図4
に限らず適宜異なった順序としてよい。また、デジタル
カメラの貸出条件を一律に決めておき、それに基く料金
など必要な情報はすべてバーコード情報から読取られた
既定値を入力するような実施の形態では、ステップS5
やステップS6は顧客の意向を聞くことなしに自動的に
処理される。上記のバーコードはデジタルカメラの外装
などに印刷しておけばよい。
【0052】ステップS5およびステップS6における
顧客への質問を省略し、レジの流れを良くするために
は、別の実施の形態として、デジタルカメラ自体は同一
のものであっても、貸出し期間や撮影可能枚数の違いに
応じてデジタルカメラ外装のバーコートだけを違えた別
の商品としてコンビニエンスストアに陳列するようにす
る。例えば、貸出し期間3日で撮影可能枚数が25枚の
ものには1500円の値札を付け、貸出し期間一週間で
撮影可能枚数が50枚のものには2600円の値札を付
けて別商品として陳列する。顧客の希望の多様化に応じ
て多様な「品揃え」が必要ではあるが、このような実施
の形態では、顧客が希望の「商品」を選択してレジに持
参するだけで、バーコードの読取によりステップS5お
よびステップS6において必要な情報は瞬時に自動入力
できる。
【0053】以上のようにして、デジタルカメラのレン
タルシステムにおける貸出の管理および課金は、ICカ
ードを使ったコンビニエンスストアシステムにおけるレ
ジ処理の流れの中で行われる。なお、ICカードの他
に、クレジットカードなどの顧客を特定することができ
るシステムであれば、上記のようなコンビニエンススト
アシステムのレジ処理の中でデジタルカメラのレンタル
システムにおける貸出の管理および課金が可能となる。
この場合、ステップS10は顧客の銀行口座などからの
代金引落しのための処理となる。
【0054】デジタルカメラ貸出の料金体系表の一例を
図5に示す。図5の「貸出料金」における「日数指定」
欄に示すように、貸出は基本的に1日当り200円であ
るが、500円の2泊3日コース、1100円の一週間
(翌週の同曜日までの8日間)コース、3500円の1
ヶ月(翌月の同日まで)コースが設けられており、期間
が長いほど割安となっている。なお、コースは一度指定
するとその後の変更はできず、コースからの超過日数分
はすべて1日あたり200円となる。なお、データの保
管料は無料である。
【0055】貸出し時点での課金は顧客が指定したコー
スに従って行うが、レンタル保証金の意味合いを兼ね
て、コースの指定にかかわらず一律に1ヶ月コースの料
金を課金し、返却時点において顧客に最も有利なコース
を適用して差額を返却するような実施の形態としてもよ
い。
【0056】プリント料金は基本的に1枚当り50円で
あるが、5枚以上は注文しなければならないので最低料
金は250円である。また、25枚を1000円でプリ
ントするプリントする25枚コース、50枚を1500
円でプリントする50枚コースが設定されている。これ
らのコースを選択した場合には、それぞれ容量のより大
きいメモリを装着したデジタルカメラが貸し出される。
なお、これらのコースは銀塩カメラにおいて25枚撮り
または50枚撮りのフィルムを同時プリントに出す場合
にそれぞれ該当する。ただし、デジタルカメラの場合で
は、必ずしも全ての容量を撮影してプリントする必要は
ないので、25枚コースでは最低15枚のプリントを注
文すればよく、不要なプリント料金は1枚あたり40円
減額するよう調整できる。この結果、25枚コースの最
低料金は600円である。換言すれば、25枚コースは
15枚以上からメモリの容量一杯に該当する枚数までを
1枚あたり40円でプリントするコースである。同様に
して、50枚コースは、最低30枚のプリントを注文す
れば、1枚あたり30円でプリントを行うコースとなっ
ている。
【0057】CD−Rへの記録は、5画像の記録を含む
基本料金が1000円であり、6枚目以降は1枚あたり
20円の超過料金が課金される。プリント料金の調整分
およびCD−Rへの記録の際の超過分はデジタルカメラ
の貸出し時点では不明なことが多いので、貸出し時点で
は顧客のICカードに対してそれぞれ基本料金の課金処
理がなされ、返却時点において貸出し料金における超過
日数分と合わせ精算する。例えば、貸出し期間一週間で
50枚コースのレンタルを行う場合には、貸出し時点で
合計2600円が課金処理され、貸出し期間の超過なし
に35枚のプリント注文を伴ってデジタルカメラが返却
された場合は、、15枚分のプリント料金450円の返
金処理が顧客のICカードに対して行われる。また、別
の例として、例えば貸出し期間3日間で25枚コースの
レンタルを行う場合には、貸出し時点で合計1500円
が課金処理され、貸出し期間超過2日で20枚のプリン
ト注文を伴ってデジタルカメラの返却が行われた場合
は、超過料金400円の課金と5枚分のプリント料金2
00円の返金との差引き精算の結果、顧客のICカード
に対して200円の追加課金処理が行われる。
【0058】図5の下段は、上記のような料金体系に基
く合計料金の例をいくつか示す。第一の例は、当日返却
の条件でプリント枚数も指定とした場合である。この場
合は1日分の貸出し料金200円と最低5枚分のプリン
ト料金250円の合計450円が最低の合計料金とな
る。また、第四の例は貸出しを2泊3日コース、プリン
トを25枚コースとした場合であって、貸出し料金50
0円とプリント料金100円の合計1500円が課金さ
れる。なお、この例では、プリント枚数を調整し、最低
15枚とすることができ、そのときのプリント料金は6
00円となるので、最低料金は1100円となる。その
他の例も同様に理解できるので、説明を省略する。
【0059】なお、図5では、貸出しに期限を設けた
が、別の実施の形態として、一定の金額を支払えば貸し
出し期間を無制限とし、顧客の責任で電池の消耗につい
ての保証期間以内で使用するようにするような料金体系
も可能である。このような実施の形態における使用と返
却の様子は、銀塩写真におけるレンズ付きフィルムの実
態に似てくる。レンズ付きフィルムはレンタルではなく
購買する商品ではあるが、使用後ラボに手渡したあとは
手元に戻らず、再生されて再び商品として売られ、実質
的には撮影時のみ借りて返却するに等しい流通をするか
らである。
【0060】図6は、上記のような貸出しシステムに適
したデジタルカメラの構成を示すブロック図である。デ
ジタルカメラは防滴構造のハウジング71に収容されて
おり、ハウジング71の外部はさらに紙製の外装72に
よって覆われている。ハウジング71の防滴構造は、不
特定の貸出し先での不測の使用状況によってデジタルカ
メラの内部構成が破損する可能性を小さくするととも
に、デジタルカメラ返却時の清掃を容易にするためのも
のであり、商品としてのデジタルカメラにおける防滴性
能を意味するものではない。また、紙製の外装72は一
回のレンタルによって何らかの汚れや損傷を受けること
を予定しているものであり、清潔面への配慮も兼ねてデ
ジタルカメラが返却される毎に剥がして交換する。
【0061】紙製の外装72には、モニタ出力73、L
CD表示74、操作部75、ファインダ76、撮影レン
ズ77、ストロボ78、環境センサ91に相当する位置
にそれぞれ窓が開けられており、モニタ出力73と環境
センサ91は外部に露出している。撮影レンズ77に相
当する位置の窓は、透明の保護ガラス78によって覆わ
れており、撮影レンズ77の表面の光学的損傷を防止し
ている。この保護ガラス78もデジタルカメラが返却さ
れる毎に交換される。ファインダ76に相当する位置の
窓も同様の透明保護ガラスで覆われており、同様にして
交換される。一方、LCD表示74、操作部75に相当
する位置の窓は、透明フィルム80で覆われており、こ
れらの部分が外部から見えるようにするとともにこれら
の部分の汚れを防止している。また、透明フィルム80
はその外側から操作部75を押して操作できるようにフ
レキシブルになっている。この透明フィルム80もデジ
タルカメラが返却される毎に交換される。ストロボ78
に相当する位置の窓も同様の透明フィルムで覆われてお
り、同様にして交換される。
【0062】以上のような実施の形態により、貸出し時
におけるデジタルカメラ内部の損傷の可能性を低くして
複数回の貸出しに耐えるようにするとともに、顧客の手
が直接触れる部分は、コストの安い材料により構成して
貸出し毎に交換し、外観的には常に新品としてデジタル
カメラをレンタルする。
【0063】コストダウンのため撮影レンズ77は固定
焦点でありフォーカシング機構は設けられていない。ま
た絞り値も固定である。露出制御は電子シャッタのシャ
ッタ速度およびイメージセンサのゲインコントロールに
よって行われ、これらは不図示の光センサからの信号に
基き、CPU83によって自動的に制御される。
【0064】モニタ出力73は、例えばAV出力端子で
あり、デジタルカメラの貸出し中にテレビのAV入力に
撮影済みの画像信号を出力してモニタすることができる
ようにするためのものである。モニタ出力73は、AV
端子に換えて、携帯電話のモニター画面に画像を出力す
るための端子であっても良い。いずれの場合でも、モニ
タ出力73からの画像信号は、撮影された画像信号と比
較して画像情報量の少ないもので、モニターのために短
時間で出力することを目的としており、外部メモリに保
管したりプリントしたりするには不満足なものである。
【0065】LCD表示74は、画像モニターではな
く、文字やマークなどを表示するだけの簡単な構造のも
のであり、撮影モードと再生モードの別、残り撮影可能
画像数、モニタ出力73から出力される画像の番号、消
去すべき画像の番号、などを表示する。操作部75に
は、シャッタ―レリーズボタン兼実行ボタン、焦点距離
切換えボタン、モード切換えボタン、画質切換えボタ
ン、モニタや消去のために撮影済み画像を選択する際の
アップダウンボタン、データ入力のためのテンキーなど
が設けられている。これらのボタンの使用法は、近接す
る窓の欄外における紙製の外装72に印刷されている。
【0066】ファインダ76は、通常はワイド撮影のた
めの視野枠が設けられており、操作部75の焦点距離切
換えボタン押されると、視野制御メカ86が動作してテ
レ撮影用視野枠82がファインダ76の視野内に移動す
る。操作部75により焦点距離がテレ側に切換えられた
ことは、CPU83にも伝えられる。この実施の形態で
は、コストを考えてテレとワイドの2段階の焦点距離切
換えとしているが、他の実施の形態として切換えを多段
階としてもよく、また実質的に無段階に連続的に焦点距
離を切換えるズームタイプとしてもよい。この場合は、
視野枠の切換えを多段乃至連続的とするか、またはファ
インダ76にズーム光学系を採用する。
【0067】CPU83はイメージセンサ制御部84を
介してランダムアクセス可能なCMOSイメージセンサ
85(300万画素程度)を制御するとともに、イメー
ジセンサからの画像を取込む。このとき、焦点距離がテ
レ撮影に切換えられているときは、テレ撮影用視野枠8
2に対応するイメージセンサ中央1/4のエリア内の画
素のみを読出し、擬似的にテレ撮影状態の画像を得る。
一方、焦点距離がワイド撮影状態でかつ画質が「ノーマ
ル」に設定されているときは、イメージセンサ全体のエ
リアから1/4の数の画像を間引いて読み出す。このよ
うにして、この実施の形態はテレ撮影とワイド撮影が可
能な75万画素程度のデジタルカメラとして機能する。
なお、ワイド撮影の際には、間引き読出しの代わりに全
画素読出しを行い、隣接する4画素の信号をそれぞれ足
し合わせることにより75万画素の画像を得てもよい。
この場合は、間引き読出しに比べ、感度が向上する。
【0068】画質切換えボタンが「ファイン」に設定さ
れているときは、ワイド撮影状態における間引き読出
し、または隣接画素の足し合わせを行わず、300万画
素のデジタルカメラとして使用する。なお、テレ撮影状
態において画質切換えボタンを300万画素を意味する
「ファイン」に設定することは禁止されている。このよ
うに、この実施の形態では、焦点距離の切換えを行わな
い場合、準広角程度の300万画素の高画質デジタルカ
メラとして機能する。
【0069】なお、別の実施の形態として、撮影レンズ
をズームレンズとして構成すれば、コストは高くなる
が、いずれの焦点距離でも300万画素の高画質が得ら
れるズームデジタルカメラを構成することができる。C
PU83は、ストロボ制御部86を介してストロボ78
を制御している。また、CPU83はメモリ87に接続
されており、イメージセンサ制御部84からの撮影済み
画像をメモリ87に格納するとともに、メモリ87に格
納されている画像を読み出してCPU83を介してモニ
タ出力73またはデータ端子88から出力する。なお、
メモリ87はメモリカードなどの着脱可能な記録媒体で
はなく、デジタルカメラ内部に実装される通常のメモリ
チップである。これによって、記録媒体自体のコストを
押さえるとともに、カードドライブなどの省略によるコ
ストダウンを実現し、さらに、ハウジングから記録媒体
を出し入れのための開口をなくすことで貸出し時の損傷
の可能性を低くしている。
【0070】データ端子88は、メモリ87に格納され
ているとおりの画像情報量を持つデジタルデータおよび
カメラの使用状況の情報を出力するもので、貸出しセン
ターにおけるデータ読出し端末での読出しの都合に適し
た専用端子となっており、一般家庭のパソコンのデータ
入力端子には適合しない。従って、デジタルカメラがレ
ンタル商品として流通している状態では外装72によっ
て覆っておき、返却されて外装72が剥がされたときの
み外部に露出してデータ読出し端末と接続可能となるよ
う構成する。また、データ端子88の構造自体は汎用と
するが、貸出しセンターにおけるデータ読出しを効率化
するために一般とは異なる専用の読出し手続きにて読出
すよう構成してもよい。この場合も、デジタルカメラが
レンタル商品として流通している状態では外装72によ
って覆っておき、返却されて外装72が剥がされたとき
のみ外部に露出してデータ読出し端末と接続可能となる
よう構成する。
【0071】なお、別の実施の形態として、データ端子
88をUSBなどの汎用のデータ端子とするとともに一
般の読出し手続きで読出し可能なように構成し、外装7
2に窓を設けて外部に露出させ、貸出し中においても家
庭のパソコンによってデータの読出しが行えるよう構成
することも可能である。この場合は画像データを顧客自
身が管理するとともに、プリントなども顧客自身のプリ
ンタで行うことが前提になる。しかしながら、デジタル
カメラだけでなくパソコンやプリンタの性能も日進月歩
であり、一般の顧客にとって自身で常に最先端の性能の
ものに買い換えることは経済的にあまりに負担が大き
い。図6に示した実施の形態は、デジタルカメラをレン
タルとするだけでなく、管理やプリントを前提とする画
像データの読出しも専門の業者にに任せることによっ
て、顧客が常に使用時点における最先端の性能を享受す
ることができるようにしたものである。
【0072】電源回路89は例えば単三乾電池2本から
なる電池90からデジタルカメラ内の各部に電力を供給
する。実施の形態のデジタルカメラは、レンタル商品と
して流通する間、充分な電力供給が確保されることを前
提として設計がされており、顧客自身による電池交換の
必要はなく、電池90を収容する電池室の蓋は外装72
によって覆われており、返却されて再生センターにて外
装72が剥がされたときのみ電池交換が可能となる。こ
のような電池の管理のため、再生センターでは、電池を
交換して新しい外装72を着けたとき、電池交換日時を
外装72に刻印する。コンビニエンスストアシステムの
店舗53などでは、現在の電池電圧だけでなく、この電
池交換日もチェックし、電池交換から所定期間を過ぎた
デジタルカメラは「賞味期限切れ商品」として、貸出し
センターに返品する。このような管理によって、レンタ
ル期間中充分機能できる容量の電池が入ったデジタルカ
メラのみをレンタルする。また、返品になったデジタル
カメラの情報は、レンタル商品としてのデジタルカメラ
の顧客への回転率、または店舗53などでの在庫状況の
情報となる。
【0073】上記の電池交換日の情報はCPU83にも
入力されており、貸出し時点において入力される返却日
との比較により充分な電力供給が保証できないときは、
保証できる同一機種に代替してレンタルする。また、C
PU83は電池交換日および返却日の情報と本日の日付
情報との比較により、電力供給が保証できない状態の予
告、貸出し期間の超過などのレンタルに関する警告情報
を作成し、モニタ出力73から画像情報が出力されると
き、これに警告情報を重畳してテレビ画面などに表示さ
れるようにする。
【0074】また、モニタ出力73からの画像をテレビ
などで見ながら操作部75を操作することによって不要
な画像を削除することができるほか、必要画像のプリン
ト枚数やプリントサイズなどの指定を行うこともでき、
これらの指定情報は所定の書式に従ってCPU83から
メモリ87に書き込まれる。書き込まれた指定情報はデ
ジタルカメラの返却時に画像情報とともにデータ端子8
8から読み出され、指定情報に従ったプリントが行われ
る。なお、このプリントの指定は、デジタルカメラ返却
時に貸出しセンターにて訂正することもでき、また、デ
ジタルカメラでの指定情報の入力はせずに、返却時に貸
出しセンターにて入力することもできる。
【0075】データ端子88は、さらに再生センターに
おいて返却されたデジタルカメラの機能チェックをする
際にも利用される。再生センターでは返却されたデジタ
ルカメラのデータ端子88に検査機を接続し、種々の検
査信号をCPU83に送るとともにこれらの検査信号に
応答するCPU83の反応を逐一チェックし、デジタル
カメラの機能および各部品の性能を評価して商品として
再生可能かどうかを決定する。
【0076】環境センサ91には、温度、湿度、気圧、
騒音量などのいずれかまたはその組合せをそれぞれ簡易
的に検知するセンサが設けられており、撮影時のそれら
出力が撮影画像に関連付けて記録される。また、露出制
御用の光センサの出力、ストロボ使用の有無、擬似的に
テレ撮影状態とする設定の有無、撮影時刻とその前後の
撮影時刻との間隔、プリント指定枚数などもそれぞれの
画像に関連付けて記録される。さらにそれぞれの画像の
ファイル番号を所定の法則でシリアルに付与するように
構成しておくことによって、残された画像の間に何枚の
画像があって消去されたかを知ることができるので、こ
のような消去履歴も残された画像に関連付けて記録され
る。これらの情報は、デジタルカメラが返却されたとき
に画像データとともにデータ読出し端子によって読取ら
れ、データベースセンターに送られて統計処理および分
析されるとともに、その結果が総合センターに伝えられ
て、次機種の開発・設計、生産、廃棄計画に反映され
る。
【0077】図7は総合センター9の詳細を示すブロッ
ク図である。総合センター9は、既に述べたように、通
信ネットワーク10、12によってそれぞれデータベー
スセンター4および物流センター6からのフィードバッ
クを受け、次機種の開発・設計、生産、廃棄計画に反映
させる。総合センター9はさらにその内部でも情報の交
換を行い次期種の開発設計へのフィードバックを行って
いる。つまり、図7に示すように総合センター9では開
発・設計部門9a、生産工場9bおよび廃棄工場9cが
一体となってコンピュータネットワークによる緊密な情
報交換が図られるとともに開発・設計から廃棄に至るま
でを総合した製品のライフサイクル全体にわたるコスト
管理が行われている。
【0078】図8は、このようなコスト管理の手順図で
あり、図7も参照しながら説明する。図8において、新
機種の計画がステップS21でスタートすると、ステッ
プS22において生産工場9bのコンピュータ9eによ
り、過去機種および新機種のデータに基いて生産コスト
の見積が行われる。また、ステップS23では、物流セ
ンターにある再生センター6aのコンピュータ6cによ
り、過去機種および新機種のデータに基いて再生コスト
の見積が行われる。さらに、ステップS24において廃
棄工場9cのコンピュータ9fにより過去機種および新
機種のデータに基いて廃棄コストの見積が行われる。こ
れらステップS22からステップS24の順序は任意で
あり、並行して同時に実行されてもよい。各見積が出揃
うと、総合センター9の中央コンピュータ9gにより、
ステップS25における総合コストの見積が行われる。
【0079】ステップS26では、総合コストが新機種
の事業計画におけるコスト目標を達成しているかどうか
がチェックされる。コスト目標が未達であれば、ステッ
プS27で中央コンピュータ9gにより、生産工場9
b、再生センター6a、および廃棄工場9cの各々に対
するコストダウン目標の設定が行われる。コストダウン
目標の設定手順としては、まず生産工場9b、再生セン
ター6a、および廃棄工場9cの各コンピュータから自
発的な案の情報を受けた後に、中央コンピュータ9gで
調整するようにしてもよい。コストダウン目標が設定さ
れると、ステップS28において、生産工場9b、再生
センター6a、および廃棄工場9cの各コンピュータに
よりそれぞれコスト分析が行われ、影響度の大きいコス
トダウン項目が抽出される。
【0080】ステップS29では、抽出されたコストダ
ウン項目について情報交換が行われる。例えば、新機種
の分解工程に新たな設備投資が必要である場合において
既存設備の流用で分解可能なよう設計変更するための指
摘があれば、分廃棄工場9cのコンピュータ9fから中
央コンピュータ9gにその指摘を送付先の指定とともに
送付する。中央コンピュータ9gは、送付先の指定に応
じ、その指摘を開発・設計部門9aのコンピュータ9
d、生産工場9dのコンピュータ9e、再生センター6
aのコンピュータ6cに送付する。廃棄工場9c側から
のコストダウン項目の発信としては、上記の他、例え
ば、廃棄工場9cの経営上の要請から工程の一部を改変
したいときに、その改変が新機種の設計、生産、再生に
適合するかどうかの問い合わせる場合などがある。
【0081】同様に、生産工程の合理化項目があるとき
は、生産工場9bのコンピュータ9eから中央コンピュ
ータ9gにその情報を送付先の指定とともに送付する。
中央コンピュータ9gは、送付先の指定に応じ、その情
報を開発・設計部門9aのコンピュータ9d、生産工場
9bのコンピュータ9e、再生センター6aのコンピュ
ータ6cに送付する。これらの情報としては、例えば、
合理化に適した設計が可能かどうかの開発・設計部門9
aに対する問い合わせや、合理化が廃棄工程や再生工程
のコストアップにつながることがないかどうかの廃棄工
場9cや再生センター6aへの問い合わせなどがある。
【0082】さらに、再生工程の合理化項目があるとき
は、再生センター6aのコンピュータ6cから中央コン
ピュータ9gにその情報を送付先の指定とともに送付す
る。中央コンピュータ9gは、送付先の指定に応じ、そ
の情報を開発・設計部門9aのコンピュータ9d、生産
工場9bのコンピュータ9e、廃棄工場9cのコンピュ
ータ9fに送付する。
【0083】また、コストダウンのための斬新な開発・
設計アイデアがあるときは、開発・設計部門9aのコン
ピュータ9eから中央コンピュータ9gにそのアイデア
を送付先の指定とともに送付する。中央コンピュータ9
gは、送付先の指定に応じ、そのアイデアを開発・設計
部門9aのコンピュータ9d、生産工場9dのコンピュ
ータ9e、再生センター6aのコンピュータ6cに送付
する。
【0084】以上のようにしてコストダウン項目の情報
交換が終わると、ステップS30において、他部門から
受けた情報に応じてコストダウン案を作成し、コンピュ
ータを通じてその情報の交換を行う。例えば、上記の例
で示したような、廃棄工場9cからの既存設備流用に向
けての設計変更に対する指摘に対しては、開発・設計部
門9aのコンピュータ9dから中央コンピュータ9gを
介して廃棄工場9cのコンピュータ9fに情報が送られ
る。この情報の例としては、指摘に添った新機種設計変
更の可能性の可否についての回答、設計変更案とそれが
廃棄工場9cの要望に適するかどうかの問合せなどがあ
る。生産工場9bからも、生産方法の変更により廃棄工
場9cの要望に添うことの可否、生産工場9bから見た
廃棄方法の提案などの情報が中央コンピュータ9gを介
して廃棄工場9cのコンピュータ9fに送られる。以
下、説明は省略するが、ステップS29で例示したよう
なコストダウン項目の情報発信に対するレスポンス、提
案、再問合せなどが、ステップS30において行われ
る。その実行は、中央コンピュータ9gを介した各部署
のコンピュータ間の通信による。
【0085】ステップS30における情報交換が終わる
とステップS22に戻り、ステップS29、ステップS
30で交換した情報を加味して、ステップS22からス
テップS25でコストの再見積りが行われる。これによ
ってもステップS26で目標未達であると判断される
と、ステップS27からの手順が繰り返される。このよ
うにして、目標が達成されるまでステップS22からス
テップS30が繰り返され、目標が達成されるとステッ
プS26からステップS31に飛んで手順を終了する。
【0086】一般の商品では、開発・生産から流通・販
売までのコストが事業コストであるが、上記のように、
この発明ではこれらの他に流通後の商品の返却に対応す
るコスト、再生から再流通へのコスト、廃棄コストを加
えた全体が事業コストとして管理されている。
【0087】なお、図8では、新機種の展開を契機とす
る事業コスト管理について説明したが、図7のシステム
ではこの他、各部門に対して複数の機種にまたがる共通
化を契機とする事業コスト管理の義務が課されており、
この観点からも中央コンピュータ9gコントロール下で
各部門のコンピュータ9d、9e、9fからコストダウ
ン計画および実践の情報が伝えられる。これらの情報は
中央コンピュータ9gを通じ、各部門のコンピュータ9
d、9e、9fで共有され、関連部門において活用され
る。
【0088】図9は、デジタルカメラがレンタルではな
く通常の商品として流通する場合を例にとった第三の実
施の形態を示すシステム図のブロック図である。物流セ
ンター6、総合センター9、およびこれらに関連する配
送ルート7、11並びに通信ネットワーク8、10、1
2は図1における第一の実施の形態と同様であるので、
同一番号を附し、説明を省略する。
【0089】第三の実施の形態において、顧客センター
101は顧客102との間の一切の窓口として機能す
る。まず第1に通常のカメラ店舗として顧客102にデ
ジタルカメラを販売する。受渡しルート103は店頭で
の販売であっても、注文による配送であってもよい。但
し、受渡しルート103は一方通行ではない。顧客10
2はデジタルカメラ購入の際、顧客センター101と
「メンテナンスおよび廃棄契約」を結ぶ。この契約によ
って、デジタルカメラの修理、改造、グレードアップ、
買換えなどの際に、顧客は受渡しルート103を介して
デジタルカメラを顧客センター101に戻す。戻された
デジタルカメラは配送ルート7を介して物流センター
6、さらに必要に応じ、配送ルート11を介して総合セ
ンター9に送られ廃棄される。これらの機能は第一の実
施の形態とほぼ同様なので、詳しい説明は省略する。
【0090】買換えなどのために手持ちのデジタルカメ
ラが不要になったとき、顧客は個人で廃棄処分をするこ
ともできるが、その費用は「メンテナンスおよび廃棄契
約」を結んで顧客センター101に戻すよりも割高とな
る。所定の手続きによらずに勝手に廃棄することは地球
環境のために法令で禁止されているものとする。
【0091】顧客センター101は、顧客が直接訪れる
通常の店舗として多数の拠点に分散して設けることも可
能であるが、通信販売やネット販売のような無店舗販売
の場合は、一つのセンターとしてまとまっていてもよ
い。第三の実施の形態におけるシステムも、デジタルカ
メラの販売だけでなく、種々のサービス業務を行う。た
とえば、プリントサービス、CD−Rへの書込みサービ
ス、撮影画像情報の保管サービスなどである。これらの
サービスは、顧客102が直接顧客センター101に出
向いて受けることもできるし、顧客102が自宅のパソ
コンからインターネット104などを通じて顧客センタ
ー101にアクセスし、必要な注文データや画像データ
を送受信することによっても受けることができる。
【0092】デジタルカメラの購入やサービスの申しこ
みの際、新規顧客の住所、氏名、電話番号、メールアド
レス、クレジットカード番号などの顧客管理情報が顧客
センターにおいて記録され、顧客ID番号が発行され
る。新規顧客の場合、その同意を得て、年齢、性別その
他のプライバシー情報も顧客データベース4aに記録す
る。また、顧客の同意を得て、撮影画像などに含まれる
使用状況の情報も記録する。これらの点は、第一の実施
の形態と同様である。
【0093】サービスセンター104は、顧客データベ
ース104a、画像データベース104b、プリンタ1
04c、およびCD−Rドライバ104dを持つ。これ
らの要素の機能は第一の実施の形態と基本的に同様なの
で説明を省略する。但し、第三の実施の形態では、プリ
ンタ104c、およびCD−Rドライバ104dがサー
ビスセンターに設けられているので、顧客の希望により
プリンタ104cでプリントされたプリントまたはCD
−Rドライバ104dによって撮影画像情報を書込んだ
CD−Rは配送ルート106を介して顧客センターに送
られる。第三の実施の形態では、顧客との全ての窓口が
顧客センターに集中されており、顧客102がとまどう
ことはない。サービスに必要な全ての連絡は通信ネット
ワーク105によってサービスセンター104と顧客セ
ンター101の間でやり取りされる。
【0094】総合センター9は、通常の開発、設計、生
産の他に、廃棄をも含んだ総合的な機能を受持つセンタ
ーである。この総合センター9も、通常はシステム内に
一つでよいが、場合によっては複数設けられてもよい。
又単一の総合センター9の機能を複数の拠点に分割して
もよい。
【0095】総合センター9が、顧客データベース10
4aの商品流通統計情報を受取り、生産調整や次機種の
開発・設計、生産廃棄計画に反映させることは、第一の
実施の形態と同様である。このばあいも、廃棄への対応
を通じ、販売した商品の大半が回収されるので市場情報
の把握が可能となる。そして商品サイクルが短くなるほ
ど、その情報はリアルタイムに近くなり、商品企画のレ
スポンスも早くなるとともに、市場のレスポンスも速や
かに把握することが出来る。
【0096】以上のような第三の実施の形態において
も、商品の循環の中に総合センター9の廃棄機能が組み
こまれているので、デジタルカメラが廃棄物としてシス
テムの外に出ることはなく、地球環境のためのゼロエミ
ッションが達成される。図10は、デジタルカメラが、
レンタルではなくレンズ付きフィルムのようにリサイク
ルを前提とした短期間の使い切り商品として流通する場
合を例にとった第四の実施の形態におけるデジタルカメ
ラの構成を示すブロック図である。第四の実施の形態に
おいても、撮影済みデジタル画像情報が格納されたデジ
タルカメラをカメラごとプリントのために引き渡すこと
が標準の流通形態として想定されている。しかしなが
ら、レンタルではないのでカメラの所有権は購入者にあ
り、デジタル画像データを自身で家庭のパソコンなどに
取込んだ後は「返却」せず、用済みのデジタルカメラを
使用者自身の責任で廃棄してもよいシステムとなってい
る。なお、以下の説明では図6と共通する構成には同一
番号を付し、説明を省略する。
【0097】図10のデジタルカメラはプラスチック製
のハウジング201に収容されており、ハウジング71
の外部はさらに紙製の外装72によって覆われている。
紙製の外装72は、撮影済みのデジタル画像情報がデジ
タルカメラごとプリントのために持ちこまれたとき、画
像データ読出し後、デジタルカメラがリサイクル可能で
あれば剥がして交換する。
【0098】紙製の外装72には、モニタ出力73、デ
ータ端子202、LCD表示203、操作部204、フ
ァインダ205、撮影レンズ77、ストロボ78に相当
する位置にそれぞれ窓が開けられている。図6の実施の
形態と異なり、上記の構成はコストダウンなどのため
に、すべて窓から直接外部に露出している。
【0099】LCD表示203は、図6のLCD表示7
4と同様のものである。操作部204も図6の操作部7
5と同様の構成であるが、焦点距離切換えボタン、画質
切換えボタンなどのない簡単な構成である。また、ファ
インダ205はワイド撮影の画角を持つ撮影レンズ77
のに対応した視野枠が設けられているだけであり、焦点
距離切換えの構成はなく、極めて簡単な構成になってい
る。
【0100】イメージセンサ206は200万画素程度
のCCDなど、最もコストパフォーマンスの良い素子が
採用される。図6とは異なり、常に全エリアの全画素の
情報がイメージセンサ制御部84およびCPU83によ
って読み出される。データ端子202は、メモリ87に
格納されているとおりの画像情報量を持つデジタルデー
タの情報を出力するもので、USBなど汎用のデータ端
子によって構成されており、使用者はこの端子を介して
任意に家庭のパソコンなどにデータを取込んだりプリン
トしたりすることができる。また、使用者自身がパソコ
ンの編集機能によって画面の中央を切取って拡大するこ
とにより、図6におけるテレ撮影と同じ効果が得られる
ので、既に述べたように図10のデジタルカメラ自体に
は焦点距離切換えの構成が設けられていない。なお、使
用者が家庭のパソコンを使って撮影画像を編集したと
き、このような編集画像データをデータ端子202経由
でデジタルカメラのメモリ87に戻すことも可能であ
る。この場合、通常の撮影済み画像データとともにこの
ような編集画像データが格納されたデジタルカメラを持
ちこんでプリントサービスを依頼することも可能であ
る。
【0101】電源回路89および電池90の構成は図6
と同様であり、図10のデジタルカメラにおいても、電
池90を収容する電池室の蓋は外装72によって覆われ
ており、顧客自身による電池交換は前提となっていな
い。図11は、第四の実施の携帯におけるサービス体制
を示すブロック図である。このサービス体制では、既存
のコンビニエンスストアシステム301および既存のプ
リント業者302が、デジタルカメラのメーカー303
と連携する。なお、メーカー303はデジタルカメラの
リサイクル機能を備えている。また、コンビニエンスシ
ステム301は通常の仕入れ・配送システムを備えてい
る。後に説明する矢印306、309、315、31
4、311、312は、このコンビニエンスシステム3
01における通常の仕入れ・配送システムを流用した物
流を示す。さらに、プリント業者302は顧客からデジ
タル画像データに基くプリント注文を受け、顧客の希望
があれば既存の宅配サービスを利用してプリントを配送
することを業とするものである。また、顧客の希望によ
り、デジタル画像データを保管するサービスも行う。第
四の実施の形態は以上のような既存のシステムの協業に
よって実現される。なお、コンビニエンスストアシステ
ム301、プリント業者302、およびメーカー303
は、協業のため、それぞれコンピュータ301a、30
2aおよび303aを備えており、銀行304とインタ
ーネットなどのネットワークで交信可能である。
【0102】以下、各矢印に付した〜の物流の順序
に沿って図11におけるサービス体制について説明す
る。まずコンビニエンスストアシステム301は、矢印
306に示すように、通常の仕入れルートを流用してメ
ーカー303またはその販売店からデジタルカメラの仕
入れを行う。仕入れ代金の構成および支払い方法につい
ては後述する。仕入れられたデジタルカメラは、コンビ
ニエンスストアシステムにおける他の商品と全く同様に
してコンビニエンスストアに陳列される。
【0103】顧客305は矢印307のようにデジタル
カメラを購入し、矢印308のようにその代金を支払
う。なお、後述のように代金にはデジタル画像のプリン
ト料金など一切が含まれており、デジタルカメラを購入
した顧客305はこの後一切の料金を支払うことなく、
全てのサービスを受けることができる。このデジタルカ
メラの購入および代金の支払いは、例えばコンビニエン
スストアシステム301の店頭において現金払いによっ
て行われる。また、店頭に出向かなくても、矢印307
をコンビニエンスストアシステム301の配送システム
による配送とし、矢印308をクレジットカードによる
銀行口座引落しとすることもできる。
【0104】矢印309は売れ残ったデジタルカメラに
ついてのコンビニエンスストアシステム301からメー
カー303への返品を示している。返品はモデルが古く
なって人気がなくなった場合の他、長期に店頭に陳列さ
れたために電源電池の容量の保証が出来なくなった場合
に行われる。これは、生鮮食料品における賞味期限切れ
と同様である。返品の際の精算についても、後述する。
【0105】デジタルカメラを購入した顧客305は、
撮影終了後、矢印310のようにデジタル画像データを
格納したデジタルカメラをコンビニエンスストアに戻
し、プリントを依頼する。この依頼は、コンビニエンス
ストアシステム301の店頭で行ってもよいし、コンビ
ニエンスストアシステム301の配送システムによる回
収を要請してもよい。コンビニエンスストアシステム3
01は、矢印311のようにその配送システムにより、
デジタル画像データを格納したデジタルカメラをプリン
ト業者302に配送する。
【0106】プリント業者302は受取ったデジタルカ
メラからデジタル画像情報を読出し、プリントを行う。
完成したプリントは、顧客305への受渡しのため、矢
印312のようにコンビニエンスストアシステム301
の配送システムによってコンビニエンスストアシステム
301に運ばれる。顧客305は矢印313のように店
頭で完成したプリントを受取る。矢印313は、コンビ
ニエンスストアシステム301の配送システムによって
顧客305に宅配してもよい。
【0107】一方、プリント業者302のもとでデジタ
ル画像情報の読出しの終わった使用後のデジタルカメラ
は、矢印314および矢印315のように、コンビニエ
ンスストアシステム301をハブのごとく経由してメー
カー303に戻され、リサイクルに供される。コンビニ
エンスストアシステム301を経由する理由は、プリン
ト業者302とメーカー303との間にコンビニエンス
ストアシステム301とは別の新たな配送ルートを設け
るのを避けるためである。すなわち、矢印306、30
9、315はコンビニエンスストアシステム301とメ
ーカー303との間を往復するコンビニエンスストアシ
ステム301の定期シャトル便の往復によって実行され
る。同様に、矢印314、311、312はコンビニエ
ンスストアシステム301とプリント業者302との間
を往復するコンビニエンスストアシステム301の定期
シャトル便の往復によって実行される。もちろん、コン
ビニエンスストアシステム301の配送システムとして
運行コスト上の支障がなければ、使用後のデジタルカメ
ラをプリント業者302から直接メーカー303に配送
してもよい。いずれにしても、サービスに必要な物流に
関してはすべて既存のコンビニエンスストアシステム3
01の仕入れ・配送システムが効果的に流用される。
【0108】コンビニエンスストアシステム301、プ
リント業者302、およびメーカー303の間における
料金などの精算はコンピュータ301a、302aおよ
び303aと銀行304との交信に基き、銀行304に
おけるそれぞれの口座間で行われる。図12はこのよう
な精算における、料金構造と精算をまとめた表であり、
記号◎または○は該当があることを示す。その他の点は
図12の各欄に記載のとおりである。
【0109】図12に示すように、まずカメラ仕入の時
期において、メーカー303からコンビニエンスストア
システム301に対し、デジタルカメラの卸値およびプ
リント料金の合計額が課金される。その内、プリント料
金はプリント業者のための代行徴収である。なお、この
際に、コンビニエンスストアシステム301がメーカー
303のために行う矢印314、315のカメラ回収の
物流費用が上記合計額から控除される。図12における
◎は、料金の最終受取り者を示すもので、カメラ仕入れ
時点では、カメラ卸値の最終受取り者はメーカー303
である。但し、上記のようにカメラ回収費が控除されて
いる。
【0110】次にカメラ販売時点では、コンビニエンス
ストアシステム301から顧客305に対し、デジタル
カメラの売値(卸値+マージン)、プリント料金、およ
び矢印310から313におけるプリントのサービス管
理費(矢印311、312のプリント配送費を含む)の
合計額が課金される。なお、その内のプリント料金はカ
メラ仕入れ時の金額と一致している。なお、カメラ販売
時点におけるマージンとサービス管理費の最終受取り者
はコンビニエンスストアシステム301である。
【0111】カメラ返品時点での精算は、カメラ仕入れ
時点と比較し、支払者と支払い先の関係が逆になってい
るだけで料金構造および合計額は同じである。なお、カ
メラ仕入れ時点でのプリント料金はメーカー303によ
る代行徴収であったが、返品の際にはプリントは生じな
かったわけであるから、コンビニエンスストアシステム
301は最終受取り者として、プリント料金を含め、支
払ったとおりの合計金額の返金をメーカー303から受
け取る。なお、実際には、個々の商品毎ではなく、仕入
れと返品の差額が、例えば月末などにコンビニエンスス
トアシステム301とカメラメーカーとの間で一括して
精算される。上記の例では、返品に対して仕入代金の全
額をカメラメーカー303からコンビニエンスストアシ
ステム301に返却するようにしたが、これは単純化の
ため、デジタルカメラの売れ行きに対する全責任をメー
カー303として、コンビニエンスストアシステム30
1側をノーリスクとした例である。商品企画の責任がコ
ンビニエンスストア301側にもある場合は、当然なが
ら、売れ残りによる損失をコンビニエンスストア301
も負担することになる。
【0112】プリント作成時点では、プリント業者30
2からメーカー303に対し、実際に発生したプリント
に関するプリント料金が課金される。この課金の単価
は、カメラ仕入れ時点においてメーカー303が代行徴
収していた料金と同額である。当然ながら、プリント料
金の最終受取り者はプリント業者302である。
【0113】なお、プリント料金、およびサービス管理
費はともにプリントが行われることを前提とした前納で
あり、顧客の負担となっている。これは、使用後のデジ
タルカメラがプリント業者302を経由してメーカー3
03によるリサイクルに供されるのを促進し、循環型社
会の実現に資するためである。デジタルカメラが戻って
こないということは、顧客がプリントサービスを自らの
意志で放棄したことを意味するので、その分の料金の負
担は顧客の責任とし、一方徴収済みのプリント料金およ
びサービス管理費は、それぞれ、システム維持のリスク
を負担しているメーカー303およびコンビニエンスス
トアシステム301の取り分とする。
【0114】以上のようなビジネスモデルによって、コ
ンビニエンスストアシステム301、プリント業者30
2、メーカー303、および顧客305は、それぞれ下
記のような利点を得る。まず、コンビニエンスストアシ
ステム301にとっては、収益に寄与する売れ筋商品の
一つとして期待できる他、プリントのサービス管理を兼
務することで仕入れ・配送システムの回転率を上げコス
トダウンを図ることができる。さらに、プリントのサー
ビス管理を兼務することによる客寄せ効果は、商品全体
の売上増加策としても有効である。
【0115】また、プリント業者301は、大口の受注
先を確保することができるとともに、受注営業および顧
客へのプリント配送手配の手間から開放される。また、
料金の徴収先についてもコンビニエンスストアシステム
301経由のプリント注文に関する限り、個々の顧客で
はなく、メーカー303のみを相手にすればいいので、
経理が簡単となる。
【0116】メーカー303にとっては、商品の有効な
販路および物流手段を、自前の投資なしに獲得すること
ができる。さらに、顧客305は、コンビニエンススト
ア301の配送ルート流用してプリントの依頼および受
取りができるので、利便性とともに、通常の宅配サービ
スなどによるプリント配送を依頼するのに比べ各段に安
いプリント配送費の負担でプリントを入手することがで
きる。
【0117】以上のようにして、既存の各システムの協
業により、顧客の利便性を高めるとともに、循環型社会
の実現に貢献することができる。第四の実施の形態はレ
ンタル方式ではないが、プリントの注文を通じてデジタ
ルカメラの大半を回収することができる。また、レンタ
ル方式ではないのでメーカー303やコンビニエンスス
トアシステム301における貸出し管理が不要であり、
プリント注文をデジタルカメラの販売と独立して管理で
きる。
【0118】上記の説明では、第四の実施の形態におい
て流通するデジタルカメラは、図10のような構成のも
のとしたが、これに限るものではなく、例えば、図6の
ような構成のデジタルカメラであってもよい。なお、第
四の実施の形態において流通するデジタルカメラは、レ
ンズ付きフィルムと似た商品となっているが、何度でも
撮り直せる点、プリント依頼前にテレビなどによって画
像の確認ができる点、、デジタル画像データの保管を依
頼できる点、必要に応じデジタル画像データを自分でパ
ソコンなどに取込んだり加工したりできる点などにおい
て、レンズ付きフィルムよりも利点が大きい。しかしな
がら、図11の第四の実施の形態に示したコンビニエン
スストアの配送システムを活用したメーカー、コンビニ
エンスストアシステム、およびプリント業者の協業のビ
ジネスモデル自体は、その対象をデジタルカメラに限る
ものではなく、レンズ付きフィルムの流通においても適
用可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】第一の実施の形態を示すシステムのブロック
図。
【図2】第一の実施の形態における貸出しセンターのブ
ロック図。
【図3】第二の実施の形態を示すシステムのブロック
図。
【図4】第二の実施の形態におけるローカルコンピュー
タのフローチャート
【図5】デジタルカメラ貸出の料金体系表
【図6】貸出しシステムに適したデジタルカメラの構成
を示すブロック図
【図7】総合センターの詳細を示すブロック図である
【図8】コスト管理の手順図
【図9】第三の実施の形態を示すシステム図のブロック
【図10】第四の実施の形態におけるデジタルカメラの
ブロック図
【図11】第四の実施の携帯におけるサービス体制を示
すブロック図
【図12】精算における料金構造と精算をまとめた表
【符号の説明】
1 貸出しセンター 2 顧客 4 データベースセンター 6 物流センター 9 総合センター 29 データ読出し端末 27 カメラ試用コーナー 52 コンビニエンスストアシステム 57 配送センター 71 ハウジング 72 外装 73 モニタ出力 88 データ出力 6a 再生センター 9a 開発・設計部門 9b 生産工場 9c 廃棄工場 9g 中央コンピュータ 301コンビニエンスストアシステム 302プリント業者 303メーカー 304銀行 305顧客
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) // H04N 101:00 H04N 101:00 Fターム(参考) 2H100 AA41 BB05 CC07 EE05 2H101 AA01 AA02 AA09 CC91 5C022 AA13 AC02 AC03 AC42 AC52 AC54 AC62 AC69 AC73 5C052 AA04 AA12 AB02 DD02 DD04

Claims (43)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】デジタル画像情報を記録する非着脱式記録
    部をもつデジタルカメラを流通のために出荷する商品出
    荷部と、流通の後に顧客から戻された前記デジタルカメ
    ラの前記記録部からデジタル画像情報を読出す画像読出
    し部と、デジタル画像読み出し後の前記デジタルカメラ
    を前記出荷部に再度供給する商品循環部とを有すること
    を特徴とするデジタルカメラの商品流通システム。
  2. 【請求項2】前記画像読出し部から読出されたデジタル
    画像情報を前記顧客のために保管するデジタル画像保管
    部を有することを特徴とする請求項1記載の商品流通シ
    ステム。
  3. 【請求項3】前記画像読出し部から読出されたデジタル
    画像情報に基き前記顧客のためにプリントを作成するプ
    リント部を有することを特徴とする請求項1記載の商品
    流通システム。
  4. 【請求項4】前記画像読出し部から読出されたデジタル
    画像情報を前記顧客のために記録媒体に記録して提供す
    る記録サービス部を有することを特徴とする請求項1記
    載の商品流通システム。
  5. 【請求項5】前記商品循環部は、前記非着脱式記録部か
    ら前記デジタル画像情報を消去する手段を有することを
    特徴とする請求項1記載の商品流通システム。
  6. 【請求項6】前記商品循環部は、前記デジタルカメラが
    前記出荷部に再度供給することが可能かどうかチェック
    する手段を有することを特徴とする請求項1記載の商品
    流通システム。
  7. 【請求項7】前記商品循環部は、前記出荷部に再度供給
    することが可能なように前記デジタルカメラを再生する
    再生手段を有することを特徴とする請求項1記載の商品
    流通システム。
  8. 【請求項8】前記再生手段は、デジタルカメラを清掃す
    る手段を有することを特徴とする請求項7記載の商品流
    通システム。
  9. 【請求項9】前記再生手段は、デジタルカメラの部品を
    交換する部品交換手段を有することを特徴とする請求項
    7記載の商品流通システム。
  10. 【請求項10】前記部品交換手段は、デジタルカメラの
    電池を交換する手段を有することを特徴とする請求項7
    記載の商品流通システム。
  11. 【請求項11】前記部品交換手段は、デジタルカメラの
    外装を交換する手段を有することを特徴とする請求項7
    記載の商品流通システム。
  12. 【請求項12】前記デジタルカメラはレンタル商品とし
    て流通することを特徴とする請求項1記載の商品流通シ
    ステム。
  13. 【請求項13】前記デジタルカメラは再生可能な使い切
    り商品として流通することを特徴とする請求項1記載の
    商品流通システム。
  14. 【請求項14】前記商品出荷部がデジタルカメラの履歴
    情報を記録する第二の記録部をもつデジタルカメラを出
    荷するとともに、流通の後に顧客から戻された前記デジ
    タルカメラの前記第二の記録部から前記履歴情報を読出
    す情報読出し部を有することを特徴とする請求項1記載
    の商品流通システム。
  15. 【請求項15】デジタル画像情報を記録する第一の記録
    部とデジタルカメラの履歴情報を記録する第二の記録部
    をもつデジタルカメラを流通のために出荷する商品出荷
    部と、市場から戻された前記デジタルカメラの前記第二
    の記録部から前記履歴情報を読出す情報読出し部とを有
    することを特徴とするデジタルカメラの商品流通システ
    ム。
  16. 【請求項16】前記履歴情報は、顧客がデジタル画像情
    報を記録する際の撮影条件に関する情報であることを特
    徴とする請求項15記載の商品流通システム。
  17. 【請求項17】前記履歴情報は、顧客がデジタル画像情
    報を記録する際の周囲の環境に関する情報であることを
    特徴とする請求項15記載の商品流通システム。
  18. 【請求項18】前記履歴情報は、顧客がデジタル画像情
    報を記録する際の時間に関する情報であることを特徴と
    する請求項15記載の商品流通システム。
  19. 【請求項19】前記履歴情報は、デジタルカメラの流通
    記録に関する情報であることを特徴とする請求項15記
    載の商品流通システム。
  20. 【請求項20】前記履歴情報は、デジタルカメラの在庫
    記録に関する情報であることを特徴とする請求項15記
    載の商品流通システム。
  21. 【請求項21】読出された履歴情報を分析する分析部を
    有することを特徴とする請求項15記載の商品流通シス
    テム。
  22. 【請求項22】上記分析部は読出された履歴情報に基き
    生産調整を行うことを特徴とする請求項21記載の商品
    流通システム。
  23. 【請求項23】上記分析部は読出された履歴情報に基き
    該当機種の生産中止を決定することを特徴とする請求項
    21記載の商品流通システム。
  24. 【請求項24】上記分析部は読出された履歴情報を将来
    機種にフィードバックすることを特徴とする請求項21
    記載の商品流通システム。
  25. 【請求項25】撮影レンズ、撮影レンズの像を電子画像
    情報に変換するイメージセンサ、電子画像情報を格納す
    る内蔵メモリ、内蔵メモリの電子画像情報を外部に出力
    するための出力端子、電源部、これらが組込まれるハウ
    ジング構造、および前記ハウジング構造の外部に施され
    た交換可能な外装を有することを特徴とするデジタルカ
    メラ。
  26. 【請求項26】前記外装を施した状態では前記出力端子
    からの電子画像情報の出力を不可能としたことを特徴と
    する請求項25記載のデジタルカメラ。
  27. 【請求項27】さらに電子画像情報を前記出力端子とは
    異なる信号形態で出力するモニター端子を有し、前記外
    装を施した状態においても、前記モニター端子からの電
    子画像情報の出力を可能としたことを特徴とする請求項
    26記載のデジタルカメラ。
  28. 【請求項28】前記電源部が交換可能な電池を有し、前
    記外装を施した状態では前記電池の交換を不可能とした
    ことを特徴とする請求項25記載のデジタルカメラ。
  29. 【請求項29】前記電池に関する情報が前記外装に記録
    されることを特徴とする請求項28記載のデジタルカメ
    ラ。
  30. 【請求項30】前記出力端子が汎用のデータ端子に対し
    ては出力不能であることを特徴とする請求項25記載の
    デジタルカメラ。
  31. 【請求項31】前記外装は紙であることを特徴とする請
    求項25記載のデジタルカメラ。
  32. 【請求項32】前記ハウジングは防滴構造となっている
    ことを特徴とする請求項25記載のデジタルカメラ。
  33. 【請求項33】撮影レンズ、撮影レンズの像を電子画像
    情報に変換するイメージセンサ、電子画像情報を格納す
    る内蔵メモリ、内蔵メモリの電子画像情報を外部に出力
    するための専用出力端子であって汎用のデータ端子には
    出力不能である第一出力端子、および電子画像情報を前
    記第一出力端子とは異なる信号形態で汎用のモニタ端子
    に出力する第二出力端子を有することを特徴とするデジ
    タルカメラ。
  34. 【請求項34】撮影レンズ、撮影レンズの像を電子画像
    情報に変換するイメージセンサ、交換可能な電池を有す
    る電源部、これらが組込まれるハウジング構造、および
    前記ハウジング構造の外部に施された交換可能な外装を
    有し、前記電池に関する情報が前記外装に記録されるこ
    とを特徴とするデジタルカメラ。
  35. 【請求項35】撮影レンズ、撮影レンズの像を電子画像
    情報に変換するイメージセンサ、電源部、これらが組込
    まれるハウジング構造、及び前記ハウジング構造の外部
    に施された交換可能な外装を有し、前記外装に使用条件
    が記録されることを特徴とするデジタルカメラ。
  36. 【請求項36】撮影レンズ、撮影レンズの像を電子画像
    情報に変換するイメージセンサ、デジタル画像情報を記
    録する第一の記録部、デジタルカメラの履歴情報を記録
    する第二の記録部、および前記第二の記録部に記録する
    ために撮影情報以外の情報を取得する情報センサを有す
    ることを特徴とするデジタルカメラ。
  37. 【請求項37】撮影レンズ、撮影レンズの像を電子画像
    情報に変換するイメージセンサ、電子画像情報を格納す
    るメモリ、前記イメージセンサの有効面積のうち画像情
    報をメモリに格納する部分の面積の広さを選択する手
    段、およびこの選択手段により広い面積が選択されたと
    きにメモリに格納される画像情報の情報量を減少させる
    手段を有することを特徴とするデジタルカメラ。
  38. 【請求項38】前記減少手段は、前記画像情報の情報量
    を、前記選択手段により狭い面積が選択されたときの画
    像情報の情報量に相当する情報量に減少させることを特
    徴とする請求項36記載のデジタルカメラ。
  39. 【請求項39】一つの商品の情報を複数の項目にわたっ
    て提供する情報提供手段と、各項目への情報要求を受付
    ける受付け手段と、各項目別の受付けを記録する記録手
    段とを有することを特徴とする商品情報情報提供装置。
  40. 【請求項40】前記情報提供手段によって提供される複
    数の項目の情報は、前記商品における複数の部分の使用
    説明であり、前記受付け手段は前記複数の部分別に使用
    方法の説明要求を受付け、前記情報提供手段は、前記受
    付け手段の受付けた部分に関する使用説明を提供するこ
    とを特徴とする請求項39記載の商品情報提供装置。
  41. 【請求項41】前期受付け手段は、前記複数の部分を商
    品の該当部分の画像に基いて指示できる指示手段を有す
    ることを特徴とする請求項40記載の商品情報提供装
    置。
  42. 【請求項42】前記商品はデジタルカメラであり、前記
    複数の部分はデジタルカメラの操作部であることを特徴
    とする請求項39から41のいずれかに記載の商品情報
    提供装置。
  43. 【請求項43】デジタルカメラの試用を行わせる場所の
    近傍に配置されることを特徴とする請求項42記載の商
    品情報提供装置。
JP2001194208A 2001-06-27 2001-06-27 デジタルカメラの商品流通システム、デジタルカメラ、および商品情報提供装置 Pending JP2003005258A (ja)

Priority Applications (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001194208A JP2003005258A (ja) 2001-06-27 2001-06-27 デジタルカメラの商品流通システム、デジタルカメラ、および商品情報提供装置
US10/173,311 US20030001959A1 (en) 2001-06-27 2002-06-18 Digital camera and recycle method thereof
EP02254407A EP1278365A3 (en) 2001-06-27 2002-06-24 Digital camera and recycle method thereof
US11/730,709 US20070177020A1 (en) 2001-06-27 2007-04-03 Recycle method of a digital camera

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001194208A JP2003005258A (ja) 2001-06-27 2001-06-27 デジタルカメラの商品流通システム、デジタルカメラ、および商品情報提供装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003005258A true JP2003005258A (ja) 2003-01-08

Family

ID=19032381

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001194208A Pending JP2003005258A (ja) 2001-06-27 2001-06-27 デジタルカメラの商品流通システム、デジタルカメラ、および商品情報提供装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003005258A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US20070177020A1 (en) Recycle method of a digital camera
US7013288B1 (en) Methods and systems for managing the distribution of image capture devices, images, and prints
US7266511B2 (en) Method and system for operating a virtual shopping mall or seller-engaged type
US6985673B2 (en) Automated film processing kiosk system
US20130307998A1 (en) Interactive unattended photobooth
EP1852818A2 (en) Image network system, network server, and language setting method
EP1223530A2 (en) System and method for offering and sharing digital content
JP2004117571A (ja) フォトラボ管理システム
CN100409257C (zh) 从多个不同供应商处订购图像产品的系统、方法和软件产品
US20010041072A1 (en) Photo-service system and image input apparatus
JP5477908B2 (ja) コンテンツ取引システム及び端末装置並びにプログラム
CN101546411A (zh) 照片打印系统
CN101546412A (zh) 照片打印系统
JP4508262B2 (ja) デジタルカメラの設定方法および情報処理装置
JP5134231B2 (ja) 写真受発注システム、写真受発注方法及び写真受注サーバ装置
JP2003005258A (ja) デジタルカメラの商品流通システム、デジタルカメラ、および商品情報提供装置
JP2003016313A (ja) 商品提供システム
JP2004021360A (ja) リサイクル方法及びレンタル方法
JP2003012123A (ja) 循環型商品の流通システム
JP2001265957A (ja) 売り手参加型の仮想商店運営方法および仮想商店システム
JP2003348417A (ja) デジタルカメラおよびその回収方法
US7450152B2 (en) Digital camera, customer authentication communication terminal equipment, and encoding service system
JP6939329B2 (ja) 画像提供システム
JP2002183620A (ja) 撮像装置のレンタルシステム、撮像装置のレンタル方法及び記憶媒体
JP2002051281A (ja) 画像配信システム

Legal Events

Date Code Title Description
A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711

Effective date: 20060905

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20060905

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20080529