JP2002542544A - 資源割当てを最適化するためのシステムおよび方法 - Google Patents

資源割当てを最適化するためのシステムおよび方法

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JP2002542544A JP2000612870A JP2000612870A JP2002542544A JP 2002542544 A JP2002542544 A JP 2002542544A JP 2000612870 A JP2000612870 A JP 2000612870A JP 2000612870 A JP2000612870 A JP 2000612870A JP 2002542544 A JP2002542544 A JP 2002542544A
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ジアン・イェ
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アイ2・テクノロジーズ・インコーポレイテッド
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Abstract

(57)【要約】 資源割当てを最適化するためのシステム(8)は、資源に関する要求および複数の入札を備える資源割当てデータであって、各入札は少なくとも資源に関するユニット価格を含むような資源割当てデータを収納する最適化ファイル(14)を含む。ファイル(14)に連結した最適化エンジン(16)は、データを受取り、これらのユニット価格に従って少なくとも幾つかの入札に関する優先権を生成する。エンジン(16)は、該データに従って整数計画を生成し、整数計画に関連した優先権を伝達可する。エンジンと連結した解答部(18)は、優先権および整数計画を受取る。解答部(18)は、優先権を用いて整数計画に対する解を生成し、解は要求および入札の条件下で資源割当てを最適化する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 (発明の技術分野) 本発明は、一般には最適化システムおよび方法の分野に関し、特に資源割当て
を最適化するためのシステムおよび方法に関する。
【0002】 (発明の背景) 多くのビジネスおよび他のタイプの組織は、コストを低減し、効率を改善する
ために種々の資源(resources) を割当てる手法を最適化したいと望んでいる。
【0003】 例えば商品の出荷者は、出荷コストを最小化しつつ出荷者のサービス範囲、設
備、サービスおよび他の要件を満足するようにして、多数の競合する運送業者(c
arrier) の間で輸送能力の割当てを最適化したいであろう。
【0004】 標準の暴力的(brute force) アプローチによって最適化問題を解決しようとし
て特別に仕立てられたソフトウエアを組み込んだコンピュータベースのシステム
を用いて、こうした資源割当てを最適化することがしばしば望まれる。例えば、
CPLEXおよびXPRESSなどの商業的に利用可能な整数計画解答部は、輸
送能力の出荷者割当てを最適化しようとして、ある場合に使用される。
【0005】 ビジネスおよび他の組織による資源割当ての必要性は、これらの複雑さおよび
重要性の点で増加し続ける。資源を割当てる際のスピード、効率および正確さは
、組織の成功にとってますます決定的となっている。しかしながら、資源割当て
を最適化するための以前のシステムおよび方法は、多くの最適化シナリオにとっ
て不十分である。例えば、CPLEXおよびXPRESSなどの整数計画解答部
は、整数計画法として公式化された最適化問題を解決しようとして標準の分枝限
定(branch-and-bound)法を使用するかもしれないが、最も強力なコンピュータの
メモリに過度の負荷をかけても、比較的小さい問題さえ暴力的手法でもしばしば
解決できない。これらの解答部が最適化問題のサイズと複雑さを低減しようとし
て追加のアルゴリズムや他の技術を組み込んだ場合でさえ、しばしば遅くなった
り多大な処理能力を要求するため、実用的価値がない。これらや他の欠陥のため
、資源割当てを最適化するための以前のシステムおよび方法は多くの用途に対し
て不十分である。
【0006】 (発明の概要) 本発明に従えば、以前のシステムおよび方法に関連した不具合および問題が実
質的に低減し、除去される。
【0007】 本発明の一実施態様に従えば、資源割当てを最適化するためのシステムは、資
源に対する要求および多数の入札(bid)を包含した資源割当てデータを収納した
最適化ファイルを含み、各々の入札は少なくとも資源に対するユニット価格(単
価)を含む。ファイルに連結した最適化エンジンは、データを受け取って、これ
らのユニット価格に従って少なくとも幾つかの入札に対する優先権(priority)を
生成する。エンジンはデータに従って整数計画(integer program) をも生成し、
整数計画に関連した優先権を伝達する。解答部(solver)はエンジンと連結し、優
先権および整数計画を受け取る。解答部は、優先権を用いて整数計画に対する解
(solution)を生成し、解は要求および入札の条件下で資源割当てを最適化する。
他の実施態様では、エンジンは、最適化プロセスを改善するため、1つ以上の切
除(cut) を組み込んだ増強(enhanced)整数計画を生成してもよい。
【0008】 本発明のシステムおよび方法は、多数の重要な技術的利点を提供する。本発明
は、資源割当て、例えば1つ以上の出荷レーンが、整数計画を解決するための暴
力的アプローチと比べて迅速で効率的かつ正確に最適化されるのを可能にする。
さらに、以前のシステムおよび方法が不十分なコンピュータメモリや他の制限に
起因して解を提供できない場合でも、本発明は資源割当てを最適化できるかもし
れない。本発明は、これらのレーン単価の比較によって少なくとも幾つかのレー
ン入札に対する優先権を生成し、整数計画にとって容認できる解を以前の最適化
技術と比べて迅速で効率的かつ正確に解答部が生成するのを可能にする。本発明
に従って生成された優先権は、本発明に従って生成された切除と組み合わせて使
用した場合、最適化問題を解決するのに格別に効率的なものとなるであろう。他
の重要な技術的利点は当業者にとって容易に明らかであろう。
【0009】 本発明および更なる特徴、利点をより深く理解するため、添付図面と共に下記
の説明が参照される。
【0010】 (発明の詳細な説明) 図1は、ビジネスや他の適切な環境の範囲で資源割当てを最適化するための典
型的なシステム8を示す。資源は、まず最初に、商品についての1つ以上の供給
者または他の出荷者の出荷要求を満足するように、多数の運送業者の間で割当て
られるべき出荷レーンであるとして議論するが、本発明は他の適切な資源の割当
てを最適化するシステム8も考慮する。例えば、他の特定の資源は製造プロセス
で用いられる部品であってもよく、資源割当ては、多数の部品供給者の中から部
品を得て、これらの部品に対する要求を満足させることを伴う。他の例として、
他の特定の資源は、商業施設で販売される食料雑貨類や他の商品であってもよく
、資源割当ては、多数の商品供給者の中から商品を得て、これらの商品に対する
要求を満足させることを伴う。これら2つの代替例が示すように、資源割当ては
、多数の出所(sources) の中から資源を得ることを伴い、本発明に関係して使用
される用語としての割当ては、出荷レーンの場合のように多数の受領者の間での
資源の分配に限定されない。
【0011】 出荷レーンは、1つ以上の出荷者や、出荷者向けに商品を輸送する1つ以上の
運送業者あるいは他の適切な手法で定義付けられる。一実施形態では、各レーン
は、2つの地理的場所の間で対応する輸送ルートを表現し、例えば設備制約条件
、サービス制約条件および他の適切な制約条件などの定義制約条件(constraint)
をも組み込んでもよい。例えば、出荷者は、特定のレーンをテキサス州ダラスと
マサチューセッツ州ボストンとの間の冷蔵運搬車による特急(rush)配達便と定義
してもよい。システム8は、レーンおよびレーン束(bundle)とも称されるレーン
グループについて入札を行う多数の競合する運送業者の間で出荷レーンの割当て
を最適化して、これらのレーンに関して出荷者の要求の幾つか又は全てを満足す
る権利を得る。一実施形態では、レーン束ねは、運送業者がローカル輸送ネック
ワークをより良く利用するのを可能にして、より連続的なルートを識別し、これ
らの資産をより良く利用する。
【0012】 システム8は、オプティマイザ(最適化手段)10とデータベース12とを含
む。一実施形態では、データベース12は、(a)出荷者または運送業者が供給
したレーンおよびレーン束の定義と、(b)各レーンに関する出荷者の出荷要求
と、(c)1つ以上の設備、サービスまたは他の出荷関連の制約条件と、(d)
1つ以上の能力(capacity)、選択(selection)、固定費または他の運送業者が生
成する制約条件と、(e)1つ以上のレーンまたはレーン束に関連した運送業者
入札であって、各入札は運送業者がレーン毎に出荷しようとするユニット数を反
映した入札量と、該レーンでのユニットを出荷するコストを反映した入札価格と
、あるいは該レーンでのユニット当りの出荷コストを反映した入札ユニット価格
とを含むものであり、(f)1つ以上のレーンまたはレーン束に関連した運送業
者の予備入札(reserve bid) であって、運送業者がレーン毎にユニット基準で出
荷しようとするユニット数を反映した最大入札量と、該レーンでのユニット当り
の出荷コストを反映したユニット価格とを含むものであり、(g)多数の運送業
者の間で輸送能力の割当てを最適化するために適切な他の情報とを限定なしで包
含する。一般に、この情報は資源割当てデータとも称される。
【0013】 一実施形態では、データベース12はマイクロソフト社アクセスというデータ
ベースであり、その幾つかまたは全ての内容は、1つ以上のエクセルや他の適切
なスプレッドシートを用いたデータベース12の中に取り込まれる。データベー
ス12はおよび関連データベース管理システム(DBMS)は、システム8の動
作中に適切な情報をオプティマイザ10へ提供するために協力する。データベー
ス12は、1つ以上の格納場所を適切な形式で、単一または多数の物理的場所に
ある単一または多数のコンピュータ上に含んでもよい。データベース12は、適
切な有線、無線あるいは他の伝達リンクによってオプティマイザ10と直接的ま
たは間接的に結合している。
【0014】 オプティマイザ10は、最適化ファイル14と、最適化エンジン16と、整数
計画(IP)解答部18とを含む。システム8の動作中は、オプティマイザ10の動
作前や動作中あるいはその両方において、データベース12の内容は全てあるい
は適切な部分が伝達され、最適化ファイル14に格納される。ファイル14は読
み出し可能であり、その内容は、オプティマイザ10およびコンピュータ20に
関連した適切なグラフィカルユーザインタフェイス(GUI) によって表示可能とな
る。使用者には、関連グラフィカルユーザインタフェイスによって、最適化問題
に対する解などの情報をファイル14に格納するためのオプションを用意しても
よい。ファイル14は1つのファイルとして議論しているが、本発明は適切なデ
ータ格納フォーマットを有するファイル14も考慮する。
【0015】 一般に、オプティマイザ10は、出荷者がレーンまたはレーン束の形式で多数
の競合する運送業者の間で輸送能力を割当てるために使用する戦略的決定サポー
トツールである。オプティマイザ10は、出荷者および運送業者が、ある状況で
相互に利益あるように出荷コストを引き下げあるいは減少させるために協力する
のを可能にする。特に、出荷者はオプティマイザ10を使用して、レーンまたは
レーン束を運送業者に割当てて、出荷者のサービス範囲、設備、サービスおよび
他の要件を満足しつつ、出荷者が負担すべき全体の出荷コストを可能な範囲で最
小化する。
【0016】 一実施形態では、システム8に関連した出荷者は、運送業者に入札を提出させ
るように招待しあるいは催促し、各入札は1つ以上のレーンまたはレーン束に及
ぶ。幾つかまたは全ての運送業者から受け取った入札の結果、各レーンは、該レ
ーンに及ぶ各々の入札に対して、対応した入札量、入札価格および入札ユニット
価格を有することになる。入札ユニット価格は、入札とともに提出されてもよく
、入札量および入札価格に基づいて後で決定してもよい。入札は、全体で認容さ
れたり、あるいは全体で拒否されてもよいが、部分的に認容されることはない。
【0017】 例えば、特定のレーンにつき200ユニットを出荷する入札を受けた場合、入
札に関係した運送業者に200ユニットが認容されるか、あるいは入札に基づい
て運送業者に何も認容されないかのいずれかとなる。運送業者は、個別のレーン
に関する予備入札も提出してもよい。予備入札は、ユニット基準で最大入札量ま
での範囲で提出されるため、全体で認容されたり、全体で拒否されたり、部分的
に認容されてもよい。予備入札は、ユニット価格基準でしばしばより高額となる
が、出荷者に対して、予備入札の全体あるいは特定のニーズに従った適切な部分
を利用するための柔軟性を提供する。出荷者の要求および他の要件を満足しつつ
、全体の出荷コストを最小化するようにして、多数の競合する運送業者の間で入
札および予備入札を認容する。一実施形態では、オプティマイザ10は、能力、
選択、固定費などの運送業者制約条件の下で、これらの入札および予備入札の幾
つか又は全てを認容してもよい。
【0018】 オプティマイザ10は、出荷者が多数回の入札を実施するのを可能とし、運送
業者間での追加の競争を通じてコストを更に引き下げるのに役立つ。各入札回の
後、オプティマイザ10は、全レーンに関する全体の出荷コストを最小化するよ
うに入札および予備入札の組合せを選択し、この情報を入札プロセスに関与した
幾つか又は全ての運送業者に提供する。このフィードバック情報に基づいて、運
送業者は自分の入札および予備入札を改訂して、成果を変更したりあるいは勝利
を確実にするために、次回入札のために新しい入札および予備入札を提出しても
よい。このプロセスは所定の反復限度に達するまで続く。運送業者は、各々の入
札回の後にフィードバックを入手して、自分の入札および予備入札を改訂できる
ため、競争プロセスの結果、出荷者へのコストは概して引き下げられる。さらに
、最初またはそれに続く入札回の後は全レーンに及ばなくてもよいため、多数の
入札回によって出荷者の要求が完全に満足する可能性を増加させる。
【0019】 一実施形態では、オプティマイザ10は、最終の入札回が完了するまで、全て
の入札回に対して全ての入札および予備入札が暫定的に認容されるか、または拒
絶されるかを継続させる。例えば第4回入札では、オプティマイザ10は、第4
回入札で提出された入札および予備入札に追加して、前3回入札の幾つか又は全
てから入札および予備入札を処理してもよい。こうした入札および予備入札の継
続は、早期の回に提出された入札または予備入札が、究極的には出荷者が受け取
る最善の入札または予備入札に転換する可能性を配慮することになる。入札は、
データベース12、ファイル14または最適化エンジン16に関連したローカル
メモリ、あるいはこれらの組合せによって継続してもよい。
【0020】 一般に、最適化エンジン16はファイル14の内容の幾つか又は全てにアクセ
スして、オプティマイザ10の動作中に適切な情報を検索し、該情報に従って1
つ以上の解を生成する。一実施形態では、解は、提出された全ての入札および予
備入札の中から認容されるべき特定の入札および予備入札を識別するであろう。
最適化エンジン16は、最適化ファイル14の中の情報にアクセスして、適用可
能な出荷コスト最小化問題を整数計画として公式化する。これは、一定の不等制
約条件、平等制約条件、および変数の一部又は全てに関する整数制限(integrali
ty restriction)の下での数値変数関数を最小化または最大化する問題である。
入札は、全体で認容されるか、全体で拒絶されるかのいずれであることから、2
値変数として扱われる。予備入札は、全体で認容されるか、全体で拒絶されるか
、あるいは部分的に認容されるかであることから、連続変数として扱われる。変
数の一部又は全てに関する整数制限が除去されたり、緩和される場合、整数計画
法は線形計画法(LP)として参照してもよい。
【0021】 整数計画法は、例えば生産性向上やコスト低減など、種々の大規模経営および
計画問題をモデル化するのに使用されている。整数計画法は、概して多項式無し
(no polynomial:NP)問題と称される問題の部類に属する。該問題を解決するため
の多項式無し時間アルゴリズムは見つかっておらず、そのための解決時間は、問
題の規模が増加するにつれて概して指数関数的に長くなる。比較的小さい整数計
画法でさえも、商業的に利用可能な最善の整数計画解答部(IP)、例えばCPLE
XおよびXPRESSなど(これらは線形計画(LP)の緩和を伴う標準の分枝限定
法を使用して、整数計画法を解き、あるいは解こうと努力するものであるが)に
対して巨大な困難さを提供するかもしれない。分枝限定法は、図2を参照してよ
り詳細に後述される。
【0022】 整数計画解答部の線形計画(LP)緩和解は、変数の一部又は全てに関する整数制
約条件を除去した後、即ち、変数の一部又は全てが2値変数ではなく連続変数と
して取り扱われる場合に得られる解である。線形計画緩和解は、例えば各入札お
よび予備入札など、関連した最適化問題に関与した各変数の値を提供するととも
に、提供された値に関連した全体の出荷コストを含む。線形計画緩和解は、概し
て効率的に得られ、整数計画法に対して下限を提供する。即ち、線形計画緩和解
は、少なくとも整数計画法に対する最適な現実解と同様に好適である。従って、
現実解は、相対的な望ましさ(desirability)を決定するため、線形計画緩和解と
比較されるであろう。しかし、線形計画緩和解は、一定の状況において誤って導
くことがある。即ち、解空間での特定の部分集合が、これらの部分集合の範囲で
は所望の現実解が見つかるべきでない場合であっても、比較的有望であることを
示すことがある。
【0023】 最適化エンジン16は、整数計画解答部18へ情報を伝達し、整数計画解答部
18から情報を受け取る。整数計画解答部18は、一実施形態では、例えばCP
LEXおよびXPRESSなどの商業的に利用可能な解答部である。最適化エン
ジン16は、ファイル14から受け取った選択済み資源割当てデータ、整数計画
解答部18から受け取った1つ以上の線形計画緩和解、あるいは適用可能な最適
化問題を反映した1つ以上の増強整数計画を構築するためのこうした情報の適切
な組合せを使用する。本発明に従って、最適化エンジン16は、切除プロセス、
優先権付けプロセス、あるいはこれらのプロセスの両方を用いて標準の整数計画
法を増強し、スピード、効率、および整数計画解答部18が特定のニーズに従っ
て、対応した最適化問題を解決する際の正確さを改善するのに役立つ。
【0024】 一実施形態では、最適化エンジン16は、標準の整数計画法を構築し、本発明
の優先権付けプロセスを適用して、幾つかまたは全ての入札に関する優先権を生
成する。最適化エンジン16は、標準の整数計画法を線形計画法として整数計画
解答部18へ伝達し、これに応じて整数計画解答部18から線形計画法に対する
線形計画緩和解を受け取る。もし整数計画解答部18から解を受け取らない場合
や、線形計画法に対する線形計画緩和解が小数であったり、何らかの理由によっ
て受け入れられない場合は、最適化エンジン16は、本発明の切除プロセスに従
って整数計画法を増強することになる。そして、最適化エンジン16は、増強整
数計画を線形計画法として整数計画解答部18へ伝達し、これに応じて整数計画
解答部18から線形計画法に対する線形計画緩和解を受け取る。もし整数計画解
答部18から解を受け取らない場合や、線形計画法に対する線形計画緩和解が小
数であったり、何らかの理由によって受け入れられない場合は、最適化エンジン
16は、切除プロセスに従って増強整数計画法をさらに増強する。最適化エンジ
ン16は、結果として生じる増強整数計画法を線形計画法として整数計画解答部
18へ伝達し、これに応じて整数計画解答部18から線形計画法に対する線形計
画緩和解を受け取る。この手続は、最適化エンジン16が整数計画解答部18か
ら線形計画法に対する受け入れ可能な線形計画緩和解を受け取るか、または反復
限度に達するまで、再帰的に継続する。
【0025】 ひとたび線形計画法に対して受け入れ可能な整数解を整数計画解答部18から
受け取ると、最適化エンジン16は、増強整数計画を線形計画法というよりも整
数計画法として整数計画解答部18へ伝達する。整数計画解答部18は、増強整
数計画に対する整数解を生成し、その解を最適化エンジン16へ伝達する。最適
化エンジン16は、オプティマイザ10の使用者からの入力とともに、あるいは
入力なしで解をファイル14に伝達してもよく、解はそこに格納したり、関連し
たグラフィカルユーザインタフェイスで表示される。一実施形態では、使用者に
は解が視覚的に提供され、解をファイル14に格納するオプションが付与され、
適切な追加の情報を提供したり、他の解を要求したり、これらのオプションの両
方が付与される。本発明の優先権付けおよび切除プロセスに関係したシステム8
の動作は、図3から図6を参照してより詳細に後述される。
【0026】 オプティマイザ10は、最適化ファイル14、最適化エンジン16および整数
計画解答部18を支援するハードウエアおよびソフトウエアと不可欠あるいは別
個の1つ以上のコンピュータ20上で動作してもよい。コンピュータ20は、例
えばキーパッド、マウス、タッチスクリーン、マイクロフォンまたは他の装置な
ど、情報を入力するための適切な入力装置22を含んでもよい。出力装置24は
、オプティマイザ10の動作に関連した情報、例えばデジタルやアナログのデー
タ、視覚情報あるいは音響情報などを伝達してもよい。コンピュータ20は、オ
プティマイザ10からの出力を受け取ったり、オプティマイザ10へ入力を提供
するため、固定あるいは取外し可能な格納媒体、例えば磁気コンピュータディス
ク、CD−ROM、あるいは他の適切な媒体を含んでもよい。コンピュータ20
は、プロセッサ26および揮発性または不揮発性のメモリを含んでもよく、オプ
ティマイザ10の動作に従って命令を実行し、情報を操作する。単一のコンピュ
ータ20だけが示されているが、本発明の意図した範囲から外れることなく、フ
ァイル14、最適化エンジン16および整数計画解答部18は別個のコンピュー
タ20上でそれぞれ動作してもよく、あるいは1つ以上の共有されたコンピュー
タ20上で動作してもよい。さらに、データベース12は1つ以上のコンピュー
タ20あるいは他の適切なコンピュータの上で動作してもよい。
【0027】 整数計画法に対する線形計画緩和解を生成する分枝限定法は、節(node)を有す
る解木(solution tree) を伴い、節に関連した2値変数の2つの可能な値に従っ
て節から枝が延びている。図2は、対応した整数計画法の解空間の範囲内で多数
レベルにある節32,34,36,38を含んだ典型的な分枝限定木30を示す
。節32は、木30の根(root)として参照され、そこから木30が、任意に選択
され、値として「0」又は「1」のいずれかを有するべき2値変数x[1]の上
に分岐する。2値変数x[1]は、特定の運送業者入札に対応しており、上述し
たように、全体で認容または全体で拒否されるだけである。x[1]は、整数計
画法に対する特定の解で2つの値のうちの1つだけを取り得るため、2つの枝が
根節32から節34へ延びており、各枝はx[1]の異なる値に関連する。
【0028】 線形計画緩和解は、最初に根節32に関して生成する。もし、この解が整数で
ない場合、少なくとも1つの2値変数が解の中に小数値を有し、1つの2値変数
x[1]が木30の範囲で最初の分岐に対するこうした全ての変数の組(set) か
ら選択される。典型的には、選択されたx[1]は線形計画緩和解の範囲で小数
値を有する。木30の範囲で分岐する際の特定の2値変数を選択し、2値変数が
木30の範囲で分岐する順序を決定するための戦略は、使用者指定による1つ以
上の優先権(priority)に依存してもよく、優先権は、従前の技術に従って生成さ
れ、好ましくは後述する本発明の優先権付けプロセスに従って生成される。
【0029】 簡単な例として、もし、3つの2値変数x[1],x[2],x[3]に対す
る入札量がそれぞれ1レーンに付き「200」ユニットで、該レーンに対する出
荷者の要求が「250」ユニットであった場合、根節32に関する線形計画緩和
解はx[1]=0.5,x[2]=0.75,x[3]=0となり、これは、該
レーンでの出荷者の要求を満たしつつ、全体の出荷コストを最小化する値の特定
の組合せを意味する。しかしながら、この線形計画緩和解は現実の解ではなく、
変数x[1]とx[2]に対応した現実の入札は、線形計画緩和解が要求するも
のとしては部分的に認容され得ないからである。それ故、線形計画緩和解は、最
適化問題に対する全ての現実解が、等しいべき、あるいは典型的な最適化シナリ
オにおいてありがちなものとして超過するといった整数計画法の解に対して下限
を提供する。
【0030】 もし、線形計画緩和解が、x[1]に対する整数解を産み出さない場合、x[
1]は上述した簡単な例のように小数値を有し、分枝限定法は最適化問題を2つ
の部分集合に分割することを要求する。第1の部分集合はx[1]=0に対応し
、第2の部分集合はx[1]=1に対応する。整数計画法の部分集合の1つ、例
えばx[1]=1は、線形計画緩和を用いて解かれ、理想的には残り全ての変数
、即ち本例でのx[2]およびx[3]に対する整数解を産み出す。この場合、
x[1]=1という制約条件を付与された最適な現実解が見出され、線形計画緩
和解に等しくなる。x[1]は、x[1]=1という制約があるため、対応の節
34に関する線形計画緩和解は、整数的制約(integrality constraint)無しで決
定された根節32関する線形計画緩和解よりも一般には最適でない点に注意を要
する。上述した簡単な例を続けると、変数x[1],x[2],x[3]に対す
る入札量がそれぞれ該レーンに付き「200」ユニットで、該レーンに対する出
荷者の要求が「250」ユニットであった場合、節34に関する線形計画緩和解
は、x[1]=1,x[2]=0.25,x[3]=0となるであろう。
【0031】 もし、線形計画緩和が、残りの1つ以上の変数(x[1]がx[1]=1とい
う制約があることを思い出す)、例えば変数x[2]に対して小数値を産み出す
場合、x[2]の値を「0」又は「1」に制約するため、節34での分岐が必要
になり、再び問題が2つの部分集合に分割される。第1の部分集合はx[1]=
1およびx[2]=0に対応し、第2の部分集合はx[1]=1およびx[2]
=1に対応する。整数計画法の部分集合の1つ、例えばx[1]=1およびx[
2]=0は、線形計画緩和を用いて解かれ、理想的には残り全ての変数、即ち本
例でのx[3]に対する整数解を産み出す。この場合、x[1]=1およびx[
2]=0という制約条件を付与された最適な解が見出され、線形計画緩和解に等
しくなる。両方のx[1]およびx[2]はこれらの値に関して制約があるため
、対応の節36に関する線形計画緩和解は、根節32又は節34に関する線形計
画緩和解よりも最適でない点に再び注意を要する。
【0032】 この手続は、前回の線形計画緩和解で小数値を有する各変数について分岐し、
線形計画緩和解が整数計画法に関連した全ての2値変数について整数解を有する
ことを見出すまで再帰的に継続する。
【0033】 分枝限定木30は、3つの2値変数x[1],x[2],x[3]を取り込む
分岐および線形計画緩和に対応して、4つの高さを有するように示される。木3
0上の各節に関連した括弧は、木30の範囲で該節の上に分岐した変数の制約条
件付き値を示す。例えば、特定の節38に関連した{1,0,1}は、x[1]
=1,x[2]=0,x[3]=1という制約条件を反映する。分枝限定木30
は単に深さ方向に探索され、この場合、根節32、単一の節34、単一の節36
および単一の節38を接続する一連の枝に沿って可能な限り深く探索される。木
30は単に横幅方向に探索してもよく、この場合、隣接した下側レベルの範囲に
ある節が探索される以前に、あるレベルの範囲で全ての節が探索される。一実施
形態では、木30は、深さ方向および横幅方向の探索の適切な組合せを用いて探
索される。簡単な木30および上述の例は説明目的だけのものであって、本発明
の範囲を限定するものではない。こうした多くの最適化シナリオが考案でき、本
発明はこれら全てのシナリオを包囲することは当業者は容易に理解できる。
【0034】 一般に、分枝限定法の成功は木30のサイズに依存する。もし、1つ以上の線
形計画緩和解で小数値が比較的少ない場合は、比較的殆ど分岐せず、処理パワー
およびメモリは比較的殆ど必要としない。しかしながら、線形計画緩和を行う際
に整数的制約を除去することは、典型的には多くの小数値を伴う線形計画緩和解
という結果になり、木30を大きくし過ぎて現実には手に負えなくなる。例えば
、50個の入札は、2の50乗個の節を有する分枝限定木30という結果をもた
らすかもしれず、たとえ入手可能で最も強力なコンピュータであってもメモリを
使い尽くして、分枝限定法を直接適用したとしても整数計画法を解くことは不可
能になるであろう。さらに、典型的には多数レーンにまたがる組合せ入札の結果
として、レーンが他のものと関係すると、全体の最適化シナリオに対して1つの
木30だけが存在して、状況の複雑さを増大させる。これらや他の不具合の結果
、例えばCPLEXやXPRESSなどの商業的に利用可能な整数計画解答部1
8は、出荷コスト最小化や他の最適化問題に対して受け入れ可能な整数解でさえ
、しばしば提供できず、多くの組織がますます要求するスピード、効率および正
確さで解を提供することができない。ゆえに、資源割当てを最適化するための従
前の技術は、多くの組織の最適化ニーズに対して不十分である。
【0035】 例えばレーン出荷能力などの資源割当ての最適化に関連した多くの整数計画法
を上手に解くためには、木30の1つ以上の部分を刈り込んで分枝限定木30の
サイズを低減することが本質的である。一般に、もしその部分木に関連した線形
計画緩和解が整数解でないか、あるいは充分な数の整数値を産み出さない場合、
即ち、その部分木に関連した線形計画緩和解がより高額、あるいは最適なもので
なく、1つ以上の周知の整数解と同様には少なくとも有望でなく、あるいは線形
計画緩和が何らかの理由によって実行できない場合は、木30の範囲で特定の枝
に関連した部分木が刈り込まれてもよい。これらの状況において部分木の刈り込
みは、探索が部分木を下っていくにつれて線形計画緩和解がますます最適でなく
なるであろうという点に根拠付けられ、これは、上述したように、追加の変数は
探索される各レベルに関して制約されるべきだからである。
【0036】 整数計画法に反映される出荷コストや他の最適化問題を解決するのを助けるた
め、最適化エンジン16は本発明の切除プロセスに従って、矢印42に示すよう
に、切除を導入する。一実施形態では、最適化エンジン16は各レーンに関する
要求制約条件に基づいて切除を生成しようとし、適用可能な最適化問題は数百個
または数千個のレーンを取り込むかも知れないため、最適化エンジン16は典型
的には数百個または数千個の切除を生成してもよい。整数計画法を解こうとする
前に、切除プロセスを適用して整数計画法を増強することは、少なくとも根節3
2に関する線形計画緩和解での小数値の数を減少または除去して、木30の刈り
込みをより容易にして、線形計画を解く場合のスピードと効率を改善する。各小
数値が本発明の切除プロセスに従って線形計画緩和解から除去されると、例えば
CPLEXやXPRESSなど商業的に利用可能な整数計画解答部18は、一般
に、関連した線形計画法を約2倍高速で解くことができるようになり、その結果
、オプティマイザ10に関連した組織に対して甚大なスピードおよび効率的な利
得をもたらす。
【0037】 この切除プロセスはまた、線形計画緩和解が提供する下側限界を改善する。即
ち、切除プロセスに従って導入された切除は、根節32に関する線形計画緩和解
――出荷コスト合計に関する理論的下側限界――が最適現実解により接近して近
似することを可能とする。その結果、木30は、有望な線形計画緩和解と見込ま
れるものに基づいて、より正確にかつ効率的に刈り込まれ得る。一実施形態では
、求解プロセスでできる限り早期に、例えば根節32で1つ以上の切除が導入さ
れたが、本発明は、分枝限定木30の範囲で適切な節に切除を導入するように、
切除プロセスを適用することを包含する。後述するように、切除プロセスに従っ
て生成された切除は、整数計画解答部18から受け取った線形計画緩和解での値
が虚偽または反則になるという適切な不等式である。後述しつつ矢印40で示す
ように、整数計画法に反映される出荷コストや他の最適化問題を解決するのを助
けるため、最適化エンジン16は、切除生成の代わりあるいは追加して本発明に
従って優先権を生成してもよい。
【0038】 本発明の切除プロセスは、0−1ナップサック問題(knapsack problem)として
広く称される最大化問題に対する重要かつ技術的に有利な拡張に基づいている。
【0039】 ここで、x[i]は2値変数である。上記式は、どれ位運搬できるかに関する
重量制限が付与されたナップサック中にどの物品を入れるべきかを決定する際の
ハイカーのジレンマに類似するため、ナップサック問題と称される。c[i]は
物品の価値として解釈でき、a[i]は物品の重量として解釈できる。一般に、
ナップサック問題は、この種のような多数の制約条件を組み込んでもよく、この
場合、最大化問題は多次元ナップサック問題と称されるであろう。
【0040】 上述のナップサック問題に緩く関係して、出荷人の要求制約条件は次の形式に
なるであろう。
【0041】 ここで、D[l]はレーンlに関する要求で、x[i]は入札に関する2値の
決定変数で、A[i]は対応した入札量で、y[j]は予備入札に基づいて認容
されたユニットの数に関する連続変数であり、最初の総和は全ての入札Bの組に
関するもので、第2の総和は全ての予備入札Rの組に関するものである。予備入
札に基づいて認容されたユニットの数y[j]は、多くても予備入札に関する最
大入札量u[j]であって、ゼロとu[j]との間のいずれかの数になる。
【0042】 被覆(cover) 不等式の概念を導入するため、C は認容された全ての入札の
組で、本来、全ての入札Bの組の部分集合であると仮定し、C は認容された
全ての予備入札の組で、本来、全ての入札Rの組の部分集合であると仮定し、C
はC およびC の合体であると仮定する。被覆Cの合計入札量が要求(dem
and)を被覆するには一般には充分でなくても、以後、Cは被覆として参照される
。被覆Cの合計入札量は、次のようになる。
【0043】 ここで、A[i]に対応したx[i]はC の中にあり、u[j]に対応し
たy[j]はC の中にある。もし被覆Cの合計入札量が要求D[l]を満足
するのに充分でない場合、要求を満足するためには残りの未認容の入札および予
備入札から少なくともλ個のユニットが必要になる。
【0044】 別の方法で表現すると、次のようになる。
【0045】 ここで、最初の総和は、Bの中の残りの未認容入札の組(被覆Cの中の認容入
札C の組は除く)に関するものであり、第2の総和は、Rの中の残りの未認
容予備入札の組(被覆Cの中の認容予備入札C の組は除く)に関するもので
ある。x[i]=1かつA[i]>1の場合、不等式(5)を満足するにはλ個
のユニットが必要になることから、λおよびA[i]の最小値min(λ,A[
i])はx[i]の係数として使用できる。x[i]=0の場合は、x[i]の
係数がどのようになっても問題とならない。
【0046】 簡便のため、不等式(5)の両側をλで除算できると、次のような被覆不等式
を産み出す。
【0047】 ここで、最初の総和は、Bの中の残りの未認容入札の組(被覆Cの中の認容入
札C の組は除く)に関するものであり、、第2の総和は、Rの中の残りの未
認容予備入札の組(被覆Cの中の認容予備入札C の組は除く)に関するもの
である。被覆不等式(6)は、標準ナップサック被覆不等式が2値変数x[i]
だけを取り込むという意味で、標準ナップサック被覆不等式の拡張であり、一方
、被覆不等式(6)は連続変数y[j]を追加的に考慮する。典型的には、線形
計画緩和解において、被覆不等式(6)中の変数x[i]のただ1個は非ゼロ小
数値を有し、一方、他の変数の全てはゼロの値を有するであろう。これは、入札
のただ1個が全体で認容され、他の入札の全てが全体で拒絶されることに対応す
る。この典型的場合では、不等式(6)は明らかに反則である。一実施形態では
、本発明の切除プロセスは、不等式(6)または後述するような被覆不等式(6
)の拡張版を使用し、各入札が全体で認容されるか、全体で拒絶されるかという
要件を通じて、線形計画緩和解から幾つか又は全ての小数値を除去する。
【0048】 一般に、もし第1の不等式が第2の不等式を暗示する場合、第1の不等式は第
2の不等式より強力であると考えられる。例えば、不等式x≧5は、x≧3より
強力である。一実施形態では、もしC 中の認容入札が被覆不等式(6)の中
に取り込まれた場合、被覆不等式(6)はより強力になることができ、被覆不等
式の持ち上げ(lifting) と称されるプロセスとなる。上述のように、被覆不等式
(6)はC 中の入札が認容されたと仮定した上で導出された。もしC
の特定の認容入札bがオフに転じた場合(即ちx[b]=0)、被覆不等式(6
)の左辺の値は増加して、要求制約条件を満足することになる。被覆不等式(6
)の左辺の最小値αは、次のように決定される。
【0049】 但し、要求制約条件(2)およびx[b]=0を条件とする。変数x[b]は
持ち上げ(lifting) 係数(α−1)に従って次のように持ち上げ可能である。
【0050】
【0051】 被覆C中の他の全ての2値変数x[i]は、同様に持ち上げても構わない。結
果として持ち上げ被覆不等式は、持ち上げナップサック被覆不等式の拡張となり
、本発明に従って増強される。持ち上げ被覆不等式(8)は、右辺がαに変化し
、(α−1)x[b]が左辺に追加されたという意味で、被覆不等式(6)より
強力であると考えられる。ここでx[b]≦1ならば、α−1≧(α−1)x[
b]となる。最適化エンジン16は、1つ以上の変数が後述のような手法で持ち
上げるように、持ち上げ係数を決定する。
【0052】 本発明の切除プロセスを実行するため、最適化エンジン16は、適宜、ファイ
ル14からの入力、整数計画解答部18からの入力、あるいはファイル14およ
び整数計画解答部18の両方からの入力として要求制約条件の中の全ての変数の
目的値と共に、各レーンに関する出荷人の要求制約条件を採用する。変数の目的
値は線形計画緩和解の中のそれぞれの値であり、これらは、最適化エンジン16
が整数計画解答部18から直接受け取るか、整数計画解答部18が線形計画緩和
解を生成して目的値がファイル14に格納された後、ファイル14から検索する
かである。この情報を用いて、最適化エンジン16は、反則被覆不等式、反則持
ち上げ被覆不等式または、反則被覆不等式および反則持ち上げ被覆不等式の適切
な組合せの形式で1つ以上の切除プロセスを生成し、整数計画解答部18が線形
計画緩和解を生成するための整数計画法の中に切除を組み込む。切除プロセスの
結果として1つ以上の切除を組み込んだ整数計画法は、優先権付けプロセスが適
用済み又は適用予定であることに関係無く、増強整数計画法と称してもよい。整
数計画解答部18は、最適化シナリオを反映した増強整数計画を従前の整数計画
法よりも容易に解くことができる。
【0053】 一実施態様では、本発明の切除プロセスに従って、反則被覆不等式または反則
持ち上げ被覆不等式として切除を生成するのに関与する少なくとも2つの一般的
ステップが存在する。第1では、適切な被覆不等式を生成するために、適切な被
覆Cが見つかる必要がある。第2では、反則持ち上げ被覆不等式を生成するため
に、被覆不等式を持ち上げる。もし被覆不等式が第1のヒューリスティック(heu
ristic:自己学習) に従って持ち上げられ、線形計画緩和解の中の目的値が持ち
上げ被覆不等式に反する場合、持ち上げ被覆不等式は切除として整数計画法の中
に組み込んでもよい。最適化エンジン16は、持ち上げ被覆不等式が反則してい
るかを決定する前で、反則持ち上げ被覆不等式を整数計画法の中に組み込む前に
、1つ以上の特別注文の組に関連した1つ以上の問題指定の制約条件を持ち上げ
被覆不等式の中に組み込んでもよい。特別注文の組については後述する。一実施
態様では、もし被覆不等式が第1のヒューリスティックに従って持ち上がれば、
最適化エンジン16は、切除プロセスの繰り返し中に1つの切除、即ち反則持ち
上げ被覆不等式の形式での切除を生成してもよい。
【0054】 その代わり、もし被覆不等式が第1のヒューリスティックに従って持ち上がら
ない場合、最適化エンジン16は、1つ以上の特別注文の組を反映した1つ以上
の問題指定の制約条件を被覆不等式の中に組み込んでもよい。もし線形計画緩和
解の中の目的値が結果として得られた被覆不等式に反する場合、最適化エンジン
16は、反則被覆不等式を切除として整数計画法の中に組み込んでもよい。加え
て、もし被覆不等式が第1のヒューリスティックに従って持ち上がらなければ、
最適化エンジン16は、第2のヒューリスティックを適用する。もし被覆不等式
が第2のヒューリスティックに従って持ち上がり、線形計画緩和解の中の目的値
が持ち上げ被覆不等式に反する場合、反則持ち上げ被覆不等式は切除として整数
計画法の中に組み込まれてもよい。最適化エンジン16は、持ち上げ被覆不等式
が反則しているかを決定する前で、反則持ち上げ被覆不等式を整数計画法の中に
組み込む前に、1つ以上の特別注文の組を反映した1つ以上の問題指定の制約条
件を持ち上げ被覆不等式の中に組み込んでもよい。一実施態様では、もし被覆不
等式が第1のヒューリスティックに従って持ち上がらない場合、最適化エンジン
16は、切除プロセスの対応する繰り返し中に2つの切除、即ち反則被覆不等式
の形式での第1切除および反則持ち上げ被覆不等式の形式での第2切除を生成し
てもよい。
【0055】 適切な被覆Cを見つけるため、被覆不等式(6)の左辺は理想的には最小化さ
れるべきである。しかしながら、変数x[i]の係数がmin(1,A[i]/
λ)である場合、問題は非線形となり、典型的には解決が困難となる。それ故、
被覆不等式(6)の左辺を最小化する代わりに、一実施態様では最適化エンジン
16は、貪欲なヒューリスティックを適用して、被覆Cの中の対応する和を最大
化する。x[i]のために決定変数z[i]を導入してもよく、ここでx[i]
が被覆Cの中にあればz[i]=1となる。y[j]のために決定変数w[j]
を導入してもよく、ここでy[j]が被覆Cの中にあればw[j]=1となる。
結果として得られる最大化問題は次のように記述される。
【0056】
【0057】 ここで、x [i]およびy [j]は、線形計画緩和解の中の変数x[
i]およびy[j]の目的値である。制約条件(9b)の最初は被覆Cの中の合
計入札量が要求D[l]より厳密に小さいことを本質的に記述している。式(9
a)から(9d)によって記述された最大化問題の形式で最適化エンジン16か
ら整数計画を受け取った後、整数計画解答部18は、被覆Cの中の組C およ
びC を決定し、この情報を最適化エンジン16へ伝達する。
【0058】 式(9d)で示したように、1つ以上の特別注文の組を反映した1つ以上の追
加的な問題指定の制約条件は、被覆Cを決定する際に用いてもよい。例えば、こ
れに限定されないが、もし変数x[1],x[2]およびx[3]に関する入札
のうちせいぜい1つだけが認容され、変数x[1],x[2]およびx[3]の
うちせいぜい1つだけが非ゼロ値を有する場合、z[1]+z[2]+z[3]
≦1という問題指定の制約条件を追加してもよい。この制約条件は、変数x[1
],x[2]およびx[3]が、実際には第1回入札、第2回入札、第3回入札
でそれぞれ提出された同じ入札であることを反映しているであろう。明らかにこ
の例では、システム8は特別注文の組{x[1],x[2],x[3]}からせ
いぜい1つの入札を認容できる。せいぜい1つの変数は、処理しようとする特定
の最適化問題に従って非ゼロ値を有するような変数の組は、一種の特別注文の組
となる。本発明は、適切な特別注文の組および対応する問題指定の制約条件を式
(9a)から(9d)によって記述された最大化問題に組み込むことを考慮して
いる。
【0059】 特別注文の組の他の例として、もし予備入札y[1],y[2]およびy[3
]の中からせいぜいU個のユニットが認容され、変数y[1],y[2]および
y[3]のうちせいぜい1つだけが非ゼロ値を有する場合、y[1]+y[2]
+y[3]≦Uと、w[1]+w[2]+w[3]≦1という問題指定の制約条
件とを追加してもよい。本例での特別注文の組は、{y[1],y[2],y[
3]}である。本発明は、式(9a)から(9d)によって記述された最大化問
題において適切な特別注文の組を反映する適切な問題指定の制約条件を組み込む
ことを考慮している。一実施態様では、こうした問題指定の制約条件の組込みは
、最適化エンジン16がより強力な切除を生成するのを可能にし、さらに線形計
画緩和に制約を付与して、システム8が資源割当てを最適化する際のスピード、
効率および正確さを向上させる。特別注文の組を反映する適切な問題指定の制約
条件を、被覆Cを決定するために用いられる最大化問題に組み込むことは、従前
技術に比べて重要な技術的利点を提供する。加えて、特別注文の組を反映する適
切な問題指定の制約条件を、整数計画法に組み込まれた被覆不等式または持ち上
げ被覆不等式に組み込むことは、従前技術に比べて更なる技術的利点を提供する
【0060】 最適化エンジン16は、整数計画解答部18を用いて、式(9a)から(9d
)によって記述された最大化問題を解決する。整数計画解答部18は、被覆Cの
中の認容入札の組{x[i]|z[i]=1}としてC と、被覆Cの中の認
容予備入札の組{y[j]|w[j]=1}としてC とを産み出す解を生成
する。そして、整数計画解答部18は解を最適化エンジン16へ伝達する。最適
化エンジン16は、整数計画解答部18から受け取った組C およびC
合体として被覆Cを決定してもよく、その代わりに整数計画解答部18が組C およびC の合体として被覆Cを決定して、該被覆Cを最適化エンジン16
へ伝達してもよい。
【0061】 ひとたび被覆Cが見つかり、あるいは決定されると、最適化エンジン16は、
適切な持ち上げ係数を用いて被覆Cの中の入札に対応した変数を持ち上げようと
する。持ち上げ係数は、最適化問題に関与する変数の幾つか又は全ての係数に依
存し、幾つかの変数についてはゼロに等しくてもよい。被覆Cの中の2値変数に
関して、より大きな係数はより大きな持ち上げ係数を暗示する。もし被覆Cの中
に無い2値変数の係数が被覆Cの中にある2値変数の係数より大きい場合、持ち
上げは困難になり、あるいは不可能になる。一般に、被覆Cの中に無い2値変数
の幾つかが代わりに連続変数として扱われる場合、より大きな持ち上げ係数が生
成されるかもしれない。しかしながら、被覆不等式(6)中のこれらの2値変数
の係数は、min(1,A[i]/λ)の代わりにA[i]/λになり、被覆不
等式(6)を弱めるであろう。こうして持ち上げプロセスと被覆不等式の増強と
の間に本来のバランスが存在する。このバランスを処理するため、最適化エンジ
ン16は本発明に従って1つ以上のヒューリスティックを適用して、従前技術に
比べて別の重要な技術的利点を提供する。
【0062】 第1のヒューリスティックは、どんな2値変数も連続変数として扱わず、被覆
不等式(6)は可能な限り強力となる。一実施態様では、Bの中の残りの未認容
入札の組(被覆Cの中の認容入札C の部分組は除く)における全ての2値変
数の係数は、λより大きく、減少順序でソートされ、よってαが決定される。も
しこれらの2値変数の係数が、A[1]≧A[2]≧・・・A[N]≧λ、かつ
A[0]=0である場合、係数A[b]を有する、特定の入札bに関する持ち上
げ係数(α−1)は次のように決定される。
【0063】
【0064】 一実施態様では、最適化エンジン16はmを決定し、後述するように、どの表
現(10a),(10b)又は(10c)を使用すべきかを決定する。一般に、
任意のmに関して、もしA[b]>A[1]+・・・+A[m]であれば、最適
化エンジン16は、A[b]とA[1]+・・・+A[m+1]−λとを比較す
る。もしA[b]≦A[1]+・・・+A[m+1]−λであれば、A[1]+
・・・+A[m]<A[b]≦A[1]+・・・+A[m+1]−λとなり、表
現(10a)は特定のmについて満足する。ここで、A[m+1]はλより大き
い。代わりに、もしA[b]>A[1]+・・・+A[m+1]−λであれば、
最適化エンジン16は、A[b]とA[1]+・・・+A[m+1]とを比較す
る。もしA[b]≦A[1]+・・・+A[m+1]であれば、A[1]+・・
・+A[m+1]−λ<A[b]≦A[1]+・・・+A[m+1]となり、表
現(10b)は特定のmについて満足する。このようにして手続が継続し、最適
化エンジン16はA[b]とますます大きくなるmの値に対応して大きくなる和
とを比較して、持ち上げるべき係数A[b]がこうした値より小さくなることを
見出すまで継続する。一実施態様では、最適化エンジンは初期にm=0を選択す
る。
【0065】 m=0でスタートする該手続をさらに説明するため、A[b]は最初にA[1
]−λと比較される。もしA[b]≦A[1]−λであれば、0≦A[b]≦A
[1]−λとなり、表現(10a)が満足する。代わりに、もしA[b]>A[
1]−λであれば、A[b]は次にA[1]と比較される。もしA[b]≦A[
1]であれば、A[1]−λ<A[b]≦A[1]となり、表現(10b)が満
足する。もし表現(10a)又は(10b)がいずれもm=0で満足しない場合
は、最適化エンジン16は、例えばm=1というように、mを増加させることに
なる。m=1かつA[b]>A[1]の場合、A[b]は次にA[1]+A[2
]−λと比較される。もしA[b]≦A[1]+A[2]−λであれば、A[1
]<A[b]≦A[1]+A[2]−λとなり、表現(10a)が満足する。代
わりに、もしA[b]>A[1]+A[2]−λであれば、A[b]は次にA[
1]+A[2]と比較される。もしA[b]≦A[1]+A[2]であれば、A
[1]+A[2]−λ<A[b]≦A[1]+A[2]となり、表現(10b)
が満足する。このようにして手続が継続し、A[b]が比較される値より小さく
なることを見出し、適切な表現(10a)又は(10b)が選択されるまで継続
する。もし表現(10a)又は(10b)が上手く満足しないで全てのA[i]
を使用した場合は、表現(10c)が使用される。
【0066】 持ち上げ被覆不等式(8)に従って適切な2値変数を持ち上げた後、1つ以上
の追加の特別注文の組および関連した問題指定の制約条件を上述したような方法
で組み込むことによって、持ち上げ被覆不等式(8)は増強されるであろう。例
だけで限定されないが、もし入札x[1],x[2]およびx[3]のうちせい
ぜい1つが認容されれば、特別注文の組は{x[1],x[2],x[3]}と
なる。もしx[1]が被覆Cの中にあり持ち上がっていない場合、A[2]およ
びA[3]がA[1]より小さければ、x[2],x[3]の係数A[2],A
[3]はゼロと等しくなるであろう。当業者は、別の特別注文の組が適用可能で
あって、本発明はこうした全ての特別注文の組を包含することを理解する。本発
明は、適切な特別注文の組および関連する問題指定の制約条件を持ち上げ被覆不
等式に組み込んで、持ち上げ被覆不等式を増強することを考慮している。第1の
ヒューリスティックを用いて生成された持ち上げ被覆不等式は、1つ以上の特別
注文の組および関連する問題指定の制約条件を組み込むことによって増強された
か否かを問わず、もし整数計画解答部18から受け取った線形計画緩和解の中の
目的値が持ち上げ被覆不等式に反する場合には、切除とみなすことができる。
【0067】 ある場合は、最適化エンジン16が第1のヒューリスティックを適用すること
によって起因する持ち上げがないかもしれず、例えば持ち上げ被覆不等式(8)
の中の全ての持ち上げ係数(α−1)がゼロに等しくなることがある。一実施態
様では、もし被覆Cの中に無い2値変数の幾つか又は全ての係数が被覆Cの中に
ある2値変数の幾つか又は全ての係数より大きい場合、被覆Cの中にある2値変
数を持ち上げることが不可能になるであろう。その結果、持ち上げを実行できな
くなる上側カットオフが存在することになる。例えば、もしA[b]が被覆Cの
中にある2値変数に関する最大係数である場合、上側カットオフは、一般に、A
[b]+cλに等しくなる。ここで、0≦c≦1で、cはx[b]の持ち上げ係
数がどの程度大きいかを決定するために用いられる。一般に、より小さなcはよ
り低い上側カットオフおよびより大きな持ち上げ係数をもたらす。望ましくは、
持ち上げがより起きるように、上側カットオフは可能な限り大きくする。
【0068】 もし最適化エンジン16が第1のヒューリスティックを適用することによって
起因する持ち上げがない場合、最適化エンジン16は、1つ以上の追加の特別注
文の組および対応した問題指定の制約条件を上述したような方法で組み込むこと
によって、被覆不等式(6)を増強する。例だけで限定されないが、もし入札x
[1],x[2]およびx[3]のうちせいぜい1つが認容されれば、特別注文
の組は{x[1],x[2],x[3]}となる。もしx[1]が被覆Cの中に
あり持ち上がっていない場合、A[2]およびA[3]がA[1]より小さけれ
ば、x[2],x[3]の係数A[2],A[3]はゼロと等しくなるであろう
。当業者は、別の特別注文の組が特定のシナリオに適用可能であって、本発明は
こうした全ての特別注文の組を包含することを理解する。本発明は、適切な特別
注文の組および関連する問題指定の制約条件を被覆不等式に組み込んで、被覆不
等式を増強することを考慮している。1つ以上の特別注文の組および関連する問
題指定の制約条件を組み込むことによって増強された被覆不等式は、もし整数計
画解答部18から受け取った線形計画緩和解の中の目的値が増強被覆不等式に反
する場合には、切除とみなすことができる。
【0069】 被覆不等式(6)の可能な増強に加えて、もし最適化エンジン16が第1のヒ
ューリスティックを適用することによって起因する持ち上げがない場合、最適化
エンジン16は、比較的大きな係数を有する2値変数が連続変数として扱われる
ように第2のヒューリスティックを適用する。一実施態様では、このことは被覆
Cの中にあって最大係数を伴う2値変数を持ち上げ可能にする。最適化エンジン
16は、表現(10a),(10b)および(10c)の1つ以上を用いて、持
ち上げ被覆不等式(8)の中の全ての持ち上げ係数(α−1)を上述したような
方法で決定する。但し、1つ以上のA[i]が第2のヒューリスティックに従っ
て排除されて、持ち上げをより容易にする場合を除く。一実施態様では、もし第
1のヒューリスティックに従って持ち上げが生じない場合は、被覆不等式(6)
が既に増強されたか、または増強被覆不等式を用いて適切な切除が見出されたか
を問わず、最適化エンジン16は第2のヒューリスティックを適用することにな
る。
【0070】 一実施態様では、最適化エンジン16は、被覆Cの中に無く、上側カットオフ
より大きい可変係数を有する各入札を、連続変数として取扱う。最適化エンジン
16は、ファイル14から受け取った資源割当てデータの一部としてcの値を受
け取ったり、適切にcを選択してもよい。一実施態様では、最適化エンジン16
は、典型的にはc=0.5を選択する。最適化エンジン16は、cに関して適切
な値を選択してもよく、特定のニーズに従ってcの値を1倍以上に増加または減
少させてもよい。上の例では、A[b]=200でc=0.5の場合、上側カッ
トオフは200+(0.5)(50)=255となり、係数A[i]>255と
なる入札は連続変数として取扱うことになる。
【0071】 最適化エンジン16は、結果として得られた持ち上げ被覆不等式(8)を解析
して、目的値――要求制約条件での全ての変数に関する線形計画緩和解の中の値
――が持ち上げ被覆不等式(8)に反するか否かを決定しようとする。もしこれ
らの目的値が持ち上げ被覆不等式(8)に反する場合、適切な切除が見出され、
最適化エンジン16は整数計画法においてこの切除を組み込み、結果として得ら
れた増強整数計画法が解生成のために整数計画解答部18へ伝達される。本発明
は、持ち上げ被覆不等式が適切な切除とみなされるかを決定する前または後にお
いて、適切な特別注文の組および関連する問題指定の制約条件を被覆不等式に組
み込んで、第2のヒューリスティックを用いて生成された持ち上げ被覆不等式を
増強することを考慮している。もし線形計画緩和解の中の目的値が持ち上げ被覆
不等式(8)に反しないで、持ち上げ被覆不等式が適切な切除とみなされない場
合は、最適化エンジン16は、1つ以上の追加的制約条件(これらは一実施態様
では、どんな特別注文の組も反映するものでないが)を式(9a)から(9d)
によって記述された最大化問題に組み込んで、現在の被覆Cを除去して新しい被
覆Cを生成してもよい。
【0072】 例えば、もし現在の被覆Cが、z[1]=z[2]=1という解に対応して、
認容入札x[1],x[2]を含む場合、一実施態様では、追加的制約条件は、
z[1]+z[2]≦1となって、z[1]=1およびz[2]=1の両方が同
時に成立するのを不可能にするであろう。追加的制約条件を組み込んだ後、最適
化エンジン16は、整数計画解答部18を用いて再び最適化して、新しい被覆C
を生成し、上述したような方法で新しい被覆Cを持ち上げて、適切な切除が見出
されたか否かを決定する。こうした手続は、最適化エンジン16が許容できる数
の切除を見つけるまで繰り返され、最適化エンジン16はこれらの切除を整数計
画法に組み込んで、1つ以上の増強整数計画を生成し、そして整数計画解答部1
8は増強整数計画の少なくとも1つに対して許容できる解を生成する。多数の被
覆Cの生成プロセスおよび多数の持ち上げアプローチの適用プロセスを通じて、
最適化エンジン16は、一般に、見逃されるかも知れない多数の切除を生成でき
、このことは重要な技術的利点を提供する。
【0073】 本発明の切除プロセスに関してオプティマイザ10の動作は、極めて簡単な例
を用いて更に説明される。当業者は、オプティマイザ10が多くの別の適切な最
適化シナリオに関して使用でき、本発明はこうした全てのシナリオを包含するこ
とを意図していることを理解する。特定のレーンに関して、我々は要求制約条件
(2)の例示的でより具体的なバージョンである、次のような要求制約条件を有
すると仮定する。
【0074】 200x[1]+200x[2]+200x[3]+200x[4]+250x
[5]+y[6]≧250 (11) ここで、x[1],x[2],x[3],x[4]およびx[5]は、運送業
者入札に対応した2値変数であり、y[6]は運送業者予備入札に対応した連続
変数である。該レーンに関する入札のユニット価格P[bl]は増加順序で次の
ようなものと仮定する。P[1l]=$1.10,P[2l]=$1.20,P
[3l]=$1.30,P[4l]=$1.40,P[5l]=$1.50,P
[6l]=$2.00 さらに、x[1]およびx[4]に対応した入札は別の
入札回で提出された同じ入札であり、それ故問題指定の制約条件x[1]+x[
4]≦1を有する特別注文の組を構成すると仮定する。この場合、最も最適な整
数解はx[1]=1およびy[6]=50であるが、線形計画緩和解は代わりに
x[1]=1,x[2]=0.25およびx[3]=x[4]=x[5]=y[
6]=0を産み出すことになる。この解は、小数値x[2]=0.25を含み、
x[2]は値として「0」又は「1」を有すべき2値変数であるため、現実には
実行できないことから、望ましくない。最適化エンジン16は、本例では少なく
とも2つの切除――特別注文の組に従って増強された反則被覆不等式の形式にお
ける第1の切除および反則持ち上げ被覆不等式の形式における第2の切除――を
生成し、整数計画解答部18がこの小数解を生成するのを防止する。
【0075】 最初に適切な被覆Cを見つけるため、最適化エンジン16は、整数計画解答部
18に対して、式(9a)から(9d)によって記述された最大化問題のより具
体的なバージョンである適切な最大化問題を伝達する。即ち、
【0076】 Max{z〔1〕+0.25z〔2〕subject to 200z〔1〕+200z〔2
〕<250} (12) ここで、z[3],z[4],z[5]およびw[6]は、最大化問題(12
)に含まれておらず、その理由はこれらの係数はx[3],x[4],x[5]
およびy[6]の値であって、本例ではゼロに等しいからである。x[4]=0
であるから、特別注文の組{x[1],x[4]}およびこれに対応した追加の
問題指定の制約条件z[1]+z[4]≦1を最大化問題(12)に組み込むこ
とは、本例では役に立たないであろう。しかしながら、あまり簡素化していない
最適化シナリオを含む定型的な状況では、こうした特別注文の組および問題指定
の制約条件を組み込むことは、最適化エンジン16が生成する切除の強力さを劇
的に改善し、従前技術に比べて別の重要な技術的利点を提供する。最大化問題(
12)に対する解は、z[1]=0およびz[2]=0であり、これは被覆Cが
x[1]だけを含むことを意味する(C={x[1]})。整数計画解答部18
から受け取った被覆Cに基づいて、式(4)に対応したより具体的な方程式を用
いて、最適化エンジン16が計算する。
【0077】 λ=250−(200+0)=50 (13) その結果、被覆不等式(6)に対応したより具体的な被覆不等式は次のように
なる。
【0078】 x[2]+x[3]+x[4]+x[5]+y[6]/50≧1 (14) この式は、x[2]=0.25かつx[3]=x[4]=x[5]=y[6]
=0の場合、左辺が0.25に等しくなることから、この簡単な例では反則して
いる。被覆不等式(14)は、x[1]=1の場合、望ましくない小数解x[2
]=0.25を除去する。これを見ると、もしx[1]に対応した入札が認容さ
れて、x[1]=1の場合は、要求を満足させるために50個の追加ユニットが
必要になる。このことはx[2],x[3],x[4]およびx[5]に対応し
た入札のうちの1つが全体で認容されるべきか、あるいはy[6]に対応した予
備入札が50個のユニット分認容されるべきかを暗示する。被覆不等式(14)
は、この論理を要約している。
【0079】 被覆不等式(14)の中に取り入れられた潜在的な切除は、もし最適化エンジ
ン16がx[1]を持ち上げ可能な場合、増強してもよい。この簡単な例ではx
[1]が被覆Cの中にある変数x[1],x[2],x[3],x[4],x[
5]およびy[6]のうちの1つだけであることを思い出すと、最適化エンジン
16は、第1のヒューリスティックおよび適切な表現(10a),(10b)又
は(10c)を適用して、x[1]に関する持ち上げ係数(α−1)を決定する
。この例では、A[1]=A[2]=A[3]=A[4]=200かつA[5]
=250であって、被覆Cの中に無い変数に関する最大係数はA[5]=250
となることから、最適化エンジン16は、m=0を表現(10a)に適用して、
次のようなものを得る。
【0080】 (A[0]=0)≦(A[b]=A[1]=200)≦(A[0]+A[5]−
λ=250−50=200) (15) これは次式を産み出す。
【0081】 α=m+1=1 (16) こうして(α−1)=0となる。持ち上げ係数(α−1)=0は、この例では
第1のヒューリスティックの結果として持ち上げが生じないことを示す。表現(
10a),(10b)および(10c)は減少順序に並ぶ変数係数を用いて導出
されたことから、表現(10a)中のA[1]は上述のより具体的な表現(15
)中のA[5]=250となる。
【0082】 本例では、x[5]の係数A[5]=250が大き過ぎたため、x[1]は持
ち上がらなかった。一実施態様では、もし要求D[l]の全量を満たす入札が存
在する場合、第1のヒューリスティックに従って持ち上げが生じない。本例では
、第1のヒューリスティックの適用後も持ち上げは生じないが、被覆不等式(1
4)が取り入れる潜在的な切除は、1つ以上の特別注文の組および対応する問題
指定の制約条件の組込みによって増強されてもよい。本例では、上述したように
、x[1]およびx[4]に対応した入札のうちの1つだけが認容され、x[1
]は被覆Cの中にあって被覆不等式(14)の中で認容されたと推定されること
から、x[4]=0となり、適切な切除は次のようになる。
【0083】 x[2]+x[3]+x[5]+y[6]/50≧1 (17) 第1のヒューリスティックの適用の結果として持ち上げが生じないため、最適
化エンジン16は第2のヒューリスティックを適用して、被覆Cを持ち上げる。
本例では、A[b]=A[1]=200かつc=0.5の場合、上側カットオフ
は200+(0.5)(50)=225で、A[5]=250>225であるこ
とから、最適化エンジン16はx[5]を連続変数として扱う。被覆不等式(1
4)は次のようになる。
【0084】 x[2]+x[3]x[4]+5x[5]+y[6]/50≧1 (18) x[5]の係数(250/50=5)は、x[5]が連続変数として扱われる
ため、被覆不等式(6)の中の第2の総和に従って決定される。x[5]の係数
は被覆不等式(14)の中より被覆不等式(18)の中の方が大きいため、被覆
不等式(18)は被覆不等式(14)より弱い。
【0085】 被覆Cの中の最大係数を有する変数はx[1]が残存し、これを最適化エンジ
ン16は表現(10b)に従って持ち上げる。m=1の場合、表現(10b)は
次のようになる。
【0086】 (A[0]+A[5]−λ=200)≦(A[b]=A[1]=200)≦(a
[0]+A[5]=250) (19) これは次式を産み出す。
【0087】 α=m+2−(A[5]−A[b])/λ=3−(250−200)/50=2 (20) そして、x[1]に関する持ち上げ係数は(α−1)=1となる。表現(10
a),(10b)および(10c)は減少順序に並ぶ変数係数を用いて導出され
たことから、表現(10b)中のA[1]は上述のより具体的な表現(19)中
のA[5]=250となる。
【0088】 その結果、切除は、持ち上げ被覆不等式(8)のより具体的なバージョンの形
式で、次のようになる。
【0089】 x[1]+x[2]+x[3]+x[4]+5x[5]+y[6]/50≧2 (21) 両方の切除(17)と(21)は反則している。切除のいずれも他方より強く
ない。一般に、特定の被覆不等式の中の変数係数の堅さ(tightness) と、対応し
た持ち上げ被覆不等式を生成する能力との間には取引(トレードオフ)の関係が
ある。切除(17)は、x[4]とx[5]に関してより望ましい係数を含むが
、切除(21)は持ち上げに関してより望ましい。最適化エンジン16は、両方
の切除(17)と(21)を適用可能な整数計画法に組み込んで、解を求めるた
め、結果として得られた増強整数計画法を整数計画解答部18へ伝達する。本例
では、最適化エンジン16が整数計画解答部18から受け取る線形計画緩和解は
、x[1]=1およびy[6]=50となり、これは最適解である。
【0090】 全体または適切な部分で実行される上述の切除プロセスに加えて、あるいはそ
の代わりに、最適化エンジン16は優先権付けプロセスを実行してもよく、シス
テム8が資源割当てを最適化する際のスピード、効率および正確さを向上させる
。一実施態様では、本発明の優先権付けプロセスは、最適化エンジン16の問題
指定の被覆セット構造に少なくとも部分的に依存する。最適化エンジン16が優
先権付けプロセスを用いて生成する優先権は、整数計画解答部18が対応した整
数計画法を解こうとするとき、入札に対応する2値変数が分枝限定木30の範囲
で分岐する際の順序を決定する。これは整数計画法の解決に関して重要なインパ
クトを有するであろう。優先権は、標準の整数計画法に組み込まれて、増強整数
計画法を生成するとともに、別の増強整数計画法に組み込まれてもよく、例えば
切除を組み込んだ優先権は、さらに増強された整数計画法を生成する。入札の優
先権が高いほど、関連した変数がより早期に木30の上で分岐される。例えば、
図2を参照して説明された木30において、x[1]とx[2]の相対的な優先
権に基づく限りではx[1]はx[2]の前に分岐され、x[2]とx[3]の
相対的な優先権に基づく限りではx[2]はx[3]の前に分岐された。
【0091】 最適化エンジン16は、分岐順序の決定の代わりあるいは一緒に、優先権に従
って分岐方向を指定してもよい。一実施態様では、上方向(up)分岐は、認容され
た入札と、値として「1」を有する関連した2値変数とに対応する。同様に、下
方向(down)分岐は、拒絶された入札と、値として「0」を有する関連した2値変
数とに対応する。もし最適解において特定の2値変数が値として「1」を有する
場合、例えばx[1]=1の場合、関連した上方向分岐(本例ではx[1]=1
)の探索は、関連した下方向分岐(本例ではx[1]=0)の探索と比べて、受
け入れ可能な解を産み出し易くなる。
【0092】 優先権を入札に割り当てるため、最適化エンジン16は、最初に、該入札が他
の入札の幾つか又は全てと比べてどの程度良いか悪いかを評価する。相対的に良
い入札には、高い優先権および上方向分岐が割り当てられることになる。相対的
に悪い入札には、低い優先権および下方向分岐が割り当てられることになる。各
レーンに関して、最適化エンジン16は、レーンに渡る全ての入札を特定する。
一実施態様では、最低ユニット価格を伴う入札は、ユニット価格の増加順序で選
択され、こうして選択された入札の全てに関する合計入札量がある閾値、例えば
カットオフ因子(factor)×所定の要求、を超えるまで行う。こうして選択された
最後の入札のユニット価格は、該レーンに関するカットオフユニット価格Cut
off[l]として定義され、他の入札のユニット価格と比較するために使用さ
れる。もし全ての入札に関する合計入札量が要求より少ない場合、カットオフユ
ニット価格を決定する際に予備入札を使用してもよい。カットオフユニット価格
より良いユニット価格を伴う入札は、該レーンに関して正の優先権値が割当てら
れ、そして、カットオフユニット価格より劣るか又は等しいユニット価格を有す
る入札は、該レーンに関して負の優先権値が割当てられる。このようにレーンに
関するカットオフユニット価格は、レーンに渡る各入札に関連した節約(savings
) または特別コストを見積もるために使用できる。最適化エンジン16は、入札
の対象となる全てのレーンに渡る優先権値の総和に基づいて、優先権を入札に割
当てる。
【0093】 レーンlの入札bの優先権値Value[bl]は、次のようになる。
【0094】 Value[bl]=(Cutoff[l]−P[bl])A[bl] (22) ここで、Cutoff[l]は該レーンに関するカットオフユニット価格で、
P[bl]は該レーンに関する入札ユニット価格で、A[bl]は該レーンに関
するユニット単位の入札量である。もしP[bl]<Cutoff[l]の場合
、Value[bl]は正であり、優先権値は正になることになる。もしP[b
l]≧Cutoff[l]の場合、Value[bl]は負であり、優先権値は
負になることになる。簡単な例として、もしカットオフユニット価格Cutof
f[l]=180、入札ユニット価格P[bl]=150、ユニット単位の入札
量A[bl]=50の場合、そのレーン入札に関する優先権値は、次のようにな
る。
【0095】 Value[bl]=(180−150)50=1500 (23) 上述のように、入札に関する優先権は、入札の対象となる全てのレーンに渡る
その優先権値の総和である。
【0096】 入札に関する優先権は、固定費又は他の適切な運送業者の制約条件に従って調
整してもよい。一実施態様では、出荷者は、レーングループgの中の運送業者c
に仕事を認容するための固定費F[cg]を指定してもよい。レーングループは
、出荷者、1つ以上の運送業者又は他の者のニーズに従って、ある手法で関連付
けられたレーンのグループである。こうした各固定費F[cg]に関して、最適
化エンジン16は、レーングループgの中の運送業者cの全ての入札を正の優先
権で特定し、こうした入札の数はnで表記される。最適化エンジン16は、各優
先権からF[cg]/nを引き算して、これらの入札の優先権を調整する。調整
された和の絶対値は、入札に関して調整された優先権となる。簡単な例として、
F[cg]=90で、変数x[1],x[2]およびx[3]に対応した入札に
関する優先権がそれぞれPriority[x ]=100,Priorit
y[x ]=50,Priority[x ]=15であると仮定する。x
[1],x[2]およびx[3]に関して調整された優先権は、それぞれ|10
0−90/3|=|70|,|50−90/3|=|20|,|15−90/3
|=|−15|となる。もし調整された優先権が正の場合、x[1]およびx[
2]に対応する入札の場合のように、分岐方向は上方向になる。もし調整された
優先権が負の場合、x[3]に対応する入札の場合のように、分岐方向は下方向
になる。
【0097】 本発明の優先権付けプロセスは、入札の対象となる全てのレーンに渡る重み付
けユニット価格に従って各入札について優先権を割当てるために貪欲なヒューリ
スティックを用いる標準的方法に比べて、重要な技術的利点を提供する。例えば
、従前の技術は、下記のように、入札の対象となる全てのレーンjに渡る入札重
み付けユニット価格を計算する。
【0098】 ここで、B[j]は入札量で、U[j]は特定レーンjについてのユニット価
格である。あるカットオフ価格が決定され、各入札の重み付けユニット価格が、
入札の対象となる全てのレーンに渡ってカットオフ価格と比較される。カットオ
フ価格を下回る重み付けユニット価格を有する入札は正の優先権が割当てられ、
カットオフ価格を下回る重み付けユニット価格を有する入札は負の優先権が割当
てられる。他の従前の技術は、全てのレーンに渡る重み付けユニット価格に従っ
て全ての入札を順序付けることに関係する。ひとたびある入札が選択されると、
正の優先権または上方向分岐が割当てられることになる。選択された入札と競争
する入札は負の優先権または下方向分岐が割当てられる。この手続は、入札残り
が無くなるまで繰り返す。
【0099】 こうした従前の方法は、運送業者入札最適化シナリオにとって一般に不適切で
あり、その理由は、例だけに限定されるわけでないが、(a)幾つか又は全ての
別の入札というよりも、各入札が異なるレーンおよびレーン束を対象としてもよ
く、(b)異なる地理的領域におけるレーンが、価格の点で、時には劇的に異な
ってもよいからである。こうした従前の方法に対して、本発明の優先権付けプロ
セスは、各レーンを別個に取り扱って、運送業者入札最適化および他の資源割り
当てシナリオを効率的に処理して、重要な技術的利点を提供する。一実施形態で
は、本発明の優先権付けプロセスは、上述の切除プロセスを用い又は用いないで
、オプティマイザ10が上述の従前の技術に依存するシステムの性能を一貫して
向上させることを可能とする。優先権付けプロセスは、比較的強力な運送業者選
択制約条件が存在する状況で受け入れ可能な解を生成する際に、特に有効になる
であろう。
【0100】 図3は、本発明に従って資源割当てを最適化するための典型的な方法を示すフ
ローチャートである。方法はステップ100で開始し、適切な資源割当てデータ
がデータベース12に格納される。ステップ102で、資源割当てデータの幾つ
か又は全てが、格納および関連したグラフィカルユーザインタフェイスを用いた
可能な表示のために、最適化ファイル14に伝達される。ステップ104で最適
化エンジン16は、ファイル14に格納された資源割当てデータの幾つか又は全
てにアクセスし、ステップ106で扱われる最適化問題を反映したデータに従っ
て標準の整数計画法を構築する。ステップ108で最適化エンジン16は、優先
権付けプロセスを適用して、該データに従って1つ以上の優先権を生成してもよ
い。ステップ110で最適化エンジン16は、優先権生成の代わり又はこれに追
加して、切除プロセスを適用して、該データに従って1つ以上の切除を生成して
もよい。
【0101】 一実施形態では、最適化エンジン16は、ステップ108で全ての入札に関す
る優先権を生成し、ステップ110で生成可能な限り多くの切除を生成して、最
適化エンジン16が特定の最適化シナリオを反映した整数計画法を更に増強でき
なくなるように、切除をできる限り強力にしている。他の実施形態では、最適化
エンジン16は、限定された優先権および切除だけを生成して、整数計画法を適
切に増強して、解生成を容易にし又は可能にしてもよい。優先権付けプロセス、
切除プロセス、あるいはこれらの両方を適用して整数計画法を増強した後、最適
化エンジン16はステップ112で増強整数計画法を整数計画解答部18へ伝達
する。整数計画解答部18は、ステップ114で整数計画法に対する整数解を生
成し、ステップ116でこの解を最適化エンジン16へ伝達する。ステップ11
8で最適化エンジン16は、オプティマイザ10の使用者からの入力と共に又は
伴わずに解をファイル14へ伝達し、そしてこの方法が終了する。使用者には、
ファイル14に関連したグラフィカルユーザインタフェイスを用いて解を提供し
てもよく、解をファイル14に格納するためのオプションを用意してもよく、適
切な追加情報を提供したり、他の解を要求したり、あるいはこれらの両方のオプ
ションを提供する。
【0102】 図4は、本発明に従って典型的な切除プロセスを示すフローチャートである。
一実施形態では、最適化エンジン16は、図3を参照して説明したステップ11
0での切除プロセスを適用する。プロセスはステップ200で開始し、最適化エ
ンジン16は、標準の整数計画法を線形計画法として整数計画解答部18へ伝達
する。整数計画解答部18は、ステップ202で整数計画法に対する線形計画緩
和解を生成し、ステップ204で線形計画緩和解を最適化エンジン16へ伝達す
る。ステップ206で、もし線形計画緩和解が整数解でない場合、ステップ20
8で最適化エンジン16は、上述および図5を参照して後述するように、各レー
ンに対する要求制約条件に関する1つ以上の適切な切除を生成しようとする。ス
テップ210で1つ以上の適切な切除が生成された場合、最適化エンジン16は
切除を整数計画法に組み込んで、増強整数計画法を生成し、その後プロセスはス
テップ200に戻る。ステップ206で、もし整数計画解答部18から受け取っ
た線形計画緩和解が整数解である場合、またはステップ210で適切な切除が生
成されなかった場合、プロセスは終了する。
【0103】 図5は、本発明の切除プロセスのより詳細な典型例を示すフローチャートであ
る。一実施形態では、最適化エンジン16は、図3を参照して説明したステップ
208から212に関係したより詳細なブロセスを実行する。プロセスが開始し
、最適化エンジン16は、整数計画解答部18や他のものを用いて適切な被覆C
を見つけようとする。一実施形態では、最適化シナリオに関与する各レーンに関
して、ステップ300で最適化エンジン16は、式(9a)から(9b)で説明
したような、要求制約条件(2)にとって適切な最適化問題を定式化し、整数計
画解答部18へ伝達する。最適化エンジン16は、ステップ302で示すように
、1つ以上の追加の問題指定の制約条件を組み込むようにして最適化問題を定式
化してもよい。ステップ304で整数計画解答部18は、被覆Cの中にある組C およびC を決定して、そして(a)被覆Cを決定し、最適化エンジン1
6へ伝達する、又は(b)被覆Cの決定のために、組C およびC を最適
化エンジン16へ伝達する。ひとたび被覆Cが見つかったり、又はステップ30
4で決定されれば、ステップ306で最適化エンジン16は適切な被覆不等式を
生成する。
【0104】 プロセスが継続して、最適化エンジン16は、上述したような方法で被覆Cを
持ち上げようとする。一実施形態では、ステップ308で最適化エンジン16は
第1のヒューリスティックを適用して、被覆Cを持ち上げて、対応した持ち上げ
被覆不等式を生成するのに必要な持ち上げ係数(α−1)を決定しようとする。
ステップ310で、もし被覆Cが第1のヒューリスティックに従って適切に持ち
上がった場合、プロセスは、対応した持ち上げ被覆不等式が生成されるステップ
316に直接移行する。ステップ310で、もし被覆Cが第1のヒューリスティ
ックに従って適切に持ち上がらなかった場合は、ステップ312で最適化エンジ
ン16は、1つ以上の問題指定の制約条件を被覆不等式に組み込んでもよい。ス
テップ314では、最適化エンジン16は、第2のヒューリスティックを適用し
て、被覆Cを持ち上げて、対応した持ち上げ被覆不等式を生成するのに必要な持
ち上げ係数(α−1)を決定しようとする。ステップ316では、最適化エンジ
ン16は、第1のヒューリスティックに従ったステップ308で、あるいは第2
のヒューリスティックに従ったステップ314のいずれかで決定された持ち上げ
係数に対応する持ち上げ被覆不等式を生成する。ステップ318で最適化エンジ
ン16は、1つ以上の追加の問題指定の制約条件を持ち上げ被覆不等式に組み込
んで、持ち上げ被覆不等式を増強してもよい。
【0105】 ステップ320では、もし整数計画解答部18からの線形計画緩和解の中の目
的値が、ステップ306で生成された被覆不等式、またはステップ312で生成
された被覆不等式、あるいは両方の被覆不等式に反する場合、最適化エンジン1
6はステップ322で、反則被覆不等式を切除として整数計画法に組み込む。さ
らにステップ320で、もし整数計画解答部18からの線形計画緩和解の中の目
的値が、ステップ316で生成された持ち上げ被覆不等式、またはステップ31
8で生成された持ち上げ被覆不等式、あるいは両方の持ち上げ被覆不等式に反す
る場合、最適化エンジン16はステップ322で、反則持ち上げ被覆不等式を切
除として整数計画法に組み込む。ステップ322で切除が整数計画法に組み込ま
れて、適切な増強整数計画法を生成した後、プロセスは終了する。その代わりに
、ステップ320で、もし整数計画解答部18からの線形計画緩和解の中の目的
値が、被覆不等式および持ち上げ被覆不等式のうちの1つ以上に反しない場合、
プロセスはステップ304に戻って、最適化エンジン16は現在の被覆Cを除去
して、整数計画解答部18を用いて再び最適化を行い、新しい被覆Cを決定する
。一実施形態では、たとえ1つ以上の不等式がステップ320で反則となり、増
強整数計画法がステップ322で生成された場合でも、プロセスは再度の最適化
のためにステップ304に戻ってもよく、例えば増強整数計画法が整数計画解答
部18へ伝達される前に、最適化エンジン16が増強整数計画法への組み込み用
に1つ以上の追加の切除を生成してもよい。プロセスは、繰り返し限界に達する
か、あるいは整数計画法が、適切な数で、整数計画解答部18を用いた適切な解
に相応しい切除を組み込んだとみなされるまで繰り返される。
【0106】 図6は、本発明に従って典型的な優先権付けプロセスを示すフローチャートで
ある。一実施形態では、最適化エンジン16は、図3を参照して説明したステッ
プ108での優先権付けプロセスを適用する。プロセスはステップ400で開始
し、各レーンに関して、最適化エンジン16は、レーンにまたがる全ての入札を
特定する。最適化エンジンは、ステップ402でこれらの入札のユニット価格を
比較して、ステップ404で最低ユニット価格を伴う入札を選択する。ステップ
406で、もし合計入札量がある閾値、例えばカットオフ因子(factor)×所定の
要求、を超えない場合、最適化エンジン16はステップ408で、次の最低ユニ
ット価格を伴う入札を選択し、ステップ410で、選択された全ての入札に関す
る入札量を合計し、プロセスはステップ406に戻る。ステップ406で、もし
合計入札量が閾値を超える場合、最適化エンジン16はステップ412で、レー
ンに関するカットオフユニット価格を、選択された最後の入札のユニット価格と
して定義する。
【0107】 ステップ414で、最適化エンジンは、各入札のユニット価格とカットオフユ
ニット価格とを比較して、ステップ416で、比較に対応して各入札の優先権値
を決定する。一実施形態では、カットオフユニット価格より良いユニット価格を
伴う入札は、該レーンに関して正の優先権値が割当てられ、カットオフユニット
価格より劣るか又は等しいユニット価格を有する入札は、該レーンに関して負の
優先権値が割当てられる。本発明は、入札ユニット価格とカットオフユニット価
格との比較に基づいて他の適切な方法で優先権値を割当てることを考慮する。ス
テップ418で、最適化エンジン16はレーンにまたがる各入札に関する優先権
を生成し、一実施形態では、入札の対象となる全てのレーンに渡って優先権値の
総和に等しい。ステップ420で最適化エンジン16は、上述したように、固定
費又は他の適切な運送業者の制約条件に基づいて、各入札に関して調整された優
先権を生成してもよい。ステップ422で最適化エンジン16は、入札の優先権
または調整された優先権に従って、1つ以上の入札に関して分岐方向をも割当て
てもよく、そしてプロセスは終了する。一実施形態では、最適化エンジン16は
、整数計画解答部18が必須のスピード、効率および正確さで適用可能な最適化
問題を解くことができないと判断された後は、1つ以上の優先権または調整され
た優先権を生成して組み込んでもよい。
【0108】 本発明は、幾つかの実施形態を用いて説明されたが、過度の変形、置換、変化
、代替、修正が当業者に対して提案されており、発明はこうした全ての変形、置
換、変化、代替、修正を、添付クレームの精神および範囲の中に入るものとして
包含することを意図している。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に従って資源割当てを最適化するための典型的なシステム
を示す。
【図2】 典型的な分枝限定木を示す。
【図3】 本発明に従って資源割当てを最適化するための典型的な方法を示
すフローチャートである。
【図4】 本発明に従って典型的な切除プロセスを示すフローチャートであ
る。
【図5】 本発明の切除プロセスのより詳細な典型例を示すフローチャート
である。
【図6】 本発明に従って典型的な優先権付けプロセスを示すフローチャー
トである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZW ),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU, TJ,TM),AE,AG,AL,AM,AT,AU, AZ,BA,BB,BG,BR,BY,CA,CH,C N,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DZ,EE ,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,HR, HU,ID,IL,IN,IS,JP,KE,KG,K P,KR,KZ,LC,LK,LR,LS,LT,LU ,LV,MA,MD,MG,MK,MN,MW,MX, NO,NZ,PL,PT,RO,RU,SD,SE,S G,SI,SK,SL,TJ,TM,TR,TT,TZ ,UA,UG,UZ,VN,YU,ZA,ZW

Claims (30)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 資源割当てを最適化するためのコンピュータベースのシステ
    ムであって、 資源に関する要求および複数の入札を備える資源割当てデータであって、各入
    札は少なくとも資源に関するユニット価格を含むような資源割当てデータを収納
    する最適化ファイルと、 ファイルに連結してデータの受取り動作が可能で、これらのユニット価格に従
    って少なくとも幾つかの入札に関する優先権を生成可能であって、該データに従
    って整数計画を生成して整数計画に関連した優先権を伝達可能である最適化エン
    ジンと、 エンジンと連結して優先権および整数計画の受取り動作が可能で、優先権を用
    いて整数計画に対して、要求および入札の条件下で資源割当てを最適化するよう
    な解を生成可能である解答部とを備えるシステム。
  2. 【請求項2】 前記資源は少なくとも1つの出荷レーンであり、前記入札は
    運送業者入札であり、解は、複数の運送業者間のレーン割当てを最適化するよう
    にした請求項1のシステム。
  3. 【請求項3】 エンジンは、資源を対象とする入札を特定して資源に関する
    カットオフユニット価格を決定可能であり、エンジンは、優先権を生成する際に
    、資源を対象とする入札のユニット価格とカットオフユニット価格とを比較可能
    である請求項1のシステム。
  4. 【請求項4】 エンジンは、資源を対象とする入札を特定して、これらのユ
    ニット価格に従って入札を注文可能であり、エンジンは、選択された入札に関す
    る入札量の合計が閾値を超えるまで最低ユニット価格を伴う入札を選択可能であ
    り、選択された最後の入札のユニット価格がカットオフユニット価格となり、エ
    ンジンは、資源を対象とする入札のユニット価格とカットオフユニット価格とを
    比較して、資源を対象とする入札に関する優先権値を生成可能である請求項1の
    システム。
  5. 【請求項5】 前記閾値は、カットオフ因子と要求との乗を備える請求項4
    のシステム。
  6. 【請求項6】 エンジンは、複数の資源に渡る優先権値の和に従って特定の
    入札の優先権を決定可能である請求項4のシステム。
  7. 【請求項7】 エンジンは、入札の提出者に関連する固定費に従って特定の
    入札の優先権を調整可能である請求項1のシステム。
  8. 【請求項8】 前記データは、少なくとも幾つかの入札の提出者に関連する
    固定費Fを備え、エンジンは、正の優先権を有する提出者の入札nを特定し、こ
    れらの入札の優先権からF/nを引き算してこれらの入札の優先権を調整可能で
    ある請求項1のシステム。
  9. 【請求項9】 エンジンは、その優先権に従って分岐方向を割当て可能であ
    る請求項1のシステム。
  10. 【請求項10】 解答部は、分枝限定木の範囲で、入札の優先権に従って入
    札に対応する変数に関して分岐する請求項1のシステム。
  11. 【請求項11】 資源割当てを最適化するための少なくとも1つのコンピュ
    ータ上で動作する最適化エンジンであって、 エンジンは、資源に対する要求および複数の入札を備える資源割当てデータを
    受取り可能であり、各入札は少なくとも資源に関するユニット価格を含み、 エンジンは、これらのユニット価格に従って少なくとも幾つかの入札に関する
    優先権を生成可能であり、 エンジンは、該データに従って整数計画を生成可能であり、 エンジンは、整数計画に関連した優先権を、優先権を用いて整数計画に対する
    解を生成するための解答部へ伝達可能であり、解は要求および入札の条件下で資
    源割当てを最適化するようにしたエンジン。
  12. 【請求項12】 前記資源は少なくとも1つの出荷レーンであり、前記入札
    は運送業者入札であり、解は複数の運送業者間のレーン割当てを最適化するよう
    にした請求項11のエンジン。
  13. 【請求項13】 エンジンは、資源を対象とする入札を特定して資源に関す
    るカットオフユニット価格を決定可能であり、エンジンは、優先権を生成する際
    に、資源を対象とする入札のユニット価格とカットオフユニット価格とを比較可
    能である請求項11のエンジン。
  14. 【請求項14】 エンジンは、資源を対象とする入札を特定して、これらの
    ユニット価格に従って入札を注文可能であり、エンジンは、選択された入札に関
    する入札量の合計が閾値を超えるまで最低ユニット価格を伴う入札を選択可能で
    あり、選択された最後の入札のユニット価格がカットオフユニット価格となり、
    エンジンは、資源を対象とする入札のユニット価格とカットオフユニット価格と
    を比較して、資源を対象とする入札に関する優先権値を生成可能である請求項1
    1のエンジン。
  15. 【請求項15】 前記閾値は、カットオフ因子と要求との乗を備える請求項
    14のエンジン。
  16. 【請求項16】 エンジンは、複数の資源に渡る優先権値の和に従って特定
    の入札の優先権を決定可能である請求項14のエンジン。
  17. 【請求項17】 エンジンは、入札の提出者に関連する固定費に従って特定
    の入札の優先権を調整可能である請求項11のエンジン。
  18. 【請求項18】 前記データは、少なくとも幾つかの入札の提出者に関連す
    る固定費Fを備え、エンジンは、正の優先権を有する提出者の入札nを特定し、
    これらの入札の優先権からF/nを引き算してこれらの入札の優先権を調整可能
    である請求項11のエンジン。
  19. 【請求項19】 エンジンは、その優先権に従って分岐方向を割当て可能で
    ある請求項11のエンジン。
  20. 【請求項20】 解答部は、分枝限定木の範囲で、入札の優先権に従って入
    札に対応する変数に関して分岐する請求項11のエンジン。
  21. 【請求項21】 資源割当てを最適化するための少なくとも1つのコンピュ
    ータ上で動作するプロセスであって、 資源に対する要求および複数の入札を備える資源割当てデータであって、各入
    札は少なくとも資源に関するユニット価格を含むようなデータと、 これらのユニット価格に従って少なくとも幾つかの入札に関する優先権を生成
    し、 該データに従って整数計画を生成し、 優先権と整数計画とを関連付けし、 優先権を用いて整数計画に対する解を生成し、解は要求および入札の条件下で
    資源割当てを最適化するようにしたプロセス。
  22. 【請求項22】 前記資源は少なくとも1つの出荷レーンであり、前記入札
    は運送業者入札であり、解は複数の運送業者間のレーン割当てを最適化するよう
    にした請求項21のプロセス。
  23. 【請求項23】 資源を対象とする入札を特定し、 資源に関するカットオフユニット価格を決定し、優先権を生成する際に、資源
    を対象とする入札のユニット価格とカットオフユニット価格とを比較するように
    した請求項21のプロセス。
  24. 【請求項24】 資源を対象とする入札を特定し、 これらのユニット価格に従って入札を注文し、 選択入札に関する入札量の合計が閾値を超えるまで最低ユニット価格を伴う入
    札を選択し、 選択された最後の入札のユニット価格に等しいカットオフユニット価格を決定
    し、 資源を対象とする入札のユニット価格とカットオフユニット価格とを比較し、 比較に従って、資源を対象とする入札に関する優先権値を生成するようにした
    請求項21のプロセス。
  25. 【請求項25】 前記閾値は、カットオフ因子と要求との乗を備えるように
    した請求項24のプロセス。
  26. 【請求項26】 特定の入札の優先権は、複数の資源に渡る優先権値の和に
    従って決定されるようにした請求項24のプロセス。
  27. 【請求項27】 入札の提出者に関連する固定費に従って特定の入札の優先
    権を調整するようにした請求項21のプロセス。
  28. 【請求項28】 前記データは、少なくとも幾つかの入札の提出者に関連す
    る固定費Fを備え、 正の優先権を有する提出者の入札nを特定し、 これらの入札の優先権からF/nを引き算して、これらの入札の優先権を調整
    するようにした請求項21のプロセス。
  29. 【請求項29】 その優先権に従って分岐方向を割当てるようにした請求項
    21のプロセス。
  30. 【請求項30】 分枝限定木の範囲で、入札の優先権に従って入札に対応す
    る変数に関して分岐する請求項21のプロセス。
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