JP2003004016A - 高力ボルト、ナット及び座金 - Google Patents

高力ボルト、ナット及び座金

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明の目的は、噛み合い端ねじ底に発生す
る応力集中をどの先行技術よりも大幅に低減することに
より、耐遅れ破壊性、耐疲労特性に優れた高力ボルト、
ナット及び座金のセットを提供することにある。 【解決手段】 本発明の高力ボルト10は、締結したと
きに荷重が作用する側の加圧フランク面12と、荷重が
作用しない側の無加圧フランク面14が左右対称なねじ
山16を備え、加圧フランク面12と無加圧フランク面
14とを接続するねじ底18の縦断面形状が、加圧フラ
ンク面12のフランク線に接する緩やかな曲線を描く高
次曲線20と、その高次曲線20と無加圧フランク面1
4のフランク線に接する円弧22で形成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、土木橋梁建築用構
造部材の接合や自動車部品の締結などに使用される引張
強度が約1200N/mm2以上の高力ボルト、ナットお
よび座金並びにこれらの組合せに関し、より詳しくは、
耐遅れ破壊性および耐疲労特性が特に優れた高力ボル
ト、ナットおよび座金等に関する。
【0002】
【従来の技術】土木橋梁建築構造物、自動車・車両など
の運搬機械、その他一般機械構造物の接合にはボルトが
広く使用されている。その中でも、特に締め付け導入軸
力の高いもの、すなわち引張強度の高いものを高力ボル
トと呼ぶ。高力ボルトは日本工業規格(JIS)や日本鋼構
造協会規格(JSS)などでその形状寸法、材質、強度など
が規格化されている。
【0003】構造物用の高力ボルトは、現在では実質的
に構造用としてJIS B 1186にF10T級(引張強度約100
0N/mm2)、 一般産業用としてJIS B 1051に12.9(引
張強度約1200N/mm2)までのものがJISにおいて規
格化されている。一方、自動車用の高力ボルトにおいて
は、引張強度1300N/mm2のものが実用に供されて
いる。近年、土木橋梁建築技術、自動車技術の高度化に
伴い、より高強度のボルトが求められるようになってき
た。
【0004】しかし、ボルトのようなねじ部材は、高強
度化すると耐遅れ破壊性、耐疲労特性が著しく低下する
ため、これまで高強度ボルトの開発には限界があった。
疲労破壊とは、繰り返し負荷あるいは繰り返し変位によ
り、応力集中部で疲労き裂が発生・進展して、破断に至
る現象をいう。一方、遅れ破壊とは、鋼材中の拡散性水
素が環境的、力学的要因により応力集中部に凝集するい
わゆる水素脆化により、脆性的に破断する現象をいう。
いずれの破壊も、応力集中部が破壊の起点となることで
共通している。
【0005】図6にボルトによる接合部示す。被締結部
材1,2はそれに貫通された孔にボルト3の軸部4が挿
通され、座金5を介してナット6によって締め付けられ
る。このとき、ボルト3に生じる応力集中部は、同図に
示すように、ボルト首下R部A、ねじ移行部Bおよびナ
ット6と雄ねじ7との噛み合い端部Cの雄ねじ7谷底の
3ヶ所である。これらの中でも特に、ナット6と雄ねじ
7との噛み合い端部Cの雄ねじ谷底から遅れ破壊、疲労
破壊に至る事例が最も多い。
【0006】ボルトとナットの噛み合い端部の雄ねじ谷
底の応力集中を低減して、高強度の高力ボルトを得るた
めに、ボルト・ナットの形状を工夫した先行技術はいく
つか見受けられる。
【0007】たとえば、図7に示すように、ねじ底形状
を3つの大きな円弧で規定することにより、応力集中を
低減すると共に、ねじ有効径の増大による引張強度の向
上を狙った提案がある。また、ねじ底形状を円弧でなく
楕円弧で規定し、当該部応力集中を低減させた提案があ
る。
【0008】これらの提案は、ねじ底断面形状は左右対
称形で、ねじ底中央部の曲率半径を大きくし、ねじ底8
とフランク面9とは小さいRまたは曲率で接続されてい
る。しかしながら、ねじ底8の応力集中は、後で詳しく
述べるが、締結時の噛み合い端ねじ底(応力集中が最大
となる所)ではねじ底中央部よりやや荷重面よりの部分
に応力集中のピークが発生する。すなわち、図8に示す
従来のねじでは丁度ねじ底8とフランク面9の間の小さ
いRまたは曲率部で応力集中のピークが現れることにな
る.したがって、いずれのねじにおいても、応力集中を
低減する最適なねじ形状とは言い難い。
【0009】さらに、ねじ山のフランク角を左右非対称
にし、締結したときに荷重が作用するフランク面(これ
をねじの荷重面と呼ぶ)の角度(ボルト軸に垂直な面と
なす角)を40°か ら60°とし、もう一方のフラン
ク面(これをねじの挿入面と呼ぶ)の角度を10°から
20°にすることにより、耐遅れ破壊性を向上させると
する提案がある。しかしながら、荷重面角度を緩やかに
すると耐遅れ破壊性が向上するとしているが、なぜ耐遅
れ破壊性が向上するかという作用、力学的機構(メカニ
ズム)などは全く明らかにされていない。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、噛み
合い端ねじ底に発生する応力集中をどの先行技術よりも
大幅に低減することにより、耐遅れ破壊性、耐疲労特性
に優れた高力ボルト、ナット及び座金のセットを提供す
ることにある。
【0011】ボルトにおいて疲労破壊、遅れ破壊は応力
集中部、特に噛み合い端ねじ底が起点となることが最も
多い。したがい、当該部の応力集中を低減することがで
きれば、耐疲労特性、耐遅れ破壊性を向上することがで
きる。そこで、本発明者らは、本発明の着想を得るため
に当該部の応力集中の様子を弾性有限要素法(以下、弾
性FEMという)による解析を利用して詳細に調査した。
本発明者らは、図8に示すJIS B 1186に規定されるF10T
級高力ボルトセット(以下JISボルトと略す)および図
7に示すねじ底形状を3つの大きな円弧で規定した高力
ボルトセット(以下先行技術ボルトと略す)の2つにつ
き、ボルト締め付けを模擬した弾性FEM解析を実施し
た。
【0012】その結果、JISボルト、先行技術ボルトと
も前述した3つの応力集中部のうち噛み合い端ねじ底に
最も高い応力集中が生じていることを再確認した。さら
に、その噛み合い端ねじ底の応力分布を詳しく調査した
ところ、JISボルト、先行技術ボルトとも最大主応力は
ねじ底表面で、ねじ底中央よりやや荷重面よりの部分に
発生していることが判明した(図7及び図8参照)。こ
の最大主応力、言い換えれば応力集中のピークが発生し
ている部分は、先行技術ボルトでは丁度、ねじ底の大き
な曲率部分と荷重面とを接続する、小さな曲率部に相当
する(図7参照)。
【0013】したがって、この応力集中のピークが発生
する部分により大きな曲率を配置すれば、噛み合い端ね
じ底の応力集中をさらに低減できるという、本発明のね
じ形状の着想に至った。
【0014】また本発明者らは、噛み合い端ねじ山の荷
重面に作用する締め付け荷重そのものを低減してやれ
ば、当該ねじ底の応力集中をさらに低減することが可能
になると考えた。すなわち、噛み合い端ねじ底の発生応
力がその他のねじ底より特に大きいのは、ナットから伝
達される締め付け荷重が噛み合い部の中で最も大きいか
らである(図9参照)。図9は、M22JISボルトに
ついて、ねじ山の荷重分担率について調べたものであ
り、噛み合い端ねじ山を第1山として、雌ねじが噛み合
っている全てのねじ山がそれぞれ分担している荷重分担
率を示す。
【0015】この結果から、噛み合い端ねじ山の荷重面
に作用する締め付け荷重の低減方法として、噛み合い端
ねじ山の第1〜第4山程度に締結張力が発生したとき、
ナット側が弾塑性変形するような形状にすることで、ね
じ山に掛かる荷重を均等化することを想到した。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明に係る高力ボルト
は、締結したときに荷重が作用する側の加圧フランク面
と、荷重が作用しない側の無加圧フランク面が左右対称
なねじ山を備えた高力ボルトであって、前記加圧フラン
ク面と無加圧フランク面とを接続するねじ底の縦断面形
状が、該加圧フランク面のフランク線に接する緩やかな
曲線を描く高次曲線と、該高次曲線と該無加圧フランク
面のフランク線に接する円弧で形成される。高次曲線と
して、楕円曲線が好ましい。高力ボルトとして、引張強
度が1000N/mm2以上、好ましくは1300N/mm
2以上であるのが適している。
【0017】上述の高力ボルトは、前記ねじ山が三角ね
じであり、該とがり山高さをHとすると、雄ねじ底を構
成する楕円弧の長軸がH/2以上H以下で、単軸がH/
8以上H/2以下で、円弧の半径がH/8以上であるの
がよい。さらに、上述の高力ボルトは、前記加圧フラン
ク面のフランク角及び無加圧フランク面のフランク角が
いずれも略30°であるものが好ましい。
【0018】次に、本発明のナットは、ナット座面中央
に突出部を有し、該突出部の内部にナット内面と連続す
る雌ねじを有するナットであって、該突出部が該雌ねじ
に作用した荷重により弾塑性変形して、該突出部内の雌
ねじの荷重分担がほぼ均等になるように構成される。
【0019】上述のナットにおいて、前記ナットの突出
部の高さが、該雌ねじピッチの1.5倍以上5倍以下で
あるのがよい。さらに、前記ナットの突出部の形状が、
切頭円錐形であるのが好ましい。
【0020】また、上述のナットにおいて、前記ナット
の突出部の外側面とナットの座面とを接続する根本部の
径をDt、雌ねじの谷径をDf、ナットの平均外径をDmとす
ると、径Dtは、数式(1)
【数2】 の範囲にあり、該突出部の外側面のテーパが10%以上
70%以下であるのがよい。別の観点から規定して、前
記ナットの突出部の外側面とナットの座面と接続する根
本部の厚みが、ナットの平均外径における厚みの1/5
以上3/5以下の範囲にあり、該突出部の外側面のテー
パが10%以上70%以下であるのが好ましい。
【0021】さらに、上述の高力ボルト及びナットにお
いて、高力ボルトは、雄ねじのフランク面とねじ底を形
成する高次曲線又は円弧との接点の半径方向位置が、三
角ねじのとがり山の高さをHとして、とがり山頂点から
0.5H以上0.6H以下であり、ナットは、雌ねじの
高さがとがり山の底部から0.5H以上0.6H以下
で、かつ雌ねじ山頂部の半径位置と雄ねじのフランク面
とねじ底の接点の半径位置の差が0以上0.05H以下
であるのが好ましい。
【0022】次いで、本発明の座金は、上述のナットに
セットされる座金であって、該ナットの突出部の最大径
より大きな孔と、該突出部より高い高さを有する。
【0023】
【発明の実施の形態】次に、本発明に係る高力ボルト、
ナット及び座金のセットの実施の形態を図面に基づいて
詳しく説明する。
【0024】図1に示すように、本実施形態に係る高力
ボルト10は、締結したときに荷重が作用する側の加圧
フランク面12と、荷重が作用しない側の無加圧フラン
ク面14が左右対称なねじ山16を備え、加圧フランク
面12と無加圧フランク面14とを接続するねじ底18
の縦断面形状が、加圧フランク面12のフランク線に接
する緩やかな曲線を描く楕円曲線20と、その楕円曲線
20と無加圧フランク面14のフランク線に接する円弧
22で形成される。ここで、フランク線とは、加圧フラ
ンク面12又は無加圧フランク面14とボルト10の中
心軸を通る断面とが交差する線をいう。
【0025】ボルト10のねじ底18に応力集中が発生
するのは、切り欠き効果による。すなわち、ねじという
部材断面積あるいは形状の急変する構造(いわゆる切り
欠き)により、ボルト内部を流れる力線が乱されねじ底
の力線密度が高くなることにより応力集中が発生する。
前述のように、噛み合い端ねじ底18では応力集中のピ
ークはねじ底18中央よりやや加圧フランク面(荷重
面)12よりの部分に発生しているので、この部分の曲
率をより大きくするために、緩やかな曲線を描く高次曲
線とする。高次曲線としては、楕円曲線、放物線(二次
曲線)、双曲線、さらに三次曲線等を採用することがで
き、特に限定されない。ただし、設計において形状限定
の容易性等の観点から、高次曲線は楕円曲線が好まし
い。
【0026】ねじ底中央からやや無加圧フランク面(挿
入面)14寄りの部分については、寸法制約の許す限り
大きな円弧22で楕円曲線20と無加圧フランク面14
のフランク線とを接続する。この部分に出来るだけ大き
な円弧を配置する理由は、前述の弾性FEM解析による検
討により、遊びねじ(ナット噛み合いねじよりもボルト
軸側であり、かつ雌ねじと噛み合っていないねじ山)の
ねじ底18では、応力集中のピーク(絶対値は噛み合い
端部より小さい)はねじ底中央よりやや無加圧フランク
面(挿入面)14寄りに発生していることが付随的に判
明しているからである。
【0027】以上により、高力ボルト10の雄ねじのね
じ底18の縦断面形状は、加圧フランク面(荷重面)1
2のフランク線に滑らかに接する、ボルト軸に平行な長
軸24とボルト半径に平行な単軸26から成る楕円曲線
20の一部を成す楕円弧(20)と、その楕円弧20と
無加圧フランク面(挿入面)14のフランク線の両方に
滑らかに接する円弧22との2曲線で構成される。した
がって、雄ねじのねじ底18の縦断面形状は、左右非対
称のねじ形状となる。
【0028】このような構成の高力ボルト10は、雄ね
じのねじ底18に生じる応力集中が大幅に緩和されるた
め、耐遅れ破壊性、耐疲労特性に優れたものとなる。し
たがって、この高力ボルト10に使用されるナット等の
雌ねじ部材は、いかなる構成の物でもよい。
【0029】上述の高力ボルト10において、雄ねじの
加圧フランク面12とねじ底18を構成する楕円曲線2
0の一部である楕円弧との接点(接続点)X、あるいは
無加圧フランク面14とねじ底18を構成する円弧22
との接点Xの半径方向の位置はいずれも、ねじ山16の
とがり山28の高さをHとして、とがり山28の頂点3
0から0.5H以上0.6H以下とするのが好ましい。
その理由は、接点Xのとがり山28の頂点30からの寸
法が0.5H以下であると、雌ねじとの噛み合い高さが
小さくなって噛み合い不良となり、ねじの山飛びやすっ
ぽ抜け(これらをジャンプアウトという)が発生しやす
くなってしまうからである。他方、その寸法が0.6H
以上であると、ねじ底18に十分大きな曲率半径の円弧
22と楕円曲線20を配置するのが困難になるためであ
る。この接点Xの望ましい半径位置は、雌ねじのねじ山
頂部の半径位置と同じか、それよりも概ね0.05H程
度小さい位置である。
【0030】ねじ底18の形状を規定する楕円弧20の
長軸24はH/2以上H以下、単軸26はH/8以上H
/2以下で設定される。これは前述したねじ底18の楕
円曲線(楕円弧)20と加圧フランク面12との接点X
の半径位置の制約下で、大きな曲率をねじ底18の中央
よりやや加圧フランク面12寄りに配置する楕円曲線2
0の取りうる値の範囲である。
【0031】ねじ底径32を大きくすれば、ボルト10
の有効断面積が増加し、ねじ底18部の平均応力が低下
して、相対的にねじ底18の応力集中を低減できる効果
がある。したがって、一定の制約下で出来るだけねじ底
径32を大きくするような長軸24、単軸26の組み合
わせが望ましい。本発明者らによると、数ある組み合わ
せの中で、長軸=2/3H、単軸=H/5とするのが最
も望ましいことが判明している。
【0032】ねじ底18の楕円曲線20と無加圧フラン
ク面14とを接続する円弧22の半径34はH/8以上
とする。円弧22の半径34をH/8以上とするのは、
先にも述べたが、遊びねじ部のねじ底ではその円弧部分
が応力集中のピークとなる。このため、あまりに小さい
半径34にすると、応力集中度が高くなってしまうから
である。一方、円弧22の半径34の上限は規定してい
ないが、前述した無加圧フランク面14と円弧22との
接点Xの半径位置および楕円曲線20の形状寸法から、
自ずと上限は決定される。なお、前述した望ましい楕円
曲線20に対する望ましい円弧22の半径34はH/6
である。
【0033】以上、高力ボルトのねじ底の形状を規定す
ることにより、耐遅れ破壊性、耐疲労特性に優れた高力
ボルトを得る方法について説明したが、高力ボルトの形
状は従来と同じであっても、高力ボルトのねじ底部を流
れる力線の量そのものを低減する方法について説明す
る。
【0034】すなわち、噛み合い端ねじ底の発生応力が
その他のねじ底より特に大きいのは、ナットから伝達さ
れる締め付け荷重が噛み合い部の中で最も大きいからで
ある(図9参照)。したがって、このナットから噛み合
い端ねじ山に伝達される締め付け荷重を低減すれば、ね
じ底の応力集中も低減されることは容易にわかる。
【0035】そこで、本発明者らは、新規なナットを発
明した。図2に示すように、ナット50は、そのナット
座面中央に突出部52を有し、その突出部52の内部に
ナット内面と連続する雌ねじ54を有するものであっ
て、その突出部52が雌ねじ54に作用した荷重により
弾塑性変形して、その突出部内の雌ねじの荷重分担がほ
ぼ均等になるように構成されている。この構成により、
突出部52にある全ての雌ねじ54はほぼ均等な面圧に
なってボルトの雄ねじに作用することになり、噛み合い
端ねじ山の荷重分担を低減することができ、ボルトの噛
み合い端ねじ底の応力集中も低減される。
【0036】ここで、雌ねじ54のねじピッチ、ねじの
とがり山高さ、ねじ山のフランク角度など基本的なねじ
山形状寸法は全てJISあるいはJSSの高力ボルト用規格ね
じに準拠するものが好ましい。すなわち、雌ねじのねじ
底に従来の規格ねじより大きな曲率を配置するために
は、ねじのフランク面を狭くする、言い換えれば(曲率
を有する)ねじ底とフランク面との接続点の半径を規格
ねじより大きくすればよく、相対的に雌ねじ高さを規格
ねじより低くすることで解決できる。しかしながら、ね
じ山の形状やピッチを規格ねじと異にすると、雄ねじの
みならず雌ねじまでも規格品のねじ切り工具で製作する
ことが出来なくなり、製造コストが著しく上昇して、現
実的に実用に供することが出来なくなる。そこで、雌ね
じ54は規格ねじに準拠するものが好ましい。
【0037】ナット50の座面に設けられる突出部52
の形状は、その突出部52の内部の雌ねじ54に雄ねじ
のねじ山が噛み合わさって荷重が作用したとき、その荷
重によって突出部52が弾性変形又はそれを越えて塑性
変形して軸方向に伸びるように設定される。より詳しく
は、この突出部52の変形によって、その内部の雌ねじ
54のねじ山のひとつひとつに作用する面圧をほぼ均等
にする、すなわちねじ山の荷重分担率をほぼ平均化する
ことができるように、突出部52の形状が設定される。
突出部52の形状の一つとして、切頭円錐形状とされ
る。
【0038】ナット50の突出部52の高さ56は、限
定されるものではないが、特にねじピッチの1.5倍以
上5倍以下であるのが好ましい。これは、突出部52の
高さ56がねじピッチの1.5倍より低いと、前述した
当該部ナット剛性の低減効果が小さく,噛み合い端ねじ
山の荷重分担の低減しろが不十分だからである。逆に、
突出部52の高さ56をねじピッチの5倍より高くして
も、噛み合い端ねじ山の荷重分担の低減効果は飽和し、
突出部52に配設される座金の高さがいたずらに高くな
り、コストが上がるだけで実用上のメリットが無くな
る。そのため、5倍以下が本発明の効果を発揮するには
適当である。
【0039】ナット50の突出部52の外側面とナット
50の座面とを接続する根本部の径(突出部52の最大
径)をDt、雌ねじ54の谷径をDf、ナット50の平均外
径をDmとすると、径Dtは、数式(1)
【数3】 の範囲にあり、突出部52の外側面58のテーパが10
%以上70%以下とされるのが好ましい。
【0040】根本部の径Dtの下限をDf+(1/5)・(Dm-Df)
とするのは、突出部52が肉薄になり過ぎるとナットの
梱包、運搬時などに突出部52が変形してしまうことが
あり使い物にならなくなるからである。また、根本部の
径Dtの上限をDf+(3/5)・(Dm-Df)とするのは、ナット5
0の座面60の面積を確保するためである。ナット50
の平均外径Dm自体を大きくすれば、座面面積を稼げる
が、それではナットと座金との接触半径が大きくなり、
トルク係数が増大するため好ましくなく、また、規定の
大きさの締め付け具(スパナ、レンチなど)を使用できな
くなるため好ましくない。
【0041】突出部52の外側面58のテーパは、噛み
合い端近傍のねじ山の荷重分担の均一化のためには、1
0%以上70%以下が好ましい。本発明者らは、突出部
52の寸法として根本部の径DtがおよそDf+(1/3)・(Dm
-Df)、テーパがおよそ40%程度が最も好ましい組み合
わせのひとつであることを見出している。
【0042】本発明のナットは、ナット50の突出部5
2の外側面58とナット50の座面60とを接続する根
本部の厚みRmが、ナット50の平均外径における厚みRt
の1/5以上3/5以下の範囲にあり、突出部52の外
側面のテーパが10%以上70%以下と、規定すること
も可能である。
【0043】突出部52の根本の厚み、すなわち雄ねじ
の谷底から突出部外周面の最大径部までの厚みRmは、ナ
ット本体の厚みすなわち雌ねじの谷底からナット50の
平均外周面までの厚みRtの1/5以上3/5以下の範囲
にあるのが好ましい。突出部52の根本の厚みRmの下限
をナット本体の厚みRtの1/5以上とするのは、突出部
52が肉薄になり過ぎると、その根本部が全面降伏して
過大な塑性変形が発生し、突出部内面のねじ山の荷重分
担能力が著しく低下してしまうからである。また、ナッ
ト50の梱包、運搬時などに突出部52が変形してしま
うという不具合の発生もあり得る。突出部52の根本の
厚みRmの上限をナット本体の厚みRtの3/5以下とする
のは、ナットの座面の面積を確保するためである。すな
わち、ナットの座面面積が著しく小さくなると、座面接
触圧が大きくなり過ぎ、座面陥没などの不具合を生じる
からである。
【0044】ナット50の雌ねじ54のねじ山形状は、
図3に示すように、JISやJSSで規定される三角ねじの山
頂部62がボルトの雄ねじのねじ底と干渉しない形状と
される。特に、ナット50に適用されるボルトとして、
上述の高力ボルト10を用いるとき、ナット50のねじ
山形状は、雄ねじのフランク面12、14とねじ底曲線
20、22が接続する点Xの半径位置と同じかわずかに
大きい半径位置で切り取った山頂部62の形状とされ
る。
【0045】ナット50の雌ねじの高さは、とがり山の
底部64から0.5H以上0.6H以下とするのが好ま
しい。この限定理由は、上記高力ボルトにおいて説明し
たところと略同等である。
【0046】上述のナット50は、好ましくは座金が用
いられる。前述の図2に示すように、座金70の形状
は、ナット50の座面60に設けられた突出部52が座
金70の座面72、座金70の孔内面74および図示し
ない被締結部材と干渉することを防ぐため、その孔径7
6をナット突出部52の最大径Dtよりも大きく、座金
高さ78をナット突出部52の高さ56よりも高くす
る。
【0047】座金70の寸法として、具体的には孔径7
6がナット突出部52の最大径Dt+0.2〜2mm程度、
座金高さ78がナット突出部52の高さ56より0.
5〜2mm程度高いのが好ましい。
【0048】本発明の高力ボルトは、いかなるナットに
使用しても、ナットとの噛み合い端近傍のねじ底に応力
集中が生じることはない。また、本発明のナットは、い
かなる高力ボルトに使用しても、ナットとの噛み合い端
近傍のボルトのねじ底に応力集中が生じることはない。
本発明の高力ボルトと本発明のナットとを組み合わせ
て、本発明の座金と共に使用することにより、さらに優
れた効果が得られるものである。
【0049】本発明の高力ボルト、ナット及び座金は、
摩擦接合用だけでなく引っ張り接合用にも使用すること
ができ、何ら限定されるものではない。さらに、本発明
は、建築・土木等の用途だけでなく、自動車をはじめと
する各種の機械・装置等の用途にも使用することがで
き、用途が限定されるものではない。
【0050】その他、本発明の高力ボルト、ナット及び
座金は、引張強度1000N/mm2以上、より好ましく
は引張強度1300N/mm2以上、さらに好ましくは引
張強度1400N/mm2以上の高力ボルトに適するもの
である。本発明はその趣旨を逸脱しない範囲内で、当業
者の知識に基づき種々なる改良、修正、変形を加えた態
様で実施し得るものである。
【0051】
【実施例】本発明の効果を具体的に明らかにするため、
以下のようなボルト締め付けを模擬した弾性FEM解析を
実施した。解析対象のサイズはM22、ボルト首下長さ
105mmとし、JISボルト(JIS B 1186に規定される高力ボ
ルト、ナット、座金のセット)あるいはJSS II 09のトル
シア形高力ボルトのいずれかをベース形状とした。比較
の対象は、本発明のボルト、ナット、座金のセット(以
下単に本発明のボルトと呼ぶ)、JISボルトおよび先行
技術のボルトとした。
【0052】本発明のボルトは、ねじ形状のみ本発明の
ものにしたもの(以下本発明Aと呼ぶ)と、ねじ形状とナ
ット・座金形状の両方を本発明のものにしたもの(これ
を本発明Bと呼ぶ)と、2つ実施した。本発明A,Bに
適用したねじ山の寸法は表1に示した。また、本発明B
に使用したナットおよび座金の寸法は表2に示した。先
行技術のボルトのねじ山形状は、特公平6ー89768
号公報に開示されている寸法形状をそのまま使用した。
【0053】
【表1】
【0054】
【表2】
【0055】これらの各モデルに対し、軸対称でボルト
締め付けの弾性FEM解析を実施し、応力集中の度合いを
調査した。材料定数は、縦弾性係数=210000MPa、ポアソ
ン比0.3とした。また、ねじの位相の違いを考慮するた
め、1つのモデルにつき、ねじ山の配置を1/4ピッチず
つずらし、計4通り解析し、それらの平均を結果とし
た。応力集中の程度は、噛み合い端雄ねじ谷底に発生す
る最大主応力をボルト軸部の平均応力で割った応力比と
呼ぶ値の大小で評価した。全モデルの解析結果を表3に
示した。また、本発明A、Bの噛み合い端雄ねじ底の最
大主応力分布を図4及び図5に示した。
【0056】
【表3】
【0057】この解析結果より、本発明Aはどの比較例
よりも噛み合い端ねじ底の応力比が小さいことがわか
る。本発明Bはさらに応力比の低減しろが大きいことが
判る。本実施例の結果より、本発明のボルトはどの比較
例よりも応力集中の程度が小さく、耐遅れ破壊性、 耐
疲労特性が優れていることは明白である。
【0058】
【発明の効果】本発明の高力ボルトは、ボルトの最大応
力集中部である噛み合い端雄ねじのねじ底の応力集中を
低減することができ、耐遅れ破壊性、耐疲労特性に優れ
たものとなる。さらに、本発明の高力ボルトは、ねじ底
の形状を設定したのみであり、製造コストを低く抑えら
れる。
【0059】また、本発明のナットは、ナットの座面に
設けた突出部の形状を弾塑性変形し得るように構成し、
突出部における雌ねじのねじ山に作用する荷重分担率を
ほぼ均等になるようにしたので、そのナットによって締
め付けられたボルトには応力集中が生じない。このた
め、高力ボルト用のナットとして適し、高力ボルトは耐
遅れ破壊性、耐疲労特性に優れたものとなる。
【0060】さらに、本発明の高力ボルト、ナット及び
座金をセットとして用いることにより、従来にない耐遅
れ破壊性、耐疲労特性に優れた締結部材が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の雄ねじ形状を説明する模式図である。
【図2】本発明のナットおよび座金の形状を説明する断
面説明図である。
【図3】本発明のナットの雌ねじ形状を説明する模式図
である。
【図4】本発明Aの噛み合い端雄ねじ底の最大主応力分
布を示す図である。
【図5】本発明Bの噛み合い端雄ねじ底の最大主応力分
布を示す図である。
【図6】一般的なボルトセットの模式図で、応力集中部
の位置を説明する図である。
【図7】先行技術ボルトについて弾性FEM解析の結果得
られた噛み合い端雄ねじ底の最大主応力の分布を示す図
である。
【図8】JISボルトについて弾性FEM解析の結果得られた
噛み合い端雄ねじ底の最大主応力の分布を示す図であ
る。
【図9】ボルトを締結した状態の噛み合いねじ山の荷重
分担率を示す弾性FEM解析の結果を示した図である。
【符号の説明】
10:高力ボルト 12:加圧フランク面 14:無加圧フランク面 16:ねじ山 18:ねじ底 20:楕円曲線(高次曲線) 22:円弧 50:ナット 52:突出部 54:雌ねじ 56:突出部高さ 70:座金
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 原 勝臣 愛知県半田市日東町1番地 住金精圧品工 業株式会社内 (72)発明者 中里 福和 大阪市中央区北浜4丁目5番33号 住友ビ ル 株式会社住友金属小倉内

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 締結したときに荷重が作用する側の加圧
    フランク面と、荷重が作用しない側の無加圧フランク面
    が左右対称なねじ山を備えた高力ボルトであって、前記
    加圧フランク面と無加圧フランク面とを接続するねじ底
    の縦断面形状が、該加圧フランク面のフランク線に接す
    る緩やかな曲線を描く高次曲線と、該高次曲線と該無加
    圧フランク面のフランク線に接する円弧で形成される高
    力ボルト。
  2. 【請求項2】 前記高次曲線が、楕円曲線である請求項
    1に記載の高力ボルト。
  3. 【請求項3】 前記ねじ山が三角ねじであり、該とがり
    山高さをHとすると、雄ねじ底を構成する楕円弧の長軸
    がH/2以上H以下で、単軸がH/8以上H/2以下
    で、円弧の半径がH/8以上である請求項2に記載の高
    力ボルト。
  4. 【請求項4】 前記高力ボルトが、引張強度が1000
    N/mm2以上、好ましくは1300N/mm2以上である
    請求項1又は2に記載の高力ボルト。
  5. 【請求項5】 前記加圧フランク面のフランク角及び無
    加圧フランク面のフランク角がいずれも略30°である
    請求項1乃至4に記載の高力ボルト。
  6. 【請求項6】 ナット座面中央に突出部を有し、該突出
    部の内部にナット内面と連続する雌ねじを有するナット
    であって、該突出部が該雌ねじに作用した荷重により弾
    塑性変形して、該突出部内の雌ねじの荷重分担がほぼ均
    等になるように構成されたナット。
  7. 【請求項7】 前記ナットの突出部の高さが、該雌ねじ
    ピッチの1.5倍以上5倍以下である請求項6に記載の
    ナット。
  8. 【請求項8】 前記ナットの突出部の形状が、切頭円錐
    形である請求項6又は7に記載のナット。
  9. 【請求項9】 前記ナットの突出部の外側面とナットの
    座面とを接続する根本部の径をDt、雌ねじの谷径をDf、
    ナットの平均外径をDmとすると、径Dtは、数式(1) 【数1】 の範囲にあり、該突出部の外側面のテーパが10%以上
    70%以下である請求項6乃至8に記載のナット。
  10. 【請求項10】 前記ナットの突出部の外側面とナット
    の座面と接続する根本部の厚みが、ナットの平均外径に
    おける厚みの1/5以上3/5以下の範囲にあり、該突
    出部の外側面のテーパが10%以上70%以下である請
    求項6乃至8に記載のナット。
  11. 【請求項11】 雄ねじのフランク面とねじ底を形成す
    る高次曲線又は円弧との接点の半径方向位置が、三角ね
    じのとがり山の高さをHとして、とがり山頂点から0.
    5H以上0.6H以下である請求項1乃至5に記載の高
    力ボルトと、雌ねじの高さがとがり山の底部から0.5
    H以上0.6H以下で、かつ雌ねじ山頂部の半径位置と
    雄ねじのフランク面とねじ底の接点の半径位置の差が0
    以上0.05H以下である請求項6乃至10に記載のナ
    ットとを含む高力ボルト及びナット。
  12. 【請求項12】 請求項6乃至11に記載のナットにセ
    ットされる座金であって、該ナットの突出部の最大径よ
    り大きな孔と、該突出部より高い高さを有する座金。
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