JP2002533520A - 研磨物品の基材用アクリル化オリゴマー/熱可塑性ポリアミドプレサイズコーティング - Google Patents

研磨物品の基材用アクリル化オリゴマー/熱可塑性ポリアミドプレサイズコーティング

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JP2002533520A JP2000589631A JP2000589631A JP2002533520A JP 2002533520 A JP2002533520 A JP 2002533520A JP 2000589631 A JP2000589631 A JP 2000589631A JP 2000589631 A JP2000589631 A JP 2000589631A JP 2002533520 A JP2002533520 A JP 2002533520A
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スコット・ダブリュー・ピーターソン
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    • C09D177/00Coating compositions based on polyamides obtained by reactions forming a carboxylic amide link in the main chain; Coating compositions based on derivatives of such polymers

Abstract

(57)【要約】 本発明は、被覆研磨材に使用する組成物を提供する。その硬化性組成物は、i)アクリル化オリゴマー約25〜約75重量%と、ii)アクリル化オリゴマーに混和性の熱可塑性ポリアミド約75〜約25重量%と、iii)硬化性アクリル化オリゴマー用の十分な量の触媒との混合物であって、その重量パーセントが樹脂総含有量に対するものであり、触媒が成分の混合温度で安定である混合物を含む。本発明は、被覆研磨材用の単一層および多層処理基材支持体もまた提供する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 本発明は、アクリル化オリゴマー樹脂および熱可塑性ポリアミド樹脂を含有す
る研磨材の基材用のコーティング組成物に関する。
【0002】 被覆研磨材は一般に、バインダーを保持し、かつ研磨砥粒のコーティングを支
持する柔軟な基材を含む。基材は、紙、布、フィルム、加硫ゴム等、またはこれ
らの材料の1種または複数種の組み合わせから選択することができる。研磨砥粒
は、フリント、ざくろ石、酸化アルミニウム、アルミナ−ジルコニア、セラミッ
ク酸化アルミニウム、ダイヤモンド、炭化ケイ素等から形成することができる。
バインダーは通常、フェノール樹脂、にかわ、尿素ホルムアルデヒド樹脂、ウレ
タン樹脂、エポキシ樹脂、およびワニスから選択される。フェノール樹脂には、
フェノールアルデヒド型の樹脂が含まれる。
【0003】 被覆研磨材には、基材に研磨砥粒を固定するために樹脂バインダー材料のメイ
クコーティングを用いることが可能であり、基材に研磨砥粒をさらにしっかりと
接着するために、メイクコーティングおよび研磨砥粒上に樹脂バインダー材料の
サイズコーティングを塗布することが可能である。メイクコーティングおよびサ
イズコーティングの樹脂材料は、同一の材料または異なる材料である。メイクコ
ーティングとサイズコーティングの両方に用いられる一般的な樹脂材料は、総称
してフェノール樹脂と呼ばれている。フェノール樹脂は、フェノールと様々なア
ルデヒドとの反応から生成される材料の種類である。
【0004】 フェノール樹脂は、研磨砥粒に対する接着強度が強く、耐久性および熱安定性
が高いことから、一般に、被覆研磨材用のバインダーに用いられる。しかしなが
ら、フェノール樹脂は、ある種の基材材料に十分に付着しない。付着性が乏しい
と、研磨物品を通常の使用条件下にさらした場合に、フェノール系バインダーは
、早期に剥離または「シェル・オフ」することがある。このように付着性を欠く
と、フェノール樹脂バインダーを用いた被覆研磨物品で使用可能な基材の種類が
限られる。
【0005】 一実施形態において、本発明は、a)基材と、b)基材上の架橋処理コーティ
ングとを含む研磨物品用の支持体であって、前記処理コーティングが、i)アク
リル化オリゴマー約25〜約75重量%;ii)前記アクリル化オリゴマーに混
和性の熱可塑性ポリアミド約75〜約25重量%;iii)硬化性アクリル化オ
リゴマー樹脂用の十分な量の触媒との混合物を含む硬化性前駆物質から形成され
、前記触媒が成分の混合温度で安定である支持体である。
【0006】 他の実施形態では、処理コーティングは、二官能性アクリル化エポキシオリゴ
マー、熱可塑性ポリアミド、および二官能性アクリル化オリゴマーを架橋または
硬化するの用の触媒を含むバインダー前駆物質から生成する。
【0007】 他の実施形態では、本発明は、a)アクリル化オリゴマー約25〜約75重量
%;b)前記アクリル化オリゴマーに混和性の熱可塑性ポリアミド約75〜約2
5重量%;c)硬化性アクリル化オリゴマー樹脂用の十分な量の触媒からなる混
合物を含む組成物であって、前記触媒が成分の混合温度で安定である、研磨物品
に用いる基材支持体を処理するのに有用な組成物を提供する。
【0008】 本発明の硬化組成物は、被覆研磨物品に用いるプレサイズコーティング、バッ
クサイズコーティング、メイクコーティング、およびサイズコーティングとして
有用であり、多層積層基材を製造するための接着剤として有用である。
【0009】 本明細書で用いられる「アクリル化オリゴマー」とは、分子量約300〜約5
,000を有し、それぞれのオリゴマー単位に対して少なくとも1つのアクリレ
ートまたはメタクリレート官能基を有するポリマー分子を意味するものである。
【0010】 本明細書で用いられる「二官能性」および「三官能性」とは、それぞれのオリ
ゴマー単位に対して少なくとも2つおよび3つのアクリレートまたはメタクリレ
ート官能基を意味するものである。
【0011】 本明細書で用いられる「エポキシ樹脂」とは、反応性エポキシド基を含有する
熱硬化性樹脂を意味する。
【0012】 「前駆物質」という用語は、未硬化および架橋されていないバインダーを意味
するものである。「架橋」という用語は、化学結合により相互に連結して(つま
り鎖間架橋)3次元分子網状構造を形成するポリマー部分を有する材料を意味す
る。したがって、バインダー前駆物質は、基材に塗布される際には未硬化状態で
ある。
【0013】 一般に、処理コーティングは、硬化または架橋熱硬化性ポリマーと熱可塑性ポ
リマーとの半相互浸透ポリマー網状構造を含む。本明細書で用いられる「半相互
浸透ポリマー網状構造(半−IPN)」は、少なくとも1種のポリマーが架橋し
、少なくとも1種のポリマーが未架橋である、2種類以上のポリマーのポリマー
網状構造と定義される。
【0014】 本明細書では、「硬化」、「架橋」、および「重合」という用語は、同義で用
いられる。本発明において、バインダー前駆物質は、例えば化学線放射、電子ビ
ーム放射、および/または熱放射にさらすことによって、架橋(硬化)可能であ
るという意味で「エネルギー硬化性」である。バインダー前駆物質は、溶融混合
物状または室温で固体である。例えば、バインダー前駆物質は、基材にトランス
ファーコーティングされる固体フィルムである。高温に加熱すると、このバイン
ダー前駆物質は流動性となり、ホットメルト接着剤の粘着性が増大し、ホットメ
ルト接着剤を浸透させ、かつ/または基材支持体と完全に接着することができる
。代替方法として、樹脂が溶媒ベース(水または有機溶剤)であるか、または樹
脂を低分子量反応性希釈剤と混合した場合には、バインダー前駆物質は室温で液
体である。
【0015】 本明細書で用いられる「ホットメルト」とは、室温(約20〜22℃)では固
体であるが、加熱すると溶融し、被覆研磨物品の基材に容易に塗布することがで
きる粘性の液体となる組成物のことである。「溶融加工可能」組成物とは、例え
ば熱および/または圧力を用いて溶融することによって、固体から、基材に容易
に塗布することができる粘性の液体に変換可能な組成物でのことである。
【0016】 本発明のバインダー前駆物質は、溶媒を含有しない(固体状態で1%未満の溶
媒を含む)系として配合できることが望ましい。しかしながら、所望の場合には
、溶媒または他の揮発物をバインダー前駆物質中に組み込むことが可能である。
【0017】 「布」は、すべての編織布またはフェルトを含む総称である。本明細書で用い
られる「布」は、一般に知られている紡織繊維、天然繊維もしくは人造繊維、ま
たはそれらの組み合わせのいずれかを含み、製織、編成、針編、または繊維工業
で公知の他の加工によって形成される。
【0018】 「フィラメント糸」は、絹に見られる繊維、またはフィラメントに押出し成形
し、次いでより合わせることにより、またはより合わせることなくヤーンに集成
される人造繊維などの無制限の長い繊維を含むヤーンである。
【0019】 本発明の組成物は、靭性、他のフェノール樹脂に対する向上した付着性、およ
び熱可塑性ポリアミドの溶融加工性と、速硬性、高温安定性、および官能性オリ
ゴマー材料のフェノール樹脂相溶性とを兼ね備える。204℃を超える温度で加
工される通常の熱可塑性材料と比較して、得られた無溶剤組成物は、中適度の温
度(200〜280°F(83〜138℃))で加工され、したがって被覆研磨
材に感温性基材材料を使用することが可能である。本発明の組成物は、複合基材
において、低いコストで布と同様の強度および耐久性を付与する積層またはトラ
ンスファーコーティング接着剤としても用いることもできる。
【0020】 本発明の好ましいバインダー前駆物質は、アクリル化オリゴマー約30〜約7
0重量%、熱可塑性ポリアミド約70〜約30重量%を含有し、この重量%は組
成物の樹脂総含有量に対するものである。本発明のさらに好ましいバインダー前
駆物質は、アクリル化オリゴマー約30〜約50重量%、熱可塑性ポリアミド約
70〜約50重量%を含有し、この重量%は組成物の樹脂総含有量に対するもの
である。好ましいアクリル化オリゴマーは、アクリル化エポキシドである。アク
リル化オリゴマー含有材料に用いられる好ましい触媒は、ラジカル生成光開始剤
である。
【0021】 本発明の組成物は、1種または複数種のアクリル化オリゴマーを含有する。有
用なアクリル化オリゴマーは放射線硬化性であり、アクリル化エポキシ樹脂およ
びアクリル化ウレタン樹脂が含まれる。本明細書で用いられる「アクリレート」
という用語には、アクリレートとメタクリレートどちらも含まれる。
【0022】 アクリル化エポキシ樹脂は、ビスフェノールAエポキシ樹脂などのエポキシ樹
脂の多官能性アクリル酸エステルである。市販のアクリル化エポキシ樹脂の例に
は、UCB Chemical(ジョージア州スマーナ)から市販のEBECR
YL 600(分子量525のビスフェノールAエポキシジアクリレート)、E
BECRYL 629(分子量550のエポキシノボラックアクリレート)、E
BECRYL 860(分子量1200のエポキシ化大豆油アクリレート)、E
BECRYL 3700(分子量524のビスフェノールAジアクリレート)お
よびEBECRYL 3720(分子量524のビスフェノールAジアクリレー
ト)、Henkel社(ニュージャージー州ホーボーケン)から市販のPHOT
OMER 3016(ビスフェノールAエポキシアクリレート)、PHOTOM
ER 3038(エポキシアクリレートトリプロピレングリコールジアクリレー
トブレンド)、およびPHOTOMER 3071(変性ビスフェノールAアク
リレート等)という商品名で知られるアクリル化エポキシ樹脂が含まれる。
【0023】 アクリル化ウレタンは、ヒドロキシ末端イソシアネート伸長ポリエステルまた
はポリエーテルの多官能性アクリル酸エステルである。市販のアクリル化ウレタ
ンの例には、Henkel社から市販のPHOTOMER(例えば、PHOTO
MER 6010);UCB Chemicalから市販のEBECRYL 2
20(分子量1000の六官能性芳香族ウレタンアクリレート)、EBECRY
L 284(1,6−ヘキサンジオールジアクリレートで希釈した分子量120
0の脂肪族ウレタンジアクリレート)、EBECRYL 4827(分子量16
00の芳香族ウレタンジアクリレート)、EBECRYL 4830(テトラエ
チレングリコールジアクリレートで希釈した分子量1200の脂肪族ウレタンジ
アクリレート)、EBECRYL 6602(トリメチロールプロパンエトキシ
トリアクリレートで希釈した分子量1300の三官能性芳香族ウレタンアクリレ
ート)、EBECRYL 8402(分子量1000の脂肪族ウレタンジアクリ
レート);Sartomer社(ペンシルベニア州ウェストチェスター)から市
販のSARTOMER(例えば、SARTOMER 9635、9645、96
55、963−B80、966−A80等);Morton Internat
ional社(イリノイ州シカゴ)から市販のUVITHANE(例えば、UV
ITHANE 782)という商品名で知られるアクリル化ウレタンが含まれる
【0024】 好ましいアクリル化オリゴマーは、二官能性および三官能性アクリル化オリゴ
マーである。さらに好ましいアクリル化オリゴマーには、ビスフェノールAをベ
ースとする二官能性アクリル化エポキシ樹脂が含まれる。二官能性アクリル化ビ
スフェノールAをベースとする市販の好ましいエポキシ樹脂は、UCB Che
micalsから市販のEBECRYL 3700および3720である。
【0025】 本発明の組成物は、少なくとも1種の熱可塑性ポリアミドもまた含有する。本
発明の熱可塑性ポリアミドは、溶融段階においてアクリル化オリゴマーと相溶性
である。「相溶性」とは、アクリル化オリゴマーおよび熱可塑性ポリアミドが十
分に混和性であり、従来の押出し配合機を用いて均質な混合物を得ることができ
るよう、熱可塑性ポリアミドとアクリル化オリゴマーの溶融粘度が十分に類似し
ていることを意味する。本発明の有用な熱可塑性ポリアミドは、約95〜約15
0℃の範囲の示差走査熱分析(DSC)により測定された融点を有する。本発明
の好ましい熱可塑性ポリアミドは、約95〜約110℃のDSC融点を有し、さ
らに好ましい熱可塑性ポリアミドは融点約103℃を有する。
【0026】 本発明のポリアミドの粘度は、混合物の加工温度で本発明のアクリル化オリゴ
マーの粘度とほぼ同じである。本発明の有用な熱可塑性ポリアミドは、温度16
0℃で、溶融流量約10〜90g/10分、好ましくは約15〜90g/10分
、さらに好ましくは約50〜90g/10分、またさらに好ましくは約90g/
10分を有する。
【0027】 好ましい熱可塑性ポリアミドは、ラクタムおよびジアミンから生成されたター
ポリマーである。好ましいポリアミドは、モノマーの1つとしてラウリルラクタ
ムを含有する。市販の好ましい熱可塑性ポリアミドは、ラクタムおよびジアミン
から生成されたターポリマーである。市販の好ましい熱可塑性ポリアミドは、商
品名VESTAMELT 732、VESTAMELT 730、VESTAM
ELT 742、VESTAMELT 750/751、VESTAMELT
755、およびVESTAMELT 760を有し、Creanova(ニュー
ジャージー州サマセット)から市販されている。
【0028】 本発明の組成物は、アクリル化オリゴマーを硬化するのに用いる少なくとも1
種の触媒を含有する。そのアクリル化オリゴマーは、放射線エネルギーにより硬
化することができる。
【0029】 アクリル化オリゴマーは放射線により硬化されることから、放射線の量は架橋
性成分の所望の硬化程度によって異なる。放射線エネルギー源の例には、電離線
、紫外線、および可視光線が含まれる。電離線は、エネルギーレベル0.1〜1
0メガラドを有することが好ましく、1〜10メガラドを有することがさらに好
ましい。紫外線は、約200〜700ナノメートル、好ましくは250〜400
ナノメートルの波長を有する非粒子放射線である。可視光線は、約400〜76
0ナノメートルの波長を有する非粒子放射線である。バインダー組成物の硬化速
度は、組成物の厚さ、ならびに組成物の光学濃度および性質により異なる。有用
な放射線源強度は、約300〜約600ワット/インチ(118〜236ワット
/cm)の範囲である。
【0030】 バインダー前駆物質組成物を紫外線により硬化する場合、光開始剤がラジカル
形成を開始することが必要である。かかる光開始剤の例には、有機過酸化物、ア
ゾ化合物、キノン、ベンゾフェノン、ニトロ化合物、ハロゲン化アシル、ヒドラ
ゾン、メルカプト化合物、ピリリウム化合物、トリアクリルイミジゾール、ビス
イミジゾール、クロロアルキルトリアジン、ベンゾインエーテル、ベンジルケタ
ール、チオキサントン、およびアセトフェノン誘導体が含まれる。
【0031】 バインダー前駆物質組成物を可視光線により硬化する場合、光開始剤がラジカ
ル重合を開始することが必要である。有用な可視光線光開始剤の例は、米国特許
第4,735,632号で見出される。
【0032】 触媒は、光化学作用により活性化されることが好ましい。市販の有用な光触媒
または光開始剤には、Ciba Geigy Chemicals(ニューヨー
ク州ホーソーン)からすべて市販の商品名IRGACUREおよび製品番号36
9、651、および961を有するものが含まれる。
【0033】 用いる添加剤の量が、最終用途生産物または製品の性能特性に悪影響を及ぼす
ものでない限り、研磨材技術で用いるコーティング中で有用な、公知かつ相溶性
の添加剤を用いることが可能である。通常の添加剤には、長石およびシリカなど
の光学的に透明な充填剤、カーボンブラックおよびグラファイトなどの静電荷を
逃がすのに有用な物質が含まれる。
【0034】 本発明の有用な基材は、布、バルカンファイバー、紙、不織布、繊維強化熱可
塑性樹脂基材、ポリマーフィルム、かぎ状の軸を含む支持体、メリヤス生地、金
属箔、メッシュ、フォーム基材、およびそれらのトランスファーコーティングさ
れた多層の組み合わせからなり、最終用途に適切な重量である。
【0035】 未加工の基材は、天然繊維または合成繊維から構成されるヤーンを用いた織布
として、ポリマーフィルムとして、または様々な種類のポリマー材料からなる積
層もしくは非ポリマー材料とポリマー材料との積層として提供することができる
。ポリマー製織布は、縦糸および横糸方向に様々な糸を有する。
【0036】 市販の有用な布製基材材料の例には、Milliken(サウスカロライナ州
スパータンバーグ)から市販の、紡績糸またはフィラメント糸で織られたポリエ
ステル製基材が含まれる。
【0037】 布製基材は多孔性か、または目止めし、織り上げるか、またはステッチ溶接す
る。布製基材は、本明細書に記載の様々な基材材料を用いて積層として提供する
ことができる。
【0038】 紙製基材は、バリヤーコーティングを塗布する、裏面にサイズ剤を付ける、未
処理であるか、または繊維強化をすることもまた可能である。紙製基材もまた、
様々な種類の基材材料を用いて積層として提供することができる。
【0039】 不織布製基材には、本明細書に記載の様々な基材へのスパンボンデッドのウェ
ブおよび積層が含まれる。積層には、不織のウェブに接着剤により接着、または
溶融接着されたフィラメントの網状構造を有する構造体が含まれる。その不織布
は、セルロース繊維、合成繊維、またはそれらのブレンドから形成される。市販
の不織基材材料の例には、Typar/Reemay(テネシー州オールドヒッ
コリー)から市販のTYPARスパンボンデッドポリプロピレンおよびREEM
AYスパンボンデッドポリエステル、Millikenから市販のSTABIL
ONスクリムが含まれる。「スクリム」は、被覆支持体または積層支持体の製造
に基布として用いられる、荒い目の構造を有する布として定義される。
【0040】 フォーム基材は、天然のスポンジ材料またはポリウレタンフォーム等である。
フォーム基材は、異なる種類の基材材料に積層することもまた可能である。メッ
シュ基材は、ポリマーまたは金属製の粗い目のスクリムから製造することができ
る。さらに、基材は、米国特許第5,609,706号に記載のものなど添え継
ぎ無しのベルト、または米国特許第5,417,726号に記載の強化熱可塑性
材料製基材であってもよい。
【0041】 本発明の被覆基材に使用するのに好ましい基材材料には、ポリエステル、綿、
ポリエステル/綿、レーヨン、またはリオセル糸から織られた布製基材が含まれ
る。
【0042】 熱劣化することなく、攪拌により効率的に混合できるように、材料を液化する
のに十分な高温で、完全に溶融混合されるまで適切な容器中で様々な成分を混合
することによって、バインダー前駆物質を調製することができる。この温度は、
特定の化学的性質に若干依存する。例えば、この温度範囲は、約30〜150℃
、通常50〜140℃、好ましくは60〜125℃である。最初に、アクリル化
オリゴマー樹脂と熱可塑性ポリアミド成分とをブレンドすることが好ましいが、
これらの成分を同時または連続して添加することができる。次いで、触媒を添加
し、続いて充填剤または粉砕添加物を含む任意の添加剤を添加する(周囲コーテ
ィング用途のために)。バインダー前駆物質は、未硬化、溶融段階で相溶性であ
るべきである。つまり、硬化を開始する前に、好ましくは成分間での目に見える
全体の相分離があるべきではない。アクリル化オリゴマーと熱可塑性ポリアミド
との粘度比は、加工温度で約0.1であることが好ましい。
【0043】 溶融ブレンドした後、バインダー前駆物質は、すぐにコーティングすることが
可能であり、または好ましくは使用するまで光が当たらないように固体または粉
末としてバケツ、ドラム、または他の適切な容器中に入れておくことが可能であ
る。このように容器に入れられたバインダー前駆物質は、バケツアンローダー、
回転スクリュー等を備えたブロック溶融装置を用いて、ホットメルトアプリケー
ター装置に送出される。代替方法としては、本発明のホットメルトバインダー前
駆物質は、棒、ペレット、スラグ、ブロック、ピロウ、またはビレットの形状で
従来のバルクホットメルトアプリケーターおよびディスペンサー装置に送出する
ことができる。常に好ましいわけではないが、有機溶媒をバインダー前駆物質に
組み込むこともまた可能である。
【0044】 未硬化であり、支持されていない接着フィルムロールとして本発明のホットメ
ルトバインダー前駆物質を提供することもまた可能である。この例では、バイン
ダー前駆物質を押出し成形、流延、またはコーティングしてフィルムを形成する
。かかるフィルムは、研磨物品の基材にバインダー前駆物質をトランスファーコ
ーティングするのに有用である。剥離ライナー(例えば、シリコーン塗布クラフ
ト紙)を用いてフィルムを巻き上げ、続いて、化学線に対して透明ではないバッ
グまたは他の容器に入れることが望ましい。
【0045】 本発明のホットメルトバインダー前駆物質は、押出し成形、グラビア印刷、コ
ーティング(例えば、コーティング用ダイ、熱ナイフブレード塗布機、ロール塗
布機、流し塗り機、またはリバースロール塗布機を用いて)によって、研磨物品
の基材に塗布することが可能である。これらのいずれかの方法によって塗布する
場合、バインダー前駆物質は温度約50〜140℃で塗布することが好ましく、
約80〜125℃がさらに好ましい。
【0046】 ホットメルトバインダー前駆物質は、基材にトランスファーコーティング可能
な、支えなしで立っている支持されていないフィルムとして提供することが可能
であり、必要であれば、トランスファーコーティング前に規定の形状にダイカッ
トすることができる。トランスファーコーティングの温度および圧力は、基材の
劣化およびバインダー前駆物質のしみ通しのどちらも極力抑えるように選択され
、その温度は室温〜約120℃の範囲であり、圧力は30〜1000psi(0
.03〜1kPa)の範囲である。通常の形材は、室温および約400〜500
psi(0.4〜0.5kPa)でトランスファーコーティングを行う。トラン
スファーコーティングは、非常に多孔性の基材で用いられる特に好ましい塗布方
法である。
【0047】 溶媒希釈の方法が常に好ましいわけではないが、バインダー前駆物質を固体分
100%の液状で、または溶媒からコーティングすることもまた本発明の範囲内
である。ロール塗布、吹付け塗布、ダイ塗布、ナイフ塗布等の従来のいずれかの
技術によって、液状バインダー前駆物質を基材に塗布することができる。得られ
たバインダー前駆物質をコーティングした後、研磨砥粒をバインダー前駆物質中
に固定する前に、触媒を活性化するためにそれをエネルギー源に露光することが
可能である。代替方法として、バインダー前駆物質をコーティングしたすぐ後、
一部の硬化が起こる前に、研磨砥粒をコーティングする。
【0048】 基材に対する本発明のホットメルトバインダー前駆物質の塗布量は、用いる研
磨砥粒の等級に応じて異なる。一般に、本発明のバインダー前駆物質組成物(無
溶剤ベースで)の塗布速度は、約4〜500g/m、好ましくは約20〜約3
00g/mである。
【0049】 このホットメルトバインダー前駆物質は、上述のいずれかの方法によって研磨
物品の基材に塗布し、そのように塗布されたホットメルトバインダー前駆物質を
化学線、好ましくはUV、エネルギー源に露光して感光性材料の硬化を一部開始
することが好ましい。一部を硬化することによって、さらに加工を容易にし、ウ
ェブの風合いを促進し、かつ被覆基材がロール状である場合には、基材裏面に基
材の塗布面が貼り付くのを防ぐ。エネルギー源、通常、熱エネルギーを用いて、
最終の硬化を後日完了する。
【0050】 適切なエネルギー源にホットメルトバインダー前駆物質を露光すると、バイン
ダー前駆物質の硬化が開始し、その後の期間硬化し続ける。エネルギー源は、所
望の加工条件に対して、かつ選択された光活性触媒系を適切に活性化するよう選
択される。エネルギーは、化学線(例えば、そのスペクトルの紫外線領域または
可視領域の波長を有する放射線)、加速粒子(例えば、電子ビーム放射線)、ま
たは熱エネルギー(例えば、熱放射または赤外線)である。このエネルギーは、
化学線(つまり、紫外線または可視スペクトル領域の波長を有する放射線)であ
ることが好ましい。
【0051】 適切な化学線源には、水銀、キセノン、炭素アーク、タングステンフィラメン
トランプ、日光等が含まれる。特に、中圧水銀アークランプからの紫外線が最も
好ましい。露光時間は、含まれる反応物の量および種類、エネルギー源、ウェブ
速度、エネルギー源からの距離、および硬化されるバインダー前駆物質の厚さに
応じて、約1秒未満〜10分以上(好ましくは、総エネルギー露光量約0.1〜
約10ジュール/平方センチメートル(J/cm)を提供するため)である。
【0052】 バインダー前駆物質は、電子ビーム放射線に露光することによって硬化するこ
ともできる。必要な線量は、一般に1メガラド〜100メガラド未満または以上
である。所与のエネルギー露光で、光触媒および/または光開始剤の量が増える
につれて、硬化速度が増大する傾向がある。電子ビームエネルギーを用いること
によって、光開始剤なしで混合物の硬化をもたらすことも可能である。エネルギ
ー強度が増大するにつれて、硬化速度が増大する傾向がある。
【0053】 本発明の目的および利益を、さらに以下の実施例により説明するが、これらの
実施例に示される特定の材料およびその量、ならびに他の条件および詳細は、本
発明を過度に制限するものと解釈すべきではない。
【0054】 実施例 用語解説 ABCN:商品名VAZO88でWako Chemicals USA社(
バージニア州リッチモンド)から市販の1,1−アゾビス(シクロヘキサンカル
ボニトリル) AF7:商品名DOW7でThe Dow Chemical社(ミシガン州
ミッドランド)から市販の消泡剤 AP1:商品名CGW−3でExolon−ESK社(ニューヨーク州トナワ
ンダ)から市販の平均粒径約89マイクロメートルを有する等級P220の未加
工炭化ケイ素研磨砥粒 Asi:商品名R−972でDegussa社(ニューヨーク州ニューヨーク
)から市販のアモルファスシリカ DS1227:商品名DYNAPOL S1227でCreanova社から
市販の高分子量ポリエステル EB3720:商品名EBECRYL3720でUCB Chemicalか
ら市販の分子量約524を有するビスフェノールAエポキシ樹脂のジアクリレー
ト EP1:商品名EPON828でShell Chemical(テキサス州
ヒューストン)から市販されており、エポキシ当量185〜192g/eqを有
するビスフェノールAエポキシ樹脂 EP2:商品名EPON 1001FでShell Chemicalから市
販されており、エポキシ当量525〜550g/eqを有するビスフェノールA
エポキシ樹脂 ETMPTA:商品名SR351でSartomerから市販のエトキシ化ト
リメチロールプロパントリアクリレート HDDA:商品名SR238でSartomerから市販のヘキサンジオール
ジアクリレート I−369:商品名IRGACURE369でCiba Geigy社から市
販の2−ベンジル2−N,N−ジメチルアミノ−1−(モルホリノフェニル)−
ブタン−1−オン I−651:商品名IRGACURE651でCiba Geigy社から市
販のラジカル光開始剤 RP1:固体分(不揮発物)75%を有するレゾールフェノール樹脂 TPGDA:商品名SR306でSartomerから市販のトリプロピレン
グリコールジアクリレート UV−893:商品名UVITHANE893でMortonから市販のアク
リル化ウレタンオリゴマー V−732:商品名VESTAMELT732でCreanova社から市販
の示差走査熱分析(DSC)による融点105℃を有するポリアミド熱可塑性ペ
レット
【0055】 布 PCF:Millikenから市販のフィラメントポリエステル製よこ糸およ
びリングスパンポリエステル製たて糸(10.0oz/sq yd(339g/
) PE:Johnston Industries(オハイオ州アクロン)から
市販のポリエステル製ドリル布(240g/m) PF:Millikenから市販のリングスパン糸で織られたポリエステル製
布(8.43oz/sq yd(286g/m)、サテン) Tencel:Millikenから市販の染色および伸長されたジーンズ布
(158g/m
【0056】 プレサイズ処理基材を製造するベンチトップ手順 熱可塑性ポリアミド70gおよびアクリル化オリゴマー30gをガラス容器中
で計量した。舌圧子を用いて手で時折混合しながら、この混合物を140℃で1
時間加熱した。1時間後、ブレンドを簡単に混合し、粘性で均質な溶液を形成し
た。光開始剤1gを熱い溶液に溶解し、すぐにその材料を基材上にナイフ塗布し
た;ナイフとベッドのどちらも予め138℃に加熱し、ナイフ間隙を約75マイ
クロメートルに設定した。コーティングを室温に冷却して凝固した後、アクリル
化オリゴマーを紫外線に露光(14m/分で236W/cm融合装置「D」バル
ブ下に2回)することによって架橋した。
【0057】 塗布研磨剤製品を製造する一般手順1 プレサイズ基材を上記の方法を用いて製造した。用いた研磨材スラリー組成物
を以下の表2に示す。
【0058】 製造用具を、隣接する切頭角錐の集まりからなる注型表面を有する金属製原型
に、ポリプロピレン材料を流し込み成形して製造した。この製造用具は、切頭角
錐形状のキャビティを含む。このピラミッド形パターンは、隣接する底面が互い
に約510マイクロメートル以下に間隔が空けられている。切頭角錐それぞれの
高さは、約80マイクロメートルであり、その底面は1辺約178マイクロメー
トルであり、上面は1辺約51マイクロメートルである。複合材料の配列をたど
る1cm当たり約50本のラインがある。
【0059】 プレサイズコーティングに対応する基材を、マスキング感圧接着剤テープを用
いて金属製支持体プレートに固定した。平らな面に固定した製造用具については
、研磨材スラリーでキャビティを完全に充填するように、ゴム製スキージを用い
て研磨材スラリーを用具のキャビティ中にコーティングした。次に、製造用具の
キャビティ中に含まれる研磨材スラリーを、金属製支持体プレートに予め固定し
た基材と接触させた。製造用具および基材をゴム製スキージロールに通して、研
磨材スラリーが確実に基材上のプレサイズコーティング面を濡らすようにし、不
要な気泡を除去した。その用具を基材およびバインダー前駆物質と共に、Ame
rican Ultraviolet Company(ニュージャージー州マ
リーヒル)から市販の2つの紫外線中圧水銀球下を、速度約20フィート/分(
6.1m/分)で通過させることによって製品を硬化した。それぞれの球は40
0ワット/インチ(158ワット/cm)で操作し、放射線は製造用具を透過し
た。紫外線に露光すると、硬化性研磨材組成物層は本質的に、硬化研磨材複合層
に転化した。次いで、その際にプレサイズ処理基材に付着している研磨材複合層
を製造用具のキャビティから取り外した。
【0060】 被覆研磨物品を製造する一般手順2 被覆研磨物品を以下の手順に従って製作した。
【0061】 プレサイズ処理基材を上述のように作製した。基材に用いるメイクコーティン
グを作製するための被覆可能な混合物を、固体分75%のフェノール樹脂(RP
1)64部(フェノール樹脂48部)、非凝集炭酸カルシウム充填剤(乾燥重量
ベースで)52部、および水4.5部を混合することによって調製し、液状塗布
量239g/mを有する固体分83%のメイクコーティングを生成した。ナイ
フ塗布により、そのメイクコーティングをそれぞれのケースに塗布した。次に、
等級分けされたセラミック酸化アルミニウム粒子を未硬化メイクコーティング上
に静電コーティングした。次いで、得られた構造体を85℃で20分間、続いて
93℃で70分間、予備硬化した。
【0062】 従来のレゾールフェノール樹脂、充填材、および水を含有するサイズコーティ
ングを、2本ロール塗布機により研磨材粒子およびメイクコーティング上に塗布
した。得られた製品を、温度79℃で30分間、88℃で75分間、次いで10
0℃で10時間硬化した。得られた被覆研磨物品を1回屈曲、つまり、角度90
°で直径1インチ(2.54cm)のローラー上を通過させ、メイクコーティン
グおよびサイズコーティングの亀裂を抑制できるようにした。次いで、公知の方
法を用いて、被覆研磨物品を被覆研磨材ベルトに加工した。
【0063】 試験方法 90接着試験 試験する被覆研磨材シートを、幅約8センチメートル×長さ25センチメート
ルのサンプルに変換した。木製ボード(17.78センチメートル×7.62セ
ンチメートル×厚さ0.64センチメートル)の2分の1の範囲を接着剤でコー
ティングした。被覆研磨材サンプルの全幅であって、全長の最初の15センチメ
ートの範囲のみを、研磨材を支持する面上に接着剤でコーティングした。その接
着剤は、POLYGUN(登録商標)II接着剤アプリケーターで塗布された3
M JET MELT接着剤#3779であり、いずれもMinnesota
Mining and Manufacturing社(ミネソタ州セントポー
ル)から市販されている。次いで、接着剤を支持していない被覆研磨材サンプル
のうち10センチメートルがボードから張り出すような手法で、サンプルの研磨
材を支持する面を、接着剤コーティングを含むボードの面に取り付けた。ボード
およびサンプルが完全に接合するするように圧力をかけ、接着剤が硬化するのに
十分な時間を取った。250°F(121℃)で試験するサンプルには、「被覆
研磨物品を製造する一般手順2」に記載のように充填剤入りフェノール樹脂系接
着剤を用い、100℃で6時間硬化した。
【0064】 次に、被覆研磨材試験片の幅を5.1センチメートルに減らすように、試験す
る試料に一直線に刻み目を入れた。得られた被覆研磨材サンプル/ボード複合材
を、商品名SINTECHを有する引張試験機の下部あご部に水平に取り付け、
あご部間の距離が12.7センチメートルになるように、被覆研磨材サンプルの
張り出し部分約1センチメートルを引張試験機の上部あご部に取り付けた。この
引張試験機は速度0.5cm/秒であご部を離し、被覆研磨材サンプルが木製ボ
ードから角度90℃で引き離され、その結果、サンプルの一部がボードから分離
された。布処理剤と布との間で分離が生じることが好ましい。引張試験機により
、処理剤コーティングから布を分離するのに必要とされる、試験片幅のセンチメ
ートル当たりの力を図にした。必要とされる力が大きいほど、布製基材に対する
処理剤コーティングの付着力が優れている。
【0065】 処理剤を分離するのに必要な力は、lbF/in−幅で示す。力の値は少なく
とも10.2lbF/in(17.8N/cm)であることが好ましく、さらに
好ましくは少なくとも11.2lbF/in(19.6N/cm)、またさらに
好ましくは、少なくとも16.8lbF/in(29.4N/cm)である。と
いうのは、メイクコーティング基材境界面での付着力が不十分であったり、弱か
ったりすると、特に使用条件下での性能が劣るからである。
【0066】 表1は、試験する製品を製造するのに用いたプレサイズ剤組成物の配合を示す
【0067】 表2は、試験する製品を製造するのに用いた研磨材バインダースラリーの配合
を示す。
【0068】 表3は、試験する製品を製造するのに用いたプレサイズ剤の配合、スラリーの
配合、および布の種類を示す。
【0069】 表4は、表3に示す製品について行ったストリップバック接着試験の結果を示
す。
【0070】 基材材料すべてを、上記のベンチトップ手順を用いてプレサイズ処理した。実
施例1〜4および比較例は、一般手順1に従って行い、実施例5〜8は一般手順
2に従って行った。
【0071】
【表1】 表1 プレサイズ組成物(重量部)
【0072】
【表2】 表2 スラリー組成物(重量部)
【0073】
【表3】 表3 被覆研磨材およびプレサイズ処理基材サンプル
【0074】
【表4】 表4 ストリップバック付着力 研磨材スラリーコーティングとプレサイズコーティングとの間の接着層破損
。 実施例1〜3および実施例5〜8では、プレサイズ剤と布製基材材料との間の好
ましい接着層破損が示された。
【0075】 本発明の上記のすべての実施例において、室温でのプレサイズコーティングと
基材との間の良好な付着力が得られた。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C09D 151/08 C09D 151/08 155/00 155/00 163/00 163/00 175/04 175/04 177/00 177/00 // C08F 299/02 C08F 299/02 C08L 67:00 C08L 67:00 (72)発明者 グレッグ・ディ・ダールク アメリカ合衆国55133−3427ミネソタ州セ ント・ポール、ポスト・オフィス・ボック ス33427 Fターム(参考) 4F006 AA35 AB34 AB37 AB43 BA01 DA04 4F100 AA03 AA03H AA19 AA19H AB33A AK01A AK25B AK25J AK33B AK33J AK46B AK51B AK51J AK53B AK53J AL01B AL05B AT00A BA02 CA30B DG01A DG10A DG15A DH02A DJ01A EH462 EJ05B EJ082 EJ522 GB51 JA04B JA06B JB04B JB12B JB14B JB16B JL00B JL08B 4J027 AE02 AE03 AE04 AG03 AG04 AG10 BA19 BA26 CA07 CB03 CB10 CC04 CC05 CC06 CD08 4J038 DH002 FA251 FA281

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 a)基材と、 b)i)アクリル化オリゴマー約25〜約75重量%と、 ii)前記アクリル化オリゴマーに混和性の熱可塑性ポリアミド約75〜約
    25重量%と、 iii)前記硬化性アクリル化オリゴマー樹脂用の十分な量の触媒との混合
    物であって、i)とii)との合計が100%であり、前記触媒が前記成分の混
    合温度で安定である混合物を含む、硬化性前駆物質組成物から形成された前記基
    材上の架橋処理コーティングと、 を含む研磨物品用支持体。
  2. 【請求項2】 a)アクリル化オリゴマー約25〜約75重量%と、 b)前記アクリル化オリゴマーに混和性の熱可塑性ポリアミド約75〜約25
    重量%と、 c)前記硬化性アクリル化オリゴマー樹脂用の十分な量の触媒との混合物であ
    って、a)とb)との合計が100%であり、前記触媒が前記成分の混合温度で
    安定である混合物を含む硬化性前駆物質組成物。
  3. 【請求項3】 前記アクリル化オリゴマーが二官能性または三官能性である
    、請求項1に記載の支持体または請求項2に記載の組成物。
  4. 【請求項4】 前記アクリル化オリゴマーがアクリル化エポキシド、アクリ
    ル化ウレタン、もしくはそれらの混合物である、請求項3に記載の支持体または
    組成物。
  5. 【請求項5】 前記アクリル化エポキシドが、ビスフェノールAのアクリレ
    ート、ノボラックのアクリレート、エポキシ化大豆油のアクリレート、もしくは
    それらの組み合わせである、請求項4に記載の支持体または組成物。
  6. 【請求項6】 前記アクリル化ウレタンが、芳香族ウレタンの六官能性アク
    リレート、芳香族ウレタンの三官能性アクリレート、脂肪族ウレタンのアクリレ
    ート、またはそれらの組み合わせである、請求項4に記載の支持体または組成物
  7. 【請求項7】 前記熱可塑性ポリアミドのDSCにより測定された融点が、
    約95〜150℃の範囲である、請求項6に記載の支持体または組成物。
  8. 【請求項8】 前記基材が、バルカンファイバー、紙、不織布、織布、繊維
    強化熱可塑性材料、ポリマーフィルム、金属箔、フォーム、またはそれらのトラ
    ンスファーコーティングされた多層構造体を含む材料から構成される、請求項1
    に記載の支持体。
  9. 【請求項9】 前記熱可塑性ポリアミドが、約30〜約70重量%のレベル
    で前記バインダー前駆物質または前記組成物中に存在する、請求項1に記載の支
    持体または請求項2に記載の組成物。
  10. 【請求項10】 前記アクリル化オリゴマーが、約70〜約30重量%のレ
    ベルで前記バインダー前駆物質または前記組成物中に存在する、請求項1に記載
    の支持体または請求項2に記載の組成物。
  11. 【請求項11】 前記触媒が、電離線、紫外線、または可視光線によって活
    性化される、請求項1に記載の支持体または請求項2に記載の組成物。
  12. 【請求項12】 前記熱可塑性ポリアミドが、160℃で溶融流量10〜9
    0g/10分を有する、請求項7に記載の支持体または組成物。
  13. 【請求項13】 a)第1基材層と、 b)第2基材層と、 c)前記第1支持体および第2支持体を貼り合わせ、複合基材を形成する硬化
    組成物とを含む複合基材であって、前記硬化組成物が、 i)アクリル化オリゴマー約25〜約75重量%と、 ii)前記アクリル化オリゴマーに混和性の熱可塑性ポリアミド約75〜約
    25重量%と、 iii)前記硬化性アクリル化オリゴマー樹脂用の十分な量の触媒との混合
    物の反応生成物を含み、i)とii)の合計が100%であり、前記触媒が前記
    成分の混合温度で安定である複合基材。
  14. 【請求項14】 前記アクリル化オリゴマーが二官能性または三官能性であ
    る、請求項13に記載の複合基材。
  15. 【請求項15】 前記アクリル化オリゴマーがアクリル化エポキシド、アク
    リル化ウレタン、またはそれらの組み合わせである、請求項13に記載の複合基
    材。
  16. 【請求項16】 a)i)アクリル化オリゴマー約25〜約75重量%と、 ii)前記アクリル化オリゴマーに混和性の熱可塑性ポリアミド約75〜約
    25重量%と、 iii)前記硬化性アクリル化オリゴマー樹脂用の十分な量の触媒との混合
    物を含む前駆物質組成物で基材をコーティングするステップであって、i)とi
    i)の合計が100%であり、前記触媒が前記成分の混合温度で安定であるステ
    ップと、 b)放射線エネルギー源に前記コーティングを露光することによって前記コー
    ティングを硬化するステップとを含む、研磨物品用の被覆基材または処理基材を
    製造する方法。
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