JP2003004512A - 計量装置 - Google Patents

計量装置

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JP2003004512A
JP2003004512A JP2001191485A JP2001191485A JP2003004512A JP 2003004512 A JP2003004512 A JP 2003004512A JP 2001191485 A JP2001191485 A JP 2001191485A JP 2001191485 A JP2001191485 A JP 2001191485A JP 2003004512 A JP2003004512 A JP 2003004512A
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Masami Yamanaka
正美 山中
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Yamato Scale Co Ltd
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Yamato Scale Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡単な構成であり、かつ荷重の印加点が一定
しない場合でも、正確に計量する。 【解決手段】 対向する上面と下面とを有し、断面形状
がほぼ一定であり、一端部が固定されている片持ち梁
と、この片持ち梁の他端部側に取り付けられ、前記片持
ち梁の上方に位置する荷重印加部と、前記片持ち梁の前
記一端部に近い位置の前記上面及び下面の一方と、この
位置より予め定めた距離Lだけ離れた前記片持ち梁上の
位置の上面及び下面の他方とに、基端部がそれぞれ固定
され、互いの先端部が向き合って配置されている長さが
L/2の2つの検出アームと、これらアームの先端部間
に設けられ、前記荷重印加部への荷重の印加に伴って前
記片持ち梁に生じた曲げモーメントの差に比例した出力
を生じるセンサとを、具備する計量装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、計量装置に関し、
特に片持ち梁を使用したものに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、計量装置では、ロバーバル機構を
用いることが多い。これは、ロバーバル機構に取り付け
た計量皿のどこに荷重を印加しても、計量誤差が生じに
くいからである。ロバーバル機構を用いた計量装置の一
例を図7に示す。ロバーバル機構2は、2本の水平に配
置された水平梁2a、2bを有し、これら水平梁2a、
2bの基端間を繋ぐ垂直梁2cと、水平梁2a、2bの
先端間を繋ぐ垂直梁2dとを平行に配置し、これら各梁
2a乃至2dの4つの結合部にくびれ部4a乃至4dを
形成したもので、垂直梁2c側が固定され、垂直梁2d
側に計量皿6が結合されている。このロバーバル機構2
は、くびれ部4a乃至4dを頂点する平行四辺形を構成
している。垂直梁2dに固定された検出用梁8aと、垂
直梁2cに固定された検出用梁8bとの間に、音叉振動
子、弦振動子または水晶振動子等の荷重センサ10が設
けられている。計量皿6に荷重が印加されたとき、水平
梁2a、2bが下方に撓み、垂直梁2dも垂直に降下
し、荷重センサ10に荷重が印加される。このロバーバ
ル機構2は、平行四辺形に形成されているので、計量皿
6のいずれの部分に荷重が印加されても、正確に荷重セ
ンサ10に力を伝達することができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、このようなロ
バーバル機構は、2本の水平梁2a、2b、2本の垂直
梁2c、2d、検出用梁8a、8bを、1つの金属体を
加工して製造しなければならず、加工コストが高い。
【0004】本発明は、簡単な構成であり、かつロバー
バル機構と同様に荷重の印加点が一定しない場合でも、
正確に計量することができる計量装置を提供することを
目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明による計量装置
は、片持ち梁を備えている。この片持ち梁は、対向する
上面と下面とを有し、断面形状、例えば縦断面形状がほ
ぼ一定であるものである。この片持ち梁の一端部が、適
当な固定部に固定されている。この片持ち梁の他端部側
に荷重印加部が取り付けられている。この荷重印加部
は、片持ち梁の上方に位置し、例えば片持ち梁の長さ方
向に沿って、最大限、片持ち梁の他端部付近まで到達す
る長さ寸法を有している。無論、片持ち梁の幅方向にも
所定の長さ寸法を有している。荷重印加部としては、例
えば計量皿を使用することができ、その形状は、任意で
あり、例えば矩形、円形等種々の形状のものを使用する
ことができる。前記片持ち梁の前記一端部に近い位置の
上面及び下面の一方と、この位置より予め定めた距離L
だけ離された前記片持ち梁上の位置の上面及び下面の他
方とに、2つの検出アームの基端部がそれぞれ固定され
ている。これら2つの検出アームは、長さが約L/2
で、互いの先端部が向き合うように、例えば片持ち梁の
長さ方向に沿って配置されている。これら検出アームの
先端部間にセンサが設けられている。このセンサは、前
記荷重印加部への荷重の印加に伴って前記片持ち梁に生
じた曲げモーメントの差に比例した出力を生じる。例え
ば、センサは、荷重印加部への荷重の印加に伴って片持
ち梁が撓んだことにより、2つの検出アームの先端間に
生じた変位を検出する変位センサとすることができる。
2つの検出アームは、荷重印加時に、片持ち梁における
変位に追従して変位することが望ましい。
【0006】この計量装置の原理は、一端を固定された
片持ち梁の他端側のどこに荷重を印加しても、その荷重
点と固定支持点との間の任意の2点に発生するモーメン
トの差は、荷重点に印加されている荷重に比例するとい
うものであり、この任意の2点に発生するモーメントの
差を検出するために、2本の検出アームとセンサとが使
用されている。この計量装置では、ロバーバル機構を使
用していないにも拘わらず、荷重点が一定の位置でなく
とも、荷重を正確に測定することができる。
【0007】前記センサに代えて、力検出センサを設け
ることもできる。この場合、前記2つの検出アームを弾
性体によって形成する。このように構成した場合、荷重
の印加によって2つの検出アーム間に引っ張り力または
圧縮力が生じ、これを力検出センサによって検出するこ
とによって、力測定装置とすることができる。
【0008】さらに、検出アームのバネ常数と、片持ち
梁のバネ常数とを、異ならせることができる。このよう
に構成した場合、検出アームのバネ常数と、片持ち梁の
バネ常数とを異ならせることにより、両バネ常数の比を
変更することができ、両バネ常数の比を変更することに
より、どのような秤量の計量装置でも、同じ構成によっ
て製造することができる。
【0009】或いは、前記検出アームと前記片持ち梁と
の材質または物理特性を同一とし、更に荷重印加時にお
ける前記検出アームと前記片持ち梁との応力を同一とす
ることもできる。この場合、検出アーム及び片持ち梁
は、金属材料によって構成することが望ましい。
【0010】理想的な片持ち梁と検出アームとでは、印
加された応力に比例した撓みが発生すべきであるが、温
度による線膨張係数の変化や、応力をかけたときのクリ
ープやヒステリシス等に起因して、測定誤差が生じる。
ところが、検出アーム及び片持ち梁を同じ材質または同
じ物理的性質とし、印加される応力を同一とすると、検
出アーム及び片持ち梁には、同じ熱膨張、クリープ、ヒ
ステリシスが生じるので、互いに相殺されて、正確な測
定を行うことができる。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明の1実施形態の計量装置
は、図1に示すように片持ち梁20を有している。この
片持ち梁20は、例えば矩形の縦断面を一様に持つ金属
製、望ましくは応力−歪み特性の良好なバネ材料製であ
る。この片持ち梁20の一端部が、固定部22にボルト
24によって固定されている。
【0012】この片持ち梁20の他端部側に、荷重印加
部、例えば計量皿26が結合部28を介して取り付けら
れている。この計量皿26は、片持ち梁20の上方に、
幾分間隔をあけて、片持ち梁20と平行に配置されてい
る。この計量皿26は、例えば矩形に形成され、そのう
ちの平行な二辺は、片持ち梁20の他端部付近から一端
部付近まで伸びている。また、片持ち梁20の幅方向に
沿い、これら二辺と垂直で、かつ互いに平行な二辺は、
片持ち梁20の幅寸法よりも大きな寸法を有している。
【0013】この片持ち梁20の上面には、検出アーム
30が、片持ち梁20と平行にかつ接近して配置されて
いる。この検出アーム30の基端部が、片持ち梁20の
一端部側に位置し、先端側が片持ち梁20の中央側に位
置するように配置され、基端部がボルト32及び取付部
34を介して片持ち梁20の上面に取り付けられてい
る。
【0014】同様に、片持ち梁20の下面には、検出ア
ーム36が、片持ち梁20と平行にかつ接近して配置さ
れている。この検出アーム36の基端部が片持ち梁20
の他端部側に位置し、先端側が片持ち梁20の中央側に
位置するように配置され、基端部がボルト38、固定部
40を介して片持ち梁20の下面に取り付けられてい
る。
【0015】即ち、検出アーム30、36の先端間が、
互いに向き合うように配置されている。これら検出アー
ム30、36の取付位置は、図1に示すように、予め定
められた距離L(これは、片持ち梁20の全長よりも短
く設定されている。)だけ離れて位置している。
【0016】これら検出アーム30、36の先端付近間
には、センサ、例えば変位センサ42が取り付けられて
いる。変位センサ42としては、差動トランス、磁気抵
抗素子、ホール素子または光学系変位センサ等を使用す
ることができる。検出アーム30のセンサ取付位置と固
定位置との間の距離は、約L/2に設定され、同様に、
検出アーム36のセンサ取付位置と固定位置との間の距
離も約L/2に設定されている。なお、両検出アーム3
0、36間に変位センサ42を取り付けるために、片持
ち梁20における長さ方向のほぼ中央に、上下方向に貫
通した貫通孔44が穿設されている。
【0017】このように構成された計量装置では、計量
皿26のいずれの位置に荷重が印加されても、変位セン
サ42には正しく力が伝達される。以下、この点につい
て説明する。
【0018】図2は、計量皿26への荷重Wの印加位置
によって片持ち梁20がどのように撓むかを、誇張して
描いたもので、同図(a)は、片持ち梁20の固定部か
ら距離Lだけ離れた位置に荷重Wを印加した場合を示
し、荷重印加点における片持ち梁20の中立面P点の撓
みyと撓み角iは、数1、数2によって示される。
【0019】 y=−WL/3EI・・・(1) i=WL/2EI・・・(2) 但し、E:片持ち梁20の材料の縦弾性係数 I:片持ち梁20の断面2次モーメント EI:片持ち梁20の曲げ剛性または曲げこわさ
【0020】同図(b)は、片持ち梁20の固定部から
距離L/2離れた位置に荷重Wを印加した場合を示し、
片持ち梁20の固定部から片持ち梁20の中立面におけ
る荷重Wの印加点に相当する点Pまでには、長さL/2
の片持ち梁20に下向きの荷重Wを印加されたように撓
むが、点Pから計量皿26の取付位置までには上向きの
荷重Wが印加されたように撓む。
【0021】同図(c)は、片持ち梁20の固定部の真
上に荷重Wを印加した場合を示し、片持ち梁20におけ
る中立面上の荷重印加点に対応する点Pでは、上向きの
力Wが発生し、片持ち梁20は上向きに撓む。同図
(a)、(c)では、片持ち梁20の撓み量と、撓み角
の絶対値は等しく、方向が逆となる。
【0022】なお、荷重Wが、片持ち梁20の固定部か
ら距離Lまでの任意の位置に印加された場合も、図
(b)と同様に、固定部から荷重印加点に相当する位置
までには上向きの荷重Wが印加されたように撓み、荷重
印加点から計量皿26の取付位置までには上向きの荷重
Wが印加されたように撓む。
【0023】図3は、検出アーム30と片持ち梁20と
の取付点と、検出アーム36と片持ち梁20との取付点
との間(距離Lの間)の計量皿26上の任意の位置xに
荷重が印加された場合を想定したもので、検出アーム3
0と片持ち梁20との取付点に対応する片持ち梁20の
中立面上の位置をP1点、センサ42の取付位置に対応
する片持ち梁20の中立面上の位置をP2点、検出アー
ム36と片持ち梁20との取付点に対応する片持ち梁2
0上の中立面上の位置をP3点とし、荷重の印加点に対
応する片持ち梁20上の中立面上の位置をPxとする。
図4は、片持ち梁20の中立面の撓みを実線aで誇張し
て描いたものである。一点鎖線bは、荷重印加前の中立
面の位置を示している。
【0024】ここで、片持ち梁20の固定部への取付位
置と、検出アーム30の片持ち梁20への取付位置は、
撓みの計算上無視できるほど接近していると仮定する。
さらに、片持ち梁20の縦断面形状及び材質は、少なく
とも距離Lの間、計算上無視できる程均一と仮定する。
計量皿26と片持ち梁20の取付部28と計量皿26の
曲げ強度も計算上無視できる程、強度があると仮定す
る。
【0025】距離xの位置に荷重Wが印加されたとき、
片持ち梁20の位置Pxでの撓み量yxと、撓み角ix
は、式(3)、式(4)によって表される。ixは図4
においてPx点を通る接線cと、荷重印加前の中立面の
位置bとがなす角度である。 yx=−Wx/3EI・・・(3) ix=Wx/2EI・・・・(4)
【0026】一方、位置PxからP3点までの片持ち梁
20は、長さ(L−X)の梁の位置Pxに上向きの荷重
Wが印加されたことになるので、図5に示すように、P
3点を水平に固定したと仮定したPx点での撓み量y1
と、撓み角i1は、式(5)、式(6)で表される。i
1はP3点を通る水平線dと接線cとがなす角度であ
る。 y1=−W(L−x)/3EI・・・(5) i1=W(L−x)/2EI・・・・(6)
【0027】上式では、片持ち梁20をP3点で水平に
固定したと仮定したが、実際にはPx点で連続して繋が
っているので、P3点は水平でなく、図4に示すよう
に、水平線dがP3点を通る接線dとなり、この接線d
とP3点を通る水平線eとがなす角度i2で傾斜する。
この角度i2は、i1−ixで求められる。即ち、接線
dに平行な直線fを、P3点を通る水平線eと交差する
ように引くと、この直線fと水平線eとがなす角度もi
2である。また、直線fと接線cとがなす角度がi1で
ある。図4から明らかなように直線fと水平線eとがな
す角度はi1−ixであり、この角度は、直線fと平行
な接線dが水平線eとなす角i2に等しい。従って、角
度i2は、i1−ixと求められる。
【0028】ここで、実用的な片持ち梁20の長さLに
対する撓み量の比は1/200以下であり、撓み角も
0.0005(ラジアン)程度であるので、cosθ≒
1と見なしても、その誤差は10―5程度であり、秤の
許容誤差を10−3としても無視できる値である。従っ
て、以下cos(i)≒1、sin(i)≒i(ラジア
ン)とする。
【0029】片持ち梁20の先端P3点の荷重印加方
向、即ちy方向の変位y2は、片持ち梁20の右側の撓
みyxと、左側の撓みy1を加算して、左側の傾きi2
によるy方向の変位y3を差し引いた値で、次式で表さ
れる(但し、y1は垂直方向に対してi2の角度傾いて
いるが、微少角で誤差も前述の通り無視できるので、≒
とした)。
【0030】 yx+y1≒y2+y3・・・・(7) y2=yx+y1−(L−x)sin(i2)・・・(8)
【0031】任意の位置xに荷重Wが印加されたときの
検出アーム30と検出アーム36との、両先端間の変位
yは、P3点から角度i2で傾いている検出アーム30
の先端P4点と、P2点との距離yなので、次式で表さ
れる。 y=y2+(L/2)*sin(i2)・・・(9)
【0032】式(9)に、式(3)乃至(8)を代入し
て解くと、 y=yx+y1+[(L/2)−(L−x)](ix−i1) =−WL/12EI・・・(10) となる。
【0033】式(10)の右項が計算の解である。この
解では、Lは両検出アーム30、36の合計長さであっ
て、固定値なので、検出アーム30、36の先端の変位
yは、荷重Wに比例し、片持ち梁20の曲げ剛性または
曲げこわさに反比例しており、荷重をかける位置xとは
無関係である。従って、計量皿26のどこに荷重Wを印
加しても、その位置に関係なく、yが正しく荷重Wに比
例して変位する。さらに、変位センサ44を動作させる
ために必要な変位yを得るために、片持ち梁20の断面
形状を変更して、EIを変えるだけで、測れる量も数g
から数千トンまで自由に作ることができる。
【0034】この構成では、検出アーム30、36の先
端間に変位センサ42を取り付けるために、片持ち梁2
0の中央に貫通孔44を形成しているので、この部分の
断面積が他の部分よりも小さくなり、この部分での曲げ
が大きくなる。しかし、両検出アーム30、36の先端
もそれぞれ片持ち梁20の中央に位置しているので、こ
の部分での曲がりはセンサ42でのy方向の変位には影
響しない。従って、片持ち梁の長さ方向、即ちx方向に
おけるL/2の位置に、またL/2の位置において片持
ち梁の奥行き方向(図4の紙面に垂直な方向)に対称に
孔を形成しても、精度には影響しない。
【0035】図4の説明では、検出アーム30の取付位
置P1点は、片持ち梁20の固定部22への取付位置
に、無視できる程に接近していると仮定した。実際に
は、離れていても、計量精度には影響しない。この部分
の断面形状を特別に薄くしないで、片持ち梁20の縦断
面形状のままで延長するなら、荷重による傾斜も無視で
きるし、センサに及ぼす変位は、検出アーム30の取付
位置から作用するので、なんら問題はない。
【0036】このような計量装置を大量生産する過程で
は、部品の加工精度のばらつき等により四隅誤差(同じ
荷重を印加しているのに、荷重の印加位置によって測定
値が変化する)が発生することがある。その原因として
は、例えば片持ち梁20の断面形状の不均一、材質や熱
処理のばらつき、検出アーム30、36の長さ誤差等が
考えられる。これらのばらつきを零にすることは不可能
であるので、この計量装置では、x方向の誤差は、検出
アーム30、36へのセンサ42の取付位置をx方向に
ずらせて、両検出アーム30、36の長さの比を変える
ことで、また奥行き方向(図4の紙面に垂直な方向)の
誤差は、検出アーム30、36を同じ量だけ奥行き方向
に沿って前後にずらせるという簡単な調整で対応でき
る。
【0037】上記の実施の形態は、検出アーム30、3
6の変位を検出したが、変位センサ42に代えて、力セ
ンサ、例えば音叉振動子、弦振動子または水晶振動子を
設け、荷重の印加に伴う引っ張りまたは圧縮の力を検出
することもできる。図1の場合、引っ張り力を検出でき
る。この場合、検出アーム30、36の厚みを薄くし
て、バネ効果を持たせることによって、変位yを力検出
センサに必要な力に変換することができる。さらに、単
なる変位−力変換だけでなく、次のような新たな効果が
得られる。
【0038】力センサを検出アーム30、36の先端間
に取り付けた場合、片持ち梁20と検出アーム30、3
6とを並列にした片持ち梁と考えることができる。この
場合、片持ち梁20のバネ常数をk1、検出アーム3
0、36のバネ常数をk2とすると、センサに印加され
る張力Pは、式11によって表される。 P=W・k・k2/(k1+k2)・・・(11) 但し、kは、この計量装置の常数
【0039】式11より、力センサに印加される張力P
は、片持ち梁20と検出アーム30、36のバネ常数の
比に比例していることが明らかである。従って、片持ち
梁20と検出アーム30、36のバネ常数の比を変える
ことによって、様々な秤量の計量装置を制作することが
できる。
【0040】片持ち梁20や検出アーム30、36に
は、コストの観点から金属材料が使用される。理想的な
バネは、印加された応力に比例した撓みを発生するべき
であるが、一般の金属バネ材料では温度による線膨張係
数の変化や、応力を印加したときのクリープやヒステリ
シス等が発生して誤差が生じる。片持ち梁20のバネ常
数k1に及ぼすこれら誤差要因をα1、検出アーム3
0、36のバネ常数k2に及ぼすこれら誤差要因をα2
として、式11に代入すると、式(12)が得られる。 P=W・k・k2(1+α2)/[k1(1+α1)+k2(1+α2)]・ ・・・(12)
【0041】式(12)において、片持ち梁20と、検
出アーム30、36に同じ材料或いは同一の物理的性質
を有する材料を使用し、各々に印加される応力も各荷重
で同じ値になるように設計すると、誤差項が消えて、式
(11)になり、金属バネ材料の持つ物理的な誤差を相
殺することができ、低コストで高精度の計量装置を製造
することができる。
【0042】上記の説明では、力センサに引っ張り型の
ものを使用したが、圧縮型のものを使用することもでき
る。この場合、図6に示すように、検出アーム30、3
6の上下を逆に取り付ける必要がある。また、変位セン
サを使用する場合に説明したのと同様にして、力センサ
を用いた場合でも、四隅誤差を調整できる。
【0043】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、ロバー
バル機構ではなく、片持ち梁を使用した簡単な構成であ
り、かつロバーバル機構と同様に荷重の印加点が一定し
ない場合でも、正確に計量することができる。検出アー
ムのバネ常数と、片持ち梁のバネ常数とを異ならせるこ
とにより、両バネ常数の比を変更することにより、どの
ような秤量の計量装置でも、同じ構成によって製造する
ことができる。前記検出アームと片持ち梁との材質また
は物理特性を同一とし、更に荷重印加時における検出ア
ームと片持ち梁との応力を同一とすると、検出アーム及
び片持ち梁には、同じ熱膨張、クリープ、ヒステリシス
が生じるので、互いに相殺されて、正確な測定を行うこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態の計量装置の縦断面図であ
る。
【図2】図1の計量装置の計量皿の様々な位置に荷重を
印加した場合の片持ち梁の撓み状態を示した図である。
【図3】図1の計量装置において、計量皿上の任意の位
置xに荷重が印加された状態を示した図である。
【図4】図3の状態における片持ち梁の中立面の撓みを
示した図である。
【図5】図3の状態において先端部が水平に固定されて
いると仮定した場合の撓みを示した図である。
【図6】図1の計量装置の変形例を示す縦断面図であ
る。
【図7】従来の計量装置の側面図である。
【符号の説明】
20 片持ち梁 30 36 検出アーム 42 センサ

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 対向する上面と下面とを有し、断面形状
    がほぼ一定であり、一端部が固定されている片持ち梁
    と、 この片持ち梁の他端部側に取り付けられ、前記片持ち梁
    の上方に位置する荷重印加部と、 前記片持ち梁の前記一端部に近い位置の前記上面及び下
    面の一方と、この位置より予め定めた距離Lだけ離れた
    前記片持ち梁上の位置の上面及び下面の他方とに、基端
    部がそれぞれ固定され、互いの先端部が向き合って配置
    されている長さが約L/2の2つの検出アームと、 これらアームの先端部間に設けられ、前記荷重印加部へ
    の荷重の印加に伴って前記片持ち梁に生じた曲げモーメ
    ントの差に比例した出力を生じるセンサとを、具備する
    計量装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の計量装置における前記セ
    ンサに代えて、力検出センサを設け、前記2つの検出ア
    ームを弾性体によって構成した計量装置。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の計量装置であって、前記
    検出アームのバネ常数と、前記片持ち梁のバネ常数と
    を、異ならせてある計量装置。
  4. 【請求項4】 請求項2記載の計量装置であって、前記
    検出アームと前記片持ち梁との材質または物理特性を同
    一とし、更に荷重印加時における前記検出アームと前記
    片持ち梁との応力を同一としてある計量装置。
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