JP2003004008A - 水圧シリンダ - Google Patents

水圧シリンダ

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JP2003004008A
JP2003004008A JP2001191269A JP2001191269A JP2003004008A JP 2003004008 A JP2003004008 A JP 2003004008A JP 2001191269 A JP2001191269 A JP 2001191269A JP 2001191269 A JP2001191269 A JP 2001191269A JP 2003004008 A JP2003004008 A JP 2003004008A
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hydraulic cylinder
cylinder tube
tube
piston
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JP2001191269A
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Nobuhiro Mochizuki
宣宏 望月
Yukihiro Fukuzumi
幸大 福住
Tomoshiro Yamashina
智四郎 山科
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Ebara Corp
Original Assignee
Ebara Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 軽量かつ小型化が可能で腐食の問題がなく、
かつ外周の形成が容易で安価な水圧シリンダを提供する
ことを目的とする。 【解決手段】 シリンダチューブ2と該シリンダチュー
ブ2内を摺動するピストン3を具備し、作動流体に水を
用いる水圧シリンダにおいて、シリンダチューブ2は樹
脂製筒体(シリンダチューブ2a)の内側に金属製筒体
(シリンダチューブ2b)を嵌合させて構成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、シリンダチューブ
と該シリンダチューブ内を摺動するピストンを具備し、
作動流体に水を用いる水圧シリンダに関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】流体エネルギーを機械的運動に変換する
液圧駆動方式には、作動流体として鉱油や空気を利用す
る油圧駆動、空気圧駆動などがあり、広く用いられてい
るが、作動流体として清水を用いる水圧駆動方式には、
潤滑性、粘度、腐食性などの技術的な課題が多い。
【0003】これら水圧駆動方式の要素である水圧シリ
ンダは、流体エネルギーを直線運動に変換する機構であ
り、単純で効率的な構造であるため、上記技術的な課題
を回避しやすく、実施例も多く見られる。
【0004】これらの水圧シリンダでは、構造用部材と
して水に対する腐食性や機械的強度などの点から、ステ
ンレス鋼が一般に使用されている。また、摺動部材やシ
ール部材の材質としては、水環境下でステンレス鋼と相
性の良い、樹脂やセラミック材が用いられている。
【0005】図5は、従来の水圧シリンダの構成例を示
す図である。この水圧シリンダは最も一般的なタイロッ
ド式の水圧シリンダであり、該水圧シリンダ100は主
にシリンダチューブ101、ピストン102、ロッド1
03、エンドカバー104、ロッドカバー105、タイ
ロッド108から構成されている。
【0006】シリンダチューブ101は、一般に内部の
流体の圧力に十分耐え得る肉厚の薄肉円筒で構成されて
いる。シリンダチューブ101の内部に配置されたピス
トン102は、シリンダチューブ101内部の空間を2
つに分けている。このピストン102の外周面には、2
つに仕切られた空間(部屋)の間での作動流体(水)の
移動を遮るためのピストンシール107が設けられてい
る。また、ピストン102には、ピストンの運動を外部
に伝達するためのロッド103が固定されている。
【0007】上記シリンダチューブ101の両端は、エ
ンドカバー104、ロッドカバー105によって塞が
れ、該エンドカバー104、ロッドカバー105は、シ
リンダチューブ101に嵌め込まれたうえで、複数(通
常4本)のタイロッド108により固定されている。
【0008】エンドカバー104とロッドカバー105
には、シリンダチューブ101内部に作動流体を供給す
る供給口109,106がそれぞれ設けられている。ま
た、110は、作動流体がシリンダチューブ101の外
部に漏れることを防止するためのシールである。
【0009】ピストン102によって仕切られた2つの
部屋に、図示しない作動流体供給源から作動流体がエン
ドカバー104の供給口109又はロッドカバー105
の供給口106から流入すると、ピストン102の両側
に水圧が作用する。該水圧によりピストン102の両側
には、ピストン102の面積と水圧の圧力の積なる力が
それぞれ発生し、該力によりピストン102がシリンダ
チューブ101の内部を摺動する。ピストンの移動速度
及び発生力は、シリンダチューブ101内の2つの部屋
に給排される水量と圧力を調整することで、適宜調整す
ることができる。
【0010】ピストン102に固定されているロッド1
03は、外部の図示しない負荷に結合され、ピストン1
02の摺動により負荷を直線運動させる。このように、
流体エネルギーを直線運動に変換し、外部の負荷に力を
作用させる機構がシリンダ機構である。
【0011】ピストンシール107は、シリンダチュー
ブ101内で摺動するだけでなく、シリンダチューブ1
01内の一方の部屋から他方の部屋へ作動流体の移動を
遮ることで、作動流体の圧力をピストン102の駆動力
に変換するための重要な役割を担っている。このため、
ピストンシール107には、密封性とともに摺動性の優
れた樹脂が一般的に用いられている。また、ピストン1
02及びピストンシール107が摺動するシリンダチュ
ーブ101の内面は平滑な表面を有する必要があるた
め、シリンダチューブ101は内部の圧力に十分耐え得
る強度を有し、精度良く加工することが可能で、且つ水
に侵されないステンレス鋼などの金属材料が一般的に用
いられている。
【0012】このように水圧シリンダにおいては、適切
な精度で加工されたシリンダチューブと良好な密閉性と
摺動性を持つピストンシールが不可欠であるが、シリン
ダチューブの材料には、比較的入手しやすい圧延型鋼な
どの鋼管を使用することが可能であるため、比較的安価
に製造することができる。
【0013】上記タイロット式の水圧シリンダ100で
は、エンドカバー104とロッドカバー105の固定に
タイロッド108を利用しているために、水圧シリンダ
100本体の外周面は凹凸に富んだ外観を有している。
このため、雑菌の繁殖する場所を減らすためにできる限
り凹凸を少なくしたい医療・食品加工機械に用いる場合
や、水圧シリンダ100本体が動くために外周の凹凸が
周囲の配線や配管を巻き込まないようにしたい場合に
は、頻繁な洗浄が必要であったり、水圧シリンダ100
の外周にカバーを別途設けたりする必要があるなどの問
題がある。また、タイロッド108がシリンダチューブ
101の外周に配置されているため、水圧シリンダ10
0の外形寸法が若干大きくなるという問題もある。
【0014】上記のような、タイロッド式の水圧シリン
ダ100の問題点を解決するため、図6に示すねじ込み
式の水圧シリンダがある。この水圧シリンダ200は、
図5に示すタイロット式の水圧シリンダ100において
エンドカバー104、ロッドカバー105をタイロッド
108で固定するかわりに、シリンダチューブ201の
両端に雌ねじ部を形成し、エンドカバー204、ロッド
カバー205に形成した雄ねじ部をねじ込み、回り止め
208を併用して固定するように構成したものである。
なお、該ねじ込み式の水圧シリンダ200の作動原理や
他の構成部品については、図5に示すタイロッド式の水
圧シリンダ100と略同様であるため、その説明は省略
する。
【0015】上記ねじ込み式の水圧シリンダでは、タイ
ロッドが不要となるため、部品点数が減り、水圧シリン
ダ200本体の外周の凹凸を減らすことができ、タイロ
ッド式の水圧シリンダよりも軽量且つ安価に製造するこ
とができる。また、水圧シリンダ200の外周方向の寸
法も小さくすることができるが、シリンダチューブ20
1とエンドカバー204、ロッドカバー205を固定す
るためのねじ部の長さが必要となり、水圧シリンダ20
0本体の全長Lが長くなるという問題がある。
【0016】また、上記のようなタイロッド式の水圧シ
リンダ100やねじ込み式の水圧シリンダ200は、シ
リンダチューブに圧延型鋼などの薄肉鋼管を用いること
ができるため、比較的軽量かつ安価に製造することがで
きる。しかし、薄肉鋼管を用いる場合には、シリンダチ
ューブに直接供給口を設けることができないため、エン
ドカバー、ロッドカバーに供給口が設けられている。こ
のため、ロッドの運動距離、即ち、シリンダチューブ内
部の長さに比べて、水圧シリンダ本体の全長が長くなっ
てしまうという問題がある。
【0017】上記問題を避けるために図7に示すよう
な、薄型・コンパクト型などと呼ばれている水圧シリン
ダがある。この水圧シリンダ300は、図5に示すタイ
ロッド式の水圧シリンダ100や図6に示すねじ込み式
の水圧シリンダ200と異なり、シリンダチューブ30
1は、無垢の金属材料から削りだして筒体に形成し、該
シリンダチューブ301の側面に作動流体を供給する供
給口306が設けられている。また、エンドカバー30
4、ロッドカバー305はシリンダチューブ301を密
閉する状態で固定ボルト308によって取り付けられて
いる。なお、該薄型・コンパクト型の水圧シリンダ30
0の作動原理や他の構成部品については、図5に示すタ
イロッド式の水圧シリンダ100と略同様であるため、
その説明は省略する。
【0018】上記該薄型・コンパクト型の水圧シリンダ
300の場合は、供給口306をシリンダチューブ30
1に直接設けたので、水圧シリンダ300の全長を短く
することができ、タイロッドを用いていないので水圧シ
リンダ300の外周の凹凸も少なくできる。また、図7
ではエンドカバー304に供給口309が設けられてい
るが、該供給口309をシリンダチューブ301に直接
設けることで、薄型・コンパクト型の水圧シリンダ30
0の全長をさらに短くすることができる。
【0019】しかし、供給口306や固定ねじのねじ穴
を設けるため、シリンダチューブ301は、タイロッド
式の水圧シリンダ100やねじ込み式の水圧シリンダ2
00のシリンダチューブ101,201に比べて、はる
かに厚みを有するものとなり、金属材料で形成されたシ
リンダチューブ301の重量に起因して、水圧シリンダ
300の全体重量が重くなるという問題がある。また、
無垢材料からシリンダチューブ301を削り出して製造
するため、タイロッド式の水圧シリンダ100やねじ込
み式の水圧シリンダ200と比較して製造コストが高く
なるという問題もある。
【0020】上記の水圧シリンダ300の全体重量を軽
くするためには、シリンダチューブ301の材料として
比重の軽いアルミニウムを利用することが考えられる
が、アルミニウムは作動流体である水に侵されやすく、
該アルミニウムに一般的に用いられる表面処理であるア
ルマイト処理を施したとしても、わずかなピンホールや
ねじ部などの表面処理の傷から腐食を起こしてしまうと
いう問題がある。
【0021】また、上記アルミニウムと同様に軽量で、
腐食にも強いチタンやセラミックスなどを用いてシリン
ダチューブ301を形成することも技術的には可能では
あるが、該チタンやセラミックスは、材質的にも高価な
うえに、加工も困難な材質であり、タイロッド式の水圧
シリンダ100やねじ込み式の水圧シリンダ200と比
較して製造コストが増大してしまうという問題がある。
【0022】また、シリンダチューブ301の材料とし
て、強化プラスチックなどの軽量で十分な強度を有する
樹脂材料を用いることも考えられる。しかし、強化プラ
スチックといえども、金属材料と比較すれば軟質の材質
であり、熱膨張率や切削性、研磨性などの問題から、精
度良く平滑な内面を有する筒体を形成することは困難で
ある。
【0023】さらに、作動流体である水は、低粘度で且
つ潤滑特性が劣るため、良好な密封性と摺動性を有する
ピストンシール307は限られており、樹脂製のシリン
ダチューブと組み合わせたときに実用的な耐久性を有す
る材質を選定することは非常に困難である。
【0024】このため、耐食性、耐久性、出力などの水
圧シリンダの性能を劣化させないためには、シリンダチ
ューブにステンレス鋼などの金属材料を用いざるを得な
いのが現状である。
【0025】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上述の点に鑑
みてなされたもので、軽量かつ小型化が可能で腐食の問
題がなく、かつ外周の形成が容易で安価な水圧シリンダ
を提供することを目的とする。
【0026】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
請求項1に記載の発明は、シリンダチューブと該シリン
ダチューブ内を摺動するピストンを具備し、作動流体に
水を用いる水圧シリンダにおいて、シリンダチューブは
樹脂製筒体の内側に金属製筒体を嵌合させて構成してい
ることを特徴とする。
【0027】上記のようにシリンダチューブを樹脂製筒
体の内側に金属製筒体を嵌合させて構成したことによ
り、腐食の問題がなく、水圧シリンダ全体の軽量化、小
型化が図れる。
【0028】また、樹脂は成形が容易なため、シリンダ
チューブを樹脂製にすることによって次のような利点が
ある。まず、外周面の凹凸を少なくして雑菌の繁殖や配
線の巻き込みを防止できる。また、医療、福祉、住宅施
設・機器などの水圧シリンダと人間との接触が考えられ
るような場合には、シリンダ外面に角のない安全な形状
にすることも容易にできる。逆に、シリンダチューブに
センサなどの付属機器を取り付けたい場合には、取り付
け用の部材などの複雑な形状も容易に形成することがで
きる。さらには、意匠を凝らした形状も比較的安価に製
造することができる。
【0029】また、樹脂には非常に多くの種類があるた
め、難燃材、絶縁材、耐薬品(酸・アルカリ)、抗菌な
ど、目的に合せて適切なものを選ぶことができる。ま
た、多くの樹脂は金型を使用して金属よりはるかに安く
製造することができる。
【0030】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
の水圧シリンダにおいて、金属製筒体の両端又はいずれ
か一方に鍔部を設けたことを特徴とする。
【0031】上記のように金属製筒体の両端又はいずれ
か一方に鍔部を設けたことにより、例えば、カバーをボ
ルトによりシリンダチューブに固定する場合に確実に固
定できる。
【0032】請求項3に記載の発明は、請求項1又は2
に記載の水圧シリンダにおいて、シリンダチューブ内に
作動流体を供給する供給口を樹脂製筒体に設けたことを
特徴とする。
【0033】上記のようにシリンダチューブ内に作動流
体を供給する供給口を樹脂製筒体に設けたことにより、
水圧シリンダの全長を短くすることができる。
【0034】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態例を図
面に基いて説明する。図1は本発明にかかる水圧シリン
ダの概略構成例、図2(a)は本発明にかかる水圧シリ
ンダのエンドカバー側の要部断面、図2(b)はロッド
カバー側の要部断面を示す図である。本水圧シリンダ1
は、シリンダチューブ2、ピストン3、ロッド4、エン
ドカバー5、ロッドカバー6から構成されている。
【0035】シリンダチューブ2は、シリンダチューブ
2aの内側にシリンダチューブ2bが嵌合されて構成さ
れている。該シリンダチューブ2aは、ポリエーテルケ
トン(PEK)やポリカーボネートなどの強化プラスチ
ックからなる筒体である。ここで、筒体とは断面が円形
状であるものに限られず、矩形状、多角形状なども含ま
れる。なお、該シリンダチューブ2aの両端には、水な
どの作動流体を供給する供給口7、8が設けられてい
る。また、該シリンダチューブ2bは、ステンレス鋼等
の耐腐食性の高い金属からなる筒体であり、上記供給口
7、8に対応する位置に開口が設けられている。なお、
シリンダチューブ2aは強化プラスチックに限定される
ものではなく、上記水圧シリンダ2の強度が求められて
いない場合通常のプラスチックであってもよい。
【0036】ピストン3には、樹脂製のピストンシール
9が設けられている。上記シリンダチューブ2のシリン
ダチューブ2b内面を摺動するため、その外周面に摩擦
抵抗の低減及び異常磨耗の防止を図ることのできる樹脂
材からなっている。上記ピストン3には、作動流体によ
るピストン3の摺動を外部に伝達するためのロッド4が
固定されている。
【0037】エンドカバー5は、断面のピストン3に対
向する側が凸状となっており、凸部を上記シリンダチュ
ーブ2のシリンダチューブ2bの内側に嵌め込み、固定
ボルト10によりシリンダチューブ2aに固定してい
る。エンドカバー5は、その先端がシリンダチューブ2
aに設けられた供給口7を塞がないように固定されてい
る。
【0038】ロッドカバー6は、上記エンドカバー5と
略同様の形状であるが、ロッド4を摺動自在にするため
の開口部6aと水などの作動流体がシリンダチューブ2
の外部に漏れることを防止するためのシール11が設け
られている。該ロッドカバー6も凸部を上記シリンダチ
ューブ2のシリンダチューブ2bの内側に嵌め込み、固
定ボルト10によりシリンダチューブ2aに固定してい
る。ロッドカバー6は、その先端がシリンダチューブ2
aに設けられた供給口8を塞がないように固定されてい
る。
【0039】水圧シリンダ1は、ピストン3によって仕
切られたシリンダチューブ2内の2つの部屋に、図示し
ない作動流体供給源から作動流体がシリンダチューブ2
の供給口7、8から流入し、その作動流体の水圧により
ピストン3がシリンダチューブ2内を摺動する。ピスト
ン3に嵌合されているロッド4は、例えば、食品加工機
械のナイフなどに結合されており、ピストン3の摺動に
より該ナイフを運動させる。
【0040】上記水圧シリンダ1は、シリンダチューブ
2のシリンダチューブ2aが樹脂製であるため全体重量
が軽くなる。また、該シリンダチューブ2aの厚さが厚
いので、供給口7、8を直接設けることが可能となり、
エンドカバー5やロッドカバー6に供給口を設ける必要
がなくなり、水圧シリンダ1の全長を短くできる。さら
に、ピストン3の摺動する面は、金属製のシリンダチュ
ーブ2bであるため、シリンダチューブ2の機械的強度
・精度及びピストン3の摺動性も確保できる。なお、水
圧シリンダ1の表面は、シリンダチューブ2aにより大
部分が樹脂製となるため使用環境により、表面形状を容
易に変更できる。
【0041】図3は、本発明にかかる他の水圧シリンダ
の要部断面を示す図であり、同図(a)はエンドカバー
側の要部断面図、同図(b)はロッドカバー側の要部断
面図である。本水圧シリンダの基本的構成は図2の水圧
シリンダと同様なのでその説明は省略する。本水圧シリ
ンダ1は、シリンダチューブ2のシリンダチューブ2b
の両端にシリンダチューブ2aの外径と略同一径の鍔部
2c、2cが設けられている。
【0042】上記鍔部2c、2cを設けることにより、
水圧シリンダの強度を増すことができる。また、エンド
カバー5及びロッドカバー6を該鍔部2c、2cを貫通
するように固定ボルト10、10でシリンダチューブ2
aに固定すればより確実に固定することができる。な
お、本実施形態では、シリンダチューブ2aにねじ穴を
設けて固定しているが、これに限定されるものではなく
鍔部2c、2cの厚さを増し、該鍔部2c、2cに直接
ねじ穴を設けて固定ボルト10、10で固定してもよ
い。また、上記実施形態では、鍔部2cをシリンダチュ
ーブ2aの外径と略同一径としたが、これに限定される
ものではなく、例えば鍔部の径を大きくしフランジ状と
すれば、該鍔部2cを水圧シリンダ1を外部の固定部に
固定するために利用することができる。
【0043】次に水圧シリンダ1を用いた食品加工機械
について説明する。図4は、本発明にかかる水圧シリン
ダを用いた食品加工機械の構成例を示す図である。本食
品加工機械20は、加工対象物をカットするために用い
られ、水圧シリンダ1、ナイフ刃治具21より構成され
ている。
【0044】ナイフ刃治具21は、水圧シリンダ1のロ
ッド4の先端に接続され、食品加工機械20の枠体に揺
動自在に支持されている。該ナイフ刃治具21には加工
対象物をカットするナイフ刃22が取り付けられてい
る。
【0045】次に本食品加工機械20の動作について説
明する。図示しない固定治具により固定された加工対象
物は、食品加工機械20の下方に配置される。該加工対
象物が配置されたことを確認したうえで、水圧シリンダ
1内のロッド4を摺動させることでナイフ刃治具21が
揺動し、ナイフ刃22が加工対象物をカットする。な
お、該水圧シリンダの駆動は、図示しない高圧液体供給
装置からの作動流体である水の給排を水圧制御弁で制御
することにより行われる。
【0046】上記食品加工機械20に本発明にかかる水
圧シリンダ1を用いることにより、食品加工機械20の
小型化が図られ、装置全体の小型化が図れる。また、食
品加工機械20では、水圧シリンダ1自身が揺動するが
該水圧シリンダ1は軽量であるので、該食品加工機械2
0の機敏な動作が可能となる。さらに、食品加工機械2
0は、加工対象物の上方に設けられているが、万が一作
動流体が漏れても、水圧シリンダ1は作動流体として水
を用いているので、加工対象物を汚染することはない。
【0047】また、樹脂は成形が容易なため、外周面の
凹凸を少なくして雑菌の繁殖や配線の巻き込みを防止で
きる。また、水圧シリンダ1の動作を検出するためのリ
ミットスイッチなどのセンサ等の付属機器を取り付けた
い場合にも、シリンダチューブ2にセンサ取り付け用の
レールなどの取り付け用部材等の複雑な形状も容易に形
成することができる。また、意匠を凝らした形状も比較
的安価に製造することができる。また、樹脂には非常に
多くの種類があるため、難燃材、絶縁材、耐薬品(酸・
アルカリ)、抗菌などの目的に合せて適切なものを選ぶ
ことができる。さらに、多くの樹脂成形品は金型を使用
して金属よりはるかに安く製造ができる。
【0048】なお、上記では本水圧シリンダを食品加工
機械に用いる例を説明したが、本水圧シリンダを用いる
使用環境はこれに限定されるものではなく、清浄な環境
が必要である医療施設、医療機器、福祉施設及び住宅設
備等に使用することもできる。例えば水圧シリンダを人
間との接触が考えられるような場合には、水圧シリンダ
の外面を角のない安全な形状にすることもできる。
【0049】
【発明の効果】以上、説明したように各請求項に記載の
発明によれば下記のような優れた効果が得られる。
【0050】請求項1に記載の発明によれば、シリンダ
チューブを樹脂製筒体の内側に金属製筒体を嵌合させて
構成したことにより、腐食の問題がなく、水圧シリンダ
全体の軽量化、小型化が図れる。
【0051】また、樹脂は成形が容易なため、シリンダ
チューブを樹脂製にすることによって次のような利点が
ある。まず、外周面の凹凸を少なくして雑菌の繁殖や配
線の巻き込みを防止できる。また、医療、福祉、住宅施
設・機器などの水圧シリンダと人間との接触が考えられ
るような場合には、シリンダ外面に角のない安全な形状
にすることも容易にできる。逆に、シリンダチューブに
センサなどの付属機器を取り付けたい場合には、取り付
け用の部材などの複雑な形状も容易に形成することがで
きる。さらには、意匠を凝らした形状も比較的安価に製
造することができる。
【0052】また、樹脂には非常に多くの種類があるた
め、難燃材、絶縁材、耐薬品(酸・アルカリ)、抗菌な
ど、目的に合せて適切なものを選ぶことができる。ま
た、多くの樹脂は金型を使用して金属よりはるかに安く
製造することができる。シリンダを樹脂製筒体の内側に
金属製筒体を嵌合させて構成したことにより、腐食の問
題がなく、水圧シリンダ全体の軽量化、小型化が図れ
る。また、樹脂は成形が容易なため、外周面の凹凸を少
なくして雑菌の繁殖や配線の巻き込みを防止できる。
【0053】請求項2に記載の発明によれば、金属製筒
体の両端又はいずれか一方に鍔部を設けたことにより、
例えば、カバーをボルトによりシリンダチューブに固定
する場合に確実に固定できる。
【0054】請求項3に記載の発明によれば、シリンダ
チューブ内に作動流体を供給する供給口を樹脂製筒体に
設けたことにより、水圧シリンダの全長を短くすること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる水圧シリンダの概略構成例を示
す図である。
【図2】図2(a)は本発明にかかる水圧シリンダのエ
ンドカバー側の要部断面、図2(b)はロッドカバー側
の要部を示す図である。
【図3】図3(a)は本発明にかかる他の水圧シリンダ
のエンドカバー側の要部断面、図3(b)はロッドカバ
ー側の要部を示す図である。
【図4】本発明にかかる水圧シリンダを用いた食品加工
機械の構成例を示す図である。
【図5】従来の水圧シリンダの構成例を示す図である。
【図6】従来の水圧シリンダの構成例を示す図である。
【図7】従来の水圧シリンダの構成例を示す図である。
【符号の説明】
1 水圧シリンダ 2 シリンダチューブ 2a シリンダチューブ(樹脂製筒体) 2b シリンダチューブ(金属製筒体) 2c 鍔部 3 ピストン 4 ロッド 5 エンドカバー 6 ロッドカバー 7 供給口 8 供給口 9 樹脂製ピストンシール 10 固定ボルト 11 シール 20 食品加工機械 21 ナイフ刃治具 22 ナイフ刃
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山科 智四郎 神奈川県藤沢市本藤沢4丁目2番1号 株 式会社荏原総合研究所内 Fターム(参考) 3H081 AA03 BB01 CC17 CC23 DD22 DD28

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シリンダチューブと該シリンダチューブ
    内を摺動するピストンを具備し、作動流体に水を用いる
    水圧シリンダにおいて、 前記シリンダチューブは樹脂製筒体の内側に金属製筒体
    を嵌合させて構成していることを特徴とする水圧シリン
    ダ。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の水圧シリンダにおい
    て、 前記金属製筒体の両端又はいずれか一方に鍔部を設けた
    ことを特徴とする水圧シリンダ。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2に記載の水圧シリンダに
    おいて、 前記シリンダチューブ内に作動流体を供給する供給口を
    前記樹脂製筒体に設けたことを特徴とする水圧シリン
    ダ。
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