JP2002530299A - ピロリドン類を活性化合物として含有する殺真菌剤 - Google Patents

ピロリドン類を活性化合物として含有する殺真菌剤

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    • A01NPRESERVATION OF BODIES OF HUMANS OR ANIMALS OR PLANTS OR PARTS THEREOF; BIOCIDES, e.g. AS DISINFECTANTS, AS PESTICIDES OR AS HERBICIDES; PEST REPELLANTS OR ATTRACTANTS; PLANT GROWTH REGULATORS
    • A01N43/00Biocides, pest repellants or attractants, or plant growth regulators containing heterocyclic compounds
    • A01N43/34Biocides, pest repellants or attractants, or plant growth regulators containing heterocyclic compounds having rings with one nitrogen atom as the only ring hetero atom
    • A01N43/36Biocides, pest repellants or attractants, or plant growth regulators containing heterocyclic compounds having rings with one nitrogen atom as the only ring hetero atom five-membered rings

Abstract

(57)【要約】 本発明は、活性成分として式(I)の化合物及びその農学的に使用可能な塩を含有する殺真菌剤に関し、前記式(I)における基は以下の意味を有する。:R1は、水素、C1-C6-アルキル、C1-C6-アルキルカルボニル、ホルミル又はC1-C6-ハロゲンアルキルカルボニル;R2は、水素、C1-C6-アルキル又はC1-C6-ハロゲンアルキル;R3-R12は、水素、ハロゲン、C1-C8-シクロアルキル、C1-C6-アルキル、C1-C6-ハロゲンアルキル、C1-C6-アルコキシ、C1-C6-ハロゲンアルコキシ、C1-C 6-アルキルスルホニル、C1-C6-ハロゲンアルキルスルホニル、ホルミル、シアノ、C1-C6-アルキルチオ、又はハロゲン原子、C1-C6-アルキル若しくはC1-C6-ハロゲンアルキル基で任意に置換されていてもよいフェニルを表す。本発明は、これらの殺真菌剤を使用する、植物における真菌類の駆除方法にも関する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 本発明は、活性化合物としてピロリドン類を含む、殺真菌作用を有する新規な
農芸化学組成物、並びに植物の処理及び農業におけるそれらの使用に関する。
【0002】 本発明は、式Iで示される化合物を活性化合物として含有する組成物を提供す
る。
【化3】 (式中: R1は、水素、C1-C6-アルキル、C1-C6-アルキルカルボニル、ホルミル又はC1-C6-
ハロアルキルカルボニル; R2は、水素、C1-C6-アルキル又はC1-C6-ハロアルキル; R3〜R12は、水素、ハロゲン、C1-C8-シクロアルキル、C1-C6-アルキル、C1-C6-
ハロアルキル、C1-C6-アルコキシ、C1-C6-ハロアルコキシ、C1-C6-アルキルスル
ホニル、C1-C6-ハロアルキルスルホニル、ホルミル、C1-C6-アルキルカルボニル
、シアノ、C1-C6-アルキルチオ、或は無置換又はハロゲン原子、C1-C6-アルキル
基若しくはC1-C6-ハロアルキル基で置換されていてもよいフェニルを表す。)
【0003】 式Iの化合物の幾つかは文献により公知であり(M. Augustin 及びP. Reinema
nn, Z. Chem. 13巻, pp.214-216 (1973))、及び/又はそれらは商業的に入手可
能である。これらは以下の化合物である: 1-アニリノ-3-フェニルピロール-2,5-ジオン、 1-アニリノ-3-p-トリルピロール-2,5-ジオン、 1-(N-メチルアニリノ)-3-p-トリルピロール-2,5-ジオン、 1-アニリノ-3-(3-クロロフェニル)ピロール-2,5-ジオン、 1-アニリノ-3-(4-クロロフェニル)ピロール-2,5-ジオン、 1-アニリノ-3-(4-ブロモフェニル)ピロール-2,5-ジオン、 3-(4-クロロフェニル)-1-(N-メチルアニリノ)ピロール-2,5-ジオン、 1-(4-クロロアニリノ)-3-p-トリルピロール-2,5-ジオン、 3-(4-ブロモフェニル)-1-(4-メチルアニリノ)ピロール-2,5-ジオン、 1-(4-クロロアニリノ)-3-(4-クロロフェニル)ピロール-2,5-ジオン、 1-アニリノ-3-(3,4-ジクロロフェニル)ピロール-2,5-ジオン 3-(4-ブロモフェニル)-1-(4-メトキシアニリノ)ピロール-2,5-ジオン、 3-(4-クロロフェニル)-1-(3,4-ジクロロアニリノ)ピロール-2,5-ジオン、 3-(4-メトキシフェニル)-1-(N-メチルアニリノ)ピロール-2,5-ジオン、 1-アニリノ-3-(4-メトキシフェニル)ピロール-2,5-ジオン、 1-(4-クロロアニリノ)-3-(4-メトキシフェニル)ピロール-2,5-ジオン、 1-(4-メトキシアニリノ)-3-(4-メトキシフェニル)ピロール-2,5-ジオン、 1-(2-メトキシアニリノ)-3-(4-メトキシフェニル)ピロール-2,5-ジオン、 1-(4-フルオロアニリノ)-3-(4-クロロフェニル)ピロール-2,5-ジオン、 3-(4-クロロフェニル)-1-(4-メチルアニリノ)-ピロール-2,5-ジオン、 1-(4-メチルアニリノ)-3-フェニルピロール-2,5-ジオン、 3-(4-クロロフェニル)-1-(2,4-ジクロロアニリノ)ピロール-2,5-ジオン、 1-(2,4-ジクロロアニリノ)-3-フェニルピロール-2,5-ジオン、 1-(2,4-ジクロロアニリノ)-3-(4-メトキシフェニル)ピロール-2,5-ジオン。
【0004】 これまでは、これらの化合物の殺真菌活性については記述されていなかった。
【0005】 驚くべきことに、式Iの化合物は殺真菌活性を有することがわかった。それら
は植物の処理における有害真菌類の抑制、及び有害真菌類に起因するヒトの病気
の治療、哺乳類の獣医学的治療にも好適である。
【0006】 式Iの化合物は、文献に記載されているのと同様の方法により製造することが
できる(Z. Chem. 13巻, pp.214-216 (1973))。出発物質は文献により公知であ
るか、又は商業的に入手可能である。
【0007】 置換基R1〜R12の定義において、与えられた用語は一群の化合物に対する集合
的な用語である。
【0008】 それぞれの場合において、ハロゲンはフッ素、臭素、塩素又はヨウ素、特にフ
ッ素又は塩素である。
【0009】 その他の意味の具体例は下記のとおりである。 − C1-C6-アルキル:メチル、エチル、n-プロピル、1-メチルエチル、n-ブチル
、1-メチルプロピル、2-メチルプロピル又は1,1-ジメチルエチル、特にエチル。
− C1-C6-ハロアルキル:一部又は全部がフッ素、塩素、臭素及び/又はヨウ素
により置換された上述のようなC1-C6-アルキル基。例えば、トリクロロメチル、
トリフルオロメチル、2-フルオロエチル、2-クロロエチル、2-ブロモエチル、2,
2-ジフルオロエチル、2,2,2-トリフルオロエチル、2,2,2-トリクロロエチル、2-
フルオロプロピル、3-フルオロプロピル、2-クロロプロピル又は3-クロロプロピ
ル、特に2-フルオロエチル又は2-クロロエチル。 − C1-C6-アルコキシ:メトキシ、エトキシ、n-プロポキシ、1-メチルエトキシ
、n-ブトキシ、1-メチルプロポキシ、2-メチルプロポキシ又は1,1-ジメチルエト
キシ、特にメトキシ又はエトキシ。 − C3-C8-シクロアルキル:例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペ
ンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチル。 − ハロ-C1-C6-アルコキシ:フッ素、塩素又は臭素により置換された上述のよ
うなC1-C6-アルコキシ基。 − C1-C6-アルキルカルボニル:上述のようなC1-C6-アルキル基により置換され
たカルボニル基。例えば、アセチル、プロピオニル、ブチリル等。 − ハロ-C1-C6-アルキルカルボニル:フッ素、塩素又は臭素により置換された
上述のようなC1-C6-アルキルカルボニル基。 − C1-C6-アルキルスルホニル:上述のようなC1-C6-アルキル基により置換され
たスルホニル基。 − ハロ-C1-C6-アルキルスルホニル:フッ素、塩素又は臭素により置換された
上述のようなC1-C6-アルキルスルホニル基。 − C1-C6-アルキルチオ:上述のようなC1-C6-アルキル基により置換された硫黄
原子。 − 無置換又は置換フェニル基:一置換又は多置換のフェニル基。置換基は、任
意に以下のものから選択しうる:ハロゲン原子、C1-C6-アルキル又はハロ-C1-C6 -アルキル。
【0010】 本発明の目的のためには、以下の項目1〜4において記載した置換基を有する
化合物(置換基はそれぞれの場合において単独で、又は他と組合せて下記の意味
を有する)が好ましい。 1.R1が以下のように定義される式Iの化合物:水素、メチル、エチル又はホル
ミル、特に水素又はメチル。 2.R2が以下のように定義される1に記載の化合物:水素、メチル、エチル、ト
リフルオロメチル、特に水素。 3.R3〜R12が以下のように定義される1又は2に記載の化合物:水素、フッ素
、塩素、メチル、エチル、プロピル、ブチル、トリフルオロメチル、ジフルオロ
メチル、トリフルオロメトキシ、ジフルオロメトキシ、メトキシ、メチルチオ、
シアノ。 4.基R8〜R12の少なくとも2個、さらに、R3〜R7の少なくとも2個が水素であ
り、且つ、それ以外のものが水素、フッ素、塩素、メチル、エチル、プロピル、
ブチル、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ又はジフルオロメトキシで
ある1〜3のいずれかに記載の化合物。
【0011】 2つのフェニル環は、好ましくは無置換(R3〜R12=H)、又は好ましくは一、
二又は三置換であり、主に以下の置換基が好適である。:C1-C6-アルキル、ハロ
ゲン、ハロ-C1-C6-アルキル、ハロ-C1-C6-アルコキシ、特にメチル、イソプロピ
ル、フッ素、塩素、トリフルオロメチル又はトリフルオロメトキシ。
【0012】 一般に、上述の化合物は特に有効であることが見出された。
【0013】 本発明の目的のためには、例えば、以下の表1の化合物が好適な殺真菌活性化
合物である。
【表1】表1
【0014】 式Iの化合物は、好ましくは、下記の反応スキームにしたがって製造すること
ができる。
【0015】 以下の表2に列挙した式IIの化合物は新規化合物である。
【表2】表2
【0016】 式IIの化合物は、特にR1が水素原子又はC1-C4-アルキル基又はホルミル基(-
CHO)のものである。さらには、基R2、基Ra及び基Rbがそれぞれ独立に以下の意味
を有する化合物IIが好ましい: R2は、水素; Raは、ハロゲンによって、又はハロゲン若しくはC1-C4-アルキルにより一部が置
換されていてもよいフェニル基によって、一置換又は多置換、好ましくは一置換
又は二置換されていてもよいフェニル; Rbは、ハロゲン、C1-C6-アルキル、C1-C4-ハロアルキル又はC1-C4-ハロアルコキ
シにより、一置換又は多置換、好ましくは一〜四置換されていてもよいフェニル
【0017】 本明細書においては、化合物IIの場合の基R1、基Ra及び基Rbは、例えば、以
下の意味を有する: R1:水素、メチル、ホルミル; R2:水素; Ra:フェニル、4-クロロフェニル、4-フルオロフェニル、3,4-ジクロロフェニル
、2-クロロ-6-フルオロフェニル、4-フェニルフェニル、2,6-ジクロロフェニル
又は2-クロロフェニル; Rb:4-イソプロピルフェニル、2,3,5,6,-テトラフルオロフェニル、4-トリフル
オロメチルフェニル、4-クロロフェニル、3-クロロフェニル、2-クロロフェニル
、3,5-ジクロロフェニル、4-(トリフルオロメトキシ)フェニル、4-トリフルオロ
メチルフェニル、フェニル、4-フルオロフェニル、4-シアノフェニル、4-ブロモ
フェニル、4-ヨードフェニル。
【0018】 化合物Iは優れた殺真菌活性を有する。特に、表1に挙げた化合物番号1、13
、14、17、23、26、30、31、34、35、36、38、43、45、46、51、56、969、970、
971、972、973及び977は優れた殺真菌活性を有する。特に好ましい化合物は以下
のとおりである:番号13、14、23、26、31、35、36、38、46、56、969、970、97
1、972及び973。
【0019】 通常は、植物に活性化合物を噴霧又は散布するか、又は植物の種子を活性化合
物で処理する。
【0020】 製剤(殺真菌剤組成物又は農芸化学組成物)は公知の方法により、例えば、活
性化合物を溶媒及び/又は担体により、所望により乳化剤及び分散剤を用いて希
釈する(extending)ことによって調製され、水を希釈剤として用いる場合には、
補助溶媒として他の有機溶媒を使用することも可能である。好適な補助剤は本質
的に以下のものである:芳香族類(例えば、キシレン)、塩素化芳香族類(例え
ば、塩化ベンゼン)、パラフィン(例えば、鉱油留分)、アルコール(例えば、
メタノール、ブタノール)、ケトン(例えば、シクロヘキサノン)、アミン(例
えば、エタノールアミン、ジメチルホルムアミド)及び水等の溶媒;天然鉱物粉
末(例えば、カオリン、粘土、タルク、白亜)及び人工鉱物粉末(例えば、高分
散シリカ、ケイ酸塩)等の担体;非イオン性及びアニオン性乳化剤等の乳化剤(
例えば、ポリオキシエチレン脂肪族アルコールエーテル、アルキルスルホネート
及びアリールスルホネート)並びにリグノ亜硫酸パルプ廃液(lignosulfite wast
e liquor)及びメチルセルロース等の分散剤。
【0021】 好適な界面活性剤は、芳香族スルホン酸、例えばリグノ-、フェノール-、ナフ
タレン-及びジブチルナフタレンスルホン酸のアルカリ金属塩、アルカリ土類金
属塩及びアンモニウム塩、又は脂肪酸の前記塩、アルキル-、アルキルアリール
スルホネート、アルキル、ラウリルエーテル及び脂肪族アルコール硫酸塩、及び
硫酸化ヘキサ-、ヘプタ-及びオクタデカノールの塩、並びに脂肪族アルコールグ
リコールエーテルの塩、スルホン化ナフタレンとホルムアルデヒドとの縮合物及
びスルホン化ナフタレン誘導体とホルムアルデヒドとの縮合物、ナフタレンとフ
ェノール及びホルムアルデヒドとの縮合物又はナフタレンスルホン酸とフェノー
ル及びホルムアルデヒドとの縮合物、ポリオキシエチレンオクチルフェノールエ
ーテル、エトキシル化イソオクチル-、オクチル-又はノニルフェノール、アルキ
ルフェノールポリグリコールエーテル、トリブチルフェニルポリグリコールエー
テル、アルキルアリールポリエーテルアルコール、イソトリデシルアルコール、
脂肪族アルコール/エチレンオキシド縮合物、エトキシル化ヒマシ油、ポリオキ
シエチレンアルキルエーテル又はポリオキシプロピレンアルキルエーテル、ラウ
リルアルコールポリグリコールエーテルアセテート、ソルビトールエステル、リ
グノ亜硫酸パルプ廃液又はメチルセルロースである。
【0022】 粉末、散布のための物質および微粉(dust)は活性成分を固体担体とともに混合
又は微粉化することにより調製できる。
【0023】 微粒、例えば被覆化微粒、含浸(impregnated)微粒及び均質(homogeneous)微粒
は活性化合物を固体担体に結合させることにより調製できる。固体担体は、鉱物
土類、例えばシリカゲル、ケイ酸、ケイ酸塩、タルク、カオリン、石灰石、石灰
、白亜、ボール、黄土、粘土、ドロマイト、珪藻土、硫酸カルシウム、硫酸マグ
ネシウム、酸化マグネシウム、微粉化合成物質、肥料(硫酸アンモニウム、リン
酸アンモニウム、硝酸アンモニウム、尿素等)、及び植物由来の生成物(穀粉、
樹皮粉、木粉及び堅果殻(nutshell)粉等)、セルロース粉、又は他の固体担体で
ある。
【0024】 そのような製剤の例は下記のとおりである。 I. 本発明の化合物Iを90重量部と、N-メチル-2-ピロリドンを10重量部とを
含む溶液(これは微小液滴の形態で使用するのに好適である。)。 II. 本発明の化合物Iを10重量部と、キシレンを70重量部と、8〜10モルの
エチレンオキシドと1モルのオレイン酸N-モノエタノールアミドとの付加物を10
重量部と、ドデシルベンゼンスルホン酸カルシウムを5重量部と、40モルのエチ
レンオキシドと1モルのヒマシ油との付加物を5重量部とを含む混合物。この溶液
を水中に微細に分布させることにより分散液が得られる。 III. 本発明の化合物Iを10重量部と、シクロヘキサンを40重量部と、イソ
ブタノールを30重量部と、40モルのエチレンオキシドと1モルのヒマシ油との付
加物を20重量部とを含む水性分散液。 IV. 本発明の化合物Iを10重量部と、シクロヘキサノールを25重量部と、沸
点210〜280℃の鉱油留分を55重量部と、40モルのエチレンオキシドと1モルのヒ
マシ油との付加物を10重量部とを含む水性分散液。 V. 好ましくは固体の形態である本発明の化合物Iを80重量部と、ジイソブ
チルナフタレン-2-スルホン酸ナトリウムを3重量部と、亜硫酸廃液からのリグノ
スルホン酸ナトリウムを10重量部と、微粉砕シリカゲルを7重量部とを含み、ハ
ンマーミルで微粉化した混合物。この混合物を水中に微細に分散させることによ
り噴霧混合物が得られる。 VI. 本発明の化合物Iを3重量部と、微粉砕したカオリンを97重量部含む本
質的な(intimate)混合物。この微粉は3重量%の活性化合物を含む。 VII. 本発明の化合物Iを30重量部と、微粉砕シリカゲルを62重量部と、該シ
リカゲルの表面上に噴霧されたパラフィンオイルを8重量部とを含む密接混合物
。この製剤は活性化合物に良好な接着性を付与する。 VIII.本発明の化合物Iを40重量部と、フェノールスルホン酸/尿素/ホルム
アルデヒド縮合物のナトリウム塩を10重量部と、シリカゲルを2重量部と、水を4
8重量部とを含む安定な水性分散液であり、これはさらに希釈することも可能で
ある。 IX. 本発明の化合物Iを20重量部と、ドデシルベンゼンスルホン酸カルシウ
ムを2重量部と、脂肪族アルコールポリグリコールエーテルを8重量部と、フェノ
ールスルホン酸/尿素/ホルムアルデヒド縮合物のナトリウム塩を20重量部と、
パラフィン系鉱油を50重量部とを含む安定な油性分散液。
【0025】 式Iの活性化合物は、広範な種類の植物病原菌、特に子嚢菌類、不完全菌類、
藻菌類及び担子菌類といった綱に属するものに対する顕著な活性という点で際立
っている。それらの幾つかは全身的に作用し、そしてそれ故にそれらは葉作用性
及び土壌作用性殺真菌剤として用いることもできる。
【0026】 それらは、種々の作物植物、例えばコムギ、ライムギ、オオムギ、カラスムギ
、イネ、トウモロコシ、イネ科牧草、ワタ、ダイズ、コーヒー、サトウキビ、ブ
ドウ、果実産生種、観賞植物、野菜(キュウリ、マメ及びウリ科植物等)、及び
これらの植物の種子に対して多くの菌類を抑制するのに特に重要である。
【0027】 前記化合物は、活性化合物を殺真菌剤として有効な量で用いて、菌類の感染か
ら保護すべき種子、植物、材料又は土壌、或いは菌類を処理することによって適
用される。それらは、材料、植物又は種子への菌類の感染前又は感染後に適用さ
れる。
【0028】 具体的に言うと、その新規な化合物は以下の植物病原菌を抑制するのに好適で
ある。:穀類におけるエリシフェ・グラミニス(Erysiphe graminis)(ウドンコ
病)、ウリ科植物におけるエリシフェ・シコラセーラム(Erysiphe cichoracearu
m)及びセフェロセカ・フリギネア(Sphaerotheca fuliginea)、リンゴにおけるポ
ドスフェラ・ロイコトリカ(Podosphaera leucotricha)、ブドウにおけるウンシ
ヌラ・ネカトー(Uncinula necator)、穀類におけるプシニア(Puccinia)種、ワタ
及び芝生におけるリゾクトニア(Rhizoctonia)種、穀類及びサトウキビにおける
アスティラゴ(Ustilago)種、リンゴにおけるベンチュリア・イネクアリス(Ventu
ria inaequalis)(腐敗病)、穀類におけるヘルミントスポリウム(Helminthospo
rium)種、コムギにおけるセプトリア・ノドラム(Septoria nodorum)、イチゴ、
ブドウ、観賞植物及び野菜におけるボツリティス・シネレア(Botrytis cinerea)
(灰色カビ病)、落花生類におけるセルコスポラ・アラキドコーラ(Cercospora
arachidicola)、コムギ及びオオムギにおけるシュードセルコスポレーラ・ヘル
ポトリコイデス(Pseudocercosporella herpotrichoides)、イネにおけるピリク
ラリア・オリザエ(Pyricularia oryzae)、ジャガイモ及びトマトにおけるフィト
フトラ・インフェスタンス(Phytophthora infestans)、各種植物におけるフサリ
ウム(Fusarium)及びベルティシリアム(Verticillium)、ブドウにおけるプラスモ
パラ・ビチコーラ(Plasmopara viticola)並びに野菜及び果実におけるアルテナ
リア(Alternaria)種。
【0029】 式Iの活性化合物は遊離形態、又は農業的に有用な若しくは環境適合性の塩の
形態とすることができる。そのような塩としては、例えば、無機又は有機酸(例
えば、塩酸、硫酸、酢酸及びその他の酸)との酸付加塩が挙げられる。
【0030】 また式Iの活性化合物は、材料の保護(木材の保護)に、例えばパエシロミセ
ス・バリオチイ(Paecilomyces variotii)に対して用いることができる。
【0031】 一般に、本殺真菌性組成物は、0.1〜95重量%、好ましくは0.5〜90重量%の活
性化合物を含有する。
【0032】 得ようとする効果の特性にもよるが、適用率はヘクタール(ha)あたり活性化合
物を0.025〜2kg、好ましくは0.1〜1kgである。
【0033】 種子の処理においては、一般に、種子のkgあたり0.001〜50g、好ましくは0.01
〜10gの活性化合物が必要とされる。
【0034】 本発明の組成物は、他の活性化合物、例えば除草剤、殺虫剤、成長調節剤及び
殺真菌剤、あるいは肥料を共に含む殺真菌剤としての適用形態とすることもでき
る。
【0035】 多くの場合において、それらをその他の殺真菌性活性化合物と混合することに
よって殺真菌性作用の範囲が拡大される。特に、他の殺真菌性活性化合物と組合
せて使用した場合、式Iの活性化合物は、個々の活性化合物を用いた場合と比較
して耐性が生じるリスクを低減する。
【0036】 作物植物又は種子を、式Iの活性化合物と他の殺真菌性活性化合物との組合せ
製剤により処理する場合、この適用は同時に又は連続的に行ってもよい。式Iの
活性化合物を他の殺真菌剤と同時に用いる場合、その2つの活性化合物の農芸化
学混合物を調製し、該混合物を作物植物又は種子の処理のための慣用の方法で用
いることにより、その使用を有利に行うことができる。該活性化合物を連続的に
適用する場合には、個々の活性化合物を短時間のうちに、又は数日若しくは数週
間の間隔をあけて用いることにより有利に行うことができる。
【0037】 殺真菌剤による植物又は種子の処理の全体での頻度は、この組合せ適用により
減らすことができる。本発明の目的のためには、用語「組合せ製剤」は、原則と
して、式I又はIIの活性化合物と1種以上の活性化合物、特に殺真菌作用を有
するものを、例えば慣用の農芸化学混合物の形態で含有する、全ての農芸化学組
成物を意味するものとして理解されるべきである。さらに、用語「組合せ製剤」
は、式Iの活性化合物を含有する農芸化学製剤に、さらには、これらの活性化合
物が農業分野において他の活性化合物と組合せて適用するのに好適であるという
注釈を伴ったものを含む。そのような注釈は、例えば、式Iの活性化合物及び/
又は式Iの活性化合物を含有する農芸化学組成物を収容した市販製品または容器
のパッケージ上にラベルの形態としてあってもよい。あるいは、他の農芸化学製
品に、式I又はIIの化合物と組合せて適用することを示す同様の注釈を付すこ
とも可能である。この場合、そのような製品は、同様に、式I及び/又はIIの
活性化合物と組合せて用いるのに好適な組合せ製剤である。
【0038】 以下の、本発明の化合物とともに用いることが可能な殺真菌剤の一覧は、可能
な組合せを例示することを意図しているのであって、何らこれに制限されるもの
ではない。:
【0039】 硫黄、ジチオカルバメート及びそれらの誘導体、例えば、ジメチルジチオカル
バミン酸鉄(III)、ジメチルジチオカルバミン酸亜鉛、エチレンビスジチオカル
バミン酸亜鉛、エチレンビスジチオカルバミン酸マグネシウム、エチレンジアミ
ンビスジチオカルバミン酸マグネシウム亜鉛、テトラメチルチウラムジスルフィ
ド、N,N-エチレンビスジチオカルバミン酸亜鉛のアンモニア錯体、N,N'-プロピ
レンビスジチオカルバミン酸亜鉛のアンモニア錯体、N,N'-プロピレンビスジチ
オカルバミン酸亜鉛、N,N'-ポリプロピレンビス(チオカルバモイル)ジスルフィ
ド等;
【0040】 ニトロ誘導体、例えば、ジニトロ-(1-メチルヘプチル)フェニルクロトネート
、2-sec-ブチル-4,6-ジニトロフェニル-3,3-ジメチルアクリレート、2-sec-ブチ
ル-4,6-ジニトロフェニルイソプロピルカーボネート、ジイソプロピル5-ニトロ
イソフタレート等;
【0041】 複素環式物質、例えば、2-ヘプタデシル-2-イミダゾリンアセテート、2,4-ジ
クロロ-6-(o-クロロアニリノ)-s-トリアジン、O,O-ジエチルフタルイミドホスホ
ノチオエート、5-アミノ-1-[ビス(ジメチルアミノ)-ホスフィニル]-3-フェニル-
1,2,4-トリアゾール、2,3-ジシアノ-1,4-ジチオ-アントラキノン、2-チオ-1,3-
ジチオロ-[4,5-b]-キノキサリン、メチル1-(ブチルカルバモイル)-2-ベンズイミ
ダゾールカルバメート、2-メトキシカルボニルアミノベンズイミダゾール、2-(
フリル-2-イル)ベンズイミダゾール、2-(チアゾール-4-イル)ベンズイミダゾー
ル、N-(1,1,2,2-テトラクロロエチルチオ)テトラヒドロフタルイミド、N-トリク
ロロメチルチオテトラヒドロフタルイミド、N-トリクロロメチルチオフタルイミ
ド、N-ジクロロフルオロメチルチオ-N',N'-ジメチル-N-フェニル硫酸ジアミド、
5-エトキシ-3-トリクロロメチル-1,2,3-チアジアゾール、2-チオシアノメチルチ
オベンゾチアゾール、1,4-ジクロロ-2,5-ジメトキシベンゼン、4-(2-クロロフェ
ニルヒドラゾノ-3-メチル-5-イソオキサゾロン、ピリジン2-チオン-1-オキシド
、8-ヒドロキシキノリン及びその銅塩、2,3-ジヒドロ-5-カルボキシアニリド-6-
メチル-1,4-オキサチイン、2,3-ジヒドロ-5-カルボキシアニリド-6-メチル-1,4-
オキサチイン4,4-ジオキシド、2-メチル-5,6-ジヒドロ-4H-ピラン-3-カルボキシ
アニリド、2-メチルフラン-3-カルボキシアニリド、2,5-ジメチルフラン-3-カル
ボキシアニリド、2,4,5-トリメチルフラン-3-カルボキシアニリド、シクロヘキ
シル-2,5-ジメチルフラン-3-カルボキシアニリド、N-シクロヘキシル-N-メトキ
シ-2,5-ジメチルフラン-3-カルボキシアニリド、2-メチルベンズアニリド、2-ヨ
ードベンズアニリド、N-ホルミル-N-モルホリン-2,2,2-トリクロロエチルアセタ
ール、ピペラジン-1,4-ジイルビス(1-(2,2,2-トリクロロエチル)ホルムアミド、
1-(3,4-ジクロロアニリノ)-1-ホルミルアミノ-2,2,2-トリクロロエタン、2,6-ジ
メチル-N-トリデシルモルホリン及びその塩、2,6-ジメチル-N-シクロデシルモル
ホリン及びその塩、N-[3-(p-tert-ブチルフェニル)-2-メチルプロピル]-cis-2,6
-ジメチル-モルホリン、N-[3-(p-tert-ブチルフェニル)-2-メチルプロピル]ピペ
リジン、1-[2-(2,4-ジクロロフェニル)-4-エチル-1,3-ジオキソラン-2-イルエチ
ル]-1H-1,2,4-トリアゾール、1-[2-(2,4-ジクロロフェニル)-4-n-プロピル-1,3-
ジオキソラン-2-イルエチル]-1H-1,2,4-トリアゾール、N-(n-プロピル)-N-(2,4,
6-トリクロロフェノキシエチル)-N'-イミダゾリル尿素、1-(4-クロロフェノキシ
)-3,3-ジメチル-1-(1H-1,2,4-トリアゾール-1-イル)-2-ブタノン、(2-クロロフ
ェニル)-(4-クロロフェニル)-5-ピリミジンメタノール、5-ブチル-2-ジメチルア
ミノ-4-ヒドロキシ-6-メチルピリミジン、ビス(p-クロロフェニル)-3-ピリミジ
ンメタノール、1,2-ビス(3-エトキシカルボニル-2-チオウレイド(thioureido))
ベンゼン、1,2-ビス(3-メトキシカルボニル-2-チオウレイド(thioureido))ベン
ゼン、[2-(クロロフェニル)エチル]-(1,1-ジメチルエチル)-1H-1,2,4-トリアゾ
ール-1-エタノール、1-[3-(2-クロロフェニル)-1-(4-フルオロフェニル)オキシ
ラン-2-イルメチル]-1H-1,2,4-トリアゾール等。
【0042】 及び、種々の殺真菌剤、例えば、ドデシルグアニジン酢酸、3-[3-(3,5-ジメチ
ル-2-オキシシクロヘキシル)-2-ヒドロキシエチル]]グルタルイミド、ヘキサク
ロロベンゼン、メチルN-(2,6-ジメチルフェニル)-N-(2-フロイル-DL-アラニネー
ト(alaninate)、メチルN-(2,6-ジメチルフェニル)-N-(2'-メトキシアセチル)-DL
-アラニネート、メチルN-(2,6-ジメチルフェニル)-N-クロロアセチル-D,L-2-ア
ミノ-ブチロラクトン、メチルN-(2,6-ジメチルフェニル)-N-(フェニルアセチル)
-DL-アラニネート、5-メチル-5-ビニル-3-(3,5-ジクロロフェニル-2,4-ジオキソ
-1,3-オキサゾリジン、3-(3,5-ジクロロフェニル)-5-メチル-5-メトキシメチル-
1,3-オキサゾリジン-2,4-ジオン、3-(3,5-ジクロロフェニル)-1-イソプロピルカ
ルバモイルヒダントイン、N-(3,5-ジクロロフェニル)-1,2-ジメチルシクロプロ
パン-1,2-ジカルボキシイミド、2-シアノ-[N-(エチルアミノカルボニル)-2-メト
キシイミノ]アセトアミド、1-[2-(2,4-ジクロロフェニル)ペンチル]-1H-1,2,4-
トリアゾール、2,4-ジフルオロ-α-(1H-1,2,4-トリアゾリル-1-メチル)ベンズヒ
ドリルアルコール、N-(3-クロロ-2,6-ジニトロ-4-トリフルオロメチルフェニル)
-5-トリフルオロメチル-3-クロロ-2-アミノピリジン、1-((ビス(4-フルオロフェ
ニル)メチルシリル)-メチル)-1H-1,2,4-トリアゾール等。
【0043】 ストロビルリン(Strobirulins)、例えば、メチル-E-メトキシイミノ-[α-(o-
トリルオキシ)-o-トリル]アセテート、メチルE-2-{2-[6-(2-シアノフェノキシ)
ピリミジン-4-イルオキシ]フェニル}-3-メトキシアクリレート、メチル-E-メト
キシイミノ-[α-(2-フェノキシフェニル)]アセトアミド、N-メチル-E-メトキシ
イミノ-[α-(2,5-ジメチルオキシ)-o-トリル]アセトアミド等。
【0044】 アニリノピリミジン、例えば、N-(4,6-ジメチルピリミジン-2-イル)アニリン
、N-[4-メチル-6-(1-プロピニル)ピリミジン-2-イル]アニリン、N-(4-メチル-6-
シクロプロピルピリミジン-2-イル)アニリン等。
【0045】 フェニルピロール、例えば、4-(2,2-ジフルオロ-1,3-ベンゾジオキソール-4-
イル)ピロール-3-カルボニトリル等。
【0046】 桂皮アミド(cinnamamides)、例えば、3-(4-クロロフェニル)-3-(3,4-ジメトキ
シフェニル)-アクリロイルモルホリド等。
【0047】 本発明を以下の実施例により、より詳細に説明する。
【0048】実施例1 1-アニリノ-3-(3,4-ジクロロフェニル)-ピロール-2,5-ジオン(表1、番号12) a) 3-シアノ-3-(3,4-ジクロロフェニル)アクリル酸カリウム 最初に、18.6g(0.1mol)の(3,4-ジクロロフェニル)アセトニトリルと35g(0.25m
ol)の炭酸カリウムとを200mlのメタノールに加え、50%濃度の水性グリオキシル
酸22.2g(0.15mol)を混合し、該混合物を室温で5時間撹拌した。残渣を濾別して
塩化メチレンで洗浄し、1Lの水を用い室温で終夜撹拌し、濾別し、沈殿生成物を
水で洗浄し乾燥した。収量26.2g、融点235〜238℃。
【0049】 b) (3,4-ジクロロフェニル)フラン-2,5-ジオン 25.8g(92mmol)の3-シアノ-3-(3,4-ジクロロフェニル)アクリル酸カリウムを88
%濃度のギ酸200mlに溶解し、濃硫酸15mlを滴下して混合した。該混合物を3時間
加熱還流し、90℃において2.5Lの水に注ぎ、1時間撹拌し、生成物を濾別し、水
で洗浄して乾燥した。収量:18.9g、融点112℃。
【0050】 c) 1-アニリノ-3-(3,4-ジクロロフェニル)ピロール-2,5-ジオン 50mlの氷酢酸に溶解した2.43g(10mmol)の(3,4-ジクロロフェニル)フラン-2,5-
ジオンと1.08g(10mmol)のフェニルヒドラジンとを沸騰させて5時間還流した。該
混合物を冷却し、次いで生成物を濾別し、最初に氷酢酸で洗浄して、続いてペン
タンで洗浄した。収量:1.8gの結晶固体、融点208-210℃。
【0051】実施例2 トマトのフィトフトラ・インフェスタンス(Phytophtora infestans)に対する活
10%の活性化合物と63%のシクロヘキサノンと27%の乳化剤とを含むストック
溶液から調製した水性懸濁液を、鉢植え植物(品種「Grosse Fleischtomate」)
の葉に水滴が滴る(runoff point)まで噴霧した。次の日、フィトフトラ・インフ
ェスタンス(Phytophtora infestans)の水性遊走子懸濁液により葉を感染させた
。続いて該植物を、水蒸気で飽和した16〜18℃のチャンバー内に置いた。6日後
、処理をしないで感染させた対照植物の疫病は進行しており、その感染の程度を
外観から%にて判定できるほどであった。
【0052】
【0053】 上の表は、処理した植物に対して有害真菌類により引き起こされる損傷が、未
処理植物の場合よりもかなり低いレベルであることを示している。従って、本発
明の活性化合物は良好な殺真菌活性を有している。特に、それらは有害真菌類に
対する防御効果を有している。
【0054】実施例3 プラスモパラ・ビチコーラ(Plasmopara viticola)に対する活性 10%の活性化合物と63%のシクロヘキサノンと27%の乳化剤とを含むストック
溶液から調製した水性活性化合物製剤を、鉢植えブドウ(品種「Muller-Thurgau
」)の葉に水滴が滴る(runoff point)まで噴霧した。該物質の持続性の評価を実
施できるように、噴霧コーティングが乾燥した後に、該植物を温室に7日間置い
た。そうした後に初めて、プラスモパラ・ビチコーラの水性遊走子懸濁液により
葉を感染させた。次に、まずそのブドウを水蒸気で飽和したチャンバー内に24℃
で48時間置き、続いて20〜30℃の温室に5日間置いた。この期間後、該植物を加
湿チャンバーに戻して16時間置いて、胞子嚢柄の崩壊(sporaniophre eruption)
を促進した。葉の下側での疫病の進行の程度を外観上から判定した。
【0055】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZW ),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU, TJ,TM),AE,AL,AM,AT,AU,AZ, BA,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,C R,CU,CZ,DE,DK,DM,EE,ES,FI ,GB,GD,GE,GH,GM,HR,HU,ID, IL,IN,IS,JP,KE,KG,KP,KR,K Z,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LV,MA ,MD,MG,MK,MN,MW,MX,NO,NZ, PL,PT,RO,RU,SD,SE,SG,SI,S K,SL,TJ,TM,TR,TT,TZ,UA,UG ,US,UZ,VN,YU,ZA,ZW (72)発明者 エイケン,カール ドイツ連邦共和国 ディー−67157 ヴァ ッヘンハイム,アン ヒューテンヴィンガ ート 12 (72)発明者 ローズ,インゴ ドイツ連邦共和国 ディー−68159 マン ハイム,10,ベー 5 (72)発明者 グローテ,トーマス ドイツ連邦共和国 ディー−67105 シフ ァースダッド,ブレスラウアー シュトラ ーセ 6 (72)発明者 アマーマン エバーハード ドイツ連邦共和国 ディー−64646 ヘッ ペンハイム,ヴォン−ゲイガーン−シュト ラーセ 2 (72)発明者 ロレンツ,ギセラ ドイツ連邦共和国 ディー−67434 ニュ ースタッド,アーレンウェッグ 13 (72)発明者 シュトラスマン,ジークフリート ドイツ連邦共和国 ディー−67117 リン ブルガーホフ,ドンネルシュバーグシュト ラーセ 9 (72)発明者 ハンプレフト,ゲルハルド ドイツ連邦共和国 ディー−69469 ウェ インハイム,ローテ‐ターン‐シュトラー セ 28 Fターム(参考) 4C063 AA01 BB01 CC81 DD04 EE03 4C069 AD10 BC24 4H011 AA01 BA01 BB09 BC03 BC05 BC07 DA16 DC05 DD03 DE15

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 式I 【化1】 (式中、 R1は、水素、C1-C6-アルキル、C1-C6-アルキルカルボニル、ホルミル又はC1-C6-
    ハロアルキルカルボニル; R2は、水素、C1-C6-アルキル又はC1-C6-ハロアルキル; R3〜R12は、水素、ハロゲン、C1-C8-シクロアルキル、C1-C6-アルキル、C1-C6-
    ハロアルキル、C1-C6-アルコキシ、C1-C6-ハロアルコキシ、C1-C6-アルキルスル
    ホニル、C1-C6-ハロアルキルスルホニル、ホルミル、C1-C6-アルキルカルボニル
    、シアノ、C1-C6-アルキルチオ、或は無置換又はハロゲン原子、C1-C6-アルキル
    基若しくはC1-C6-ハロアルキル基で置換されていてもよいフェニルを表す。) で示される化合物及びその農学的に有用な塩を活性化合物として含有する、殺真
    菌作用を有する農芸化学組成物。
  2. 【請求項2】 R1が、水素、C1-C6-アルキル又はホルミルである請求項1に
    記載の組成物。
  3. 【請求項3】 R1が、水素又はメチルである請求項2に記載の組成物。
  4. 【請求項4】 R2が、水素、C1-C6-アルキル又はトリフルオロメチルである
    請求項1〜3のいずれか1項に記載の組成物。
  5. 【請求項5】 R2が、水素である請求項4に記載の組成物。
  6. 【請求項6】 基R3〜R12の1個以上が、フッ素、塩素、メチル、エチル、
    プロピル、ブチル、トリフルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメト
    キシ、ジフルオロメトキシ、メトキシ、メチルチオ、シアノで定義されるもので
    あり、残りの基R3〜R12が水素である請求項1〜5のいずれか1項に記載の組成
    物。
  7. 【請求項7】 基R3〜R12の4〜9個が水素である請求項6に記載の組成物
  8. 【請求項8】 基R8〜R12の2〜5個が水素である請求項1〜7のいずれか
    1項に記載の組成物。
  9. 【請求項9】 基R8〜R12の3個又は4個が水素である請求項8に記載の組
    成物。
  10. 【請求項10】 基R3〜R7の2〜5個が水素である請求項1〜9のいずれか
    1項に記載の組成物。
  11. 【請求項11】 基R3〜R7の3個又は4個が水素である請求項10に記載の
    組成物。
  12. 【請求項12】 基R8〜R12の少なくとも2個及び基R3〜R7の少なくとも2
    個が水素である請求項1〜11のいずれか1項に記載の組成物。
  13. 【請求項13】 基R3〜R12の1個、2個又は3個が、ハロゲン、C1-C6-ア
    ルキル、C1-C6-ハロアルキル、C1-C6-アルコキシ又はC1-C6-ハロアルコキシであ
    る請求項1〜12のいずれか1項に記載の組成物。
  14. 【請求項14】 基R3〜R12が、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素、メチル、エ
    チル、プロピル、ブチル、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ及びジフ
    ルオロメトキシからなる群から選択される請求項13に記載の組成物。
  15. 【請求項15】 以下の化合物の群: 1-アニリノ-3-フェニルピロール-2,5-ジオン、 1-アニリノ-3-p-トリルピロール-2,5-ジオン、 1-(N-メチルアニリノ)-3-p-トリルピロール-2,5-ジオン、 1-アニリノ-3-(3-クロロフェニル)ピロール-2,5-ジオン、 1-アニリノ-3-(4-クロロフェニル)ピロール-2,5-ジオン、 1-アニリノ-3-(4-ブロモフェニル)ピロール-2,5-ジオン、 3-(4-クロロフェニル)-1-(N-メチルアニリノ)ピロール-2,5-ジオン、 1-(4-クロロアニリノ)-3-p-トリルピロール-2,5-ジオン、 3-(4-ブロモフェニル)-1-(4-メチルアニリノ)ピロール-2,5-ジオン、 1-(4-クロロアニリノ)-3-(4-クロロフェニル)ピロール-2,5-ジオン、 1-アニリノ-3-(3,4-ジクロロフェニル)ピロール-2,5-ジオン、 3-(4-ブロモフェニル)-1-(4-メトキシアニリノ)ピロール-2,5-ジオン、 3-(4-クロロフェニル)-1-(3,4-ジクロロアニリノ)ピロール-2,5-ジオン、 3-(4-メトキシフェニル)-1-(N-メチルアニリノ)ピロール-2,5-ジオン、 1-アニリノ-3-(4-メトキシフェニル)ピロール-2,5-ジオン、 1-(4-クロロアニリノ)-3-(4-メトキシフェニル)ピロール-2,5-ジオン、 1-(4-メトキシアニリノ)-3-(4-メトキシフェニル)ピロール-2,5-ジオン、 1-(2-メトキシアニリノ)-3-(4-メトキシフェニル)ピロール-2,5-ジオン、 1-(4-フルオロアニリノ)-3-(4-クロロフェニル)ピロール-2,5-ジオン、 3-(4-クロロフェニル)-1-(4-メチルアニリノ)ピロール-2,5-ジオン、 1-(4-メチルアニリノ)-3-フェニルピロール-2,5-ジオン、 3-(4-クロロフェニル)-1-(2,4-ジクロロアニリノ)ピロール-2,5-ジオン、 1-(2,4-ジクロロアニリノ)-3-フェニルピロール-2,5-ジオン、 1-(2,4-ジクロロアニリノ)-3-(4-メトキシフェニル)ピロール-2,5-ジオン、 から選択される請求項1〜14のいずれか1項に記載の組成物。
  16. 【請求項16】 式II 【化2】 (式中、基R1、基R2、基Ra及び基Rbは下記のように定義される: R1は、水素、C1-C4-アルキル、ホルミル; R2は、水素; Raは、ハロゲンによって、又はハロゲン若しくはC1-C4-アルキルにより一部が置
    換されていてもよいフェニル基によって、一置換又は多置換、好ましくは一置換
    又は二置換されていてもよいフェニル; Rbは、ハロゲン、C1-C6-アルキル、C1-C4-ハロアルキル又はC1-C4-ハロアルコキ
    シにより、一置換又は多置換、好ましくは一〜四置換されていてもよいフェニル
    を表す。) で示される化合物。
  17. 【請求項17】 農業において有害真菌類を抑制するための、請求項1〜1
    5のいずれか1項に記載の殺真菌剤組成物又は請求項16に記載の式IIの化合
    物の使用。
  18. 【請求項18】 有害真菌類を抑制する方法であって、有害真菌類、その生
    息地又はそれらが排除されるべき植物、区域、材料若しくは空間を、殺真菌に有
    効な量の請求項1〜15のいずれか1項に記載の組成物又は請求項16に記載の
    式IIの化合物で処理する前記方法。
  19. 【請求項19】 活性化合物として請求項1〜15のいずれか1項に記載の
    式Iの化合物又は請求項16に記載の式IIの化合物と、少なくとも一種のさら
    なる殺真菌活性化合物とを含有する農芸化学組合せ製剤。
  20. 【請求項20】 農業において有害真菌を抑制するための、請求項1〜15
    のいずれか1項に記載の式Iの活性化合物又は請求項16に記載の式IIの化合
    物の少なくとも一種と組合せた殺真菌活性化合物の使用。
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DE3222152A1 (de) 1982-06-12 1983-12-15 Bayer Ag, 5090 Leverkusen Substituierte maleinsaeureimide, verfahren zu ihrer herstellung und ihre verwendung als schaedlingsbekaempfungsmittel

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