JP2002525028A - Chlamydia抗原および対応するDNAフラグメントおよびそれらの使用 - Google Patents

Chlamydia抗原および対応するDNAフラグメントおよびそれらの使用

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JP2002525028A JP2000562524A JP2000562524A JP2002525028A JP 2002525028 A JP2002525028 A JP 2002525028A JP 2000562524 A JP2000562524 A JP 2000562524A JP 2000562524 A JP2000562524 A JP 2000562524A JP 2002525028 A JP2002525028 A JP 2002525028A
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アンドリュー ディー. マーディン,
レイモンド ピー. オーメン,
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Abstract

(57)【要約】 本開示の要旨において、本発明は、Chlamydia(詳細には、C.pneumoniae)の株による感染により引き起こされた疾患に対して、宿主(ヒトを含む)の核酸(DNAを含む)免疫化の方法を提供し、この方法は、Chlamydia pneumoniaeの株のCPN100605ポリペプチドをコードするヌクレオチド配列および宿主においてこのCPN100605ポリペプチドの発現をもたらすプロモーターを含むベクターを使用する。改変は、本発明の範囲内で可能である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 (関連米国出願) 本特許出願は、米国特許仮出願U.S.S.N.60/094,195(19
98年7月27日出願)に対する優先権を主張する。
【0002】 (発明の分野) 本発明は、Chlamydia抗原および対応するDNA分子に関し、これら
は、哺乳動物(例えば、ヒト)におけるChlamydia感染によって引き起
こされる疾患を予防および処置する方法において使用され得る。
【0003】 (発明の背景) クラミジアは、原核生物である。これらは、三層外膜(リポ多糖類およびいく
つかの膜タンパク質を含む)を含む、グラム陰性細菌に対する形態学的および構
造的類似性を示す。クラミジアは、その形態学および独特の発生サイクルによっ
て他の細菌とは区別される。これらは、代謝学的に不活性であるが感染性の細胞
外ステージおよび複製するが非感染性の細胞内ステージからなる独特の二相性ラ
イフサイクルを有する、偏性細胞内寄生生物である。ライフサイクルの複製ステ
ージは、感染した宿主細胞の細胞質から細菌を隔離する膜結合封入体内で起こる
【0004】 クラミジアは小さく、そして感受性細胞内でのみ増幅するので、長い間、ウイ
ルスであると考えられていた。しかし、クラミジアは、他の細菌と共通する多く
の特徴を有する:(1)DNAおよびRNAの両方を含む、(2)二分裂によっ
て分裂する、(3)その細胞エンベロープが他のグラム陰性細菌と似ている、(
4)他の細菌のリボソームと類似のリボソームを含む、そして(5)様々な抗生
物質に感受性である。クラミジアは、光学顕微鏡において観察され得、そしてそ
のゲノムは、Escherichia coliゲノムのサイズの約3分の1で
ある。
【0005】 クラミジアの多くの異なる株は、トリ、ヒト、および他の哺乳動物から単離さ
れており、これらの株は、宿主範囲、ビルレンス、病原性、および抗原性組成に
基づいて区別され得る。各種内のDNAの強い相同性が存在するが、驚くべきこ
とに、種間での相同性はわずかであり、このことは、長年にわたる進化的分離を
示唆する。
【0006】 C.trachomatisは、高程度の宿主特異性を有し、ほとんど完全に
ヒトに限定される;このことは、幅広く変化する重症度の眼の感染および尿生殖
器感染を引き起こす。対照的に、C.psittaci株は、ヒトにおいては稀
であるが、広範な範囲のトリに見出され、そしてまた、野生哺乳動物、家畜哺乳
動物、および研究用哺乳動物において見出され、ここでは、多くの器官の細胞に
おいて増幅する。
【0007】 C.pneumoniaeは、一般的なヒト病原体であり、もともとは、C.
psittaciのTWAR株として記載されるが、後に、新たな種であると認
識された。C.pneumoniaeは、他のChlamydia種(C.tr
achomatis、C.pecorumおよびC.psittaci)とは、
抗原的、遺伝的、および形態学的に区別される。これは、C.trachoma
tisまたはC.psittaciのいずれかと10%以下のDNA配列相同性
を示し、そしてこれまでのところ、単一株TWARのみからなるようである。
【0008】 C.pneumoniaeは、市中肺炎の一般的な原因であり、Strept
ococcus pneumoniaeおよびMycoplasma pneu
moniaeのみより少ない頻度である。Graystonら、J.Infec
t.Dis.168:1231(1995);Camposら、Invest.
Ophthalmol.Vis.Sci.36:1477(1995)(各々が
、本明細書中で参考として援用される)。これはまた、上気道症状および疾患(
気管支炎および副鼻腔炎を含む)を引き起こし得る。例えば、Grayston
ら、J.Infect.Dis.168:1231(1995);Campos
ら、Invest.Ophthalmol.Vis.Sci.36:1477(
1995);Graystonら、J.Infect.Dis.161:618
(1990);Marrie,Clin.Infect.Dis.18:501
(1993)を参照のこと。成人集団の大部分(60%を超える)は、C.pn
eumoniaeに対する抗体を有し(Wangら、Chlamydial I
nfections,Cambridge University Press
,Cambridge,329ページ(1986))、これは、認識されなかっ
たかまたは無症候性の過去の感染を示す。
【0009】 C.pneumoniae感染は、通常、急性呼吸性疾患(すなわち、咳、咽
喉炎、嗄声、および熱;聴診時の異常な胸部音)として現れる。ほとんどの患者
について、咳は、2〜6週間持続し、そして回復は遅い。これらの症例の約10
%において、上気道感染の後に、気管支炎および肺炎が続く。さらに、C.pn
eumoniaeの流行の間、続く肺炎球菌との同時感染は、これらの肺炎患者
(特に衰弱者および高齢者)の約半分において記載されてきた。上記のように、
C.pneumoniae感染はまた、呼吸性感染とは異なる疾患に関連すると
いう一層多くの証拠が存在する。
【0010】 生物についての貯蔵庫は、おそらくヒトである。C.psittaci感染と
は対照的に、トリまたは動物リザーバーは知られていない。伝播は、明確には規
定れていない。これは、分泌物との直接接触、formites、または空気媒
介性伝播から生じ得る。長いインキュベーション期間が存在し、これは、何ヶ月
も続き得る。流行の分析に基づくと、C.pneumoniaeは、集団を通じ
てゆっくりと(場合によって、平均30日間隔)伝播するようである、なぜなら
、感染した人々は、生物の非能率的な伝播者であるからである。C.pneum
oniaeに対する感受性は普遍的である。再感染は、小児の一次感染に続いて
、成人期の間に起こる。C.pneumoniaeは、世界中で、増加した発生
数(流行)の重なった間隔(2〜3年間持続する)が注目される風土病であるよ
うである。C.trachomatis感染は、C.pneumoniaeに対
する交叉免疫性を付与しない。感染は、経口抗生物質(テトラサイクリンまたは
エリスロマイシン)で容易に処置される(少なくとも10〜14日間、2g/日
)。近年開発された薬物であるアジスロマイシンは、クラミジア感染に対する単
回投薬治療として非常に効果的である。
【0011】 ほとんどの場合において、C.pneumoniae感染は軽度であり、かつ
合併症を伴わず、そして感染の90%までは、亜急性であるかまたは認識されな
い。先進工業国の小児の間では、感染は、5歳までは珍しいと考えられてきたが
、近年の研究は、この年齢群の多くの子供が、セロネガティブであるにもかかわ
らず、感染のPCR証拠を示し、そして2〜4歳で17〜19%の有病率と推定
することを報告している。Normannら、Acta Paediatric
a,87:23−27(1998)を参照のこと。開発途上国において、若年の
小児の間のC.pneumoniaeの血清有病率(seroprevalen
ce)は上昇し、そしてC.pneumoniaeが、世界の熱帯地域において
、乳児および小児についての急性下気道疾患および死亡率の重要な原因であり得
ると疑われる。
【0012】 血清有病率の研究および局所流行の研究から、最初のC.pneumonia
e感染は、通常、5歳と20歳との間に起こる。例えば、米国では、C.pne
umoniaeによって引き起こされる小児期の肺炎は、毎年30,000症例
であると推定される。感染は、小児または若年成人の群(例えば、学童または徴
兵)の間で集団化し得る。
【0013】 C.pneumoniaeは、市中下気道感染の10〜25%を引き起こす(
スウェーデン、イタリア、フィンランド、および米国から報告されるように)。
流行の間、C.pneumoniae感染は、肺炎の症例の50〜60%を計上
し得る。これらの期間の間、また、S.pneumoniaeとの混合感染のよ
り多くの発症が報告されている。
【0014】 成人期の間の再感染は一般的である;臨床的症状は、より軽度である傾向であ
る。集団血清有病率研究に基づいて、年齢とともに曝露が増加する傾向にあり、
これは、特に、男性の間で明白である。何人かの研究者は、持続性無症候C.p
neumoniae感染状態が一般的であると推測した。
【0015】 中年またはそれ以上の成人では、C.pneumoniae感染は、慢性気管
支炎および副鼻腔炎に進行し得る。米国での研究は、60歳未満のヒトにおいて
C.pneumoniaeによって引き起こされる肺炎の発生数が、1症例/1
,000人/年であることを明らかにした;しかし高齢者においては、この疾患
の発生数は、3倍に上昇した。C.pneumoniae感染は、内在する疾病
を有する患者を除いて、稀に入院をもたらすのは稀である。
【0016】 非常に重要な点は、アテローム性動脈硬化症とC.pneumoniae感染
の関連である。C.pneumoniaeの以前の感染と、心臓発作、冠状動脈
疾患および頸動脈疾患の相関を示すいくつかの疫学研究が存在する。Saikk
uら、Lancet 2:983(1988);Thomら、JAMA 268
:68(1992);Linnanmakiら、Circulation 87
:1030(1993);Saikkuら、Annals Int.Med.1
16:273(1992);Melnickら、Am.J.Med.95:49
9(1993)を参照のこと。さらに、この生物は、冠状動脈および冠状大動脈
、頸動脈および頸大動脈、末梢動脈および末梢大動脈の、アテロームおよび脂肪
線条において検出されている。Shorら、South African Me
d.J.82:158(1992);Kuoら、J.Infect.Dis.1
67:841(1993);Kuoら、Arteriosclerosis a
nd Thrombosis 13:1500(1993);Campbell
ら、J.Infect.Dis.172:585(1995);Chiuら、C
irculation 96:2144−2148(1997)を参照のこと。
生存可能なC.pneumoniaeは、冠状動脈および頸動脈から回収されて
いる。Ramirezら、Annals Int.Med.125:979(1
996);Jacksonら、Abst.K121、272頁、第36回ICA
AC、New Orleans(1996)。さらに、C.pneumonia
eは、ウサギモデルにおけるアテローム性動脈硬化症の変化を誘導し得ることが
示されている。Fongら、(1997)Journal of Clinic
al Microbiology 35:48を参照のこと。まとめると、これ
らの結果は、C.pneumoniaeはヒトにおいてアテローム性動脈硬化症
を引き起こし得る蓋然性が高いが、クラミジアアテローム性動脈硬化症の疫学的
重要性が実証されないままであることを示す。
【0017】 近年の多数の研究はまた、C.pneumoniae感染とぜん息との間の関
連を示している。感染は、ぜん鳴、ぜん息性気管支炎、成人発症ぜん息、および
成人におけるぜん息の急性再燃に関連しており、そして小さな規模の研究は、持
続した抗生物質処置が、何人かの個体における疾患の重症度を大きく減少させる
に有効であることを示した。Hahnら、Ann Allergy Asthm
a Immunol.80:45−49(1998);Hahnら、Epide
miol Infect.117:513−517(1996);Bjorns
sonら、Scand J Infect Dis.28:63−69(199
6);Hahn,J.Fam.Pract.41:345−351(1995)
;Allegraら、Eur.Respir.J.7:2165−2168(1
994);Hahnら、JAMA 266:225−230(1991)。
【0018】 これらの結果に照らして、C.pneumoniae感染によって引き起こさ
れる疾患に対する防御的ワクチンは、かなり重要である。ヒトのC.pneum
oniae感染に有効なワクチンはまだ存在しない。にもかかわらず、C.tr
achomatisおよびC.psittaciを用いた研究は、このことが、
達成可能な目的であることを示す。例えば、C.trachomatisの肺感
染から回復したマウスは、続く膣チャレンジによって誘導される不妊症から保護
される。Palら、Infection and Immunity 64:5
341(1996)。同様に、不活化C.psittaciで免疫化したヒツジ
は、続くクラミジア誘導性流産および死産から保護された。Jonesら、Va
ccine 13:715(1995)。クラミジア感染からの保護は、Th1
免疫応答、特にINFγ産生CD4+T細胞の誘導と関連している。Igiet
semesら、Immunology 5:317(1993)。CD4+細胞
株またはクローンの、ヌードマウスまたはSCIDマウスへの養子性移入は、チ
ャレンジからの保護を付与するか、または慢性疾患を一掃し(Igietsem
eら、Regional Immunology 5:317(1993);M
ageeら、Regional Immunology 5:305(1992
)、そしてインビボでのCD4+T細胞の枯渇は、チャレンジ後の疾患を悪化さ
せた(Landersら、Infection&Immunity 59:37
74(1991);Mageeら、Infection&Immunity 6
3:516(1995))。しかし、粘膜表面の中和化抗体の十分な高力価の存
在はまた、保護効果を発揮し得る。Cotterら、Infection an
d Immunity 63:4704(1995)。
【0019】 C.pneumoniae種内の抗原多様性の程度は、十分には特徴付けられ
ていない。C.trachomatisの血液型亜型は、主要な外膜タンパク質
(MOMP)における抗原多様性に基づいて定義されるが、公開されたC.pn
eumoniaeのMOMP遺伝子配列は、生物のいくつかの多様な単離体の間
の変動を示さない。Campbellら、Infection and Imm
unity 58:93(1990);McCaffertyら、Infect
ion and Immunity 63:2387−9(1995);Knu
dsenら、Third Meeting of the European
Society for Chlamydia Research,Vienn
a(1996)を参照のこと。他のクラミジアのMOMPにおいて保存されてい
ることが公知のタンパク質の領域は、C.pneumoniaeにおいて保存さ
れている。Campbellら、Infection and Immunit
y 58:93(1990);McCaffertyら、Infection
and Immunity 63:2387−9(1995)を参照のこと。あ
る研究は、通常の分子量より大きなMOMPを有するC.pneumoniae
の株を記載したが、その遺伝子は、配列決定されていない。Graystonら
、J.Infect.Dis.168:1231(1995)。9の多様な単離
体からの外膜タンパク質2の部分配列はもまた、普遍であることが見出された。
Ramirezら、Annals Int.Med.125:979(1996
)。HSP60およびHSP70についての遺伝子は、予期されたように、他の
クラミジア種からのほとんど変動を示さない。76kDaの抗原をコードする遺
伝子は、C.pneumoniaeの単一株からクローニングされている。これ
は他の既知のクラミジア遺伝子との有意な類似性を有さない。Marrie,C
lin.Infect.Dis.18:501(1993)。
【0020】 C.pneumoniaeに対する免疫血清によって認識される多くの抗原は
、全てのクラミジアにわたって保存されているが、98kDa、76kDaおよ
び54kDaのタンパク質は、C.pneumoniae特異的であり得る。C
amposら、Invest.Ophthalmol.Vis.Sci.36:
1477(1995);Marrie,Clin.Infect.Dis.18
:501(1993);Wiedmann−Al−Ahmadら、Clin.D
iagn.Lab.Immunol.4:700−704(1997)。患者か
らの血清を用いた単離体のイムノブロッティングは、単離体間のブロッティング
パターンの変動を示し、このことは、C.pneumoniae血清型が存在し
得ることを示す。Graystonら、J.Infect.Dis.168:1
231(1995);Ramirezら、Annals Int.Med.12
5:979(1996)。しかし、結果は、患者の感染状態によって混乱する可
能性がある。なぜなら、患者の血清のイムノブロットプロフィールは、感染後の
時間とともに変化するからである。任意の血清型の数および相対頻度の評価、な
らびに抗原の決定は未だ可能ではない。
【0021】 従って、Chlamydia感染を予防、処置および診断するために有効な組
成物の必要性が残存する。
【0022】 (発明の要旨) 1つの局面において、本発明は、Chlamydiaをコードする精製および
単離されたDNA分子を提供し、これらは、Chlamydia感染を予防、処
置および診断するための方法において使用され得る。コードされるポリペプチド
は、配列番号2および配列番号4に示されるアミノ酸配列を有するポリペプチド
を含み、そしてそのDNA分子は、配列番号1(全長配列)および配列番号3(
その成熟ポリペプチドのコード配列)を含む。当業者は、本発明がまた、本明細
書中に記載されるような非必須アミノ酸の付加、欠失または置換から生じる、こ
のようなポリペプチドの変異体、改変体および誘導体をコードするDNA分子を
含むことを理解する。本発明はまた、本発明のDNA分子に対応する、RNA分
子を含む。
【0023】 DNA分子およびRNA分子に加え、本発明は、その対応するポリペプチドお
よびこのようなポリペプチドに特異的に結合する単一特異的抗体を含む。
【0024】 本発明は、広範な適用を有し、そして発現カセット、発現ベクター、および本
発明のポリヌクレオチドで形質転換またはトランスフェクトされた細胞を含む。
従って、本発明は、以下を提供する:(i)組換え宿主系において本発明のポリ
ペプチドを産生する方法、ならびに関連する発現カセット、発現ベクター、およ
び形質転換またはトランスフェクトされた細胞を産生する方法;(ii)本発明
のポリヌクレオチドを含む、生ワクチンベクター(例えば、ウイルス性または細
菌性の生ワクチンベクター(ポックスウイルスベクター、アルファウイルスベク
ター、Salmonella typhimuriumベクター、またはVib
rio choleraeベクターを含む))(このようなワクチンベクターは
、希釈剤またはキャリア、および関連する薬学的組成物ならびに関連する治療方
法および/または予防方法と組み合わせて、例えば、Chlamydia感染を
予防および処置するために有用である。);(iii)本発明のRNA分子また
はDNA分子(裸の形態または送達ビビクルとの処方形態のいずれか)、本発明
のポリペプチドまたはポリペプチドの組み合わせ、あるいは単一特異的抗体、お
よび関連する薬学的組成物の投与を含む、治療方法および/または予防方法;(
iv)本発明のDNA分子またはRNA分子、単一特異的抗体、あるいはポリペ
プチドの使用を含み得る、生物学的サンプルにおけるChlamydiaの存在
を診断するための方法;および(v)抗体ベースのアフィニティークロマトグラ
フィーによって本発明のポリペプチドを精製する方法。
【0025】 (発明の詳細な説明) C.pneumoniaeゲノムにおいて、クラミジアポリペプチドをコード
するオープンリーディングフレーム(ORF)が同定されている。これらのポリ
ペプチドは、細菌の膜構造において持続的に見出されるポリペプチド、細菌の膜
の外部近傍に存在するポリペプチドを含み、封入膜構造に持続的に見出されるポ
リペプチド、封入膜の外部近傍に存在するポリペプチド、および感染細胞の細胞
質内に放出されるポリペプチドを含む。これらのポリペプチドは、Chlamy
dia感染を予防および処置するためのワクチン接種方法において使用され得る
【0026】 本発明の第1の局面に従って、Chlamydiaポリペプチドの前駆体およ
び成熟形態をコードする、単離されたポリヌクレオチドが提供される。
【0027】 本発明の単離されたポリヌクレオチドは、Chlamydiaアミノ酸配列に
相同なアミノ酸配列、配列番号2または配列番号4に示されるようなアミノ酸配
列からなる群より選択されるChlamydiaアミノ酸配列を有するポリペプ
チドをコードする。
【0028】 用語「単離されたポリヌクレオチド」は、その天然に存在する環境から取り出
されたポリヌクレオチドとして定義される。例えば、細菌のゲノムに存在する、
天然に存在するDNA分子は、単離されていないが、例えば、クローニング事象
(増幅)の結果として、細菌ゲノムの残りの部分から分離されたそのDNA分子
は、単離されている。代表的には、単離されたDNA分子は、それが天然に存在
するゲノムにおいて5’末端または3’末端においてすぐに連続するDNA領域
(例えば、コード領域)を含まない。このような単離されたポリヌクレオチドは
、ベクターまたは組成物の一部であり得、そしてなお、このようなベクターまた
は組成物が、その天然の環境の一部ではないという点で単離されている。
【0029】 本発明のポリヌクレオチドは、RNAまたはDNA(例えば、cDNA、ゲノ
ムDNA、または合成DNA)の形態、あるいはその改変体または組み合わせで
あり得る。DNAは、二本鎖または一本鎖であり得、そして一本鎖である場合、
コード鎖または非コード(アンチセンス)鎖であり得る。配列番号2および配列
番号4に示されるような本発明のポリペプチドをコードする配列は、(a)配列
番号1または配列番号3に示されるようなコード配列;(b)(a)の転写によ
って誘導されるリボヌクレオチド配列;あるいは(c)異なるコード配列であり
得;この後者は、遺伝コードの重複性または縮重性の結果として、ヌクレオチド
配列が配列番号1および配列番号3に示されるDNA分子と同じポリペプチドを
コードする。
【0030】 「相同アミノ酸配列」とは、配列番号2または配列番号4に示されるアミノ酸
配列と、1以上の保存的アミノ酸置換によってのみ、あるいはポリペプチドの特
異的抗原性を破壊しない位置に位置する1以上の非保存的アミノ酸の置換、欠失
または付加によって異なるアミノ酸配列を意味する。
【0031】 好ましくは、このような配列は、配列番号2または配列番号4に示されるアミ
ノ酸配列に、少なくとも75%、より好ましくは80%、そして最も好ましくは
90%同一である。
【0032】 相同アミノ酸配列は、配列番号2および配列番号4に示されるようなアミノ酸
配列に同一または実質的に同一である配列を含む。「実質的に同一であるアミノ
酸配列」とは、参照のアミノ酸配列に少なくとも90%、好ましくは95%、よ
り好ましくは97%、そして最も好ましくは99%同一であり、そして好ましく
は、少しでも置換がある場合、大半が保存的アミノ酸置換によってその参照の配
列と異なる配列を意味する。
【0033】 保存的アミノ酸置換は、代表的に、同じクラスのアミノ酸間での置換を含む。
これらのクラスとしては、例えば、以下が挙げられる:(a)非荷電極性側鎖を
有するアミノ酸(例えば、アスパラギン、グルタミン、セリン、スレオニンおよ
びチロシン);(b)塩基性側鎖を有するアミノ酸(例えば、リジン、アルギニ
ンおよびヒスチジン);(c)酸性側鎖を有するアミノ酸(例えば、アスパラギ
ン酸およびグルタミン酸);ならびに(d)非極性側鎖を有するアミノ酸(例え
ば、グリシン、アラニン、バリン、ロイシン、イソロイシン、プロリン、フェニ
ルアラニン、メチオニン、トリプトファンおよびシステイン)。
【0034】 相同性は、代表的に、配列分析ソフトウェア(例えば、Sequence A
nalysis Software Package of the Gene
tics Computer Group,University of Wi
sconsin Biotechnology Center,1710 Un
iversity Avenue,Madison,WI53705)を使用し
て測定される。類似アミノ酸配列は、最大程度の相同性(すなわち、同一性)を
得るよう整列化される。この目的のために、配列にギャップを導入することが必
要であり得る。一旦、最適なアライメントが設定された場合、相同性(すなわち
、同一性)の程度は、位置の総数に対して、両方の配列のアミノ酸が同一である
全ての位置を、記録することによって確定される。
【0035】 あるいは、相同性は、アライメントツール(例えば、Needlemanら、
J.Mol.Biol.48:443(1970)に記載の動的プログラミング
アルゴリズム、およびAlign Program(DNAstar,Inc.
によって生産される市販のソフトウェアパッケージ)(これらの教示は、本明細
書中に参考として援用される))を使用して、候補配列および参照配列を整列化
することによって決定され得る。初期アライメントが作製された後、これは、関
連タンパク質のファミリーの複数の配列アライメントに対する比較によって洗練
され得る。一旦、候補配列と参照配列との間のアライメントが、作製および洗練
されると、相同性パーセントスコアが計算される。各配列の個々のアミノ酸は、
互いのそれらの類似性に従って連続的に比較される。
【0036】 類似性因子としては、類似の大きさ、形状および電荷が挙げられる。アミノ酸
類似性を決定する1つの特に好ましい方法は、Dayhoffら、5 ATLA
S OF PROTEIN SEQUENCE AND STRUCTURE
345−352(1978および補遺)(本明細書中に参考として援用される)
に記載される、PAM25Oマトリクスである。類似性スコアは、最初に、整列
化された対合アミノ酸類似性スコアの合計として計算される。挿入および欠失は
、相同性パーセントおよび同一性パーセントの目的のために無視される。従って
、ギャップペナルティーは、この計算に使用されない。次いで、生のスコアを候
補化合物および参照配列のスコアの相乗平均で除算することによって、その生の
スコアが正規化される。相乗平均は、これらのスコアの積の平方根である。正規
化された生のスコアは、相同性パーセントである。
【0037】 好ましくは、相同配列は、(i)配列番号1のコード配列または(ii)配列
番号3のコード配列に、少なくとも45%、より好ましくは60%、そして最も
好ましくは85%同一である配列である。
【0038】 配列番号2および配列番号4に示される配列の1つに相同な配列を有するポリ
ペプチドとしては、天然に存在する対立遺伝子改変体、ならびに配列番号2また
は配列番号4に示されるような配列を有するポリペプチドに対して、抗原性の点
で類似する変異体および改変体または任意の他の天然に存在しない改変体が挙げ
られる。
【0039】 対立遺伝子改変体は、ポリペプチドの生物学的機能を実質的に変更しない、1
以上のアミノ酸の置換、欠失または付加を有することで特徴付けられる、ポリペ
プチドの代替形態である。「生物学的機能」とは、たとえその機能が細胞の増殖
または生存に必要ではなくとも、ポリペプチドが天然に存在するところの細胞に
おける、そのポリペプチドの機能を意味する。例えば、ポーリンの生物学的機能
は、細胞外培地中に存在する化合物の細胞への侵入を可能にすることである。生
物学的機能は、抗原性機能とは異なる。ポリペプチドは、1より多い生物学的機
能を有し得る。
【0040】 対立遺伝子改変体は、天然において非常に一般的である。例えば、細菌種(例
えば、C.pneumoniae)は、通常、マイナーな対立遺伝子改変によっ
て互いに異なる種々の株によって代表される。実際、異なる株において同じ生物
学的機能を満たすポリペプチドは、各々の株において同一ではないアミノ酸配列
を有し得る。このような対立遺伝子の変動は、ポリヌクレオチドレベルで等しく
反映され得る。
【0041】 ポリペプチド抗原の対立遺伝子改変体の使用の支持は、例えば、Chlamy
dial MOMP抗原の研究より生じる。MOMPのアミノ酸配列は、株ごと
に変動するが、株を越える(cross−strain)抗体結合および感染性
の中和がなお生じ、これは、MOMPが、免疫原として使用される場合、アミノ
酸変動に耐性であることを示す。
【0042】 対立遺伝子改変体をコードするポリヌクレオチド(例えば、DNA分子)は、
従来の方法によって抽出された細菌のゲノムDNAのポリメラーゼ連鎖反応(P
CR)増幅によって、容易に回収され得る。これは、コードドメインの5’末端
および3’末端の上流および下流に適合する、合成オリゴヌクレオチドプライマ
ーの使用を含む。適切なプライマーは、配列番号1および配列番号3に提供され
るヌクレオチド配列情報に従って設計され得る。代表的には、プライマーは、1
0〜40ヌクレオチド、好ましくは15〜25ヌクレオチドからなり得る。効率
的なハイブリダイゼーションを保証するのに十分な割合で、CおよびGヌクレオ
チドを含有する(例えば、総ヌクレオチド量の少なくとも40%、好ましくは5
0%のCおよびGヌクレオチド量)プライマーを選択することもまた、有利であ
り得る。
【0043】 天然に存在しない有用なホモログは、アミノ酸配列の変化および/または欠失
に耐性であるような抗原の領域を同定するための公知の方法を利用して、設計さ
れ得る。例えば、異なる種由来の抗原の配列が比較されて、保存された配列が同
定され得る。
【0044】 本発明のポリヌクレオチドによってコードされるポリペプチド誘導体としては
、例えば、フラグメント、全長ポリペプチドに由来する大きな内部欠失を有する
ポリペプチド、および融合タンパク質が挙げられる。
【0045】 本発明のポリペプチドフラグメントは、このフラグメントがその親ポリペプチ
ドの所望される実質的な抗原性(特異的抗原性)を保持する程度まで、配列番号
1および配列番号3に示される配列のいずれかに相同な配列を有するポリペプチ
ドから誘導され得る。ポリペプチド誘導体はまた、所望の特異的抗原性を保持し
ながら、親ポリペプチドの実質的な部分を除去する大きな内部欠失によって構築
され得る。一般に、ポリペプチド誘導体は、その抗原性を維持するために、少な
くとも約12アミノ酸長であるべきである。有利には、これは、少なくとも20
アミノ酸長、好ましくは少なくとも50アミノ酸長、より好ましくは少なくとも
75アミノ酸長、そして最も好ましくは少なくとも100アミノ酸長であり得る
【0046】 有用なポリペプチド誘導体(例えば、ポリペプチドフラグメント)は、表面に
露出される抗原性領域としての可能性を有するタンパク質抗原における部位を同
定するために、アミノ酸配列のコンピューター利用解析を使用して設計され得る
。Hughesら、Infect.Immun.60:3497(1992)。
【0047】 ポリペプチドフラグメントおよび大きな内部欠失を有するポリペプチドは、そ
うでなければ親ポリペプチドにおいてマスクされており、そして、例えば防御T
細胞依存性免疫応答を誘導するために重要であり得るエピトープを明らかにする
ために使用され得る。欠失はまた、株間の高い可変性の免疫優性領域を除去し得
る。
【0048】 タンパク質免疫原のフラグメントおよび改変体を、ワクチンおよび免疫原とし
て使用することは、免疫学の分野における認められた常套手段である。なぜなら
、タンパク質に対する免疫応答を誘導するために必要とされるのは、そのタンパ
ク質の小さい(例えば、8〜10アミノ酸)領域のみであり得るからである。こ
れは、Chlamydia以外の病原体に対する多くのワクチンについてなされ
ている。例えば、病原体の表面露出抗原に対応する短い合成ペプチド(例えば、
マウス乳腺癌ウイルスの、11アミノ酸を含むペプチド(Dionら、Viro
logy 179:474−477(1990));セムリキ森林ウイルスの、
16アミノ酸を含むペプチド(Snijdersら、J.Gen.Virol.
72:557−565(1991));およびイヌパルボウイルスの、2つの重
複ペプチド(各々、15アミノ酸を含む)(Langeveldら、Vacci
ne 12:1473−1480(1994)))は、これらそれぞれの病原体
に対する有効なワクチン抗原であることが示されている。
【0049】 ポリペプチドフラグメントおよび大きな内部欠失を有するポリペプチドをコー
ドするポリヌクレオチドは、例えば、PCR(インバース(inverse)P
CRを含む)による、クローン化DNA分子の制限酵素処理によるか、またはK
unkelら(Proc.Natl.Acad.Sci.USA 82:448
(1985))の方法によるか、標準的な方法(例えば、Ausubelら、C
URRENT PROTOCOLS IN MOLECULAR BIOLOG
Y,John Wiley&Sons Inc.(1994)を参照のこと)を
使用して(生物学的材料はStratagenから入手可能)構築され得る。
【0050】 ポリペプチド誘導体はまた、例えば、N末端またはC末端で、任意の他のポリ
ペプチドに融合された本発明のポリペプチドまたはポリペプチド誘導体を含む、
融合ポリペプチドとして生成され得る。ハイブリッド融合タンパク質に対応する
アミノ酸配列をコードするDNAの構築のため、CPN100605ヌクレオチ
ド配列(配列番号1または配列番号3)の部分に対応するアミノ酸配列をコード
する第1のDNAは、例えば、米国特許第5,844,095号(本明細書中に
参考として援用される)に記載される方法を使用して、第2のDNAに結合され
る。次いで、産物は、この遺伝子融合物の翻訳によって容易に得られ得る。融合
ポリペプチドを発現するためのベクターは、市販されている(例えば、New
England BiolabsのpMal−c2系またはpMal−p2系(
ここで、融合ペプチドは、マルトース結合タンパク質である)、Pharmac
iaのグルタチオン−S−トランスフェラーゼ系、またはNovagenから入
手可能なHis−Tag系)。これらおよび他の発現系は、本発明のポリペプチ
ドおよび誘導体のさらなる精製のための簡便な手段を提供する。
【0051】 本発明に含まれる融合ポリペプチドの別の特定の例としては、アジュバント活
性を有するポリペプチド(例えば、コレラ毒素またはE.coli非耐熱性毒素
のいずれかのサブユニットBのような)に融合された、本発明のポリペプチドま
たはポリペプチド誘導体が挙げられる。いくつかの可能性が、融合を達成するた
めに使用され得る。第1に、本発明のポリペプチドは、アジュバント活性を有す
るポリペプチドのN末端、または好ましくはC末端に融合され得る。第2に、本
発明のポリペプチドフラグメントは、アジュバント活性を有するポリペプチドの
アミノ酸配列内に融合され得る。
【0052】 上記のように、本発明のポリヌクレオチドは、前駆体形態または成熟形態のC
hlamydiaポリペプチドをコードする。これらはまた、異種シグナルペプ
チドを含むハイブリッド前駆体をコードし得、これは、本発明のポリペプチドに
成熟し得る。「異種シグナルペプチド」とは、本発明のポリペプチドの天然に存
在する前駆体に見出されないシグナルペプチドを意味する。
【0053】 相同なコード配列を有する、本発明のポリヌクレオチドは、配列番号1および
配列番号3に示されるような配列を有するポリヌクレオチドに、好ましくはスト
リンジェントな条件下でハイブリダイズする。ハイブリダイゼーション手順は、
例えば、Ausubelら、CURRENT PROTOCOLS IN MO
LECULAR BIOLOGY,John Wiley&Sons Inc.
(1994);Silhavyら、EXPERIMENTS WITH GEN
E FUSIONS,Cold Spring Harbor Lanorat
ory Press(1984);Davisら、A MANUAL FOR
GENETIC ENGINEERING:ADVANCED BACTERI
AL GENETICS,Cold Spring Harbor Labor
atory Press(1980)(各々は、本明細書中に参考として援用さ
れる)に記載される。ハイブリダイゼーション条件を最適化するために考慮され
得る重要なパラメーターは、臨界値(2つの相補的DNA鎖が互いに離れる温度
より高い融解温度)の算出を可能にする式に反映される。CaseyおよびDa
vidson,Nucl.Acid Res.4:1539(1977)。この
式は、以下のとおりである: Tm=81.5+0.5×(%G+C)+1.6log(陽イオン濃度)−0
.6×(%ホルムアミド)。
【0054】 適切なストリンジェンシー条件下で、ハイブリダイゼーション温度(Th)は
、算出されたTmより約20〜40℃、20〜25℃、または好ましくは、30
〜40℃低い。当業者は、最適の温度および塩条件が、従来の手順を使用した予
備実験において、容易に経験的に決定され得ることを理解する。
【0055】 例えば、ストリンジェント条件は、プレハイブリダイゼーションおよびハイブ
リダイゼーションインキュベーションの両方について、(i)50%ホルムアミ
ドを含有する6×SSC中、42℃で、4〜16時間以内、または(ii)6×
SSC水溶液(1M NaCl、0.1M クエン酸ナトリウム(pH 7.0
))中、65℃で、4〜16時間以内で、達成され得る。
【0056】 30〜600ヌクレオチドを含むポリヌクレオチドについては、上記の式が使
用され、次いで、減算(600/塩基対中のポリヌクレオチドの大きさ)するこ
とによって補正される。ストリンジェンシー条件は、Tmより5〜10℃低いT
hによって定義される。
【0057】 20〜30塩基より短いオリゴヌクレオチドに関するハイブリダイゼーション
条件は、上記の規則に正確には従わない。このような場合、Tmを算出するため
の式は、以下のとおりである: Tm=4×(G+C)+2(A+T)。 例えば、50%のG+Cの18ヌクレオチドフラグメントは、約54℃のTmを
有する。
【0058】 本発明のポリヌクレオチド分子(RNA、DNA、あるいはこれらの改変体ま
たは組み合わせを含む)は、種々の適用を有し得る。例えば、DNA分子は、(
i)組換え宿主系においてコードされるポリペプチドを生成するためのプロセス
において、(ii)Chlamydia感染を予防および/または処置するため
の方法および組成物においてさらに使用される、ポックスウイルスのようなワク
チンベクターの構築において、(iii)裸の形態の、または送達ビヒクルで処
方されたワクチン剤(およびRNA分子)として、ならびに(iv)本発明のポ
リヌクレオチドを過剰発現し得るか、または適切ならば、そのポリヌクレオチド
を、改変され、変異された形態(例えば、非毒性形態)で発現し得る、弱毒化C
hlamydia株の構築において、使用され得る。Chlamydiaによっ
て引き起こされる疾患に対する防御のための、本発明のタンパク質およびペプチ
ドならびにコードヌクレオチドのワクチン組成物および使用について、このタン
パク質またはペプチドをコードする裸のDNA、およびこれらのヌクレオチドの
鼻内または筋肉内投与を使用することは好ましくない。これらのタンパク質につ
いて、コード核酸を別の経路によって(例えば、皮内に)投与すること、および
/またはコード核酸を免疫応答を改善(または、補助)するように処方すること
が好ましい。免疫化剤としての使用のために、組換え生ベクター(例えば、ウイ
ルスベクターまたは細菌ベクター)の一部としてコード核酸を含むこともまた好
ましい。本発明のタンパク質またはペプチド自体を含むワクチン処方物で免疫す
ることもまた好ましい。これらのワクチン処方物は、アジュバントの使用を含み
得る。
【0059】 それゆえ、本発明の第2の局面に従って、以下が提供される:(i)発現に必
要とされるエレメントの制御下(特に、適切なプロモーターの制御下)に配置さ
れた本発明のDNA分子を含む、発現カセット;(ii)本発明の発現カセット
を含む発現ベクター;(iii)本発明の発現カセットおよび/または発現ベク
ターで形質転換あるいはトランスフェクトされた、原核生物細胞または真核生物
細胞、ならびに(iv)本発明のポリヌクレオチドによってコードされるポリペ
プチドまたはポリペプチド誘導体を産生するためのプロセスであって、本発明の
発現カセットおよび/または発現ベクターで形質転換あるいはトランスフェクト
された、原核生物細胞または真核生物細胞を、本発明のDNA分子の発現を可能
にする条件下で培養し、そしてこの細胞培養物からコードされたポリペプチドま
たはポリペプチド誘導体を回収する工程を包含する、プロセス。
【0060】 組換え発現系は、原核生物宿主および真核生物宿主から選択され得る。真核生
物宿主には、酵母細胞(例えば、Saccharomyces cerevis
iaeまたはPichia pastoris)、哺乳動物細胞(例えば、CO
S1細胞、NIH3T3細胞、またはJEG3細胞)、節足動物細胞(例えば、
Spodoptera frugiperda(SF9)細胞)、および植物細
胞が挙げられる。好ましくは、原核生物宿主(例えば、E.coli)が使用さ
れる。細菌細胞および真核生物細胞は、多くの異なる供給源(例えば、Amer
ican Type Culture Collection(ATCC;Ro
ckville,Maryland))より、当業者に利用可能である。
【0061】 発現系の選択は、発現されるポリペプチドについての所望の特徴に依存する。
例えば、特定の脂質化された形態または任意の他の形態で本発明のポリペプチド
を産生することが有用であり得る。
【0062】 発現カセットの選択は、選択される宿主系、ならびに発現されるポリペプチド
についての所望の特徴に依存する。代表的には、発現カセットは、選択された宿
主系において機能的であり、そして構成的または誘導的であり得るプロモーター
;リボソーム結合部位;必要な場合、開始コドン(ATG);シグナルペプチド
(例えば、脂質化シグナルペプチド)をコードする領域;本発明のDNA分子;
停止コドン;および必要に応じて3’末端領域(翻訳ターミネーターおよび/ま
たは転写ターミネーター)を含む。シグナルペプチドコード領域は、本発明のポ
リヌクレオチドに隣接し、そして適切なリーディングフレームに配置される。こ
のシグナルペプチドコード領域は、成熟ポリペプチドをコードするDNA分子に
対して同種または異種であり得、そして発現のために使用される宿主の分泌装置
に特異的であり得る。本発明のDNA分子によって構成されるオープンリーディ
ングフレームは、単独で、またはシグナルペプチドとともに、プロモーターの制
御下に置かれて、その結果、宿主系において転写および翻訳が起こる。プロモー
ター、シグナルペプチドコード領域は、当業者に広範に公知でありかつ使用可能
であり、そして例えば、Salmonella typhimuriumのプロ
モーター(および誘導体)(これは、アラビノースによって誘導可能であり(プ
ロモーターaraB)、そしてグラム陰性細菌(例えば、E.coli)におい
て機能的である(米国特許第5,028,530号において、およびCagno
nら(Cagnonら、Protein Engineering 4:843
(1991))において記載されるように));RNAポリメラーゼをコードす
るバクテリオファージT7の遺伝子のプロモーター(これは、T7ポリメラーゼ
を発現する多数のE.coli株において機能的である(米国特許第4,952
,496号に記載される));OspA脂質化シグナルペプチド;およびRlp
B脂質化シグナルペプチド(Takaseら、J.Bact.169:5692
(1987))が挙げられる。
【0063】 発現カセットは、代表的には発現ベクターの一部であり、これは、選択された
発現系においてその複製する能力について選択される。発現ベクター(例えば、
プラスミドベクターまたはウイルスベクター)は、Pouwelsら(Clon
ing Vectors:Laboratory Manual,85,補遺、
1997)において記載されたベクターから選択され得る。これらは、種々の商
業的な供給源から購入され得る。
【0064】 発現ベクターを用いて宿主細胞を形質転換/トランスフェクトするための方法
は、Ausubelら、Current Protocols in Mole
cular Biology,John Wiley&Sons Inc.(1
994)において記載されるように選択される宿主系に依存する。
【0065】 発現に際して、本発明の組換えポリペプチド(またはポリペプチド誘導体)は
、細胞内区画において産生され、そしてそこに残存するか、細胞外の培地または
細胞周辺腔中に分泌/排出されるか、あるいは細胞膜に包埋される。次いで、ポ
リペプチドは、細胞抽出物から、または組換え細胞培養物の遠心分離後の上清か
ら、実質的に精製された形態で回収され得る。代表的には、この組換えポリペプ
チドは、抗体に基づくアフィニティー精製、または当業者によって容易に適合さ
れ得る任意の他の方法(例えば、小さなアフィニティー結合ドメインへの遺伝子
の融合による方法)によって精製され得る。抗体に基づくアフィニティー精製法
もまた、Chlamydia株から抽出された本発明のポリペプチドを精製する
ために利用し得る。免疫アフィニティーによって本発明のポリペプチドを精製す
るための有用な抗体は、以下のようにして得られ得る。
【0066】 本発明のポリヌクレオチドはまた、ワクチンの分野において(例えば、DNA
ワクチン投与を達成することのために)有用であり得る。2つの主な可能性が存
在し、これらは、ウイルスもしくは細菌宿主を遺伝子送達ビヒクルとして使用す
る(生ワクチンベクター)か、または遊離の形態で遺伝子を投与する(例えば、
プラスミドに挿入して)かのいずれかである。本発明のポリヌクレオチドの治療
的または予防的効力は、以下に記載されるように評価され得る。
【0067】 従って、本発明の第3の局面において、以下が提供される:(i)発現のため
に必要であるエレメントの制御下に配置される本発明のDNA分子を含む、ワク
チンベクター(例えば、ポックスウイルス);(ii)希釈剤またはキャリアと
ともに、本発明のワクチンベクターを含む本発明の組成物;特に、(iii)本
発明のワクチンベクターの治療的または予防的な有効量を含む薬学的組成物;(
iv)哺乳動物(例えば、ヒト;あるいは、この方法は、動物(例えば、ネコま
たは鳥類)のChlamydia感染を処置または予防するための獣医学的な適
用において使用され得る)においてChlamydiaに対して免疫応答を誘導
するための方法であって、この方法は、哺乳動物に、免疫原的に有効な量の本発
明のワクチンベクターを投与して、免疫応答(例えば、Chlamydiaに対
する予防的または治療的免疫応答)を誘発する工程を包含する、方法;および、
特に、(v)Chlamydia(例えば、C.trachomatis、C.
psittaci、C.pneumonia、C.pecorum)感染を予防
および/または処置するための方法であって、この方法は、必要がある個体に本
発明のワクチンベクターの予防的または治療的な量を投与する工程を包含する、
方法。さらに、本発明の第3の局面は、Chlamydia感染を予防および/
または処置するための医薬の調製における本発明のワクチンベクターの使用を包
含する。
【0068】 本発明のワクチンベクターは、本発明の1つまたはいくつかのポリペプチドま
たは誘導体、ならびに少なくとも1つのさらなるChlamydia抗原、その
フラグメント、ホモログ、変異体、または誘導体を発現し得る。さらに、それは
、免疫応答を増強する(アジュバント効果)、サイトカイン(例えば、インター
ロイキン−2(IL−2)またはインターロイキン−12(IL−12))を発
現し得る。従って、ワクチンベクターは、哺乳動物細胞における発現のために必
要とされるエレメントの制御下に配置された、例えば、クラミジア抗原またはサ
イトカインをコードするさらなるDNA配列を含み得る。
【0069】 あるいは、本発明の組成物は、いくつかのワクチンベクターを含み得、これら
の各々は、本発明のポリペプチドまたは誘導体を発現し得る。組成物はまた、さ
らなるChlamydia抗原あるいはそのサブユニット、フラグメント、ホモ
ログ、変異体、または誘導体;あるいはサイトカイン(例えば、IL−2もしく
はIL−12)を発現し得るワクチンベクターを含み得る。
【0070】 哺乳動物における感染を処置または予防するためのワクチン投与方法において
、本発明のワクチンベクターは、ワクチンの分野における使用における任意の従
来的な経路によって、特に粘膜(例えば、眼、鼻内、口、胃、肺、腸、直腸、膣
、または尿路)表面に、または非経口(例えば、皮下、皮内、筋肉内、静脈内、
または腹腔内)経路を介して、投与され得る。好ましい経路は、ワクチンベクタ
ーの選択に依存する。投与は、単回用量において、または間隔をあけて反復して
達成され得る。適切な投薬量は、当業者によって理解される種々のパラメーター
(例えば、ワクチンベクターそれ自体、投与の経路、またはワクチン投与される
哺乳動物の状態(体重、齢など))に依存する。
【0071】 当該分野において利用可能な生ワクチンベクターには、ウイルスベクター(例
えば、アデノウイルス、アルファウイルス、およびポックスウイルス)、ならび
に細菌ベクター(例えば、Shigella、Salmonella、Vibr
io cholerae、Lactobacillus、Bacille bi
lie de Calmette−Guerin(BCG)、およびStrep
tococcus)が含まれる。
【0072】 アデノウイルスベクターの例、ならびに本発明のDNA分子を発現し得るアデ
ノウイルスベクターを構築するための方法は、米国特許第4,920,209号
に記載される。使用され得るポックスウイルスベクターには、例えば、ワクシニ
アウイルスおよびカナリア痘ウイルスが含まれ、これらはそれぞれ、米国特許第
4,722,848号および米国特許第5,364,773号に記載される(例
えば、ワクシニアウイルスベクターの記載については、Tartagliaら、
Virology 188:217(1992);およびカナリア痘ウイルスの
参考文献については、Taylorら、Vaccine 13:539(199
5)もまた参照のこと)。本発明のポリヌクレオチドを発現し得るポックスウイ
ルスベクターは、Kienyら、Nature 312:163(1984)に
記載されるように、相同組換えによって得られ得、その結果、本発明のポリヌク
レオチドは、哺乳動物細胞における発現に適切な条件下でウイルスゲノムに挿入
される。一般的に、ワクチンウイルスベクターの用量は、治療的または予防的使
用については、1キログラム当たり、約1×104〜約1×1011、有利には、
約1×107〜1×1010、好ましくは約1×107〜約1×109プラーク形成
ユニットであり得る。好ましくは、ウイルスベクターは、非経口的に投与される
;例えば、4週間間隔をあけて、3回の投与である。当業者は、本発明のウイル
スベクターを含む組成物に、化学アジュバントを添加することを避けることが好
ましく、それによってウイルスベクターそれ自体への免疫応答を最小化すること
を認識する。
【0073】 生経口ワクチンとして有用な非毒素産生のVibrio cholerae変
異株は、Mekalanosら、Nature 306:551(1983)お
よび米国特許第4,882,278号(2つのctxA対立遺伝子の各々のコー
ド配列の実質的な量が除去され、その結果、機能的なコレラ毒素が産生されない
株);WO 92/11354(irgA遺伝子座が変異により不活性化されて
いる株;この変異はctxA変異を有する単一の株中で組み合わされ得る);お
よびWO 94/1533(機能的なctxAおよびattRS1 DNA配列
を欠く欠失変異体)において記載される。これらの株は、WO 94/1948
2において記載されるように、遺伝子操作されて異種抗原を発現し得る。本発明
のDNA分子によってコードされるポリペプチドまたはポリペプチド誘導体を発
現し得るVibrio cholerae株の有効なワクチン用量は、選択され
た投与の経路について適切な容量で、例えば、約1×105〜約1×109、好ま
しくは約1×106〜約1×108の生存可能な細菌を含み得る。好ましい投与の
経路には、すべての粘膜経路が含まれ;最も好ましくは、これらのベクターは、
鼻腔内または経口的に投与される。
【0074】 異種抗原の組換え発現のために遺伝子操作されたか、または遺伝子操作されて
いない弱毒化されたSalmonella typhimurium株、および
経口ワクチンとしてのそれらの使用は、Nakayamaら、Bio/Tech
nology 6:693(1988)およびWO 92/11361に記載さ
れる。好ましい投与の経路には、すべての粘膜経路が含まれ;最も好ましくは、
これらのベクターは、鼻腔内または経口的に投与される。
【0075】 ワクチンベクターとして有用な他の細菌株は、Highら、EMBO 11:
1991(1992);Sizemoreら、Science 270:299
(1995)(Shigella flexneri);Medagliniら
、Proc.Natl.Acad.Sci.USA 92:6868(1995
)(Streptococcus gordonii);およびFlynn、C
ell.Mol.Biol.40:31(1994)、WO 88/6626、
WO 90/0594、WO 91/13157、WO 92/1796、およ
びWO 92/21376(Bacille Calmette Guerin
)に記載される。
【0076】 細菌ベクターにおいて、本発明のポリヌクレオチドは、細菌ゲノムに挿入され
得るか、または、プラスミドに含まれて、遊離の状態で残存し得る。
【0077】 アジュバントはまた、ワクチン細菌ベクターを含む組成物に添加され得る。多
数のアジュバントが当業者に公知である。好ましいアジュバントは、以下に提供
されるリストから選択され得る。
【0078】 本発明の第4の局面に従って、以下がまた提供される:(i)希釈剤またはキ
ャリアとともに、本発明のポリヌクレオチドを含む本発明の組成物;(ii)本
発明のポリヌクレオチドの治療的または予防的有効量を含む薬学的組成物;(i
ii)哺乳動物においてChlamydiaに対して免疫応答を誘導するための
方法であって、この方法は、哺乳動物に、免疫原的有効量の本発明のポリヌクレ
オチドを投与して、免疫応答(例えば、Chlamydiaに対する防御的免疫
応答)を誘発する工程による、方法;および、特に、(iv)Chlamydi
a(例えば、C.trachomatis、C.psittaci、C.pne
umoniae、またはC.pecorum)感染を予防および/または処置す
るための方法であって、この方法は、必要がある個体に本発明のポリヌクレオチ
ドの予防的または治療的量を投与する工程による、方法。さらに、本発明の第4
の局面は、Chlamydia感染を予防および/または処置するための医薬の
調製における本発明のポリヌクレオチドの使用を包含する。本発明の第4の局面
は、好ましくは、哺乳動物細胞における発現のための条件下におかれたDNA分
子(例えば、哺乳動物細胞中で複製できず、かつ哺乳動物ゲノム中に実質的に組
み込まれ得ないプラスミド中で)の使用を含む。
【0079】 本発明のポリヌクレオチド(DNAまたはRNA)はまた、それ自体ワクチン
目的(例えば、治療目的または予防目的)のために哺乳動物に投与され得る。本
発明のDNA分子が使用される場合、それは哺乳動物細胞中で複製され得ず、か
つ哺乳動物ゲノムに組み込まれ得ないプラスミドの形態においてであり得る。代
表的には、DNA分子は、哺乳動物細胞における発現に適切なプロモーターの制
御下におかれる。そのプロモーターは、遍在的にかまたは組織特異的に機能し得
る。非組織特異的なプロモーターの例には、初期サイトメガロウイルス(CMV
)プロモーター(米国特許第4,168,062号に記載される)、およびラウ
ス肉腫ウイルスプロモーター(Norton&Coffin,Molec.Ce
ll Biol.5:281(1985)に記載される)が含まれる。デスミン
プロモーター(Liら、Gene 78:243(1989)、Li&Paul
in,J.Biol.Chem.266:6562(1991)、およびLi&
Paulin,J.Biol.Chem.268:10403(1993))は
、組織特異的であり、そして筋肉細胞における発現を駆動する。より一般的には
、有用なベクターは、とりわけ、WO 94/21797およびHartikk
aら、Human Gene Therapy 7:1205(1996)に記
載される。
【0080】 DNA/RNAワクチン投与のために、本発明のポリヌクレオチドは、前駆体
型または成熟型をコードし得る。それが前駆体型をコードする場合、前駆体型は
同種または異種であり得る。後者の場合において、組織型プラスミノーゲン因子
(tPA)リーダー配列のような真核生物リーダー配列が使用され得る。
【0081】 本発明の組成物は、本発明の1つまたはいくつかのポリヌクレオチドを含み得
る。それはまた、別のChlamydia抗原あるいはそのフラグメント、誘導
体、変異体、またはアナログをコードする少なくとも1つのさらなるポリヌクレ
オチドを含み得る。サイトカイン(例えば、インターロイキン−2(IL−2)
またはインターロイキン−12(IL−12))をコードするポリヌクレオチド
もまた、この組成物に添加され得、その結果、免疫応答が増強される。これらの
さらなるポリヌクレオチドは、発現のために適切な制御下におかれる。有利には
、同じ組成物中に含まれる本発明のDNA分子および/またはさらなるDNA分
子は、同じプラスミド中に含まれ得る。
【0082】 ポリヌクレオチドを調製および精製するための分子生物学の標準的な技術は、
本発明のポリヌクレオチド治療剤の調製において使用され得る。ワクチンとして
の使用のために、本発明のポリヌクレオチドは、種々の方法に従って処方され得
る。
【0083】 第1に、ポリヌクレオチドは、裸の形態、すなわち、任意の送達ビヒクル(例
えば、アニオン性リポソーム、カチオン性脂質、微粒子(例えば、金微粒子)、
沈殿剤(例えば、リン酸カルシウム)、または任意の他のトランスフェクション
促進剤)なしで、使用され得る。この場合において、このポリヌクレオチドは、
単に生理学的に受容可能な溶液(例えば、滅菌生理食塩水または滅菌緩衝化生理
食塩水)中に、キャリアとともにまたはキャリアなしで、希釈され得る。存在す
る場合、そのキャリアは、好ましくは、等張性、低張性、または弱い高張性であ
り、そして、ショ糖溶液(例えば、20%ショ糖を含む溶液)によって提供され
るような、相対的に低いイオン強度を有する。
【0084】 あるいは、ポリヌクレオチドは、細胞の取り込みを補助する薬剤と付随され得
る。それは、とりわけ、(i)ブピバカイン(例えば、WO 94/16737
を参照のこと)のような細胞の透過性を改変する化学薬剤で補充されるか、(i
i)リポソーム中にカプセル化されるか、あるいは(iii)カチオン性脂質、
または、シリカ微粒子、金微粒子、もしくはタングステン微粒子と付随され得る
【0085】 アニオン性リポソームおよび中性リポソームは当該分野で周知であり(例えば
、リポソームの作製方法についての詳細な記載については、Liposomes
:A Practical Approach,RPC New Ed.IRL
press(1990)を参照のこと)、そして広い範囲の産物(ポリヌクレ
オチドを含む)を送達するために有用である。
【0086】 カチオン性脂質はまた、当該分野で公知であり、そして遺伝子送達のために一
般に使用される。このような脂質は、Lipofectin(登録商標)(また
、DOTMA(N−[1−(2,3−ジオレイルオキシ)プロピル]−N,N,
N−トリメチルアンモニウムクロライド)としても知られる)、DOTAP(1
,2−ビス(オレイルオキシ)−3−(トリメチルアンモニオ)プロパン)、D
DAB(ジメチルジオクタデシルアンモニウムブロマイド)、DOGS(ジオク
タデシルアミドログリシルスペルミン)(dioctadecylamidol
oglycyl spermine)およびコレステロール誘導体(例えば、D
C−Chol(3β−(N−(N’,N’−ジメチルアミノメタン)−カルバモ
イル)コレステロール))を含む。これらのカチオン性脂質の記載は、EP 1
87,702、WO 90/11092、米国特許第5,283,185号、W
O 91/15501、WO 95/26356、および米国特許第5,527
,928号に見出される。遺伝子送達のためのカチオン性脂質は、好ましくは、
例えばWO 90/11092に記載されるように、中性脂質(例えば、DOP
E(ジオレイルホスファチジルエタノールアミン))と付随して使用される。
【0087】 他のトランスフェクション促進化合物は、カチオン性リポソームを含む処方物
に添加され得る。それらの多くは、例えば、WO 93/18759、WO 9
3/19768、WO 94/25608、およびWO95/2397に記載さ
れる。それらには、とりわけ、核膜を通してのDNAの輸送を容易にするために
有用なスペルミン誘導体(例えば、WO 93/18759を参照のこと)、お
よび膜透過化合物(例えば、GALA、グラミシジンS、およびカチオン性胆汁
酸塩)(例えば、WO 93/19768を参照のこと)が含まれる。
【0088】 金微粒子またはタングステン微粒子もまた、WO 91/359、WO 93
/17706、およびTangら(Nature 356:152(1992)
)に記載されるように、遺伝子送達のために使用され得る。この場合において、
微粒子コートされたポリヌクレオチドは、針を使わない注射装置(「遺伝子銃」
)(例えば、米国特許第4,945,050号、同第5,015,580号、お
よびWO 94/24263に記載される装置)を使用して、皮内または上皮内
経路を介して注入され得る。
【0089】 ワクチンレシピエントにおいて使用されるDNAの量は、例えば、DNA構築
物において使用されるプロモーターの強さ、発現された遺伝子産物の免疫原性、
投与のために意図される哺乳動物の状態(例えば、体重、齢、および哺乳動物の
一般的健康)、投与の様式、および処方の型に依存する。一般的に、約1μg〜
約1mg、好ましくは約10μg〜約800μg、そしてより好ましくは、約2
5μg〜約250μgの治療的または予防的有効用量が、ヒト成体に投与され得
る。この投与は、単回用量または間隔をあけて反復して達成され得る。
【0090】 投与の経路は、ワクチンの分野において使用される従来的な経路のいずれかで
あり得る。一般的なガイダンスとして、本発明のポリヌクレオチドは、粘膜表面
(例えば、眼、鼻内、肺、口、腸、直腸、膣、および尿路の表面);または非経
口経路(例えば、静脈内、皮下、腹腔内、皮内、上皮内、または筋肉内の経路に
よる)を介して投与され得る。投与経路の選択は、例えば、選択される処方に依
存する。ブピバカインと付随して処方されるポリヌクレオチドは、有利に筋肉に
投与される。中性リポソームもしくはアニオン性リポソームまたはカチオン性脂
質(例えば、DOTMAまたはDC−Chol)が使用される場合、その処方物
は、静脈内経路、鼻内経路(エーロゾル適用)、筋肉内経路、皮内経路、および
皮下経路を介して、有利に注入され得る。裸の形態のポリヌクレオチドは、筋肉
内経路、皮内経路、または皮下経路を介して、有利に投与され得る。
【0091】 絶対的に必要であるのではないが、このような組成物はまた、アジュバントを
含み得る。そうである場合、アジュバント効果を示すために併用投与を必要とし
ない全身性のアジュバント(例えば、QS21であり、これは、米国特許第5,
057,546号に記載される)が、好ましい。
【0092】 本出願において提供される配列情報は、診断において有用であり得る特定のヌ
クレオチドプローブおよびプライマーの設計を可能にする。従って、本発明の第
5の局面において、配列番号1および3に示される配列に見出される配列か、ま
たはこれらの配列から遺伝コードの縮重によって誘導される配列を有するヌクレ
オチドプローブまたはプライマーが提供される。
【0093】 本出願において使用される場合、用語「プローブ」とは、上記に定義されるよ
うなストリンジェントな条件下で、配列番号1および3に示される配列と相同な
配列を有する核酸分子に、または相補的な配列もしくはアンチセンス配列にハイ
ブリダイズする、DNA分子(好ましくは一本鎖)またはRNA分子(またはそ
の修飾物もしくは組合せ)をいう。一般的に、プローブは、配列番号1および3
に示される全長配列よりも有意に短く;例えば、それらは約5〜約100ヌクレ
オチド、好ましくは約10〜約80ヌクレオチドを含み得る。特に、プローブは
、配列番号1および3に示される配列の一部に少なくとも75%、好ましくは少
なくとも85%、より好ましくは95%相同である配列、またはこのような配列
に相補的である配列を有する。プローブは、イノシン、メチル−5−デオキシシ
チジン、デオキシウリジン、ジメチルアミノ−5−デオキシウリジン、またはジ
アミノ−2,6−プリンのような修飾した塩基を含み得る。糖またはリン酸残基
もまた、修飾または置換され得る。例えば、デオキシリボース残基は、ポリアミ
ドによって置換され得(Nielsenら、Science 254:1497
(1991))、そしてリン酸残基は、エステル基(例えば、ジホスフェートエ
ステル、アルキルエステル、アリールホスホネートエステル、およびホスホロチ
オエートエステル)によって置換され得る。さらに、リボヌクレオチドの2’−
ヒドロキシル基は、例えば、アルキル基を含むことによって修飾され得る。
【0094】 本発明のプローブは、捕捉または検出プローブとして、診断試験において使用
され得る。このような捕捉プローブは、共有結合的手段によって、または受動的
吸着によって、直接的または間接的に、慣用的に固体支持体上に固定化され得る
。検出プローブは、放射性同位元素;酵素(例えば、ペルオキシダーゼ、アルカ
リホスファターゼ、および色素産生基質、蛍光産生基質、または発光性基質を加
水分解し得る酵素);色素産生、蛍光産生または発光性である化合物;ヌクレオ
チド塩基アナログ;ならびにビオチン、から選択される検出マーカーによって標
識され得る。
【0095】 本発明のプローブは、例えば、ドットブロット(Maniatisら、Mol
ecular Cloning:A Laboratory Manual(1
982)Cold Spring Harbor Laboratory Pr
ess,Cold Spring Harbor,New York)、サザン
ブロット(Southern,J.Mol.Biol.98:503(1975
))、ノーザンブロット(標的としてRNAが使用される以外は、サザンブロッ
トと同一である)、またはサンドウィッチ技術(Dunnら、Cell 12:
23(1977))のような任意の慣用的なハイブリダイゼーション技術におい
て使用され得る。後者の技術は、少なくとも部分的に互いに異なるヌクレオチド
配列とともに、特異的な捕捉プローブおよび/または特異的な検出プローブの使
用を含む。
【0096】 プライマーは、通常、増幅プロセス(例えば、PCR)において、伸長プロセ
スにおいて、または逆転写方法において、DNAの酵素的重合を開始するために
使用される約10〜約40ヌクレオチドのプローブである。PCRを含む診断的
方法において、プライマーは標識され得る。
【0097】 従って、本発明はまた、(i)生物学的材料においてChlamydiaの存
在を検出および/または同定するための本発明のプローブを含む試薬;(ii)
生物学的材料においてChlamydiaの存在を検出および/または同定する
ための方法であって、ここで(a)サンプルが生物学的材料から回収されるか、
または生物学的材料に由来し、(b)この材料からDNAまたはRNAが抽出さ
れ、そして変性され;そして(c)本発明のプローブ(例えば、捕捉プローブ、
検出プローブ、またはその両方)に、ストリンジェントなハイブリダイゼーショ
ン条件下で曝露され、その結果、ハイブリダイゼーションが検出される、方法;
ならびに(iii)生物学的材料においてChlamydiaの存在を検出およ
び/または同定するための方法であって、ここで、(a)サンプルが生物学的材
料から回収されるか、または生物学的材料に由来し、(b)DNAがそこから抽
出され、(c)本発明の少なくとも1つ、好ましくは2つのプライマーを用いて
、抽出されたDNAがプライムされ、そしてポリメラーゼ連鎖反応によって増幅
され、そして(d)増幅されたDNAフラグメントが産生される、方法、を包含
する。
【0098】 以前に言及したように、新しく同定されたオープンリーディングフレームの発
現に際して産生され得るポリペプチドは、有用なワクチン薬剤である。
【0099】 従って、本発明の第6の局面は、本発明のポリヌクレオチドによってコードさ
れるアミノ酸配列を有する、実質的に精製されたポリペプチドまたはポリペプチ
ド誘導体を特徴とする。
【0100】 「実質的に精製されたポリペプチド」は、天然にそのポリペプチドが存在する
環境から分離されたポリペプチド、および/またはそのポリペプチドが合成され
た環境において存在するポリペプチドの大部分を含まないポリペプチドとして定
義される。例えば、実質的に精製されたポリペプチドは、細胞質ポリペプチドを
含まない。当業者は、本発明のポリペプチドが、天然の供給源(すなわち、Ch
lamydia株)から精製され得るか、または組換え手段によって産生され得
ることを理解する。
【0101】 本発明のポリヌクレオチドによってコードされる相同なポリペプチドまたはポ
リペプチド誘導体を、配列番号2および4に示されるアミノ酸配列を有する参照
ポリペプチドに対して惹起された抗血清を用いる交差反応の試験によって、特異
的抗原性についてスクリーニングし得る。手短には、単一特異的過免疫抗血清を
、それ自体としてまたは融合ポリペプチドとしての精製された参照ポリペプチド
(例えば、MBP、GST、またはHis−タグ系の発現産物、あるいは抗原性
であることが予測される合成ペプチド)に対して惹起され得る。特異的抗原性に
ついてスクリーニングされる相同ポリペプチドまたは誘導体は、それ自体として
か、または融合ポリペプチドとして産生され得る。後者の場合であって、抗血清
がまた、融合ポリペプチドに対して惹起される場合、2つの異なる融合系が使用
される。特異的抗原性は、以下に記載するように、ウェスタンブロット(Tow
binら、Proc.Natl.Acad.Sci.USA 76:4350(
1979))、ドットブロット、およびELISAを含む多数の方法に従って決
定され得る。
【0102】 ウェスタンブロットアッセイにおいて、スクリーニングするべき産物を、精製
された調製物としてか、またはE.coli全抽出物のいずれかとして、Lae
mmli(Nature 227:680(1970))によって記載されるよ
うに、SDS−PAGE電気泳動に供する。ニトロセルロース膜に転写した後、
この材料をさらに、約1:5〜約1:5000、好ましくは約1:100〜約1
:500の希釈の範囲で希釈された単一特異的過免疫抗血清とともに、インキュ
ベートする。特異的抗原性は、一旦、産物に対応するバンドが上記の範囲におけ
る任意の希釈で反応性を示すと、示される。
【0103】 ELISAアッセイにおいて、スクリーニングされるべき産物は、好ましくは
、コーティングする抗原として使用される。精製された産物が好ましいが、全細
胞抽出物もまた、使用され得る。手短には、約10μgタンパク質/mlでの約
100μlの調製物を、96ウェルポリカーボネートELISAプレートのウェ
ル中に分配する。このプレートを、37℃で2時間、次に4℃で一晩インキュベ
ートする。このプレートを、0.05%のTween20を含むリン酸緩衝化生
理食塩水(PBS)(PBS/Tween緩衝液)で洗浄する。ウェルを1%の
ウシ血清アルブミン(BSA)を含む250μlのPBSで満たし、非特異的抗
体結合を防ぐ。37℃での1時間のインキュベーションの後、このプレートをP
BS/Tween緩衝液で洗浄する。抗血清を、0.5%のBSAを含有するP
BS/Tween緩衝液中で、連続的に希釈する。希釈液の100μlを、1ウ
ェルあたりに添加する。このプレートを、37℃で90分間インキュベートし、
洗浄し、そして標準的な手順に従って評価する。例えば、特異的抗体がウサギに
おいて惹起された場合、ヤギ抗ウサギペルオキシダーゼ結合体を、ウェルに添加
する。インキュベーションを37℃で90分間行い、そしてこのプレートを洗浄
する。反応を適切な基質を用いて発色させ、そしてこの反応を比色法によって測
定する(分光光度的に測定した吸光度)。上記の実験条件下で、ポジティブ反応
が、非免疫コントロール血清よりも大きなO.D.値によって示される。
【0104】 ドットブロットアッセイにおいて、精製された産物が好ましいが、全細胞抽出
物もまた、使用され得る。手短には、約100μl/mlの産物の溶液を、50
mM Tris−HCl(pH 7.5)中で連続的に2倍希釈する。各希釈液
の100μlを、96ウェルのドットブロット装置(Biorad)中にセット
したニトロセルロース膜0.45μmにアプライする。このシステムに真空を適
用することによって緩衝液を取り除く。ウェルを、50mM Tris−HCl
(pH7.5)の添加によって洗浄し、そしてその膜を風乾する。その膜をブロ
ッキング緩衝液(50mM Tris−HCl(pH7.5) 0.15M N
aCl、10g/L スキムミルク)中に浸し、約1:50〜約1:5000、
好ましくは約1:500の希釈の抗血清とともに、インキュベートする。反応を
標準的な手順に従って明らかにする。例えば、ウサギ抗体が使用される場合、ヤ
ギ抗ウサギペルオキシダーゼ結合体を、ウェルに添加する。インキュベーション
を37℃で90分間行い、そしてこのブロットを洗浄する。反応を適切な基質を
用いて発色させ、そして終了する。この反応を、着色したスポットの出現によっ
て可視的に定量する(例えば、比色法)。上記の実験条件下で、一旦、着色した
スポットが、少なくとも約1:5、好ましくは少なくとも約1:500の希釈に
付随すると、ポジティブ反応が示される。
【0105】 本発明のポリペプチドまたは誘導体の治療的または予防的効力は、下記のよう
に評価され得る。
【0106】 本発明の第7の局面に従って、以下が提供される(i)希釈剤またはキャリア
とともに本発明のポリペプチドを含有する組成物;特に(ii)本発明のポリペ
プチドの治療的または予防的有効量を含む薬学的組成物;(iii)免疫応答を
誘発するための本発明のポリペプチドの免疫学的有効量を哺乳動物に投与するこ
とによって、哺乳動物においてChlamydiaに対する免疫応答(例えば、
Chlamydiaに対する防御的免疫応答)を誘導する方法;および、特に(
iv)必要とする個体に対して、本発明のポリペプチドの予防的有効量または治
療的有効量を投与することによって、Chlamydia(例えば、C.tra
chomatis、C.psittaci、C.pneumoniae、または
C.pecorum)感染を、予防および/または処置する方法。さらに、本発
明の第7の局面は、Chlamydia感染を予防および/または処置するため
の医薬の調製における、本発明のポリペプチドの使用を包含する。
【0107】 本発明の免疫原性組成物は、ワクチンの分野における使用において、任意の従
来の経路(特に粘膜(例えば、眼、鼻内、肺、口、胃、腸、直腸、膣、または尿
路)表面に対してか、または非経口(例えば、皮下、皮内、筋肉内、静脈内、ま
たは腹膜内)経路を介して)によって投与され得る。投与経路の選択は、多数の
パラメーター(例えば、ポリペプチドに付随するアジュバント)に依存する。例
えば、粘膜アジュバントが使用される場合、鼻内または経口経路が好ましく、脂
質処方物またはアルミニウム化合物を使用する場合、非経口経路が好ましい。後
者の場合、皮下経路または筋肉内経路が、最も好ましい。この選択はまた、ワク
チン剤の性質にも依存し得る。例えば、CTBまたはLTBと融合した本発明の
ポリペプチドは、粘膜表面に対して、最も良好に投与される。
【0108】 本発明の組成物は、1つまたは数個の本発明のポリペプチドまたは誘導体を含
み得る。本発明の組成物はまた、少なくとも1つのさらなるChlamydia
抗原、またはそのサブユニット、フラグメント、ホモログ、変異体、もしくは誘
導体を含み得る。
【0109】 本発明の組成物の使用のために、ポリペプチドまたはその誘導体を、リポソー
ム(好ましくは、中性リポソームまたはアニオン性リポソーム)、ミクロスフェ
ア、ISCOMS、またはウイルス様粒子(VLP)中に、またはこれらととも
に処方して、送達を促進し得、そして/または免疫応答を増強し得る。これらの
化合物は、当業者にとって、容易に利用可能である;例えば、LIPOSOME
S:A PRACTICAL APPROACH(上記)を参照のこと。
【0110】 リポソームなど以外のアジュバントもまた、使用され得、そして当該分野で公
知である。適切な選択は、当業者によって従来的になされ得る(例えば、以下に
提供されるリストから)。
【0111】 投与は、当業者によって決定され得るように、単回用量において達成され得る
か、または必要に応じて間隔をおいて繰り返され得る。例えば、初回刺激用量の
後、週または月の間隔での3回の追加免疫用量を続け得る。適切な用量は、当業
者によって決定され得るように、レシピエント(例えば、成人または幼児)、特
定のワクチン抗原、投与の経路および頻度、アジュバントの存在/不存在または
タイプ、ならびに所望の効果(例えば、防御および/または処置)を含む種々の
パラメーターに依存する。一般に、本発明のワクチン抗原は、約10μg〜約5
00mg、好ましくは約1mg〜約200mgの量において、粘膜経路によって
投与され得る。投与の非経口経路のために、用量は、通常約1mg(好ましくは
、約100μg)を超えるべきではない。
【0112】 ワクチン剤として使用する場合、本発明のポリヌクレオチドおよびポリペプチ
ドは、多段階の免疫プロセスの一部として連続的に使用され得る。例えば、哺乳
動物は、ポックスウイルスのような本発明のワクチンベクターを用いて(例えば
、非経口経路を介して)最初に初回刺激され得、次に、ワクチンベクターによっ
てコードされるポリペプチドを用いて2回追加免疫(例えば、粘膜経路を介して
)され得る。別の例において、本発明のポリペプチドまたは誘導体と会合するリ
ポソームはまた、初回刺激のために使用され得、追加免疫が、粘膜アジュバント
(例えば、LT)と組み合わせた本発明の可溶性のポリペプチドまたは誘導体を
使用して粘膜的に行われる。
【0113】 本発明のポリペプチド誘導体はまた、抗Chlamydia抗体の存在(例え
ば、血液サンプル中)の検出のための診断試薬として有用である。そのようなポ
リペプチドは、診断方法に依存して、約5〜約80アミノ酸長、好ましくは約1
0〜約50アミノ酸長であり、そして標識されても標識されなくてもよい。その
ような試薬を含む診断方法を、以下に記載する。
【0114】 本発明のDNA分子の発現の際に、ポリペプチドまたはポリペプチド誘導体を
産生し、そして公知の実験室技術を使用して精製し得る。例えば、ポリペプチド
またはポリペプチド誘導体は、精製を促進する融合したテールを含む融合タンパ
ク質として産生され得る。この融合産物を使用して、ポリペプチドまたはポリペ
プチド誘導体に対する抗体(単一特異的抗体)を惹起するために、小哺乳動物(
例えば、マウスまたはウサギ)を免疫し得る。従って、本発明の第8の局面は、
本発明のポリペプチドまたはポリペプチド誘導体に結合する単一特異的抗体を提
供する。
【0115】 「単一特異的抗体」によって、独特の天然に存在するChlamydiaポリ
ペプチドと反応し得る抗体が意味される。本発明の抗体は、ポリクローナル抗体
またはモノクローナル抗体であり得る。単一特異的抗体は、組換え(例えば、キ
メラ(例えば、ヒト定常領域と会合したマウス起源の可変領域から構成される)
、ヒト化(動物(例えば、マウス)起源の超可変領域をともなうヒト免疫グロブ
リン定常骨格)、および/または単鎖であり得る。ポリクローナル抗体および単
一特異的抗体の両方もまた、免疫グロブリンフラグメント(例えば、F(ab)
’2またはFabフラグメント)の形態であり得る。本発明の抗体は、任意のイ
ソ型(例えば、IgGまたはIgA)であり得、そしてポリクローナル抗体は、
単一のイソ型であってもよく、イソ型の混合物を含んでもよい。
【0116】 本発明のポリペプチドまたはポリペプチド誘導体に対して惹起される本発明の
抗体を産生し得、そして標準的な免疫学的アッセイ(例えば、ウエスタンブロッ
ト分析、ドットブロット分析、またはELISA(例えば、Coliganら、
CURRENT PROTOCOLS IN IMMUNOLOGY(1994
)John Wiley&Sons,Inc.,New York,NYを参照
のこと))を使用して、同定し得る。この抗体を、診断方法において使用して、
サンプル(例えば、生物学的サンプル)中のChlamydia抗原の存在を検
出し得る。この抗体を、本発明のポリペプチドまたはポリペプチド誘導体の精製
のためのアフィニティークロマトグラフィー方法においてもまた、使用し得る。
以下にさらに考察されるように、そのような抗体を、予防的および治療的受動免
疫方法において、使用し得る。
【0117】 従って、本発明の第9の局面は、以下を提供する、(i)本発明の抗体、ポリ
ペプチド、またはポリペプチド誘導体を含む、生物学的サンプル中のChlam
ydiaの存在を検出するための試薬;および(ii)生物学的サンプルを本発
明の抗体、ポリペプチド、またはポリペプチド誘導体と接触させ、その結果、免
疫複合体を形成させる工程、およびそのような複合体を検出して、サンプル中ま
たはそのサンプルが由来する生物中のChlamydiaの存在を示す工程によ
って、生物学的サンプル中のChlamydiaの存在を検出する診断方法。
【0118】 当業者は、抗体、ポリペプチド、またはポリペプチド誘導体のいずれが使用さ
れても、サンプルの成分と、その抗体、ポリペプチド、またはポリペプチド誘導
体との間で免疫複合体が形成され、そして任意の未結合物質が、複合体の検出前
に除去され得ることを理解する。容易に理解され得るように、ポリペプチド試薬
は、サンプル(例えば、血液サンプル)中の抗Chlamydia抗体の存在を
検出するために有用であるが、本発明の抗体は、サンプル(例えば、胃抽出物、
または生検)をChlamydiaポリペプチドの存在についてスクリーニング
するために使用され得る。
【0119】 診断適用における使用のために、試薬(すなわち、本発明の抗体、ポリペプチ
ド、またはポリペプチド誘導体)は、遊離の状態であっても、固体支持体(例え
ば、チューブ、ビーズ、またはこの分野で使用される任意の他の従来の支持体)
に固定化されてもよい。固定化は、直接的手段または間接的手段を使用して達成
され得る。直接的手段としては、支持体と試薬との間の、受動的吸着(非共有結
合)または共有結合が挙げられる。「間接的手段」によって、試薬と相互作用す
る抗試薬化合物を、最初に固体支持体に付着させることが、意味される。例えば
、ポリペプチド試薬を使用する場合、もしその試薬に結合する抗体が生物学的サ
ンプル中の抗体の認識に関与しないエピトープに結合するならば、その試薬に結
合する抗体が、抗試薬として利用され得る。間接的手段はまた、リガンド−レセ
プター系(例えば、ビタミンのような分子を、ポリペプチド試薬上に移植し得、
そして対応するレセプターを、固相上に固定化し得る)を利用し得る。この系は
、ビオチン−ストレプトアビジン系によって例示される。あるいは、間接的手段
を、例えば、化学的にか、または遺伝子操作によってペプチドのテールを試薬に
付加し、そして移植した産物または融合した産物を、ペプチドテールの受動的吸
着または共有結合によって固定化することによって、使用し得る。
【0120】 本発明の第10の局面に従って、生物学的サンプルから本発明のポリペプチド
またはポリペプチド誘導体を精製するプロセスが提供される。このプロセスは、
生物学的サンプルを用いる、抗体に基づくアフィニティークロマトグラフィーの
実行を包含し、ここで、この抗体は、本発明の単一特異的抗体である。
【0121】 本発明の精製プロセスにおける使用のために、抗体は、ポリクローナルまたは
単一特異的であり得、そして好ましくは、IgG型である。精製されたIgGは
、標準的な方法を用いて抗血清から調製され得る(例えば、Coliganら、
前出を参照のこと)。従来のクロマトグラフィー支持体、ならびに抗体移植の標
準的な方法が、例えば、ANTIBODIES:A LABORATORY M
ANUAL,D.Lane,E.Harlow編(1988)に開示される。
【0122】 手短には、生物学的サンプル(例えば、C.pneumoniae抽出物、好
ましくは、緩衝溶液中)を、クロマトグラフィー材料(好ましくは、生物学的サ
ンプルを希釈するために使用される緩衝液で平衡化される)にアプライし、その
結果、本発明のポリペプチドまたはポリペプチド誘導体(すなわち、抗原)を、
その材料上に吸着させる。クロマトグラフィー材料(例えば、本発明の抗体に結
合したゲルまたは樹脂)は、バッチ形態であっても、カラム中にであってもよい
。未結合の成分を洗い流し、次に抗原を適切な溶出緩衝液(例えば、グリシン緩
衝液またはカオトロピック剤(例えば、グアニジンHCl)または高塩濃度(例
えば、3M MgCl2)を含む緩衝液)で溶出する。溶出された画分を回収し
、そして抗原の存在を検出する(例えば、280nmでの吸収を測定することに
よる)。
【0123】 本発明の抗体を、以下に記載のように、治療的効力についてスクリーニングし
得る。本発明の第11の局面に従って、以下が提供される(i)希釈剤またはキ
ャリアとともに本発明の単一特異的抗体を含有する組成物;(ii)本発明の単
一特異的抗体の治療的または予防的有効量を含む薬学的組成物;および(iii
)必要とする個体に対して、本発明の単一特異的抗体の予防的有効量または治療
的有効量を投与することによって、Chlamydia(例えば、C.trac
homatis、C.psittaci、C.pneumoniae、またはC
.pecorum)感染を、処置または予防する方法。さらに、本発明の第11
の局面は、Chlamydia感染を処置または予防するための医薬の調製にお
ける、本発明の単一特異的抗体の使用を包含する。
【0124】 この目的のために、単一特異的抗体は、ポリクローナルであっても、モノクロ
ーナルであってもよく、好ましくは、IgAイソ型(主に)であり得る。受動免
疫において、抗体を、哺乳動物の粘膜表面(例えば、胃粘膜(例えば、経口的ま
たは胃内に))に、有利には、炭酸水素塩緩衝液の存在下で投与し得る。あるい
は、炭酸水素塩緩衝液を必要とせずに、全身投与を実行し得る。本発明の単一特
異的抗体を、単一の活性成分としてか、または異なるChlamydiaポリペ
プチドに対して特異的な少なくとも1つの単一特異的抗体との混合物として投与
され得る。使用される抗体の量および特定の療法は、当業者によって容易に決定
され得る。例えば、1週間にわたる約100〜1,000mgの抗体の毎日の投
与、または2日間または3日間にわたる約100〜1,000mgの抗体の1日
あたり3用量の投与は、ほとんどの目的にとって効果的な療法であり得る。
【0125】 治療的または予防的効力を、例えばC.pneumoniaeマウスモデルを
使用して、当該分野で標準的な方法(例えば、粘膜免疫応答の誘導、または防御
的および/または治療的免疫の誘導の測定による)を使用して評価し得る。当業
者は、このモデルのC.pneumoniae株が、別のChlamydia株
で置換され得ることを認識する。例えば、C.pneumoniae由来のDN
A分子およびポリペプチドの効力は、好ましくは、C.pneumoniae株
を使用するマウスモデルにおいて評価される。防御を、コントロール群に対して
Chlamydia感染の程度を比較することによって決定し得る。防御は、コ
ントロール群と比較することによって感染が減少する場合に、示される。そのよ
うな評価は、ポリヌクレオチド、ワクチンベクター、ポリペプチドおよびこれら
の誘導体、ならびに本発明の抗体について、なされ得る。
【0126】 上記の任意のワクチン組成物において有用なアジュバントは、以下のとおりで
ある。
【0127】 非経口投与のためのアジュバントとしては、アルミニウム化合物(例えば、水
酸化アルミニウム、リン酸アルミニウム、および水酸化リン酸アルミニウム)が
挙げられる。抗原は、標準的なプロトコールに従って、アルミニウム化合物とと
もに沈殿し得るか、またはアルミニウム化合物に吸着され得る。他のアジュバン
ト(例えば、RIBI(ImmunoChem,Hamilton,MT))を
、非経口投与に使用し得る。
【0128】 粘膜投与のためのアジュバントとしては、細菌毒素(例えば、コレラ毒素(C
T)、E.coli非耐熱性毒素(LT)、Clostridium diff
icile毒素Aおよび百日咳毒素(PT)、またはそれらの組み合わせ、サブ
ユニット、トキソイドまたは変異体が挙げられる。例えば、天然のコレラ毒素サ
ブユニットB(CTB)の精製された調製物が使用され得る。もし、これらの任
意の毒素のフラグメント、ホモログ、誘導体、および融合物がアジュバント活性
を保持するならば、これらもまた、適切である。好ましくは、減少した毒性を有
する変異体が使用される。適切な変異体が、例えば、WO95/17211(A
rg−7−Lys CT変異体)、WO96/6627(Arg−192−Gl
y LT変異体)、およびWO95/34323(Arg−9−LysおよびG
lu−129−Gly PT変異体)において、記載される。本発明の方法およ
び組成物において使用され得るさらなるLT変異体としては、例えば、Ser−
63−Lys、Ala−69−Gly、Glu−110−Asp、およびGlu
−112−Asp変異体が挙げられる。例えば、E.coli、Salmone
lla minnesota、Salmonella typhimurium
、またはShigella flexneriの細菌モノホスホリル脂質A(M
PLA);サポニン、あるいはポリラクチドグリコリド(PLGA)ミクロスフ
ェアのような他のアジュバントもまた、粘膜投与において使用し得る。
【0129】 粘膜投与および非経口投与の両方のために有用なアジュバントとしては、ポリ
ホスファゼン(WO95/2415)、DC−コール(3b−(N−(N’,N
’−ジメチルアミノメタン)−カルバモイル)コレステロール(DC−chol
(3b−(N−(N’,N’−dimethyl aminomethane)
−carbamoyl)cholesterol)(米国特許第5,283,1
85号およびWO96/14831)およびQS−21(WO88/9336)
が挙げられる。
【0130】 本発明の任意の薬学的組成物(本発明のポリヌクレオチド、ポリペプチド、ポ
リペプチド誘導体または抗体を含む)を、従来の様式において製造し得る。特に
、この組成物は、薬学的に受容可能な希釈剤またはキャリア(例えば、水または
リン酸緩衝化生理食塩水のような生理食塩水溶液)とともに処方され得る。一般
に、希釈剤またはキャリアを、投与の様式および経路、ならびに標準的な薬学的
実施に基づいて選択し得る。適切な薬学的キャリアまたは希釈剤、ならびに薬学
的処方物中におけるその使用のための薬学的な必要物は、Remington’
s Pharmaceutical Sciences(この分野での標準的な
参考テキスト)中、およびUSP/NF中に記載される。
【0131】 本発明はまた、抗生物質、制酸剤、スクラルファートまたはこれらの組み合わ
せと組み合わせた、本発明のChlamydiaポリペプチドおよび粘膜アジュ
バントの経口投与によってChlamydia感染を処置する方法を含む。ワク
チン抗原およびアジュバントとともに投与され得るそのような化合物の例は、例
えば、マクロライド、テトラサイクリンおよびその誘導体を含む抗生物質(使用
され得る抗生物質の具体的な例としては、アジスロマイシンまたはドキシサイク
リン(doxicyclin)が挙げられる)あるいはサイトカインまたはステ
ロイドのような免疫調節薬が挙げられる。さらに、上記に列挙した成分の1つよ
り多くをともに結合して含む化合物を使用し得る。本発明はまた、これらの方法
を実施するための組成物(すなわち、薬学的に受容可能なキャリアまたは希釈剤
中の、本発明のChlamydia抗原(単数または複数)、アジュバント、お
よび1つ以上の上記に列挙した化合物を含む組成物)を含む。
【0132】 本発明の方法および組成物において使用される、上記に列挙した化合物の量を
、当業者は容易に決定し得る。さらに、当業者は、処置/免疫スケジュールを容
易に設計し得る。例えば、非ワクチン成分を、1〜14日目に投与し得、そして
ワクチン抗原+アジュバントを、7、14、21、および28日目に投与し得る
【0133】 上記の開示は、一般に本発明を記載する。より完全な理解が、以下の具体的な
例を参照して得られ得る。これらの例は、例示の目的のみのために記載され、本
発明の範囲を限定することを意図しない。形態の変更および等価物への置換は、
付随的な事柄として考慮され、そして都合かよいとして示唆され得るか、または
都合がよいとされ得る。本明細書において具体的な用語を用いたが、そのような
用語は、記述的意味におけることが意図され、そして限定の目的のためであるこ
とは意図されない。
【0134】 (等価物) 本発明の具体的な実施態様の、上記の詳細な記載から、独特のChlamyd
ia抗原が記載されたことが明らかであるはずである。特定の実施態様は、本明
細書において詳細に開示されてきたが、この開示は、説明の目的のみのための例
示の手段としてなされ、そして添付の特許請求の範囲に関して、限定することを
意図しない。特に、特許請求の範囲に規定される本発明の趣旨および範囲から逸
脱することなく、種々の置換、変更、および改変が、本発明に対してなされ得る
ことが、本発明者らによって意図される。
【図面の簡単な説明】
本発明は、以下の図面を参照して、以下の説明からさらに理解される。
【図1】 図1は、Chlamydia pneumoniae由来のCPN10060
5タンパク質の、ヌクレオチド配列および推定アミノ酸配列を示す。
【図2A】 図2Aは、C.pneumoniae CPN100605遺伝子をコードす
る遺伝子の制限酵素分析を示す。
【図2B】 図2Bは、C.pneumoniae CPN100605遺伝子をコードす
る遺伝子の制限酵素分析を示す。
【図2C】 図2Cは、C.pneumoniae CPN100605遺伝子をコードす
る遺伝子の制限酵素分析を示す。
【図2D】 図2Dは、C.pneumoniae CPN100605遺伝子をコードす
る遺伝子の制限酵素分析を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61P 31/04 C07K 1/22 4C085 C07K 1/22 14/295 4C086 14/295 16/12 4H045 16/12 19/00 19/00 C12N 1/15 C12N 1/15 1/19 1/19 1/21 1/21 C12P 21/02 C 5/10 21/08 C12P 21/02 C12Q 1/68 A 21/08 G01N 33/53 D C12Q 1/68 M G01N 33/53 33/569 F 33/577 B 33/569 C12N 15/00 ZNAA 33/577 5/00 A (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SL,SZ,UG,ZW),E A(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ ,TM),AE,AL,AM,AT,AU,AZ,BA ,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,CU, CZ,DE,DK,EE,ES,FI,GB,GD,G E,GH,GM,HR,HU,ID,IL,IN,IS ,JP,KE,KG,KP,KR,KZ,LC,LK, LR,LS,LT,LU,LV,MD,MG,MK,M N,MW,MX,NO,NZ,PL,PT,RO,RU ,SD,SE,SG,SI,SK,SL,TJ,TM, TR,TT,UA,UG,US,UZ,VN,YU,Z A,ZW Fターム(参考) 4B024 AA01 AA13 BA31 BA43 CA07 FA18 GA11 HA15 4B063 QA19 QQ02 QQ43 QQ79 QQ96 QR32 QR48 QS33 QS34 QX01 4B064 AG27 AG31 CA19 CC24 DA01 DA15 4B065 AA01Y AA93X AB01 AC14 AC15 BA02 CA24 CA25 CA45 CA46 4C084 AA13 NA14 ZB321 4C085 AA03 AA19 AA22 AA38 BA45 CC07 DD62 EE01 EE06 FF01 FF02 FF13 4C086 AA01 EA16 MA01 MA02 MA04 NA14 ZB32 4H045 AA11 BA41 CA11 DA86 EA29 EA52 FA74 GA26

Claims (37)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 以下からなる群より選択される、単離されたポリヌクレオチ
    ド: (a)配列番号1のヌクレオチド配列を含む配列を有するポリヌクレオチド、
    およびその機能的フラグメント; (b)配列番号2と少なくとも75%相同である配列を有するポリペプチドを
    コードするポリヌクレオチド、およびその機能的フラグメント;ならびに (c)配列番号1のヌクレオチド配列を含む配列を有するポリヌクレオチドに
    、ストリンジェントな条件下でハイブリダイズし得るポリヌクレオチド、および
    その機能的フラグメント。
  2. 【請求項2】 融合ポリペプチドをコードする第2のヌクレオチド配列に連
    結される、請求項1に記載のポリヌクレオチド。
  3. 【請求項3】 前記融合ポリペプチドが、異種シグナルペプチドである、請
    求項2に記載のヌクレオチド。
  4. 【請求項4】 前記ポリヌクレオチドが、配列番号2を有するポリペプチド
    の機能的フラグメントをコードする、請求項2に記載のヌクレオチド。
  5. 【請求項5】 配列番号4に少なくとも75%相同である配列を有する、単
    離されたポリペプチド、およびその機能的フラグメント。
  6. 【請求項6】 前記ポリペプチドが、配列番号2の配列またはその機能的フ
    ラグメントを有する、請求項5に記載のポリペプチド。
  7. 【請求項7】 融合ポリペプチドに連結された請求項5に記載のポリペプチ
    ドを含む、ポリペプチド。
  8. 【請求項8】 前記融合ポリペプチドが、シグナルペプチドである、請求項
    7に記載のポリペプチド。
  9. 【請求項9】 前記融合ポリペプチドが、アジュバント活性を有する異種ポ
    リペプチドを含む、請求項7に記載のポリペプチド。
  10. 【請求項10】 プロモーターに作動可能に連結された請求項1に記載のポ
    リヌクレオチドを含む、発現カセット。
  11. 【請求項11】 請求項10に記載の発現カセットを含む、発現ベクター。
  12. 【請求項12】 請求項10に記載の発現カセットを含む、宿主細胞。
  13. 【請求項13】 前記宿主細胞が、原核生物細胞である、請求項12に記載
    の宿主細胞。
  14. 【請求項14】 前記宿主細胞が、真核生物細胞である、請求項12に記載
    の宿主細胞。
  15. 【請求項15】 組換えCPN100605ポリペプチドを産生するための
    方法であって、以下の工程: (a)請求項12に記載の宿主細胞を、該ポリペプチドの発現を可能にする条
    件下で培養する工程;および (b)該組換えポリペプチドを回収する工程、 を包含する、方法。
  16. 【請求項16】 請求項10に記載の発現カセットを含む、ワクチンベクタ
    ー。
  17. 【請求項17】 前記宿主哺乳動物がヒトである、請求項16に記載のワク
    チンベクター。
  18. 【請求項18】 薬学的に受容可能な賦形剤中にある、請求項16に記載の
    ワクチンベクター。
  19. 【請求項19】 免疫学的な有効量の、請求項16に記載のワクチンベクタ
    ーを含む、薬学的組成物。
  20. 【請求項20】 哺乳動物において免疫応答を誘導するための方法であって
    、以下の工程: 該哺乳動物に、免疫学的な有効量の、請求項16に記載のワクチンベクターを
    投与する工程であって、ここで該投与が、免疫応答を誘導する、工程、 を包含する、方法。
  21. 【請求項21】 免疫学的な有効量の、請求項5に記載のポリペプチド、お
    よび薬学的に受容可能な希釈剤を含む、薬学的組成物。
  22. 【請求項22】 アジュバントをさらに含む、請求項21に記載の薬学的組
    成物。
  23. 【請求項23】 1以上の既知のChlamydia抗原をさらに含む、請
    求項21に記載の薬学的組成物。
  24. 【請求項24】 哺乳動物において免疫応答を誘導するための方法であって
    、以下の工程: 該哺乳動物に、免疫学的な有効量の、請求項21に記載の薬学的組成物を投与
    する工程であって、ここで該投与が、免疫応答を誘導する、工程、 を包含する、方法。
  25. 【請求項25】 生物学的材料中のChlamydiaの存在を検出し得る
    ポリヌクレオチドプローブ試薬であって、ストリンジェントな条件下で請求項1
    に記載のポリヌクレオチドにハイブリダイズするポリヌクレオチドを含む、ポリ
    ヌクレオチドプローブ試薬。
  26. 【請求項26】 前記試薬が、DNAプライマーである、請求項25に記載
    のポリヌクレオチドプローブ試薬。
  27. 【請求項27】 サンプル中のChlamydiaの存在を検出するための
    ハイブリダイゼーション方法であって、以下の工程: (a)該サンプルからポリヌクレオチドを得る工程; (b)該得られたポリヌクレオチドを、請求項21に記載のポリヌクレオチド
    プローブ試薬と、該プローブおよび該サンプルのハイブリダイゼーションを可能
    にする条件下でハイブリダイズさせる工程;ならびに (c)該検出試薬の、該サンプル中のポリヌクレオチドとの該ハイブリダイゼ
    ーションを検出する工程、 を包含する、方法。
  28. 【請求項28】 サンプル中のChlamydiaの存在を検出するための
    増幅方法であって、以下の工程: (a)該サンプルからポリヌクレオチドを得る工程; (b)該得られたポリヌクレオチドを、請求項25に記載の1以上のポリヌク
    レオチドプローブ試薬を使用して増幅する工程;および (c)該増幅したポリペプチドを検出する工程、 を包含する、方法。
  29. 【請求項29】 サンプル中のChlamydiaの存在を検出するための
    方法であって、以下の工程: (a)該サンプルを、CPN100605ポリペプチドと結合する検出試薬と
    接触させて、複合体を形成する、工程;および (b)該形成された複合体を検出する工程、 を包含する、方法。
  30. 【請求項30】 前記検出試薬が、抗体である、請求項29に記載の方法。
  31. 【請求項31】 前記抗体が、モノクローナル抗体である、請求項30に記
    載の方法。
  32. 【請求項32】 前記抗体が、ポリクローナル抗体である、請求項30に記
    載の方法。
  33. 【請求項33】 CPN100605ポリペプチドを実質的に精製するため
    のアフィニティークロマトグラフィー方法であって、以下の工程: (a)CPN100605ポリペプチドを含むサンプルを、CPN10060
    5ポリペプチドに結合する検出試薬と接触させて、複合体を形成する、工程; (b)該形成された複合体を単離する工程; (c)該形成された複合体を解離させる工程;および (d)該解離したCPN100605ポリペプチドを単離する工程、 を包含する、方法。
  34. 【請求項34】 前記検出試薬が、抗体である、請求項33に記載の方法。
  35. 【請求項35】 前記抗体が、モノクローナル抗体である、請求項34に記
    載の方法。
  36. 【請求項36】 前記抗体が、ポリクローナル抗体である、請求項34に記
    載の方法。
  37. 【請求項37】 請求項5に記載のポリペプチドを免疫特異的に結合する抗
    体、またはその結合ドメインを含む該抗体のフラグメントもしくは誘導体。
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