JP2002543091A - インターロイキン12に由来するペプチドホモダイマーおよびペプチドヘテロダイマー - Google Patents

インターロイキン12に由来するペプチドホモダイマーおよびペプチドヘテロダイマー

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JP2002543091A JP2000614287A JP2000614287A JP2002543091A JP 2002543091 A JP2002543091 A JP 2002543091A JP 2000614287 A JP2000614287 A JP 2000614287A JP 2000614287 A JP2000614287 A JP 2000614287A JP 2002543091 A JP2002543091 A JP 2002543091A
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Abstract

(57)【要約】 本発明は、アミノ酸配列KHYSCTAEDID(モノマーI)、PPVGEADPYRVKMQ(モノマーII)、AALQNHNHQQIILDK(モノマーIII)、IRDIIKPDPPKN(モノマーIV)、SLTFCVQVQGKSKR(モノマーV)もしくはRFTCWWLTTISTDLTF(モノマーVI)またはそのバリアントを有し、それによりインターロイキン12(IL12)レセプターに結合し得、任意に細胞シグナルを誘発し得る、ペプチドモノマーのホモダイマーまたはヘテロダイマーに関する。これらのダイマーは、免疫系疾患、増大もしくは減少した細胞増殖に関連する疾患、感染または炎症過程を治療するのに適しており、修飾されたIL12レセプターまたは過剰にもしくは不十分に発現したIL12レセプターに関連する疾患を検出するのに適している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 本発明は、KHYSCTAEDID(モノマーI)、PPVGEADPYRV
KMQ(モノマーII)、AAVQNHNHQQIILDK(モノマーIII)
、IRDIIKPDPPKN(モノマーIV)、SLTFCVQVQGKSKR
(モノマーV)またはRFTCWWLTTISTDLTF(モノマーVI)のア
ミノ酸配列、もしくはそれらのバリアントをもつペプチドモノマーのホモダイマ
ーまたはヘテロダイマーであって、インターロイキン12(IL12)レセプタ
ーに結合するとともに、任意に、細胞シグナル(zellulaeres Signal)を誘発(
ausloesen)することができるホモダイマーまたはヘテロダイマーに関する。ま
た、本発明は、これらのホモダイマーまたはヘテロダイマーを含む薬剤にも関す
る。さらに、本発明は、本発明のホモダイマーまたはヘテロダイマー、もしくは
これらに対する抗体を用いる診断用組成物および診断方法に関する。
【0002】 腫瘍の治療は、いまだに、手術、化学療法および放射線治療という三本柱に実
質的に基づいている。しかしながら、過去数年の間に、サイトカインを用いる一
次的な(すなわち、独占的な)または補助的(支援的)な治療が、頻繁に平均余
命を延長し、しばしば完全な治癒をもたらすという洞察が、一般的に認められる
ようになった。サイトカインは、さまざまな細胞によって合成された後分泌され
る内因的なメッセンジャー物質である。これらサイトカインが果たす生物学的な
役割は多様で、今のところ一部しか分かっていない。いずれの場合にも、サイト
カインは、主に基礎的免疫調節作用を有する。これらのサイトカインの1つ、す
なわち、インターロイキン12(IL12)は、種々の腫瘍の治療にますます使
われる傾向にある。IL12は、主にB細胞でインビボ産生され、T細胞では頻
繁には産生されず(D’Andreaら、J.Exp.Med.176 (19
92)、1387−1398)、多数の生物学的効果を有する。特に注目すべき
は、以下の効果である。なぜなら、それらは治療的効果に直接的かつ重要な役割
を演ずるからである:ヒトリンパ芽球の増殖の刺激(Gateleyら、J.I
mmunol.147(1991)、874)、NK細胞の活性化(Manet
tiら、J.Exp.Med.177(1999)、1199)ならびにIFN
−γ、IL2およびTNFの合成の誘導(Chanら、J.Exp.Med.1
73(1991)、869)。IL2との相乗的な効果により、IL2の用量は
、リンホカイン活性化キラー細胞を産生するための養子免疫療法において、IL
12の存在下で劇的に低下され得、IL2の重篤な副作用が顕著に減少されうる
【0003】 IL12は、p40鎖およびp35鎖からなるヘテロダイマーである(Ste
rnら、Proc.Natl.Acad.Sci.U.S.A.87(1990
)、6808)。p40は、Il6レセプターの細胞外ドメインに所定のホモロ
ジーを有し(GearingおよびCosman、Cell 66(1991)
、9)、一方、p35は、IL6のホモログであるようである(Mersber
gら、Immunol.Today 13(1992)、77)。p35鎖は、
IL12レセプターでのシグナル誘発を明らかに担い、一方、p40サブユニッ
トは種特異性を決定するようである。しかし、p40鎖単独により刺激されうる
レセプターイソ型も明かに存在する(Preskyら、Proc.Natl.A
cad.Sci.U.S.A.93(1996)、14002)。IL12サブ
ユニットのどちらもX線構造解析はこれまで存在しないので、IL12三次構造
については、推測がなされうるだけである。
【0004】 他のサイトカインまたは成長因子に関して、IL12サブユニットはまた、レ
セプターと相互作用する所定の短鎖ドメインを有する。レセプターと相互作用す
る短鎖Il12ドメインの投与は、所望の細胞性効果(例えば、免疫刺激効果)
を達成するのに十分であるかもしれない。しかし、例えば、適切なIL12ドメ
インに情報を与える合成ペプチドを用いて行われるようなIL12の研究はこれ
まで存在しない。
【0005】 サイトカインは、一般的には、血清中に極めて少量しか存在しないため、この
媒体から治療上有効な量を単離することはできない。その結果、今までのところ
、治療に使用されるサイトカインは、細菌や酵母の中で遺伝子組換えによって産
生されている。しかしながら、この方法には、数多くの重大な欠点が伴う。
【0006】 準備の段階で、サイトカイン組換え体の製造は時間がかかる上に手間もかかる
。例えば、次のことを明確にしなければならない。宿主細胞は正確に、すなわち
、正確に元通りの立体構造をもつようにタンパク質を発現するか、実際のところ
、最適な宿主細胞または発現ベクターはどれか、また、どのような条件下でなら
、タンパク質がタンパク質分解を受けないのか。一般的に、組換えによって産生
されたタンパク質は本来のタンパク質とは異なった三次元構造をもつため、ヒト
の免疫系によって「異物」であると認識されることに留意すべきである。これに
よって誘導される抗体は、サイトカインなどのタンパク質を中和するため、その
有効性が失われる結果になる。
【0007】 どのようにすれば、タンパク質の分解および/または単離後の沈殿を防止でき
るかという、原則として、全ての新しい産物に特有の同一の問題が常に生じるた
め、組換えタンパク質を分離し、精製するのは困難である。概して、組換えによ
って産生されたタンパク質は、プロテアーゼに対して顕著に不安定である。この
ことは、頻繁かつ/または大量の投与を必要とし、患者に深刻な負担をかける一
方で、治療費用を非常に高くしている。
【0008】 治療においては、通常、一定期間をおいてサイトカインを投与しなければなら
ないため、宿主細胞の成分からの、コンタミネーションが絶対にないことが保証
されていなければならない。このような理由で、費用に好ましくない影響を与え
る複雑な方法が用いられなければならない。
【0009】 一方では、メッセンジャー物質(例えばサイトカイン)が、レセプター結合部
位をもつだけでなく、さらに、現在のところまだ十分には理解されていないが、
実際に対象となっているシグナル経路以外のシグナル経路を誘導する可能性のあ
るドメインが存在するという推察が広く採用されている。この推察は、とりわけ
、これまでに使用されてきたサイトカインで頻繁に副作用が生じ、その結果、時
によってはそれを用いた治療が不可能になることの説明となる。
【0010】 従って、本発明の技術的課題は、主に、インターロイキン12(IL12)の
生物活性を持つ化合物を提供して、先行技術がもつ前者の欠点を回避すること、
すなわち、薬剤として投与したときに、より少ない副作用、より長い半減期、お
よび強い生物活性を得ることである。
【0011】 この技術的課題は、本特許請求の範囲において特徴づけられている実施態様を
提供することによって解決された。
【0012】 本発明の実施態様は、KHYSCTAEDID(モノマーI)、PPVGEA
DPYRVKMQ(モノマーII)、AALQNHNHQQIILDK(モノマ
ーIII)、IRDIIKPDPPKN(モノマーIV)、SLTFCVQVQ
GKSKR(モノマーV)またはRFTCWWLTTISTDLTF(モノマー
VI)のアミノ酸配列を有するペプチドモノマーの合成ホモダイマーまたは合成
ヘテロダイマーであって、インターロイキン12(IL12)レセプターに結合
でき、任意に、細胞シグナルを開始させることができる合成ホモダイマーまたは
合成ヘテロダイマーに関する。本発明のこれらのペプチドは、IL12サブユニ
ットp40およびp35の結合領域を表し、レセプターが細胞内シグナルを誘発
させるには2つが一緒になる必要があることから、ペプチドが生物学的効果をも
つためには、二量体化した形で使用される必要があるという洞察を利用している
。モノマーI〜IIIは、p35およびインターロイキン12レセプターが接触
するポイントにある3つのループを含み、類似的に、モノマーIV〜VIは、レ
セプターとのp40に関する接触ポイントを示す。これらのダイマーには、常法
によって簡単に合成したり精製することができ、必要な試験(例えば、構造研究
、生物学的研究、前臨床研究および臨床研究)に直接用いることができるという
長所がある。これらのペプチドは、それぞれのサイトカインが生物学的な有効性
を有するために必要とされる最小の構造を表わしている。これによって、副作用
を最小にしつつ、最大限の特異性と高い生物活性が保証される。ペプチドは非常
に小さいため、マイクロカプセル化して、カプセルの各々の孔径に応じて、さま
ざまに長期間にわたる効果をもつ持効性形態(depotform )を得ることができる
。持効性形態は、局所的に適用され、長期間にわたって所望の部位で、活性物質
の濃度が最大になるのを確実にすることができる。
【0013】 本発明により、モノマーI〜VIからの全ての組み合わせがダイマーを形成し
得、形成するダイマーが課題を解決する。
【0014】 本発明のペプチドは、通常、例えば下記の実施例1に記載するように、既知の
固相合成法にしたがって合成される。生物活性(レセプターへの結合、細胞シグ
ナルの誘発、および増殖刺激作用)は、当業者に親しまれている方法、例えば、
Lewis 、J. Immunol. Methods 185 (1995)、9-17;Grander ら、Eur. J: Cancer
28A (1992) 、815-818 )などに記載されている方法、または下記の実施例に記
載されている方法によって調査される。
【0015】 本発明の好ましい実施態様において、上記ペプチドは、モノマーがC末端また
はN末端を介して結合してなるか、または一方のモノマーのN末端が他方のモノ
マーのC末端と結合してなるホモダイマーまたはヘテロダイマーである。好まし
くは、モノマーIのC末端がモノマーIIのN末端もしくはC末端と結合してな
るか、またはモノマーIのN末端がモノマーIIのN末端もしくはC末端と結合
してなる。一例として、所望のN末端側ペプチドは、例えばピペリジン処理によ
って保護基(好ましくはFmoc)を除去した後の側鎖官能基保護形態において
架橋剤によって活性化され、その生成物はHPLCで精製される。別の以前に合
成されたモノマーも、結合しているペプチドのN末端基とだけ反応する基をもつ
側鎖官能基保護形態で(所望のダイマーに応じて、C末端またはN末端で)提供
される。このモノマーを、活性化されたモノマーに添加した後、側鎖保護基を除
去してから、溶出挙動に関してモノマーとは顕著に異なるダイマーを常法に従っ
て逆相HPLCによって精製単離する。アミノ酸組成によって可能であるならば
、賦活基および架橋剤も、遊離したモノマーによる二量体化を、側鎖保護基を除
去した後に溶液の中で直接行なうことができるように選択することができる。あ
るいは、側鎖保護基を維持し、水溶液中で二量体化を行なうために、実施例に記
載されているようにHYCHRONアンカーで合成ストラテジーを行なうことが
できる。
【0016】 レセプター対への有効な結合が依然として効率的に可能であるように二量体化
が起きるという事実に注意を払いつつ、この架橋を、例えば下記の実施例に記載
されている方法によって、または別の常法によって行なうことができる。例えば
、枝分かれ部位としてリジン残基を用いて二量体化を行なうことができる(Wrig
htonら、Nature Biotecnology 15 (1997) 、1261-1265 )。本発明のダイマーの
ホモマーは、好ましくは、ポリエチレングリコール、ペプチド、活性化ビンゾジ
アゼピン、オキサゾロン、アザラクトン、アミンイミド(aminimides)、ジケト
ピペラジン、または単糖などのリンカーを介して、互いに共有結合的に連結して
いる。同様に行なうことができる化学反応は当業者に知られており、本分野にお
いて実施されている (例えば、サンディエゴにあるアカデミックプレス社刊(
Academic Press、San Diego )、Hermannson、生体分子結合技術(Bioconjugate
Techniques )(1996);Peeters ら、J.Immunol.Methods 120 、(1989)、13
3-144 ;Imman ら、Bioconjugate Chem.2 (1991)、458-463 )。
【0017】 本発明はまた、モノマーが、対応する出発物質のモノマーI〜IVに1つまた
はそれ以上のアミノ酸の欠失、付加、または置換および/または修飾アミノ酸を
有する点に特徴があるホモダイマーまたはヘテロダイマーに関する。これに関連
して、(a)本来の形態と比較すると、同様またはより良好な様式でIL12レ
セプターに結合し、および/または細胞内シグナルを誘発することができるホモ
ダイマーまたはヘテロダイマー、または(b)IL12レセプターに結合するこ
とはできるが、投与された際に、生物学的活性形態が、レセプターへの結合後に
細胞シグナルを誘発させないこの形態により置き換えられるというアンタゴニス
ト作用を有するホモダイマーまたはヘテロダイマーが得られる。下記の実施例に
記載されている方法、または上記の方法によって、どの程度まで、これらの改変
ホモダイマーまたはヘテロダイマーが所望の生物学的特性をもつのかを調べるこ
とができる。アミノ酸置換または付加においては、修飾アミノ酸を除外すること
はないが、天然のアミノ酸を導入するのが好適である。好適な修飾には、セリン
、スレオニン、およびアスパラギンの単糖または二糖によるグリコシル化、シス
テインのファルネシル化およびパルミトイル化、スレオニン、セリン、およびチ
ロシンのリン酸化、中心アミノ酸に関する修飾で、通常、アンタゴニスト形態を
もたらすものなどが含まれる。本発明により修飾された上記ホモダイマーまたは
ヘテロダイマーの欠失、付加、置換、および/または修飾は、モノマー当たり、
多くとも10個、好ましくは、多くとも7個、さらに好ましくは、多くとも3個
、もっとも好ましくは、多くとも1個のアミノ酸である。改変モノマーからなる
、本発明のホモダイマーまたはヘテロダイマーは、レセプター結合に関与するド
メイン以外には、天然のサイトカインに特徴的なドメインを含まない。
【0018】 本発明によるダイマーおよび/または改変モノマーからなるダイマーは、好ま
しくは以下のホモダイマー:[AALQNHNHQQIILDK]2 または[A
ALQNHNKQQIILDK]2 であり、これらは、IL12を超える顕著に
より高い特異的活性を有する。これらの2つのモノマーはC−CおよびC−N結
合の両方を有する。
【0019】 本発明のホモダイマーまたはヘテロダイマーは、それだけで利用することもで
きるが、例えば(ポリ)ペプチドなど、別の化合物と結合させることもできる。
例えば、身体によって異物と認識されないトランスフェリンやアルブミンなどの
キャリアタンパク質が、そのような(ポリ)ペプチドに含まれる。また、本発明
のホモダイマーまたはヘテロダイマーは、例えば、本発明のペプチドが細胞の中
に貫入するのを可能にするかまたは支持するリーダーペプチドなどの他の(ポリ
)ペプチドと融合させることもできる。このようなリーダーペプチドの例は、シ
ョウジョウバエのペネトラトリン(penetratrin )である。
【0020】 さらに別の実施態様において、本発明は、1つまたはそれ以上のアミノ酸が、
脂肪酸、単糖、および/またはオリゴ糖によって共有結合的に修飾されていると
いう特徴をさらにもつ上記のホモダイマーまたはヘテロダイマーに関する。これ
は、例えば、上記の修飾が既になされているアミノ酸を用いたモノマー合成など
、公知の方法によって行なうことができる。修飾は、後で行なうこともできる。
これらの修飾によって、例えば、タンパク質分解に対する抵抗性を高めたり、そ
れによって、さらに生物学的半減期を長くしたりすることができる。
【0021】 本発明は、また、本発明の上記ダイマーに対する抗体またはその断片にも関す
る。これらの抗体は、例えば、診断アッセイ法に用いることもできる。
【0022】 抗体は、モノクローナル抗体、ポリクローナル抗体、または合成抗体、もしく
は、それらの断片でもよい。これに関して、「断片」という用語は、完全な抗体
のエピトープ特異性と同一の特異性をもつモノクローナル抗体のすべての部分
(例えば、Fab、Fv、または単鎖Fv断片)を意味する。当業者は、このよ
うな断片の製造には精通している。本発明の抗体は、好ましくは、モノクローナ
ル抗体である。本発明の抗体は、本発明のホモダイマーまたはヘテロダイマーを
抗原として使用し、常法にしたがって製造することができる。モノクローナル抗
体を取得する方法は、当業者に知られている。
【0023】 特に好適な実施態様において、本発明のモノクローナル抗体は、動物(例えば
マウス)由来の抗体、ヒト化抗体、またはキメラ抗体、もしくはそれらの断片で
ある。キメラヒト抗体またはヒト化抗体に類似した抗体は、潜在的な抗原性が低
下している。しかし、標的に対するそれらの親和性は低下していない。キメラ抗
体およびヒト化抗体の製造、またはヒト抗体に類似した抗体の製造については、
詳述されている(例えば、Queen ら、Proc. Natl. Acad. Sci. U. S. A. 86 (19
89) 、10029 、およびVerhoeyan ら、Science 239 (1988)、1534)。ヒト化免疫
グロブリンには、実質的にヒト免疫グロブリンに由来する可変性のフレームワー
ク領域(アクセプター免疫グロブリンと呼ばれる)、および非ヒト(例えばマウ
ス)免疫グロブリンに実質的に由来する相補性決定領域(ドナー免疫グロブリン
と呼ばれる)がある。定常領域が存在する場合には、実質的にヒト免疫グロブリ
ンにも由来する。人間の患者に投与する場合には、ヒト化(およびヒト)抗体は
、マウスや他の動物種の抗体に対して、次のようないくつかの長所がある。(a
)ヒトの免疫系は、ヒト化抗体のフレームワークまたは定常領域を異物であると
は認識しないので、注射されたこのような抗体に対する抗体反応は、全くの外来
マウス抗体、または部分的な外来キメラ抗体に対する抗体反応よりも小さいはず
である。(b)ヒト化抗体のエフェクター領域はヒト由来であるため、ヒト免疫
系の他の部分と良好な相互作用をする。(c)注射されたヒト化抗体は、天然の
ヒト抗体と実質的に等しい半減期を有するため、他の生物種に由来する抗体に較
べて、少量かつ少ない頻度で投与することが可能になる。本発明は、また、上記
モノクローナル抗体を産生するハイブリドーマに関する。
【0024】 また、本発明は、本発明のホモダイマーおよび/またはヘテロダイマーを含む
薬剤、および免疫系の疾患、例えば、癌疾患などの細胞増殖の増加に関連する疾
患または感染もしくは炎症過程(例えば、HIV、リーシュマニア症:Moun
tfordら、J.Immunol.156(996)、pp.4739−47
45)を治療するためのそれらの使用に関する。本発明による所定の修飾された
形態のダイマーはまた、アンタゴニスト効果を有する。従って、本発明はまた、
本発明のホモダイマーまたはヘテロダイマーを含有する薬剤、および腫瘍などの
増大した細胞増殖に関連する疾患、関節炎過程、アレルギー反応または乾癬など
の所定の形態の皮膚疾患の治療のためのそれらの使用に関する(Wiggint
onら、J.Natl.Cancer Inst.88(1996)、38−4
3;Brundaら、J.Exp.Med.178(1993)、1223−1
230)。最後に、本発明はまた、本発明のダイマーを含有する薬剤および免疫
療法などにおけるIL2を用いる治療のIL2副作用を低減するためのそれらの
使用に関する。
【0025】 本発明の薬剤は、任意に、適切な薬学的担体とともに利用することができる。
適切な担体、およびかかる薬剤の処方は当業者に知られている。適切な担体は、
例えば、リン酸によって緩衝された通常の塩溶液、水、例えば、油/水エマルジ
ョンなどのエマルジョン、湿潤剤、滅菌溶液などである。本発明の薬剤は、注射
用溶液、錠剤、軟膏、懸濁剤、エマルジョン、坐薬などの形で利用することがで
きる。また、持効性形態(マイクロカプセル、亜鉛塩、リポソームなど)で投与
することもできる。薬剤の投与法は、とりわけ、含まれている活性物質の形態が
どのようなものであるかにより、経口または非経口で投与することができる。非
経口投与する方法には、局所的、動脈内(例えば、直接腫瘍に対して)、筋肉内
、髄内、髄腔内(intrathekale)、脳室内、静脈内、腹腔内、経皮的、または経
粘膜(鼻、膣、直腸、舌下からの)投与が含まれる。適当な投薬量は主治医が決
定するが、例えば、患者の年齢、性別、および体重、病気の種類および段階、投
薬方法など、さまざまな要因に依存する。
【0026】 本発明はまた、本発明のホモダイマーまたはヘテロダイマーもしくは本発明の
抗体を含み、修飾された(veraenderten)IL12レセプター、過剰または不十分
に発現したIL12レセプターおよび過度に高い濃度か低い濃度のIL12に関
連する疾患を診断するために使用することができる診断用組成物に関する。これ
に関連して、本発明のホモダイマーまたはヘテロダイマーは、普通一般的なアッ
セイ方式において(抗体と同じように)、診断検出を行なうために利用すること
ができる。この検出法は、例えば、(a)患者から細胞試料を採集すること、(
b)集めた細胞試料を本発明のホモダイマーまたはヘテロダイマーまたは抗体を
プローブとして、標的に特異的に結合できる条件下で接触させること、および(
c)標的への結合を検出することを含む。この検出法は、当業者に既知の標準的
な技術を用いて実施することができる。これに関連して、本発明の化合物は、例
えば、液相内で、または固形担体に結合し得、さまざまな方法で標識することが
できる。適当なマーカーおよび標識方法は当業者に知られている。当業者は、I
L12またはそのレセプターが、本発明の抗体またはホモダイマーまたはヘテロ
ダイマーと特異的に接触することができるような細胞破砕法にも精通している。
【0027】 最後に、本発明は、上記診断法を実施するための診断用キットで、本発明のダ
イマー、または本発明の抗体もしくはその断片を含むものに関する。診断用キッ
トの開発に応じて、ダイマー、または抗体もしくはその断片を固定化することが
できる。
【0028】 以下、実施例によって本発明を説明する。
【0029】実施例1:KHYSCTAEDID(モノマーI)、PPVGEADPYRVK MQ(モノマーII)、AALQNHNHQQIILDK(モノマーIII)、 IRDIIKPDPPKN(モノマーIV)、SLTFCVQVQGKSKR( モノマーV)およびRFTCWWLTTISTDLTF(モノマーVI)の固相 合成 標準的な固相合成法にしたがってモノマーI〜VIを作製した(Seitz ら、An
gew. Chem. 107 (1995) 、901 )。この合成は、HYCHRONアンカーにおい
て、Fmoc保護されたアミノ酸を用いて行われ、C末端を経由して出発した。
グルタミン酸およびアスパラギン酸のカルボキシキル基は、第三ブチルエステル
の形で保護されていた。Tyrの側鎖の保護基は、テトラヒドロピラニル基、第
三ブチル基(Boc)、およびトリチル基を含んでいた。セリンおよびスレオニ
ンの側鎖保護基は、アセチル基、ベンゾイル基、およびベンジルオキシカルボニ
ル(=Cbz)基を含んでいた。アルギニンの側鎖保護基は、Cbz、メシチレ
ン−2−スルホニル(=Mts)、または第三ブチルオキシカルボニル(=Bo
c)を含んでいた。リジンの側鎖は、トシル(=Tos)またはBocで保護さ
れていた。α−アミノ保護基を除去して、関連する洗浄工程を終えた後、次のア
ミノ酸のカルボキシル基の活性化を行なってから、後者を前のアミノ酸に連結さ
せた。この順序で完全なモノマーを合成した。パラジウム(0)触媒によるアリ
ル基転移によって、側鎖の保護基を維持しつつ、調製したモノマーをカラムから
取り出した。その後、Fmoc基をモルホリンによって除去し、残りの保護基を
TFAで処理して切断した。
【0030】実施例2:モノマーIのポリエチレングリコールによる二量体化 25mgの活性化二機能性ポリエチレングリコール(PEGスクシンイミジル
プロピオン酸、分子量約3,400;ドイツのトーフキルヒェン(Taufkirchen
、Germany )にあるシグマ社(Sigma )製)を4mlのPBS、pH値7.5に
溶解し、それから、3倍モル濃度過剰のモノマーを1mlの0.1%トリフルオ
ロ酢酸に溶解して加え、モノマーIを二量体化した。氷上で3時間インキュベー
トした後、凍結乾燥したモノマーを再び加え、1モルのPEGに対して3.5m
olのモノマーという最終比率にした。混合液を氷上でさらに17時間インキュ
ベートした。1Mのトリス/HCl、pH値7.5を加えて(最終濃度:50m
Mトリス)(インキュベーション:氷上1時間)PEGを不活性化させた。この
混合液に分析用HPLCと調製用HPLCを行なった(実施例5を参照)。
【0031】実施例3:モノマーIIのポリエチレングリコールによる二量体化 25mgの活性化二機能性ポリエチレングリコール(PEGスクシンイミジル
プロピオン酸、分子量約3,400;トーフキルヒェン(Taufkirchen )にある
シグマ社(Sigma )製)を4mlのPBS、pH値7.5に溶解し、それから、
3倍モル濃度過剰のモノマーを1mlの0.1%トリフルオロ酢酸に溶解して加
え、モノマーIIを二量体化した。氷上で3時間インキュベートした後、凍結乾
燥したモノマーを再び加え、1モルのPEGに対して3.5molのモノマーと
いう最終比率にした。混合液を氷上でさらに17時間インキュベートした。1M
のトリス/HCl、pH値7.5を加えて(最終濃度:50mMトリス)(イン
キュベーション:氷上1時間)PEGを不活性化させた。この混合液に分析用H
PLCと調製用HPLCを行なった(実施例5を参照)。
【0032】実施例4:モノマーIとモノマーIIのポリエチレングリコールによる二量体化 25mgの活性化二機能性ポリエチレングリコール(PEG−スクシンイミジ
ルプロピオン酸、分子量約3,400;トーフキルヒェン(Taufkirchen )にあ
るシグマ社(Sigma )製)を4mlのPBS、pH値7.5に溶解し、その後、
3倍モル濃度過剰のモノマーを1mlの0.1%トリフルオロ酢酸に溶解して加
え、モノマーを二量体化した。氷上で3時間インキュベートした後、凍結乾燥し
たモノマーを再び加え、1モルのPEGに対して3.5molのモノマーという
最終比率にした。混合液を氷上でさらに17時間インキュベートした。1Mのト
リス/HCl、pH値7.5を加えて(最終濃度:50mMトリス)(インキュ
ベーション:氷上1時間)PEGを不活性化させた。この混合液に分析用HPL
Cと調製用HPLCとを行なった(実施例5を参照)。
【0033】 これらのモノマーは、1:1の比率で使用し、逆相HPLCによって分離した
。なぜなら、両方のダイマーは、それらの溶出の振る舞いに関して顕著に異なり
(組成により、溶出ピークで4分と9分の差がある)、従って互いに分離されう
るからである。
【0034】実施例5:分析用および調製用HPLC 上記実施例で説明したダイマー形成を分析用逆相HPLCによってチェックし
た。Vydac−c18タンパク質ペプチドカラム(0.46×25cm)(米
国、セパレーショングループ(Separation Group、U. S. A.))、バイオラド
(BioRad)HPCL装置、およびパーキン−エルマー社(Perkin-Elmer)製の二
波長検出装置によって分析を行なった。蒸留水中0.1%TFAを用いてカラム
を平衡し、10分後に試料(原則として6ml)を注入し、0.1%TFAを含
むアセトニトリルの45分の直線勾配(0〜100)にした。流速を1ml/分
に連続的に保った。これらの条件下で、架橋剤が流下液の中に現れた。反応生成
物は、37分後に溶出されたが、未結合のモノマーは既に32分後に溶出されて
いたので、これによって、ダイマーから明確に分離することができた。このダイ
マーを、同じHPLC装置によって、調製用逆相HPLCカラム (2.2×2
5cm)上でさらに精製した。80:20の蒸留水:アセトニトリル(どちらも
0.1%TFAを含む)を用い、8ml/分の一定流速でカラムを平衡させた。
20分後に試料(6ml)を注入し、100%アセトニトリル/0.1%TFA
の60分の直線勾配にした。主要ピークを回収して、凍結乾燥させた。モノマー
IIには、よりなだらかな勾配(60%を超える、20〜80%アセトニトリル
/0.1%TFA)を用いて、より良好な分離を得た。単離されたダイマーと本
来のモノマーを結合実験(実施例7参照)、および増殖テスト(実施例8参照)
に用いた。
【0035】実施例6:ダイマーの放射活性標識 以下に記載したように、ダイマーをヨード化した。20μlのクロラミンT
(0.5mg/ml)を20μlのNa125 I(2mCi、ドイツのブラウンシ
ュバイク(Braunschweig、Germany )にあるアマーシャム・ブハラー(Amersham
Buchler))に加え、2分後、この混合液を50μlのダイマー(PBS中5μ
g)に加えて、15秒間インキュベートした。反応を完了させるために、30μ
lのメタ重亜硫酸ナトリウム(PBS中1mg/ml)と、30秒後に50μl
のKI(PBS中10mg/ml)を加えた。ゼラチン(50μl、蒸留水中1
mg/ml)を担体として加え、該溶液を、PBS中0.25%ゼラチン/0.
02%アジ化ナトリウムによって平衡化したBioSil SEC125−5カ
ラム(BioRad、10ml)上に直ちに注入した。放射性生成物を含む画分を合わ
せて、実施例5で説明したようにして、逆相HPLCカラム上でさらに精製・単
離した。精製したダイマーは、50〜100μCi/μgの特異的放射活性を有
し、トリシン−SDS−PAGEで単一のバンドを回収し、95〜100%の放
射活性をクロロホルム/メタノール法で沈殿させることができた(Wesselら、An
al. Biochem. 138 (1984) 、141-143 )。これらの結果は、放射性標識生成物が
純粋なダイマーからなり、放射活性が専らダイマーだけに帰属しうることを示し
ている。
【0036】実施例7:細胞結合実験 これらの実験は、本発明のダイマーがIL12レセプターを発現する細胞に特
異的に結合するか否かを明らかにするものである。本実施例では、モノマーII
Iからなるホモダイマーを使用する。実験を、PHA刺激したヒトリンパ芽球を
用いて、Chizzoniteら、J.Immunol.148、(1992)
、3117−3124の改変プロトコルに従って行った。
【0037】 刺激化細胞(7.5×105 細胞/ml RPMI培地)を、変化する濃度(
0.01〜1ng)で放射標識したダイマーで90分間インキュベートし、その
後、3つの遠心分離工程によりPBSで洗浄し、細胞結合放射能を液体シンチレ
ーションカウンターで測定した。100倍濃度のIL12存在下で、標識ホモダ
イマーとIL12を同時に細胞に加えて、非特異的結合の程度を測定した。結果
を表1に示す。
【0038】
【表1】
【0039】実施例8:増殖実験 これらの研究は、ネイティブIL12に類似する本発明のダイマーが増殖刺激
効果を有するかどうかを示す。それらを、GatelyおよびChizzoni
te、Curr.Protocols in Immunology Vol1
(1992)、6.16〜6.16.8頁による48時間アッセイにおいて、モ
ノマーIIIを用いて、PHA刺激ヒトリンパ芽球で再び行った。これに関連し
て、細胞を、5×104 の細胞数で200μl培養培地に播種し、種々のダイマ
ー濃度(0.01〜1ng)の存在下で48時間培養した。トリチウム化チミジ
ン(0.25μCi/ml)を添加し、細胞をさらに4時間培養し、次いで細胞
収集機により単離した。導入された放射能を液体シンチレーションカウンターで
測定した。測定値を、ユニット×10-7/mg IL12の比活性として表2に
示す。
【0040】
【表2】
【0041】実施例9:本発明の抗体の製造と検出 実施例4で製造されたヘテロダイマーに対して18%SDSポリアクリルアミ
ドゲル電気泳動を行なった。4Mの酢酸ナトリウムを用いてゲルを染色した後、
約6.5kBのバンドをゲルから切り出して、リン酸緩衝した通常の塩溶液の中
でインキュベートした。このダイマーを電気溶出装置(Electroelutors)(BioR
ad)によって、ゲルから溶出し、一晩kB透析してから凍結乾燥する。濃度5m
g/mlのPBSの中にペプチドを取り出し、全部で2mlのPBSにおいて、
担体タンパク質であるアルブミンと1molペプチド/0.02mol担体とい
う比率になるよう混合した。混合液を撹拌しつづけながら、2mlのグルタルジ
アルデヒド(PBS中0.2%)を一滴ずつ添加し、室温で1時間インキュベー
トした。そして、混合物を20kB透析ホースに入れて、PBSに対して12時
間のバッファーサイクルで48時間透析してから凍結乾燥した。100μg(ウ
サギとニワトリ)または30μg(マウス)のダイマーとBSAの複合体、BS
A−BSA複合体、およびダイマー複合体からなる混合液で動物を免疫する。
【0042】 ウサギにおけるポリクローナル抗体のための免疫プロトコル 0.7mlのPBS中100μgのゲル精製したヘテロダイマー、および0.7
mlの完全または不完全なフロイントアジュバントを各免疫毎に用いた: 0日目: 初回免疫(フロイント完全アジュバント) 14日目:第2回目免疫(フロイント不完全アジュバント;icFA) 28日目:第3回目免疫(icFA) 56日目:第4回目免疫(icFA) 80日目:失血死
【0043】 免疫ブロットでウサギ血清を試験した。この目的のため、本発明の実施例4の
ヘテロダイマーについて、SDSポリアクリルアミドゲル電気泳動を行ない、ニ
トロセルロース膜に移した(Khyse-Andersen, J.、J. Biochem. Biophys. Meth.
10 (1984)、203-209 )。Bock,C.−T.ら、Virus Genes 8 、(1994)、
215-229 に記載されているとおりにウエスタンブロット解析を行なった。この目
的のため、37℃で1時間、一次抗体とともにニトロセルロース膜をインキュベ
ートした。この抗体はウサギ血清であった(PBS中1:10000)。PBS
を用いて数回洗浄工程を繰り返した後、二次抗体とともにニトロセルロース膜を
インキュベートした。この抗体は、PBS中でアルカリホスファターゼを結合し
たヤギの抗ウサギIgGモノクローナル抗体(ダイアノバ(Dianova)社
))(1:5000)であった。37℃で30分間インキュベートした後、PB
Sで何度か洗浄工程を繰り返し、その後、バンドが見えるまで室温で展開液(3
6μMの5’−ブロモ−4−クロロ−3−インドリルリン酸、400μMのニト
ロブルーテトラゾリウム、100mMのTris−HCl、pH9.5、100
mM NaCl、5mM MgCl2 )を用いてアルカリホスファターゼ検出反
応を行なった。
【0044】 本発明のポリクローナル抗体が調製できることが明らかになった。
【0045】 ニワトリにおけるポリクローナル抗体のための免疫プロトコル 0.8mlのPBS中100μgのゲル精製したヘテロダイマー、および0.8
mlの完全または不完全なフロイントアジュバントを各免疫毎に用いた。
【0046】 0日目: 初回免疫(フロイント完全アジュバント) 28日目:第2回目免疫(フロイント不完全アジュバント;icFA) 50日目:第3回目免疫(icFA)
【0047】 抗体は、卵黄から抽出し、ウエスタンブロットで試験した。本発明のポリクロ
ーナル抗体が検出された。
【0048】 マウスにおけるモノクローナル抗体のための免疫プロトコル 0.25mlのPBS中30μgのゲル精製した融合タンパク質、および0.2
5mlの完全または不完全なフロイントのアジュバントを各免疫毎に用いた。4
回目に免疫するときに、融合タンパク質を0.5mlに(アジュバントなしで)
溶解した。
【0049】 0日目: 初回免疫(フロイント完全アジュバント) 28日目:第2回目免疫(フロイント不完全アジュバント;icFA) 56日目:第3回目免疫(icFA) 84日目:第4回目免疫(PBS) 87日目:融合
【0050】 ハイブリドーマの上清をウエスタンブロットで試験した。本発明のモノクロー
ナル抗体を同定した。
【手続補正書】特許協力条約第34条補正の翻訳文提出書
【提出日】平成13年7月25日(2001.7.25)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C07K 16/24 G01N 33/53 P G01N 33/53 33/531 A 33/531 C12P 21/08 // C12P 21/08 A61K 37/02 Fターム(参考) 4B064 AG27 DA14 4C084 AA01 AA02 AA07 BA18 BA19 CA59 DA12 MA52 MA55 NA14 ZB071 ZB261 4H045 AA10 AA11 AA20 AA30 CA40 DA02 DA76 EA28 EA51 FA33

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アミノ酸配列KHYSCTAEDID(モノマーI)、PP
    VGEADPYRVKMQ(モノマーII)、AALQNHNHQQIILDK
    (モノマーIII)、IRDIIKPDPPKN(モノマーIV)、SLTFC
    VQVQGKSKR(モノマーV)またはRFTCWWLTTISTDLTF(
    モノマーVI)またはそれらのバリアントを有してなり、インターロイキン12
    (IL12)レセプターに結合する、ペプチドモノマーの合成のホモダイマーま
    たはヘテロダイマー。
  2. 【請求項2】 モノマーがそれらのC末端もしくはN末端を介して結合して
    なるか、または一方のモノマーのN末端が他方のモノマーのC末端と結合してな
    る、請求項1記載のホモダイマーまたはヘテロダイマー。
  3. 【請求項3】 モノマーIのC末端がモノマーIIのN末端もしくはC末端
    と結合してなるか、またはモノマーIのN末端がモノマーIIのN末端もしくは
    C末端と結合してなることを特徴とする、請求項2記載のヘテロダイマー。
  4. 【請求項4】 モノマーが、ポリエチレングリコール、ペプチド、活性化ベ
    ンゾジアゼピン、オキサゾロン、アザラクトン、アミンイミド、ジケトピペラジ
    ン、または単糖を介して互いに共有結合してなることを特徴とする、請求項1〜
    3いずれかに記載のホモダイマーまたはヘテロダイマー。
  5. 【請求項5】 モノマーが、1つまたはそれ以上のアミノ酸の欠失、付加も
    しくは置換および/または修飾アミノ酸を有してなり、ホモダイマーまたはヘテ
    ロダイマーが本来の形態と比較して同様のまたはより良好な様式で(a)インタ
    ーロイキン12(IL12)レセプターに結合し、および/または(b)細胞シ
    グナルを誘発することを特徴とする、請求項1〜4いずれかに記載のホモダイマ
    ーまたはヘテロダイマー。
  6. 【請求項6】 ホモダイマー〔AALQNHNHQQIILDK〕2 または
    〔AALQNHNKQQIILDK〕2 である請求項5記載のホモダイマー。
  7. 【請求項7】 モノマーが、1つまたはそれ以上のアミノ酸の欠失、付加も
    しくは置換および/または修飾アミノ酸を有してなり、ホモダイマーまたはヘテ
    ロダイマーがインターロイキン12(IL12)レセプターに結合し得、アンタ
    ゴニスト効果を有しうることを特徴とする、請求項1〜4いずれかに記載のホモ
    ダイマーまたはヘテロダイマー。
  8. 【請求項8】 1つまたはそれ以上のアミノ酸が、脂肪酸、単糖および/ま
    たはオリゴ糖により共有結合的に修飾されてなることを特徴とする、請求項1〜
    7いずれかに記載のホモダイマーまたはヘテロダイマー。
  9. 【請求項9】 請求項1〜8いずれかに記載のホモダイマーまたはヘテロダ
    イマーに特異的に結合する抗体またはそのフラグメント。
  10. 【請求項10】 モノクローナル抗体またはそのフラグメントである請求項
    9記載の抗体。
  11. 【請求項11】 モノマーの固相合成およびそれに続く二量体化を含む、請
    求項1〜8記載のホモダイマーまたはヘテロダイマーの製造方法。
  12. 【請求項12】 免疫系疾患、減少した細胞増殖に関連する疾患、感染また
    は炎症過程を治療するためのまたはIL2を用いて行なう治療においてIL2副
    作用を低減するための、請求項1〜6および8いずれかに記載のホモダイマーも
    しくはヘテロダイマーまたは請求項11記載の方法により製造されたホモダイマ
    ーもしくはヘテロダイマーの使用。
  13. 【請求項13】 免疫系疾患または増大した細胞増殖に関連する疾患を治療
    するための、請求項1〜4、7および8いずれかに記載のホモダイマーもしくは
    ヘテロダイマーまたは請求項11記載の方法により製造されたホモダイマーもし
    くはヘテロダイマーの使用。
  14. 【請求項14】 疾患が癌疾患である請求項13記載の使用。
  15. 【請求項15】 修飾されたインターロイキン12(Il12)レセプター
    または過剰にもしくは不十分に発現したインターロイキン12(Il12)レセ
    プターまたは過剰に高いもしくは過剰に低いインターロイキン12濃度に関連す
    る疾患の診断のための、請求項1〜8いずれかに記載のホモダイマーもしくはヘ
    テロダイマーまたは請求項11記載の方法により製造されたホモダイマーもしく
    はヘテロダイマーまたは請求項9もしくは10記載の抗体またはそのフラグメン
    トの使用。
  16. 【請求項16】 請求項1〜8いずれかに記載のホモダイマーまたはヘテロ
    ダイマー、請求項11記載の方法により製造されたホモダイマーまたはヘテロダ
    イマー、または請求項9もしくは10記載の抗体またはそのフラグメントを含ん
    でなる、請求項15記載の診断方法を行なうためのキット。
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