JP2002525105A - 新規な植物アシルトランスフェラーゼ - Google Patents

新規な植物アシルトランスフェラーゼ

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JP2002525105A
JP2002525105A JP2000572337A JP2000572337A JP2002525105A JP 2002525105 A JP2002525105 A JP 2002525105A JP 2000572337 A JP2000572337 A JP 2000572337A JP 2000572337 A JP2000572337 A JP 2000572337A JP 2002525105 A JP2002525105 A JP 2002525105A
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ラスナー,マイケル・ダブリユ
エミーグ,ロビン・エイ
ルージンスキー,ダイアン・エム
フアン・エーネンナーム,アリスン
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カルジーン エルエルシー
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Abstract

(57)【要約】 本発明によって、アシルトランスフェラーゼ様タンパク質が、脂肪酸アシル供与体から脂肪酸アシル受容体への脂肪酸基の輸送に活性であることを特徴とする、アシルトランスフェラーゼ関連タンパク質をコードする新規核酸配列が提供される。さらに、考慮されるのは、AT様核酸配列から得ることができるアミノ酸および核酸配列、および改変した脂質内容と組成物を生成する能力のあるトランスジェニック宿主細胞を推定するためのこのような配列の用途である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 (技術分野) 本発明は核酸及びアミノ酸配列、構築物、並びにこれらに関連する方法に関す
る。
【0002】 (背景) 植物の遺伝子工学技術の発展により、新規且つ所望の特性を有する植物を提供
るために植物種のトランスジェニック変種を産生することは現在可能である。例
えば、現在、環境ストレスに対する耐性(例えば、病原体に対する耐性及び除草
剤に対する耐性)を付与し、植物の品質特性(例えば、脂肪酸組成)を改良する
ために植物を遺伝子操作することができる。しかしながら、前記特性の操作のた
めに有用なヌクレオチド配列の数はかなり限られており、新規特性を操作するた
めに新規且つ有用なヌクレオチド配列のスピードは遅い。
【0003】 各種アシルトランスフェラーゼタンパク質のキャラクタリゼーションは、植物
脂肪酸合成システムを更に研究するために、新規及び/または代替オイル源を開
発するために有用である。植物メカニズムの研究により、トリグリセリド及びオ
イルの全脂肪アシル組成を更に強化、調節、改変もしくはその他の方法で変更す
るための手段が提供され得る。更に、植物中の脂肪酸の自然産生に対して重要な
因子の解明、例えば前記因子の純化及び前記システムの効率を高める要素及び/
または共因子のキャラクタリゼーションが望ましい。遺伝子工学における用途に
対して有用であり得る遺伝子コードタンパク質の核酸配列は特に興味深い。
【0004】 (発明の要旨) 本発明は、アシルトランスフェラーゼタンパク質に関連するタンパク質クラス
のアミノ酸配列をコードする核酸配列を提供する。本明細書では、前記タンパク
質をアシルトランスフェラーゼ関連またはアシルトランスフェラーゼ様タンパク
質と呼ぶ。
【0005】 本発明により、前記アシルトランスフェラーゼ関連タンパク質をコードする核
酸を酵素活性について特徴づけることができる。特に、アラビドプシス(Ara bidopsis )、酵母、トウモロコシ及び大豆由来のアシルトランスフェラ
ーゼ関連タンパク質をコードする核酸配列の同定及び単離を提供する。
【0006】 従って、本発明はアシルトランスフェラーゼ関連核酸配列及び対応するアミノ
酸配列、並びに植物アシルトランスフェラーゼ関連遺伝子配列の分析及び回収用
のアシルトランスフェラーゼ関連コード配列を含むオリゴヌクレオチドの作成に
おける前記核酸配列の使用を包含する。アシルトランスフェラーゼ関連コード配
列は、意図する用途に応じて完全または一部の配列をコードし得る。ゲノム配列
、すなわちcDNA配列の全部または一部が意図される。
【0007】 宿主細胞においてアシルトランスフェラーゼ関連配列を転写、または転写と翻
訳(発現)する組換えDNA構築物が特に興味深い。特に、植物宿主細胞におい
て転写、または転写と翻訳を行い得る構築物が好ましい。幾つかの用途では、ア
シルトランスフェラーゼ関連配列をコードする配列を短縮することが望ましくも
ある。よって、組換え構築物はアンチセンス配列の発現のために逆方向にアシル
トランスフェラーゼ関連配列を有するように設計され得、または「トランスウィ
ッチ」構築物としても公知のコサプレッションを使用することが有用であり得る
。前記構築物は、植物種子組織において優先的に発現する遺伝子から得られる転
写開始領域を含めた各種調節領域を含み得る。幾つかの用途では、アシルトラン
スフェラーゼ関連コード配列と共にアシルトランスフェラーゼ関連遺伝子の転写
及び翻訳開始領域を使用したり、異種配列を転写及び翻訳することが望ましい。
【0008】 本発明では、本発明の構築物及びポリヌクレオチドを含む植物及び種子も包含
される。
【0009】 (図面の簡単な説明) 図1は、グリセロール−3−ホスフェートアシルトランスフェラーゼと各種の
リソホスファチジン酸アシルトランスフェラーゼのPSI−BLASTを用いる
比較により同定した204アミノ酸保存配列のプロフィールを示す。
【0010】 図2は、アシルトランスフェラーゼ配列のアミノ酸配列アラインメントを示す
。ここに示したアラインメントは、保存配列HXXXXD中の保存Hの前約30
アミノ酸からアシルトランスフェラーゼ様配列の保存PEG配列モチーフ中のP
の後、すなわち下流100アミノ酸まで延びているタンパク質の領域を有する。
【0011】 図3は、同定されたアシルトランスフェラーゼの関係を示す概略図である。こ
こに記載の関係は、保存配列HXXXXD中の保存Hの前約30アミノ酸からア
シルトランスフェラーゼ様配列の保存PEG配列モチーフ中のPの後、すなわち
下流100アミノ酸まで延びているタンパク質の領域のアラインメントから誘導
される。図3Aは、数種のアシルトランスフェラーゼの関係を示す系統樹を示す
。図3Bは、PAM250残基重量テーブルを用いるClustal方法による
新規アシルトランスフェラーゼ及び公知アシルトランスフェラーゼの相似%及び
発散%を示す表である。
【0012】 (発明の詳細な説明) 本発明によれば、本明細書でアシルトランスフェラーゼ様またはアシルトラン
スフェラーゼ関連と称する、アシルトランスフェラーゼタンパク質をコードする
核酸配列に関連するアミノ酸の配列をコードし得るヌクレオチド配列、例えばタ
ンパク質、ポリペプチドまたはペプチドが提供される。この新規な核酸配列は、
宿主細胞において該配列を発現させるための構築物の作成において有用である。
更に、前記した新規な核酸配列は、植物細胞の脂肪酸組成を変更するための植物
発現構築物の作成において有用であり得る。
【0013】 本発明の1実施態様において、本明細書ではポリヌクレオチドとも称される核
酸配列はアシルトランスフェラーゼ関連データベースから同定される。
【0014】 単離タンパク質、ポリペプチド及びポリヌクレオチド 本発明の第1態様は、単離アシルトランスフェラーゼポリヌクレオチドに関す
る。本発明のポリヌクレオチド配列は、配列表に記載の配列の群から選択される
推定アミノ酸配列を有する本発明のポリペプチドをコードする単離ポリヌクレオ
チドを含み、前記配列に密接に関連する他のポリヌクレオチド配列及び及びその
変異体をも包含する。
【0015】 本発明は、全長にわたって配列表に記載されている各コード配列と同一のポリ
ヌクレオチド配列を提供する。本発明はまた、成熟ポリペプチドまたはその断片
に対するコード配列、並びにリーダーまたは分泌配列をコードする配列、プレ−
、プロ−もしくはプレプロ−タンパク質配列のような他のコード配列を有するリ
ーディングフレーム内の成熟ポリペプチドまたはその断片に対するコード配列を
提供する。前記ポリヌクレオチドは非コード配列をも含み得る。この非コード配
列の例には、非コード5’及び3’配列、例えば転写・非翻訳配列、終結シグナ
ル、リボソーム結合サイト、mRNAを安定化する配列、イントロン、ポリアデ
ニル化シグナル、及び追加のアミノ酸をコードする別のコード配列が含まれるが
、これらに限定されない。例えば、融合ポリペプチドの精製を容易にすべくマー
カー配列を含めることができる。本発明のポリヌクレオチドは、構造遺伝子及び
遺伝子発現をコントロールする本質的に関連する配列からなるポリヌクレオチド
をも含む。
【0016】 本発明は、式: X−(R−(R)−(R−Y (式中、5’末端のXは水素であり、3’末端のYは水素または金属であり、R 及びRは任意の核酸残基であり、nは1〜3,000、好ましくは1〜1,
000の整数であり、Rは本発明の核酸配列、特に配列表に記載の群から選択
される核酸配列、好ましくは配列番号1、3、5、7、9、10、12、14、
16、18、20、22及び226〜233である) を有するポリヌクレオチドをも含む。式中、Rはその5’末端残基が左側でR に結合し、その3’末端残基が右側でRに結合するように配向している。R
が1つ以上存在する場合、いずれかのR基で示される核酸残基のストレッチはヘ
テロポリマーであってもホモポリマーであってもよいが、好ましくはヘテロポリ
マーである。
【0017】 本発明は、本発明のポリペプチドの変異体をコードする本明細書に記載のポリ
ヌクレオチドの変異体にも関する。本発明のポリヌクレオチドの断片である変異
体は本発明の完全長ポリヌクレオチドを合成するために使用することができる。
好ましくは、本発明のポリペプチド配列の5〜10、1〜5、1〜3、2、1ま
たは0個のアミノ酸が任意の組合せで置換、付加または欠失されているポリヌク
レオチドコードポリペプチド変異体である。ポリヌクレオチドまたはポリペプチ
ドの特性または活性に影響を与えないようにサイレントである置換、付加及び欠
失が特に好ましい。
【0018】 アシルトランスフェラーゼをコードするヌクレオチド配列は天然源から入手し
得るか、または部分的または完全に人工的に合成され得る。前記ヌクレオチド配
列は天然源に内在するアシルトランスフェラーゼに直接対応するか、または突然
変異、短縮、延長等の処理を受けた配列のような修飾アミノ酸配列を含み得る。
アシルトランスフェラーゼは各種方法により得ることができる。その方法には、
タンパク質抽出物の部分的または均質精製、タンパク質モデリング、核酸プロー
ブ、抗体作成及び配列比較が含まれるが、これらに限定されない。典型的には、
アシルトランスフェラーゼは完全にまたは部分的に天然源から誘導される。天然
源には、細菌、酵母、(藻類を含めた)植物等を含めた原核生物及び真核生物源
が含まれるが、これらに限定されない。
【0019】 真核生物源から得られ得るもしくは得られるアシルトランスフェラーゼ、植物
から得られ得るアシルトランスフェラーゼ、またはこれらの配列を用いて得られ
得るアシルトランスフェラーゼが特に興味深い。「得られ得る」は、本発明の生
物学的に活性なタンパク質を提供すべく本明細書に記載の配列と十分に類似の配
列を有するアシルトランスフェラーゼを指す。
【0020】 本発明の更に好ましい実施態様は、全長にわたり本発明のポリペプチドをコー
ドするポリヌクレオチドと少なくとも50%、60%または70%同一のポリヌ
クレオチド及び前記ポリペプチドに相補的なポリヌクレオチドである。その全長
にわたり本発明のポリペプチドをコードするポリヌクレオチドと少なくとも80
%同一の領域を含むポリヌクレオチド及びそれに相補的なポリヌクレオチドがよ
り好ましい。これに関連して、その全長にわたり少なくとも90%同一のポリヌ
クレオチドが特に好ましく、少なくとも95%同一のポリヌクレオチドが更に好
ましい。更に、少なくとも97%の同一性を有するポリヌクレオチドが非常に好
ましく、少なくとも98%〜99%の同一性を有するポリヌクレオチドが特に非
常に好ましく、少なくとも99%の同一性を有するポリヌクレオチドが最も好ま
しい。
【0021】 好ましい実施態様は、配列表に記載のポリヌクレオチドによりコードされる成
熟ポリペプチドと実質的に同一の生物学的機能または活性を保持するポリペプチ
ドをコードするポリヌクレオチドである。
【0022】 本発明は更に、上記配列にハイブリダイズするポリヌクレオチドに関する。特
に、本発明は上記ポリヌクレオチドに対してストリンジェントな条件下でハイブ
リダイズするポリヌクレオチドに関する。本明細書中、用語「ストリンジェント
な条件」及び「ストリンジェントなハイブリダイゼーション条件」は配列間の同
一性が少なくとも95%、好ましくは少なくとも97%であるときにハイブリダ
イゼーションが通常起こることを意味する。ストリンジェントなハイブリダイゼ
ーション条件の例は、50%ホルムアルデヒド、5×SSC(150mM Na
Cl、15mM クエン酸トリナトリウム)、50mM リン酸ナトリウム(p
H7.6)、5×デンハート溶液、10%硫酸デキストラン及び20μg/ml
の変性剪断サケ精子DNAを含む溶液中で42℃で一晩インキュベート後ハイブ
リダイゼーション支持体を約65℃で0.1×SSC中で洗浄することを含む。
他のハイブリダイゼーション及び洗浄条件は公知であり、Sambrookら,
「分子クローニング:実験マニュアル(Molecular Cloning: A Laoratory Manual
)」、第2版、ニューヨーク州コールドスプリングハーバー(1989年)出版、
特に11章に例示されている。
【0023】 本発明はまた、配列表に記載のポリヌクレオチド配列に対する完全遺伝子を含
む適当なライブラリーを前記ポリヌクレオチド配列またはその断片の配列を有す
るプローブを用いてストリージェントなハイブリダイゼーション条件下でスクリ
ーニングし、前記ポリヌクレオチド配列を単離することにより得られ得るポリヌ
クレオチド配列から本質的に構成されるポリヌクレオチドを提供する。前記ポリ
ヌクレオチドを得るために有用な断片には、例えば本明細書に記載されているプ
ローブ及びプライマーが含まれる。
【0024】 本発明のポリヌクレオチドアッセイに関して本明細書で検討したように、例え
ば本発明のポリヌクレオチドは、ポリペプチドをコードする完全長cDNAまた
はゲノムクローンを単離するために、また配列表に記載されているポリヌクレオ
チドに対して高い配列類似性を有する他の遺伝子のcDNAまたはゲノムクロー
ンを単離するためにRNA、cDNAまたはゲノムDNAに対するハイブリダイ
ゼーションプローブとして使用することができる。前記プローブは通常少なくと
も15塩基を含む。好ましくは、前記プローブは少なくとも30塩基を有し、少
なくとも50塩基を有し得る。特に好ましいプローブは30〜50塩基を有する
【0025】 配列表に記載されているポリヌクレオチド配列を含むかまたは該配列により構
成される各遺伝子のコード領域は、オリゴヌクレオチドプローブを合成するため
に配列表に記載のDNA配列を用いてスクリーニングすることにより単離され得
る。その後、本発明の遺伝子の配列に相補的な配列を有する標識オリゴヌクレオ
チドを、プローブにハイブリダイズするライブラリーのメンバーを同定すべくc
DNA、ゲノムDNAまたはmRNAのライブラリーをスクリーニングするため
に使用する。例えば、ポリペプチドのN−末端配列に相当する合成オリゴヌクレ
オチドを作成する。こうして作成した部分配列は、その後当該細胞ソースから作
成した遺伝子ライブラリーからアシルトランスフェラーゼクローンを得るために
プローブとして使用することができる。或いは、低縮重を有するオリゴヌクレオ
チドを部分ペプチドから作成するときには、プローブを遺伝子配列について遺伝
子ライブラリーをスクリーニングするために直接使用することができる。特に、
ファージベクターにおいてcDNAライブラリースクリーニングすることはバッ
クグラウンドハイブリダイゼーションが低レベルであるために前記方法において
有用である。
【0026】 典型的には、核酸プローブを使用して得ることができる配列は標的アシルトラ
ンスフェラーゼ配列とプローブとして使用したコード配列の間で60〜70%の
配列同一性を示す。しかしながら、50〜60%程の低い配列同一性を有する長
い配列も得られる。核酸プローブは核酸配列の長い断片であってもよく、またよ
り短いオリゴヌクレオチドプローブであってもよい。より長い(約100bp以
上)核酸断片をプローブとして使用すると、低ストリンジェントでスクリーニン
グして、プローブとして使用した配列から20〜50%の偏差(すなわち、50
〜80%の配列相同性)を有する標的サンプルからの配列を得ることができる。
オリゴヌクレオチドプローブはアシルトランスフェラーゼ酵素をコードする全核
酸配列よりもかなり短くてもよいが、少なくとも約10個のヌクレオチド、好ま
しくは少なくとも約15個のヌクレオチド、より好ましくは少なくとも約20個
のヌクレオチドでなければならない。長い領域とは反対により短い領域を使用す
るときには高度の配列同一性が望ましい。従って、他の関連遺伝子を検出し、回
収するためのオリゴヌクレオチドプローブを設計するためには高度に保存された
アミノ酸配列の領域を同定することが望ましい。より短いプローブはしばしば、
高度に保存された配列が同定され得るときにポリメラーゼ連鎖反応(PCR)の
ために特に有用である(Gouldら,PNAS USA,86:1934−1
938(1989)参照)。
【0027】 多くの場合、ポリペプチドをコードする領域がcDNAの5’末端に対して短
縮されている点で単離cDNA配列が不完全であることは当業者には自明である
。これは、第1鎖cDNA合成の過程で使用される低「プロセシビティー」(酵
素が重合反応中にテンプレートに結合して残り得る能力の尺度)を有する酵素で
ある逆転写酵素の結果である。
【0028】 完全長cDNAを得るかまたは短cDNAを延長させる方法としては幾つかの
方法が利用でき、公知である。例えばcDNA末端の迅速増幅方法に基づく方法
が挙げられる(例えば、Frobmanら,Proc.Natl.Acad.S
ci.USA,85:8998−9002(1988)参照)。例えばMara
thon(登録商標)テクノロジー(Clonetech Laborator
ies, Inc.)に例示されている方法の最近の改変は完全長cDNA配列
を得るためにかなり簡素化されている。
【0029】 本発明の別の態様は、単離アシルトランスフェラーゼポリペプチドに関する。
前記ポリペプチドには、配列表に記載されている単離ポリペプチド、及びポリペ
プチド及びその断片、特にアシルトランスフェラーゼ活性を示す前記ポリペプチ
ド及び配列表に記載されている配列の群から選択されるポリペプチドに対して少
なくとも50%、60%または70%の同一性、好ましくは少なくとも80%の
同一性、より好ましくは少なくとも90%の同一性、最も好ましくは少なくとも
95%の同一性を有するポリペプチドが含まれ、また好ましくは少なくとも30
個のアミノ酸、より好ましくは少なくとも50個のアミノ酸を含む前記ポリペプ
チドの一部も含まれる。
【0030】 「同一性」は、当業界で理解されているように、配列を比較して決定される2
つ以上のポリペプチド配列間または2つ以上のポリヌクレオチド配列間の関係で
ある。当業界で、「同一性」は配列のストリング間の整合により測定されるポリ
ペプチドまたはポリヌクレオチド配列間の配列の相関度をも意味する。「同一性
」は公知の方法により容易に求められ得るが、その方法にはLesk,A.M.
編,Computational Molecular Biology,ニュ
ーヨークに所在のOxford University Press(1988
年)発行、Smith,D.W.編,Biocomputing:Inform
atics and Genome Projects,ニューヨークに所在の
Academic Press(1993年)発行、Griffin,A.M.
及びGriffin,H.G.編,Computer Analysis of
Sequence Data,I部,ニュージャージーに所在のHumana
Press(1994年)発行、von Heinje,G.,Sequen
ce Analysis in Molecular Biology,Aca
demic Press(1987年)発行、Gribskov,M.及びDc
vereux,J.編,Sequence Analysis Primer,
ニューヨークに所在のStockton Press(1991年)発行、及び
Carillo,H.及びLipman,D.,SIAM Applied M
ath.,48:1073(1988)に記載されている方法が含まれるが、こ
れらに限定されない。同定性の測定方法は、試験すべき配列間の最大の整合を与
えるように設計される。更に、同定性の測定方法は公に入手可能なプログラムで
分類される。2つの配列間の同一性を測定するために使用され得るコンピュータ
ープログラムには、GCG(Devereux,J.ら,Nucleic Ac
ids Research,12(1):387(1984))、1組5つのB
LASTプログラム[このうち、BLASTN、BLASTX及びTBLAST
Xの3つのプログラムはヌクレオチド配列照会用に設計されており、BLAST
P及びTBLASTNの2つのプログラムはタンパク質配列照会用に設計されて
いる](Coulson,Trends in Biotechnology,
12:76−80(1994)、Birrenら,Genome Analys
is,1:543−559(1997))が含まれるが、これらに限定されない
。BLAST XプログラムはNCBI及び他のソースから公に入手可能である
(BLASTマニュアル,Altschul,S.ら,NCBI NLM NI
H,Bethesda,MD 20894、Altschul,S.ら,J.M
ol.Biol.,215:403−410(1990))。公知のSmith
Watermanアルゴリズムも同定性を調べるために使用され得る。
【0031】 ポリペプチド配列の比較用パラメータは、通常 アルゴリズム:Needleman及びWunsch,J.Med.Biol.
,48:443−453(1970)、 比較マトリックス:Hentikoff及びHentikoff,Proc.N
atl.Acad.Sci.USA,89:10915−10919(1992
)からのBLOSSUM62、 ギャップペナルティー:12 ギャップ長さペナルティー:4 を含む。
【0032】 これらのパラメータと共に使用され得るプログラムは、ウィスコンシン州マジ
ソンに所在のGenetics Computer Groupから「ギャツプ
」プログラムとして市販されている。末端ギャップに対してペナルティーを持た
ない上記パラメータはペプチド比較用のデフォルトパラメータである。
【0033】 ポリヌクレオチド配列の比較のためのパラメータは、 アルゴリズム:Needleman及びWunsch,J.Med.Biol.
,48:443−453(1970)、 比較マトリックス:整合=+10,非整合=0、 ギャップペナルティー:50 ギャップ長さペナルティー:3 を含む。
【0034】 上記パラメータと共に使用され得るプログラムは、ウィスコンシン州マジソン
に所在のGenetics Computer Groupから「ギャツプ」プ
ログラムとして市販されている。上記パラメータは核酸比較のためのデフォルト
パラメータである。
【0035】 本発明は、式: X−(R−(R)−(R−Y (式中、アミノ末端のXは水素であり、カルボキシル末端のYは水素または金属
であり、R及びRは任意のアミノ酸残基であり、nは1〜1,000の整数
であり、Rは本発明のアミノ酸配列、特に配列表に記載の群から選択されるア
ミノ酸配列、好ましくは配列番号2、4、6、8、11、13、15、17、1
9、21、23及び218〜225である) を有するポリペプチドをも含む。式中、Rはそのアミノ末端残基が左側でR に結合し、そのカルボキシル末端残基が右側でRに結合するように配向してい
る。Rが1つ以上存在する場合、いずれかのR基で示されるアミノ酸残基のスト
レッチはヘテロポリマーであってもホモポリマーであってもよいが、好ましくは
ヘテロポリマーである。
【0036】 本発明のポリペプチドには、配列番号1、3、5、7、9、10、12、14
、16、18、20、22及び226〜223に含まれる配列の群から選択され
る配列を含むポリヌクレオタドによりコードされる単離ポリペプチドが含まれる
【0037】 本発明のポリペプチドは成熟タンパク質であり得、または融合タンパク質の一
部であり得る。
【0038】 ポリペプチドの断片及び変異体も本発明の一部と見做され得る。断片は、上記
したポリペプチドのアミノ酸配列の全部ではないが一部と全く同一のアミノ酸配
列を有する変異ポリペプチドである。断片は「独立(free-standing)」している
か、または断片が一部または一領域を、好ましくは1つの連続領域として形成す
る大きなポリペプチド内に含まれ得る。好ましい断片は、本発明のポリペプチド
の活性をもたらす断片である生物学的に活性な断片であり、この中には同等、向
上または低下した活性を有するものも含まれる。また、動物、特にヒトにおいて
抗原性または免疫原性である断片も含まれる。
【0039】 ポリペプチドの変異体には、配列表に記載されている配列とは保存アミノ酸の
置換(残基の同様の特性を有する別のものによる置換)の点で異なるポリペプチ
ドが含まれる。通常、置換は、Ala、Val、Leu及びIleの中、Ser
とThrの間、AspとGluの間、AsnとGlnの間、LysとArgの間
、またはPheとTyrの間である。5〜10、1〜5、1〜3または1個のア
ミノ酸が任意の組合せで置換、欠失または付加されている変異体が特に好ましい
【0040】 本発明のポリペプチドの断片である変異体は、ペプチド合成により対応する完
全長ポリペプチドを作成するために使用され得る。従って、これらの変異体は本
発明の完全長ポリペプチドを作成するための中間体として使用され得る。
【0041】 本発明のポリヌクレオチド及びポリペプチドは、例えば本明細書に詳記されて
いる各種宿主細胞の形質転換において使用され得る。
【0042】 また、本発明は、成熟タンパク質と追加のアミノ−またはカルボキシル末端ア
ミノ酸、または(例えば、タンパク質の成熟形態が1つ以上のポリペプチド鎖を
有する場合には)該成熟ポリペプチド内にアミノ酸を含むポリペプチドをコード
するポリヌクレオチドを提供する。前記配列は、例えば前駆体から成熟形態への
タンパク質のプロセッシングの際に働き、タンパク質を輸送したり、タンパク質
の半減期を短縮もしくは延長したり、またはアッセイまたは産生におけるタンパ
ク質の操作を容易にする。成熟タンパク質から追加アミノ酸を除去するために細
胞酵素を使用できることが考えられる。
【0043】 1つ以上のプロ配列に融合したポリペプチドの成熟形態を有する前駆体タンパ
ク質はポリペプチドの不活性形態であり得る。プロ配列を除去すると不活性前駆
体は通常活性化される。プロ配列の一部または全部が活性化前に除去され得る。
前駆体タンパク質は通常プロタンパク質と呼ばれる。
【0044】 ポリヌクレオチド及びポリペプチド配列は、本発明の配列に相同の別の配列を
同定するためにも使用され得る。最も好ましく便利な方法は、フロッピー(登録 商標)ディスク、CD ROM、ハードディスクドライブ、外部ディスクドライ ブやDVDのようなコンピューターの読取り可能メディアに配列を保存し、その 後保存した配列を使用して公知の検索手段で配列データベースを検索することで ある。公知のデータベースの例には、日本のDNAデータベース(DDBJ)( http://www/ddbj.nig.ac.jp/)、Genebank (http://www.ncbi.njm.nib.gov/web/Gen bank/(ndex.html)、及びEuropean Molecula r Biology Laboratory Nucleic Acid Se quence Database(EMBL)(http://www.ebi .ac.uk/ebi does/embl.db.html)が含まれる。当 業者は多種多様の検索アルゴリズムを利用することができ、その1例はBLAS Tプログラムと呼ばれる1組のプログラムである。BLASTには5つの実行プ ログラムがあり、すなわちヌクレオチド配列照会用に設計されたBLASTN、 BLASTX及びTBLASTXの3つのプログラム及びタンパク質配列照会用 に設計されたBLASTP及びTBLASTNの2つのプログラムである(Co ulson,Trends in Biotechnology,12:76− 80(1994)、Birrenら,Genome Analysis,1:5 43−559(1997))。同定した配列を分析するための追加のプログラム 、例えば配列アラインメントプログラム、より離れて関連する配列を同定するた めのプログラム等は当業界で利用可能であり、当業者に公知である。
【0045】 植物構築物及び使用方法 本発明の重要な特徴は、宿主細胞中で本発明のアシルトランスフェラーゼ配列
の転写を指令するかまたは転写と翻訳(発現)とを指令するヌクレオチド配列ま
たはポリヌクレオチドが組換え構築物中で使用されることである。
【0046】 特に重要な特徴は、宿主細胞中で本発明のアシルトランスフェラーゼ配列の転
写を指令するかまたは転写と翻訳(発現)とを指令するヌクレオチド配列または
ポリヌクレオチドが組換えDNA構築物中で使用されることである。発現構築物
は一般に、本発明のアシルトランスフェラーゼをコードする核酸配列に作動的に
連結された宿主細胞中で機能性のプロモーターと宿主細胞中で機能性の転写終結
領域とを含む。
【0047】 “宿主細胞”なる用語は、ベクターを含有しており且つ発現構築物の複製、及
び/または転写、または、転写と翻訳(発現)を支援する細胞を意味する。本発
明で使用される宿主細胞は、大腸菌のような原核細胞でもよく、または、酵母、
植物、昆虫、両生類もしくは哺乳類の細胞のような真核細胞でもよい。好ましく
は宿主細胞が単子葉または双子葉の植物細胞である。
【0048】 本発明の特に重要な特徴は、宿主植物細胞中でアシルトランスフェラーゼをコ
ードするヌクレオチド配列の転写を指令するかまたは転写と翻訳(発現)とを指
令する構築物を作製するために本発明のポリヌクレオチドを使用することである
。植物発現構築物は一般に、本発明の核酸配列に作動的に連結された植物宿主細
胞中で機能性のプロモーターと宿主植物細胞中で機能性の転写終結領域とを含む
【0049】 植物細胞中で機能性の多くのプロモーターが存在することは当業者に公知であ
り、文献にも記載されている。プロトプラスト(葉緑体)及びプラスチド特異的
なプロモーター、プロトプラストもしくはプラスチド機能性のプロモーター、及
び、プロトプラストもしくはプラスチド作動性のプロモーターなどでもよい。
【0050】 プロモーターのセットは、大抵の植物器官中で高レベル発現を生じさせるCa
MV35SまたはFMB35Sプロモーターのような構成的プロモーターである
。CaMV35S及びFMV35Sプロモーターを増強または複製した改良形態
が本発明の実施に有用である(Odellら,(1985)Nature 31
3:810−812;Rogers,米国特許第5,378,619号)。更に
、葉、幹、根、塊茎、種子、果実などの植物の特定組織中で有益なタンパク質の
発現を惹起するのが好ましく、選択されるプロモーターは所望の組織特異性及び
発生特異性を有していなければならない。
【0051】 特に重要な特徴は、本発明の核酸配列の発現が植物種子組織中で優先的に発現
される転写開始領域から開始されることである。このような種子優先的転写開始
配列の例は、植物貯蔵タンパク質遺伝子をコードする配列に由来の配列、または
、油料種子中の脂肪酸生合成に関与する遺伝子に由来の配列である。このような
プロモーターの例は、ナピン(napin)(Kridlら,Seed Sci
.Res.1:209:219(1991))、ファセオリン(phaseol
in)、ゼイン、ダイズトリプシンインヒビター、ACP、ステアロイル−AC
Pデサチュラーゼ、ダイズβ−コングリシニン(conglycinin)のα
−サブユニット(soy 7s,(Chenら,Proc.Natl.Acad
.Sci.83:8560−8564(1986)))及びオレオシン(ole
osin)などの遺伝子に由来の5’調節領域である。
【0052】 アシルトランスフェラーゼを与えるタンパク質が特定の亜細胞区画、例えばミ
トコンドリア、小胞体、液胞、プロトプラストまたはその他のプラスチド区画に
局在化するように指令されるのが有利であろう。例えば、本発明の有益な遺伝子
がプロトプラストのようなプラスチドを発現のターゲットとする場合、構築物で
は遺伝子にプラスチドを指向させる配列も使用されるであろう。本文中ではこの
ような配列をプロトプラストトランジットペプチド(CTP)またはプラスチド
トランジットペプチド(PTP)と呼ぶ。このとき、有益な遺伝子がプラスチド
に直接挿入されない場合には、発現構築物が更に、有益な遺伝子にプラスチドを
指向させるトランジットペプチドをコードする遺伝子を含むであろう。プロトプ
ラストトランジットペプチドは有益な遺伝子に由来してもよくまたはCTPを有
するヘテロロガス配列に由来してもよい。このようなトランジットペプチドは当
業界で公知である。例えば、Von Heijneら,(1991)Plant
Mol.Biol.Rep.9:104−126;Clarkら,(1989
)J.Biol.Chem.264:17544−17550;della−C
ioppaら,(1987)Plant Physiol.84:965−96
8;Romerら,(1993)Biochem.Biophys.Res C
ommun.196:1414−1421;及び、Shahら,(1986)S
cience 233:478−481参照。タンパク質を小胞体(ER)また
は液胞に転位させる付加的なトランジットペプチドを本発明の構築物中に使用し
てもよい。
【0053】 予定の用途次第で構築物は、アシルトランスフェラーゼの完全タンパク質また
はその一部分をコードする核酸配列を含み得る。例えば、所与のアシルトランス
フェラーゼタンパク質のアンチセンス阻害が望まれる場合、完全配列は不要であ
る。更に、構築物中に使用されたアシルトランスフェラーゼ配列をプローブとし
て使用する予定の場合、アシルトランスフェラーゼのコーディング配列の特定部
分、例えば、アシルトランスフェラーゼの高度に保存された領域をコードするこ
とが知見された配列だけを含む構築物を作製するのが有利であろう。
【0054】 宿主細胞中の内在性配列の発現を阻害する種々の方法が存在することは当業者
に明らかであろう。このような方法の非限定例としては、アンチセンス抑圧(S
mithら,(1988)Nature 334:724−726)、同時抑圧
(Napoliら,(1989)Plant Cell 2:279−289)
、リボザイム(国際公開WO97/10328)、及び、Waterhouse
ら,(1998)Proc.Natl.Acad.Sci.USA 95:13
959−13964に記載のようなセンスとアンチセンスとの組合せがある。宿
主細胞中の内在性配列の抑圧方法は典型的には、抑圧すべき配列の少なくとも一
部分の転写を使用するかまたは転写と翻訳とを使用する。このような配列は内在
性配列のコーディング領域及び非コーディング領域に相同的でもよい。
【0055】 また、本発明の植物発現構築物中に調節的転写終結領域を配備してもよい。転
写終結領域は、アシルトランスフェラーゼをコードするDNA配列、または、異
なる遺伝子ソースに由来の好適な転写終結領域、例えば、本来的に転写開始領域
に連携している転写終結領域によって提供され得る。植物細胞中で転写を終結さ
せ得る任意の好適な転写終結領域を本発明の構築物中に使用し得ることは当業者
に明らかであろう。
【0056】 あるいは、宿主植物細胞プラスチドから直接にアシルトランスフェラーゼ配列
の発現を指令するような構築物を作製してもよい。このような構築物及び方法は
当業界で公知であり、例えば、Svabら,(1990)Proc.Natl.
Acad.Sci.USA 87:8526−8530及びSvab and
Maliga(1993)Proc.Natl.Acad.Sci.USA 9
0:913−917及び米国特許第5,693,507号に概説されている。
【0057】 発現構築物を含む組換えDNA構築物が導入された植物の細胞、組織、器官ま
たは株は形質転換されたか、トランスフェクトされたかまたはトランスジェニッ
クであると考えられる。トランスジェニックであるかまたは形質転換された細胞
または植物は、当該細胞または植物の後代、及び、このようなトランスジェニッ
ク植物を親として用いる交雑育種プログラムから産生された後代を包含する。後
者は、導入されたアシルトランスフェラーゼ核酸配列の存在に起因する変異遺伝
子型を示す。
【0058】 核酸配列を細胞に挿入する文脈で使用した“導入された”という用語は、“ト
ランスフェクション”、“形質転換”または“形質導入”を意味しており、真核
細胞または原核細胞に核酸配列が取込まれることを意味する。核酸配列は細胞の
ゲノム(例えば染色体、プラスミド、プラスチドまたはミトコンドリアDNA)
に取込まれてもよく、自律的レプリコンに変換されてもよくまたは一過性に発現
されてもよい(例えば、トランスフェクトされたmRNA)。
【0059】 有益なDNA配列としてアシルトランスフェラーゼを有しており該DNA配列
の発現を増減させるための植物の発現用または転写用構築物は、多様な種類の植
物生命、特に、食用及び工業用の植物油の生産に関与する植物生命に使用され得
る。本発明の有益な植物としては単子葉植物及び双子葉植物がある。温帯の油料
種子作物が特に好ましい。有益な植物の非限定例は、セイヨウアブラナ(キャノ
ーラ及び高級エルカ酸の品種)、ヒマワリ、ベニバナ、綿、ダイズ、落花生、コ
コヤシ、ギネアアブラヤシ及びトウモロコシである。宿主細胞への組換え構築物
の導入方法次第では、別のDNA配列が必要であろう。重要な利点は、本発明が
双子葉植物種及び単子葉植物種の双方に等しく適用できること、並びに、新しい
及び/または改良された形質転換及び調節の技術に容易に応用できることである
【0060】 本文中に使用された“植物”という用語は、全植物、植物器官(例えば、葉、
幹、根など)、種子、植物細胞、及びこれらの後代を包含する。本文中で使用さ
れた植物細胞なる用語は非限定的に、種子懸濁培養物、胚芽、分裂組織領域、カ
ルス組織、葉根苗条、配偶体、胞子体、花粉及び小胞子を包含する。本発明の方
法に使用できる植物のクラスは、単子葉植物及び双子葉植物の双方を包含し形質
転換技術で処理可能な高等植物のクラスとほぼ同じ範囲である。特に好ましい有
益な植物の非限定例は、セイヨウアブラナ(キャノーラ及び高級エルカ酸の品種
)、ヒマワリ、ベニバナ、綿、ダイズ、落花生、ココヤシ、ギネアアブラヤシ及
びトウモロコシである。特に好ましい植物はアブラナ(Brassica)、ダ
イズ及びトウモロコシである。
【0061】 本文中で使用された“トランスジェニック植物”なる用語は、ヘテロロガスな
ポリヌクレオチドをそのゲノム内部に含む植物を意味する。一般的に、ヘテロロ
ガスなポリヌクレオチドは、該ポリヌクレオチドが継続世代に伝えられるように
ゲノム内部に安定に組込まれる。ヘテロロガスなポリヌクレオチドは単独でゲノ
ムに組込まれてもよくまたは組換え発現カセットの一部としてゲノムに組込まれ
てもよい。本文中で使用された“トランスジェニック”なる用語は、その遺伝子
型がヘテロロガスな核酸の存在によって変異した任意の細胞、細胞系、カルス、
組織、植物の部分または株を包含し、初めてこのように変異したトランスジェニ
ック、及び、これらの最初のトランスジェニックから有性交雑または無性生殖に
よって生じたトランスジェニックの双方を包含する。
【0062】 従って、その細胞内部にヘテロロガスなポリヌクレオチドを有している植物を
本文中でトランスジェニック植物と呼ぶ。ヘテロロガスなポリヌクレオチドは、
ゲノムに安定に組込まれてもよく、または、染色体外に存在してもよい。好まし
くは、本発明のポリヌクレオチドは、該ポリヌクレオチドが継続世代に伝えられ
るようにゲノム内部に安定に組込まれる。ポリヌクレオチドは単独でゲノムに組
込まれてもよくまたは組換え発現カセットの一部としてゲノムに組込まれてもよ
い。本文中で使用された“トランスジェニック”なる用語は、その遺伝子型がヘ
テロロガスな核酸の存在によって変異した任意の細胞、細胞系、カルス、組織、
植物の部分または株を包含し、初めてこのように変異したトランスジェニック、
及び、これらの最初のトランスジェニックから有性交雑または無性生殖によって
生じたトランスジェニックの双方を包含する。
【0063】 核酸の形容詞として本文中に使用された“ヘテロロガス”なる用語は、外来種
に由来の核酸、または、同じ種に由来するときは計画的な人為介入によって組成
及び/またはゲノム遺伝子座が在来の形態から実質的に修飾された核酸を意味す
る。例えば、ヘテロロガス構造遺伝子に作動的に連結されたプロモーターは、構
造遺伝子とは異なる種に由来しているか、または、同じ種に由来するときはプロ
モーター及び構造遺伝子の一方もしくは双方がその初期形態から実質的に修飾さ
れている。ヘテロロガスなタンパク質は、外来種に由来してもよく、または、同
じ種に由来するときは計画的な人為介入によって初期形態から実質的に修飾され
ている。
【0064】 本文中で使用された“組換え発現カセット”なる表現は、ターゲット細胞中の
特定の核酸配列を転写し得る一連の特定核酸要素によって組換え的にまたは合成
的に産生される核酸構築物を意味する。組換え発現カセットはプラスミド、染色
体、ミトコンドリアDNA、プラスチドDNA、ウイルスまたは核酸フラグメン
トに取込まれることができる。典型的には、発現ベクターの組換え発現カセット
部分は、他の配列のなかでも特に、転写されるべき核酸配列とプロモーターとを
含む。
【0065】 完全遺伝子配列を合成してもよく、または、植物に好適な配列を与えるのが特
に望ましい場合には部分的遺伝子配列を合成してもよい。従って、所望の構造遺
伝子の全部または一部(アシルトランスフェラーゼタンパク質をコードする遺伝
子部分)を、選択された宿主に好適なコドンを使用して合成し得る。宿主に好適
なコドンは、例えば所望の宿主種中で発現されるタンパク質中で最も頻用される
コドンから決定され得る。
【0066】 多様な植物ソースから“相同的”または“近縁”アシルトランスフェラーゼを
スクリーニングして回収するために、抗体調製物、核酸プローブ(DNA及びR
NA)などを作製して使用し得ることは当業者に容易に理解されよう。相同的配
列は、核酸もしくはアミノ酸の配列情報の比較に基づいて判定され得る配列一致
の存在、または、既知のアシルトランスフェラーゼと候補ソースとの間のハイブ
リダイゼーション反応を介して見出される。配列相同性を判定するためにGlu
/Asp、Val/Ile、Ser/Thr,Arg/Lys及びGln/As
nのような保存性変異を考察してもよい。2個の完全成熟タンパク質の配列一致
が25%という低い値でも、アミノ酸配列は相同的であると考えられる。(Do
olittle,R.F.,OF URFS and ORFS(Univer
sity Science Books,CA,1986全文参照)。
【0067】 従って、本文中に特定例として示した配列から別のアシルトランスフェラーゼ
配列を得ることができる。更に、例示した配列から及びこのような例示配列の使
用によって得られるアシルトランスフェラーゼから、修飾アミノ酸配列を含む天
然及び合成の配列並びに合成タンパク質モデル作製用の出発材料が得られること
も明らかであろう。修飾アミノ酸配列は、該配列が部分合成配列であるか完全合
成配列であるかにかかわりなく、突然変異、欠失、付加などを生じた配列を包含
する。実際に植物調製物から精製される配列または同等の配列または同等のタン
パク質をコードする配列は、タンパク質または配列を得るために使用した方法に
かかわりなく、同等に在来配列であると考えられる。
【0068】 免疫学的スクリーニングのためには、ウサギまたはマウスに精製タンパク質ま
たはその一部分を注入することによってアシルトランスフェラーゼに対する抗体
を調製する。このような抗体調製方法は当業界で公知である。遺伝子単離には典
型的にはポリクローナル抗体のほうが有効であるが、モノクローナル抗体または
ポリクローナル抗体のいずれも調製できる。ウェスタン分析を行って、アシルト
ランスフェラーゼタンパク質に対する抗体との交差反応によって測定される近縁
タンパク質が所望の植物種の粗抽出物中に存在するか否かを判断し得る。交差反
応性が観察されるとき、近縁タンパク質をコードする遺伝子は、所望の植物種を
表す発現ライブラリーをスクリーニングすることによって単離される。発現ライ
ブラリーは、Sambrookら,(Molecular Cloning:A
Laboratory Manual,Second Edition(19
89)Cold Spring Harbor Laboratory,Col
d Spring Harbor,New York)に記載されているように
、ラムダgt11などの種々の市販ベクター中で構築できる。
【0069】 アシルトランスフェラーゼタンパク質に関連した核酸配列には多くの用途が見
出される。例えば、使用し易い酵素ソースを調製するため及び/または酵素中の
トリグリセリドの組成を修飾するために組換え構築物を作製し、プローブとして
使用してもよくまたは宿主細胞中でアシルトランスフェラーゼを発現させてもよ
い。宿主がin vitroまたはin vivoの植物宿主細胞であるときは
別の有効な用途を見つけることもできよう。
【0070】 脂肪酸組成物の修飾はまた植物膜の流動性にも影響を及ぼすであろう。例えば
、耐寒性植物中では種々の脂質濃度が観察された。本発明によって耐寒性を与え
る形質を導入することが可能であろう。構成的または温度誘発的な転写開始調節
性調節領域はこのように用途に特に好適である。
【0071】 上記に論議したように、本発明のアシルトランスフェラーゼをコードする核酸
配列は、ゲノム、cDNAまたはmRNA配列を包含し得る。“コードする”と
いう用語は、配列が特定のアミノ酸配列にセンス方向またはアンチセンス方向で
対応することを意味する。“染色体外”という用語は、配列が、本来は該配列に
結合される植物ゲノムの外側にあることを意味する。“組換え”という用語は、
配列が突然変異誘発、制限酵素などを介して操作される遺伝子工学的な修飾を含
むことを意味する。
【0072】 所望のアシルトランスフェラーゼ核酸配列がいったん得られると、この配列を
多様な方法で操作し得る。配列が非コーディングフランキング領域を含む場合、
フランキング領域を切除、突然変異誘発、などによって処理し得る。天然に産生
する配列に、例えばトランジション(転位)、トランスバージョン(転換)、欠
失及び挿入などの処理を加えてもよい。更に、配列の全部または一部を合成して
もよい。構造遺伝子中では、修飾アミノ酸配列を与えるように1つまたは複数の
コドンを修飾してもよく、または、適当な制限部位を与える目的または構築もし
くは発現に関与する別の目的で1つまたは複数のコドンの突然変異を導入しても
よい。1つまたは複数の適当な制限部位を導入するために合成アダプター、リン
カーなどを使用することによって構造遺伝子を更に修飾してもよい。
【0073】 本発明のアシルトランスフェラーゼをコードする核酸またはアミノ酸の配列を
別の非在来配列、即ち“ヘテロロガス”配列に種々の方法で組合せてもよい。“
ヘテロロガス”配列という用語は、天然にはアシルトランスフェラーゼに接合し
た状態で見出されることはない任意の配列を意味しており、例えば、天然には互
いに接合した状態で見出されることはない同一植物に由来の核酸配列の組合せを
包含する。
【0074】 本発明のアシルトランスフェラーゼをコードするDNA配列は、正常にはアシ
ルトランスフェラーゼに結合する遺伝子配列の全部または一部と共に使用され得
る。構成要素中でアシルトランスフェラーゼをコードするDNA配列は、DNA
構築物が5’から3’への転写方向で宿主細胞中の転写及び翻訳を促進し得る転
写開始調節領域と、植物アシルトランスフェラーゼをコードするDNA配列と、
転写及び翻訳の終結領域とを有するように組合せられる。
【0075】 有力な宿主細胞は、大腸菌のような原核細胞、酵母、昆虫、両生類または哺乳
類の細胞のような真核細胞を包含する。予定の用途次第で、宿主細胞は単細胞で
もよくまたは分化もしくは未分化の多細胞生物から見出されてもよい。好ましく
は本発明の宿主細胞は、単子葉及び双子葉の植物細胞である。本発明の細胞は内
在する野生型細胞に対して外来の配列を内包することによって、例えば、アシル
トランスフェラーゼをコードする組換え核酸構築物を内包することによって識別
される。
【0076】 宿主植物細胞の形質転換に使用される方法は本発明の重大要素ではない。植物
の形質転換は好ましくは持続性である。即ち、導入された発現構築物が宿主植物
ゲノムに組込まれ、その結果として導入された構築物が継続植物世代に伝えられ
る。当業界に多様な形質転換技術が存在すること、また、新しい技術の可能性が
絶えず拡大されていることは当業者に明らかであろう。ターゲット宿主植物に適
した任意の技術を本発明の範囲内で使用できる。例えば、非限定的にDNA鎖の
ような多様な形態で構築物をプラスミドまたは人工染色体に導入し得る。ターゲ
ット植物細胞への構築物の導入は、リン酸カルシウム−DNA共沈、電気穿孔、
マイクロインジェクション、Agrobacterium感染、リポソームまた
はマイクロプロジェクティルによる形質転換、などを非限定例とする種々の技術
によって達成される。当業者は文献を詳細に検討し本発明の方法に使用するため
の適当な技術を選択し得る。
【0077】 通常はDNA構築物と共に、宿主中の発現及び形質転換細胞の選択に必要な調
節領域を有している構造遺伝子が含まれているであろう。遺伝子は、細胞毒性物
質、例えば抗生物質、重金属、毒素、などに対する耐性、原栄養宿主を栄養要求
宿主にする相補性、ウイルス免疫性、などを与えるであろう。発現構築物または
その構成要素が、異なる宿主に異なる選択条件を使用する場合には、導入される
異なる宿主の数次第で1つまたは複数のマーカーを使用してもよい。
【0078】 植物細胞の形質転換にAgrobacteriumを使用する場合、Agro
bacterium宿主中に存在するT−DNAまたはTi−もしくはRi−プ
ラスミドと相同的組換えを生じさせるためにAgrobacterium宿主に
導入され得るベクターを使用してもよい。組換え用のT−DNAを含有するTi
−またはRi−プラスミドは有アームでもよく(瘤形成を惹起し得る)または無
アームでもよい(瘤形成を惹起し得ない)。形質転換されたAgrobacte
rium宿主中にvir遺伝子が存在する限り、無アームのプラスミドが許容さ
れる。有アームのプラスミドは正常植物細胞と瘤との混合物を与え得る。
【0079】 宿主植物細胞を形質転換するビヒクルとしてAgrobacteriumが使
用されるいくつかの場合には、(1つまたは複数の)T−DNAボーダー領域で
縁取られた発現または転写構築物を、大腸菌及びAgrobacteriumの
体内で複製し得る広い宿主域のベクターに挿入する。広い宿主域のベクターは文
献に記載されている。pRK2またはその誘導体が常用されている。例えば、D
ittaら,(Proc.Nat.Acad.Sci.,U.S.A.(198
0)77:7347−7351)及び欧州特許公開EPA0120515参照。
これらの文献の記載内容は参照によって本発明に含まれるものとする。あるいは
、植物細胞中で発現させるべき配列を、一方が大腸菌中でベクターを安定させ他
方がAgrobacterium中でベクターを安定させる別々の複製配列を含
むベクターに挿入してもよい。例えば、McBride and Summer
felt(Plant Mol.Biol.(1990)14:269−276
)参照。この場合、pRiHRI(Jouaninら,Mol.Gen.Gen
et.(1985)201:370−374)複製起点を使用して宿主Agro
bacterium細胞中の植物発現ベクターの安定性を更に強化する。
【0080】 形質転換されたAgrobacterium及び形質転換された植物細胞を選
択できるような1つまたは複数のマーカーが発現構築物及びT−DNAと共に含
まれるであろう。クロラムフェニコール、カナマイシン、アミノグリコシドG4
18、ヒグロマイシン、などに耐性の多くのマーカーが植物細胞に使用するため
に開発されている。特定マーカーの使用が本発明の必須要素ではなく、個々の宿
主及び構築方法次第で好ましいマーカーが異なる。
【0081】 Agrobacteriumを使用して植物細胞を形質転換するために、形質
転換されたAgrobacteriumと外植とを組合せて形質転換に十分な時
間インキュベートし、細菌を死滅させ、植物細胞を適当な選択培地で培養する。
カルスが形成されたあと、適当な植物ホルモンを公知の方法に従って使用して苗
条の形成を促進し、苗条を植物再生用の発根培地に移植する。次に植物を種子ま
で成長させ、反復発生を確立しかつ植物油を単離するために種子を使用する。
【0082】 多重発現構築物を含有する本発明の植物細胞は幾つかの方法によって得られる
。本発明の核酸配列を有する構築物と、酵素をコードする別のDNA配列を有す
る少なくとも1つの別の構築物とを含む植物を産生する任意の手段は本発明に包
含される。例えば、双方の発現構築物を単一の形質転換用ベクターに混在させる
ことによって、または、各々が所望の遺伝子を発現させる別々のベクターを使用
することによって、植物を形質転換させる発現構築物を第二の構築物と同時に使
用し得る。第二の構築物は、第一の発現構築物で既に形質転換された植物に導入
されてもよく、あるいは、一方が第一の構築物を有しており他方が第二の構築物
を有している形質転換植物を交配して同一植物中に双方の構築物を共存させても
よい。
【0083】 一般に、アシルトランスフェラーゼタンパク質はアシル基をドナーから多様な
異なる基質に転移させる活性を有している。例えば、ジアシルグリセロールアシ
ルトランスフェラーゼは、アシル基をジアシルグリセロールに付加してトリアシ
ルグリセロール(TAG)を形成する。または、アシル:CoA:コレステロー
ルアシルトランスフェラーゼはアシル−CoAをドナーとして使用してアシル基
をステロールに転移させ、ステロールエステルを形成する。典型的な基質の非限
定例は、モノ及びジグリセリドのようなグリセリド、ステロール、スタノール(
stanol)、ホスファチド(リン脂質)、などである。ドナーの非限定例は
、アシル−CoA及びアシル−ACP分子である。
【0084】 上記では本発明を一般概念的に説明した。本発明の例示だけを目的とし本発明
を限定する意図はない以下の実施例の記載から本発明がより容易に理解されるで
あろう。
【0085】 実施例 実施例1:RNA単離 アラビドプシス・サリアナ(Arabidopsis thaliana)の
内部蛍光および発育中の種子の総RNAを、相補性(cDNA)ライブラリーの
構築に使用するために単離する。その手順は、WebbおよびKnapp(D.
M.WebbおよびS.J.Knapp、Plant Molec.Repor
ter、8巻、180−185頁(1990年))のDNA単離プロトコールの
適応である。以下の説明は、1gの生の重量の組織の使用を仮定する。凍結種子
組織は、液体窒素下で粉砕することによって粉末にされる。その粉末を、0.2
g不溶性ポリビニルポリプロリドンと共に10mlREC緩衝液(50mMトリ
ス−HCl(pH9)、0.8M NaCl、10mM EDTA、0.5%w
/vCTAB(アセチルトリメチル−臭化アンモニウム))に添加し、そして室
温で粉砕する。ホモジネートを、12,000×gで5分間、ペレット不溶性物
質になるまで遠心分離する。生じた上清分画を、クロロホルムで抽出し、そして
上相を回収する。
【0086】 その後、RNAを、1容積のRecP(50mMトリス−HCl(pH9)、
10mM EDTAおよび0.5%(w/v)CTAB)を添加することによっ
て沈殿させ、そして前と同様に簡潔な遠心分離によって収集する。RNAペレッ
トを、0.4mlの1M NaCl中に再溶解させる。RNAペレットを、水に
再溶解し、そしてフェノール/クロロホルムで抽出する。十分な3M酢酸カリウ
ム(pH5)を添加して、酢酸中に0.3Mの混合液を作製し、続いて2容積の
エタノールを添加して、RNAを沈殿させる。エタノールで洗浄した後、この最
終RNA沈殿物を、水に溶解し、そして凍結保存する。
【0087】 代替的に、総RNAは、製造業者のプロトコールにしたがって、TRIzo1
試薬(BRL−ライフテクノロジーズ、メリーランド州ゲーサーズバーグ(Ga
ithersburg,MD))を使用して得られる。RNA沈殿物を、水に溶
解させ、そして凍結保存する。
【0088】 実施例2:アクリルトランスフェラーゼ相同性配列の同定 検索はCompugen Ltd.によって供給される追加のバイオアクセル
レーターのハードウエアおよびジーン・ウエブソフトウエアを使用して、シリコ
ン・グラグラフィックス・ユニックス・コンピュータで行う。このソフトウエア
とハードウエアは、DNAおよびタンパク質データベース照会としてプロファイ
ルを検索する上でスミス−ワットマンのアルゴリズムの使用を可能にする。タン
パク質データベースを照会するのに使用されるプログラムは、プロファイルサー
チである。これは、照会が、単独セグメントでなく、アミノ酸または核酸配列の
複数配列に基づいたプロファイルであるサーチ法である。そのプロファイルは、
配列データの組、すなわち配列データベースを照会するのに使用される。プロフ
ァイルは、標準照会調査法に使用される「点取りマトリックス」を有効に置換す
る上で、配列における各位置の記録を取る全ての適当な情報を含む。ヌクレオチ
ドデータベースを照会するのに使用されるプログラムは、トポロファイルサーチ
である。トプロファイルサーチは、アミノ酸プロファイル照会を使用して核酸デ
ータベースを検索する。検索を行っているとき、データベース中の配列は、6つ
の読取枠でアミノ酸配列に翻訳される。トプロファイルサーチについての出力フ
ァイルは、最大の配列が生じる枠を示す追加のカラム以外はプロファイルサーチ
についての出力ファイルと同一である。
【0089】 スミス−ウォーターマンのアルゴリズム(SmithおよびWaterman
(1981)、上述)を、照会から得られる1つの配列と、データベース中に含
まれる配列の群との類似性についての検索に使用する。Eスコア値、並びにHX
XXXD保存ペプチド配列およびPEGのような他の配列情報は、関連版列を同
定するのに使用される。保存ペプチド配列情報を使用することによって、E−1
2およびE−8より大きなEスコア値が考えられる。例えば、元来ATAT2を
同定するのに使用されるEST配列は、0.0094のEスコアを示した一方で
、元来ATLPAAT1を同定するのに使用されるEST配列は、0.0868
のEスコアを示した。
【0090】 イー.コリ(E.coli)から得られるグリセロール−3−ホスフェートの
タンパク質配列(スイス・プロット受託P00482)が、BLASTを使用し
てNCBI非余分タンパク質データベースを検索するために使用される。調査の
最初の周期では、G3PAATの他の膜形態は同一である。連続PSI−BLA
ST検索(Altschulら、Nucleic Acids Res 25巻
:3389−3402頁(1997年))で、LPAATおよび他のアシルトラ
ンスフェラーゼを同定する。配列順ソフトウエア・プログラムを使用して、G3
PAATおよび異なるLPAATアミノ酸配列を並べ、そしてイー.コリ配列の
プロファイルをアミノ酸256および459の間の相同性配列領域を使用して作
られる。
【0091】 同定された204アミノ酸は、PSI−BLASTを用いてタンパク質データ
ベースを照会するのに使用される。PSI−BLASTの5回反復後、この新た
な照会(図1)から発生したプロファイルは、G3PAATの可溶性形態を同定
した。この同定の前に、膜と可溶性形態のG3PAATの間で配列相同性は、同
定されなかった。
【0092】 実施例3:PSI−BLASTプロファイルの削除 PSI−BLASTを使用して照会から得られたプロファイルは、ハイパーテ
キスト記述言語(html)ファイルから削除される。nebiでpsibla
stに対するワールドワイドウエブ(www)htmlインターフェースは、p
siblastの各反復の後に戻されるhtmlファイルで隠されたフィールド
で最近生成されたプロファイルマトリックスを保存する。しかし、このマトリッ
クスは、htmlを通しての変換の容易さのためのストリング62(s62)フ
ォーマットにコードされた。ストリング62フォーマットは、html法定アス
キー文字にマトリックスへの値の簡便な変換である。
【0093】 コード化マトリックスの幅(x軸)は、26文字であり、そして共通文字を包
含する。A、B、C、D、E、F、G、H、I、K、L、M、N、P、Q、R、
S、T、V、W、X、Y、Zの順の(BがDおよびNを表し、そしてZは、Qお
よびEを表し、そしてXは、任意のアミノ酸を表す)アミノ酸、gap作製値、
およびgap伸長値の可能性である。
【0094】 マトリックスの長さ(y軸)は、PSI−BLASTによって同定された配列
の長さに対応する。アミノ酸の順は、マトリックスの頂上にN末端で、PSI−
BLASTによって同定された保存アミノ酸配列に対応する。その位置で他のア
ミノ酸の可能性は、個々の単独の文字アミノ酸略号の下に、x軸にそって各アミ
ノ酸について表される。
【0095】 したがって、プロファイルの各列は、配列マトリックスでその位置に最高スコ
ア(共通)アミノ酸、続いて各々の可能なアミノ酸についてのスコア、その位置
でgapを開放するスコア、およびその位置でgapを継続するスコアから構成
される。
【0096】 ストリング62ファイルは、連続調査にしようするためのプロファイルに戻っ
て変換される。gap開放フィールドは、11に設定され、そしてgap延長フ
ィールドはx軸に沿って1に設定される。PSI−BLASTアルゴリズムに付
与された設定に基づいたgap作製およびgap削除の値が、知られている。マ
トリックスは、標準GCGプロファイル形態に変換される。このフォーマットは
、ジーンウエブ(GenWeb)によって読み取ることができる。
【0097】 ストリング62フォーマットしたファイルを、マトリックスに変換するために
使用されたアルゴリズムは、表1に概略される。
【0098】
【表1】
【0099】 実施例4:新規アシルトランスフェラーゼ関連アミノ酸配列の同定 プロファイル(図1)は、新規アシルトランスフェラーゼとして酵母から多数
の今までに未同定のタンパク質を同定する別の照合に使用される。タンパク質は
、アラビドプシスタンパク質配列データベース(ATAT1)(配列番号2)か
ら同定される。配列は、核酸データベースからも同定される(表2)。
【0100】
【表2】
【0101】 表2では、gi番号は、データベースの識別子であり、中段は、NCBI N
Rタンパク質データベースのBLAST検索の結果を示し、そしてログ可能性の
数は、任意選択によって引き起こされるこのようなマッチの可能性のログを表す
ことが示される。ATAT1タンパク質配列を含めたこれらのタンパク質は、N
CBI NRタンパク質データベースの本来のPSI−BLAST調査を用いて
同定される。したがって、これらのタンパク質は、未同定活性を示す新規アシル
トランスフェラーゼ関連タンパク質である。
【0102】 ここでATAT1と称されるアラビドプシス(シロイヌナズナ)のアシルトラ
ンスフェラーゼ配列も、NCBI NRタンパク質データベースの本来のPSI
−BLAST調査を用いて同定され、そして注釈付き機能を示さなかった。
【0103】 アシルトランスフェラーゼに関連した別のアラビドプシスのアミノ酸配列は、
データベースから同定され、そしてATAT2est、ATAT3est、AT
AT4est、ATAT5est、ATAT6est、ATAT7est、AT
AT8est、ATAT9、ATAT10、およびATAT11estに該当す
る。さらに、公知リソホスアチジル酸に配列類似性を示すアラビドプシスのアミ
ノ酸配列が同定され、ATLPAAT1に該当する。ATAT9およびATAT
10の配列は、ゲノム配列としてデータベースから同定される。全ての他のアラ
ビドプシス配列がESTとして同定される。
【0104】 実施例5:新規アシルトランスフェラーゼの配列分析 アラビドプシスのアシルトランスフェラーゼ配列に対応する全コーディング領
域を得るために、合成オリゴヌクレオチドタンパク質を、アシルトランスフェラ
ーゼ関連配列を含む部分的cDNAクローンの5’および3’末端を増幅するよ
うに設計する。プライマーを、個々のアラビドプシスのアシルトランスフェラー
ゼ関連配列(表3)に従って設計し、そしてマラソンのcDNA増幅キット(ク
ローンテック・ラボラトリーズ・インク.、カリフォルニア州パロアルト)を用
いて、cDNA末端(RACE)反応の高速増幅に使用する(Frohmanら
、Proc.Natl.Acad.Sci.USA 85巻:8998−900
2(1988年))。R指定を示すプライマーを、5’RACE反応に使用し、
そしてF指定を示すプライマーを、3’RACE反応に使用する。
【0105】
【表3】
【0106】 RACE反応から得られる核酸配列から、タンパク質配列が、マックベクター
ソフトウエアを用いて各核酸配列について推定される。核酸配列に、それぞれ、
ATAT1(配列番号1)、ATAT2(配列番号3)、ATAT3(配列番号
5)、ATAT4(配列番号7)、ATAT5(配列番号9)、ATAT6(配
列番号10)、ATAT7(配列番号12)、ATAT8(配列番号14)、A
TAT9(配列番号16)、ATAT10(配列番号18)、ATAT11(配
列番号20)、およびATLPAAT1(配列番号22)が提供される。
【0107】 アラビドプシスから得られるATAT1(配列番号2)核酸配列に由来するタ
ンパク質配列は、32.kDaの推定分子質量、そして9.74のPIを示す。
数種のLPAATおよびG3PAATを有するアラビドプシスのアシルトランス
フェラーゼの配列は、LPAATおよびG3PAATの間で観察される数種のド
メインが、新たなアラビドプシスのアシルトランスフェラーゼタンパク質で保存
されることを示す。
【0108】 ATAT2核酸配列は、34.6kDの分子量および9.99のpIを示す3
12アミノ酸タンパク質(配列番号4)をコードすることが推定される。ATA
T2タンパク質は、2から3個の膜貫通ドメインをも含みうる。しかし、ATA
T2核酸配列によってコードされるタンパク質は、使用されたATG開始コドン
の上流に枠内の停止コドンの不在のため、推定されたものより長くなりうる。
【0109】 ATAT3核酸配列は、44.7kDの分子量および5.62のpIを示す3
98アミノ酸タンパク質(配列番号6)をコードすることが推定される。ATA
T3タンパク質は、1から4個の膜貫通ドメインをも含みうる。ATAT4核酸
配列は、36.5kDの分子量および9.67のpIを示す317アミノ酸タン
パク質(配列番号8)をコードすることが推定される。ATAT4タンパク質は
、2から5個の膜貫通ドメインを有することが推定される。
【0110】 ATLPAAT1核酸配列は、43.7kDの分子量および9.52のpIを
示す389アミノ酸タンパク質(配列番号23)をコードすることが推定される
。ATLPAAT1タンパク質は、3個までの膜貫通ドメインを含むと推定され
る。ATLPAAT1核酸配列から推定されたタンパク質は、ブラシカ(Bra
ssica)、トウモロコシおよびメドウフォーム(meadowfoam)(
PCT公報WO94/13814号に記述)について報告されたLPAATに類
似する。ATAT11核酸配列は、43.5kDの分子量および9.45のpI
を示す375アミノ酸タンパク質(配列番号21)をコードすることが推定され
る。ATAT6(配列番号11)、ATAT7(配列番号13)、ATAT8(
配列番号15)、ATAT9(配列番号17)、およびATAT10(配列番号
19)の推定アミノ酸配列も提供される。
【0111】 ATAT1、ATAT2、ATAT3、ATAT4、ATAT6、ATAT7
、ATAT8、ATAT9、ATAT10、ATLPAAT1、およびATAT
11の核酸配列から誘導された推定保存アミノ酸配列の保存アミノ酸配列HXX
XXD(HeathおよびRock、(1998年)、J.Bacteriol
.180巻(6):1425−1430頁))、およびPEG(Neuwald
(1997年)Curr Biol.7巻:R465−R466頁)のおよそ3
0アミノ酸上流からおよそ100アミノ酸下流までの配列領域は、リソホスチジ
ル酸アクリルタランスフェラーゼ(ボホバAT(配列番号162、核酸配列は、
配列番号161で提供される)、トウモロコシAT(PCT公報WO94/13
814号)、PLSCココ(ジーンバンク受託番号第1098605号)、PL
SCリム(ジーンバンク受託番号第1209507号)、PLSCイーコリ(ジ
ーンバンク受託番号第1209507号)、およびPLSC酵母(ジーンバンク
受託番号第464422号)およびグリセロール−3−ホスフェート・アシルト
ランスフェラーゼ(PLSBイー.コリ(ジーンバンク受託番号第130326
号)およびPLSBマウス(ジーンバンク受託番号第2498786号)(図2
)のアミノ酸配列に比較され、そして類似性が、同定される(図2および図3)
【0112】 配列比較は、数種のクラスのアシルトランスフェラーゼが、図2での比較で同
定される保存アミノ酸配列に基づいて存在することを示す。例えば、ATAT1
、ATAT6、ATAT7、ATAT8、およびATAT9は、HXXXXDお
よびPEG配列の間にVTYSXS(配列番号128)、VXLTRXR(配列
番号129)、LXXGDLV(配列番号132)のアミノ酸配列を含む。さら
に、ATAT1、ATAT6、ATAT7、ATAT8、およびATAT9も、
PEGを包含するCPEGT(配列番号130)、並びにPEG配列の下流にI
VPVA(配列番号131)およびVANXXQ(配列番号134)(図2)を
含む。ATAT1、ATAT7、およびATAT9に対応する配列は、ATAT
1およびATAT9の間に67.0%の、ATAT1およびATAT7の間に5
8.2%の、そしてATAT9およびATAT7の間に63.9%の類似性を示
しつつ、最も密接にこのクラスに関連する(図3B)。
【0113】 配列比較は、ATLPAAT1の配列が、ボホバLPAAT(82.3%類似
)およびトウモロコシ(78.0%類似)に最も密接に関連することも示す。
【0114】 さらに、配列分析は、ATAT4が、ATAT10に最大の類似性(18.5
%)を示す最高の分岐配列である。既知の配列に対する最大の類似性(15.3
%)は、メドウフォーム(リムナンセス・ダグラシ(Limnanthes d
ouglassi))LPAATとのものである。しかし、ATAT4およびA
TAT10の配列は、ATAT2およびATAT3のアミノ酸と数種の保存ペプ
チド配列を共有し(図2)、VXNHXS(配列番号127)(Hは、HXXX
XD配列の保存Hを包含する)およびPEG配列の下流にFXXGAF(配列番
号135)を共有する。
【0115】 実施例6:別のアシルトランスフェラーゼ配列の同定 上で同定された新規アラビドプシス配列を、大豆およびトウモロコシEST配
列を含む所有のデータベースを調査するのに使用する。この調査の結果は、アシ
ルトランスフェラーゼ関連タンパク質をコードするときに、大豆(配列番号24
から配列番号85)並びにコウモロコシ(配列番号86から配列番号126)か
ら得たEST配列を同定する。
【0116】 種々のEST配列と完全なアラビドプシス配列の間の配列比較は、同定したE
ST配列が、BLASTスコアによって決定されるときに種々のアラビドプシス
配列とより高い類似性を示すことを表す。
【0117】 大豆およびトウモロコシのデータベースから得られる発現配列Tag(EST
)配列は、BLASTスコアによってATAT1(それぞれ、配列番号24−2
9および配列番号86−88)、ATAT2(それぞれ、配列番号30および配
列番号89)、ATAT3(それぞれ、配列番号31−35および配列番号90
−94)、ATAT4(それぞれ、配列番号36−44および配列番号95−1
00)、ATAT6(それぞれ、配列番号45−49および配列番号101)、
ATAT7(それぞれ、配列番号50−54および配列番号102−103)、
ATAT8(それぞれ、配列番号55−56および配列番号104)、ATAT
9(それぞれ、配列番号57−79および配列番号105−111)、ATAT
10(それぞれ、配列番号80−81および配列番号112)、ATAT11(
それぞれ、配列番号82−85および配列番号123−126)、およびATL
PAAT1(それぞれ、配列番号113−122)に最も親密に関連することが
確認される。
【0118】 実施例7:発現構築物作製 一連の合成オリゴヌクレオチドプライマーを、上で同定された種々のアシルト
ランスフェラーゼ配列をコードする全DNA配列を増幅するポリメラーゼ連鎖反
応(PCR)で使用するために作製した。配列は、表3に列記される。
【0119】
【表4】
【0120】 上で表3に列記されたそれぞれのプライマーを使用して、各アシルトランスフ
ェラーゼ配列についての全コーディング領域を増幅させ、ベクターpCR2.1
トポ(インビトロゲン)またはpゼロ(インビトロゲン)にクローニングし、そ
してpCGN8558(ATAT1)、pCGN8564(ATAT2)、pC
GB8565(ATAT3)、pCGN8566(ATAT4)、pCGN89
18(ATAT6)、pCGN8913(ATAT7)、pCGN8904(A
TAT8)、pCGN9970(ATAT9)、pCGN9940(ATAT1
0)、pCGN8567(ATAT11)、pCGN8632(ATLPAAT
1)、pCGN9901(gi2132299とも呼ばれるYSCAT1)、p
CGN9902(gi1078509とも呼ばれるYSCAT2)、pCGN9
903(gi2132939とも呼ばれるYSCAT3)、pCGN9904(
gi2133031とも呼ばれるYSCAT4)、pCGN9905(gi32
0748とも呼ばれるYSCAT5)、pCGN9906(gi549627と
も呼ばれるYSCAT6)、pCGN9907(gi586485とも呼ばれる
YSCAT7)、およびpCGN9908(gi464422とも呼ばれるYS
CAT8)として標識した。それぞれの酵母アシルトランスフェラーゼについて
の核酸配列に、YSCAT1(配列番号225)、YSCAT2(配列番号22
6)、YSCAT3(配列番号227)、YSCAT4(配列番号228)、Y
SCAT5(配列番号229)、YSCAT6(配列番号230)、YSCAT
7(配列番号231)、およびYSCAT8(配列番号232)を供する。
【0121】 7A.バキュロウイルス発現構築物 培養昆虫細胞中のアラビドプシスATAT配列の発現をもたらす構築物を作製
する。ATAT1、2、3、4、6、7、8、9、10および11の全コーディ
ング領域は、NotIおよびPstIで消化したベクターpFastBac1(
ギブコ−ビーアールエル(Gibco−BRL)、メリーランド州ゲーサーズバ
ーグ)にクローニングする。それぞれのコーディング配列を、NotI/Sse
83871断片としてクローン化した。PCR増幅によって誘導される誤差はな
いことを確認する二本鎖DNA配列が得られた。得られたプラスミドは、pCG
N9725(ATAT1)、pCGN9724(ATAT2)、pCGB972
5(ATAT3)、pCGN9726(ATAT4)、pCGN9727(AT
AT5)、pCGN9728(ATAT7)、pCGN9729(ATAT8)
、pCGN9991(ATAT9)、pCGN9730(ATAT10)、pC
GN9731(ATAT11)と命名された。
【0122】 7B.植物発現構築物作製 pCGN3223(米国特許番号第5,639,790号に記述され、その全
体は、参照してここに組込まれる)から誘導されるナピンカセットを含むプラス
ミドを、多制限部位を含む大型DNA断片をクローニングするのにいっそう利用
し、そして植物の二つの形質転換ベクターへの多ナピン融合遺伝子のクローニン
グを可能にするように改変した。配列 CGCGATTTAAATGGCGCGCCCTGCAGGCGGCCGCCT
GCAGGGCGCGCCATTTAA(配列番号233)ATの自己アニール
・オリゴヌクレオチドから構成されたアダプターを、制限エンドヌクレアーゼB
ssHIIで消化させた後、クローニングベクターpBCSK+(ストラタジー
ン)に連結させて、ベクターpCGN7765を構築した。プラスミドpCGN
3223およびpCGN7765を、NotIで消化し、そして一緒に連結した
。得られたベクターpCGN7770は、pCGN32223から得られたナピ
ン種子特異的発現カセットを有するpCGN7765骨格を含む。
【0123】 pCGN7770のナピン制御領域以外は基本的にpCGN7770と同じ制
御要素であるクローニングカセットpCGN7787は、二重CAMV355プ
ロモーターおよびtmlポリアデニル化および転写終止領域と置換された。
【0124】 植物形質転換についての二重ベクターpCGN5139を、pCGN1558
(McBrideおよびSummerfelt、(1990年)、Plant
Molecular Biology、14巻:269−276頁)から構築し
た。pCGN1558のポリリンカーを、HindIII/Asp718断片と
して、特徴的制限エンドヌクレアーゼ部位、AscI、PacI、XbaI、S
waI、BamHIおよびNotIを含むポリリンカーに置換した。Asp71
8およびHindIII制限エンドヌクレアーゼ部位は、pCGN5139で保
持される。
【0125】 転写性開始領域(プロモーター)および転写性終止領域を含む二重ベクターへ
のDNA配列の高速クローニングに備える一連のターボ二重ベクターを構築する
【0126】
【化1】 を、SalI/XhoI消化したpCGN7770に連結することによって、プ
ロモーターpCGN8618を構築した。Asp718Iで消化することによっ
て、ナピンプロモーター、ポリリンカーおよびナピン3’領域を含む断片を、p
CGN8618から切除した。5’オーバーハングにクレノー断片を充填するこ
とによって、断片を平滑末端にし、その後Asp718IおよびHindIII
で消化しさらに5’オーバーハングにクレノー断片を充填することによって平滑
末端にしたpCGN5139に連結した。ナピンプロモーターが、平滑にしたp
CGN5139のAsp718I部位に最も近く、そしてナピン3’が、平滑H
indIII部位に最も近い結果としてもたらされた挿入物を含むプラスミドを
、配列分析にかけて、挿入配向およびクローニング結合の取込の両方を確認した
。得られたプラスミドは、pCGN8622と命名された。
【0127】
【化2】 をSalI/XhoI消化したpCGN7770に連結させることによって、プ
ラスミドpCGN8619を構築した。ナピンプロモーター、ポリリンカーおよ
びナピン3’領域を含む断片を、Asp718Iで消化することによって、pC
GN8619から除去した。5’オーバーハングにクレノー断片を充填すること
によって、断片を平滑末端にし、その後Asp718IおよびHindIIIで
消化しさらに5’オーバーハングにクレノー断片を充填することによって平滑末
端にしたpCGN5139に連結した。ナピンプロモーターが、pCGN513
9の平滑Asp718I部位に最も近く、そしてナピン3’が、平滑HindI
II部位に最も近い結果としてもたらされた挿入物を含むプラスミドを、配列分
析にかけて、挿入配向およびクローニング結合の取込の両方を確認した。得られ
たプラスミドは、pCGN8623と命名された。
【0128】
【化3】 をSalI/XhoI消化したpCGN7787に連結することによって、プラ
スミドpCGN8620を構築した。d35Sプロモーター、ポリリンカーおよ
びtml3’領域を含む断片を、Asp718Iでの完全消化およびNotLで
の部分的消化によって、pCGN8620から除去した。5’オーバーハングに
クレノー断片を充填することによって、断片を平滑末端にし、その後Asp71
8IおよびHindIIIで消化しさらに5’オーバーハングにクレノー断片を
充填することによって平滑末端にしたpCGN5139に連結した。d35Sプ
ロモーターが、pCGN5139の平滑Asp718I部位に最も近く、そして
tml3’が、平滑HindIII部位に最も近い結果としてもたらされた挿入
物を含むプラスミドを、配列分析にかけて、挿入配向およびクローニング結合の
取込の両方を確認した。得られたプラスミドは、pCGN8624と命名された
【0129】
【化4】 をSalI/XhoI消化したpCGN7787に連結することによって、プラ
スミドpCGN8621を構築した。d35Sプロモーター、ポリリンカーおよ
びtml3’領域を含む断片を、Asp718Iでの完全消化およびNotLで
の部分的消化によって、pCGN8621から除去した。5’オーバーハングに
クレノー断片を充填することによって、断片を平滑末端にし、その後Asp71
8IおよびHindIIIで消化しさらに5’オーバーハングにクレノー断片を
充填することによって平滑末端にしたpCGN5139に連結した。d35Sプ
ロモーターが、pCGN5139の平滑Asp718I部位に最も近く、そして
tml3’が、平滑HindIII部位に最も近い結果としてもたらされた挿入
物を含むプラスミドを、配列分析にかけて、挿入配向およびクローニング結合の
取込の両方を確認した。得られたプラスミドは、pCGN8625と命名された
【0130】 種々のアシルトランスフェラーゼ配列のコーディング領域を、組織優勢プロモ
ーター、ナピンまたは35Sプロモーターからセンスまたはアンチセンス配向で
の発現のために、NotI/Sse8387I断片としてpCGN8622、p
CGN8623、pCGN8624、およびpCGN8625にクローン化した
。pCGN8622ベクターにクローン化した断片が、ナピンプロモーターから
のそれぞれのコーディング配列のセンス発現について構築物pCGN8901(
ATAT1)、pCGN8571(ATAT2)、pCGN8909(ATAT
3)、pCGN8596(ATAT4)、pCGN8919(ATAT6)、p
CGN8914(ATAT7)、pCGN8905(ATAT8)、pCGN9
973(ATAT9)、pCGN9942(ATAT10)、pCGN8575
(ATAT11)およびpCGN8633(ATLPAAT1)を作った。pC
GN8623ベクターにクローン化した断片が、ナピンプロモーターからのそれ
ぞれのコーディング配列のアンチセンス発現について構築物pCGN8900(
ATAT1)、pCGN8572(ATAT2)、pCGB8910(ATAT
3)、pCGN8597(ATAT4)、pCGN8920(ATAT6)、p
CGN8915(ATAT7)、pCGN8906(ATAT8)、pCGN9
972(ATAT9)、pCGN9943(ATAT10)、pCGN8576
(ATAT11)およびpCGN8634(ATLPAAT1)を作った。pC
GN8624ベクターにクローン化した断片が、35Sプロモーターからのそれ
ぞれのコーディング配列のセンス発現について構築物pCGN8903(ATA
T1)、pCGN8573(ATAT2)、pCGB8911(ATAT3)、
pCGN8598(ATAT4)、pCGN8921(ATAT6)、pCGN
8916(ATAT7)、pCGN8907(ATAT8)、pCGN9971
(ATAT9)、pCGN9944(ATAT10)、pCGN8577(AT
AT11)およびpCGN8635(ATLPAAT1)を作った。pCGN8
625ベクターにクローン化した断片が、35Sプロモーターからのそれぞれの
コーディング配列のアンチセンス発現について構築物pCGN8902(ATA
T1)およびpCGN9974(ATAT9)を作った。
【0131】 さらに、酵母アシルトランスフェラーゼのコーディング配列を、ベクターpC
GN8624にクローン化し、構築物pCGN9926(YSCAT1)、pC
GN9927(YSCAT2)、pCGN9928(YSCAT3)、pCGN
9929(YSCAT4)、pCGN9930(YSCAT5)、pCGN99
31(YSCAT6)、pCGN9932(YSCAT7)およびpCGN99
33(YSCAT8)を作った。これらの構築物は、植物細胞中の35Sプロモ
ーターからのそれぞれのアシルトランスフェラーゼのコーディング配列のセンス
発現に備える。
【0132】 実施例8:植物形質転換 目的のDNA配列を、植物宿主のゲノムに挿入して、表現型変化を有効にする
配列の転写または転写と翻訳を得る多様な方法が、開発された。
【0133】 トランスジェニック・ブラシカ植物は、Radkeら(Theor.Appl
.Genet(1988年)75巻:685−694頁;Plant Cell
Reports(1992年)11巻:499−505頁)によって記述され
るとおりアグロバクテリウム(Agrobacterium)依存性形質転換に
よって得られる。トランスジェニック・アラビドプシス・サリアナ植物は、Va
lverkensら(Proc.Nat.Acad.Sci.(1988年)8
5巻:5536−5540頁)によって記述されるとおり、またはBentら(
(1994年)、Science、265巻:1856−1860頁)によって
記述されるとおり、またはBechtoldら((1993年)、C.R.Ac
ad.Acid.Sci.Life Science、316巻:1194−1
199頁)、またはCloughら((1998年)、Plant J.、16
巻:735−43頁)によって記述されるとおりにアグロバクテリウム依存性形
質転換によって得られる。他の植物種は、関連技術を使用して類似に形質転換さ
れうる。
【0134】 代替的に、Kleinら(Bio/Technology 10巻:286−
291頁)によって記述されるとおりの微小突起起爆法も、核形質転換植物を得
るのに使用されうる。
【0135】 上の結果は、同定された核酸配列が、アシルトランスフェラーゼタンパク質を
コードするタンパク質配列に関連するタンパク質をコードすることを示す。この
ようなアシルトランスフェラーゼ配列は、植物形質転換のための発現構築物を作
成する上に用途を見出す。
【0136】 この明細書中に明記された全出版物および特許出願は、この発明が関与する業
界で当業者のレベルを示す。全出版物および特許出願は、各個別の出版物または
特許出願が、参照して組込まれるべきであると特にそして個別に示した場合と同
じ範囲まで参照してここに組込まれる。
【0137】 先述の発明は、明らかな理解のために例示および実施例の方法によってある程
度詳細に説明されたが、ある種の変化および改変が、付随の請求項の範囲内で実
施しうるということは明らかである。
【配列表】
【図面の簡単な説明】
【図1】 グリセロール−3−ホスフェートアシルトランスフェラーゼと各種リソホスフ
ァチジン酸アシルトランスフェラーゼのPSI−BLASTを用いる比較により
同定した204アミノ酸保存配列のプロフィールを示す。
【図2】 アシルトランスフェラーゼ配列のアミノ酸配列アラインメントを示す。ここに
示したアラインメントは、保存配列HXXXXD中の保存Hの前約30アミノ酸
からアシルトランスフェラーゼ様配列の保存PEG配列モチーフ中のPの後、す
なわち下流100アミノ酸まで延びているタンパク質の領域を有する。
【図3】 同定されたアシルトランスフェラーゼの関係を示す概略図である。ここに記載
の関係は、保存配列HXXXXD中の保存Hの前約30アミノ酸からアシルトラ
ンスフェラーゼ様配列の保存PEG配列モチーフ中のPの後、すなわち下流10
0アミノ酸まで延びているタンパク質の領域のアラインメントから誘導される。
図3Aは、数種のアシルトランスフェラーゼの関係を示す系統樹を示す。図3B
は、PAM250残基量テーブルを用いるClustal方法による新規アシル
トランスフェラーゼ及び公知アシルトランスフェラーゼの相似%及び発散%を示
す表である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ルージンスキー,ダイアン・エム アメリカ合衆国、カリフオルニア・95776、 ウツドランド、ボーン・ドライブ・849 (72)発明者 フアン・エーネンナーム,アリスン アメリカ合衆国、カリフオルニア・95616、 デイビス、バー・ストリート・856 Fターム(参考) 2B030 AA02 AB03 AD20 CA17 CA19 4B024 AA08 AA20 BA10 CA04 DA01 EA04 GA11 HA19 4B050 CC03 DD13 LL10 4B065 AA72Y AA88X AA88Y AB01 AC14 BA02 CA29 CA53 CA60

Claims (23)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アシルトランスフェラーゼ様タンパク質クラスの酵素をコー
    ドする単離DNA配列であって、前記酵素は配列番号127(VxNHxS)(
    式中、Hはアシルトランスフェラーゼ様タンパク質の保存ペプチド配列HXXX
    XD中の保存ヒスチジン残基であり、xは任意のアミノ酸を表す)のアミノ酸配
    列を含むことを特徴とする前記単離DNA配列。
  2. 【請求項2】 アシルトランスフェラーゼ様タンパク質クラスの酵素をコー
    ドする単離DNA配列であって、前記酵素はアシルトランスフェラーゼ様タンパ
    ク質の保存アミノ酸配列HXXXXDから下流約30アミノ酸内にある配列番号
    128(VTYSxS)(式中、xは任意のアミノ酸を表す)のアミノ酸配列を
    含むことを特徴とする前記単離DNA配列。
  3. 【請求項3】 アシルトランスフェラーゼ様タンパク質クラスの酵素をコー
    ドする単離DNA配列であって、前記酵素はアシルトランスフェラーゼ様タンパ
    ク質の保存アミノ酸配列HXXXXDから下流約60アミノ酸内にある配列番号
    129(VxLTRxR)(式中、xは任意のアミノ酸を表す)のアミノ酸配列
    を含むことを特徴とする前記単離DNA配列。
  4. 【請求項4】 アシルトランスフェラーゼ様タンパク質クラスの酵素をコー
    ドする単離DNA配列であって、前記酵素はアシルトランスフェラーゼ様タンパ
    ク質の保存アミノ酸配列PEGから上流約20アミノ酸内にある配列番号132
    (LxxGDLV)(式中、xは任意のアミノ酸を表す)のアミノ酸配列を含む
    ことを特徴とする前記単離DNA配列。
  5. 【請求項5】 アシルトランスフェラーゼ様タンパク質クラスの酵素をコー
    ドする単離DNA配列であって、前記酵素はアシルトランスフェラーゼ様タンパ
    ク質の保存アミノ酸配列PEGを含む配列番号130(CPEGT)のアミノ酸
    配列を含むことを特徴とする前記単離DNA配列。
  6. 【請求項6】 アシルトランスフェラーゼ様タンパク質クラスの酵素をコー
    ドする単離DNA配列であって、前記酵素はアシルトランスフェラーゼ様タンパ
    ク質の保存アミノ酸配列PEGから下流約20アミノ酸内にある配列番号133
    (FxxGAF)(式中、xは任意のアミノ酸を表す)のアミノ酸配列を含むこ
    とを特徴とする前記単離DNA配列。
  7. 【請求項7】 アシルトランスフェラーゼ様タンパク質クラスの酵素をコー
    ドする単離DNA配列であって、前記酵素はアシルトランスフェラーゼ様タンパ
    ク質の保存アミノ酸配列PEGから下流約40アミノ酸内にある配列番号131
    (IVPVA)のアミノ酸配列を含むことを特徴とする前記単離DNA配列。
  8. 【請求項8】 アシルトランスフェラーゼ様タンパク質クラスの酵素をコー
    ドする単離DNA配列であって、前記酵素はアシルトランスフェラーゼ様タンパ
    ク質の保存アミノ酸配列PEGから下流約110アミノ酸内にある配列番号13
    4(VaNxxQ)(式中、xは任意のアミノ酸を表す)のアミノ酸配列を含む
    ことを特徴とする前記単離DNA配列。
  9. 【請求項9】 アシルトランスフェラーゼ様タンパク質クラスの酵素をコー
    ドするDNA配列であって、前記DNA配列は(a)図1のプロフィールを用い
    て核酸配列データベースを検索するステップ、(b)前記配列データベース中の
    核酸配列の確率スコアをSmith−Watermanアルゴリズムを用いて得
    るステップ、及び(c)約1未満の確率スコアを有する核酸配列を選択するステ
    ップにより得られ得ることを特徴とする前記単離DNA配列。
  10. 【請求項10】 DNA配列がコード配列であることを特徴とする請求の範
    囲第9項に記載のDNAコード配列。
  11. 【請求項11】 DNA配列がESTであることを特徴とする請求の範囲第
    9項に記載のDNAコード配列。
  12. 【請求項12】 アシルトランスフェラーゼ様タンパク質が植物に由来する
    ことを特徴とする請求の範囲第1項〜第11項のいずれか1項に記載のDNAコ
    ード配列。
  13. 【請求項13】 宿主細胞において機能する異種転写及び翻訳開始領域に結
    合して請求の範囲第1項〜第11項のいずれか1項に記載のDNAコード配列を
    含むことを特徴とする構築物。
  14. 【請求項14】 宿主細胞が植物細胞であることを特徴とする請求の範囲第
    13項に記載の構築物。
  15. 【請求項15】 請求の範囲第13項に記載のDNA構築物を含むことを特
    徴とする植物細胞。
  16. 【請求項16】 請求の範囲第15項に記載の細胞を含むことを特徴とする
    植物。
  17. 【請求項17】 アシルトランスフェラーゼ様タンパク質がシロイヌナズナ
    Arabidopsis thaliana)に由来することを特徴とする請
    求の範囲第1項〜第11項のいずれか1項に記載のDNAコード配列。
  18. 【請求項18】 アシルトランスフェラーゼ様タンパク質がトウモロコシに
    由来することを特徴とする請求の範囲第1項〜第11項のいずれか1項に記載の
    DNAコード配列。
  19. 【請求項19】 配列が配列番号86〜配列番号126からなる群から選択
    されるESTを含むことを特徴とする請求の範囲第18項に記載のDNAコード
    配列。
  20. 【請求項20】 アシルトランスフェラーゼ様タンパク質が大豆に由来する
    ことを特徴とする請求の範囲第1項〜第11項のいずれか1項に記載のDNAコ
    ード配列。
  21. 【請求項21】 配列が配列番号24〜配列番号85からなる群から選択さ
    れるESTを含むことを特徴とする請求の範囲第20項に記載のDNAコード配
    列。
  22. 【請求項22】 アシルトランスフェラーゼ様タンパク質が配列番号1、配
    列番号10、配列番号12、配列番号14及び配列番号16からなる群から選択
    されることを特徴とする請求の範囲第2項、第3項、第4項、第5項、第7項及
    び第8項のいずれか1項に記載のDNAコード配列。
  23. 【請求項23】 アシルトランスフェラーゼ様タンパク質が配列番号3、配
    列番号5、配列番号7及び配列番号18からなる群から選択されることを特徴と
    する請求の範囲第1項または第6項に記載のDNAコード配列。
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