JP2002536073A - 生体接着剤組成物 - Google Patents

生体接着剤組成物

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Abstract

(57)【要約】 水性反応混合物中に溶解または懸濁した少なくとも一種の有効量のモノマーと、前記モノマー用の任意に少なくとも一種の架橋剤と、水とを含むと共に重合するとヒドロゲルを形成することが可能である前記水性反応混合物を架橋および/または絡み合いと合わせて重合することにより形成され、重合度および/または架橋度および/または絡み合い度は、下方端が典型的には約100rad/s未満である振動数範囲0.01〜300rad/sの診断部分における振動数に対するタンデルタ(G’’÷G’)の変化の速度を考慮して生体接着剤組成物の皮膚接着特性を制御するように選択され、こうした弾性率(G’)および粘性率(G’’)を有する、皮膚接着剤として用いるための生体接着剤組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 発明の分野 本発明は生体接着剤組成物に関する。本発明の組成物は、生体医用皮膚電極の
分野における皮膚接着剤として使用することができる。これらの電極は、導電性
の生体接着剤組成物を一体に含む。また、本発明の組成物は、医用皮膚外皮、特
に創傷包帯の分野における皮膚接着剤として使用することができる。
【0002】 発明の背景 生体医用皮膚電極は、例えば、患者の身体の表面と電気信号の伝達用の外部医
療装置との間で電気的接続を確立することが必要な場合に、多様な状況において
広く用いられる。
【0003】 現代医学では、電気信号または電流を患者の身体から受信する、あるいは患者
の身体に送信する多くの医療方法が用いられる。これらの方法において用いられ
る医療装置と患者の皮膚との間のインターフェースは、通常はある種の生体医用
電極である。こうした電極は、一般に装置に電気的に接続される導体と、患者の
皮膚に接着されるか、患者の皮膚に別のやり方で接触する導電性媒体とを含む。
それらの電極には、その所期の目的と、電極を伝達電極として用いるか、あるい
は検出電極、すなわち、モニタ電極として用いるかなどによって様々な設計構成
をもつ種々のタイプのものがある。
【0004】 生体医用電極を用いる治療方法には、疼痛処理のために用いられる経皮的神経
電気刺激(TENS)装置、脊柱変形などを治療するために用いられる神経筋刺
激(NMS)、患者の心臓拍動の細動を除くために、哺乳動物患者の胸腔に電気
エネルギーを分配するための除細動電極、および電気外科療法において切開部に
与えられる電気エネルギーを受け取るための分散電極がある。
【0005】 生体医用電極を用いる診断方法には、心臓の活動を監視すると共に心臓の異常
を診断するための心電図(ECG)などの身体機能からの電気出力の監視がある
【0006】 診断方法、治療方法または電気外科療法方法ごとに、電解質を含有するイオン
導電媒体を有する少なくとも一つの生体医用電極は、問題の個所で哺乳動物皮膚
に接着されるか、別なやり方で接触させられ、電気診断装置、治療装置または電
気外科療法装置にも電気的に接続される。生体医用電極の重要な成分は、哺乳動
物皮膚と診断装置、治療装置または電気外科療法装置との間のインターフェース
となる、通常はイオン導電性媒体である導電性媒体である。
【0007】 また、生体医用電極は、患者の心血管の活動を監視し診断するために用いられ
る。診断電極は患者を直接監視するために用いられ、約5〜10分間患者に取り
付けられる。しかし、モニタ電極は、集中治療において連続で3日間まで患者に
用いられる。これに対し、ホルター電極は、活発な日常活動中に患者を監視する
ために用いられる。
【0008】 上述した生体医用電極は心血管の活動を記録するために用いられるが、各電極
は正常に機能するために特定の特徴または特性を必要とする。たとえば、診断電
極は、長期間にわたって患者に接着し続ける必要はないが、5〜10分間の使用
時には毛で覆われた皮膚、脂ぎった皮膚、乾いた皮膚および湿った皮膚に効果的
に接着しなければならない。モニタ電極の場合には、モニタ期間中に患者が動か
ないことが多いとはいえ、より長時間にわたって接着しなければならない。ホル
ター電極は、物理的運動、発汗、水などに起因して粘着力が失われやすいので、
最善の粘着力と同時に快適さと電気的性能を必要とする。
【0009】 従来技術において知られている生体医用電極において、哺乳動物患者の皮膚と
電気的計器との間のインターフェースとして働くイオン導電媒体は、導電性ゲル
およびクリームから導電性感圧接着剤にまで及ぶ。しかし、導電性媒体が導電性
感圧接着剤の形態を取ることができる一方で、モニタ生体医用電極またはホルタ
ー生体医用電極におけるこうした導電性接着剤の使用は、哺乳動物皮膚への粘着
力を維持するために単独では一般に適切ではなく、必要な哺乳動物皮膚粘着力を
形成するために導電性媒体の周囲に別の低刺激性で疎水性の感圧接着剤を用いる
ことが多い。例えば、米国特許第5,012,810号(ストランド(Stra
nd)ら)および米国特許第4,527,087号、第4,539,996号、
第4,554,924号および第4,848,353号(すべてエンゲル(En
gel))は、導電性媒体を囲む疎水性感圧接着剤を有する生体医用電極を開示
している。それらの開示は本明細書中に参考として援用する。
【0010】 一般に、望ましい皮膚電極は、皮膚との良好な電気的接触を維持すると共に、
局在電流ホットスポットがない、すなわち、均一な導電性を示すものである。例
えば、カラヤゴムを利用する従来技術の電極は使用するうちに変形して平らに延
ばされる傾向があり、電流配分部材またはリード線との起こりうる直接接触に皮
膚をさらすことが分かっている。また、望ましい皮膚電極は、通常低い電気イン
ピーダンスをもつべきである。
【0011】 上述したように、本発明の組成物は、医用皮膚外皮、例えば、医用テープ、創
傷包帯および帯具、および最も特に創傷包帯の分野でも使用することができる。
一般に、望ましい創傷包帯生体接着剤組成物は、皮膚上の位置に包帯を維持する
と共に、水分と皮膚滲出物を皮膚から透過して除去することを可能にしながら、
異なる水分レベルの皮膚への良好な粘着力を維持する。生体接着剤組成物には、
傷の感染の可能性を減少させるために抗菌剤を好適に配合することができる。例
えば、米国特許第5,670,557号(ディエツ(Dietz))およびその
中で引用された従来技術は、皮膚上の位置に創傷包帯を維持する感圧接着剤を有
する創傷包帯を開示している。それらの開示は本明細書中に参考として援用する
【0012】 EP−A−0850625およびEP−A−0850649(プロクターアン
ドギャンブル(Proctor & Gamble Company))には、
化粧品送達物品または薬物送達物品、装飾物品または洗浄物品(EP−A−08
50649)または使い捨て吸収性物品(EP−A−0850625)である機
能物品の皮膚への塗布のための局所接着剤が記載されている。接着剤は、加えら
れた応力の二つの固定振動数、すなわち、1rad/sと100rad/sでの
弾性率と粘性率との差を用いることによって表される特定の選択された流動学的
特性を有する。
【0013】 発明の要約 本発明の目的は、異なる用途に適合するため、および医用電極、創傷包帯また
は類似のデバイスの場合に異なる構成または用途に適合するために容易に変更で
きる、制御され予測がつく接着特性を有するヒドロゲル皮膚接着剤を提供するこ
とである。
【0014】 皮膚接触用途のために用いられる接着剤は、良好な粘着力レベルと苦痛のない
取り外しの両方を示すことが必要である。接着剤は皮膚適合性でなければならず
、皮膚に対して過酷でも侵襲的でもあってはならないし、皮膚刺激も皮膚炎症も
引き起こしてはならない。
【0015】 必要なレベルの粘着力を達成する問題は湿潤条件下で悪化する。従来の生体接
着剤は、一般に、湿った皮膚に対しては粘着力が劣り、一般に、生体接着剤が水
を吸収するにつれて粘着力が低下する。従って、接着剤が水に対する露出で接着
強度を失わないように、接着剤が水などの過剰量の液体への露出に対して、およ
び用途によって、特に尿または血液に対して安定であることも重要である。
【0016】 本発明の各態様は、濡れおよび湿った皮膚に対して良好な粘着力を発揮するヒ
ドロゲル皮膚接着剤および生体医用皮膚電極または創傷包帯用のこうした接着剤
を提供する。これらのヒドロゲルは、水または水溶液によるフラッシングにさら
される皮膚に対する粘着力のために有用である。こうした状況において、水吸収
後に粘着力を維持でき、あるいは高めることができる皮膚に接着することが可能
な材料が求められている。
【0017】 従って、本発明は、一つの態様において、湿った皮膚に付着し、安定であると
共に、過剰量の液体に露出した時でも粘着力を維持する生体接着剤を提供する。
【0018】 本発明の他の態様は、生体接着剤が液体にさらされた時に、その粘着力を維持
するか、あるいは失う程度を制御および調節しようと意図している。
【0019】 接着剤の流動学的特性の検査は、接着挙動を特性分析し区別するために用いら
れてきた。例えば、「Viscoelastic Properties of
Pressure Sensitive Adhesives」in The
Handbook of Pressure Sensitive Adhe
sives(ed.D.States)page 158〜203(1989)
を参照されたい。一般に、弾性率(G’)および粘性率(G’’)は、応力制御
レオメーター、例えば、所定の温度で0.01〜300rad/sの振動数範囲
にわたってプレート間の生体接着剤組成物のフィルムサンプルを用いる平行プレ
ートレオメーター内で測定される。皮膚用途の場合、適切な温度は37℃である
。低振動数における弾性率および粘性率は、皮膚への接着剤の初期接着に関連し
、より高い振動数における弾性率および粘性率は剥離に関連する。従来技術のヒ
ドロゲル接着剤の場合、G’およびG’’の両方は、増加する振動数内で増加す
る。水を吸収すると、これらの傾向は維持されるが、弾性率および粘性率の絶対
値は減少する。G’’対G’(G’’÷G’)の比は、タンデルタと呼ばれる。
これは、材料の粘性特性および弾性特性から生じる寄与のバランスの指標を与え
る。生体接着剤の3重量%を超える量で水を吸収すると、従来の多くのヒドロゲ
ル性接着剤は接着特性を失う。こうした組成物において、タンデルタは、振動数
の増加につれて増加する傾向がある。場合によって、振動数に対してプロットし
たタンデルタの曲線は、比較的高い振動数で変曲点または最大点を示すことがあ
る。すなわち、タンデルタ曲線の変化の速度は、一つ以上の点で零であることが
ある。しかし、一般的傾向としては、タンデルタは振動数が増加するにつれて低
い振動数で増加する。高い振動数におけるタンデルタの高い値は、ゲルの粘性成
分に関連した剥離プロセスへの増加する寄与を示している。
【0020】 本発明者らは、37℃で0.01〜300rad/sの正常振動数範囲の部分
(一般に極めて低い振動数端)にわたって振動数に対してプロットした時のタン
デルタの挙動が、生体接着剤組成物において見られる多くの皮膚接着特性の診断
に役立つことを見出した。
【0021】 さらに、本発明者らは、これらの診断振動数における振動数に対してプロット
した時のタンデルタの挙動を、水性反応混合物の特定の成分の量を調節し、重合
条件を制御することによって操作でき、その結果として、生体接着剤組成物の皮
膚接着特性をこれまでに利用できた精度と比べて比較的高精度に制御できるとい
うことを見出した。
【0022】 本発明の第1の態様によると、溶解または懸濁した少なくとも一種のモノマー
と、前記モノマー用の任意に少なくとも一種の架橋剤と、水とを含み、重合によ
りヒドロゲルを形成することができる前記水性反応混合物を、架橋および/また
は絡み合いと合わせて重合することにより形成される皮膚接着剤用生体接着剤組
成物であって、前記組成物は弾性率(G’)および粘性率(G’’)を有し、重
合度および/または架橋度および/または絡み合い度は、0.01〜300ra
d/sの振動数範囲の診断部分における振動数に対するタンデルタ(G’’÷G
’)の変化の速度を考慮して前記生体接着剤組成物の皮膚接着特性を制御するよ
うに選択されることを特徴とする生体接着剤組成物が得られる。
【0023】 重合された組成物における重合度および/または架橋度および/または絡み合
い度の選択は、適切には、水性反応混合物中のモノマーの量、水性反応混合物中
に存在するあらゆる架橋剤の量および/または架橋および/または絡み合いと合
わせた重合のための反応条件選択によって達成される。この選択は当業者の能力
の範囲内であり、制御パラメータを以下でより詳細に論じる。
【0024】 モノマーは、例えば、少なくとも一種の親水性モノマー、あるいは少なくとも
一種の親水性モノマーと少なくとも一種の疎水性モノマーの混合物であることが
可能である。
【0025】 生体接着剤組成物は、生体医用皮膚電極または創傷包帯における皮膚接着剤と
して用いることができる。生体接着剤組成物のこれらの用途は新規であり、本発
明の第2の態様を構成する。
【0026】 本発明の第3の態様によると、(a)溶解または懸濁した少なくとも一種のモ
ノマーと、前記モノマー用の任意に少なくとも一種の架橋剤と、水とを含み、重
合によりヒドロゲルを形成することができる水性反応混合物を形成する工程と、
(b)前記水性反応混合物を架橋および/または絡み合いと合わせて重合する工
程とを含み、重合度および/または架橋度および/または前記絡み合い度は、0
.01〜300rad/sの振動数範囲の診断部分における振動数に対するタン
デルタ(G’’÷G’)の変化の速度を考慮して生体接着剤組成物の皮膚接着特
性を制御するように選択され、G’’は生体接着剤組成物の粘性率であり、G’
は生体接着剤組成物の弾性率である、皮膚接着剤として用いるための生体接着剤
組成物を製造する方法が得られる。
【0027】 本発明の第4の態様によると、溶解または懸濁した少なくとも一種のモノマー
と、前記モノマー用の任意に少なくとも一種の架橋剤と、水とを含み、重合によ
りヒドロゲルを形成することができる水性反応混合物を架橋および/または絡み
合いと合わせて重合することを含み、前記反応は、重合度および/または架橋度
および/または絡み合い度が、0.01〜300rad/sの振動数範囲の診断
部分における振動数に対するタンデルタ(G’’÷G’)の変化の速度を考慮し
て生体接着剤組成物の皮膚接着特性を制御するように選択されるように行われ、
G’’は生体接着剤組成物の粘性率であり、G’は生体接着剤組成物の弾性率で
ある、皮膚接着剤として用いるための生体接着剤組成物の皮膚接着特性を制御す
る方法が得られる。
【0028】 弾性率および粘性率の測定は、生体接着剤の意図した用途のために適切な温度
(例えば、約37℃)で、制御された応力レオメーターを用いて行われる。制御
された応力レオメーターは、適切には、平行プレート間の生体接着剤組成物のフ
ィルムを試験する、適切には平行プレートレオメーターであることが可能である
。通常、タンデルタの変化の速度の診断効果は、水の実質的な吸収前の「作られ
たままの」ヒドロゲルで最善に観察される。
【0029】 本明細書において用いられる「溶解した」という表現は、溶解および均質単相
性混合状態のすべての形態を包含する。本明細書において用いられる「懸濁した
」という表現は、均質非単相性混合状態のすべての形態、例えば、ミクロ乳化を
含む乳化を包含する。
【0030】 本明細書において用いられる「0.01〜300rad/sの振動数範囲の診
断部分」という表現は、本明細書において指定されたパラメータの制御により振
動数に対するタンデルタの変化の速度を実質的に再現可能に変更できると共に、
タンデルタの変化の前記速度が生体接着剤組成物の皮膚接着特性と相関する振動
数範囲の当該部分を意味する。
【0031】 水吸収に対して有用な接着応答を有する生体接着剤組成物が0.01〜300
rad/sの振動数範囲において唯一の点で振動数に対するタンデルタの零の変
化速度を示しうることが特に見出された。一般に、0.01〜300rad/s
の振動数範囲の診断部分は、零点が観察される振動数未満の部分である。
【0032】 0.01〜300rad/sの振動数範囲におけるこの唯一の点は、例えば、
最大値または最小値であることが可能である。それが最大値である時、いわゆる
「水不安定」生体接着剤組成物が一般に存在する。こうした組成物の一層の詳細
については、本発明者らによる国際特許出願PCT/GB99/02524に言
及する。その開示は本明細書中に参考として援用する。点が最小値である時、い
わゆる「水安定」生体接着剤組成物が一般に存在する。こうした組成物の一層の
詳細については、本発明者らの国際特許出願PCT/GB99/02505に言
及する。その開示は本明細書中に参考として援用する。
【0033】 本発明の目的において、「水安定性」は、ヒドロゲルの外部環境からの水の吸
収によってヒドロゲルの含水率が増加した後、ヒドロゲル接着剤の初期値の約8
0%のレベルから100%を超えるレベルへの皮膚またはもう一つの基板への粘
着力の維持として定義される。吸収された水の量は、一般に、「作られたままの
」ヒドロゲルの重量の約3%〜約30%であることが可能である。従って、「水
不安定性」は、ヒドロゲルの外部環境からの水の吸収によってヒドロゲルの含水
率が増加した後、ヒドロゲル接着剤の初期値の約80%未満への皮膚またはもう
一つの基板への粘着力の減少として定義される。
【0034】 発明の詳細な説明 制御しようとする皮膚接着特性には、初期接着強度、長期接着強度、引き剥が
し強度、湿った皮膚性能、脂肪皮膚性能、毛粘着力、除去後の残留接着剤量およ
び凝集強度が挙げられる。
【0035】 0.01〜300rad/sの振動数範囲またはその診断部分内の振動数に対
するタンデルタの変化の速度は、負の値、正と零との間、負と零との間、あるい
は零付近の範囲内で本発明により変更することが可能である。零値は、連続の零
または点の零であることが可能である。これらの変動は、一般に、組成物の接着
特性、特に異なる量の水または他の液体の存在における粘着力の維持または損失
の程度に直接的に影響を及ぼす。
【0036】 0.01〜300rad/sの振動数範囲の診断部分は、一般に前記範囲の低
振動数端、適切には約100rad/s未満、より適切には約30rad/s未
満、最も適切には約10rad/s未満の低振動数端である。前記範囲のこの低
振動数端において、振動数が増加するにつれてのタンデルタの変化の正の速度(
すなわち、振動数が増加するにつれて増加するタンデルタ)が水不安定性の診断
に役立つことが多くの場合に見られ、振動数が増加するにつれてのタンデルタの
変化の負または約零の速度(すなわち、振動数が増加するにつれて減少するタン
デルタ)が水安定性の診断に役立つことが多くの場合に見られる。
【0037】 タンデルタの変化の速度が振動数範囲の診断部分にわたって必ずしも一定では
なく、多少の変動は正常であることに留意されるべきである。さらに、一つの生
体接着剤組成物に関する診断部分はもう一つの生体接着剤組成物に関する診断部
分と必ずしも同じではない。この理由で、特定の生体接着剤組成物に関する振動
数範囲の診断部分を決定するために、実験を行うことが必要でありうる。こうし
た実験は、十分に当業者の能力の範囲内である。
【0038】 本発明による制御を受けやすい架橋および/または絡み合いと合わせた重合の
特定の態様は以下を含む。 1.モノマー(複数を含む)(M)の性質、特にその反応性および分子当たりの
重合性官能基の数、 2.あらゆる架橋剤(複数を含む)(XL)の性質、特にその反応性および分子
当たりの反応官能基の数、 3.水性反応混合物中のモノマー(複数を含む)の量、 4.水性反応混合物中のあらゆる架橋剤(複数を含む)の量、 5.あらゆる重合開始剤(複数を含む)の存在、 6.あらゆる連鎖移動剤(複数を含む)の存在、 7.反応混合物中のモノマー(複数を含む)および架橋剤(複数を含む)の重量
分率、 8.開始重合(例えば、ラジカル開始重合)の場合、開始効率(例えば、光開始
剤の場合、入射光強度、開始剤のタイプおよび入射波長分布)、 9.反応時間、 10.1〜9のあらゆる組合せ
【0039】 架橋剤(XL)が存在する場合、水性反応混合物中のMとXLの相対量(すな
わち、M:XL比)は、生体接着剤組成物の接着特性に相当な影響を及ぼすこと
があり、上述した態様3および4のこの組合せは、一般に特別な注意を要するで
あろう。
【0040】 本発明による制御パラメータの運用が当業者の方では多少の程度の実行および
実験を必要とすることがある一方で、これは、当業者に対して面倒な仕事ではな
い。診断タンデルタの測定を用いることにより定量的に監視できるすべての制御
パラメータは潜在的に再現性があり、今まで可能であったよりも実質的に高い程
度の制御を生体接着剤ヒドロゲルの調製において行うことを可能にするために十
分に定義する。
【0041】 M:XLモル比は、約10,000:1〜約200:1の範囲内で適切に選択
することが可能である。M:XLモル比は、多くの市販架橋剤の分子量が十分に
定義されていないので必然的に近似でなければならない。
【0042】 とにかく、適切なM:XL比は、用いられる特定のMとXLおよび組成物の必
要な接着特性を想定して、本発明により0.01〜300rad/sの振動数範
囲の診断部分におけるタンデルタの変化の速度を監視することにより、制御比を
決定するために単純な実験後に容易に選択することが可能である。
【0043】 本発明の一つの特定の形態によると、上述したように、振動数に対するタンデ
ルタの変化の速度は、0.01〜300rad/sの振動数範囲、より特に0.
01〜100rad/sの振動数範囲における唯一の点で零であることが可能で
ある。従って、本発明の新しく製造された(作られたままの)生体接着剤組成物
に関する規定範囲にわたる振動数に対するタンデルタ値のプロットは、単一(零
勾配)最小値を示しうる。最小値の位置は、モノマー組成、重合度、架橋度およ
び/または絡み合い度、および/または可塑化の程度に応じて決まる。こうした
流動学的挙動を示す接着剤ヒドロゲルは、苦痛のない除去特性(すなわち、本明
細書において定義される「水安定性」)を維持しつつ、水の吸収後に粘着力の増
加を示す。理論に拘束されたくないが、タンデルタプロットにおける単一(零勾
配)最小値の存在は、有限緩和時間を伴うメカニズムによるゲル中の通常緩和モ
ードの関数として解釈することができる。最小値は、ゾルの粘性緩和が網目(架
橋ポリマーおよび/または絡み合いポリマー)の緩和を妨げるような系のゾル成
分(ゾル−非架橋ポリマー成分)に関連づけることが可能である。本発明のこれ
らの特定の形態において、ゾル特性は、G’およびG’’の十分に大きい値とあ
いまった時に、水吸収後に高い粘着力を発現することが可能な良好な接着強度を
有する材料をもたらす。
【0044】 こうした水安定性組成物は、驚くべきことに、乾いた皮膚および湿った皮膚の
両方に対して大量の水への後の暴露後に良好な粘着力を示す。特に、本発明によ
るヒドロゲルは、0.5N/cm以上の乾いた皮膚上の粘着力をもたらす。本組
成物は、皮膚とヒドロゲルの最初の接触による良好な「第一段」粘着力を伴い、
その粘着力は「第二段」において時間が経つにつれて増加する良好な二段粘着力
をもたらすと思われる。十分な粘着力をもたらす一方で、本発明の水安定性ヒド
ロゲル接着剤が皮膚からの苦痛のない除去も見込んでいることを指摘する。
【0045】 水安定性は必ずしも好ましいとは限らない。場合によって、水吸収後の特定の
粘着力損失が望ましいことがある。
【0046】 本発明によると、水安定性は、架橋および/または絡み合いの程度の適切な制
御によって得ることが可能である。例えば、水安定性組成物のために必要とされ
るよりも高い架橋および/または絡み合いのレベルにおいて、0.01〜300
rad/sの振動数範囲の診断部分内のタンデルタの変化の速度は正になること
が可能であり、それは水不安定性(水吸収後に粘着力の実質的損失)に関連した
状態である。本発明者らによる同時係属国際特許出願PCT/GB99/025
24には、適切な架橋レベルで水不安定性を示す特定のヒドロゲルがより詳しく
記載されている。
【0047】 生体接着剤ポリマーが0.01〜300rad/s、特に約100rad/s
未満、より特に約30rad/s未満、最も特に約10rad/s未満の振動数
範囲の診断部分を有し、その中で振動数に対するタンデルタの変化の速度が生体
接着特性と相関し、さらに、水性反応混合物の特定のパラメータの制御と架橋お
よび/または絡み合いと合わせた重合の制御によってタンデルタのこの変化速度
に影響を及ぼすことが可能であると共に、その変化の方向を変えることが可能で
あるという発見は驚くべきであり、意外なことである。
【0048】 理論に拘束されたくないが、損失コンプライアンスJ’’において最大が観察
される時に、有用な皮膚接着特性と適合性である架橋および/または絡み合いの
最大の度合に到達することが考えられる。ここでJ’’=G’’/[(G’)2
(G’’)2]である。
【0049】 こうした最大がJ’’において観察される時、それは、一般に約30rad/
s未満、最も適切には約10rad/s未満の角振動数においてである。観察さ
れたJ’’最大に関するこの振動数範囲は、考慮中の特定の組成物に関する診断
振動数を決定することが考えられる。振動数範囲のこの診断部分において、ゲル
は、一般に、ゲルが自身の重量下で流れないほどに十分な長さの緩和時間を有す
る。それは、特に生体医用電極および創傷包帯における生体接着剤組成物の特定
の重要な用途の必要な特性である同じ特性である。
【0050】 本発明に関わる接着剤は、一般に、架橋ポリマー網目および/または絡み合い
ポリマー網目に加えて、水性可塑化媒体および任意に少なくとも一種の電解質を
含む一方で、用いられる材料および加工方法は、通常、必要な用途に関する接着
特性と電気特性との適するバランスを提供するように選択される。特に、水のタ
イプと、ヒドロゲルの流動学的特性と合わせた水分活性は、一般に、感圧接着特
性と、必要に応じて電気特性とのバランスをもたらすように制御される。本発明
を実施するに際して用いられる方法の一つの好ましい特徴は、必要な接着特性と
電気特性を達成するために、ヒドロゲル中で必要な最終の水量がゲル化の前に配
合物中に存在する、すなわち、製造後に水がヒドロゲルから除去されず、且つ製
造中に10%未満の水が除去されることである。
【0051】 例えば、モノマーは、少なくとも一種の親水性モノマー、あるいは少なくとも
一種の親水性モノマーと少なくとも一種の疎水性モノマーとの混合物であること
が可能である。
【0052】 親水性モノマーが存在する時、それは、例えば、少なくとも一種のイオン水溶
性モノマー、または少なくとも一種の非イオン水溶性モノマー、あるいはそれら
の混合物であることが可能である。水性反応混合物が少なくとも一種のイオン水
溶性モノマーを含有することが好ましい。
【0053】 疎水性モノマーが存在する場合、水性反応混合物は均質であっても、例えば、
乳化液またはミクロ乳化液として相分離されていてもよい。可溶化剤および/ま
たは乳化剤は、水性反応混合物における可溶化または乳化の必要な状態に疎水性
材料を維持するために用いることができる。可溶化された系の例は、本願と同時
に出願され、本発明者らの欧州特許出願第99300740.0号から優先権を
主張する本発明者らによる国際特許出願PCT/GB00/(代理人参照番号D
LB/67115/001)に含まれている。前記同時係属国際特許出願および
前記欧州特許出願の開示は本明細書中に参考として援用する。
【0054】 水性反応混合物は、適切には、少なくとも一種の光開始剤、少なくとも一種の
可塑剤または保湿剤、少なくとも一種の電解質、少なくとも一種の界面活性剤ま
たはそれらのあらゆる組合せなどの従来の別の薬剤を含むことが可能である。
【0055】 架橋剤は、例えば、水性反応混合物中に存在するモノマー(複数を含む)と反
応性である少なくとも一種の多官能性架橋剤であることが可能である。
【0056】 水性反応混合物中に存在できる成分の特定の例を今から示す。
【0057】 モノマー 本発明によると、本明細書においてヒドロゲルとも呼ばれる3次元マトリック
スは、必要な度合に架橋されたり、および/または絡み合わされたりするポリマ
ーを含む。そのポリマーは、例えば、ビニルアルコール、ビニルエーテル、カル
ボキシビニルモノマー、ビニルエステルモノマー、カルボキシビニルモノマーの
エステル、ビニルアミドモノマー、アニオンビニルモノマー、ヒドロキシビニル
モノマー、アミンまたは第四基を含むカチオンビニルモノマー、N−ビニルピロ
リドンなどのN−ビニルラクトンモノマー、ウレタン、(メタ)アクリル酸など
のアクリルおよびそのアルカリ金属(例えば、Na、Li、K)塩またはアンモ
ニウム塩、(メタ)アクリル酸エステル誘導体(例えば、メチルアクリレート、
エチルアクリレートおよびブチルアクリレート、3−スルホプロピルアクリレー
トなどのアクリル酸エステルのアルカリ金属(例えば、Na、Li、K)塩また
はアンモニウム塩、ポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、ポリエチレ
ングリコールアルキルエーテルアクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレ
ート、メトキシジエトキシエチルメタクリレートまたはヒドロキシジエトキシエ
チルメタクリレート)、アクリルアミド、モノ−およびジ−N−置換アクリルア
ミド(例えば、N,N−ジメチルアクリルアミド、ジアセトンアクリルアミドま
たはアクリロイルモルホリン)、アクリロニトリル、メタアクリルアミド、アク
リルアミドスルホン化モノマーなどのスルホン化モノマー、例えば、2−アクリ
ルアミド−メチルプロパンスルホン酸およびその塩(例えば、Na塩またはK塩
)およびアクリル酸(3−スルホプロピル)エステル、ならびにすべての上述し
たものの混合物から誘導された反復単位を含む。但し、こうしたモノマーまたは
混合物が重合するとヒドロゲルを形成することが可能であることを条件とする。
【0058】 不確かさを避けるために、本明細書における「ポリマー」という表現および関
連した表現はホモポリマーおよびコポリマーを包含する。「重合する」という用
語は、それに応じて解釈される。
【0059】 もう一つの代案として、ポリマーは、スチレン−オレフィン−スチレンブロッ
クコポリマーなどのABAブロックコポリマーまたはエチレン−プロピレンブロ
ックコポリマーなどのブロックコポリマー熱可塑性エラストマーであることが可
能である。より好ましくは、こうしたポリマーには、水素添加グレードのスチロ
ール/エチレン−ブチレン/スチロール(SEEBS)、スチレン/イソプレン
/スチレン(SIS)およびスチロール/エチレン−プロピレン/スチロール(
SEPS)が挙げられる。
【0060】 特に好ましいモノマーは、アクリル、スルホン化アクリルアミドなどのスルホ
ン化モノマー、モノ−またはジ−N−アルキル化アクリルアミド、ビニルアルコ
ール、N−ビニルピロリドンおよびそれらの混合物である。
【0061】 本発明の好ましい実施形態において、モノマーは、水中で容易に重合する能力
のために選択される水溶性イオンアクリレート系モノマーを含む。最も好ましく
は、イオン性モノマーは、少なくとも一種の2−アクリルアミド−2−メチルプ
ロパンスルホン酸またはその置換類似体あるいはその塩の一つ、例えば、ナトリ
ウム塩、カリウム塩またはリチウム塩などのアルカリ金属塩を含む。イオン性モ
ノマーの特に好ましい例は、現在ルブリゾール(Lubrizol)から50%
水溶液(参照コードLZ2405)または58%水溶液(参照コードLZ204
5A)のいずれかとして市販されているNaAMPSとして一般に知られている
2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸である。上述した好ましい
イオン性モノマーおよび他の適するイオン性モノマーは、任意に、SPAとして
一般に知られているアクリル酸(3−スルホプロピル)エステルの重合可能なス
ルホネートまたは塩、例えば、ナトリウム塩、カリウム塩またはリチウム塩など
のアルカリ金属塩と組み合わせて用いることができる。SPA(例えば、カリウ
ム塩)は、ラシヒ(Raschig)から純固体の形で市販されている。反応混
合物は、好ましくは、反応混合物の重量に対して約5〜約50%、好ましくは約
10%〜約50%、理想的には約30%〜約50%のイオン性モノマーを含む。
【0062】 本発明の別の実施形態において、存在するあらゆる非イオン水溶性モノマーは
、少なくとも一種のアクリルアミド、少なくとも一種のモノ−またはジ−N−ア
ルキル化アクリルアミドまたはその類似体、および少なくとも一種のビニルラク
タムのどれかを単独で、あるいは組合せのどちらかで含むことが可能である。好
ましくは、非イオン水溶性モノマーは、少なくとも一種のジ−N−アルキルアク
リルアミドまたはその類似体を含む。この文脈における「類似体」という用語は
、アミド官能基またはアルキルアミド官能基(−CO.NH−または−CO.N
R−)を介して炭素−炭素二重結合に連結されたアルキル基または置換アルキル
基を含む非イオン水溶性モノマーを意味する。こうした類似体の例には、ジアセ
トンアクリルアミド(N−1,1−ジメチル−3−オキソブチル−アクリルアミ
ド)、N−アルキル化アクリルアミド、N,N−ジアルキル化アクリルアミド、
N−ビニルピロリドンおよびアクリロイルモルホリンが挙げられる。N,N−ジ
メチルアクリルアミド(NNDMA)および/またはその類似体が好ましい。反
応混合物は、好ましくは、反応混合物の重量に対して約10〜約50%、好まし
くは約15%〜約30%、理想的には約15%〜約25%のいかなる非イオン水
溶性モノマーも含む。
【0063】 イオン性モノマー対非イオン性モノマーの比は、好ましくは30:1〜1:1
0の範囲内である。
【0064】 全モノマー含有率は、理想的には、反応混合物の重量に対して10%〜70%
の範囲内である。
【0065】 本発明の特に好ましい形態において、モノマーは、少なくとも一種のイオン水
溶性モノマーと少なくとも一種の非イオン水溶性モノマーとの混合物を含むこと
が可能である。イオン水溶性モノマーは、任意にSPAまたはその塩の一つと混
合して、例えば、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸またはそ
の置換類似体あるいはその塩の一つを含むことが可能であり、非イオン水溶性モ
ノマーは、例えば、NNDMAを含むことが可能である。イオン水溶性モノマー
がNaAMPSとSPAまたはその塩の一つとの混合物を含む場合、NaAMP
S対SPAの大きい比、例えば、70:30およびそれ以上を用いることが一般
に好ましい。こうしたモノマー混合物のNNDMAなどの適する非イオン水溶性
モノマーとのコポリマーは必要なレオロジーを示す。皮膚接着剤として用いるた
めのこうした生体接着剤組成物の一層の詳細については、本発明者らの同時係属
国際(PCT)特許出願番号PCT/GB00/(代理人参照番号DLB/67
115/001)およびその優先権主張元の欧州特許出願第99300740.
0号を参照すること。
【0066】 可塑剤/保湿剤 本発明の好ましい特徴によると、三次元接着剤マトリックスは、室温で好まし
くは液体である可塑剤または保湿剤も含む。この材料は、ポリマーを可塑剤内で
可溶化または分散できるように選択される。照射架橋を行おうとする実施形態の
場合、可塑剤も、ポリマーの照射架橋プロセスを妨げないように照射架橋適合性
でなければならない。可塑剤は親水性または疎水性であることが可能である。
【0067】 適する可塑剤には、水、アルコール、グリセロールおよびソルビトールなどの
多価アルコール、ポリアルキレングリコールのモノ−またはジ−エーテルなどの
グリコールおよびエーテルグリコール、モノ−またはジ−エステルポリアルキレ
ングリコール、ポリエチレングリコール(一般に分子量約600以下)、グルコ
レート、グリセロール、ソルビタンエステル、クエン酸および酒石酸などのエス
テル、イミダゾリン誘導両性界面活性剤、ラクタム、アミド、ポリアミド、第四
アンモニウム化合物、フタレート、アジペート、ステアレート、パルミテート、
セバケートまたはミリステートなどのエステルおよびそれらの組合せが挙げられ
る。多価アルコール、ポリエチレングリコール(分子量約600以下)、グリセ
ロール、ソルビトール、水およびそれらの混合物は特に好ましい。
【0068】 本接着剤は、一般に1:100〜100:1、より好ましくは50:1〜1:
50のポリマー対可塑剤重量比を含む。しかし、ポリマーおよび可塑剤の厳密な
量および比は、用いられるポリマーおよび可塑剤の厳密な性質に大いに依存し、
当業者がそれを容易に選択することができる。例えば、高分子量ポリマー材料は
、低分子量ポリマーより多量の可塑剤を必要とする。
【0069】 本発明の好ましい実施形態において、可塑剤は、少なくとも一種の高分子また
は非高分子多価アルコール(グリセロールなど)、それから誘導された少なくと
も一種のエステルおよび/または少なくとも一種の高分子アルコール(ポリエチ
レンオキシドなど)のどれかを単独で、あるいは組合せのいずれかで含む。グリ
セロールは好ましい可塑剤である。別の好ましい可塑剤は硼酸およびグリセロー
ルから誘導されたエステルである。可塑剤は、一般に、本発明によるヒドロゲル
組成物を可塑化すると共に、導電性ヒドロゲルに関する接着特性および電気特性
を制御するために用いられる。水がヒドロゲルから失われる時、接着特性および
電気特性の両方は悪い方向に変化しうる。反応混合物は、好ましくは、反応混合
物の重量に対して約10%〜約50%、好ましくは約15%〜約45%の(水以
外の)可塑剤を含む。
【0070】 水 反応混合物は、好ましくは、反応混合物の重量に対して約40%以下(例えば
、約3%〜約40%)の水を含む。水は溶媒としておよび別の可塑剤として機能
する。水分活性は、その濃度および/または他の成分、例えば、モノマー、存在
するなら可塑剤および電解質の存在を変えることにより変更することができる。
水分活性の制御によって、粘着力、皮膚上での滞留時間の増加に伴う水吸収の程
度、およびゲルの電気特性の変更が可能となる。
【0071】 本発明を実施する際に用いられる方法の一つの好ましい特徴は、必要な接着特
性と電気特性を達成するために、ヒドロゲル中で必要な最終の水量がゲル化の前
に配合物中に存在する、すなわち、製造後に約5%未満の水がヒドロゲルから除
去され、且つ製造中に約10%未満の水が除去されることである。
【0072】 ヒドロゲルの水分活性は、RotronicAWVC(ロトロニック(Rot
ronic製)などの装置でインピーダンス法を用いて測定することができる。
水分活性は、制御された湿度および温度の環境にヒドロゲルを入れ、重量の変化
を測定することにより測定することも可能である。ヒドロゲルが重量を変えない
相対湿度(RH)は、ゲル中の水分活性に対応する(%RH/100)。適切な
環境条件を与えるために飽和塩溶液を用いることはよく知られている。水分活性
に対応するよりも低い相対湿度に直接さらされたすべてのヒドロゲルは、熱力学
的に、放置されて水を失う。より高い相対湿度にさらされると、ゲルは重量を獲
得する。ヒドロゲル中の水分活性は、主として、高分子成分の含水率と性質およ
び高分子成分を処理するやり方に応じて決まる。
【0073】 水分活性が電気特性に影響を及ぼすことも見出された。水分活性が高ければ高
いほど、インピーダンスは低くなる(例えば、10Hzで測定して)。
【0074】 架橋剤 架橋剤(複数を含む)が存在するなら、それは、必要な機械的安定性をもたら
し、ヒドロゲルの接着特性の制御を助ける。いかなるジ−または多−官能性ラジ
カル架橋剤も用いることができる。代表的な架橋剤には、トリプロピレングリコ
ールジアクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、トリアクリレート
、ポリエチレングリコールジアクリレート(PEG400またはPEG600)
、メチレンビスアクリルアミドが挙げられる。
【0075】 界面活性剤 適合性のいかなる界面活性剤も用いることができる。非イオン界面活性剤、ア
ニオン界面活性剤およびカチオン界面活性剤は好ましい。界面活性剤は、理想的
には、以下に記載した界面活性剤のいずれかを単独で、あるいは他の界面活性剤
と組み合わせて含む。
【0076】 1.非イオン界面活性剤 適する非イオン界面活性剤には、約3〜約100モル、好ましくは約5〜約4
0モル、最も好ましくは約5〜約20モルのエチレンオキシドと縮合した、直鎖
または分岐鎖配列における炭素原子数約8〜約20の脂肪族アルコールなどのよ
り高級な脂肪族アルコールの縮合製品から成る群から選択されたものが挙げられ
るが、それらに限定されない。こうした非イオンエトキシ化脂肪族アルコール界
面活性剤の例は、ユニオンカーバイド(Union Carbide)製のTe
rgitol(登録商標)15−SシリーズおよびICI製のBrij(登録商
標)界面活性剤である。15−S界面活性剤はC11〜C15第二アルコールポリエ
チレングリコールエーテルを含む。Brij(登録商標)58界面活性剤はポリ
オキシエチレン(20)セチルエーテルであり、Brij(登録商標)76界面
活性剤はポリオキシエチレン(10)ステアリルエーテルである。
【0077】 他の適する非イオン界面活性剤には、約3〜約100モルのエチレンオキシド
と、直鎖または分岐鎖配列における炭素原子数約6〜12の1モルのアルキルフ
ェノールとのポリエチレンオキシド縮合物から成る群から選択されたものが挙げ
られるが、それらに限定されない。非イオン界面活性剤の例は、ローヌ・プーラ
ン(Rhone−Poulenc)製のIgepal(登録商標)COおよびC
Aシリーズである。Igepal(登録商標)CO界面活性剤はノニルフェノキ
シポリ(エチレンオキシ)エタノールを含む。Igepal(登録商標)CA界
面活性剤はオクチルフェノキシポリ(エチレンオキシ)エタノールを含む。
【0078】 使用可能な非イオン界面活性剤のもう一つの群には、エチレンオキシドとプロ
ピレンオキシドまたはブチレンオキシドとのブロックコポリマーから成る群から
選択されたものが挙げられるが、それらに限定されない。
【0079】 こうした非イオンブロックコポリマー界面活性剤の例は、バスフ(BASF)
製の界面活性剤のPluronic(登録商標)シリーズおよびTetroni
c(登録商標)シリーズである。Pluronic(登録商標)界面活性剤はエ
チレンオキシド−プロピレンオキシドブロックコポリマーを含む。Tetron
ic(登録商標)界面活性剤はエチレンオキシド−プロピレンオキシドブロック
コポリマーを含む。界面活性剤内の疎水性成分と親水性成分とのバランスは分子
量と合わせて重要であることが判明している。適する例はPluronic L
68およびTetronic 1907である。特に適する例はPluroni
c L64およびTetronic 1107である。
【0080】 なお他の満足な非イオン界面活性剤には、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオ
キシエチレンソルビタン脂肪酸エステルおよびポリオキシエチレンステアレート
から成る群から選択されたものが挙げられるが、それらに限定されない。こうし
た脂肪酸エステル非イオン界面活性剤の例は、ICI製のSpan(登録商標)
、Tween(登録商標)、およびMytj(登録商標)界面活性剤である。S
pan(登録商標)界面活性剤はC12〜C18ソルビタンモノエステルを含む。T
ween(登録商標)界面活性剤はポリ(エチレンオキシド)C12〜C18ソルビ
タンモノエステルを含む。Mytj(登録商標)界面活性剤はポリ(エチレンオ
キシド)ステアレートを含む。
【0081】 2.アニオン界面活性剤 アニオン界面活性剤は、通常、(約C6〜約C20)アルキル基、アルキルアリ
ール基およびアルケニル基から成る群から選択された疎水部分、およびスルフェ
ート、スルホネート、ホスフェート、ポリオキシエチレンスルフェート、ポリオ
キシエチレンスルホネート、ポリオキシエチレンホスフェートから成る群から選
択されたアニオン基ならびにこうしたアニオン基のアルカリ金属塩、アンモニウ
ム塩および第三アミノ塩を含む。
【0082】 本発明において使用できるアニオン界面活性剤には、ナトリウムラウリルスル
フェート(スレパン(Srepan Co.)からPolystep(登録商標
)B−3として市販されている)およびナトリウムドデシルベンゼンスルホネー
ト(ローヌ・プーラン(Rhone−Poulenc)からSiponate(
登録商標)DS−10として市販されている)などの(約C6〜約C20)アルキ
ルまたはアルキルアリールスルフェートあるいはスルホネート、ステパン(St
epan Co.)から市販されているPolystep(登録商標)B−1お
よびローヌ・プーラン(Rhone−Poulenc)製のAlipal(登録
商標)EP110および115などの、約30単位未満、好ましくは約20単位
未満、最も好ましくは約15単位未満の界面活性剤中のエチレンオキシド反復単
位をもつポリオキシエチレン(約C6〜約C20)アルキルまたはアルキルフェノ
ールエーテル界面活性剤、GAF製のGafac(登録商標)RE−510およ
びGafac(登録商標)RE−610などの、約30単位未満、好ましくは約
20単位未満、最も好ましくは約15単位未満の界面活性剤中のエチレンオキシ
ド反復単位をもつ、燐酸およびその塩の(約C6〜約C20)アルキルまたはアル
キルフェノキシポリ(エチレンオキシ)エチルモノエステルおよびジエステルか
ら成る群から選択されたものが挙げられるが、それらに限定されない。
【0083】 3.カチオン界面活性剤 本発明において有用なカチオン界面活性剤には、少なくとも一個のより高い分
子量の基と二個または三個のより低い分子量の基が共有窒素原子に連結されてカ
チオンが生成し、電気均衡アニオンがハロゲン化物(臭化物、塩化物など)、酢
酸塩、亜硝酸塩およびより低級(例えば、C1〜C4)のアルコスルフェート(メ
トスルフェートなど)から成る群から選択される第四アンモニウム塩から成る群
から選択されたものが挙げられるが、それらに限定されない。窒素上のより高い
分子量の置換基(複数を含む)は、多くの場合、炭素原子数約10〜約20のよ
り高級のアルキル基(複数を含む)であり、窒素上のより低い分子量の置換基は
、場合によって、ヒドロキシで置換されていてもよい、メチルまたはエチルなど
の炭素原子数約1〜約4のより低級のアルキルであることが可能である。置換基
の一つ以上はアリール部分を含んでもよく、あるいはベンジルまたはフェニルな
どのアリールで置換されてもよい。
【0084】 本発明の特に好ましい実施形態において、界面活性剤は、例えば、バスフ(B
ASF Plc)が商品名Pluronic L64で供給しているものなどの
、少なくとも一種のプロピレンオキシド/エチレンオキシドブロックコポリマー
を含む。反応混合物は、好ましくは、反応混合物の重量に対して約0.05%〜
約10%、理想的には約0.1%〜約5%の界面活性剤を含む。
【0085】 界面活性剤は、皮膚から脂肪を除去すると共に、コーティングの接着の作用を
低下させずに、除去された脂肪をヒドロゲル内の分離ポケットに整列させるよう
に作用することが考えられる。 リピド−ミセル形成性ポリマー 本発明の別の形態において、反応混合物は、反応混合物の重量に対して約0.
1%〜約5%のリピド−ミセル形成性ポリマー、すなわち、いわゆる高度ラセン
化ポリマーを更に含むことが可能である。このポリマーは、ミセルを形成すると
共に、包まれた脂肪ポケットをゲル−皮膚界面から除去するように機能する。
【0086】 この高度コイル化ポリマーは、皮膚リピドまたは皮膚クリームなどの疎水性皮
膚汚れに接触する一次界面活性剤ミセルをより効果的に溶媒和する能力を有する
。この機能的役割の結果は、接着剤と皮膚との間の接着の作用が界面活性剤また
は疎水性皮膚汚れの一方または両方の存在によって累進的により影響を受けない
ことである。
【0087】 高度コイル化ポリマーは、好ましくは、ポリ(マレイン酸−スチレン)、ポリ
(マレイン酸−ブチルビニルエーテル)、ポリ(マレイン酸−プロピルビニルエ
ーテル)、ポリ(マレイン酸−エチルビニルエーテル)およびポリ(アクリル酸
−エチルアクリレート)のどれかを単独で、あるいは組合せで含む。
【0088】 特に好ましい例は、スチレンとマレイン酸の交互コポリマーである。
【0089】 相互侵入剤 相互侵入高分子網目(IPN)に基づくヒドロゲルはよく知られている。本発
明は、こうした系に適用できる。IPNは、それぞれが網目状で、その少なくと
も一方が他方の存在下で合成および/または架橋された二つのポリマーの組合せ
として定義されている。認められるように、この組合せは、一般に、二つのポリ
マーの化学的組合せではなく物理的組合せである。IPN系は、例を用いて次の
通り説明することができる。
【0090】 モノマー1を重合し架橋してポリマーを生成させ、その後、そのポリマーをモ
ノマー2およびそれ自体の架橋剤と開始剤で膨潤させる。
【0091】 系中の唯一のポリマーが架橋される場合、形成される網目は、半IPNと呼ば
れる。それらもIPNとして知られているが、完全相互侵入が起きるのは全体の
相互溶解性が存在する場合のみである。従って、殆どのIPNにおいて、多少の
相分離があるが、これは、ポリマー間の鎖絡み合いによって減少しうる。半IP
Nをキャリア溶媒(例えば、親水成分の場合、水)の存在下で作ることができる
ことも報告されている。
【0092】 水溶性ポリマーの存在下で水溶性モノマーを重合および架橋すると、水および
多価アルコールは、改善された流動学的特性および必然的に接着特性をもつヒド
ロゲル材料を生成させる。
【0093】 半IPNの形成のために適する水溶性ポリマーには、ポリ(2−アクリルアミ
ド−2−メチルプロパンスルホン酸)またはその塩およびそのコポリマーの一方
、ポリ(アクリル酸−(3−スルホプロピル)エステルカリウム塩)、NaAM
PSとSPAのコポリマー、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、ポリエチレン
オキシド、ポリビニルメチルエーテル、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロ
リドン、その酢酸ビニルとのコポリマー、ジメチルアミノエチルメタクリレート
、ジメチルアミノエチルメタクリレートとビニルカプロラクタムを伴ったターポ
リマー、アラビアゴム、カラヤゴム、キサンゴム、グアールゴムなどの多糖、カ
ルボキシメチルセルロース(CMC)、NaCMC、ヒドロキシプロピルメチル
セルロース(HPMC)、ヒドロキシエチルセルロース(HEC)またはそれら
の組合せが挙げられる。
【0094】 用いられる相互侵入ポリマーの量は、必要な機械的特性および流動学的特性な
らびに加工条件の考慮に応じて決まる。用いられる相互侵入ポリマーが5000
センチポイズを超えてプレゲルミックスの粘度を増加させる場合、モノマーは、
許容できる時間尺度(60秒未満、好ましくは10秒未満であるべき)で重合も
架橋もしない。粘度は、相互侵入剤の分子量の性質およびプレゲル処理の性質に
応じて決まる。
【0095】 天然多糖の内、アラビアゴムは、その冷水溶解性および例えば、カラヤゴムと
比べた粘度に及ぼすより小さい影響のために通常好ましい。従って、カラヤゴム
よりもアラビアゴムの高い濃度は、必要ならば用いることができ、ヒドロゲル特
性のより広い制御を可能にする。プレゲル配合を組み立てる処理工程は、製造さ
れたヒドロゲルの特性に関して決定的に重要でありうる。所定の配合において、
成分を25℃で組み立て、硬化させる場合、70℃に加熱されたものと比べて異
なる電気特性および接着特性が得られる。接着特性は改善されうる一方で、電気
特性、例えば、低周波数インピーダンスは落ちうる。天然多糖を含有する溶液は
、改善された溶解性を示してより透明になる。熱処理されたプレゲルから調製さ
れたヒドロゲル中の水分活性は、一般に、熱処理されなかったプレゲル中でより
も低い。
【0096】 電解質 適するいかなる電解質も、導電性を提供または強化するために十分な量で生体
接着剤組成物中に含めることが可能である。適する電解質には、水溶性塩、特に
ハロゲン化ナトリウム塩およびハロゲン化カリウム塩などのアルカリ金属塩、最
も特に塩化ナトリウムまたは塩化カリウムが挙げられる。
【0097】 その他の添加剤 別の機能性原料も本発明のヒドロゲル中に配合することができ、それらには、
抗菌剤(例えば、クエン酸、塩化第一錫)、および例えば、薬物送達用途に関し
て薬学的活性剤が挙げられ、後者は、受動的(例えば、経皮)または能動(例え
ば、イオン泳動)のいずれかで皮膚を通して送達するように設計される。
【0098】 架橋および/または絡み合いと合わせた重合 本発明の組成物の製造の方法は、一般に、ラジカル重合を含み、そして理想的
には光開始または光開始と熱開始の組合せの使用を含む。しかし、開始のあらゆ
るラジカル誘発方法、例えば、レドックス、熱、電子ビームおよびガンマ線また
はUV線を用いることができる。反応混合物は、好ましくは、反応混合物の重量
に対して0.02%〜2%、理想的には0.02%〜0.2%の光開始剤を含む
。反応混合物は、好ましくは、0.02重量%〜2重量%、理想的には0.02
重量%〜0.2重量%の熱開始剤を含む。好ましい光開始剤には、単独で、ある
いは組合せでタイプI−α−ヒドロキシ−ケトンおよびベンジリジメチル−ケタ
ール、例えば、Irgacure651のどれかが挙げられる。これらは、照射
すると重合を開始するベンゾイルラジカルを形成すると考えられる。このタイプ
の好ましい光開始剤は、芳香族環のパラ位に置換基をもたないものである。その
例には、チバケミカルズ(Ciba Chemicals)が販売しているIr
gacure184およびDarocur1173、ならびにそれらの組合せが
挙げられる。
【0099】 以下の一般式の光開始剤は好ましい。
【0100】
【化1】 式中、R1は、水素、H3C−S−、
【化2】 または
【化3】 のどれでも可能である。
【0101】 R1は、最も好ましくは水素である。 R2は、適切には、
【化4】
【化5】
【化6】
【化7】
【化8】
【化9】 のどれでも可能である。
【0102】 R2は、最も好ましくは
【化10】 である。
【0103】 特に好ましい光開始剤は、例えば、チバスペシャリティケミカルズ(Ciba
Speciality Chemicals)が商品名Irgacure18
4で販売しているような1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトンである。
Darocur1173(2−ヒドロキシ−2−プロピルフェニルケトン)およ
びIrgacure184とDarocur1173の混合物も好ましい。
【0104】 本発明による生体接着剤組成物の調製において、原料は通常混合して、初期プ
レゲル水性液体配合物の形で反応混合物を形成し、その後、これは、ラジカル重
合反応によってヒドロゲルに転化される。これは、例えば、従来の熱開始剤およ
び/または光開始剤を用いて、あるいは電離線によって達成することができる。
光開始は好ましい方法であり、通常、適切な光開始剤を含有するプレゲル反応混
合物をシリコーン処理剥離紙または他の固体支持体上に層として広げるか、ある
いは被覆した後に、反応混合物をUV線に供することにより利用される。240
〜420nmの範囲の波長における入射UV強度は、理想的には実質的に40m
W/cm2である。処理は、一般に、混合および熱処理または熱履歴の所定の厳
密なシーケンスを含む制御された方式で行われる。
【0105】 UV照射の時間尺度は、モノマー転化率が95%より良好なゲルを形成するた
めに、理想的には60秒未満、好ましくは10秒未満であるべきであり、99.
95%より良好な転化率のためには、60秒未満、好ましくは40秒未満のUV
線への照射が好ましい。当業者は、照射の程度が反応混合物の厚さ、光開始剤の
濃度、反応混合物を上に被覆する支持体の性質およびUV源に応じて決まること
を認めるであろう。
【0106】 これらのタイミングは、100W/cmで動作するUV源としての中圧水銀ア
ークランプに対するものである。支持体の表面に到達する240nm〜420n
mの間のUVの強度は、ソラテル(Solatell)製のSolascope
で測定して少なくとも200mW/cm2である。所定のランプにおいて、UV
強度は、動作電力とUV源からの反応混合物の距離の関数である。
【0107】 しかし、既に上述したように、架橋および/または絡み合いと合わせた重合の
条件は、本発明による必要な皮膚接着特性を達成するために、診断タンデルタ勾
配を考慮して選択することができる。
【0108】 本発明の接着剤が通常はシート、コーティングまたは積層体として調製される
が、調製の他の非限定的な形態には、繊維、ストランド、ペレットまたは粒子が
挙げられることを指摘する。
【0109】 コーティングは、多様な支持体上、例えば、シリコーン被覆紙、ポリエステル
、金属ホイル、不織布、発泡体またはメッシュ上であることが可能である。コー
ティングは、ゲルに一体化することも可能である。コーティングの厚さは、好ま
しくは0.03mm〜2.0mmの範囲内である。ゲルは、スロットダイを介し
て支持体ウェブ上に配置することができる。
【0110】 用途 本明細書において記載された接着剤は、支持されていないか、あるいは支持さ
れた層、メンブレン、複合材または積層体の形をとった皮膚接触用途の範囲内で
用いることができる。生体医用皮膚電極および医用皮膚外皮は特に挙げられる。
【0111】 こうした医用皮膚外皮には、一般ユーティティのテープ、帯具および包帯、創
傷治癒具および創傷処理具、皮膚接触造孔具および関連失禁具などが挙げられる
。他の用途分野には、任意に局所剤、経皮剤またはイオン泳動剤および添加物を
含有する、哺乳動物皮膚への、あるいは哺乳動物皮膚を通した薬物または他の活
性剤の送達のための薬物送達デバイスが挙げられる。特定の生体接着剤は、例え
ば、バッカル剤または胃腸薬物送達システムにおいて用途を見つけることが可能
である。浸透強化剤の非限定的な例には、メチルオレイン酸、イソプロピルミリ
ステート、Azone(登録商標)Transcutol(登録商標)およびN
−メチルピロリドンが挙げられる。
【0112】 生体医用皮膚電極または医用皮膚外皮として使用中に接着剤を層として支持す
ることが好ましい。
【0113】 生体医用皮膚電極は、一般に、可撓性平面導電性部材の皮膚向き面上で導電性
生体接着剤組成物の層の存在によって皮膚粘着性にされた可撓性平面導電性部材
を含む。本発明の生体接着剤組成物は、導電性を強化するために、好ましくは塩
化カリウムなどの電解質を含めることにより、この目的のために用いることがで
きる。導電性部材は、適切には、ポリエステルフィルムまたはポリウレタン発泡
体などの合成材料を含むことが可能であり、そして合成繊維および/または天然
繊維を含むことが可能である。導電性部材は、一般に、金属(例えば、微細粉末
など)粉末または炭素粉末などの微細導電性強化剤を含む。金属化界面(例えば
、銀/塩化銀)は、再び導電性を強化するために、適切には、導電性部材と接着
剤層との間に形成することが可能である。
【0114】 生体医用皮膚電極は、接続リード線を介して電気診断装置、治療装置または電
気外科療法装置、あるいはアースに電気的に接続するようにすることが可能であ
る。リード線は、電極に分離可能に接続可能であるか、あるいは電極に固定接続
することが可能である。
【0115】 接続リード線に対する分離可能な接続のために適応された電極は、例えば、平
面導電性部材から伸びると共に、接続リード線に接続され適切に配列された導電
性クランプまたはクリップ、例えば、タブを掴み、よって電極と電気装置または
アースとの間で電気接続を確立するバネ式顎を有するクリップ内で受け取ること
ができる導電性タブを含むことが可能である。
【0116】 接続リード線に対する分離可能な接続のために適応された別の電極は、例えば
、可撓性平面導電性部材を通してはみ出る金属または金属メッキのスタッドまた
はアイレットを含むことが可能であり、スタッドまたはアイレットは、スタッド
またはアイレットとスナップ嵌めロッキングピースとの間で導電性部材の少なく
とも一部を挟むことにより導電性部材にスタッドまたはアイレットをロックする
スナップ嵌めロッキングピースを介して適切に生体接着剤組成物と電気接続して
いる。この実施形態において、リード線上に設置されたクリップは、スタッドま
たはアイレットと係合するように形成されるか、あるいはスナップ嵌め装置は、
スタッドまたはアイレットと係合するリード線上に設置することが可能である。
【0117】 固定式接続リード線を有する電極は、例えば、平面導電性部材中に埋め込まれ
た導電性リード線コアの裸端末を残すように形成される絶縁シースを有する導電
性リード線を含むことが可能である。導電性リード線の端末は、例えば、EP−
A−0012402において開示されたように、平面導電性部材中に埋め込まれ
た電流分配部材に電気的に接続されることが可能である。その特許の開示は本明
細書中に参考として援用する。
【0118】 生体医用皮膚電極を電気診断装置、治療装置または電気外科療法装置あるいは
アースに接続するあらゆる電気リード線は、便利ならば、開放可能に接続された
二つ以上の部分にそれ自体配列することが可能である。
【0119】 生体医用皮膚電極上の生体接着剤組成物の層は、適切には、保護剥離層によっ
て使用前に保護することが可能である。使用のために剥離層は除去され、本発明
の生体接着剤組成物は、導電性部材の皮膚向き面上で患者の皮膚に塗布され、よ
って電極は皮膚に取り付けられることになる。
【0120】 皮膚電極の可能な種々のタイプの上述した議論は非限定的である。本発明の生
体接着剤組成物は、皮膚電極のすべての形状および構成で用いることが可能であ
る。皮膚電極の特定のタイプを記載している上で引用した従来技術の参考文献に
加えて、WO−A−97/24149(ミネソタマイニングアンドマニュファク
チャリングカンパニー(Minesota Mining and Manuf
acturing Company)および本発明の生体接着剤組成物を使用で
きる生体医用皮膚電極の従来の形状および構成の一部を例示している、その特許
の特に図1〜5および関連説明にも言及する。その開示は本明細書中に参考とし
て援用する。これらの例示された電極は、導電性媒体を電気装置またはアースに
電気的に接続するコネクタリード線から分離可能である。
【0121】 ヒドロゲルをAg/AgCl医用電極と合わせて使用しようとする時、電極が
機能するために塩化物イオンが存在することが必要である。塩化カリウムおよび
塩化ナトリウムは一般に用いられる。しかし、系に塩化物イオンを供与すること
が可能なあらゆる化合物、例えば、塩化リチウム、塩化カルシウム、塩化アンモ
ニウムを用いることができる。添加されるべき量は、必要とされる電気特性に応
じて決まり、一般に0.2重量%〜8重量%、好ましくは1重量%〜7重量%で
ある。
【0122】 主たる対象電気特性はインピーダンスである。性能標準は、アメリカ医療器具
協会(AAMI)によって作製されてきた。検出電極用途において、接着剤およ
び適する導電性支持体から成る電極は、接着剤と接着剤が接触して対で配置され
る。導電性支持体は、接着剤と接触しているAg/AgClコーティングを有す
ることが多い。測定されたインピーダンスは、Ag/AgClコーティングの品
質と接着剤の両方に応じて決まる。この構成において、接着剤は塩化物イオンを
含有しなければならない。塩化物イオンの濃度は、濃度が増加するにつれてイン
ピーダンスが低下しうるようにインピーダンスに影響を及ぼす。イオン活量(濃
度と対照をなすもの)はインピーダンスの決定に際して重要であろうが、実際上
、これらの系におけるイオン活量の決定は大した問題ではないことが予想される
であろう。AAMI標準下で測定して最低インピーダンスのためにヒドロゲルを
設計するに当たって、水の量および水分活性を考慮に入れておかなければならな
い。これらのファクターは有効なイオン活量、および従って系の電気化学作用に
加わる利用可能な塩化物の量を制御する。より低い塩化物濃度であるが、より高
い水分活性を有するヒドロゲルは、より低いインピーダンスを有する。
【0123】 別の用途は、医用皮膚外皮の分野である。
【0124】 医用皮膚外皮は、特に感染の可能性に対して、および皮膚からの水蒸気と滲出
物の透過のためにも、哺乳動物皮膚または哺乳動物皮膚孔の処置のために有用で
ある。医用皮膚外皮は、一般に、使用前に保護剥離層によって保護されている本
発明の生体接着剤組成物の層を上に被覆する裏当て材料を含む。生体接着剤組成
物は、例えば、抗菌剤を含むことが可能である。使用のために剥離層は除去され
、本発明の生体接着剤組成物は、一般医療ユーティリティの医用のテープ、創傷
包帯、帯具、あるいは水分吸収特性を有する他の医用具の一部として患者の皮膚
に塗布される。
【0125】 生体接着剤組成物層は、医用のテープ、包帯および帯具などとして用いるため
に一定範囲の裏当て材料から選択された裏当て材料の層上に被覆することができ
る。適する裏当て材料には、米国特許第3,645,835号および第4,59
5,001号において開示された材料が挙げられ、それらの開示は本明細書中に
参考として援用する。これらの従来技術の参考文献に加えて、WO−A−97/
24149および本発明の生体接着剤組成物を使用できる医用皮膚外皮の従来の
構成を例示しているその特許の特に図6および関連説明にも言及する。
【0126】 実施例 以下の実験、実施例および試験方法を用いて本発明を限定せずに更に説明する
【0127】 実験A−診断タンデルタ最小値の識別 以下に記載した配合物をポリウレタン発泡体(カリゲン(Caligen)製
のEV1700X)上に0.8〜1.6kg/平方メートルの塗布量で被覆し、
100W/cmの電力で動作する中圧水銀アークランプから放出された紫外線に
10秒にわたり照射することにより硬化させた。
【0128】 実施例1 6.0gのIrgacure184をUCB製の20gのIRR280(PE
G400ジアクリレート)と混合する(溶液A)。0.07gのIrgacur
e184に23.5gのNNDMAを添加し、1時間にわたり攪拌する(容器を
光から覆っておく)。これに30gのグリセロールを添加し、5分にわたり攪拌
し、その後、40gのNaAMPS(58%溶液)を添加する。もう5分にわた
り攪拌する。0.13gの溶液Aを添加し、使用前に全体の配合物を1時間にわ
たり攪拌する。
【0129】
【表1】
【0130】 引き剥がし粘着力法 これは、異なる人種出身の二名の男性被験者の皮膚に対して、接着したヒドロ
ゲルの必要とされる引き剥がし強度を決定する方法である。次に記載するように
、「乾いた」(すなわち、被験者にとって正常)で皮膚を試験する。
【0131】 装置 ハサミ 適宜 標準定規 適宜 圧縮重り 5.0kg、直径130mm ポリエステルフィルム イタリア国コロモのEFFEGIDI S.p.A.
から入手できるPET23μ 転写接着剤 イタリア国セグラートのスリーエムイタリア(3M
Italia S.p.A.)から入手できる3M1524 ストップウォッチ 適宜 引張試験機 Instronモデル6021(または同等物)
【0132】 試験手順 A)引張試験機の引き剥がし設定 ロードセル 10N 試験速度 1000mm/分 クランプ対クランプ 距離 25mm プレ負荷 0.2N 試験経路「LM」 50mm 測定変数 「LM」においてF平均(N) B)サンプルの作製 1.各試験片を別個に作製し、直ちに試験するべきである。 2.長さ100mm±2×幅25.4mmの矩形接着剤サンプルを作製する。 3.試験片を37℃および湿度85%のオーブンに入れる。暴露時間は、必要な
水吸収の程度に応じて決まる。その後、サンプルをオーブンから取り出し、工程
4および6を行う。 4.しるし領域内の前腕に接着剤試験片を軽い圧力で取り付ける。 5.圧縮重りを前腕から接着サンプル上に軽く下ろす。 6.重りを取り去り、90度の初期角度で粘着力試験機の上方顎内に試験片の一
端を取り付けることにより1分後および10分後に試験する。
【0133】 添付図を用いて本発明の組成物のレオロジーを更に例示する。
【0134】 図1は、水吸収後に粘着力損失(比較「例A」)および粘着力増加(実施例1
)を示すヒドロゲルに関する概略タンデルタ分布を示している。
【0135】 図2は、上の実施例1の新しく製造したヒドロゲルに関する振動数に対するG
’、G’’およびタンデルタのプロットを示している。
【0136】 図3は、7%水吸収後の上の実施例1の新しく製造したヒドロゲルに関する振
動数に対するG’、G’’およびタンデルタのプロットを示している。
【0137】 比較例A 6.0gのIrgacure184をUCB製の20gのIRR280(PE
G400ジアクリレート)と混合する(溶液A)。23gのグリセロールに10
gのエチレン/酢酸ビニルコポリマー乳化液(固形物50%)(商品名DM13
7で販売されているハルコケミカルズ(Harco Chemicalsの製品
)を添加し、その後、40gのNaAMPS(58%溶液)および3−スルホ−
プロピルアクリレート(SPA)のカリウム塩20gを攪拌しながら添加する。
この溶液に0.15gの溶液Aを添加する。最終溶液を1時間にわたり攪拌し、
被覆し、上の実施例1の場合のように硬化させる。
【0138】 図2に示したように、タンデルタ曲線は、約50rad/sの振動数で最小値
、すなわち、0.01〜100rad/sの診断範囲にわたる単一(零勾配)最
小値を示している。図3に示したように、この最小値は、一般に、水吸収が進む
につれてなくなる。
【0139】 実験B−診断タンデルタの識別と調節
【0140】
【表2】
【0141】 調製の方法、実施例2 1.0.02gのIrgacure184を相応しい重量のPEG400ジアク
リレート架橋剤(UCB製のIRR280)に溶解し、それを溶液Aと呼ぶ。 2.メカニカルスターラーを用いて少なくとも30分にわたりNaAMPS(5
8%溶液)をSPA、KClおよびポリエチレングリコール(PEG400)と
混合し、その後、適切な量の溶液Aを添加する。溶液を更に最小限1時間にわた
り攪拌した後、剥離紙上にスロットダイからそれを押し出し(塗布量約1kg/
平方メートル)、7m/分の速度で3100W/cmの中圧水銀アークランプの
下を通すことにより硬化させる。
【0142】 調製の方法、実施例3 1.0.02gのIrgacure184を相応しい重量のトリアクリレート架
橋剤(IRR210)に溶解し、それを溶液Aと呼ぶ。 2.メカニカルスターラーを用いて少なくとも30分にわたりNaAMPS(5
0%溶液)をグリセロールと混合し、その後、適切な量の溶液Aを添加する。溶
液を更に最小限1時間にわたり攪拌した後、剥離紙上にスロットダイからそれを
押し出し(塗布量約1kg/平方メートル)、7m/分の速度で3100W/c
mの中圧水銀アークランプの下を通すことにより硬化させる。
【0143】 その後、各組成物の円形サンプル(直径25mm)を切り出し、Rheome
trics SRS Rheometer(制御応力平行プレートレオメータ)
の平行プレート間に配置する。
【0144】 タンデルタ測定の結果を次の通り示す。
【0145】 図4A〜図4Gは、それぞれ実施例2A〜2Gの新しく製造したヒドロゲルに
関する振動数に対するG’、G’’およびタンデルタのプロットを示している。
【0146】 図5A〜図5Eは、それぞれ実施例3A〜3Eの新しく製造したヒドロゲルに
関する振動数に対するG’、G’’およびタンデルタのプロットを示している。
【0147】 図6は、それぞれの実施例4A〜4Fおよび5A〜5Eをプロットした点で付
記しつつ、図4および5からのデータを用いた、比M:XL(モルM:重量XL
)に対するタンデルタ勾配のプロットを示している。
【0148】 図4A〜4Gにおいて、架橋剤の量(およびポリマー中の架橋の程度)が増加
するにつれてのタンデルタ(最上の曲線、ダイアモンド形でマークされたもの)
の変化を明瞭に見ることができる。0.01〜300rad/sの振動数範囲の
診断部分は、ここでは1〜約4rad/sのサブ範囲である(各軸は対数尺によ
ることに注意すること)。0.01〜300rad/sの範囲内で、単一最小値
(A)を図4Aで見ることができる。それは徐々に消え、図4Gでなくなってい
る。さらに、1〜約4rad/sの診断振動数範囲における図4Aのタンデルタ
勾配の負の傾斜(すなわち、最小値Aの振動数未満の振動数)も、架橋剤の量(
およびポリマー中の架橋の程度)が増加するにつれて徐々になくなる。図4Gに
よって、1〜約4rad/sの診断範囲におけるタンデルタ勾配に対する区別可
能な傾斜はない。すなわち、勾配は零に減少した。
【0149】 図5A〜5Eにおいて、架橋剤の量(およびポリマー中の架橋の程度)が増加
するにつれてのタンデルタ(最上の曲線、ダイアモンド形でマークされたもの)
の変化を明瞭に見ることができる。0.01〜300rad/sの振動数範囲の
診断部分は、ここでは1〜約5rad/sのサブ範囲である(各軸は対数尺によ
ることに再び注意すること)。この診断部分内で、架橋の程度の増加(図5Dお
よび5E)は、振動数に対するタンデルタの正の傾斜の出現をもたらす。従って
、0.01〜300rad/sの範囲内で、より架橋された組成物は、約5ra
d/sの振動数で単一最大値(B)を示す。それは、周囲環境から水を吸収する
と実質的に粘着力を失う水不安定性組成物の特徴的特性である。
【0150】 図5A〜5EにおけるG’およびG’’の個々のプロットを比較すると、振動
数に対するG’プロットの勾配に実質的な変化があることを示している。G’の
低振動数値は、架橋度がより低いポリマー中で著しく減少している。この作用は
、図4A〜4Gにおいて示した実施例においてより少ない程度で観察される。
【0151】 図6は、1〜4の範囲内の比M:XL(モノマーMのモル対、架橋剤XLの重
量として表現された比)に対するタンデルタのプロットを示している。図6を作
図するために図4A〜4Gおよび5A〜5Eからのデータを用いた。上方の曲線
は図5A〜5Eに関連し、下方の曲線は図4A〜4Gに関連している。
【0152】 振動数範囲のそれぞれの診断部分(図4A〜4Gでは1〜4rad/sおよび
図5A〜5Eでは1〜5rad/s)におけるタンデルタ勾配が、架橋剤の量が
増加する(すなわち、比M:XLが低下する)につれて負の勾配から正の勾配に
向け零勾配を横切ることが明らかに分かる。
【0153】 実験C−選択されたヒドロゲルに関するタンデルタ曲線のキャラクタリゼーシ
ョン 一定範囲のヒドロゲル組成物を調製し、診断振動数領域におけるタンデルタ勾
配を決定した。これから、各ヒドロゲルが0.01〜300rad/sの振動数
範囲の診断部分においてタンデルタ最小値または負の傾斜を示すか否かによって
各ヒドロゲルを特性分析する。架橋剤および光開始剤の適切なレベルを選択する
ことによって、タンデルタ最小値または負の傾斜を必要に応じて存在するか、あ
るいは存在しないように整えることが可能である。
【0154】
【表3】
【0155】 調製の方法、実施例4〜13 1.6部のIrgacure184を20部のPEG400ジアクリレート架橋
剤(UCB製のIRR280)に溶解し、得られた溶液を溶液Aと呼ぶ。 2.メカニカルスターラーを用いて少なくとも30分にわたりモノマー、水およ
びグリセロールを上表に示した比率で混合し、その後、適切な量の溶液Aを添加
する。溶液を更に最小限1時間にわたり攪拌した後、剥離紙上にスロットダイか
らそれを押し出し(塗布量約1kg/平方メートル)、7m/分の速度で310
0W/cmの中圧水銀アークランプの下を通すことにより硬化させる。
【0156】 結果 上の実験Bに関連して記載されたタンデルタ測定に類似した、タンデルタ測定
の結果として、配合物を次の通り特性分析する。
【0157】
【表4】
【0158】 了解されるように、本発明は、多くの異なる態様を提示しており、明示的にせ
よ暗黙的にせよ、単独にせよ互いの組合せにせよ、本明細書において開示された
すべての新規および発明の特徴および態様を本発明が本発明の範囲内に包含する
ことが理解されるべきである。また、多くの詳細な修正は可能であり、特に本発
明の範囲は、説明のための実施例(複数を含む)によって、あるいは単に記述的
感覚または説明的感覚において本明細書において用いられた用語および表現によ
って限定されると解釈されるべきではない。
【図面の簡単な説明】
【図1】 水吸収後に粘着力損失(比較「例A」)および粘着力増加(実施例1)を示す
ヒドロゲルに関する概略タンデルタ分布を示している。
【図2】 上の実施例1の新しく製造したヒドロゲルに関する振動数に対するG’、G’
’およびタンデルタのプロットを示している。
【図3】 7%水吸収後の上の実施例1の新しく製造したヒドロゲルに関する振動数に対
するG’、G’’およびタンデルタのプロットを示している。
【図4】 それぞれ実施例2A〜2Gの新しく製造したヒドロゲルに関する振動数に対す
るG’、G’’およびタンデルタのプロットを示している。
【図5】 それぞれ実施例3A〜3Eの新しく製造したヒドロゲルに関する振動数に対す
るG’、G’’およびタンデルタのプロットを示している。
【図6】 それぞれの実施例4A〜4Bおよび5A〜5Eをプロットした点で付記しつつ
、図4および5からのデータを用いた、比M:XL(モルM:重量XL)に対す
るタンデルタ勾配のプロットを示している。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZW ),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU, TJ,TM),AE,AL,AM,AT,AU,AZ, BA,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,C R,CU,CZ,DE,DK,DM,EE,ES,FI ,GB,GD,GE,GH,GM,HR,HU,ID, IL,IN,IS,JP,KE,KG,KP,KR,K Z,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LV,MA ,MD,MG,MK,MN,MW,MX,NO,NZ, PL,PT,RO,RU,SD,SE,SG,SI,S K,SL,TJ,TM,TR,TT,TZ,UA,UG ,US,UZ,VN,YU,ZA,ZW Fターム(参考) 4C053 BB02 BB23 BB31 4C060 KK50 MM18 MM22 4C081 AA01 AA10 AA12 CA031 CA051 CA061 CA081 CA101 CA281 CC01 CC04 CE02 CE07 CE08 DA12 4J040 DA052 DB042 DD052 DE022 DF012 DF042 DG002 EE012 FA071 FA091 FA101 FA131 GA25 HB10 HB11 HB19 HB30 HD39 KA13 KA16 KA31 KA38 MA15 NA02

Claims (51)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 溶解または懸濁した少なくとも一種のモノマーと、前記モノ
    マー用の任意に少なくとも一種の架橋剤と、水とを含み、重合によりヒドロゲル
    を形成することができる水性反応混合物を、架橋および/または絡み合いと合わ
    せて重合することにより形成される皮膚接着剤用生体接着剤組成物であって、前
    記組成物は弾性率(G’)および粘性率(G’’)を有し、重合度および/また
    は架橋度および/または絡み合い度は、0.01〜300rad/sの振動数範
    囲の診断部分における振動数に対するタンデルタ(G’’÷G’)の変化の速度
    を考慮して前記生体接着剤組成物の皮膚接着特性を制御するように選択されるこ
    とを特徴とする生体接着剤組成物。
  2. 【請求項2】 重合した前記組成物における必要な重合度および/または架
    橋度および/または絡み合い度は、前記水性反応混合物中の前記モノマーの量、
    前記水性反応混合物中に存在するあらゆる前記架橋剤の量、および/または前記
    架橋および/または前記絡み合いと合わせた前記重合に関する反応条件の選択に
    よって達成される請求項1に記載の生体接着剤組成物。
  3. 【請求項3】 前記振動数範囲の前記診断部分は約100rad/s未満で
    ある請求項1または2に記載の生体接着剤組成物。
  4. 【請求項4】 前記振動数範囲の前記診断部分は約30rad/s未満であ
    る請求項3に記載の生体接着剤組成物。
  5. 【請求項5】 前記振動数範囲の前記診断部分は約10rad/s未満であ
    る請求項3に記載の生体接着剤組成物。
  6. 【請求項6】 前記弾性率および前記粘性率の測定は約37℃の温度で行わ
    れる請求項1〜5のいずれかに記載の生体接着剤組成物。
  7. 【請求項7】 架橋剤は前記水性反応混合物中に存在し、モノマーと前記架
    橋剤の相対量は、必要な架橋度を達成するように選択される請求項2に記載の生
    体接着剤組成物。
  8. 【請求項8】 架橋剤は前記水性反応混合物中に存在し、モノマー(複数を
    含む)と架橋剤(複数を含む)のモル比は、約10,000:1〜約200:1
    の範囲内で選択される請求項1〜7のいずれかに記載の生体接着剤組成物。
  9. 【請求項9】 前記架橋および/または前記絡み合いと合わせた前記重合に
    関する前記反応条件は、重合反応の(a)前記モノマー(複数を含む)の反応性
    および分子当たりの重合可能な官能基の数、(b)前記架橋剤(複数を含む)の
    反応性および分子当たりの反応性官能基の数、(c)あらゆる重合禁止剤(複数
    を含む)の存在、(d)あらゆる連鎖移動剤(複数を含む)の存在、(e)前記
    反応混合物中の前記モノマー(複数を含む)および前記架橋剤(複数を含む)の
    重量分率、(f)開始効率および(g)反応時間、の態様の一つ以上を制御する
    ことにより選択される請求項2に記載の生体接着剤組成物。
  10. 【請求項10】 前記モノマーは、少なくとも一種の親水性モノマー、ある
    いは少なくとも一種の親水性モノマーと少なくとも1種の疎水性モノマーの混合
    物を含む請求項1〜9のいずれかに記載の生体接着剤組成物。
  11. 【請求項11】 前記親水性モノマーは、少なくとも一種のイオン水溶性モ
    ノマー、または少なくとも一種の非イオン水溶性モノマー、あるいはそれらいず
    れか二種以上の混合物を含む請求項10に記載の生体接着剤組成物。
  12. 【請求項12】 前記モノマーは、(メタ)アクリル酸、そのアルカリ金属
    塩またはアンモニウム塩、(メタ)アクリル酸エステル、アクリルアミド、スル
    ホン化アクリルアミド、モノ−またはジ−N−アルキル化アクリルアミド、ビニ
    ルアルコール、N−ビニルピロリドン、あるいはそれらいずれか二種以上の混合
    物を含む請求項1〜11のいずれかに記載の生体接着剤組成物。
  13. 【請求項13】 前記モノマーは、2−アクリルアミド−2−メチルプロパ
    ンスルホン酸、その類似体またはその塩を含む請求項12に記載の生体接着剤組
    成物。
  14. 【請求項14】 アクリル酸(3−スルホプロピル)エステルまたはその塩
    は他のモノマーとして更に存在する請求項13に記載の生体接着剤組成物。
  15. 【請求項15】 前記モノマーは、3−スルホプロピルアクリレート、3−
    スルホプロピルアクリレートの塩、ジアセトンアクリルアミド、N,N−ジメチ
    ルアクリルアミド、N−ビニルピロリドン、アクリロイルモルホリン、あるいは
    それらいずれか二種以上の混合物を含む請求項1〜14のいずれかに記載の生体
    接着剤組成物。
  16. 【請求項16】 前記水性反応混合物は、少なくとも一種の光開始剤、少な
    くとも一種の可塑剤、少なくとも一種の保湿剤(水以外)、少なくとも一種の電
    解質、少なくとも一種の界面活性剤、あるいはそれらいずれか二種以上の混合物
    を含む請求項1〜15のいずれかに記載の生体接着剤組成物。
  17. 【請求項17】 前記可塑剤は、少なくとも一種の多価アルコール、多価ア
    ルコールから誘導された少なくとも一種のエステルおよび少なくとも一種の高分
    子アルコールのいずれか単独、または組合せのどちらかを含む請求項16に記載
    の生体接着剤組成物。
  18. 【請求項18】 前記可塑剤は、グリセロールと、硼酸とグリセロールから
    誘導されたエステルの少なくとも一方を含む請求項16に記載の生体接着剤組成
    物。
  19. 【請求項19】 前記生体接着剤組成物は、前記反応混合物の約15〜約4
    5重量%の前記可塑剤(水以外)を含む請求項16に記載の生体接着剤組成物。
  20. 【請求項20】 前記反応混合物は、前記反応混合物の約0.1〜約5重量
    %の前記界面活性剤を含む請求項16に記載の生体接着剤組成物。
  21. 【請求項21】 前記界面活性剤は一種以上の非イオン界面活性剤を含む請
    求項16に記載の生体接着剤組成物。
  22. 【請求項22】 前記界面活性剤は一種以上のアニオン界面活性剤を含む請
    求項16に記載の生体接着剤組成物。
  23. 【請求項23】 前記界面活性剤は一種以上のカチオン界面活性剤を含む請
    求項16に記載の生体接着剤組成物。
  24. 【請求項24】 前記界面活性剤は少なくとも一種のプロピレンオキシド/
    エチレンオキシドブロックコポリマーを含む請求項16に記載の生体接着剤組成
    物。
  25. 【請求項25】 前記反応混合物は、少なくとも一種のリピド−ミセル形成
    性ポリマーを含む請求項1〜24のいずれかに記載の生体接着剤組成物。
  26. 【請求項26】 前記反応混合物は、前記反応混合物の約0.1重量%〜約
    5重量%の前記リピド−ミセル形成性ポリマーを含む請求項25に記載の生体接
    着剤組成物。
  27. 【請求項27】 前記リピド−ミセル形成性ポリマーは、ポリ(マレイン酸
    −スチレン)、ポリ(マレイン酸−ブチルビニルエーテル)、ポリ(マレイン酸
    −プロピルビニルエーテル)、ポリ(マレイン酸−エチルビニルエーテル)およ
    びポリ(アクリル酸−エチルアクリレート)のいずれか単独、または組合せのど
    ちらかを含む請求項25または26に記載の生体接着剤組成物。
  28. 【請求項28】 前記リピド−ミセル形成性ポリマーは、スチレンとマレイ
    ン酸の交互コポリマーを含む請求項25〜27のいずれかに記載の生体接着剤組
    成物。
  29. 【請求項29】 前記反応混合物は、前記疎水性モノマーが存在する時、前
    記反応混合物の約0.1重量%〜約15重量%の前記疎水性モノマーを含む請求
    項10に記載の生体接着剤組成物。
  30. 【請求項30】 前記疎水性モノマーが存在する時、それは、n−ブチルア
    クリレート、n−ブチルメタクリレート、ヘキシルアクリレート、イソオクチル
    アクリレート、イソデシルアクリレート、エトキシエチルアクリレート、テトラ
    ヒドロフルフリルアクリレート、ビニルプロピオネートおよびビニルブチレート
    のいずれか単独、または組合せのどちらかを含む請求項10に記載の生体接着剤
    組成物。
  31. 【請求項31】 前記疎水性モノマーが存在する時、それは、エトキシエチ
    ルアクリレートまたはブチルアクリレートの少なくとも一方を含む請求項10に
    記載の生体接着剤組成物。
  32. 【請求項32】 前記反応混合物は、前記記疎水性ポリマーが存在する時、
    前記反応混合物の約3重量%〜約20重量%の前記記疎水性ポリマーを含む請求
    項10に記載の生体接着剤組成物。
  33. 【請求項33】 前記記疎水性ポリマーが存在する時、それは、酢酸ビニル
    マレイン酸ジオクチルコポリマーまたはエチレン酢酸ビニルコポリマーのいずれ
    か単独、または組合せのどちらかを含む請求項10に記載の生体接着剤組成物。
  34. 【請求項34】 前記重合はラジカル重合である請求項1〜33のいずれか
    に記載の生体接着剤組成物。
  35. 【請求項35】 前記ラジカル重合は光開始剤の存在下で行われる請求項3
    4に記載の生体接着剤組成物。
  36. 【請求項36】 前記光開始剤は、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニル
    ケトン、2−ヒドロキシ−2−プロピルフェニルケトンまたはそれらの混合物を
    含む請求項35に記載の生体接着剤組成物。
  37. 【請求項37】 前記組成物は、0.5N/cm以上の乾いた皮膚上の粘着
    力をもたらす請求項1〜36のいずれかに記載の生体接着剤組成物。
  38. 【請求項38】 0.01〜100rad/sの振動数範囲の少なくとも一
    部における振動数に対するタンデルタの負の変化速度を示す請求項1〜37のい
    ずれかに記載の生体接着剤組成物。
  39. 【請求項39】 0.01〜30rad/sの振動数範囲の少なくとも一部
    における振動数に対するタンデルタの負の変化速度を示す請求項38に記載の生
    体接着剤組成物。
  40. 【請求項40】 本明細書において定義された水安定性を示す請求項38ま
    たは39に記載の生体接着剤組成物。
  41. 【請求項41】 0.01〜100rad/sの振動数範囲の少なくとも一
    部における振動数に対するタンデルタの連続的に実質的に零の変化速度を示す請
    求項1〜37のいずれかに記載の生体接着剤組成物。
  42. 【請求項42】 0.01〜30rad/sの振動数範囲の少なくとも一部
    における振動数に対するタンデルタの連続的に実質的に零の変化速度を示す請求
    項1〜37のいずれかに記載の生体接着剤組成物。
  43. 【請求項43】 0.01〜100rad/sの振動数範囲の少なくとも一
    部における振動数に対するタンデルタの正の変化速度を示す請求項1〜37のい
    ずれかに記載の生体接着剤組成物。
  44. 【請求項44】 0.01〜30rad/sの振動数範囲の少なくとも一部
    における振動数に対するタンデルタの正の変化速度を示す請求項1〜37のいず
    れかに記載の生体接着剤組成物。
  45. 【請求項45】 本明細書において定義された水不安定性を示す請求項43
    〜44のいずれかに記載の生体接着剤組成物。
  46. 【請求項46】 0.01〜300rad/sの振動数範囲における唯一の
    点で振動数に対するタンデルタの零の変化速度を示す請求項1〜45のいずれか
    に記載の生体接着剤組成物。
  47. 【請求項47】 生体医用皮膚電極または創傷包帯における請求項1〜46
    のいずれかに記載の生体接着剤組成物の用途。
  48. 【請求項48】 (a)溶解または懸濁した少なくとも一種のモノマーと、
    前記モノマー用の任意に少なくとも一種の架橋剤と、水とを含み、重合によりヒ
    ドロゲルを形成することができる水性反応混合物を形成する工程と、(b)前記
    水性反応混合物を架橋および/または絡み合いと合わせて重合する工程とを含み
    、重合度および/または架橋度および/または前記絡み合い度は、0.01〜3
    00rad/sの振動数範囲の診断部分における振動数に対するタンデルタ(G
    ’’÷G’)の変化の速度を考慮して生体接着剤組成物の皮膚接着特性を制御す
    るように選択され、G’’は生体接着剤組成物の粘性率であり、G’は生体接着
    剤組成物の弾性率である、皮膚接着剤として用いるための生体接着剤組成物を製
    造する方法。
  49. 【請求項49】 請求項2〜46のいずれかに記載の生体接着剤組成物を製
    造する請求項48に記載の方法。
  50. 【請求項50】 溶解または懸濁した少なくとも一種のモノマーと、前記モ
    ノマー用の任意に少なくとも一種の架橋剤と、水とを含み、重合によりヒドロゲ
    ルを形成することができる水性反応混合物を架橋および/または絡み合いと合わ
    せて重合することを含み、前記反応は、重合度および/または架橋度および/ま
    たは前記絡み合い度が、0.01〜300rad/sの振動数範囲の診断部分に
    おける振動数に対するタンデルタ(G’’÷G’)の変化の速度を考慮して生体
    接着剤組成物の皮膚接着特性を制御するように選択されるように行われ、G’’
    は生体接着剤組成物の粘性率であり、G’は生体接着剤組成物の弾性率である、
    皮膚接着剤として用いるための生体接着剤組成物の皮膚接着特性を制御する方法
  51. 【請求項51】 請求項2〜46のいずれかに記載の生体接着剤組成物の皮
    膚接着特性を制御する請求項50に記載の方法。
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