JP2002523168A - 胎盤および胎児健康診断用モニター - Google Patents

胎盤および胎児健康診断用モニター

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JP2002523168A
JP2002523168A JP2000567129A JP2000567129A JP2002523168A JP 2002523168 A JP2002523168 A JP 2002523168A JP 2000567129 A JP2000567129 A JP 2000567129A JP 2000567129 A JP2000567129 A JP 2000567129A JP 2002523168 A JP2002523168 A JP 2002523168A
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maternal
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JP2000567129A
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ヤエル アルモグ,
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ティー.エー.オー. メディカル テクノロジーズ リミテッド
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    • G16H50/50ICT specially adapted for medical diagnosis, medical simulation or medical data mining; ICT specially adapted for detecting, monitoring or modelling epidemics or pandemics for simulation or modelling of medical disorders
    • GPHYSICS
    • G16INFORMATION AND COMMUNICATION TECHNOLOGY [ICT] SPECIALLY ADAPTED FOR SPECIFIC APPLICATION FIELDS
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    • A61BDIAGNOSIS; SURGERY; IDENTIFICATION
    • A61B5/00Measuring for diagnostic purposes; Identification of persons
    • A61B5/24Detecting, measuring or recording bioelectric or biomagnetic signals of the body or parts thereof
    • A61B5/316Modalities, i.e. specific diagnostic methods
    • A61B5/318Heart-related electrical modalities, e.g. electrocardiography [ECG]
    • A61B5/344Foetal cardiography

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Abstract

(57)【要約】 システム同定技術を用いることにより胎児がすぐにでも危険な状態にあるか又は今後危険の高い妊娠状態に入るかどうかを診断する、妊娠女性における胎盤及び胎児の特性を測定するシステム及びスクリーニング方法。特に、生理学的信号の獲得用の非侵入的検出子、獲得した母胎及び胎児信号を同期化させる手順、及び生物学的オープンループシステムのシステム同定用に開発されたアルゴリズムの組合せであるシステムが用いられる。母胎−胎児システムは胎盤によって連結され、入力と出力の間の純粋な因果関係を有する。従って、このシステムの同定及びモデル化は相互連結関係を反映する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】発明の属する技術分野 本発明は生理学的パラメーターおよびシステム同定法を用いる、妊婦の胎盤の
状態並びに、胎児および/または母体の健康を診断するための方法およびシステ
ムに関する。特に、本発明は胎盤と胎児の機能性と健康を診断する目的に用いる
ことができる。
【0002】従来の技術 赤子が子宮内に居る間にその健康を診断することが、産科分野で行われること
が多くなっている。この出産前検査と呼ばれるこの診断は1970年代始め以来
、危険度の高い産科患者で広く行われるようになってきた。出産前検査の用途の
一つは、胎盤が必要な酸素と栄養分を生長しつつある胎児に供給しているか、胎
児の排泄物を除去しているかを測定することである。
【0003】 胎児の死亡のほぼ70%は陣痛開始前に起こっている。出産前胎児の死亡は、
米国では周産期死亡例の40%に達している。胎児死亡の大部分は妊娠32週以
前に起こっている。
【0004】 出産前胎児死亡は大きく4つに分けられる:(i)様々な原因の慢性新生児仮
死;(ii)先天性奇形;(iii)Rh因子同種免疫、胎盤剥離、高血圧、糖
尿および胎児感染等の複合妊娠合併症;および(iv)原因不明の死亡。
【0005】 入手可能なデーターによれば、出産前胎児死亡の約30%は新生児仮死、30
%は母体の合併症、特に胎盤剥離、高血圧および子癇前症、15%は先天性奇形
および染色体異常、5%は感染が原因である。
【0006】 多くの臨床経験から、出産前胎児検査は胎児死亡の頻度と原因に対し重要な効
果を有することが示されている。
【0007】 子宮−胎盤不全の危険性があると分かっている患者における出産前胎児モニタ
リングの徴候には、母体、胎盤および背景にある徴候がある。母体の徴候には長
期妊娠、真性糖尿病、高血圧および高齢妊娠が含まれる。胎児の徴候にはIUG
R(胎盤内成長阻害)の疑いおよび胎児の運動減少が含まれる。胎盤の徴候には
胎盤剥離および異常羊水が含まれる。背景にある徴候には以前の死産が含まれる
【0008】 胎児の生長と発育を支援する環境を提供するため、胎児と胎盤は独特の生理学
的システムに依存している。
【0009】 転送器官としての胎盤の複雑さを理解するためには、胎盤は必須栄養素、体液
および/または酸素を含む胎児の健康に不可欠な生成物を胎児に提供し、胎児の
排泄物を取り除く役割をしている[1]ことを認識する必要がある。
【0010】 この輸送特性により、胎盤は呼吸ガスと多くの溶質を母体の絨毛間腔血と胎児
の毛細管血の間で同じ濃度にすることができる。従って、これらの二つの循環系
における血流速度が、胎児の酸素と栄養素供給を決める上で重要である。通常の
1胎児妊娠期間中、子宮の血流は非妊娠値の50倍以上に増加する。骨盤の生長
と母体の動脈血管拡張の二つの因子がこの劇的な血流増加に寄与している。
【0011】 子宮動脈は殆ど最高に拡張したシステムとして挙動する。臍循環への胎児の血
流は、胎児の心臓の出力の約40%に達する。最初の3ヶ月間で、臍血流は胎児
の生長に比例する。
【0012】 妊娠期間中、母体の内蔵の多くは生理学的に変化する。心拍数と鼓動容積の積
である母体の心臓の出力は、妊娠中に約30〜50%増加する。妊娠が進行する
につれ、母体の心臓出力の分布が変化する。最初の3ヶ月では子宮は心臓出力の
3%を受け取るが、出産期が近づくと心臓出力の17%を受け取る。腎臓、脳お
よび皮膚に供給される心臓出力の割合は妊娠により劇的に変化することはない。
末梢血管抵抗は妊娠中に低下する。この原因は、妊娠に伴う高レベルのプロゲス
テロンの平滑筋弛緩効果である。手足の末端では静脈圧が次第に増加する。
【0013】 胎盤、母体および胎児は妊娠の免疫的継続に重要な寄与をする。
【0014】 周産期および新生児期健康管理の進歩により、周産期死亡率が大幅に減少した
。これらの進歩は主に、妊娠中の母体の疾病の治療がより良く行われるようにな
ったこと、および新生児診療の進歩と関係があるが、分娩前胎児監視技術の進歩
にもよると考えられる。
【0015】 糖尿、高血圧、貧血および長期妊娠等の胎盤機能不全を生じ得る妊娠の医学的
状態がいくつかある。この様な状態では、胎盤機能を検査することが非常に重要
である。この様な、または他の徴候に対し、産科医は妊娠中に分娩前試験を行う
必要があるかどうかを決定する。
【0016】 分娩前胎児検査とは、胎児の運動数で得られるデーターを、収縮ストレス試験
、非ストレス試験、胎児生物物理モニタリングプロファイル、羊水検査、ドップ
ラーベロシメトリー、振動音響胎児刺激および胎児心拍コンピューター計測等の
生理学的モニター法に加えることを意味する用語である。
【0017】 胎児モニタリングに用いられる試験のいくつかを以下に列挙する。
【0018】 分娩前胎児心拍試験(非ストレス試験、NST):NST試験では、胎児の運
動に対する胎児の心拍数増加を電子機器により紙テープに記録する。
【0019】 カーディオトコグラフィー(CTG):CTGでは電子機器を用いて胎児の心
拍パターンを記録する。子宮収縮が有る場合はそれも記録する。この情報は紙テ
ープに記録され、産科医がその記録を追跡することができる。胎児心拍パターン
の変化は問題があることの信号となる。
【0020】 羊水インデックス(AFI):胎児を取り巻く羊水の量は、危険度の高い妊娠
で減少することがある。存在する羊水の量を超音波スキャンニングで測定する。
【0021】 胎児の生物物理プロファイル(FBP):超音波によりCTGトレースを得、
4つのパラメーターが観測される。その4つのパラメーターとは胎児のトーン、
胎児の運動、胎児の呼吸および羊水インデックスである。これらの試験を同時に
行う必要はない。
【0022】 胎児仮死を生じる病態生理学過程は様々であるが、徴候特異性試験が合理的で
あり、それにより危険な状態にある胎児を早期に発見することができる。FBP
は発育中の胎児仮死を、それが胎児に不可逆的に影響する前に検知するのに有用
である。
【0023】 分娩前胎児試験のどの方法でも、胎児死亡の危険を完全に取り除くことはでき
ない。最も適当な分娩前試験は羊水容積検査、胎児トーンおよび胎児の心臓モニ
タリングであるように思われる。
【0024】 ドップラー超音波の使用は、殆どの臨床例で有益である。正常で小さい胎児と
障害による小さい胎児とを区別する最も有効な単一試験は、臍動脈ドップラー波
形の測定である。
【0025】 ドップラーベロシメトリーは、慢性高血圧、膠原血管障害その他の血管攣縮が
主な役割をする疾病等のIUGRに罹り易い状態を診断する上で信頼できるよう
に思われる。
【0026】 しかしながら、子癇前症およびIUGR等の胎児および胎盤の病理を検査する
ための最大の感度と予想値を得るために、どれが子宮胎盤循環の最適のドップラ
ー超音波測定であるかは未確定である[2]。
【0027】 慢性子宮胎盤不全(例えば血管の変化に伴う糖尿)が重なった場合、子宮収縮
を伴う子宮胎盤血流の減少は通常、実際に胎児の不調を生じる。
【0028】 対照的に、母体の低血圧(例えば脊髄または硬膜外麻酔誘導後)は正常な子宮
胎盤ユニットがあるにも拘わらず実際の胎児不調の原因となり得る。さらに、母
体内の位置が胎児の状態に強く影響する。
【0029】 子宮胎盤ユニットが様々な外部操作によって測定できる特有の性質があるとい
う明確な証拠がある[3−13]。
【0030】 分娩前胎児検査のより化学的なアプローチを行うためには、胎盤の健康と胎児
仮死、および仮死に関連する罹患率測定のより良い目的と進歩した対策が必要で
あることには疑いがない。
【0031】数学的背景 異なった種類の変数が作用し合い、観測可能な信号を生成するシステム[14
]が目的である。関心のある観測可能な信号は通常“出力”と呼ばれる。システ
ムは外部刺激によっても影響される。観測者が操作し得る外部信号は“入力”と
呼ばれる。その他は“擾乱”と呼ばれ、直接測定されるものと、その出力に対す
る影響のみで観測されるものに分類される。入力と測定される擾乱の区別は、モ
デル化過程で重要でないことが多い。
【0032】 明らかにシステムの考え方は広い概念であり、近代科学で重要な役割を果たす
。動的システムは、現在の出力値が現在の外部刺激ばかりでなく、それ以前の価
にも依存するものである。
【0033】 システムと関わる場合、システムの変数が相互にどのように関連するかという
概念を持つ必要がある。広い定義では、観測された信号間での関係は“システム
のモデル”と呼ばれる。モデルは様々な程度の数式を有する様々な形式となる。
使用目的により、モデルを意味のあるものとするために必要な精巧さが決まって
くる。
【0034】 数学モデルは、差または微分式等の数学的表現の形でシステム変数間の関係を
説明するものである。数学モデルは、使用した微分式の形を意味するいくつかの
形容詞(時間連続または時間不連続、一括または分布、決定的または確率的、線
形または非線形等)で特徴付けすることができる。
【0035】 基本的には、観測データからモデルを構築しなければならない。数学モデルは
2つの道筋に沿って開発される。
【0036】 一つの道は、システムをその性質が以前の経験から良く分かっているサブシス
テムに分割することである。次にこれらのサブシステムを数学的に統合し、全体
のシステムのモデルが得られる。この道筋は“モデル化”として知られ、実際の
システムに関する実験を必ずしも含む必要はない。
【0037】 数学的であると同時にグラフ的であるもう一つの道筋は、直接実験を基にして
いる。システムからの入力および出力信号が記録され、モデルを推量するために
データ解析が行われる。この道筋は“システム同定”として知られ、その最終の
答えは研究中のシステムのモデルである。
【0038】 システム同定は、ある目的に用いるための動的システムのモデルを構築する、
または選択する作業である。第一段階は、最も適したモデルの探索が行われる、
あるクラスのモデルを決定することである。システムのモデルは、ある目的に適
したその性質の記述である。その目的の役に立つためには、モデルが真実でシス
テムの正確な記述である必要も、ユーザーがそうであると信じる必要もない。
【0039】 システムの挙動を支配する物理的機構の知識からシステムを特徴付ける係数を
演繹的に決定することはしばしば不可能であり、それらの全てまたはいくつかの
決定は見積らなければならない。従ってモデルはいくつかのモデルのセットとな
り、問題となる目的に最も適当であると思われるセット中のメンバーを選択する
ことが見積り過程となる。
【0040】 観測された入力−出力データから動的システムのモデルを決定する過程には、
4つの基本的な内容がある[14]: 1. データ: 特別に設計した同定過程中に記録される入出力データ 2. 候補モデルセット: どのモデルコレクション内で適当なモデルを求
めているかを特定して、候補モデルのセットが得られる。 3. データを用いて候補モデルを評価する規則: これは同定法であり、
測定データを作成しようとする場合、モデルの性能に基づく。これらの点で欠陥
のあるモデルは排除され、性能が良い場合はモデルの信頼性が上昇する。 4. モデルの精度と結果の信頼度を評価するため、同定過程を各データセッ
トの重ならないセグメント毎に繰り返す。
【0041】 しかしながら、モデルをシステムの最終的で真実の記述と見なすことは決して
できない。せいぜい、特定の関心事のある特徴を記述するに十分であると考えら
れる。
【0042】 本発明は結合関数で結び付けられた入出力オープンループシステムとしての母
体と胎児の関係を用いる、システム同定の広い概念に基づいている。システム特
定は、観測データに基づく動的システムのモデルを構築する問題を取り扱う。そ
の範囲は、十分に理解され、実用的な応用で成功していることが知られている、
基本技術の確立した集積に発展している[14]。母体と胎児は胎盤を通じての
み結ばれているので、本発明により胎盤と胎児の機能の診断が可能になる。
【0043】 従って、生理学的パラメーターとシステム同定法を用いて妊婦の胎盤の状態並
びに胎児の健康を診断する方法とシステムに対する必要性が広く認識され、それ
を確立することがきわめて有用である。
【0044】発明の概要 本発明の特徴の一つによれば、母体−胎盤−胎児システムを有する妊婦におけ
る胎盤および胎児の不全を診断する方法が提供される。
【0045】 以下に記載される本発明の好ましい実施態様におけるまた別な特徴によれば、
その方法は(a)選ばれた母体および胎児の生理学的信号を同時にモニターし;
(b)母体−胎盤−胎児システムを記述するモデルと、前記モデルを記述するパ
ラメーターを同定し;そして(c)前記モデルと、前記モデルを記述する前記パ
ラメーターにより、胎盤の健康を診断する手順を包含する。
【0046】 本発明の別の特徴によれば、母体−胎盤−胎児システムを有する妊婦における
胎児の病態を診断する方法が提供され、その方法は(a)選ばれた母体および胎
児の生理学的信号を同時にモニターし;(b)母体−胎盤−胎児システムを記述
するモデルと、前記モデルを記述するパラメーターを同定し;そして(c)前記
モデルと、前記モデルを記述する前記パラメーターにより、胎児の健康を診断す
る手順を包含する。
【0047】 本発明のさらに別の特徴によれば、母体−胎盤−胎児システムを有する妊婦に
おける母体−胎児の関係を診断する方法が提供され、その方法は(a)選ばれた
母体および胎児の生理学的信号を同時にモニターし;(b)母体−胎盤−胎児シ
ステムを記述するモデルと、前記モデルを記述するパラメーターを同定し;そし
て(c)前記モデルと、前記モデルを記述する前記パラメーターにより、母体−
胎児の関係を診断する手順を包含する。
【0048】 さらに、本発明によれば前記方法を実行するシステムが提供され、そのシステ
ムは母体−胎盤−胎児システムを有する妊婦の妊娠をモニターし、(a)選ばれ
た母体および胎児の生理学的信号を同時にモニターするための少なくとも1個の
モニター装置;および(b)母体−胎盤−胎児システムを記述するモデルと、前
記モデルを記述するパラメーターを同定するために前記少なくとも1個のモニタ
ー装置のそれぞれと連通するコンピュータ化システムを包含することを特徴とす
るシステムである。
【0049】 好ましい実施態様のまた別の特徴によれば、選ばれた母体および胎児の生理学
的信号を同時にモニターしながら、妊婦には外部刺激が与えられる。
【0050】 好ましい実施態様のまた別な特徴によれば、前記生理学的信号はECG、BP
、PO、PCO、血流、血流速、血流量、心拍、収縮期血圧、拡張期血圧、
収縮期/拡張期血圧比、抵抗インデックス、拍動インデックス、温度インデック
ス、および他のドップラー流インデックスでなる群から選ばれる。
【0051】 好ましい実施態様のさらに別の特徴によれば、前記数学モデルは非パラメトリ
ックモデル、パラメトリックモデル、多項式表現、単純自己回帰モデル、ARM
AXモデル構造、出力誤差構造、Box−Jenkinsモデル構造、一般パラ
メトリックモデル構造、状態空間表現、線形時間可変モデル、時間不変モデル、
非線形モデル、非線形ARMAX、Winerカーネルモデル、Korenbe
rg−Billingsモデル、およびVolterra−Wienerモデル
でなる群から選ばれる。
【0052】 好ましい実施態様のまた別の特徴によれば、そのモデルは母体−胎盤−胎児シ
ステムを記述する最良のモデルであって、その最良のモデルは複数の利用し得る
モデルから、記憶容量の配慮、必要な精度、および情報処理能力の最適化に関す
る配慮等を含むがそれに限定されない技術的配慮を含む、あらかじめ定められた
基準にしたがって選ばれる。
【0053】 従って、本発明はシステム特定の広い概念、特に結合関数で結び付けられる入
出力オープンループシステムとしての母体と胎児の関係を利用することに基づい
ている。
【0054】 本発明は、生理学的パラメーターとシステム同定法を用いて、妊婦における胎
盤の状態と共に胎児の健康を診断するための方法とシステムを提供することによ
り、現在知られている形態の欠点を克服することに成功している。
【0055】図面の簡単な説明 単なる実施例として、本明細書に記載される本発明を以下の図面により説明す
る。 図1は母体−胎盤−胎児循環ユニットの概念図である。 図2は本発明の教示による基本概念のブロック図である。 図3は本発明による母体−胎児動的システムの信号を解析するためのシステム
の例のブロック図である。 図4は本発明による母体/胎児からの信号を解析する方法の好ましい実施態様
のフロー図である。 図5は前処理手順を説明する。 図6は同定手順中で行われる数学的手順のフロー図である。 図7A、B、Cは外部操作の例であって、手を握るという刺激試験が妊娠26
週の妊婦で40秒間行われる。 図8A、B、C、D、EおよびFは定常状態のためのモデル決定の例である。 図9は本発明による同定手順後の統計的手法の説明である。
【0056】発明の実施の形態 本発明は生理学的パラメーターとシステム同定法を用いて胎盤並びに胎児の健
康を診断するために用いることのできる、妊婦を診断するための方法とシステム
である。特に本発明は、母体または胎児に測定可能な病態を検出するはるか以前
に胎盤機能と関連する病態を検知するために用いることができる。
【0057】 本発明による方法とシステムの作動原理は、図面とそれに付随する説明でより
良く理解し得ると思われる。
【0058】 本発明の少なくとも1つの実施態様を詳細に説明する前に、本発明はその応用
において、以下の説明に開示され、図面に示される構成および構成要素の組み合
せに制限されるものではないことを理解しなければならない。本発明は他の実施
態様が可能であるし、また様々な方法で実施または実行することができる。また
、本明細書で採用された語句および用語は説明のためのものであり、本発明を制
約すると見なされるものではないことも理解しなければならない。
【0059】 本発明の広い特徴によれば、妊婦における胎盤−胎児−母体の状態を診断する
方法が提供される。診断は以下の手順で行われる。
【0060】 第一に、選ばれた母体および胎児の生理学的信号が同時にモニターされる。
【0061】 第二に、母体−胎盤−胎児システムおよびモデルを記述するパラメーターが特
定される。モデルとそのパラメーターは入力(例えば測定された母体の生理学的
信号)と出力(例えば同時に測定された胎児の生理学的信号)を結ぶ、言い換え
れば母体−胎盤−胎児システムを記述する結合関数を一括して定義する。
【0062】 第三に、モデルと、モデルを記述するパラメーターにより、母体−胎盤−胎児
の状態が例えば正常であるか異常であるかが診断される(例えば病理学的に)。
【0063】 母体の信号として入力を、胎児の信号として出力を選ぶことが好ましい。しか
しながら、入力−出力の役割を変え、生理学的な意味を持たないパラメーターを
与えてこの方法を実行することもできる。
【0064】 従って、本発明は結合関数で結ばれた入出力オープンループシステムとしての
母体と胎児の間の関係を用いる、システム同定の広い概念に基づいていることが
理解し得ると思われる。
【0065】 引用文献[3−13]から明らかなように、様々な病態生理学状態において母
体および胎児パラメーターの間には強い相関がある。従って、母体−胎盤−胎児
が動的システムとして挙動することが明瞭に予想され、以下にさらに示される。
【0066】 システム同定は観測されたデータに基づき、動的システムの数学モデルを構築
する問題を取り扱う。その範囲は、十分に理解され実用的に実行し得る事が分か
っている基本技術の確立された集積に進展している[14]。データからのモデ
ルの同定には、適当なモデルを探索しつつ意思決定を行うことが含まれる。最終
モデルに到達する過程に沿って、何回も反復を行う必要があるが、各手順では先
の決定が修正される。単純な線形モデルから雑音のある線形モデル、より複雑な
非線形モデルまで、システム同定のためには様々な技術があり、そのいくつかを
以下に詳細に述べる。
【0067】 図面を参照すると、図1は母体−胎盤−胎児循環ユニットの概念図である。母
体の血液は交換表面1に近い子宮血液回路中を流れるが、胎児の血液は交換表面
1に近い胎盤血液回路中を流れ、母体の血液中に存在する栄養素と酸素は絨毛間
腔2を通って絨毛膜絨毛3に流れ込む。一方、胎児の排泄物は間腔2を通って母
体の血液中に流れ込む。
【0068】 図2は母体−胎盤−胎児システムを説明する、本発明による動的システム10
の基本ブロック図である。システム10は母体の入力12、結合関数14(モデ
ルおよびモデルパラメータ)および胎児の出力16が特徴である。結合関数14
は入力12および出力16間の結合が最良になるように選ばれる。
【0069】 図3は本発明の教示による説明用システム20のブロック図である。本発明は
母体システム22および胎児システム26由来の信号を用い、母体と胎児を結ぶ
器官である胎盤24を診断するために使用し得る。
【0070】 ECG、BP、PO、PCO、血流、血流速、および血流量等の母体の生
理学パラメーターun、または心拍数HR、血圧S、拡張期血圧D、抵抗インデ
ックスRI、拍動インデックスPIまたはS対D比等の偽生理学的パラメーター
、およびECG、BP、PO、PCO、血流、血流速、および血流量等の胎
児の生理学的パラメーターyn、またはHR、S、D、RI、PI、S/D等の
偽生理学的パラメーターが、母体32または胎児30に適したセンサーまたは機
器を用いて同時に記録される。妊娠が1胎児以上である場合(例えば双子)、専
用センサーにより個々の胎児につき独立にモニターされる。
【0071】 生理学的パラメーターの記録は、超音波画像装置、MRI、電磁センサーおよ
び音波センサー等の公知のセンサーまたは機器を用いて行われるが、それに限定
されるものではない。その他、例えば米国特許第4,945,917号;第5,
596,993号;第5,474,065号;第5,442,940号;第5,
623,939号;および第5,123,420号に示されるものが含まれ、こ
の明細書中に全体が示されているが如く参考資料としてここに採用される。
【0072】 データ取得後の第一手順として、データ加工が行われる。この最後に、コンピ
ューターシステム28が準備され、アナログ−デジタル(A/D)変換器(アナ
ログ信号が得られた場合)により様々な生理学的パラメーター記録から不連続時
間シリーズを作製する。
【0073】 次に母体起源および胎児起源の様々な信号を同調させ、傾向および実験的雑音
を取り除くためフィルターにかけられる。
【0074】 胎児の生理学的信号も、例えば母体ECG由来の胎児HRの診断等、母体用セ
ンサーを用いて検出し得る。米国特許第4,945,917号を参照のこと。
【0075】 次に最適結合関数34を選ぶため、コンピューターシステム28は相互作用手
順を行う。最適結合関数34と最適結合関数タイプの特徴が評価される。
【0076】 母体−胎盤−胎児システム22、24、26が見出された最も適当なモデルパ
ラメーターで記述される。システム22、24、26の様々な見積りおよび特徴
の結果が、ディスプレー36またはプリンター38を用いて表示される。
【0077】 表示または印刷された、測定された特徴は測定した特徴を表す数またはプロッ
トである。これらの表示、プロットまたは数を医師が診断のために用いることが
できる。
【0078】 図4に示されるのは、コンピューターシステム28の機能を説明するより詳細
なフロー図である。第一手順42には、母体と胎児の双方から同時に取った生理
学的信号の獲得が含まれる。次いで手順44では、さらにコンピューター解析を
行うためにA/D変換が行われる。手順46(図5も参照)に示されるのは、入
出力データを準備するための再処理手順である。手順48では、システム同定技
術を用いて相互作用データ処理が実行され、その最後に動的システムの適当な記
述が得られる。手順50では、出力が評価され随意に表示される。この手順の更
に詳しい記述は図9を参照して以後に提供される。
【0079】 手順48の詳細な記述を図6に示す。手順52で用いられる可能性のあるモデ
ルは多数あるが、そのいくつかの説明を以下に行う。
【0080】 I. 線形時間不変システムの確定 a. 非パラメトリックモデル 実験データでは、目的は可能なモデルの選択を最初に制限せず、関数のセット
を直接法で決定することである。最良の記述を検索するにあたり有限次元のパラ
メーターを明確に用いないので、この様な方法は非パラメトリックと呼ばれる。
【0081】 線形モデルを記述するための非パラメトリック法は、精巧さが様々である時間
ドメイン法と周波数ドメイン法で構成される。
【0082】 入力−出力信号が線形システムに関連していると考えられるため、関連は以下
のように表記される。 1. y(t)=G(q)u(t)+ε(t) ここで、 u(t):t = 1、2、……Nは入力である。 y(t):t = 1、2、……Nは出力である。 qはシフトオペレーターであり、 2.
【数1】 および 3.
【数2】
【0083】 数{g(k)}はシステムのインパルス応答と呼ばれる。kが時間ゼロにおける1個
のパルスである場合、g(k)は時間kにおけるシステムの出力である。 関数G(q)はシステムの転移関数と呼ばれる。 単位円(q = eiw)上で評価する場合、以下の周波数関数が得られる。 4. G(eiw)
【0084】 数式1でε(t)は別な測定不能の擾乱、または雑音である。その性質はその自
動スペクトルの項で表される。 5.
【数3】 ここでRv(τ)はε(t)の共分散関数である。擾乱ε(t)は濾過された白色雑
音として記述することもできる: 6. ε(t)=H(q)e(t) ここでe(t)は分散λを有する白色雑音であり、 7.
【数4】
【0085】 数式1および6はシステムの時間ドメイン表現であり、 8. y(t)=G(q)u(t)+H(q)e(t) 数式4および7は周波数ドメイン表現である。
【0086】 双方の表現は有限の数のパラメーターでは定義されないので、非パラメトリッ
クモデル表現と呼ばれる。この基本式はいくつかの入出力信号にも適用される。
【0087】 b. パラメトリックモデル 線形モデルに対するパラメーター見積り法は以下の手順に基づいている。
【0088】 候補モデルのセットを選び、ベクトルθを用いてモデル構造としてパラメータ
ー化する。すると、セット内の最良のモデルの検索はθを決定または見積る問題
となる。この様な検索を組織化する多くの異なった方法と、何について検索すべ
きかと言う異なった観点が存在する。
【0089】 数式8が与えられ入力データu(t)、y(t)が観察されると、予測誤差e
(t)は以下のように計算される: 9. e(t) = H-1(q)[y(t) - G(q)u(t)]
【0090】 これらの誤差は与えられたuおよびyに関してGおよびHの関数である。またこれ
らは多項または状態空間マトリックスでパラメーター化される。
【0091】 (i) 多項表現 関数GおよびHはq-1の有理関数として表され、何らかの方法で分子および分母
を特定する。この様なモデル構造はまた、ブラックボックスモデルとして知られ
ている。
【0092】 通常用いられるパラメトリックモデルはARX(単純自己回帰モデル)であり
、以下に対応する: 10.
【数5】 ここでAおよびBは遅延オペレーターq−1における多項式である: 11. A(q) = 1 + a1q-1 ....... + anaq-na 12. B(q) = b1 + b2q-1 ...... + bnbq-nb+1
【0093】 数naおよびnbは各多項式の項数である。数nkは入力から出力への遅延数
である。このモデルは通常、以下のように記載される: 13. A(q)y(t) = B(q)u(t - nk) + e(t) または y(t) = a1y(t - 1) + ...... anay(t - na) = b1u(t - nk) + b2u(t - nk - 1) + ...... + bnbu(t + nk - nb + 1) + e
(t)
【0094】 数式13は又、いくつかの入力信号および出力信号にも当てはめられるが、A
(q)および係数aはny x nyマトリックスとなり、B(q)および/
または係数bはny x nuマトリックスとなる。
【0095】 より複雑なパラメトリックモデルはARMAXモデル構造と呼ばれる: 14. A(q)y(t) = B(q)u(t - nk) + C(q)e(t) C(q) = 1 + c1q-1 + ...... + cncq-nc ここでA(q)およびB(q)は数式11および12で定義される。
【0096】 出力エラー(OE)構造は以下のように得られる: 15.
【数6】 であって
【数7】
【0097】 いわゆるBox−Jenkins(BJ)モデル構造は以下で与えられる: 16.
【数8】 であって D(q) = 1 + d1q-1 + ......+ dndq-nd
【0098】 これらのモデルは一般パラメトリックモデル構造の特殊例である: 17.
【数9】 であって
【数10】 および D(q) = q + d1q-1 + ...... dndq-nd
【0099】 数式17の構造で、実質的にすべての通常のブラックボックスモデル構造が得
られる。例えば、nc=nd=nf=0に対してARXが得られ、nf=nd=
0に対してARMAXが得られる。
【0100】 議論した構造は、A、B、C、DおよびFのどの多項式を用いたかによって3
2(2)個の異なったモデルセットを生じる。任意の数の入力を有するシステ
ムに対して、以下のような同じタイプのモデルを定義することができる: 18.
【数11】
【0101】 最も完全な記述は、入力(u)はm−次元ベクトルであり出力(y)はp−次
元ベクトルである多重変数信号の記述である。このシステムはさらに以下の様に
与えられる:
【数12】
【0102】 G(q,σ)はその入り口がq−1の有理関数であるp x mマトリックス
である。
【0103】 (ii) 状態空間表現 状態空間では入力、雑音および出力の間の関係が補助状態ベクトルx(t)を
用いて1次微分または微分式のシステムとして記載される。
【0104】 システム同定の目的で、システムの機構を調べることが他のモデルの中でなく
、通常は状態空間モデルに含まれることが特に有用である。
【0105】 モデル化で通常は以下の式が得られる: 20. u(t + 1) = Ax(t) + Bu(t) 21. y(t) = Cx(t) + Du(t) + v(t)
【0106】 ここで入力u(t)と出力y(t)の間の関係はnx次元の状態空間ベクトル
x(t)により定義される。
【0107】 II. 線形時間可変システムの同定 線形時間不変モデルが動的システムを記述する最も普通の方法であるが、線形
時間可変モデル等の他の記述を採用することも有用または必要である。
【0108】 一般線形システムは以下のように記述される: 22.
【数13】 および 23.
【数14】 である場合 24.
【数15】 ここで
【数16】 は時間sにおける単位パルスに対する時間tにおける応答である。
【0109】 時間sにおける入力が時間tにおける出力に対して有する荷重を現しているの
で、関数
【数17】 は“荷重関数”とも言われる。数式24の記述は、順列g(k)が時間指数t
を含むことを除いて時間不変モデルのアナログである。
【0110】 一般に時間可変転移関数は以下のように導かれる: 25.
【数18】 次いで前記の手順が繰り返される。
【0111】 時間可変状態空間モデルおよび非線形システムの線形化等の他の線形システム
同定法も存在することに注意することが重要である。適当な選択を同定手順の一
部として評価しなければならない。
【0112】 III. 非線形システム同定 入力と出力の間の非線形関係は、システムを記述するための多様な可能性を与
える。同時に、状況が柔軟すぎるため、限られたデータ記録から明確な演繹を行
うことはできない。
【0113】 擾乱のない1次モデルであっても、一般的な無限次元関数空間中の構成要因に
対してのみ特異的であり、対応する線形モデルは2つの実数で特徴付けられる。
【0114】 非線形モデルを使用するほとんどの場合、合理的なモデル構造を作製するため
にはシステムの非線形性に関するある程度の知識が必要である。
【0115】 非線形システムに対するモデルの開発は、線形システムに対して説明されたも
のと全く類似している。基本的な違いは、未来の価を予見することのできる予測
関数が過去の観察の非線形関数となることである。
【0116】 実用面からの重要な差は、潜在的な可能性の豊富さにより構造化されない“ブ
ラックボックス”が殆どの場合当てはまることである。また、非線形性の特徴に
関する知識をモデルに組み込まなければならないと思われる。このような構造は
解析的である必要はなく、非線形性は一覧表で定義することができ、モデルパラ
メーターがこれらの表の導入口となり得る。
【0117】 一般的に使用されるパラメトリック線形法の延長であるNARMAX(非線形
ARMAX)法からWienerの結果(カーネル)[15]およびKoren
berg−Billingsモデル[16]等の極めて精巧な非線形モデルに至
るまで、非線形システムを調べる方法はたくさんある。
【0118】 Volterra−Wienerのアプローチは入出力データからのシステム
カーネルの見積りを使用している。この技術ではカーネルのLaguerre拡
張が採用され、共変数試料の時間平均により未知の拡張を見積っている[17]
。交差相関[18]および確率法[19]を用いてWienerカーネルを見積
ることもできる。
【0119】 図6を再度参照すると、モデル構造を決定後、手順54であらかじめ定められ
た適合基準に従ってモデルセットから基本モデルが選ばれる。例えば線形モデル
群が選ばれたとすると、線形モデル群中の最良のモデルが取り上げられる。
【0120】 手順56ではモデルから得られる見積りが評価される。あらかじめ定められた
基準に従って見積りが良い見積りである場合、結合関数の同定である手順58が
完了し、そうでない場合、手順54が実行され、モデルの別な群を検索して動的
システムを記述する最良のモデルを求める。
【0121】 図7A〜Cは手を握ることによって与えられる母体に対する外部刺激の結果を
表す。手を握っている間、母体のHR(図7A)の増加と母体の末梢血流の減少
(PPG、図7B)が見られ、運動の結果として胎児のHRに変化が見られる(
図7C)。
【0122】 運動後、母体HRと血流は素早く回復するが、胎児HRの回復は遅い。この例
は、母体に外部から操作を加えると、胎児が直ちに反応することを示す。
【0123】 図8A〜Cは以下の生理学的信号に対する確定手順の結果を表す:母体HR(
図8A)、赤血球濃度の目安であるPPG装置で得られた母体末梢血流(図8B
)、および胎児HR(図8C)。実験は正常妊娠26週の29才の健康な経産婦
で行われた。
【0124】 線形モデルを選び、最良のモデルは図8Dに示される一般パラメトリックモデ
ル構造の特殊例であるBox Jenkins(BJ)モデルであった。図8E
に示す様に、最良モデルは以下の自由度とパラメーターで実行された:na=2
;nb=2;nc=2;nd=2;nk=1。
【0125】 図8Fはこのモデルの質を示す。モデルの質を見出す1つの方法は、それをシ
ミュレートしモデルの出力を測定出力と比較することである。最後に、モデル構
築に使用されなかった最初のデーターの一部を選び出す。この場合、モデルの精
度(予見度)は67.8%であった。
【0126】 胎児HRを取り扱う場合、HRの動力学は内部起源(自律神経系)および外部
起源の二つの起源から生じる。この場合のモデルは胎児HRに対する外部の寄与
を説明しなければならない。従って、67.8%は極めて良い一致と見なすこと
ができる。
【0127】 図9はシステムの統計的部分である手順60を説明する。手順62では妊娠週
の情報を付加える。手順64では妊娠週、使用したモデル群、モデル構造内の特
定のモデル、その特定モデルのパラメーター、およびモデルの精度を考慮してシ
ステム同定の結果が評価される。既に集積されたデータベースに従って、危険度
の高低を識別するため母体−胎児ユニットの状態が統計的に評価される。病態の
型または危険度のレベル等の説明が更に得られるならば、それも提示される。
【0128】 本発明は胎児と母体の間にフィードバックループがなく、母体−胎盤−胎児シ
ステムがオープンループモデルとして記述されるという事実に基づいている。
【0129】 特定の個人から得られた生理学的信号により母体−胎盤−胎児制御に対するモ
デルが作製される場合、システム同定技術が記録データに適用される。適当なモ
デルの検索は、単純な線形モデルから出発し、線形モデルがシステムを臨床的要
請に必要な程度に説明できない場合、すなわち同定手順の最初に確立した規則に
従って予知関数が正確な予見ができない場合、より複雑な非線形モデルへ進むこ
とが好ましい。
【0130】 従って、システム同定は環境条件や運動等の生理学的ストレスの変化である異
なった病態に由来する生理学的変化の影響を診断するための望ましい道具である
【0131】 母体の病理学的状態間の相関は胎児の病態に強く関係していることに注意する
必要がある。
【0132】 慢性高血圧を併発する妊娠は混合型子癇前症および常位胎盤早期剥離の発症の
危険性が増し、周産期経過が悪い結果となる。第一3ヶ月期における高血圧の重
症度に関して、混合型子癇前症の発症率は重症の慢性高血圧で28.2%〜52
%の範囲であると報告されている。一方、妊娠中の軽度の高血圧を示す患者での
発症率は僅か4.7%であると報告されている。
【0133】 常位胎盤早期剥離の発症率が増加すると報告され、高血圧の継続期間によって
は0.45%〜10%の範囲である[20]。
【0134】 子癇女性の胎児に対する危険性の主なものは常位胎盤早期剥離、早産、子宮内
生育遅延である。
【0135】 全身性エリトマトーデス(SLE)は臨床徴候の範囲が広い慢性病である。S
LEは妊娠結果が悪いことと関係がある(IUGR、死産、自然流産および早産
)。SLE抗体はSLE発症患者の50%に見出され、妊娠中絶の危険度の増加
と関係がある[21]。
【0136】 インスリン依存性女性の妊娠中に、母体の高血糖症期間に胎児のインスリン過
剰症が誘発され、胎児の膵臓が刺激される。その結果生じる胎児のインスリン過
剰症は胎児の生長過剰その他の病的状態と関係する。先天性奇形はインスリン依
存性糖尿病の女性の子供で通常の2倍になる。子宮血流を減少させると、糖尿性
血管症を併発する子宮内生長制限(IUGR)の発症率の増加に寄与すると考え
られる[22]。
【0137】 子宮血流は母体の血液動力学状態に非常に敏感である。局部または全身麻酔薬
を産婦に投与するためには、低血圧または強い子宮血管収縮の副作用としての胎
児の損傷を避ける努力をしなければならない。上向きの体位は如何なる場合でも
、特に麻酔中は避けなければならない。麻酔のない状態で通常生じる大静脈圧迫
の努力に対する母体の代償は、麻酔が血管反射機構を抑制する場合、かなり損な
われる。患者に硬膜外無痛法を強いる場合は、何時でも横向きまたは準横向きの
看護が必要である。全身麻酔は患者を左向きに15度傾けて行われる。低血圧の
処置を行わないと、低酸素症の徴候である胎児の心拍の変化がすみやかに生じる
[23]。
【0138】 従って、母体の病理学的状態が胎児の病態に強く相関することは明らかである
が、その理由は母体−胎盤−胎児を特徴付ける動的オープンループシステムであ
る。
【0139】 本発明をその特定の実施態様との関連で説明したが、様々な変更、変法および
改良が当業者に自明であることは明らかである。従って、付属するクレームの趣
旨と広い範囲内で本発明はこの様な変更、変法および改良を包括するものである
【参考文献】 これらの文献はここで十分に述べられているように参考として組み入れられる
【図面の簡単な説明】
【図1】 母体−胎盤−胎児循環ユニットの概念図である。
【図2】 本発明の教示による基本概念のブロック図である。
【図3】 本発明による母体−胎児動的システムの信号を解析するためのシステムの例の
ブロック図である。
【図4】 本発明による母体/胎児からの信号を解析する方法の好ましい実施態様のフロ
ー図である。
【図5】 前処理手順を説明する。
【図6】 同定手順中で行われる数学的手順のフロー図である。
【図7】 外部操作の例であって、手を握るという刺激試験が妊娠26週の妊婦で40秒
間行われる。
【図8A】 定常状態のためのモデル決定の例である。
【図8B】 定常状態のためのモデル決定の例である。
【図8C】 定常状態のためのモデル決定の例である。
【図8D】 定常状態のためのモデル決定の例である。
【図8E】 定常状態のためのモデル決定の例である。
【図8F】 定常状態のためのモデル決定の例である。
【図9】 本発明による同定手順後の統計的手法の説明である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SL,SZ,UG,ZW),E A(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ ,TM),AE,AL,AM,AT,AU,AZ,BA ,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,CU, CZ,DE,DK,EE,ES,FI,GB,GD,G E,GH,GM,HR,HU,ID,IL,IN,IS ,JP,KE,KG,KP,KR,KZ,LC,LK, LR,LS,LT,LU,LV,MD,MG,MK,M N,MW,MX,NO,NZ,PL,PT,RO,RU ,SD,SE,SG,SI,SK,SL,TJ,TM, TR,TT,UA,UG,US,UZ,VN,YU,Z A,ZW

Claims (19)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 母体−胎盤−胎児システムを有する妊婦の胎盤の健康を測定
    する方法であって: (a) 選ばれた母体および胎児の生理学的信号を同時にモニターし; (b) 母体−胎盤−胎児システムを記述する数学モデルを同定するための前
    記生理学的信号と、前記モデルを記述する数学パラメーターを使用し;そして (c) 前記数学モデルと、前記数学モデルを記述する前記数学パラメーター
    により、胎盤の健康を診断する手順を包含することを特徴とする方法。
  2. 【請求項2】 選択された前記母体および胎児の生理学的信号を同時にモニ
    ターしながら、妊婦を外部刺激によって刺激することを特徴とする請求項1に記
    載の方法。
  3. 【請求項3】 前記生理学的信号はECG、BP、PO、PCO、血流
    、血流速、血流量、心拍、収縮期血圧、拡張期血圧、収縮期/拡張期血圧比、抵
    抗インデックス、拍動インデックス、および温度インデックスでなる群から選ば
    れることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  4. 【請求項4】 前記数学モデルは非パラメトリックモデル、パラメトリック
    モデル、多項式表現、単純自己回帰モデル、ARMAXモデル構造、出力誤差構
    造、Box−Jenkinsモデル構造、一般パラメトリックモデル構造、状態
    空間表現、線形時間可変モデル、時間不変モデル、非線形モデル、非線形ARM
    AX、Winerカーネルモデル、Korenberg−Billingsモデ
    ル、およびVolterra−Wienerモデルでなる群から選ばれることを
    特徴とする請求項1に記載の方法。
  5. 【請求項5】 前記数学モデルを同定する前記手順は、母体−胎盤−胎児シ
    ステムを記述する最良の数学モデルを同定することにより行われ、最良の前記数
    学モデルは利用し得る複数の数学モデルから、あらかじめ定められた基準にした
    がって選択されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  6. 【請求項6】 母体−胎盤−胎児システムを有する妊婦の胎盤の健康を測定
    する方法であって: (a) 選ばれた母体および胎児の生理学的信号を同時にモニターし; (b) 母体−胎盤−胎児システムを記述する数学モデルを同定するための前
    記生理学的信号と、前記モデルを記述する数学パラメーターを使用し;そして (c) 前記数学モデルと、前記数学モデルを記述する前記数学パラメーター
    により、胎児の健康を診断する手順を包含することを特徴とする方法。
  7. 【請求項7】 選択された前記母体および胎児の生理学的信号を同時にモニ
    ターしながら、妊婦を外部刺激によって刺激することを特徴とする請求項6に記
    載の方法。
  8. 【請求項8】 前記生理学的信号はECG、BP、PO、PCO、血流
    、血流速、血流量、心拍、収縮期血圧、拡張期血圧、収縮期/拡張期血圧比、抵
    抗インデックス、拍動インデックス、および温度インデックスでなる群から選ば
    れることを特徴とする請求項6に記載の方法。
  9. 【請求項9】 前記数学モデルは非パラメトリックモデル、パラメトリック
    モデル、多項式表現、単純自己回帰モデル、ARMAXモデル構造、出力誤差構
    造、Box−Jenkinsモデル構造、一般パラメトリックモデル構造、状態
    空間表現、線形時間可変モデル、時間不変モデル、非線形モデル、非線形ARM
    AX、Winerカーネルモデル、Korenberg−Billingsモデ
    ル、およびVolterra−Wienerモデルでなる群から選ばれることを
    特徴とする請求項6に記載の方法。
  10. 【請求項10】 前記数学モデルを同定する前記手順は、母体−胎盤−胎児
    システムを記述する最良の数学モデルを同定することにより行われ、最良の前記
    数学モデルは利用し得る複数の数学モデルから、あらかじめ定められた基準にし
    たがって選択されることを特徴とする請求項6に記載の方法。
  11. 【請求項11】 母体−胎盤−胎児システムを有する妊婦の母体−胎児の関
    係を測定する方法であって: (a) 選ばれた母体および胎児の生理学的信号を同時にモニターし; (b) 母体−胎盤−胎児システムを記述する数学モデルを同定するための前
    記生理学的信号と、前記モデルを記述する数学パラメーターを使用し;そして (c) 前記数学モデルと、前記数学モデルを記述する前記数学パラメーター
    により、母体−胎児の関係を診断する手順を包含することを特徴とする方法。
  12. 【請求項12】 選択された前記母体および胎児の生理学的信号を同時にモ
    ニターしながら、妊婦を外部刺激によって刺激することを特徴とする請求項11
    に記載の方法。
  13. 【請求項13】 前記生理学的信号はECG、BP、PO、PCO、血
    流、血流速、血流量、心拍、収縮期血圧、拡張期血圧、収縮期/拡張期血圧比、
    抵抗インデックス、拍動インデックス、および温度インデックスでなる群から選
    ばれることを特徴とする請求項11に記載の方法。
  14. 【請求項14】 前記数学モデルは非パラメトリックモデル、パラメトリッ
    クモデル、多項式表現、単純自己回帰モデル、ARMAXモデル構造、出力誤差
    構造、Box−Jenkinsモデル構造、一般パラメトリックモデル構造、状
    態空間表現、線形時間可変モデル、時間不変モデル、非線形モデル、非線形AR
    MAX、Winerカーネルモデル、Korenberg−Billingsモ
    デル、およびVolterra−Wienerモデルでなる群から選ばれること
    を特徴とする請求項11に記載の方法。
  15. 【請求項15】 前記数学モデルを同定する前記手順は、母体−胎盤−胎児
    システムを記述する最良の数学モデルを同定することにより行われ、最良の前記
    数学モデルは利用し得る複数の数学モデルから、あらかじめ定められた基準にし
    たがって選択されることを特徴とする請求項11に記載の方法。
  16. 【請求項16】 母体−胎盤−胎児システムを有する妊婦の妊娠をモニター
    するシステムであって: (a) 選ばれた母体および胎児の生理学的信号を同時にモニターするための
    少なくとも1個のモニター装置;および (b) 母体−胎盤−胎児システムを記述する数学モデルと、前記数学モデル
    を記述する数学パラメーターを同定するために前記少なくとも1個のモニター装
    置のそれぞれと連通するコンピュータ化システムを包含することを特徴とするシ
    ステム。
  17. 【請求項17】 前記生理学的信号はECG、BP、PO、PCO、血
    流、血流速、血流量、心拍、収縮期血圧、拡張期血圧、収縮期/拡張期血圧比、
    抵抗インデックス、拍動インデックス、および温度インデックスでなる群から選
    ばれることを特徴とする請求項16に記載のシステム。
  18. 【請求項18】 前記数学モデルは非パラメトリックモデル、パラメトリッ
    クモデル、多項式表現、単純自己回帰モデル、ARMAXモデル構造、出力誤差
    構造、Box−Jenkinsモデル構造、一般パラメトリックモデル構造、状
    態空間表現、線形時間可変モデル、時間不変モデル、非線形モデル、非線形AR
    MAX、Winerカーネルモデル、Korenberg−Billingsモ
    デル、およびVolterra−Wienerモデルでなる群から選ばれること
    を特徴とする請求項16に記載のシステム。
  19. 【請求項19】 前記数学モデルは、母体−胎盤−胎児システムを記述する
    最良の数学モデルであり、最良の前記数学モデルは利用し得る複数の数学モデル
    から、あらかじめ定められた基準にしたがって選択されることを特徴とする請求
    項16に記載の方法。
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