JP2002538650A - アンテナ処理方法およびアンテナ処理装置 - Google Patents

アンテナ処理方法およびアンテナ処理装置

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JP2002538650A
JP2002538650A JP2000601735A JP2000601735A JP2002538650A JP 2002538650 A JP2002538650 A JP 2002538650A JP 2000601735 A JP2000601735 A JP 2000601735A JP 2000601735 A JP2000601735 A JP 2000601735A JP 2002538650 A JP2002538650 A JP 2002538650A
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signal
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マロー,クロード
ターガー,ウォルフガンド
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フランス テレコム エス アー
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    • H03ELECTRONIC CIRCUITRY
    • H03HIMPEDANCE NETWORKS, e.g. RESONANT CIRCUITS; RESONATORS
    • H03H21/00Adaptive networks
    • H03H21/0012Digital adaptive filters

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  • Noise Elimination (AREA)
  • Input Circuits Of Receivers And Coupling Of Receivers And Audio Equipment (AREA)
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  • Multi-Process Working Machines And Systems (AREA)
  • General Factory Administration (AREA)
  • Electrical Discharge Machining, Electrochemical Machining, And Combined Machining (AREA)
  • Filters That Use Time-Delay Elements (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 有用な信号のS/N比を改善する方法を提案する。 【解決手段】 本発明は、少なくとも一つのピックアップ(C〜C)を備えたアンテナ(ANT)の妨害信号に対する有用な信号のパワー比を改良する方法である。この方法では、フィルタ(W)を利用して前記アンテナ(ANT)からの信号を濾波する。また、そのフィルタの伝達関数[W(t),W(t,f)]が、アンテナ(ANT)入力でのパワー[p’(t),p’(t,f)]に対するアンテナ(ANT)出力でのパワー[p’(t),p’(t,f)]の線形関数の比に等しくなっている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 本発明は、アンテナ装置とその方法、より特別には、妨害信号に対する有用な
信号の電力(パワー)比を改良するアンテナ装置とその方法に関する。
【0002】 本文中では、「アンテナ」と云う表現が広く解釈される。ここでいう「アンテ
ナ」とは、情報搬送波を送信若しくは受信する装置を考慮している。したがって
、アンテナの主な目的は、雑音や、妨害源や、反射などによる妨害信号(pertur
bation signal)から区別して、有用な信号を取り出すことにある。
【0003】 本発明は、別々な要素からなるアンテナの受信に専ら適用される。こうしたア
ンテナを図1に示す。これは、少なくとも一つの有用な信号源SUと、各妨害源
SPと、さらに別の拡散した妨害源SPDのような、種々の供給源からの信号を
拾い上げるN個のピックアップ(検出器)C〜Cからなる。各々のピックア
ップC〜Cは、時間tで変化する妨害出力信号Xi(t)を有しており、この
妨害出力信号Xi(t)が、アンテナの諸特性を支配する伝達関数ai(t)(但し
、i=1〜Nである)を有するチャンネルフィルタFVにより濾波される。こ
れらのフィルタ群は、アンテナに対し一定の指向性(例えば、主ローブの開口、
および/または二次ローブの寸法や、望ましくない方向の排除など)を提供する
。さらにこのフィルタ群は、有用な信号源の方向にアンテナを向けることも可能
にする。
【0004】 これらのフィルタFVの各出力は、加算器SOMの対応する各入力に接続さ
れ、この加算器の出力でアンテナ出力信号y(t)が現れる。
【0005】 幾つかのチャンネルフィルタの設計や、それらの応用が知られている。これら
のフィルタ設計は、とりわけピックアップおよび処理すべき信号の幾何学的位置
に依存する。これらのフィルタは、(固定アンテナに関して)永久的に不変の特
性を示すこともあるし、(適合アンテナに関して)時間で変化する特性を示すこ
ともある。後者に関しては、時間が経過するとフィルタ係数に通常は適合するア
ルゴリズムが、特別な利用に相応しい制御装置を必要とする。有用な信号源SU
が動作していないときには、例えば妨害信号がサンプルとされる場合がある。明
快にするために、こうした制御装置は図1から省略してある。
【0006】 本発明の方法は、各ピックアップCからの信号Xi(t)の処理(固定したチ
ャンネルのフィルタリングや、適合チャンネルの構築など)に関係しないアンテ
ナを提供することにある。こうした場合、捕捉した信号Xi(t)とアンテナ出力
との間の信号処理は無視されなければならず、またアンテナ処理素子TAは、い
わゆるアンテナ処理動作が行なわれるブラックボックスとして考慮されなければ
ならない。
【0007】 そのため、本明細書において「アンテナ処理」と云う表現は、とりわけ現在知
られている全てのアンテナ処理方法を意味する。
【0008】 こうした利用分野では、アンテナの性能が制限されていることがある。特に、
例えば妨害源SPや妨害源SPDから到来する妨害の低減が不充分なことが判る
可能性がある。一般にこうした性能は、アンテナ効率の特性要素であり、且つア
ンテナの信号対雑音(S/N)利得と呼ばれる値として計測される。ここでの「
雑音」と云う表現は、アンテナが低減すると推定されると共に、S/N比が妨害
信号に対する有用な信号の電力比となる場合のあらゆる妨害信号を意味する。
【0009】 本発明の方法は、アンテナが使用される若しくはアンテナが使用される可能性
のある全ての技術分野に適用が可能である。こうした技術分野のリストは、不完
全ではあるが以下の通りである。
【0010】 (1)(マルチメデイアパーソナルコンピュータなどの)ワークステーション
用の音響ピックアップ,車両内で手を自由のままにする音響ピックアップ,ハン
ズフリー電話用の音響ピックアップ,公共の場所(駅や空港)における音響ピッ
クアップ,映画館やメディア(例えばスポーツジャーナリズムやコンサートにお
けるラジオやTVなど)用の音響ピックアップなどの各音響アンテナによる音響
検出器。
【0011】 (2)(無線通信,リモート検知などの)電波受信アンテナ。
【0012】 (3)(海底画像,リモートセンシングなどの)ソナーアンテナでの受信。
【0013】 (4)(脳波図,心電図,生体画像などの)生体信号のために利用されるマル
チ検出処理。
【0014】 本発明の目的は、アンテナにより抑制されなかった妨害信号成分を減少させ、
ひいては妨害信号に対する有用な信号の電力比を改善することにある。
【0015】 アンテナ出力での処理に関する従来技術の各方法は、ポストプロセッシングと
も呼ばれており、多数のピックアップ(multiple-pickup)の音響検出器を備え
ている。本明細書では、その記述が限定されるであろうが、各方法を適切に説明
するために、例えばパソコンでの通信などで、マルチメディアステーションを利
用した音声(スピーチ)の音響を検出する観点から、全体的なアルゴリズムが十
分に議論されるであろう。
【0016】 マイクロホンのネットワークをポストプロセッシングと結合させたものが、19
77年にジェー.ビー.アレン氏が、「音声信号から残響を取り除くためのマルチ
マイクロホン信号処理技法」という表題で、"J.Acoust.Soc.Am,"の第62巻,4番
,912〜915頁に、論文として初めて記述している。ここでの目的は、残響雰囲気
内における遠隔音響検出中に、残響信号を排除することにある。前記論文では、
2個のマイクロホンにより行なわれる音響検出と、相関関数に基づき周波数領域
で実施される全処理を記述している。
【0017】 1988年の米国ニューヨークにおける"Proc. ICASSP-88",2578〜2581頁には、
アール.ゼリンスキー氏が「残響室内の雑音低減に適応するポストフィルタリン
グ(post-filtering)を備えたマイクロアレイ」という表題の論文で、より多く
の数のピックアップを利用した音響検出に対する技法を拡張している。ケー.ユ
ー.シマー氏によるフランス国パリにおける"Proc.ISSE-92",1992年9月の「マ
ルチチャンネル音声の強調に適した時間遅延補正」と云う表題の論文では、ポス
トプロセッシングの「ウィーンフィルタ(Wiener filtration)」変換関数を提
案している。
【0018】 すなわち図2に関連して、これらの方法の記述を下記の分析で行なう。
【0019】 このアンテナ装置において、N個のマイクロホンC〜Cで構成したアンテ
ナによって、妨害音声信号Xi(n)が拾い上げられるが、それらは次の一般式に
て記述される。
【0020】
【数13】
【0021】 但し、sは音源SUからの音声信号を示し、nはピックアップCにより受
信された音源SBからの雑音信号を示す。「デジタル信号処理」の手順を利用と
して、離散時間(discrete time)における時間の添え字をnで表わす。記号τh i は、音源SUからピックアップCへの信号伝達に基づく遅延である。各信号X i (n)の位相をリセットするために、すなわち音源SUにアンテナを向けるた
めに、伝達関数ri(t)を有すると共に、次の式で与えられる信号vi(n)を
送り出すチャンネルフィルタFVを用いた望ましいスピーカーの方向に、アン
テナを向けなければならない。
【0022】
【数14】
【0023】 但し、上式の*はたたみ込み積である。
【0024】 チャンネルフィルタFV〜FVからの各信号は周波数領域に変換され、そ
こで続いて行なわれる処理を可能にする。この変換が完了すると、これらの信号
はV(f)〜V(f)として示され、加算器SOMで加算され、平均器MO
Yにて平均化される。平均器MOYからの信号Y(f)はフィルタWに委ねられ
、そこで伝達関数W(f)の周波数領域に濾波される。
【0025】 二乗平均誤差の項が最適で、しかも伝達関数Wopt(f)で設計されるフィル
タWは、望ましい信号sと推定される信号s’との間の二乗平均誤差を最小にす
ることにより達成される。Wiener-Hopf方程式に基づくと共に、有用な信号s(n
)の位相を完全にリセットすると仮定した場合にだけ、周波数領域におけるウィ
ーンフィルタの一般式が次のように示される。
【0026】
【数15】
【0027】 ここで、Φyy(f)は平均器MOYの出力での信号s(n)のスペクトルパワ
ー密度であり、Φys(f)は信号y(n)と信号s(n)の相互スペクトル(inte
rspectral)パワー密度である。
【0028】 この最適フィルタに対する方程式は、有用な信号s(n)と、各ピックアップ
に入射する信号Xi(n)が、有用な信号s(n)と雑音ni(n)の合計によ
って作られ、雑音ni(n)および有用な信号s(n)の各々は相関がなく、雑音
i(n)のスペクトルパワー密度は各マイクロホンで同一となり(Φnini(f
)=Φnn(f),∀i=1,…,N)、雑音ni(n)はピックアップ間で相関
がなく(Φninj(f)=0,i≠j)、しかも各入力信号Xi(n)が、有用な信
号s(n)に対して完全にリセットした位相を有すると仮定した場合に、チャン
ネル構造の出力での平均雑音[n]aveとに基づくものである。
【0029】 そうして入手したフィルタの伝達関数の式は、以下のように示される。
【0030】
【数16】
【0031】 但し、Φss(f)およびΦ[nn]ave(f)(数式中の添え字の上にある−は
、平均値すなわち本文中の[nn]aveと同じ意味を有する)は、それぞれ有用な
信号s(n)のスペクトルパワー密度と、チャンネル構造の出力での雑音n(n
)のスペクトルパワー密度である。
【0032】 これらの各値Φss(f)およびΦ[nn]ave(f)は、伝達関数Wopt(f)を
計算するのに必要とされるが、初期段階では判らず、したがってそれらの推定が
問題を引き起こす。従来技術として議論される全ての方法は、このΦss(f)お
よびΦ[nn]ave(f)の各値が、別々のピックアップで受信した各信号から推
定される。例えば、各マイクロホンでの雑音が相関の無いものと仮定すると、各
チャンネルフィルタFVと遅延補償器CRにより、ピックアップCとC
各出力での信号Xi(n),X(n)を同位相のままにして、この信号Xi(n)
およびX(n)の相互スペクトルパワー密度Φvivj(f)から、有用な信号の
スペクトルパワー密度Φss(f)を推定させることが可能になるであろう。この
スペクトルパワー密度および相互スペクトルパワー密度の推定手段は、従来技術
においては異なる手順で区別される。
【0033】 上述のように仮定した入力信号に関し、各スペクトル値Φvivi(f)およびΦ vivj (f)は次のように記述できる。
【0034】
【数17】
【0035】 伝達関数Wopt(f)を推定する一方法は、それらのスペクトルパワー密度お
よび相互スペクトルパワー密度の平均を、分母と分子にそれぞれ利用することに
あり、次の数18で表わせる。
【0036】
【数18】
【0037】 モジュール演算子若しくは実部γ(.)の利用は、分子に推定されるべき大き
さ、すなわち実数でかつ正でなければならないΦss(f)から見て妥当である。
なお、図面中の符号^と便宜上記載した明細書中の符号’は同一の意味を有し、
これは適用可能な(統計上の)推定値を示している。
【0038】 時間領域に行なわれる次の数19に示す推定演算子は、アール.ゼリンスキー
氏により提案されたものである(上述の論文参照)。
【0039】
【数19】
【0040】 1992年のシマー氏における論文では、推定とフィルタリングが周波数領域で行
なわれる。その後、次の数108における推定演算子は、1977年のアレン氏によ
り記述された二重ピックアップ処理における任意のピックアップ数に拡張してい
る。
【0041】
【数20】
【0042】 実際に上述の数18は、アルゴリズムの点から見れば、ウイーンフィルタによ
る2つの推定方法、すなわち上記数19および数20を示している。
【0043】 図2は、フィルタWを推定するのに必要なスペクトル量に言及しているが、こ
のスペクトル量は密度Φ’vivi(f)とΦ’vivj(f)であって、いわばチャン
ネルフィルタFV〜FVにより処理された各ピックアップC〜Cから転
送される信号に基づき推定されなければならない。実際には、現実の雰囲気内で
あって音声信号の存在するポストフィルタリング時に、許容範囲にある推定量も
提供する一方で、こうした固定していない性質の信号の連続性を確保するのに推
定を必要とする。
【0044】 従来技術における方法の欠点は、ポストプロセッシングが多数のスペクトル値
を必要とすることにある。関数W’(f)を計算するには、N(N−1)/2個
の相互スペクトルパワー密度を推定する必要があり、しかもその関数の分母を計
算するためには、N個のスペクトルパワー密度を推定する必要がある。すなわち
、合計ではN(N+1)/2個のスペクトル値が必要となるであろう。9個のマ
イクロホンからなるアンテナの場合は、36個の相互スペクトルパワー密度と9
個のスペクトルパワー密度を構成するのに45個のスペクトル値を計算しなけれ
ばならない。
【0045】 有用な信号s(t)におけるスペクトルパワー密度Φss(f)の推定は、各位
相リセットマイクロホン信号の相互スペクトルパワー密度平均を用いて行なわれ
る。妨害がある所では、このスペクトルパワー密度関数Φss(f)が正確である
ために、各ピックアップ間で相関がないものと仮定して位相リセットマイクロホ
ン信号が従わなければならない。ところが実際には、局部的なノイズ源や一定の
反射によっても、一方から別のピックアップに可干渉性(coherent)の信号を生
じる。その結果、これらの妨害源は、関数Φ’vivj(f)によって正しく区別で
きず、スペクトルパワー密度Φss(f)の推定に影響を及ぼす(数17の下の式
に従わなくなる)。この誤差は、S/N比が小さい程大きくなるであろう。こう
したスペクトルパワー密度Φss(f)に加わる偏りは、ノイズパワーの相互スペ
クトル密度における可干渉性の構成要素となり、この構成要素はノイズレベルが
高くなるほど大きくなる。それは二つの結果、すなわち妨害の低減に関する性能
低下と、有用な信号の劣化をもたらす。従って、アンテナ単独よりも、アンテナ
とポストフィルタリングを含めた装置全体が劣悪に機能する場合がある。
【0046】 関数Φss(f)の推定における偏りの発生に加えて、妨害の現実的な特徴は、
有用な信号がないときでさえも装置性能の制限を伴なう。有用な信号s(n)が
出ていない場合の瞬間では、相互スペクトルパワー密度Φ’vivj(f)が、その
瞬間にノイズ単独の相互スペクトルパワー密度となってゼロになるので、ポスト
プロセッシングの関数W’(f)は理論上完全にノイズを抑制するはずである。
ところが実際は、妨害のランダムな性質がこうした仮定をさらに超えるので、こ
のような結果とはならない。
【0047】 そのため本発明の目的は、従来技術に伴なう問題を解決できるアンテナの方法
論を提供することにある。
【0048】 有用な信号のS/N比を改善する方法を提案するために、本発明は前記アンテ
ナからの信号がフィルタにより濾波されると共に、そのフィルタの伝達関数が、
各ピックアップにより前記アンテナ入力に送られた各信号パワーに対するアンテ
ナ出力での信号パワーの線形関数の比に等しいことを特徴とする。
【0049】 より有益的には、前記伝達関数は、各ピックアップにより前記アンテナ入力に
供給される各信号パワーに対するアンテナ出力の信号パワーの比に等しい。
【0050】 本発明の別な特徴として、この方法はアンテナ出力での信号パワーと、各ピッ
クアップによりアンテナ入力に供給される各信号パワーを推定することからなる
【0051】 これを実行する第1の変形において、アンテナの一乃至複数のピックアップに
より送られた各信号が、各ピックアップにより前記アンテナ入力に供給される各
パワーを推定するのに利用される。
【0052】 別な変形において、アンテナの各ピックアップにより送られた信号が、この信
号を前記アンテナの処理ユニットで処理した後で、各ピックアップにより前記ア
ンテナ入力に供給される各信号パワーを推定するのに利用される。
【0053】 さらに本発明は、少なくとも一つのピックアップから送られた一乃至各信号を
周波数領域に変換し、この変換後に一乃至各信号を濾波し、濾波に続いて各々得
られた信号を加算し、この加算した出力信号を時間領域に変換するアンテナ処理
方法に関係する。
【0054】 本発明の一つの特徴において、前記方法は、フィルタを利用して前記後段の加
算した信号(post-summing signal)を濾波すると共に、このフィルタの伝達関
数は、前記周波数領域への変換ユニットの各出力での信号パワーに対する前記加
算器出力での信号パワーの2つの線形関数の比と等しいことを特徴とする。
【0055】 より有益的には、前記伝達関数は、前記周波数領域への各変換ユニットにより
供給された各信号パワーに対する前記加算器出力での信号パワーの比に等しい。
【0056】 より有益的には、本方法ではアンテナ出力での信号パワーと、ピックアップに
より送られたアンテナ入力での各信号パワーとを推定する。
【0057】 本発明の別な特徴において、各ピックアップによりアンテナに供給される各信
号のパワーを推定する方法が、各ピックアップにより送られる信号の推定したス
ペクトルパワー密度の平均を採ることで決定される。
【0058】 本発明の別な特徴において、加算器の出力信号パワーが、この信号の推定した
スペクトルパワー密度を計算することで確定される。
【0059】 本発明のさらに別な特徴において、前記各推定が帰納的な指数平滑によって行
なわれる。
【0060】 本発明は少なくとも一つのピックアップを備えたアンテナを含むアンテナ装置
に関するもので、この装置は前記アンテナの妨害信号に対する有用な信号のパワ
ー比を改善するために設計される。この装置は、前記アンテナ出力を濾波すると
共に、各ピックアップにより供給されるアンテナ入力の各信号パワーに対するア
ンテナ出力信号パワーの2つの線形パワー関数の比に等しい伝達関数を有するフ
ィルタを備えている。
【0061】 より有益的には、前記伝達関数は、各ピックアップによりアンテナ入力に送ら
れる各信号パワーに対するアンテナ出力信号パワーの比に等しい。
【0062】 より有益的には、前記装置はさらに、アンテナ出力での信号パワーを推定する
と共に、前記各ピックアップにより供給される前記アンテナ入力への各信号パワ
ーを推定する推定ユニットを備えている。
【0063】 アンテナ入力パワーを推定する前記推定ユニットは、前記アンテナ(ANT)
のピックアップによりそれぞれ送られた一又は幾つか又は全ての信号を処理する
であろう。
【0064】 前記推定ユニットは、前記アンテナの各ピックアップにより送られた個々の信
号に基づいて、アンテナ処理ユニットの出力信号により送られた一乃至幾つかの
信号を処理する。
【0065】 また本発明は、少なくとも一つのピックアップにより送られた一乃至各信号に
適用される周波数領域への変換ユニットと、この変換ユニットの出力信号を周波
数領域に濾波するチャンネルフィルタと、前記チャンネルフィルタにより送られ
た各信号を加算する加算器と、前記加算器からの出力信号に対する時間領域への
変換ユニットとを備えたアンテナ装置に関する。
【0066】 上記アンテナ装置は、加算器と時間領域への変換ユニットとの間にあるフィル
タを備え、このフィルタの伝達関数は、前記周波数領域への変換ユニットにより
送られた各信号パワーに対する加算器出力での信号パワーの2つの線形パワー関
数の比に等しい。より有益的には、前記フィルタの伝達関数は、前記周波数領域
への変換ユニットにより送られた各信号パワーに対する加算器出力でのパワーの
比に等しい。
【0067】 前記アンテナ装置は、加算器出力での信号パワーを推定すると共に、前記周波
数領域への変換ユニットの出力での各信号パワーを推定する推定ユニットを含む
【0068】 各ピックアップにより前記アンテナ入力に供給される各信号パワーを推定する
前記推定ユニットは、各ピックアップにより送られた信号の推定したスペクトル
パワー密度の平均を生成するであろう。
【0069】 加算器出力でのパワーを推定する前記推定ユニットは、この信号のスペクトル
パワー密度を推定するもので与えられる。
【0070】 前記装置は、前記推定が指数平滑による帰納的手法で行なわれる手段を備えて
いる。
【0071】 本発明における上記引用した各特徴および更なる特徴は、下記の実施例の記述
とこれに関連する添付図面により明らかにされる。
【0072】
【発明の実施形態】
図3は、本発明の方法を実行するのに設計されたアンテナ装置の概略図である
。この装置は、それ自身に複数のピックアップC〜CからなるアンテナAN
Tを有し、各ピックアップC〜Cの出力信号X(t)がアンテナ出力信号
y(t)を送り出すアンテナ処理ユニットTAに供給される。
【0073】 開示される装置は、出力信号y(t)にポストフィルタリングを適用するポス
トフィルタリングユニットPFを備えていると共に、このポストフィルタリング
ユニットPFの本発明における伝達関数W(t)は、それぞれが推定ユニットE
STSおよび推定ユニットESTEにより推定されるアンテナANT出力でのパ
ワーp’(t)と、アンテナANT入力でのパワーp’(t)とからなる二
つの線形関数F,Gの比に等しい。
【0074】 この二つの関数F,Gの一般的な記述は次のようになる。
【0075】
【数21】
【0076】 また伝達関数W(t)は、次の数22にて与えられる。
【0077】
【数22】
【0078】 伝達関数はユニットUCにより算出されると共に、ポストフィルタリングユニ
ットPFに供給される。
【0079】 本発明による方法では、周波数領域で行えることに注目される。ポストフィル
タの関数W(t,f)は、その後で次の関係式により各周波数要素毎に計算され
るであろう。
【0080】
【数23】
【0081】 上式におけるp’(t,f)とp’(t,f)は、それぞれ入力での周
波数領域のパワーp’(t)と、出力での周波数領域のパワーp’(t)を
示していると共に、関数W(t,f)は周波数領域におけるポストフィルタW(
t)を示している。
【0082】 以下の議論において、関数F[p’(t),p’(t)]と関数G[p’ (t),p’(t)]は、次の数24に示すように、出力パワーp’(t
)と入力パワーp’(t)にそれぞれ等しいものと仮定する。
【0083】
【数24】
【0084】 このポストフィルタリングPFは、本発明による伝達関数W(t)を信号y(
t)に与えるもので、関数W(t)は次の数25に示すように、アンテナANT
入力でのパワーp’(t)に対するアンテナANT出力でのパワーp’(t
)の比に等しく、これらの各パワーは推定ユニットESTSおよび推定ユニット
ESTEによりそれぞれが推定される。
【0085】
【数25】
【0086】 周波数領域で動作する場合は、ポストフィルタ関数W(t,f)がその後、次
の数26に示す関係で計算されるであろう。
【0087】
【数26】
【0088】 但し、上述したように、p’(t,f)とp’(t,f)は、周波数領域
における入力パワーp’(t)と出力パワーp’(t)をそれぞれ示してお
り、また関数W(t,f)は周波数領域におけるポストフィルタW(t)を示し
ている。
【0089】 こうした図式において、周波数領域の値A(t,f)は、周波数fに対する時
間tでの時間領域 における同じ値a(t)を示す。信号が時間領域から周波数領域に通過する時に
は、一定時間の観測を必要とすることが判っている。したがって、この値A(t
,f)は瞬間tで判るものの、その計算には本発明の方法における応用分野によ
って大きさが決定される一定時間を必要とする。
【0090】 アンテナ出力の信号パワーの推定値p’(t)は、本発明固有の応用に基づ
いた種々の方法において行なうことができる。tとして示す時間では、アンテナ
出力パワーの推定値p’(t)は瞬間的なパワー値であり、したがってこのパ
ワー値は時間で変化すると共に、信号y(t)に基づいて永久的に推定される。
本発明の固有の応用では、利用する信号がどのように動かずに固定しているかに
よって、必要とする積分の時間が短くなったり長くなったりするであろう。
【0091】 時変数tは離散的若しくは連続的になり得ることに注目されたい。
【0092】 アンテナ出力パワーの推定値p’(t)、あるいは推定値p’(t,f)
の上記記述は、アンテナ入力パワーの推定値p’(t)、あるいは推定値p’ (t,f)にも適用される。出力パワーp’(t)あるいはp’(t,f
)の推定に対する違いは、アンテナ入力におけるマルチピックアップの特徴にあ
り、単独のピックアップ、さもなければ僅かな数のピックアップ、さもなければ
全ピックアップ(すでに議論したケースではあるが)が、アンテナ入力パワーp
(t)あるいはp’(t,f)の推定に利用されるであろう。
【0093】 アルゴリズムの観点から、ポストフィルタリングは、後述する2つの等式の一
方を利用すると共に、推定された時間領域におけるアンテナ入力パワーp’
t)およびアンテナ出力パワーp’(t)か、若しくは推定された周波数領域
におけるアンテナ入力パワーp’(t,f)およびアンテナ出力パワーp’ (t,f)に基づいて実行される。その結果、p’(t),p’(t)若し
くはp’(t,f),p’(t,f)のパワーを推定するのといわば同期し
て、ポストフィルタリングが時間毎に変化する。従って、合成ポストフィルタ関
数は単なる時間の関数W(t)(すなわち、時間に依存した全体利得)となるか
、若しくはW(t,f)(すなわち、各々の時間に依存した要素に対する利得)
として周波数を付加して示されるであろう。ポストフィルタリングはこうして行
なわれるが、p’(t)やp’(t)若しくはp’(t,f)やp’
t,f)、あるいは重み関数などを推定する際のあらゆる誤差により生じる異常
値を排除するために、予め設定した値の間隔内で振幅を切り取るような線形また
は非線形変換に、このポストフィルタリングを委ねることも可能である。
【0094】 時間領域のもとでのポストフィルタリングは、たたみ込み積の演算となる。本
発明によるアンテナ装置の出力信号z(t)は、次の数27に示すように書き表
せるであろう。
【0095】
【数27】
【0096】 但し、上式の*はたたみ込み積を示している。
【0097】 周波数領域においては、この演算は単なる積になる。そのためポストフィルタ
Wの出力での信号z(t,f)は、次の数28に示すように書き表せるであろう
【0098】
【数28】
【0099】 こうしたフィルタリングは、様々な手続を利用すると共に、本発明の方法にお
ける固有の応用とアンテナ処理を考慮して行なうことができる(例えば,時間,
周波数,アナログ,ディジタルの処理など)。ここでは、周波数領域で実行した
範囲内での時間領域中のz(,f)に先行して戻り、出力信号z(t)の処理を
達成することを導く。
【0100】 入力パワーを推定するために、アンテナ処理装置TA自体で発生する信号を利
用することが相応しい。例えばこの場合は、幾つかのピックアップが一つの周波
数帯に割当てられる(この場合には、そうしたピックアップの各々に対し、アン
テナ処理部内でのフィルタリングが行なわれる。)アンテナに適用する。この周
波数帯でのみのポストフィルタリングを望むならば、アンテナ処理装置TAに組
み込まれたフィルタ出力での信号だけが、こうした決定のために利用されるであ
ろう。
【0101】 図4は、本発明の方法をも利用したアンテナ装置の別な実施形態を示している
。このアンテナ装置は前述の実施形態とは異なるもので、そのアンテナ処理ユニ
ットTA内で発生する所定数の信号により、入力パワーp’(t)の推定が時
間領域で行なわれたり、あるいは入力パワーp’(t,f)の推定が周波数領
域で行なわれる(但し、添え字qは入力パワーの推定値であるp’(t)やp
(t,f)の間を区別するもので、各ピックアップC〜Cから直接送ら
れた信号を利用することで行なわれる)。より明確には、アンテナ処理ユニット
内で利用可能なJ個の信号の中で、単独の信号、さもなければいくつかの信号、
さもなければ全手の信号を、入力パワーp’(t)あるいはp’(t,f)
の推定に利用することができる。
【0102】 各ピックアップC〜Cでそれぞれ発生する信号のN個のスペクトルパワー
密度の平均値を利用して、推定した入力パワーp’(t,f)を計算すること
ができる。同じ方法で、y(t)のスペクトルパワー密度を利用して、推定した
入力パワーp’(t,f)を計算することができる。結果的に、本発明を目的
としたこの方法では、従来技術におけるN(N+1)/2個の値に代わり、多く
てもN+1個の値を計算することが必要となる。例えば、9個のピックアップア
ンテナでは、従来技術における36個の相互スペクトルパワー密度の計算と、9
個のスペクトル密度の計算に代わって、10個のスペクトルパワー密度の推定が
計算されるであろう。
【0103】 本発明の別な利点は、有用な信号のスペクトル密度の推定に基づいていないこ
とにあり、その結果、有用な信号の相互スペクトルパワー密度Φss(f)を推定
する際の偏りの問題が生じなくなるであろう。
【0104】 別の利点としては、本発明の方法は、妨害信号の相互ピックアップの特徴に基
づいていない。すでに述べたように、従来技術においては、ポストフィルタが雑
音を効果的に低減するために、雑音の相互スペクトルパワー密度をゼロにしなけ
ればならない。
【0105】 一つの場所に集中した妨害源の場合をここで説明する。有用源からの信号とは
別の方向で、アンテナに妨害源の信号が入射すると共に、それに合わせてアンテ
ナが妨害源の信号を減衰するものと仮定する。この信号は全てのピックアップで
可干渉性(コヒーレント性)を有して入射し、その後で従来技術の手続では、ア
ンテナがこの妨害信号に適用する減衰により、本発明の手法で行なわれるような
ポストフィルタリングだけを利用して、妨害信号を減衰するであろう。そのアル
ゴリズムの本質によれば、本発明の方法は、妨害エネルギーの要素だけがこの方
法で有効なことから、妨害のランダムな本質に立ち向かうものである。
【0106】 従来技術の手続に関しては、入力で推定された相互パワースペクトル密度が、
有用な信号のスペクトルパワー密度を推定するために利用される。その結果、遅
延補償フィルタ(有用な信号源に向けてアンテナを置いた図2におけるフィルタ
FV)からの各出力信号を利用することが強制される。本発明の方法に関して
は、入力信号のパワー(実際にはスペクトルパワー密度)を直接的に推定するの
で、チャンネル信号の位相リセットを利用する必要がなくなり、ピックアップの
各出力で推定を直接行なうことが可能になる。
【0107】 以下、本発明の方法における実際の応用例を、周波数領域に対して説明する。
この例におけるアンテナ装置を図5に示す。
【0108】 ピックアップC(但し、i=1…N)より送られた各信号x(n)は、一般
にディジタル信号処理によって、ユニットUTFにて時間領域の変換を受ける。
前記変換は例えば短期(short-term)フーリエ変換(スライディングタイムウィ
ンドウとも呼ばれる)であり、これ自体は高速フーリエ変換に続くウィンドウ演
算からなる。この変換にウェーブレット変換を含んでいてもよい。
【0109】 この変換から得られた周波数領域の各マイクロホン信号C(但し、i=1…
N)は、次の数29のように書き表せるであろう。
【0110】
【数29】
【0111】 上記数式で利用した符号は、次の通りである。h(n):長さMの分析ウィ
ンドウ。M:分析ウィンドウの長さ(サンプリング数を示す)。R:ウィンドウ
のシフトサイズ(サンプリング内の)。P:瞬間tに対応するフレームインデク
ス(添え字)であり、持続期間のインデックスは、分析ウィンドウの長さMの持
続時間のインデックスに等しい。
【0112】 周波数軸は均一に離散し、k番目の要素に対し次の数30のように示される。
【0113】
【数30】
【0114】 ωが連続する周波数fを離散的に示していることに注目されたい。
【0115】 アンテナANT出力での信号Y(p,ω)は、加算器SOMにおいて、マイ
クロホンCからの信号X(p,ω)(但し、i=1…N)の加算により得
られたもので、マイクロホンCからの信号X(p,ω)は、伝達関数がa (ω)であるチャンネルフィルタFVの影響を受けている。したがって、
信号Y(p,ω)は次の数31のように示される。
【0116】
【数31】
【0117】 本明細書の前段ですでに示しており、理解されているように、各伝達関数a (ω)は指向性の制御関数だけではなく、遅延補償関数を含んでいる。
【0118】 ポストフィルタWで成されるポストフィルタリング関数W(p,ω)の出力
での信号Z(p,ω)は、次の数32の関係で示される。
【0119】
【数32】
【0120】 最後に、時間領域の変換ユニットUTTにおいて時間領域に戻すことで、アン
テナ装置の出力信号z(n)が得られる。この変換ユニットUTTは、例えば逆
フーリエ変換器やウィンドウ演算器である。ウェーブレットの逆変換器であって
もよい。
【0121】 したがって、出力信号z(n)は次の数33の関係で与えられる。ここでh (n)は、長さMの合成ウィンドウである。
【0122】
【数33】
【0123】 ここで特別に行なう方法は、数ある妨害低減技術(周辺雑音,残響,音響エコ
ーなど)の短期的なスペクトル変化を利用した一技法である。したがって、その
処理はスライディングタイムウィンドウによる。これらに類似する全ての変形が
、本発明の方法を行なうのに用いられるであろう。
【0124】 推定した入力信号パワーP’(p,ω)に対するアンテナ出力信号パワー
P’(p,ω)の比によって、ポストフィルタ関数W(p,ω)が得られ
ると共に、このポストフィルタ関数W(p,ω)は次の数34にて書き表せる
。ここでh(n)は、長さMの合成ウィンドウである。
【0125】
【数34】
【0126】 すでに上述したように、線形または非線形変換がポストフィルタに適用される
。実際に特別な状況での予測誤差を取り除くのに、この変換を行なってもよい(
例えば、ポストフィルタが予め決められた期間[0,1]外で値を引き受けた周
波数での場合で、この場合は望ましくない増幅を排除するのに、閾値制限関数が
適用されなければならない)。さらに、ポストフィルタ関数の最大値に近い幾つ
かの値を優遇すると共に、ポストフィルタ関数の最小値に近い値をより強固に減
らすであろう。
【0127】 各マイクロホンC〜Cより送られた信号のスペクトルパワー密度の平均に
よって、次の式に示すように、入力信号パワーの推定P’(p,ω)がユニ
ットESTEで行われる。
【0128】
【数35】
【0129】 この信号パワーの決定に際しては、一乃至所定のピックアップC〜Cから
の信号だけを利用していることに留意されたい。
【0130】 ユニットESTSによって、アンテナ出力信号の推定P’(p,ω)が行
なわれると共に、前記信号のスペクトルパワー密度を推定することにより、この
推定したアンテナ出力信号P’(p,ω)が次の式のように決定される。
【0131】
【数36】
【0132】 ユニットUCはポストフィルタリング関数W(p,ω)を計算すると共に、
それをポストフィルタWに供給する。
【0133】 このスペクトルパワー密度Φ’vivi(p,ω)およびΦ’yy(p,ω)は
、僅かな偏差だけを提供する長期的な推定と、関連する信号の時間変化の追求を
保証するはずの関数W(p,ω)を備えたポストフィルタの迅速な更新との間
の交換を被る。
【0134】 実際の手法では、指数平滑を含むことでこうした交換を引き受け、さらに次の
帰納的(再帰的)方程式によって簡単に計算できる再帰的推定方法が利用される
【0135】
【数37】
【0136】 但し、αは1に近い数であって、次の関係式における指数平滑の時定数τに関
係する。なお、下の式のFeはサンプリング周波数であって、Rは(サンプリング
内の)ウィンドウシフトである。
【0137】
【数38】
【0138】 上記数38の推定方程式における第2部分の2つの各項の重み付け合計が、1
ではないことに注目されたい。これはポストフィルタリングが、2つの項の一方
の慣習的な重み付けを(1−α)によって回避させる形態を示すという観点から
理解されよう。
【0139】 上述した本発明の方法は、パーソナルコンピュータ(PC)に基づく双方向通
信用に設計された音響アンテナを利用して行なわれた。この音響アンテナは、パ
ーソナルコンピュータPCのモニタに取り付けられる。アンテナは、40cm以
上の長さで直線上に配列された9個のカージオイド(ハート型)マイクロホンC 〜Cを有する。またこのアンテナは、それぞれ低周波数用,平均して低周波
数用,平均して高周波数用,高周波数用の、すなわち拡張電話帯域である50H
z〜7kHzの範囲にある4つのサブアンテナからなる。
【0140】 第1のサブアンテナは、近接するピックアップどうしで20cm離れて配置さ
れたピックアップC,C,Cを有する。関数g(f)のフィルタにより
特徴付けられた帯域通過フィルタリングが、前記ピックアップC,C,C の各信号に適用される。
【0141】 第2のサブアンテナは、近接するピックアップどうしで10cm離れて配置さ
れたピックアップC,C,C,C,Cを有する。関数g(f)によ
る帯域通過フィルタリングが、ピックアップC,C,C,C,Cの各
信号に行なわれる。
【0142】 第3のサブアンテナは、近接するピックアップどうしで5cm離れて配置され
たピックアップC,C,C,C,Cを有する。関数g(f)による
帯域通過フィルタリングが、ピックアップC,C,C,C,Cの各信
号に行なわれる。
【0143】 第4のサブアンテナは、近接するピックアップどうしで2.5cm離れて配置さ
れたピックアップC,C,C,C,Cを有する。関数g(f)によ
る帯域通過フィルタリングが、ピックアップC,C,C,C,Cの各
信号に行なわれる。
【0144】 2つの第1サブ組立て部の一部を同時に有するマイクロホンCは、二つの特
性関数の合計g(t)+g(t)となる関数で特徴付けられた帯域通過の濾
波を行なうチャンネルフィルタFVに受け入れられる信号を送信することに理
解されたい。
【0145】 したがって、各チャンネルフィルタFV〜FVのそれぞれは、次の式に定
義されるような伝達関数α(t)〜FV(t)となる。
【0146】
【数39】
【0147】 これらのフィルタはワークステーション用の音響検出器に対応した指向性を制
御し、アンテナはコンピュータスクリーンに向けられると共に、主ローブは一定
(−3dB,開口角=20°)で、二次ローブの量は主ローブの最大値よりもー
12dB小さい。
【0148】 これらのフィルタFV〜FVが、図5に関連して上記説明した方法で周波
数領域にて実行されることは理解されよう。
【0149】 上述したようなアンテナ装置の性能が、音響エコーの低減に関してここで記述
される。前記アンテナ装置を装着した機器(現地スピーキングパーティと呼ばれ
る)のユーザーは、自身の手を頼ることなく通信を行うものと仮定される。この
ユーザーと通信する人からの音声は、遠隔スピーキングパーティと呼ばれるが、
前記コンピュータのモニタに適合するラウドスピーカから放送される。音響アン
テナにより拾い上げられる信号や、このラウドスピーカからの音により生成され
る音響エコーは、低減されるはずである。こうしたエコーは、遠隔スピーキング
パーティが自身の音声を時間的にシフトして聞えるので、(通信チャンネルの遅
れにより)極めて干渉を受ける。ひとたびエコーが一定のレベルに達すると、ラ
ルセン発振器として知られる不安定ではあるが自動的に継続する現象が発生する
であろう。
【0150】 図6は、上述したフィルタリングユニットを欠いたアンテナ出力での信号の時
間に依存した振幅を示している。図6では、現地スピーキングパーティからの有
用な音声要素を黒で示すと共に、音響エコーの構成要素を灰色で示している。
【0151】 ここでは例示的な装置性能を示しているが、有用な信号とエコー信号が実際的
に重なり合っている。図6においては、2.3秒〜3秒の時間間隔を除いて2人が
同時に話しており、しかも妨害源と有用な信号源が同時に作用しているので、妨
害が特にひどい。この実験における有用な信号/エコー信号の比は、同一のアン
テナ入力で10.4dBであり、この値はアンテナ中央のマイクロホンで測定された
ものである。
【0152】 図7は図6と同じ信号であるが、上述したポストフィルタ出力でのものである
。この図は、有用な信号レベルを減少させることなく、アンテナ出力に存在する
エコーをポストフィルタにより著しく低減したものを示している。エコーに対す
る有用な信号比の測定値は、アンテナ入力で10.4dBであり、またアンテナ出力
で14dBであり、またポストフィルタ出力で21dBである。その結果、信号/エ
コー比の平均利得はアンテナで4.6dB、ポストフィルタで7dBであり、11.6
dBの信号/エコー比の改善がシステムに対しなされる。
【0153】 図8は、時間でのエコー減少情報を示している。64ms毎の各ブロックで信号
のエネルギーを測定することで、図の各曲線が得られる。ポストフィルタがアン
テナ性能を著しく上昇させていることに注目されたい。さらに、現地での会話が
存在しないとき、すなわち2.3秒〜3秒の時間間隔において、アンテナ出力で残っ
ているエコーが、ポストフィルタにより20dB乃至それ以上減少している。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本明細書の概念におけるアンテナの概略図である。
【図2】 従来技術におけるポストフィルタを備えたアンテナ装置の概略図である。
【図3】 本発明におけるポストフィルタを備えたアンテナ装置の第1実施例の概略図で
ある。
【図4】 本発明におけるポストフィルタを備えたアンテナ装置の第2実施例の概略図で
ある。
【図5】 本発明におけるポストフィルタを備えたアンテナ装置の第3実施例の概略図で
ある。
【図6】 本発明におけるポストフィルタを欠いたアンテナ出力での有用な信号の時間に
依存した振幅を示す図である。
【図7】 本発明の手法を利用したポストフィルタ出力での有用な信号と妨害信号の時間
に依存した振幅を示す図である。
【図8】 アンテナ入力,アンテナ出力およびポストフィルタ出力での時間に依存した妨
害信号レベルを示すプロット図である。
【符号の説明】
ANT アンテナ C,C〜C ピックアップ ESTE,ESTS 推定ユニット SOM 加算器 TA 処理ユニット周波数領域への各変換ユニット UTF 周波数領域への各変換ユニット UTT 時間領域に変換する変換ユニット W フィルタ

Claims (22)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも一つのピックアップ(C〜C)を備えたアン
    テナ(ANT)の妨害信号に対する有用な信号のパワー比を改良する方法におい
    て、フィルタ(W)を利用して前記アンテナ(ANT)からの信号を濾波すると
    共に、そのフィルタの伝達関数(W(t),W(t,f))が、次の式(以下、
    数式中の^と本文中の’は同じ意味である)に示すように、アンテナ(ANT)
    入力でのパワー(p’(t),p’(t,f))に対するアンテナ(ANT
    )出力でのパワー(p’(t),p’(t,f))の線形関数(F,G)の
    比に等しいことを特徴とする妨害信号に対する有用な信号のパワー比を改良する
    方法。 【数1】
  2. 【請求項2】 前記伝達関数(W(t),W(t,f))が、次の式に示す
    ように、ピックアップ(C〜C)により供給されるアンテナ(ANT)入力
    での信号パワー(p’(t),p’(t,f))に対するアンテナ(ANT
    )の出力信号(p’(t),p’(t,f))のパワー比に等しいこと特徴
    とする請求項1記載の妨害信号に対する有用な信号のパワー比を改良する方法。 【数2】
  3. 【請求項3】 アンテナ(ANT)の出力信号パワーを推定(p’(t)
    ,p’(t,f))し、ピックアップ(C〜C)からのアンテナ(ANT
    )入力での各信号パワーを推定(p’(t),p’(t,f))すること特
    徴とする請求項2記載の妨害信号に対する有用な信号のパワー比を改良する方法
  4. 【請求項4】 前記アンテナ(ANT)の各ピックアップ(C〜C)か
    らそれぞれ供給される各信号(Xi(t):但し、i=1〜N)を利用して、ピ
    ックアップ(C〜C)からアンテナ(ANT)入力にそれぞれ供給される各
    信号パワーを推定(p’(t),p’(t,f))すること特徴とする請求
    項3記載の妨害信号に対する有用な信号のパワー比を改良する方法。
  5. 【請求項5】 ピックアップ(C〜C)によりアンテナ(ANT)入力
    にそれぞれ供給される各信号パワーを推定(p’(t),p’(t,f))
    するために、前記アンテナ(ANT)の処理ユニット(TA)からの各処理信号
    と、さらに前記アンテナ(ANT)のピックアップ(C〜C)からそれぞれ
    送られる各信号(Xi(t):但し、i=1〜N)とを利用することを特徴とす
    る請求項3または4記載の妨害信号に対する有用な信号のパワー比を改良する方
    法。
  6. 【請求項6】 少なくとも一つのピックアップ(C〜C)から送られた
    一乃至各信号を周波数領域に変換し、この変換で得られた一乃至各信号を濾波し
    、濾波に続いてこの信号をそれぞれ加算し、この加算した信号を時間領域に変換
    するアンテナ処理方法において、フィルタ(W)を利用して前記アンテナ(AN
    T)からの信号を濾波すると共に、次の式に示すように、このフィルタの伝達関
    数(W(t,f))が、前記周波数領域への各変換ユニット(UTF)からの各
    出力信号のパワー(p’(t,f))に対する加算器(SOM)出力でのパワ
    ー(p’(t,f))の二つの線形関数(F,G)の比に等しいことを特徴と
    するアンテナ処理方法。 【数3】
  7. 【請求項7】 前記伝達関数(W(t,f))が、次の式に示すように、前
    記周波数領域への各変換ユニット(UTF)からの各出力信号パワー(p’
    t,f))に対する加算器(SOM)の出力信号パワー(p’(t,f))の
    比に等しいことを特徴とする請求項6記載のアンテナ処理方法。 【数4】
  8. 【請求項8】 アンテナ(ANT)の出力信号パワーを推定(p’(t,
    f))し、各ピックアップ(C〜C)によりアンテナ(ANT)入力に供給
    された各信号パワーを推定(p’(t,f))することを特徴とする請求項6
    または7記載のアンテナ処理方法。
  9. 【請求項9】 各ピックアップ(C〜C)によりアンテナ(ANT)入
    力に供給された各信号パワーを推定(p’(t,f))するために、次の式に
    示すように、各ピックアップ(C〜C)の出力信号の推定したスペクトルパ
    ワー密度(Φ’xixi(f))の平均を決定することを特徴とする請求項6,7ま
    たは8記載のアンテナ処理方法。 【数5】
  10. 【請求項10】 加算器(SOM)での出力信号パワーの推定(p’t,
    f))を行なうために、次の数式に示すように、この信号のスペクトルパワー密
    度を推定(Φ’yy(f))することを特徴とする請求項8または9記載のアンテ
    ナ処理方法。 【数6】
  11. 【請求項11】 前記各推定が帰納的な指数平滑によって行なわれることを
    特徴とする請求項8〜10のいずれか一つに記載のアンテナ処理方法。
  12. 【請求項12】 少なくとも一つのピックアップ(C〜C)を備えたア
    ンテナ(ANT)を有し、前記アンテナ(ANT)の妨害信号に対する有用な信
    号のパワー比を改善するために設計されたアンテナ装置において、前記アンテナ
    の出力信号を濾波するために設計されると共に、その伝達関数(W(t),W(
    t,f))が、次の式に示すように、アンテナ(ANT)入力でのパワー(p’ (t),p’(t,f))に対するアンテナ(ANT)出力でのパワー(p
    (t),p’(t,f))の2つの線形関数(F,G)の比に等しいフィ
    ルタ(W)を備えたことを特徴とするアンテナ装置。 【数7】
  13. 【請求項13】 前記フィルタ(W)の伝達関数(W(t),W(t,f)
    )が、次の式に示すように、各ピックアップ(C〜C)によりアンテナ(A
    NT)入力に送られる各信号パワー(p’(t),p’(t,f))に対す
    るアンテナ(ANT)出力でのパワー(p’(t),p’(t,f))の比
    に等しいことを特徴とする請求項12のアンテナ装置。 【数8】
  14. 【請求項14】 アンテナ(ANT)の出力信号のパワーをそれぞれ推定(
    p’(t),p’(t,f))すると共に、前記各ピックアップ(C〜C )によりアンテナ(ANT)入力に供給された各信号のパワーを推定(p’ (t),p’(t,f))する推定ユニット(ESTE,ESTS)を備えた
    ことを特徴とする請求項12または13記載のアンテナ装置。
  15. 【請求項15】 前記推定ユニット(ESTE)は、アンテナ(ANT)入
    力でのパワーを推定(p’(t),p’(t,f))するために、前記アン
    テナ(ANT)の一又はそれ以上又は全てのピックアップ(C〜C)により
    それぞれ送られた一又はそれ以上又は全ての信号(Xi(t):但し、i=1〜
    N)を処理するものであることを特徴とする請求項14記載のアンテナ装置。
  16. 【請求項16】 前記推定ユニット(ESTE)は、アンテナ(ANT)入
    力でのパワーを推定(p’(t),p’(t,f))するために、前記アン
    テナ(ANT)のピックアップ(C〜C)によりそれぞれ送られた信号(X i (t):但し、i=1〜N)に基づいて、前記アンテナのアンテナ処理ユニッ
    ト(TA)により送られた各信号を処理するものであることを特徴とする請求項
    14または15記載のアンテナ装置。
  17. 【請求項17】 少なくとも一つのピックアップ(Ci:但し、i=1〜N
    )により送られた一乃至各信号を周波数領域に変換する変換ユニット(UTF)
    と、この変換ユニットからの信号を周波数領域に濾波するチャンネルフィルタ(
    FV)と、前記チャンネルフィルタ(FV)により送られたそれぞれの信号
    を加算する加算器(SOM)と、前記加算器(SOM)の出力で信号を時間領域
    に変換する変換ユニット(UTT)とを備えたアンテナ装置において、加算器(
    SOM)と時間領域への変換ユニット(UTT)との間にあるフィルタ(W)を
    備え、このフィルタ(W)の伝達関数(W(t,f))は、次の式に示すように
    、前記周波数領域への変換ユニット(UTF)からの各出力信号パワー(p’ (t,f))に対する加算器(SOM)の出力信号パワー(p’(t,f))
    の2つの線形関数(F,G)の比に等しいものであることを特徴とするアンテナ
    装置。 【数9】
  18. 【請求項18】 前記フィルタ(W)の伝達関数(W(t,f))は、次の
    式に示すように、前記周波数領域への変換ユニット(UTF)により送られた各
    信号パワー(p’(t,f))に対する加算器(SOM)の出力信号パワー(
    p’(t,f))の比に等しいことを特徴とする請求項17記載のアンテナ装
    置。 【数10】
  19. 【請求項19】 加算器(SOM)の出力信号パワーを推定(p’(t,
    f))し、前記周波数領域に変換する変換ユニット(UTF)により送られた各
    信号パワー(p’(t,f))を推定する推定ユニット(ESTE,ESTS
    )を備えたことを特徴とする請求項17または18記載のアンテナ装置。
  20. 【請求項20】 前記推定ユニット(ESTS)は、次の式に示すように、
    各ピックアップ(C〜C)により送られた各出力信号の推定したスペクトル
    パワー密度(Φ’xixi(t,f))の平均を利用することで、各ピックアップ(
    〜C)によりアンテナ(ANT)入力に供給された各信号パワーを推定(
    p’(t,f))することを特徴とする請求項19記載のアンテナ装置。 【数11】
  21. 【請求項21】 加算器(SM)の出力信号パワーを推定(p’(t,f
    ))する前記推定ユニット(ESTS)は、次の式に示すように、この信号のス
    ペクトルパワー密度を推定(Φ’yy(t,f))するものであることを特徴とす
    る請求項19または20記載のアンテナ装置。 【数12】
  22. 【請求項22】 前記推定を指数平滑により帰納的に実行する手段を備えた
    備えたことを特徴とする請求項19〜21のいずれか一つに記載のアンテナ装置
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