JP2002534995A - Her−2結合アンタゴニスト - Google Patents

Her−2結合アンタゴニスト

Info

Publication number
JP2002534995A
JP2002534995A JP2000595705A JP2000595705A JP2002534995A JP 2002534995 A JP2002534995 A JP 2002534995A JP 2000595705 A JP2000595705 A JP 2000595705A JP 2000595705 A JP2000595705 A JP 2000595705A JP 2002534995 A JP2002534995 A JP 2002534995A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
sequence
amino acids
isolated
ecd
seq
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000595705A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2002534995A5 (ja
Inventor
クリスティン ドハーティ,ジョニ
エム. クリントン,ゲイル
ピー. エーデルマン,ジョン
Original Assignee
オレゴン ヘルス サイエンシーズ ユニバーシティー
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by オレゴン ヘルス サイエンシーズ ユニバーシティー filed Critical オレゴン ヘルス サイエンシーズ ユニバーシティー
Publication of JP2002534995A publication Critical patent/JP2002534995A/ja
Publication of JP2002534995A5 publication Critical patent/JP2002534995A5/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07KPEPTIDES
    • C07K14/00Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof
    • C07K14/435Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof from animals; from humans
    • C07K14/705Receptors; Cell surface antigens; Cell surface determinants
    • C07K14/71Receptors; Cell surface antigens; Cell surface determinants for growth factors; for growth regulators
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K39/00Medicinal preparations containing antigens or antibodies
    • A61K39/395Antibodies; Immunoglobulins; Immune serum, e.g. antilymphocytic serum
    • A61K39/39533Antibodies; Immunoglobulins; Immune serum, e.g. antilymphocytic serum against materials from animals
    • A61K39/39558Antibodies; Immunoglobulins; Immune serum, e.g. antilymphocytic serum against materials from animals against tumor tissues, cells, antigens
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P35/00Antineoplastic agents
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K38/00Medicinal preparations containing peptides

Landscapes

  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Immunology (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Veterinary Medicine (AREA)
  • Pharmacology & Pharmacy (AREA)
  • Animal Behavior & Ethology (AREA)
  • Public Health (AREA)
  • Bioinformatics & Cheminformatics (AREA)
  • Zoology (AREA)
  • Biomedical Technology (AREA)
  • Oncology (AREA)
  • Proteomics, Peptides & Aminoacids (AREA)
  • Molecular Biology (AREA)
  • Microbiology (AREA)
  • Mycology (AREA)
  • Epidemiology (AREA)
  • Cell Biology (AREA)
  • Toxicology (AREA)
  • Genetics & Genomics (AREA)
  • Gastroenterology & Hepatology (AREA)
  • Biochemistry (AREA)
  • Biophysics (AREA)
  • Nuclear Medicine, Radiotherapy & Molecular Imaging (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Peptides Or Proteins (AREA)
  • Medicines Containing Antibodies Or Antigens For Use As Internal Diagnostic Agents (AREA)
  • Medicines That Contain Protein Lipid Enzymes And Other Medicines (AREA)
  • Investigating Or Analysing Biological Materials (AREA)
  • Micro-Organisms Or Cultivation Processes Thereof (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (a)少なくとも108の親和性でHER−2の細胞外ドメインECDに結合する、配列番号1の配列から取られる約50〜79個のアミノ酸を有する単離されたポリペプチド、(b)C末端の79個のアミノ酸が存在し、そして少なくとも3個のN-結合されたグリコシル化部位が存在する、配列番号2の配列から取られる約80〜419個のアミノ酸を有する単離され、そしてグリコシル化されたポリペプチド、(c)HER−2のECDに結合するモノクローナル抗体、及び(d)それらの組合せから成る群から選択された剤(但し、モノクローナル抗体のみではあり得ない)、及び医薬的に許容できるキャリヤーを含んで成る、HER−2を過剰発現する固形腫瘍を処理するための医薬組成物が開示される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 発明の技術分野: 本発明は、HER−2結合アンタゴニストを提供する。特に、イントロン保持が
、HER−2受容体に結合する新規HER−2アンタゴニストポリペプチドを生成した
。 この研究は、Department of Defense (DOD) Breast Cancer Research Program
からの許可により支持された。アメリカ合衆国政府は、本発明において一定の
権利を有する。
【0002】 発明の背景: HER-2/neu (erbB-2) 腫瘍遺伝子は、いくつかのヒト癌(Hynes and Stern, Bi
ochim. Et Biophys. Acta 1198: 165-184, 1994; 及びDougall など., Oncogene
9: 2109-2123, 1994)及び哺乳類進化(Leeなど., Nature 378: 394-398, 1995
) におけるその役割のために、広範囲に研究されて来た受容体−様チロシンキ
ナーゼ(RTK)をコードする。HER−2タンパク質の配列は、胎盤(Coussensなど
., Science 230: 1132-1139, 1985)からの、及び胃癌細胞系(Yamamotoなど.,
Nature 319: 230-234, 1986)からの上皮成長因子受容体(EGFR)mRNAに対する
相同性によりクローン化されたcDNAから決定された。
【0003】 HER−2 mRNAは、約4.5kbであることが示されており(Coussens など., Scienc
e 230: 1132-1139, 1985; 及びYamamotoなど., Nature 319: 230-234, 1986)、
そして正常及び悪性ヒト組織(p185HER-2)における185kDaのトランスメンブラ
ン糖タンパク質をコードする(Hynes and Stern, Biochim. Et Biophys. Acta 1
198: 165-184, 1994; 及びDougall など., Oncogene 9: 2109-2123, 1994)。HE
R-2遺伝子の機能は、トランスフェクトされた細胞における4.5kbの転写体に対応
するcDNAを発現することによって、及び185kDaのタンパク質生成物の構造及び生
化学的特性から主に試験されて来た。p185HER-2は、大きな細胞外ドメイン、ト
ランスメンブランセグメント、及びチロシンキナーゼ活性を有する細胞内ドメイ
ンから成る(Hynes and Stem, Biochem. Et Biophys. Acta 1198: 165-184, 199
4; 及びDougallなど., Oncogene 9: 2109-2123, 1994)。
【0004】 p185HER-2 の過剰発現は、培養された細胞の表現型形質転換を引き起こし(Di
Fiore など., Science 237: 178-182, 1987; 及びHudziak など., Proc. Natl.
Acad. Sci. USA 84: 7159-7163, 1987)、そして乳癌及び卵巣癌の攻撃的な臨床
学的進行に関連していた(Slamonなど., Science 235: 177-182, 1987; 及びSla
monなど., Science 244: 707-712, 1989)。p185HER-2は、EGFRに対して非常に
相同である。しかしながら、p185HER-2に対して高い親和性で、直接的に結合す
るリガンドはまだ、同定されていない。さらに、HER−2のシグナル化活性は、E
GFRファミリーの他のリガンドー結合膜とのヘテロニ量体化を通して仲介され得
る(Carraway and Cantley, Cell 78: 5-8, 1994; Earpなど., Breast Cancer R
es. Treat. 35: 115-132, 1995; 及びQianなど., Oncogene 10: 211-219, 1995
)。
【0005】 HERファミリーRTKの細胞外ドメインの領域を含む規準からはずれたタンパク質
は、十分な長さの受容体のタンパク質加水分解プロセッシングを通して(Lin an
d Clinton, Oncogene 6: 639-643, 1991; Zabreeky など., J. Biol. Chem. 266
: 1716-1720, 1991; PuPaなど., Oncogene 8: 2917-2923, 1993; Vecchi など.,
J. Biol. Chem. 271: 18989-18995, 1996; 及びVecchi and Carpenter, J. Cel
l Biol. 139: 995-1003, 1997)、及び他のRNAプロセッシングを通して(Petch
など., Mol. Cell. Biol. 10: 2973-2982, 1990; Scott など., Mol. Cell. Bio
l. 13: 2247-2257, 1993; 及びLee and Maihle, Oncogene 16: 3243-3252, 1998
)、生成される。p185HER-2の細胞外ドメインは、培養における乳癌細胞からタ
ンパク質加水分解的に生成され(Petchなど., Mol Cell. Biol. 10: 2973-2982,
1990; Scottなど., Mol. Cell. Biol. 13: 2247-2257, 1993; 及びLee and Mai
hle, Oncogene 16: 3243-3252, 1998)、そしてそれが転移性乳癌の血清マーカ
ーであり得る場合(Leitzelなど., J. Clin. Oncol. 10: 1436-1443, 1992)、
及び免疫学的制御からのHER-2に富んでいる腫瘍の脱離を可能にできる場合(Bas
elgaなど., J. Clin. Oncol. 14: 737-744, 1966: 及びBrodowiczなど., Int. J
. Cancer 73: 875-879, 1997)、いく人かの癌患者の血清に見出される(Leitze
lなど., J. Clin. Oncol. 10: 1436-1443, 1992)。
【0006】 HER-2の切断された細胞外ドメインはまた、イントロン内のポリアデニル化シ
グナルの使用により生成される2.3kbの他の転写体の生成物である(Scottなど.,
Mol. Cell. Biol. 13: 2247-2257, 1993)。前記他の転写体は、胃癌細胞系MKN
7において最初に同定され(Yamamotoなど., Nature 319: 230-234, 1986; 及びS
cottなど., Mol. Cell. Biol. 13: 2247-2257, 1993)、そして切断された受容
体はそれらの腫瘍細胞から分泌されるよりもむしろ、核周囲細胞質内に位置した
(Scottなど., Mol. Cell. Biol. 13: 2247-2257, 1993)。
【0007】 しかしながら、特定の治療、診断又は研究有用性は、この切断された細胞外ド
メインポリペプチドに与えられたことはない。他のスプライシングにより生成さ
れる、EGFRの切断された細胞外ドメイン(Petchなど., Mol. Cell. Biol. 10: 2
973-2982, 1990)は、分泌され、リガンド−結合及び二重体化性質を示し(Basu
など., Mol. Cell. Biol. 9: 671-677, 1989)、そして受容体機能に対する優性
の負の効果を有することができる(Basuなど., Mol. Cell. Biol. 9: 671-677,
1989; 及びFlickingerなど. Mol. Cell. Biol. 12: 883-893, 1992)。
【0008】 従って、細胞HER-2に結合する分子、及び特に、HER-2に対するヒト型化抗体(
例えば、Herceptin(商標))とは異なった部位に結合する分子を見出す必要性が
当業界において存在する。そのような分子は、HER-2を過剰発現する種々の癌の
ための有用な治療剤であろう。
【0009】 発明の要約: 本発明は、少なくとも108の親和性でHER−2の細胞外ドメインECDに結合する
、配列番号1の配列から取られる約50〜79個のアミノ酸を有する単離されたポリ
ペプチドを提供する。好ましくは、前記単離されたポリペプチドは、約69〜79個
の長さのアミノ酸である。好ましくは、前記単離されたポチペプチドは、Hercep
tin(商標)(癌の処理のために使用され、そしてECD又はHER−2に結合する市販
のヒト型化モノクローナル抗体)の結合の部位とは異なる、HER−2のECD上の部
位に結合する。
【0010】 本発明はさらに、少なくとも108の親和性でHER−2の細胞外ドメインECDに結
合する、配列番号1の配列から取られる約50〜79個のアミノ酸を有するポリペプ
チドを、発現に基づいてコードする単離されたDNA配列を提供する。好ましくは
、前記単離されたポリペプチドは、約69〜79個の長さのアミノ酸である。好まし
くは、前記単離されたポチペプチドは、Herceptin(商標)(癌の処理のために使
用され、そしてECD又はHER−2に結合する市販のヒト型化モノクローナル抗体)
の結合の部位とは異なる、HER−2のECD上の部位に結合する。本発明はさらに、
少なくとも108の親和性でHER−2の細胞外ドメインECDに結合する、配列番号1
の配列から取られる約50〜79個のアミノ酸を有するポリペプチドを、発現に基づ
いてコードするDNA配列を有する発現ベクターを含んで成るトランスフェクトさ
れた細胞を提供する。
【0011】 本発明はさらに、C末端の79個のアミノ酸が存在し、そして少なくとも3個のN-
結合されたグリコシル化部位が存在する、配列番号2の配列から取られる約80〜
419個のアミノ酸を有する単離され、そしてグリコシル化されたポリペプチドを
提供する。好ましくは、前記単離されたポチペプチドは、約350〜419個の長さの
アミノ酸であり、そして4個のN-結合されたグリコシル化部位が存在する。好ま
しくは、前記単離されたポチペプチドは、Herceptin(商標)(癌の処理のために
使用され、そしてECD又はHER−2に結合する市販のヒト型化モノクローナル抗体
)の結合の部位とは異なる、HER−2のECD上の部位に結合する。
【0012】 本発明はさらに、C末端の79個のアミノ酸が存在し、そして少なくとも3個のN-
結合されたグリコシル化部位が存在する、配列番号3の配列から取られる約80〜
419個のアミノ酸を有するポリペプチドを、発現に基づいてコードする単離され
たDNA配列を提供する。好ましくは、前記単離されたポチペプチドは、約350〜41
9個の長さのアミノ酸であり、そして4個のN-結合されたグリコシル化部位が存在
する。本発明はさらに、C末端の79個のアミノ酸が存在し、そして少なくとも3個
のN-結合されたグリコシル化部位が存在する、配列番号3の配列から取られる約
80〜419個のアミノ酸を有するポリペプチドを、発現に基づいてコードするDNA配
列を有する発現ベクターを含んで成るトランスフェクトされた細胞を提供する。
【0013】 本発明は、(a)少なくとも108の親和性でHER−2の細胞外ドメインECDに結
合する、配列番号1の配列から取られる約50〜79個のアミノ酸を有する単離され
たポリペプチド、(b)C末端の79個のアミノ酸が存在し、そして少なくとも3個
のN-結合されたグリコシル化部位が存在する、配列番号2の配列から取られる約8
0〜419個のアミノ酸を有する単離され、そしてグリコシル化されたポリペプチド
、(c)HER−2のECDに結合するモノクローナル抗体、及び(d)それらの組合
せから成る群から選択された、HER−2のECDに結合する剤(但し、モノクローナ
ル抗体のみではあり得ない)を、投与することを含んで成る、HER−2の過剰発
現により特徴づけられる固形腫瘍を処理するための方法を提供する。
【0014】 好ましくは、HER−2を過剰発現する固形腫瘍は、乳癌、小細胞肺癌、卵巣癌
及び結腸癌から成る群から選択される。好ましくは、前記剤は、配列番号1の配
列から取られる約50〜79個のアミノ酸を有する単離されたポリペプチドである。
最も好ましくは、前記剤は、配列番号1の配列から取られる約50〜79個のアミノ
酸を有する単離されたポリペプチド、及びHER−2のECDに結合するモノクローナ
ル抗体の組合せである。
【0015】 本発明はさらに、(a)少なくとも108の親和性でHER−2の細胞外ドメインEC
Dに結合する、配列番号1の配列から取られる約50〜79個のアミノ酸を有する単
離されたポリペプチド、(b)C末端の79個のアミノ酸が存在し、そして少なく
とも3個のN-結合されたグリコシル化部位が存在する、配列番号2の配列から取ら
れる約80〜419個のアミノ酸を有する単離され、そしてグリコシル化されたポリ
ペプチド、(c)HER−2のECDに結合するモノクローナル抗体、及び(d)それ
らの組合せから成る群から選択された剤(但し、モノクローナル抗体のみではあ
り得ない)、及び医薬的に許容できるキャリヤーを含んで成る、HER−2を過剰
発現する固形腫瘍を処理するための医薬組成物を提供する。
【0016】 好ましくは、前記は、配列番号1の配列から取られる約50〜79個のアミノ酸を
有する単離されたポリペプチドである。最も好ましくは、前記剤は、配列番号1
の配列から取られる約50〜79個のアミノ酸を有する単離されたポリペプチド、及
びHER−2のECEに結合するモノクローナル抗体の組み合わせである。
【0017】 本発明はさらに、少なくとも108の親和性でHER−2の細胞外ドメインECDに結
合する、配列番号1の配列から取られる約50〜79個のアミノ酸を有する単離され
たポリペプチドに、治療剤を結合することを含んで成る、HER−2の過剰発現に
より特徴づけられる固形腫瘍組織に治療剤を標的化するための方法を提供する。
好ましくは、前記単離されたポリペプチドは、約69〜79個の長さのアミノ酸であ
る。好ましくは、前記単離されたポチペプチドは、Herceptin(商標)(癌の処理
のために使用され、そしてECD又はHER−2に結合する市販のヒト型化モノクロー
ナル抗体)の結合の部位とは異なる、HER−2のECD上の部位に結合する。
【0018】 本発明はさらに、(a)血液、血清、尿リンパ、唾液、腫瘍組織及びそれらの
組み合わせから成る群から選択された体液を得;そして(b)ELISA、免疫沈殿
、免疫組織化学及びウェスターン分析から成る群から選択された抗−p68HER−2
抗体に基づくアッセイを用いて、発現されたp68HER−2の量を測定することを含
んで成る、HER−2を過剰発現する腫瘍についての腫瘍処理の予後を決定するた
めの方法を提供する。好ましくは、腫瘍処理の予後を決定するための方法はさら
に、液体におけるp185HER−2 ECDの量を測定し、そしてp68HER−2の量とp185H
ER−2の量との間の比率を決定することを含んで成る。
【0019】 発明の特定の記載: 本発明は、イントロン8として同定された274bpの挿入体を有する4.8kbの他の
HER-2 mRNAの最初の発見に基づかれている。保持されるイントロンは、読み取り
枠を整合して存在し、そして79個のアミノ酸(配列番号1)、続いてヌクレオチ
ド236での停止コドンをコードする。他のmRNAは、トランスメンブラン及び細胞
内ドメインを欠いており、そして419個のアミノ酸(配列番号2);p185HER-2の
N−末端に対して同一である340個の残基及びC−末端での79個のユニーク残基(
配列番号1)を含む切断されたHER-2タンパク質を予測する。
【0020】 新規の9個のアミノ酸残基C−末端配列(配列番号1)又はp185HER-2のN−末
端のいずれかに対する特異的抗体を用いて、68kDaのタンパク質生成物が同定さ
れた(配列番号2)。この69kDaのタンパク質は、他のHER-2転写体の生成物であ
り、そしていくつかの細胞系からの細胞抽出物及び細胞外培地において見出され
る。他の転写体の発現は、トランスフェクトされていないヒト胚腎細胞系におい
て最高であった。
【0021】 ここに提供される結果は、追加の274個のヌクレオチド、好ましくはイントロ
ン8を含む他のHER-2 mRNAの発現を示す。約4.8kbの他の転写体がヒト胎児腎臓
組織及びヒト胚腎細胞系HEK293において検出されることは、この発見と一致する
。さらに、配列が2.3kbの切断されたHER-2 mRNAに保持される場合、予測するサ
イズである2.6kbの転写体(Yamamotoなど., Nature 319: 230-234, 1986; 及びS
cottなど., Mol. Cell. Biol. 13: 2247-2257, 1993)は、挿入された配列又はH
ER-2ECDコード配列に対して特異的なプローブを用いて、ノザンブロット分析に
よりヒト胎児肝臓組織において検出された(図2)。
【0022】 挿入された配列は、終結コドンを導き、そしてp185HER-2タンパク質の残基340
で新規の79個のアミノ酸延長企画のECDIIIaを測定する。従って、その予測され
るタンパク質は、トランスメンブラン及び細胞内ドメインを欠いているが、しか
しp185HER-2の細胞外ドメインのサブドメインI及びIIを含む。予測されるように
、p185HER-2のN−末端配列、及び新規配列の包含により提供されるC−末端延長
を含む分泌されたタンパク質が検出された(図3及び5)。ECDIIIaタンパク質
は、p185HER-2のサブドメインI及びIIに見出される5個のN−結合されたグリコ
シル化部位がグリコシル化される場合、他の転写体によりコードされるタンパク
質から予測されるおおよそのサイズである68kDaであることが見出された(Stern
など., Mol. Cell. Biol. 6: 1729-1740, 1986)。
【0023】 本明細書に提供されるデータは、p68HER-2がp185HER-2に特異的に結合するこ
とを示す。p185HER-2との結合は、p68HER-2のN−末端サブドメインI及びIIより
もむしろ新規のプロリンに富んでいるECDIIIaドメインにより付与され得る。イ
ンビトロ欠失突然変異誘発により生成されるHER-2 ECDはまた、サブドメインI及
びIIを含むが、それは、それらの接近性を増強するよう構築されない場合、p185
-2の細胞外ドメインを会合しない(Tzaharなど., EMBO J. 16: 4938-4950, 1997
; O’Rourkeなど., Proc. Natl. Acad. Sci. USA 94: 3250-3255, 1997; 及びFi
tzpatrickなど., FEBS Letters 431: 102-106, 1998)。
【0024】 しかしながら、ユニークECDIIIaペプチドは、p185HER-2に対して、及びp185HE
R-2を過剰発現する、トランスフェクトされた17-3-1細胞に対して、高い親和性
(nM濃度)で結合する(図5)。17-3-1細胞に対するECDIIIaドメインペプチド
の選択的結合は、分泌されたp68HER-2が細胞表面でp185HER-2の細胞外領域と相
互作用することを示す。従って、p68HER-2及びそのフラグメントは、HER-2遺伝
子によりコードされる、天然に存在するHER-2結合タンパク質であると思われる
。EGFRファミリーリガンド(Groenenなど., Growth Factors II: 235-257, 1994
)に比較して、p68HER-2は、EFG相同ドメインを欠いており、そして受容体自体
、すなわちp185HERの最初の340個のアミノ酸を含む。
【0025】 前に記載された推定上のHER-2リガンドは、EGFRファミリーメンドーを含むヘ
テロニ量体においてのみ、p185HER-2と間接的に会合することが見出された(Hel
din and Ostman, Cytokine Growth Factor Rev. 7: 33-40, 1996)。ECDIIIaは
補助受容体を通してp185HER-2に間接的に結合することが可能であるが、これは
たぶん、界面活性剤により溶解されたp184HER-2が固定されたECDIIIaペプチドに
より特異的且つ効果的に“引き下された”ので、ありそうもないと思われる(図
5B)。
【0026】 哺乳類EGFRファミリーメンバーのためのすべての天然に存在するか又は構築さ
れたリガンドに関して、結合は、受容体ニ量体化及びチロシンリン酸化の刺激に
強くカップリングされる(Hynes and Stern, Biochim. et Biophys. Acta 1198:
165-184, 1994; Dougallなど., Oncogenes 9: 2109-2123, 1994; 及びGroenen
など., Growth Factors 11: 235-257, 1994)。それらは結合するが、p68HER-2
も、ECDIIIaペプチドもいずれも、p185HER-2を活性化することが見出されなかっ
た。活性化は、p185HER-2チロシンリン酸化の程度で異なる2種の異なった細胞
系、すなわちトランスフェクトされた17-3-1細胞及びSKOV-3卵巣癌細胞において
評価された。
【0027】 さらに、p184HER-2のニ量体化において増強されるインビトロ自己−リン酸化
活性(Dougallなど., Oncogene 9: 2109-2123, 1994; 及びLinなど., J. Cell.
Biochem. 49, 290-295, 1992)は、p68HER-2又はECDIIIaにより刺激されなかっ
た。同様に、ショウジョウバエEGF受容体の細胞外インヒビター及びクラスIのRT
Kの唯一の既知アンタゴニストであるArgosタンパク質は、受容体のチロシンリン
酸化を模倣しなかった(Schweitzerなど., Nature 376: 699-702, 1995)。同様
に、Angiopoietin-2, すなわちTie 2 RTKのための天然のアンタゴニストは、内
皮受容体を結合したが、しかしそれを活性化するのには失敗した(Maisonpierre
など., Science 277: 55-60, 1997)。
【0028】 理論に拘束されるわけではないが、p68HER-2は占有するが、しかし活性化しな
いので、それはp185HER-2の二量体化を阻止することができた。類推によれば、H
ER-2は、RTKのその結合を増強するよう構築される場合、リン酸基転移及び受容
体活性化のために必要とされる生産性二量体の形成を妨げ、それにより優性の負
の効果を有する(O’Rourkeなど., Proc. Natl. Acad. Sci. USA 94: 3250-3255
, 1997)。
【0029】 HER-2 ECDに比較して、可溶性p68HER-2は、p185HER-2への強い結合性を示し、
さらにまた、ECDのサブドメインI及びIIも含む。サブドメインIは低い親和性、
すなわちヘテロマ−複合体中へのp185HER-2の補充のために必要とされる種々の
リガンド結合部位であるので(Tzaharなど., EMBO J. 16: 4938-4950, 1997)、
p68HER-2は、この部位を阻止し、そしてそれにより、ニ量体中へのp185HER-2の
補充を妨げる。他方では、p68HER-2は、p185HER-2への結合について特徴づけら
れていないリガンドと競争することができた。
【0030】 ヒト胎児肝臓及び腎臓におけるp68HER-2の組織−特異的発現は、p185HER-2が
それらの器官の進化の間、占有される程度を調節するよう機能することができる
。さらに、HER-2遺伝子増幅による腫瘍細胞におけるp68HER-2に対してのp185HER
-2の過剰発現(図3)は、結合タンパク質、例えばp68HER-2の効果の克服に基づ
いての選択的圧力を通して生じ得た。従って、p68HER-2は、p185HER-2の活性化
を妨げることができる天然に存在するp185HER-2結合タンパク質の第1の例であ
る。
【0031】医薬組成物 : 本発明はさらに、(a)少なくとも108の親和性でHER−2の細胞外ドメインEC
Dに結合する、配列番号1の配列から取られる約50〜79個のアミノ酸を有する単
離されたポリペプチド、(b)C末端の79個のアミノ酸が存在し、そして少なく
とも3個のN-結合されたグリコシル化部位が存在する、配列番号2の配列から取ら
れる約80〜419個のアミノ酸を有する単離され、そしてグリコシル化されたポリ
ペプチド、(c)HER−2のECDに結合するモノクローナル抗体、及び(d)それ
らの組合せから成る群から選択された剤(但し、モノクローナル抗体のみではあ
り得ない)、及び医薬的に許容できるキャリヤーを含んで成る、HER−2を過剰
発現する固形腫瘍を処理するための医薬組成物を提供する。
【0032】 好ましくは、前記は、配列番号1の配列から取られる約50〜79個のアミノ酸を
有する単離されたポリペプチドである。最も好ましくは、前記剤は、配列番号1
の配列から取られる約50〜79個のアミノ酸を有する単離されたポリペプチド、及
びHER−2のECEに結合するモノクローナル抗体の組み合わせである。
【0033】 本発明のポリペプチド及び/又はモノクローナル抗体のいずれか又は両者を含
んで成る本発明の医薬組成物は、単独で(複合体又は組み合わせ)、又は適切な
キャリヤー及び賦形剤と共に混合されている医薬組成物の形で、患者に投与され
得る。本発明のポリペプチドは、非経口的に、例えば静脈内注射又は注入、腹腔
内注射、皮下注射又は筋肉内注射により投与され得る。本発明のポリペプチドは
、錠剤、ピル、カプセル、液体、ゲル、シロップ、スラリー懸濁液及び同様のも
のを形成するために、キャリヤー及び賦形剤と共に適切に配合することにより、
経口又は直腸投与され得る。
【0034】 本発明のポリペプチドは、活性剤の適切な全身性レベルを達成するために、局
部的に、例えば皮膚用パッチにより投与され得る。本発明のポリペプチドは、皮
膚又は粘膜表面への局部適用に適切な局部クリーム、皮膚又は粘膜用パッチ、液
体又はゲル中に配合される。本発明のポリペプチドは、HER-2の過剰発現により
特徴づけられる癌の局部又は全身性処理のために呼吸気管への吸入により投与さ
れ得る。
【0035】 本発明への使用のために適切な本発明のポリペプチドの用量は、この開示から
当業者により決定され得る。本発明のポリペプチドは、有効用量(活性剤の投与
路及び薬物動力学に依存する)の本発明のポリペプチド、及び製剤の特定の投与
路(すなわち、経口、非経口又は吸入)のために適切である適切な医薬キャリヤ
ー及び賦形剤を含むであろう。本発明の活性ポリペプチドは、混合、溶解、粒状
化、糖剤製造、乳化、カプセル封入、封入又は凍結乾燥方法により、医薬剤中に
混合される。非経口投与のための医薬製剤は、水溶性形での本発明のポリペプチ
ドの水溶液を包含する。
【0036】 さらに、本発明のポリペプチドの懸濁液は、油状懸濁液として調製され得る。
適切な親油性溶媒又はビークルは、脂肪油、例えばゴマ油、又は合成脂肪酸エス
テル、例えばエチルオレエート又はトリグリセリド又はリポソームを包含する。
水性注射用懸濁液は、懸濁液の粘度を高める物質、例えばナトリウムカルボキシ
メチルセルロース、ソルビトール又はデキストランを含むことができある。その
懸濁液は任意には、より濃縮された溶液を可能にするために複合体又は組み合わ
せの溶解性を高めるための安定剤又は剤を含むことができる。
【0037】 経口投与のための医薬製剤は、活性化合物と、固体賦形剤、例えば糖(例えば
、ラクトース、スクロース、マントニール又はソルビトール)、セルロース調製
物(例えば、スターチ、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロー
ス及びナトリウムカルボキシメチルセルロース)、ゼラチン、ガム又はポリビニ
ルピロリドンと組合すことによって得られる。さらに、粉砕剤及び安定剤が添加
され得る。
【0038】p68及び79個のアミノ酸のC末端領域の合成方法 : ポリペプチド合成は、ペプチドを合成するための製造業者の説明者に従って、
ペプチド合成装置を通しての連続的アミノ酸構築によるポリペプチド合成のため
の一群の標準方法により行われる。好ましくは、100個以下のアミノ酸の短いポ
リペプチドは、ポリペプチドの連続的アミノ酸構築を通しての合成方法のために
最良に適合される。さらに、異種ポリペプチドは、原核又は真核細胞のいずれか
を形質転換し、それらの発現のための適切な増殖培地を提供し、そして次に、使
用される細胞の型及びその発現特徴に依存して、培地又は細胞内含有物から本発
明のポリペプチドを精製するために、標準の組換えDNA技法を用いて、形質転換
された細胞により発現され得る。
【0039】p68, 79個のアミノ酸のC末端領域及び組合せによる癌の処理方法 : 本発明は、(a)少なくとも108の親和性でHER−2の細胞外ドメインECDに結
合する、配列番号1の配列から取られる約50〜79個のアミノ酸を有する単離され
たポリペプチド、(b)C末端の79個のアミノ酸が存在し、そして少なくとも3個
のN-結合されたグリコシル化部位が存在する、配列番号2の配列から取られる約8
0〜419個のアミノ酸を有する単離され、そしてグリコシル化されたポリペプチド
、(c)HER−2のECDに結合するモノクローナル抗体、及び(d)それらの組合
せから成る群から選択された、HER−2の細胞外ドメイン(ECD)に結合する剤(
但し、モノクローナル抗体のみではあり得ない)を、投与することを含んで成る
、HER−2又はHER−2変異体(例8を参照のこと)の過剰発現により特徴づけら
れる固形腫瘍を処理するための方法を提供する。
【0040】 好ましくは、HER−2を過剰発現する固形腫瘍は、乳癌、小細胞肺癌、卵巣癌
及び結腸癌から成る群から選択される。好ましくは、前記剤は、配列番号1の配
列から取られる約50〜79個のアミノ酸を有する単離されたポリペプチドである。
最も好ましくは、前記剤は、配列番号1の配列から取られる約50〜79個のアミノ
酸を有する単離されたポリペプチド、及びHER−2のECDに結合するモノクローナ
ル抗体の組合せである。
【0041】 本明細書に記載されるp68HER-2ポリペプチドは、HER-2に結合し、そしてキナ
ーゼドメインを通してシグナルトランスダクションを妨げることが見出された。
理論的ではないが、ユニークECDIIIaドメインは、p185HER-2への特異的結合を仲
介し、そしてp68ECDIIIaとのその得られる相互作用は、p18HER-2のニ量体化及び
続くシグナルトランスダクションを妨げる。従って、p68HER-2は、シグナルトラ
ンスダクションのための必要な先行必要条件としてニ量体化を妨げることにより
シグナルトランスダクションを妨げるためにHER-2アンタゴニストとして作用す
る。
【0042】 従って、HER-2アンタゴニストとしてのp68HER-2の機構は、結合剤、例えば本
明細書に記載される79個のアミノ酸のポリペプチド、又はHER-2のECDに結合する
モノクローナル抗体の機構とは異なる。本発明の方法は、p68HER-2が、選択的圧
力をそのような腫瘍細胞に提供することによって、HER-2を過剰発現する腫瘍に
おける腫瘍細胞増殖を阻害することを提供する。同様に、結合剤であるHER-2ア
ンタゴニストはまた、HER-2のECDへのリガンドの結合を妨げ、そして可能性ある
ニ量体化の前でさえ、シグナルトランスダクションを妨げるために選択的圧力を
、HER-2を過剰発現する腫瘍細胞に提供することによって、そのような腫瘍にお
ける腫瘍細胞を阻害する。
【0043】 標的化分子としての79個のアミノ酸のC末端領域の使用: 本発明はさらに、少なくとも108の親和性でHER−2の細胞外ドメインECDに結
合する、配列番号1の配列から取られる約50〜79個のアミノ酸を有する単離され
たポリペプチドに、治療剤を結合することを含んで成る、HER−2の過剰発現に
より特徴づけられる固形腫瘍組織に治療剤を標的化するための方法を提供する。
好ましくは、前記単離されたポリペプチドは、約69〜79個の長さのアミノ酸であ
る。
【0044】 好ましくは、前記単離されたポチペプチドは、Herceptin(商標)(癌の処理の
ために使用され、そしてECD又はHER−2に結合する市販のヒト型化モノクローナ
ル抗体)の結合の部位とは異なる、HER−2のECD上の部位に結合する。79個のア
ミノ酸のポリペプチド(配列番号1)が、HER-2のECDへの驚くべき高い結合親和
性質を示したことが発見された。さらに、そのような結合の部位は、市販のヒト
型化モノクローナル抗体(Herceptin(商標))の部位とは異なり、そしてその部
位により影響されない。従って、その高い結合親和性は、HER-2を発現する腫瘍
細胞への標的分子としてのその79個のアミノ酸ポリペプチドの機能を可能にする
【0045】診断/予後剤としての抗−p68抗体 : p68HER-2グリコシル化されたポリペプチドは、抗体生成のための抗原として発
現され、そして使用された。特に、p68HER-2に対して特異的な抗体は、イントロ
ンをコードされた新規C−末端又はp68HER-2、 すなわちp185HER-2に高い親和性
で結合するドメインと同じである精製されたポリヒスチジン−標的化されたECDI
IIaペプチドを、ウサギに注射することによって調製された。単離されたポリク
ローナル抗体は、高い特異性で、pMの量のECDIIIaペプチド又はp68HER-2を検出
した(図3及び5を参照のこと)。従って、p68HER-2に対して特異的な抗体は、
診断技法、例えばELISA, 免疫沈殿、免疫組織化学又はウェスターン分析を用い
て、体液及び腫瘍組織におけるp68HER-2を検出するための診断剤として有用であ
る。
【0046】 従って、本発明はさらに、(a)血液、血清、尿リンパ、唾液、腫瘍組織及び
それらの組み合わせから成る群から選択された体液を得;そして(b)ELISA、
免疫沈殿、免疫組織化学及びウェスターン分析から成る群から選択された抗−p6
8HER−2抗体に基づくアッセイを用いて、発現されたp68HER−2の量を測定する
ことを含んで成る、HER−2を過剰発現する腫瘍についての腫瘍処理の予後を決
定するための方法を提供する。好ましくは、腫瘍処理の予後を決定するための方
法はさらに、液体におけるp185HER−2 ECDの量を測定し、そしてp68HER−2の
量とp185HER−2の量との間の比率を決定することを含んで成る。p68HER-2: p18
5HER-2の比が高いほど、処理予後は良好である。
【0047】診断/予後剤としてのECDIIIa領域変異体 : 例11は、イントロン8のヒト配列が多型性であることを示す。15個の異なった
個人からのゲノムDNAの配列決定は、Her−2イントロン8内の10個の可変配列領
域の同定をもたらした。配列番号10:図8;及び表1を参照のこと。配列番号10
及び図8は、非保存性アミノ酸置換をもたらすであろう10種の異なった多型現象
(Xにより示される)を有するイントロン8の最も共通するヌクレオチド配列を
示す。
【0048】 例えば、残基#54(G→C)での多型現象は、プロリン(P)とアルギニン(R)
との置換をもたらすであろう。この図において位置1として企画されるN−末端
グリシン(G)は、ヘルスタチン(herstatin)配列におけるアミノ酸残基341に
対応する(Dahertyなど., Proc. Natl. Acad. Sci. USA96: 10,869-10,874, 199
9)。図1(A)に示されるヌクレオチド配列(Dahertyなど., Proc. Natl. Acad
. Sci. USA96: 10,869-10,874, 1999)は、図8に示される最も通常に検出され
る配列とは、アミノ酸残基#6及び#73で異なる多型現象形である。
【0049】 この結果は、ヒト集団において、ヘルスタチンタンパク質変異体間で、変更さ
れた生化学及び生物学的性質を導くイントロン−8コードのドメインにおいて、
いくつかの変動性が存在することを示す。個人は中でも、2種の変異体に対して
遺伝的にヘテロ接合性であり、所定の変異体に対してホモ接合性であり、又は二
重変異体に対してホモ接合性であり得る。腫瘍の進行及び最適な処理の両者は、
所定の個人において表される特定の変異体に依存して変化することができる。
【0050】 従って、本発明はさらに、(a)血液、血清、尿リンパ、唾液、腫瘍組織及び
それらの組み合わせから成る群から選択された体液を得;そして(b)ELISA、
免疫沈殿、免疫組織化学及びウェスターン分析から成る群から選択された抗−p6
8HER−2変異体抗体に基づくアッセイを用いて、発現されたp68HER−2変異体の
量を測定することを含んで成る、HER−2変異体を過剰発現する腫瘍についての
腫瘍処理の予後を決定するための方法を提供する。
【0051】 好ましくは、腫瘍処理の予後を決定するための方法はさらに、液体におけるp1
85HER−2 ECDの量を測定し、そしてp68HER−2の量とp185HER−2の量との間の
比率を決定することを含んで成る。p68HER-2: p185HER-2の比が高いほど、処理
予後は良好である。好ましくは、腫瘍処理の予後を決定するための方法はさらに
、特定のHER-2変異体が存在するかどうかを決定し、そしてヘルスタチンタンパ
ク質変異体間でのいずれかの変更された生化学及び生物学的性質の観点から、腫
瘍処理を最適化することを含んで成る。
【0052】治療剤としてのp68HER-2 : 理論的には知られていないが、p68HER-2又はECDIIIaペプチドが、細胞表面でp
185HER-2に結合することによって、HER-2過剰発現する腫瘍細胞の増殖を阻害す
ると思われる。この仮説は、悪性増殖に関してp185HER-2過剰発現に依存するが
、検出できるp68HER-2をほとんど又はまったく有さない細胞を用いて、p68HER-2
の存在又は不在下で、細胞の足場独立性増殖を試験することによって試験された
。軟寒天における細胞の足場独立増殖が、腫瘍細胞毒性のための予測モデルとし
て使用された。これは、形質転換活性を試験し、そして細胞の腫瘍形成及び腫瘍
遺伝子潜在性に影響を及ぼすための通常で且つ予測的な方法である(DiForeなど
., Science 237: 178-182, 1987; Hudziakなど., Proc. Natl. Acad. Sci. USA
84: 7159-7163, 1987; 及びBaasnerなど., Oncogene 13: 901-911, 1996)。
【0053】 軟寒天における足場独立性増殖に対するp68HER-2の効果が、腫瘍形成性であり
、そしてp185HER-2を過剰発現する、SKOV-3癌細胞及びHER-2トランスフェクトさ
れた17-3-1細胞を用いて決定された。細胞が、p68HER-2の存在又は不在下で、ウ
シ胎児血清により補充された培地に懸濁され、そして保湿されたインキュベータ
ーにおいて21日間、インキュベートされた。足場独立性増殖が、50個よりも多く
の細胞を含むコロニーの数を計数することによって定量化された。図7は、p68H
ER-2の存在下で、SKOV-3細胞及び17-3-1細胞の足場独立性増殖が数倍、阻害され
たことを示す。従って、それらのデータは、p68HER-2が細胞増殖抑制性のみなら
ず、また細胞毒性且つたぶん、アポプトシス性であることを示す。
【0054】 実施例 例1: この例は、ポリメラーゼ鎖反応(PCR)を用いて、細胞外ドメイン(ECD)コー
ド配列内のHER-2 mRNA変化を調べるために実験からの結果を提供する。SKOV-3細
胞(American Type Culture Collection (Rockville, MD) は、10%ウシ胎児血
清及び0.05%ゲンタマイシンにより補充されたDMEMにおいて維持した)、すなわ
ちHER-2遺伝子が8倍に増幅されている卵巣癌細胞(Tysonなど., Am. J. Obstet
. Gynecol. 165: 640-646, 1991)からのcDNAライブラリーを、ヌクレオチド142
−161に対して同一のエキソン1に対して特異的な前方向プライマー(Talなど.,
Mol. Cell. Biol. 7: 2597-2601, 1987)、及びエキソン9におけるヌクレオチ
ド1265−1286に対して相補的な逆方向プライマー(Scottなど., Mol. Cell. Bio
l. 13: 2247-2257, 1993)を用いて試験した。
【0055】 手短には、SKOV-3 cDNAライブラリーは、Origene Technologies, Inc. (Rockv
ille, Md) により供給され、そしてSKOV-3細胞から抽出されたRNAから調製され
た。RNAを、全RNAを得るために、製造業者のプロトコールに従って、Trireagent
(Molecular Research Center, Inc., Cincinnati, OH) により、15cmプレート
上で80%の集密性まで増殖されたSKOV-3細胞から抽出した。RNAを、逆転写及びc
DNAライブラリー構成のために、10mMのトリス−EDTA(pH8.0)に、又はリボヌク
レアーゼ保護アッセイ(RPA)のために、RNAハイブリダイゼーション緩衝液(80
%ホルムアミド、40mMのPIPES、4mMのNaCl、1mMのEDTA, pH7.5)に再懸濁した。
RNA濃度を、OD260で分光光学的に決定した。ポリA+ mRNAを、mRNA抽出キット(O
ligotex, Oiagen)を用いて、全RNAから選択した。
【0056】 サザンブロットによりHER-2-特異的であることが決定されている約1420bpの生
成物は、前に記載されたcDNA配列からの1144bpの予測されるサイズよりも約270b
p大きかった(Coussensなど., Science 230:1132-1139, 1985)。手短には、サ
ザンブロット方法は、0.4MのNaOHにおける真空(Bio−Rad Model 785 Vacuum Bl
otter)下でのアガロースゲルからの核酸を、Gene Screen Plus Hybridization
Transfer Membrane (NEN Research Products, Boston, MA) に移行した。
【0057】 核酸を、UV−Stratalinker (Stratagene, Inc., La Jolla, CA) においてUV架
橋することによって膜に固定し、そして膜を、42℃で2時間、ハイブリダイゼー
ション緩衝液(50%のホルムアミド、5×SSC、1%SDS、10mg/mlのニシン精子D
NA)においてブロックした。膜を、Random Prime DNA Labelling Kit (Boehring
er Mannheim) を用いて、(α−32P)dCTPによりラベルされたECDIIIa cDNA(NEC
Life Sciences) からの107cpmの220bpのKpn−Hinc II フラグメントにより、ハ
イブリダイゼーション緩衝液において42℃で16時間、ハイブリダイズした。
【0058】 鋳型を、2.5mMのMgCl2, 5μMの個々のプライマー及び200μMのdNTPを含む1×
High Fidelity PCR 緩衝液と共に、Expand High Fidelity PCR System (Boerhin
ger Mannheim) を用いて、Perkin Elmer GeneAmp PCR System 2400 (Perkin Elm
er Cetus, Emeryville, CA) において増幅した。すべてのプライマーを、GIBCO
BRL (Life Technologies) から得た。ヌクレオチド及びアミノ酸残基の番号付け
は、Coussensなど. (Coussensなど., Science 230: 1132-1139, 1985)により報
告されるHER-2 cDNA配列に従う。
【0059】 HER-2細胞外ドメインを、開始コドン(下線)に及ぶHER-R cDNAのヌクレオチ
ド(nt)142-161と同一の前方向プライマー(A)(5’-TGAGCACCATGGAGCTGGC-3
’)(配列番号3)、及びnt1265-1286でHER-2エキソン配列に対して相補的である
逆方向プライマー(B)(5’-TCCGGCAGAAATGCCAGGCTCC-3’) (配列番号4)を用い
て、SKOV-3 cDNAライブラリー(Origene Technologies, Inc.)からの増幅のた
めに標的化した。
【0060】 サイクリングパラメーターは次の通りであった:94℃、30秒;58℃、45秒;68
℃、3分(30サイクル)。ゲノムDNAからの他の配列(ECDIIIa と称する)に及
ぶ領域を、nt1131-1152でHER-2エキソン−特異的配列と同一の前方向はプライマ
ー(C)(5’-AACACAGCGGTGTGAGAAGTGC-3’)(配列番号5)、及び逆方向プライ
マー(B)(配列番号4)を用いて、Bandなど., FEBS Letters 367: 61-66, 199
5 により記載のようにして調製されたDNAに基づいて、次のサイクリングパラメ
ーターにより増幅した:94℃、30秒;62℃、30秒;72℃、60秒(25サイクル)。
【0061】 逆転写酵素−ポリメラーゼ鎖反応(RT−PCR)を用いて、ECDIIIa配列を含むmR
NAの構造を調べた。第1鎖cDNAを、0.5μgのオリゴーdTにより感染された5μ
gのRNAを用いて、逆転写した(Bondなど., FEBS Letter 367: 61-66, 1995)
。ECDIIIa挿入体及び隣接する5’HER-2エキソン配列を増幅するために、上記の
前方向プライマー(A),及び3’ECOIIIa−特異的配列に対して相補的である逆方
向プライマー(D)(5’-ATACCGGGACAGGTCAACAGC-3’)(配列番号6)を使用した
。サイクリングパラメーターは次の通りであった:94℃、30秒;60℃、40秒;68
℃、2分(30サイクル)。
【0062】 ECDIIIa挿入体及び隣接する3’HER-2エキソン−特異的配列の増幅を、5’ECDI
IIa−特異的配列と同一であり、そしてKpnI制限部位を含む前方向プライマー(E
)(5’-TCTGGGTACCCACTCACTGC-3’)(配列番号7)、及びnt3898-3919でHER-2エ
キソン配列に対して相補的であり、そして終結コドン(下線)まで及ぶ逆方向プ
ライマー(F)(5’-TTCACACTGGCACGTCCAGACC-3’) (配列番号8)を用いて行った
。サイクリングパラメーターは次の通りであった:94℃、30秒;60℃, 40秒;68
℃、5分(30サイクル)。
【0063】 PCR生成物をサブクローン化し、そしてヌクレオチド配列を決定した。その結
果は、正常なHER-2コード配列が、5’プライマー配列で開始し、そしてヌクレオ
チド1171を通して中断しない連続したことを示した。この位置で、274個のヌク
レオチド挿入体が見出され、続いて3’プライマー配列を包含する予測されるコ
ード配列が見出された。予測されるタンパク質生成物の分析は、274個のヌクレ
オチド挿入体が、残基340で開始する既知のHER-2タンパク質の拡張部分をコード
し(Cousseus など., Science 23: 1132-1139, 1985)、そしてその後に、読み
取り枠停止コドンの79個のアミノ酸を挿入していることを示した(図1)。
【0064】 挿入されたヌクレオチド及びそれらの予測されるアミノ酸配列と、Genbankに
おける配列との比較は、相同性を示さなかった。規準からはずれた配列の5’及
び3’結合部分の試験は、コンセンサススプライスドナー及び受容体部位を示し
(Sharp and Burge, Cell 91: 875-879, 1997)、そして挿入体配列の3’末端近
くにピリミジン及び可能性ある枝分かれ点アデニン残基を包含する(図1)。従
って、挿入された配列はたぶんイントロンである。
【0065】 挿入された配列によりコードされる新規の79個のアミノ酸の予測されるアミノ
酸配列(配列番号1)の調査は、コンセンサスのN−結合されたグリコシル化部
位及び19%の高いプロリン含有率を示す(図1)。挿入された配列は、それがp18
5HER-2配列の細胞外ドメインにおけるサブドメインII及びIII間の境界部分に位
置するので、ECDIIIaと命名された(Laxなど., Mol. Cell. Biol. 8: 1831-1834
, 1988)。その挿入体配列は、停止コドンが存在する、236ntのための隣接する5
’HER-2エキソン配列と読み取り枠を整合して存在する。
【0066】 例2: この例は、ゲノムにおけるHER-2エキソンと隣接するようなECDIIIaを特徴づけ
る実験からの結果を提供する。ECDIIIaの配列の領域におけるHER-2遺伝子配列を
調べるために、ヌクレオチド763−78と同一の前方向プライマー、及びHER-2 cDN
Aのヌクレオチド1265−1286に対して相補的な逆方向プライマーを、ヒトゲノムD
NAに基づくPCRに使用した。増幅生成物は、エキソン5(Talなど., Mol. Cell.
Biol. 7: 2597-2601, 1987)から、ECDIIIa配列のすぐ3’側に存在するエキソン
まで及ぶことが予測された。イントロン数及び部位を、PCR生成物サイズ、制限
消化物分析、及び増幅生成物の部分配列分析に基づいて評価した。
【0067】 次に、ヒトゲノムDNAを、ECDIIIa配列をすぐ端に有する配列を決定するために
、挿入体を端に直接的に有するHER-2エキソン−特異的プライマーを用いて試験
した。約430bpの生成物を、正常なヒトゲノムDNAから、及びすべてはHER-2遺伝
子増幅を有し、(Krausなど., EMBO J. 6: 605-610, 1987)そしてそれらのcDNA
においてECDIIIaを発現することが見出されている、癌細胞系SKOV−3、SKBR−
3及びBT474から抽出されたゲノムDNAから増幅した。
【0068】 HER-2としてのPCR生成物の正体を、例1に記載される方法を用いて、サザンブ
ロット分析により確かめた。ヌクレオチド配列分析は、ヒトゲノムDNAからのPCR
生成物が既知のHER-2コード配列をすぐ両端に有するECDIIIaの挿入体を含むこと
を示し;突然変異又は転位は見出されなかった。それらのデータは、ECDIIIa配
列が完全に保持されたイントロン、たぶん、イントロン4に続いて増幅された生
成物のサイズ、及び相同EGFR遺伝子及びHER-3遺伝子におけるイントロン8の位
置に基づいて、イントロン8を表すことを示す(Lee and Maihle, Oncogene 16:
3243-3252, 1998)。
【0069】 例3: この例は、ECDIIIaがHER-2 mRNAのコード配列内の唯一の保持されたイントロ
ンであることを示す。追加のイントロンがECDIIIa挿入体配列を含むmRNAに保持
されるかどうかを決定するために、逆転写酵素−ポリメラーゼ鎖反応(RT−PCR
)を用いた。最初に、開始コドンに及ぶ142−161での5’HER-2 cDNA配列と同一
である前方向プライマー、及び3’ECDIIIa配列に対して相補的な逆方向プライマ
ーを、SKBR-3及びSKOV-3 cDNAと共に使用した。
【0070】 生成物がイントロン8以外のイントロンを含まない場合に予測されるサイズで
ある1.3kbの生成物を増幅した。次に、3’HER-2コード配列の増幅を、5’ECDIII
a配列と同一の前方向プライマー、及びp185HER-2停止コドンまで及ぶ、ヌクレオ
チド3898−3919での3’HER-2 cDNAに対して相補的な逆方向プライマーを用いて
行った。追加のイントロンが保持されていない場合、HER-2 cDNAから予測される
サイズである、2.9kbの生成物を増幅した。
【0071】 制限消化物分析及びヌクレオチド配列決定による5’(1.3kb)及び3’(2.9kb
)増幅生成物のさらなる特徴化は、追加の保持されたイントロンの不在を確かめ
た。イントロン配列が包含される場合、増幅される生成物のサイズを決定するた
めに、ゲノムDNAを、5’コード配列のための約10kb及び3’コード配列のための5
kbの生成物をもたらす、PCR反応のための鋳型として使用した。それらの結果は
、274bpのイントロンの保持に起因する他のHER-2転写体が、5’未翻訳(5’UTR
)及び3’未翻訳(3’UTR)領域が前に記載された約4.5kbのHER-2 cDNA(Cousse
ns など., Science 230:1132-1139, 1985)とサイズ的に同一である場合、約4.
8kbのサイズであることが予測されることを示す。
【0072】 例4: この例は、ECDIIIa配列を含むタンパク質の発現を示す。他の配列がタンパク
質生成物に翻訳されるかどうかを評価するために、ECDIIIaの配列を、細胞にお
いてポリヒスチジン−標識化ペプチドとして発現し、ニッケル親和性クロマトグ
ラフィーによりペプチドを精製し、そして精製されたペプチドに対する抗血清を
生ぜしめた。手短には、細菌発現ベクターを、プライマーE、及びECDIIIa挿入体
配列の3’末端に対して相補的な逆方向プライマーを用いて、SKOV-3 cDNAライブ
ラリーからのECDIIIa配列を増幅することによって調製した。
【0073】 逆方向プライマーは、BamHI制限部位配列を含み、そしてRPA(例1及び2に記
載される)における鋳型構造のために使用されるものと同一であった。約280bp
のPCR増幅生成物を、KpnI及びBamHIにより消化し、ゲル精製し(Qiaex II, Qiag
en, Chatsworth,CA)、そして発現されたタンパク質のアミノ末端で6個のヒス
チジン標識をコードするpET30aベクター中にクローン化した。得られる発現ベク
ター、すなわちpET-ECDIIIaを、細菌株BL21の形質転換のために使用した。
【0074】 ECDIIIaタンパク質生成物を発現するために、pET-ECDIIIa発現ベクターにより
形質転換されたBL21細胞を、37℃で4時間、30μg/mlのカナマイシンを含むLBブ
イヨンにおいて増殖した。発現を0.1mMのIPTGにより誘発し、そして収穫された
細胞を音波処理により溶解し、そして次に、39,000×gで20分間、遠心分離した
。上清液を、Ni−NTAアガロース(Qiagen)上に、温室で60分間、振盪すること
によって吸収した。
【0075】 樹脂を、10体積の洗浄緩衝液(10mMのトリス(pH7.9)及び300mMのNaCl)、続
いて50mMのイミダソールを含む洗浄緩衝液10体積により洗浄した。His−標識さ
れたECDIIIaタンパク質を、250mMのイミダゾールを含む洗浄緩衝液に溶出した。
ゲルのクーマシーブルー染色により約90%の純度であることが評価されたhis−
標識されたECDIIIaタンパク質を用いて、抗体を生成し、そして特徴づけた。
【0076】 手短には、抗−ECDIIIa抗血清を、精製されたポリヒスチジン−標識されたECD
IIIaペプチド(下記に記載される)による2匹のウサギへの注射により、Cocali
co Biologicals, Inc. (Reamstown, PA) に従って生成した。p185HER-2のアミノ
酸残基151−165と同一のペプチドに対するポリクローナル抗−neu(N)を生成し
た(Lin and Clinton, Oncogene 6: 639-643, 1991)。p185HER-2のカルボキシ
末端の最後の15個の残基と同一のペプチドに対するポリクローナル抗−neu (C)
を製造した(Linなど., Mol. Cell. Endocrin. 69: 111-119, 1990)。2匹の免
疫化されたウサギからの抗血清を特徴づけ、そしてそれは、精製されたECDIIIa
のペプチドと反応する高力価の抗体を含むことが見出された。
【0077】 ウェスターンブロット分析は、他の配列をそのcDNAにおいて発現するSKBR−3
細胞が、抗−ECDIIIa抗体と反応するタンパク質を生成するかどうかを試験した
。細胞抽出物からの及び細胞外培地からの68kDaのタンパク質は、少なくとも20,
000倍に希釈された、2匹の異なったウサギからの抗−ECDIIIa抗体と反応したが
、しかし前記免疫血清とは反応しなかった。他の転写体のcDNA配列(図1)の調
査は、N−末端p185HER-2配列におけるすべての5個のコンセンサスN−結合され
たグリコシル部位がグリコシル化される場合、65−70kDaの分泌されたタンパク
質生成物を予測した(Sternなど., Mol. Cell. Biol. 6: 1729-1740, 1986)。
【0078】 68kDaのECDIIIaタンパク質(配列番号2)が他のHER-2 mRNAの翻訳生成物であ
る場合、そのN−末端残基は、p185HER-2のN−末端の340個の残基と同一であるべ
きである。従って、SKBR-3細胞からの細胞抽出物を、HER-2のN−末端配列に対す
る抗−ペプチド抗体、抗−neu (N) (Lin and Clinton, Oncogene 6: 639-643, 1
991)、又は抗−ECDIIIaにより免疫沈殿し、そして免疫複合体を、両抗体による
ウェスターンブロット分析により試験した。
【0079】 手短には、3〜5μlの抗血清を、核を除去するために遠心分離されている、M
−RIPA緩衝液(1%のNonidet P-40, 50mM のトリス、pH7.4, 0.1%のナトリウム
デオキシコレート、150mMのNaCl, 1mMのPMSF, 1%のアプロチニン)において調
製された細胞溶解物からの2mgのタンパク質に添加した。免疫沈殿を、Linなど.
, Mol. Cell. Endocrin. 69: 111-119, 1990に記載のようにして、4℃で2時間
振盪することにより行った。
【0080】 免疫複合体を、振盪しながら4℃で1時間インキュベートすることによりタン
パク質Gセファロース(Pharmacia)に結合し、遠心分離により集め、そしてM−R
IPAにより4度、洗浄した。タンパク質を、SDS−PAGEサンプル緩衝液において95
℃で2分間、インキュベートすることにより免疫複合体から開放し、そして7.5
%ゲルにおいてSDS-PAGEにより分解した(Mini-Protean II 電気泳動セル、Bio
−Rad)。
【0081】 ウェスターンブロットを、SDS−PAGEに続いて行った。タンパク質を、25mMの
トリス(pH8.3)、193mMのグリシン、50mMのNaCl、及び20%メタノールにより平
衡化されたゲル(0.75mmの厚さ)当たり15Vで20分間、半−乾燥トランスファー
単位(Bio−Rad)を用いて、ニトロセルロース(Trans-blot, Bio-Rad)上に電
気ブロットした。膜を、5%脱脂粉乳により25℃で1時間ブロックした。
【0082】 次に、ブロットを一次抗体と共にインキュベートし、TBS−Tween(0.05% のTw
eenを含むトリス−緩衝溶液)により、15分間2度、及び5分間4度、洗浄し、
そして次に、TBS−Tweenにより1:10,000に希釈されたホースラディシュペルオ
キシダーゼ(Bio-Rad)に接合されたヤギ抗−ウサギ二次抗体と共に40分間イン
キュベートした。二次抗体と共にインキュベートした後、膜を上記のようにして
洗浄し、そして化学ルミネセンス試薬(Pierce)と反応せしめ、そして次に、Ko
dak X-OMAT BLUフィルムに露光した。
【0083】 予測されるように、抗−ECDIIIaが免疫沈殿及びウェルターンブロット分析の
ために使用される場合、p68HER-2を検出した。抗−ECDIIIaが免疫沈殿のために
使用され、そして抗−neu(N)がウェスターンブロットにおいてプローブである
場合、68kDaのタンパク質が検出され、これは、p68ECDIIIaがp185HER-2のN−末
端配列を含むことを示す。さらに、抗−neu (N) はp68HER-2を沈殿せしめ、これ
は、抗−ECDIIIa抗体によりプローブすることにより検出された。それらの結果
は、p68HER-2がECDIIIa、及びHER-2のN−末端配列の両者を含むことを示す。
【0084】 いくつかの他の細胞系を、p68ECDIIIaの発現について試験した。それらのcDNA
にECDIIIa配列を含む癌細胞系(BT474, SKOV-3)はまた、p68HER-2を有した。試
験されたいくつかの細胞系のうち、正常なヒト胚腎細胞に由来するHEK293細胞は
、SKBR−3細胞よりも約5〜10倍、高い量で、細胞抽出物において、及び細胞外
倍地において、最高レベルのp68ECDIIIaを発現した。p185HER-2を過剰発現する
、試験された癌細胞系(SKVR-3, SKOV-3及びBT474)に比較すれば、HER293細胞
は約20倍低い量のp185HER-2を含んだ。
【0085】 従って、p185HER-2に対するp68HER-2の相対的割合は、研究された3種の癌細
胞系においてよりもHEK293細胞において少なくとも100倍、高かった。P68HER-2
との、及び特に、HEK293抽出物において明らかである約120kDaのタンパク質との
反応性を、配列−特異的活性を示す、精製されたECDIIIaペプチドと共に抗血清
プレインキュベーションによりブロックした。より大きなタンパク質は、p68HER
-2のニ量体であり得る。従って、p68HER-2を、いくつかの癌細胞系から発現し、
そしてスクリーンし、そしてそれはHEK239において5〜10倍の高レベルで存在す
る。
【0086】 例5: この例は、ECDIIIaイントロ配列を含む他のHER-2転写体の発現を示す。RT-PCR
分析の結果は、ECDIIIa配列が他の正常にサイズ分類されたHER-2 mRNA中に挿入
されたことを示した。それらのデータは、約4.8kbの他の転写体を示唆する。他
のECDIIIa転写体のサイズ及び発現を試験するために、ノザンブロット分析を、E
CDIIIa−特異的プローブを用いて行った。手短には、抗RNAプローブ分析のため
の鋳型を、全ECDIIIa挿入体配列に及び、そして隣接する5’HER-2エキソン配列
を含む389bpの配列のPCR増幅により、SKOV-3 cDNAから構成した。
【0087】 nt 1131−1152でHER-2 cDNAと同一である前方向プライマーC(配列番号5)、
及び3’BamHI制限エンドヌクレアーゼ部位を含み、そしてECDIIIa配列の3’スプ
ライス部位まで及ぶ配列に対して相補的である逆方向プライマー(5’-GCACGGAT
CCATAGCAGACTGAGGAGG-3’)(配列番号9)を用いて、PCRを行った。次に、PCR生
成物を、BamHIにより消化し、pBluescript SK (Stratagene) 中にクローン化さ
れる375bpのフラグメントを生成した。プラスミドを、m13前方向及び逆方向プラ
イマーを用いて、Vollum Institute Core Sequencing Facility (Portland, OR)
により配列決定した。
【0088】 完全なECDIIIa配列に対して、及び挿入体の5’側の87ntのHER−2エキソン配
列に対して相補的なアンチセンスRNAプローブを、(α-32P)CTP, T7 RNAポリメ
ラーゼ及びT7/SP6 Riboprobe Synthesis System (Promega, Madison, WI) を用
いて、1μgの線状化された鋳型から転写した。このプローブは、ECDIIIa及び隣
接するHER-2エキソン配列を含むmRNAによりハイブリダイズされる場合、370ntの
フラグメントを保護し、そして十分にスプライシングされたHER-2 mRNAによりハ
イブリダイズされる場合、87ntのフラグメントを保護することが予測された。
【0089】 RNAハイブリッドを調製するために、30μgのRNAを、約50,000cpmのアンチセン
スRNAプローブにより48℃で16時間ハイブリダイズした。RNAハイブリッドを、25
0mMのNaCl、 5mMのEDTA及び10mMのトリス(pH7.5)の溶液において、40μg/mlの
RnaseA (Boerhinger Mannheim) 及び2μg/mlのRnaseT1 (Life Technologies)
により37℃で30分間、消化した。20μlの10%SDS中、プロテイナーゼK(100μg
)(Life Technologies)を添加し、消化を停止した。
【0090】 サンプルを、酸フェノール(pH4.5;Life Technologies)及びクロロホルムに
より抽出し、2体積の100%エタノールにより沈殿し、そして5μlのRPAサンプ
ル緩衝液(88%のホルムアミド、10mMのEDTA, pH8.0, 1mg/mlのキシレンシアノ
ール、及び1mg/mlのブロモフェノールブルー)に懸濁した。サンプルを95℃で10
分間、変性し、そしてTBE(89mMのトリス、89mMのポレ−ト、2mMのEDTA, pH8.3
)中、5%のポリアクリルアミド/ウレアゲル上で電気泳動した。ゲルを真空下
で乾燥し、そして保護されたフラグメントの定量化のためにホスホイメージャー
分析にゆだねた(IP Lab Gel, Molecular Dynamics)。
【0091】 約4.8kbの他の転写体を、最高レベルのp68ECDIIIaを発現するHEK293細胞にお
いて検出した。しかしながら、他の転写体は、SKBR-3, BT474, 又はSKOV-3癌細
胞系のノザンブロット分析により検出され得なかった。従って、より感受性のリ
ボヌクレアーゼ保護アッセイ(RPA)を用いて、十分にスプライシングされた4.5
kbの転写体に対する前記他の転写体の発現レベルを試験した。検出レベルのp68E
CDIIIaを含む、卵巣(SKOV-3)及び乳(SKBR-3及びBT474)癌細胞系、及び対照
細胞系、すなわちHER-2 cDNAにより安定してトランスフェクトされた17-3-1から
のRNAを、完全なECDIIIa(イントロン8)配列及びイントロン8を端に有する5
’HER-2エキソン配列まで及ぶアンチセンスの32P−ラベルされたRNAプローブに
よりハイブリダイズした。
【0092】 RNアーゼ消化、電気泳動及びオートラジオグラフィー処理に続いて、370個の
ヌクレオチドのバンドを個々の細胞系において検出したが、但し、ECDIIIa−含
有HER-2 mRNAにより保護された、予測されるサイズに対応する17-3-1を除く。さ
らに、87のヌクレオチドにより保護されたフラグメントを、すべての細胞におい
て検出し、そしてそれは、正常な対照細胞系に比較して、それらの癌細胞におい
て100倍以上、過剰発現される十分にスプライシングされたHER-2メッセージに関
して予測されるサイズである(Krausなど., EMBO J. 6: 605-610, 1987)。
【0093】 個々の保護されたフラグメントの量を、p185HER-2 mRNAの百分率として表され
る、他の転写体の相対的量を評価するために、定量化し、そしてサイズについて
標準化した。ECDIIIa挿入体を有する前記他のHER-2 mRNAは、SKOV-3における十
分にスプライシングされた転写体のレベルの4.2%で存在し;SKBR−3において5
.4%で存在し;そしてBT474細胞において0.8で存在した。
【0094】 例6: この例は、ECDIIIa挿入体を含む他の転写体がヒト胚腎臓及び肝臓において発
現されたことを示す。ECDIIIa配列を含む他の転写体が正常なヒト組織において
発現されるかどうかを試験するために、ノザンブロットを行った。ノザンブロッ
トとして調製された種々のヒト胎児組織からのポリA+mRNAを、ユニークECDIIIa
配列に対して特異的な、放射性ラベルされたプローブによりハイブリダイズした
。4.8kbの転写体を腎臓において検出し、そして2.6kbの転写体を肝臓において検
出した(図2)。
【0095】 前記4.8kbの転写体は274bpの挿入体を有する十分な長さの4.5kbの転写体にた
ぶん対応し、そして前記2.6kbの転写体は、274bpのECDIIIa挿入体を有する、前
に記載された2.3kbの他の転写体(Yamamoto など., Nature 319: 230-234, 1996
; 及びScottなど., Mol. Cell. Biol. 13: 2247-2257, 1993)に対応する。ブロ
ットが除かれ、そして5’HER-2コード配列に対して特異的なプローブによりハイ
ブリダイズされる場合、4.8及び4.5kbのmRNAを表す広いバンドが胎児腎臓組織に
おいて検出され、そして切断された2.6kbの転写体が、肝臓において検出され、
そのことは、それらの他の転写体がHER-2 ECDをコードする配列を含むことを示
す。挿入されたECDIIIa配列は停止コドンを含むので、同じタンパク質生成物が
それらの個々のmRNAから生成され得る。
【0096】 いくつかの細胞系をまた、ノザンブロット分析により、ECDIIIa−含有の他の
転写体について調べた。4.8kbの他の転写体を、ヒト胚腎細胞系、すなわちHEK-2
93において検出した(図2)。ECDIIIa配列は、すべて、HER-2遺伝子増幅を含む
、SKBR-3, BT474及びSKOV-3癌細胞系のRT-PCR分析により検出されたが、ECDIIIa
含有の他の転写体はそれらの細胞のノザン分析により検出され得なかった。
【0097】 従って、より敏感なリボヌクレアーゼ保護アッセイ(RPA)が、完全なECDIIIa
配列、及びECDIIIa配列を端に有する5’HER-2エキソン配列まで及ぶアンチセン
スプローブを用いて行われた。ECDIIIa挿入体を有する前記他のHER-2 mRNAを、S
KOV-3及びBT474細胞において、十分にスプライシングされた転写体の5%以下で
検出した。それらの発見は、ECDIIIa配列を含む2種の他の転写体が正常なヒト
組織において組織−特異的態様で発現され、4.8kbの他の転写体がHEK−293細胞
系において発現され、そして遺伝子増幅による癌細胞が、4.5kbのHER-2転写体の
5%以下で前記他の転写体の量を低めたことを示す。
【0098】 例7: この例は、ECDIIIa配列を含むタンパク質の発現を示す。前記他の配列がタン
パク質生成物中に翻訳されたかどうかを評価するために、細菌におけるポリヒス
チジン−標識されたペプチドとしてのECDIIIa配列を、発現し、そしてニッケル
−親和性クロマトグラフィーにより精製し、そして精製されたペプチドに対する
抗血清を高めた。4.8kbのECDIIIa−他の転写体を発現したHEK−293細胞を、ウェ
スターン分析により、ECDIIIa−含有タンパク質の発現について試験した。細胞
抽出物及び細胞外倍地からの68kDaのタンパク質は、抗−ECDIIIa抗体と反応した
が(図3)、しかし前記免疫血清とは反応せず、そして反応性は、前記抗血清と
精製されたECDIIIaペプチドとのプレインキュベーションによりブロックされた
(図3)。
【0099】 いくつかの細胞抽出物において検出された約125kDaの大きなタンパク質は、p6
8HER-2の凝集体であり得る。他の転写体のcDNA配列(図1)は、N−末端のp185H
ER-2配列におけるすべての5個のコンセンサスN−結合グリコシル化部位がグリ
コシル化される場合、65−70kDaの分泌されたタンパク質生成物を予測する(Ste
rnなど., Mol. Cell. Biol. 6: 1729-1740, 1986)。いくつかの他の細胞系を、
p68ECDIIIaの発現について試験した。それらのcDNAにECDIIIa配列を含む癌細胞
系(BT474, SKOV-3, SKBR-3)はまた、検出できるレベルのp68HER-2を有した。
【0100】 例8: この例は、p185HER-2に対するp68HER-2の発現が、HER-2遺伝子が増幅される癌
細胞系において著しく低められたことを示す。p68HER-2 mRNAは、HER-2遺伝子増
幅を有する癌細胞系において、p185HER-2 mRNAよりも非常に低いレベルで発現さ
れるので、いくつかの細胞系におけるp68HER-2及びp185HER-2タンパク質の相対
的割合を、HER-2遺伝子増幅を伴なって及びそれを伴なわないで試験した。ウェ
スターンブロットを、調製し、そしてp68HER-2及びp185HER-2に対して特異的な
抗血清によりプローブした。
【0101】 図4は、p185HER-2が、約8倍、増幅されたそれらのHER-2遺伝子を有する癌細
胞系において容易に検出されたことを示す(Krausなど., EMBO J. 6: 605-610,
1987)しかしながら、p68HER-2においては、対応する上昇率は存在しなかった。
比較すると、p68HER-2は、HEK-293, IOSEVAN及びHBL100非腫瘍形成細胞において
検出される唯一のHER-2タンパク質であるが、但し、p185HER-2はそれらの細胞に
おいて非常に低いレベルで発現され(Krausなど., EMBO J. 6: 605-610, 1987)
、そして過剰暴露されたブロットにおいて検出された。それらのデータは、p68H
ER-2がHER-2遺伝子増幅を有する癌細胞において、p185HER-2に比較した低い割合
であることを示し、そしてある機能が、p185HER-2が過剰発現される場合、低レ
ベルのp68HER-2を維持するために存在することを示唆する。
【0102】 例9: この例は、p68HER-2及びECDIIIaペプチドがp185HER-2に特異的に結合すること
を示す。p68HER-2が分泌され、そして新規配列の他に、p185HER-2と同一のサブ
ドメインI及びIIを含むので、p68HER-2がp185HER-2と相互作用できる可能性が調
べられた。p185HER-2及びp68HER-2のN−末端に対する抗ペプチド抗体、すなわち
抗−neu (N), 又はp185HER-2に対して特異的な抗体、すなわち抗−neu (C)を、
低レベルのp68HER-2を発現し、そしてp185HER-2を過剰発現するSKBR-3癌細胞の
免疫沈殿のために使用した。
【0103】 免疫沈殿された材料を、ウェスターンブロットとして調製し、そしてp68HER-2
に対して特異的な抗−ECDIIIa及び抗−neu (C) によりプローブした。抗−neu (
N) は、p68HER-2及びp185HER-2の両者を免疫沈澱した(図5A)。さらに、p185H
ER-2のC−末端に対し特異的な抗体は、p185HER-2を免疫沈殿し、そしてp68HER-2
を同時沈殿し(図5A)、これは、それらの2種のタンパク質間の相互作用を示
す。
【0104】 ECD配列間の結合相互作用は非常に弱いので(Traharなど., EMBO J. 16: 4938
-4950, 1997; Fitzpatrickなど., FEBS Letters 431: 102-106, 1998)、結合が
新規のプロリンに富んでいるECDIIIaドメインにより付与され得る可能性を試験
した。His−標識されたタンパク質として精製されたユニークな79個のアミノ酸
ドメインを、ニッケルアガロース上に固定し、そしてプル−ダウンアッセイに使
用した。対照に関しては、ECDIIIaに関係しない2種の精製されたHis−標識され
たペプチド、すなわちウィルソン病膜タンパク質の600個の残基のフラグメント
、及びCREBタンパク質のDNA結合ドメインを含む70個の残基のフラグメントを、
同様に、ニッケルアガロース樹脂上に固定した。
【0105】 固定されたペプチドを、HER-2によりトランスフェクトされた3T3細胞(17-3-1
)から調製されたタンパク質抽出物と共にインキュベートした。集中的な洗浄に
続いて、結合されたタンパク質を溶出し、そしてp185HER-2に対して特異的な抗
体によりプローブされたウェスターンブロットとして調製した。等量のHis−標
識されたペプチド及び対照ペプチドを、1Mのイミダゾールによる溶出、及びSDS
−ゲルにおける溶出された材料のクーマシー染色により確認されるように、樹脂
に結合した。p185HER-2はペプチドを伴なわないでも、又は対照ペプチドを伴な
っても樹脂により保持されないが、p185HER-2はECDIIIaペプチドにより選択的に
保持された(図5B)。
【0106】 ECDIIIaドメインはプルダウンアッセイにおいてp185HER-2に結合したので、EC
DIIIaドメインがp185HER-2を過剰発現する細胞に選択的に結合するかどうかの問
題を試験した。これは、親3T3細胞に比較して、HER-2によりトランスフェクトさ
れた17-3-1細胞の単層培養を用いて調べられた。細胞を、異なった濃度のHis-EC
DIIIaのペプチドと共にインキュベートし、洗浄し、そしてプロテアーゼインヒ
ビターを含む変性緩衝液により抽出した。
【0107】 いずれかの結合されたペプチドを検出するために、細胞抽出物を、ECDIIIaに
対して特異的な抗体を用いて、ウェスターンブロット分析により試験した。さら
に、等アリコートのECDIIIaペプチド処理の細胞を、p185HER-2に対して特異的な
抗体と、ウェスターンブロットとして反応せしめ、トランスフェクトされた17-3
-1細胞におけるp185HER-2の過剰発現を示した。ECDIIIaペプチドはnM濃度で、損
なわれていない17-3-1細胞に選択的に結合し(図5C)、ところがペプチドは等
量の親3T3細胞に結合することはほとんど又はまったく見出されず、このことは
、p185HER-2の細胞外ドメインとの特異的相互作用を示す。
【0108】 例10: p185HER-2のチロシンリン酸化に対するp68ECDIIIa及びECDIIIaペプチドの効果
を試験した。RTKのチロシンリン酸化は、リガンド活性化及びシグナルトランス
ダクションの初期徴候である。種々の量の精製されたECDIIIaペプチド、高レベ
ルのp68HER-2を含むHEK293細胞からのならし培地(図2A)、又は検出できるp68
HER-2を有さないSKOV-3細胞からの対照のならし培地により処理された17-3-1細
胞におけるチロシンリン酸化を、試験した。His-ECDIIIa又は濃縮されたCMによ
る処理の10分後(図6)又は2時間後でのチロシンリン酸化シグナルの上昇は存
在せず、このことは、p185HER-2が活性化されなかったことを示す。
【0109】 p68HER-2−含有CMもECDIIIaペプチドのいずれも、p185HER-2チロシンリン酸化
レベルが低かったSKOV-3細胞からのp185HER-2に対応するリン酸化シグナルを検
出できるほど変化しなかった。さらに、p68HER-2及びECDIIIaペプチドは、17-3-
1細胞抽出物から免疫沈殿されたp185HER-2のインビトロ自己−リン酸化活性に対
する認識できる効果を有さなかった。それらの結果は、p68HER-2がp185HER-2シ
グナルトランスダクションを活性化しなかった結論を支持する。
【0110】 例11: この例は、イントロン8の配列が多型性であることを示す。他方ではヒトHER-
2遺伝子のイントロン8は、mRNAに保持され、そしてp185HER-2の細胞ドメインの
一部のC−末端で新規の79−残基ドメインをコードする。保持されたイントロン
を有する他の転写体の生成物、すなわち“ヘルスタチン”は、HER-2腫瘍遺伝子
の自己インヒビターとして機能する。イントロン8をコードするドメインは、単
独で、p185HER-2にnMの親和性で結合することが示されている(Dohertyなど., P
roc. Natl. Acad. Sci. USA 96: 10,869-10,874, 1999)。
【0111】 さらに、HER-2遺伝子におけるイントロン8のヌクレオチド及び推定されるア
ミノ酸配列の多型現象を、15人の異なった個人からのゲノムDNAを配列決定する
ことによって同定した。図8及び配列番号10は、非保存性アミノ酸置換をもたら
す10の異なった多型現象(Xにより示される)を有するイントロン8の最も共通
するヌクレオチド配列を示す。例えば、残基#54での多型現象(G→C)は、プロ
リン(p)に代わるアルギニン(R)の置換をもたらす。
【0112】 この図において位置1として示されるN−末端グリシン(G)は、ヘルスタチン
配列におけるアミノ酸残基341に対応する(Doheryなど., Proc. Natl. Acad. Sc
i. USA 96: 10,869-10,874, 1999)。図1(A)に示されるヌクレオチド配列は
、図8に示される最も共通して検出される配列とは、アミノ酸残基#6及び#73
で異なる多型性である。 この結果は、ヒト集団において、ヘルスタチンタンパク質変異体間で、変更さ
れた生化学的及び生物学的性質を導く、イントロン−8コードのドメインにいく
つかの変動が存在することを示す。いくつかの同定された変異体が表1に要約さ
れている。
【0113】
【表1】
【0114】 表1:ヒト集団(15人の異なった個人に基づく)に見出されたイントロン−8
コードのドメインにおける配列変異体。図8に示される最も共通するDNA配列に
見出される塩基変化に対しての特定のX位置での塩基変化を示す配列変異体1-10
が列挙される。個々のXの後の括弧の数は、図8に示されるDNA配列における位置
に対応する。
【0115】 ここに列挙されるDNA配列は、次の通りに、配列番号1の可変性アミノ酸位置
(“Xaa”)に対応し:X(4)対Xaa(2); X(14)対Xaa(5); X(17)対Xaa(6); X(47)対
Xaa(16); X(54)対Xaa(18); X(62)対Xaa(21); X(106)対Xaa(36); X(161)対Xaa(54
); X(191)対Xaa(64); X(217)対Xaa(73); そして次の通りに、配列番号2の可変
性アミノ酸位置に対応する:X(4)対Xaa(342); X(14)対Xaa(345); X(17)対Xaa(34
6); X(47)対Xaa(356); X(54)対Xaa(358); X(62)対Xaa(361); X(106)対Xaa(376);
X(161)対Xaa(394); X(191)対Xaa(404); X(217)対Xaa(413)。
【0116】 配列番号1における可変性アミノ酸位置に対する特定のアミノ酸変化(図8の
最も共通するDNA配列に対しての)は、次の通りである:変異体1、Xaa(2)(Thr
→Ser);変異体2、Xaa(5)(Leu→Pro); 変異体3、Xaa(6)(Pro→Leu): 変異体
4、Xaa(16)(Leu→Gln);変異体5、Xaa(18)(Met→Leu); 変異体6、Xaa(21)(Gl
y→ );変異体7、Xaa(36)(Leu→Ile);変異体8、Xaa(54)(Pro→Arg):変異体
9、Xaa(64)(Pro→Leu); 及び変異体10、Xaa(73)(Asp→Asn)。同じ置換が、配列
番号2におけるその対応する可変性アミノ酸位置に適用される。
【配列表】
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は、HER−2の細胞外ドメインにおける挿入体のヌクレオチド及びアミノ
酸配列を示す。エキソン1−9(プライマーA及びB)からの配列をコードするHER-
2 ECDを、SKOV−3細胞からのcDNAライブラリーからのPCRにより増幅した。約142
0bpの 生成物は、サザンブロット分析によりHER-2-特異的であることが見出され
た。この生成物をサブクローン化し、そしてヌクレオチド配列を決定した。パネ
ルAにおいては、274bpの挿入体(ボックスの外側)についての及びボックスに封
入される隣接する5’及び3’配列についてのヌクレオチド配列が示される。挿入
体を、Coussensなど. (Science 230: 1132-1139, 1985) の番号付けを用いて、
ヌクレオチド残基1171及び1172と、p185HER-2における次のアミノ酸残基340との
間に配置する。矢印でのコンセンサス5’及び3’スプライス部位は、太字で示さ
れる。挿入された配列は、5’HER-2エキソン配列と読み取り枠を整合して存在し
、そしてArg 340(R340)に続いて79個のアミノ酸の延長をコードすることが推定
される。挿入体によりコードされる新規の79個のアミノ酸配列は、プロリンに富
んでおり(19%)、そして下線が引かれているコンセンサスのアスパラギン結合
グリコシル化部位を有する。停止コドンは、挿入された配列内のヌクレオチド23
6−238に見出された。パネルBにおいては、他の転写体の予測される生成物は、p
185と同一のサブドメインI及びIIを含み、そしてトランスメンブランドメイン及
び細胞質ドメインを欠いている切断され、分泌されたタンパク質である。十分に
グリコシル化される場合、その予測されるサイズは、60−70kDaである。このポ
リペプチド生成物は、p68HER-2として言及される。従って、生成物は、p185HER-
2に見出されるトランスメンブランドメイン及び細胞質ドメインを欠いている切
断され、分泌されたタンパク質であろう。
【図2】 図2は、ノザンブロット分析による、ECDIIIa配列を含む他のHER-2転写体の検
出を示す。異なったヒト胎児組織(Clontech)からの、又はHEK−293細胞から単
離されたポリA+ mRNA(2.5μg)を、ホルマリンアガロースゲルにおいて分解し
、そして10×SSCにおけるBrightStar(商標)膜(Ambion)に移行した。膜を、E
CDIIIa配列に対して相補的な32P−ラベルされたアンチセンスRNAプローブにより
ハイブリダイズし、除き、そして5’HER-2エキソン配列に対して特異的な32P−
ラベルされたcDNAプローブにより再プローブした。膜を、高い緊縮条件下で洗浄
し、そしてホスホリメージング(Molecular Dynamics)により分析した。
【図3】 図3は、ヒト胚腎細胞系(HEK293)における約68kDaのタンパク質との抗−ECD
IIIaの配列−特異的反応性を示す。細胞抽出物タンパク質(20μg)、及びHER-2
93細胞により条件づけられた培地20μlを、ウェスタンブロットし、そして1:10,
000に希釈された抗−ECDIIIa(レーン1及び2)により、又は50μg/mlの精製さ
れた、His−標識されたECDIIIaペプチドを含む1:10,000に希釈された抗−ECDI
IIa(レーン3及び4)によりプローブした。
【図4】 図4は、p68ECDIIIa発現に対するp185HER-2の発現が、HER−2遺伝子が増幅さ
れている癌細胞系において著しく高められることを示す。ヒト胚腎細胞系(HEK2
93)、非腫瘍形成卵巣表面上皮細胞系(IOSEVAN)、HER-2遺伝子増幅を有する卵
巣癌細胞系(SKOV-3)、非腫瘍形成乳上皮細胞系(HBL100)、及びHER-2遺伝子
増幅を有する乳癌細胞系(BT474及びSKBR-3)からの細胞抽出物(15μgのタンパ
ク質)を、7.5%アクリルアミドゲルにおけるSDS−PAGEにより分解し、そしてウ
ェスターンブロットとして分析した。ウェスターンブロットを、p68HER-2(抗−
ECDIIIa)及びp185HER-2(抗−neu(C))に対して特異的な抗体によりプローブし
た。
【図5】 図5は、p68ECDIIIaがp185HER-2に結合することを示す。パネルAにおいては、
非変性緩衝液により抽出されたSKBR-3細胞2mgを、p68HER-2及びp185HER-2のN−
末端配列に対して特異的な抗-neu(N)5μl, 又はp185HER-2のC−末端に対して特
異的な抗−neu(C)5μlにより免疫沈殿せしめ、そして次に、p68HER-2に対し
て特異的な抗−ECDIIIa、及びp185HER-2に対して特異的な抗−neu(C)によりウェ
スターンブロットとしてプローブした。パネルBにおいては、100μgの17-3-1細
胞を、200μlの洗浄緩衝液(20mMのトリス、pH8.0、300mMのNaCl)において、20
μgのHis-標識されたECDIIIa又は20μgのHis−標識されたCREBフラグメントに結
合された、50μlのパックされたNiNTAアガロース(Qiagen)と共に、室温で1時
間、振盪しながら、二重反復してインキュベートした。次に、樹脂を、500μlの
洗浄緩衝液により4度、洗浄し、そしてタンパク質を、50μlのSDS−サンプル緩
衝液と共に100℃で2分間インキュベートすることにより溶離した。溶離された
タンパク質を、p185HER-2のC−末端に対する抗体、すなわち抗−neu(C)を用い
て、ウェスターンブロット分析により分析した。パネルCにおいては、12ウェル
プレートにおける、約105個の3T3細胞又はHER-2トランスフェクトされた17-3-1
細胞の単層を、PBSにより2度、洗浄し、そして次に、1%のBSA及び39, 75, 15
0及び300nMの精製された組換えHis−標識されたECDIIIaを含む血清フリー培地0.
5mlと共に、4℃で2時間インキュベートした。細胞を、1%のBSAを含むPBSに
より1度、及びPBSにより2度、洗浄し、そして次に、変性緩衝液により抽出し
た。等アリコート(20μgのタンパク質)を、ECDIIIaに対して特異的な抗体(抗
−ECDIIIa)、又はp185HER-2に対して特異的な抗体(抗−neu(C))(上方のパ
ネル)によりウエスターンブロットすることにより分析した。
【図6】 図6は、p68に富んでいるならし培地又はECDIIIaペプチドのいずれも、p185HE
R-2のチロシンリン酸化を刺激しないことを示す。約105個のHER-2トランスフェ
クトされた17-3-1細胞の単層培養物を、PBSにより2度、洗浄し、血清フリーの
培地において37℃で24時間インキュベートし、そして次に、75又は150μMのHis
−標識されたECDIIIaにより、又は高いレベルのp68を分泌するHEK−293細胞から
の50×CM又は検出できるp68HER-2を有さないSKOV-3細胞からの50×CMにより10分
間、処理した。その処理された細胞を、ホスホチロシンホスファターゼインヒビ
ターバナデート(2mM)を含む変性緩衝液により抽出し、そして個々のサンプル
からの20μ/mlの細胞抽出物タンパク質を、ホスホチロシン(Sigma)に対するモ
ノクローナル抗体によるウエスターンブロットにより分析した。ブロットを、62
.5mMのトリス(pH6.7)、2%のSDS及び100mMの2−メルカプトエタノールにお
いて55℃で30分間インキュベートすることにより除き、そして次に、p185HER-2
に対して特異的な抗−neu(C)により再プローブした。
【図7】 図7は、p68HER-2が腫瘍形成細胞の足場独立性増殖を阻害したことを示す。SK
OV-3卵巣癌細胞及びHER-2によりトランスフェクトされた17-3-1細胞を、SKOV-3
細胞(検出できるp68HER-2を含まない(−p68CM))により条件づけられた、50
倍に濃縮された培地、又はHEK-293細胞(20nMのp68HER−2を含む(+p68CM))
により条件づけされた、50倍に濃縮された培地を添加された、10%ウシ胎児血清
含有の0.3%寒天(対照条件)を含む培地に懸濁した。103個の細胞を、12ウェル
プレートにおける0.5%アガロース含有培地の0.5ml層上に、個々の実験条件のた
めに三重反復してプレートした。示される結果を、21日間のインキュベーション
で計数された、三重反復ウェルにおいて50個以上を有するコロニーの数の平均及
び標準偏差としてプロットする。類似する結果を、3回の別々の実験において観
察した。
【図8】 図8は、HER-2イントロン8のヌクレオチド及び推定されるアミノ酸配列を示
す。ヒトゲノムDNAを、イントロン8を端に有するプライマーを用いてのPCRにゆ
だねた。PCRパラメーターは次の通りであった:94℃、1分;62℃、1分;72℃
、30分(30サイクル)、続いて72℃、7分(1サイクル)。410bpの生成物をゲル
精製し、そして前方向及び逆方向に配列決定した。示される配列は、約15人の異
なった個人からのイントロン8内に見出される最も共通する配列である。アミノ
酸置換をもたらす配列変動の位置は、Xにより示される。
【手続補正書】
【提出日】平成13年12月11日(2001.12.11)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0116
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0116】 配列番号1における可変性アミノ酸位置に対する特定のアミノ酸変化(図8の
最も共通するDNA配列に対しての)は、次の通りである:変異体1、Xaa(2)(Thr
→Ser);変異体2、Xaa(5)(Leu→Pro); 変異体3、Xaa(6)(Pro→Leu): 変異体
4、Xaa(16)(Leu→Gln);変異体5、Xaa(18)(Met→Leu); 変異体6、Xaa(21)(Gl
y→ );変異体7、Xaa(36)(Leu→Ile);変異体8、Xaa(54)(Pro→Arg):変異体
9、Xaa(64)(Pro→Leu); 及び変異体10、Xaa(73)(Asp→Asn)。同じ置換が、配列
番号2におけるその対応する可変性アミノ酸位置に適用される。 <配列表> SEQUENCE LISTING <110> Oregon Health Sciences University <120> HER-2 BINDING ANTAGONISTS <130> B016484 <140> PCT/US00/01484 <141> 2000-01-20 <150> US 09/234,208 <151> 1999-01-20 <160> 10 <210> 1 <211> 79 <212> PRT <213> Homo Sapiens <220> <221> Variable <222> 2 <223> Applicants herein disclose Thr and Ser sequence variants at this p
osition <220> <221> Variable <222> 5 <223> Applicants herein disclose Leu and Pro sequence variants at this p
osition <220> <221> Variable <222> 6 <223> Applicants herein disclose Pro and Leu sequence variants at this p
osition <220> <221> Variable <222> 16 <223> Applicants herein disclose Leu and Gln sequence variants at this p
osition <220> <221> Variable <222> 18 <223> Applicants herein disclose Met and Leu sequence variants at this p
osition <220> <221> Variable <222> 21 <223> Applicants herein disclose Gly, Asp, Ala and Val sequence variants at this position <220> <221> Variable <222> 36 <223> Applicants herein disclose Leu and Ile sequence variants at this p
osition <220> <221> Variable <222> 54 <223> Applicants herein disclose Pro and Arg sequence variants at this p
osition <220> <221> Variable <222> 64 <223> Applicants herein disclose Pro and Leu sequence variants at this p
osition <220> <221> Variable <222> 73 <223> Applicants herein disclose Asp and Asn sequence variants at this p
osition <400> 1 Gly Xaa His Ser Xaa Xaa Pro Arg Pro Ala Ala Val Pro Val Pro Xaa 5 10 15 Arg Xaa Gln Pro Xaa Pro Ala His Pro Val Leu Ser Phe Leu Arg Pro 20 25 30 Ser Trp Asp Xaa Val Ser Ala Phe Tyr Ser Leu Pro Leu Ala Pro Leu 35 40 45 Ser Pro Thr Ser Val Xaa Ile Ser Pro Val Ser Val Gly Arg Gly Xaa 50 55 60 Asp Pro Asp Ala His Val Ala Val Xaa Leu Ser Arg Tyr Glu Gly 65 70 75 <210> 2 <211> 419 <212> PRT <213> Homo Sapiens <220> <221> Variable <222> 342 <223> Applicants herein disclose Thr and Ser sequence variants at this p
osition <220> <221> Variable <222> 345 <223> Applicants herein disclose Leu and Pro sequence variants at this p
osition <220> <221> Variable <222> 346 <223> Applicants herein disclose Pro and Leu sequence variants at this p
osition <220> <221> Variable <222> 356 <223> Applicants herein disclose Leu and Gln sequence variants at this p
osition <220> <221> Variable <222> 358 <223> Applicants herein disclose Met and Leu sequence variants at this p
osition <220> <221> Variable <222> 361 <223> Applicants herein disclose Gly, Asp, Ala and Val sequence variants at this position <220> <221> Variable <222> 376 <223> Applicants herein disclose Leu and Ile sequence variants at this p
osition <220> <221> Variable <222> 394 <223> Applicants herein disclose Pro and Arg sequence variants at this p
osition <220> <221> Variable <222> 404 <223> Applicants herein disclose Pro and Leu sequence variants at this p
osition <220> <221> Variable <222> 413 <223> Applicants herein disclose Asp and Asn sequence variants at this p
osition <400> 2 Met Glu Leu Ala Ala Leu Cys Arg Trp Gly Leu Leu Leu Ala Leu Leu 5 10 15 Pro Pro Gly Ala Ala Ser Thr Gln Val Cys Thr Gly Thr Asp Cys Lys 20 25 30 Leu Arg Leu Pro Ala Ser Pro Glu Thr His Leu Asp Met Leu Arg His 35 40 45 Leu Tyr Gln Gly Cys Gln Val Val Gln Gly Asn Leu Glu Leu Thr Tyr 50 55 60 Leu Pro Thr Asn Ala Ser Leu Ser Phe Leu Gln Asp Ile Gln Glu Val 65 70 75 80 Gln Gly Tyr Val Leu Cys Ala His Asn Gln Val Arg Gln Val Pro Leu 85 90 95 Gln Arg Leu Arg Ile Val Arg Gly Thr Gln Leu Phe Glu Asp Asn Tyr 100 105 110 Ala Leu Ala Val Leu Asp Asn Gly Asp Pro Leu Arg Arg Thr Thr Pro 115 120 125 Val Thr Gly Ala Ser Pro Gly Gly Leu Arg Glu Leu Gln Leu Arg Ser 130 135 140 Leu Thr Glu Cys Leu Lys Gly Gly Val Leu Ile Gln Arg Asn Pro Gln 145 150 155 160 Leu Cys Tyr Gln Asp Thr Ile Leu Trp Lys Asp Ile Phe His Lys Asn 165 170 175 Asn Gln Leu Ala Leu Thr Leu Ile Asp Thr Asn Arg Ser Arg Ala Cys 180 185 190 His Pro Cys Ser Pro Cys Cys Lys Gly Ser Arg Cys Trp Gly Glu Ser 195 200 205 Ser Glu Asp Cys Gln Ser Leu Thr Arg Thr Val Cys Ala Gly Gly Cys 210 215 220 Ala Arg Cys Lys Gly Pro Leu Pro Thr Asp Cys Cys His Glu Gln Cys 225 230 235 240 Ala Ala Gly Cys Thr Gly Pro Lys His Ser Asp Cys Leu Ala Cys Leu 245 250 255 His Phe Asn His Ser Gly Ile Cys Glu Leu His Cys Pro Ala Leu Val 260 265 270 Thr Tyr Asn Thr Asp Thr Phe Glu Ser Cys Pro Asn Pro Glu Gly Arg 275 280 285 Tyr Thr Phe Gly Ala Ser Cys Val Thr Ala Cys Pro Tyr Asn Lys Leu 290 295 300 Ser Thr Asp Val Gly Ser Cys Thr Leu Val Cys Pro Leu His Asn Gln 305 310 315 320 Glu Val Thr Ala Glu Asp Gly Thr Gln Arg Cys Glu Lys Cys Ser Lys 325 330 335 Pro Cys Ala Arg Gly Xaa His Ser Xaa Xaa Pro Arg Pro Ala Ala Val 340 345 350 Pro Val Pro Xaa Arg Xaa Gln Pro Xaa Pro Ala His Pro Val Leu Ser 355 360 365 Phe Leu Arg Pro Ser Trp Asp Xaa Val Ser Ala Phe Tyr Ser Leu Pro 370 375 380 Leu Ala Pro Leu Asp Pro Thr Ser Val Xaa Ile Ser Pro Val Ser Val 385 390 395 400 Gly Arg Gly Xaa Asp Pro Asp Ala His Val Ala Val Xaa Leu Ser Arg 405 410 415 Tyr Glu Gly <210> 3 <211> 19 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> HER-2-specific oligonucleotide primer <400> 3 tgagcaccat ggagctggc 19 <210> 4 <211> 22 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> HER-2-specific oligonucleotide primer <400> 4 tccggcagaa atgccaggct cc 22 <210> 5 <211> 22 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> HER-2 cDNA-specific oligonucleotide primer <400> 5 aacacagcgg tgtgagaagt gc 22 <210> 6 <211> 21 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> HER-2 ECDIIIa-region-specific oligonucleotide primer <400> 6 ataccgggac aggtcaacag c 21 <210> 7 <211> 20 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> HER-2 ECDIIIa-region-specific oligonucleotide primer <400> 7 tctgggtacc cactcactgc 20 <210> 8 <211> 22 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> HER-2 exon-specific oligonucleotide primer <400> 8 ttcacactgg cacgtccaga cc 22 <210> 9 <211> 27 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> HER-2 cDNA-specific oligonucleotide primer <400> 9 gcacggatcc atagcagact gaggagg 27 <210> 10 <211> 240 <212> DNA <213> Homo Sapiens <220> <221> Variable <222> 62 <223> Applicants disclose C, T, A and G variants at this position <400> 10 ggt wcc cac tca cyg cyc ccg agg cca gct gca gtt cct gtc cct 45 Gly Xaa His Ser Xaa Xaa Pro Arg Pro Ala Ala Val Pro Val Pro 5 10 15 cwg cgc atr cag cct gnc cca gcc cac cct gtc cta tcc ttc ctc 90 Xaa Arg Xaa Gln Pro Xaa Pro Ala His Pro Val Leu Ser Phe Leu 20 25 30 aga ccc tct tgg gac mta gtc tct gcc ttc tac tct cta ccc ctg 135 Arg Pro Ser Trp Asp Xaa Val Ser Ala Phe Tyr Ser Leu Pro Leu 35 40 45 gcc ccc ctc agc cct aca agt gtc cst ata tcc cct gtc agt gtg 180 Ala Pro Leu Ser Pro Thr Ser Val Xaa Ile Ser Pro Val Ser Val 50 55 60 ggg agg ggc cyg gac cct gat gct cat gtg gct gtt sac ctg tcc 225 Gly Arg Gly Xaa Asp Pro Asp Ala His Val Ala Val Xaa Leu Ser 65 70 75 cgg tat gaa ggc tga 240 Arg Tyr Glu Gly
【手続補正書】
【提出日】平成14年6月3日(2002.6.3)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0116
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0116】 配列番号1における可変性アミノ酸位置に対する特定のアミノ酸変化(図8の
最も共通するDNA配列に対しての)は、次の通りである:変異体1、Xaa(2)(Thr
→Ser);変異体2、Xaa(5)(Leu→Pro); 変異体3、Xaa(6)(Pro→Leu): 変異体
4、Xaa(16)(Leu→Gln);変異体5、Xaa(18)(Met→Leu); 変異体6、Xaa(21)(Gl
y→ );変異体7、Xaa(36)(Leu→Ile);変異体8、Xaa(54)(Pro→Arg):変異体
9、Xaa(64)(Pro→Leu); 及び変異体10、Xaa(73)(Asp→Asn)。同じ置換が、配列
番号2におけるその対応する可変性アミノ酸位置に適用される。 <配列表> SEQUENCE LISTING <110> Oregon Health Sciences University <120> HER-2 BINDING ANTAGONISTS <130> B016484 <140> PCT/US00/01484 <141> 2000-01-20 <150> US 09/234,208 <151> 1999-01-20 <160> 10 <210> 1 <211> 79 <212> PRT <213> Homo Sapiens <220> <221> Variable <222> 2 <223> Applicants herein disclose Thr and Ser sequence variants at this p
osition <220> <221> Variable <222> 5 <223> Applicants herein disclose Leu and Pro sequence variants at this p
osition <220> <221> Variable <222> 6 <223> Applicants herein disclose Pro and Leu sequence variants at this p
osition <220> <221> Variable <222> 16 <223> Applicants herein disclose Leu and Gln sequence variants at this p
osition <220> <221> Variable <222> 18 <223> Applicants herein disclose Met and Leu sequence variants at this p
osition <220> <221> Variable <222> 21 <223> Applicants herein disclose Gly, Asp, Ala and Val sequence variants at this position <220> <221> Variable <222> 36 <223> Applicants herein disclose Leu and Ile sequence variants at this p
osition <220> <221> Variable <222> 54 <223> Applicants herein disclose Pro and Arg sequence variants at this p
osition <220> <221> Variable <222> 64 <223> Applicants herein disclose Pro and Leu sequence variants at this p
osition <220> <221> Variable <222> 73 <223> Applicants herein disclose Asp and Asn sequence variants at this p
osition <400> 1 Gly Xaa His Ser Xaa Xaa Pro Arg Pro Ala Ala Val Pro Val Pro Xaa 1 5 10 15 Arg Xaa Gln Pro Xaa Pro Ala His Pro Val Leu Ser Phe Leu Arg Pro 20 25 30 Ser Trp Asp Xaa Val Ser Ala Phe Tyr Ser Leu Pro Leu Ala Pro Leu 35 40 45 Ser Pro Thr Ser Val Xaa Ile Ser Pro Val Ser Val Gly Arg Gly Xaa 50 55 60 Asp Pro Asp Ala His Val Ala Val Xaa Leu Ser Arg Tyr Glu Gly 65 70 75 <210> 2 <211> 419 <212> PRT <213> Homo Sapiens <220> <221> Variable <222> 342 <223> Applicants herein disclose Thr and Ser sequence variants at this p
osition <220> <221> Variable <222> 345 <223> Applicants herein disclose Leu and Pro sequence variants at this p
osition <220> <221> Variable <222> 346 <223> Applicants herein disclose Pro and Leu sequence variants at this p
osition <220> <221> Variable <222> 356 <223> Applicants herein disclose Leu and Gln sequence variants at this p
osition <220> <221> Variable <222> 358 <223> Applicants herein disclose Met and Leu sequence variants at this p
osition <220> <221> Variable <222> 361 <223> Applicants herein disclose Gly, Asp, Ala and Val sequence variants at this position <220> <221> Variable <222> 376 <223> Applicants herein disclose Leu and Ile sequence variants at this p
osition <220> <221> Variable <222> 394 <223> Applicants herein disclose Pro and Arg sequence variants at this p
osition <220> <221> Variable <222> 404 <223> Applicants herein disclose Pro and Leu sequence variants at this p
osition <220> <221> Variable <222> 413 <223> Applicants herein disclose Asp and Asn sequence variants at this p
osition <400> 2 Met Glu Leu Ala Ala Leu Cys Arg Trp Gly Leu Leu Leu Ala Leu Leu 1 5 10 15 Pro Pro Gly Ala Ala Ser Thr Gln Val Cys Thr Gly Thr Asp Cys Lys 20 25 30 Leu Arg Leu Pro Ala Ser Pro Glu Thr His Leu Asp Met Leu Arg His 35 40 45 Leu Tyr Gln Gly Cys Gln Val Val Gln Gly Asn Leu Glu Leu Thr Tyr 50 55 60 Leu Pro Thr Asn Ala Ser Leu Ser Phe Leu Gln Asp Ile Gln Glu Val 65 70 75 80 Gln Gly Tyr Val Leu Cys Ala His Asn Gln Val Arg Gln Val Pro Leu 85 90 95 Gln Arg Leu Arg Ile Val Arg Gly Thr Gln Leu Phe Glu Asp Asn Tyr 100 105 110 Ala Leu Ala Val Leu Asp Asn Gly Asp Pro Leu Asn Asn Thr Thr Pro 115 120 125 Val Thr Gly Ala Ser Pro Gly Gly Leu Arg Glu Leu Gln Leu Arg Ser 130 135 140 Leu Thr Glu Cys Leu Lys Gly Gly Val Leu Ile Gln Arg Asn Pro Gln 145 150 155 160 Leu Cys Tyr Gln Asp Thr Ile Leu Trp Lys Asp Ile Phe His Lys Asn 165 170 175 Asn Gln Leu Ala Leu Thr Leu Ile Asp Thr Asn Arg Ser Arg Ala Cys 180 185 190 His Pro Cys Ser Pro Cys Cys Lys Gly Ser Arg Cys Trp Gly Glu Ser 195 200 205 Ser Glu Asp Cys Gln Ser Leu Thr Arg Thr Val Cys Ala Gly Gly Cys 210 215 220 Ala Arg Cys Lys Gly Pro Leu Pro Thr Asp Cys Cys His Glu Gln Cys 225 230 235 240 Ala Ala Gly Cys Thr Gly Pro Lys His Ser Asp Cys Leu Ala Cys Leu 245 250 255 His Phe Asn His Ser Gly Ile Cys Glu Leu His Cys Pro Ala Leu Val 260 265 270 Thr Tyr Asn Thr Asp Thr Phe Glu Ser Cys Pro Asn Pro Glu Gly Arg 275 280 285 Tyr Thr Phe Gly Ala Ser Cys Val Thr Ala Cys Pro Tyr Asn Lys Leu 290 295 300 Ser Thr Asp Val Gly Ser Cys Thr Leu Val Cys Pro Leu His Asn Gln 305 310 315 320 Glu Val Thr Ala Glu Asp Gly Thr Gln Arg Cys Glu Lys Cys Ser Lys 325 330 335 Pro Cys Ala Arg Gly Xaa His Ser Xaa Xaa Pro Arg Pro Ala Ala Val 340 345 350 Pro Val Pro Xaa Arg Xaa Gln Pro Xaa Pro Ala His Pro Val Leu Ser 355 360 365 Phe Leu Arg Pro Ser Trp Asp Xaa Val Ser Ala Phe Tyr Ser Leu Pro 370 375 380 Leu Ala Pro Leu Asp Pro Thr Ser Val Xaa Ile Ser Pro Val Ser Val 385 390 395 400 Gly Arg Gly Xaa Asp Pro Asp Ala His Val Ala Val Xaa Leu Ser Arg 405 410 415 Tyr Glu Gly <210> 3 <211> 19 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> HER-2-specific oligonucleotide primer <400> 3 tgagcaccat ggagctggc 19 <210> 4 <211> 22 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> HER-2-specific oligonucleotide primer <400> 4 tccggcagaa atgccaggct cc 22 <210> 5 <211> 22 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> HER-2 cDNA-specific oligonucleotide primer <400> 5 aacacagcgg tgtgagaagt gc 22 <210> 6 <211> 21 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> HER-2 ECDIIIa-region-specific oligonucleotide primer <400> 6 ataccgggac aggtcaacag c 21 <210> 7 <211> 20 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> HER-2 ECDIIIa-region-specific oligonucleotide primer <400> 7 tctgggtacc cactcactgc 20 <210> 8 <211> 22 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> HER-2 exon-specific oligonucleotide primer <400> 8 ttcacactgg cacgtccaga cc 22 <210> 9 <211> 27 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> HER-2 cDNA-specific oligonucleotide primer <400> 9 gcacggatcc atagcagact gaggagg 27 <210> 10 <211> 240 <212> DNA <213> Homo Sapiens <220> <221> Variable <222> 62 <223> Applicants disclose C, T, A and G variants at this position <400> 10 ggt wcc cac tca cyg cyc ccg agg cca gct gca gtt cct gtc cct cwg 48 Gly Xaa His Ser Xaa Xaa Pro Arg Pro Ala Ala Val Pro Val Pro Xaa 1 5 10 15 cgc atr cag cct gnc cca gcc cac cct gtc cta tcc ttc ctc aga ccc 96 Arg Xaa Gln Pro Xaa Pro Ala His Pro Val Leu Ser Phe Leu Arg Pro 20 25 30 tct tgg gac mta gtc tct gcc ttc tac tct cta ccc ctg gcc ccc ctc 144 Ser Trp Asp Xaa Val Ser Ala Phe Tyr Ser Leu Pro Leu Ala Pro Leu 35 40 45 agc cct aca agt gtc cst ata tcc cct gtc agt gtg ggg agg ggc cyg 192 Ser Pro Thr Ser Val Xaa Ile Ser Pro Val Ser Val Gly Arg Gly Xaa 50 55 60 gac cct gat gct cat gtg gct gtt sac ctg tcc cgg tat gaa ggc tga 240 Asp Pro Asp Ala His Val Ala Val Xaa Leu Ser Arg Tyr Glu Gly 65 70 75
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C12N 1/15 C12N 1/21 4H045 1/19 G01N 33/50 G 1/21 R 5/10 33/53 B G01N 33/50 33/566 33/577 B 33/53 C12N 15/00 ZNAA 33/566 A61K 37/02 33/577 C12N 5/00 A (72)発明者 クリントン,ゲイル エム. アメリカ合衆国,オレゴン 97201,ポー トランド,サウスウエスト ビーバートン アベニュ 3040 (72)発明者 エーデルマン,ジョン ピー. アメリカ合衆国,オレゴン 97201,ポー トランド,サウスウエスト ミッチェル ストリート 2433 Fターム(参考) 2G045 AA26 CA25 CA26 CB01 CB03 CB07 DA12 DA13 DA14 DA36 DA44 FB02 FB03 FB05 FB09 JA20 4B024 AA01 BA80 CA04 DA02 GA11 4B065 AA01X AA57X AA87X AA93Y AB01 AC14 BA02 CA24 CA44 4C084 AA02 AA07 BA01 BA08 BA17 BA19 BA20 BA23 MA01 NA14 ZB262 ZC412 4C085 AA14 CC32 EE01 GG01 4H045 AA10 AA30 BA10 BA53 CA40 EA28 EA51 FA72 FA73 FA74

Claims (26)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも108の親和性でHER−2の細胞外ドメインECDに結
    合する、配列番号1の配列から取られる約50〜79個のアミノ酸を有する単離され
    たポリペプチド。
  2. 【請求項2】 前記単離されたポリペプチドが、約69〜79個の長さのアミノ
    酸である請求項1記載の単離されたポリペプチド。
  3. 【請求項3】 前記単離されたポチペプチドが、Herceptin(商標)(癌の処
    理のために使用され、そしてECD又はHER−2に結合する市販のヒト型化モノクロ
    ーナル抗体)の結合の部位とは異なる、HER−2のECD上の部位に結合する請求項
    1記載の単離されたポリペプチド。
  4. 【請求項4】 少なくとも108の親和性でHER−2の細胞外ドメインECDに結
    合する、配列番号1の配列から取られる約50〜79個のアミノ酸を有するポリペプ
    チドを、発現に基づいてコードする単離されたDNA配列。
  5. 【請求項5】 前記単離されたポリペプチドが、約69〜79個の長さのアミノ
    酸である請求項4記載の単離されたポリペプチド。
  6. 【請求項6】 前記単離されたポチペプチドが、Herceptin(商標)の結合
    の部位とは異なる、HER−2のECD上の部位に結合する請求項4記載の単離された
    ポリペプチド。
  7. 【請求項7】 少なくとも108の親和性でHER−2の細胞外ドメインECDに結
    合する、配列番号1の配列から取られる約50〜79個のアミノ酸を有するポリペプ
    チドを、発現に基づいてコードするDNA配列を有する発現ベクターを含んで成る
    トランスフェクトされた細胞。
  8. 【請求項8】 C末端の79個のアミノ酸が存在し、そして少なくとも3個のN-
    結合グリコシル化部位が存在する、配列番号2の配列から取られる約300〜419個
    のアミノ酸を有する単離され、そしてグリコシル化されたポリペプチド。
  9. 【請求項9】 前記単離されたポチペプチドが、約350〜419個の長さのアミ
    ノ酸であり、そして4個のN-結合グリコシル化部位が存在する請求項8記載の単
    離され、そしてグリコシル化されたポリペプチド。
  10. 【請求項10】 前記単離されたポチペプチドが、Herceptin(商標)の結
    合の部位とは異なる、HER−2のECD上の部位に結合する請求項8記載の単離され
    、そしてグリコシル化されたポリペプチド。
  11. 【請求項11】 C末端の79個のアミノ酸が存在し、そして少なくとも3個の
    N-結合グリコシル化部位が存在する、配列番号2の配列から取られる約300〜419
    個のアミノ酸を有するポリペプチドを、発現に基づいてコードする単離されたDN
    A配列。
  12. 【請求項12】 前記単離されたポチペプチドが、約350〜419個の長さのア
    ミノ酸であり、そして4個のN-結合されたグリコシル化部位が存在する請求項11
    記載の単離さたDNA配列。
  13. 【請求項13】 C末端の79個のアミノ酸が存在し、そして少なくとも3個の
    N-結合グリコシル化部位が存在する、配列番号2の配列から取られる約80〜419個
    のアミノ酸を有するポリペプチドを、発現に基づいてコードするDNA配列を有す
    る発現ベクターを含んで成るトランスフェクトされた細胞。
  14. 【請求項14】 HER−2の過剰発現により特徴づけられる固形腫瘍を処理
    するための方法であって、(a)少なくとも108の親和性でHER−2の細胞外ドメ
    インECDに結合する、配列番号1の配列から取られる約50〜79個のアミノ酸を有
    する単離されたポリペプチド、(b)C末端の79個のアミノ酸が存在し、そして
    少なくとも3個のN-結合されたグリコシル化部位が存在する、配列番号2の配列か
    ら取られる約80〜419個のアミノ酸を有する単離され、そしてグリコシル化され
    たポリペプチド、(c)HER−2のECDに結合するモノクローナル抗体、及び(d
    )それらの組合せから成る群から選択された、HER−2のECDに結合する剤(但し
    、モノクローナル抗体のみではあり得ない)を、投与することを含んで成る方法
  15. 【請求項15】 HER−2を過剰発現する固形腫瘍が、乳癌、小細胞肺癌、
    卵巣癌及び結腸癌から成る群から選択される請求項14記載の方法。
  16. 【請求項16】 前記剤が、配列番号1の配列から取られる約50〜79個のア
    ミノ酸を有する単離されたポリペプチドである請求項14記載の方法。
  17. 【請求項17】 前記剤が、配列番号1の配列から取られる約50〜79個のア
    ミノ酸を有する単離されたポリペプチド、及びHER−2のECDに結合するモノクロ
    ーナル抗体の組合せである請求項16記載の方法。
  18. 【請求項18】 (a)少なくとも108の親和性でHER−2の細胞外ドメイン
    ECDに結合する、配列番号1の配列から取られる約50〜79個のアミノ酸を有する
    単離されたポリペプチド、(b)C末端の79個のアミノ酸が存在し、そして少な
    くとも3個のN-結合グリコシル化部位が存在する、配列番号2の配列から取られる
    約80〜419個のアミノ酸を有する単離され、そしてグリコシル化されたポリペプ
    チド、(c)HER−2のECDに結合するモノクローナル抗体、及び(d)それらの
    組合せから成る群から選択された剤(但し、モノクローナル抗体のみではあり得
    ない)、及び医薬的に許容できるキャリヤーを含んで成る、HER−2を過剰発現
    する固形腫瘍を処理するための医薬組成物。
  19. 【請求項19】 前記が、配列番号1の配列から取られる約50〜79個のアミ
    ノ酸を有する単離されたポリペプチドである請求項18記載の医薬組成物。
  20. 【請求項20】 前記剤が、配列番号1の配列から取られる約50〜79個のア
    ミノ酸を有する単離されたポリペプチド、及びHER−2のECEに結合するモノクロ
    ーナル抗体の組み合わせである請求項19記載の医薬組成物。
  21. 【請求項21】 HER−2の過剰発現により特徴づけられる固形腫瘍組織に
    治療剤を標的化するための方法であって、少なくとも108の親和性でHER−2の細
    胞外ドメインECDに結合する、配列番号1の配列から取られる約50〜79個のアミ
    ノ酸を有する単離されたポリペプチドに、前記剤を結合することを含んで成る方
    法。
  22. 【請求項22】 前記単離されたポリペプチドが、約69〜79個の長さのアミ
    ノ酸である請求項21記載の方法。
  23. 【請求項23】 前記単離されたポチペプチドが、Herceptin(商標)の結
    合の部位とは異なる、HER−2のECD上の部位に結合する請求項21記載の方法。
  24. 【請求項24】 HER−2を過剰発現する腫瘍についての腫瘍処理の予後(pr
    ognoris)を決定するための方法であって、(a)血液、血清、尿リンパ、唾液、
    腫瘍組織及びそれらの組み合わせから成る群から選択された体液を得;そして(
    b)ELISA、免疫沈殿、免疫組織化学及びウェスターン分析から成る群から選択
    された抗−p68HER−2抗体に基づくアッセイを用いて、発現されたp68HER−2の
    量を測定することを含んで成る方法。
  25. 【請求項25】 液体におけるp185HER−2 ECDの量を測定することをさら
    に含んで成る請求項24記載の方法。
  26. 【請求項26】 p68HER−2の量とp185HER−2の量との間の比率を決定す
    ることをさらに含んで成り、それによりp185HER−2の比率が高いほど、患者の
    予後が良好である請求項24記載の方法。
JP2000595705A 1999-01-20 2000-01-20 Her−2結合アンタゴニスト Pending JP2002534995A (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US09/234,208 1999-01-20
US09/234,208 US7393823B1 (en) 1999-01-20 1999-01-20 HER-2 binding antagonists
PCT/US2000/001484 WO2000044403A1 (en) 1999-01-20 2000-01-20 Her-2 binding antagonists

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2002534995A true JP2002534995A (ja) 2002-10-22
JP2002534995A5 JP2002534995A5 (ja) 2007-11-15

Family

ID=22880399

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000595705A Pending JP2002534995A (ja) 1999-01-20 2000-01-20 Her−2結合アンタゴニスト

Country Status (6)

Country Link
US (4) US7393823B1 (ja)
EP (1) EP1144004A4 (ja)
JP (1) JP2002534995A (ja)
AU (1) AU777422B2 (ja)
CA (1) CA2361181C (ja)
WO (1) WO2000044403A1 (ja)

Families Citing this family (25)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6541214B1 (en) 1998-11-13 2003-04-01 Oregon Heath Science University N-terminally truncated HER-2/neu protein as a cancer prognostic indicator
US7396810B1 (en) 2000-08-14 2008-07-08 Oregon Health Sciences University Compositions and methods for treating cancer by modulating HER-2 and EGF receptors
US7393823B1 (en) 1999-01-20 2008-07-01 Oregon Health And Science University HER-2 binding antagonists
US7625859B1 (en) 2000-02-16 2009-12-01 Oregon Health & Science University HER-2 binding antagonists
US6294349B1 (en) 1999-03-01 2001-09-25 University Of Mississippi Medical Ctr. Method of diagnosing and monitoring malignant breast carcinomas
JP4387625B2 (ja) 1999-07-02 2009-12-16 ジェネンテック・インコーポレーテッド Her2に結合する化合物
US6435873B1 (en) 2000-10-10 2002-08-20 3M Innovative Properties Company Medication delivery devices
WO2003014159A1 (en) * 2001-08-03 2003-02-20 Commonwealth Scientific And Industrial Research Organisation Methods of screening based on the egf receptor crystal structure
WO2004005320A2 (en) 2002-07-03 2004-01-15 The Curators Of The University Of Missouri ErbB-2 RECEPTOR TARGETING PEPTIDE
AU2004233863B2 (en) * 2003-04-24 2010-06-17 Incyte Holdings Corporation Aza spiro alkane derivatives as inhibitors of metalloproteases
JP2007525187A (ja) * 2003-05-16 2007-09-06 レセプター・バイオロジクス・インコーポレイテッド イントロン融合タンパク質、ならびにその同定方法および使用方法
AU2005245896A1 (en) * 2004-05-14 2005-12-01 Receptor Biologix, Inc. Cell surface receptor isoforms and methods of identifying and using the same
EP1807106A2 (en) * 2004-10-05 2007-07-18 Oregon Health and Science University Compositions and methods for treating disease
US20070087406A1 (en) * 2005-05-04 2007-04-19 Pei Jin Isoforms of receptor for advanced glycation end products (RAGE) and methods of identifying and using same
US20090170769A1 (en) * 2005-05-13 2009-07-02 Pei Jin Cell surface receptor isoforms and methods of identifying and using the same
BRPI0618488A2 (pt) * 2005-11-10 2011-08-30 Receptor Biologix Inc proteìnas de fusão de ìntron de fator de crescimento de hepatócito
WO2007143600A2 (en) * 2006-06-05 2007-12-13 Incyte Corporation Sheddase inhibitors combined with cd30-binding immunotherapeutics for the treatment of cd30 positive diseases
AU2007257683A1 (en) * 2006-06-12 2007-12-21 Symphogen A/S Pan-cell surface receptor- specific therapeutics
WO2008005983A2 (en) * 2006-07-06 2008-01-10 Molecular Logix, Inc. Pan-her antagonists and methods of use
EP2205629A2 (en) * 2007-10-16 2010-07-14 Symphogen A/S Compositions comprising optimized her1 and her3 multimers and methods of use thereof
WO2010132723A1 (en) * 2009-05-14 2010-11-18 Prometheus Laboratories Inc. Biomarkers for determining sensitivity of breast cancer cells to her2-targeted therapy
US20160213777A1 (en) * 2013-09-12 2016-07-28 Thomas Jefferson University Novel Delivery Compositions and Methods of Using Same
US11484505B2 (en) 2016-10-13 2022-11-01 Thomas Jefferson University Delivery compositions, and methods of making and using same
WO2023168426A1 (en) 2022-03-03 2023-09-07 Enosi Therapeutics Corporation Compositions and cells containing mixtures of oligo-trap fusion proteins (ofps) and uses thereof
WO2024186690A2 (en) 2023-03-03 2024-09-12 Enosi Therapeutics Corporation Oligo-trap fusion proteins (ofps) and uses thereof

Family Cites Families (93)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4376110A (en) 1980-08-04 1983-03-08 Hybritech, Incorporated Immunometric assays using monoclonal antibodies
EP0119528B1 (en) 1983-03-11 1992-05-13 Sloan-Kettering Institute For Cancer Research Monoclonal antibodies to human renal cancer antigens and method
AU3934085A (en) 1984-01-30 1985-08-09 Icrf Patents Ltd. Improvements relating to growth factors
US6054561A (en) 1984-02-08 2000-04-25 Chiron Corporation Antigen-binding sites of antibody molecules specific for cancer antigens
US4959314A (en) 1984-11-09 1990-09-25 Cetus Corporation Cysteine-depleted muteins of biologically active proteins
US4777127A (en) 1985-09-30 1988-10-11 Labsystems Oy Human retrovirus-related products and methods of diagnosing and treating conditions associated with said retrovirus
US7838216B1 (en) 1986-03-05 2010-11-23 The United States Of America, As Represented By The Department Of Health And Human Services Human gene related to but distinct from EGF receptor gene
US5401638A (en) 1986-06-04 1995-03-28 Oncogene Science, Inc. Detection and quantification of neu related proteins in the biological fluids of humans
US4946778A (en) 1987-09-21 1990-08-07 Genex Corporation Single polypeptide chain binding molecules
GB8702816D0 (en) 1987-02-07 1987-03-11 Al Sumidaie A M K Obtaining retrovirus-containing fraction
US5219740A (en) 1987-02-13 1993-06-15 Fred Hutchinson Cancer Research Center Retroviral gene transfer into diploid fibroblasts for gene therapy
US5720937A (en) 1988-01-12 1998-02-24 Genentech, Inc. In vivo tumor detection assay
WO1989006692A1 (en) 1988-01-12 1989-07-27 Genentech, Inc. Method of treating tumor cells by inhibiting growth factor receptor function
US5206152A (en) 1988-04-08 1993-04-27 Arch Development Corporation Cloning and expression of early growth regulatory protein genes
EP0412116B1 (en) 1988-04-18 1995-11-29 Oncogene Science, Inc. Detection of neu gene expression and products
US5422120A (en) 1988-05-30 1995-06-06 Depotech Corporation Heterovesicular liposomes
AP129A (en) 1988-06-03 1991-04-17 Smithkline Biologicals S A Expression of retrovirus gag protein eukaryotic cells
US5703055A (en) 1989-03-21 1997-12-30 Wisconsin Alumni Research Foundation Generation of antibodies through lipid mediated DNA delivery
ES2106033T3 (es) 1989-05-19 1997-11-01 Genentech Inc Dominio extracelular de her2.
US5705157A (en) 1989-07-27 1998-01-06 The Trustees Of The University Of Pennsylvania Methods of treating cancerous cells with anti-receptor antibodies
DE69033842T2 (de) 1989-08-04 2002-06-20 Schering Ag Äusserliche domäne von c-erbb-2:gp75
JP3208427B2 (ja) 1989-09-29 2001-09-10 オー・エス・アイ・ファーマシューテイカルズ・インコーポレイテッド ヒトの生物学的流体中のneu関連タンパク質の検出及び定量
ZA911974B (en) 1990-03-21 1994-08-22 Res Dev Foundation Heterovesicular liposomes
ATE153858T1 (de) 1990-04-06 1997-06-15 Univ Pennsylvania Ligand für das neu-gen-produkt
US5874528A (en) 1990-05-25 1999-02-23 Georgetown University Binding peptides which interact with ligand growth factors of the epidermal growth factor receptor and erbB-2 receptor
US5578482A (en) 1990-05-25 1996-11-26 Georgetown University Ligand growth factors that bind to the erbB-2 receptor protein and induce cellular responses
US5149655A (en) 1990-06-21 1992-09-22 Agracetus, Inc. Apparatus for genetic transformation
US5571894A (en) 1991-02-05 1996-11-05 Ciba-Geigy Corporation Recombinant antibodies specific for a growth factor receptor
ATE221915T1 (de) 1991-02-22 2002-08-15 American Cyanamid Co Identifizierung eines menschlichen rezeptor- tyrosinkinasegens
IL101943A0 (en) 1991-05-24 1992-12-30 Genentech Inc Structure,production and use of heregulin
EP0590030B1 (en) 1991-06-21 2004-09-29 The Walter and Eliza Hall Institute of Medical Research A receptor-type tyrosine kinase [human eph/elk-like kinase - hek] and use thereof
WO1993003741A1 (en) 1991-08-22 1993-03-04 Becton, Dickinson & Company Methods and compositions for cancer therapy and for prognosticating responses to cancer therapy
AU3353293A (en) 1992-01-09 1993-08-03 Helsinki University Holding, Ltd. Tie, a novel endothelial cell receptor tyrosine kinase
US6331302B1 (en) 1992-01-22 2001-12-18 Genentech, Inc. Protein tyrosine kinase agonist antibodies
US5861301A (en) 1992-02-20 1999-01-19 American Cayanamid Company Recombinant kinase insert domain containing receptor and gene encoding same
US5811098A (en) 1992-11-24 1998-09-22 Bristol-Myers Squibb Company Antibodies to HER4, human receptor tyrosine kinase
US5635483A (en) 1992-12-03 1997-06-03 Arizona Board Of Regents Acting On Behalf Of Arizona State University Tumor inhibiting tetrapeptide bearing modified phenethyl amides
US5801005A (en) 1993-03-17 1998-09-01 University Of Washington Immune reactivity to HER-2/neu protein for diagnosis of malignancies in which the HER-2/neu oncogene is associated
EP0750516A4 (en) 1993-03-26 1998-07-01 Univ Jefferson METHOD FOR INHIBITING CELL PROLIFERATION AND TRIGGERING CELL DIFFERENTIATION USING TYPE 1 GROWTH FACTOR RECEPTOR OLIGONUCLEOTIDES
US6340674B1 (en) 1993-03-26 2002-01-22 Thomas Jefferson University Method of inhibiting the proliferation and causing the differentiation of cells with IGF-1 receptor antisense oligonucleotides
US6015686A (en) 1993-09-15 2000-01-18 Chiron Viagene, Inc. Eukaryotic layered vector initiation systems
US6696548B2 (en) 1993-12-03 2004-02-24 St. Jude Children's Research Hospital Antibodies for recognition of alk protein tyrosine/kinase receptor
AU2096895A (en) 1994-03-07 1995-09-25 Sugen, Incorporated Receptor tyrosine kinase inhibitors for inhibiting cell proliferative disorders and compositions thereof
US6045797A (en) 1994-03-14 2000-04-04 New York University Medical Center Treatment or diagnosis of diseases or conditions associated with a BLM domain
AU2187595A (en) 1994-03-14 1995-10-03 New York University Medical Center Methods for treatment or diagnosis of diseases or conditions associated with abnormal signal transduction
WO1995030331A1 (en) 1994-05-05 1995-11-16 The Trustees Of The University Of Pennsylvania Compositions and methods of treating tumors
US5770567A (en) 1994-11-14 1998-06-23 Genentech, Inc. Sensory and motor neuron derived factor (SMDF)
HRP950558A2 (en) 1994-11-15 1997-12-31 Scott M. Wilhelm Substituted 4-biarylbutric or biarylpentanoic acids and derivatives as matrix metalloprotease inhibitors
US5783404A (en) 1995-04-13 1998-07-21 Amgen Inc. Methods and compositions for determining HER-2/neu expression using monoclonal antibodies
US5663144A (en) 1995-05-03 1997-09-02 The Trustees Of The University Of Pennsylvania Compounds that bind to p185 and methods of using the same
US6685940B2 (en) 1995-07-27 2004-02-03 Genentech, Inc. Protein formulation
US6267958B1 (en) 1995-07-27 2001-07-31 Genentech, Inc. Protein formulation
US5783186A (en) 1995-12-05 1998-07-21 Amgen Inc. Antibody-induced apoptosis
CA2259157A1 (en) 1996-07-05 1998-01-15 Mount Sinai Hospital Corporation Oligomerized receptors which affect pathways regulated by transmembrane ligands for elk-related receptor tyrosine kinases
HRP970371A2 (en) 1996-07-13 1998-08-31 Kathryn Jane Smith Heterocyclic compounds
DE69736860T2 (de) 1996-09-24 2007-05-16 Merck & Co., Inc. Verbindungen zur hemmung der angiogenese durch gentherapie
US5910583A (en) 1996-11-04 1999-06-08 Duke University Antisense oligonucleotides against ERBB-2
US7125969B1 (en) 1996-11-27 2006-10-24 The Regents Of The University Of California ETS-related gene overexpressed in human breast and epithelial cancers
US20020137890A1 (en) 1997-03-31 2002-09-26 Genentech, Inc. Secreted and transmembrane polypeptides and nucleic acids encoding the same
WO1998058053A1 (en) 1997-06-18 1998-12-23 Merck & Co., Inc. Human receptor tyrosine kinase, kdr
EP1023605A1 (en) 1997-10-15 2000-08-02 Abbott Laboratories Methods and compositions for detecting hepatitis e virus
ATE438720T1 (de) 1998-02-04 2009-08-15 Genentech Inc Verwendung des heregulins als epithelzellenwachstumsfaktor
US6417168B1 (en) 1998-03-04 2002-07-09 The Trustees Of The University Of Pennsylvania Compositions and methods of treating tumors
DK1308455T3 (da) 1998-05-06 2006-07-31 Genentech Inc Sammensætning omfattende anti-HER2-antistoffer
US7125959B2 (en) 1998-05-15 2006-10-24 Genentech, Inc. PRO4405 polypeptides
WO1999064589A1 (en) 1998-06-11 1999-12-16 Astrazeneca Ab Human receptor tyrosine kinase
US7173005B2 (en) 1998-09-02 2007-02-06 Antyra Inc. Insulin and IGF-1 receptor agonists and antagonists
EP1126873A1 (en) 1998-11-07 2001-08-29 Genentech, Inc. Method for enhancing proliferation of inner ear hair cells using ligands for her2 and/or her3 receptors
US6541214B1 (en) 1998-11-13 2003-04-01 Oregon Heath Science University N-terminally truncated HER-2/neu protein as a cancer prognostic indicator
WO2000035455A1 (en) 1998-12-15 2000-06-22 Telik, Inc. Heteroaryl-aryl ureas as igf-1 receptor antagonists
US7625859B1 (en) 2000-02-16 2009-12-01 Oregon Health & Science University HER-2 binding antagonists
US7396810B1 (en) 2000-08-14 2008-07-08 Oregon Health Sciences University Compositions and methods for treating cancer by modulating HER-2 and EGF receptors
US7393823B1 (en) 1999-01-20 2008-07-01 Oregon Health And Science University HER-2 binding antagonists
AU5003200A (en) 1999-05-14 2000-12-05 United States Of America As Represented By The Department Of Veterans Affairs, The Isolation and characterization of epidermal growth factor related protein
JP4387625B2 (ja) 1999-07-02 2009-12-16 ジェネンテック・インコーポレーテッド Her2に結合する化合物
EP1226441A4 (en) 1999-10-15 2003-08-06 Human Genome Sciences Inc POLYNUCLEOTIDES, POLYPEPTIDES AND ANTIBODIES OF THE PROTEIN-TYROSIN KINASE RECEPTOR
CN101711868A (zh) 2000-05-19 2010-05-26 杰南技术公司 用于提高对ErbB拮抗剂癌症治疗的有效应答可能性的基因检测试验
TWI317285B (en) 2000-07-28 2009-11-21 Dainippon Sumitomo Pharma Co New use and kit for remedies for cancer
AU2001295002B2 (en) 2000-08-09 2007-05-31 Imclone Systems Incorporated Treatment of hyperproliferative diseases with epidermal growth factor receptor antagonists
EP1228766A1 (en) 2001-01-31 2002-08-07 Max-Planck-Gesellschaft zur Förderung der Wissenschaften e.V. PYK2 phosphorylation by HER3 induces tumor invasion
US6780912B2 (en) 2001-02-26 2004-08-24 Hewlett-Packard Development Company L.P. Addition of metal ions to improve lightfastness of inkjet inks
EP1395828A2 (en) 2001-05-03 2004-03-10 Oxford GlycoSciences (UK) Limited Proteins and genes for diagnosis and treatment of erbb2-related cancer
US20030124513A1 (en) 2001-05-29 2003-07-03 Mcswiggen James Enzymatic nucleic acid treatment of diseases or conditions related to levels of HIV
WO2003011897A1 (en) 2001-07-27 2003-02-13 The Regents Of The University Of California Modulation of heregulin and her3 interaction
EP1436423A4 (en) 2001-09-19 2005-04-13 Intergenetics Inc GENETIC ANALYSIS TO STRATIFY CANCER RISK
WO2003035843A2 (en) 2001-10-25 2003-05-01 Buck Institute For Age Research Screening system for modulators of her2 mediated transcription and her2 modulators identifed thereby
EP2261250B1 (en) 2001-12-21 2015-07-01 Human Genome Sciences, Inc. GCSF-Albumin fusion proteins
EP1569689A4 (en) 2002-01-18 2009-08-05 Novartis Vaccines & Diagnostic THERAPY COMBINED WITH IL-2 AND ANTI-HER2 ANTIBODIES FOR CANCERS CHARACTERIZED BY OVEREXPRESSION OF HER2 RECEPTOR PROTEIN
ES2401428T3 (es) 2002-04-10 2013-04-19 Genentech, Inc. Variantes de anticuerpos anti-HER2
EP2263691B1 (en) 2002-07-15 2012-08-29 F.Hoffmann-La Roche Ag Treatment of cancer with the recombinant humanized monoclonal anti-erbb2 antibody 2C4 (rhuMAb 2C4)
TW200420565A (en) 2002-12-13 2004-10-16 Bristol Myers Squibb Co C-6 modified indazolylpyrrolotriazines
JP2007525187A (ja) 2003-05-16 2007-09-06 レセプター・バイオロジクス・インコーポレイテッド イントロン融合タンパク質、ならびにその同定方法および使用方法
CN100392074C (zh) 2003-10-15 2008-06-04 上海海欣生物技术有限公司 树突状细胞肿瘤疫苗及其制法和用途

Also Published As

Publication number Publication date
WO2000044403A1 (en) 2000-08-03
AU777422B2 (en) 2004-10-14
EP1144004A1 (en) 2001-10-17
US6414130B1 (en) 2002-07-02
US20090270316A1 (en) 2009-10-29
US7939080B2 (en) 2011-05-10
EP1144004A4 (en) 2002-09-04
CA2361181A1 (en) 2000-08-03
AU4795100A (en) 2000-08-18
US20120088255A1 (en) 2012-04-12
CA2361181C (en) 2011-01-04
US7393823B1 (en) 2008-07-01

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2002534995A (ja) Her−2結合アンタゴニスト
US20100267027A1 (en) Her-2 binding antagonists
US7396810B1 (en) Compositions and methods for treating cancer by modulating HER-2 and EGF receptors
AU2001286483A1 (en) Expression of herstatin, an alternative HER-2/NEU product, in cells that express either p185HER-2 or the EGF receptor inhibits receptor activity and cell growth
AU724911B2 (en) CSK homologous kinaze (CHK) for detecting and treating breast cancer
WO1993008469A1 (en) Recombinant calcium channel polypeptides
WO2011091716A1 (zh) 表皮生长因子受体变异体
WO1993023429A1 (en) Receptor-type tyrosine kinase-like molecules
AU2001241575B2 (en) HER-2 binding antagonists
JP2002503466A (ja) 網膜芽細胞腫タンパク質複合体および網膜芽細胞腫相互作用タンパク質
WO2012048667A1 (zh) 表皮生长因子受体的外显子缺失变异体
AU2001241575A1 (en) HER-2 binding antagonists
CN1373773A (zh) 一种编码新的人血管紧张素ii-1受体相关蛋白的多核苷酸及其制备方法和应用
AU4050593A (en) Receptor-type tyrosine kinase-like molecules
EP1406655A2 (en) A modulator of antiestrogen pharmacology

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070119

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20070912

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090203

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20090714